ままー!ぱぱがいなくなっちゃったー!!

  • 1二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 15:26:59

    ぱぱのへやにおてがみおいてあったけど、ぼくたちよめないからままがよんでー!

    …まま?
    どうしてないてるの?

    こまったひとって、どういうことなの??

  • 2二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 15:28:59

    割と話の全容が気になりすぎるからアカデミーのエントランスに置いてくれませんかね

  • 3二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 15:30:24

    そしてジッカネズミに…

  • 4二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 15:32:36

    イッカネズミ推しの自分、スター団のイベントで突如爆弾を落とされる

  • 5二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 15:35:01

    ぱぱがいなくなってから、ままはいつもくるしそうだ。
    ごはんもぱぱがいたころよりたべなくなっちゃったし、ぼくたちをおそうほかのぽけもんとはたたかうこともできずににげるしかなくなった。

    ぱぱ、どうしてぼくたちをおいていっちゃったの?

  • 6二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 15:40:30

    イッカネズミ好きな人には『家族を置いて1匹だけ何処かへ消えるのは解釈違い!』って人もいそう

  • 7二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 15:44:28

    ままがとうとううごけなくなって、おうちのそとへでられなくなった。
    せっかくとってきたごはんもたべてくれないし、ぼくとおねえちゃんでぜんぶたべなさいっていうだけになった。

    「あなたたちにいいあいてがみつかるといいね」って。

    そんなこといわないでよ。

    ぼくたちがぱぱをつれてかえってきたら、ままもげんきになるかなあ。

  • 8二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 16:05:00

    ままはもうなんにちもねている。おはようっていっても、ずっとねている。

    ぼくは、おねえちゃんとふたりでぱぱをさがしにいくことにした。
    おねえちゃんは、「このままだとままはさむいから」ってはっぱをかけてねているままのうえにさらにつちをかけた。

    まっててね、まま。
    ぱぱがもどってきたら、ちゃんとおきてね。

  • 9二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 16:28:00

    おねえちゃんとふたりっきりでごはんをとるのはむずかしかったし、ぽけもんがきたらにげるしかない。

    たまにほかのおうちのぱぱとままから「うちのこにならないか?」っていわれることもあったけど、ぼくたちは「おうちでままがぱぱをまっています」とへんじした。

    ぱぱ、きっとひとりでもたたかえるしごはんもちゃんととれるんだろうな。

  • 10二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 16:37:23

    ママネズミはただの冬眠だよ…そうだよね…そうだと言ってください

  • 11二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 16:46:29

    このレスは削除されています

  • 12二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 16:47:21

    ぱぱはみつからないまま、ながいあいだずっとおねえちゃんといっしょにたびをした。

    いつしか、ぼくとおねえちゃんはおおきくなって、ぱぱとままそっくりになっていた。
    たびにでたころみたいに、ぽけもんからにげまわるだけじゃなくなって、ふたりでちからをあわせておいはらえるようになった。
    ごはんも、ぴったりはんぶんこしても、おなかいっぱいになるまでたべられるようになった。

  • 13二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 16:53:29

    そのかわり、ほかのおうちのひとたちとであうたびに、「ごふうふですか?」ときかれるようになった。
    「ぼくたちはふうふじゃなくて、きょうだいです」というと、みんなふしぎそうなかおをしてどこかにいった。

