【閲覧注意】絶対BLvsグエル 〇学生ショタver

  • 1二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:24:42

    「ごめんね」

     聞いたことないほど冷たい声を聞きながら、グエルはぼんやりと空を見上げていた。宵に入る前のターコイズブルーが目を刺す。激痛、冷えていく身体、早くなる脈。失われていく。薄れていく。混ざる。視界の中で青と赤が混ざる。思い出せない。どうして俺はこうしている? 確か学校から帰宅する時、待ち合わせに向かう時、

     あいつが。あいつが、いた。

     なにも思い出せない、ただ一つ、後悔があった。あの人を救う。やり残した今日がある。だから、

     まだ、終わるわけにはいかない。

    『こことここを、ぴったりくっつけて』


    絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくないグエル

    わるいこだれだ 編


     ……グエル・ジェタークは知っている。自分はコミックの世界の住人であると。

     それも普通のコミックではない、所謂BLコミックの世界だ。__いや何故現在〇学生のグエルがBLなるものを知っているかというと、それには海よりも深い理由があり、一口でまとめると「そういうものがあるって 見つけてしまって なんか 天啓を得たんだもん」というところに落ち着くのであるが。

     さて何はともあれ、義務教育期間に属する以上、どれだけ憂鬱でも学校にはいかなければならない。そういうわけでグエルは、

    dice1d3=2 (2)

    1:親友であるdice1d3=3 (3) (1:エランとシャディク 2:スレッタとミオリネ 3:フェルシーとペトラ)と一緒に学校に行くことにした。dice1d2=1 (1)

    2:弟のラウダと一緒に登校することにした。dice1d3=2 (2) (1:成功 2:失敗 3:……)

    3:普通に一人で登校することにした。dice1d2=1 (1) (1:特に何事もなく辿りついた 2:ん?あれは……)

    ※誤字脱字が多く、執筆しながら管理するのが苦手です。

    ※書いてる人の好み(ラウ→グエ、エラシャディ他)で贔屓が入る可能性があります。また、なんとなく考えてるストーリーラインの都合上、↑の選択肢で1を引いた場合、グエルの親友二人がほぼ確でくっつきます。

    ※モブレ・廃人化・死亡などダイス次第で酷い状況になるかも。割と何でも許せる方向け!苦手な展開になりそうなら自己判断でブラバしてくださるとありがたいです!

    まえの

    リンク【絶対BLシリーズ(vsグエル)】

    絶対BLになる水星の魔女vs

    vs絶対BLになりたくなかったグエル

    絶対BLvsグエル 地球編

    絶対BLvsグエル 真・地球編

    絶対BLvsグエル 真・地球編 エピローグ

    絶対BLvsグエル 三年後編

    絶対BLvsグエル 三年後編 エピローグ

    絶対BLvsグエル メカぐるみ編

    絶対BLvsグエル メカぐるみ編 エピローグ

    絶対BLvsグエル アオハル逃避行編

    絶対BLvsグエル ハードモード

    絶対お前が受けになる水星の魔女vsグエル

    絶対お前が受けになる水星の魔女vsグエル エピローグ

    絶対BLになる水星の魔女vsグエル 学パロ編

    絶対BLになる水星の因習村vsグエル

    絶対BLになるCoCダークエイジvs絶対BLになりたくないグエル

    絶対BLになるマギカロギアvs絶対BLになりたくないボブ

    絶対BLになる水星の魔女vs絶対BLになりたくないグエル 箱庭編


    【絶対BLシリーズ(vsエラン)】

    絶対お前が受けになる水星の魔女vs四号

    絶対BLになる水星のアイドルパロvs五号


    【絶対BLシリーズ(vsシャディク)】

    絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくないシャディク…
    telegra.ph
  • 2二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:29:03

    新作だー!○学生だと!?

  • 3二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:35:53

    このレスは削除されています

  • 4二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:36:46

    「おはよーラウダ!学校、一緒に行こうぜ」

    「……うん」

     しばらく部屋の中でぱたぱたと音がしたあと、グエルとよく似た顔の少年が、やや憔悴したような表情で扉から出てくる。彼の名はラウダ・ニール、最近やってきたばかりのグエルの弟だ。兄弟仲は悪くはない……と思う。少なくともグエルはそう思っている。首をかしげて、そちらを見た。

    「ラウダ、寝不足なのか?」

    「えあ……えっと、そう、かも」

    「きちんと眠らないと授業中眠くなっちゃうかもしれないぞ! いつも通り、九時には寝るんだぞ」

    「……うん」

     ラウダはやはりどこか歯切れの悪い返事をした。それにどこか違和感を感じながらも、グエルはラウダを連れて、家を出る。個別登校なので二人、スクールバッグに揃いのキーホルダーを揺らしながら、思い出すのは昨夜の夢のことだ。

     誰かに刺された、ような? 記憶が曖昧だが、ナイフが腹に刺さった痛みだけは鮮明に覚えている。所詮夢とはいえ、なんだか不吉だ。少しだけ嫌な予感を感じながら、かぶりを振ってそれを振り払う。朝っぱらから校庭でドッジボールをしているやつに片手をあげておはようをして、学校指定の白い運動靴を脱ぎ、いつも通りの時間、いつも通りの教室に、並んで入る。

     兄弟にしてはなんだかめずらしいことに、ラウダと学年は同じだ。ちなみにクラスはdice1d2=2 (2) (1:同じ 2:違う)。いつも通り、いつもの席に座って引き出しに教科書を取り出していると、

    dice1d3=1 (1)

    1:親友のdice1d3=2 (2) (1:シャディク 2:エランdice1d3=2 (2) (1:4 2:5 3:様) 3:ロウジ)が話しかけてきた。

    2:親友のdice1d3=3 (3) (1:スレッタ 2:ミオリネ 3:フェルシー 4:ペトラ)が話しかけてきた。

    3:担任のdice1d3=3 (3) (1:オルコット 2:ダリルバルデ 3:ディランザ)先生が話しかけてきた。

  • 5二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:39:17

    このレスは削除されています

  • 6二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:40:20

    ダリルバルデとディランザが先生の可能性あったの草 見たすぎる

  • 7二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:44:24

    やばい、ディランザとダリルバルデのスーツ着たむちむちなわがままボディ想像してお茶が犠牲になった

  • 8二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:47:46

    一緒に登校で失敗判定ってなんじゃ??

  • 9二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:50:33

    >>3 vsエランとvsシャディクはいつかやりたいと思っていますが、あまりかいたことがないキャラのでうまくスレ画がつくれずにいます。希望の主人公があればレスしてくれれば可能な限り優先しますよ! いえ 別に スレ画をかかなければいいだけの話なんだけども!)


    「おはよ~グエル!」

    「お、おはよう、エラン」

     エランはスクールバッグをロッカーにしまいながら、こちらににこにこと歩み寄ってくる。ふと仰ぎ見れば、ジッパーのところにビーズの指輪のキーホルダーがついていることに気づいた。一体どの男と交換したんだろう……男と性別を確定できる自分が厭だな。それからエランが、緑色の瞳をきらきらと輝かせて、小さな携帯型のゲーム機を取り出し、グエルに見せた。どうやらMS育成ゲーム『ポケもび』の画面であるようだ。

    「見て!ついにね、僕のふぁらくとがハンショクできるレベルになったの!」

    「ハンショク」

    「えっグエルしらないの!?レベル40以上になると他の子とコービさせてあたらしいポケもびをうむことができるんだ~、かわいい」

    「コービ」

    「どんなニックネームをつけようかな」

    「……先生には見つからないようにしろよ」

     グエルがとりあえず首を刺すと、エランはきょとんとしたような顔をした。なんだよハンショク。なんだよコービ。ポケ〇ンだとその辺はたまごとか育て屋さんとかで誤魔化されてるじゃねーか。生々しいんだよ絶対BL。そんな会話に花を咲かせていると、いつもより早い時間に、担任のdice1d3=1 (1) (1:オルコット 2:ダリルバルデ 3:ケナンジ)先生が入ってくる。そうしてやや顔を青くして、「席についてくれ」と促される。

    「大事な話があるから、落ち着いて聞いてほしい」

     __クラスメイトであるdice1d4=3 (3) が、昨日から行方不明になっている。

    1:エラン四号

    2:エラン・オリジナル

    3:シャディク・ゼネリ

    4:ロウジ・チャンテ

  • 10二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:50:42

    新作やったぜ。

  • 11二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:51:27

    ていうか冒頭がめちゃくちゃ不穏なのは一体…!?

  • 12二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:54:47

    スレ主のスレだから主人公はスレ主の好みでいいよ(n回目)

    冒頭どころか現在進行形で不穏だな!?事件か?

  • 13二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:54:47

    わーいオルコットせんせー!
    大事な話が不穏を加速させていく…

  • 14二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 20:58:51

    「__シャディク・ゼネリが行方不明になっている」

     オルコットの言葉に、「え!」と立ち上がったのは、グエルの隣にいたエランであった。先程まで真っ赤に上気させていた頬がさっと青ざめて、信じられないとばかりの顔にかたまっている。教室はざわめいているが、自然とそちらに視線が向かった。アッこいつメインキャラだ。グエルはなんとなく察した。

    「な、んで。なんで! いつから!? どうして!!」

    「学校から帰宅してすぐ『文房具を買ってきます』と言って家を出て、それから姿が見えないとのことだ。今警察が調査している」

    「うそ、なんで、なんでっ!」

     尋常ではない慌て方に、グエルは「エラン、落ち着け」と宥めるように声をかける。エランはかぶりをふって、「おちついてなんていられないよぅ……」と泣きそうな声をあげた。クラスメイトの一人が、「エランくん、きのうはシャディクくんとあそんでないの?」と不思議そうな声をあげる。

    「き、昨日は。きのうは、公園で五時まで一緒にポケもびやって、ばいばいして。それからあってない。おかしいよ、シャディク、どうして……」

     ふら、とついにエランがバランスを崩した。必然近くにいたグエルが支える形になる。オルコットは「エラン、保健室に行くか」と声をかけた。エランは何も答えなかったが、それほど思いつめているのであるということは傍目に見ても確かである。というわけでグエルは、

    dice1d3=2 (2)

    1:心配なので保健室までエランを送ることにした。

    2:オルコットにエランを保健室に連れていくよう提案することにした。

    3:五号とついでに近くにいたdice1d3=1 (1) (1:カミル 2:エラン四号 3:エラン様 4:ロウジ)と、シャディクそうさくたいを結成することを決めた!

  • 15二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:13:37

    「……オルコット先生、エランを保健室につれていってあげてください、心配だから」

     グエルがエランをそっと差し出すと__これは断じてフラグ回避のために押し付けたわけではない、純然たる心配故の行動である__オルコットは、「そうだな」といってエランと手をつなぎ、教室から出る。しばらくもすれば戻ってきたオルコットが、「今の俺たちにできるのは、シャディクが早く帰ってくるように祈ることだけだ。不安だとは思うが、落ち着いて待っていよう」という。

     チャイムが鳴る。

     一時間目の授業だ、引き続きオルコットが教材を用意しはじめる。日直のスレッタ(顔がはっきりしていない、名前がわかるのが奇跡)が、「き、起立!」というのにあわせてみんなが立ち上がり、まばらに礼をした。


     __さて紆余曲折あって休み時間。

     授業中は誰もが気もそぞろといった印象で、正直グエルもあまり落ち着けなかった。昨日の夢といい、今日のシャディク失踪事件といい、なんだか嫌な予感がする。かといって下手に動くとBLフラグが立ちそうで怖い。そういうわけでグエルは、

    dice1d4=4 (4)

    1:保健室にエランの様子を見に行くことにした。

    2:dice1d3=2 (2) (1:エラン様 2:エラン四号 3:カミル)に話しかけてみることにした。

    3:とりあえずトイレにいくことにした。dice1d3=1 (1) (1:モブの噂話が聞こえてくる!? 2:あれは……ラウダ? 3:……)

    4:何か情報がないか調べてみることにした。dice1d2=1 (1) (1:へえ……神社?か 2:うん……?これは)

  • 16二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:24:10

    神社は因習村編思い出すなぁ

  • 17二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:25:29

     図書室には、この街に関する資料がたくさんある。

     グエルはそのうち、古い地図の類をひっぱりだしてきた。『誘拐事件』ではなく『失踪事件』と名がついている時点で、大方怪異的なアレに見初められたのだろう。グエルの考えることなのでちょっとだけ説得力があった。

     あちこち探してみると、おそらくシャディクがいったのであろう文房具屋の傍に、古い神社があるらしいのを見つける。目をぱちくりさせて目次をめくり、読めない文字とにらめっこしながら読んでみると、そこには何か、きなくさいことがかかれているらしいことに気づいた。

    『よみがえりの神社

     古来よりこの神社は「黄泉がえりの地」とよばれていました。もともとこのアスティカシア地方では、山は××な場所であるという考え方があります。中でもこの神社は××が×る聖地であります。訪れた人は心魂が×り新たな気持ちになるほか、死んだ人の霊もここで×り人々を見守っているといいます。よみがえりとは、黄泉がえりの意味もあるのです』

    「……怪しい」

     あきらかに、何かある。

     常ならば非科学的だと一蹴する記述であろうが、ことこの世界においては幽霊なんてものが存在することはもうわかっている。今朝も三体くらい見た

     もしかしたらここにいけば、シャディクにつながるてがかりがあるかもしれない。もちろん実際に行くのは放課後になるだろうし、グエルもいっしょに連れていかれる可能性がなきにしもあらずであるが。

     __シャディクが心配な気持ちに、嘘はない。

     そういうわけでグエルは、

    dice1d4=1 (1)

    1:一人で神社に向かうことにした。

    2:エランを連れて神社に向かうことにした。

    3:パーティーメンバーをあつめようとおもった。

    4:……いややっぱやめとこう。怖いし

  • 18二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:29:31

    一人はあかん

  • 19二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:31:46

    新作キター!初手で弟引いたのが今後どう生きてくるかな

  • 20二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:33:34

    やったぁぁあ!!!
    出遅れちゃったよ、新作絵も凄く可愛い!!!
    お話も新作絵もありがとう!!!

