- 1二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 21:35:57
「だからさ、この世界はBLという法則で支配されているんだよ!」
「ええ、はあ、なるほど……」
シャディク・ゼネリ、探偵。
彼はこの二十一年という人生において、あまり気づきたくないことに気づいてしまった。すなわち、この世界はBLコミックの世界である__ということに。
募集していないのに押しかけてくる助手希望や何故かそこそこの頻度で起きる男同士の監禁事件を千切っては投げ千切っては投げしていたら、むしろそう考えた方が納得がいくぐらいだ。シャディクは絶望した。しかしシャディクは、絶望したところで終わるようなタマではなかった。もともとオカルトに傾倒していたこともあり、悪魔__願いを叶えてくれる存在と、契約することにしたのである。
「僕の願いは、『絶対BLになりたくない』。それだけだ」
現れた悪魔はやっぱり男だった。地獄でまで適用されるのかよこれ。ついでにシャディクとそっくりの顔をしていた。同一カプとかそういうのはないと思う。なんて思っていると、彼__ヘルP・イエルと名乗る存在は、ニコリと笑って「ちょうどいい」とこちらに手を差し伸べてきた。
「出演者が足りなかったんだ。僕の番組に出てよ。四人、それも知り合いだけじゃ刺激が足りないと思っていたところなんだ」
「はあ?番組」
「ああ。君の仕事は、その番組に出ること。そして__」
……ひとを殺すこと。
イエルがぱちりと指を鳴らす。次の瞬間、そこは光に包まれたヘル素晴らしいスタジオになっていた。
入場順はdice1d3=2 (2)
1:一番最初
2:一番最後
3:まんなか
※誤字脱字が多く、執筆しながら管理するのが苦手です。
※書いてる人の好み(ラウ→グエ強火、エラシャディ、おにショタおに他)で贔屓が入る可能性があります。あと単純に趣味の問題でスレミオとフェルペトは基本くっつきます。
※キャラ同士の殺し合い要素があります。他にもダイス次第で酷い状況になるかも。割と何でも許せる方向け!苦手な展開になりそうなら自己判断でブラバしてくださるとありがたいです!
リンク【絶対BLシリーズ(vsグエル)】絶対BLになる水星の魔女vs
vs絶対BLになりたくなかったグエル
絶対BLvsグエル 地球編
絶対BLvsグエル 真・地球編
絶対BLvsグエル 真・地球編 エピローグ
絶対BLvsグエル 三年後編
絶対BLvsグエル 三年後編 エピローグ
絶対BLvsグエル メカぐるみ編
絶対BLvsグエル メカぐるみ編 エピローグ
絶対BLvsグエル アオハル逃避行編
絶対BLvsグエル ハードモード
絶対お前が受けになる水星の魔女vsグエル
絶対お前が受けになる水星の魔女vsグエル エピローグ
絶対BLになる水星の魔女vsグエル 学パロ編
絶対BLになる水星の因習村vsグエル
絶対BLになるCoCダークエイジvs絶対BLになりたくないグエル
絶対BLになるマギカロギアvs絶対BLになりたくないボブ
絶対BLになる水星の魔女vs絶対BLになりたくないグエル 箱庭編
★
【絶対BLシリーズ(vsエラン)】
絶対お前が受けになる水星の魔女vs四号
絶対BLになる水星のアイドルパロvs五号
【絶対BLシリーズ(vsシャディク)】
絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくないシャディク…telegra.ph - 2二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 21:37:41
新作来たわね!
- 3二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 21:37:53
おお新作キター!!
スレ画可愛い!! - 4二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 21:47:47
シャディクとイエルなんて多重に幻覚を重ねたデータストーム汚染者にしか見えないカプじゃん
- 5二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 21:51:07
「ここは__」
「あなたで、最後ですね!」
突然声をかけられて、シャディクは振り返る。と、そこには、四人の男がいた。繰り返すが男×4がいた。嘘だろこの世界そういう強制力もあるのかよ。シャディクに話しかけてきたのは、ハーネスベルトのようなものと軍服を身に着けた、人当たりのよさそうな好青年であった。
「ボブといいます。仕事は『家事手伝い』で……あなたと同じ魔法で、悪魔と契約したんです。今日はライバル、ですよね。頑張りましょう!」
「……俺は、エラン。ある組織でエージェント……研究者として働いてる。先に行っておくけどあっちのとは無関係」
次いで無表情のまま喋り出したのは、所謂ゴシックロリータというやつに身を包み、時計を身に着けた青年だ。彼の指さす方向には、アイドルらしきステージ衣装を身に着けて銃を持った、エランとそっくりの顔をした少年がいる。ちなみに十八歳以上だ。ヘルコンプライアンス的に。
「五号でーっす、えへへ、よろしくね!年齢は【ヘル規制】歳、【ヘル規制】学生!エランさんは、僕の兄さんとそっくりなんだけど別人らしいよ!」
「……ボブさんは、僕の兄さんとそっくりだけど、別人……らしい。ラウダ、花屋をやっているよ、よろしくね」
最後に一礼をしたのは、アラビアンな民族衣装がよく似合う、剣を持った青年である。これであのイエルとかいってやつが言ったように、五人__というわけか。なんて思っていたら、どこからか声が聞こえてくる。
「ルールは簡単。君たちには、価値ある【黄金の魂】を持った少女__ミオリネ・レンブランを殺してもらう。彼女は自身の願いをかけて『絶対シャディク受けになる世界』を構築した。これがなかなか厄介でね、護衛天使スレッタを連れて好き放題してるんだ。その過程で一番【ソウル】を集めた人の勝利だよ。正直裏処理は僕がやるから気にしなくていいよ!」
「身もふたもない!!」
シャディクが叫ぶ。と__
「ね」
dice1d4=3 (3) (1:ボブ 2:エラン 3:五号 4:ラウダ)が、話しかけてきた。
サブプロット獲得:dice1d6=3 (3)
全員成功判定:dice10d6=5 3 6 6 5 2 3 2 2 5 (39) (簡略化のため全員成功値は7以上としています。隣接する二つの数字の合計値が7以上なら成功)
- 6二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 22:09:12
たておつです! お待ちしておりました!
キルビジは何となく知ってるけど詳しくはないから楽しみ - 7二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 22:17:38
「君は……五号、だっけ」
「そう!よろしくね、シャディクおにーさん?」
「……おにーさんは、やめてほしいかな」
「じゃあシャディクだ」
五号はじゃらじゃらと装飾過多な衣装を揺らしながら、こちらに近づいてくる。そうしてすいと顔を寄せて、「見てたよ」とこちらを見つめてくる。
「……何を」
「僕ね、ずっとコイビトがほしかったの! すきなひとがいるっていいよね、せっかくだから楽しくいきたいじゃん? シャディクは探偵なんでしょ、アドバイスしてよ」
「残念ながら恋愛相談に関しては門外漢だし、世間知らずの子供が手に入れるべきは恋人ではなく分別では?」
「ひっどいなあ」
五号はぷくっと頬を膨らませて、「とにかくよろしくね!」と手を握ってきた。なんだコイツ__と考えていると、ふと。じっと。まるで、それは、導かれるように。啓示を、受ける。
(……彼はこの世界について、何かを知っている?)
残念ながらそんなことは全くない。そもそも絶対BLがどうとかのくだりはイエルによってヘルカットされている。面白くないので。
だがシャディクはちょっとオカルトに傾倒している節があった。一度その考えが頭にのぼってしまえば、もうそうだとしか思えない。シャディクはぐっとエランの手を握り返し、片眉をあげて微笑んだ。
「ああ。……また、機会があったら、話そう」
シャディクがそう言ったのと、イエルが「たたた大変だよ~~!!」と叫びながら飛び込んできたのは同時だった。
「視聴率がすっごく減ってる!今すぐテコ入れしないと!!」
サブプロット獲得:シャディク→五号【記憶喪失。教えてくれ】 五号→シャディク【悩み相談。おしえて♡】
裏処理:グエル→エラン【孤独な人。救わなきゃ】 エラン→ラウダ【戦闘狂。敵!】 ラウダ→グエル【サイドキック。仲間!】
行動順:シャディク→エラン→ラウダ→CM→グエル→五号
シャディク:サービスシーン(確定) 一緒に登場するのは:dice1d4=3 (3) (1:グエル 2:エラン 3:五号 4:ラウダ)
脱衣系サービスシーン:dice1d6=3 (3)
1:衣装の不調 2:着替え 3:脱衣麻雀 4:入浴 5:水着 6:野球拳
- 8二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 22:29:41
「はあ?テコ入れ……!?」
シャディクが叫ぶように言うと、イエルが「えっとぉ」と微妙そうな顔で肩を竦める。それからちらりと五号とラウダに視線を向けて、こう言った。
「ヘル視聴者たちは『恋愛なんていらねえんだよ血を見せろ!』『暴力こそ正義』『絶対協力するな』とお怒りのようで。よ……エランまではよかったのだけど、五号とラウダでがくっと落ちた」
「治安が地獄だ。そういえばここ地獄だった」
「というわけで脱衣麻雀だ。無意味な脱衣こそウケる」
「本当になんで?」
シャディクが頭を抱えていると、不意に。五号がくいとシャディクの着ていたコートの裾をひっぱって、「ねえねえ」と囁きかけてきた。きゅるんとしたベビーフェイスはやっぱりかなり幼く見えるが、出演者は全員十八歳以上です。
「ねえシャディクぅ、僕麻雀なんてやったことないよぉ……?」
「……どうせ四人でしかできないんだ。俺が五号のサポートに入る、ということでいいかな?というか他三人はルール分かる?」
「最低限は」
「できないことは、ない」
シャディクはため息をついた。
……流石にこの子を脱がせるのは可哀想だし、ついでにコンプライアンス的にも児ポとかに引っかかりそうで怖いし。最悪負けたら俺が代わりに脱いでやろう、とやたら甘い思考__つまるところ若干『絶対シャディク受け』とやらに汚染されている思考__で考えていると、しゅん、と音がして、部屋の中央に卓があらわれた。
いの一番に腰かけたのは意外にもボブだ。次いで五号が。ラウダが、エランが。シャディクは五号の後ろに立ち、微かに目を細めて囁く。
「じゃあ……とりあえず、全員ひん剥いてやろうか」
サービス成否dice2d6=3 2 (5) (簡略化のため、判定は6以上で成功とします)
dice1d3=3 (3)
1:大勝ち。最強
2:ボロ負け。シャディクがマッパになる
3:……ふと五号に、「五号の願いはなんなの?」と聞いてみる。
- 9二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 22:45:07
ぱち、ぱち、ぱち。
順が進む。腕を組んで考える素振りをするボブ、全く持って表情が読めないエラン、やたら威勢よく牌を切るラウダ。わかるよ勢いよく出せば通る理論あるもんな。気合いは正義だ。
かくいう五号は、ことあるごとにシャディクに「これなあに?」「これきれいだね!」とニコニコ笑いかけてくる。ほんとうにコイツに人が殺せるのだろうか?やや心配になってきた__ところで、ふと、尋ねてみる。
「そういえばさ、五号の『願い』って、なんなの?」
人を殺す、地獄に落ちると脅されてまで、叶えたい願いって、なに?
聞いてみれば、五号のくちびるが一瞬固まった。どこかぎこちない動きで、「それポン?で」とグエルが捨てた牌を取る。それから、懺悔するようにぽつぽつと呟き始めた。
「兄さん、いたの」
「お兄さん?」
「うん。兄さん。すっごく難しいお仕事をしてて、それで……飛び降りて……」
「……話したくないなら話さなくてもいいよ」
きっとお菓子をいっぱいたべたいとかなんだろうな~と思っていたら予想外のがきて、シャディクはそっと五号の頭を撫でた。BL回避のために情報はほしいが、好奇心からデリケートな部分に踏み込むのは本意ではない。五号は憂い顔を崩さないまま、軽く背後のシャディクにもたれかかった。
「ドン引かれてコイビトができない」
「待って」
「僕の願いはね、『好きな人がほしい! それでその人と結婚する!』だよ!」
「本当に待って予想外」
「あっロン!」
「五号!!」
シャディクがわやわやと咎めていると、ボブが微妙なかおをして、エランは「馬鹿馬鹿しい」と小さく呟いた。唯一ラウダだけは、そんな五号とシャディクをじっと見つめていた。
ちなみに終始こんな感じで勝ったり負けたりしていたので見事面白くない絵面になり視聴率が減り、イエルは泣いてシャディクに縋ってきた。心底蹴っ飛ばしたくなった。
エラン:サービスシーン(確定) 一緒に登場するのは:dice1d4=1 (1) (1:グエル 2:五号 3:シャディク 4:ラウダ)
暴力系サービスシーン:dice1d6=6 (6) (1:勝った後の暴力 2:集団で暴力 3:暴力をほのめかす会話 4:負けた後の暴力 5:無意味な暴力 6:暴力(意味深))
- 10二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 22:52:15
まだ始まったばかりなのにもう(意味深)来ちゃった!?
- 11二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 23:00:40
このレスは削除されています
- 12二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 23:01:14
「そんな普通に麻雀やっても面白いわけないじゃん!やっぱり暴力だよ!暴力が一番だよ!!というわけでエラン、お願いね!!」
「は?嫌。だいたい何、暴力って。僕は無意味に人間を襲わない」
「何ってホラ、暴力(意味深)だよ。ウケるんだよね~、ここの視聴者ヘルお姉さまが多いから。さっきのシーンだって『5シャディですか?シャディ5ですか?』『もう少し見てから判断したい』『お前らだけやけにしっとりしてるじゃん』ってお便り着てるよ。何より、ここにいる以上、僕に従ってもらう」
「……」
エランが顔を歪める。ギリ、と奥歯を噛んで、見るからに苛立った様子だ。しばらくここにいるメンツをぐるりと見回した後、ボブの方に目を向けると、半ば無理矢理ぐり、と前髪を掴み、引っ張った。
「いくよ」
「えっ待て、なんで、」
「一番マシだと判断した。従ってくれるね」
「やめっ、ひっ、痛、助け……!」
ボブがこちらに向けて手を伸ばしてくる。ラウダが「なんで、何言ってるの?」と困惑したようにイエルに問いかけ、五号も「なんか怒った顔兄さんみたーい」と口笛を吹く。シャディクは、この状況に__
心底ビビっていた。
嘘だろなんでだよ。なんで一個だけノリで入れたそういう選択肢を踏み抜くんだよ。あとやっぱりボブというかグエルというかは不憫枠か。不憫枠なのか?エラボブだかボブエラだかわからないが流石に可哀想すぎる。というかこれで増える視聴者層がいやだ!というわけでシャディクは__
dice1d2=1 (1)
1:止めに行く!
2:……いや、これで余計なフラグ立ったら嫌だな。静観しよう
ちなみに1:止める 2:止めない
五号:dice1d2=2 (2) ラウダ:dice1d2=1 (1)
サービス成否:dice2d6=1 2 (3) (6以上で成功)
dice1d3=3 (3)
1:未遂
2:キスくらいはしたかもしれない
3:(ここでおもむろにボートの映像が流れる)
- 13二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 23:04:52
nice boat.
- 14二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 23:18:11
銃声が響く。
最初に仕掛けたのはラウダだった。人ならざる身体能力で一気に距離を詰め、素早い回し蹴りを喰らわせる。ついでにシャディクも、主に「流石に目の前でそう言ったことが起きるのは嫌だ」という理由で支給されたジャパニーズ・カタナを横凪ぎにして攻撃した。
しかし、とどかない。
「ぐ、が、はあ……」
「痛ッ……」
撃ち込まれた銃弾が、シャディクの腕を、ラウダの脚を弾き飛ばす。出血が酷い。目の前がかすんでいく。ああ、死ぬのだ、とわかった。ちなみに死んでもヘルドクター(無免許。もちろん男)とヘルナース(無免許。もちろん男)による手術によって次のシーンには復活しているので安心だ。薄れゆく世界の中で、ラウダが必死に、手を伸ばすのが見えた。
「ボ、……ぶ、さ……」
「ラウダ逃げろっ、シャディクも、がッ」
「鬱陶しい」
エランは少し迷った末、ボブの四肢に一発ずつ弾を撃ち込んでいった。絶叫。あれでは抵抗しようにもできないだろう。最後にもう一度、エランはぐいとボブの前髪を掴んだ。見下ろす瞳は異様に冷たい。
「約束は守ろう。だが。苛立っているというのも、事実だ。お前がこちらを見る視線が、やけに憐れむようで」
「それはっ、……お前が、あまりにも、寂しそうだったから!独りぼっちになんて、させたくなかったから、」
「黙ってくれないか」
シャディクは目を閉じた。この後の展開は流石に予想がついたし、無意味に首をつっこみたくもなかったので、とりあえず今しがた十八禁な映像を見ないように(もちろん五号くんは十八歳以上であるが)楽屋で美しい湖と白鳥のボートを見ているであろう五号の顔をおもっておくことにした。現実逃避に。
「なら、『君』が寂しさを埋めてくれよ」
nice boat.シャディクは脳内で呟いた。ちなみにやはり視聴率は下がり、イエルがヘルERから出てきたばかりのシャディクに泣きついた。
ラウダ:サービスシーン(確定) 一緒に登場するのは:dice1d4=4 (4) (1:ボブ 2:エラン 3:シャディク 4:五号)
別ジャンル系サービスシーン:dice1d6=6 (6) (1:サイコサスペンス 2:ファンタジー 3:ホラー 4:童話 5:ロボ 6:BL)
- 15二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 23:37:21
やたら小奇麗なセットが用意されて、アイドルらしき衣装を身に纏った少年と、石油王みてーな服に身を包んだ青年が対峙している。どういうジャンルだよ。シャディクは楽屋でロケ弁を食べながら思った。一緒に食べているボブとエランは心底気まずそうに顔を逸らしている。「どうかしていた。ごめん」「……いや」と明らかにぎこちない。幸いにもヘル治療により、ボブには後遺症が残らなかった。まず後遺症を心配するって何なんだよ。空気が地獄である。逃げたい。心底思った。
部屋にあるモニターは、中継でその様子をうつしだしている。五号が「ま、落ち込まないでよ、ラウダ」とぽんぽん背を撫でた。
「あなたは……よかったの?」
「え」
「あれは、あなたのお兄さんに似ている……んでしょう。止めなくてよかったの? 少なくとも僕は、兄さんにそっくりの人が暴力を振るわれるのをみて、止めずにはいられなかったし……止められなくて、今、心底悔やんでいる」
「うーん、よくわかんない! ラウダはにーさんのことすきなの?」
「……わからない」
ラウダは三角座りをして縮こまる。ぽつり、ぽつりと、小さく呟く。カメラが映し出したその瞳には__確かに、五号とは別種の、どこか狂気じみたものが宿っている。
「僕の兄さんね、行方不明になったんだ。父さんも死んだ。僕、ひとりぼっちなんだよ。もう……だから、『こんなことになった原因に復讐したい』」
「ふうん?それでどうしてわからないの」
「……本当に家族のことを思うなら、『兄さんと会いたい』とか、『父さんをよみがえらせたい』とかにすべきだったのかも」
「そんなことないよ。願いなんて自分勝手なもん、自分が戦うんだから、自分が納得できるのにしないと!」
「お前は」
強いんだな。
ラウダが困ったように微笑んだ。なんかエモい感じ出してるけどこれ全地獄に放映されて見世物にされてるとおもったら割と台無しだよな~と思った。
サービスシーン成否:dice2d6=5 3 (8) (6以上で成功)
dice1d3=3 (3)
1:ラウダ「……うん、僕はもう、迷わない」
2:ラウダ「頑張ろうね。お互い」
3:ラウダ「僕達は敵だ。いずれ戦うことになるだろう、でも……あなたの願いが叶うことを、祈っているよ」
- 16二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 23:50:17
「……僕達は、敵だ」
ラウダが立ち上がる。五号はそれを目で追って、こてりと首をかしげる。ラウダが視線だけで振り返る。殺し合わなければならない。唯一叶えられる「ただひとり」のために、戦わなければならない。でも、と。微笑む。
「あなたの願いが叶うこと、祈っているよ」
「それは君が僕と結婚してくれるってコト?」
「さて、どうだか」
ラウダが肩を竦めて微笑んだ。
「こういうのでいいんだよこういうので!視聴率はうなぎのぼりだし、『5ラウ5キテるわ』『相談内容が来て草』『絶対殺し合ってほしい』って話題!このままもう少しサービスシーンを続けようか」
二人が帰ってくるなり、イエルは目を輝かせて手を叩いてついでに飛び跳ねてよろこんだ。単純である。本当に悪魔なのかコイツ? 呼び出して契約までしたのはシャディクだが、なんだか不安になってきた。イエルはこほんと咳払いをして、懐から何かを取り出す。
「次の担当はボブくんだけど、なんとかしてこのdice1d3=3 (3) (1:ヘルツアーズ 2:ヘルビール 3:ヘル惚れ薬)を宣伝してくれたら、追加でソウルをあげる」
「……わかった。善処しよう」
ボブが立ち上がり、ゆっくりと歩き出した。
その後姿を、エランはじっと、見つめていた。
ボブ:サービスシーン(確定) 一緒に出る相手:dice1d4=3 (3) (1:エラン 2:シャディク 3:五号 4:ラウダ)
恋愛系サービスシーン:dice1d6=4 (4)
1:キス 2:デート 3:恋に気づく 4:秘密の告白 5:悩む 6:ラブシーン(直球)
- 17二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 00:01:16
一粒飲ませれば記憶を飛ばし、もう一粒飲ませればメロメロになる、ヘル惚れ薬!
