- 1二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:36:10
- 2二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:36:58
- 3二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:37:29
- 4二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:37:50
- 5二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:38:16
- 6二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:39:06
- 7二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:39:34
保守
- 8二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:39:46
保守2
- 9二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:40:01
保守3
- 10二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:40:22
保守4
- 11二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:59:38
落ちてる…って絶望してたら立ってる!有り難やぁぁっ!!!
- 12二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 20:08:49
- 13二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 20:56:31
- 14二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 22:37:25
スレッタがメガネをかけて歩く最中、リハビリを続けるアダムとソフィ。二人はガンドの義体を使っての訓練を行っていた。
「ふぅ、これ・・・ほんとにパーメットリンクしてんだよな!」
「もち、私はちゃんと動けてるもんね」
有線で繋がったロボットが二機、アスレチックのように障害物をよけて歩いている。赤色の機体と青色の機体が動いているがどうにも赤色はぎこちない。
『イメージが弱いのよ、しっかりと手足を動かすイメージを持って』
「イメージが貧困なんだってさー」
アナウンスからベルメリアの叱咤が飛ぶ。アダムはそれに悔しそうにしつつも赤色の機体を操って動かしていく。
『お疲れさま、休憩してちょうだい』
「あーい」
「了解っす」
30分ほどリハビリを続けたところで二人はコクピットを模した椅子から立ち上がる。ソフィは軽やかだったがアダムはまだ杖を突いて動きもぎこちない。
「うっつ、まだ膝がやべえ」
「手と足首だけでMS操作してたクセのせいだね、それでパーメットが抜けにくいんじゃない?」
それを言われてアダムはバツが悪そうに顔をゆがめた。無理もないことだが今までアダムはペダルと操縦桿でMSを操縦してきた。パーメットを使って操縦するなんて思いもよらなかったのだ。実際ガンドフォーマットを使っているうちは無意識に操作できたがいざ自分がしっかりとイメージして動かすとなると勝手はまるで違う。 - 15二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 23:21:56
アダム?って思ったけどアレか、集団でスレッタに挑んでスコア4か3まで上げてた奴。
- 16二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 07:27:02
ほしゆ
- 17二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 13:12:52
ほししし
- 18二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 20:15:05
ソフィに惹かれ始めてる感じだしこのままいい方向に進んで欲しいが色々拗らせてるのとまだ諦めてないっぽいのが不安を掻き立てるんだよねぇ...。
- 19二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 22:24:31
アダムは休憩と聞いていつの間にか自分のゲーム機で遊び始めたソフィを横目で見ながら杖をついて歩き始めた。
「どっかいくの?」
「便所」
「ふーん、休憩そんな長くないからねー」
わかってるよ、と短く答えてアダムはゆっくりと歩いて行った。
「ここらへん・・・あったぞ」
通信設備のポータルだ。点検用に開口部にこそこそとアダムはくすねた工具を用いて手際よくこじ開けた。
「外はどうなってんだ・・・せめてウチのメールくらい確認できれば・・・」
端末は依然として取り上げられたままだがアダムにはいくつかの通信手段がある。それがポータルにアクセスして通信できる小型のタブレットだ。ゲーム機として使っている一台はソフィに取られてしまったがもう一台は小型のカード型で、宇宙世紀では珍しい紙のメモ帳に挟んで持ち歩いていたので偶然にも取り上げられなかった。
「たのむぞ、セキュリティに引っ掛かる前にアクセスさせてくれ・・・」
コードを繋いで電源をつける。ついこの間まで暇を見つけてはチェックしていたメールや通信の履歴にアクセスして近況を探る。
「俺は病気休学扱いか・・・親父からは連絡ないのか・・・?」
メールボックスを漁っていると父親からのメッセージが数件見つかった。
- 20二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 22:25:13
『今日はどうした?』
『遅くなるなら連絡しろ』
『決闘はどうなった?大丈夫なのか?』
『端末が壊れたのか?』
返信が来ないことを心配した一連のメッセージが見つかり、アダムは申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
自分がしでかしたことで親に心配をかけている。ちらほら挟まる仲間のメールがそれに拍車をかけた。
「ちくしょう・・・すまねえ、親父、みんな・・・」
目をごしごしとこすってアダムは一斉送信で仲間と父に『心配するな、元気だ』とだけ送った。セキュリティに引っ掛かって通信が遮断されたため送信は一部だけになった通知があったが即座にシャットダウンしたので追跡まではされてないはずだ。
「へっ、通信時間の目安も掴んだ、次はもっとうまくやるさ」
小型端末は電源が無いので金属探知はともかく電磁波などの探知機には引っ掛からない優れモノだ。
アダムはひとまずやりたかったことをやり遂げて満足し、トイレに入った。
- 21二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 00:25:24
血尿とか出ないように祈る…
無理しちゃダメよ?
