(SS注意)ヴィルシーナの耳の手入れをする話

  • 1二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:24:03

    「うーん」

     俺は担当ウマ娘であるヴィルシーナのトレーニングの数値を見て、唸り声を上げる。
     目標レースまで後二週間、時計は上々、ラップの乱れも少なく、彼女自身のコンディションも良好。
     それだけを見れば言うことなし、本番での走りも、十分期待できる。
     ……のはずなのだが。

    「どうも、気を張り過ぎている気がするんだよなあ……」

     緊張感を持つ自体は、悪いことではない。
     ましてや大事なレースの直前だ、気を張るなという方が無理な話でもある。
     とはいえ、ここ二週間くらいずっと、彼女は厳しい表情でトレーニングに取り組んできた。
     大切な妹達との時間も減らして、脇目も降らず、一着という栄誉を得るために。
     勿論、俺としても彼女の疲労を考慮したトレーニングプランを組んでいる。
     しかし、目に見えない疲労、あるいは本人も把握出来ない疲労というものは蓄積するもの。
     特にヴィルシーナというウマ娘は責任感が強く、その疲労も隠し通してしまうところがある。
     限界というのは、時として突然、糸が切れるように訪れる。
     そうなる前に、一旦力を抜く機会を作ってあげたい。
     それには、彼女の妹であるシュヴァルグランやヴィブロスと触れ合うのが良いのだが。

    「それに関しては、ヴィルシーナ本人が拒否するんだよなあ」

     あの子達もレースが近いということもあり、レースが終わるまでトレーニングに集中する、と宣言している。
     それに関しては姉妹間で約束したらしく、月一デートと週一食事会で我慢しているらしい。
     ……結構会ってるなと思うが、基本は毎日一緒にいるので、少ない方である。
     それだけでは、彼女のガス抜きにはまるで足りない。
     しかし、件の約束があるため、妹二人に働きかけるのも、また難しい。

  • 2二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:24:16

    「どうしたもんかなあ」

     まさに八方塞がり、俺は思わずこめかみを押さえようとして────そっと耳に触れる。
     以前、ヴィルシーナに掃除してもらった両耳。
     聞こえが良くなったのは勿論、頭全体が軽くなった気がして、体調もなんだか良い。
     色々と気恥ずかしさはあったものの、大変気持ちの良い、リラックスできた時間だったなと思う。

     その時、ふと閃いた。
     このアイディアは、ヴィルシーナとの────いや待て。

     閃きキャンセルをしながら、冷静に考え直す。
     それは流石に問題ではないだろうか、そもそも彼女が受け入れてくれるのだろうか。
     様々な問題点は湧き出て来るものの、肝心の代替案はまるで出てこない。
     断られたら諦めて、また彼女のための別の案を考えていけば良い。
     ゲートが開いても、バ群が開いても。
     まずは一歩を踏み出さなければ、何も始まらないのだ。

    「よし、やってみるか……!」

     俺は決意を固め、そのアイディアを実現するための調査を始めるのであった。

  • 3二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:24:28

    「ヴィルシーナ、この後少し時間を貰えないかな?」

     トレーニング後のミーティングを終えた時、俺はヴィルシーナに声をかけた。
     今日は負荷少な目のメニューだったため、丁度良い機会だと判断したからである。
     彼女は微かに眉をひそめると、いつもより少しだけ低いトーンで言葉を返す。

    「何かしら、私はこの後、予定が」
    「……まさかとは思うけど、自主練するつもりじゃないだろうな」
    「……」

     ヴィルシーナは俺の指摘にぴくりと耳を反応させ、バツが悪そうに目を背ける。
     ……まあ、なんとなくそんな気がした。
     今日のトレーニングが終わった時、なんだか物足りなそうな表情を浮かべていたから。
     俺は苦笑いをしつつも、彼女に苦言を呈する。

    「せめてそういう時は一声かけて欲しいな」
    「……そうしたら、貴方止めるじゃない」
    「そりゃね、俺はキミのトレーナーなんだから」

     無理をしようとする担当ウマ娘を止めないトレーナーなどいないだろう。
     とはいえ、今のヴィルシーナからは、らしくない焦りを感じる。
     やはり、あのアイディアを実行に移すならば、この機会以外ないと俺は思った。