絶対に手に入れたい人がいるあなたに!飲ませすぎるとカラフルな幻覚が見えるので注意。
ラウダがどこかに連れていかれるのを見つつ、シャディクはロケ弁を食べ続ける。サバのヘル煮らしい。なかなかおいしい。イエルが「あーん」とこちらに箸を向けてくるのは丸無視した。なんでこいつこんなにシャディクに構うんだ。
モニターの中で、ことり、とボブがヘル惚れ薬の瓶を置く。
「嫌なら忘れてくれて構わない」と呟いたらしい。副作用の方か、と考えていると、五号は「わあ、ぼくひっぱりだこ」と何やら楽しそうに言った。ボブは手を組み、微かに目を伏せる。ぱちりと指を鳴らすと、はら、と音がして、ボブの髪を結っていた紐がはらりとほどけた。髪が降りて、印象が変わる。
「……アイツの兄の……グエルというのは、俺だ」
「知ってた」
「そうか。……父を殺めてしまった後、フォルドの夜明けという組織に拾われて……『掃除』をやって、生計を立てている。優しい人が、いたから」
「知ってた」
「お前は物知りなんだな。俺の願いは、『死んだ父をよみがえらせること』__ただ、それだけ」
「知ってた」
「情緒がないな」
ボブが__グエルが、微笑んだ。だからラウダには聞かせられなかったのか、殺し合いさせたいんだもんな、趣味悪い。視線だけをイエルに向けると、「ええ?」と楽しそうに笑った。そうだこいつ、性格が悪いも何も、悪魔だった。グエルがぐっと、手を握る。「だから」と呟く。そうして。
「……誰かに支配してもらわないと、安心できない。俺は父さんを、依存の対象としか、みていなかったって……気づいてしまった。最低だ」
サービスシーン成否:dice2d6=4 1 (5) (6以上で成功&テコ入れ脱出)
dice1d3=3 (3)
1:五号がヘル惚れ薬を一気
2:ボブがヘル惚れ薬を一気
3:五号「依存癖って、別に悪いことじゃないと思うけど。死んだヒト以外に、依存したらいいんじゃないかな?」
- 18二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 00:34:33
おっ???誰に???
グエ5グエ???エラグエエラ???ラウグエラウ???グエシャディ???それともなんやかんやでヴィムグエ続行??? - 19二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 01:04:46
やっぱりなんか湿っぽいのはウケ悪いんだよ血を見せてくれよ
- 20二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 07:13:49
「ならさ、別の生きてる人に依存してみれば」
五号が無感情に言えば、ボブはハッと顔を上げて、間の抜けた声をくちびるから漏らした。「依存するのって悪いことじゃないよ。僕だって『好きな人を得る』ってことに依存して……それを生きる力にして、今ここにいるんだから」。ボブがぱちぱちと瞬きをする。それから、ふはっと小さく笑って見せた。
「……いいのかな。そんなの、許されるかな。俺は人を殺したのに」
「人くらい誰でも殺すでしょ。兄さんだって殺してたし」
「お前の兄はなんなんだ?」
「そうだ、エランとかどう?お似合いだと思う」
「DVされそうだからちょっと」
「ラウダは。弟なんでしょ?」
「巻き込みたくない。そもそもここにいることだって、信じられないくらいなのに……」
「僕は?」
「子供じゃないか」
「こどもじゃない!」
五号がむくれて、ボブの頬をくすぐった。ボブは目を細め、五号を見つめ返す。恋愛シーン特有のカケアミ背景と(こどもじゃないよ、こどもあつかいしないでよ……)というテロップが編集で入れられているのをみて、シャディクはうへぇと低くうなった。
あいつなんなんだよ。
まだ一周目なのにもう既に全員とフラグ立ってるっぽいんだけど。履歴:恋愛強すぎるだろ。主にこの世界との相性の良さが。シャディクは引いた。そして固く誓った。仮にBLに屈するにしても、絶対五号のハーレム要員のひとりにはなりたくない、本当に__
ふとひやりとした感触を感じ、腰の当たりを見た。
「し、しちょうりつが……しちょうりつが減って……おへ、おへぇ……このままじゃ放送事故だよぉ……」
「どんまい」
シャディクはロケ弁の最後の一口を食べた。
五号:サービスシーン(確定) 一緒に出る相手:dice1d4=2 (2) (1:ボブ 2:エラン 3:シャディク 4:ラウダ)
感動系サービスシーン:dice1d6=2 (2)
1:家族愛に気づく 2:かっこいいことを言う 3:死んだ人と話す 4:失敗して落ち込む 5:高いところでかっこいいことを言う 6:結婚式!(笑)
- 21二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 09:53:44
こんなに色ボケしてるキルビジ初めてだ!さすが世界の強制力…
- 22二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 10:42:41
新作今気付いたー!!!スレ画ありがとう!!
- 23二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 10:59:29
5号は本当に全員食いにいきそうでヤバい…
- 24二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 11:02:52
テコ入れが全然成功しないの草
イエルくんかわいそう() - 25二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 18:11:44
べっとりとした血と、何かが腐るようなにおいで包まれている、廃墟。
微かに差し込む外の光、割れた窓ガラスの向こうでは、子供たちが無気力にがれきにもたれかかっているのがよく見える。シャディクはちらりとそちらを確認し、それが無数の__『幼いころの自分』であることを理解すると、「絶対シャディク受けそういうのアリなのかよ……」と小さく呟いた。本当に早急に標的を殺さなければならない。本当に。とりあえずそのためにさっさとこの無限テコ入れ編から抜け出さないと__
エランは、ぐい、と足元の「何か」、悪臭の原因を掴み上げた。よく見るとそれは、何者かのちぎれた右腕であった。よく見ると弾倉が撃ち込まれている。肌の色に、覚えがある。グエルだ。ヘルERから小道具できたのか、それともエランが持っていたのかまではわからないけど。五号が近づいて、見下ろす。
「捨てたら?それ」
「これは俺の罪だ」
「はぁーあ。あんたってそういうとこまで僕の兄さんとそっくりだね」
「どういう意味」
「ゆるしてっていっても、もう忘れてって言っても、ひとりで勝手に決めてしまう。あいつだって、飛び降りる前に僕を巻き込めばよかったんだ。僕はいつだって、悪魔に魂を売る覚悟ができていたのに」
「……お前の兄さんは、お前を危険なことに巻き込まれたくなかったんだろうよ」
「あっはは」
弾けるように笑った。そうして五号が、唐突にエランの首元を引っ張る。リボンに括りつけられた深い藍色のカメオブローチが、嫌に鈍く輝いた。
ぼと、と音がする。エランの手から『腕』がおちた音だった。五号は、今まで__シャディクにさえ見せたことがないほどギラギラと、そう、これは__狂気に。輝くひとみで、エランを見つめる。
「誰が守られたいと言った?」
幼いはずの顔が、やけに恐ろしく見えた。
サービスシーン成否:dice2d6=3 5 (8) (6以上で成功)
dice1d3=3 (3)
1:「……言ってろ」と目を逸らす。
2:「……『君』は、『僕』が守る。これは決定事項だ」と見つめ返す。
3:あっキスしてる ウケる
dice6d10=5 4 1 2 3 5 (20) (順番決め。順にボブ、エラン、五号、シャディク、ラウダ、CMの数字。数字が小さい順に次のターンが回ってきます)
- 26二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 19:59:44
やったねシャディク!一組対消滅だ!
- 27二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 20:38:42
ソウル回収しつつフラグ回避もしなきゃだもんな
シャディクがんばれー - 28二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 21:20:57
ちょ、嘘!!私昨日気付かなかったの!?
いやぁぁあ!!!
嬉しいし、シャディクの絵無茶苦茶可愛い!!!
いつも楽しいお話ありがとうございます!!! - 29二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 22:48:10
……シャディクの視線の先で、
ふたつの影が、近づく。
エランが悲鳴じみた声をあげた。シャディクはさっと踵を返す。他人のそれを見る趣味はない。シャディクは知っている、ここから先行きつく展開はただひとつであるし、覗き見というのも性格よくない。とめもしないが。シャディクはあくまで自身のBLを回避したいだけで、男色自体に偏見があるわけではない。
「……『兄さん』」
「……俺はお前の兄とは別人だ」
「ならそれでいいよ。聞いて、エラン」
必ず、止めてみせるから。
くちびるが微かに吊り上がった。いや見てないけど確実に吊り上がっていた。本で見た
「ぱんぱかぱかぱかぱーん!五号くんの尽力で、視聴率が回復したよ!おめでと~っ!五号くんにはソウルをたくさんあげちゃう」
「わーい!!」
「ここからはサービス以外のこともしていいよ!うちの稼ぎ頭だし、まずは五号くんにやってもらおうかな?」
「え?うーん」
きゃいきゃいきゃらきゃらと手を取り合って喜ぶイエルと五号を冷めた目で見詰め、シャディクはヘル紅茶を飲んだ。なんかさっきから飲んだり食ったりしてばっかな気がする。これでいいのか。たぶんいい。これで願いが叶うなら楽なものである。
五号は「そうだねぇ……」とあたりをくるくる見回してみせた。「僕、コイビトがほしいんだ」と続ける。そういえばこいつ今全員とフラグ立ってるんだった。エランとはひと際濃いが、彼はボブと別枠でフラグが立っている。ニイ、と微笑む。やがて彼の視線がふと、それを捕らえた。
「なら、
dice1d3=3 (3)
1:シャディク。おねがいしてもいいかな?」
2:dice1d3=1 (1) (1:ボブ 2:エラン 3:ラウダ)、行こうか」
3:dice1d2=1 (1) (1:スレッタ 2:ミオリネ)と話してみたいな」
シーン表:dice4d6=2 4 4 4 (14)
- 30二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 22:59:06
シーン:奇怪なオブジェクトだらけの店
「や。君がスレッタ?」
「あなたは……一週目では影も形も見なかった回収人さん」
「嘘は言ってないけど、酷いなあ」
アイツとうとう女にまで粉かけに行くのか。マジで全員をコンプする勢いじゃん。
シャディクは店主のエキストラに扮して、謎のオブジェクトにもたれかかる五号と、背に天使の羽を背負った少女を見やった。理由は無論、この絶対BL世界において「男と顔のはっきりした女が接触する」ことによって起きる影響は未知数だからである。極力、気配は消す。じっと伺えば、スレッタはきらきらと目を輝かせて五号に視線を向けた。
「テレビ、見てましたよ。いいですよね5シャディ」
「ごしゃでぃ……?」
「次の新刊はお世話になります」
「ごしゃでぃってなに?」
「ミオリネさんの好きなものです!」
「ふうん」
ちなみにシャディクは『ごしゃでぃ』が何か知っているのですごくすごい顔をきゅっとしかめた。できればそれは御免被りたい。コンプライアンス的に。いや五号は十八歳以上だが?
はてさてしかし五号は存外、気のない返事をする。それからどかりとオブジェクト__の中でも、面の丸いもの__に腰かけると、腕を組んでスレッタの方を見る。てっきり速攻で口説きに行くと思ったから、意外だ。レジの向こう側で、二人は対峙している。
「……ねえ、君にとって、好きって、何?」
「すき?」
「うん。僕ね、好きな人がほしい。好きな人と恋人になりたい。でもね、好きって、何なのかな……って。思う」
「うーん、難しい問いかけです」
スレッタがこてりと首を傾げた。それから、
dice1d3=1 (1)
1:「……おしえてくれるひと、じゃないでしょうか。例えばシャディクさんとか」とこちらを指さした。えっ俺!?
2:「dice1d3=3 (3) (1:打ち明けてくれる人 2:止めたいと思う人 3:番組的にウケがいい人)ですね」と答えた。なるほど、あいつか……
3:「……人それぞれ、です。私はミオリネさんが好きだし、あなたはあなたの、好きの形がある。それを見つければよいのです」と言った。
五号交流判定:dice2d6=6 2 (8) (6以上で成功)
- 31二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 23:14:27
「……おしえてくれるひと、じゃないでしょうか」
スレッタは小さく手を組んだ。「私にシャディ受け概念布教したのミオリネさんですし。私が描くようになったのミオリネさんの挿絵のためが最初だったし」おいミオリネ何やってんだおい。シャディクが内心慌てふためいていると、スレッタが不意にこちらを見た。やめろなんでこっちを見るんだ馬鹿! 叫びたかったが、カメラが回っている手前できない。スレッタはふわふわと飛んでこちらに近づいてくると、シャディクの手を取り、五号の手をとり、それらを繋がせた。指が絡み合って、コイツの手は見た目ほど冷たくないのだな、とわかった。
「それにね。『好き』ってどんなものなのか、教えてくれたのは、ミオリネさんだったから」
シャディクさんはきっと、『おしえて』くれるんじゃないですか?
五号の目が輝く。背景が徐にカケアミになり、周囲に花が撒い、謎のキラキラエフェクトが入り、ついでにテロップが『好きって何か、教えてくれる』なんて文字を流し始める。やめろその演出!シャディクが「すいせいちゃ……」といおうとしたところで、五号がきらきらした顔そのまま、ぎゅっとシャディクの手を両の手でとった。今度は自発的に。
「ねえ、シャディク。おしえてくれる?」
__ここからでも入れる保険があるんですか?
いや、ある。あるはずだ。超高速演算装置と化したシャディクの脳が、一瞬にして『解答』を弾き出す。今シャディクの目の前にいるこの男は、今のところミオリネ以外の全キャラとフラグと交流して全方位にフラグを立てつつある総攻め(便宜上の呼称)ボーイ、というかショタ__もちろん十八歳以上だ__である。であればシャディクのやるべき、というか取るべき行動は、分別ある大人としても、いちBL回避者としても、これひとつ。
軽く屈んで、五号に視線をあわせる。それから__
dice1d3=1 (1)
1:「ごめんね。そういうのは大人になってからにしよっか」と宥める。
2:「ごめん。俺も好きってなんなのか、わからないんだ」と謝る。
3:「dice1d4=3 (3) (1:ボブ 2:エラン 3:ラウダ 4:イエル)とかどう?」と斡旋
ちなみにスレ→ミオの恋愛深度が1あがったようだ。つくづく百合に優しいなこの世界。エランは心底思った。
- 32二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 23:22:38
風向き変わったわね
- 33二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 23:30:59
「……ごめんね」
「えっ」
困ったように微笑めば、五号は驚いたように目を見開いた。次いでみるみるうちに瞼に涙をいっぱいはって、シャディクの手をぐっとにぎる。ぼくじゃだめなの。ぼくがすきのことわからないからだめなの。くしゃくしゃと言いつのることばはどこか幼い響きを伴っていて。未だ縋る手をやんわりと押し返し、シャディクは微笑んだ。見下ろして、困ったように。
__五号は、いろいろな人とフラグを立てている。それすなわち、誰とでもくっつく可能性がある、ということ。
であればわざわざシャディクにのみ執着する必要があるだろうか。いや、ない(反語) エランやボブやラウダとよろしくやっていてほしい。子どもに言い聞かせるように、今度は片膝をついて見上げ、視線を合わせる。
「君はまだ子供だ。何も知らなくて当然だ。だから、いろいろなことを知って、いろいろなものを見て、いろいろなひとと関わって。それでも気持ちが変わらなかったら、また俺のところにおいで」
「僕は、シャディクにそれを教えてほしいのに」
「五号。それはね、教えてもらうものじゃない、自分で見つけるものなんだ」
「……うん」
五号が鼻をすすって、シャディクを見つめ返した。瞳の端が微かに赤く腫れている。ゆっくりと世界が黒く染まり、フェードアウト、していく。完璧だ……我ながら完璧だ。そもそも〇学生(好きな漢字をあてはめよう!)と恋愛するのは犯罪であるような気もするが。
__薄れゆく視界で、不意に。感覚器官が、こんな言葉を捕らえた。
dice1d3=3 (3)
1:「見つけたらきっと、その時は、結婚してね。シャディク」
2:「必ず、見つけるから」
3:「……『兄さん』」
ちなみにシャディクのBL学習はバディもの・探偵ものに大きく関わっていたので、所謂ショタおにもの・将来結婚の約束をさせられる系には疎かった。南無三。
「……それで、次は僕の番、か。えっと……
dice1d3=3 (3)
1:引き続き五号と交流しようかな」
2:対消滅を狙うか。五号と……dice1d3=3 (3) (1:エラン 2:ボブ 3:ラウダ)を呼び出す」
3:ムカつくから水星ちゃんと戦うよ」
シーン表:dice4d6=1 1 3 4 (9)
- 34二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 00:29:12
ついに護衛天使とバトルか!
勝てるといいわね - 35二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 04:15:05
5号をけしかけられたからってお前…
- 36二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 08:32:12
シーン表:あなたが根城にしていた車内
「……クソ、狭い」
「ねえねえぼくもいっしょにたたかう!ねえいいでしょ、シャディク?」
「一般人は関わらない方がいい。僕がやる」
「お前らはなんなんだよ五号、エラン……!」
「5シャディ、エラシャディ、キテます」
「こうなるからぁ!」
ギリギリ腕が振り回せる程度の狭苦しい車内に四人。スレッタはくふくふと笑い、シャディクはぐっと目を閉じてキレた。いいのだ。別にふたりでもよかったのだ。だのに何故か「守るよ!」とやってきたこの二人が割って入ってきた。グエルとラウダは適当に応援してるっぽいのに。さすがに酷いのではなかろうか?主に世界の強制力が。
シャディクの得意な武器はカタナであるが、この中では振り回せそうにない。あまりやりたくはなかったが、『もうひとつ』の手段を取るしかないだろう。シャディクはためいきをついて、ふっと目を閉じる。開けて、妖艶に微笑む。
「……水星ちゃん。悪いけど今俺はイライラしているんだ」
「私ではなくエランさんなどと仲良くするといいと思います」
「言うね。負けないよ」
だいぶ遅れたが、一度目の戦い。
殺し合いの幕が、切って落とされた。
【サムライセクシー】シャディクvs【ガーディアンソルジャー】スレッタ
シャディク→スレッタ【攻撃】dice2d6=2 2 (4) (5)
スレッタ→シャディク【光の盾】dice2d6=4 2 (6) (6)
シャディク→スレッタ【囁き】dice2d6=6 5 (11) (7)
スレッタ→シャディク【光の剣】dice2d6=1 3 (4) (8)
シャディク→スレッタ【押し倒し】dice2d6=5 2 (7) (9)
スレッタ→シャディク【防護結界】dice2d6=3 4 (7) (10)
※先に失敗した(横の()ないの数字以下の出目を出した)方が敗北
ちなみに五号の好感度
→シャディク:dice1d100=48 (48)
→ボブ:dice1d50=22 (22)
→エラン:dice1d150=77 (77)
→ラウダ:dice1d50=37 (37)
- 37二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 08:43:35
「よっわ」
「ぐ、うぅ、う……」
「雑魚すぎません?」
「は……」
攻撃しようとして頭をしたたかに天井にぶつけ、目を回していたところで首根っこを掴まれて、シャディクは視界に星を飛ばす。
おかしいだろ。
おかしいだろ出目が。最初の無限テコ入れ地獄といい、2d6の期待値って7だぞ。おかしいだろ!そのままぐ、と床に押し倒され、「あまり趣味じゃないですけど」と光り輝く剣を喉元に突きつけられる。こちらを見下ろす笑顔は、あまりに美しい。
「先にしかけたのはあなたですから」
……『天使』なのだ。
どうしようもなく人間ではない。殺される。それを本能で理解し、ぐっと目を閉じた__ところで。
銃声が響く。覚えがある。はっとして横を見ると、エランがこちらに向けて銃を撃ったところであった。正確にはこちらというか、スレッタの剣に向けて。スレッタが「わあ」と無感動な声をあげる。エランは今だ煙をあげるその銃をくるくると手の中で弄んでから、再び、構え直す。
「……一般人には手を出すな」
「一般人じゃないですよ、回収人です」
「はあ……そういう問題では無いのだけど。怪異にこちらの理屈が通じるわけもない」
「?」
「ちょうどいい」
僕とも戦ってもらう。
エランが、かすかに顔を歪めた。
【ファイアトリガー】エランvs【ガーディアンソルジャー】スレッタ
エラン→スレッタ【攻撃】dice2d6=4 2 (6) (5)
スレッタ→エラン【光の盾】dice2d6=3 2 (5) (6)
エラン→スレッタ【連射】dice2d6=6 3 (9) (7)
スレッタ→エラン【光の剣】dice2d6=2 3 (5) (8)
エラン→スレッタ【接射】dice2d6=1 1 (2) (9)
スレッタ→エラン【護衛結界】dice2d6=4 3 (7) (10)
ちなみに5号くんはdice1d3=1 (1)
1:シャディクをいじめるなんてゆるせないよね。
2:エラン……を、いじめるなんて、ゆるせないよね。
3:あまり戦闘に興味がない。楽しそうだからでてきただけ
- 38二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 09:34:18
4号つっっっっよ
- 39二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 12:08:03
シャディクは両手に花状態か、両側に4号5号配備すると均整とれてていいか?
