- 1二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:34:50
- 2二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:35:54
- 3二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:37:02
病弱美少女のあたしが
- 4二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:37:15
このレスは削除されています
- 5二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:37:25
ハズレスキルで異世界無双!
バカとハサミは使いよう - 6二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:37:36
パーティーを追放されましたが最強の悪魔の始祖達に拾われました
- 7二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:37:40
モテモテ
- 8二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:44:40
原作タイトル
【病弱美少女なんていらないとパーティーを追放されましたが最強の悪魔の始祖たちに拾われオークにモテモテで異世界無双!~バカとハサミは使いよう~】
主人公の病弱美少女が、10歳の時に神より与えられたスキル《オーク超絶強化》がクソすぎると村から口減らしのために追い出され、冒険者としてパーティーに入ったもののあまりにも病弱で役に立たないためにパーティーから追放されて絶望していたところに最強の悪魔の始祖たちに拾われてダンジョンに適応してオークサークルの姫となり超超絶強化したオークで世界へ進出して無双の限りを尽くす話。 - 9二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:45:32
既にあらすじが出来てて草
追放側も色々なパターンがあるしどんな人になるのかな - 10二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:46:57
キャラクターの設定
《主人公》
名前【(お任せ)】
性別【女性】
年齢【(少女で通る年齢で、お任せ)歳】
クラス【(戦士とか魔法使いとかモンスターテイマーとか剣と魔法のファンタジーっぽい冒険者の職業で、お任せ)】
性格【(お任せ)】
外見・特徴【(お任せ)+病弱】
チート【オーク超絶強化(固定)】
お任せ部分をどなたか早い者勝ちで決めてください。 - 11二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:47:36
名前【フレデリカ】
- 12二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:49:27
年齢 15
- 13二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:49:58
外見・特徴【赤毛でふわふわのツインテにそばかすの貧乳デカケツ美少女+病弱】
- 14二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:54:38
このレスは削除されています
- 15二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:54:41
このレスは削除されています
- 16二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:55:05
クラス 魔法使い:星3(転職) 赤魔法使い:星4 (熟練度を上げると星が上がるシステム)
- 17二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:55:09
このレスは削除されています
- 18二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:58:11
性格
オーク至上主義者 - 19二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:59:01
- 20二次元好きの匿名さん23/12/13(水) 23:59:24
大分かわいいなこの子…
- 21二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:00:28
- 22二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:00:56
えええ性格とクラスが削除されちゃっただと……こういう時って修正した方がいいのでしょうか?
- 23二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:01:56
別にスレ主が覚えてたならそのままでいいんじゃない?
- 24二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:02:11
- 25二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:02:59
フレデリカちゃんソシャゲにありがちな
ちょっと露出度の高い服装してんな…(好き) - 26二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:04:10
じゃあこれのままでガンガン進めます!
このスレの主人公
《冒険者パーティーのリーダー》
性別【(お任せ)】
年齢【(お任せ)】
クラス【(戦士とか魔法使いとかモンスターテイマーとか剣と魔法のファンタジーっぽい冒険者の職業)】
性格【(お任せ)】
外見・特徴【(お任せ)】
スキル【(お任せ)】
転生前【(転生前のお仕事とか死に様とかいろいろ)+この世界がなろう小説であることを知っている】
お任せ部分をどなたか早い者勝ちで決めてください。 - 27二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:04:16
病弱で椅子とか座りっぱなしでおしりのお肉むちむちなんだろうなって
- 28二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:05:03
性別【♀】
- 29二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:05:10
性別【(女性)】
- 30二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:05:16
年齢 27
- 31二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:05:25
年齢【(18)】
- 32二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:05:43
性格 ツンデレ
- 33二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:05:55
クラス【マジックナイト】
- 34二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:06:56
外見・特徴【金髪ロングで生意気そうなおっぱいばかでっかい低身長トランジスタグラマー】
- 35二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:08:29
スキル【全体指揮・高速詠唱・高速戦闘(スキル複数持ち)】
- 36二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:11:11
このレスは削除されています
- 37二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:11:11
転生前【終末期医療の若い看護師・随分親しく入れ込んでしまった子が亡くなって色々精神負担かかってたところに飲酒運転のトラックが突っ込んできて+この世界がなろう小説であることを知っている】
- 38二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:12:57
追加安価!
名前【(お任せ)】
転生前の性別【(お任せ)】
冒険者パーティーのメンバー【dice1d4=1 (1) 人】
- 39二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:13:42
転生前の性別【女性】
- 40二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:15:46
名前【カノン(花音)】
- 41二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:18:03
パーティメンバーは1名…
あれ?もしかしてカノンとフレデリカで二人で戦ってた感じ? - 42二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:18:21
- 43二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:20:49
入れ込んだ子に死なれて悲しくなり人と距離を取るように→ツンデレ
病弱なパーティーメンバーに死なれたくない→追放
こんな感じ? - 44二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:21:37
- 45二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:22:37
オプションでオークも付いてくるヨ
- 46二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:23:20
ここのオークめっちゃ人良さそうかオタクかのどっちかなイメージある
姫サーらしいし - 47二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:25:19
【原作設定】
フレデリカは冒険者パーティーを募集中だった高レベル冒険者、カノンに仲間に入れてもらうようにお願いする。
カノンは荷物運びからならば、とパーティーに迎え入れる。
こうしてはじめてのダンジョンに突入した二人だったが、フレデリカはミスを連発、うっかり死にかける。
あまりにも危なすぎるその姿に、カノンはパーティーを解消、フレデリカはパーティーから追放されるのだった。
涙してカノンの前を去るフレデリカだったが、カノンはダンジョンで命を失うよりは、と追うことはしなかった。
実はカノンはダンジョンの戦いで仲間を失っていたのである。
- 48二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:26:24
- 49二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:26:32
オークのエロ奴隷になる
- 50二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:27:45
- 51二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:27:51
凄まじい激闘を乗り越えるも力尽きそうになりながら撤退、
病室でフレデリカにラスボスに向かう時に謝罪を行い、
ラスボスの弱点を伝えて気絶する - 52二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:28:26
- 53二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:31:01
金髪褐色ギャルの狐耳巨乳美少女巫女とは!!!
名前【(お任せ)】
性別【(お任せ)】
年齢【(お任せ、外見年齢もべつに)歳】
クラス【シャーマン】
性格【(お任せ)】
外見・特徴【(お任せ)+金髪褐色ギャルの狐耳巨乳美少女】
スキル【(お任せ)】
特殊な設定【(実はこんな能力が、実はスパイ、実はだれそれが好き、みたいなのを自由にどうぞ)】
キャラクター三人目、おそらく原作がメチャクチャアレになる原因が集約されてる気がする
はやいものがちで自由にどうぞです キャラ安価はこれで最後だよ! - 54二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:32:24
名前【妲己】
- 55二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:32:40
名前【金剛いろは】
- 56二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:33:05
年齢【777歳】
- 57二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:33:35
性別【女性】
- 58二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:34:09
性格【明るい陽キャのようでいて恋愛弱者】
- 59二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:35:44
外見・特徴【理想のスタイルに変身してるだけで本来はろりっこ+金髪褐色ギャルの狐耳巨乳美少女】
- 60二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:37:18
スキル【呪術】
- 61二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:39:16
特赦な追加安価!
【転生前の名前】(金剛いろは※) ※実は転生者?(YESかNOかお任せ)
【転生前】(YESなら自由に設定どうぞ)
【特殊な設定】(お任せ、なさそうなら、なしってことで進めます) - 62二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:40:19
【転生前の名前】(金剛いろは※) ※実は転生者? YES
- 63二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:41:52
【転生前】花音の病院で花音に看取られた子 初恋も花音
- 64二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:44:08
特殊な設定はなしで進めますね
- 65二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:44:36
- 66二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:45:11
- 67二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:45:13
【特殊な設定】転生前の妲己はカノン(転生前)の事が好き。
しかし彼女の身体の中には特殊な妖魔が封じられており…
(カノンがフレデリカに対してヤンデレになったのは中の妖魔が妲己の身体の支配権を徐々に乗っ取り、
カノンを唆してヤンデレにしていたから。) - 68二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:47:29
転生者が同じ世界に二人いると色々カオスなことになるな
- 69二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:49:26
- 70二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:49:34
花音に釣り合うようにナイスバディに!とか
本来は成長する前に亡くなってるから耳と褐色成分抜いたちびっこなんだろうかとか
色々重たそうな感じが想像できる - 71二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:52:05
病弱で恋愛経験とか当然できず転生後も失敗とか悲しいことが安易に想像ついてな…
- 72二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:54:45
【原作設定】
カノンは去ったフレデリカを探して街の仕事を紹介しようとするものの、すでに彼女は街から姿を消していた。
心残りを感じながらも再び冒険者家業をはじめたカノンの前に現れる、神の使いを名乗るシャーマン、妲己。
彼女はダンジョンより現れるという世界を塗り替える脅威を止めるために、と、カノンに協力を求める。
快く協力を約束して二人はダンジョンの探索を進めていく。
そして二人の前に現れる、超絶強化されたオークの軍団を率いる姫と化したフレデリカ!
フレデリカはかつて神によってダンジョンに追いやられたオーク達のために地上に国を作ろうとしていたのだった。
カノンはフレデリカを説得しようとするものの、なぜかフレデリカとの会談は上手くいかず、一度追放したことの恨みとばかりにオークを差し向けられてダンジョンから脱出することとなる。
失意のカノンを慰める妲己は、そのまま彼女を性的な意味で美味しく頂いて結婚までかます。
そしてダンジョンからオーク軍団を率いるフレデリカを止めようとするカノンと妲己。
しかし力及ばず二人は破れ、オーク達に性的な意味で美味しく頂かれるのだった。
これノクターンノベルでは? - 73二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:56:46
あらすじ完全にノクターンノベルですなぁ
おそらく1話冒頭でオークに派手にレ〇プされるカノンと妲己→なぜそうなってしまったのか的な流れでつかみもバッチリ() - 74二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:57:51
あれ?なんかやってる事が大分…あれ?
いや、オーク側も被害者っぽいんだけどこれは…大丈夫なのか?
(というか会談が上手く行かなかった理由ってなんだろう…追放されたことで
フレデリカ視点だとカノンの発言にバイアスがかかってたのかな) - 75二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 00:59:49
- 76二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:00:08
【カノンが転生前の記憶を取り戻すタイミング】本編より dice1d6=4 (4) (-1)年前
【妲己が転生前の記憶を取り戻すタイミング】本編より dice1d6=5 (5) (-1)年前
- 77二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:01:14
閲覧注意な内容になってしまった…
具体的に書かなければ耐えられるか?(削除に) - 78二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:01:48
というわけで本編開始です!
- 79二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:04:04
- 80二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:05:45
フレデリカはヤンデレすぎて自分のものにならないカノンさんはいらないかオークの苗床にして永遠に手元においてやる状態になっちまったのかな?
- 81二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:05:53
- 82二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:06:56
頑張れば妲己側とも協力してラスボス(妖魔)倒せそう
…100出てたしこれはもしや…原作を完璧に読み込んでるファンなのでは? - 83二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:08:00
入院患者も看護師も共々ノクターンノベル読んでるのなかなかにシュール
- 84二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:10:29
- 85二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:10:33
《カノン》
「あああああああああああああああああああああこれアレ!!!!アレじゃない!!!!!!!
病弱美少女なんていらないとパーティーを追放されましたが最強の悪魔の始祖たちに拾われオークにモテモテで異世界無双!~バカとハサミは使いよう~!!!
あのひっっっっっっっっどい鬱展開オチのノクターンのやつ!