  • 21二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:33:46

    せめて誰か…可能なら大人を連れて行け…!!

  • 22二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:40:11

     帰りの会が終わっても、エランは教室にかえってこなかった。

     なんでも早退したらしい、ということだけまた聞きした。体調が悪そうだったし、親が迎えに来たのだろうか?グエルは考えながら教科書を詰め直し、隣のクラスのラウダの元に向かう。それからずさ、と頭を下げて、ラウダが何か言う前に矢継ぎ早に言った。

    「ごめんラウダ! ちょっと今日一緒にかえれない!」

    「え……何突然……どうしたの?」

    「色々あってヨージができたんだ。日が暮れる前には帰るって、父さんにいっておいてくれ」

    「に……兄さん、ほんとにどうしたの? シャディクのこと、そんなに心配なの?」

     ラウダが困ったように眉をハの字にしてこちらを見る。グエルはしばらく考えた末に、「うん」と頷くことにした。どこからか、「シナリオ攻略RTAか?」「そのスピードでそう来るのは予想外」「まだ学校で出す予定だった情報あるんだけど」「もう少し交流を楽しむ心の余裕をもて」と野次が聞こえてくるような気がするがとりあえず無視することにする。ラウダはしばらく視線を彷徨わせたあと、ぎゅうっとこぶしを握って、うつむいたまま、言った。

    「わかった。気を付けてね、兄さん。よるごはん、兄さんの好きなものにしてもらえるように、父さんにいっておくから」

    「もちろんだ」

     グエルが笑えば、ラウダが少しだけ顔を曇らせた。


     半壊した石段を上ると、古びた鳥居を見つける。苔むして塗装もはがれているが、元は立派なものだったのだろう、構えも見た所も大きいが、ろくに掃除する人もいないらしく、あちこち森に侵食されつつある。今更ながら本当にこんなところにシャディクの手掛かりがあるのか心配になってきた。ンだよ怪異って。馬鹿がよ__と、考えていると。

    「……あれ?」

     自分以外に。

     足音が、あることに気づいた。

     こんなところに、人が? グエル以外の人間が? それとも。咄嗟に息をのむ。無意識に気配を殺し、近くの藪に隠れる。自然が多くて助かった、かくれんぼガチ勢でたすかった。心臓がバクバクいってとまらない。冷や汗が背を伝う。薄目で外を伺うと、そこには__

    dice1d3=2 (2)

    1:……エラン!

    2:……ラウダ?

    3:……エラン?

    4:……__ッ!?

    dice1d2=1 (1)

    1:見つからない

    2:見つかった!

  • 23二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:47:36

    見つからなくてセーフ…?

  • 24二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:48:20

    「……あれって、」

     ラウダが、そこにはいた。

     彼は存外迷う様子もなく、ついでに茂みに隠れるグエルに気づく様子もなく、すたすたと本堂の中に入っていく。砂利がぶつかりあって、嫌な音をたてる。スクールバッグ、揃いのキーホルダーが揺れて、きらきらと輝いていた。一度家に帰った様子もない、真っ直ぐここに来たらしい。

     一体何が目的で。どうして?

     何か、厭な予感がする。ラウダもあの文献を読んでこの神社が怪しいとおもった?それはなんだか非現実的だ。この世界が絶対BLであるという知っているグエルだからこそ、あの神社の記述が怪しいとにらめたわけで、そういうわけでもなんでもないラウダがこんなこと、できるはず、ない。なにかもっと、別の理由がある、気がする。あやふやではあるが、奇妙な確信めいたものが、あった。

     ラウダの姿が、完全に見えなくなる。

     このまま偶然を装って彼に合流するか。あるいは見つからないようにして別個に探索を進めるか。さもなくば一旦、日を改めるか__だってほら怖いし__。

     グエルはしばらく茂みの中で息をひそめた末に、

    dice1d4=1 (1)

    1:「おっラウダ!お前もここ調べに来たのか!?」と合流することにした。

    2:ラウダに見つからないようにしつつ探索することにした。dice1d3=2 (2) (1:ここは……倉庫か? 2:……この燭台…… 3:あれ、この部屋って……)

    3:「……ぁ、グエル」

    4:「あれ、グエルだ!」

  • 25二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 21:50:12

    野次の内容が切ない笑
    ダイススレは想定外の展開に悲鳴を上げるスレ主を見るのも一興ですからね…いつもありがとうございます

  • 26二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 22:02:56

    「……あれ、ラウダ?」

    「わ、に、兄さん!?」

     呼びかけてみれば、ラウダがびくりと薄い肩を跳ねさせた。グエルは極力自然な笑顔を形作りながら駆け寄って、「いやあ偶然!ホント偶然!とてつもなく偶然」と繰り返していう。多分棒読みではない。自信もない、グエルは演技が著しくド下手クソなので。ラウダの感受性も著しく低いことを祈るしかない。

    「お前もこの神社を調べに来たのか?」

    「しらべに?」

    「てっきりシャディクのことについて、ここが気になったのかと」

    「……えっと……そんな、かんじ?」

     ラウダの返事はやはりどこか歯切れが悪い。

     いつからか空気がややひんやりとして、頬を撫でる。壊れた神社、スクールバッグ、揃いのキーホルダー。緑に侵された聖域、どこかでしゃんしゃんと鐘の音が響いている気がした。

     にわかに雲が凪いで、光が途切れる。

     どこかで青臭いような、埃っぽいような、鉄臭いようなにおいがした、ような気がする。

    dice1d4=1 (1)

    1:「ラウダはシャディクのことじゃないのか?どこ行く予定だったんだ?」と追及してみる。dice1d2=2 (2) (1:来る? 2:……)

    2:倉庫とか探してみようぜ!お、これは……おまもり、か?

    3:燭台や燈篭なんかをさがしてみるぜ!

    4:「あーなにもみつかったな!早く帰ろう!!」とラウダを連れて家に帰る。

  • 27二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 22:10:30

    「そーいえば、ラウダはシャディクのことできた、わけじゃないんだよな」

    「え」

    「なんでここきたんだ?」

    「……」

     ラウダは黙りこくり、俯く。

     それからすたすたとグエルを置いてどこかに向かって歩いていく。グエルは「おい!」と言って追いかけるが、存外ラウダの歩くスピードが速く、あと一歩届かない。廊下を曲がって、走って、曲がって、右へ、左へ。……この神社は、こんなにひろかっただろうか? どこか疑問に思い始めたところで。

    「まいりました、××様」

     ラウダがひとつの襖をあけて、閉じた。

     足音がやむ。ついぞ、聞こえなくなる。グエルが前にたどりつくころには、既に隙間なくぴったりと襖が締まった後だった。立ち尽くす。先程のラウダは、あきらかに様子がおかしかった。いったい、なにが、どうして。

     ……ラウダまで、失踪するのか?

     脳裏に漠然と嫌な予感がする。障子の向こう側から、微かな、わらべ歌のような旋律が聞こえてきた。恐怖で足がすくむ。今すぐにでも、逃げかえりたくなる。グエルは、

    dice1d3=2 (2)

    1:……意を決して、中に飛び込んだ。

    2:引き返すことにした。怖いし。

    3:とりあえずいったん家に帰って、父さんに相談した方がいい(冷静)

  • 28二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 22:12:42

    闇雲に突っ込むよりは良い…はず!
    不穏なことにかわりないけど!

  • 29二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 22:19:26

     引き返すことにした。

     だってこわいし。ほら。BLになるかもしれないし。あと怖いし。一応障子の向こう側から「ラウダ?ラウダ?」「おとなのひとよんできたほうがいいか?」「ラウダ!」と数度呼びかけてみるが、返事はない。ないのでいよいよ帰ることにした。ちょっとクズめな思考だがこれで怪異(推定)とラウダが対消滅してくれたら嬉しい限りだ。多分幸せにはなるだろ。絶対ハッピーエンドになる梯子はかかってるっぽいし。

     グエルは「父さんに、ラウダのすきなもの夜ご飯にするよう、頼んでおくから」といって、引き返す。スクールバッグ、揃いだったキーホルダーが、かちゃりと音を立てた。流石の広さだけあって迷いそうにはなったが、間に合ったのか普通に外には出られる。空は夕暮れの赤に染まっていた。夜になってたらまずかった。不審者ではなくホラー的な意味で。

     神社を、振り返る。

     グエルはゆっくりと、背を向けて歩き出した。

    「ただいま父さん!」

    「おかえり兄さん」

    「今日はグエルの好きなものだぞ」

     グエルは膝から崩れ落ちた。

     何故ならグエルの弟、ラウダは、ごく当たり前のように椅子についてポケもびをやっていたからである。おかしいだろ。なんで俺より先に家についてるんだよ。おかしいだろ。いやほんとうにおかしいだろ。ラウダはグエルにゲーム機をみせて、ふみゃふみゃと微笑んだ。

    「みて、しゅばるぜって、レベル100」

    「よかった……な……?」

     ヴィムが「食事中はゲームするなよ」といいながら二人の前にチーズインハンバーグをおいていった。ちなみにハンバーグはすごくすごくおいしかった

    dice1d3=2 (2)

    1:一人でポケもびやるか……ダリルバルデ、レベルdice1d100=99 (99)

    2:ラウダに今日のことについて尋ねてみよう。dice1d2=2 (2) (1:教えてくれる 2:教えてくれない)

    3:エランの様子が心配だ。メール等で連絡をとってみよう。dice1d3=2 (2) (1:体調を崩したので明日は休むらしい 2:シャディクのことについて知っていることはないかすごい剣幕で聞かれる 3:うーん?出ない)

  • 30二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 23:54:16

    新作だ~~~〇学生編?!いいんですか!?ありがとうございます
    不穏なダイスがいっぱいで怖いよ~!

  • 31二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 00:29:26

    ラウダの挙動が怪しすぎる…
    ダリルバルデレベル99惜しかったな

  • 32二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 02:26:11

    夜中に読んでると真面目に怖い…
    面白過ぎてゾクゾクするよ…
    そしてポケもび可愛い、私も欲しい!増え方のワードチョイスがえげつないけど(コービって…)

  • 33二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 08:47:30

    このレスは削除されています

  • 34二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 09:48:30

    これもしかして神社のラウダはラウダではなく引き返したのは正解だった…?
    新作待ってました!応援してます!!

  • 35二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 10:03:02

    ヴィムが良いパパしてるなぁ

  • 36二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 10:06:41

    このシリーズのラウダ🎲激強だからね、やりおるぜ!
    少し前のシナリオは様がつよつよやったけど

    シャディクの行方も心配やしラウダはわけわからんし…ドキドキ

  • 37二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 20:13:02

  • 38二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 20:53:59

    「そういえばラウダって、どうしてあそこにいたんだ? 何より、どうして俺より先に帰ってきた? 俺が先に神社を出たはずだよな」

    「どうしてって……兄さんには関係ないよ。先に家についたのは、兄さんがどこかで迷っていたからじゃない?」

    「……それは……」

    「何を心配しているか知らないけど、僕はシャディクの失踪事件には無関係だよ。だから__」

    「失踪事件?」

     ヴィムが顔をあげた。

     一口サイズに切り分けたハンバーグから、少しだけかたまったチーズが、どろりとおちる。ヴィムは目をまるくして、それはどういうことだ、と心配げな声をあげた。

    「シャディクって……サリウスのところの子か。大丈夫なのか?」

    「知らなかったんですか、父さん?」

    「ああ。道理で警察がうちに来たわけか」

    「……」

     舞台を学校の中に隔離するため、一部の人間にしか情報が回っていない? いやそれは現実的ではない、それなら無能になりがちな警察が動くはずない。どちらかというと緘口令が敷かれているとか、事件性があるから慎重に動いているとか、そういう方が正しい、気がする。でも保護者にまで知らされてないって。もしそうなら、

    「ラウダ、お前はどこでシャディクの失踪を知った?」

     ラウダは何もこたえなかった。

    「ごちそうさま」

     皿に少しだけ残ったデミグラスソースが、不気味な模様を描いていた。

    dice1d3=2 (2)

    1:寝るか……

    2:ラウダを追いかける!

    3:ポケもびやって現実逃避する、完徹だ~!ぐえンザレベルdice1d100=7 (7)

    ……

    わるいこだれだ?

  • 39二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 20:55:17

    このヴィム普通に優しいパパでほっこり
    そして不穏過ぎるよラウダ~

  • 40二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:03:09

     チーズインハンバーグを全て口の中に押し込んで、「ごちそうさま!」と手をあわせる。ぱちんと音がして、ヴィムが「元気がいいな」と柔らかく微笑んだ。クッ、これだからやや顔がぼんやりしているサブキャラ枠は……!ここはヴィムが花屋をやっている時空なので、グエルは割と真っ当な反抗期を迎えていた。

     椅子からひらりと飛び降りて、自分の部屋によってゲーム機を回収した後、ラウダの部屋に向かう。幸いにも部屋はあまりまくっているので、寝室はわけられていた。グエルは一瞬息を吸って、吐いて、ノックをする。

    「ラウダ、ポケもび、やろうぜ~!」

     つとめて明るく言って、扉を開けた。

     __頬を、冷たい風が撫でる。

     目を見開く。カーテンが揺れている、窓が開いている。夜空に月が輝いていて、電気はついていないのに足許を見るのには苦労しない程度に明るい。はっとして周囲を見回す。いない。いない、いない、いない。どこにもいない。

     ラウダが、いない。

    「……__ッ!?」

     ぞっと、背筋が凍る。

     グエルの手の中で、ゲーム機のひやりとした感触だけが、ただ厳然と存在していた。

    dice1d3=2 (2)

    1:何も見なかったことにしてdice1d2=2 (2) (1:もうここ 2:自室)で眠ろう……

    2:とりあえず父さんに言わないと!!