    「ヴィルシーナ、俺にやらせて欲しいことがあるんだ」
    「……何よ」

  • 4二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:24:54

     鋭い視線を、俺に向けるヴィルシーナ。
     それは『女王』に相応しくあろうとする、誇り高きウマ娘の目。
     それと同時に、どこか無理をしていている、小さな女の子の目でもあった。
     うん、やっぱり、今じゃないといけない。
     改めて確信を持った俺は、意を決して彼女に、自身のアイディアを伝えた。

    「キミの、耳の手入れをさせて欲しい」
    「……………………えっ?」

     先ほどまでの緊迫した空気はどこへやら。
     ヴィルシーナは、全くの予想外の言葉に、きょとんとした表情と間の抜けた声を俺に向けた。
     やがて、時間をかけて言葉の意味を飲み込んだのか、かあっと彼女の顔が赤くなっていく。
     そしてバッと即座に両手を上げて、自身の耳を俺から隠した。

    「みみっ、耳の手入れって、あっ、貴方、一体何を考えているのよ!?」

     尻尾をパタパタ忙しなく動かし、非難めいた目でこちらを見るヴィルシーナ。
     俺はそんな彼女を見て、あっコレ失敗したわ、と感じるのであった。

  • 5二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:25:10

    「つまり、私の疲労やストレスを解消させたかった、ということね」
    「……はい」
    「その手段として、以前自分がしてもらった、耳掃除が良いんじゃないかと思った、と」
    「…………はい」
    「そして貴方は、ウマ娘にとっての耳がどういうものかを知りながら、イジらせてくれと頼んだ、と」
    「いやそこまでは言ってないけどはいすいませんでした」

     俺は、早口で弁明しながら謝罪をして、頭を下げた。
     ……ビッグアイディアだと思って気持ちが先行してしまったが、ウマ娘にとっての耳は大切な器官。
     一説によれば、彼女達は目隠しをした状態でもレースを走り切れる、そう言われるほど優れた聴覚を持っている。
     そんな彼女達の耳は人間のそれよりも敏感。
     日常生活においても両耳にカバーをつけて生活する子がいるほど、繊細な部分なのである。
     それほど特別な部位に、担当トレーナーとはいえ他人が触れようとは、いささか無遠慮過ぎるだろう。
     彼女のため、と思っていたがどうやら根本的なところがズレていたらしい。
     猛省をしながら頭を下げ続けていると、頭上から小さな笑い声が聞こえて来た。

    「ふふっ、顔を上げて、トレーナーさん」
    「……すまない、考えていたつもりで、何も考えていなかった」
    「そんなことないわよ、私のことを想って、提案してくれたのよね?」
    「それは、そうなんだけど」
    「だったら貴方を怒る理由なんてないわ、私の耳掃除を気に入ってくれたのは、嬉しいし」

     そう言って、ヴィルシーナは柔らかい笑みを浮かべる。
     それは、久しぶりに見た彼女の表情だった気がして、思わず俺の口元も緩んでしまう。
     ────すると、彼女も驚いたように目を見開いた。

    「……どうしたの?」
    「いえ、その、トレーナーさんのそういう笑顔、そういえば久しぶりに見たな、って」
    「…………そうだったか?」
    「ええ、ずっと難しい顔を……ああ、なるほど、確かに私は、気を張り過ぎていたのかもしれないわね」

  • 6二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:25:30

     貴方にそんな顔をさせてしまったわ、ヴィルシーナは申し訳なさそうにそう言った。
     ……どうやら、気を張り過ぎていたのは彼女だけではなかったようだ。
     しばらくの間、どこか気まずい沈黙の時間が流れる。
     その静寂を打ち破ったのは、彼女の言葉だった。

    「……トレーナーさん、耳の手入れ、お願いしても良いかしら?」
    「……良いのか?」
    「他の人にしてもらうのは興味があるし、それに、貴方だったら、任せても良いから」
    「……わかった、その期待に応えられるように、全力でやらせてもらうよ」
    「ええ、期待させてもらうわ」

     そう言って、ヴィルシーナは左耳に手を伸ばした。
     青のグラデーションに染まった耳飾りを外して、耳を包むカバーに手をかける。
     そのまま、しゅるりと小さな音を立てて、カバーは少しずつ引っ張られていった。
     長時間包まれていたせいか、しっとりと蒸れた耳の毛並みが少しずつ露になり────途中でぴたりと止まった。
     どうしたのだろう、と思って彼女を見ると、頬を赤く染めて、ジトっと俺を睨んでいた。

