- 1二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 15:51:48
- 2二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 15:52:15
トレセン学園トレーナー室
トレーナー室の一フロア、ここはキングヘイロー担当トレーナーのトレーナー室。
「次のレース、来年のクラシック戦線に弾みをつけるためにも是が非でも取らないと」
彼が担当するキングヘイローはデビューから連勝し、三戦目の東京スポーツ杯3歳ステークスをレコードで制し、次戦にホープフルステークスに定めていた。
今、彼は練習後のミーティングのために出走登録済みのライバルのデータと対策をまとめている。
担当のキングヘイローを一度寮に戻らせ夕食など済ませた後集合することになっていた。
「よし、これでミーティングに準備は万端だ…が少し…根を詰め過ぎたかな」
「まだキングとの約束まで時間あるから、少し仮眠するか…」
眠そうな顔を見せて、ミーティングの前にキングの機嫌損ねないようにしないとな、そんな事を考えながら、トレーナーは椅子のリクライニングを倒して体を預けた。 - 3二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 15:53:08
トレーナー室の前にキングヘイローが現れた。
「約束の時間より少し早いけど、あの人なら準備万端よね。それに時間が余れば…ふふ」
ミーティングへの期待に胸を弾ませ意気揚々とノックをするが返事はかえってこない。
「あら、どうしたのかしら?入るわよ、トレーナー」
一流の自分のトレーナーもまた一流。普段のトレーナーなら彼女をしっかり出迎えるはずが、この時はそれがなかった。少しむっとしたキングは普段より少し乱暴にトレーナー室のドアを開けた。
「ちょっと、トレーナー、私への出迎えはどうしたの?ん?」
キングヘイローの目に入ったのは椅子にもたれかかり、寝息を立てているトレーナーだった。
「もう…仕方がない人ね」 - 4二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 15:53:38
朝トレーナーと会うと眠そうな顔をしていることが多い。キングがその姿を見ると発破をかけるのだが、同時にその様子は嬉しくもあった。それはトレーナーが自分のために寝る間を惜しんで業務に勤しんでいるのを知っているからだ
一流のトレーニングメニュー、一流のレースプラン、それらを自分のために考える姿を想像すると、思わず笑みがこぼれた。
「もう12月だし…毛布でもあればいいけど…そうだわ」
何かを閃いたキングヘイローは、眠るトレーナーの元に駆け寄る。
「一流の香りに包まれて眠る権利を上げるわ」
キングは普段の威勢のよさからは想像できない優しい声でトレーナーに囁くと、手にかけていた自分のコートをトレーナーにかけた。
「う…ロー、………ロー」
「えっ、私のこと、呼んでるの?」
トレーナーの寝言に驚き、耳をトレーナーの口元に近づける。コートの布地を挟んでトレーナーと体を密着させていたが、それに気づかないほど、動揺していた。
その時、不意にトレーナーの体が動き、
「きゃ……」 - 5二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 15:54:17
キングとのミーティングの準備を終えたトレーナーは、すっかり夢見ごこちだった。
「…何だか、いい匂いがするな……うーん」
キングにかけられたコートから彼女愛用の香水の香りがしていた。目の前で起こっていることはまったく知らなかったが。とても幸せな気持ちに包まれていた。
「…ロー」
不意にトレーナーの体に何かが覆いかぶさってきた。
「なんだよ、せっかくいい気分だったのに」
その何かを俺は…
1. 抱きしめる
2. 払いのける - 6二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 15:56:13
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- 7二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 15:57:42
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- 8二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 15:58:17
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- 9二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:02:29
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- 10二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:03:00
その何かを俺は…
1. 抱きしめる
2. 払いのける
dice1d2=1 (1)
- 11二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:04:17
俺は突然覆いかぶさった何かを抱きしめた。
「ああ、柔らかくて…いい気持ちだ…それにいい匂いだなぁ」
その何かが自分の担当ウマ娘とは知らず夢の中でトレーナーはすっかりお楽しみだった。
「……いや、やめてよぉ…」
消え入るようなか細い声がトレーナーの意識を目覚めさせた。
「キ、キング?」
トレーナーがまだ定まらない目をこらすと彼の腕の中に自分のキングヘイローがいた。
その様子は普段から信じられないくらい、弱々しく、今にも泣きだしそうな顔をしている。
「いや…どうして…」
こんなキングを見るのは初めてだ、俺はどうしたら…
1. 優しく体を離す
2. ラッキースケベを堪能する
dice1d2=
- 12二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:04:52
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- 13二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:05:48
こんなキングを見るのは初めてだ、俺はどうしたら…
1. 優しく体を離す
2. ラッキースケベを堪能する
dice1d2=2 (2)
- 14二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:07:33
「いや、ここにキングがいるはずがない、これは夢だ。夢でくらいラッキースケベを堪能しよう」
まだ寝ぼけているトレーナーは目の前の光景を夢と思い込みキングヘイローを改めて抱きしめた。コート越しにも大人の体になりつつあるキングの体の柔らかさが伝わってきた。
