- 1二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:26:58
ひょんなことからオーガポンと肉体が入れ替わってしまったゼイユ。朝自分のベッドで目を覚ますと、体がオーガポンになっていた!
これは大変とハルトの部屋へ駆け付けたゼイユ。そこには念願の人間の肉体を手に入れたオーガポンがご主人様との既成事実を作るために、ハルトの上でその細腰を一心不乱に打ち付けていた。
(あたしの体で何してんのよ!)顔を真っ赤にして詰め寄るゼイユであったが、その肉体は人語を話せぬ鬼のもの。「わざ」の出し方もわからない小娘は、ぽにぽにと騒ぎながらじゃれつく(非わざ)ことしかできない。
肝心のハルトは、突然己の貞操を奪ったゼイユの艶めかしい肉孔の感覚を一身に受け茫然自失。その強直を硬直させてフリーズしている。
快楽を貪る元未亡人は横目で哀れな小鬼を見やると、ニヤリと勝ち誇った笑みを浮かべ、そのシミひとつない白磁のような躰を少年の胸板に擦り付けながらまるで愛でも囁くかのようにハルトの顔にバードキスを繰り返している。
「ゔ・・・ゔ・・・あ・・・」ハルトの喉奥から声にならない声が漏れ出る。百余年熟成された雌の獣欲を受け止めるには、ハルトの経験では役者不足であった。最早がまんのPPは限界、タネマシンガン装填完了!
ガクガクと震えだすハルトの四肢を目にしたゼイユは、拙い性知識と、以前さわりだけ学んだ保健体育の教科書の内容を照らし合わせ、この二人の行為がとんでもない結果を生むことを察知した。
まずいぞゼイユ!どうするゼイユ!?もはや残された時間はない!
(~~~~っ!『アレ』を手に入れるしかないわっ!)S110の俊足で部屋を飛び出すゼイユ。耳年増な彼女は、ブルーベリー学園の裏番長が牛耳る裏購買部にて、保護者会ではとても言えないようなものが取り引きされているとネリネから聞いたことがあった。
そう、彼女が手に入れようとしているのは、少女漫画で名前だけは見て知っている伝説の『避妊具』!すなわちコ〇ドームである!
果たしてゼイユは、ポケモンの体でコ〇ドームを入手し、オーガポンの凶行を止めることができるのか!?たぶん間に合わないしコ〇ドームってそういうもんじゃないぞ!ゼイユの運命や如何に!?
って感じのSS下さい - 2二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:28:33
そこまでやったなら自分で書けるだろ
- 3二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:28:53
何この…何?
- 4二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:29:29
続けて
- 5二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:30:09
土壇場で自分の身体を止めようとしたらツルが出てギリギリで引き抜かせることはできたけど絵面が自分自身の触手プレイになっててもいいと思います
- 6二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:30:17
変態は文豪なんや…
- 7二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:30:29
- 8二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:30:36
続けなさい
- 9二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:30:46
ピルなんだよなぁ
- 10二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:31:03
ふむ、続けて?
- 11二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:32:23
オーガポンボディでも技が使えなかったら単独行動は危ないのでは?
- 12二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:33:10
主人公もシンクロ慣れすれば技使えたし気合で止めるんや
- 13二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:34:03
タネマシンガンが効果は抜群で手遅れ&元に戻れないルート……?
- 14二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:34:37
身体にしろ精神にしろスグリにあったら気まずくないですか?
- 15二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:36:45
- 16二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:37:15
初手でレッドカードなのよ
- 17二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:38:29
ぽにお…もしもなんかの拍子で元に戻ったらどうするんだ…
- 18二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:45:21
推定百年以上生きてる長命のオーガポンから戻れないのもやばいのでは……?
- 19二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:46:26
もし元に戻れないでタネマシンガン成功してゴールインしちゃったら多分オーガポンの体のゼイユは引き取れるから……
- 20二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:48:04
ぽにぽに!がお!しか言えないゼイユと意外と流暢に喋れちゃうオーガポン
なおなりすまそうとしてもゼイユらしさは出せない模様 - 21二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:52:03
「ぽにおー!」(どきなさいっての!)ドタバタと学園内を猛ダッシュするゼイユ。裏購買部の場所は既に把握していた。
ここブルーベリー学園は、生徒たちの教育機関であると同時に研究施設でもある。ほとんどの教師は日中をフィールドワークに費やしているため、職員室はいつも間抜けの殻なのだ。
聡明なあにまん民諸君ならもうお分かりだろう。職員室のとなり、ピンクの空き教室…!それこそが、この学園の闇と欲を一手に引き受ける裏購買部の本拠地なのである。正に灯台下暗し。
「ぽに、がお!」(ついた!さっさと売りなさい!)
裏購買部に飛び込むゼイユ。しかし、そこには既に先客がいた。
「うわ!?お、鬼さま!?なんで…」
ゼイユの弟、スグリである。一時は休学していたが、じっくり休養し復学。憑き物が落ちたかのように性格も以前のように戻って、髪型も少しへたっていた。
「ぽに!ぽにっ!?」(アンタこそなんでこんなとこにいんのよ!)
「…?鬼さま、怒ってる…?ハルトとケンカでもした…?」
(そうだった…!今のあたしはオーガポンなんだった!)(あれ…?ちょっとまてよ…?じゃあ私のBPも使えない…お買い物できないじゃない!)
コ○ドームは1500BP。暴利である! - 22二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:55:39
なんで避妊具が暴利なんですか?
- 23二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:55:49
戻れなかったら結構ホラーだね
- 24二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:56:49
なんでスグリがいるんだよ!!!
まぁ溜まるもんもあるか…… - 25二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:57:00
コ〇ドームたけーよ...
- 26二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:57:29
手持ちも困惑するだろうな……
- 27二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:57:30
いやスグリはなんで裏購買部に?
- 28二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:58:32
アダルトショップで弟に会うの地獄すぎませんか?
- 29二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:58:48
姉の緊急事態とはいえ、憧れの存在にコン〇ームをせがまれるスグリ(なお間に合わないもよう)
- 30二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:03:19
聡明なあにまん民諸君ならもうお分かりだろう。
地の文でこちらに語りかけてて草 - 31二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:07:42
○ンドームを買う?君は学生だよね?先生方に知られたら困るんじゃない?だから、分かるよね?
みたいな理由かな暴利なの - 32二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:08:43
ふと、スグリの手の中を見るゼイユ。
(…!ちょっと!それって!)
「…あっ!!」
マズイものでもみられたかのように後ろ手に隠したスグリであったが、時既に遅し。完璧美少女ゼイユの観察眼は、弟の手の中にあったパッケージに印刷された「pokecondom」の文字を見逃さなかったのだ!
なんで弟がこんなものを購入しているのか!?そしてそれこそが今自分が最も欲するものであるという二つの思考で一瞬頭がフリーズしかけるゼイユ。
「ち、ちがうんです鬼さま!これは…その…」
絵に描いたようにしどろもどろになる弟を見て、なんだか見てはいけないようなものを見てしまった気分になるゼイユ。思わずしかめ面。
「こ、これは、おれじゃなくて…その…姉ちゃんが…!」
「ぽにがぁ!?」(ハァ!?)
こいつ姉を売りやがった!
「ひぃっ!?ご、ごめんなさい!!嘘つきました!これは…あの、友達に…頼まれて…」
恥ずかしさのあまり鬼さまに嘘を吐いた罪悪感と、オーガポンの剣幕に姉がチラついてあっさりゲロるスグリ。 - 33二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:11:16
スグリは一人でするとき飛び散らないように買ったのか?それとも…
- 34二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:12:31
...最低だよ...タロちゃん...
- 35二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:13:51
普段絶対しない顔して睨んでくるオーガポン、怖いな
- 36二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:22:58
「えと、その…なんで、おれ、その子のとこへ戻んなきゃ…!」駆け出そうとするスグリ。
「ぽにおー!」(ちょっと!待ちなさいよ!)
弟の服を掴んだゼイユ。いくら弟の行動がムカつくからといって、この状況…千載一遇のこの機会を逃せば、こんな小鬼の体で避妊具を手に入れるなど、間違いなくimpossible!何がなんでも、弟から避妊具を奪い取らねばならない!こうしているうちにも、あの2人は想像もできないような事をしてヌルヌルのグチョグチョになっているのだ!逡巡している時間も惜しい!
「がおがおー!」(殺してでも奪い取るわ!)
「ちょ、鬼さま…!?」
その限界ギリギリの状況が、奇跡を生んだ!人の魂では使えぬポケモンの「技」…ゼイユは類い稀なる天性のセンスにより、その力を行使する…!
(くらえバカスグ!ツタこんぼうよ!)
「う…うわー!」 - 37二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:29:53
オーバーキルでは?
- 38二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:30:27
まぁねーちゃんはそういう"暴"の才能もあるのはわかる
- 39二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:31:25
スグリからしたらハルトとケンカしたっぽいおにさまがこっちに絡んできて何故か急に切れたようにしか見えないの草なんだ
- 40二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:38:58
「あ、あうう…なんか…吸われる…」
「ぼに!?」(あれー!?)
ツタ棍棒、技スペースの前に敗北。ハルトが育成したオーガポンは、やどりぎの種/光合成/アンコール/みがわり の超絶淫乱イヤラシ型!ゼイユの攻撃は、弟に種を植え付けるのみに終わった。
(バカスグ!とっととよこして!)
「わ!鬼さま!?だめじゃそんなとこ…!わ、わやじゃあ!」
技がほぼ不発に終わった今、最早残された選択肢は少ない。技無しでは人間の手先から物を奪うのは難しい。人形のような両手が忌々しかった。
(こ、こうなったら…)
スグリがオーガポンに未練タラタラなのは知っている。なんとなく、(気色悪かったので無視していたが)イヤらしい目で見ていたことも。
(まさか…実の弟相手に…こんなこと…!)
「ぽに…ぽにお…」(う…ウッフ〜ン…)
「ちょ…!鬼さま!?」
あまりにもえっちすぎるゼイユのお色気攻撃が炸裂!こうかはばつぐんなのか!? - 41二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:40:36
>弟に種を植え付けるのみに終わった
字面ァ!!!
- 42二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:41:00
もしかして不味いことになるのでは?
- 43二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:41:34
スグリのタネマシンガンをアンコールしちゃうのか!?
- 44二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:46:01
実質近親は不味いですよ!
- 45二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 02:50:04
ハルトの容態がやばそう
- 46二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 03:01:35
「鬼さま、はしたないよ…ハルトが見たら、悲しむ…」
「ぽに…」(スグ…あんた…)
顔を少し赤く染めながらも、誘惑を振り切って(?)そっぽを向いた弟に、何となく成長を感じてしまったゼイユ。
しかしそんなこと今は関係ない。ゼイユにはどうしても避妊具が必要なのだ。
そこへ3人目の裏購買部利用者があらわれる。
(ネリネ…!?)