    3:さ……さがす!部屋の中を探す!dice1d2=1 (1) (1:これは……本? 2:これは……髪?)

  • 41二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:06:34

    ラウダが毎度不穏すぎるよ…

  • 42二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:11:23

    神隠しかな

  • 43二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:12:44

    「と、父さん! 父さん、いない、いない、いない! ラウダがいない!!」

    「どうしたグエル、突然」

    「いないんだ、ラウダが、部屋にいない! 窓が開いていて、外に行っちゃったのかも、ラウダも失踪するのかも、どうしよう__」

    「……」

     ヴィムが硬直する。

     何も、喋らなくなる。動かなくなる。グエルが「父さん? 父さん!」と揺さぶっても、何も反応を返さない。どうなっている? 彼が「サブキャラ」であるにしても、明らかにおかしい。正直「んなわけ(笑)」とやんわりかわされる程度は覚悟していたが、それはちょっと予想外。なにバグったのか? どうかんがえてもそうはならないだろうが!!

    「父さん、ラウダが……」

    「……」

    「チーズインハンバーグっておいしいよな」

    「またつくってやる、グエ」

    「ラウダ」

    「……」

    「デザートはりんごがいい」

    「わかった。今剥いてやる」

     ちょっとだけ面白いなと思った。多分現実逃避である。グエルは冷静ではなかった。

    dice1d2=1 (1)

    1:もう寝る……

    2:どうせあの神社だろ!?突撃するぞ!!dice1d2=1 (1) (1:一人で 2:エランを連れて)

    ???dice1d3=2 (2)

    1:むしろ勝ってる

    2:ギリセーフ

    3:もうもどれないぞ♡

  • 44二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:14:16

    唐突のもうもどれないぞ♡に笑ってしまったけど一体なんのダイスなんだ…
    とりあえずセーフで良かった…のか?w

  • 45二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:14:58

    ギリギリセーフってなんのダイスなんですか!?

  • 46二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:18:34

    意味深なダイスに、もう戻れないぞ❤←これなんぞ
    ギリセーフで助かったんだよね?

  • 47二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:18:41

    父さんどうしてしまったんだ…

  • 48二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:19:20

    ラウダの件だけ認知と反応がバグるヴィム
    フラグ設定不十分なゲームのサブキャラ感ある

  • 49二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:20:16

    本編父さんあんまりだったから微笑ましく見てたのに、なんか反応が怖いんだが…

  • 50二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:24:06

     __ナイフが刺さる。腹から血が溢れて、失われて。グエルが倒れる。グエルを刺した誰かは、「ごめん」と泣いて縋りついてきた。「ごめん、ごめん、ごめん。こんなつもりじゃなかった」。グエルは少しだけ顔を持ち上げ、その人の頬を撫でる。微かに濡れていた。

     誰かが駆け寄ってくる。血を吐き続けるグエルのくちびるを拭い、こちらを見下ろしてきた。「やりなおさなきゃ」。そうだ、グエルはやりなおさなければならない。あいつを救わなければならない。あいつって誰だっけ? 立ったままの何者かが、グエルの骸を、かき抱く。

    『こことここを、ぴったりくっつけて』

     ごめんねぼくは、わるいこだから。


     目を覚ます。

     はっとして己の腹を撫でる。いつも通り、きれいなからだがそこにはあった。死んでない、あれは、夢だ。夢なのに、どうしてこんなに嫌な予感がする? 呼吸を整えてカーテンを開けると、

    「兄さんおはよう」

    「うわラウダ!?」

     唐突に声をかけられて、心臓が凍った。

     ラウダはいつも通り、スクールバッグにそろいのキーホルダーを揺らして、こちらをじっと見ていた。そこで気づく。普段表情が乏しい顔に、ふわりとした微笑が浮かんでいる。

    「……ラウダ、きのう、どこにいたんだ?」

    「ふふ、知っていたの?」

    「何を__」

    「うん。昨日、家を抜け出してしまった。兄さんも、来たかったのかな。ごめんね、秘密なの。父さんにも言っては、だめだよ?」

     ラウダは楽しそうにしている。明らかに様子がおかしい。グエルが半歩後ずさるのと、ラウダが一歩距離を詰め、グエルに手を伸ばすのは同時であった。

    「学校、行こうか」

    dice1d3=2 (2)

    1:「い、いや、今日はエランと行くから!」と断る。

    2:「わ……わかった」と頷く。

    3:「ごめん俺限定ポケもびGO拾いに行くから一人で登校する」と早口に言い訳する。

  • 51二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:26:47

    ラウダも攫われたのか?と思って心配したけど、全然そんなことはなかった!ガハハ!

  • 52二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:31:51

    毎晩のように見る不穏な夢、その詳細が気になって仕方ない…

  • 53二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:33:06

    親父の様子もおかしいしラウダがグエルをどうにかしちゃって蘇生でもした?

  • 54二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:36:27

    順調に誘導されているな、でもここは従っておいた方が吉なのか?

  • 55二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:37:25

    「……」

    「……」

     並んで、登校する。

     いつも通りの平日、空も風もいつも通り。校庭にはドッジボールをしている生徒がいて、きゃいきゃいと騒いでいる。ラウダは不意にグエルの方を見て、「そういえば」とぱちぱちと瞬きをする。

    「兄さんは、さいきん、夢は見た?」

    「……ゆめ?」

    「ああ。もし見るのなら、おしえて。そのこといったら、喜ばれるかも」

    「それは、お前が昨日いっていた……場所? というか神社? の話か?」

    「うん。すごく優しいの。あ! もちろん、一番は兄さんだよ。だから帰ってきたんだし」

     グエルの心臓が、ばくばくと嫌な音をたてる。

     このラウダ・ニールが昨晩どこにいたのかは定かではないが、家に帰しては貰っていること、そのくせラウダ自身は明らかにその場所__人? に懐いているらしいこと、シャディクの失踪。全部総合するといつかラウダも桜に浚われそうで怖い。いやラウダもなんならシャディクも桜に浚われそうな感じではないが。コレ攫うならモビルスーツの一つでも持ってこなければならない。どちらにせよ弟が怪異に見初められている件について

    「……見てない」

    「そっか」

     ラウダはそれ以上追求しなかった。

     登校し、運動靴を脱ぎ、教室の前。別れ際に、不意にラウダが、グエルの方を見て、ぎゅっとグエルの手をとり、微笑む。

    「ごめんね。誰にも、内緒だよ。兄さん」

     ……柔らかなボーイソプラノが、夢の中で縋ってくる声と、少しだけ重なった。

    dice1d3=2 (2)

    1:エランが心配だ。大丈夫かな?

    2:オルコットに事件の捜査状況について尋ねてみよう。dice1d3=3 (3) (1:カミルもいる 2:エランもいる 3:グエルひとりだ)

    3:神社のことについてもう少し調べたい。dice1d2=2 (2) (1:昨日調べた以上のことはないな…… 2:……これは?)

  • 56二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:41:34

    たすオル

  • 57二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:58:26

    「オルコットせんせー!」

    「グエルか」

     職員室に突撃すると、うまい具合に他の教師はおらず、オルコットだけが作業をしていた。BL的なアレで空気を呼んでくれたようで何よりである。グエルはこほんと咳払いをして、真っ直ぐにオルコットを見やった。

    「シャディク、見つかったのか?というか何か、進展はないのか?」

    「こちらでも捜索こそしているが、さっぱり。まるで神隠しにでもあったようだと、職員会議でも言われていたくらいだ」

    「……かみかくし」

     グエルは口の中で繰り返す。

     昨晩のラウダも、まるで神隠しにでもあったように消えて、何事もなかったかのようにけろりと戻ってきた。ということは、シャディクもそのうち帰ってくる? いや、ラウダが「兄さんが一番だから」かえってきた、とすれば、シャディクはそれ以外のもの__たとえば怪異だとかが、「一番」になってしまったから、かえってこないのか?

    「エランはきっと、まだ混乱している」

     オルコットが教科書を何冊かもって、机にこんこんと地をあてて整える。カラフルでポップな表紙が上下に動くさまを、グエルはしばらく、じっと見つめていた。

    「お前、あいつと仲良かっただろう。できるだけ気にかけてやってくれ」

    「……」

     グエルはぎゅっと、こぶしを握り締めた。

    dice1d3=2 (2)

    1:オルコットの言う通り、エランについているぞ!

    2:ここでオルコットに「そういえばラウダも神隠しにあって」と言ってバグるか確かめてみる

    3:「……わかった」というが従う気はない!dice1d3=2 (2) (1:教室 2:図書館 3:トイレ)で情報収集だァ~!!

  • 58二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:00:00

    これでバグったら本格的に怖すぎるんよ

  • 59二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:09:13

    「そういえばラウダも神隠しにあって」

    「     」

    「シャディクが心配だ……」

    「気持ちはわかるが、落ち着いて」

    「ラウダは昨日どこにいっていたんだろう」

    「……………」

    「エランも心配」

    「今日は登校するらしいが、まだ傷は癒えていないだろうから、できるだけ優しくしてやってほしい」

     冷静でありながらも穏やかで、慎重によく考える人だからこそ信頼できるオルコット。それが「ラウダ 神隠し」のワードを出しただけですとんと表情が抜け落ちたような顔をして虚ろな目をするのを見ると、若干こう、来るものがあるというか。震える。恐怖で。

     __考えてみる。

     オルコットは学校の中の人間であり、シャディクの失踪事件をグエルに__というよりエランに、伝える役目があった。確かにサブキャラクターではあるが、ヴィムよりはまだ中心に近いはず。まだ認識できる範囲にいない? それとも前提が間違っているのか、例えばどちらかというと、「ラウダの神隠し」を理解できるグエルの方が異端で__

    (……ラウダを愛する「何者か」が、俺がそのことを話すたび、俺以外の人間に干渉している?)

     何それ怖い。グエルはちょっとだけ青ざめた。オルコットが「体調が悪いならお前も保健室に行けよ」と背を押してくれた。

    dice1d3=3 (3)

    1:エランのところにいく!

    2:図書館で神社について調べる!dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    3:行動範囲を広げるぞ!dice1d2=2 (2) (1:トイレ 2:運動場)に行く!

  • 60二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:12:57

    今回の怪異(?)強力すぎるな…

  • 61二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:14:03

    怪異はネームドキャラなのかな
    ラウダは夢のことといい何がどうしちまったんだ

  • 62二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:14:30

    行動範囲を広げるでトイレの選択肢is何?

  • 63二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:26:13

     __狭い世界に閉じこもっていても進展はない。

     とにもかくにも、行動範囲をひろめないと。四時間ぶんの授業を終えて昼休み、グエルはとりあえず運動場に出てきた。あちこちから「グエル、ドッジしようぜ~!」「サッカーやろうぜサッカー!」「おにごっこ!!」と引く手あまただが、とりあえずそれらを断り、ジャングルジムをするするとのぼる。

     ここなら、校庭が一望できる。

     ぐる、とあたりを見回していると、不意に桜の木の下に、誰かが座り込んでいるのが見えるのが、やけに目についた。不思議に思ってぱちくりと目を瞬かせ、ひらりと飛び降りてから、慎重にそちらに近づいてみると__

    「スレッタ・マーキュリー!?」

     と、同じ顔をしている、明らかにグエルより体格の大きい『大人の男』であった。

     グエルの知る彼女は、グエルより一学年下の女子であったはずなのに。目測だとわからないが、明らかに高校生以上、少なくとも二次性徴は迎えたあとである。あまりのことに混乱していると、不意に彼女__いや彼が、こちらに薄青い視線を向けて。

    「……私の事、見えるの?」

     目を、見開いた。

    dice1d3=2 (2)

    1:「あ、あああーーーあー!知らないな~~~!!」と白々しく叫び、逃げる dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    2:「そ、それって、どういう意味で……スレッタのお兄さん、か……?」と会話を試みる。

    3:「スレッタ・マーキュリー……俺と結婚してくれ(本能)」

  • 64二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:29:54

    予想外の来たな?!