そうだよなスレッタ、これはキテるよな!
いずれの場合もシャディクは受け側で可哀そうだが…まぁ、頑張ってくれ - 40二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 12:16:09
着々とエラ5シャディに取り込まれつつあるけどケツの心配は大丈夫か?
- 41二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 12:53:34
今更だけどエランは様なのか4号なのか
一人称や口調がどっちもあるんだよな…… - 42二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 15:52:08
銃を手中でクルクル回す4号?が無駄にカッコいい…
やたら絡んで来ようとする5号の精神年齢が幼くて可愛ゆい - 43二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 22:10:18
先に仕掛けたのは四号だった。
銃口が赤熱し、燃えるように赤い弾丸を放つ。スレッタが軽く腕を振ると、同時に周囲を舞い散る羽たちが寄り集まって巨大な光の盾を形成した。そのままどこからか緑色のレーザーの剣を取り出し、反撃をする__
が、遅い。
「__【連射(バラージ)】」
やや無茶苦茶なまでの連撃が、スレッタを襲った。でたらめな、無軌道な射撃に見えて、跳弾によって相手に集中していく。スレッタは咄嗟に「はっ__」と弾丸を切り払おうとする、が、ダメだ。
「ぐ、ああああッ!」
弾丸が雨にように、降り注ぐ。
エランはゆっくりと、近づく。やや顔を顰めて、頭に二発撃ちこむ。容赦ねえ。朦朧とする意識の中でシャディクはそれを見つめる。しかしどうやらスレッタは意識を保っているらしい。痛いですね、と言って、睨むようにエランを見上げた。
「……無茶苦茶な生命力をしているね」
「どうします?まだやりますか?」
「興が醒めた」
エランが「殺しても死なないだろう」と投げやりに言って、こちらに近づいてくる。シャディクの前髪を掴んで、引っ張り上げる。ボブ(グエル)の時といい、コイツのこれは癖なのだろうか。やめた方がいいと思う__
「これはもうだめだ。助からない」
「嘘」
今までシャディクの身体を支え、なんとか止血を試みていた五号が目を見開いてそちらを見た。シャディクを抱いた膝が微かに震えているのがわかる。
「これが『怪異と関わること』だ。覚えておけ。それがいやなら、今からでも走って逃げろ」
「嫌」
「何故」
「やっぱり、君は兄さんみたいだ」
エランの表情が曇る。
「……『僕』は『君』の兄でいる資格なんてない。じゃあ、俺は先に行っているよ。控室でまた」
ひら、と手を振って、去っていく後ろ姿を見る__のと同時に、シャディクは五号の腕の中でこと切れた。
ソウル放出:dice1d6=1 (1) ヘルサイバー「判定補助」(ダイスが3d6で良い出目二つを選んで触れるようになるぞ)
dice1d3=1 (1)
1:ラウダ「シャディクと交流する」
2:ラウダ「dice1d2=2 (2) (1:回収人 2:護衛天使)に戦闘を挑む」
3:ラウダ「dice1d3=1 (1) (1:ボブ 2:五号 3:エラン)とdice1d2=2 (2) (1:交流 2:戦闘)するよ」
- 44二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 22:24:11
シーン:太陽が強烈な光を投げかけるバス停
__灼熱の砂漠。
一面に砂が吹きすさぶ中、半ば黄色い砂に溺れるようにあるバス停に、シャディクは腰かけていた。熱い。生き返ったばかりの体が、あちこち悲鳴をあげているのがわかる。傷口があちこちじくじくと膿んでいる__気がするだけだ。実際にはシャディクの肌には傷一つない。それでも、容赦なく襲い掛かってくる熱砂が、シャディクの体全体を包むように襲い掛かってくる。
ここは地獄だろうか。
地獄である。
ようやくそれを思い出して、シャディクの頭が覚醒した。そうだ確か自分は、スレッタに殺されて__死んで。それから、どうなった?はっと顔をあげると、突然隣に気配を感じ、咄嗟にそちらを見た。
この光景によく似あう、エスニックな民族衣装に身を包み、片手に大剣を持った青年__ラウダ・ニールが、襟巻や装飾の羽といったものをふわふわと揺らして、こちらを見ていた。
「……そういえば、今回は君のターンなんだっけ?」
「聞きたいことがある」
「何」
「何故、彼女と戦おうとした」
ラウダの指した事柄が、今しがたの戦闘をことを言っているのは明白であった。
確かにシャディクがやったことといえば、いたずらに戦闘を仕掛け、即堕ち二コマもビックリのスピード感で半ば事故のように敗北しただけである。改めて考えると本当に酷い。シャディクはそっとラウダから距離を取りつつ、考える。
__一番まずいのは二人きりという状況だ。
ここで何言ってもフラグになる気がしてならない。シャディクはどうやら思いつめているらしいラウダの相談に乗るつもりは毛頭ないし(だってフラグになりそうだし)、ついでにここに長居するきもない(フラグになりかねないし)。というわけでさっさと何かしらのかっこいい言葉を言って立ち去らないと。シャディクは立ち上がる。そうして、
dice1d3=2 (2)
1:「単にムカついただけ。地獄って、そういうものでしょ?」と肩を竦めた。
2:「さあ。君が決めればいい。戦う理由なんて、人それぞれだ」と不敵に微笑んだ。
3:「……『あのひと』のため、かな」と意味深に目を細める。あの人って誰なんだろうな 俺にもわからない
ラウダ交流判定:dice2d6=4 5 (9) (6以上で成功)
- 45二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 22:37:17
「さあ。君が決めればいい」
「えっ」
ラウダが虚を突かれたような顔をした。シャディクは太陽が照り付ける中、ふわ、と振り仰いだ。金色の髪が揺れて、強い光に照らされ、まるで糸のように細くきらきらと輝いている。ついでに汗がすごい出てくる。忘れがちだがシャディクは今しがたスーツにコートに帽子と完全装備なので。一刻もはやくここから立ち去りたい気持ちで、ラウダから視線を外す。
「俺がどうして戦いたいと思ったのか。どうして彼女を選んだのか。君にとっての真実を決めるのは君だ。君にとって都合のいい真実を選択するといい。そっちの方が、楽だろう」
「__あなたは、」
「なに」
「僕の願いを、肯定してくれるの」
「よくわからないけれど、いいんじゃない」
なんだっけこいつの願い事。復讐したいだっけ。
ヘル控室で見ていたモニターのことを思い出しつつすごく適当にうなずいてやると、ラウダは笑うような、涙を流すような、どこか歪な表情を浮かべて、こちらに手を差し伸べてきた。
「共犯者に、なってくれるんだね」
「……」
シャディクは何も答えずにその場を去った。なにか選択肢間違えたかなあとか思いながら。
「うーんいいね。さっきからいい感じ」
イエルがにこにこ、手元に在る端末を操作する。そこには『判定難易度上昇』という文字が表示されていた。とろりとしたたれ目の甘い童顔が、悪魔らしからぬ柔らかな微笑を浮かべている。これでよし。ふふふ。笑う声は、天使のように清楚だ。だのに目の奥の光は、爛々と狂気を映し出している。
「……必ず」
dice1d3=3 (3)
1:エラン「dice1d2=1 (1) (1:護衛天使 2:ターゲット)を殺す」
2:エラン「dice1d3=3 (3) (1:シャディク 2:ボブ 3:ラウダ)を殺す」
3:エラン「……大人しく交流しておこう。相手はdice1d4=4 (4) (1:シャディク 2:ボブ 3:五号 4:ラウダ)だ」
シーン:dice4d6=2 5 2 4 (13)
- 46二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:08:53
やはりエランは五号と何かわけありなんだね
ワクワク… - 47二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:19:15
思考も行動も全力でフラグ回避に走るシャディクに草
一番らしいセリフの選択肢引いたのに、駄目だったのか? - 48二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:19:42
シーン:大きな穴に辛うじてひっかかった屋上
「シャディク・ゼネリ。ラウダ・ニール」
「げ」
悲鳴をあげたのは、当然ながらシャディクである。
やはり砂の吹きすさぶ砂漠の中では浮いているゴシックな衣装で、しかし涼しい顔をしている。「ここでは話しにくいね」とぱちり、指を鳴らした瞬間、周囲から砂漠の気配が消える。かわりに現れたのは、謎の__半壊というか九割壊くらいしているが、辛うじて屋上だということぐらいはわかる。
「単刀直入に言う。君たちはこの件から手を引いて」
言われた言葉に真っ先に反応したのは、ラウダだった。剣を握り直して、予告なく飛び込んでいく。シャディクが「あ!」と声をあげるより先に、ラウダが上段から斬りかかった。エランは両手で長銃を持ち、それを受け止める。ばち、と火花が散って、ラウダの瞳が金色に輝いた。
「それはどういうことかな、暴力主義者さん。ボブさんを手にかけただけでは飽き足らず、願いを叶える権利を独り占めしようと?」
「君たちのためを思ってなのだけど」
「はあ?」
「『怪異は管理されるべきである』。僕は君たちの味方ではないけれど、人類の味方ではある。偶然だろうけど、シャディク。君は『彼』に似ているし、ラウダは『アレ』と瓜二つだ。だから、逃げてほしい。五号を連れて」
エランが少し力んだ。同時にラウダの体が、吹き飛ばされる。土埃が上がる。シャディクは__フラグになるかもと思いながらも__「あいつって……彼って、誰」と尋ねた。エランはこちらをちらりと見て、少しだけ目を伏せ、呟いた。
「……ボブ」
「えっ?グ……ボブさん?」
「彼とそっくりな怪異に魅入られて、憑られて逃げた裏切者、あと箱庭の管理人」
「誰!?」
シャディクが叫ぶと同時に、エランがすうと銃口を向けた。そうして目を伏せ、呟く。
「でなければ僕は、君たちを殺さねばならなくなる」
エラン交流判定:dice2d6=1 1 (2) (8以上で成功)
dice1d3=3 (3)
1:「……ねえ。あなたとも、協力したい」とラウダが狂気に満ちた目で言った。
2:「そう。なら殺し合おう。僕は『彼』のためなら戦える」とラウダが小さく呟いた。
3:「……シャディクこいつやばいよ」とラウダがドン引きするようにこっちを見た。妥当な判断ではある
- 49二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:33:45
エランが気になる言葉を色々と…
- 50二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:34:28
「……シャディクこいつやばいよ」
「ごめんそれは俺も否定しない」
ドン引きであった。
素の反応だった。
なんだよ箱庭。誰だよ怪異。(参照:箱庭三部作エピローグ)がないと誰もわからないしよしんばわかったとてだろ。それともあれか、ちゅうに病という不治の病を患っているのか。シャディクはそっと一歩後ずさった。ラウダはせっかくひらひらの衣装が汗で張り付いて不体裁になってるし。全体的に何もかも台無しである。
だがエランは__そんなこと、構わないようだった。二人に背を向けると、ため息をつく。緑色のひとみを闇に輝かせて、こちらを見つめる。
「信じなくてもいい。ただ覚えておいて、僕は__人ひとりも殺したことないような人間に、こんな悪趣味なゲームをさせる怪異を、必ず消す」
しゅ、と消えた。
「あっ……アッ……視聴率が……がくっと、下がった……!」
「妥当だろ」
「酷いよシャディク!慰めてよ!」
「知らないよ!というか俺以外に構えよ!なんで俺のとこ来るんだよ!?」
わいわいと話していると、この間ずっと休んでいたボブと五号が「仲良しなんですね」「きょうだいみたい」とにこにこ微笑みかけてきた。御免被るわ。
「それで、ボブくん。今回はこのdice1d3=2 (2) (1:ヘルキャンプセット 2:ヘルツアー 3:ヘル媚薬)の宣伝を頼みたいんだけど」
「俺って宣伝大使みたいな扱いなんです?」
「おねがいね」
イエルがぱちりとウインクをしてボブに何かを渡すのを見て、シャディクはため息をついた。酷い話だなあとおもった。
dice1d3=1 (1)
1:グエル「えっと、エランと交流する」
2:グエル「dice1d3=3 (3) (1:シャディク 2:ラウダ 3:五号)と交流する」
3:グエル「dice1d2=1 (1) (1:スレッタ 2:ミオリネ)と、戦う!」
ちなみに↑で五号が出ていない場合、エランの秘密(箱庭がどうとかのこと)をdice1d2=2 (2)
1:五号に話してみる
2:……いやさすがにデリカシーないか」
- 51二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:43:55
イエルの憎めないお調子者感が、なにげに気に入ってる自分…
- 52二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:51:18
お得な料金で地獄百景を回ろう!苦しむ人間との魂の触れ合いが満載!
ヘルツアーズは、他社ではできないサービスをお約束します。
「この三途の渡し船、なかなかいい乗り心地だな」
「……」
二人が向かい合っている映像を、シャディクはじっと、眺めていた。
ラウダと五号はイエルにつられて出て行ったのでわからない。向こうで何があるのかはわからないが、そういうわけでここから話す内容におおよその察しはつく。ボブが__グエルが、『ボブ』らしからぬ意地悪な笑みを浮かべてエランを見つめた。
「四号」
「口が過ぎるよ、グエル」
二人の声と同時に、回想シーンが挿入される。場面はシャディクがスタジオにやってくる前、「ここがヘルスタジオ……」「素人に殺しをさせるって趣旨らしいけど」と話す、『グエル』と『四号』だった。「生憎だが手加減はナシだ」「ああ」と睨みあう__と、同時に。
『今回のキルデスビジネスは1123特別編!なんと出演者が兄弟です!』
「……あの作画がちゃおみたいなのは、お前の弟か?」
「……あの花とゆめのヒーローみたいなのは、君の弟ということ」
二人は顔を見合わせて固まった。二人が到着するまでの間に、とんでもない勢いで作戦会議がまとめられる。曰く、「お互いのことは『ボブ』『エラン』と呼ぶ」「普段とはキャラを変える」「別人と他人の空似を貫く」。これらは全部、
「「大切な弟を、こんなことに巻き込みたくない」」
__人殺しなんて、させたくない。
回想シーンが途切れる。「俺が父を殺したこと、許してもらえなかったら」「せめて彼だけは、きれいなままでいてほしい」。馬鹿らしい、とシャディクはため息をついてヘルおせんべいを食べた。地獄のような醤油辛さである
「……なあ四号。お前って、寂しいんだな」
「何故」
「一人になるのがいやなんだな」
「そんなこと、」
グエルが困ったように笑った。エランに向けて、手を差し出す。
「番組が終わっても、傍にいていいだろうか」
dice2d6=3 1 (4) (8以上で成功)
dice1d3=3 (3)
1:エラン「……勝手にすればいい」
2:エラン「……君だって、守られるべき人類だ」
3:エラン「勝手にす「だめ!」「だめだよ」今どこから出てきたの五号にラウダ」
- 53二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 01:58:54
やっぱり弟つえーわ……
- 54二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 04:43:48
3分の1引く弟たちおもろい
他の選択肢なら脳破壊されてそう - 55二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 04:58:47
ヘルツアーの内容が結構えぐくて草
- 56二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 05:09:00
グエルと四号の兄貴としての愛がいい…
弟達はしっかり弟してるなw - 57二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 09:34:05
シャディクだけ一人っ子ぽいのだがイエルと生き別れの兄弟!シャディクは悪魔の子だった!と衝撃の過去が明かされるんだろうか…
- 58二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 09:58:20
「そばにいてもいいかな、四号」
グエルが手を差し伸べる。
四号はその手のひらをじっと見つめる。白い肌を見て、「汚れた手だ」と言った。「ああ。あれからたくさん殺した。時にはナジやオルコットに命じられて、時にはソフィやノレアと計画して」。四号はためいきをついて、しかし少しだけ、口元を緩めた。
「あの時無理矢理したこと、謝罪してもいいかな」
「もう忘れた」
「……ありがとう」
四号がその手に、手を重ね、すわ対消滅か__とシャディクが身を乗り出した瞬間、
「「だめっ!!」」
「な、何~~~~!?!?」
三途の川から突然現れた弟ズにシャディクが台パンした。ほぼ同時に「シャディクあいつらが脱走したどこいったか知らなああああああ!?!?」とイエルが飛びこんでくる。モニターの中ではラウダが「ボブさん」の、五号が「エラン」の手を取る。
「……ずっとそうではないかとおもっていたけれど。やっぱり兄さんだったんだ」
「い、いいいっ、いやぁ?人違いだと思いますよ!」
「兄さん。今度は地獄の番組に出演?性格悪いね!」
「だから俺はお前の兄じゃないんだって!」
わいのわいのやっている四人に、シャディクは愕然として立ち尽くした。そうはならん。そうはならんだろ。傍らにいたシャディクが、がくりと膝を着いてこちらを見上げ、奇妙な笑みを見せた。
「えっとぉ……『今の謎展開なに?』『い、今まで見ていた4グエ4しっとり共犯者BLは!?』『この世界弟が強ぇよ』ってクレームが……その……テコ入れ……しよっかぁ……」
「あんのバカ共……!」
シャディクはもう一度台パンした。切に。
ラウダの興味:dice1d100=86 (86)
五号の興味:dice1d100=38 (38)
1に近いほど「願いを叶えること」なので躊躇いなく殺せる。100に近いほど「兄さん」。
次:サービスシーン(確定) dice1d5=1 (1)
1:脱衣系 2:暴力系 3:別ジャンル系 4:恋愛系 5:感動系
順番決め:dice6d100=91 59 76 27 32 42 (327) (順にグエル、エラン、五号、シャディク、ラウダ、CMの数字。数字が小さい順に次のターンが回ってきます)
- 59二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 10:13:09
ラウダの数値高い、さすがだな
- 60二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 10:21:29
あれ、グエルと四号が始まるかと思いきや、兄さん大好きな弟達の突撃でキャンセル?
- 61二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 10:22:36
やっぱりさ弟が突然乱入してくる展開は乱発するとダメだよねテコ入れとナーフが必要だよ
- 62二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 10:27:02
脱衣系って何w
- 63二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 10:50:29
テコ入れもナーフももうしたはずなんですがねぇ
- 64二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 10:51:41
弟達の乱入を微笑ましく観ている人もここにいますよ
- 65二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 10:53:02
「シャディク……脱げ」
「嫌だよ!俺あいつらの尻拭いさせられるの!?」
「『シャディクの露出と血を見せろ』とヘル視聴者はお怒りだ」
「ヘル最悪」
「何より脱衣麻雀から無意味に露出した方がウケるってことは学んだじゃないか!」
「あそこからそれを得るの!?」
しばらくそうしてやりあっていると、小道具の銃を後頭部に突きつけられて助けを求めるようにグエルの方を見る四号と、小道具の剣をベルトに引っ掛けられてされるがまま引きづられるグエルが控え室に入ってきた。どういう状況だよ
ラウダが「イエル。兄さんのことに関する問わないでおく」と言いつつ流れるように中指を立て、五号が「ま願いを叶えてくれるならいいよ」と勢いよくサムズダウンした。言動の不一致がすぎる。イエルは「ぴゃあっ」と悲鳴をあげてシャディクの後ろに隠れる。馬鹿やめろ怖いから
__シャディクは、考える。
頬杖をつき、できる限りにこやかに、交渉する。
「ねえイエル」
「なに?」
「普通さ。男の露出より女の子の露出の方が視聴率取れるんじゃない?」
「ヘルお姉様需要を考えると男の露出のがウケると思う」
「一般論としてだよ!」
できる限り男と同じシーンにいたくない__そう言外ににじませてギリギリとイエルを強く見つめると、イエルは少し考える素振りを見せた。そして、「まあ考えておこう。善処はするよ?」と微笑みかけてくる。それやらないフリだろ。シャディクは思った、心底思った。
シャディク:サービスシーン(確定)
共演:dice1d5=4 (4) (1:グエル 2:エラン 3:五号 4:ラウダ 5:スレミオ)
脱衣系サービスシーン:dice1d6=1 (1)
1:衣装の不調 2:着替え 3:脱衣麻雀 4:入浴 5:水着 6:野球拳
(ついでに)
グエルの興味:dice1d100=88 (88)
四号の興味:dice1d100=45 (45)
※1に近いほど願いを叶えることだったり「(グエル/四号)が気になる」だったり、100に近いほど「弟を巻き込みたくない」
- 66二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 10:53:12
このレスは削除されています
- 67二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 11:05:02
衣装の不調て何だよw
- 68二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 11:09:45
兄さん達のことになると口調は丁寧なのに、態度が悪くなるやんちゃな弟ズに、若干萌えてる
- 69二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 11:24:42
兄弟それぞれの興味ダイスがおもしろいことになってるな
サービス脱衣はポロリ系かな!(前のめり) - 70二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 12:06:53
興味ダイスがらしい
さすグエ、お前はそう言うやつだよ
てことは四号からグエルへの矢印の方が大きいのか? - 71二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 12:12:31
ポロリなのか突然衣服がはじけ飛ぶ系なのか
- 72二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 12:18:45
シャディクが遂に乳首をヘル地上波に晒してしまうのか…
- 73二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 23:08:47
皆の期待がシャディクのポロリ(乳首)に集中してるw
- 74二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 23:12:23
番組中のやり取りでBL回避しても、ミオリネの願いが叶ってしまったらゲームセットだからなぁ
呑気にしてる場合じゃないぞシャディク! - 75二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 00:43:48
「……やあ『共犯者』くん。見ていたよ」
「シャディク」
「お兄さん、見つかったんだね。おめでとう」
シャディクは急ピッチで先程と同じセットを揃えると、時間も操作して昼帯にする。これで「全員が去ったあと、静かに佇むラウダと、そこに現れるシャディク」みたいな絵面になるはずだ。CM明けに。
エランが__いや、四号がいた船に腰掛けて、へたりこんだままのラウダを見下ろす。地獄も穏やかな陽光は降るらしい。美しい__うつくしすぎるほど美しい対岸の花畑を背に、シャディクは意味深に囁きかける。
「よかったね、君にとっての真実がみつかって。これで僕が君に協力する理由もなくなったわけだ」
「シャディク。僕は君に持ちかけた関係を取りやめるつもりは無いよ」
「何故?」
「兄さんの願いを叶える訳にはいかない。そのためにはひとりで戦うより、二人でやった方がいい。もし必要なら、あなたが勝てるように協力だってしよう」
「グエルの願いは、父を甦らせる……だっけ。何故?」
「あいつが」
よみがえったら、また、兄さんが。
続く言葉をラウダはいえなかった。シャディクは適当に脳内補完しつつ、ひらりと立ち上がる。そうして背を向け、
「よくわからないけど、俺は誰も信頼するつもりはなっ……ひゃあっ……!?」
シャディクがきれいに足を踏み外した。
べしょりと川の中に落下する。と同時に何故か衣服がどろりと溶けた。衣装だけきれいにとけた。なにこのえっちな同人誌特有の謎液体!!
