【SS/音量注意】ルドルフ「度が過ぎるな、タマモクロス」

  • 1二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:31:08

      タマ「わざわざ生徒会室まで呼び出して、何のつもりや?」
    ルドルフ「君への苦情が後を絶たない。オグリキャップへの恫喝が著しいそうだな」
      タマ「なんやオグリがチクったんか?」
    ルドルフ「いいや、彼女からは何もないよ。但し、節度というものがある」
    ルドルフ「直情径行は御法度だ。君も故郷を誤解されるのは望ましくないだろう」
      タマ「自分を棚に上げてよう言うわ。アンタも大概やで、ルドルフ」
    ルドルフ「その様子だと、私に何か言いたいことでもあるようだな」
      タマ「ええ機会や。お互いに腹の内かっさばいて話そうやないか」
    ルドルフ「――――では、生徒会室の流儀で取り仕切らせてもらおう」

    エアグルーヴ「フリー、スターイル、トレセン!」
     ブライアン「……うぇいよー」

    エアグルーヴ「勝負は8小節4ターン、2本先取した方が勝利となります」
    エアグルーヴ「但し、ジャッジが全員一致した時、クリティカルで勝利です」
    エアグルーヴ「チャレンジャー、タマモクロス。先攻後攻、どちらを選びますか?」

      タマ「先行でぶちかましたるで!」
    ルドルフ「いい心掛けだ」

    エアグルーヴ「オッケー。先攻はチャレンジャー・タマモクロス。
           後攻はモンスター・シンボリルドルフで行います」

  • 2二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:32:10

    エアグルーヴ「ジャッジの皆さん、公平な判断をお願いします」


    ――――和歌華道を始めとする日本文化に定評のある、グラスワンダー

    ――――自由を愛する放浪者。たまたま生徒会室にいた、ミスターシービー

    ――――ノリがいいのでとりあえず審査員席に座った、マルゼンスキー

    ――――自称バイリンガル。世界レベルの審査を行う、シーキングザパール

    ――――今日は何故かデカいハットを被ってやって来た、フジキセキ


    エアグルーヴ「DJクリーク! ……ビートを聴かせてください」


    (再UP)超越 バトルビート TWIGY feat 餓鬼レンジャー

    エアグルーヴ「オッケー。先行タマモクロス、後攻シンボリルドルフ」

     ブライアン「DJクリーク、かま、せー!」


      ズチャ ズチャ ズチャ ズチャ

  • 3二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:32:20

    ボーグバトルするのかと思ったわ

  • 4二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:32:44

    タマモクロス1verse:

    ノコノコ出て来た生徒会長 燃やしたるわこのディベート会場!
    餓鬼のケンカやあらへんで まずはバース蹴って先制宣戦布告 
    正直アンタは仕事もやってる それは認めるで頑張っとるわ
    だけどホンマにこれだけ言わせぇ  ――――ギャグ寒いんや!

    シンボリルドルフ1verse:

    ギャグが寒いとはお門違いだな それは君が震えているだけ
    安いディスだけ続けていくか? あるいは尻尾巻いてすぐ出て行くか?
    ビートは超越TWIGYに餓鬼レン  高説交えるMICも弾ける
    愉しもうかタマモクロス    それでも私がまた独走

    タマモクロス2verse:

    独走だったらオモロくないで   しかめ面してつまんなそうやん!
    だからシービーに人気で負けとる その背中誰が尾いてくるんや!?
    笑えないのはセンスだけやない  オーラがウチより強面やんか!
    そこ退け会長ここでリコール   支持率ゼロパーマジでしごく!

    シンボリルドルフ2verse:

    支持率ゼロパー? ゼロゼロワンパー 例え僅かでもいるのさファンが
    一心同体誓うトレーナー 彼との歩みは日々挑戦だ
    脇を固めるナリタブライアン それで足りないならば不甲斐ない
    勿論エアグルーヴにも感謝  後は諸君の判断だ

  • 5二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:32:49

    >>3

    同志よ

  • 6二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:33:09

    タマモクロス3verse:

    強キャラ集めて日々挑戦?  どいつもこいつも一騎当千やろ!
    息も吸えんほどビビった後輩 引っ込め!シービー出さんかい!
    どいつもこいつも肩肘張って それで生徒会? それでええのかい?
    シリアスムードで何の芸もない モールでトレーナーとデートかい?

    シンボリルドルフ3verse:

    トレーナーとデートは別の話 開いたゲートで魅せる芸当
    あれはたまたま一緒にシューズを選んだだけでやましいところは何もない
    それが全てどうしたスケベ? ビートに乗ってやらしいプレゼン
    言いたいことはそれだけか? ラスト1verseチャンスはこれだけだ

    タマモクロス4verse:

    オモロいやないかシンボリルドルフ 愛しの男と一緒に過ごす
    それでええやん何が悪いんや?   トレセン学園日々が祭りや
    ウマ娘達がぎょうさんおるのに   アンタが混じらんのどうかしとる
    アンタを働かせたいんやない    共にレースで花咲かせたいんや!

    シンボリルドルフ4verse:

     ――――ああ、負けたよ   それでも胸が空くのは何故だろう?
    本音と本音のぶつかる表現   MCバトルで言うなら『証言』
    ありがとう、タマモクロス   君と咲かせる花と過ごす
    それが出来るなら素晴らしいさ MICの結んだ繋がりだ

       ギュゥゥーン...