そして私の仲間が過去回想で1行で死んでたキャラだったわ!!!」
「リーダーがなんか言ってる」
「しっ、最近たまにああなるんだ」
「ストレスたまってんのかな。男とか作ればいいのに」
クリティカルにより全てを理解したカノン。
このままだとフレデリカがヤバくなってオークの軍団がすげぇことするって思い出した。
「待って待って今なら大丈夫、村にいるはずのフレデリカちゃんを確保してダンジョンに行くのを止めればいいのよ!」
dice1d100=13 (13) (70以上で村はぶじに見つかりました)
- 86二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:12:54
《カノン》
「あああああああああああああああああああああああああフレデリカちゃんが見つからないいいいいい」
「リーダーどうしちゃったの」
「もう3年前から休暇のたびに辺りの村に行っては女の子探しまわってるの」
「なにそれこわ」
「赤髪の病弱美少女フレデリカちゃんって設定らしいよ」
「リーダーいつもは普通なのに」
ダメでした - 87二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:13:59
かわいそ…
うーん、村が見つからないとなるとやっぱり冒険者になった辺りで色々変えるしかないのか? - 88二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:18:26
現実でもお労しかったのに転生先でもノクターンノベルされちまうとかひどすぎる
転生させた神様アンデラみたいなやつだな - 89二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:19:16
- 90二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:19:24
《妲己》
「あー、つかれた……ここって地獄なのかな。おかーさんより先に死んじゃったし」
金髪に狐耳の少女が溜息ひとつ
神より与えられる信託に従って、脅威の芽となる魔物を封じた妲己は、傷だらけの体を抱いて呟く
777年間、この大陸で人々が国を興し、あるいは滅ぼされるのをずっと見てきた
与えられた使命を果たしても、救える人は手の中のひとすくいだけ
「ヤだなぁ…… こんなの、思い出しても意味ないじゃん」
人間だった記憶が不意に戻っても、その意識は巨大な海の中に投げられた石の欠片のように消えてしまう
けれど消えないものもある。それはある女性への思慕の念
もしかしたら自分が人間を救うことを止められないのもこれのせいかもしれない
「会いたいなぁ、会いたいよぅ…… 神様ぁ……」
dice1d100=84 (84) (30以下で妖魔がお姉ちゃんのことを教えてくれる、80以上で神様がお姉ちゃんのことを教えてくれる)
- 91二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:20:43
神様ありがとう!(テノヒラクルー)
(でもここに送り出したのが神様かもしれないんだよな…うーむ) - 92二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:20:52
ダイスがやる気なくしてる
- 93二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:21:42
- 94二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:25:36
《妲己》
「え? えっえっえっえっえっ、ほんと? ほんと、神様!!!?」
自分の望みはいずれ叶えられるであろうという神託が降りた
妲己は立ち上がると、両手を空へと振り上げて、子供のように振り回して神の声を確かめようとする
もちろん神の答えはない、だが、否定する声はなかった
「この世界のどこかに、花音お姉ちゃんがいるんだ! ううん、いないかもしれない、でもぜったいいつか会える!!」
神の信託は誤ったことがない
少なくとも示された可能性は真実であることをシャーマンである妲己は嫌というほど知っている
「やったあああああああああああああ!!! 待っててね花音お姉ちゃん!!!!!!」
dice1d100=48 (48) (30以下で神の信託より花音お姉ちゃんを探すことを優先しちゃう)
- 95二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:28:06
ヤバいなめっちゃかわいいぞこの子…
何とか主人公の闇落ちを阻止して三人で仲良く暮らせる未来を…! - 96二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:29:15
外見はノクターンキャラらしくドスケベなのに中身完全なようじょだから色々おかしくなりそう
- 97二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:31:16
《妲己》
「今すぐ花音お姉ちゃん探したい! もしかしたら今赤ちゃんかも! 赤ちゃんの花音お姉ちゃん保護しないと!!!!
んんんんんんんんんんんんんんんんんガマンガマンガマン! 会えるって神託をくださったんだし!!!!」
なんとか誘惑に耐えた妲己だったのだ。
「えーと、次は邪悪なドラゴンが育つ前に幼生のうちに仕留める……よし!やるぞ! 花音お姉ちゃんの世界のために!」
ぐりんぐりんと腕を振り回し、両手を胸の前でパシィ!と打ち合わせる。でっかいおっぱいが揺れた。
「あ、でも、このカッコどうしようかな? 神の巫女の威厳のために化けてたけど、お姉ちゃんがお姉ちゃんだったら、本当の姿の方が……あっでもこのカッコの方が釣り合うかも!んんんんん、どうしようかな~、最初はこのカッコで、様子見て決めよう! えへへ、おどろかせちゃうかも…… あっでもお姉さんっぽく迫ってみたら……」
はげしい脳内妄想を繰り広げながらも妲己は神託に従って世界の平和を守っていました
そしてちっちゃい子がノクターンノベルとか見るわけないのげ原作はもちろん知りません!! - 98二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:33:01
- 99二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:35:03
ホスピタルの看護師と初恋の幼女患者を過酷なノクターンノベル世界に同時に転生させる神様は性癖がイかれてるぜ!
- 100二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:38:13
追放モノに転生かと思ったら
悪堕ちする主人公をどうにかしようとする追放側(転生者)のお話
っぽくて普通に展開が気になってきたのは俺なんだよね - 101二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:38:28
そしてマッハで月日は流れて原作イベント
《カノンのかつてのパーティーが全滅する展開》
ダンジョン深くまで探索に向かったカノンたち最強の冒険者パーティー!
しかし一人のミスから、転移の魔法陣でダンジョンの未知の領域に送られてしまう
そこには最強の悪魔の始祖が潜んでいた
カノンたちは必死にパーティーを鼓舞して敵に抗うも、圧倒的な魔力に成す術もなく全滅していく……
「………よし、たしかそろそろだし、回避するわよ。全滅とか冗談じゃない!」
「フレデリカちゃんは、えーと、たぶん冒険者ギルドにくるはずだろうから問題ない、わよね?」
というわけで、全滅を回避するためにカノンが選んだ手段とは!>>101
⓵しばらくダンジョンに潜るの禁止!
②ダンジョンに潜るけど転移魔法陣の罠には徹底的に注意!
③メチャクチャ鍛え直したし悪魔の始祖にもガンメタ張ったから勝てる可能性ができたわ!
- 102二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:39:48
ズレた!安価は>>103で!!
- 103二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:40:18
- 104二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:41:45
追放側が追放された側によってシュタゲとかまどマギみたいにやばい未来になるのをどうにかするというのはなかなかに新鮮な気がするんだよねパパ
- 105二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:43:25
悪魔の始祖にガンメタ張って戦う感じか
うまく行くといいが…フレデリカの行動もバタフライエフェクト的に変わったりするのかな? - 106二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:50:00
《カノン》
「今年から特別訓練を試していくわ! ついていけない者は容赦なく集中講義していくから覚悟しなさい!」
「切り捨てはしないんだ」
「リーダーだからね」
「まぁメチャクチャ厳しいから覚悟はしとけ」
ということでカノンは自分と仲間たちのレベルアップを図った!
全滅に繋がった要因である、状態異常や魔力封じ、初見殺しの技の数々のへの対処訓練も忘れない!
「はい、ダメ! やり直し! 状態異常の治療は2秒以内! ヒーラー班はお互いの状態に常に気を配って、それから全員を診ること! あなた達がミスったらみんなが死ぬわ!!」
「こんな状況ってなくね?」
「まぁ、リーダーのやることに間違いはないから。それに俺ちょっと楽しくなってきたし」
「私なんかゾーン入ったかも。仲間の背中ちらって見ただけでケガしてる場所とか分かるようになってきた……」
「なにそれこっわ」
というわけで訓練の効果は dice1d100=87 (87) (高いほど効果がある)
- 107二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:51:56
カノンの訓練すげー効果あるな
- 108二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 01:52:24
しゅごい…
元のカノンさんの素質+看護師さんの分で指導が捗ったのかな
(仲間の人マジでゾーン入ってそう) - 109二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:03:10
《カノン》
「ほーら、やっぱりこうなった。分かってたんだから、ぜんぶ」
ぺろりと上唇を舐めて、自分の計画通りと言い聞かせる
そうしないと心が折れそうな重圧だった
突如、パーティー全体を包み込んだ転移の魔法陣の金色の輝き
それが収まった時には周囲はいつも探索しているダンジョンのそれとはまるで異なる高い天井
豪奢な絨毯が敷かれた床は奥に向かって高くなっていき、その奥には玉座があった
「やぁやぁ、今日の遊び相手は君達か。ああ、安心したまえ、すぐに襲いはしないよ」
口を開いて喋っているのに、頭痛を伴う頭の中に響くような声が、玉座に座るものより発せられる
仲間たちの動揺が伝わる
この存在が、今まで見てきたどんなモンスターよりも危険だとみんなが理解したのだ
「半分でいい。君達で選びたまえ、残りは帰して「全員! プランB、構え!!!」
スキル『全体指揮』を込めた声を張り上げると、全員の意識が構えた弓の弦のように引き絞られていく手応えがある
ありがちなフレーバーみたいなこのスキルに心底感謝した
「敵は上級デーモンだ、討つぞ!!」
「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」」」」
気合の声を上げてみんなが武器を手に駆けだした。
dice1d100=100 (100) (13以上で勝利)
- 110二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:04:49
草ァ!!!
すげぇ、原作の負けイベントを完全勝利して覆したぞ! - 111二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:07:10
長々と名乗ったあと悪魔が1コマで死んでそうな数字
- 112二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:09:25
原作知識クリティカルといいダイス監督は鬱イベがお嫌いなご様子
- 113二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:14:25
《カノン》
「私たちの勝ち、ね」
デーモンの核を私の愛剣が貫いた
魔術師の仲間と一緒に古代の文献から見つけ出した、デーモンの唯一の弱点
確かな手応えと、朽ちていくデーモンの肉体が、ようやく私に勝利の確信を感じさせてくれた
「くく、く、くくくくくっ、ははははははっ、みごと、みごとだ、カノン、と、言ったか。恐るべき英雄よ」
「ちがうわよ。べつに私たちは英雄なんかじゃない。普通の冒険者パーティーよ」
「そ、の、ようだ、な…… ははは、ふつうの、ぼうけんしゃ、か。 それが、よくぞ、ここまで」
「過去の文献、技術の進歩、人は常に進歩してるの。甘く見たのが運の尽き」
「なるほど…… おぼえておこう……」
憶えておこう、と言いながら、悪魔の始祖は滅びた
ほんとに死んだかは分からないけど、文献にあった通りならそうそう復活してくることはないはずだ
後ろで死屍累々の体でぐったり絨毯に倒れている仲間たちを振り返る
「みんなー! 勝ったわよ! お疲れさま!!!」
「うっそだろ……」
「いやホントだよ。ホントじゃなかったら死んでるよ」
「すげーことしたんだよな俺ら?」
「でもこれ詩人のサーガとかにはならねぇよなぁ」
「ですよねー」
「おうち帰ってお風呂はいりたい……」
とにかく私のパーティーは、全員が無事のままダンジョンから復帰を果たしたのだった! - 114二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:16:25
タイトルのうち一要素破壊したからフレデリカどうなるんだろうな
- 115二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:21:05
- 116二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:21:32
悪魔の始祖思ったよりおもしれーキャラだった
フレデリカの保護もしてたみたいだし、今後どうなっていくのかな - 117二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:27:12
《フレデリカ》
「……うぅっ、わたしが冒険者に、なんて、ムリかなぁ?」
村でさんざん迫害されて、ついに村から口減らしのために追い出されたフレデリカ
彼女は原作通りに街を訪れていた
「でも……ちゃんとした、お仕事なんて、口利きしてくれる人がいないとどこにいっても断られちゃうし」
もちろん、食堂や店、下働き、なんでもいいから雇ってもらえる場所がないかと探してみたものの
信用のない少女を雇ってくれる場所はほとんどなかった
本人がスラムや夜の街に足を運ぶのを怖がっていなかったら、また話がちがっただろうが
「た、たのもー!」
ダメもとで冒険者ギルドに足を運んでいたのである
そこで目にしたのは、新しく新人を募集している伝説のパーティーの貼り紙と名を上げるそうそうたる冒険者の姿
dice1d100=77 (77) (50以上で天然パワーで勇気を振り絞って自分も名を上げるよ!)