「……」
「あ、えっと、見なかったことに……」
「……」
「……ごめん」
シャディクが言い訳しようとしていると、ラウダは__
dice1d3=2 (2)
1:「……ヘル流行り風邪ひくからあがってきたら?ほら」と比較的優しく手を差し伸べてくれた。
2:「うっわ(ドン引き)」おい流石に酷いだろ俺は被害者だぞ
3:「……はあ、なにやって……」と言った瞬間ラウダの服も弾けた。嘘だろ
サービス成否:dice3d6=2 1 4 (7) (高い数字ふたつを足して7以上なら成功)
- 76二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 00:53:20
ああ妖怪1足りない…
- 77二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 00:56:07
辛辣で草
- 78二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 01:45:22
ドジッ子シャディクが可愛いw
まぁ衣装だけで済んで良かったじゃん、ドンマイ - 79二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 05:16:27
ラウダの反応いちばん塩なの引いちゃったからか…(サービス成否)
- 80二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 06:39:11
ドロドロに溶けた服が乳首に張り付いて解禁されなかったんだろうな…
- 81二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 07:33:43
色々策を巡らすのに中々うまくいかない
そんな苦労人のシャディクが癖になる… - 82二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 10:09:58
乳首not解禁で成否アウト判定わかる
私もそうする - 83二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 11:33:06
シャディクの乳首解禁されないとかブーイングものだよ
見えないと判断した時点でチャンネル変えるね - 84二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 12:43:00
厳しいお姉様がいらっしゃるw
- 85二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 12:59:15
服溶けちゃったらシャディクの探偵要素が…
ただの露出狂にならない?大丈夫?… - 86二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 20:34:53
「……うわ」
「ラウダ?」
「うっわ。ない……早くその汚いものしまってくれる?」
「辛辣!?!?」
シャディクは愕然としてギリギリ溶け残った服の残骸を拾い集めた。とりあえず局部と乳首は辛うじて隠せているが、ギリギリ放送事故にならない限界程度で、それだけだ。ラウダはゴミでも見るような目でこちらに視線をむけてくる。酷いだろ。シャディクは被害者である。運命の被害者である。というかここがBL世界ならせめて手を貸すぐらいしてくれよ……!いや貸されても困るけど。フラグになりそうで嫌だけど。だけど心情的な問題として。そうだよな、コイツ1d100の数値が狂いがちなことに定評があるもんな!
なんとかよろよろと岸にたどりつくと、どこからかカコンッと軽い音がして、ついでに「かーっと!!」という声が聞こえてきた。イエルだ。そちらに目を向けると、彼はむくれたように頬を膨らませ、こちらをじっと見つめてくる。
「困るよ!君も、ラウダも……まずテレビ受けをわかってないよね。服はほとんど残していいから乳首だけは見せる。これ鉄則ね」
「何そのお約束?はじめてきいたけど?というか俺の新しい衣装は?」
「んでラウダ!ヘルお姉さまは『な、なに~!?』『ラウシャディ共犯者BLは!?』『失望しました。視聴辞めます』とお怒りだ」
「らうしゃ……ってなに?」
「とにかく!ラウダはこのまま視聴者サービスして!方法は問わない」
「……何それ」
ラウダが無気力無表情に肩を落としてそっくりの二人から目を逸らした。ついでにシャディクは「罰だよ」とかいって次のシーンまで新しい服はもらえないことになった。酷い話である
ラウダ:サービスシーン(確定)
共演:dice1d4=4 (4) (1:グエル 2:エラン 3:五号 4:シャディク)
dice1d5=2 (2) のdice1d6=5 (5)
1:脱衣系 2:暴力系 3:別ジャンル系 4:恋愛系 5:感動系
シーン表:dice4d6=5 2 6 1 (14)
- 87二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 20:39:50
暴力と感動(どうしろと)
- 88二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 20:43:48
ちょ、しばらく服着せて貰えないシャディク可哀そうw
- 89二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 20:43:59
たぶん夕暮れの河川敷で殴り合いするんだよ(昭和のドラマか
- 90二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 20:48:38
シーン:巨大な穴の縁にひっかかった牢獄
サービス内容:無意味な暴力
ラウダがため息をつく。そうしてぱちりと瞬きをして、不意に、こちらを見る。瞬間、歪に口角が吊り上がった。
厭な予感がする。後ずさって初めて、その場が突然、謎の牢獄と化していることに気づいた。ヘルPどもこのシャディクに悟らせることなくセットを入れ替えたでもいいたいのか。ヘル技術すげぇ!
「シャディク……ちょうどいいね」
「何が?」
「つまり、今あなたは丸腰なわけだ」
「何!?!?」
ラウダが舌なめずりをして、片手に剣を握り直す。ゆら、と立ち上がる姿は剣闘士か何かにも見えるが、生憎シャディクの前にいるのは奴隷ではなく人ならざる力を与えられた回収人であり、シャディクは現状防具どころかプライベートゾーンを隠すものすら持たないひっでぇげきよわひとである。さながら暴風雨の前の塵、まな板の上の稚魚、闇オークションで石油王の前に放り出された鳥かごの中の美少年である。
咄嗟に、ギリギリ溶け残っていた帽子をびゅん、と振った。瞬間、それはただの布から、鋭利な刃を持った剣に姿を変える。うまくいってくれたようで助かった。全裸に黒いスーツの溶け残りを纏ったシャディクは、さながら地獄から這い出してきた悪魔か何かのように見えるだろう。これ見てるのガチ悪魔だしそもそもここが地獄だけど。
「……戦う気か?ここで?ソウルは得られないのに」
「ああ。だからこそ楽しい」
「君、意外と性格悪いんだね。『共犯者』くん」
「ふふふ。お前の前では、猫を被る必要もないもので、生憎」
ラウダがすっと息を吸い、吐く。互いに向けた剣がギラリと輝く。そして、__
「……【斬り下ろし(サジタル)】ッ!」
「【飛び蹴り(ジャンプキック)】!」
「お前その剣使わないのかよ!!」
全く無意味な暴力の幕が、切って落とされた。
サービス成否:dice2d6=3 4 (7) (7以上で成功)
dice1d3=2 (2)
1:グエルが「ラウダ!もうやめろ!!」と割って入ってくる。
2:五号が「だ、だめっ!!」と割って入ってくる。
3:おい誰か止めろ 助けろよ ちなみに勝ったのはdice1d2=2 (2) (1:俺 2:ラウダ)
- 91二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 20:50:15
シャディちくへの暴力ではなかったか…
- 92二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 20:54:48
ヘル視聴者に理不尽な暴力はウケがいいな
- 93二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 21:02:48
「……だ、だめっ!」
突然、どこからか銃声が響いた。
シャディクは咄嗟にバックステップで距離を取る。ラウダも空中二段ジャンプとかいうあまり人ではない技術で回避した。おいそれどうやるんだろ ズルだろ
__視線を向ければ、そちらには五号がいた。
両手で、銃を握っている。硝煙がたちのぼっている。その手が微かに震えていて、シャディクは__無意識に、「五号?」と呟く。剣を下ろすのと、五号がこちらに向かって走ってくるのは同時だった。
厭な予感がして更に距離をとろうとするが、それより先に五号がぎゅっと抱き着いてくる。じゃらじゃらしたアイドル衣装の金具やら宝石やらが地肌を刺して痛い。シャディクは「な、何__」と押し返そうとするが、五号は離れてくれない。
「シャディク……どうして。自分の体を大切にして!ねえっ、僕、心配で……」
「わ、わかった。わかったから離れてくれるかな?」
「嫌!!」
「なんで!?!?」
これもあれか。理不尽な暴力というやつなのか。というかなんでこんなに濃く強くフラグが立っているんだよコイツと。シャディクは本当に何も覚えがないし、何よりコイツ全方位にフラグばらまいてただろ……!
ちらりと視線を向けたら、イエルが天使のような笑顔で『視聴率、アップ!』と書かれたカンペを出してきていた。なんであがった。今なんであがった。ヘルお姉さまか、ヘルお姉さま需要なのか。いやだよこのサービスシーンで増える客層!!シャディクががっくりと肩を落とすと、ラウダが「……興が醒めた」といってくるりと踵を返すのは同時だった。
「……それで四号くんには、dice1d3=3 (3) (1:ヘルニーチェ 2:ヘルモービル 3:ヘル媚薬)のCMを頼むよ」
「グエルが宣伝大使じゃなかったの」
「ワンパは飽きられるからね」
「それで、どうする?もうテコ入れの必要はないよ」
dice1d3=3 (3)
1:四号「dice1d2=2 (2) (1:護衛天使 2:標的)を殺す」
2:四号「dice1d3=1 (1) (1:グエル 2:ラウダ 3:シャディク)を殺す」
3:四号「……交流にしておく。dice1d5=5 (5) (1:グエル 2:ラウダ 3:シャディク 4:五号 5:スレミオ)で」
- 94二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 21:19:11
感度三京倍!未体験の性活をあなたにお届け!!
恋人との行為がマンネリ気味な貴方に!腹上死の事例も報告されておらず、安全です。
ことり__
モニターの中には取調室のような場所が映し出されていた。向かい合って座るのは四号と、今まで影も形もでていなかったミオリネ・レンブランだ。スーツに身を包み、見るからに黒幕っぽい感じの顔がはっきりしている少女__の後ろには、白いふわふわした羽を背にはやしたスレッタ・マーキュリーがいる。一瞬ミオリネをみて「きれいな子だ……」と一目惚れしかけたが、どうせスレッタとくっついていると思い直し事なきをえた。この世界失恋がそのままフラグになりかねない。
音の出どころは、ミオリネの指先だった。彼女はどうやら、何か小瓶を握っているようである。頬杖をついて微笑み、すい、とそれを滑らせた。
「これは?」
「ヘル媚薬。これをシャディクに盛ってほしい」
「何故」
「私がこの世界の王で、それがこの世界のルールだから」
「……僕は君に従うつもりはない」
「あら、残念」
四号がふるふると首を振るのを見つつ、シャディクはごっはごっはと先程飲んでいた水の類を吹き出した。なんか知らん間に盛られかけてる!え?今の水に何も入ってないよな?嘘だよなイエル、これ用意したのイエルだもんな。ちらりとイエルを見る。微笑んでいる。嘘だよな?
「……一つ、聞きたいことがある」
「なあに、『四号』」
「君は何故こんなことをする?」
エランの問いかけに、彼女は__
dice1d3=3 (3)
1:「シャディク総受け新刊のため以上に理由がある?」とキレ気味でこたえた。酷い話だ
2:「私はね、アイツにも愛されてほしいの。私が愛する人を見つけたように、彼に幸せになってほしい」と微笑む。……ミオリネ
3:「とにかくお願いね!!!」とヘル媚薬を押し付けて逃げた。無責任!!
dice2d6=1 6 (7) (7以上で成功)
- 95二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 22:09:26
「……とにかくおねがいね!」
「待って、説明は__」
「じゃあよろしく」
「ミオリネ・レンブラン!」
四号が手を伸ばすより先に、スレッタが微笑み、ミオリネの姿が消えた。どうやら天使の魔法を使ったらしい。四号は立ったまま、静かに瓶を手に取る。「……無力化は、できる」と小さく呟く。嘘だよな?それ冗談だよな?シャディクが咄嗟に腰を引き、飲んでいた水を遠ざけた。暗転していく。やめろ意味深な引きを早急にやめろ。シャディクが思うより先に、すっとモニターがCMをうつしだした。酷い話だ
「……今戻った」
しばらくもしないうちに四号が戻ってくる。その手に握られている小瓶は、モニター越しに見るよりずっと生々しく、悍ましく、どす黒い__というよりはショッキングピンクの__オーラを纏っている。四号はパイプ椅子に座り、不意にシャディクに視線を向けた。
「いる?」
「四号。ジョークは笑えるからジョークなんだよ」
「……そう」
四号はぱたぱたと自身のハーフパンツの埃をおとした。イエルが立ち上がり、ぱんぱんと手を叩いて五号を呼ぶ。
「やあ、五号くん。ちなみに現在の『ソウル』の所持数のトップは君だ。暫定だけどね」
「わあっ、そうなの?」
「もちろん、油断はしないでよ?下手したら文字通り地獄行きなのだから」
「はあい」
五号が気の抜けた返事をする。その様子を、四号が一瞥して、また視線をおとした。
dice1d3=1 (1)
1:五号「しゃ、でぃ、く♪交流をしよう」
2:五号「dice1d3=2 (2) (1:兄さん 2:グエル 3:ラウダ)とサービスシーンでもしようかな?」サービスの種類:dice1d5=1 (1) dice1d6=3 (3)
3:五号「dice1d2=2 (2) (1:ターゲット 2:護衛天使)を、殺す」
ヘル媚薬の行方dice1d3=3 (3)
1:四号「……五号、欲しいの?わかった、悪用しちゃだめだよ」
2:四号「dice1d2=1 (1) (1:グエル 2:ラウダ)?構わないけど、何に使うの?」
3:四号(……これは、僕が持ちかえって管理しよう)
- 96二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 22:30:23
5号の押しの強さよ…!シャディク完全ロックオンされてるじゃねーか!
- 97二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 22:36:37
ヤ バ イw
- 98二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 22:36:56
「さっきは、助かったよ。一応礼だけは言っておく」
「ふふん?」
「だけどこれで貸し借りなしだ。いい?」
「……うん」
シャディク(きちんと着替えた。新しいスーツは若干さっきよりぴっちりと肌に張り付く気がする)が椅子に腰かけ、五号に頭を下げる。五号は最初こそ楽しそうにしていたが、シャディクが視線を落とすのをみると、少しだけ不服そうな顔する。
__何故彼が、シャディクに構いたがるのかはわからない。
やっぱり彼は世界の秘密を知っていて、それをシャディクに伝達しようとしているのだろうか、気付いてしまったな__と本気でやや電波なことを考えていると、五号はすぐにぱっと微笑んで、シャディクの方を見つめてきた。
「それでさ、シャディク。レンアイソーダン、のってくれるんだよね?」
「えっ?」
「そういう約束だったじゃないか。僕が素敵なヒトとケッコン! できるように、恋愛相談、のってくれるんだよね?」
「……ああ、そんなこと、あったっけ……?」
やや上の空にシャディクが答えると、エランはにっこりと笑って距離を詰めてきた。そして__
dice1d3=3 (3)
1:「……あのね、兄さんと、結婚したいの。どうすればいい?」と尋ねてきた。そのルートか……
2:「……ね、シャディク」と何故か顔を近づけてきた。何?
3:五号が何か言う前に「君のそれは思春期で恋に恋しているだけだ。そんなに簡単に人生の一大決心をするものではないよ」と諭す。
交流成否:dice2d6=3 1 (4) (7以上で成功)
- 99二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 23:01:29
散々周りに振り回されておきながら、発言だけはそれっぽい事を言ってどうにか取り繕うとするシャディクがw
- 100二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 23:12:04
5号を早々に対消滅させないとヤバいぞ…
- 101二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 23:13:02
交流は不発に終わった感じかな…?
- 102二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 06:58:37
「……君のそれは思春期で、恋に恋しているだけだ」
「へっ」
シャディクがネクタイの位置を直しつつ無感情に言えば、五号が目を見開いた。何かしらツッコミを入れられる前に、ちらりと視線を向けて言い切る。
「簡単に人生の一大決心をするものではないよ。分別が着くようになってから、そうと思える人が出来たら。それでいいんだ」
「……」
「五号?」
「うぇ……ひっく……んぐっ……」
「五号!?」
突然泣き始めた五号に、シャディクは少し面食らう。カンペから「正論はいらねンだわ」とツッコミがとんできた。なんでだよきちんとさとしてやる事が年長者としての役目、というよりこうでもしないとBL展開になるだろ。シャディクは詳しい。
五号はシャディクの裾にとりすがったまま、愛らしい顔を涙で濡らして見つめてきた。大丈夫だ、線が細くも華奢にも睫毛が長くも見えない。シャディクは要素をとりあげてうんうんと頷いた。ただ当社比いつもより肩幅が広く、顎が尖って見えるだけだ。アレ?
「ひどいよ。僕は、本気なのに」
「……四号に?グエルに?ラウダに?ここにいない誰かに?」
五号は答えない。
ただぐずぐずと、シャディクの胸に頭を擦り付けた。
ちなみに遠くでグエルとイエルが「し、視聴率……」「正論パンチで子供なかせるのはなあ」「五号くんは18歳以上だけどね!ところでグエル、サービスシーン頼んだ」「マジかよ」と会話しているのが聞こえてきた。シャディクは__
dice1d3=3 (3)
1:「ごめんね。君はもう大人だ」と慰める。
2:「あ゛ーっ、わかったわかった、泣き止んでよ」と雑に慰める。
3:「……ごめん」と突き放す。
グエル:サービスシーン(確定)
共演者:dice1d4=1 (1) (1:シャディク 2:四号 3:五号 4:ラウダ)
dice1d5=3 (3) のdice1d6=4 (4)
1:脱衣系 2:暴力系 3:別ジャンル系 4:恋愛系 5:感動系
- 103二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 07:17:19
責任取って乳首晒して視聴率稼げよ…
- 104二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 12:23:55
あー、ダイス!!
グズグズ泣いてるのにさらに突き放されちゃうの?
五号かわいそ - 105二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 13:30:31
グエルとの恋愛モノも引いたな
途中まで蚊帳の外気味だったのにグイグイBLに引き込まれてるシャディク… - 106二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 13:35:00
- 107二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 13:50:11
肩幅広い? 顎が尖ってみえる?
五号、お前はいったい何者なんだ… - 108二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 15:34:00
絶対シャディク受け世界の力で攻め補正がかかって見えるってことか…
華奢に見えるパターンだけと思って油断してはならない(戒め) - 109二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 16:22:13
シャディクが世界の強制力で総受けになりつつあるのか5号総攻めなのか分からない…
- 110二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 23:02:17
「……ごめん」
「えっ」
「ごめんね。俺はやっぱり、お前のこと__」
「いた!!」
「うわあややこしいタイミングで出てくるなグエル!」
軍服を包むベルトをしゅるりと外す。鞭のようにしならせれば、どういう原理か伸びきったままぱきりと固まり、凍り付いたように動かなくなる。それはまるで、剣のようにも見えた。グエルは珍しく上げているらしい前髪を軽く撫でつけてから、剣をシャディクの方に向ける。
「お前があかずきんを喰らう悪い狼だな?」
「なんか突然とんでもない設定ついてる。グエルよく見て、五号はあかずきんじゃないし俺もどこからどうみても狼ではない」
「言い訳はいらん。つるし上げて腹を裂き、石を詰め込んでやる!」
「血なまぐさい!すごく血なまぐさい!!これ童話であってる!?本当は怖いって頭につくタイプのやつ!?」
グエルが「問答無用!」と言いながら斬りかかってきた。シャディクはやはり応戦する。ラウダといいこいつといいジェターク一族あまりに喧嘩っぱやくない?ヴィムなの?ヴィムの血なの?体が闘争を求めているの?ジェタークの呪いなの??
