- 1二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:19:55
- 2二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:20:44
私の方が(飲むのが)速いです
- 3二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:21:28
ウマ娘は飲んだら走れないけど良いのか?
- 4二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:22:17
引退してるので…
- 5二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:22:21
- 6二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:26:30
トレーナーさんとたくさんお話をする私…
スペちゃんが地元で結婚した話…
ウオッカがオートレーサーとしてデビューした話…
スカーレットが勝負服デザイナーを目指している話…
ゴールドシップが定期的に鮮魚を送りつけてくる話… - 7二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:33:53
- 8二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:36:13
それとなく足を組んで見せつける私…
トレーナーさんがチラチラと足を覗き込んでいるのを見てる私…
トレーナーさんがなんだか心配そうな複雑そうな顔してて困惑する私… - 9二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:38:33
いまはもう、トレーナーとその担当という関係じゃない、と覚悟する私…
でもトレーナーさんの方はそうは思ってないんじゃないかしら、と考える私…
お酒の勢いで「私も一人の女性、なんです。」と思わず言ってしまった私… - 10二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:39:27
- 11二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:44:17
バーで二人で飲む沖スズが見てぇ…!
と思って立てましたので各自妄想してね - 12二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:47:12
- 13二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:47:33
恋する女性にとって年齢など些細な事だ
- 14二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 22:57:34
沖スズのプロポーズはバーであってほしいと思っているのだ
- 15二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 23:53:17
私とトレーナーさんの間に湿度なんて関係ありません。
- 16二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 23:53:53
なんか1の分みたいな沖スズの二次創作絵があったような
- 17二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 23:56:51
<a href="https://twitter.com/hashtag/ウマ娘" target="_blank">#ウマ娘</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/沖スズ" target="_blank">#沖スズ</a>
ただの妄想の垂れ流し
スズカさん28歳
なんとなく沖野Tがプロポーズしたときのイメージ
この二人のなんとなくですが付き合うという期間がとてつもなく短そう… — よこじ (kodai2015) 2021年06月18日 - 18二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 00:21:36
これすきなんよ
- 19二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 00:22:12
これだありがとう
- 20二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 05:14:17
バーに行くようになって最初の頃、バーテンさんから昔の話を聞いた私。
今よりもさらにお金が無かったトレーナーさんは奢ってもらったり支払い代わりにお皿を洗ったりしていた……と。
だから、軽い気持ちで言ってみる。
お金は大丈夫ですか? 奢ってあげましょうか?と。からかい半分で。
すると、トレーナーさんは真面目な顔で言いました。
担当の前でみっともないところは見せられねぇよ……と。
今でも、私を担当として扱おうとするトレーナーさん。
下手すると私の分まで支払いそうなので、不満げな表情を浮かべる私。
そんな私の様子を見て、
変な男に引っかからないか心配だと言うトレーナーさん。
だから、私はムッとしてお酒の勢いで言ってしまう。
変な男のヒトにはとっくのとうに引っかかってますよと。
そっと距離を縮める私。一瞬驚いた様子だけど、邪険にはしないトレーナーさん。
少しの間止まる時間。トレーナーさんの心臓の音が大きくなるまで、それは続く。
私は火照った顔を逆方向へと向ける。
……どうしても、お金に困ったら私の家でずっとお皿を洗ってもらってもいいですよ。
照れ隠しなのか、覚悟が足りなかったのか、思わずそんなことを言ってしまう私。
……それもいいかもなという呟きを聞く私。
それがどういう意味なのか、聞き返す勇気はまだなかったその頃の私。
けど、これからも一緒にバーに来れば……と思ったのも、その頃の私。 - 21二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 06:17:24
- 22二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 15:13:16
好き!
- 23二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:48:25
沖スズは酸素なんだ
- 24二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:23:20
これで生きていける……
- 25二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:55:08
かかり気味ギャグスズカさんかと思ったらすごいしっとりした大人スズカさんだった...
- 26二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 05:27:57
――といっても、スズカは俺のこと今でもトレーナーって呼ぶよな
――私にとってはトレーナーさんなので
それとなく関係を一歩ずつ進めていく私に対して、トレーナーさんが漏らした言葉。
トレーナーさんの言葉を聞いて即座に言葉を返す私。
トレーナーさんと担当の関係以上を望んでいながら、一見矛盾した言葉を出した私。
だけど、両方欲しいもの……。
昔と同じように甘えたいし、昔と違って甘えてもらいたい。
昔の私だったら、どっちか一方だけじゃないとダメって、少し悩んだかも。
だけど、今の私はそこに矛盾は無いと知っている。
お酒と同じように、男女の関係は意外とふわっとしてるって。
だから「あなた」と呼ぶことが増えているのもおかしくはないの。
心の中でも、実際にも、実は少しずつトレーナーさんを「あなた」と呼ぶ回数は増えている……。
トレーナーさんは気づいていますか……? 言ったら、赤面してしまうかな……?
……赤面する様子を見たくもあるけど、このままそれが自然になってもいいと思う私。
そして、トレーナーさん、あなた、名前呼び、どの呼び方も私が一番使った回数が多くなりますように……とお酒を飲みつつ思う私。 - 27二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 06:04:29
欲しがりですねえスズカさん…
- 28二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 16:23:14
全部ほしいものもっていっていいよスズカさん…
- 29二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 20:48:13
飲みやすいのを勧めてくれるトレーナーさん……。
酔いすぎないようにと気を遣ってくれるトレーナーさん……。
もっと酔ってしまおうかと思ってる私……。
けど、トレーナーさんが心配するし、だらしないと思われたくない私……。
静かに一緒に飲む私たち……。
トレーナーさんが勧めてくれたお酒は美味しくて……。
これはこれで良いかもと……と思ってしまう私。
これ美味しいですね……と言ったら、
そうだろ? ずっと、スズカと一緒に飲んでみたかったんだ……と少年みたいに喜ぶトレーナーさん。
お酒以外で顔が熱くなる私……。
他にも一緒に飲みたいものがあると聞いて、それが楽しみになる私……。
少なくても、オススメできるものがなくなるまでは、一緒に飲みにくることが決まってほっとする私……。
お酒の味がもっと分かったら、トレーナーさんが好きそうなお酒を探してみようかな……と思う私。
ゆっくりとお話をしながら次のことや、その次のことまで想像してしまう私……。
やっぱり、思ったより酔っているのかもしれない私……。 - 30二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 20:50:20
もっとトレーナーに酔え(憤怒)
- 31二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 21:34:31
沈黙の日曜日がねえってウマ娘世界最高だな
- 32二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 21:37:06
酔うと体のリミッター外れがちだよね……
- 33二次元好きの匿名さん22/01/05(水) 09:33:41
朝から生きていける
- 34二次元好きの匿名さん22/01/05(水) 09:52:47
キザに酒の名前にあやかった口説きとかいいなと思ったけど酒全然知らんからそれは他に託す
- 35二次元好きの匿名さん22/01/05(水) 12:00:23
ここが楽園ですか?
- 36二次元好きの匿名さん22/01/05(水) 23:25:58
カクテル言葉というものがあると知った私……。
思わず、今までトレーナーさんから勧められたものを調べてしまう私……。
……そういう意味のものは無くて、がっかりしてしまう私。
代わりに、今度一緒に飲んでみたいお酒が増える私……。
トレーナーさんはカクテル言葉にも興味無さそうかな? と思う私……。
ふと、学生時代最後の日を思い出す私……。
エアグルーヴから教わった花言葉をもとに卒業時にトレーナーさんに花を送った日……。
花言葉は通じて無くて少しがっかりした私……。
けど、しばらくの間、トレーナー室で花が大事にされていたと聞いて嬉しかった私……。
枯れる前に押し花にして、今も大事にしてくれていると聞き、さらに嬉しかった私……。
カクテル言葉を調べながら、意味は通じなくてもいいかな……と思う私。
ただ、これから何をしたいか、何をしてあげたいか……を考える私。
……けど、いつか。全部いっきにバラすのも面白そうだなと思う私。
クスリ……と、そのときを想像して楽しくなる私……。
明日バーに行ったら何を頼もうか……とワクワクする私。 - 37二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 00:29:35
悪い意味に取って欲しくはないが、今が一番楽しい時なのかもな
- 38二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 10:05:05
今が一番新しいことにワクワクする時期って意味ならそうかも
- 39二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 10:38:30
ワイスレ主、有能な方々に感謝
- 40二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 10:40:13
- 41二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 10:45:01
俺、知ってんだ
ひとり神経衰弱よろしく
結婚後に今までのアピールを色々楽しそうオープンしまくる楽しそうなスズカさんの姿をな! - 42 22/01/06(木) 11:00:22
コイツは素敵だ、大好きだ!