    「おねえちゃん」あるつきのばん、ぼくはきいた。
    「どうしてみんな、ぼくたちがきょうだいっていうとへんなかおするんだろうね」

    「わからない。でも」
    おねえちゃんはいった。
    「ぱぱとままは、『たまごのなかにいたころからいっしょだった』ってきいたことあるよ」

  • 14二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 16:58:07

    うう……
    イッカネズミ推しなんだよ……

  • 15二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 17:08:25

    そのとき、ぼくたちのうしろからなにかがとんできた。

    ***

    きがついたときには、ぼくたちはせまいところにとじこめられていた。
    どうやら、にんげんにつかまってしまったらしい。

    「ワッカネズミ…カップルポケモンか…かわいいなー。よろしくね!」
    よろしくね、じゃないよ。こっちはぱぱをさがしてたびしていたんだぞ。

  • 16二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 17:23:54

    こうして、ぼくたちのぱぱをさがすたびはおわりをむかえたのだが、ぼーるのなかはそこまでいごこちがわるくなかった。
    ほかのぽけもんとたたかわされるようになったけど、まけてもすぐにあんぜんなぼーるのなかにいれてもらえるからたべられるしんぱいはないし、ごはんもまいにちもらえるようになった。

    ぱぱとままもにんげんのせわになってたらばらばらにならずにすんだのかな。

  • 17二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 17:27:17

    やはりポケモンは解放すべきです皆様

  • 18二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 17:33:21

    あるときから、にんげんさんがぼくたちのほうをみてくびをかしげることがおおくなった。

    「おかしいな…もう進化できるはずなのに…」
    どうやら、にんげんさんがつれているほかのぽけもんは、いっぱいたたかわせたりとくべつないしをつかったりしてあげると『しんか』といってすがたがかわってつよくなるらしい。

    ぼくたちもいっぱいたたかうとしんかするらしいけど、どんなふうになるのかな?
    ぱぱやままよりつよくなれるかな?

  • 19二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 17:54:20

    ぼくたちは、ぽけもんせんたーというところでけんさというものをうけることになった。
    「レベルが高いのになかなか進化しないから」だそうだ。

    にんげんさんたちがしばらくおはなしをしたあと、ぼくたちはぽけもんせんたーではたらくさーないとさんとおはなしすることになった。

    「あなたたちって、子供が欲しいと思った事はないの?」

    えっ。
    「ぼくたちはきょうだいなんです。ぼくとおねえちゃんでこどもをつくるのはちょっと…」
    「…そういうことね。進化しない訳だわ」

    「あなたたちワッカネズミはね、子供がいないとイッカネズミに進化できないのよ」
    そういってさーないとさんがみせたしゃしんには。

    むかしのぼくたちみたいな、ぱぱとままとちいさいこどもがそろったかぞくのすがたがうつっていた。

  • 20二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 20:17:23

    「…一応、飼い主さんにはあなたたちが姉弟だってことは報告するわ。飼い主さんがあなたたちをどうするかはわからないけど」

    なんてことだ。
    ぼくたちがしんかするには、こどもがいないといけないらしい。

    でも、ぼくたちはぱぱとままとはちがってただのきょうだいだ。
    こどもをつくるつもりはない。

    しんかできないとわかったら、にんげんさんはぼくたちとさよならするのかな。

    そのときはまた、ぱぱをさがせばいいんだ。

  • 21二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 20:33:43

    へやでまっていると、にんげんさんがどあをあけた。
    「お疲れ様」
    にんげんさんは、ぼくたちをだきしめた。

    「君達、カップルじゃなくて姉弟なんだってね。大丈夫だよ、そのままでも。進化なんかしなくていいよ」

    どうやら、ぼくたちは、しんかするひつようはないらしい。

  • 22二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 20:49:53

    >>17

    解放したらまたこんな悲劇が起きちゃうだろ!!!

    まあこの話がどこに落ち着くかにもよるけど

  • 23二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 20:54:59

    にんげんさんとはおわかれしなくてよくなったかわりに、ぼくたちはにんげんさんのいえでおるすばんすることがおおくなった。

    あるひ、ぼーるのそとでねていると、だいどころのほうからものおとがした。
    どろぼうがはいったのかな、とおもってみてみると、そこにはちいさなこどもがいた。

    まるで、あのひのぼくそっくりだった。

  • 24二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 23:42:46

    「どうしたの?ぱぱとままはどこ?」

    「おとうさんがこないだにゃーすにおそわれておおけがをして…ぼくはおかあさんといもうとと、ぱぱのけがをなおせるくすりをさがしてあちこちのにんげんさんのいえにはいりこんでいたんですけど…やっとくすりをみつけたとおもったら、おとうさんがおうちからいなくなっちゃったんです…だからおとうさんをさがしているんですけど…」