「スグリ 時間が押しています 買えましたか?」
そこにいたのは、ゼイユの数少ない親友と呼べる女の子。ブルベリーグ四天王のネリネであった。
「あっ…ネリネ…!か、買えた…よ…」
「そうですか」
次の瞬間、ネリネの口がスグリの口を塞いだ。
絶句するゼイユ。
『鬼さまが見てる!』とでも言いたげにネリネの背中をポンポンと叩くスグリ。まるで鉄の芯でも入っているかの如く微動だにしないネリネ。
何秒、いや何十秒、いや何分経っただろうか。ぷは、と音を立てて、2人の口が離れた。
「もう限界です 今すぐ ここでシたいぐらい なのですが…」
「わやじゃ…!ダメだって!部屋に行こう!」
「落胆 おあずけ…」
「着いたらすぐだから…!」
「…」スグリの腕に自分の腕を絡ませて、ガッチリと寄り添うネリネ。2人の関係は最早明白であった。
(嘘でしょ…?マジ…!?)
放心するゼイユ。そんな彼女に今頃気付いたのか、ネリネはゼイユを一瞥すると、少し考えたような顔をして、
「えっ…ネリネ?」
「これを どうぞ」
「ぽに…?」(えっ…?)
スグリの持っていた避妊具をゼイユに渡した。 - 47二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 03:18:01
「…計画 変更… 『それ』はもう必要ありません」
「ネリネ…?でも、それ…ないと…」
「今日は 研究の日 とします。 コーラによる 洗浄… レモン汁での 洗浄… 先人達の 偉大なる知恵は 本当に効果が あるのか… スグリ 2人で 試しましょう」
「えっ…それ、多分効果無…」
「いきましょう 今すぐ」拉致されるスグリ。
去り際に、ネリネはゼイユを一瞥し、
グッと、サムズアップをしてみせた。
(ネリネ…アンタって女は…!)
友人と弟の関係をガッツリ無修正で喰らい心がぐちゃぐちゃになりかけたゼイユだったが、ネリネとの友情を噛み締める。
正直なぜ自分がゼイユとわかったのか、なぜ避妊具を欲しがっていることがわかったのか、いやそもそも本当にわかっていたのか。疑問は尽きない。
だが今やそんなことはどうでも良かった!
ついに手に入れたpokecondom!
あとはこれをハルトに使うだけ!
(待ってなさいハルト!)
ゼイユとオーガポンの最終決戦が始まる! - 48二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 03:18:25
続きはあした
- 49二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 07:08:09
なんだこの勢いある文体と妙にそれっぽいネリネエミュ
- 50二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 07:31:34
突然のスグネリで脳破壊されてる読者いそう
- 51二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 08:53:40
pokecondom←→pokemonhome
少し似てる - 52二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 09:13:33
マナフィ「人間どもとポケモンの愛憎劇はいつ引き起こしても面白いっフィ〜www」
- 53二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 09:30:26
なんとなく開いたら神SSスレだった
最高です - 54二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 09:35:07
俺馬鹿だからよく分かんねぇけどよぉ、コーラやレモン汁で何を洗浄出来るんだ?
- 55二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 09:44:50
ネリネのエミュ難しいのに凄いな
- 56二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 10:22:42
お前絶対ボックスから勝手に出てきただろ
- 57二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 10:41:45
- 58二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 11:15:00
(遂に手に入れたわ!ちょっぴり焦ったけど、これで一安心ね〜)
マセてない清純美少女であったことが仇となった!
もしかせずともコ○ドームの使い方など知りもしない…どころか、そもそもそれがどういう物体かもよく分かっていないゼイユ。説明書読んで使っときゃ効くでしょ、とマホイップよりも甘い考えで帰り道の足を緩める彼女は少し落ち着いたのか、この苦労の元凶に対して怒りを燃やし始めた。
そういえばハルトがブルーベリー学園に来た頃から、なんとなくオーガポンの様子がおかしかった。ゼイユがハルトと会って話をするたびに、妙にムッとした目でこちらを見つめてくるのだ。
(キタカミの里ではそんなこと無かったのに…!)
ハルトを取られるとでも思ったのだろうか?
まさか!ハルトは大事な友達であり、親友であり、ライバルだ。確かに私より強くて、勇敢で肝も座ってて、スグリにも気を遣ってくれる良いやつで、こっちのことを否定もしないし、いっつも笑顔で元気いっぱいで…
(………)
急ごう。入れ替わりのこと、きっとハルトは説明すれば分かってくれる。避妊具があるから体のことは大丈夫。元通り、仲良しの2人に戻れる。今ならまだ間に合う…!
駆けるゼイユ。風を斬り走れ!2人の友情のために!
「ん゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!!!!!!!!!!!!!!」
バスッ!バスッ!バスッ!バスッ!
「ゼイユっ♡!!!!ゼイユっ♡!!!!」
ゼイユが部屋のドアを開けて見たものは、二匹の動物であった。 - 59二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 12:05:33
どんなものかと開いてみたら
ハルゼイ?にスグネリの神SSとは
ありがとう - 60二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 12:06:24
ファッションモデルもかくやと里でも評判だった、スラリとした上半身がのけぞる。膝立ちになったゼイユを後ろから責め立てる少年の瞳は、見たことのない情欲の炎に侵されていた。
ハルトはまるでライドポケモンにでも騎乗しているかのように、ゼイユの両腕を掴み後方へ引き寄せている。俗にいうロールスロイス体位である。
「だんな様ああああああ♡♡♡もうっ…!もう無理にございますうううううう♡♡♡」
「ゼイユがっ!ゼイユが悪いんだぞっ!ゼイユが先にっ…!」
「ひっ♡ひっ♡ご堪忍を…ご堪忍してくださいまし…もうわたくし、わやくにございます…!」
思ったよりだいぶ流暢に喋れているゼイユinオーガポンであったが、その光景を見たゼイユにとってはそんなことは最早どうでも良かった。
ゼイユは…話に聞いていたその行為に対して、特に嫌悪感や不快感を覚えていたわけでは無かった。
ただなんとなく、ちょっとキモいなと、でも、赤ちゃん欲しいならやらなきゃねと、その程度の認識だった。
だが
目の前で行われているコレはなんだ?
・・・・・・・・
目の前であたしとハルトが行っているコレはなんだ?
その時ゼイユが感じていたのは、恐怖感でも嫌悪感でも無かった。
それは確かなーーーー - 61二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 12:13:01
続きは仕事おわってから
- 62二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 12:19:32
えぇ?
そんな!? - 63二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 12:27:34
鬼さまの長生きで結構歳いってる設定が活かされてる
わやくにございますで草 - 64二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 13:15:36
こんなに続きが気になるSSは初めてだ
保守 - 65二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 13:35:12
切るところが絶妙すぎてギアッチョみたいになってしまった。
- 66二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 13:54:09
タネマシンガン装填完了!だのS110の俊足だの技構成が害悪だの時々地の文がはっちゃけるの、忍スレとか出会って4光年で合体みたいで好き
あと時々思い出したように美少女アピってくるのも好き - 67二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:12:01
その少年は天才だった。
学園入学後、程なくして各地のヌシポケモンを討伐。その後、学園の不良集団をたった1人で壊滅したと思えば、まるで片手間の如くジムリーダーを全員粉砕。あっという間にチャンピオンに上り詰めた。
曰く、一日中ライドポケモンを乗り回しても疲れた顔ひとつしないだの、たった1匹のポケモンと1つの技だけで最強を決める大会を優勝しただの、眉唾物の噂まで出回っている始末だ。
留学生として参加したキタカミの里の合宿でも、彼はその才を遺憾なく発揮した。たった1匹のポケモンを笑顔にするために、文字通りの東奔西走を、彼は苦もなくやってのけた。
その才は、勿論ここ、ブルーベリー学園でも…
スグリが評する通り、彼はどうしようもなく主人公なのだろう。彼にできないことと言ったら、せいぜいサンドイッチ作りぐらいのもので…
「はぁ…♡はぁ…♡だんな様、とても気持ち良うございました…♡わたくし、ひと突きごとに気をやってしまいましたわ…こんなはしたない女はお嫌いでしょうか?」
「…………」
・・・
「丁度あの子も帰ってきたことですし、お湯を頂いても?だんな様、お背中お流ししましょうか?そうだ、その前に何かお飲み物でも…」
「…………ゼイユ」
彼は天の才を与えられた主人公である。
そんな彼のもう一つの才が、今花開こうとしていた。
「尻を出せ」
「はいっ♡だんな様♡」 - 68二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:13:33
――ブッ続けで5時間。
部屋の中は二人の淫臭が混ざり合って満ち充ちており、窓ガラスが曇るほどの湿気を帯びている。
二人がまぐわうベッドとはもう名ばかりで、その実態は体液のプールであった。
「・・・あ゛う゜」
「ゼイユッ・・・!ゼイユッ・・・!」
オーガポンがリードできていたのは最早遠い昔の話。今やぐったりとした女の肉をひたすらに貪る性獣が一匹、そこにいるだけである。
「・・・・・・ぐっ・・・・・・!」
ゼイユの肢体を、グッと力を入れて抱きしめたハルトがくぐもった声を上げる。ほどなくして、糸を引きながら二人の体が分離した。
多少ふらつきながらも、しっかりとした足取りで冷蔵庫へ向かうハルト。麦茶の入ったピッチャーを直接呷り、ごぎゅり、ごぎゅりと音を立てて腑の中へ納めていく。
そんな彼の、まだ喉仏も出きっていない首筋を見つめる視線が一つ、部屋の隅から感じられた。
部屋の隅に蹲ったオーガポンだ。体を丸め、ドテラのボールのようになったその姿は、どこかクルマユというポケモンに似ていた。
ハルトはオーガポンをほんの十数秒見つめたのち、踵を返す。
ベッドから、ぐじゅりという音が聞こえた。 - 69二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:16:34
ゼイユの見た目で古き良き女房みたいな口調されたら気が狂っちまうよ〜
- 70二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:20:51
わかる
- 71二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:21:21
たまにあるバケモノみてーな才能が溢れてるスレにリアルタイムで出会えたのは初めてかもしれない
- 72二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:30:03
のそりと上体を起こす。彼女自慢の黒と赤のロングヘアは、絡みついた粘液によってその美しいキューティクルを発揮せず、淫蕩なまだら模様を形成していた。
「だ、んな、様・・・そろそろ、お休みに・・・なられては…そうです、この体なら、だんな様においしいおゆはんだって」
「ゼイユ」
「はい♡」
「咥えろ」
「・・・・・・はい♡」
控えめな水音が部屋に響く。時たまぽつりと、ハルトがつぶやく声だけが聞こえる。
「・・・ゼイユ」
「・・・ゼイユ」
「・・・ゼイユ」
「あなたは誰ですか?」 - 73二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:44:43
お?なんだか流れが
- 74二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:45:45
喋れる鬼さまめっちゃいい女だ
- 75二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:54:41
水音もたてずに、半開きのまま口が離れた。
「・・・・・・えっと、あっ、ごめんね?こういうの・・・好きかと思って・・・」
「今更遅いですよ あなたは誰ですか?」
「・・・・・・」
「ゼイユはどこ?」
この人は恩人の友人だ。いつか体は返すつもりで・・・だってこんなチャンス、何百年も生きてきてから初めてで、だからちょっと、ほんのちょっと、いたずらのつもりで・・・でも、止まんなくなっちゃって、きもちよくて、わかんなくなっちゃって、だんな様が、この人のことどう思ってるかなんて、知ってた・・・ずっとそばで見てたから、わかってるはずだったのに、でも、嬉しくて、寂しくて、やっと手にはいるかもって、もしかしたらって、夢にまで見てて、私、人間じゃないから、うらやましくて、ご主人様の思いに気づかないあなたが憎くて、でも恩人で、大好きで、うらやましくて、うらやましくて、うらやましくて、うらやましくて、うらやましくて――――
『ハルト、また遠征って本当!?』
『次はシンオウ地方だって。各地にテラスタルに似たエネルギーが――』
『ほいほい、チャンピオンは大変だね~』
『オーガポン?オーガポン~?どこ行ったの~?』
『まさか沖に流されたんじゃ!?』
『いや、今は井戸の面をかぶってるから、溺れるようなことは・・・』
沖の洞窟 その中にて・・・
海の精霊様 海の精霊様
どうか わたしを―――― - 76二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:58:39
なんかサラッと凄いこと起きてない?