- 43二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 11:04:14
- 44二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 11:09:53
- 45二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 11:16:12
好意には気づいてるが立場上スルーしてきた
スズカ卒業後はちょっと距離が近づいてる
ってイメージ
ただ花言葉やカクテル言葉とかは本当に知らなさそう(興味無さそう) - 46二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 20:51:15
- 47二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 21:45:43
増えろ…増えろ…
- 48二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 22:31:05
――ネグローニ。カンパリ、ベルモット、ジン……組み合わせは色々あるけど、赤褐色の甘口なのが特徴。カクテル言葉は「初恋」で、ゆっくり飲めるロングドリンク……。
……私はトレーナーさんと出会ったときのことやチーム時代のことを一緒に話す。最初から恋だったのか、それとも途中から恋に変わったのかは分からない……あの頃の話を。
――カミカゼ。ウォッカをベースにライムとホワイトキュラソーを入れた無色透明のお酒。カクテル言葉は「あなたを救う・覚悟」で、これまた、ゆっくり飲むロングドリンク……。
……私は復帰戦の頃の話をしつつ、お世話になりましたと微笑む。同時に、復帰できたときにトレーナーさんが泣いてたことを思い出す。
――バラライカ。ウォッカをベースにレモンとホワイトキュラソーを入れた無職透明のお酒。カクテル言葉は「恋は焦らず」で、やっぱり、これまたゆっくり飲むロングドリンク……。
……いつから自覚したのか分からない。他のヒトに取られるかもと……という気持ちもあったけど、困らせないように……と、自分に言い聞かせたときのことを思い出す私……。
そして、ぼーっとしてしまう私……。ぼーっとしながらもトレーナーさんの横顔をジッと見てしまう私……。
ぼーっとしてたのを勘違いしたのか。飲みすぎるなよと……注意するトレーナーさん。
……気づいてくれなくて、ちょっとムッとする私。
同時に、表情に出ているなら……やっぱり酔っているかもと思わなくもない私。 - 49二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 22:32:10
そんな私を見て、まだ飲み足りないのか?と……苦笑するトレーナーさん。
そうじゃないけど……そうなんですと言ってみる私。
じゃあ、あと一杯だけな……と言うトレーナーさん。そして、これなんかどうだ?と言ってくるトレーナーさん。
トレーナーさんが指してみせたのは――バレンシア。
アプリコット・ブランデーをベースにオレンジジュースを入れたショートドリンクで、アルコールが薄めで飲みやすい。……カクテル言葉は「お気に入り」。
思わず、どきりとする私……。
そして、理由を聞いてみる私……。
「柑橘類の入ったものが好きなんだろ?」と言われて、机に突っ伏す私……。
思わず、そのまま寝たふりをしてみようかな……とふてくされる私……。
そんな私を見て小声で何かをつぶやくトレーナーさん。
聞かせるつもりだったのか分からないけど、拾う私の耳……。
スズカが飽きるまで付き合うからさ……。
気の迷いじゃなければ、そのときあらためてな…………。
昔、助手席でしていたように、トレーナーさんをそっと横目で見る私……。
照れくさそうに反対方向を見ているトレーナーさん……。
一緒にお酒が飲むだけじゃ我慢できなくなるその日まで……。
こんなふうに飲んでいたいな……と思う私。
- 50二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 23:00:19
- 51二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 02:17:59
助手席スズカさんの流し目は色気ヤバいので沖トレは見ないほうがいいね
見たら手出しちゃうね - 52二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 02:31:28
- 53二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 10:32:03
序盤はスレ主が全部書いてると思ってた
みんな供給ありがとやで - 54二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 17:31:00
- 55二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 19:06:29
>>8を書いてもっかいくらい書いてもいいのかなと思いながら供給を読んでたな…
なんか今更書いてもという気持ちもあったりしたが
- 56二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 01:01:46
沖スズは良い文明。
- 57二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 12:30:56
楽園はここにあり……
- 58二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 18:46:52
久しぶりの再会でバーにきたのか、卒業後もちょこちょこ会ってた上でバーにきたのか
皆様の解釈ではどうですか - 59二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 19:00:55
ちょこちょこ会って20歳になったからよく飲むようになった印象
- 60二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 21:12:05
スズカさんなんの仕事してるんだろ
- 61二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 22:16:18
引退したらレース関係から離れそうな気もするんだよね
先頭を見たいのに衰えから見れないのはつらいだろうし(それはそれとして日夜走るのは好き)
引退後ならお金に余裕がありそう&1人何かに熱中するタイプだから
案外、芸術系とかに進んでるかもしれない。風景画とか
あとは登山家とか過程で絶景が見える職業もあるかも - 62二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 06:54:01
【バーの初回前夜妄想】
明日はトレーナーさんと一緒にはじめてバーに行く……。
少し前、同期全員が20歳になったから皆で飲んだという話をした私……。
「スズカも飲めるようになったのか……。だったら今度2人で飲まないか?」という言葉を聞いて、電話口で思わず固まった私……。
そういう意味じゃない……と当たり前のことを思い直すまで、少しだけ時間がかかった私……。
急に会うのが恥ずかしくなった、その後の私……。
卒業後もたびたび電話でやりとりしてたし、ちょこちょこ会いに行ったりしてたのに……。
そわそわと明日着る服を見直す今の私……。
少し気合入れすぎかしら? と、パーティードレスのような服を見て、冷静になる私……。
店の名前は聞いて調べたから、ドレスコードが厳しい店ではないと知ってるはずの私……。
けど、実際はすごいおしゃれなバーかもしれないし……と他の服を見つつ思う私…………。
……こんなことなら誰かに相談しておけば良かったと思う私。
……けど、結局聞いても今みたいに悩むかもと、部屋の中でくるくるする私。
……明日! もしかしたら! ……という言葉が頭によぎるたび勢いよく回る私。……そして、すぐ冷静になる私。
担当が20歳になったからって、すぐ男女の交際に持っていこうとする人じゃないし……と、卒業前後における強めのアピールをスルーされたときを思い出す…………。
……ただ、脈はあったはずだとも思っている私。
……今思うと最初からずっと距離は近かった。無意識に互いに……その距離を好ましいと思ってたのは間違いない……。
私が恋心を意識してアピールしても、距離は同じまま。気づいてくれてないのか、気付かないフリをしていたのかは分からないけど――その距離のまま、最後まで一緒に駆け抜けた。……曖昧な関係のままだったけど、一緒に見た景色は輝いていたはず。
だけど、同時に、この曖昧なままはイヤ……と思う私。変えたい……と強く思う私。
「よし!」と自分に気合を入れる私。。
気合を入れた服を見せれば、トレーナーさんにこちらの気合は伝わるはず……。
そうして、気合を伝えて……、新しい関係の最初の一歩を一気に踏み出そう……と、ドレスを見ながら勝負服を思い出す、勝負前日の私。 - 63二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 07:39:02
ほぼ毎日上げてる人がいて感謝なんやな
- 64二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 11:50:55
大人になってるっていう前提があるせいか
気兼ねなくラブラブしてるのが地味に好き
通常状態だと頑張っても引退後に付き合おうが物語のゴールだし - 65二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 11:54:59
- 66二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 11:58:09
カクテル言葉に意味がないんじゃなくて実は順番通りに縦読みするとメッセージになってたり…はしませんよね?
- 67二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 19:43:10
お互いの恋心の輪郭を少しずつゆっくり確かめていくような大人の恋愛はささくれた心にスゥーっと効く
- 68二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 19:47:28
バーでのお洒落な飲みがこの2人には合うがたまにはとお酒よりも美味しい食事を重視した小料理屋に行く2人もいい
ウィスキーやカクテルから日本酒、焼酎に切り替え、大将が腕を振るった素材の味を活かした料理を楽しむ。
なんというか、バーで始まりそこから2人の時間を作る場を増やすのもいいとおもうのだ…。
そしてやがて2人だけの旅行へ。 - 69二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 23:56:58
スズカとかテイオーはケガの経験があるからいいトレーナーになれそうな気はする。スズカはウマ娘を自由に走らせる沖Tタイプでテイオーは理論派のオハナさんタイプのトレーナー。ただ、二人のチーム共通してる部分は沖トレ担当ウマ娘のために諦めない精神性は二人に受け継がれてそう。
あとはアメリカでウマ娘のスカウトとか、競技以外では幼稚園(ウマ娘の)の先生とか思い浮かんだ。
- 70二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 00:00:01
スペちゃんへの対応とか見る限り
年下への対応は丁寧よね - 71二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 01:53:08
マティーニを飲むトレーナーさん……。
マンハッタンを飲む私……。
マティーニはカクテルの王様、マンハッタンはカクテルの女王と呼ばれているらしい……。
そんな話題が出て、飲んでみることにした私たち……。
ちなみに、カクテル言葉は「とげのある美しさ」と「切ない恋心」。
トレーナーさんはカクテル言葉を知らないと、よく分かった私……。
美味しかったし、飲みやすかったけど……少し意地悪したくなる私。
熱くなった体をそっと寄せていく私……。
王様と女王様はカクテルの世界だとどっちが偉いんですか……と、そっと、耳元でささやいてみる私……。
さぁな……と、少し紅潮した顔のまま言うトレーナーさん……。そして、スズカはどっちが良い? と聞き返される……。
いざ、聞き返されると困ってしまう私……。
ここでの質問で、将来、亭主関白かかかあ天下か変わるのかしら? と思ってしまう私……。
……同時に、ここはトレーナーさんを立てた方がいいかな? と思う私。
……ちょっと迷った末に、王様の方で、と言ってみる私。
対して、トレーナーさんはそうか……と一言つぶやいて、ちょっとしてから困った様子を見せた後、さらに一言付け足していく……。……俺は、女王の方が偉くていいかな、と。
――なぜか譲り合いが始まる私たち。
女王は助手席の方が似合いませんか? と言う私……。
王様が運転席で運転するのは、女王様のためだぞ……という返事を聞く私。
攻守が入れ替わり、王様は女王さまが一番なとこ見たがってるぞ……と言うトレーナーさん。
女王は王様のおかげで一番になれたんですよ……と返す私。
追加のお酒を頼みながらも、決着のつかない話を繰り返す私たち……。 - 72二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 01:55:42
ちょっと冷静になった後、王様はやめて民主主義にでもするか……と言うトレーナーさん。それに乗る私……
……マティーニとマンハッタンのベースを変えてみるか……と言うトレーナーさん。
どういうことかと言うと、マティーニはジンをベースに作ってるけど、ウォッカをベースにすればウォッカ・マティーニと呼ばれるように――似たカクテルでもバリエーションが色々あるからだ……。王様でも女王でもないバリエーション違いを飲んで、この話は無かったことにしよう……とトレーナーさんは言っていた……。
とくに異論は無いので、賛成する私……。そして、どんなのがあるんですか……と聞く私。
そうだな……と考えるトレーナーさん……。
少し考えた末、ハッとした顔をしたトレーナーさんは、スウィート・マティーニとキャロル――ブランデーベースのマンハッタンを注文する……。
注文前の様子と、チョイスに少し引っかかる私……。片方をキャロルにするなら、ギブソンとかマティーニ感の少ないものを頼めばいいのでは……王様感も減るし……とも、思う私。
だから、何か意味があるのかな? とカクテル言葉を思い出す……。
キャロルのカクテル言葉は「この思いを君に捧げる」だけど、スウィート・マティーニにはカクテル言葉すらないことに気づく私……。
……なんで、この2つを選んだんですか? と聞く私。
トレーナーさんの言う、キャロルってなんかオシャレな響きだし、日頃の感謝が含まれてそうだろ? という返事を聞く私……。
……スウィート・マティーニは? と聞く私。
……そっちはまぁ、なんとなくだな……とつぶやくトレーナーさん。
名前があんまり変わってないから、まだ王様っぽくないですか? と告げる私……。
……ま、スズカがそう思うならそれでいいんじゃないか?とニヤリするトレーナーさん。 - 73二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 01:56:27
……ちょっと怪訝な顔をする私。
……これは、勝ちを譲られたのだろうか? と不満に思う私。
……冷静に考えたら、よくわからないことで揉めてたし……と急に恥ずかしくなる私。
そんな私を見て、さらに笑いを深めて、僅差で上な王様に乾杯! と……告げるトレーナーさん。慌てて杯を合わせる私……。
そして、飲み終わったあと、王様って言ったら冠だよな? と言うトレーナーさん……。顔はだいぶ赤く、いつもより酔っていた……。
そうですね……? と言うしかない私。なんだったんだろう……と思ったまま、その日は帰る私……。
……次の日になって、スウィート・マティーニ、キャロルの順で頭文字を取ると「スキ」にならないかしら? と冷静な頭で思う私。
……ウマホのウマインに「調子に乗った。忘れてくれ」と届いてるのを見て、確信する私。
「忘れません」と返事をしつつ、いつか、絶対に昨日のことでからかおう……。そんなことを思う私……。 - 74二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 01:58:36
だいぶ想定と違うと思うけど、ネタ拝借させてもらいました……!
- 75二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 02:39:10
キザすぎるぜ
- 76二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 03:04:39
酒の席でやったやつだー!?
恥ずかしいやつだー!?
もっとやれー!! - 77二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 14:11:23
ひゅーひゅーふひゅー(下手な口笛)
- 78二次元好きの匿名さん22/01/11(火) 00:55:19
20歳になったスズカさんがやりたそうなことって考えると妄想の幅広がるな…
- 79二次元好きの匿名さん22/01/11(火) 06:07:45
つまりまだ女子大生スズカさん概念という可能性があるんだな
- 80二次元好きの匿名さん22/01/11(火) 10:50:53
中央トレーナーを目指して女子大生やるスズカさん
ちょくちょく勉強を見てもらってるスズカさん
スピカのサブトレーナーに実質内定してるスズカさん
とかかな?