  • 65二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:40:38

    「それ、ど、ういう、意味で……スレッタのお兄さん、なのか?」

    「ううん。私は正真正銘、本物の『スレッタ・マーキュリー』です。あなたにとっては違うかもしれないけれど」

    「ええ……」

    「困ってしまうのも無理はないです、ね?」

     スレッタがくすくすと笑って、すいとグエルの傍に近づき、屈んだ。よく見ると地面に足がついていない。こいつ最近浮いていがちな幽霊なのか? いやそれにしても同一人物は流石に見たことなかったというか。スレッタ__男スレッタなので便宜上スレッ太と呼ぶ__は、ぽつぽつと語り始める。

    「私、一人でおるすばん、してて。ミオリネさんはお仕事にいってて、なんてことない日……だったけど、暴動に巻き込まれて、ミオリネさん、死んじゃったんです。私をおいて。ひとりぼっちで、寂しくて……だから神さまに、お願いしようって、神社にいったんですけど」

     スレッ太はそこでぎゅっと、自分の身を抱きしめる。視線の先には、教室が__正確には、そこでいつも通りに微笑みあう、「スレッタとミオリネ」がいた。

    「ミオリネさんを蘇らせることはできなかった。死体が残らないとよみがえりは使えない。それでもって祈ったら、気付いたらここにいた。時代が狂っちゃったのかな、世界が狂っちゃったのかな。でもどちらにせよ、簡単なことだったんです、こっちには『こっちのスレッタ』がいる。こっちのスレッタが、ミオリネさんと、仲良くしてる。すりかえなんて、いれかわりなんて、できるわけない__」

     だから私、死ぬことにしたんです。

     グエルのよく知るスレッタより、やや静観な顔立ちに、困ったような、悲しそうな、笑みが宿る。

    「ふふふ。私、幽霊なんですよ。あなたはグエルさん、ですよね? あなただからなかな。最近誰ともお話できなかったから、つい話しすぎちゃった」

    dice1d3=1 (1)

    1:「す……スレッ太? の死体はどこにあるんだ!?よみがえりは__」と聞いてみる。

    2:「幽霊!?そんな非現実的な……てかならなんで俺は見えるんだよ!?」と聞いてみる。

    3:「……ち、違う世界から来た……ってことか?そっちの世界はどうなってたんだ?」と聞いてみる。(dice1d100=25 (25) 程度教えてくれる。100で洗いざらい吐いてくれる)

  • 66二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:43:16

    スレッ太よびジワジワくる
    お労しいスレッ太…

  • 67二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:54:25

    「し……死体はどこにあるんだ!? それがあれば、スレッ太? もよみがえれるんだろ!?」

    「崖から身を投げたんです、たぶんもうおさかなにたべられちゃってますよ。こちらの世界の『スレッタ』が生きている以上、明らかに顔が同じなのに、性別も体格も違う私の死体が見つかったら、大騒ぎになっちゃうから」

    「そんな__」

    「か、かなしまないで、ください! 私、現世に未練なんて、全然ないので! むしろ今の心配は、世界線またいじゃったけどミオリネさんにあえるのかな~って、くらいで……! 今こうしているのは、こっちの『スレッタとミオリネ』が幸せになれるか、見守っていたいだけで__」

     私、わるいこだから。

     スレッ太が少しだけ、視線を伏せた。ミオリネさんはいい子だったけど、私はわるいこだから、たとえ成仏しても一緒にはなれないかも。グエルは世界線をまたいでなおもあるらしいスレミオへの強制力に少しだけ引いた。なんでこの絶対BLになる世界かつスレッタがスレッ太である状況でもスレミオが成立してるんだよ。グエスレでもこの際スレグエでもいいだろ いや今はそんな話はしていなくて。

    「……スレッタは、わるいこじゃ、ない」

    「ううん。死んだ人を求めて暴走したんだから、わるいこですよ。きっとミオリネさんは、私がこんなことするの、望んでなかったのに__」

     まぎれもなく。

     スレッ太の大きなてのひらが、すこしだけ震えていた。

    dice1d3=3 (3)

    1:「……そっちの世界の俺はどうなったんだ?」と尋ねてみる。(dice1d100=74 (74) 程度教えてくれる)

    2:「ところでラウダが神隠しにあった」と伝えてバグるかどうか検証してみる。

    3:「スレッタ……」と手を握ってみる。

  • 68二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:56:52

    グエスレ?グエスレなのか!?

  • 69二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 23:03:08

    過去に1度だけグエスレグエ成立した世界あったなぁ
    …即リセットされたけど

  • 70二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 23:04:47

    いよいよ念願のスレッタルートに!?
    グエル的にはスレッ太なのはもう誤差ってことでいいのかな

  • 71二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 23:09:50

    「……スレッタ__」

     グエルはそっと、スレッ太の手を握る。

     すり抜けることはなかった。確かにつかむことができた。スレッ太はふるふると首を振り、「いけませんよ」と告げる。

    「生きている人が死んだ人に囚われないで。それは悲劇しか生みませんでしたから。あなたには__まだ何もわるくないあなたたちには、間違えないでほしい」

     やんわりと、手を振り払われる。それから、「私は使えなかったんですけど」と言って、スレッ太がそっと、グエルの手を取る。抱きしめる。あなたは私たちと違う。あなたは『この世界』の住人だから、「絶対ハッピーエンドになる」ことができる。だから、もし、もしもですよ。もし、あなたの大切なひとが、死んでしまっても。

    「決して、こことここをくっつけないで」

     チャイムが鳴る。

     昼休みが、終わった。


     五時間目と六時間目の授業の間も、ずっとスレッ太の言葉がぐるぐると頭をまわって、集中できなかった。時たま教室の窓を見ると、位置的に見えないはずの桜の木が見えるような気がした。

     ……こことここを、ぴったりくっつけて

     夢の中で確かに聞いた声を反芻する。あれは__あの声は、確か__絶対BLになる世界、幽霊が当たり前に存在する、絶対、ハッピーエンドになる、世界……。

     グエルはスクールバッグのキーホルダーを見る。

     光を反射して、きらりと揺れていた。

    dice1d3=3 (3)

    1:もう一度スレッ太のところにいく。

    2:エランのところにいく。

    3:dice1d2=1 (1) (1:一人で 2:エランを連れて 3:ラウダと一緒に)神社に行く。

  • 72二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 23:13:32

    一人でかぁ
    一緒にいってもなんか怖そうだが

  • 73二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 23:46:25

    徹底的にエランルートは避けてる感じだな

  • 74二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 00:15:35

    何度も出てくるスレッ太表記で、そのたびに笑っちゃう

  • 75二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 06:59:45

     ラウダが鳥居をくぐるのを確認してから、一人で神社の中に入り込む。

     彼に見つからないようにしたのは、一種の恐怖によるものであった。本能的な忌避感、ともいうか。無意識に、近づくことを避けてしまった。いやだって怖いし。不気味だし。

     足音をたてないように、神社の中を探索する。

     やはりホラーの舞台じみた場所だ。あかりはあるはずなのに薄暗く、廊下はところどころ木が腐って抜けてしまいそうになっている。ここでホラーあるあるの追いかけてくる敵となんて出会ったらひとたまりもないな~なんて考えて、少しだけ目を閉じる。嘘だよな?そんなことあるはずないよな?

     __ふと、燭台に目を向ける。

     やはり、と頷く。そこには、煤があった。それも最近使われたばかりの。明らかな生活の痕跡。ここには、人がいる。それが誰か、何者なのか、そもそも本当に「人」なのかは諸説あるが__

    「……」

     ラウダの姿は、見えない。

     おそらく昨日と同じ部屋に向かったのだろう。つまるところこちらから近寄らない限り、エンカウントすることはない。安心して探索を進めることが出来る。さて、どちらに向かおうか……?

    dice1d3=1 (1)

    1:倉庫的な場所に向かうぞ!うん?これは……お守り?

    2:人がいるということは水周りや勝手場みたいなところがあるはずでは!?ん?あれは……

    3:……ラウダを追いかけて、昨日の場所に向かう。

  • 76二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 07:02:28

    重要アイテムか!?

  • 77二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 07:28:31

     本堂の離れに、おそらく祭事で使ったのであろうあれこれが乱雑に放置された一角がある。そっと伺いながら近寄ってみると、そこには、

    「……これ、お守り……か?」

     埃っぽい一角の中に、小さくてぼろぼろなお守りらしきものが落ちていた。

     よく検分してみる。ぼろぼろになってほとんど意匠は読み取れないが、かろうじて『よみがえり』と刺繍がほどこされているのがわかる。それと縁に花のような模様があることも。

     ふと、近くの戸棚をあけてみる。こちらにも未使用のお守りがあるのではないか、とおもったからだ。やはりというべきか、売られることなく残ったおまもりがいくつか、放置されている。なんだかばちあたりだ、と思いながらそのうちのひとつを取りだしてみて__

    「……あれ?」

     奇妙な、ことにきづく。

     ボロボロになった方のお守りは、確かに花の縁がある。しかし棚の中の方のおまもりは、縁ではなく、中央の文字に被せるようにして刺繍がされているらしいのである。デザインがかわった?一体どうして、こちらだけ外に置かれている?いや、

    『あなたは「この世界」の住人だから』

    (__本当にこのお守りは、『この世界』のものなのか?)

     生唾を飲む。

     もしこれが、スレッ太と同じ世界からやってきたものだとすれば?スレッ太と同じように世界線をこえてきた存在だとすれば?すなわちこの神社にも、「別の誰か」がいることには、ならないか?

    (それもおそらく、生きた__)

     得体の知れぬ不気味さに、グエルはゆるく溜息をついた。

    dice1d3=3 (3)

    1:帰るか……

    2:まだ探すぞ!dice1d2=1 (1) (1:勝手場 2:奥の間)

    3:……!?足音!?咄嗟に隠れる!!※今この神社にいるうち、dice1d5=5 (5) (1:ラウダか…… 2:最も年若い方 3:身長が低い方 4:身長が高い方 5:……)

    3の場合dice1d2=2 (2) (1:見つかる 2:見つからない)

  • 78二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 07:34:20

    いや、一番怖そうなの引いちゃった!でも見つからないで済みそうで良かった…

  • 79二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 08:04:05

    待って今神社にいる人数多くない!?

  • 80二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 12:11:38

    やっぱり誰かと一緒に来た方がいいんじゃ…ラウダのことでフリーズする人はダメだと思うが

  • 81二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 18:37:36

     咄嗟に、戸棚の隙間に滑り込む。息を潜める。祈るように手を組んで、バクバクとなる心臓が外に聞こえないかと心配でもするように、ぎゅっと目を閉じる。

     足音が、とまる。

     それはひとつひとつ、戸棚を改めているようだった。やがて棚から小さな薬瓶のようなものを取り出すと、くるりと踵を返して去ろうとする。グエルはその様子を確認し__息を、のんだ。

    「__」

     呼吸音が聞こえない。こんなに近づけば多少は聞こえるはずなのに。胸が上下していない。心臓が動いていれば必ずうごくはずなのに。虚ろな瞳は、そう、まるで__死体が動いているように、ぼんやりとしている。その色は、

     海のような青、

     茶色い髪、焼けた色の肌、

     腹部に巻かれた包帯、精悍な顔立ち、きりりとした眉、鍛え抜かれた身体、まるで__

    (大人になった、俺?)

     青年はこちらを振り返ることなく、どこかに去っていった。息を詰めていたグエルは、ようやくふっと全身から脱力して__ぞっと、背筋を凍らせる。

     だってあれはまるで、

    「夢の中の『刺された俺』みたいだ……」

    dice1d3=2 (2)

    1:『俺』の後をつけてみる。

    2:倉庫をひっくり返す勢いで探す!dice1d2=2 (2) (1:これは…… 2:あいつがもっていってた薬瓶だ)

    3:もうやだ!!走り出す dice1d3=1 (1) (1:無意識にスレッタのところに向かう 2:↑のdice1d4=2 (2) と衝突する 3:順当に家にたどり着く)

  • 82二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 18:40:07

    大きいグエルの夢だったのか……

  • 83二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 19:34:03

    ラウダは大きいグエルに心を奪われたのかな?
    そして不明のシャディクはいずこへ…

  • 84二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 21:27:44

    「これは……?」

     グエルは大人の自分が去ったのを確認してから、彼がとっていった薬瓶を手に取り、検分する。光を避けるためか硝子には褐色が入っているが、見た所どうやら透明でさらさらとした水のような液体が入っているようだ。蓋をとってみると、微かに甘い香りがする。

     あちこち見回してみると、ふと、どうやら。底の部分に、説明書きのようなものがなされていることに気づく。蓋を戻してそれを見てみて。

    「……うッ……!?」

     そこには、何かの写本を乱雑に千切ったらしいものと、手書きのメモ。二種類で、悍ましい儀式の手順が書かれていた。

    『ゾンビの創造』

    予め死体に保存用の防腐処理を施しておく。少しでも体が欠けていると復活が不完全になってしまう可能性があることに注意する。死体の体内に儀式用につくった薬酒・塩・化合物・月光の粉・人間の××等の混合液を流し込み、所定の呪文を唱えることで、死体を蘇らせることができる。ただしこのゾンビは三日経ったら再び死体に戻ってしまう。可能な限り毎日儀式を行うのが望ましい。

    不可能だった。魔力が足りないのか、それ以外の条件が必要なのか、そもそもあの人は死体が、もう、ないから。もしどうしてもやる必要があるのなら、強い運命の力を持つ、例えば別の世界の子供であれば、うまくできるかもしれないが。どちらにせよ、死んだ人がよみがえるなんて、結局はまぼろしでしかないのだ。

    「…………」

     別の世界の子供。

     仮にスレッ太や、先程みた大人のグエルが「こちらから見た別世界」だとして、「別の世界の子供」にあたるのは__

    「まさか、シャディクや、ラウダは……」

     この儀式を、強要されているのか?

     グエルの頬に汗が伝う。薬瓶は、冷蔵庫の中にあったわけでもないのに、キンキンに冷えていた。

    dice1d3=1 (1)

    1:く、薬瓶をあるだけ持って、家に帰る!!dice1d2=1 (1) (1:逃げられた 2:dice1d5=1 (1) )

    2:み、見なかったことにしておこう……別のものも探すか

    3:見なかったことにしておこう……他の部屋を探すか dice1d4=4 (4)

  • 85二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 21:41:33

     グエルは無意識に、スクールバッグを開けて、棚の中にある薬瓶をあるだけ詰め込んだ。

     盗みはいけないことだ。得体の知れないものに触れるのも怖い。そういう数々の感覚が、それ以上の、強いて言うなら__怒りによって、麻痺していく。これがあるからいけないのだ。これがあるからシャディクは帰ってこないし、ラウダもおかしくなってしまった。全部、これが悪い! 中々頑丈なようで、ぶつかっても割れはしない。ただし、流石にいくつも瓶が入っているため、成長途中の体には重い。グエルはぐっと歯を食いしばると、両手でスクールバッグを持ちなおして、夜の神社を駆けだした。

     ぷつ、

     音がした、ような気がした。


     息を切らして自宅にたどりつく。

    「た、だいま」

    「おかえり兄さん」

    「やっぱりか……!」

     やはりラウダが先に家に到着していた。玄関で、立ったまま微笑んでいた。ラウダはこちらに手を差し伸べている。電気のかわりに、月明かりが差し込む。父はどこだ? もう片方の腕には、キーホルダーのついたスクールバッグが揺れている。

    「兄さん、あのおくすりを盗んだんだよね。いけないよね? 返して」

    「バレてるのかよ__!」

     後ずさるが、何せ〇学生だ。自宅以外に逃げ場なんてない。あとこの世界で家出なんてしようものなら速攻でBL展開が始まりそうで怖い。グエルは意を決して、

    dice1d3=2 (2)

    1:「生きている人が死んだ人間に囚われるな」と怒る。dice1d2=1 (1) (1:説得成功? 2:……)

    2:「お前……あそこで、何をさせられている」と尋ねる。

    3:「ラウダ。あそこにいた、『俺』は……何者だ?」と聞いてみる。dice1d2=1 (1) (1:成功 2:……)

    「あれ」

     廊下を歩いていた人物が、目をまるくしてそれを拾い上げる。

    「これ、グエルのキーホルダー?」

     ……わるいこだれだ?