- 77二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 17:59:49
もともと矢印はあったのか……
- 78二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 18:05:43
「ゼイユはどこ?」
だんな様が、今までで見たこともないほど冷たい眼を私に向けている。
・・・いや・・・見たことはある。遠い昔、どこかで・・・
「ゼイユはどこ?」
何の感情も沸いていないような眼。傍からは、そう見える眼。
でも違う。この目は・・・
「ゼイユはどこ?」
愛する人を奪われた。寄ってたかってなぶり殺しにされて、彼は永遠にいなくなってしまった。
残されたのは、たった一つの碧の面。
あいつらをころしてやる。嬲って、引きずり回して、ぐちゃぐちゃにしてやる。
そう決意を込めて、それをかぶった。村一番のお面職人が作った、特製の、きらきらのお面。
愛する人がかぶっていた、特別なお面。それを被る瞬間、
お面のキラキラに、わたしの眼が反射して――――
「ゼイユはどこ?」 - 79二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 18:28:51
文章がうますぎる
- 80二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 18:34:23
初めて神SSが生まれてるとこに立ち会えた
- 81二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 18:39:38
『ようこそ キタカミへ――まずは 土の味 噛み締めなさい』
一目惚れ、というやつだったのかもしれない。
最初に出会ったあのバトルで、不敵に笑う君の笑顔が、いつまでたっても脳裏から離れない。
『キィー!なんなの!こんなのまぐれでしょ!』
負けてなおふてぶてしかったあの態度が、僕の心をいつまでもくすぐり続ける。
『よそも……アカデミーのみなさん、仲良くしてくださいね!うふふ!』
いつまでもブレないその姿勢が、その立ち姿に現れていた。
『じんべえ姿に見とれていいよ。その間に倒しちゃうから』
生まれて始めてバトルに負けそうになった。割とマジで。
『あんたをコテンパンにして気持ちよくお祭行くんだから!』
マジで。
『何、それ……オーガポンかわいそう!ともっこ最悪!!伝わってる話と逆じゃん!出るとこ、出てやるわ!』
僕と同じ気持ちだった。それだけで心が躍った。
『名案でしょ!あんたは 副リーダーにしてあげる!』
嬉しかった。優勝賞品ガンテツボール3連続よりうれしかった。
『敵とはいえキレイな顔。どことなくあたしに似てない?』
全然似てないよ。ゼイユの方がきれいだから。
『うふふ 弱点見ーっけ!今の技倒れるまで使っちゃう』
・・・・・・・・・・・・
『スグじゃないけど あたしもオーガポンのこと、大好きになっちゃった!』
・・・・・・僕も、オーガポンは大好きだよ。
『・・・もう!あんたって 強すぎ!』
そう言って、君は笑顔で僕に拍手を送って・・・
『それじゃまたね!さよならは言ってあげないから!』
僕の前からいなくなった。 - 82二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 18:40:40
さんざんヤッといて誰?はひどすぎる
賢者タイムか?
鬼さまが人間になりたいってにんぎょひめみたいでいいね - 83二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 18:42:12
ゼイユは咥えたりしねぇ!!というすごい解釈違いかもしれない
- 84二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 19:06:41
そうだ。次に彼女と再戦したら、絶対に思いを伝えるんだ。
きっと大丈夫。(スグリもいたけど)デートだってした。ともっこ共にも一緒に立ち向かった。
彼女はきっと僕の気持ちに気づいて・・・ 気づいて・・・
ゼイユが僕をブルーベリー学園の交換留学生に推薦してくれた!ゼイユが!僕を!
『ハルト!久しぶり!すっごく会いたかったでしょ?』
ハイッッッッッ
『フフ・・・正直でよろしいじゃん!』
アッッッッ
『思ってたのと 違うんだけど』
・・・・・・・・・・・・
彼女が僕の部屋にいる!!!!!
『あんた今度あたしの部屋にも来ていいわよ』
!!!!!!!????????????
今か・・・!?いや、今そんなこと言ったらまるで体目当て!今じゃない!今じゃない!
『ハルトだけは前みたいに友達でいてあげて!』
・・・・・・・・・・・・
スグリに勝とう。その後だ。その後決める・・・
『えっ・・・・・・ え?』
『ハルト・・・ありがと スグのことは気にしないで、先生のとこ行ってあげて』
・・・・・・・・・・・・
『うわああああああああん!!!』
・・・・・・・・・・・・
何がチャンピオンだ 何が主人公だ 何が天才だ
僕は ダメ野郎だ - 85二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 19:09:09
おゆはんつくるので
つづきはまたあとで - 86二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 19:45:53
思ったよりしっとりとした展開に
ドキドキ - 87二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 19:46:32
- 88二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 19:47:10
神絵師と神SS!?
- 89123/12/20(水) 20:48:42
- 90二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 20:53:07
1初心者なの!?相当な手練れだと思ったよ
すごいね - 91二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 21:05:09
- 92123/12/20(水) 21:27:38
結局彼女の部屋には一度も行けなかった。
たまに思い出したように出向いては、インターホンを押してみる。
しかし彼女は決まって居ない。今日もいないだろう。
彼女はブライア先生と一緒に世界中を駆け回っているとの噂だ。
……最後まで、彼女には何も言えなかった。
告白どころか、気の利いた言葉さえ、何も…
…ある日僕は、彼女のことを何も知らない自分に気がついた。
好きな色は?食べ物は?お菓子は?家具のインテリアは?テレビ番組は?好きな人のタイプは?
『ロトム番号…』
気づいた瞬間、自分のダメさ加減に思わず苦笑してしまった。
僕は彼女の連絡先すら知らないのだ。
コレでよく友達だなんて言えたもの。道化という言葉すらなまぬるい。
『ハ、ハルト…!もう一度、俺と…!』
復学したスグリが、勝負を仕掛けてきた。観客席の陰に、ネリネの姿が見える。スグリはボールを投げる前に、ネリネの方をほんの少しだけ見て、頷いた。
スグリには勝った。
勝ったはずなのに、負けた気分がした。 - 93二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 21:49:28
うおーいい感じ
- 94123/12/20(水) 21:50:14
- 95二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 22:16:14
オーガポンとゼイユが入れ替わってる間、目の模様も入れ替わってたらイイネイヌ
- 96二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 22:21:28
- 97123/12/20(水) 22:24:15
ガチャはいい。心が安らぐ。
結果が見えた瞬間のアイテムたちの輝きは、僕のやってきたことがそのまま結晶になったみたいで。
ゴミみたいなものもあれば、光り輝くものもある。今まで知り合ってきた人たちみたいに。キラキラと輝いている。
こっちのゴミは・・・いったい誰なんだろう。・・・売っぱらってしまえれば、どんなにいいだろうか・・・
「ハルト ネリネです」
彼女から話しかけてくるのはとても珍しい。
まさかとは思うが、またとんでもない丸薬を開発したのではないかと期待してしまう。
ぜひとも次は、相棒に空中加速を――
「ゼイユが 今朝 帰ってきました」
「ネリネは もう お土産を 受け取っています ハルトにも あると言っていました」
「ゼイユは ハルトに 会いたがっています ・・・お土産を渡すため」
「時間です ネリネは 去ります」
「・・・・・・・・・・・・」
苦しい。
苦しい。
消えてしまいたい。
ここまで来て、まだウジウジしている自分に嫌気がさす。もううんざりだ。
ベッドの中で、丸まるようにして目をつぶる。
普通にすればいいだけだ。普通にすればいいだけ。普通の友達として、彼女に会えばいいだけ。
それができない。諦めきれない僕がいる。もう女々しいとかいう次元ではない。
だから消えたい。そんな堂々巡り。
ゼイユはまたどこかへいなくなってしまうのだろうか?いや、いっそその方が精神衛生上いい。
彼女がこの学園を去るまで、ずっとここにくるまっていよう・・・そうだ、それがいい。そうしよう。
そう思って本格的に居眠りをしようとしたその時・・・・・・
布団の上に、誰かが乗ってきた感触がした。 - 98二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 22:49:30
いいゾいいゾ
- 99123/12/20(水) 23:05:38
「誰・・・?オーガポン?」今の僕の手持ちはオーガポン、ニンフィア、ポットデス、イーユイ、テツノカイナ、ガチグマだ。
テツノカイナとガチグマは390㎏に280㎏。ベッドが壊れる前に僕がつぶれてしまう。ポットデス、イーユイは軽すぎるので話にならない。
ニンフィアは23.5㎏・・・さすがにこれよりは重く感じる。女の子一人分ぐらいの重さだ。オーガポンの体重が40㎏ぐらいなので、やっぱり間違いないだろう。
「オーガポン、僕もう寝・・・」布団の中から顔を出した僕の目に飛び込んできたのは、
「――――えっ――――?」
ゼイユだ。
それもただのゼイユじゃなくて
よく見たら何も着てなくて
白い 白い・・・ 雪のような肌が・・・
「・・・・・・♡」
ゼイユが僕に覆いかぶさる。ゼイユが僕を見て、舌なめずりをした。
「えっ えっ えっ えっ」
ゼイユが何か言ったような気がする。でももう僕の頭の中には心臓の音が爆音波レベルで流れていて、何も聞こえなくて、
ゼイユが僕の服を脱がす。挑発的な笑みで、今にも罵倒してきそうな面持ちで。
僕の服がすべて剝ぎ取られた。僕は全身の血液や肉が麻婆豆腐になった感覚を覚える。
ゼイユが僕の足を開く。『そこ』だけが、麻婆豆腐と違って赤く熱した鉄の棒のようだった。
夢?これは夢?それとも現実?現実だとすれば、これはご褒美?罠?