芸術とか他の仕事のために勉強してるスズカさんも捨てがたいが… - 81二次元好きの匿名さん22/01/11(火) 22:16:26
星ゅ
- 82二次元好きの匿名さん22/01/11(火) 22:39:54
トレーナーさんと小料理屋に来た私……。
今日の昼、資格取得の試験が一区切りついた私……。
一段落ついた私をお疲れ様とねぎらってくれるトレーナーさん……。
いつもと違う日本酒で体がポカポカし始める私……。
お通しやお刺身を少しずつ口に運ぶ私……。
美味しそうにしてる私を見て喜んでいるトレーナーさん……。
トレーナーさんが注文するものを聞く私……。
私が好きなもののほかに自分が好きなものも頼んでいるトレーナーさん……。
耳が前に向く私……。
トレーナーさんが好きなものを新しく知っていく私……。
ウマ娘が関係ない場所では、トレーナーさんが何をしているのか興味津々な私……。
良い機会だから普段話すこととは違うことを多めに聞く私……。
今まで過ごしてきた中で、聞く前から察していたこともあったけど……
それでもトレーナーさんの口から聞けることに意味を見出す私……。
トレーナーさん自身が話してくれるのが嬉しい私……。
こういうお店もいいですね……と言う私。
それならまた別の場所にも行くか……? と聞くトレーナーさん。
バーに行く以外にも約束が増えていく私たち……。
いっそ旅行もどうですか……? と聞いてみる私……。
お、いいな! と思った以上の笑顔で応じてくれるトレーナーさん……。
その気兼ねないやり取りに新しい一歩を感じつつ、もう一杯お酒を飲む私……。 - 83二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 04:20:54
両思いってお互いわかってるけどあえてこの関係続けてる感じがよい
- 84二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 07:42:12
保守
- 85二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 07:43:16
スズカさん二十歳になれるの?
- 86二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 09:35:03
- 87二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 17:30:18
- 88二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 20:23:38
スペはこういうこと言う
- 89二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 03:52:44
全方位からからかわれるスズカさん見てぇ
- 90二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 11:33:41
飲み会スズカさん
めっちゃいじられてそう - 91二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:24:51
沖トレは沖トレで周りから色々言われてるんだよね…
- 92二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 02:22:07
久しぶりにスピカ全員がそろった日……。
以前トレーナーさんと来たお店を会場として選んでおいた私……。
成人前のメンバーからお酒は美味しいですか? と聞かれる私……。
フフッ……と笑って、楽しみにしておいてね、と言う私……。
「うわぁ! スズカさん意味深です! 大人です!」
スペちゃんが大きく反応する姿に、はじめて出会った頃を思い出す私……。
……ちょっと照れくさくなり、メニューから早く選ぶようみんなに言う私。
飲み物を選んでる最中、カクテル言葉にハマってることを言う私……。
覚えたことを気兼ねなく披露できて、ちょっと楽しい私……。
食事が進むうち、口の回りが良くなる私……。
場も温まっていくのを感じる私……。
トレーナーさんの話題が出て、最近はどんな様子? と聞かれる私……。
ほぼすべてに答えられる私……。そして、それが原因でゴールドシップに騒がれる私……。
「……たまに会ってるだけじゃねーなこれ!
最後にトレーナーと会ったのと、その前にトレーナーに会ったとき、それぞれ白状しよーぜー」
……よく一緒にバーでお酒を飲んでいることがバレる私。
……カクテル言葉も、その過程で覚えたことを白状する私。
……この店で一緒にお祝いしたことや、旅行の約束をしたことも言ってしまう私。
「ニシシ……。思ったより進んでるみたいで良かったよ。ボク、どっちかがおじいちゃんおばあちゃんになるまで続くかなって思ってたし」
「……思ったより甲斐性があったのですね、トレーナーさん。スズカさんが真っ向勝負に出るまで進まないかと思っていましたわ」 - 93二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 02:22:59
……テイオーとマックイーンにトレーナーさんをボクネンジンみたいに言われてしまう私。
思わず、こういうアプローチがあったわ……とふくれ顔で色々言ってしまう私。
……そして、すぐ後悔する私。
「アイツ……そんなことするんだ。……スズカ先輩はどう応じたんですか?」
「スズカ先輩……。大人っすね……。……俺まだ酒飲んでないのに、顔熱くなってきた」
……スカーレットとウオッカに強く反応される私。
そして「まだ、特に何も返事は……」と、ありままのことを話す私……。
驚きの声を聞きながら、少し言い訳気味に話す私……。
……だって、そんなことしなくてもお互い分かってるから、と言う私。
傍から見たら分かりづらいかもしれないけど、そこが良いの……と言って、ニヤニヤされてしまう私……。
そして、ゴールドシップに言われる私……。
「あー、つまりだ。もうエンディングは決まってるから、間をイチャイチャで埋めようって……そういう感じ? ……漫画でもドラマでも恋愛はイチャコラしてるときが一番楽しいって言うもんなー。ま、それじゃ、これからは他に何がしたいんだ? ん? いつあらためて付き合うんだ? ん? いろいろここで言ってみようぜ!」
ニヤニヤの止まらない他メンバー……。
もっと私にお酒を飲ませようとするみんな……
助けを求めるように、スペちゃんに視線を向ける私……。
「……え? スズカさんはもうトレーナーさんと付き合ってるんじゃないんですか? え、付き合ってないつもりだったんですか!? そろそろプロポーズ……とかじゃなく!?」
思わず、顔を抑える私……。
ドッと笑うみんな……。追求はまだまだ続く…… - 94二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 06:26:22
いいものを見た
- 95二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 16:03:05
余裕あるスズカさんもいいけど
恥ずかしそうなスズカさんもいいものだ - 96二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 03:51:38
ほしゅ
- 97二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 13:29:55
旅行は景色のいいところにいくんだろうな
- 98二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 18:48:04
沖野Tが忙しそうだから1泊2日とか短めかなぁ
日帰り旅行にちょくちょく一緒に行くとかもロマンを感じる - 99二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 21:59:09
ついに二人だけの旅行の日を迎えた私…
トレーナーさんの車に乗って出かける私達…
他愛のない話をしてみたり、時々からかってみたりもする私…
なんやかんやで温泉旅館についた私達…
家族風呂を女将さんから勧められる私達…
、 - 100二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 02:59:58
旅行
プロポーズ
結婚後のちょっとしたやり取りがそれぞれロマンを感じる - 101二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 12:21:17
保守
- 102二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:46:07
まさか三桁行くとは
- 103二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 22:42:54
沖スズの幻覚がけっこう見れて満足してる
- 104二次元好きの匿名さん22/01/17(月) 00:58:19
旅行先でふらっと一緒にでかける私達……。
旅館近くの風景を一緒に見る私達……。
山の輪郭が新鮮で……。
川の音も新鮮で……。
ただ、とりとめなく歩くのが楽しい……。
「そういえば、こんな風に目的もなく一緒に歩くのは初めてかもな……」
そういえばそうかもしれない……と思う私。
そして、バーでの飲み始めや、食事もなにかきっかけとなる目的があったなぁとも思う私……。
少し不安になり、目的がないとダメですか……? と聞いてみる私。
「いや……。悪くないな。スズカはどうだ?」
……私は、トレーナーさんの様子を見るのも目的なんで。と、言いながら、体を寄せてみる私
「……ん。まぁ、スズカがいいならいいんだ。けど、俺の様子って……。そんなに見て楽しいか……?」
……楽しくないと、一緒になんか来ませんよ。と言ってみる私。
……少し照れくさそうにしているのを見て、クスッと笑ってさらに近づく私。
……しかし、以前と違って、なされるがままになってくれるトレーナーさん。
以前だったら「からかうな」と言って、少し距離を取られたのを思い出す私……。
過ごした月日と変わった立場に想いをはせる私……。
……トレーナーさんと私、互いに目的がない時間があるとして。
……その時間を共有できるのが愛おしいと思う私。 - 105二次元好きの匿名さん22/01/17(月) 01:12:29
沖スズのおかげで今週も頑張れるんだ…
- 106二次元好きの匿名さん22/01/17(月) 06:49:07
また爆弾投下してる…
たすかる - 107二次元好きの匿名さん22/01/17(月) 13:14:45
保守
- 108二次元好きの匿名さん22/01/17(月) 22:59:34
保守をする私…
- 109二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 01:15:22
- 110二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 09:53:35
大逃げしたいけど逃げるに逃げられなくてお酒飲んだときみたいに赤い顔してそうなスズカさん
ええと思います - 111二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 19:31:14
温泉旅館にて、トレーナーさんと一緒に夕食を食べ終えた私……。
談笑に花を咲かせる私たち……。
途中、やってきた女将さんに温泉のことを聞くトレーナーさん……。
女将さんが「家族風呂空いてますよ」と言うのを聞く私……。
思わず耳をぴくりとさせる私……。
さらっと「じゃあ、お願いします」とトレーナーさんが言うのを聞く私……。
あまりにもあっさり言われたため、意味が分かってないのかな? と思ってしまう私……。
目の前の熱燗を飲みながら顔を赤くする私……。
色々なことを考えてしまう私……。
以前、スピカのみんなが旅行行ったらアレしろコレしろ……と言ってきたことを思い出してしまう私……。
そんな私に気づくトレーナーさん……。
「……あのな、スズカ。……家族風呂っていっても貸し切りになるだけだぞ。だから、やるのは風呂入って出るだけだぞ? 恥ずかしいなら、タオルとかも巻いていいからな。……あと、その、なんだ。お前が考えてそうなこととか、あいつらが言ってそうなことを全部やってたら時間も宿への迷惑もかかるから、やらねーぞ……」
……トレーナーさんもスピカのみんなから色々吹き込まれていたことを思い出した私。
……体の中のアルコールに火が点いたように、体中が恥ずかしさで赤くなる私。
……いつかと同じように顔を伏せる私。
「まぁ……。家族って言葉の方はどう受け取ってもらってもいいが……」
……伏せた顔を上げられなくなる私。
……聞かなかったことにして、逃げちゃおうかなと思う私。
……けど、もう絶対逃げられない私。
……いまさら逃げたくない私。 - 112二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 20:37:22
この野郎!やりやがったな!!
- 113二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 20:38:38
差し切れ!!!!!!!!!!
- 114二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 23:32:58
>>109 私にも見えた!