  • 86二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 21:44:58

    引けなかった選択肢は成功しているのだが…
    成功判定がないのがどう出るか

  • 87二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 21:45:43

    シャディク!!!!!!

  • 88二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 21:49:48

    シャディクここで?!

  • 89二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 21:53:33

    表紙3人ワンチャンあるな

  • 90二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:10:46

    「お前、あそこで何をさせられている」

    「……させられている? 違うよ、してるの」

     ラウダの目が、

     ふと、恍惚に歪んだ。

     グエルが無意識に後ずさる。ラウダの瞳には、熱に浮かされたような明確な狂気が浮かんでいる。自身のくちびるに指先をあて、うっとりと微笑む姿は、同い年には見えないほどおとなっぽい。グエルの辞書にはまだ妖艶という単語はなかった。あとようえんっていったらちょっとBLっぽいし。

    「連れられて辿りついた先で、棺の中にいるあの人を見た時、白雪姫が眠っているみたいだと思ったの。薬を飲ませて、ジュモン?を唱えれば、あの人は僕のいうことをきいてくれるから。優しくしてくれるから」

    「__あの人って、『俺』か」

    「ねえ、かえして、にいさん。あの人をもう一度殺したいの」

    「死んでいるよ。あれは、もう。生きていない」

    「うん。でも僕がくっつけば、あの人は動く事が出来る。再び生をうけることができる」

    「あれは、ゾンビで!」

    「にいさん」

     かえしてよ。

     ラウダの声が、低くなる。声変わりしたみたいに、低い声に。それが、どういうわけか、夢の中の、あの声と。重なった__ような、気がする。グエルは、

    dice1d3=2 (2)

    1:う、ウワア祝福を準備しろ!!神社なんてもう行くなハグだ!! dice1d2=2 (2) (1:BGMすげぇ… 2:あっ逆上した)

    2:「__生きた人間は、死んだ人間に囚われてはだめだ」と説得する。dice1d2=1 (1) (1:聞いてくれるらしい 2:逆上したわ)

    3:「わ、わわわ、わかった……」と薬瓶を渡す。グエルはチキンだった

    ちなみにラウダの正気度はdice1d100=88 (88)

  • 91二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:13:54

    聞いてくれるんだ
    殺したいとか物騒なこと言ってるんですがそれは

  • 92二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:19:46

    怖いこと言ってるのに聞いてくれるしかなり正気で草

  • 93二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:25:00

    逆に正気でこの言動してるほうがまずくないすかね?

  • 94二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:25:20

    正気でこの言動はヤバいって!

  • 95二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:27:31

    「……ラウダ。生きている人間が、死んだ人間に囚われてはだめだ」

    「……」

     グエルが言えば、ラウダはじっと、こちらを見下ろす。スクールバッグのナイロン素材に月の光がつやつやと輝いて、お揃いのキーホルダーが揺れている。

    「向こうの世界の俺は、確かに死んだかもしれない。夢が確かなら、きっと腹を刺されて。お前は向こうの俺を心配してくれたんだよな、でも、ラウダ。それに囚われては、だめだ。お前は前を向いて生きるべきなんだ。その未来に、残念だがソイツはいない」

     手を差し伸べる。ラウダが無表情に、グエルの手のひらを見つめていた。

    「明日も一緒に学校行こう。帰りも一緒、あと夜ご飯一緒に食べよう。だめか」

    「……だめじゃ、ない」

     ラウダの手のひらが重なる。

     ラウダが、脱力する。へたりと気が抜けたように座り込んで、今度はこちらを安心したような顔で見上げてきた。そういうところだよ、兄さん。その声色に、グエルは__

    「だから兄さんのこと、一番なんだ」

     危機感を覚えた。

     嘘だろなんで俺とラウダのフラグが生えつつある。常識的なことしかしてないだろ。道を踏み外しかけてるとこ諭すしかしてないだろ。俺がやったことなんてただエラン関連のこと割と全無視して神社関連のこと調べまくっただけじゃねえか!ここからでも入れる保険があるんですか!?ラウダがすりすりとグエルの手を頬にこすりつけながら、ふと顔をあげた。

    「そういえば、兄さん、キーホルダーとれちゃったの?」

    「あ……神社で落としてきたかも」

    「そっか。なら明日取りに行こうか。今日はもう遅いから」

    「そう……だな?」

     なんかいろいろなことが解決した?と同時に新たなナニカがはじまってしまった気がする。グエルはそっと、天を仰いだ。

    dice1d3=3 (3)

    1:自分の部屋で眠る。

    2:ラウダの部屋で眠る。

    3:ラウダから「今日は一緒に子供部屋で眠ろう!」と提案される。

    1の場合dice1d2=1 (1) (1:セーフ 2:連れていかれる。正気度がdice1d88=70 (70) に)

    2の場合dice1d3=2 (2) (1,2:セーフ 3:連れていかれる。正気度がdice1d88=22 (22) に)

  • 96二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:31:55

    子供部屋はセーフ…なのか?違う意味でアウトか??
    一気に正気度22になる可能性あったの怖すぎる

  • 97二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:32:03

    1か2ならセーフだったのになぁ
    あらがえグエル

  • 98二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:45:11

    「ねえ兄さん久々に一緒に寝ようよ。こどもべやにまだベッドがあるでしょ?」

    「え?いやでも俺達もう〇学〇年生だし……」

    「まるがく……?」

    「こちらのはなし」

    「どっちにしてもいいでしょ?ねえ僕さみしいなあ、一緒がいいなあ……兄さんにぎゅってしてもらわないと家を抜け出して神社に行く悪い子になっちゃうかも」

    「お前まさか最初からそれが狙いか!?」

    「ふふ」

     ラウダはにこにこと微笑む。グエルは「んぐ……」と呻るが、しばらく考えた末に、ぐっとくちびるを噛む。窓があいていた、流石にラウダが一人であそこから抜け出して往復したとも考えづらい。誰かに連れていかれた__というかふんわり誘拐?されていた可能性もある。傍にいてやるのが安全だろう。ラウダはグエルの手を取り、にこにこと笑った。

    「兄さんがいちばんだもの」

     __早急に何かしらと対消滅せねばならない。

     グエルは割と切実に思った。


     翌日。

     いつも通り一緒に登校し、いつも通り別れ、いつも通り席に着く。ため息をついてから横目で見やれば、エランがスクールバッグについたビーズの指輪を人差し指の先で撫でていた。

    dice1d3=1 (1)

    1:スレッ太の元に向かう。

    2:エランが心配なので話しかけてみる。

    3:ちょっとトイレ行くか……

  • 99二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:50:20

    久々のスレッ太表記で不意打ちくらったw
    だめだ、何回見てもジワジワくるスレッ太

  • 100二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:52:42

    ちょくちょく出て来るトイレは一体何なんだ

  • 101二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:56:22

    ダイスくん頑なに冒頭で倒れてしまったエランを選ばないねぇ…

  • 102二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:05:49

    トイレはあやうい気しかしないんだけどさすがに〇学生をトイレはアウアウ

  • 103二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:14:03

    「えと、おはよう?スレッタ」

    「あ、おはようございます、グエルさん」

     桜の木の下に向かうと、昨日と同じように。スレッ太がこちらを見て微笑みかけ、そうっと屈みこんできた。グエルはやや俯いて、スクールバッグの中に一本だけいれてきた瓶を、一本だけ、取り出す。

    「……そちらの世界の俺は、死んだのか?」

    「……ああ」

     スレッ太が少しだけ歯切れの悪い返事をする。それから俯き、ぎゅっとくちびるを噛んだ。

    「愚かで聡明で、愛情深い人でした。だから刺されてしまったんです。それは、よみがえりの薬ですね。ゾンビをつくりだす……」

    「知っているのか」

    「ええ。私だって、手を伸ばした一人ですから。よみがえりは、死体がないと、できないけれど」

     生きいている人は、死んでいる人に囚われてはならない。それは、あの人が教えてくれた言葉でもあるんです。もちろん一番はミオリネさんだけど__

     しばらく考え込むような素振りをみせたスレッ太が、ふと。グエルのかばんの中に、視線を向けた。薄青い瞳は、その中にきらりと光る__真ん中に花の刺繍が施された、お守りに向けられている。

    「グエルさん、それ……向こうの世界の、おまもり、ですか?」

    「え?ああ、多分」

    「ください!!」

    「え!?」

     スレッタがぎゅっと、グエルの手を取った。心拍数があがる。どくどくと耳の後ろがうるさい。真っ直ぐにみつめられて、ついドキドキしてしまう。いやこれはBLではなく。ワンチャンおねショタということにならないか!?おにショタ?それは……

    「それを道しるべにすれば、きっと迷わず元の世界に戻れる気がするんです。それは私が元居た世界のものだから……そうすればきちんと、成仏できる気がするんです。おねがいします、いただけませんか?」

     スレッ太が、見つめてくる。

     グエルは__

    dice1d2=1 (1)

    1:おまもりをわたす

    2:逃げ出す

  • 104二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:17:35

    渡しちゃうよなぁグエルなら…

  • 105二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:27:33

    「……ああ」

     グエルがおまもりを渡すと、スレッ太がうれしそうにそれを抱きしめる。赤い髪が、青い瞳が、からだが、淡い虹色の粒子に透けて、消えていく。顔をあげて、微笑む。

    「ありがとうございます。これで私、もう、迷わずにすむ」

    「スレッタ……」

     手を伸ばす。スレッ太は手を重ねてはくれない。違う、この人はグエルの知っている「スレッタ」とは違う。でも、こうしてやさしい笑みを向けてくれるくせに、きちんと突き放してくれるから、きちんと諦めさせてくれるから。

     だから、きっと。

    「グエルさん、私、ミオリネさんに会えるかな」

    「必ず」

    「グエルさんはやさしいんですね」

    「……スレッタ」

     ありがとう、さよなら。

     ひと際強い風が吹く。木々が揺れて、スレッ太の姿が梢の向こう側に消えていく。グエルはしばらくそれを呆然と見つめたあと、がくりと膝から崩れ落ち、息を殺して蹲った。後悔はしていない。何一つ。だけどもどうしても、今だけは、声をあげて泣きたくなった。

     最初から詰んでた。

     グエルのことを決して好きになってくれない人だから、どうしようもなく好きになった。

     ……笑える。

     風が頬を撫でる。ほんの少しだけ、あのひとの、花のような香りがした、ような気がした。

    dice1d3=3 (3)

    1:エランの様子が流石にそろそろ気になるぞ!!

    2:うーんここは先程から何故か選択肢にありがちなトイレとかいってみるか……?

    3:「兄さん?何やってるの?」と背後から声をかけられる。ウワア!

  • 106二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:29:30

    なんで三分の一でそれ選ぶのかなぁ

  • 107二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:32:00

    運動場にスレッ太がいたことを考えるとトイレにも誰かいるんだろうか?
    花子さんじゃあるまいし…

  • 108二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:34:42

    すごい良い場面なのにスレッ太で草はえる

  • 109二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:35:00

    このダイス、なかなかエランに行かなくてもどかしいな!

  • 110二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:35:20

    全然エランのとこいかなくて笑えてきた
    意味深なビーズの指輪とか謎のまま終わる可能性ある?

  • 111二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 00:02:31

    ううう…グエルさん😭ちゃんと優しい人だってわかってはもらえているんだけど、やるせないね。そのやるせなさがまた美しくもあるんだけれどさ、グエルのスレッタへの恋は。

    ダイス神様には避けられ続けているけど、選択肢のトイレの存在感よ。まあ、学校の怖い話にはトイレがつきものよね。

  • 112二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 01:26:34

    届かないからこそ好きになる、分かるよ…
    切ない心が映す光景がとても綺麗で…表現力がもう好き…
    からの、背後にラウダ!!🎲の神の不思議さよ

  • 113二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 08:30:29

    「……」

     ぼんやりと、立ち尽くす。

     これでよかった。こうするのが正解だった。これが一番、あるべき姿なんだ。そう理解しているはずなのに、どうしようもなく心臓が痛くなる。

     ……これがたとえBLだったとしても、グエルは__

     やや本末転倒なことを考え出すくらいには、グエルは初恋相手への失恋+永遠の別れショックでキマッていた。そうやって黄昏ていたせいで、

    「兄さん、なにをしているの?」

    「ウワさっきからやたらと踏み抜きがちなラウダ!?」

     唐突に、背後から抱きしめられる。

     肩口に顔を埋められて、頬を髪がくすぐってきた。グエルは「い、いいいいっ、いや、なんでも、ねえ……!」と慌てて言い訳する。グエルは嘘がド下手クソだった

    「ふうん?それならいいけど。ねえ兄さん、兄さんの一番は僕、だよね?」

    「dice1d2=1 (1) (1:そ……そそそ、そう、だな 2:……(目をそらす))」

    「……今日、一緒にキーホルダー、探しに行こうね。お揃いだもんね。約束だよ」

     ラウダの瞳が、うっとりととろけるようにこちらを見つめる。

     なんかこいつ急に強くなってないか?グエルは思った。そして恐怖した。まさか前半の狂いムーブはこの布石だったのか?いや全然そんなことは無かったんだろうがそんな感じになってないか?グエルはおもった。とてもおもった!

    dice1d3=2 (2)

    1:二人で行くの怖いな……エランを誘おう

    2:そろそろトイレ行きたい……折角なのでラウダはdice1d2=1 (1) (1:ついてくるって 2:ついてこないって)