五号が「シャディク、グエル、やめっ……!」と焦ったように言うが、グエルは攻撃をやめない。幸いにもラウダが格闘技も交えたガチ殺戮スタイルで攻めてきたのに対し、こちらはどうやら『狩人』という前提を守っているようで、儀礼的な格式ばった剣筋だ。読みきるのは難しくない。なんでサービスシーンで戦闘してるんだ。本編で一向に戦闘しないからだよ。
「……たぁっ!!」
同時に、駆け出す。
剣を振り下ろす!
dice1d3=3 (3)
1:グエルが勝つ。……ここは勝ちを譲ってやる、そして五号とグエルの対消滅を狙う!
2:シャディクが勝つ。あ、あぶないところだった……狩人というか蛮族だった……
3:「も、もうやめてっ!!」と五号が両方倒す。弟が強い
dice2d6=6 6 (12) (7以上で成功)
- 111二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 23:25:43
「……もう、やめてっ!」
再びの銃声が響いた。今度は、バン、ダン、と二発。
グエルの脚と、シャディクの利き腕を撃ち抜く。あまりの精密射撃に、一瞬痛みすら感じなかった。五号がこちらに近寄ってくる。それからすっと表情を消して、左の腕も撃ち抜いた。それは必要なのか。必要なのかそれは。
「まだ、あの言葉の続き、聞けていない」
「……君のことを好きにはなれない」
「嘘つき」
「無敵かよ……」
死んではいない、しんではいないが、頭に「辛うじて」がつく。口から血を吐くと、五号は少しだけ悲しそうな顔をして拭ってくれた。「逃げないでね」と囁かれたが、もしかして逃げられないようにするために__ということなのだろうか。そういう平成のBLみたいなことをやらないでほしいできる限り。
対面を見ると、グエルもラウダに引きずられて行っているのが見えた。その近くには四号もいて、何やら火を取り出して傷口を焼いている。ヘルERに行けば治るのに、あれは必要あるのだろうか。いたそう……等と、考えていると。
四号が、こちらを見る。
「……僕は彼の兄として、君を祝福する。どうかこの後は、五号を頼んだ」
「やめて」
「寂しがりやな彼を、一人にしないであげてほしい」
「なんだよその意味深な発言。というかお前だけ願い事未開示だよな、何?」
そういえば正体は知っていたけど、どうして『怪異を管理する』人間がこんな番組に出ている科の根本的な理由を、知らなかった。四号はくるりと踵を返す。そうして、ぐっとくちびるを噛む五号に向けてか、きょとんとするシャディクに向けてか、小さく、言った。
「『怪異を全部殺して、僕も死ぬ』」
dice1d3=2 (2)
1:「……五号、dice1d3=1 (1) (1:グエル 2:ラウダ 3:四号)とお前ってお似合いだと思う」と擦り付け作戦を実施する。
2:「グエル、お前突然斬りかかってきてびっくりしたよ。ラウダも……似た者兄弟だね!」と誘導をかけてみる。dice1d2=2 (2) (1:乗ってくる 2:微妙な反応)
3:「……そういえばお前はどうして俺にだけ構うの?」とイエルに尋ねる。
順番決め:dice6d100=17 25 34 66 78 6 (226) (順にグエル、エラン、五号、シャディク、ラウダ、CMの数字。数字が小さい順に次のターンが回ってきます)
- 112二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 23:41:53
「いやあやっぱりウケるね!血と暴力と歪んだ初恋!おかげで視聴率もホックホクだよ!」
イエルが不釣り合いなほどにニコニコ笑う。シャディクはこちらに寄りかかってくる五号を軽く押して遠ざけながら、ふとつい先ほど無意味にシャディクに斬りかかってきた仲間こと、ジェターク兄弟の方に視線を向けた。
「そういえばさ、お前ら似た者同士だよね」
ぴく、と反応したのはグエルの方だった。これはイケるか?やったか?そう思いながらシャディクは、更に押すようにして頬杖をつき、何の悪気もなく、こう言う。五号は俺を助けるためだった、四号はそこそこ一貫して『人類の味方』である。でも君たちは違う。ラウダは私怨で、グエルは『童話の役割』を演じる過程で。
「人を躊躇いなく、娯楽のために斬り殺せる」
ひゅ、は、ぜ、と。
突然、変な呼吸音が聞こえて来て、顔をあげる。音の出どころはグエルだった。くちびるを押さえて、ひぽ、ひぽ、がぽ、咽喉を醜悪に痙攣させながら蹲る。パイプ椅子が蹴り飛ばされて倒れた。いの一番に「グエル?」と駆け出したのは、意外にも四号だった。慣れた手つきで安静な姿勢を取らせると、考えるように視線を伏せる。
「PTSD?」
「に、いさ__」
ラウダが立ち尽くし、よろめく。あれ俺なんかやっちゃいました? 顔を真っ青にしたグエルに、イエルがにこやかに微笑みながら近づいた。
「次は君の番だ。このdice1d3=1 (1) (1:ヘルフィギュア 2:ヘルおもちゃ 3:ヘルマグカップ)の宣伝もおねがいね」
「……わかった」
「できるの?休んだ方がいいと思うけれど」
「大丈夫だ」
グエルはちらりとラウダを一瞥する。まさか、ソウル数ではシャディクと揃ってビリ争いをしている彼が、積極的に戦いに行こうとしなかった理由は__
「これは、俺の罪だから。背負うのは俺だけでいい」
去っていく背中は少しだけ猫背気味になっていて、全てを背負えるほどに大きくて、どういうわけかやたらと小さく見えた。
dice1d3=1 (1)
1:グエル「……dice1d2=2 (2) (1:標的 2:護衛天使)を殺す」
2:グエル「エランと交流だ。人殺し同士仲良くやろう」
3:グエル「dice1d3=2 (2) (1:シャディク 2:四号 3:五号)に、決闘を挑む」
シーン表:dice4d6=5 6 5 4 (20)
- 113二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 23:59:28
シーン表:燃え上る光に照らされた民家
「……スレッタ・マーキュリー」
どこかで、子供が泣いている。
テレビ越しにモニターを見ながら、そんな幻覚を見た。燃え盛る炎は激情を表すように民家を燃やし尽くし、『シャディク』達が逃げまどっている(ただしたぶん彼らは適切な攻めに保護されるのだろう、可哀想に)姿が見える。
だのにグエルは、奇妙なまでに落ち着いていた。気流が長い髪をふわりと揺らす。対峙するのは『護衛天使』__スレッタ・マーキュリー。
「悪いが、殺す」
「残念ですが殺しても死にませんよ、私」
「なら何度でも殺す。死ぬまで殺す。オルコットに教わったんだ、急所を刺し続ければ意外にあっさり死ぬ」
「どうして狂っているのですか?あちらの子のため?」
スレッタの視線の先では、グエルがもともと身に着けていたベルトで全身を拘束されたラウダが、「兄さん、なにをして、兄さん!これ外して!」と叫んでいる。グエルはそちらには一瞥もくれず、ただ剣を真っ直ぐにスレッタに向けた。
「ラウダ、お前のサブプロットの達成条件、『俺が誰かを殺したシーンで自分も最後まで生き残る』だったな」
「ハ__」
「助けてやる。助けてやろう。そうして叶うのならば、こう願ってくれ」
『ラウダにとって都合のいい家族がかえってきますように』と。
現実の、死体となったヴィムでも、汚れきった手を持つグエルでもない、幸せな家族を取り戻してくれ。呪いのようにそう吐き出した瞬間、炎を切って駆け出した。
「__ごめん、俺のせいで何かシリアスな状況に……」
「怪異が消えるなら僕はなんだっていい」
「僕もいこっかなあ」
ちなみに残った三人は割と自由人だった。
戦闘に1:参加 2:不参加
シャディク:dice1d2=1 (1) 四号:dice1d2=2 (2) 五号:dice1d2=2 (2)
【サムライドーザー】グエルvs【ガーディアンソルジャー】スレッタ
グエル→スレッタ【攻撃】dice2d6=6 2 (8) (5)
スレッタ→グエル【光の矢】dice2d6=6 3 (9) (6)
グエル→スレッタ【重打】dice2d6=3 2 (5) (7)
スレッタ→グエル【光の剣】dice2d6=3 2 (5) (8)
グエル→スレッタ【横凪ぎ】dice2d6=6 5 (11) (9)
スレッタ→グエル【護衛結界】dice2d6=5 5 (10) (10)
- 114二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 00:07:15
すごくいい勝負をしている…?
- 115二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 00:12:48
グエルソウル放出:dice1d6=2 (2)
焚きつけたのはシャディクなのだから、一応責任があると思う。
その程度の認識で、シャディクはきちんとした剣をかりて、引き留める二人を置いて戦場に降り立った。煙と、肉の焼ける嫌なにおい。顔を顰める。しかしすぐに、眼前の光景に目を見開いた。何故なら、そこにいたのは__
「__、……ァ……」
「グエルさん、貴方は勘違いをしている」
腹に空いた穴を驚いたように見つめて倒れたグエルと、力を失ったように消えたベルト__によって拘束が剥がれ、絶叫しながらグエルに近寄るラウダと、それらを見下ろす『天使』__スレッタ・マーキュリーであった。
心のどこかで、グエルが勝つのだと思っていた。
護衛天使や標的は、ことBL世界においては当て馬の敵役であり、破れるものであると、おもっていた。
だけども、そこに横たわる現実は__
「私だって、あなたのエゴで殺されてたまるものですか。ミオリネさんとまだハネムーンいってないんです。それにね、何より、そういった妄執に囚われた人間は、一旦死んで荒療治が必要なんです。定番ですね」
「そんな定番あってたまるか……!」
「お?やります?」
思わずツッコミをいれると、スレッタがニコリと笑ってこちらに視線をやった。シャディクはしばらく考えたあと、ぐ、とくちびるを噛む。もし負ければ、もし狂えば、グエルのように惨い最後を遂げ__否応なく復活させられて、また戦わさせられる。
今。
自分が痛みを感じ、死んだときより、余程明確に。何故だかようやく、『この番組』の趣旨が何なのか、分かった気がした。
dice1d3=1 (1)
1:ラウダが「殺す……殺す!全員殺す!!」とバーサーカーとして覚醒。先に狙うのはdice1d2=1 (1) (1:シャディク 2:スレッタ)
2:ラウダが「墜ちろ、水星女!」とどこかで聞いたことある台詞を吐きながら斬りかかった。
3:それでも。叶えたい、願いがある。シャディクが「……ああ、戦うよ」とスレッタに剣を向ける!
なんとなく正気度チェック(高いほど正気)
シャディク:dice1d100=45 (45) グエル:dice1d100=18 (18) 四号:dice1d100=59 (59) 五号:dice1d100=20 (20) ラウダ:dice1d100=42 (42)
- 116二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 00:17:28
みんな低いけど特にグエルと5号のSAN値…
- 117二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 01:24:45
ラウダが壊れた…と思ったけど、正気は保ってるんだよね、不思議なやつだ
- 118二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 07:06:07
「全部……お前のせいだ。シャディク」
「そこで俺に飛び火するの?」
「殺す、殺す殺す殺すっ!全員殺す、殺す!!」
「いつの間にBLからスリラーにジャンル替えしたんだよこの番組!!」
呆然としていたラウダがグエルの亡骸を起き、剣を抜いてこちらに向けた。シャディクはスレッタを切るつもりで持ってきた剣をそのままつかって、初撃を受け止める。距離をとるためにぶつかった勢いでバックステップをすると、ラウダは迷わず突っ込んできた。
__その目は、狂っているようで、どこかどうしようもなく正気だ。
正気であってしまった、という方が正しいだろう。不幸にも。いっそどこぞのグエルのように完全に壊れて覚悟決定できてしまえたらずっと楽なのに、中途半端に正気のまま、状況を理解してしまったから、心の調整が乱れてしまっているのだ。ラウダのくちびるから、低く声が吐き出された。
「殺す……殺す、兄さんを殺したお前に、『復讐する』……」
「……哀れだね」
シャディクがつぶやくと、ラウダが一瞬ぱっと顔を上げた。剣の刃を峰打ちから返し、ふりおろす!
【ドラゴンドーザー】ラウダvs【セクシーサムライ】シャディク
ラウダ→シャディク【攻撃】dice2d6=5 2 (7) (5)
シャディク→ラウダ【囁き】dice3d6=1 2 2 (5) (6)
ラウダ→シャディク【速衝】dice2d6=1 3 (4) (7)
シャディク→ラウダ【横凪ぎ】dice3d6=1 6 5 (12) (8)
ラウダ→シャディク【飛び蹴り】dice2d6=2 5 (7) (9)
シャディク→ラウダ【連斬】dice3d6=5 4 2 (11) (10)
「……」
「五号?」
dice1d3=1 (1)
1:「兄さん。ほしいものがある」
2:「イエル。僕も戦う」
3:「……ううん、なんでもない」
- 119二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 07:10:09
シャディク弱くない?総受けの呪いなんか…
- 120二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 07:18:20
シャディクソウル放出:dice1d6=6 (6)
「え……なんというか」
「何?言いたいことあるならはっきり言いなよ」
「弱くない?」
「本当にキレそう。」
動揺を誘ってカウンターをかけようとしたシャディクの腹を蹴り下ろしてそのまま地面に縫い止め、小道具の剣でとどめを刺し、ついでに炎の方に蹴りこんだラウダは、どこかの護衛天使も言っていたようなことを呟いた。判定強化なんだったんだよ。事故率が減るっていう売り込みじゃなかったのかよ。その負け方はおかしいだろ
激痛に、意識が薄れていく。ダメだ、このままだとラウダが、決定的に狂ってしまう。このままスレッタをころしたら、多分今比較的高いラウダのSAN値がゼロになる。ヤダよ俺幾度かのラウダ・ほぼ人外・SAN0・ニール見たくないよワンパターンなんだよ!なんだよまたって!!俺は見るのはじめてのはずだろ!!
ラウダはシャディクに興味を失ったように、視線を外すと、そのままスレッタを見つめた。そうして剣を握り直し、眉間にギリギリと視線を寄せる。
__ラウダが狂うにせよ、そして誰もいなくなったとばかりに死ぬにせよ。
「……あなたは、兄さんの仇だ」
「ラウシャディ殺し合いBLずっと味しますね」
「何を訳の分からないことを言っている!堕ちろ、水星女ァ!」
決着の時は近い。
【ドラゴンドーザー】ラウダvs【ガーディアンソルジャー】スレッタ
ラウダ→スレッタ【攻撃】dice2d6=4 2 (6) (5)
スレッタ→ラウダ【光の弓】dice2d6=5 2 (7) (6)
ラウダ→スレッタ【重打】dice2d6=4 6 (10) (7)
スレッタ→ラウダ【光の剣】dice2d6=2 2 (4) (8)
ラウダ→スレッタ【空中殺法】dice2d6=1 6 (7) (9)
スレッタ→ラウダ【防護結界】dice2d6=3 6 (9) (10)
- 121二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 07:25:23
バーサーカーラウダの殺意怖いよ…ヘル視聴者にはウケよさそうだけど
- 122二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 07:37:19
「……ハッ、ハッ、は……」
「__」
長くて短い戦闘が終わった。
ラウダの攻撃をどこからともなく取りだした光の弓で受け流したスレッタ、に対して体勢を低く落として、重撃、一閃。スレッタの身体がぼろきれのようにとんでいく。この世界弟が強ぇよ
スレッタの身体が消えた。ラウダはしばらく呆然と立ち尽くしたあと、弾けるように笑い出す。はふ、ははは、あっははははは!それは歓声にも、悲鳴にも聞こえた。燃え盛る炎の中、動かなくなったグエルの抜け殻を拾い上げて、血にまみれて抱きしめる。
「やったよ僕。僕、やった。殺した!兄さんの仇をうった。兄さんと同じように人を殺した。そばに居ても、いいよね__」
低い慟哭が意識に入ると共に、シャディクの意識もまた、薄れていく。
「シャディク」
「……イエル?」
顔を上げるとニコニコ微笑むイエルと目が合った。イエルの向こうに、こちらも処置を受けているらしいグエルがみえる、つまりここはヘルER、どうして__と思っていると、イエルは頬杖を着いてこちらをみつめた。
「君、今ソウルがマイナスだから、このままだと地獄行き確定」
「はあ!?」
シャディクはバンと机を叩いて跳ね起きた。地獄行きってそんな。……いやでもむしろいいのか?ヘルピープルになったら周りにいるのは大抵がヘルお姉様。BLの憂き目にあうこともすくない、と考えたところで、イエルがシャディクの手を握った。
「大丈夫!ヘルピープルになったら、僕のお嫁さんにしてあげる」
「__はあっ!?」
「もちろん君が勝っても僕は構わないけど。君と血染めのバージンロードを歩く日を楽しみにしているよ、シャディク?」
イエルの姿が消える。
つまりあれか。地獄落ちはBL堕ち確定ということか。なにそれ笑えない!シャディクは顔を真っ青にさせて、必ず勝ってみせると誓った。必ず!だめそう(辛辣)
dice1d3=1 (1)
1:四号「dice1d2=1 (1) (1:護衛天使 2:ターゲット)を殺す」
2:四号「dice1d3=1 (1) (1:シャディク 2:グエル 3:ラウダ)を殺す」
3:四号「……dice1d2=2 (2) (1:交流 2:サービスにしておこう。相手はdice1d4=1 (1) (1:シャディク 2:グエル 3:ラウダ 4:五号)」
- 123二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 12:32:36
『セクシーサムライ』の響きに笑う
いや、シャディクの本編での露出度を考えると妥当なんだけどさ - 124二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 12:46:04
ラウダが何ともお労しい…
- 125二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 13:01:26
シャディク、マジでとばっちりw
- 126二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 18:15:24
地雷原にBL地雷が埋まりすぎでなぁ
避けられる気がしねぇ…抗えシャディク - 127二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 22:46:57
「……また会いましたね、『四号』さん。再び私を殺しに来たんですか?」
「怪異は残らず殺す。それが僕の仕事だ」
「私スレエラ地雷なんですけど。それで、何のため?」
「すれえ……?……、理由、か。考えたこともなかった。僕は当たり前に人類の味方で、怪異は管理されるべきものだと疑ったことがなかったから」
二人の会話を、シャディクは静かに伺っていた。
エランが死んだらそのぶんのソウルを持ち逃げする。エランがスレッタを倒したならそこでエランを襲ってソウルを奪い取る。もうこれしか勝機はない。現在トップなうえに発狂中のラウダと、一回死んでしまえばその時点でシャディクと同じくソウルがマイナスになることが確約されているらしいグエルは、来る様子がなかったけれど。冷静に状況を整理し、名付けて漁夫の利戦法で二人を伺う。
__負けたくない。
シャディクはくちびるを噛んだ。この世界にも、番組においても。もし運命とやらがシャディクを弄ぶのなら、何度だって天に中指を立ててやる。シャディクが握りしめているヘルスラッグには、『判定難易度低下』の文字がある。
「……」
四号が、ようやく答えをみつけたとばかりに、顔を挙げた。くちびるを、開いた。
「僕が、怪異を殺すのは__
dice1d3=1 (1)
1:あらゆる人類が光の中で生きられるようにするため」
2:誰かを救済するため」
3:弟を、守るため」
戦おう『天使』。あの時の焼き直しだ。
【ファイアトリガー】エランvs【ガーディアンソルジャー】スレッタ
エラン→スレッタ【攻撃】dice2d6=3 1 (4) (5)
スレッタ→エラン【光の盾】dice2d6=3 5 (8) (6)
エラン→スレッタ【連射】dice2d6=5 2 (7) (7)
スレッタ→エラン【光の剣】dice2d6=2 5 (7) (8)
エラン→スレッタ【接射】dice2d6=3 1 (4) (9)
スレッタ→エラン【護衛結界】dice2d6=3 6 (9) (10)
ちなみに五号くんはdice1d3=2 (2)
1:参戦!