スレ主も無理しちゃダメだよ? - 22二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 08:35:39
保守
- 23二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 13:11:47
ほしゆ
- 24二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 22:49:12
「ふぃー、ギリギリセーフかな?」
「長ーい!」
脚が上手く動かないため帰ってくるころには休憩時間は終わりかけていた。アダムは悪い悪いと軽く謝って再びコクピット型の椅子に体を押し込んだ。
「今度こそ俺が一番だ」
「お、やる気じゃん?こっちも負ける気はしないし?」
やる気を見せるアダムにソフィはニヤッと笑って再びリハビリのメニューを開始する。
「結局負け越しか・・・」
「ま、経験の差だね」
パーメットの経験ではソフィが圧倒的に上だった。また適性でも同等の結果だ。もとよりアンチドートを振り切るレベルでパーメットスコアを上げられるソフィとたった一度ガンドフォーマットを使っただけのアダムでは仕方ない差ではあるが・・・。
「あとは自由時間だね、ちょっと付き合いなよ」
「あ?ああ・・・構わねえけど」
ソフィは相変わらずアダムのゲーム機を私物化しつつ彼を連れて歩き出した。
- 25二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 05:52:42
保守
- 26二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 07:32:11
ほしゆ
- 27二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 15:00:44
保守
- 28二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 22:23:53
捕手
- 29二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 22:59:48
ソフィについていくアダム。対するソフィは相変わらずゲーム機を私物化しつつ歩いていく。
「おい、どこまで行くんだよ?」
「もうちょいだよ」
人気のない場所まで歩くとソフィはくるりと振り返り、いつものような無邪気な笑みを浮かべてアダムに歩み寄った。
「ねえ、アダム。私になんか隠し事してない?」
「なんのことだよ?」
「にひっ、じゃあさ、このゲーム機に搭載されてる機能は?」
コツンとゲーム機を指でつつきながらソフィはずいとさらに詰め寄る。
「ペアリング機能、あるってしらなかった?」
「ペアリング・・・」
思わず呟いたところでアダムはハッとなった。ゲーム機にも限定的ながら通信機能があるのだ。
そして、カード型端末に接続したことも。
「ゲーム中に音なりまくりでさ、おばさんたちは疎いから気づかなかったけど・・・ヤバいんじゃない?」
「別にやましい事してねえよ、家族のメール見ただけだ。元々監禁みてえなことしてる方がヤバいだろ?」
「ベネリットが公には禁止してる機材を、不透明な場所から持ってきてるんだからお互いさまでしょ?」
ソフィの言葉にアダムはギョッとした。バレてる。彼女に自分の隠したい情報が。
- 30二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 07:28:47
ほしゆ
- 31二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 18:46:08
保守
- 32二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 19:25:39
ほしゅ
- 33二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 22:13:54
「なんでしってんの?って顔してるね」
動揺するアダムを壁に追いやり、ソフィは吐息がかかるような距離で笑みを深める。