    3:こっちの世界のスレミオに声をかけてみるか……?ちなみにラウダはdice1d2=1 (1) (1:ついてくるって 2:ついてこないって)

  • 114二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 08:34:35

    どうあがいてもラウダがついてくる🎲結果で草

  • 115二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 08:43:40

    やっとトイレ選択か

  • 116二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 09:01:00

    「……なんでついてくるんだよ」

    「だめ?」

    「俺たちもう〇歳なんだから一緒にトイレはないだろ……!」

    「兄さんまるってなに?」

    「解釈の余地だ!!」

     そんなことを話していると、ふと。運動場でドッジボールをやっているきゃいきゃいとした歓声に混じって、どこからか声が聞こえてくる。

    「そういえばシャディクとエランってさ……」

     グエルは咄嗟に隣にいたラウダを引っ張って、個室に隠れた。ラウダが「え?兄さん」と不思議そうな声をあげるのを、手で塞ぐ。どうしてかはわからない、何故かそうしなければならない気がした。一つの個室に二人ではいるため、いくらふたりとも小さめサイズとはいえ、ぎゅうぎゅう詰めになってしまう。

     グエルたちが個室にいるなど知らない生徒たちが、トイレに入ってくる。短い足音。息が詰まる。

    「シャディクとエラン?」

    「うん、二人がケッコンのヤクソクしてるのきいちゃったんだよ」

    「結婚!?男同士なのに!?まあ距離感ヤバいとは思ってたけど」

    「俺前体育の時シャディクとペアになろうとしたらエランに睨まれた」

    「俺も……エランってちょっとヤバくね?ケッコンの約束も無理矢理させられてるんじゃ……」

    「シャディク、それで逃げちゃったのかな……」

    「な」

     二人の会話が止まる。足音がして、どうやら去っていったらしい。グエルはほっと息を吐く。

     グエルはこの世界が絶対BLなので十中八九シャディクもノリノリで結婚の約束をしたんだろうと理解しているが、そうでない人にとってはそうなのだろう。思っているとふと、ラウダがグエルの手を取る。

    「兄さんはどう思う?」

    「へ?」

    「その人が好きなら、その人を思うなら、その人の言うことを無視して進んでもいいとおもう?」

    dice1d3=2 (2)

    1:「いやだめだろ」と即答する。

    2:「……時と場による……んじゃないか?」とやんわり肯定する。

    3:「エラン本人に聞くか」とトイレから出る。

    ……わるいこだれだ?

  • 117二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 09:26:59

    いや、そこはダメじゃないんかーい!
    正気を保ちながらも、時々怖いこと言うラウダが🎲が選んだ返答でどう出るか?

  • 118二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 09:34:14

    兄さんはそういうこと言う…
    自分から退路を断つんじゃぁない…

  • 119二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 11:09:53

    そんなこと言うとラウダは鬱陶しく進んでくるって分かる

  • 120二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 20:54:28

    最近のこのシリーズ、BL関係なしにストーリーが面白いのに油断してたところで急に絶対BLの強制力が牙を剥いてきたりするからさらに面白い

  • 121二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:00:56

    「……いや……それは、まあ、時と場合によるんじゃないか?」

    「ときと……ばあいに」

    「ああ。結局リンキオーヘンだよ、自分がいやであってもそれが相手のためになるならやらなければならないときがある、それの逆だってしかり……なんじゃないか」

    「そっか」

     ラウダがふっと脱力して微笑む。トイレの鍵をあけて、個室から外に出る。二人きり、窓から昼の日差しが差し込んでいる。

    「そうだよね」

     穏やかな笑顔が、何故だか逆光に見えた。にいさん、今日、キーホルダー、とりにいこうね。ラウダがぱたぱたと去っていく後ろ姿を、グエルはじっと見つめてから、胸の前で手を握りしめる。

     ふと窓を見れば、二階の高さから、桜の木が見えた。


     さて放課後。今日は五時間授業なので、いつもよりやや早く帰ることができるぞ!

     とはいえ、やることは決まっている。どうやら昨日神社でおとしたらしいキーホルダーを、探しに行く。問題としては、誰と行くか、である。ラウダを連れていったらラウダに儀式をさせていた「何者か」が襲い掛かってくるかもしれない。かといってグエル一人で行くのも少し怖い。色々考えた末、グエルは__

    dice1d4=3 (3)

    1:ラウダに先に帰るように言い、一人で神社に行くことにした。

    2:ラウダに先に帰るように言い、エランと二人で神社に行くことにした。

    3:ラウダと二人で神社にいくことにした。

    4:エランとラウダ両方連れて神社に行くことにした。

  • 122二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:05:21

    何が何でもエランに関わらんグエル草

  • 123二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:16:32

    「ラウダ……最近お前ちょっと不正してないか?」

    「何の話?」

    「いやだって何かおかしいだろ 確率が」

    「本当に何の話……?」

     ラウダがグエルの手を引いて、暗い神社を進む。いやだってほら。おかしいだろ。今二分の一でエランとの行動だったぞ。というかそうでなくてもエランとラウダと両方引きつれていくパターンあったじゃねえか。どうして俺は今ラウダとるんるんで廃神社デート(?)してるんだ。

     たしかこのあたりに、とラウダがあちこちを見て回る。グエルも__できるだけはやく家というか安全圏に帰らないと何らかのフラグが立ちそうだし__目を皿にして探す。いうて行ったのは倉庫ぐらいだ、そこまでの道のどこかにおちているはず__あくまで希望的観測__そうしてしばらく歩いていると、

    「わっ」

    「うあっ!?」

     突然、誰かと衝突する。

     ラウダが「大丈夫!?」と駆け寄ってくる。いたた、といいながら恐る恐る顔をあげると、そこにいたのは__

    dice1d3=2 (2)

    1:大きい俺?

    2:大きいラウダ?

    3:……シャディク!?

  • 124二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:19:30

    まじでラウダ率が高い
    ていうかやっぱり大きいラウダもいたんだ…

  • 125二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:20:49

    別にラウダの選択肢が多くて確率が高いわけじゃないのに、引きすぎしゃなきか?????

  • 126二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:25:22

    ゾンビ兄貴(青年)を生かしてる元凶のラスボス(仮)と、いきなりエンカウントしたけど大丈夫かコレ

  • 127二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:26:45

    「……あなたは__」

    「大きい、らうだ……?」

    「『よみがえり』様!」

     ラウダがはっと、目を輝かせた。

     それからしょんぼりと肩を落とす。きのう、あいにいけなくて、ごめんなさい。もうあのひとをよみがえらせることはできません、ごめんなさい。僕は兄さんが一番なんです。早口にまくしたてるラウダに、グエルは目を白黒させた。状況についていけない。えこいつ怪異なのか? どう見てもラウダだけど怪異なのか!?

     改めて、目の前の人物を確認する。

     そこにいたのは、所謂和服__に身を包んだ、見上げるほどの長身の男であった。とはいっても〇学生でありつまるところ未だ成長期をもむかえていない幼児体形のグエルから見た「見上げるほどの長身」なのだから、実際にはたぶん……いやでもそれでも自販機ぐらいでかいきがする。目測で。

     男__大人のラウダ__よみがえり様? __は、しばらく、くちびるを半開きにさせていた。それから、

    dice1d3=3 (3)

    1:「……まあ、『僕』ならそう言うと思っていたよ」とため息をついた。

    2:「……何故?お前がいないと、兄さんは……また、死んで……」とぼろぼろ泣き始めた。

    3:「なんで……なんで!!」と叫びながら追いかけてきた。ウワア追いかけっこ系のホラーだ!!

  • 128二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:36:39

    グエルは公式から生ける屍画像がお出しされてるの強いなあ(そんな強さはいらねえ

  • 129二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:36:54

    「なんで?」

    「え、なんでって……よみがえり様、僕は、兄さんが、一番だから__」

    「なんで。お前も『兄さん』がすきでしょう。だから本当はよみがえらせるためだけに正気を奪ってもよかったのに生かしておいたやったんだよ、なんで? どうして? お前も兄さんを殺すの? お前も、裏切るの?」

    「何の話をして、」

    「あ、」

     うああああああああっ!

     大人のラウダ__以降よみがえり様と呼称する__が、悲鳴をあげた。ヤバイコイツSAN値0だ!グエルは咄嗟にラウダの手を取り、走り出す。グエルは知っている。これ捕まるとゲームオーバーになるやつだ。魔〇の家で見た。流石に身体能力では叶うはずもないが、よみがえり様は動きづらそうな和服で、こちらは動きやすい洋服にスニーカー。勝機はある。

     走る。走る。走る。やっぱりこの神社こんなに広くない気がする。明らかに可笑しい。どこかで撒かなきゃ、はやく、にげなきゃ、にげなきゃ、焦りが思考を奪う、疲労が思考を奪う、はやく、はやく、はやく__

    「……こっちへ!」

     不意に誰かが呼ぶ声が聞こえた。グエルはほとんど無意識に、開いた襖に転がり込んだ。

     息を整える。ぜえ、ぜえ、と肩で呼吸をする。ラウダが、「いままでよみがえり様、あんなになったことなかったのに__」と青い顔をした。それに対し、声の主が「そうかな?」と甘い声をあげる気配があった。

    「彼はずっとああだよ。同じ建物に棲んではいるけれど、できる限りあわないようにしているし。大切な人を失うのは、きっと堪えられないことだから」

    「お前は__」

     グエルが顔をあげる。そこで微笑を浮かべるのは、紛れもない。

    「シャディク・ゼネリ?」

    dice1d3=1 (1)

    1:「お前ッ、どうしてこんなところに……!?」と状況説明を求める。

    2:「た、大切な人を失う、って……?」と状況説明を求める。

    3:「よ、よくわからないがとりあえず一緒に帰ろう!!」と勧誘する。

  • 130二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:37:39

    OPのラウダが急にホラーに見えてくるじゃん!

  • 131二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:39:59

    よみがえり様はこっちのグエルに関しては何を思うんだろうか

  • 132二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:53:51

    エランを徹底的に避けてシャディクがエントリーしてきたけどフラグ取りこぼしまくってない?

  • 133二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:05:28

    「お、おまっ、シャディク!?どうしてこんなところに……!」

    「え?どうしてって……俺も、全部をしってるわけではないんだけど」

     シャディクはそういうと、ちいさなビーズセットを取り出す。色とりどりのちいさなビーズのほか、「かわいいゆびわのつくりかた」という薄くて小さな冊子のようなものも付属している。

    「__『最初の世界』は、俺たちからすれば、まるでSFみたいな世界だった。それえdね、地球で暴動が起きたんだ。大勢勢の人が死んだ。ミオリネ・レンブランとか、シャディク・ゼネリとか」

    「は、一体、」

    「あっちのエランはそれに耐えきれなかった。よみがえりを求めてしまった。だけど、向こうの俺は、死体すら残っていなかった。だから、こっちの世界に来た」

    「お前、それじゃ、まるで」

     シャディクが悲し気に微笑む。

     グエルの手を握る。

    「あいつには俺しかいないんだ。この世界のシャディク・ゼネリを代用品にすることしか、できないんだ」

     頭の中で、

     何かが、弾ける。

  • 134二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:05:40

     『グエル』は父を殺した。地球の暴動に巻き込まれて、不慮の事故に近かったとはいえ、確かにこの手で殺した。よみがえりを求めて、ゾンビの創造の呪文を開発した。だけど、父の死体は、残っていなかった。完成させる直前で正気に戻って、呪文の存在ごとこの世界から消そうとした。多くの人が、あの暴動で命を失って、多くの人が、よみがえりを求めたことを知っていた。だけど、

     生きている人が、死んだ人に囚われては、いけないから。

     身勝手だけど、最善だとは思った。だけど、アスティカシア高等専門学校への視察の帰り、ラウダと待ち合わせて、そのための呪文も用意して、約束して。寸前、『エラン』にバレて。一縷の望みに賭けて、呪文を奪い取られて。止めようとしたところで、もみあいになって、腹に__

    『ごめんね、こんなつもりじゃ、なかった……』

     悲鳴をあげながら、誰かが駆け寄ってくる。あれはそう、ラウダだ。向こうのラウダだ。そうだ、決めたんだ。まだ終わるわけにはいかないって。狂ってしまったエランを、死んでしまったシャディクを、壊れてしまったラウダを、救うって。そんな夢物語を、完璧なハッピーエンドを__

    『やりなおさなきゃ』

     言ったのは、グエルの骸を抱いたラウダだった。ゾンビの創造の呪文を『最初の世界』から永遠に廃棄するための魔法__『他の世界へ行く呪文』を唱えた。事きれたグエルと、泣きじゃくるエランと、ゾンビの創造の呪文と、たまたまそこにいたスレッ太を、巻き添えにして。

    『この世界と「絶対ハッピーエンドになる世界」を、くっつけて』


     …………

     わるいこ、だれだ?

    dice1d3=3 (3)

    1:「シャディク、『エラン』が待ってる」と手を差し伸べる。

    2:「シャディク……俺は、黙っているべき、だろうか?」と尋ねる。

    3:「シャディク。表紙に三人ルートってわかるか?」と言ってみる。

  • 135二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:11:19

    どうした急に(どうした急に)

  • 136二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:13:30

    押し付けようとしてる?諦めてた?どっちだ?w

  • 137二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:20:38

    こんな時に対消滅を狙うつもりか?