「……スズカ。おい、起きろってスズカ」
「……もう寝るぅ。みんなイジワルなんだもん……。むにゃむにゃ……もう食べられないわ」
揺さぶるゴルシもなんのその、スズカは目をつぶったまま微睡み始める。……やや、ふて寝気味だ。
すると、他メンバーも「あれま……」と言わんばかりに、顔を見合わせる。
「わぁ、スズカさんがこんな風になるなんて思ってもみませんでした!」
「ニシシ……。昔だったら考えられないね~」
スペがびっくりとした様子を、テイオーが面白そうな様子を見せている。
続いて、ウオッカとスカーレットも続ける。
「スズカ先輩もすっかりボケキャラになっちまったよな。昔はもっとクールな人だったけど」
「……いつの話よ。現役時代が進むほど、アイツみたいにちょっと抜け始めてたわよ」
スカーレットがちょっと失礼なことを言う。
ちなみに、ここで言う「アイツ」とはトレーナーのことだ。
「……とはいえ、おかげさまで、スズカさんもすっかり親しみやすくなりましたわ。……ただ困りましたわね。スズカさんをどうしましょうか?」
「おう、任せなマックちゃん。あいつに電話すっから! 話聞く限り、アイツにはその義務あるからな~」
「……まぁ、そうなりますわよね。いっそ、ここで取れるだけの責任をわたくしたちの前で取ってもらうのも良いかもしれませんわね。ふふ……」
ゴールドシップが電話してるのを見ながら、ニヤリと笑うマックイーン。
それを見て、同様にニヤリと笑う他のスピカメンバー。
そんな彼らに着火するように、電話を終えたゴルシが言う。
「呼んだら、すぐOKしたぞ。まるで、当たり前みたいな反応だったわー! いや~、いっちょまえにトレーナーが彼氏面してて、ゴルシちゃんもびっくり!」
「「「「「「…………これは有罪!!!!!!」」」」」」
- 115二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 23:33:32
「ほらほら、オメーの愛バが寝てんぞ!? どうすんだどうすんだ!? ん?」
「ウワッ!? やんのか、ついに……。あの“オレの愛馬が!?”ってやつ?」
「バカね、ウオッカ……。もう耳元で囁くくらいやってるに……え? やってないの? バカじゃないの!?」
「トレーナーさぁ~! もう付き合ってるって言っていいんじゃないの~?」
「……まさか、まだ踏ん切りがつかないとは言いませんわよね?」
「トレーナーさんは男らしくいいますよね!? 今言わなくても、今度の旅行で思いっきり言っちゃうんですよね!?」
店に来たトレーナーを待っていたのは、怒涛の勢いで話を聞こうとするスピカであった。
そんなスピカに対してトレーナーは呆れたような素振りを見せる。
「お前ら……。相変わらず騒がしいな……。てか、全員で集まってるなら、いっそ俺呼んでもいいんじゃね? ……って、イテテテテテ」
「オラッ、話をそらすんじゃねぇ! そもそもオメー忙しいって言ってたじぇねぇかッ!」
「……もうさすがにこの時間じゃ仕事終わってるっての! お前らも遅いから、そろそろ解散しろ!」
「ボクたちも中高生じゃないらかねぇ~。あと、トレーナーって会おうと思えば土日にレース場で会えるし」
ヘッドロックを決めるゴールドシップと、さらっとトレーナーの言葉をかわすテイオー。
そして、トレーナーの味方はここにはいないため、追求は続く。
「今度、スピカの現役も合わせて食事会をやる予定ですわ。もちろんトレーナーさんもお呼びする予定です。……ただ、その場合は、そこで第二次査問会をすることになるかもしれませんわね?」
「トレーナー、ここでさっさと言ったほうがいいんじゃねぇか?」
「ウオッカの言うとおりよ。さっさとここで白状して、スズカさんにどうプロポーズするつもりかも吐きなさいよ!」
「お前らは俺とスズカの何なんだよ!? まったく……。その辺はお前らが考えるより、ちゃんと考えてっから……」 - 116二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 23:34:23
トレーナーの言葉に対して「はぁ?」とか「ほんと~?」とか「マジで~?」とか、まったく信用していないことを示すセリフが大量に飛んでくる。
さすがのトレーナーも「お前ら俺のことどう思ってんだ……?」と呟くばかりだ。
すると、そんなトレーナーにスペが救いの手を差し伸ばす。
「あ、けど、たしかに……。スズカさんは話してて幸せそうでしたもんね。言葉にしなくても伝わる感じで……。……言葉じゃなくても? ハッ!? も、もしかして2人は……? だ、ダメですよ! スズカさんにそんな……! ゆ、許しません!」
「おい、スペ……。お前が何考えたか言わなくていいが……。たぶん、そうじゃねぇ。あと、お前はスズカの父親か何かか……」
救いの手を振り払うトレーナー。
そんなトレーナーに対して、スピカの面々はさらに強く言う。
「じゃあ、見せなさいよ~! スズカ先輩を愛してるってとこ!」
「今日ばかりはスカーレットに賛成だぜっ! 言えよ、トレーナー! ここで!」
「ヒューヒューヒュー! やれやれ~トレーナー!」
「フレーフレーフレー! ですわ!」
「……なんなら、音頭取ってやろうか?」
「と、トレーナーさん! 言いづらいなら目をつぶってましょうか?」
「……子どもかお前ら! ……逆に言いづらいわ! ……あぁ、もうまったく。……とりあえず、スズカ連れて帰るからな! お前らも遅くなりすぎる前に帰るんだ!」
「……アタシらを子供扱いしてる場合じゃねーぞ。話はまだ……って、おぉー……?」
次の瞬間、スピカが見たのは、スズカをそっと優しく抱きかかえるトレーナーの姿だ。
横抱きで自分の腰のあたりまで持ち上げる、いわゆるお姫様だっこという形でスズカが抱き上げられる。
加えて、持ち上げられたスズカも何かを感じたのか、目を閉じたまま頭をトレーナーの胸のあたりに寄せ、無意識に幸せそうな表情をしていた。
……パチパチパチ。と無言で誰かが拍手した。 - 117二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 23:35:39
……やがて、ゴールドシップが代表するように言った。
「……今日は無罪にしといてやるよ」
「なんだか分からねぇけど、ありがとな……」
「……結婚式には呼べよな」
「……まぁ、俺が結婚式やるなら、お前らは全員呼ぶよ」
言い終えると、トレーナーは立ち去った。
みんなの口笛などを背にしながら……。
……ちなみに、その後、スピカ側は、ゴルシVSスペでどちらが仲人をやるか揉めた末、二次会が開催された。
なお、仲人役じゃない方が名付け親に立候補する……という形で和解したとのことだ。
後日、それをトレーナーが聞いて「だから、お前らは俺とスズカの……」と言ったとか言わなかったとか……。 - 118二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 23:36:56
むにゃむにゃ、もう食べられないわ……。……って、あれ、ここは?
普段と違う天井を見て、戸惑う私……。
そして、うっすらと見覚えがあることに気づく私……。
……昔、よく来たトレーナー室。
事実に気づいた瞬間、バッと飛び起きる私……。
トレーナー室のソファにいることを自覚する私……。
蘇る記憶……。
酔っ払ってキスしちゃえと誰かが言ってたのを思い出す私……。
既成事実……という生々しい言葉も聞いた気がする私……。
うそでしょ……? と思いながら、必死に記憶をたぐる私……。
夢の中でトレーナーさんにお姫様だっこしてもらった気がする私……。
そして、そこは夢じゃなかったと思い直す私……。
お姫様だっこで運ばれるのをみんなに見られている私……。
次みんあに会うのがすごい恥ずかしい私……。
ソファに寝かせてもらった直後、「一緒に寝て~! 寂しい~!」とかダダをこねた気がする私……。
さすがに夢であってほしいと思う私……。けど、なんか言った気がする私……。
近くをきょろきょろと見る私……。
椅子で寝るトレーナーさんを見る私……。一気に蘇る記憶……。
「……一緒に寝るわけにはいかないけど。近くにはいるさ」
……と言ってくれたことを思い出して、ダダをこねたのは現実だったと思い知る私……。
再び天井を見ながら、顔を赤くしてバタバタする私……。逃げたいけど逃げれない私……。 - 119二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 23:40:42
ありがとうありがとう栄養素ありがとう…
- 120二次元好きの匿名さん22/01/19(水) 02:52:15
爆弾投下うれしい
- 121二次元好きの匿名さん22/01/19(水) 10:48:19
一線を越えそうで越えない沖スズ概念最高…。
- 122二次元好きの匿名さん22/01/19(水) 13:46:39
電話でエアグルーヴとお話していた私……。
最近あった事を共有する私……。
トレーナーさんとのことが話題に出たのでそのことについても話す私……。
のろけと思われないように注意する私……。
最近スペちゃんやスピカのみんなは何でもかんでものろけ扱いするので、二の舞にならないように気をつける私……。
話してる中で、「あちらのお客様からです」という定番をトレーナーさんがやったことを言う私……。
いざやられるとどう反応すればいいのかよくわからないわね……と言う私。
気の利いた返しが思いつかず、結局、ベタなジョークとして2人で笑ったという私……。
「……あぁ、そうか」といつもと変わらず騒ぎ立てもせず冷静に話を聞いてくれるエアグルーヴ……。
その後、他の話に移る私たち……。
気心の知れたお友だち同士のお話は良いものね……と思いながら、会話を終えた私……。
電話終えた後、しばらくしてエアグルーヴはため息とともに言った。
「……それはのろけなんだ、スズカ」
なお、常連同士や仲が良い人同士じゃないと「あちらのお客様です」は店員から断れる事がほとんどだ……ということもエアグルーヴは知っていた。けど、言わなかった……。言ってやらないのが自分の役目かもしれない……と、なんか最近妙にフワフワしてる友人の顔を思い出しながら、そう考えた。 - 123二次元好きの匿名さん22/01/20(木) 00:15:58
供給がたくさんで助かる…
マジで助かる - 124二次元好きの匿名さん22/01/20(木) 11:51:38
二人はまだこの距離感が心地良いから一線を越えるのはまだ先かなぁ。
- 125二次元好きの匿名さん22/01/20(木) 19:56:53
ほぼ知り合い全員に知られてそうスズカさん
- 126二次元好きの匿名さん22/01/20(木) 20:03:08
いまのスピカの教え子たちにもいじられる沖トレ
- 127二次元好きの匿名さん22/01/21(金) 00:09:07
現教え子s「トレーナー(さん)の奥さんとの写真見てみたいです!」
- 128二次元好きの匿名さん22/01/21(金) 09:33:39
- 129二次元好きの匿名さん22/01/21(金) 19:52:27
距離感が好き
- 130二次元好きの匿名さん22/01/21(金) 19:55:41