    「…………あの、脱いでいるところをじっくり見られると、恥ずかしいのだけれど」
    「……すいませんでした」

     今日俺は何回謝るんだろうなあ、と思いながら目を逸らした。

  • 7二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:25:43

    「最近、物が増えていると思ったら、このためのものだったのね」
    「あはは……調べているうちに色々と必要かなと思っちゃって」

     俺は机の上に耳の手入れに使うものを並べて、準備していく。
     以前、耳掃除をしてもらった長椅子へ、お互い端っこに座って、準備完了。
     興味深そうに並べられたいくつかの道具を眺めるヴィルシーナに、俺は声をかけた。

    「それじゃあ始めていくから、楽にして?」
    「えっ、ええ、それじゃあ遠慮なく」

     そう言うとヴィルシーナは、突然身体を傾けて、俺の膝の上に向けてパタンと倒れた。
     彼女は天井を、あるいは俺の顔をじっと見つめるように、真上を向いている。
     当然のようにぱちりと目が合って、お互いに見つめ合ってしまう。
     しばらくしてから、ようやく状況を飲み込んだ俺は、彼女におずおずと声をかけた。

    「あの、ヴィルシーナ」
    「……何かしら、私は準備出来ているわよ?」
    「……耳の手入れは、正面で向き合ってやるつもりだったんだ」
    「…………えっ?」
    「いやまあ、これでも出来るから、キミがリラックス出来そうな姿勢で良いんだけど」
    「……っ!」

     刹那、ヴィルシーナは両手で顔を覆い隠す。
     微かに見える頬は、赤色で、彼女が羞恥に襲われていることを察することが出来た。
     やがて、その両手の壁を緩めて、指の間から瞳を晒すと、彼女は小さな声で呟く。

    「…………このままで、お願い」

  • 8二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:25:56

     早速耳掃除、の前に耳のマッサージから。
     俺は、用意してあった保温機から、湯気の立つおしぼりを取り出した。
     そのままでは少し熱いため、しばらく熱を取ってから、ちょっとだけ彼女の耳に触れされる。

    「これで耳を包んでいくけど、熱くない?」
    「……ええ、これくらいなら」

     ヴィルシーナの了解を得て、おしぼりを広げて、丁寧に彼女の耳を包んでいく。
     しばらくの間はぎゅっと優しく握りしめて、彼女の耳を温める。
     簡単なことであるが、効果は大きく、それだけで彼女の肩の力が抜けていくのを感じた。

    「んっ……これ、良いわね……今度あの子達にもやってあげようかしら」
    「その時は保温機も貸すから何時でも言ってよ、じゃあ、少し揉んでいくから」
    「ええ」

     俺はおしぼりと包みを解いて、軽くヴィルシーナの耳の毛並みを、指で撫でていく。
     湿っているけれど、さらさらと手触りの良い、ずっと触れていたくなるような感触。
     しかし、まあ、それにしても、流石というか、なんというか。

    「わかってはいたけど、ヴィルシーナって本当に綺麗だね」
    「…………ふえ?」

     なんだかヴィルシーナらしからぬ、良く分からない奇声が聞こえてきた。
     そして、彼女は動揺した様子で、口をパクパクさせてから、何とか言葉を振り絞る。

    「なっ、あっ、とっ、突然、貴方は何を言っているのよ……!」
    「いやでも本当のことだしなあ、全てが整っててさ、見惚れてしまうくらいだよ」
    「そんな、急に、何よ、困るわ」
    「これなら耳掃除の必要なんて、殆どないかもね」
    「……は?」

  • 9二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:26:11

     なんだかヴィルシーナらしからぬ、怖い響きの声が聞こえてきた。
     そして、彼女は心底呆れた様子で、大きくため息をついてから、言葉を紡ぐ。

    「…………少しでもドキッとした私が愚かだったわ」
    「……何の話?」
    「なんでもないわよ、さあ、早く私の綺麗な耳のマッサージをお願いね」
    「おっ、おう」