ゼイユが膝立ちで足を開く。そこは 何というか・・・一言で言うなら・・・
「天国・・・?」僕は死んだのか?だってだって、こんなこと、こんなことあるはずなくて、ゼイユは・・・だってゼイユは・・・!
にゅち
多分それは 幻聴だった
『ハルト・・・♡ 好き・・・♡』
そこからの記憶はほとんどない これは罰だった
僕はきっと 地獄に落ちたのだ - 100123/12/20(水) 23:19:29
- 101二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 23:26:51
- 102二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 23:28:01
1の書くネリネさん可愛い
- 103二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 00:40:00
エミュも上手いし文章の語彙力も高いし最高なんだよな……
- 104二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 00:55:36
最初は狂気のお祭りが始まったのかと思ったけど
いろいろ丁寧に書かれてて面白い!
あと1ポケモンのゲームが大好きなんだなって
わざ構成とか体重を文章に取り入れてたから - 105二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 05:01:24
ポットデスとかいうゼイユのヤバソチャを意識した手持ち
オレでなきゃ見逃しちゃうね - 106二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 07:23:09
支援保守
- 107二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 07:40:10
これは守らないと
保守 - 108二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 14:15:15
ホッシュ
- 109123/12/21(木) 16:26:39
朕への捧げ物、大儀である。
最近は人間どもの訪宮もめっきり減ってしまってな・・・久方ぶりの客人だ。良きにはからうがよい。我が眷属達の粗相は無かったか?ならば良し。それにしてもこの『きたかみもち』・・・美味である。善哉善哉。大変美味である。
この三千世界に満ちる海、その総てが海雄たる朕のものであることは天地人の知る当然の事実であるが・・・如何せん人間どもは海洋生物では無い。あれらは手先が器用であるからな。良い供物を提供してくれる・・・
そちの名は何と申す?・・・オーガ・・・そういえば、ホウエンのはどうしておるか・・・最近めっきり姿を見せなくなった。あやつは朕の言をしっかりとこなす良き僕であった。供物の赤い真珠もとても良かった・・・まさか・・・よもや人間に捕まってはおらぬよな?眷属に調べさせておくか・・・
おお、これは失礼した。客人の前であったな。許せ。・・・して?朕の力が欲しいのであろう?言わずともわかるとも。さて、どうする?
国一つ海に沈めるか?ホウエンのが戻らぬとて、その程度朕の言一つでどうとでもなるぞ。ん?
呵、呵、呵!冗談冗談!そのような顔をするな、客人よ。む?これはまた失礼、仮面であったか。・・・ああ、外さずともよい。見たところその面、水の加護があると見た。朕の前に立つにはちょうどよかろう。
話を戻すか。まあ、国を沈めるなど今であれば人間どもでもやろうと思えばできること。朕にしかできぬことを求めてきたのであろう。わかるとも。かつての人間どももそうであった。ほれ。
どうした?何を呆けておる。もう済んだぞ。発動条件は同衾である。そちの成り代わりたいと思うものの寝床に潜り込め。願い通りの結果となろう。
・・・なんだ?まだ何かあるのか?・・・・・・・・・・・・『解除の条件』・・・・・・・・・・・・?
呵、呵呵呵呵呵呵呵、呵、呵、呵!!いやはや、すまん!人間どもにはそのようなことは聞かれたことが無かったものでな!少し面食らった!善哉、教えてやろう。『そちの元の体にいるものが、その真名で呼ばれれば』忽ち元に戻るであろう。
あとはまあ、なんだ?
ぐっどらっく、というやつだ。 - 110二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 16:30:49
海の皇子というか皇帝で草
- 111123/12/21(木) 17:22:48
きもちいい。
真っ白の空間の中に、僕が溶けている。僕と他のすべての境目がなくなって、なんだかとても幸せな気分だ。
『ハルト♡』
ゼイユがくっついてくる。ゼイユも溶けている。僕とおそろいだ。とても嬉しい。
『あんた、すっごい頑張ってたもんね♡あたしがご褒美、あげちゃうんだから!感謝にむせび泣いてもいいのよ』
神様、もしいるのなら、感謝します。
ゼイユと僕の境目がなくなる。一番くっついちゃいけないところがくっつきあう。
ゼイユの匂いがする。選び抜かれた香料と、ほんの少しの樟脳の匂い。オモテ祭りで感じた、少し上気した彼女の匂い。
『ハルト、きもちい?男なら、あたしのことも気持ちよくするのがスジなんじゃない?』
どこまでも生意気に、彼女がほほ笑む。いいじゃないか、やってやる!
ポケモン以外の勝負でも、男らしいとこ見せてやる!
『ちょっと、痛くしたら承知しないんだから!よくなかったら、二度とシテあげないわよ!』
持っている知識をフル動員し、彼女の体を責め立てる。それでいて、国宝でも扱うかのように慎重に。彼女の体を傷つけないよう、細心の注意を払いながら、緩急もつけて・・・
『ふぅん・・・♡ハルトにしちゃ、及第点なんじゃない?・・・お返し、しちゃうんだから』
あっ・・・!
僕の体がはじける。瞬殺だった。カイリューの神速で3匹持ってかれた気分だ。
『早すぎ・・・♡そんなにあたしがよかったの?・・・まだまだできそうじゃん。ヘンタイ♡』
それから僕はさらに奮起した。二人しかいない空間で。誰にも邪魔されず、お互いの体を貪り合う。
永遠にこうしていたかった。実際、何時間していたかもう分からない。さすがにのどがかわいてきた。
『ハルト、あーん♡』
ゼイユが僕の顔を上に向けて、口づけしてきた。冷たい麦茶が僕の口の中に流れ込む。ごぎゅり、ごぎゅり。
『おいしかった?』
ふと何かに気づく。二人だけの空間なのに、そこに何かいる。何だろう、モヤがかかっているみたいで、よくわからない。そこで背中を丸めて地べたに座っているのは・・・
『ハルト♡またシよ♡』
・・・なんだろう、わからない・・・僕はまた、ゼイユに飛び込んだ。 - 112二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 17:36:47
こんな邪悪、は勝手な主観による言い掛かりだが
尊大で可愛げのねえマナフィ嫌すぎる - 113123/12/21(木) 17:52:37
いい加減にしとけよ?お前。どこまで恥をさらす気だ?
本当はわかってるんだろう。これは夢だ。お前にとって都合のいい、その場しのぎの夢。一瞬気持ちよくなって、それで終わりだ。
それがゼイユだってのか?アホかお前。彼女がそんなしおらしく咥えてくれるわけねぇだろ。おい聞いてんのか
「ゼイユ・・・すきだ・・・」
このスカポンタンのコイキング野郎!違うだろ!ゼイユが好きなら!大切なら!明らかにおかしい彼女を気遣うのが筋だろうが!
結局お前は自分の快楽に流されてるだけだろうが!ポヤポヤしてねえで目ぇ覚ませ!
「ゼイユ・・・」
その目の前にいるのは誰だ?匂いで分かるだろう。ゼイユだ。本物だ。じゃあ中身はどうだ?
お前が惚れて、腑抜けになるほど想った、彼女なのか?
「・・・・・・ゼイユ・・・・・・」
お前はもう終わりだよ。彼女を汚した。大罪人だ。警察のお縄にもかかるな。大事なアカデミーの友人たちはがっかりするぜ。母さんも泣くだろうな。
・・・まあそれより、こういった方がいいか?『彼女はもう二度とお前には振り向かないよ』 分かったらとっとと目を覚ませ。
せめて本物の彼女を救い出せよ、クズ野郎。
そういって、僕そっくりのそいつは消えた。視界がクリアになる。裸のゼイユがいる。ぐしゃぐしゃに汚れたベッドが見えた。・・・・・・ここは僕の部屋だ・・・・・・
「・・・・・・あなたは誰ですか」 - 114123/12/21(木) 18:15:15
返事はなかった。ゼイユ・・・いや、ゼイユのような誰かは、目を左右に動かして次の言葉を探しているらしい。
やはりそうだった。彼女ではなかった。分かってた。でももう手遅れだ。後悔しても今更遅い。
「・・・・・・えっと、あっ、ごめんね?こういうの・・・好きかと思って・・・」
「今更遅いですよ あなたは誰ですか?」
そうだ、今更遅い。だが、彼女は救わなくてはならない。なんとしても。
「ゼイユはどこ?」
・・・・・・そこでようやく、それが目に入った。
部屋の隅っこで包まっている。ドテラの緑も相まって、まるでハハコモリになる前のクルマユのようだ。
オーガポン。大切な大切な、僕のポケモン。ゼイユとの思い出。僕たちの絆の結晶。
「オーガポン・・・」
オーガポンが顔を上げた。泣いている。顔を真っ赤にして。泣きはらした眼をしていた。
なんで、その言葉が口から出たのかは僕にもわからない。脳で考えたわけではない。何かに操作されたわけでもない。
それでも、僕の口は勝手に動いた。
「――ゼイユ――――――?」
瞬間、オーガポンとゼイユの体が、赤く輝いて―――――――― - 115二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 18:35:38
まぁオーガポンの気持ちもなぁ
ゼイユも言ってた「オーガポンの気持ちも考えなよ」て - 116二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 19:46:45
ハルトにそのつもりがあるならともかく、嫉妬から身体を奪うのは流石にねぇ
ふたりともオーガポンは大事な友達なのが余計に複雑な人間関係というか…… - 117二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 19:47:21
多分二人というか関係者ほぼ全員オーガポンがこんな精神年齢高いとは思って無さそうだしな……
- 118二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 20:29:21
これ明日まで続くのかな?