    おもいだした。
    ぼくらのぱぱがいなくなったのは、はぶねーくにおそわれてけがをしてからしばらくあとのことだ。
    あのころはちょうどももんのみがみつからないじきで、ぱぱのちょうしはどんどんわるくなっていったんだった。

    (中の人:今日はここまでです。続きを書けるのは明日の夕方以降です)

  • 25二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 03:41:52

    ⭐️

  • 26二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 03:51:33

    oh…

  • 27二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 07:50:42

    朝保守

  • 28二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 14:24:52

    はやくみつけないと。
    「わかった。ひとりじゃあぶないからいっしょにさがそうね」

    いえじゅうさがしまわったけど、おとうさんはみつからない。
    「もうよるになっちゃう…はやくかえらないとおこられちゃう…」
    「あれは?」
    おねえちゃんがゆびさしたさき、せんたくきのうらがわで。
    ぼくたちとおなじぐらいのおおきさのしろいものがあった。

  • 29二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 14:29:09

    「おとうさん!こんなとこでなにしてるの!!はやくかえろーよー!」

    よかった。
    ねてただけか。

    とおもったのもつかのま。
    「すみませーん、かごのみもってきてくれませんかー。おとうさんがおきてくれないんですー」

    「かごのみ?」
    「かごのみをたべると、どんなにねむくてもめがさめるってきいたことあるんです!」

  • 30二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 14:31:58

    「かごのみだね。わかった、いまもってくるよ!」

    だいどころからもってきたかごのみを、おとうさんのくちにいれた。

    おとうさんは、おきなかった。

    「えっ…?かごのみでもおきてくれないなんて…」

    ぼくたちは、かおをみあわせた。

    たぶん、このこのおとうさんはもうおきない。
    ぼくたちのままも、たとえぱぱがもどってきてもおきることはなかったんだと、いまならわかる。

  • 31二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 14:36:14

    「おとうさん、ねたまんまになるけどおうちつれてかえらなくちゃね。ぼくたちがおとうさんをはこぶから、きみはおうちおしえて」

    こどものおうちは、ぼくたちのおうちとそうはなれていなかった。

    「ただいまー!おとうさん、よそのおうちでねてたー!」
    「えっ?おとうさんみつかったの?」
    「うん、このひとたちがおうちまではこんでくれたの!」

    ぼくたちは、おかあさんといもうとのまえに、おとうさんをねかせてあげた。

  • 32二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 14:41:07

    「みつけてくれてありがとうございます」
    おかあさんがおれいをいうと―ーー―おかあさんはそのまま、おとうさんのうえにつちをかけはじめた。

    「おかあさん、なにしてるの!はやくくすりをつかってあげなくちゃ!!」
    「おとうさんね、くすりはもういらないって。これからはずっとつちのなかでおねんねするから、ごはんとりもたたかいも、おかあさんとちびちゃんたちとでがんばりましょう」

    「そんなことないよ!あさになったらちゃんとおきてくれるよ!!」
    「おとうさんね、おかあさんにおてがみおいてったの」

  • 33二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 15:05:55

    「おてがみ?」
    おかあさんは、めもちょうのきれはしをだした。

    《くすりをさがしてくれてありがとう。でも、もうひつようない。ぼくのけがは、くすりをつかっても、もうなおらない。こどもたちのまえでしんでしまうのはいやだから、さいごはひとりにしてほしい。ぼくがいなくなってもこどもたちといっしょにしあわせにくらしてほしい。だいすきだよ》