「アンタの使ってる機材の出どころを知ってるからだよ」
「で、出どころ・・・?」
「ふふっ、そー・・・オックスアースだよ」
「地球の奴だよな?そこがガンドフォーマットを・・・?」
「そ、私みたいに子供を集めてガンドフォーマットの実験に使ってんのよ」
アンタも似たようなもんだけどね。とソフィはアダムの頬の痣を撫でる。
「何人死んだっけな、それでもやるしかなかった。アタシたちはね」
動揺するアダムにソフィは無邪気な笑みに冷たい雰囲気を纏わせて続ける。
「そうじゃなきゃ生きていけなかった、食事も、温かいシャワーも、ふかふかのベッドもなにも得られなかった」
「ソフィは、地球の生まれなのか?」
「そ、親の顔もみたことない。家族といえるのは仲間のノレアだけ、他は皆・・・」
ま、それは言いじゃん別に、とソフィは言葉を濁した。彼女が言い淀んだことを想像してアダムは複雑な気持ちだった。
「アンタ、ここの事バラして点数稼ぎするつもりっしょ?それは頂けないんだよね」
「・・・」
「アタシの友達が、今、ようやくガンダムのパイロットじゃなくて、ちゃんとした仕事に就けるんだ。それをつぶさせやしないよ」
でないと私たちはまた・・・とソフィは目線を泳がせた。
- 34二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 22:49:13
「ノレアが、泣いてるとこ・・・もう、見たくないんだよ」
「・・・」
アダムにノレアが誰かはわからない。しかしソフィの大事な人であることはわかる。
「ねえ、アダム、アタシね、言われたことあるんだ」
ソフィの言葉にアダムは黙って続きを促すしかなかった。
「アタシがあったかい食事に、ふかふかのベッド、いろんなものが欲しいって。その時に、スレッタお姉ちゃんがね・・・そんなことの為に誰かを傷つけるの?って」
「スレッタ・・・?スレッタ・マーキュリーか・・・?」
「知り合いなんだ?そういえばアスティカシアの生徒だったっけ?」
ソフィは初めてアダムの前で複雑な表情を浮かべて、探るように言葉をつづけた。
「アタシはただ欲しかった、お腹いっぱい食べるもの、コミック、ゲーム、あったかいシャワー・・・手に入れようとして・・・」
「手に入れようとして・・・?」
「失くすところだった・・・全部、皆なくすところだったんだ・・・」
仲間も、命も・・・!とソフィは頭の中で自分を探して泣きじゃくるノレアを思い浮かべながら言葉を探す。
「ただ、欲しかった!家族が、快適な、暮らしが・・・だけど・・・ダメだった・・・あんなやり方じゃ・・・」
「ソフィ・・・」
「お願い、ノレアを悲しませるようなことしないで・・・アダム、アンタはいいやつでしょ・・・」
ぐしゃぐしゃに泣き始めたソフィにアダムはただ、黙ってうなずくことしかできなかった。
- 35二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 23:48:19
ん?アダムも株ガン行く?
- 36二次元好きの匿名さん23/11/16(木) 07:09:55
ほしん
- 37二次元好きの匿名さん23/11/16(木) 12:49:39
ほしゆ
- 38二次元好きの匿名さん23/11/16(木) 22:37:39
アダムはそれから、なんとかソフィを宥めて彼女を部屋に帰らせた。本当はもう少し優しい言葉をかけてやりたかったが彼自身も自分の置かれた環境の複雑さに改めて気付かされ、動揺していたのだ。
「俺ってなにやってんだ・・・」
株式会社ガンダムから株式を譲渡させて、自分たちのグループを上位グループに押し上げて、それで・・・、
「親父・・・、そういや親父の会社って・・・」
議会連合に関係してるって、それで、機材は確かオックスアースって・・・。
アダムの思考はぐるぐると、そして最後にソフィの泣き顔がやってきてはまとまらず散らかった。
- 39二次元好きの匿名さん23/11/17(金) 05:12:10
自分より遥かに過酷な状況に置かれていた上一度死んで生まれ変わったに等しいソフィの言うことは少なからずアダムに刺さったと思うけど今度は父親の会社絡みで議会連合やオックスアースからの干渉が心配になったな。
- 40二次元好きの匿名さん23/11/17(金) 08:29:31
ほしゆ