どこかいいとこでイラスト上げられればいいな… - 119123/12/21(木) 21:01:27
「――――え――あ――――?」
ゼイユが己の手のひらを見つめる。指を動かしてみる。グーパーを繰り返し、白魚のような指が曲がった。
「もどっ・・・た――――?」
その言葉を聞くより前に、すでにハルトは土下座をしていた。ベッドから降り、手のひらは開いてべっとりと地についている。文字通り地に額をこすりつけたまま、全裸の少年が叫んだ。
「本当にっ!!!!申し訳ありませんでしたっ!!!!!!!!」
完璧な作法。完璧な土下座。自首の覚悟はできている。保身など欠片もよぎらなかった。そうなれば後は、如何にして罪を償うか。
どうやって彼女に許してもらうかではない。どうやって彼女に賠償するか。ただそれだけだった。
いまだベッドに膝立ちのゼイユは、土下座するハルトを見やり、次にゆっくりと首を回し、隅っこでうなだれるように丸まるオーガポンを見る。
少しばかり目を上に向けた後、ゼイユは口を開いた。
「・・・おいで オーガポン・・・・・・ 大丈夫。ちょっとしか怒ってないから。こっち来なさい」
もぞりと、オーガポンが顔を上げる。ゼイユの顔を恐る恐る見る。そして、まるで罪悪感で作った鉄球が足に鎖で結び付けられてでもいるかのように、ゆっくりとゼイユのもとへ移動する。
「・・・そんなにあたしが憎かった?・・・・・・ああ、違うよね・・・・・・そんなにあたしがうらやましかった?・・・・・・神様にお願いするほどに・・・・・・」
『おっと!一つだけ忘れていた!朕の力も万能ではない。この🔲🔲🔲🔲――――言語化が難しいな。まあよい、わかりやすく『ハートスワップ』とでもするか。この力は、朕が離れれば離れるほど、また施した日から時間が経てば経つほど、意図せぬプログラムエラー・・・バグが起こりやすくなる。
よほどのことが無ければ人格に影響を及ぼすことはないだろうが・・・そうだな。記憶の混線ぐらいは起こっても不思議ではない。ま、コラテラルダメージだと思って受け入れよ。
そも、リスクなしで奇跡を願うのは人間だろうとポケモンだろうと許されることではない。ないが・・・・・・あとはそちの自由なのだ。好きにするが良い。
・・・ところで餡子は持ってきておらぬのか?』 - 120二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 21:15:13
クソみてぇなマナフィだな!!
- 121二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 21:43:59
なんだこの皇帝マナフィ!
いや代償なしの奇跡なんてないってのはまったくその通りなんだが - 122123/12/21(木) 21:58:51
『女の嫉妬は恐ろしい』・・・ゼイユの好きな少女漫画に描いてあった台詞だ。なんとなく読み飛ばしたような気がする。共感が湧かなかった。
そりゃそうだった。今まで嫉妬なんかしたことは一度もないのだから。
里一番の美少女だった。勉強だって一番できた。腕っぷしも強かったし、傍にはいつでも使えるパシリがいた。それがいじめられていた。村の子供たちに、ポケモンをけしかけられていた。
だから私とチャデスでボコボコにした。そう、完璧な美少女だったから、ポケモンだって最強だった。ブルーベリー学園入学で、ますます自分の強さを知った。上には上がいることも同時に思い知らされたけど・・・それでも、嫉妬したことなんてなかった。
村にアイツが現れた。ポケモンバトルが超強かった。2回目戦った時だけ、なんでか勝てそうだったけど・・・突然自分のほっぺた2回叩いて、きりっとした顔になって覚醒した。負けた。
あたしより背が低くて、あたしより腕っぷしも弱そうだ。サンドイッチ一緒に作ったけど超が3つつく位へたくそ。あたしより強いとこは、バトルだけ。だからやっぱり嫉妬はしなかった。
『ねぇスグ』
『うわぁっ!?!?ね・・・・・・ねーちゃん、ノックぐらいしてよ・・・』
『はぁ?なんであたしがそんなことしなくちゃいけないわけ?』
『わやじゃあ・・・』
『・・・・・・そんなことよりスグ。ハルトのことなんだけど。』
『・・・?』
『あ・・・あいつが好きなものって、わかる?・・・ほら、私たちもう少しで学園帰るじゃん・・・だからさ・・・』
『・・・・・・?そんぐらい、自分で聞きなよ・・・・・・あと、俺、もうハルトには会わないから。あいつが学園くるまで。』
『バカスグ!知らない!」
『ねーちゃんだって!最初イジワルしてたくせに!すぐハルトのこと好きだし!』
結局。あたしのことを一番よくわかってたのはスグリだけ。ハルトも、オーガポンも、あたし自身でさえ。気づいてなかっただけ。 - 123123/12/21(木) 21:59:08
体が戻る瞬間。流れ込んできた。恋人が死んで、復讐して、一人で山こもって。何年も、何十年も、何百年も・・・いったいいつまで続くんだろうって。そんな風に思ってた。
そんな時、ヒーローに出会った。大好きな人。好き。好き。たまらなく好き。けれども、その人はいつも、別の女の子を見ていて・・・
うらやましい。私が百年経っても手に入れられないものを、あの子は気づきもしていない。こんなにうらやましいことはない。だから、負けた。悪魔のささやきに。一線を越えてしまった。
『・・・わたくしが、あの子に成れば――――』
「・・・オーガポン、あたしに嫉妬してたんだね」
オーガポンは、力なく崩れ落ちるように、その場にへたり込んだ。まるで土下座のようだった。
「・・・まあ、どっちだろうと変わんないよね。片思いだろうが、両思いだろうが。・・・オーガポン、これからあたしに絶対服従。わかった?」
オーガポンが、少しだけブルリと震えた気がした。
ゼイユが、ハルトに向き直った。 - 124二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 22:26:18
- 125123/12/21(木) 22:54:16
「・・・・・・ハルト。」
「はいっ!!」
ハルトはいまだに顔を上げていない。『面を上げよという命令まで顔は上げない』――土下座の基本作法である。ドドゲザンのアレは単なる生態なので真似してはいけない。
ゼイユは少し大きめのため息をついてから言った。「バスタオルある?」
「脱衣所です!!」
「声デカすぎ もっと抑えて」
「はい」
ゼイユがベッドから降りる。脱衣所へ行って、バスタオルを体に巻いた。ハルトのところへ戻る。
「顔上げていいよ」
「・・・・・・」顔を上げるハルト。そこには無論、バスタオルを巻いたゼイユがいる。髪の毛が少しカピカピしていた。
「体洗って」
「・・・はい・・・?」
「あたしの体洗ってって言ってんの。・・・痛くしたり、触り方イヤらしかったらブッ〇すから」
「はい」
ゼイユの後ろについて歩くハルト。ゼイユが脱衣所でバスタオルを降ろす。ヴィーナス誕生の絵画のようだとハルトは思ったが、状況が状況。愚息は反応しなかった。
風呂場では、腕を組んだゼイユが仁王立ちになっている。ハルトは風呂に湯をためつつ、冷えないように熱めのシャワーを出す。浴室にある一番高級なスポンジを選ぶと、ボディーソープを泡立てた。
丁寧に、丁寧に、それでいてしっかりと洗う。完璧な仕事であった。きっと彼には三助の才能もあったのだろう。
キャンプでポケモンたちを洗った経験が生きたのかもしれない。とにかく汚れを落とすことに集中する。
彼女にへばりついた、自分の痕跡を、一生懸命殺していく。美しく清らかな彼女に、外面だけでも戻ることを祈って。
そんな彼の手が止まった。下腹部のそこは、さすがにポケモンウォッシュの経験ではどうしようもない。考え込んでしまう。
顔を上げてゼイユの顔を見る。彼女はこちらをジト目で見つめている。助け舟を出す気はないらしい。少年は意を決した。
丁寧に。スポンジではなく泡で洗うように。それでいて汚れは落ちるように。ハルトは全神経を手の先に集中させる。
湯で泡を流す。きれいになった。やりとげた。「・・・・・・」ゼイユはいまだ仏頂面だ。
ふう、とハルトが一息ついたその瞬間。
ドロリと、彼女の陰裂から白い粘液が垂れ落ちた。
フリーズするハルト。仏頂面のまま顔を真っ赤にするゼイユ。
「・・・ちゃんときれいにして」
「はい」
三助の仕事はまだ終わりそうにない。 - 126二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 23:04:54
ドキドキよ
- 127123/12/21(木) 23:16:57
髪はあたしが洗うからいいわ、と言われ、洗い場の隅に正座するハルト。ゼイユが自分の髪を洗う。
腰まで伸びるゼイユの髪は、お手入れに相当の時間がかかる。ハルトは凍えたが、表情には出さなかった。
「タオルとって」
「はい」ハルトは少し丈の長めのフェイスタオルを差し出した。髪の水気を拭き取り、器用にまとめて、タオルを頭に巻いた。ゼイユが浴槽を一瞥する。
「一緒に入って」
「はい・・・はい?」
「聞こえなかった?一緒に入って」
「はい」
ゼイユが浴槽内で脚をのばす。ハルトはここでも端っこで縮こまっていた。
「・・・ねえ、どうだったの?」
「・・・?あの、どうだった・・・とは・・・」
「あたしとエッチしたんでしょ どうだったのよ」
「え・・・・・・あっ・・・・・・」どうしよう、どう返すのが正解なのかわからない。フリーズするハルト。
「正直に言わないとブン殴るから」
「めっ・・・・・・っちゃくちゃ・・・きもちよかった・・・です。」
「ふ~ん・・・」
また沈黙。この十数分のうちにハルトは自分の寿命がどれだけ縮んだのか見当もつかなかった。このままいけば、今のハルトに寿命が追いついて消滅してしまうんじゃないかと思われた。
「あたししてない」
「はい・・・?」
「あたし、してないんだけど」
「えっと・・・その・・・」
「あたしその『気持ちいい』の知らない。あたしの体はもう初めてじゃないのに。」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・ねえ」
「はい」
「あたしの部屋、来る?」 - 128二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 23:17:57
ヒューーーーッ!!
- 129二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 23:18:47
キタァー!
- 130二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 23:25:30
いや、これ
全部書き終わったら支部にでも上げて欲しい
もっと色んな人に見て欲しい - 131123/12/22(金) 00:01:34
2人で服を着た。どうせすぐ脱ぐ服を。学園内を歩いて移動するためだけに、二人は服を着るのだ。
2人で部屋を出る。オーガポンはいつの間にかボールに戻っていた。ゼイユが何かを拾い上げて、ポーチに隠すように入れた。
2人で学園の廊下を歩く。誰かとすれ違わないだろうかと、謎の心配をしてしまうハルト。別にすれ違っても問題ないのに。ゼイユは堂々と歩く。
ゼイユの部屋に着いた。学園に来てから、何度も鳴らしたインターホンがそこにあった。でも今は必要ない。部屋の主が横にいる。
ゼイユがドアを開く。ゼイユの匂い。奥のキッチンに大量のチョコレート菓子が置いてある。
部屋の奥へ行く。ベッドが見えた。ナマズンの水墨画がある。まさかゼイユが描いたのか・・・?