  • 138二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:26:30

    「シャディク……」

    「……ああ、お前も、『見えた』んだ。最初の世界の記憶が……ならきっと諦めてく」

    「お前表紙三人ルートって興味ないか?」

    「は急に何の話?」

     シャディクがぽかんとした顔をした。グエルはゆっくりと考え込みながら、シャディクの姿を上から下まで検分する。金髪褐色美少年。同い年ではあるが、グエルより発育はいい。サイズ感的にもちょうどいい、まだ見てないが多分高校生くらいの姿になったエラン(儚げ闇深未亡人系美青年)。これでおにショタ需要を賄える。さらに王道のエラン(天真爛漫健気系ショタ)。これでショタショタ需要を賄える。意外といける気がする。グエルは冷静にとち狂っていた……わけではなく、そこそこ真面目にこの提案をしている。

     何故ならすべてを失ったエランから再びシャディクを奪えばどうなるか。あるいはこちらのエランから、シャディクを奪えばどうなるか。どちらかを選ぶのは、結局幸せになれないもう一方を生んでしまう。グエルは、

    「……全員を救うって、決めたんだ」

     シャディクが目をぱちくりと瞬かせる。

     それから、弾けるように笑いだした。「いいね、そういうの、最ッ高だよ……!それでこそ、俺の知るグエル・ジェタークの提案だ!」それはどっちの世界の、と聞こうとしたが、やめた。代わりに不遜に微笑んで、シャディクに手を伸ばす。

    「幸いにも、向こうのあいつらは俺たちとある程度見た目が違うんだろ。うちの花屋で雇ってもらうなりなんなりで、どうとでもなるさ。だから、」

     今度こそみんなで、絶対ハッピーエンドになろう。

     シャディクが、グエルの手を取った。

    dice1d3=3 (3)

    1:ウワタイミングよくエランとエランが入ってきた!!ついに端折ったな

    2:エラン(大人)を連れてエラン(子供)のところに向かおう。待てエランの選択肢が多くないか?

    3:エラン(子供)を連れてエラン(大人)のところに向かおう。もうヤケクソじゃねえか

  • 139二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:27:29

    選択肢にエランしかいねぇ草

  • 140二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:31:20

    あまりにもエランを選ばないダイス神への怒りが見えるな

  • 141二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:32:30

    苦肉の策で草だけどしゃーない

  • 142二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:32:33

    これが強制力かぁ

  • 143二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:38:05

     __エラン・ケレスに親はいない。

     正確には、エランを生んだ人間が、いる。所謂ネグレクト家庭というやつであり、最低限の世話やほしいものは与えられるかわりにほとんど放置されていて、それゆえに面倒見のいいシャディクに懐いたのだが__その辺のことが露呈するより先になんかすべてのことが解決しそうなのでここでは省略する。

    「エラン!!」

    「……グエル?」

     窓の鍵は、開いていた。

     グエルはサラリと不法侵入をキメてエランの部屋にもぐりこむと、ポケもびの画面をぼんやり見つめる顔が、グエルを刺して、見下ろして、呆然とどこか冷たい顔を見せる『エラン』と、重なる。だから手を取り、絶対にコイツを幸せにしてやるという覚悟の元__笑った。

    「一緒に、シャディクのところに行こう」

     若干誘拐っぽいなと思った。

    「『エラン』!」

    「え何__」

     エランとついでにシャディクを連れて、襖の中でビーズの指輪を片手に薄暗い表情をしたエラン__便宜上ここから子供のエランを五号、大人のエランを四号と呼ぶ。呼称はそういった天啓を得たので__の元に向かう。そして!

    dice1d3=3 (3)

    1:四号と五号とシャディクを部屋に放り込んで閉じ込める!あとは部屋の中を暗転させれば完成

    2:「エラン!!シャディクシェアリングを提案する!!」と叫ぶ。

    3:四号と五号をキスさせる!!

    ※この世界は絶対ハッピーエンドになる世界なので、どの選択肢が出ても確実にハッピーになります。強いて言うならエラン族の重婚への積極度はdice1d100=42 (42) 程度です

  • 144二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:46:16

    まあ今後の展開次第ではと言ったところか

  • 145二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:47:31

    選択肢がヤケクソすぎて3が一番まともに見えるバグ いいぞもっとやれ

  • 146二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:50:40

    シャディク中心だと思ったらそっちなの?

  • 147二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 22:51:44

    >>146

    ほら…エラン同士が同意してくれないと…

  • 148二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:02:14

     __断じてとち狂ってはいないが、だいぶヤケクソではあった。

     グエルはここぞとばかりに火事場の馬鹿力を発揮し、四号と五号をキスさせた。だいぶくぐもった声と同時に、歯がぶつかる音が聞こえた気がしたが、気のせいということにする。〇学生なのでウブなシャディクが「わ、ああ……!」と頬を真っ赤にして手で顔を覆った。

     あとはラウダを連れてすっとグエルがフェードアウトする。ラウダが「ほんとに何やってるの兄さん?」と困惑したような顔をしているが、グエルの狙い通りであれば、これで。

    「え、えっと……君、は……『僕』……か」

    「……『僕』」

    「ああ、……ああ、そっか。君は間違えてしまったあとの僕なんだね」

    「……」

    「同じだからさ、わかるんだ。僕だって、シャディクが死んだらきっと、同じこと、するって……ねえ、僕たち、一緒に、やりなおせない、かな」

     五号が手を差し伸べる。手のひらに、ビーズの指輪と、ポケもびのゲーム機が握られている。四号はしばらく気圧されたような顔をした後、おずおずと、手のひらを重ねた。

     シャディクがようやく復活して、「お、俺!新しくつくるよ、ビーズの指輪でも、耳飾りでも……!」と笑う。「それもいいけどポケもびもやろうよ!ファラクトがハンショクレベルにまであがったの!」「ぽけもびってなに」と会話する三人に、グエルは静かに、背を向ける。そうだ、五号は絶対ハッピーエンドになる世界の住人。圧倒的な光属性。やや強引であっても、絶対ハッピーエンドに『してくれる』と、信じていた。

    「……なあ兄さん」

    「なんだラウダ」

    「えっと……」

    「何の懸念事項がある?完璧なハッピーエンドじゃないか」

    「『僕』たちは、どうするの?」

    「あ」

    「『あ』!?!?」

     グエルの、目の前には。

     微かに開いた襖の隙間から、布団に横たわる『グエル』、その隣で死んだように眠るよみがえり様、の姿があった。

    dice1d3=3 (3)

    1:……中に、足を踏み入れる。

    2:タンマ!いったんタンマで!『ゾンビの創造』の呪文のところに向かってもいいか!?

    3:「もうやだ帰りたい……」「全部をハッピーエンドにする?んだろ!!」と騒いでいると、中のよみがえり様と、目が合った。

  • 149二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:05:22

    勢いで解決した気になってたけど忘れてたわ…

  • 150二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:20:14

    「やだ!帰る!!」

    「全員を救うって決めたんでしょ!?」

    「かえりたい!!!!」

    「願望だ!これ願望だ!逃げないでよ兄さ」

    「……お前らは__」

    「「あっ」」

     グエルとラウダは、揃って声をあげた。

     襖が開く。そこには、白い服を身に纏った、大人の姿の『ラウダ』__よみがえりに囚われて、よみがえりを求め続ける、よみがえり様が、いた。

    「お……お前は、『俺』のことを、救おうとしてくれたんだよな」

    「嘘でしょ兄さんこの流れで続けるつもり?」

    「だが、生きている人間が死んだ人間に囚われていては、いけない」

    「かっこわるいよ!いまそれいっても普通に保身にしか見えなくてかっこわるいよ兄さん!!」

     よみがえり様は、ぴくりと眉を跳ね上げさせる。それからぎり、と奥歯を噛みしめて、こちらを力なくにらんだ。よく見ると、その深い朽葉色の瞳を象る睫毛の下には、色濃い隈ができている。

    「……違う。兄さんは生きてる。生きてるんだ……」

     掠れた声が、痛々しかった。

    dice1d3=1 (1)

    1:「……『ラウダ』……」とハグする。ここで祝福を流せ!

    2:「よみがえり様……」といいながら、そっと部屋の中に入り、眠る『グエル』に触れてみる。dice1d2=2 (2) (1:……あれ? 2:特に何もない)

    3:「ごめん!お詫びといってはいいがなんでもいうこときいてやる!!」とサムズアップしてみる。

  • 151二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:24:46

    冷静にツッコミを入れるラウダすこ

  • 152二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:26:04

    祝福流せば解決すると思ってるなこいつ?

  • 153二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:29:37

    シャディクとエランたちを表紙3人にした因果で自分も表紙3人になったりしないか? 祝福流して大丈夫か?

  • 154二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:38:08

    いつぞやの世界線だと、祝福流しても敗北してやろ

  • 155二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:46:21

    「ラウダ」

     __はるかとおくに うかぶ 星を おもい ねむり につく きみの

    「おいていってしまって、ごめん。のこしてしまってごめん。先に死んでしまって、ごめん」

     えらぶみらいが のぞむ みちが どこへつづいて いても

    「辛かったな……」

     ともに いきるから__

     グエルはぎゅっと、よみがえり様を抱きしめた。よみがえり様が目を見開く。おずおずと、腕が背に回される。抱き合ったからだは暖かくて、やっぱりこのひとは、生きているんだ、と理解する。すり、と頬ずりすれば、よみがえり様が__『ラウダ』が、「ああ」と低く呟いて、安堵したように涙を流す気配があった。いける。これいけるぞ。グエルは若干祝福を過信している節があった。

     唯一ラウダだけが「なんかいい雰囲気だしてるけど何も解決してないよねこれ……」といってたがグエルは視線だけでそれを封する。今いいとこだから。この『ラウダ』は死んだ『グエル』と成立している、今危ないのはラウダだけだがそっちはどうとでもなる、ここうまく切り抜ければ完封勝利いけるんだから。なんかしらには敗北しかけてる気がするけど。何に?

     よみがえり様の薄いくちびるが、かすかに、動いた。

    dice1d3=1 (1)

    1:ラウダが「兄さんは僕の!」とひっぺがしてきた。ウワア!

    2:よみがえり様が「ごめん兄さん、ごめん……」とボロ泣きしている。どうやら正気に戻った……っぽい……?

    3:くちびるが、近づいてきて__

  • 156二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:48:17

    ずっとラウダが正しいこと言ってるの笑う
    そしてグエル!もっと気合い入れて抗わないと逃げられないぞ!

  • 157二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:49:33

    またダメそうですね…

  • 158二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:53:46

    「やめろ兄さんは僕のだぞ!!」

    (再発狂)

    「ウワア祝福破壊RTA!!!!」

    よみがえり様の狂気度:dice1d100=19 (19) (高いと怒りが強い 低いとショックや悲しみが強い)

    dice1d3=1 (1)

    1:兄さんは僕とポケもびするんだよ!(無垢)

    2:に、『兄さん』まで、死ぬのは……いや……(狂気)

    3:この『兄さん』は僕のものだから、お前には渡さない(割と明確な恋心)

    dice1d3=3 (3)

    1:「落ち着け二人とも。俺は俺のもので誰のものでもない」と真っ当なことを言ってみる。

    2:「……わ、わかった。俺が完璧に、そっちの『グエル』をよみがえらせる!!」と無責任に言ってみる。dice1d2=1 (1) (1:なんか いけた 2:……え)

    3:「まてラウダ話し合おう。なんとかグエルシェアリングできないか?」ととち狂って提案する。

  • 159二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:55:10

    ラウダが頑張ってる(?)のにグエルが駄目そうですね…w

  • 160二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:55:36

    自分からパイになりにいくやつがあるかよ…

  • 161二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 23:59:43

    何やってんだお前ェ!

  • 162二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:01:22

    珍しくラウダたちがマトモな感じで終わりそうだったのに墓穴を!?

  • 163二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:03:08

    2にしておけばいけたのに…

  • 164二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:05:33

    「……ぁ、……あっ……」

    「兄さんは僕とポケもびするの!なあ兄さん」

    「ゥアッ……あああ……」

    「こんなやつのこと気にしないで!ね!ねっ!?」

     ラウダがむすっとした顔でグエルの右の腕をひっぱる。よみがえり様が壊れたような表情でグエルの左腕に縋る。真ん中で大岡捌き状態になり、グエルは考えた。冷静に考えた。

     __死んだ人間がよみがえるなんて、まぼろしだ。

     もちろん、奇跡はおこるかもしれない。だけどそんな確立に賭けるなんて、あまりにも不確実だ。そのくせそれが失敗したら、確実によみがえり様というか『ラウダ』が狂う。ついでにいうとグエルが『ラウダ』に身を献じればラウダが狂うし、ラウダと一緒に帰れば『ラウダ』が狂う。全方位詰みである。となればどうやら『ラウダ』はグエルのことを『グエル』として誤認してくれているらしいし、これを最大限活用するべきでは。

    「二人とも__グエルシェアリングに興味はないか?」

     これである。

     グエルは真面目に発狂していた。

     二人がそっくりの顔で「は?」「グエ……?」ときょとんとしたような表情をする。当然である。グエルは至極当たり前のことを言い聞かせる顔で、「恋愛的なアレではないぞ」としっかり前置きしてから、再びBGM:祝福の準備をしつつ、二人をまとめて抱きしめる。グエルは祝福を過信しすぎていた。

    「二人とも俺の弟だ。俺のラウダだ。だからどちらか一方のみを選ぶことなんて、できない。俺は、二人の『兄』になりたい」

    (ここでラスサビが流れる)

    dice1d3=2 (2)

    1:「……兄さん」「兄さん……」とこちらの胸に顔をこすりつけてくる。ふふ これが兄性か

    2:「は?」「何言ってるの?」ああ無謀だった!!

    3:ここで絶対BL謎のパワーにより死んだ『グエル』を完全によみがえらせる方法の天啓を得る。すなわち__dice1d3=3 (3) (1:じゅもん 2:キス 3:フィックス)だ!!

  • 165二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:06:08

    よみがえり様が怒らなくてよかったとおもったらグエルよ

  • 166二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:08:02

    今回のラウダどもはまともな方でよかったな

  • 167二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:13:59

    祝福を流せばいいものではないという学び

  • 168二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:17:42

    このレスは削除されています

  • 169二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:19:11

    ※↑致命的な誤字です。あたまがねぼけつつあるわ!!