- 118二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:30:26
《フレデリカ》
「あの! わたしっ、病弱だし! テイマーだけどなにも捕まえたことないし! ダメなスキルしかないですけど!! それでも、仲間に入れてもらいたい、もらえないでしょうか!!!!」
「いやむりだ「フレデリカちゃん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「えっあの子がフレデリカちゃん?」
「あっホントだ赤毛」
「マジか実在したのかフレデリカちゃん……」
「えっと、まぁ、リーダーがお望みの子なら決まりでいいよね」
「うん」
というわけでカノンはフレデリカちゃんの確保に成功したのだった!! - 119二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:30:44
ついにフレデリカちゃん登場!(うぉケツでっか…)
天然が功を奏していい感じに声出せたな - 120二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:41:07
《妲己》
「へー、神の神託を受けた英雄でもないのに、上級デーモン、それもあいつの肉体を滅ぼした冒険者んなんているんだ」
そういう人間がもっといっぱいいれば、自分のお仕事も減るのにな
などと思いながら、興味なさげに妲己は食堂でいつもの通りに好物の果実とサラダの盛り合わせを口にしている
『英雄カノン、凛々しき剣士~♪ 鋭き声が仲間たちの魂を奮い起こし、悪魔の誘いを断ち切った~♪』
「カノン?」
吟遊詩人の歌が耳に届いた瞬間、耳がぴくっと動いた
口をもぐもぐ、フォークでサラダを口に運びながら、聞こえてくる歌声に全集中
『カノンは身を翻し黄金の髪なびかせ~♪ ふるう剣は鋭い閃光となり~ 悪魔を貫いて~♪』
ふーん、デーモンを貫ける英雄なんて珍しいよね
『我は英雄にあらず~ 人の積み上げた教えを刃にのせただけ~♪ その言葉を受けて悪魔はついに滅び去る~♪』
なるほどいいこと言うよね。まるで花音お姉ちゃんみたいだよね。
まるで花音お姉ちゃんみたいだよね。
dice1d100=11 (11) (10以上で出発する)
- 121二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:43:55
- 122二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:44:20
お、おしい…
出発するとまずい感じか? - 123二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 02:46:00
- 124二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 07:57:36
妲己との出会いが楽しみ
- 125二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 08:05:41
たちだから他にもいるんだよな悪魔の始祖たちだから他にも悪魔の始祖いるっぽいんだよな
- 126二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 19:48:42
ほす
- 127二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 20:27:10
再開します!
- 128二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 20:29:11
わーい
転生者×2とフレデリカちゃんの遭遇イベントだ - 129二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 20:36:54
《カノン》
「さぁ、大型新人のフレデリカちゃんも入ったことだし、油断なくスキなく仕事を続けるわよ!」
「いえあのそのっ、大型じゃなくてっ、わたしダメなスキルしかないんですけど……っ」
「それはもちろん分かってるわ。だけど能力やスキルは問題じゃない、人はひとりひとりが星と同じ、夜空にたくさんあっても、望遠鏡と星図があれば見つけ出せるの、分かる?」
「は、はい……っ フレデリカがんばります!」
「よし、いい返事ね!百点満点よ」
「分かったか?」
「分からん」
というわけで、カノンの冒険者パーティーは引き続きダンジョンの探索を進めつつ地上のほそぼそと護衛依頼や討伐任務を受けるなど、地道に治安の維持に貢献するべく活動を続けています
「……フレデリカちゃん、どうしたものかしら?」
実になにができてなにができないか、そういうものは一緒に過ごせば自然と分かる
フレデリカは本当に冒険者に向いてるとは思えない子だ
その生来の明るさ、能天気さとも言い換えられるがポジティブさは素晴らしいけど、それは強さにはつながらない
例のスキルをガンガン使ってこそ、その真価を発揮できるのだ。できるのだけど
どうしようかしら?>>130
⓵ダンジョンの奥まで連れて行ってオークと交渉させてみる
②まっとうなテイマーとして通常のモンスターと契約させて地道に訓練を積み重ねる
③地上班として冒険には出さず裏方仕事を務めさせる
- 130二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 20:37:53
- 131二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 20:38:50
2
千里の道も一歩からだ - 132二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 20:44:56
《フレデリカ》
「契約、契約………汝の血を、我が血と結びひとつに、あっあっ、ダメでした! 効いてません!」
「効くまでやるの! ほら、私が抑えてるから!!」
「分かりました! 汝の血を、我がひふっ……か、かみまひらぁぁ~」
「落ち着いて、ゆっくりでいいから、こいつぐらいなら未来永劫抑えてられるから、大丈夫!」
ぴぎーっぴぎーっと悲鳴を上げるスライムを抑えに抑えに抑えること一時間
スライムは抑えつけられてひたすら契約を強制されそうになるストレスによって死んだ
「…………わたしはダメなテイマーですっっっ!!!!!」
「ちょっと私のアプローチがまちがったみたいね。いったん契約は諦めて地力をあげましょう」
涙して膝をついても、カレンは決してフレデリカを見捨てない
穏やかに微笑んで次にやるべきことを示してくれる
だからフレデリカは躊躇わずにその道に向かって歩くことを選ぶことができた
「よし、ウルフ退治よ。最初は一対一になるように他を抑えるから、しっかりやること」
「ががが、がんばります!!!」
dice1d100=22 (22) (50以上で修行の成果がちゃんと出る)
- 133二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 20:45:57
ゾロ目…だけど成功ではないか
他のアプローチを試すべきかな(ケツでっか…) - 134二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 20:50:43
《フレデリカ》
「きゃーっ、きゃーっ、やっやっやだああああああああっっ」
足元を狙われて転がって、慌てて武器を拾おうと地面を這った後ろから、オオカミが飛びかかってくる
首の後ろに牙が触れて生暖かい獣の息がかかる、恐怖に動けなくなったフレデリカの上で、オオカミが腰を動かしはじめ
「フレデリカちゃん!!!!!!!!!!」
即横から蹴りを喰らってキャインと悲鳴を上げて転がった
追撃の魔法剣で塵になった
「あ……っ う、ひっく、ひっく……ごめ、ごめんなさいっ、カノンさん……わたし、わたし……っ」
「いいのよフレデリカちゃん……。ごめんなさい、まだオオカミは早かったわね」
ものすごく怖い目に遭って、冒険中なのに泣いてしまった
それでもカノンはフレデリカを見捨てることもなく、自分で立ち上がれるようになるまで背中を撫でてくれた
夕暮れの森を帰りながら、フレデリカはなんとかカノンの役に立てるようになりたいと願うのだった - 135二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 21:01:41
《妲己》
「カノンに会いたいの、取り次いでくれるかしら?」
「あなたはもしや……!」
「詮索はしないこと。私の為すことすべてはこの世界の安寧のため。いいわね」
冒険者ギルドが設立された時代には、とっくに私はこの世界の守護者を続けていた
設立に関わった人間たちとは多少の交流があったから、善の神の巫女である私は顔パスなのである
まぁべつに世界の安寧のためにカノンお姉ちゃんに会いに来たわけじゃないけど
あっこういうことに巫女の立場とか利用するの初めてかも? これっていいのかな? いいよね?
通されたいかにも要人の相談に使われてそうな窓のないしっかりした作りの個室
「……んー、にがーい」
出されたお茶を飲んでみたけど、ぜんぜん合わなかった東方のやつ、緑色の
なぜか好きだと思われがちなんだよねこれ
甘いのがいいって言うのもダダこねるみたいで恥ずかしいから言わないけどさ
「いらっしゃいました、お通しします」
「ええ、ありがとう。私が出てくるまでこの部屋には人を通さないでね」
「……かしこまりました」
冒険者ギルドの職員がひっこんで、金髪の胸のおっきな剣士がやってきた
これがカノンね、花音おねーちゃん?
うーんぜんぜんわかんない、見た目もちがうし、顔もちがうし
会ったらピピーン!ってくるもんだと思ったけどこない…… むむむ、どーしよう
入口のところで突っ立ったままのカノンを前に黙り込んでいたら
沈黙に耐えかねて彼女の方から口を開いた - 136二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 21:04:21
うぉでっか…(こっちもでっか…)
大丈夫だろうか会って - 137二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 21:13:54
《カノン》
「古い書物に手伝えられている伝承を目にしたことがあります。外敵に常に晒されたこの世界を守るべく、神託を受け戦い続ける神の巫女。妲己様とお見受けいたします。お会いできて光栄です」
ギルド職員に呼び出された時は何事かと思ったけど、そういえばそういう流れだった!
たしか本来ならもうフレデリカちゃん行方不明になっててダンジョンで悪魔の真祖かなにかと遭遇してスキルが覚醒してオークと仲良くなって大軍団を築いてる頃なんだよね!
それでやべーって神の託宣が降りて、妲己がそれを止めにやってくるやつ!
あれ? でもフレデリカちゃんダンジョンで行方不明になってないよね?
なんで妲己きたの?
もしかして私がヘンなことして運命変えたけど、神の託宣の方は本来ありえた危険を察知して降りたとか?
あっこれヤバいかも!
フレデリカちゃんがヤバいスキルもってるというのは一緒だし!
まさかなにかやらかす前にフレデリカちゃんやっちまえみたいな感じ!!!?
冗談じゃない! フレデリカちゃんめっちゃいい子なんだから!
危険になるかもしれないとかいうフワッとした理由で殺させてたまるものですか!断固NOよ!!
「……ごめんなさい、まずは座って。ええと、少し、お話したいことがあるわ」
切れ長の鋭い瞳でじっとこちらを観察していた妲己は、私の言葉に応えて気まずそうに着席を許した
思ったよりも高圧的じゃない感じ?
原作だと最初はもっとツンツンしてたイメージだったんだけど
「はい、お聞きします。……ただし、依頼なら、正規の手続きを踏んでからとさせてください」
「え? あ、ちがうわよ。依頼じゃないわ」
えっちがうの????? - 138二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 21:16:16
まさか中身があの子…っていう訳にもいかないか
上手い事二人っきりで話せる時間があればいいんだけど… - 139二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 21:34:20
《妲己》
「ふーん、でも、その訓練は、デーモンとの戦にに備えていたわけじゃないのかしら?」
「かの悪魔の真祖と遭遇したのは、あくまで偶発的な事故、意図したものではありません。
そして、それを打ち破ることができたのも、私一人の力ではなく、仲間たちの連携あってのものです」
話に聞いていたデーモン殺しの話を聞きながら、淀みなく答える彼女の声を聞き、表情を眺める
己の為したことを誇るでもなく、それでいて仲間たちの武勇へは惜しみのない賞賛を
得た力を慢心することなく、その力でこの地に何ができるのかを考える、責務を負うことを躊躇っていない
優れた人格者であると言える
でもなんかこう、メチャクチャ硬い感じがあるのだ、超えてこない一線、こちらを探るみたいな視線
そこがなんだかイライラする、もっとこう、ちゃんと話してほしいんだけど
「ちょっといいかしら」
「はい」
「しばらく、あなたの傍にいたいのだけれど」
「はいぃ????」
あっへんな声になった。やっぱりびっくりするかー、だよねー
「あの、妲己様、あなたはもしや、神の託宣を受けて……?」
あ、そっちの心配してたのか
そっかー、伝承知ってるってことは私がいつもやってること知ってるってことだもんね
ちがうちがう、プライベートで…… とか言っていいわけなかった! - 140二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 21:35:00
《妲己》
「そうよ。詳しくは聞かないで頂戴」
「……期間は、いつまでになるでしょうか?」
「私が確証を得るまで」
「それは…… わかり、ました。ですが、もしそれで妲己様が何らかの判断を下すのでしたら、その前に、どうか一言…… 弁明の機会を、頂けないでしょうか?」
「????????」
メチャクチャ神妙な顔で告げる花音の言葉に、よくわからないまま頷いておく
え、なに? なんの弁明するつもりなの?