勉強机の周りは、しっかり整理されていた。その外側を彩るインテリア。2頭身のポケモンたちが笑顔で立っている。結構前に流行った奴だったと思うのだけれど・・・物持ちがいいんだな。とハルトは思う。
家族との写真・・・スグリが映りこんでいるのもある。幸せそうな、笑顔の写真。
「ハルト」
振り向くと、ベッドに腰かけているゼイユがいた。
「はい・・・」
「・・・はぁ、その言葉遣い、今すぐやめて。普通に話して。」
しゅんとうつむくハルト。
「来て。脱がして。」
・・・・・・・・・・・・!
おずおずと近づくハルト。ゼイユの隣に腰を掛ける。そして、彼女の服に手を・・・手を・・・
「・・・ごめん」ハルトは、そこで手を引っ込めた。
「・・・・・・何?あたしじゃ、・・・・・・やっぱダメ?・・・・・・オーガポンの方がいいの?」
「ぢがうっ!」
汚したくない。困らせたくない。ていうかなにより・・・
「コ〇ドームとか・・・ないし・・・避妊を・・・」いまさら何を言っているんだと、ハルトは自分を罵倒する。自分が先ほどまで彼女に働いていた狼藉をもう忘れたのか?(コ〇ドームの効果が避妊だけでないのはこの際置いておいて)今更の避妊に何の意味があるというのか。しかし、だからこそだと。だからこそケジメを。はっきりとつけなくてはならない。彼女は自棄になっているだけだ。きっとこのあと後悔する。ここは僕がキッパリと我慢して――――
「ハルト・・・・・・これ・・・・・・」
ゼイユが差し出した箱に描いてある、Pokecondomの文字。今日何度目かのフリーズをするハルト。
もう逃げ場はない。 - 132123/12/22(金) 00:04:50
- 133二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 00:09:43
ギャグ感ある序盤で引き付けて濃厚な官能描写を入れるヌシ天才かな?
- 134二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 00:20:49
- 135二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 00:21:54
自分も何かしらまた上げたいな
ただ、余りに神SSだから返って邪魔になるかもしれないね - 136二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 00:22:43
- 137二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 00:25:26
- 138二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 06:39:23
これが最強レイドですか、ちょっと強すぎないか?
- 139二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 07:13:50
神が降臨している…主さんすげえ
- 140123/12/22(金) 07:27:42
出先ではIP規制により21時ぐらいまで書き込みできないと思うので、どなたか保守お願いします。
- 141二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 11:42:22
これ完走したらレス数の余裕なさそうだな 感想スレ欲しいぐらいなんだが?
- 142二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 12:29:14
完走近くになったら建てますかね
- 143二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 16:45:55
トンチキスレに見せかけた神スレだった
- 144二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 17:37:57
クソッ、最初はエロいよりギャグじゃねーか!ってなってたのに途中から引き込まれて…いたらクソ王子のせいでやっぱギャグじゃねーか!?ってなってるけどなんだかんだでエロいからスレ主は誇るべき
- 145123/12/22(金) 21:24:38
ゼイユの服がパサリと落ちる。ブラウス姿になったゼイユが、切れ長の眼でハルトの顔をじっと見つめる。ハルトの顔は真っ赤に染まり、まるでオクタンのようだ。
さっきまで眼前に、生まれたままの姿・・・その全てをさらけ出されていたというのに。体の隅々まで、洗って、触れて、一緒に風呂まで入ったというのに。
『自らの手で、服を脱がせる――』その行為が挟まるだけで、ハルトの心臓は大爆発を起こしそうになっていた。
丁寧に。丁寧にボタンを外したブラウスが、パサリと乾いた音を立ててゼイユのベッドに着地する。薄い青緑色の下着があらわになる。ブラジャー・・・それを付けた裸の女の人を、ハルトは今ここで初めて目にした。
ん、と、ゼイユが顎で許可を出す。そこでハルトの手が止まった。どうやって取り外すかわからないらしい。
まずい。早くしないと。がっかりされる。そうなったらどうなる?彼女が傷つく。いやもうついてる。うまくしなくちゃ、どうしよう・・・
「・・・」顔を青くしたり赤くしたりと忙しい少年に対し、ゼイユはその顔をじっと見ていた。
・・・もしかして、いつもこうだったのだろうか?ずっと変わらず笑顔で、何事にも動じないと思っていたこの少年は、ほんとはこんなにも臆病で、いつも不安を抱えて・・・・・・ いや、
(あたしにだけ・・・?)
固まったハルトを、ゼイユがふわりと抱きしめる。ハルトが息をのんだ。
「せなか・・・ホック、あるから。」
ハルトの手が再び動き出す。くい、と引っ張られる感触。下着としての機能を終えたかのように、それはゼイユの肌から離れた。
パサリ、とブラジャーがベッドに放られた。あと半分。
ゼイユが座ったままの姿勢で、ベッド上へ後退する。餌の前でお預けを食らうポチエナのように、ハルトがそれを目で追った。
ゼイユが脚を上げ、腰の方に手をやる。いつも履いている制服のズボンを、太ももの半ばあたりまで脱ぎ降ろすと、
「引っ張って」と言った。
ズボンを引き抜くハルト。普段は固くガードされている白くて長い足。・・・人魚姫に足が生えたら、こんな感じなるだろうか?
そんなことを考えていたら、残り一枚。つばを飲み込むハルト。
「ねえ」
ゼイユの声に、ガバっと勢いよく顔を上げる。呼ばれた瞬間、自分がどこを凝視していたのか気づいたのだろう。
ゼイユがクスッと笑いながら言う。
「ばんざいして?」 - 146二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 21:37:03
もー何何!?
最高やん - 147二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 22:35:26
- 148二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 22:35:37
保守
- 149123/12/22(金) 22:55:35
ゼイユの手際は鮮やかだった。ハルトが何も考えずに両手を上げた次の瞬間、ゼイユはさっと彼の服を剥ぎ取ってしまった。
あまりのスピード感に一瞬何が起こったのかわからなかったのか、ハルトは次の一手もゼイユに許してしまう。
「はぁい、こっちもないないしようねぇ」
聞いたことないネコ撫で声で、ハルトのズボンを降ろしにかかるゼイユ。いや・・・聞いたことはあったかもしれない。始めてキタカミの里に来て、バトルを終えた後のみんなの前での自己紹介・・・今覚えば、ネコを被る、とか、ネコなで声、とかいう言葉は、あの時の彼女のためにあったのではないかと思う。
などと余計なことが脳裏をよぎったハルトは、抵抗もむなしくすべてを剥ぎ取られ、この世で最も無防備な姿になる。油断の代償は、その羞恥をもって払われることとなった。
「うわ、やっぱエグ・・・」
頬を赤熱させながら、それを遂に間近で見た彼女が呟く。5時間以上酷使したとは思えぬその武器の状態に、二人そろって真っ赤になって俯いた。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
先に動いたのはゼイユだった。傍らに置いてあった箱の封に手をかける。かの伝説のパンドラの箱を遂に開ける時が来たとでも言わんばかりに、気合いを入れて。
封印が説かれたその箱から、ペラペラの紙が一枚落ちた。小さな文字でびっしりと注意事項が描かれている。端っこには、使用方法。図解付き。
真剣に説明書を読むゼイユ。そのゼイユをじっと見るハルト。ゼイユがぴしゃり、と説明書を折りたたんだ。
ミシン目から小さな包装を一つ取り外す。今度はそのミシン目から、ピリリと袋に切れ込みを入れた。一気に取り出す。ゴム臭い。
真ん中にある〇液だまりが赤く着色されており、それ以外は説明書通りドーナツ状に巻き込まれているらしい。色は白のようだ。
「あたしがつけたげる」
不敵ににやりと笑うゼイユ。完璧美少女は説明書を読むのも速いのだ。
・・・・・・・・・・・・
「あれ?違う・・・こうじゃなくて・・・あ、裏表逆!?んん?これ合ってんの!?もー、わかりにくすぎでしょ!!」
青筋を立てながらゴムと格闘するゼイユ。それを見るハルト。
(――いつものゼイユだ――)ほっとする。心が安らぐ。この子が好きだと。再確認する。
「フゥゥゥ・・・多分これで良――」
そこでゼイユが絶句した。 - 150二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 23:04:18
序盤のギャグ描写からは考えられないしっとりしたおねショタ感ええぞ!ええぞ!
- 151二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 23:10:50
フォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!
たまにこういう力作が投稿されるから堪らん!!!
GJでした!!! - 152123/12/22(金) 23:20:23
「プッ・・・くっ・・・あは、あははははははは!」
「ゼイユ・・・あんま笑わないでよ・・・」
心底おかしくてたまらないといった様子で、ゼイユがけらけらと笑う。
さもありなん。『Pokecondom』・・・そのふざけた商品名を、やっと理解できたのだから。
ハルトの股間から顔を出す、にょろりと長く、白い胴体。突き出た赤い鼻。その鼻の上に、くりくりとした黒い目が2つあしらわれていた。
「だって・・・それ・・・!!どう見ても・・・あはははははは!はは!」
「笑わないでって・・・」
さすがに間抜けすぎるその姿に、お腹を押さえて弾けるように笑うゼイユ。ベッドに横向きで倒れこむ。
「あは、いひひひひひ・・・ヤッバ、お腹痛い・・・!ひっさびさにこんなに笑ったわ~ハル・・・」
名前を呼ぼうとして、目を開けて、止まった。
少年が自分に覆いかぶさっている。気づかなかった。
「笑い過ぎだよ・・・」ゼイユの身に着ける最後の布切れを、優しく、ながらもしっかりと摘む。
「あ・・・ごめ・・・」ゼイユの顔が再び赤熱した。
彼女は一切抵抗することなく、その儚げな布切れは、哀れベッドの外へ落とされた。 - 153123/12/22(金) 23:59:23
「・・・・・・」
またも沈黙。・・・しかし今度は硬直ではない。
ベッドに横たわったまま、ゆっくりと正面を向くゼイユ。自分から足を開いていく。
ゼイユの顔をじっと見るハルトがはちきれそうになる。
股間のウミディグダは真っ赤になりすぎて今にもウミトリオ(1本)に進化してしまいそうだ。
意を決するハルト。狙いを定める。『それ』が行われようとする、その瞬間――
「待って!」
動きを止めるハルト。荒い息だけが室内に響く。
「・・・ハルト、あたしに、なんか、いうこと、あるでしょ・・・・・・」
「・・・・・・」
ハルトの脳神経伝達物質がシナプスを駆け巡る。なんて言うのが正解なんだ?わからない。こんな土壇場に来て?いったい彼女は何を求めてる!?何が必要なんだ!?考えろ、考えろ、考えろ、考えろ、考えろ・・・!