2:観戦
3:……
- 128二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 22:57:49
4号つっよ
- 129二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 23:11:00
四号ソウル放出:dice1d6=1 (1)
「あらゆる人類が、光の中で暮らせるようにするため」
「それ、建前ですね」
ほんの一瞬、動揺。
スレッタはその隙を逃がさない。凄まじい勢いで距離を詰め、ヘルストレートをお見舞いする。そうして光の弓で、四号の体を撃ち抜いた。小さく悲鳴があがり、しかしスレッタは、やめない。やめようとしない。
「言わなければこのまま撃ち続けますよ」
「……拷問の、つもりか」
「はい!」
スレッタが__天使、人の理の通じない『怪異』が、無垢に微笑む。その姿がどうしてか恐ろしく見えて、シャディクは小さく喉を引き攣らせた。
「あなたは、『誰』のために戦うのですか?」
呟かれた名は、スレッタには届いたのだろう。満足げに「そうですか!」と笑うと、光の剣を取り出し、すっぱりと消し炭にした。どうやら苦しませるのはやめてさくっとヘルER送りにしてやる方を選んだらしい。放出されたソウルだけ奪ってさっさとズラかろう__と、おもっていると。
不意に、肩を掴まれる。
「……どうしたの」
「私、イエシャディも好きで」
「いや俺はあとがな、ウワア話す前に斬りかかってくるな!!」
シャディクは泣きながら応戦した。キルビジ絶対BLの顔がはっきりした女容赦なさ過ぎて怖いよ
【セクシーサムライ】シャディクvs【ガーディアンソルジャー】スレッタ
スレッタ→シャディク【攻撃】dice2d6=3 4 (7) (5)
シャディク→スレッタ【斬り下ろし】dice3d6=4 6 4 (14) (5)
スレッタ→シャディク【光の剣】dice2d6=6 4 (10) (7)
シャディク→スレッタ【横凪ぎ】dice3d6=6 2 2 (10) (7)
スレッタ→シャディク【防護結界】dice2d6=1 4 (5) (9)
シャディク→スレッタ【連斬】dice3d6=6 3 1 (10) (9)
……
dice1d3=3 (3)
1:シャディク?
2:dice1d2=2 (2) (1:五号 2:グエル)
3:もう、会えない
- 130二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 23:55:41
四号が呟いた名は誰なのか…
- 131二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 00:01:21
四号が真面目に戦ってる傍らで、小狡い事しか考えてないシャディクに笑うんだが
- 132二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 07:19:05
スレッタの剣が、真っ直ぐにこちらに向かって振るわれる。
シャディクは間一髪でそれを回避しつつ、避けた流れで切り下ろす。スレッタはそれを回避しない。ただ、光の剣を取り出して受け止めて。
ぎ、バリ、
高エネルギーの塊がぶつかりあって、火花がとぶ。シャディクがぐっと歯を食いしばると同時に、ばちりと弾けてスレッタの剣が壊れた。一瞬、スレッタが目を見開く。そうして、シャディクは。腕を振り上げ__
「【横凪ぎ(コロナル)】ッ!」
おおきく振りかぶって、スレッタの胴を裂いた。
血と、肉を断つ嫌な感覚。スレッタのからだが、どさりと倒れる。ぞわ、と背筋が凍る。今、自分は。自分は人を殺した。覚悟していたはずだ。覚悟していたはずなのに、いざこうして殺してみて__心のどこかで「よかった」と思っている自分が、心底おぞましい。四号だったものとスレッタだったものの間で硬直したまま、動くことすらできない。どこからか、イエルの声が聞こえてくる。
「ぱんぱかぱーん!四号くんのソウルを奪って100、視聴率70%のフィーバータイムにはいったので更に200。シャディク、地獄行き確定から脱出でーす!人を殺して奪って得た生存権はいかがかな?」
おめでとう。おめでとう、シャディク!
へたりこんで血にまみれたままのシャディクに、そんな声が。聞こえて、来た。
シャディクの正気度:dice1d45=7 (7) (18以下だとdice1d2=1 (1) (1:バーサーカー化 2:ごめんbot化))
dice1d3=1 (1)
1:五号「シャディクと交流!」
2:五号「……グエルラウダシャディクの発狂トリオが心配」
3:五号「兄さん、『会えない』って誰のこと?」
- 133二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 07:27:10
めちゃくちゃ下駄履かせてもらってやっと勝てたね…
5号は完全にシャディク狙いになったのか…?勢いが怖いよ - 134二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 07:39:18
シャディク…勝てた事は勝てたけど、正気度が…
- 135二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 13:02:35
選ばれなかったけど3番の選択肢、前回最後のダイスの時点から気になってたんだよね…何なんだろ?
- 136二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 20:33:53
心冷え冷えのシャディクに向かってこの言葉よ…
イエルの奴、憎めないキャラのようでいて、やっぱ本質は悪魔なんだな…って - 137二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 00:33:57
~ヘル控室~
dice1d3=2 (2)
1:交流によりdice1d3=1 (1) (1:グエル 2:ラウダ 3:どっちも)が正気に戻る 2:特に何も起きない 3:イエルの煽りによりさらに精神状態が悪化
「……やだなこの空間」
「……」
「やあ」
「…………死にたいのかな」
「わお。荒んでる」
取調室のような場所は、以前四号とミオリネが座っていた場所だ。しかし五号は対面ではなく、シャディクの背後から抱きしめるようにしている。常ならばBL回避!と息巻いただろうが、そんな気力もない。ただ低く、「この世界はそういうルールだ」とだけ答える。
呼吸をするように。心臓が動くように。人が人であるためには、当たり前にしなければいけない構造上の理由であるかのように。
この世界では、人を殺して、蹴落とさないと生きていけない。ぐっと手を握っていると、五号が指をパチリと鳴らす。同時に、シャディクの前に、湯気を立てる紅茶とティーセットがあらわれる。一瞬、目を見開く。振り向くと、五号は天使のような笑顔でこちらを見つめていた。
「食べて。それで、落ち着こう。それがいい」
「……」
「甘いものを食べたら、きっと元気になるよ」
この子は、本当に。どこまでも、光の存在なのだ。
眩しいほどに。
シャディクの瞳から涙が溢れた。ちなみにここはシャディクがBLに毒されてるんじゃなくてシンプルに少年漫画の文脈で追ってほしい。そう、これは激熱展開なのである、知らんけど__
交流成否:dice2d6=3 4 (7) (7以上で成功)
dice1d3=2 (2)
1:「……ありがとう」とシャディクが正気に戻った!
2:「……いらない」と特に何も起きなかった!
3:「……」とりあえず茶菓子と紅茶だけ飲む。厚かましい!
dice1d2=1 (1)
1:さすがに病人には盛らないよ 2:……
- 138二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 00:46:14
「……いらない」
「えっ」
シャディクが五号の手を払いのけて、立ち上がる。くるりと踵を返し、歩き出す。目指す先は、もちろん外だ。シャディクは狂気に染まった頭でも「食事」というワードが危険であることは知っていた。今回に関しては冤罪である
五号は「待ってよ!」とシャディクの肩を掴む。シャディクは、振り払う。ただ顔だけで振り返り、軽く睨みつけた。五号が少しだけ、気圧されたような顔をする。それを見たシャディクは、しかし、ふと。面白いことを思いついたとばかりに歪な笑顔を浮かべてみせた。
「……乗ってあげるよ、『恋愛相談』。君の恋は叶わない、絶対にね」
「は__いやっ、なんで、」
「さて、これで君のサブプロットは達成された。現在の君はソウルの持ち数が圧倒的なトップ。その君を殺せば、俺が一気に一番になれる」
「待ってよ、シャディク!一体どうして、」
「『五号』」
君に決闘を申し込む。
シャディクが恭しく礼をした。五号が、んく、と生唾を飲んでこちらを見つめる。
シャディクの言葉の意味を未だ理解できていないのか、どこか呆然とした表情で。しかし、ただ、こくりと。頷いてみせた。
シャディク:戦闘→五号
バーサクジェターク:dice1d2=1 (1) (1:参加 2:不参加)
【セクシーサムライ】シャディクvs【トリガーセクシー】五号
シャディク→五号【攻撃】dice3d6=6 3 5 (14) (5)
五号→シャディク【囁き】dice2d6=3 2 (5) (6)
シャディク→五号【横凪ぎ】dice3d6=6 1 5 (12) (7)
五号→シャディク【微笑み】dice2d6=3 6 (9) (8)
シャディク→五号【連斬】dice3d6=3 4 4 (11) (9)
五号→シャディク【押し倒し】dice2d6=5 1 (6) (10)
- 139二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 00:46:44
何も起きない×2
ダイスが非情なんですが… - 140二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 00:57:01
五号ソウル放出:dice1d6=1 (1)
「あ、ガッ……」
「……」
五号の反応が、遅れた。
華奢な身体が吹っ飛んで、壁に叩きつけられる。反撃の隙すら許さない、一瞬の決着。シャディクは拍子抜けとばかりに肩を落とし、無表情に五号を見下ろす。
「君は、俺に決闘を宣誓された時点で俺を殺せばよかった。先制攻撃を仕掛ける時間はあったはず。どうしてそれをしなかった?」
「僕は、君を殺したい、わけじゃ、なくって」
「……」
「助けたかった。届かなかった」
「理解できない」
五号にもう一回、斬撃をいれる。五号はシャディクの手の中で、どういうわけか微笑んで、幸せそうにこと切れた。何が、どうして。一体__そんな物思いに、耽っていると。
「ッ、」
「……反応が早いな」
「五号もさ、これぐらい厚かましければよかったのに」
斬りかかってきたグエルの腕を、間一髪で受け止めた。
鍔迫り合い、ギリギリと鳴る火花の音。バチ、と弾けて、とんだ。
「シャディク。俺はお前のこと、気に入っていたよ」
「既視感のある台詞」
グエルが瞳をニイと細め、青く、輝かせる。
シャディクの青い瞳が、つまらなさそうに瞬いた。
【セクシーサムライ】シャディクvs【サムライドーザー】グエル
グエル→シャディク【攻撃】dice3d6=4 4 1 (9) (5)
シャディク→グエル【斬り下ろし】dice3d6=3 5 2 (10) (6)
グエル→シャディク【重打】dice3d6=4 2 3 (9) (7)
シャディク→グエル【横凪ぎ】dice3d6=6 3 5 (14) (8)
グエル→シャディク【連斬】dice3d6=5 3 4 (12) (9)
シャディク→グエル【押し倒し】dice3d6=1 5 3 (9) (10)
- 141二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 01:11:41
シャディクソウル放出:まあどうせ100しかないので100固定で投げるよ。しょっぱいね!
グエルが、斬りかかってくる。
シャディクはそれを間一髪で受け止める。そのままグエルの腹を蹴り飛ばし距離をとって、斬り下ろし。しかしそれすら読んでいたように、グエルが刀の柄を鳩尾めがけて振り上げた。ぐるりと身をひねって距離を取ると、その勢いを利用して体勢を低くし、ばねのように突っ込みながら横凪ぎ、一線。やったか、と思っていたら。
「遅い」
「ッ、」
グエルの連斬が、土煙の中から飛んできた。
咄嗟に受け止める。しかし音速を越えたスピードの軌道は、捕えきることができない。ついていくのに精いっぱいどころか、押されている。シャディクが。逆転の目に、かけるには。シャディクは眉間に皺を寄せ、やるしかない、と土を蹴った。
__一気に距離を詰めて、押し倒す。
BL的なパワーもある。何より油断を誘える、武器も奪える。いける。やるしかない。誤解を恐れず言えば、シャディクはこの時、度重なる戦闘で思考力が摩耗していた。あと、一歩。
踏み出す!
「……ぁ、……」
「シャディク。俺はお前のこと、気に入ってた」
シャディクの腹に、グエルの剣が深々と刺さっている。
一拍遅れて、ずる、と倒れこむ。何度目だろうか、痛みと熱、視界が暗くなっていく、死ぬ、感覚。死ぬのだ。ああ、また。失われていく。眼下に、赤が広がる。シャディクの体から血の滴る帽子を奪い取ると、グエルは笑いながらラウダに近づいて、その頭に、まるで戴冠式か何かのように恭しくそれをかぶせ、ニコリと無邪気に笑った。
「さあ、宣言してくれ。お前のサブプロットは今、達成された」
目の前にいるのはお前の兄の『グエル』ではなく、人殺しの仲間の『ボブ』であると!
一方その頃。ヘル控室でイエルと茶を飲んでいた四号は、「地獄かな?」「地獄」という会話をしていたらしい__
精神状態は
シャディク:dice1d3=2 (2) グエル:dice1d3=2 (2) 五号:dice1d3=2 (2) ラウダ:dice1d3=3 (3)
dice1d3=2 (2)
1:改善 2:そのまま 3:悪化
- 142二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 01:18:44
ラウダ悪化の方向性
dice1d4=3 (3)
1:「……うん、よろしくね、ボブさん(兄に人殺しさせた事実に堪え切れず現実を認識できなくなる)」
2:「どうして、僕は……兄さんに人殺しなんか……(バーサーカーモードは終わるが、ごめん兄さんbotになる)」
3:「嫌だ……嫌だ、どうしてそんなこと言うの!?僕と一緒に罪を背負ってよ、一緒に人殺しになってよ、兄さん!(キレ芸)」
4:絶対BL謎の方向性でなんか色ボケキャラになる
このままラウダの行動決めdice1d3=3 (3)
1:ラウダ「……dice1d3=3 (3) (1:兄さん 2:エラエラ 3:シャディク)と交流」
2:ラウダ「dice1d2=2 (2) (1:護衛天使 2:ターゲット)と戦うか」
3:ラウダ「みんな最近戦闘ばっかで疲れてるよね?そうだね!恋愛系サービスシーンdice1d6=1 (1) だね!!」
- 143二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 01:40:42
SAN値ヤバい人いる中で恋愛系サービスシーンとか提供できるのか…
- 144二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 07:18:54
ダイス神も随分と無茶をおっしゃる
- 145二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 07:20:19
「……サービスシーンをする」
「えっなに唐突に。今そんな流れだった?」
「イエル、今の視聴率は」
「ん~?」
イエルはくるくると端末を弄る。「90%!さすがだね」という言葉に、頭がくらりとした。最初の頃は地を這うレベルで低くて、困惑とともに安堵していたのに、それだけの人間に見世物にされてるなんて。他にもっとまともな娯楽ないのか地獄。ないか地獄だし。
ラウダは考えるようにくちびるに親指をあてる。それからギリ、と横髪を握った。
「リスクをおう必要はない。幸いにもフィーバー分を足せばサービスだけでトップに立てる」
「へえ?」
「どんなサービスシーンにする?」
「んーじゃあ」
イエルはにい、と口角を釣り上げる。それから自身のくちびるを指さして、軽く撫でて見せた。
「キスをしてよ。キス!誰とでも構わない」
「……」
「イエル!?」
弾けるように悲鳴をあげて立ち上がったのはシャディクだ。イエルのを睨み、「お前、なんのつもりで……!」と叫ぶ。なんたってそんなこう、BLの中でもかなり特別な意味を持つアレを。淡い初恋だろうが一夜の誤ちからだろうが恋を成就させてしまうアレを!イエルはニコニコ笑って、肩を竦めた。
「ウケるんだよ、恋がきらめけば煌めくほど殺し合いが映える」
「恋って言っちゃってるじゃん……!ラウダ真に受けるな!」
「……」
「ラウダ?」
一瞬黙り込んだラウダにシャディクが面食らったような声を上げると、そこで__
dice1d3=3 (3)
1:「シャディク」と胸倉を掴まれる。
2:覚悟を決めたように全員に一回ずつキスをして、「これは死神のくちづけだよ。あなたたちを必ず殺すという宣言だ」と低く言う。
3:「……兄さんの首を」
サービス成否:dice2d6=4 6 (10) (7以上で成功)
- 146二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 07:26:32
サロメみたいなこと言い出したぞこの弟
- 147二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 07:39:48
やっぱちょっとスプラッタ要素混ぜたからウケがいいのか…
- 148二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 07:54:01
「兄さんの、首を」
「えっ」
「……」
ラウダの言葉に、シャディクは引きつった悲鳴をあげた。コイツ三択にくくるとそこそこの確率で兄引くし後半にかけてその確率が加速しない?気のせいか?グエルは何も言わずに、ただ自身の指先を見つめている。
ラウダのくちびるが徐々に引きつったような笑みを浮かべる。銀の盆に乗った、兄さんの首が欲しい。言わんとすることを察したのか、イエルはけらけらと弾けるように笑って、頬杖を着いてラウダを見つめ返す。
「いいの?」
「『兄さん』は僕を共犯者にしてくれなかった。逃げたんだ。手に入らないなら、いっそ」
「……ふうん」
イエルがぱちりと指を鳴らす。途端に目の前から2人の姿が消えた。シャディクが「あっ……!」と叫ぶのと、控え室のヘルモニターが点灯するのは同時だった。
そこは舞台のような場所だ。常の剣をグエルに向けて、ラウダの表情は映されていない。しかし、グエルが、何かを諦めたような笑顔を浮かべていることだけはわかった。
「あなたはいつも僕のこと、守るべき弟としか見てくれない」
「事実だ」
「ううん。違う。少なくとも僕にとっては違った」
「……」
「明かりを消して。月を消して、星を消して」
モニターが暗転する。ごとん、とした低い音が、何を示すものなのか、シャディクは簡単に理解してしまう。そこで起きていることが何なのかも。少なくとも常意味される『暗転』ではない。
ヘルマイクが消え入りそうな息を拾う。どういうわけか、嬉しそうにも聞こえた。苦いね。これは血の味かな?
「ううん、きっと……恋の味だよ。恋は苦い味がするというもの」
なんで脈絡なくサロメ始まってんだよ。
シャディクは心底思った。
dice1d3=1 (1)
1:「シャディクぅ僕もあれやりたいな」と五号に迫られる。拒否!
2:「兄さんあれやりたい」と五号が笑ってる。dice1d2=1 (1) (1:やるらしい甘… 2:さすがにだめらしい)
3:……帰ってくるの遅いな。お弁当食べよ
順番決めdice6d100=69 21 50 64 55 20 (279) (順にグエル→四号→五号→シャディク→ラウダ→CM。出目の小さかった順に次のターンが来る)
- 149二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 07:58:27
完全に5号に目をつけられてるしダメな方向に行きつつある…もうシャディクはおしまいかもしれない
- 150二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 13:45:17
ひぇっ…
今回のラウダ、狂気が振り切れてないか…? - 151二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 16:37:32
兄さんにヘルメットを渡している場面なのに「よくわかりません…兄さんです」みたいに見えるのやめろください
- 152二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 21:52:27
「シャディク、僕あれやりたいな」
「は!?なんで俺!?」
「恋って甘い味だとおもっていた。ねえ、確かめてみたい」
「冷静に考えて。あれはどう考えても吐瀉物か血液の味を指していっているよ」
「……馬鹿らしい」
四号はしばらくそんなやりとりを見守った後、興味なさげな顔をして立ち上がった。それからくるりと踵を返し、軽く指先を振った。腰に飾っていた懐中時計が、ギリギリと歯車のまわる音と共に銃の姿に変形する。なにあれちょっとかっこいい。少年心を刺激される__
緑色のひとみは、無感情にこちらを見下ろしている。それからシャディクの腕を掴み、「行くよ」と引っ張った。五号が「えっ、ちょっと、シャディクを返してよ兄さん!」と逆向きに引っ張る。大岡捌き状態になり、シャディクは「え?何?この状況 どういうこと?」と一瞬スペースシャディクになった。いってる場合ではない。だいぶピンチである。
「……ちょ、ちょっと!痛いんだけど!?」
「今ソウルがマイナスだろう。僕についてきて。少しだけれど、ソウルを融通してあげる」
「__なんで」
「善良な人類を、怪異の手に堕とすわけにはいかない」
シャディクは「へ」と間の抜けた声をあげる。ほんのわずかな、協力関係。シャディク個人の味方にはなってくれないけれど、彼は確かに広義における『人類』の味方だ。イエルは肩を竦めて、「そういうの、困るんだけど……?」と言った。
「君の言う通りにはしない」
「とことん『僕達』の敵なんだねぇ……?」
真っ直ぐにイエルと対峙するエランの肩幅が、腕が、足が__やたらとたくましく見えた。
dice1d3=1 (1)
1:四号「dice1d2=2 (2) (1:標的 2:護衛天使)を、殺す」
2:四号「……少し、ラウダにお灸を据えてやろうかと」
3:四号「これからやるのは殺陣。暴力系サービス、dice1d6=2 (2) だ。ついでにdice1d2=2 (2) (1:へルニーチェ 2:ヘルーレイボックス 3:てのりごさんけ)の宣伝もするよ」
そろそろ回復してくれ精神状態
グエル:dice1d3=3 (3) ラウダ:dice1d3=3 (3)
1:多少正気に戻った 2:特になし 3:完全に発狂。取り返しがつかない
- 153二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 22:07:45
滅茶苦茶狙われまくるスレッタ
そしてジェターク兄弟さあ…よりにもよって両方か - 154二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 22:08:47
護衛天使やたら狙われるし、兄弟そろって発狂しちゃった…
- 155二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 22:13:22
「……あなたは私に頓着しますね」
「君はあと何度殺したら死ぬ?」
エランは低く、吐き捨てるように言った。シャディクを庇うように立ち、白い羽の天使__スレッタ・マーキュリーに向ける。なんかもうコイツとスレッタでなんとかして対消滅させられないか?スレミオ成立してるからダメ?