    「は?兄さんは僕だけの兄さんなんだよ」

    「奇遇だなそれは僕も同じことを思う。流石同じ『僕』」

    「しまった!あまり重婚に積極的ではないタイプだ!!」

     グエルはぱっとラウダ×2を離して後ずさった。ちなみにあまりに描写が少なくなってしまったのでこれは完全にぶっちゃけの裏話で余談なのだが、実はエラン×2とシャディクの話は割と予想通りに完結したのに対し、こっちの『よみがえり様』ルートはあまり想定しておらず、例のお守りをこっちに渡して『グエル』共々元の世界にお帰りいただくのが基本考えていたルートなので、この『ラウダ』の説得難易度はかなり高かったったりする。でもでもだってだってグエルがお守りだけ回収して帰るから!そのまま速攻でスレッ太のところに向かうから!!

     右のラウダが、グエルの腕に頬を擦りつける。

     左のラウダが、グエルの髪に顔を埋める。

    「「なあ、どうか、えらんでよ、兄さん……」」

     __片や闇深未亡人系美青年。片や健気系ショタ。

     なんかどっかで見たことある構図だなあとおもった。

    dice1d3=1 (1)

    1:「……ごめん。俺は二人に、優劣なんてつけられない。どちらも大切だから」と懲りずに祝福を続ける。

    2:「……ハッピーエンドに、なりたいんだ」と『グエル』に近づく。

    3:「俺は選べるならスレッタをえらびたかったぁ……」とべしょ泣きしながら逆ギレしてみる。

  • 170二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:24:51

    探索不足で草 そして懲りねぇ 『グエル』に向かって欲しいのに向かってくれないグエルで大草原

  • 171二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:25:29

    グエル…刺されるぞ いろんな意味で

  • 172二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:27:27

    このレスは削除されています

  • 173二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:29:23

    やっぱお守り渡さない方が良かったんやな…w

  • 174二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:29:31

    下手すると若紫end(自分好みに育つまで待とう)になりかねないけど大丈夫かコレ

  • 175二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:31:23

    数多いるラウダの中でも重婚に積極的なラウダは希少だろうなぁ

  • 176二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:37:24

    苦心の様子が伺えてw
    ダイスの神は試練を与え給うたなのね

  • 177二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:37:47

    「……ごめん」

     グエルはやんわりと二人のラウダを押しのけ、シャディクに帰してもらったキーホルダーと、結局スクールバッグの中に入れっぱなしにしていた薬瓶を握りしめる。

     ラウダはどちらも、自分なりのやり方でグエルをおもってくれていた。それはBLとかボーイズラブとかやおいとか薔薇とか関係ない、純然たる、事実だ。そこをはき違えたくない。それを無下にできるほど、グエルはBL回避に尊厳ベットできてない。

     少しだけ目を伏せる。顔をあげる。二人を、交互に見つめる。よくばりになってしまう。傲慢だから、全員に幸せになってほしいと思ってしまう。一人も取り残すことなく、全員が。

    「俺はどちらも選べない。誰のものにもなってやれない、俺は俺のものだから。誰もを幸せにしたい、いや、世界を、自分の思う『幸せ』に跪せたいって、願うことが「わるいこ」だと、罪だというのなら__」

     結局のところ、一番『わるいこ』なのは、グエルだったのかもしれない。

     だってグエルはどうしようもなくあらがえるから、自由を求めてしまうから、この世界の仕組みを理解してしまっているから。ここでそうなっても、後悔はない。だって「そう」だということは、つまりそれが、あるべき『ハッピーエンド』の形だから。部屋の中を物色する。『グエル』の眠る枕元に、おそらく祭事用であろう刀を見つけて、差し出す。そうして、

     両手を広げて、困ったように微笑む。

    「何度だって刺されて、何度だって死ぬよ」

     __障子の外は、宵に入る前のターコイズブルーだ。

    dice1d3=3 (3)

    1:……腹に、熱を感じる。(???エンド)

    2:……『ラウダ』が、『グエル』の心臓を、刺した。未練を断ち切るように。(トゥルーエンド)

    3:__刺さない。刺せるはず、ない。(ハッピーエンド?)

  • 178二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:39:00

    1じゃなくてよかった…

  • 179二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:41:17

    ショタがキメていい覚悟ではないのよ…
    ハッピーエンド万歳!

  • 180二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:45:56

    あっぶな!? 1だと冒頭に戻る(別の世界のグエルが巻き込まれる)ループエンドとかかな?
    3もハッピーエンドにハテナついてんだよなぁ…

  • 181二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:51:31

    (エピローグ)


     からん、と。

     刀が、おちた。『ラウダ』が両の目から涙を流す。ぎゅうっと、泣き縋る。「できない。できっこないじゃないか、兄さんを殺すなんて」。ラウダが怪訝な目でグエルを見つつそっと部屋にある刃物の類をグエルから遠ざけた。大方グエルが再びああいうことを言いださないように、であろう。それから深く深くため息をついて、グエルの手を取り、お揃いのキーホルダーに、触れた。

    「何が兄さんにそんな覚悟させたの」

    「さあ」

    「……あいつが一緒に兄さんの弟になるのは癪だけど、ポケもびの腕次第ではゆるしたげる!」

     ラウダは〇学生であり、チョロかった。ついでに『ラウダ』も、「そうだ、だから兄さんが、一番だったんだ……」とよくわからない納得の仕方をしたらしい。よくわからないが解釈一致なのは何よりである。

     さて。

     ここまで全て、グエルの作戦通りである。

     ここは『絶対ハッピーエンドになる世界』。ネームドキャラの死なんて許されるはずがない。だからあそこで、ラウダも『ラウダ』も自分を殺せないだろうという確信があった。そのうえで自分の命を盾にした。半ば賭けではあったが、まあ仮にマジで殺されたらそのときはそのときだな~と思っていたのでセーフだ。

    「……ずるい兄さんで、ごめんな」

    「何もずるくないよ、兄さんは『わるいこ』じゃない」

    「……うん、うん……」

     グエルは二人の頭をわしゃわしゃと撫でる。それから襖をあけて、「帰るか」と言った。

    「知らんけどどうせ父さんやオルコット先生の「ラウダの神隠し」に対する認知を歪めていたのは『ラウダ』なんだろ?それ応用して『ラウダ』もうちの弟だったとか、うちの花屋でバイトしてたとかそういうことにできないか?」

    「……ふふ、ばれてたんだ」

    「というか僕でもある。皆には、内緒だったから」

     三人で帰路に就く最中、ふとグエルは振り返った。なあ、俺はきちんとやりなおせただろうか。きちんと、『お前』の望む通り、全てをハッピーエンドにすることが、できただろうか?

     『グエル』は静かに眠っていた。が、その口許が、微かに微笑んだような気がする。

     襖が、閉じた。

     今日の夜ごはんは、きっとチーズインハンバーグだ。


    【グエルはせかいにあらがえた!にこにこ三兄弟ハッピーエンド】

  • 182二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:01:16

    怪異を味方につけたショタグエルっょぃ
    やはりショタ時代が最も聖母なのかも

  • 183二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:01:22

    念願のBL回避やったね!

  • 184二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:04:09

    今さらだけどスレ画のグエルが読んでるBL本が気になる

  • 185二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:05:17

    今回かなりややこしくなってしまったので、ちょっとした裏話まとめ

    ・最初の世界Aにて暴動(ここでミオリネA、ヴィムA、シャディクAが死亡)→グエルAがゾンビの創造の魔術を開発するも、正気に戻る→ラウダAと画策して他の世界に行く呪文を開発、これを使ってゾンビの創造の呪文を世界Aから葬ろうとする→シャディクAの死亡で発狂したエランAがグエルAを刺す。ラウダAが発狂し、ついでにその辺にいたスレッタAも巻き込んで全員健在の世界Bに移動→エランAがシャディクBを誘拐、ラウダAが『よみがえり様』を名乗りラウダBをグエルAにゾンビの創造呪文を使わせるためのパーツとして仕立て上げる→本編開始(主人公はグエルB)

    ・最初の「1番が確定でくっつく」は今回のシャディク枠とエラン枠の決定でした。ただしあそこで百合が選ばれていた場合少し変わり、(フェルペトで例えると)『フェルシーA死亡→ペトラAが別世界のフェルシーBを誘拐→フェルシーB行方不明→ペトラBがフェルシーCを誘拐→……』の流れが延々続いたあと、『グエルxがこれを捕捉しペトラxを止める→ペトラxがグエルxを刺す→ペトラxが絶対BLグエルを誘拐してグエルxの死体を置き、フェルシーBLも連れて帰る(これで絶対BL世界には「グエルxの死体」のみが残る)→これを今回の「よみがえり様」枠がゾンビの創造で蘇生する』……みたいな流れになる予定でした。なんでこんなまだるっこしいことになるかというと、こうすることで今回でいうところのエラン×2とシャディク枠のサイドストーリー?をやらなくてよくなるから!!

    ・2が選ばれたのでラウダがよみがえり様枠になったが、1か3が出ていたらランダムになる予定でした。筆頭候補はシャディクだった(イエルとシャディクで使い分けができるので)が、今回は恋人枠での参戦でしたね。

    >>180これに近い 『よみがえり様』と『グエル』が別の世界に行き、この世界には死んだグエルとラウダが残される。ラウダが『ゾンビの創造』の魔法を使えるため、ゾンビグエルとおにんぎょうごっこエンド

    ・その他質問あればどうぞ!なければ次に主人公やってほしいキャラや、見てみたいストーリー、パロ、流れなどをおしえてほしいな

  • 186二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:08:04

    ちっちゃくても、グエルはどこまでもグエルだなって…そういうところが好きなのよね、分かるよ両方のラウダの気持ち…
    ショタラウダがポケもびの腕次第で許してくれるの可愛いすぎ!

  • 187二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:12:28

    解説ありがとう!
    過去にサブキャラだった親世代や、オルコットやケナンジとかが主人公のもみてみたいかも…
    色々材料足らないだろうから無理そうならスルーしてくだされ!

  • 188二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:17:49

    ダリルバルデやシュバルゼッテを引いた場合はどんな展開になってましたか?

    >>4 >>9

  • 189二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:20:24

    最初のラウダと登校で成功と失敗だと何が変わってたんですか?成功でも失敗でもない3つ目は?

    あと>>43の謎ダイスはどういう意味だったんでしょうか?

  • 190二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:23:10

    余韻に浸っている…

    世界Aが割りと地獄、凄い綿密に組まれてた事が解説から分かって、しゅごいしか言葉出てこない…

    主のストーリーなら何でも嬉しい!上であがったケナンジさんも可愛いキャラだから出てきたら良いなとか。

    >>188も気になる

  • 191二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:29:28

    >>184

    ・(題名不明のシャディクとロウジの本)

    たぶん砂漠の王子様と氷の国の魔法使いとかそんな感じの古き良きルビー文庫なBLストーリー

    ・強化人士でも恋がしたい!(エラエラ表紙)

    たぶん順風満帆な高校ライフを満喫中のところに突然強化人士がやってきて……!?みたいな青春学園ラブコメディ

    ・I Look You And Miss You(ラウダ表紙)

    ノリと、勢い

    >>187

    (やるとはいっていないですが)「転生ごときで逃げられるとでも、父さん?」は一度考えました。オルコット主人公はギリ書けるかもしれないかつ面白そうなので、もしかしたらやるかも

    >>188

    最近ちょっと聞くAI教師の完成形になってました。14/1サイズのモビルスーツが全員に指示をしてくれる他、ひとりひとりに144/1ガンプラ(AI搭載)が配布されてて細やかな指示をしてくれるぞ。その場合(バグりはするが)学校外に自由に持ち出せるし、おうちで交流タイムがあったかもしれません。ただし教育ロボなので戦闘能力をつける予定はなかったです。

    >>189

    最初のダイスはラウダの正気チェック!成功だとはきはきした受け答えになる他、聞けばすぐに「神社でよみがえりをやってる」と教えてくれます。3の場合ラウダが既に失踪してました。その場合ラウダが『よみがえり様』枠か恋人枠かさらにダイスが入った。43も同じくラウダの正気チェックです。1なら正気に戻ってた、3なら翌朝かえってくることなく失踪したままだった。コイツ常に狂気状態で耐えおるわ

  • 192二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:31:02

    スレ主さえよければ次はグエル抜きの話が見てみたいなぁと思ったり…注意書きもあるから勿論承知の上なんだけど、毎回ラウグエなので少し違う話も見てみたくて…
    勿論スレ主さえ良ければ!

  • 193二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:35:01

    「転生ごときで逃げられるとでも、父さん?」面白そうなタイトルで気になりますw

  • 194二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:42:51

    父さんがめちゃくちゃ苦労する話は見てみたい笑
    いっそオジサンだらけの絶対BL……?(誰得)

  • 195二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:59:24

    今回も面白かったです!
    いよいよ淫魔のヴィムが見れるのか

  • 196二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:59:31

    何がどうなるかはダイス神の思し召しだから何ともな
    でも大人世代のドタバタは見たい!!いっそのこと子どもを大人するでも大人を子どもにするでも全世代キャラの大騒動とか!!

  • 197二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 06:19:45

    今回も面白かったです!
    途中変な荒らしコメントついてたりしてましたがスレ主さんのスレなんで気にせず好きなようにするので良いと思います

    オルコットさん主人公面白そうで見てみたいですw

  • 198二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 06:42:42

    様が主人公でフラグ回避に苦労する話を見てみたいかも
    グエルと別方向に勝ったな風呂食ってくるからの敗北が似合いそう

  • 199二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 06:52:01

    凄く面白かったです!!いつも楽しいお話をありがとうございます!!
    思わず噴き出しちゃうようなワードチョイスが、ホント好きです。
    いっそオジサンだらけの絶対BL←私も気になるけれど、同時に需要あるの?と心配にもなる…

  • 200二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 07:46:24

    お疲れ様でした!
    荒らしや要求っぽいのは気にせず
    スレ主さんの好きなようにやってほしいです

オススメ

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