「・・・・・・・・・・・・ごめ」
「まさかとは思うけど謝ったりしないよね?こんな時に」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・ごちゃごちゃ考える必要なんて、無いのよ・・・あんたが今、一番言いたいこと・・・それを、今言うの・・・最後まで、あたしが助けてあげなくちゃ、ダメなんだから・・・」
・・・ゼイユ・・・
・・・ゼイユ・・・!
・・・ゼイユ!ゼイユ!ゼイユ!
「好き!大好き!ゼイユ!」
ゼイユが、ニッと笑った。
「あたしも・・・」
こんどは、2人の体が、同時にはじけた。 - 154123/12/23(土) 00:38:23
「――――――ハッ!?」
少年がベッドの上で目を覚ます。隣には誰もいない。1人の起床。
「――――――えっ――――――?」
記憶がない。確か自分は、ゼイユと、そういうことになって、それで、でもそれだったら、本当は、隣にゼイユが・・・
この世のものとは思えぬドス黒い消失感が胸を去来する。まさか、全部夢で・・・
ぐにゃりと、視界が歪む。起こした上半身を支えきれない。ハルトは思わずベッドに手をついて――
むにゅ。
「うわっ!?」
未経験の感触にハルトは飛びのく。少年の掴んだそれは、
「・・・・・・ノコッチの、抱き枕・・・・・・?」
抱きしめられすぎて、くたびれている抱き枕。・・・違う。僕はこんな抱き枕持ってない。でもどこかで見たことが・・・
「あ」
ゼイユのベッド。ゼイユの抱き枕。ゼイユの部屋。ゼイユの匂い。ゼイユの感触。
少年はそこでようやく落ち着きを取り戻し、あたりを見回した。
チョコレート菓子、2頭身ポケモン人形、ナマズンの水墨画、家族写真・・・・・・!
ここは、ゼイユの部屋だ。
「・・・あ!?」そこで初めて、少年は自分が全裸であることに気が付いた。
服を着ながら、視界に入ったごみ箱を見やる。大量のティッシュと、ダルダルになったウミディグダ達の亡骸。そんなゴミ山の頂点に、空き箱が無造作に捨てられていた。少年の顔が赤く染まる。
夢じゃなかった。でも彼女はいない。一体どこへ?
「・・・・・・まさか・・・・・・?」
『おーい! あんたたち 置いてくよ』
あの時も、彼女は急にいなくなった。僕に黙って。
「・・・・・・見つけなくちゃ・・・あっ!!」
そこで、少年は自らの犯した、最後の過ちに気づく。
「ロトム番号・・・!聞いてない・・・・・・!」 - 155123/12/23(土) 00:43:27
今日終わるって約束したはずだったのに・・・
スマンありゃウソだった
でも まあ
明日は夜勤だから午前中からラストを執筆できるって事でさ・・・
こらえてくれ
good night ・・・ ☆ - 156二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 01:04:46
まだ続きが見られると思えば全然OK…というかありがたい限り
- 157二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 02:52:50
ネタなのかと思ってここまで読んだら神SSで草だった
- 158二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 05:34:11
素晴らしすぎる
- 159二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 06:21:32
ゼイユ好きに教えて広めたいけど誰にも教えたくない
そんなSS
つまり最高か? - 160123/12/23(土) 12:33:43
道行く人を押しのける。なんでもない廊下でつまづきそうになるほどの速度で、ハルトが学園内を駆け回る。
時刻は午前10時過ぎ。多くの学生がカリキュラムの消化のため、テラリウムドームへ足を運んでいる。エントランスロビーでは、数組の教師と生徒の団体が他地方への渡航申請を済ませ、チケットをもって学園を出ていくのが見える。
ゼイユはどこに行ったのか、どこにいるのか。まさか、もう学園の外に・・・?
駆け出してからすぐに、少年は自分の足がもうフラフラであることに気づいた。当たり前だ。単純に計算しても10時間近く、ほとんど何も摂取せずに激しい運動を行っていたのだ。先ほどのゴミ箱の惨状を見るに、睡眠だってほとんどとれてはいないだろう。
チャンピオン、スグリに圧勝しすでに有名人となっているハルトに対し、道行く人々が挨拶をしようとする。しかし現チャンピオンの悲痛な表情と、見たこともないほど上がっている息に気圧され、すれ違う瞬間には皆が首をすくませていた。
・・・・・・そうだ、職員室・・・!ブライア先生だ!ゼイユが同行するとすれば、彼女しかいない。彼女に聞けば、きっと・・・! - 161123/12/23(土) 12:33:56
「ブライア先生なら、もうアローラに出発したよ。昨日ガラルから帰ってきたばかりなのに、いや~元気だよねぇ!」
珍しくも職員室前に立っていたシアノ校長が、ハルトに情報を伝えた。
「今回も何人か生徒を引き連れていたなぁ・・・え~と、あの子と一緒だったよ。キタカミ出身の・・・ごめんね、人の名前、憶えても忘れちゃうんだよ・・・ん?ハルト君?どうしたの?体調悪い?」
何が悪かったのだろう 何を間違えたんだろう どうすればよかったんだろう
昨日起きた事の全てに後悔する ここに来てからの全てに後悔する 彼女に会ってからの全てに後悔する
いや・・・それももう遅い 結局残ったのは事実だけ
彼女はまた、黙って僕の前から消えた ただそれだけ
僕は・・・もう・・・
「ハルト ネリネです」
「うわっ!?」いつの間にかネリネが隣に立っていた、全く気が付かなかった。
「最近 食堂に新しいメニューが 追加されました 生徒からの クレームが 多数あり・・・」
「・・・? はあ・・・・・・」ハルトは気の抜けた返事をする。そんなこと、今はもうどうでも・・・
「女性や 疲れた人の胃にも優しい 朝食プレートです しかも 11時まで 提供・・・ お寝坊さんにも 優しい」
ハルトの腹の虫の音が廊下に響き渡った。
「・・・時間です スグリと 定時連絡を しなくては・・・ ネリネは 去ります」
「・・・・・・・・・・・・」こんな時にも腹が減る自分の体が恨めしい。ハルトはトボトボと、しょぼくれたピカチュウのような顔で食堂へ向かった。
「らっしゃーい!」
「むぐむっ!?」
そこには、口いっぱいにスクランブルエッグをほおばるゼイユの姿があった。 - 162二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 12:35:44
キタキタ
- 163二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 12:36:11
すげー分かる
- 164二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 12:40:20
「キタカミ出身」
「スグリと定時連絡」
なるほどね……? - 165123/12/23(土) 13:42:25
「ねぇ、ゴメンって、そんなにお腹減ってたってわかんなかったし・・・幸せそうな顔で寝てたから、起こすのも悪いと思って・・・」
ゼイユの右隣りに着席したハルトの涙目をみて、ゼイユが的外れな謝罪をする。ばつが悪そうな顔で立ち上がったゼイユは、そのまま食堂受付へ行き、朝食プレート(100BP)を注文する。時間が時間である。ほかに注文も無かったためかすさまじい早さで完成したプレートを手に、ゼイユが戻ってきた。
捨てられたポチエナのように縮こまっているハルトの顔前に、朝食プレートのかぐわしい香りが広がる。野菜とチョリソーのサンドイッチ、スクランブルエッグ、スープのセット。デザートには、賽の目に切られたモモンの実。ハルトは誘惑に負けたかのようにおずおずと右手で匙を取ると、スープを掬い一口すすった。
「・・・それ、やっぱ味濃くない?ほかのメニューに比べたらマシだけどさ、あたしみたいに美容に気を遣う生徒のことも考えてほしいって、ハルトも思わない?」
左手でサンドイッチを持ち、かぶりつく。スープを啜り、黄金色に輝くスクランブルエッグを頬張る。ゼイユが何か言っている。彼女の言うことはかなり自分本位だけれど、基本的にいつも正しい。ハルトはゼイユの問いかけに頷きながら、サンドイッチに挟まれたチョリソーを嚙み切った。
そんなハルトの様子を様子をじっと見るゼイユ。フフっと笑って、モモンの実を口に運びながら、話をつづけた。
ブライア先生の遠征には、スグリをはじめとしたバトルの上位勢がついていったそうだ。ウルトラホール、メガシンカ、Zワザ・・・アローラにはパルデアやイッシュには存在しない、強くなるための方法が山ほどあるらしい。ブライア先生はウルトラホールにしか興味はないみたいだけど・・・「向こう側」にもテラスタルはあるのか、それを突き止めるために長く滞在するらしい。――――きっとスグリは強くなって帰ってくるよ。
と、ゼイユがそんなことを話すうちに、ハルトもモモンの実を残してすべて食べ終えてしまったようだった。
「あ、ハルトさん、ゼイユさん!」そこに、誰かが声をかけてきた。 - 166123/12/23(土) 14:25:26
「タロ先輩・・・」ハルトが呟く。
そこには、ブルベリーグ四天王のタロが立っていた。大きな台車を押していて、その上にはタグの付いた荷物が山積みになっている。
「タロ・・・?どうしたの、そのにも・・・あっ!」ゼイユが何かを思い出したという風に、手で口を覆った。
「どーしたもこーしたもありません!他地方遠征の人たちがペリッパー便で学園に送った荷物や、その地域で捕獲したポケモンたちですよ!防疫や検問が済んだから、受付に届いたのです!」
タロがほっぺたを膨らませながらぷりぷりと怒っているのを見て、なぜそれを台車で押しているのかハルトが聞いた。
「受け取りに来なかった生徒たちには、罰金としてBPを徴収しつつ、生徒会長が荷物を配る手はずになっているんです!でも最近、ネリネさんが忙しいことを理由にこの作業を後回しにするので、ネリネさんはカキツバタにこれを任せていたのですが・・・」
ほっぺたを膨らませていたタロの眉間に、みるみる皺が寄る。少し太めの眉が、キッと吊り上がった。
「あのやろー!てんでサボって一つも仕事をしていなかったのです!おかげでこの荷物の山!いやそれ以前に!」
タロが見たこともない剣幕で怒る。先輩のはずのゼイユでさえ明らかに引いている。烈火のごとき怒りとはこのことか。
「こわ~い病院で、いた~い予防接種にまで耐えて検問を突破したのに、いつまでもご主人様に会えないポケモンたちが可哀想です!ポケモンたちを放置した生徒さんからは罰金2倍、カキツバタには、当分口をきいてあげません!」
怒りなれていないのか、大分エネルギーを消費したタロが、ぜーはーと肩で息をする。そこに、ゼイユがおずおずと口を挟んだ。
「えっと・・・タロ・・・もしかしてその中に・・・あたしが捕まえたポケモンが・・・」
すん、と、タロがいつものタロに戻る。ごそごそと荷物を漁り、1個のモンスターボールを取り出した。
「ゼイユさんの荷物はこれだけでした。期限も全然すぎてはいませんでしたが、サービスで持ってきてあげたのです!遠征、お疲れさまでした!」そういってタロは、台車を引いて食堂から出ていく。
ぽかんとするハルトと、不安そうな顔をほんのり染めながら、モンスターボールを胸の前で持つゼイユだけが残された。 - 167123/12/23(土) 14:59:54
ぐわああああっ!!!!あとちょっと!あとたぶん1~2レス!