ふと、スレッタが距離を詰めてきた。四号__ではなく、シャディクに。シャディクの頬を撫で、上を向かせ。その、首筋に、つうと指先を当てる。
「知っていますよ。あなたに与えられた『サブプロット』の達成条件」
三人以上殺すこと、でしょう?
シャディクが「ひ」と無意識に小さく悲鳴をあげた。なにそれきいてない。ノコノコついてきたけどこれもしかして不味ったか?
「知っている。でも、」
不意に、肩を抱き寄せられる。待ってなんか呆然としている間にとんでもない状況になってない?ヒロインみたいになってない?というかこれ台詞すら発せずこのモノローグだけで片付けられてしまうパターン?やめろそんな原作リスペクトはいらない!シャディクがくちびるを、開けようとした瞬間。
「僕は人類の味方だ」
【ファイアトリガー】エランvs【ガーディアンソルジャー】スレッタ
エラン→スレッタ【攻撃】dice3d6=1 5 3 (9) (5)
スレッタ→エラン【光の盾】dice2d6=6 6 (12) (6)
エラン→スレッタ【連射】dice3d6=2 4 4 (10) (7)
スレッタ→エラン【光の剣】dice2d6=1 6 (7) (8)
エラン→スレッタ【接射】dice3d6=5 3 4 (12) (9)
スレッタ→エラン【護衛結界】dice2d6=6 6 (12) (10)
~ヘル控室~
「ここSAN値の平均値低くない?」
dice1d2=1 (1) (1:参戦 2:観戦)
- 156二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 22:59:09
四号の攻撃を、完璧に読み切ったようにスレッタが防ぐ。しかしそれでは終わらない。目にもとまらぬスピードの連射が、スレッタにおそいかかる。なんかすごいことになってる。小学生並みの感想を抱いていると、不意に__
そのからだを、誰かが支えた。
「何度も戦ったんだから、対応くらいできます」
「っふふ!私四号さん推しではなかったんですけど4シャディ応援しそうになっちゃいます」
「……ふざけている。そんな倫理で、『彼』を奪ったなら、」
四号の射撃が、スレッタの防護結界を破った。
スレッタは回避しようとする。しかしそれより先に、エランの体から無数の歯車が、時計が、分離する。それらはまるで意思を持ったように赤く発光し、雨のようなレーザーをスレッタに浴びせかける。
「怪異は、嫌いだ」
弾丸がスレッタを貫いた。
同時に、白い羽がひらひらと霧散する。本当に死んだのか?いやそんなはずはない。現に番組は終わっていないし、そもそも四号の経験上怪異とは永遠にそこにある。ため息をついて、振り返る。
「シャディク。護衛天使を撃退したから300ソウル。そのうち200ソウルを、君の、……肩代わり、に……」
「……えっと、ごめん?」
「やあ」
四号の視線の先にいたのは、五号に拳銃を突き付けられたシャディクであった。
シャディクだってどうしてこうなったのかわからない。可能なら誰か教えてほしい。とりあえず引きつった笑みを浮かべておいた。
「あの部屋にいるとSAN0に挟まれて辛いから逃げ出してきちゃった!遊ぼうよ」
「__何故」
「何故って」
五号が微笑む。
「恋の味が知りたいんだ」
どこか狂気の滲んだ笑顔だった。
【ファイアトリガー】四号vs【トリガーセクシー】五号
五号→四号【攻撃】dice2d6=5 6 (11) (5)
四号→五号【炎弾】dice3d6=5 3 1 (9) (6)
五号→四号【囁き】dice2d6=3 1 (4) (7)
四号→五号【火球】dice3d6=4 6 3 (13) (8)
五号→四号【押し倒し】dice2d6=5 1 (6) (9)
四号→五号【接射】dice3d6=3 3 1 (7) (10)
- 157二次元好きの匿名さん23/12/01(金) 23:17:40
五号ソウル放出:dice1d6=1 (1)
五号の射撃が、四号を正確に射抜いた。
四号が身を低くして回避する。腰の時計の歯車を、一度、きり、と回す。同時にもともと赤く輝いていた金属が、今度は深い藍色に輝いた。
まるで、高熱の炎のよう。
「おいたがすぎるよ、可愛い弟」
声は無感情だ。ただ、無数の炎弾が空中に現れる。四号は、ただ、手を前に振るだけ。さすれば、それらはまるで、弄ぶように__
五号の四肢を、奪った。
ほんの一瞬で。シャディクは、解放される。尻もちをつく。はっとして隣を見れば、どうやら五号は死んだらしい。コイツもヘルER送りになるのか__なんて考えていると、不意に。
四号が、静かに五号の傍に屈みこんだ。
「……僕は……ついに、人間を……殺したのか」
「四号?」
「僕は確かに人類の味方であったはずなのに」
四号が懐から何かをとりだす。よく見ればそれは、薔薇の花のような形をしていた。なんこれ。薔薇である必要はあるのか。なんで薔薇なんだよ。てかこれなんだよ。もはや焼け焦げてしまった五号のくちびるに、それを含ませる。
「これで彼は僕のことを忘れた。僕は彼の兄である資格を失った」
「……四号」
「シャディク、君はやっぱり『彼』にそっくりだ。あの日怪異の手を引いて、僕を裏切って逃げたあいつの__」
不意に、四号がこちらを向く。
できれば過去シリーズ読んでないとわけわからん発言はやめてほしいなあとおもった。読まなくてもいいぞ!BLは八割方雰囲気でできている
dice1d3=3 (3)
1:「……これは君の分。とっておいて」と言って去っていく。
2:「……ごめんなさい……五号……」と発狂。ウワア平均SAN値が減った!
3:まってなんで今四号に俺押し倒されている?
五号のターンdice1d3=1 (1)
1:五号「……四号、って人、誰だっけ?dice1d2=1 (1) (1:四号 2:シャディク)と交流」
2:五号「兄さん!なんで忘れさせようとしたの!?兄さんと交流!!!!」
3:五号「しゃーでぃくっ♪恋愛系サービスシーンdice1d6=5 (5) しよ♡」
- 158二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 00:28:44
表紙に3人いるタイプになってしまうのか…
- 159二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 06:08:40
時々エランが、マッチョに見えるのはなぜ?
エランてどっちだ?この前様子がおかしかったのは五号だったけど… - 160二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 09:05:09
- 161二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 11:31:03
エランたちがゴツく見えるのは順調にシャディクが受けに覚醒しつつある証拠だよ
BLだと攻めの肩幅やたら広かったり顎尖ってたりするんだ… - 162二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 13:34:23
そうなんだ…血を血で洗うその裏で、順調に世界に負けつつあるんだね、ヘルでも暗躍する強制力…
両側を同じ顔で固められるシャディクの未来がチラついちゃう… - 163二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 21:15:01
「……彼って、いうのは」
「名前も顔も、同じ存在から分化したように……まさかこれも、怪異だということなのか?」
「いやそれは無作為に世界線を増やしまくってるえいきょ、ひっ!?」
唐突に、押し倒される。
嘘だろ【押し倒し(プッシュダウン)】って戦闘スタイルセクシーの固有特技だろ。コイツファイアトリガーだよな?それはできないはずだよな!?シャディクが咄嗟に身体を丸めて防御姿勢をとる。
と、
ぱたり。頬に雫が降ってきた。はっと目を開ける。見上げた四号の顔は、見たこともないくらいくしゃくしゃに歪んでいた。腹が奇妙に痙攣して、こぼす涙が光に照らされてきらきら輝いている。四号は涙を隠すように、シャディクの腹に顔をこすりつけた。
「彼も、五号も、僕のことをもう覚えていない。彼等は__君も、誰かのもので。僕は特別であるがゆえに、孤独でなければならない。人類の味方であるためには、特定の何かに執着してはいけないんだ。だから、僕は……どうして……」
「……四号」
「いた」
シャディクがその頭に指先をのせようとしたところで、ふっとどこからか声が聞こえてくる。それでようやく、気付く。あ、あぶないところだった!今完全にBLに取り込まれていた!!サンキュー五号!!!!
五号はシャディクに縋ったまま動かない四号に近づくと、屈みこむ。「見たことない顔。でも僕にそっくりだね」と囁きかける。
「ねえ。僕、何かを忘れている気がするんだ。君は何かを知っている?」
「……知らない」
「うそつき」
確信を持った口調だ。五号がくいと、振り向いた四号の顎を掴んだ。
「おしえてよ。君は僕の、大切な人だ。違う?」
コイツもしや総攻めか?シャディクはそっと、フェードアウトするために身を引いた。
交流成否:dice3d6=3 5 4 (12) (7以上で成功)
dice1d3=1 (1)
1:「君の兄だよ」と間髪入れず言う。対消滅チャンスだ!
2:四号が「……シャディク、五号を頼む」と言ってふらりと消えようとする。
3:「……ねえ四号、ちょっと五号とキスしてくれない?」と提案してみる。
- 164二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 21:44:40
シャディクw
四号の薔薇が台無しじゃないか - 165二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 21:56:31
「君の兄だよ」
「シャディク!?」
「……ふーん」
五号が半目になってこちらを睨む。それから四号の顎を掴むのをやめると、そのまま流れるように今度は胸倉を掴み上げた。わ……ワア!治安が悪い!!シャディクはそっと身を引いた。だってこう、シンプルに怖いし。いや今更ではあるけれども。五号は笑みをたたえて、あいているもう片手で自身のくちびるを撫でた。繊細な顔立ちに似合わぬ、やけに荒々しい仕草だ。
「ずっと口の中に薔薇の香りが残って離れないんだ。君のせいかな?」
「__僕は、」
「言い訳は聞きたくない。それで、君が僕の兄なんだって?」
五号がグイ、と四号の体を引き寄せる。耳にくちびるを寄せて、囁く。
「僕ね、ずっと。コイビトがほしかったんだ。君に頼んでもいい?」
「……待って、僕達は兄弟で、」
「ボロが出るのが早かったね。ついでにそれ向こうに残してきたSAN0兄弟の前でも言える?」
シャディクの頭上にヘルワイプがあらわれる。まだゆっくり状態のままのグエル。をやたら幸せそうに抱きしめるラウダ。こいつら揃ってもうたすからないぞ引いたんだっけ? 次ラウダのターンだからそれまでにゆっくり状態は解除してほしい。ちょっと怖いし。
四号の額に汗がにじんでいる。薄い頬が、微かに上気しているのがわかる。あと同じ体格のはずなのにこころなしか五号のほうがちょっとガタイがいい。
「ねえ?『兄さん』」
このまま対消滅してくれ!と割かし真面目に願うなどした。
dice1d2=2 (2)
1:四号が顔を真っ赤にしてこくりと頷く。ヨシ!
2:「……うん、兄さんは応援しているよ」……なんて?
dice1d3=3 (3)
1:ラウダ「ゆっくり兄さんといっしょにサービスシーン!」
2:ラウダ「兄さんは元に戻すよ。それで……dice1d3=2 (2) (1:四号 2:シャディク 3:兄さん)と交流かな」
3:ラウダ「恋愛系サービスシーンするかあ」
- 166二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 22:12:53
ラウダは恋愛系サービスシーン選びがちだな
グエルはゆっくり状態から戻れるのか? - 167二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 22:17:11
裏処理ダイス
恋愛系サービスシーン:ラブシーン
シーン:略奪を受けてからっぽになった民家
「……」
「ふふ。ふふふふふ」
「怖い」
「あまり正気ではない」
控室に帰ってきても、グエル(胴体がついている)は目が死んでるし、ラウダもずっと笑ってるし、何かこう、明確にSAN値の低下を感じる。いるだけでスリップダメージを受ける気がする!
__さっきの言葉、どういう意味なのだろう。
シャディクは脳内で反芻する。四号が言っていた__明らかにド攻めの顔をして自分に顎クイする男の前で言っていた言葉。五号のフラグ相手で四号以上に強い奴いた?だいたいずっと兄さんってよんでたし記憶喪失ネタってめちゃめちゃ典型的なアレじゃないの?……四号が5シャディ気ぶり四号である可能性には、とりあえず目を瞑っておきたい。
「さて!ラウダには恋愛系サービスシーンをやってもらうよ」
「……なんで?」
「だってこいつ今ソウルの数がぶっちぎりでトップだから下手に戦いを仕掛ける意味ないし……」
「おい誰かコイツ殺せ!奪え!!」
「わお野蛮」
イエルがにこりと笑う。蛇のように目を細める。濡れたように赤いくちびるが、ゆっくりとゆるやかな弧を描き、確実に精神の何かが崩壊しているラウダに、囁きかける。いいかい。フリでもいい。どうせきわどいところは暗転するから雰囲気さえやってもらえばいい。今回君にやってもらうのはね。
「『ラブシーン』だよ」
シャディクはそっと身を引いた。そしてドン引いた。主に燦然と輝く「6」を出しやがった今しがた書いてる人の別窓にあるクトゥルフWEBダイス様のサイトに。
dice1d3=2 (2)
1:ラウダ「……うん!いこっか、ゆっくりにいさん!」
2:ラウダ「えと、ウケるのはシャディク……だったよね?おねがいしてもいいかな?」
3:ラウダ「じゃあ、そうだな……dice1d2=2 (2) (1:四号 2:五号)で」
- 168二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 22:37:27
「……ウケるのは、シャディクだっけ」
ラウダが立ち上がる。狂気の宿った瞳に、少しだけ冷静な色がのる。シャディクはとんでもなく嫌な予感がしてそっと身を引いた。しかしそれより先に、『ここで下手に意識してるフリする方が逆にフラグになるのでは?』と思い直し、ごくりと喉を鳴らす。ラウダが手を、差し出す。
「おねがいしても?」
「……あー、優しくしてね?」
五号がじっと、こちらを見ていた。
どうもみなさんこんにちわ、ゆっくりグエルだぜ ゆっくりボブです
きょうはラブシーンについて解説していくぜ えっなになに?ききたい、おしえてグエル!
ラブシーンとは、映画なんかで恋人同士が恋を囁き合う場面、特に接吻したり抱擁したり、裸で布団にくるまったりと、つまるところ端的に表すと情事を暗示する部分のことを指すぜ。ちなみに主にテレビドラマ等には「ラブシーン」、歌舞伎等の伝統芸能では「濡れ場」と呼ぶ。同じ意味だけど、使う場面が異なるんだぜ へえ!参考になりました。だから今ラウダさんとシャディクさんは今ベッドの上にいるんですね!
うーん、でも俺はあれは不正解だと思うんだぜ えっ
何せ「ラブ」シーンなのに、なんだあの背景設定?屋敷に入ってきた大盗賊とその屋敷の主って。もっと純愛っぽい場面いくらでもあっただろ。あとシャディクなんかめちゃめちゃ抵抗してるし 手厳しいんですね、グエルさん
…… グエルさん?
ううん、なんでもないんだぜ!じゃあ今日はこのへんで、ご視聴ありがとうございました! チャンネル登録高評価、ガンスタグラムのフォローよろしくおねがいしますね
サービス成否:dice2d6=3 4 (7) (7以上で成功)
dice1d3=1 (1)
1:(セットの照明をいじってさっさと終わらせる)
2:……さっさと終わらせてくれるのはありがたいんだけどさ、腕を刺す必要あった?
3:ふと、「君と共犯者で『あった』こと。嬉しかった」と言われる。
- 169二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 22:37:41
これはもうダメな感じ…?
巻き込まれ、振り回され続けるシャディク…心労が祟りすぎて頭髪が心配 - 170二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 22:45:05
シャディクの場合抜け毛があるんじゃなくて髪艶が減ってしなってなるタイプの毛髪ダメージのほうがインパクトありそうだね
解説ボブがグエルに困惑してるのかわいい - 171二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 22:49:02
「これでいいの?」
「うん!視聴率はあがったし、これでラウダはぶっちぎりのトップだ。おめでとう」
「……」
太陽照明をいじれば、一瞬で朝チュンさせることも容易い。
演技で十分なら、変に捻る必要もない。ついでになんらかのそれらしいことをさせる隙間も与えなければいい。イエルはにこにこしているし。
ただ、ラウダは。こちらをじっと、鳶色の瞳で見つめていた。
「何か不服なところでも?」
敢えて尋ねる。聞かれれば、ラウダだって諦めるしかないはずだ。ラウダは__しかし。少しだけ俯いて、軽く手を握り。少しだけ、目を伏せた。
「ううん。ただ……あなたには感謝しているよ。すごく。ありがとう、この番組の間ずっと」
「何を言ってるんだか。俺達は敵同士だよ」
「そうだね__」
「じゃあ!」
シャディクがにこりとわらって、パチン! 手を叩いた。とたんに今まで乱れていた帽子が、長剣へと姿を変える。ラウダははっとして身を引いた。シャディクはニイ、と笑みを浮かべる。微笑む。
__巡目は残されていない。これが、シャディクにできる最後になるかもしれない。
今のシャディクのソウルは(四号のお情けにより)0。一方現状トップのラウダは1150。最大打点でソウルを放出させても届かない。であれば、やるべきことは、ただひとつ。ふわりと、まるで、あの時のラウダのように__空中を蹴って二段ジャンプで飛び跳ねると、シャディクは太陽を背負い、に、と笑みを浮かべてみせた。
「俺、【回収人(コレクター)】、シャディク・ゼネリは!」
眼下のラウダ、割とこれまで空気だったミオリネ、驚いたように目を見開く五号、恐れるようにくちびるをわななかせる五号、あとゆっくりグエル。
「この場にいる全員に、決闘を申し込む!」
振り上げた剣が、ギラリと嫌に輝いた。
喧嘩を売る順:dice5d100=28 62 65 13 82 (250) (順にグエル→四号→五号→ラウダ→ミオリネ。数字が低かった順に消していきます)
- 172二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 22:56:31
いけるのか!?今回のシャディク腕が立つイメージが全くないんだが、喧嘩売って勝てるのか?
- 173二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 23:14:20
「……シャディクっ、何を!?」
「あっはは!楽しかったよ、お前との友達ごっこ!まずは現在トップの『共犯者』くんから、頂こうかな!」
「ぐ、」
ラウダがくぐもった声をあげて、シャディクの剣戟を受け止めた。バチバチと火花が散って、照らされる。空気を読んだ太陽が隠れて、曇り空から、雨へ。微かに靄がかって視界がわるい。しかしそれでも、相手の位置と急所を把握することぐらいはできる。
ラウダが剣を構え直した。それから少しだけ顔を歪めて、「どうして……」ともう一度呟いた。なんだか傷ついたみたいな表情だ。最初からこうなることはわかりきっていたはずなのに。滑稽だね。
「どうしてって、簡単だ。俺は願いを叶える。そのためにはお前から、全員から奪わなければならない。大丈夫。一撃で、殺してあげる」
「……わかった」
ラウダが覚悟を決めたように、瞳を金に閃かせる。鮮烈に、鮮明に。銀色の光を放つ刀と相まって、なんだかおとぎ話に出てくる騎士のようだ、と思った。
「なら僕だって、容赦はしない。『たのしかったよ、お前との友達ごっこ』」
【ドラゴンドーザー】ラウダvs【セクシーサムライ】シャディク
ラウダ→シャディク【攻撃】dice2d6=4 5 (9) (5)
シャディク→ラウダ【斬り下ろし】dice3d6=6 6 3 (15) (6)
ラウダ→シャディク【速衝】dice2d6=3 3 (6) (7)
シャディク→ラウダ【横凪ぎ】dice3d6=3 3 5 (11) (8)
ラウダ→シャディク【飛び蹴り】dice2d6=1 5 (6) (9)
シャディク→ラウダ【連斬】dice3d6=5 5 6 (16) (10)
- 174二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 23:21:16
ラウダソウル放出:dice1d6=6 (6)
「ッは、」
「まず一つ!」
鮮やかな一太刀でラウダを切り裂き、シャディクが弾けるようにわらった。ところでここでソウル放出最大値ひいてもまだラウダの暫定トップってマジ?狂いがすぎるだろ
遅れてやってきた他の面々が、真っ赤に染まったシャディクを見て絶句する。その中でもグエルは、いち早くこちらにやってきて、「ラウダ!?」と叫んだ。駆け寄ってきて、頽れた。ちなみに突然ゆっくりラウダになって解説をはじめたりはしない。残念だったね?