- 131二次元好きの匿名さん22/01/21(金) 21:12:58
付き合ってんだか付き合ってないのかよく分からない
白黒ついてないモノクロな関係が面白い - 132スペ「これで付き合ってない?」22/01/22(土) 01:39:32
……トレーナーさんの部屋に来た私。
……お部屋で向かい合うように座って、一緒にお酒を飲む私たち。
時間を気にせず飲んでいく私……。
スーパーでトレーナーさんと一緒に買った缶や瓶のお酒を、少しずつ飲む私……。
店でしか飲んでこなかったから、缶に入っているものは初めて飲むかも? と思う私……。
「TVでもつけるか?」とトレーナーさんに聞かれる私……。
あぁ、そうか宅飲みってそういうこともできるんだ……と思う私。
せっかくなんで、一緒にTVを見ることにした私……。
お酒を飲んでお話をしながら、TVで流れることを話題にしたりする私たち……。
トレーナーさんはどんな番組が好きなんだろう? と思いながら話す私……。
そして、実際に見ている中で、こんな感想を抱くんだ……という新しいことも知っていく私。
レースやウマ娘の話題がニュースで出ると釘付けになるのは、予想どおりで安心する私……。
ニュース番組が終わって映画が始まったので、チャンネルを変えようとするトレーナーさん……。
それを見て、なんとなく「どんな映画でしょうか?」と止めてみる私……。
そして、映画冒頭を見てみる私たち……。マックイーンが好きそうなB級ホラー映画なのを知る私たち……。
だけど、こういうのあまり見たことないので、せっかくだから一緒に見ませんか……と言ってみる私。
そして、TV正面のソファに移動する私……。ペシペシと尻尾で隣に座るように催促する私……。
トレーナーさんと並んで一緒に映画を見る私……。
トレーナーさんと同じようなタイミングで一緒にお酒を口にする私……。
なんとなく安心してしまい、じわじわと眠気が出てくる私……。
尻尾をトレーナーさんに絡ませつつ、体を預けていく私……。 - 133二次元好きの匿名さん22/01/22(土) 04:41:11
かーっ
いいぞもっとやるばい - 134二次元好きの匿名さん22/01/22(土) 13:29:29
付き合ってる報告するころには他からは「え?いまさら」って言われるやつ
- 135二次元好きの匿名さん22/01/22(土) 22:22:47
尻尾が絡まったまま朝まで横にいるわけですな…。
- 136二次元好きの匿名さん22/01/23(日) 00:38:42
上着か毛布でもかぶせてくれたうえで一緒に並んで寝てるんやろうなぁ…
- 137二次元好きの匿名さん22/01/23(日) 07:15:30
この関係を無理矢理進ませるのもやぼってもんや
なぁそう思うだろスペチャン? - 138二次元好きの匿名さん22/01/23(日) 09:21:05
新たな合宿地の開拓に選手側の見解のために付き合うスズカさんとか(無自覚デート
- 139二次元好きの匿名さん22/01/23(日) 18:02:23
保守
- 140二次元好きの匿名さん22/01/24(月) 00:41:01
素晴らしい…
- 141二次元好きの匿名さん22/01/24(月) 12:10:08
今週も頑張れる…
- 142二次元好きの匿名さん22/01/24(月) 12:24:29
後日開催されるであろうスピカ審問会。(ただトレーナーとスズカをイジりたいだけの会。)スズカの無自覚な惚気に圧倒されるスピカメンバー達。トレーナーとスズカにとってはただの日常なので何故スピカメンバーが砂糖と鼻血を出しているのか分かっていない。
- 143二次元好きの匿名さん22/01/24(月) 23:09:49
審問会後のスピカの反応
「当分はちみーは結構かな…。」
「スイーツも当分結構ですわ…。」
「今ならブラックコーヒー飲める気がするぜ…。」
「私にも一杯頂戴。ストレートに苦いのでお願い…。」
「知ってるか…?アイツらこれで付き合うどころかキスすらしてないんだぜ…?」
「トレーナーさんはズルいです!スズカさんのダダをこねる姿私も見たかったです!」 - 144ゴルシ「騙されるな後輩たちよ」22/01/25(火) 00:37:06
ある日、現スピカがトレーニング後の雑談で盛り上がる。
「トレーナーの奥さんってすごい有名なウマ娘なんだよね?」
「あれ? もう結婚まで行ったんですか? 私は熱愛中って聞きました!」
「サイレンススズカさんって本当!?」
「写真見せて!」
対してトレーナーは「なんだそれ?」と心底不思議そうに言った。
「いや、俺は別に結婚してないぞ?」
「え、けどゴルシ先輩が……」
「からかわれてんだよ、ゴルシだぞ」
「うーん……。けど、この前の土日……一緒に旅行したって」
「この前の土日は、新しい合宿地を探すための視察だな」
「じゃあ、別にデートじゃないのか~。ゴルシ先輩もてきとうだなー。人数から違うなんて」
「いや、ウマ娘の目線も知りたかったら、スズカも一緒だったぞ。ま、だから、勘違いしたのかもな」
「なるほど~。……ん?」
現スピカたちは「サイレンススズカさんとは一緒に行ったのは本当なんだ?」と囁き合う。
「……あの、旅行先には温泉とかは?」
「あるぞ。湯治もありだなって思ってたしな」
「……ちなみに、サイレンススズカさんと一緒に入ったりとか?」
「ねぇよ!」
「で、ですよね……」
「半分仕事みたいなもんだぞ! そういうのはちゃんと分けるって」
「まぁ、そうですよね~。……ん?」
「スズカと温泉行くなら、もっと景色を重視した場所だな」
――現スピカたちは何かひっかかりを感じたが、考えるのを止めた。 - 145二次元好きの匿名さん22/01/25(火) 06:11:27
たすかる
- 146二次元好きの匿名さん22/01/25(火) 12:48:07
保守
- 147二次元好きの匿名さん22/01/25(火) 23:43:23
うまぴょいまでもっていかねばころす
- 148二次元好きの匿名さん22/01/25(火) 23:51:07
か、過激派がおる
- 149二次元好きの匿名さん22/01/26(水) 00:13:46
沖スズにそういうのは野暮ってもんよ。
- 150後輩たち「警告はしました」22/01/26(水) 02:14:53
「ピスピース! 会場のみんな! ゴルシちゃんだぞ! 今日も元気に! ……第2回査問会を始める。拒否権はねぇ。分かったな?」
「お、おう……」
以前と同じ小料理に集まったスピカ。今回は、トレーナーも一緒だ。というよりも、トレーナーが逃げられないように、トレーナーの空いていた日に合わせて予定は組まれている。絶対に逃さない……という強い結束の結果だ。座席の部屋において、壁際の真ん中の席に2人は座らされている。スズカの隣をスペが、トレーナーの隣をゴルシが塞いだ。他4人もニヤニヤしながら、対面の席に座っている。
最初にマックイーンが挙手する。
「……はい!」
「どうぞ、マックちゃん!」
「スズカ先輩にスケジュールを確認したときのことですわ。候補日を告げた時点で、これならトレーナーさんも来れそうね……ってつぶやきましたの」
「つまり、証人はこう言いたいんだな。スズカはトレーナーのスケジュールを把握してる……と」
「そうですわ。だいぶ先のことでしたのに……。まるで、秘書か何かのようにさらっと!」
有罪~という声が何人かから飛ぶ。
対して、スズカが慌てたように言う。
「……け、けど、トレーナーさんの仕事の忙しそうな時期ってなんとなく分からない? 現役の忙しい時期とかぶるし」
「予想というには、確信をお持ちだった気がしますが、一理ありますわね。……仕方ありません。ここはひとまず矛を収めましょう。……けど」
「オッケー! マックイーンの次はボクだ! ボクはスピカの後輩たちに聞いておいたんだ。最近、2人の様子はどうって」
「ずいぶん直球勝負だな、おい」
呆れたようにトレーナーは言う。
だが、テイオーは気にしない。現役時代さながらのイタズラ心に火が付いていた。
「そしたらさ~。もう全員が口を揃えて、もう触れないことにしましたって言うんだよ! ……どーいうこと!? そんなにイチャイチャしてるの!? TPOはどうしたのさ!」
「……いや、そもそも俺とスズカが一緒に話してるとこすら、あいつら見てねーよ。なぁ、スズカ?」
「そうですね。……私がOGなのは知ってると思いますし、何人かは会ったことありますけど、トレーナーさんと一緒にいるところ……って言われると」
「えー、じゃあ、学園近くで人目もはばからず……とか?」
「俺とスズカが一緒に映ってる写真見せろって言ってきたくらいだぞ?」 - 151後輩たち「警告はしました」22/01/26(水) 02:15:21
そうなのかな~? と呟くテイオー。
そうだ……と、応じるトレーナー。
そして、トレーナーは思い出したかのように文句を言う。
「というかゴルシ! お前のせいで、あいつらしばらくうるさかったからな。一回、納得したみたいだったのに、交代で探りを入れに来たりもしたしよ」
「むしろ、それに文句を言いたいのアタシなんだけどな……。アイツラから、宇宙について考えたくなるとか、常識が壊れるとか、自分の恋愛観を疑いたくなる……とか、ろくな連絡が来てねーんだな、これが! かわいい後輩に何してくれちゃってんのさ!」
「しるか! ……まったく」
ゴルシとの平行線な会話を終えると、トレーナーは嘆息しつつメニューをつつく。
「とりあえず、飲み物だけじゃなくて、料理も注文しようぜ! ……ほら、スペ。料理選べ」
「大丈夫です! 私はもう選びました!」
「……スペちゃんは、お酒が来たときにも少し注文してたわね。フフ」
マックイーンやテイオーが話している間に、スペは頼みたいものを選び終わっていたらしい。妙に誇らしげである。そんなスペを見てスズカが微笑み、トレーナーも笑顔をこぼす。
「スペは相変わらずスペで安心するぜ……。お前はそのままでいてくれ」
「相変わらずってどういうことですか!? ちゃんと美味しいもの以外も気にしてますよ!」
「いいのよ……スペちゃん」
「まるで、私は分かってない……みたいな感じになってますけど、違いますからね! まだ付き合ってない事になってるのにはびっくりしてますが、もう実質付き合ってるって認識で接してますよ!」
「スペ、お前もか……」
「スペちゃん……」
「正直、今日はそんなことより、久しぶりにスズカさんとおしゃべりしよう……くらいの気持ちです! 私、もう宇宙を考える時間は終わったんです。さ、とりあえず、皆さんもささっと注文しちゃいましょう!」
「「「「「「「はい……」」」」」」」
スペに押される形で、他のメンバーも注文する料理を選び始める。
……そして、スペ以外のスピカたちは、ここから後輩たちの気持ちを知っていくことになる。 - 152後輩たち「警告はしました」22/01/26(水) 02:15:36
「スズカはこれとこれでいいよな」
「はい、大丈夫です。あ、注ぎますね」
「お、わりぃな」
「いえいえ」
スズカの好みを把握しているトレーナー……。
トレーナーの飲み終えそうなタイミングを把握してるスズカ……。
「トレーナーさん、こっちも美味しいですよ」
「お、そうか」
「はい、どうぞ」
「もぐもぐ……。お、ホントだ。ありがとな」