    「おとうさん、いなくなっちゃうの!?そんなのやだー!!」
    「…ないても、おとうさんはもうおきないの。このままつちのなかでおねんねさせてあげましょう」

    ぼくのぱぱもそうだったけど、ここのおとうさんもずいぶんなひとだ。
    おとうさんがいなくなったら、おかあさんがしあわせになれるはずないじゃないか。

  • 34二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 15:09:53

    それからは、るすばんのあいまにぼくたちはそのいえのようすをみにいって、ぽけもんふーどをおみやげにもっていったりした。

    ぼくたちがたべものをあげても、おかあさんはどんどんよわっていった。
    まるで、ぼくたちのままみたいだった。

    「ワッカネズミやイッカネズミの親は、片方が死亡するともう片方もそう遠くないうちに衰弱して死亡する…か。君達は姉弟だけど、いつかそうなるのかな」

    にんげんさんのおはなしによると、おかあさんもそのうちずっとおねんねになってしまうらしい。

  • 35二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 15:42:55

    あんのじょう、おかあさんは、おうちからでられなくなってねこむひがつづいた。
    ぼくたちがかわりに、こどもたちといっしょにごはんをとりにいくようになった。

    あるひ、おかあさんにぽけもんふーどをわたすと。
    おかあさんは、くびをよこにふった。

    「わたしはもういりません。あのこたちのこと、おねがいしてもいいですか?」

  • 36二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 16:04:56

    「わかりました。ぼくたちが、せきにんをもってそだてます」
    それをきいたおかあさんは、あんしんしたようにねむってしまった。

    ぼくたちは、こどもたちといっしょにおかあさんをおとうさんのとなりにおいてつちをかぶせた。

    きょうからは、ぼくたちがこのこをそだてるんだ。

  • 37二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 16:29:14

    「ただいまー!」
    にんげんさんがかえってきた。
    あたらしいかぞくをみせてあげないと。
    みてみて!
    「どうしたの?」

    ばー!!
    びっくりした?
    ぼくたち、きょうからイッカネズミです。
    このこたちのこともよろしくおねがいします。

    「えっ、君達…確かきょうだい…じゃ…」
    あれ?どうしたのかな。
    しんかしたからよろこんでくれるかとおもったのに。

  • 38二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 16:50:31

    つぎのひ、ぼくたちはみんなでぽけもんせんたーにつれていかれた。
    にんげんさんは、ぼくたちをきみわるそうにみている。

    「あのひと、ぼくたちのこときらいなのかな」
    いもうとがふあんそうにいった。

    「さーないとさん、おひさしぶりです」
    「お久しぶり…貴方達の飼い主さん、要らぬ誤解をしてるみたいね。その子達は拾って来たんでしょ?」

  • 39二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 17:17:46

    「はい、このこたちのぱぱとままはしんじゃったんです」
    「人間はポケモンの言葉はわからないからねぇ…今回は前みたいに話だけ聞いて終わりとはいかなそうね。ちょっと痛いけど、我慢してもらうわよ」

    そのあと、みんなけをぬかれたりはりをさされたりさんざんだった。
    こどもたちは、わるいことしたわけじゃないのにいたいめにあってずっとないている。

    「お疲れ様」
    にんげんさんがやってきた。

  • 40二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 17:45:50

    「ごめんね、痛い思いさせちゃって。僕の勘違いだったよ」
    にんげんさんはぼくたちのかおをみて。
    「血は繋がっていなくても、君たちは家族なんだよね」

    ぼくたちは、このこたちのおとうさんとおかあさんにはなれないけど。
    みんなでささえあえば、イッカネズミだ。

    いつか、ぼくたちもみんなのまえからいなくなるけれど。
    このひとといっしょにいれば、あるひとつぜんいなくならなくてすむ。

  • 41二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 17:47:37

    これにておしまいです。
    SSにするつもりはありませんでしたが、あの話から着想を得てみました。
    保守やハートをくれた皆様ありがとうございます。

  • 42二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 18:17:35

    今俺の涙腺はハッサク先生になっている
    いい作品でした

  • 43二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 18:41:35

    あの話の続きが気になってたからこのSSは助かる。めっちゃ良い話だった。

  • 44二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 18:48:53

    トレーナーがいい人でよかった……

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