キングヘイローは信頼していた人物に抱きしめられ硬直していた。普段なら気丈にふるまえる彼女だが、あまりにも想定外の出来事に、ただ涙を浮かべ震えるしかできないでいた。
「まったく、キングは自分がどんなに魅力的な体をしているか自覚しているのか?手を出したら倫理的にお終いだっていうのに…夢でくらい楽しまないと」
「いい加減にしなさいよ!最ッ低ッ!!」
キングの悲痛な声をともにトレーナーの頬に平手打ちが飛んだ。
「え、キング、本当に…」
頬の痛みで眠気が吹き飛んだトレーナーはようやく事態を把握した。先ほどまで弱々しい表情だったキングヘイローは今まで見たことがないような怒りの感情に包まれていた。
「こんな人だなんて思わなかったわ…これまでのようね」
怒りに震えたキングはコートをはぎ取り、乱暴にトレーナー室のドアを開き出て行った。
トレーナーはその背中を見送るしかなかった。
部屋を出る際に一瞬こちらを振り返ったキングの口元がかすかに動いたが、それはどんな言葉だったのか、どんな気持ちで発したのかわからなかった。 - 15二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:08:27
後日、記入済みの担当契約解除の書類がトレーナーの元に届いた。キングヘイロー側の契約解除理由はただ「一身上の都合」としか書かれていなかった。
それはトレーナーを気遣ったキングヘイローの優しさだったのだろう。
俺はこんな優しい子を裏切ってしまったのか―
バッドエンド①
「ん、この時計は……」 - 16二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:10:27
ジリリリリ
「はっ、夢か…」
こんなキングを見るのは初めてだ、俺はどうしたら…
1. 優しく体を離す
2. ラッキースケベを堪能する
dice1d1=1 (1)
- 17二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:11:26
「キング、大丈夫、大丈夫だから」
トレーナーは何が起こっているか、まったく理解が追い付いていなかったが、まずはキングヘイローを落ち着かせ、体を離すことにした。
「う、うん…」
トレーナーはなるべくキングの体の繊細な部分に触れないように体を離し、近くのソファに座らせた。
「ホットミルクでもいれるよ、温かいもの飲むと落ち着くよ」
「…ありがとう」
キングはただ力なく視線を落としてトレーナーに返事をする。彼女も今の出来事を理解できずにいた。トレーナーが準備をする間、無言の時間が続いた。
「はい、お待たせ。ちょっと熱いから火傷しないようにね」
「うん…少し甘くて美味しい…」
キングは手渡されたホットミルクを冷ましながら少しずつ飲んでいった。半分ほど飲んだころにはすっかり落ち着きを取り戻していた。
「なあ、キング、さっきはごめん。居眠りしてた俺にコートかけてくれたんだよな。寝ぼけてとはいえ、女の子にあんなことして…」
「もういいわ、私こそ取り乱してごめんなさい」
キングの様子を見て、トレーナーが今日はミーティング中止にしようと切り出そうとした時、キングから予想外の質問がされた。 - 18二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:12:16
「ねえ、貴方、寝言で誰かの名前を呼んでいただけど、誰だったの?…ローって、もしかして…」
キングは先ほどまでの弱々しい様子とは打って変わり、期待が込められたような上目遣いでトレーナーを見上げていた。
「ああ、俺はあの時夢で・・・」
1. キングヘイローの名前を呼んだ
2. ライトハローさんの名前を呼んだ
3. グッバイヘイローの名前を呼んだ
dice1d3=1 (1)
- 19二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:12:54
「ああ、キングの夢を見ていたよ、ホープフルステークスを制してウイニングライブを飾るキングの晴れ姿を」
「ホープフルステークス、ウイニングライブ、そ、そう…そうよね」
トレーナーの答えはキングヘイローの望むものではなかったかもしれない。しかし一方で今の関係が変わるのを怖がってもいた。そういう意味では正しい答えだったかもしれない。
「さあ、トレーナー、そのウイニングライブを実現するためのミーティングを始めるわよ」
「ああ、まずは他の出走予定者だが…」 - 20二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:13:40
二人は充実したミーティングを行えた。ミーティングを終えるころには門限近くの時間になっておりトレーナーはキングヘイローを寮まで送ることになった。
「まったく、貴方は心配症なんだから、わざわざついてこなくても…」
キングの言葉は不満を口にしていたが、明らかに普段より声色が高かった。
「まあそういうなよ、それにほら、この季節はトゥインクルシリーズで成果を残せなかったウマ娘の怨念が…」
「や、やめなさいよ!」
普段はしっかりしているキングだが、怪談話を怖がる年相応の面もあった。キングの予想通りの反応を楽しんでいたトレーナーだが、キングの様子がおかしいことに気が付いた。 - 21二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:14:26
「キング、どうした?」
トレーナーがキングを見ると神妙な面持ちで立ち尽くしていた。わずかに震えているようにも見えた。
「トレーナー、私、本当にできるかしら。だって私はあの人違って…才能なんて、私には…」
キングは今にも泣きだしそうな顔をしていた。きっと初めてのG1レースを控え、その重圧に押しつぶされそうなのだろう。彼女は一流ウマ娘を自称し、そうたらんとし振舞っている。それは弱い自分を振るい立たせるためでもある。
トレーナーは考えていた。ただの言葉では今の彼女の不安を取り除けないだろうと。
俺は…
1. キングヘイローの手を取る
2. キングヘイローにハンカチを差し出す
dice1d2=1 (1)
- 22二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:17:22
俺は何も言わずキングの手を取った。
「あ、あの、トレーナー、その…」
キングの頬は明らかに紅潮し狼狽していた。元気づけようとしたがトレーナーだったがやりすぎたかもしれない。
キングヘイローは母親の引退経緯から知識こそあれ、恋愛経験もなく、むしろ母親への反発から意図して背を向けていた。
そんな彼女に信頼する男性から手をつながれるのは少し刺激が強すぎた。
その後トレーナーはいかにこれまで厳しい練習を行ってきたか、戦術眼を磨いてきたかを伝えたが、どの程度耳に入っていたかは怪しかった。
翌日キングは体調を崩した。理由はどうしても教えてくれなかったが、どうやら昨日はよく寝られなかったらしい。
体調はすぐに回復したが、ホープフルステークスは差し切れず二着に終わった。
来年のクラシック戦線にむけ十分な成果ではあるが、この結果に満足できないのはトレーナーもキングヘイローも同じだった。
「来年こそが本番よ、私たちのトゥインクルシリーズはこれからよ!」