     少し怒っているような気もするが、耳の手入れは継続して良いようなので言う通りにする。
     ここからは耳を揉み込んでいくのだが、無暗に揉めば良いというわけではない。
     固くなっている部分、あまり触れるべきでない部分、それらを指で見極めていく。
     ……しかし、どうにも視線を感じてしまう。

    「ヴィルシーナ、目を瞑ってても良いよ、俺の顔見てても面白くないでしょ」
    「あら、私は貴方の真剣な顔を見ているの、好きよ?」
    「……そっ、そうか、それなら、まあ、お好きなように」
    「……ふふっ」

     まるで仕返しが成功したかのように、機嫌良さそうにヴィルシーナは笑った。
     こほんと咳払いをしてから、彼女の耳にゆっくり、慎重に、優しく、指圧を加えていく。
     
    「やっ……ふあっ……」

     最初の方は力を入れる都度、ヴィルシーナの身体がぴくりと震えて、余計な力が入っていた。
     しかし徐々に慣れて来たのか、少しずつではあるが彼女の力が抜けて、膝も重みが増していく。
     小さな口元から漏れる声も、少しずつ気の抜けた、心地良さそうなものに変わっていった。

  • 10二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:26:22

    「ふっ…………もう少し……付け根の方を」
    「この辺かな?」
    「はっ……あっ……そう……もっと……強くして良いわ」
    「これ、くらい?」
    「……っ、ええ……丁度良い……」

     片方をじっくりと揉み込んだら、もう片方も同じくらいに揉み込んでいく。
     左右を交互にマッサージを続けて、ヴィルシーナの耳が柔らかくなって、熱を持ち、指に汗を感じた頃。
     気が付けば、横になっても姿勢正しかった彼女の身体は少し乱れていて、
     吐息は荒く、目は虚空を見つめるようにとろんと呆けている。
     半眠半覚状態というべきだろうか、出来ればこのまま寝かせたいところ。
     しかし、初めて行うウマ娘に対する耳かきなので、危険防止の意味も込めて申し訳ないが起きてもらうべきだろう。

     ────その時、俺の脳裏に悪魔的な発想が生まれた。

     いやダメじゃないか、でも俺もやられたし良いんじゃないか、それもそうか。
     頭の中の天使と悪魔は即意気投合し、心ここにあらずと言った様子の彼女に顔を近づけて。
     彼女の耳に、ふぅ、と息を吹きかけた。

  • 11二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:26:35

    「ひゃん!?」

     可愛らしい悲鳴が響き、ヴィルシーナは跳ねるように身体を起こした。
     何が起きたのか理解できない表情で、耳を押さえながら顔を右往左往とさせる。
     やがて元凶に気づいたのか、真っ赤な顔で、涙目で俺を睨みつけた。

    「……」
    「あはは、目が覚めた?」
    「…………」
    「こないだの仕返し、的な、感じなんだけど」
    「………………」
    「ほら、俺は何回もされたし、一度くらいは、その、許されるかなって」
    「……………………」
    「それに、ね、うん、耳掃除自体はこれからだし、起こした方が良いかなって、その、思いまして、はい」
    「…………………………」
    「…………すいませんでした」

     無言の圧力に耐えきれず、俺は頭を下げた。
     しばらくの静寂の後、ぽすんと、ヴィルシーナの頭が俺の膝の上に戻っていく。
     頭を下げた俺と、仰向けの彼女の視線が、交錯する。
     恥ずかしそうにしつつも、しっかりとこちらを目で射抜きながら、彼女は口を開いた。

    「耳の手入れを、最後まで、優しくやり切ること────そうしないと、許さないから」
    「……仰せの通りに、女王様」

  • 12二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:26:47

     ヴィルシーナの勅命をしっかりと心に刻みながら、俺は煤竹耳かきを手に取った。
     耳掃除、とはいうものの、彼女の耳はしっかりと手入れされていて、汚れなどは殆どない。
     そのため、どちらかといえばマッサージの延長線上になる。
     彼女の耳の中に、耳かきを入れて、匙を優しく這わせていく。
     撫でるように、くすぐるように、強すぎず、弱すぎず、ゆっくりと、丁寧に。

    「ん……ぞわぞわするけど……気持ち良いわね……」

     一度、二度と耳かきを動かしていくと、少しずつヴィルシーナの表情は弛んでいった。
     かりかり、すりすり、と小さな音色が、静かなトレーナー室に流れていく。
     時折、ぐっと耳の中を指圧するように匙を押し込んであげると、一瞬ピクッと反応した。