もしかしてカノンって裏でなにか悪いことしてるのかしら、あんまりそんな感じしないんだけど、謎ね
「それじゃあ、よろしくお願いするわ。しばらくは同じ宿に泊まらせて頂戴」
「かしこまりました、妲己様」
「妲己でいいわ、カノン」
ふふ、呼び捨てにしちゃった
ま、本物の花音お姉ちゃんか分からないもんね! でも、やっぱりなにか嬉しい感じ
カノンの方は困った顔をしてるけど、拒否は許さないとばかりに背中を見せて先に部屋を出ちゃう
今は神の託宣も降りてきてないし、しばらく楽しもうっと♪ - 141二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 21:44:35
《フレデリカ》
「こ、こんにちは…… よろしくおねがいしまーす」
「よろしくお願いしるわ。冒険者の皆さん」
カノンさんが連れてきた、狐の耳を持つ不思議な女性、妲己さん
神の巫女というすごくえらい人なのだそうだ
なにか任務があってしばらくうちの冒険者パーティーの滞在している宿を出入りするのだそう
パーティーの知恵袋の魔術師さんの話によると、伝説に語られるようなすごい人なのだとか
そんな人とも知り合いだなんて、カノンさんすっごいな~……
なるべく話を聞きたいからと、そのまま酒場でパーティーのみんなとの話をはじめた妲己さん
わたしはその話の輪には加わらないで、自己鍛錬をかねて宿の裏庭で薪割りのバイト
妲己さんにお話しできることもないし聞きたいこともないから
「うーっ、よいしょー!」 ぱかーん
冒険者をはじめて、身体は丈夫になってきてるけど、たまに病で身体が寒くなる時がある
体力をもっとつけて病を完全に跳ね返さなきゃ……
dice1d100=53 (53) (30以下で変な目をした妲己ちゃん)
- 142二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 21:51:30
よし、今の所妖魔は出て来てないな…
- 143二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 21:55:00
《フレデリカ》
「がんばってるじゃない、フレデリカ」
「わわっ、カノンさん……あの、妲己さんは?」
「ついつい話に夢中になってるうちにお酒飲ませちゃってね。私の部屋のベッドで寝ちゃったわ」
苦笑して肩をすくめると、カノンさんは近くの椅子に座ってしまった
仕方ないのでお願いされていたぶんの薪を、もくもくと切っていると、フォームの指導をしてくれた
「あなたは体幹が弱いのよね。だから転びやすいし、力を上手くいれられないのよ」
「あいたたたっ! カノンさん背中痛いですいたたたたたっ!!」
「ガマンなさい、ほら、その姿勢で真っ直ぐ斧を振り下ろすの。頭の上の線に沿うように、はい!」
スパルタ気味に教えられるうちに、振り下ろした斧はちゃんと薪に垂直に刺さるようになった
でも、ちょっと後ろから抱き着かれたりするの恥ずかしいです……
薪割りで汗とかかいてるし
「ほら、あと10本よ! 終わったらご褒美に背中流してあげるから、がんばりなさい!」
「ええええ!? いえあのそこまでしなくてもいいです自分でやりますからっっ」
「いらない遠慮をしないの、腕が上がらなくなってきてるでしょ?」
そんな感じで薪割りを終えた後、お部屋で汗まみれの肌を拭いてもらうことになったのでした
めちゃくちゃ恥ずかしかったです - 144二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 22:02:58
キマシ…
- 145二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 22:08:08
《カノン》
「フレデリカちゃんって、なにか夢とかある?」
「えー……ないです。生きてられるだけで、嬉しいなー……なんて。えへへ」
宿の灯りも落ちて、酒場の喧騒も遠ざかった就寝の時間
身体を拭いてあげてから、そのままちゃっかりフレデリカちゃんの部屋でそのままお泊り会をさせてもらうことにした
だって部屋のベッドは妲己さんが使ってるし
なんかねー 原作知ってるとねー なんかえっちなことする展開とかそういうの想像しちゃってねー
そういう間違いを起こさないために、安全な部屋に避難をさせてもらうことにしたのである
「笑わなくていいのよ。生きることを頑張るのも、十分な夢なんだから」
「……はい」
「でも、フレデリカちゃんはもうちょっと贅沢をしてもいいのよ? もっと美味しいものを食べたいとか、もっとかわいい服を着たいとか。生きていくには遊びも大事」
「そういうの、考えたことなかったです……」
ズルいことなんだけど、私はフレデリカちゃんの人生を知っている
生まれてこのかた幸せなんてない、罵倒される毎日の人生、私はとっくにこの世界が文章の中の物語だなんて思えなくなってるし、だからあの文章の中の現実の酷さを想像することぐらいはできる
フレデリカちゃんは、自分がただ生きてるだけでもせいいっぱいで、それだけで十分だなんて言ってしまうぐらいに世界に追いつめられていたのだ
「もっと欲張って、やりたいことを考えるの。あれもしたい、これもしたいって。そうしたらそのために頑張る力が出てくるわ」
「……それじゃ、その……また、オオカミ退治、連れて行ってください」
「うんうん、もちろんよ」
「次はちゃんと勝ちます!やっつけます!やっつけたいです!」
「その意気やよし!」
それじゃ、明日も頑張るためにも、今夜はしっかり寝なくちゃね、と
ロウソクを吹き消して、横になった - 146二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 22:19:56
- 147二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 22:21:23
明日の夜につづく!
- 148二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 22:23:15
乙
カノンもフレデリカも妲己も3人共かわいいな… - 149二次元好きの匿名さん23/12/14(木) 23:34:39
お疲れ様
三人ともこれからどうなるか楽しみ - 150二次元好きの匿名さん23/12/15(金) 08:02:30
保守
- 151二次元好きの匿名さん23/12/15(金) 19:28:11
保守
- 152二次元好きの匿名さん23/12/15(金) 22:04:22
妲己の衣装がシンプルながら艶かしいのが良いね
- 153二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 01:00:51
昨晩からちょっと怪しいと思ってたらインフルエンザにやられてた模様です
すいませんエタります
治療できたらわんちゃん続きというかオチ書くかもしれませんが期待しないで頂けると - 154二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 12:03:40
ご愁傷様です
お身体御自愛くださいませ - 155二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:30:46
回復をお待ちしておりますスレ主
- 156二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 07:27:55
カノンもフレデリカも妲己も最終的にどうなっちゃうかな
- 157二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 18:01:58
オチを楽しみに待つか
- 158二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 22:59:11
三人の関係は如何に……!
- 159二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 07:56:23
無事に風邪治ってお仕事イケますよかった
せっかく保守してもらったのでゆっくり再開して終わりまでやりますね - 160二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 08:45:25
スレ主さん回復しましたか良かったです!
- 161二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 18:35:19
《フレデリカ》
「魔獣の駆除、ですか?」
「そ。うち以外の冒険者パーティーもいっしょに、五日間かけてこの都市の近くにある森を外縁に沿って移動しながら見つけた魔獣を掃討するの」
元々はこの都市の領主様が、街の兵士たちと共にやっていた事業なのだとか
だけど、わたしの村にそんなの来たことなかったし、はじめて知った
「十年前ぐらいにでっかい魔獣だかデーモンだかに出くわして、兵士がいっぱい死んじゃったのよ。それで中止になってそのまま」
「そんなことが……」
ダンジョンの中に限らなくても、まだまだこの世界は危険な魔獣やそれ以外のモノがたくさんいる。
冒険者がダンジョンを目指すのは、その方がてっとり早く稼げるからだけど、今回は周辺住民のためにひと仕事しよう、ということらしい。
カノンさんの人望に応えてたくさんの冒険者が集まったのも、遠征を実施に踏み切る追い風になったそうな。
「もちろん公共事業だからね、お金も領主様からたくさん出るよ!」
「わぁ、領主様からのお仕事なんですね」
「えらい役人さん同伴で活躍を見てもらって、運が良かったら兵士として雇ってもらえるかも!ってやつ」
「すごーい……」
冒険者といったら、明日をも知れない食い詰めもの、なんて、村では沢山言われてたから、そんなチャンスもあるなんて驚き。
もちろん、まだまだ見習もいいところのわたしには遠い世界の話だけど、他の冒険者さんには嬉しい話にちがいない!
「それで、遠征のあいだフレデリカちゃんはどうする?」
だというのに、カノンさんはわざわざ聞いてくれるのだ。
宿に残って自主訓練しよう、って思ってたところだったから、ちょっと気持ちがつんのめってしまった。
どうしよう?(回答3つまでの書き込みの多数決でいきます)
①遠征についてく!
②街に残って自主訓練! - 162二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 18:37:24
うーむここはどうすべきか…
まだ成長しきってない段階で危ないことはしてほしくないが… - 163二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 19:47:43
①
目を離すと悪魔の始祖にささやきされそうな気がして不安 - 164二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 20:30:34
①遠征についてく!
- 165二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 20:54:33
1で
- 166二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 21:18:30
《フレデリカ》
「はいっ、フレデリカは荷物運びでもお料理版でも何でもやるので、一緒に付いて行きたいです!」
挙手して宣誓すると、こちらの様子を伺ってた他の冒険者パーティーの人が、「よろしくさん」とか「がんばれよー」って声をかけてくれた
自分がちょっと特別にカノンさんに目をかけてもらってる自覚はあるので、優しい声にホッとしてしまう
「そういうことなら、遠慮はせずにお仕事振るわね。荷物運びでもお料理番でも大事な仕事、手伝ってくれるなら嬉しいわ」
「どっちも、経験あります! まかせてください!」
村では、スキルのことが分かって嫁の貰い手もないと言われるようになってから、家でけっこうキツい仕事をさせられていた
料理も自分一人でどうにかしなきゃいけなかったし、残り物でやりくりしてて……
うん、ナシナシ、忘れよう! 冒険者の皆さんの遠征、裏方としてぜんりょくでささえるぞ、おー!
「……ふーん、いっしょにくるんだ、あなた」
「わ、お、おはようございます! えっと、妲己、さん……」
だしぬけに声を掛けられて、あわてて振り向く
ふわっとした金髪で、金の尻尾で、褐色の肌の、ものすごい美人さん、妲己さん
「もちろん、私もついていくから」
「はい!よろしくお願いします!」
ぺこっと頭を下げておく
えーと、えらい人だし、すごく強いって話だし、お世話になる感じなんだよね?
「べつにあなたについていくわけじゃないけど」
ツン、と尖った声をひとつ、妲己さんはそっぽをむいて、食堂のカウンターに行ってしまった
あれ、もしかして嫌われてる?