あとほんのちょっとなのに夜勤へ行く時間が来てしまったっ!!
明日完結です!これはガチで!
正午前後に続きあがると思うんで、それまでの保守を頼みます!!!!!!!! - 168二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 15:15:39
頑張れー!
- 169二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 16:54:23
>ハルトの顔は真っ赤に染まり、まるでオクタンのようだ。
ちょくちょく草生える
- 170二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 17:04:02
- 171二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 19:01:28
保守っとく。
- 172二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 21:24:32
保守
- 173二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 22:54:57
楽しみにしてるぞー!!
- 174二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 05:22:55
しわしわピカチュウまで出てきて草 保守
- 175二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 09:25:56
めっちゃ好き
- 176123/12/24(日) 13:35:51
放置されていたモモンの実を口へ運び出すハルト。ふとゼイユの方へ意識を移すと、彼女もまた、先程のタロのように眉間にしわを寄せている。タロと違うのは、明らかに緊張感を伴って顔を赤くしている点だ。
彼女はハルトの方を見ず、先程タロから受け取ったモンスターボールをじっと見つめている。
(ガラルで捕まえたポケモンか・・・珍しいのかな?)などと思いながら、モモンの実を完食するハルト。
ゼイユは小さなため息をつくと、何か覚悟を決めたような顔つきで、改めてハルトに向き直った。
「ん・・・この子、ハルト、あんたにあげる・・・!」ゼイユが、手にあったモンスターボールをハルトへと差し出した。
「えっ?」こんなとこでポケモン交換?慌てて腰のあたりのボールを探るが、先程は急いでゼイユを探しに出たため、ボールはすべてゼイユの部屋に置いてきてしまっている。
「ご、ごめんゼイユ、今は交換できるポケモンが・・・」
「そうじゃなくて・・・!あげるの!交換じゃなくて!」
目を白黒させるハルト。頭にクエスチョンマークを浮かべながらも、今や顔を真っ赤に上気させたゼイユの申し出を無下にするわけにもいかず、両手でモンスターボールを受け取るハルト。
「・・・出してあげてもいい?」
「・・・・・・いい、ケド・・・・・・」ゼイユの顔が一層赤くなり、ついに俯いた。自信満々に胸を張った普段の彼女はどこへやら。まるであこがれの先輩にバレンタインチョコでも渡すかのようにしおらしい。
ハルトがボールのスイッチを押す。
光とともに、小さなリンゴが飛び出した。 - 177123/12/24(日) 13:36:38
「カジーツ!」カジッチュだ。何の変哲もない、普通のカジッチュ。
「・・・えっと・・・ゼイユ?この子は・・・」ハルトが訪ねる。
「・・・・・・前からさ、あんたに贈り物、したかったの。・・・でも、あたし気づいちゃったんだ・・・あたし、ハルトのこと、何にも知らないじゃんって」
ハルトが飲んだ息の音に、ゼイユは気が付かなかった。
「だからさ、必死に考えたの。ハルトの好きなもの。・・・ハルトってさ、ポケモンと遊ぶときも、ポケモンを捕まえる時も、もちろんバトルの時だって、いっつも真剣で・・・でも、それでいて笑顔じゃん?」
ゼイユが両手の指を絡めながら言う。
「ハルトって、大好きなんだよ。ポケモンが。あたしも好きだから、よくわかるんだ。その気持ち。」
「カジジ?」
カジッチュが、ハルトの顔を覗き込んだ。
「だからさ、その子、貰ってほしいんだ・・・あたしの、ガラルみやげ。ハルトにだけ、特別ね。」
ハルトはジッとカジッチュを見る。カジッチュもハルトを見る。
「カジ!カジ!」ハルトの手のひらで、ぴょんぴょんと嬉しそうに飛び跳ねるカジッチュ。ハルトも笑顔で、言った。
「これからよろしく!カジッチュ!」
――――――――――
忘れ物を取るため、ゼイユの部屋へ戻る。ハルトはこの後自室へ戻って、汚しに汚した部屋の掃除が待っている。色んな意味で憂鬱だった。しかし、ここで一つの疑問が浮かび上がった。隣を歩くゼイユに尋ねる。
「ゼイユ、ガラル土産はわかったけどさ・・・」
「んっ?」妙に上機嫌のゼイユ。語尾が跳ねている。
「カジッチュって結構いろんなとこにいるよね?それこそ、キタカミの里にだって・・・なんでわざわざガラルのポケモンで、カジッチュを選んだの?」
「・・・・・・・・・・・・」立ち止まったゼイユが口を半開きにして、ハルトを見る。しばらく見つめた後、さっきよりもずっと大きなため息をついて、言った。
「あんたって・・・ませてんの?それともただの天然?わっかんないわー・・・」
「えっ!?えっ!?」自分は何かまずいことを言ってしまったのかと狼狽えるハルト。ゼイユが歩き出す。
「あんなに緊張したのがバカみたい・・・」
「ご、ごめんゼイユ!僕なんかダメなこと言った!?ゼイユ!?怒った!?ねぇ!?」
「自分で考えて!」
「そ、そんなぁ・・・!」
少年が彼女のロトム番号を聞けるのは、まだ先の話になりそうだ。 - 178123/12/24(日) 14:06:06
――おまけ――
その日の夜。
少年がゼイユの部屋の扉をどんどんと叩く。切羽詰まった様子である。ゼイユがドアを開けると、ハルトが転がりこんできた。
「ちょっと、なに!?なにそんなに慌ててんのよ?」
「わ、忘れてた・・・!俺、ゼイユにひどいことを・・・!」
「ハァ?」
入れ替わりの間に起ったことの件なら不問にしたはずだと、ゼイユはハルトに再度伝えた。しかしそれを聞いてなお、少年はかぶりを振る。
あの時はごたごたしていたし、ハルトもほとんどの間正気を失っていた。確かに情状酌量の余地はあるかもしれない。
しかしながら、ゼイユという可憐な少女の胎内に醜悪な雄の凶器を突き入れ、これでもかと欲望を吐き出した事実は変わらない。
休養を取り冷静になったハルトは、あの行いの清算を行う義務が自分の肩にのしかかっていることをゼイユに伝えに来たのである。
キョトンとするゼイユ。ハルトが何を言っているかゼイユにはよくわからなった。なぜならばあの日、自分とハルトはしっかりとコ〇ドームを使用したはずで・・・
「そんなの意味ないよっ!?だってもう『なし』でしちゃってるじゃん!」
「・・・・・・・・・・・・?????」宇宙を観測するニャオハのようになるゼイユ。ハルトが言った。
「とにかく!なんか体が変だったらすぐに言って!気持ち悪かったりとか・・・!お股から血が出なくなったとか・・・!」
「血なら昨日出たわよ アンタの部屋で!」
「そうじゃなくって・・・!」
「はあ?それ以外で血なんか出たこと1回も無いんですけど!?」
「えっ」
「もういい?あたしレポートまとめるので忙しいの。・・・レディの部屋にいつまでも居座んないでよね、ヘンタイ!」
部屋から蹴り出されるハルト。
「・・・・・・・・・・・・えっ?」
――終―― - 179123/12/24(日) 14:16:54
- 180二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 14:35:19
- 181二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 14:38:31
- 182二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 14:40:01
え、え……
待って待って待って。あの身長と年齢で? - 183123/12/24(日) 16:11:57
渋に上げたことなかったのでやり方間違ってるかもしんないですが、あげてみました 推敲等は今後じっくりとしていくつもりです~
「ゼイユ、絶体絶命!?」/「いいがかり兄さん」のシリーズ [pixiv]ひょんなことからオーガポンと肉体が入れ替わってしまったゼイユ!。 朝自分のベッドで目を覚ますと、体がオーガポンになっていた!? 「ぽにぽに~!?(何よコレ~っ!?)」これは大変とハルトの部屋へ駆けこんだゼイユ! そこには念願の人間の肉体を手に入れたオーガポンがご主人様との既成事実...www.pixiv.net - 184二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 16:13:48
てらす池が人体に悪影響出してないかもう一度再調査してもろて……
- 185二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 16:57:16
おい待てェ くう疲して去るんじゃねぇ
原発性無月経濃厚な状態で放置したら身体に害しかないぞ…主に妊娠しづらくなるとかで
超絶美人なキタカミ人間国宝がパルデアチャンピオンとの子を残せないなんて世界の損失ですよ!はよ治療せな!! - 186二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 17:03:21
すっごい遅めかもしれないけど一応18歳までに来れば平気だから……
- 187二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 17:53:12
普通に読んでたけど皇帝とウミディグダで耐えられなかった
- 188二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 18:27:44
- 189二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 18:41:48
- 190二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 20:01:19
おつかれさまっした
まさかネタスレだと思ったのに神SS読めるとはよめない場所だぜ - 191二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 20:01:54
ありがたい…
- 192123/12/24(日) 22:39:40
- 193二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 08:19:26
良いSSだった…乙です!
- 194二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 19:48:42
乙でした
- 195二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 07:44:17
しばらく見に来れてなかったが完結してた上にまだ落ちてなかった
最高のクリスマスプレゼントをありがとう主 - 196二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 19:07:07
せめて完走までって事で
途中から読み始めましたがテンポの良さと深刻な事態なのに思わず笑っちゃう例えがツボでした - 197二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 07:00:10
皇帝マナフィほんま好き 別に悪いことは言ってない(国沈めるのは冗談)のにマナフィの元が可愛すぎるせいでヤバさが際立つ
- 198二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 15:20:33
つい読み込んでしまった…
ギャグエロからのしっとりエロへの流れが大好物なので非常に助かりました、お疲れ様です!! - 199二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 15:58:37
乙!神SSができる瞬間に立ち会えて嬉しかった
- 200二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 16:01:24
200なら無事妊娠判明