シャディクはくちびるにだけ笑みをのせて、グエルに向き直る。切っ先を向ければ、グエルの肩が少しだけぴくりと跳ねた。狂っていても、本能で殺気は判断できるらしい。
「さて。次の相手はお前、ということでいいのかな?」
「……あかずきんを喰らう悪い狼を、仕留めそこなっていた」
「まだそんなこと根に持ってたんだ。俺の腹を裂いて、石でも詰めるのかな?」
「ああ」
グエルが顔をあげる。その首に、継ぎ目のようなものが見えた、気がした。
「必ず」
【サムライドーザー】グエルvs【セクシーサムライ】シャディク
グエル→シャディク【攻撃】dice3d6=1 5 1 (7) (5)
シャディク→グエル【斬り下ろし】dice3d6=1 2 5 (8) (6)
グエル→シャディク【重打】dice3d6=1 4 1 (6) (7)
シャディク→グエル【横凪ぎ】dice3d6=5 3 2 (10) (8)
グエル→シャディク【飛び蹴り】dice3d6=6 1 5 (12) (9)
シャディク→グエル【連斬】dice3d6=2 2 6 (10) (10)
- 175二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 23:30:56
グエルソウル放出:dice1d6=5 (5)
「二つ。……あったまってきたね?」
グエルが物言わぬ骸となる。
シャディクの趣味が著しく悪ければ、壊れた二人の体を使って何らかのアートをつくることにより高度めなBLにしただろうが、残念ながらそこまでするほどの覚悟も、趣味の悪さもない。せいぜいが軽く蹴って、近づけてやる程度。じわりと地面に滲んだ血が、重なった。ような気がした、なんて言っておいてあげよう。なんて考えていると、
バン、バン!
二発、銃声が響く。シャディクはひらりと身を捻って回避した。そこに立っていたのは、腰の懐中時計を青く光らせた、青薔薇の美少年__四号だ。シャディクは振り返り、暮れてきた日の赤の中で、金色の髪を揺らした。
「いきなり撃ってくるなんて。君は人類の味方じゃなかったの?」
「ああ。人類の味方だ。だから君を撃つ。撃たなければならない」
四号の声は淡々としている。烏は黒いというように、卵が白いというように、ただ当たり前の事実を指摘するのだというような口調で、呟く。
「今の君は、敵だ」
……ちくり、と。
心の奥の柔らかい部分に、何かが刺さったような気がした。
【ファイアトリガー】四号vs【セクシーサムライ】シャディク
四号→シャディク【攻撃】dice3d6=2 3 1 (6) (5)
シャディク→四号【斬り下ろし】dice3d6=2 3 3 (8) (6)
四号→シャディク【早撃ち】dice3d6=5 3 3 (11) (7)
シャディク→四号【横凪ぎ】dice3d6=5 3 6 (14) (8)
四号→シャディク【接射】dice3d6=4 6 5 (15) (9)
シャディク→四号【連斬】dice3d6=4 1 3 (8) (10)
- 176二次元好きの匿名さん23/12/02(土) 23:59:47
シャディクの斬撃が、四号の肩に振り下ろされる。
四号は軽く身を捻って、間一髪でそれを回避した。装飾のリボンがちぎれるのに視線を奪われた瞬間、目にもとまらぬスピードの早撃ちがとんでくる。シャディクの体勢が一気に落とされる。そのまま真っ直ぐに、突っ込む!
キン、と金属のぶつかる音が鳴った。
四号の腰に飾られていた時計の長針が、細身の剣に変わる。とはいっても刃があるわけではないので、こちらに攻撃されるわけではない。防戦一方の四号を、シャディクは真っ向から打ち崩す。
「人類の味方だなんだって、気取ってさ。結局お前は臆病なだけだ」
「そうかもしれない。……ううん、そうだね。僕の時間はあの時止まってしまった」
「俺はそいつのことを知らない!そいつとは関係ない!俺は『彼』じゃない!」
「……知ってる」
ご、と。
不意に、腹に銃口を押し付けられる。シャディクが目を見開く。見下ろす。銃全体が、真っ青な炎に包まれる。
「だからこれは、『四号』としてのわがまま」
__今の君は、僕の弟を預けるのに値しない。
衝撃。身体が吹っ飛ぶ。叩きつけられる。意識が、薄れていく。ああ死ぬのだ。……負けたのだ。残酷に横たわるその現実を直視した瞬間、シャディクの脳が、壊れていく。
「兄さん!」と四号に駆け寄っていく五号が見える。しかししばらく何事か話したあと、彼は顔を真っ青にして、シャディクに近寄ってくる。こんな時ばかり、聴覚、それだけは、のこっていた。
「……嘘だよね、シャディク。ずっと一緒に居られるよね、僕たち__」
__今、この瞬間。
シャディク・ゼネリの地獄堕ちが、ほとんど確定した。
放出されたソウルdice1d2=2 (2)
1:四号が一人で全部貰う 2:五号と山分け
dice1d3=1 (1)
1:グエル「dice1d2=2 (2) (1:恋愛系 2:感動系)サービスシーンをする」
2:グエル「dice1d2=2 (2) (1:四号 2:ラウダ)とdice1d2=1 (1) (1:交流 2:dice1d6=5 (5) サービスシーンdice1d5=2 (2) )」
3:グエル「……最後くらい、シャディクと交流するか」
- 177二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 00:08:47
「……よかったの?」
五号が声を小さく潜めて、四号に尋ねる。
あの時シャディクにとどめを刺したのは四号であり、またそのまま五号に攻撃せずにシーンを閉じることを宣言したのも四号だ。四号はすべてのソウルを自分のものにする権利がある。
だのに。彼はそれを、拒んだ。
すべてを自分のものにすれば、逆転してトップに立つことすらできたのに。まるで応援するかのように、その半分を五号に与えた。現在のトップは五号だ。巡目も残されていない、もうここから四号が勝つ手段は、ないといってもいい。
四号は五号の方をみて、どこか穏やかに微笑んだ。それからその手を抱き、願うように、歌うように、こう囁く。
「君は大切な、弟だから」
五号→シャディク好感度:dice1d100=20 (20)
五号→四号好感度:dice1d100=69 (69)
四号→五号好感度:dice1d100=56 (56)
四号→『彼』好感度:dice1d100=41 (41)
__一方その頃 ヘルER
「詰んだ……終わった……」
「シャディク、強かったね。あっ地獄行き確定おめでとう」
「いい笑顔!」
「ふふふ。本気だよ?『共犯者』」
「馬鹿がよお!お前もどうせ二位で願いは叶わないんだからな!」
「シャディク、少しいいか」
不意に。
グエルが、シャディクを見下ろした。
感動系サービスシーン:dice1d6=5 (5)
- 178二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 00:27:30
(参考程度に)
四号→シャディク好感度:dice1d100=68 (68)
四号→人類好感度:dice1d100=64 (64)
「何故戦いを仕掛けた」
淡い月光の中、こちらを見下ろして、グエルが尋ねる。
シャディクは地に膝をついたまま、それを見上げた。それから肩を竦めて、「何故って」という。
「勝ちたかったからだよ。それ以外に何かある?」
「負けたら地獄に落ちるのが確定であっても?」
「そりゃまあ、怖くなかったと言えばうそになるけどさ。それでも俺は、進みたかった」
「……」
グエルの表情が、逆光になって見えない。
ただ、立ち上がる。青色の瞳には、何の感情も乗っていない。シャディクは眩し気に目を細めて、自嘲する。もしかして、一番狂っていたのは、悪魔でもない、グエルやラウダでもない、自分だったのかもしれない。グエルはぽつりと、小さく呟いた。
「……俺は、そうは見えなかった」
「え?」
「お前にも、あったんじゃないか」
叶えたい、願い。
グエルが呟く。そうして、振り返って、夜空の中に消えていく。叶えたい願い。シャディクは頭の中で反芻する。__叶えたい、願い。あった。そう、あった。あったはずだ。これは、この、願いは。
この感情は__
dice1d3=3 (3)
1:絶対、BLを、回避したかったぁああ……(ボロ泣き)
2:そういえば俺まだミオリネを殺してないな!?!?
3:……
- 179二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 00:39:39
「……」
何か。
頭の奥に、何かが、よみがえりそうになる。
シャディクは真実を探求する探偵であり、かつ迷いなく『最適解』を選べる冷徹なまでのリアリストでありながら、どういうわけかオカルトに傾倒していた。それは何故か?他の出演者が兄弟で固められている「シーズン1123」にシャディクが招待された。それは何故か?
__シャディクはどうして、悪魔を呼び出す魔法なんて知っていた?
本来ヘルPは骸骨であるはずなのに、シャディクとそっくりの男だったのは何故だ?何故彼は他の出演者をさしおいてシャディクにだけ執拗に絡んできた?それは、全部、もしかして、
「シャディク」
不意に。
四号が、近づいてくる。「ソウルのマイナス分はー400だよね」と言って、何やら手元の時計の螺子をカリカリと回す。操作、する。
「君にソウルを受け渡したい」
「……えっ」
「そうすれば地獄行きにならずにすむよ。シャディク・ゼネリ」
「そんな、君は……どうして」
「僕は人類の味方だから」
善良な人間が怪異の手に堕ちることを、望んではいない。
四号の手が、こちらに、向けられた。
dice1d3=2 (2)
1:……うなずく。
2:首を、横に振る。
3:「ルール外でのソウルの受け渡しは禁止だよ、四号くん」
1の場合dice1d2=1 (1)
1:四号のソウルから 2:五号のソウルから
- 180二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 00:53:29
「……ごめん、不要だよ」
シャディクは力なく首を横に振り、四号の手を拒む。四号は少しだけ眉を顰め、「それが君の選択なの」と尋ねた。
こくりと、頷く。
「そう」
四号が去っていく。無関心に。ただ、小さく、「次に出会う時は敵同士になるんだね」とだけ呟いて。「今もだよ」と心の中でひとりごとをいいながら、その後姿に、手を伸ばすことができなかった。
『結果発表』
一位:五号 900ソウル
二位:ラウダ 800ソウル
三位:四号 700ソウル
四位:グエル 0ソウル
結果が映し出されるのが見える。シャディクの座っていたヘルソファーが、大きく口を開ける。そうしてシャディクを、
ごくり
飲み込んだ。
「さて一位になった五号くん!君の願いを、教えて!!」
イエルが嬉しそうにマイクを鳴らす。もうとりかえしつかないのでやっぱり発狂したままのジェターク兄弟。どこか悲しそうに、五号の後ろ姿を見る四号。そうして五号は、祈るように、願うように、手を組み、こういった。
「『好きなひとと、幸せな結婚がしたい』!」
光が、瞬く。
眩いほどに。
dice1d3=3 (3)
1:ぴかぴかひかっておわり
2:四号がなんかウエディングドレスにかわる
3:……!?ヘルソファがシャディクをぺっと吐き出す!?!?
- 181二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 01:08:35
「っへ、」
光が溢れた、瞬間。
ヘルソファーが律動し、ぺしゃ、とシャディクが吐き出される。呆然としていると、いつの間にかシャディクの身に纏っていたスーツが、白く、しろく変わっていく。確かに地獄に取り込まれた、確かに死んだ、確かに今の自分は、悪魔の同類であるはず。なのにまるで、色が抜けていくように。呆然と見下ろしていると、不意に。五号が、近づいてきた。
「シャディク」
片膝をついてこちらを見つめてくる彼は、衣装も相まってまるで王子様か何かのように見えた。あと作画がなんかこうち〇お集合無意識に見えた。わかる。ち〇おってこんな感じの絵柄だよな。
五号の手のひらが、シャディクに重なる。そうして薬指に、ちゅう、と小さくくちづけられる。瞬間、ぞ、と。ぐるぐると、頭の中が書き換えられていく。何か大切な部分を忘却していく。だめだ、あれは。あれは、せっかく『おもいだした』、大切なことのはずだったのに。いやだ、わすれたくない。わすれたくない! ゼエゼエと肩で息をする。震えるシャディクから、五号はくちびるを離した。
「ねえ、シャディク」
やっぱり僕、シャディクがすき。
四号は家族として大切だ。同じ回収人として苦楽を共にしたグエルやラウダも好きだ。兄さんが愛する人類も、きっと愛せると思う。だけどもきっと、この思いを捧げたいのは、ただ一人だ。
「……この恋は、叶うかな?」
こてりと、五号が小首を傾げた。
dice1d3=3 (3)
1:うなずく。(五号エンド)
2:「ごめんね。叶えて、あげられない」(イエルエンド)
3:「……ありがとう、五号」(???エンド)
- 182二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 01:28:45
(エピローグ)
「……ありがとう、五号」
「それって__」
「よみがえらせてくれて、ありがとう!」
「えっ」
シャディクはひらりと五号の手を振り払うと、そのまま駆け出した。頭の中で数度呪文を唱えて、門を開く。ここを通れば現実世界に帰れるはずだ。つまるところシャディクが五号につかまることも、ついでにいえばイエルの嫁になることもない。ニイ、と微笑み、ぐるりとその奥へ落下していく。
たとえこの先が絶対BLになる世界でも、その世界に負けない強い意思を持ってフラグを回避しつづければいい。
「それじゃあ僕は現世に帰るよ。二度と来ないからね!」
「あ、まって、待ってよシャディク!待って!」
「待たない!!」
シャディクの姿が門の向こう側に消える。取り残された五号ががっくりと膝から崩れ落ち、ついでに四号が「だから言ったのに……」と小さくため息をついた。ヘルピープルたちも賛否両論、ある者は「よくやったシャディク」「それでこそ回収人」「割と再登場期待してる」と騒ぎ、またある者は「この場合どうなるの?」「一緒にヘルビールのみたかったのに」「シーズン1122以来の迷走回」「やっぱあの顔の男ロクな奴いねーわ」と好き勝手文句を言う。
そんな中で。
ただイエルだけは、微笑みを湛えたまま。そうっと、残された帽子を拾い上げた。そのつばに小さくくちづけを落とし、こらえきれないような笑みをこぼす。あの日を思い出す。血縁、性別、何もかもに阻まれて彼と結ばれることができなくて、ついには悪魔と契約までした日。結局敗北して、こうして悪魔になった日。だけども彼は、イエルと同じように地獄におちて、イエルとは違い逃げ出すことに成功した。それに救われている、といえば、もしかしたらちょっと嘘になるかもしれないけど。同じところにおちてほしかった、気もするけれど。
イエルの顔が、少しだけくしゃりと歪む。天使のようで、悪魔のようで、それでいてどこか、人間くさい表情だ。あの魔法を見つけてくれてうれしかった。僕のことをよんでくれてうれしかった。それでも、やっぱり。
「……そういうところ好きになったんだよね、兄さん」
【シャディクは番組を乗り切れた!エンド】
- 183二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 02:25:53
逃げ切り!?
- 184二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 02:46:18
シャディク頑張った!超頑張った!
- 185二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 03:42:16
シャディクが本気出したら予想外に強かった!戦闘シーンがゲーム画面みてるみたいで楽しい!
グエル0ソウルて散々な結果だったねw、
みんな兄弟だったんだね、そしてどの兄弟もお互い大事に思いながらも、微妙にすれ違いが生じちゃうのが切ないね、みんなもっとお互いに報連相しようぜ
シャディク逃げ切れたのが喜ばしいのに、なんかちょっと悔しくも感じるのは何故?
それは私が、世界に負けつつあるからなのかもしれないw
シャディク絵とても可愛い、瞳がキレイ!!
読みごたえがあってとても面白かったです!!ありがとうございました!!! - 186二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 08:02:30
- 187二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 09:56:26
ジェタークが珍しくフィジカル強くない…
回復遅め… - 188二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 10:21:10
やられてるのフィジカルじゃなくてメンタルの方だから…
- 189二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 10:49:08
ホントに逃げ切れたのか?
これ五号はまだ諦めて無いんじゃないか? - 190二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 10:56:54
シャディクの絶対にBLになる世界はまだ終わってないぞ!!
- 191二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 11:44:43
5号かなりしつこいぞ…結局捕まるんじゃないか
- 192二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 20:40:09
「あ……シャディク」
「えあっ」
会った。
知ってた。
とはさすがに言い過ぎだが、シャディクはこれに対し文句を言う資格くらいあるとおもう。あそこまで完膚なきまでに振って恋愛フラグへし折ってきたのに再会するのは嘘だろ。なんだか気まずくて身を引こうとすると、それより前に「あの!」と手を取られる。
「食事……行かない?」
近場のファミレスに入り、ちょっとした軽食を注文する。沈黙が落ちる。シャディクは不意に顔を上げて、五号の服装に目をとめた。紺のブレザーに青いネクタイ、近くの学校の🏫制服だ。
「君、〇学生だったんだ」
「まるがく……?ぼくは」
「やめて規制が入る」
「もう。番組は終わったのに」
五号が困ったように笑った。
ぽつぽつと、話される。あのあとのこと。そっくりに見えたが実はそこそこ歳が離れているらしい兄の四号は、なんだかんだ例の組織で働き続けている。最近は『箱庭怪異』とその人形の監視に行ってなにか良くないものを見てSANc1/1d3食らったり、若き実業家夫婦(両方男だ)のインタビューを切り抜いたりしているらしい。グエルとラウダは壊れた心を癒すため精神病院に通っているらしい。イエルは、……まあここはいい。どちらもどうせこの世界がBLである以上、彼らだって幸せになれるだろう。
ねこの形のロボットがオムライスを届ける。
シャディクが手をつける。五号はそれを見つめる。
「……あのさ。今はやっぱり、保留でいい」
五号がふいに、ちいさくつぶやいた。えなに?勝手に諦めた?思わず顔をあげると、五号は目を伏せたまま指先を忙しなく組み合わせていた。
「未成年に手を出したら捕まるのは君だ。迷惑はかけたくない」
法のおかげなの?俺今法のおかげで助かってるの?いや今はとか言ってるのは不穏だが何が起きてる?五号が、顔を上げる。こちらを見つめる。
「三年、たったら。また好きって言っていい?」
dice1d3=2 (2)
1:「え……」と唖然としてる間に「じゃ!」と去られた
2:「……それだけ?じゃあね」と金を置いて逃げる。dice1d2=1 (1) (1:追いかけてきた 2:こない)
3:こわすぎて咄嗟に「い、いいよ?」と言ってしまう
↓自己満足
- 193二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 21:53:20
時間差のやつじゃん…どこまでも一途に追われるタイプの
- 194二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 23:02:31
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- 195二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 23:03:14
「……は、はなしはそれだけ?それじゃ!」
「まって!」
去ろうとしたところで、手を取られる。
ブレザーに包まれた腕が少しだけ震えていた。見下ろした顔が真っ赤に上気している。しばらく迷うようにくちびるをわななかせて、それから見上げて、シャディクの指先を、自身の手に乗せた。
薬指に、ちゅう、と吸い付かれる。
かすかにぴりりとした痛みと、そうともわからない得体の知れない感覚がある。シャディクが思わず目を細めると、五号はこちらを見つめ、真っ直ぐに語りかけてきた。
「予約」
「ヘ__」
「逃げられるなんて思わないでね。地獄の番組で勝利したのは僕なんだ、その願いは、必ず叶えられる」
……それじゃ!
顔を真っ赤にして、走っていったのは五号だった。自分の分のお金だけ律儀においていく。別にこれくらい奢るのに、なんて一種現実逃避して、さらに「三年ってことはまだ全然余裕あるじゃん」なんて謎の思考回路の元逃避し、ふいに。ほんの少しだけ赤くなった肌を、じっと、みつめる
今まで色々なことがあった。たくさんの事件を解決したし、何度だってフラグに巻き込まれそうになった。イエルだって四号だって絡んできたし、ラウダとも共犯者やってたし。グエルも……あんま記憶にないけど一緒にいた気がする。でも、
(正面切って告白されるの、はじめてだったな……)
半分だけ残ったオムライスが、シャディクの前に鎮座している。
シャディクは五号がおいたお金を財布に入れると、つとめてそれらを意識から除外しつつ、ゆっくりとスプーンを持ち直した。
三年後、逃げきれているのか。
それとも捕まってしまっているのか。
それは(ダイスの)神のみぞ知る__
3年後時空
dice1d2=2 (2)
1:逃げたよ
2:逃げられなかったよ
四号dice1d2=1 (1)
1:元気に仕事中(最近の任務は箱庭の監視)
2:とある実業家を個人的に追ってる……らしい?
ジェ兄弟dice1d2=1 (1)
1:完全回復
2:完全回復(ただし互いへの依存・狂気・サロメは据え置き)
- 196二次元好きの匿名さん23/12/03(日) 23:14:45
まあ1位の報酬が叶えられないの番組的に破綻しちゃうからねぇ…
ジェターク兄弟は珍しくBL回避出来たね! - 197二次元好きの匿名さん23/12/04(月) 01:11:02
最終的には逃げられなかったけど、幸せにはしてくれそうだよ五号のやつは、うん、シャディクも五号も幸せになってくれ
四号はいつでもクールだ、選ばれなかったけど実業家の存在も気になる…
ジェターク兄弟は、ゆっくり状態から脱却出来てよかったよ…
ひとつ前のイラスト、三人ともかっわいぃです - 198二次元好きの匿名さん23/12/04(月) 07:37:28
おおむねハッピーエンドだね!シャディクは世界の強制力に負けたが
- 199二次元好きの匿名さん23/12/04(月) 19:08:50
まあハッピーエンドならよし!
- 200二次元好きの匿名さん23/12/04(月) 19:11:33
この結果をみてのミオリネの反応が気になる…
満足してる?
受け成分が足りなくて地団駄踏んでる?