「このお酒も相変わらず美味しいですね」
ナチュラルに「はい、あ~ん」を行うスズカ……。
そして、それを受け入れるトレーナー……。
その直後にお酒を飲むタイミングも同時…。
加えて、お酒を飲むときの仕草も似つつあった……。
「スズカ、髪になんかついてるぞ」
「……え?」
「よし、取れた……」
「ありがとうございます」
髪についたものを取る……だけでなく、取り終わったついでに頭も撫でるトレーナー……。
そして、それを受け入れるトレーナー……。 - 153後輩たち「警告はしました」22/01/26(水) 02:15:55
「スズカ先輩……。その、尻尾……」
「尻尾がどうしたの? ウオッカ?」
「いえ、そのなんでもありません……。ウッ……」
「ウオッカ……! 鼻血鼻血……!」
「……どうしたのかしら?」
鼻血を出すウオッカと、それに慌てるスカーレット……。
スズカは酔いが進む中で尻尾を無意識にトレーナーに絡ませつつ、体も近づけていたのだ。
「……スズカさん、酔ってます?」
「どうして、スペちゃん?」
「いえ、なんかどんどん上機嫌になるなって思いまして」
「そうね……。スペちゃんとトレーナーさんに挟まれて私幸せなの」
「なるほど! じゃあ、私も積極的にはさみますね」
「あら……」
「トレーナーさん! せっかくなんで、スズカさんとの旅行について話してくださいよ!」
「……ん? まぁ、いいぞ」
他5人がげんなりし始めたタイミングで油を注ぐスペ……。
そして、応じるトレーナーとスズカ……。
スズカの勉強をトレーナーが見たり、一緒に合宿の視察に行ったり、その帰り道に夜景を見たり……。無自覚なのろけは止まらない……。
ついに耐えられなかったテイオーが最後の手段として前回迎えに来た後の話を振る。
「と、トレーナーさ……。この前はあの後、結局どうなったの?」
「どうなったって……? 別にトレーナー室に連れて行って寝かせただけだが……。あ……」
「……あ? ん、どうかしたの?」
「いや~。そういえば、あのとき珍しくスズカがダダをこねてな」
「も、もうトレーナーさん。あのときのことは……!」
「あ、トレーナーさん! その話詳しく! 知りたいです! スズカさんのダダこねって!?」 - 154後輩たち「警告はしました」22/01/26(水) 02:16:16
テイオーが「あ、ミスったかも……」という反応をしたが、スペが根堀葉掘り聞いていく。
結果として、トレーナー室で2人そろって朝を迎えたこと。そして、それを境にして、部屋飲みも行うようになったことがスピカに伝わった。
ゴルシが「お、これはからかうチャンスか?」と一瞬腰を上げたが、すぐに下がる。何故なら、ダダをこねた話をされていたときは恥ずかしそうにしていたスズカの息が吹き替えしたからだ。
「あの映画面白かったわ、マックイーン。結局、気になったから、別の日にレンタルしてトレーナーさんと見たの」
「そ、そうですの……? そ、それは良かったですわ。カップルで見るものだった気はあまりしませんが……。」
「少し怖かったけど、トレーナーさんが一緒にいてくれたから平気でした」
「……それは良かったですわ」
添い寝した話の方がインパクトあったため、マックイーンとしてはそれ以上何も言わなかった。
続いて、ゴルシが真剣な顔で言う。
「……なぁ、トレーナー。ちなみになんだがよ」
「なんだゴルシ。そんな真剣な顔をするってことは、まともじゃなさそうだが」
「スズカ用の歯ブラシとかは、アンタの家にあんの?」
「……何言ってんだ。そんなの……」
「あるに決まってる……か」
「分かってるなら聞くなよ!」
「聞くだけ野暮だったから、アタシが悪いってことにしてやるよ。……ごちそうさまッ!」
そして、査問会の目的は流れ、普通の食事会に変化した。つ人の恋路に口出すやつはウマ娘に蹴られて複雑骨折……ということわざをスピカは思い出したのである。もっとも、だいぶ手遅れではあったが……。
「……スズカ。いつもよりちょっと酔ってねぇか?」
「みんなと一緒にいるのが楽しくて……」
「まぁ、そうだな」
「あと……」
「……ん?」
「楽しそうに話すトレーナーさんに酔っちゃったのかも……なんて」
ゴフッ……と、誰かが吹き出す音が聞こえた。 - 155後輩たち「警告はしました」22/01/26(水) 02:16:31
そして、帰る時間となり、全員が立ち上がり始めた頃である。
「会計は俺に任せろ。久しぶりに奢ってやるぜ!」
トレーナーは立ち上がり、気前よく言った。
なんだかんだで、楽しかったようだ。
しかし、スピカたちが気にしたのは、他のことだった。
立ち上がったトレーナーはナチュラルにスズカの手を取り、立ち上がるのを手伝っていた。
今までのノロケがなければ、見逃してしまうような自然さであった。
――もはや、誰も突っ込まなかった。
「じゃあな、気をつけて帰れよ」
「みんなまたね」
そして、トレーナーとスズカは連れ立って帰っていった。
タクシーを呼び、自然な形で2人で乗り込み、当たり前のように去っていった。
――もはや、誰も突っ込まなかった。
そして、2人が去ったあと、スペが言った。
「さっき、こっそりトレーナーさんから聞いたんですけど、ダダをこねるスズカさんはかわいいみたいですよ! けっこう甘えん坊みたいです! ちょっと見てみたいですよね! 最近はしょっちゅう見てるって自慢されましたが……! まったくもう!」
――もはや、誰も突っ込まなかった。
スピカたちの第二次査問会は終わった。
そして、第三次査問会は行われないことになった。 - 156二次元好きの匿名さん22/01/26(水) 04:43:39
たすかる
- 157二次元好きの匿名さん22/01/26(水) 04:55:53
スズカさんって高等部の時点でえちえちなのに二十歳設定とかえちえち度が天元突破してるだろ
創造しただけでうまだっちするわ - 158二次元好きの匿名さん22/01/26(水) 09:20:54
ありがたい…これで今日も元気に働ける…
- 159二次元好きの匿名さん22/01/26(水) 19:46:11
保守
- 160二次元好きの匿名さん22/01/26(水) 23:29:11
20歳のスズカさんとか大量破壊兵器だろ…
- 161二次元好きの匿名さん22/01/27(木) 00:50:23
もうこのスズカさんトレーナーの家の冷蔵庫の中身やら飴の在庫とか把握してそう。歯ブラシだけじゃなくて女性用シャンプーとかスズカさん用の物とかも増えていくんだろう…。
- 162二次元好きの匿名さん22/01/27(木) 00:53:36
スズカを「創造」したのか・・・
- 163二次元好きの匿名さん22/01/27(木) 00:55:10
157がトレーナーさんのお義父さんかお義母さんになるってマジですか
- 164二次元好きの匿名さん22/01/27(木) 03:14:51
もはや揶揄われるとかそういうのを通り越した領域にいる二人は健康にいい
- 165二次元好きの匿名さん22/01/27(木) 13:31:30
素晴らしいssの数々だ……
- 166二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 00:32:07
このスレ好きだもん…
- 167二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 07:05:36
とりあえず保守
- 168女帝「深く反省しろ」22/01/28(金) 12:45:00
以前あった資格試験に合格した私……。
合格祝いとして、今度の土曜日に集まれる人だけでも集まろうという話が急きょ出る……。
トレーナーさんや、スピカのみんなはもちろん、スピカ以外で私と仲が良かった子も来る……。
エアグルーヴから「ノロケは控えめにな……」と釘をさされ、フクキタルから「私たちにもかまってくださいね!」と言われた私……。
スペちゃんも「たまにはトレーナーさんと席を離しましょう!」と言い、ゴールドシップが「どうせ別の日に、その分のイチャコラすんだろ~」と加勢する。
ウマインのグループメッセージで同意を意味するスタンプが飛び交うのを見る私……。
そんなにのろけてたかしら……? と腑に落ちない私……。
ただ、現在進行形でトレーナーさんとお祝いしているのは事実なので、何も言い返さなかった私……。
「……前回、私とトレーナーさんの話ばっかりになったのは、みんながその話ばかり聞いてきたからだと思うんだけど。トレーナーさんはどう思います?」
隣に座っているトレーナーさんにウマホを見せて、尋ねる私……。
「言わせておけって! スズカのことを祝いたいのは確かなんだしな! 本当に合格おめでとな! スズカッ!! ヨッ! 俺の愛バ!」
いつもよりお酒を飲んで、上機嫌のトレーナーさん……
やや呂律が回っていない……。こんな姿ははじめて……見る。
普段はちゃんとセーブしてるんだなぁと感心する私……。
ちなみに、トレーナーさんは嬉し泣き上戸……とでも言うのかしら、喜びつつも泣いちゃったりと表情が忙しかった……。
この姿、みんなに教えたいようなそうでもないような……。そんな気分になる私……。
けど、釘さされたから今回はやめよ……と思い直す私……。
とりあえず、興味深かったのでトレーナーさんを見続ける私……。
いっそ、みんなと一緒にトレーナーさんをからかう方に回れないかしら? とイタズラ心が湧く私……。
ちょっと油断していた私……。だから、次の一言が不意打ちになって刺さる……。 - 169女帝「深く反省しろ」22/01/28(金) 12:45:22
「スズカが落ちるとは思ってなかった……! だから、これだ……。スズカおめでとう!」
押し花の栞を取り出すトレーナーさん……。
昔、私がトレーナーさんに送った花の栞に形が似せられていた……。まるで対になるように……。
「これからも色々読むことがあるだろ!」
「……あ、ありがとうございます。あの、この花を選んだのは……?」
「俺!」
「……いえ、そうじゃなくて! なんでこの花を選んだのかなぁって」
「……ん? スズカは花言葉知ってんじゃ?」
トーンが下がり、ちょっと神妙そうにするトレーナーさん……。
困惑が深まる私……。
「え、えぇ……!?」
「あのとき、すぐには分かってやれなくて悪かったな。今さらっていわれたらそれまでなんだが……」
「……も、もしかして、最初から知ってたんですか?」
「いや、最初は分からなかったぞ……。ただ、花言葉ってのがあるくらいは知ってたからな……。あるとき調べて、これはもしかしたら……って思ったのさ。これからもよろしくな、スズカ」
「……あ、ありがとうございます。う、嬉しいです。その気持ちがすごく……。これからもよろしくお願いします……!」
少し涙が出始める私……。
もしかしたら、私も嬉し泣き上戸なのかもしれない……。そんなことを思う私……。
……ただ、少しして気づく私。花言葉を調べたのはあのとき限りだったせいで、この花の花言葉が分からないことに。
絶対良い意味だろうという確信と、予想外の驚きで舞い上がってて、聞く機会を逃した私……。満足げなトレーナーさんに対して、ちょっとしまらない私……。
――助けてエアグルーヴ! この花の花言葉教えて!