なんとなく、村にいた頃のまわりの人の視線を思い出して、背中がぞわぞわした - 167二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 21:37:19
人間関係が複雑骨折になる気配が…大丈夫か?
- 168二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 21:45:33
《カノン》
「全体、停止。これから一時間小休止にするわ。レンジャー班は偵察をお願い。単独行動は厳に慎むこと!」
片手を上げて宣言すると、我が冒険者パーティーの面々は思い思いに休憩をはじめる
私も全体を見渡せる位置にあった大きめの石に腰掛けて、水筒を口に付けた
遠征をはじめて今日で二日目
綿密に計画したお陰で、森での魔獣との遭遇戦をいい感じにパーティーごとにバラけさせることに成功している
この十年近く人の手の入ってない森には、人が歩ける道もないためずいぶんゆっくりの移動になるが、空白だった地図はだいぶ埋まってきた
「カノンさん、実に堂に入った指揮ぶりですね。部下もよく訓練されていて、戦いぶりは軍隊よりも柔軟でよく動く、素晴らしいです」
そんな感じに思いにふけっていたら、目を輝かせながら妲己さんが、こう、横から体重を預けるようにくっついて、声をかけてくる
つまり、しなだれかかるっていうか……なんでこんなにこのひと距離近いの? 原作補正?
「……ありがとうございます。でも、部下じゃなくて仲間、ですよ。だから息の合った動きができるんです」
「仲間、ですか? カノンさんはみなが頼りにしているリーダーでしょう? それなら、もっと自分の立場を高い位置に合わせた方が、互いのためになるんじゃないですか? 一方的に頼られているばかりだなんて……」
「いえあの、うちはそういう感じじゃなくてですね!」
なぜか妲己さんは私がパーティーの仲間に対して過度な奉仕をしてるとか思い込んでるらしい
「リーダー、ご希望ならカノン様って呼ぼうかー?」
「じゃあボクは女王陛下って呼ぶー」
「それで下僕って呼んでもらうんでしょー、知ってる」
「そういうフケツなのでリーダーを汚すのはよくないと思いますー!」
うちのパーティー連中もそれはそれで面白がって、こういうこと言ってるけど - 169二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 22:02:48
《カノン》
「いえ、あの、心配していただいているのは伝わってきましたし、とてもありがたいことなのですけれども、本当に、大丈夫ですので!」
「……それならいいのですけれど。でも、なにかして欲しいことがあったらすぐに言ってくださいね?」
そう念押しすると、ようやく妲己さんは離れていく
離れる時にふわふわの狐の尻尾が足元に絡んで、ふわっとした感触がする
もしかしてこれ、恋愛フラグがかってに立ったのかしら?
原作ってそんな感じだったのかな?
それに原作だと仲間がみんな死んじゃって一人だったわけだしねー、そりゃコロッて転んじゃうよねー
「どーしよ……」
頭を抱える
いや、うーん、もう破滅フラグみたいなのは消滅したっぽいから、平和な悩みなんだろうけど
「カノンさん、水筒の交換いらないですかー?」
「まだ大丈夫よ、お疲れさま」
背中に大荷物を背負ったフレデリカちゃんに手を振っておく
この子はこの子でがんばってるし、この調子なら例のスキルを使う機会なんて訪れないでしょう!ヨシ!! - 170二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 22:13:56
《カノン》
「みんなー! そろそろスカウト班が戻ってくる時間だから、出発の準備を……」
「スカウト班戻りました! 北の方向に中規模のオークの集落を発見したそうです!!」
えー、オークってダンジョンの外にもいるんだぁ……
思わず視線を向けた先で、フレデリカちゃんが複雑な表情をしているのが見てとれた
原作だと、オークってなぜかフレデリカちゃんには牧歌的で優しくて、でもざまぁされる女子には鬼畜なんだよねー(白目)
正直マジでオークの生態とか原作の範囲じゃ分かんなかったのよ!
クソッ、これだからノクターンノベルは! オークがなんかみんな性欲旺盛で絶倫なことしかわからんわ!!
「ねぇねぇリーダー、いつもなら回れ右するところだけど、今回の規模の遠征部隊ならイケるんじゃね」
「スゲェ強いって話の妲己さんもいるし、いざという時は頼っていいんだよねー?」
「わー、ダサーい。頼る気マンマーン」
「そ、そんなつもりじゃないし! オークの集落ぐらいあたし一人でもなんてことないし!!」
「負けそうなセリフ言うな」
えーと、仲間たちは、なんだかんだでこっちの指示にお任せな感じかな。ガチめに弱気な雰囲気はなし
問題はフレデリカちゃんだよねー
オークと交渉なんて冒険者としてはあり得ない選択なんだけど、もしかしたらちがう反応があるかもしれない
でも、数では不利な冒険者側が奇襲のチャンスをじぶんで潰すのはそれなりにリスク
向こうに隠し玉があったらやばい……とか考えちゃうなぁ
どうしよう?>>
①オークの集落を問答無用で滅ぼすぞ!(フレデリカちゃんは後方待機)
②オークの集落と接触してみよう!(フレデリカちゃん連れていく)
③オークの集落と接触してみよう!(フレデリカちゃんは後方待機)
④今回の遠征では無視します!
- 171二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 22:14:53
(回答3つまでの書き込みの多数決でいきます)
今夜はここまでです
回答から次回の展開を変える感じで、おやすみなさいませ お付き合い感謝です - 172二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 22:19:12
おっそうだな(嫌な予感がする」
- 173二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 22:21:03
①オークの集落を問答無用で滅ぼすぞ!
- 174二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 09:05:07
①で
- 175二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 09:05:36
①オークの集落を問答無用で滅ぼすぞ!
- 176二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 14:29:08
どうなるかな~
- 177二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 22:17:03
彼らの行く末に幸があらんことを
- 178二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:02:29
《カノン》
「あ、これヤバいな」
思わず口をついて出た声に、隣についていたレンジャー班のリーダーが「ですよね」って同意する
オークの集落って言葉でちょっとだけ頭に浮かんでいた、牧歌的に村を耕してるオークの想像図は幻だった
あのオークたち、人間の女性を檻に入れて戦利品にしてる
「人間狩りが目的の……略奪部隊ね」
ダンジョンで出会うオークは様々、浅い階で出会うソルジャーは初心者にとっての強敵でも、熟練した冒険者の敵じゃない
だけど、ウォリアー、ウォーロック、ベルセルクにロードと、不快海藻にはより上位のオークがいて、その強さは天井知らずに跳ね上がっていく
連中は最低でウォリアーが30体以上、ウォーロックに、ベルセルク、たぶんダークプリーストまでいる
そいつらがまとまって行動する理由となると、オークロードがいるにちがいない
べつの意味でフレデリカちゃん置いてきて良かった
これは総力戦になる
むしろ妲己さんを置いてきたのはマズかったかも? いや……やっぱりナシナシ、弱気になるな私
「大規模戦の打ち合わせ通り、戦士で抑えて魔法使いが削り、レンジャーはダークプリーストを最優先で潰して。ロードは私が相手する」
「あいつら、なんだってダンジョンから這い出してきて、人間なんてさらってきたんですかね?」
「わかんないけど、ほっといたら犠牲が増えるわ」
この世界のオークはべつに人間から繁殖するって言われてないのよね
そもそもモンスターはダンジョンから出てくる怪物であって、人間みたいに親から生まれるって思われてない
人間を捕まえているのを見ても、みんな食用とかだと思ってるだろう、どっちにしてもやることは変わらないけどさ
「ブッ殺すわよ」
「了解」 - 179二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:22:02
《カノン》
「前進!」
レンジャーたちが茂みから放った矢が、高台に立っていた見張りのオークを仕留めた直後、カノンは声を張り上げて突撃を開始した
オークたちがこちらに気付いて動き出すよりも早く、魔術師たちが唱えていた火珠が次々と集団を焼き払う
カノンを先頭に、戦士たちは全力で駆ける
開けた場所での飛び道具の危険さを、戦士たちは熟知しているのだ
冒険者たちのの魔法の爆発を耐えたオークウォーロックが撃ちだした火球が防護魔法を焦がし、空気の焼ける匂いがした
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
オークベルセルクのウォークライが天を衝き、焼け焦げたオークソルジャーの骸を投げ捨てて振りかぶられたハルバードが前衛を狙う
大盾を構えた重戦士が前に出てそれを受け止めて、鉄と鉄のぶつかり合うすさまじい音が耳を叩く
よろめくベルセルクに真っすぐ突き進んで、カノンはその巨躯の太い膝に脚をかけた
膝を蹴って、胸板の高さに飛びあがると、下から上に剣を切り上げ、兜で覆われていない顎下から頭部を切り裂く
くぐもった声を上げて即死したベルセルクの巨体が後ろに倒れた
「脇に広げさせるな! このまま一気に押し潰すわよ!」
剣についた血を払って後ろに控えていたオークに斬りかかりながら、カノンはついてきていると信じている仲間たちに呼びかけた
戦いがはじまった
dice1d100=77 (77) (10以上で勝利、高い目ほどはやく決着)
- 180二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:38:35
このレスは削除されています
- 181二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:39:21
《フレデリカ》
「あの、申し訳ありません…… 守って頂いて」
思わず口をついて出てしまった謝罪に、妲己はただチラリと視線を向けただけで言葉を返さなかった
やっぱり不満なんだろうな、と再確認してしまって、フレデリカは暗澹たる気持ちになる
遠征部隊がオークの集落の討伐に向かっている間、戦力として心もとない一部の人員だけは森に待機することになった
けれど戦力として心もとない人員だけでは危ないからと、カノンさんは妲己さんにその一団の保護をお願いしたのである
カノンさんたちのパーティーの戦いぶりを見に来たという妲己さんにとっては不本意な状況であろうことは想像に難くない
「あなた、ずいぶん弱い冒険者よね」
ちらりと視線を向けて、妲己はぽつりとそんなことを口にする
「あっちにいる……偵察とか、お目付け役とか、学者とかは分かるんだけど。あなたがここにいる理由が分からないんだけど」
「は、はい……わたしは、荷物の番を、お願いされています!」
カノンさんに言われた役目を口にするフレデリカに、しかし妲己は冷たい目をむけたままなおも言葉を続ける
「それはあなたじゃなくてもできることでしょう」
「で、でも、他のパーティーの皆さんには、べつの役目があって……」
「私だってできるわ」
「えっ」
荷物の番なんてさせられませんよ、と、口にしかけた言葉をフレデリカは飲み込む
自分を見る妲己の瞳があまりに冷たくて、まちがえたことを言ったらそのまま頭からバリバリ食べられちゃいそうだったから - 182二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:02:17
《妲己》
「どうしてかな。わたしには、あなたがカノンのパーティーにいる理由が分からないの」
私の言葉にフレデリカはすぐに言い返すこともできずに、うつむいて答えを探しているようだった
◇ ◇ ◇
『……ちゃんはもうちょっと贅沢をしてもいいのよ? もっと美味しいものを食べたいとか、もっとかわいい服を着たいとか。生きていくには遊びも大事』
『もっと欲張って、やりたいことを考えるの。あれもしたい、これもしたいって。そうしたらそのために頑張る力が出てくるわ』
妲己の耳は、よく聞こえる
はじめてカノンと出会った日の夜、宿でカノンの声を耳にしたとき妲己の心臓は止まるかと思った
『来年まで、うぅん、もうちょっとだけ、生きてたいられたら嬉しいな。それだけでいいの。それだけでいいから……』
『いろはちゃんはもうちょっと贅沢をしてもいいのよ? もっと美味しいものを食べたいとか、もっとかわいい服を着たいとか。生きていくには遊びも大事』
同じだ、同じ言葉だ
『もっと欲張って、やりたいことを考えるの。あれもしたい、これもしたいって。そうしたらそのために頑張る力が出てくるわ』
『……じゃあ、先生と結婚する!』
長い年月でも忘れずに胸にしまっていた記憶が、ずきずきと妲己の胸のうちで疼く
だけど、いまその言葉は壁を隔てたべつの部屋で、自分じゃないフレデリカという少女に向けられている
あれはぜったいに花音お姉ちゃんなのに!