    「あっ……ふぅ……」

     そしてヴィルシーナは、直後だらりと脱力して、気持ち良さそうに息を漏らす。
     普段から常に背筋を正しているような彼女が、すっかりリラックスしてくれているのが、嬉しい。
     もっと、もっとこの子を、癒してあげたいと思うようになって、更に耳かきに集中してしまう。
     
    「……ふふっ」

     そんな俺の顔を見て、ヴィルシーナが小さく、嬉しそうに笑った。

  • 13二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:27:12

     そして、日が落ちかける頃。
     
    「すぅ……すぅ……」

     ヴィルシーナは小さな寝息を立てて、俺の膝の上で寝返りを打つ。
     耳掃除の途中だったが、すっかり彼女は寝入ってしまったようだ。
     狙い通りとはいえ、彼女が俺の前でここまで力を抜いた姿を見せてくれるとは思わなかった。
     少し無防備過ぎる気もするが、そこは信頼されている、と思うこととしよう。
     とはいえ、俺の膝が枕では、眠りにくいだろう。
     せめて丸めたブランケットでも置いてあげようと思い、起こさないように動かそうとしたのだが。

    「……あれ?」

     ヴィルシーナの手が離れない。
     動くのを拒否するように、ぎゅっと俺のズボンを掴んていた。
     ……これではどうしようもない、俺はブランケットを広げて、彼女の身体に被せる。
     
    「なんか、キミのこんな顔は、初めて見るような気がするよ」

     女王に相応しくあろうとする、凛としたお嬢様としての顔。
     二人の妹のこよなく愛する、母性と慈愛に満ち溢れた、姉としての顔
     今のヴィルシーナは、そのいずれの顔でもない。
     年相応の女の子のような────あどけない寝顔を見せていた。
     無意識のうちに、彼女の頭に手が伸びて、さらさらと撫でてしまう。

    「……えへへ」

     可愛らしい、子どものような笑い声が、俺の鼓膜をそっと揺らした。

  • 14二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:28:09
  • 15二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:29:00

    怖いよ、どこからここまでの供給を...

  • 16二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:30:41

    天才はいる悔しいが

  • 17二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:36:48

    素晴らしいSSだった
    耳のマッサージと風に詳しいトレーナーに話を聞いたんだろうなあ

  • 18二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 05:01:15

    ふーんえっちじゃん

  • 19123/11/23(木) 08:21:37

    感想ありがとうございます

    >>15

    サポカ実装されましたからねえ

    >>16

    ヴィルシーナは天才的な造形だよね……

    >>17

    少し前に書いたSSも読んでいただいてたようでありがとうございます

    ……えっあれが一年前!?

    >>18

    お姉ちゃんはだっち

  • 20二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 13:31:55

    ヴィルシーナのSS書く人が増えてて俺に良し
    耳吹きかけられて声出しちゃうの良いですね

  • 21二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 13:33:43

    めちゃくちゃヴィルシーナのssできてて草
    いいぞもっとやれ

  • 22二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 13:36:50

    ウマ娘の耳掃除はなかなか大変そう
    信頼の証拠ですな

  • 23二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 14:01:05

    ウマの耳ってしっかりしててさすりがいがあるんだよね…結構熱もある
    ぜったいきもちいい(確信)

  • 24二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 14:03:13

    耳と耳の後ろの間がツボだそうで

  • 25二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 14:08:23

    >>24

    あーかーん!!

    あかんで!!

    エッチや!!!

  • 26二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 14:19:13

    >>24

    触られた時にちょっと色っぽい声出してそう

  • 27二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 14:21:40

    キャラの要素そこまで出てないから下手したらオリキャラ紙芝居になりかねんのによう調理するわ

  • 28123/11/23(木) 18:49:09

    >>20

    うんそうやな(目逸らし

    >>21

    もっとヴィルシーナのSS欲しいよね……

    >>22

    余程の信頼がなければ触らせない気はします

    >>23

    絶対良い匂いもする

    >>24

    これってウマ娘だとどの辺になるんですかね、つむじ……?

    >>27

    逆に考えるんだ

    「オリキャラ紙芝居になっても良いや」と考えるんだ

オススメ

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