  • 7二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:33:27

    エアグルーヴ「終了。それでは判定に移ります」
     ブライアン「ルドルフが負けを認めたなら、審査は必要ないだろ?」
    エアグルーヴ「これも形式だ。……レッツ、ジャッジ!」

       ドゥーン ドゥンドゥンドゥンドゥン ドゥンドゥン...

    エアグルーヴ「それでは、お願いします」

      グラスワンダー:青(チャレンジャー)
     ミスターシービー:青(チャレンジャー)
      マルゼンスキー:青(チャレンジャー)
    シーキングザパール:青(チャレンジャー)
        フジキセキ:青(チャレンジャー)

    エアグルーヴ「クリティカル! 勝者、チャレンジャー・タマモクロス!」

        わあああああ!!!!

  • 8二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:33:51

    マルゼンスキー:
    「ヒップホップなんて『ワイルド・スタイル』以来だけど、
     本当にスゴかったわ! ルドルフもタマちゃんもいきなり歌い始めるんだもん!
     タマちゃんは口が悪いと思ったけど、根っこにはルドルフちゃんへの思いがあって、
     私、最後はちょっと泣いちゃったわ。ダメね、すっかり涙もろくなっちゃって」

    グラスワンダー:
    「最後の降参がなければルドルフ会長に旗を上げていたのですが、
     心を打たれるままに敗北を認め、散り際の美学を心得たバースには感服致しました。
     チャレンジャーは3バース目の裏のネタを持ち出すのは、いかがなものかと思いましたが、
     それをラストで綺麗にまとめたスキルの高さは、お見事です」

    フジキセキ:
    「チャレンジャーの気迫とモンスターの冷静さが拮抗する、スタイルウォーズのバトルだったね。
     ライムを綺麗に落としながらアンサーを返し続けたモンスターのスキルを上回って、
     チャレンジャーの追い上げで捲り上げる、今シーズンのベストバウトじゃないかな」

    ミスターシービー:
    「私は最後の降参がなくてもチャレンジャーに票を入れたかな。
     ルドルフはタマモクロスに言うことがなかったようにも見えたしね。
     先行からキツいディスを連発したタマモクロスのハイペースが功を奏した形かな」

    シーキングザパール:
    「世界レベルの戦いだったわ!」

  • 9二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:34:09

    ルドルフ「今日の敗北と、君の言葉を胸に抱き、また新たな一歩を踏み出すとしよう」
      タマ「最後の最後まで堅苦しいやっちゃなあ。……そんなすぐには変わらへんか」
    ルドルフ「さてね。私だけじゃない、ここにいる二人と共に、道を模索していくさ」
      タマ「それと、愛しのトレーナーさんとも、やろ?」
    ルドルフ「さ、さて、何のことかな? それはまた別の話だ」

       バタンッ!

     オグリ「ルドルフ、聞いてくれ!タマは何も悪くないんだ!」
     オグリ「いや、タマにも悪いところはあるんだが、それでもタマとは友達だ!」
    ルドルフ「おや、君が呼び出されたと知って、わざわざ来てくれたようだね」

      タマ「オグリ……ほんまにゴメンな……」
      タマ「トレセン学園に来て、東京に来て、ピリピリしとったんや……」
      タマ「ナメられたらアカンと思って、なのにオグリは平然としててな」
     オグリ「タマ、私も故郷を離れて辛かった。都会はビルだらけで解り辛くて」
     オグリ「でも、同じ境遇のタマがいたから、この学園でも頑張れる気がしたんだ」
     オグリ「その、タマのタコ焼きは美味しいから、また作ってくれないか……?」

      タマ「な、なんぼでもつくったるわ! アホ、ぎょうさん食えや!」
     オグリ「タマ、ありがとう!」

       わいわいがやがや

    ルドルフ「やはり、HIPHOPは最高だな」
    ルドルフ「これも皆の実力ということか」
    シービー「ルドルフ、落ちてないよ」

       ― 完 ―

  • 10二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:34:36

    終わりです。1はルドルフ恋愛よわよわ概念好きなので解釈違いゆるしてね

  • 11二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:35:51

    面白かった

  • 12二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:37:30

    なんだこれ

    とにかくよし

  • 13二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 01:52:11

    例のスレへのアンサーだろうけどラップが上手くてビックリした

  • 14二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 02:03:29

    ヒップホップはよくわからないけど作者の熱量を感じる
    ハッピーエンドのおまけつきだ!

  • 15122/01/07(金) 02:04:01

    >>13

    あれはあれで面白かったけど、流石に後味悪かったから、

    勝手にSS書いたんだ。まあカフェの時にもいっぱい立ってたし、

    なんか深夜のテンションならいけるかなって……

  • 16二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 02:15:07

    シービーがルドルフにキツめの審査するのは解釈一致

  • 17二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 02:36:24

    なにこれ??って読んだけどオチも綺麗でよかった

  • 18二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 14:06:20

    好きよ

  • 19二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 23:56:19

    さすがに草

  • 20二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 23:59:55

    ラップスゴいし普通におもろい

オススメ

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