どうしてかな
私じゃない子が花音お姉ちゃんにそれを言われてるの - 183二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:27:00
《妲己》
「わたしが、そうしたいからです」
すぐさま「なにそれ」と、口にしようとして、妲己は唇を噛んでこらえる
フレデリカの言葉に自分がどうしようもなく苛立つ理由は、まるで昔の自分を見せられているみたいだから
「それに……カノンさんが、そうしていいと、認めてくれましたから」
浮かんだ柔らかな微笑みが、カノンの言葉を信じているのだと告げている
花音お姉ちゃんに甘えていた自分の姿がそれに重なって
妲己はそれをどうしようもなく消し去りたいと願ってしまう
今なら…… 今なら、それができるんじゃないかな? この場にいるのは、強い人じゃない、逃げる暇もなくかんたんに
「あの、妲己さんは、どうして神さまの巫女をされているんですか?」
どうしてだっけ?
ずっと昔の記憶はぼやけて像を結べない
それに、神さまの巫女だから、なんだというのだろう。だから花音お姉ちゃんを諦めろってこと?
そんなのいや!
私は答えを待っているフレデリカに向けて、指先を……………
dice1d100=88 (88) (23以上でカノン帰還)
- 184二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:30:42
数百年前から恋慕してたのに気づいたらWSS(わたしが先に好きだったのに)状態になったいろはちゃんかわいそう
- 185二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:42:50
《カノン》
「オークどもを蹴散らしてきたわよ!」
ポーズを決めて力強く宣言すると、妲己さんとフレデリカちゃんが揃ってこっちに視線を向けた
なんかこう、ちょっとへんな雰囲気だったので慌てて間に入ったんだけど! なに話してたの二人とも!?
「カノンさんお疲れさまです!」
「さすがカノンお…… つかれさま、ね」
あっあっあっ、妲己さんの様子がやっぱりおかしい、これはなにかあったのは間違いないわ
やっぱり神託でフレデリカちゃん抹殺命令が出てるってことよね?
こう……実際にフレデリカちゃんに接してもらえたら彼女が無害だと分かってもらえるとかってに思ってるんだけど!
もしかして、今ちょっと迷ってる感じ? それとも、わんちゃんヤバいかった?
「ところで、さっきずいぶん近かったけど、二人ともなにかお話してたの?」
ちょっと気になっただけよー、なにげない質問よー、という風をよそおって聞いてみると
フレデリカちゃんは困ったように笑って、妲己さんは不機嫌(?)そうに顔をプイッと背けてしまった
「えっと、冒険者としてわたしがやっていけるか、心配して頂いたみたいで」
フレデリカさんの言葉に妲己さんはなにも言わず、そのまま行ってしまった
否定してこないってことはウソじゃないのよね?
そうか!『私に追放されそうになってない?』って聞いたのね、本来の歴史では原作みたいな感じになるはずだったから!
「なるほどね! 大丈夫、私は決してフレデリカちゃんを見捨てたりしないわ!」
ちょっと大きめに妲己さんにも聞こえるように宣言したら、フレデリカちゃんに赤面して止められた
いやいやこの宣言は大事なのよ! フレデリカちゃんが生き残るためにも! - 186二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:44:28
今夜はここまでです
合いの手、安価などありがとうございました - 187二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 08:44:06
お疲れさまですスレ主
- 188二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 08:52:12
乙です
花音さんまともなコミュしてるのに裏で色々な導火線に火がつけられそうになっててやばい - 189二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 20:08:28
ここからどうなるかな~
- 190二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 23:05:40
《カノン》
「それじゃあ見張りは三交代制の2チームで、なにか見たら必ずレンジャーに報告、怪しいものを見てちょっと様子を見に行かないように!」
「たぶん気のせいだと思うので確かめてきます!」
「ちょっと見てくるだけですから!」
「へっへっへ、こいつは俺一人でしとめて手柄にするぜ!」
「……を、しないこと!」 「「「「はーーーーーーーーい」」」」
謎の小芝居いれるバカ三人衆をビシィ!を指突き付けて、冒険者パーティーの連中に言い聞かせる
いやあんたたち昔はマジでそういうのやりかねなかったからね!
食い詰めモノの元傭兵とか村の力自慢とかばっかだから、冒険者のコンプライアンス(?)はとっても低いのだ
「カノンさん、消耗品のリストですー!」
「おー、計算はやーい、フレデリカちゃんえらいわねー」
「お城から出向してきてる兵士さんにコツを教えてもらいました!」
フレデリカちゃん、いつの間にか仲良くなってるその人、兵士さんじゃなくてお役人だよ
立派な装備こそ着こんでないけどきっちり訓練受けてる騎士さんだよ、じゃなきゃ冒険者の監査役とか任せられないし
すぐ仲良くなれるスキルおそるべし
そんなこと思いつつ、ぺらぺらと報告の羊皮紙めくって思わずため息
「……うーん、やっぱりオークたちとの戦闘が響いてるなー。ポーションがごっそり減ったし、水とかもマズいわね」
「えっ、まだだいぶ余裕があったと思いますけど」
「こういうのは余裕なくなったらダメなの。余裕あるうちに帰るつもりで計画立てなきゃね」
実は人員の一部を割いてオークたちに襲われた村の救援に向かってもらってる
オークに捕まってた人たちも連れ帰ってもらった - 191二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 23:07:54
しっかりしてるなぁ
- 192二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 23:22:18
《カノン》
「んー、いけなくもないけど、オークの集団のことが怪しいのよね。オークロードらしいものは倒したんだけど」
食糧、水、医薬品が不十分な状況で、また大規模な戦闘をやりたくない
村の救援のおかげで、食料に水に医薬品までガッツリなくなってしまったのだ
余裕はあるんだけど、私の基準ではギリギリ
「もしかして、もっと大きな……えーと、オーク軍団!がいる……とか?」
「さすがに軍団ぐらいの規模なら、魔術師たちに飛ばしてもらった使い魔の目にとまってるだろうからいないわね」
「ホッ……」
「でも、連中がどこのダンジョンから出てきたか分からないの」
冒険者パーティーのほとんどがこれを疑問に感じている
レンジャーの中には、オークたちの足跡を追跡することを提案したものをいたぐらいだ
「……あの、それってすごくあぶないことなんじゃ? ますます、探して、街の方にあるダンジョンみたいに封印したりしないと」
「そうだんだけどね」
でも、私はそれを保留にして、まずは被害者たちの保護や、村の救援の方を優先した
「私なら、ダンジョンを隠すために発見したものは生かして帰さない」
私の言葉に、フレデリカちゃんが顔を青ざめさせた
かつて街の領主の派遣した兵士たちが壊滅して敗走したことを忘れてはいけない
彼等のうち生き残ったのは後方の見習ばかりだったという
もしかして、主力の兵士たちはこれに触れて、残らず殺されたんじゃないかしら? - 193二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 23:23:45
話がきな臭くなってきた…どっからか物資を補給出来たらいいんだけど
- 194二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 23:48:31
味方側も強いけど相手も中々に不気味になってきたなぁ
あとフレデリカの人たらしっぷりは原作だと悪魔や魔族に使われたんだろうな - 195二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 23:57:47
《カノン》
「そういうわけだから、一度町まで撤退することを考えてるわ。領主様に報告して、改めてどうするか決めるつもり」
うっかり虎の尾を踏んで、十年前の兵士たちと運命を同じくするなんて冗談じゃない!
ただでさえ、こっちは前途ある冒険者パーティーをたくさん同行させてるのだ
「ここに野営していても、大丈夫でしょうか?」
フレデリカちゃんが、焚火の灯りが届かない、木々の影の奥を見てぶるりと震えた
ちょっと脅かし過ぎたらしい
「大丈夫よ。こっちだってプロの冒険者、なにかきたら即対応できるように見張りに伝令、しっかり備えてるわ」
この周囲にはきっちり魔法の警戒網も敷いてある
ゴブリン一匹でも近づいてきたら警戒音が鳴り響く仕組みだ
それでも、魔法に頼り切るつもりはないので、森の野営の経験が豊富なレンジャーの目も欠かしていない
「どちらにしても、まだまだ明日は歩きが続くわ。荷物を背負って歩き通しだから、しっかり目を閉じて休みなさい」
「は、はい~……」
森の中で、しかもモンスター相手をしながらではなにがあるか分からないので、馬やラバは使えない
戦闘しないフレデリカちゃんには、冗談でも何でもなくきっつい荷物運びの役目があるのだ
「眠れないなら……「ねぇ、カノン、さん? 話を聞いてたんだけど」
わ、っと、視界に急に金色と褐色が入ってきて驚いた
フレデリカちゃん間に妲己さんが滑り込むようにしてぺたんと座り、そのまま話にも割り込んでくる
「他の冒険者パーティーや、戦えない人間たちは最低限の消耗品を渡して帰らせて、あとはカノンさんの冒険者パーティーだけで、その『ダンジョンの入口』を捜索すればいいんじゃない、かしら?」 - 196二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 00:14:27
《カノン》
「えっと、妲己さんからそういう提案があるってことは、もしかして、その『ダンジョンの入口』に心当たりがある……んでしょうか?」
うちのパーティーだけで捜索をつ続けるって選択はちょっと考えてはいたんだけど、それやるとフレデリカちゃん帰すことになるからちょっと悩んでたんだよね
今でもフレデリカちゃんのスキルが、なにか悪い流れのきっかけになるんじゃないかって、私は疑っているのだ
なので、妲己さんからの提案に意味があるかを確かめたかったんだけど
「……それは、分かんないけど」
分からないんかーい、ってツッコミたかったけど、なぜかすごく拗ねたみたいな表情なのでそういうこと言うのは止めた
なんでか私が責めてるみたいな気持ちになっちゃう
「でも、将来の危険は取り除くべきだし、足を引っ張る人間を帰した方がカノン、さんは自由に動ける……でしょ?」
いや言い方!
なんか妲己さんって、見た目の割にはたまに言動が子供っぽいんだよね
最初は小悪魔系の人なのかな?とか思ってたけど、あんまりそういうタイプでもなさそう
「最低限の消耗品を渡して帰らせる、というのは論外ですし、少人数で自由に動けるからといって必ずしもも探しているものが見つかるとは限りません」
ああ!耳がへにゃっとなった!ごめんね!でも、こういうことはリーダーとしてしっかりと言っておかないと士気がね!!
「は、はい! それじゃみんなで相談して決めればいいんじゃないでしょうか?」
妲己さんの後ろからフレデリカちゃんが助け舟出してきた!天使か! - 197二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 00:18:37
というところで今夜は終了です。お付き合いありがとうございました
次の展開は
①カノンたちの冒険者パーティー(+妲己)でオークの足跡を辿ってどこから来たのか突き止めるぞ!
②カノンたちの冒険者パーティーでオークの足跡を辿ってどこから来たのか突き止めるぞ!
③全員撤退!みんな帰るぞ!
フレデリカちゃんは撤退組になります。②の選択肢だと妲己ちゃんが撤退組に付いて行きます。
以下で番号付けてください、3つまでで多いものを採用します - 198二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 01:12:25
このレスは削除されています
- 199二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 12:42:53
このレスは削除されています
- 200二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 21:00:54
①カノンたちの冒険者パーティー(+妲己)でオークの足跡を辿ってどこから来たのか突き止めるぞ!