とスキを見て、ウマインに投稿する私……。
慌ててたので、グループメッセージに誤爆した私……。 - 170女帝「深く反省しろ」22/01/28(金) 12:46:04
後日、「反撃のときが来た!」と別テーブルでスピカの皆にからかわれるトレーナーさん……。
私が花言葉を知らなかったことを知って、ちょっとしょんぼりするトレーナーさん……。ゴールドシップが「スズカが喜んでたんだからいいんだよ! ほら、しっかりしろ!」とバシバシ背中を叩いている……
ついでと言わんばかりに、私がカクテル言葉にハマっていたことも聞かされるトレーナーさん……。
それは反則でしょ……!? と慌てる私……。ところが、トレーナーさんの反応は予想外だった。
「最近知った……」
「やっぱりなぁ~。ゴルシちゃんの睨んだとおりだぜ」
「嘘でしょ!?」
「はーい、スズカさんはこっちですよ~!」
聞き耳を立てて、思わず立ち上がりそうになる私……。それを押し止めるフクキタル……。
ノロケ禁止なんじゃ!? と言う私……。
まぁ、少しくらいならと笑うフクキタル……。
助けを求めても、そっぽを向くエアグルーヴ……。
いつから……!? と慌てる私……。 最近、宅飲みが増えたので、以前みたいにカクテル言葉で遊ぶ機会は減っていたはず……と思う私。……冷静に振り返られると恥ずかしいかも……と顔が真っ赤になる私。
「……いや、本当に最近なんだ。で、スズカが頼んでたものを思い出したら、色々とな。ただ、悪いんだが……。スズカが頼んだものを全部覚えてるわけじゃないんだ……。柑橘系が好きってグループ化して考えたしな……」
申し訳なさそうに言うトレーナーさん……。
――瞬間、ムッとしてスイッチが入る私。
「ネグローニは初恋で……! カミカゼはあなたを救う覚悟、バラライカは恋は焦らず、バレンシアは――」
「お、落ち着けスズカ!」
エアグルーヴが止めるまで、あの日はこれで、あの日は……みたいにすべてのカードをオープンしていく私……。無心のフルスロットルで語り始める私……。ゴルシが「正直、すまんかった」と呟いたのを聞いて正気を取り戻す私……。エアグルーヴが「今日は禁止だって言っただろう! スピカは反省しろ!」とまとめて正座させるのを聞きながら、私も恥ずかしさから自主的に正座した……。トレーナーさんも何故か一緒に正座する……。 - 171二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 12:57:57
ああ〜脳が溶ける〜
- 172二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 19:57:30
はちみつ溶かしたリキュールをアイスにかけて食ってるみたいに甘ぇ
- 173二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:30:48
酔ったトレーナーとスズカがお互いの好きなところを言い合ってだんだんヒートアップしていってスピカメンバーやエアグルーヴが止めようとする図が見えたよ…。(なおゴルシが煽ってその様子を動画で撮ってイジる材料にされる)
- 174二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 01:42:48
たすかる
- 175二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 09:09:58
甘いの食べたかったから助かる
- 176二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 12:06:29
俺の週末がこんなにも充実したものになっていく……
- 177二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 19:49:53
二次会が決定された……。
何人かは名残惜しそうに帰ったが……、けっこうな人数が残った……。
そして、残った者たちのうちの誰かがスズカとトレーナーに言う……。
「お互いに好きなところを言い尽くせば、しばらく大人しくなれない?」
エアグルーヴがトイレに立っていたときだった……。
惨劇を防ぐ者はいなかった……。
1次会で十分なお酒は入っていた……。
そして、スズカは負けず嫌いなところがあった……。それでいて、トレーナーには可能な限り善戦してほしいという気持ちも強かった……。
対して、トレーナーは当初乗り気じゃなかった……。明らかに罠だったからだ……。しかし、スペが「じゃあ、私の勝ちですね!」と言ってきたので、参戦を決定した……。ちょろい……。
やがて、スズカとトレーナー(とスペ)による褒めあいが発生した……。そして、スペがルームメイト時代におけるスズカの嬉し恥ずかしエピソードを交え始める……。それは燃料として激しく燃えた……。スズカとトレーナーの語る好きな部分も、嬉し恥ずかしエピソードを交えたものが増えていく……。
止まらぬウオッカの鼻血……。
ウオッカの耳を塞いであげるスカーレット……。
はちみーをマックイーンに譲るテイオー……。
代わりにスイーツを押し付けるマックイーン……。
動画撮影を止めるゴールドシップ……。
なんとかしてくれという目で、大勢から見られるエアグルーヴ……。
「……お前らは反省という言葉を知らんのか?」
「今、アタシは反省してる。寿限無みたいに無限に続きそうになるとは思わなかったぜ……」
惨劇のあと、ゴルシはそう言った……。
最終的に、冷静さを取り戻したスズカとトレーナーも撃沈……。だいぶ前に悟りを開いたスペのみが勝者になった……。
……腹が立った残りのスピカたちはスペを拉致して3次会を決行。スペをひたすらに褒め殺しつつ、現役時代の恥ずかしいエピソードをひたすら回顧した……。スペも燃え尽きたので、勝者は消えた……。
これが後に大惨事スピカ査問会とも呼ばれた、幻の第三次査問会である……。 - 178二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 21:21:16
~ゴルシの撮った映像~
「スズカの先頭で走る姿は綺麗だ!毎日見ていたいと思うくらい惚れ惚れする走りだった!」
「ですね!スズカさんの走る姿は最高です!美しいうえに速いスズカさんは凄いです!」
「あとレースの時にみせるカッコ良さとライブの時の可愛さのギャップが最高だ!」
「ですね!スズカさんは最高にカッコいいし最高に可愛いです!」
負けじと反撃に出るスズカ。
「ぐっ…ト、トレーナーさんのほうこそ合宿の時のトライアスロンで励ましてくれた時なんてすごくカッコ良かったです!」
「ですね!あの時の言葉は凄く胸に響きました!あの言葉のおかげで私もスズカさんも頑張れました!」
「あと私の復帰レースの時のトレーナーさんが「な、泣いてねーよ!」って言った時の方が可愛かったです!」 - 179二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 21:23:53
「ぐぅッ…。…スズカは走ることになると少しポンコツになるところがあるよな!いつもの完璧な姿とのギャップが好きだ!」
「たしかにスズカさんは走ることになるとポンコツになります!でもそこが可愛いです!」
「トレーナーさんの方こそ綺麗な足のウマ娘見つけたらポンコツになるじゃないですか!…私の足には全く触ってくれなかったのに!」
「お前の足が最高なことなんて触らなくても見りゃ分かるんだよ!綺麗なガラスの靴みたいな足で触ったら壊れそうなくらい儚い足だから触ろうにも触れなかったんだよ!」
「なら今思う存分触ってください!現役を引退してるんですからどうぞ触ってください!」
「公共の場でやめんか二人とも!」
この映像を見せられたスズカは映像を消去させるまでゴルシを追いかけたという…。 - 180二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 00:40:08
スペちゃんが積極的に油注ぎに行ってて草なんだ
- 181二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 11:34:18
なーにやてだスぺちゃん
- 182二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 12:00:23
たすかる
- 183二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 15:28:57
- 184二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:07:55
20レス目くらいから、たいへん長らく、スレを私物化してSS投下してた者だけど
次で最後になります(今更だけど、妄想投下OKってあったとはいえ、こんなに長い間、私物化してよかったのだろうか……? ユルシテユルシテ……)
皆が考えるネタや自分では考えられないドタバタSS美味しかったよ……
せっかくなんで、ここまで来たら完走してほしいですね - 185二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:08:49
「今日は楽しかったですね……」
「あいかわらず騒がしかったけどな」
トレーナーさんのお家の座席にて水を飲む私……。
対して、水を飲む私を見つつ対面に座るトレーナーさん……。
「スペちゃんは大丈夫でしょうか……?」
「……元気そうだぞ。今ゴルシが赤面してるスペの姿を送ってきたし。ほら、これ」
「……ふふ。スペちゃんから顔が真っ赤」
トレーナーさんのウマホには、顔を真っ赤にしたスペちゃんの顔が映っていた……。
学生時代、食べすぎで勝負服が閉まらなかったときと同じような顔をしている……。
「ふふ……。少し懐かしいですね……」
「だなぁ……」
「今いるスピカのみんなに見せたらびっくりするかもしれませんね」
私やゴールドシップが卒業した後、スペちゃんはスピカのまとめ役として動いていた……。
だから、スペちゃんをしっかり者のお姉さんだと思ってる子も多いって聞いている……。
「いやぁー。どうだろうな。なんだかんだで、ちょっと抜けてるとこはそのまんまだったぞ、あいつ……」
「え、そうなんですか……?」
「スズカに心配させないようにって、あいつ話盛ってたからな。俺もスペに話を合わせてたし」
「……びっくりです。……えっと、それって、ばらしていいんですか?」
「良いって、別に口止めされてたわけじゃないし。……もう笑い話だ。スズカも一区切りついたしな」
そう言うと、トレーナーさんはお酒を飲み始める……。
あれ? まだ飲むの……? と、私が思ったとき、トレーナーさんは真剣な顔をして言った……。
「ちょっと真面目なこと言うぞ……。……いや、これも笑い話かもな」 - 186二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:10:35
「スズカ。今だから言うけど、スピカの中だとお前が一番心配だった……。手を焼かされた……って意味じゃない。どちらかといえば、逆だ。ほうっておいたら、何も言わずにどっか消えちまうんじゃねぇかって思ったのさ」
「……トレーナーさん?」
「引退が迫ったときとか、お前よりも俺のほうがひでぇ顔してただろ。見せない……ようにはしてたが」
少し覚えがある……。私の引退と卒業が迫っていたとき、ぼーっとすることが増えていたトレーナーさんの姿を何度か見たことがある。だからこそ、私も積極的に距離を詰めようとしていたつもりだったんだけど……。
「すみません。私には走ることしかできなかったから。心配させちゃったんですね……」
「……いや、謝るのは俺の方だ。お前はトレーナーになるって言って、こうして新しい道をちゃんと歩み始めただろ。危なげなく、トレーナーへの第一歩を成功させた。……だから、俺の方がお前を侮ってたのさ」
「……いえ、正直な話。卒業後どうするかは、少しふわふわしてたと思います。進学後しばらくの間は、本当に私はトレーナーになりたいのかな? ……って思ったこともありますよ。楽しかった思い出を忘れたくないだけかも……って」
「お前は、それまでが駆け足気味だったんだよ。引退後でも、スズカは昔の俺よかずっと一生懸命だったさ」
「トレーナーさん……」
「ただ、いざ勉強し始めると、集中しすぎて予定を越えて勉強続けるのは驚いたぜ。あと、難しい問題に当たって悩み始めたと思ったら、いきなり立ち上がって、部屋の中を左回りし始めたりとか……。なぁ、スズカって探偵とかも向いてるんじゃねぇか?」
「……も、もう。急に茶化さないでください」
勉強を見てもらうことが多くなってから、恥ずかしい場面は何度か見られていた……。けど、こんな風にからかわれるのは初めてで、顔を少し赤くしてしまう……。
「あと、やたら今後のスピカを心配してたろ?」
「えぇ……」
「俺にもすごいアピールしてた……。あんだけグイグイきたら、さすがに気づいたぜ」
「は、はい……」
「お前は怒るかもしれないけど、最初は終わることへの未練かな……って思ってた。じゃなければ、大人への憧れや不安。もちろん、それも無いことは無かったんだろうがな。ただ、最近になって、別にそれだけじゃねぇ……。お前はお前なりにちゃんと進んでる……って、思えるようになった」 - 187二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:11:42
トレーナーさんはさらに一杯酒を飲む……。
「……なんだかんだで、長い間、俺はお前のことを担当だと思ってたのさ。担当と『だけ』思ってたってのが正確か。最初のころは、お前がひとりで大丈夫そうなら、付き合いを徐々に減らす……って思ってた気もすんな。いっちょ前に、お前を自立させなきゃな……とか考えてたんだぜ」
「……今は違うんですか」
「……本当に情けねぇことなんだが、今じゃ俺のほうがお前のいない生活に耐えられなさそうだ。スピカの思い出話をするのも、お前の夢の続きを見るのも、やめたくねぇ……って思ってる。現金なもんだろ?」
「……いえ、嬉しいです。私もずっと同じようなことを思っていたので」