ノーマルエンド③
「ん、この時計は……」 - 23二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:19:49
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- 24二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:20:27
ジリリリリ
「トレーナー、どうしたの?何も言葉をかけてくれないの?」
俺は…
1.キングヘイローにハンカチを差し出す
dice1d1=1 (1)
- 25二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:22:32
俺はハンカチの端を握りもう片方の端をキングに差し出した。
「私泣いてなんか…」
「そうじゃなくて、その…いきなりレディの手を取るのは一流のすることじゃないかなって」
トレーナーの意を察したキングはハンカチの端を恭しく手に取りトレーナーの側に立った。
「ちょっとキザだったかな?」
「いいえ、気遣いありがとう」
それから二人は寮までの道を歩いた。道中二人が出会ったからのことを語り合った。
この人とともに歩んだ8か月のすべてが自分に力をくれる、キングはそう心から思えた。
キングの心にはもう一片の不安もなかった。 - 26二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:23:04
ホープフルステークス当日
「ねえ、貴方、あの時のハンカチ持ってるわよね」
「ああ、持ってるよ」
キングヘイローはトレーナーの返事に答える代わりに左手を差し出した。それはダンスパートナーの手を取るような仕草にも思えた。
トレーナーはキングの左手にハンカチを巻き付け、ほほ笑んだ。
「いってくるわ」
「ああ」
レースが終盤に差し掛かり、キングがスパートをかけるまさにその時、彼女は左手のハンカチを握る込んだ。「私に力を貸して」そう言っているように思えた。
「キングヘイロー、キングヘイローが上がってきた、キングヘイローだ、キングヘイロー、差し切ってゴ――ル!!ホープフルステークスを制したのはキングヘイローです」 - 27二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:23:48
キングヘイローとトレーナーは最高の結果でジュニア期を締めくくった。しかし、二人の真価が問われるのはクラシック戦線だ。これまで以上に厳しい戦いが待っているだろう。
それでも二人なら乗り越えられる、そう確信していた。
「ねえ、貴方、今日はハンカチなしで手をつなぎましょ」
「ああ。キング、お手をどうぞ」
そんな言葉が交わされるのもそう遠くない未来かもしれない。
グッドエンド① - 28二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:27:05
分岐の片方ですが、グッドエンドに到達したので投下はここまでといたします。
こちらでSS投下するの初めてでへっぽこさらしてすみませんでした。
削除した投下はdiceのミスです。
読んでいただいた方、誠にありがとうございます。
- 29二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 20:50:55
我ながらdiceの意味なかったですね、これ
一応分岐先は全部作ってはありましたが
- 30二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 20:52:08
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- 31二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 20:52:52
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- 32二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 20:54:11
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- 33二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 20:54:26
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- 34二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 20:55:37
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- 35二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:00:28
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- 36二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:05:34
なんだこのスレ……気をつけて感想書かないと消される?
- 37二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:08:50
- 38二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:25:31
荒らしが出たのは解ったけど何か感想でも書いてやれよ
- 39二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 06:25:43
お疲れ
キングは距離感バグってる印象だけど、初めからそうじゃないだろうしこんな関係性の時もありそうだよね - 40二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 14:37:34
ゲームブックみたいな感じで良いと思った(小学生並みの感想)
- 41二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 14:39:12
閲覧注意つけとけ
- 42二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 20:15:28
- 43二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 20:18:44
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- 44二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 20:22:23
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