- 201二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 22:02:10
1
- 202二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 01:32:31
《カノン》
「ここれは、明らかに……いるわね」
オークの集団の足跡を追跡すること半日ほど、森の深くへ続いた痕跡の先には、さらに森が深く深く、空気の淀んだ谷があった
「リ~ダ~、オレすげぇイヤな予感がする~。正直帰りたい~」
「諦めてキリキリ歩哨しろレンジャー」
「もうこれもう森じゃねーよダンジョンだよ。いやダンジョンでもこんな気持ち悪い空気出してねーよ」
軽口を叩くレンジャーの声に、しかし正直に言うと私も同じこと思ってた
私だって帰りたい。帰ってフレデリカちゃんと街に繰り出してショッピングとかしたい
だってこの谷の底、悪魔の真祖と名乗ったデーモンが潜んでいた巨大な広間、あそこに空気が似ているのだ
「敵の分析を第一に、みんなで生きて帰ることを優先でね」
「ウス」「あいあいさー」「分かってまーす」「俺ぶじに帰れたら宿の看板娘ちゃんに告白するんだ」「やめい」
あの悪魔の始祖を名乗るデーモンに勝てたのは、相手の戦術にガンメタ張ってただからってのは、全員なんとなく察してる
だから、勝てたのはたまたま、次はないのも察してる
「……そんなに、弱気になることもないでしょう。ここには私がいるのですから」
「妲己さんの御力は頼りにしてますけれど、できればご助力はみんなを生かすことにお貸し頂きたいと思っています」
正直に言ってしまうと、足を引っ張る人間に当たりが強い発言が目立つ妲己さんのことを、私は全面的に信じられない
はりきって手助けしようとしてくれてるのは伝わってくるんだけど、うーん
dice1d100=45 (45) (40以上で偵察成功、失敗で不意打ちを受ける)
- 203二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 01:33:28
多忙ゆえ今夜はこれだけで
金、土と色々ありまして夜の更新こんな感じになりますごめんね - 204二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 08:44:32
執筆お疲れさまですスレ主
- 205二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 14:27:07
偵察は成功したようですね
- 206二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 21:56:24
結構ギリギリで成功だったな危ない
- 207二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 02:16:36
今夜はしんどいのでおやすみさせてね 明日もちょっと厳しい感じです
- 208二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 11:11:07
了解です
報告乙です - 209二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 18:50:35
デーモンどれほどの強敵かな
- 210二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 22:10:59
三人娘が無事でいて欲しい
- 211二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 08:58:14
妲己さんの御力に期待
- 212二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 17:30:32
ここからどうなるかな
- 213二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 00:26:55
三人の結末を見るまでは……!
- 214二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 03:09:04
《カノン》
「……退路を保ちつつ、手札を探るつもりで慎重に仕掛けるわ」
森の奥に建造物、そこを守る単体のヤバそうなデーモンを発見した、との知らせを受けた私はすぐさま対決を決断した
もちろん作戦は『いのちをだいじに』。ヤバかったら逃げる気満々である
「直接デーモンにぶつかるのは私のみ、様子を見て弓と魔法をお願い」
戦士が無言で挙手するが「護衛」の一言で黙らせる
デーモンが転移したり配下を召喚したり回避不能の射撃攻撃をしてくる、ぐらい考えなきゃね
おそらく余裕がなくなる自分の代わりにレンジャーに全体を見る役を任せる
あとは、準備をはじめたパーティーを落ち着かない顔で見ている妲己さんなのだけど
「妲己さんはお任せします。でも、ムチャはしないでくださいね? いっしょに帰りましょう」
「……ん」
正直、なにができるかを把握できてないので、ふわっとしたお願いしかできないのがしんどいところ
それでも妲己さんは理解を示してくれた様子で頷いてくれた
私は愛剣に手を置いて息を整える
覚悟を決めて、谷の最奥へと足を踏み入れた
狭い谷の中に樹々が密集して、空を覆っているせいで光が見えない、淀んだ闇がしばらく続く
その先に石柱と台座で構成された建造物、儀式台?そういうものが見えた
それが見えるのは、空からの光に照らされているから
奇妙なことに、今は確かに昼間のはずなのに、その場所ではまるで空に月が浮かんでいるように見えた - 215二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 03:10:44
あまりに眠いので今夜はこれだけで……
ちょこちょこ続けて、時間まとめてとれたら一気に進めます、気長に待っていただければ - 216二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 08:36:43
お疲れさまですスレ主
- 217二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 20:15:00
保守
- 218二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 01:50:20
このレスは削除されています
- 219二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 08:57:56
このレスは削除されています
- 220二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 19:12:06
《ノエル》
体内で練った魔力を極力に集中して、地面を蹴る
パンと体の中で火花が弾けるようなイメージで、私は悪魔の頭上めがけて跳んだ
空気が肌の上を滑るのを感じながら魔力の流れを腕に切り替える。腕、手、指、それから剣に
私の体はデーモンの頭上に到達する
形だけわずかに人間に似せた、その頭部目がけて、私は必殺の剣を振り下ろした
「……新たな悪魔の始祖との邂逅。彼らは禁断の地へと足を踏み入れ、再び悪魔の始祖にその剣を向ける」
胸元まで真っ二つになった頭の横で、新しく生まれたべつの頭が喋りだした
デーモンにとって人間の姿はただの擬態
わかってたけど、まぁ、キモい
「デーモンに名前を知られているなんて、ずいぶん有名人になったわね、私も!」
新しく生まれた頭に蹴りを入れて、その反動で後ろに跳ぶ
新しい頭は簡単に砕けた
さいしょに斬った時と同じで、まるで豆腐でも蹴ったように手応えがない
「『お前のことは最初から知っていた』と悪魔の始祖は告げる。最初に定められていた通りに」
すぐに新しい頭が生まれて、おそらく私に言葉を返す
デーモンは樹木の枝、ツタ、あるいは糸みたいなもので作られたカラダをしている
「それからこう告げた。『運命は再び、ノエルとその仲間たちの前に、悪魔の始祖を運んできたのだ。過ちを正すために』」 - 221二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 19:21:40
これ地の文みたいな感じだね
メタ的な上位存在なんかな - 222二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:29:34
カッコ良いイラスト
- 223二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:44:18
《ノエル》
「へぇ、過ちね! 運命なんて大仰なことを言ってるけど、ずいぶん私たちのことを責めるじゃない!」
新しく作った頭をから、首、胴体、下半身が、周囲に蠢く無数の糸が束ねられるようにして形作られていく
同時に糸の先端がヘビのように鎌首をもたげると、一斉にこちらに先端を向けて殺到する
触手かな?そういうの勘弁してほしいんだけど!
すかさず剣を閃かせ、一本、二本とまとめて切り落としていくが、なにしろ数が多いステップも合わせて位置を変えて回避する
「私たちが滅ぼした、あの悪魔の始祖は、お友達かなにかだったのかしら?」
挑発のつもりだったけど相手は無反応
こっちに伸びてくる糸の勢いは変わらない、止まらない
真っすぐに伸びてくる「糸に、織り交ぜるようにして背後に回り込もうとする糸もある。正確で意地が悪い攻撃だ
だけど、私の名前を憶えてるくせに、私の仲間のことはちゃんと覚えてないらしい
私の背後から、魔法使いが生み出した紅蓮の火球が次々に糸の密集した場所に叩き込まれる
爆発の中で糸が焼き焦げて千切れるのが見えた
「私のことを最初から知っていた割には、勉強不足じゃない?」
炎を逃れた糸が集まっていく場所を予測して、新しい頭が生まれた直後に両断してやった
二度、三度、細かく千切った糸は宙で灰になって消えた
「悪魔の始祖たちとの戦い。ノエルは辛くも生き延びたものの、その仲間たちは帰らぬ人となったのである」
闇の中で深紅の輝きをはない細い糸が、頭と胴をなかば失ったデーモンの手から花火の火花のように広がっていく
dice1d100=26 (26) (50以上で勝利)
- 224二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:47:51
ウワーッ!
- 225二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:04:49
《ノエル》
「それに触れちゃダメ! 避けなさい!!」
背筋がざわめき、嫌な予感が広がる
とっさに叫んだけれど、宙を滑る赤い糸に反応できるものはいなかった
仲間たちが倒れる音がする。駆け寄って叫びたい衝動に駆られるが、私はそれを堪えた
「……よくも!!!」
上から下に、下から上に、デーモンの二本の腕を切り裂いた
束ねられた糸が崩れる。……だけど、すぐにまた新しい頭が作られていく
「ノエルは悪魔の始祖へを滅ぼすことはできず、ただ一人の生き残りとして街へ戻る。そして村を追いだされた少女、フレデリカと出会う」
「滅ぼすし、みんな連れ帰るし、フレデリカちゃんとはとっくに会ってるわよ!!!」
デーモンが余裕を取り戻しつつある
とっておきに火球の魔法で糸はかなりの量を焼き払えたはず、あと一歩まで来てるはずなのに、どうしても勝てる感じがしない
「ノエルはフレデリカをギルドから追放し、妲己と出会う。二人は世界の危機に立ち向かうため、共に手を取り合い心を通じ合わせる」
「そんなこと私はしない!!!!」
私は怒りに任せて剣に過剰な魔力を注いで、周囲をまとめて雷撃で焼き尽くす
糸が焦げる匂い、だけど笑うように囁くデーモンの声は止まらない
原作の展開だ
たぶんこいつは原作の展開を知ってて、それで、今のこの状況を修正しようとしてる
「…………どうして?」
不意に、背後から声がした - 226二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:32:23
《妲己》
「どうして?」
自分でもなにを言ってるんだろうと思う
まるで物語を語るような予言じみたデーモンの言葉を、今まで聞いたことのないような怒りを滲ませた声でノエルが否定する
ノエルは強いし、その仲間たちもみんな気のいい子たちだった、それが死ぬなんて間違っている
フレデリカは弱くて足を引っ張る子だけど、ノエルが簡単に見捨てるとは思えない
でも、私と手を取り合わせて、心を通じ合わせる……のは、べつに、悪いことじゃない、よね?
今は戦ってる最中
ノエルの仲間たちが倒れて、今にもノエルがやられそうな時
そんな時に、デーモンの言葉に、私はなにをムキになってるんだろう、と、そう思ってるのに、言わずにはいられなかった
「妲己……さん! 後で説明しますから、今は」
私はノエルの言いつけ通り、ノエルの仲間たちに能力強化の魔法をかけたり、伸びてくる糸を弾いたり、ちゃんと手助けした
赤い糸は、どうしてか防げなかったし、治療の手段も見つからなかったけど……
でも、ちゃんと保護の魔法だってかけてあげたのだ
「やがてノエルと妲己は結ばれ、教会で人々に祝福されて結婚をして互いを守り合うことを誓うのだ」
「……都合のいいことを!!!」
デーモンの口から私の夢が語られて、ノエルお姉ちゃんが怒りに任せてそのデーモンを切り裂いた
なんで知ってるの? そんなにイヤなの?