目を背けたくなるような不安はずっとあった。ずっと先頭を走り続けたい……。引退したくない……。けど衰えがある……。スピカは楽しい……。スピカを卒業したくない……。けど終わりはある……。トレーナーさんの隣にいたい……。ずっと傍にいたい……。けど同じ関係のままじゃいられない……。そんな不安はずっとつきまとっていた。
けど、同時にもうひとつ強い想いがあった……。
「夢の続きを見せたい」
見ている人に夢を与えられるような、そんなウマ娘……。
例え、先頭を走れなくなったとしても、私が理想とするウマ娘の姿は変わらず、残った……。
レースで走っていたときほど大勢の人に与えられなくても……。
大事な人たちに夢を見せたい……。一緒に夢を見たい……。
思い出をただの思い出にしないように……。
誰かと一緒に語り合いたい。語り合いながら、新しい思い出を作りたい……。
そう思って、卒業後は駆けてきた……。トレーナーさんと一緒に過ごして、トレーナーとしての視点を持って、そう自覚した……。
「……それに。卒業して新しいことを知ったからこそ見えるようになった景色もありますから」
私だけが知っている景色……。私だけが作れる新しい景色……。私だけが示せる新しい景色……。
誰かを通して一緒に見る景色……。誰かの隣で一緒に見る景色……。誰かを通してしか見えない景色……。
もちろん、自分の足だけが頼りだったときと違って、相手が思い通りに動いてくれないこともあるはず……。だけど、そんなことはもう慣れた。その焦れったさも含めて、一緒に楽しんでいきたい。……これから会う人たちも含めて。 - 188二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:12:27
「それに……。トレーナーとしての勉強をすればするほど、トレーナーさんをひとりにしておけないなって思っちゃったんです。知れば知るほど、トレーナーさんは危なっかしい人だなぁって……」
「……おい」
「ふふ……。さっき茶化したお返しです。……さ、とりあえず、今までのスピカと、これからのスピカに乾杯~」
「あぁ、乾杯……。スズカも水じゃなくて、酒を飲み直すか?」
「……いえ、今日はもう結構です。……代わりに、今日はトレーナーさんの顔を見てます」
「どういうことだよ……?」
あなたに酔ってます。……なんて、素面で口には出せないけど、心の中で思う。
そして、続けて今までのことと、これからのことを振り返る……。
私たちのレースを本や物語に例える人がいる。私にとって、その本はアルバムだった。昔の思い出が詰まっていて、これから新しいものが埋まっていく……。自分のものもあれば、トレーナーさんのものもあり、スピカみんなのものもある……。そして、これから走るウマ娘の写真も入れられていく……。トレーナーさんと私は主役じゃないけど、そんな彼女らと一緒にどこかに映っていく。
そして、アルバムは見返せる……。ときには自分ひとりで……。ときにはトレーナーさんと一緒に……。誰かと一緒に語り合うときに見るのも、アルバムの持つひとつの使い方だから……。
そこまで考えて、私は私は最後に付け加える……。
口に出す形で……。
「それに……」
「……ん?」
「私がサブトレーナーとして加わった結果、スピカの黄金時代が始まるかもしれませんし」
「おう、言うねぇー。自信満々じゃねーか。よーし、楽しみにしてるぜ」
「ふふ……。私、負けず嫌いなんですよ。トレーナーさんも、サブトレーナーに負けないようにしてくださいね」
「もうこっちだってベテランだぜ? ウマ娘側と違ってトレーナーは経験がものを言うから、追いつけるように頑張れよ?」
「えぇ、もちろん。ふふ……。あ、トレーナーさん、やっぱり1杯だけ頂いていいですか?」
結局、私はお酒を一杯もらう……。
明るい今後を考えたら、1杯くらい飲んでもいいのかな……と思ったから。
そして、トレーナーさんとせーので言った。
「「乾杯!」」 - 189二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:13:06
その後、トレーナーさんと私は今後について話し合う……。
チームの人数がもっと増えるかもしれないから、中型バスの免許を取ろうとか……。
バスでも助手席は欲しいです……とか。
誰かのトモの調子を確かめたいなら、触るのは私がやりますとか……。
やっぱり私のトモに触ってほしいとか……。
併走トレーニングのために私自身もがんばりますって言ったりだとか……。
普通、トレーナーは併走しないからな? と釘をさされたりだとか……。
勉強が中心だったから、最近ちょっと走りたりなかったことをぼやいて……。
そんなに走りたいなら、俺が毎日手伝うと言われたりだとか……。
毎朝お味噌汁を作るから、代わりに走る姿を見せてほしいとも言われたりだとか……。
それ私にとって良いことしかないですよ……って言葉を心の中で飲み込んだりとか……。
……そんな話をしながら、その夜は一緒にお酒を楽しみました。
そして、そんな楽しい日は、これからも続きそう……。
「ただ、まぁ今後を考えるなら、最初にひとつやることあるな」
トレーナーさんは言いました……。
「……そろそろ、周りにも伝わる形を取らなきゃな。今までと何が変わるわけでもないが、いつまでもあいつらをうるさくさせんのもアレだしな。もちろんスズカが良いなら……だが」
……最初、私はトレーナーさんが何を言ってるか分かりませんでした。ピンと来なかったのです。しかし、トレーナーさんが上着のポケットから、小さな箱を取り出しました。そこで、私は思い出します。お酒と同じように、大人になってからできる有名なことを。
そうして、その日から誰からも見える形で輝く輪っかを指につける私……。
続きは大学卒業に合わせてから、ゆっくり進行する予定だけど、今さらなこと……。私はいつでもマイペースに生きてて……、対するトレーナーさんもそれが分かっているのだから……。 - 190二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:17:57
ワイスレ主、キョウマデミマモッテイタ
投げっぱなしなスレを最後までもたせてくれてホンマ感謝ですわ
この1ヶ月常に沖スズ養分摂取できたのね
乙です - 191二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:20:31
■なんか急に思いついたおまけ
「なんで、プロポーズの瞬間を私が三次会でいじめらてるときやったんですか!?」
「アタシに撮影させてくれてもよかったじゃん! トレーナー!」
「ボク、公開プロポーズ見てみたかったなー!」
「一次会じゃなくても、二次会も企画しましたのに……。ひどいですわ!」
「せめて詳しく話してよね……! スズカ先輩はニコニコしてるだけであんま話してくれないんだから!」
「俺たち、信用ねぇのかよ! なぁトレーナー!?」
「のろけるなって言ったり、のろけろって言ったり、お前らなんなんだよ……!?」
「「「「「「それはそれ! これはこれ!」」」」」」
「えぇー」 - 192二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:21:20
- 193二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:52:16
いやあ…イイものを見れた
- 194二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:53:07
もうこのスレも終わるのか…
正月から楽しかったよ、ありがとう…ありがとう… - 195二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:06:31
オチまでちゃんと付けるとは…
正統派の沖スズ助かる… - 196二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:21:22
- 197二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 22:20:10
短い1ヶ月だった…、ネタやSS投下してくれた人やスレ主には感謝しかないですわ…
このスレでは20になったことやお酒を主軸に話題を発展させて行ったけど、他のテーマでの沖スズも出来そうだし見てみたい。似たようなものでも人によってまた違った栄養素を作り出せそうだしね - 198作文「私の家族」22/01/30(日) 22:31:19
私のお父さんとお母さんはトレセン学園のトレーナーで、二人で「スピカ」というトレセン学園でも1、2を争う強豪チームを支えています。
お父さんとお母さんは元々トレーナーと担当ウマ娘の関係で、お父さんがお母さんの走る姿に一目惚れしてよそのチームにいたお母さんを引っこ抜いたそうです。お父さんがレース前にアドバイスして勝ってから二人の関係は始まったそうです。お父さんは昔から気になるウマ娘の足を触る変態トレーナーだったそうですが、今では触るとお母さんが凄く怖い目をするので止めているそうです。
あと私には6人のお姉ちゃんがいます。たくさん野菜をくれるスペ姉さん、走り方を教えてくれるテイオーお姉ちゃん、かわいい服を作ってもらえるスカーレットお姉さん、バイクで遊びに連れてってもらえるウォッカさん、スイーツ大好きマックイーンお姉様、あとハチャメチャな行動ばかりするゴルシ。お母さんと一緒のチーム、つまりお父さんが指導していた人達で、よく皆で家に集まりに来てくれます。いつも賑やかでたまにお父さんがプロレス技をかけられて「俺もう結構年だから耐えられねぇグァァァ!」と悲鳴をあげたりして、お母さんはニコニコしてその光景を見ています。皆優しくて家族同然の人達です。(続く) - 199二次元好きの匿名さん22/01/31(月) 01:44:16
お姉ちゃん達曰く、昔からお母さんはお父さんの隣にいたそうで、練習中やウイニングライブを観る時、レース前もレース後も、決まってお父さんの隣だったとか。今もその癖は変わらないのか、お母さんとは車の助手席を取り合うことがあります。そういう時は決まってレースで席を決めます。でも、お母さんは未だに足がとても速くて、まだ一度も助手席に乗れたことがありません。いつか絶対勝って、お父さんの隣に座りたいものです。
あとお姉ちゃん達は昔のアルバムや映像を見せては、両親がいかに昔から無自覚夫婦で、いつ結ばれるのかとやきもきしていたというエピソードを教えてくれます。花言葉やカクテル言葉なんていうマイナーな言葉で想いを遠回しに伝えようとしたり、付き合うことすらなく何時の間にかプロポーズしていたり...。お酒に酔って人目もはばからず好きな所を言い合う秘蔵映像を見せられた時は、観ているこっちが恥ずかしくなりました。
でも、アルバムの映像を観る中でお母さんの現役の時のレースを観た時、最初から最後まで先頭を走り続けるお母さんと、ゴールでお母さんを信じて待っているお父さんの姿を観て、私はとても胸が熱くなりました。「見ている人に夢を与えられるウマ娘」というお母さんの夢が私の夢になった瞬間でした。「私もお母さんみたいな見ている人に夢を与えられるウマ娘になりたい。」と言った時の、両親が一緒に見せた笑顔は忘れられません──
…真夜中のリビングで娘の昔の授業参観の映像を見ながらトレーナーは泣いていた。
──明日は娘がトレセン学園に入学する日。何故か落ち着かないので家族やスピカのアルバムを見ていると、娘の授業参観の映像があったので見ることにしたのだった。
実際の授業参観でもスズカと共に見ていたが、恥ずかしかったり、泣きたくなったりと、感情の起伏の激しい大変な授業参観だった。だんだんと眠くなってきたので映像を止めてベッドに向かおうとすると、トレーナーとして、担当ウマ娘として最高のパートナーであり、自分の妻であるスズカが立っていた。 - 200二次元好きの匿名さん22/01/31(月) 02:03:57
「…トレーナーさん、まだ起きてたんですか?…あら、懐かしい映像ですね。」
「もう寝るつもりだけどな…。…家では珍しいな、その呼び方。」
「…今はそういう気分なんです。…寝る前に少しだけ晩酌に付き合ってもらえませんか?」
「「乾杯」」
スズカと酒を飲むようになって数えきれないほどしてきた乾杯。
家で、バーで、小料理屋で、旅行先で、スピカの皆で…。これまでのスズカとの様々な乾杯が思い浮かべつつ、これからスズカとどんな乾杯をするのだろう─と想像しつつ、晩酌を終え、スズカと共にベッドに入った。
「…泣いてましたよね?」
ベッドで一緒に横になりながらスズカが微笑みながら聞いてくる。
「…泣いてねーよ。あの時じゃあるまいし…。」
精一杯の強がりを見せるが同時に墓穴を掘ってしまう。
「やっぱりあの時は泣いてたんですね。」
拗ねたように体を背けるトレーナー。スズカの顔は見えないがおそらくあの時の同じような笑顔で顔を覗き込んでいることだろう。
「ふふ…冗談です。…不安ですか?」
スズカは尻尾と腕をトレーナーの腰に回しつつ言う。
「…まあな。明日からトレセン学園に娘が入学すると思うと、もちろん嬉しいけどやっぱり不安もある。…スズカはどうだ?」
「私は楽しみですよ。私たちにどんな景色をみせてくれるのか、母親としても、トレーナーとしても。…心配しなくても、私たちの娘なんですから大丈夫ですよ。」
「…そうだな。うん、そうだった…親が娘を信じなくてどうする。ましてやトレーナーが自分のウマ娘を信じられないなんて論外だ。…もうスズカは俺より立派なトレーナーだよ。俺の立場が無いぜ…。」
「ふふ…まだまだ『スピカ』のトレーナーとして頑張ってもらわないと。…トレーナーさん居てこその『スピカ』なんですから。」
そして、指輪を嵌めた指を重ね、トレーナーの身体に顔を埋めながらスズカは微笑んで言った。
「まだまだトレーナーさんと…皆と見たい景色はたくさんあるんですから─」
「─私にとって私の家族は、大切な人達であり、目標です。」
「そして、私の夢は、お母さんやスピカのお姉ちゃん達を越えるような日本一のウマ娘になって、見ている人に夢を与えられる、そんなウマ娘になることです!」
おしまい