頭の中で疑問と苦痛がぐるぐると渦巻いて、わたしは立ちすくんだまま動けない - 227二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:52:15
《ノエル》
「しっかりして! 神の使徒なんでしょ! 目の前には悪魔の始祖で、デーモンで、私の仲間を殺そうとしてる! 敵なのよ!!」
棒立ちになってしまった妲己に声をかけるけど、まるで反応がない
もういくつ目かもわからない、新しく編まれたデーモンの指先から深紅の糸が放たれる
私は地面を滑って距離をとりながら、身体を捻って大きく避けた
仲間たちを昏倒させた深紅の糸だ
明らかにデーモンはこれを私に打ち込もうとしている
「けっきょくその後、オークに捕まってひどい目にあわされるってオチなの!!! そんなのイヤでしょ!!!?」
ヤケになってオチまで言っても、妲己は「どうして」と返すだけ
そうだよね
原作ではこうなりますって知ってるのは私だけ、いや、たぶん私とデーモンだけ、未来の話なんて意味が分からない
「悪魔の始祖は言う。『結末は変わらない』。赤い糸はノエルの胸に刺さり、再び運命のタペストりが紡がれる」
出し惜しみしていた分の力まで惜しまなくなったのか、デーモンの放つ糸の密度が増す
いやらしいことにこっちが守らざるをえないことを見越してまだ棒立ちのままの妲己さんを狙っている
ああ、もう!
こっちは魔力がずいぶん削れて体力だって限界なのに!! - 228二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:55:00
というところで今夜は終了です。お付き合いありがとうございました
次の展開は
①自分が赤い糸を喰らう前に妲己さん引っ張って撤退!
②最後まで戦う!(なんか作戦があったら書いてください、考えゼロだと普通に負けます)
③その他(なんでもOKです採用します)
以下で番号付けてください、3つまでで多いものを採用します、作戦とかはぜんぶまとめて融合します - 229二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 10:45:08
1
- 230二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 11:19:34
一
- 231二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 21:14:50
1
- 232二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 08:48:49
どうなるかな~
- 233二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 20:08:40
保守
- 234二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 02:11:47
《ノエル》
「……うぅ、ああああああああああ!!!! みんなごめん! ごめんなさい!!!!」
デーモンの周囲から殺到して私の動きを縛ろうとしてくる糸、指先から次々と放たれる赤い糸
私は長く苦楽を共にしてきた仲間である友人たちと、自分の運命を天秤にかけた
妲己さんの腰に肩からぶつかるように担ぎ上げ、地面を足で蹴って跳ぶ
そのまま私は逃げ出した
妲己さんの防護魔法は無限に彼らを守ってくれない
みんな死んだだろう
原作通り
私は一人になった
妲己さんが最初から傍にいるのだけは違うけど
「カノンは逃げ去り、仲間たちは喪われた。ただ一人になったカノンを慰めるのはただ一人、妲己だけだった」
デーモンの言葉が背中に張りつく
半ば予想していた通り、糸は追いかけては来なかった。この結果はやつの望むものなのだ - 235二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 11:19:03
ヤバいやつなのは分かりきってた
- 236二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 17:51:49
執筆乙ですスレ主
- 237二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 23:59:45
保守
- 238二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 11:13:17
バッドエンドルートに突入してしまうのかな
- 239二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 21:04:00
原作かなり重い展開だな
- 240二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 01:03:36
保守感謝です
唐突ですが今晩中に終わらせます
まったり書いてサクッと6レスくらいで終わらせちゃうので打ち切り感があると思いますがご容赦ください - 241二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 01:05:05
《フレデリカ》
「あの、わたしだけ戻ってもいいでしょうか?」
「良い訳ないだろ」
街へと戻る途中に唐突にわたしが口にした言葉に、同行していた冒険者グループのリーダーさんが即答した
カノンさんたち、オークたちの追跡に向かう一行と別れて、戦力の足りないわたし達は街に向かうことになった
それからまだ歩きはじめて一時間も経ってない森の中だから、怒られるのも当たり前
「俺たちでも足手まといになるからって追い出されたんだぜ。ぜってーヤバい山になる。そんなところに嬢ちゃん一人で行かせられるかよ」
「……でも、カノンさんも女の人ですよ」
「いや、嬢ちゃんってのはあくまで半人前というか、未熟というか、そういうニュアンスでだな」
「分かりますけど、でも、やっぱりわたしはカノンさんが心配なんです」
なんで今更こんなワガママを、なんて顔をされても、わたしは引き下がることはできなかった
だって、イヤな予感がするんだ
わたしのスキルが判明することになった日の朝みたいに、村を追いだされることになる前日のベッドの中みたいに
なにかがわたしの手の届かないところで悪い方向に転がっていく感じがする
「カノンさんの冒険者パーティーの中で、私だけ帰るなんて、できません」
「……俺たちはついていかないぞ」
「はい、みなさんは、計画通りに街に戻ってください! わたしはカノンさんたちに合流します!」
最低の新人冒険者だ、と、自分でも思う
もしかしたらこれでカノンさんに愛想尽かされちゃうかも
dice1d100=31 (31) (40以上で協力を申し出される)
- 242二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 01:27:50
《妲己》
「ごめ……ごめんなさい、わ、私………私のせいで、邪魔して…………」
口の中からとぎれとぎれに滑り落ちる言葉は、まるで自分のものではないみたいに頼りない
私と共に森を歩む、カノンお姉ちゃんからの返事はない
だから、不安になって、同じような言い訳を、泣き言を繰り返してしまう
私は妲己、神託を受けて魔を狩る伝説の狩人、長い年月を戦いと人を守ることに費やし、その心に揺らぎはない、なかったはずなのに
今の私は、私が妲己になる前の『金剛いろは』そのものだった
「……いいえ。これはすべて、私のせいです」
カノンお姉ちゃんは私に背中を見せたまま、絞り出すようにそれだけを口にする
私はそんなことを言わせたいわけじゃないのに
「このまま、街まで戻ります」
その言葉に、私は自分の肩が震えるのを感じる
あのデーモンの言う通りの展開、カノンお姉ちゃんが一人きりになる。なってしまう
ダメ、とは、口にできなかった - 243二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 01:55:54
《カノン》
「ダメです!!!!!!!!!!!!!」
その時、唐突に森の茂みを突き破って現れたフレデリカちゃんが、だしぬけに大声でそう叫んだのである
「ふぇあ!?」「ぴゃっっ!!?」
うつむき気味に歩いていた私と、後ろの妲己さんが思わず変な悲鳴を上げてしまった
敵とか警戒してたのに、出し抜けすぎて全然反応できなかった。なにこのフレデリカちゃん、幻覚とか?生き生きとし過ぎてない?
「話はなんとなく分かってます! 今、敵にやっつけられて、お二人は逃げてるところなんですよね?」
「……そうよ」
「じゃあ今すぐ引き返して敵をやっつけましょう! やっつけなきゃダメです!!」
「でも、それはムリ、あいつには」
引き換えさせるためにデーモンが出した幻覚かしら、なんて思いつつ、しかしやっぱりこれはフレデリカちゃんだと理解してる
だって目の輝きがフレデリカちゃんだし、眩しすぎるぐらいに私への信頼に溢れてる
「カノンさんならぜったいに勝てます!!!」
そんな目で言い切られたら、私は言葉に詰まってしまう
その時、私の背後から、妲己さんがフレデリカちゃんの前に飛び出した
両手で私を庇うようにして声を上げる
「カノンお姉ちゃんに、お前の願望を押し付けるな!」
妲己さんの言葉に私は言葉を失った
フレデリカちゃんも - 244二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 02:21:52
《フレデリカ》
「お姉ちゃん……? 妲己さんのお姉ちゃんがカノンさん???? え、ええ……?」
怒られたことよりも、いきなり明かされた予想外の人間関係に目を白黒させてるわたしを見て、妲己さんの顔色が変わった
あっカノンさんも困惑してる、え、ええ、もしかしてこれって言っちゃいけないやつだったっぽい!
「ああああ、あの、妲己さん!あのですね!」
わたしに凄んでいた妲己さんがみるからに動揺して言葉を告げられずにいる
だから、今のうちに、わたしは妲己さんの言う『願望』をカノンさんに押し付けちゃうことにした
「悪い予感がするんです! 今、戦わないときっと、もっと悪いことになります!! いつもそうなんです、わたしのいない場所で、かってに悪いことばかり……わたし、役に立たないかもしれないけど、ほんのすこしでも力になりますから!! いっしょに戦わせてください!!!」
それから、カノンさんが今までしてくれたように願望じゃなくて行動で示す
ノシノシと妲己さんの横を抜けて、カノンさんの横を抜けて、一人でお二人がやってきた方、森の深い方に向かって歩き出した
「……お二人が戦えないなら、わたし一人で行きます!」
歩き出して、それからこんなことをカノンさんに行っちゃった自分が恥ずかしくて、ガマンできなくなって走り出した
dice1d100=3 (3) (10以下でバッドエンド)
dice1d100=39 (39) (ところで70以上でカノンが妲己の正体に気付く)
- 245二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 02:32:04
うわーバッドエンド行ってしまったか
- 246二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 02:33:41
【BADEND】
とっさに追いかけようとしたカノンの背中に、妲己が縋りつく
疲れきったカノンは振り払うことができずにフレデリカを追いかけることができなかった
フレデリカは森の奥深くに消えて、そのまま戻らなかった
カノンがようやく森の奥深くに向かった時には、すでにあの谷はなく、悪魔の始祖は姿を消していたのである
二人は街へと戻ることしかできなかった
妲己が自分に執着する理由に気付くことができないカノンは、時折、子供のような表情で自分に縋りつく彼女を責めることもできず、なんとか訪れる悲劇を防ごうと力を合わせるべく協力しあうようになる
だが、ほんのわずかな妲己にとっての幸せの時間は、いずれ打ち砕かれることになるだろう
ダンジョンの奥でオークたちは語る
自分たちに力を与え、いずれ地上へと導く少女の物語を
いずれ再開した時、少女はカノンと妲己に告げるだろう
「どうして追いかけてくれなかったんですか?」と - 247二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 02:35:43
というわけで、バッドエンドです!
ウッソだろ!!って思いましたが奇跡的な不幸の出目が出ちゃったのでしょうがないですよね……
お付き合いありがとうございました
ごめんなさい
これにておしまいです!!!!! - 248二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 02:43:59
フレデリカが勝手に飛び出して勝手に追いかけてこないことに怒るメンヘラみたくなってて草
ダイスの魔力って怖いねー
ひとまず年内の完結お疲れ様でした
できたらハッピーエンド迎えてた時の内容だけでも最後に教えていただけたら嬉しいです - 249二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 02:49:44
フレデリカちゃんは基本的に自分の行いが上手くいくという主人公属性を持っていて、糸みたいな悪魔の始祖(運命の悪魔)はこれを利用するためにフレデリカちゃんのスキルを弄ったり、村での立場を悪くなるように誘導させたりしてました
最終的に人間の元から離れてダンジョンの中に誘導して、価値観をモンスター寄りにさせることでモンスターに都合のいい世界にしたかったんですね
なのでちゃんとフレデリカちゃんをカノンさんと妲己が助けに行けば、都合よくスキルの強化範囲が「自分を助ける人への強化」となって二人を強化して悪魔の始祖をやっつけることができたのでした
二人が来なかったのでフレデリカちゃんはダンジョンの奥まで誘導されて地下でオークたちと出会って……という、原作と同じ展開になったのでした
- 250二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 02:55:53
- 251二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 03:00:19
- 252二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 03:13:51
まぁダイス神の機嫌が二段階承認突破するぐらいに百合ハッピーエンドなろう系じゃなくてドロドロヤンデレ百合ノクターンノベルを求めてたんでしょう致し方なしです
ヒントはスレ主の匙加減次第で良いと思います
今回みたいに唐突にバッド行ってもダイスの妙ではあるんで
めちゃくちゃ面白かったんで
今回みたくなろうなのか別ジャンル行くのかわからないですが次作やるなら楽しみです
本当にお疲れ様でした