思ひ出と、夢の先【トレウマ・SS】

  • 1二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 17:29:58

    短くも燃えるような秋はあっという間に去って、街は冬の色に包まれる。街角から聞こえるトゥインクル・シリーズの話題に耳を澄ませば、年末の大一番・有馬記念一色だ。トレセン学園に勤めていると、街角の井戸端会議からも季節の移り変わりを感じられるようになるが、それはそれで風情があるように思えるから不思議である。
    府中は中央トレセン学園に在籍する彼の担当ウマ娘もまた、その有馬記念に出走する事が決まっていた。グランプリレースの投票に入れてくれた大勢のファンの期待に応える為にも、彼女自身の夢の為にも、目指すはただ勝利のみ。最高の仕上がりを目指して日々トレーニングに励む彼女を支えるべく、彼も1分1秒を共に駆ける。

    トレーナーとしては既にベテランと呼ばれて久しい彼も、あの時、ああすれば良かった、こうすれば良かった、そんな後悔を幾度となく重ねてきた。きっと、今回も大なり小なりそんな感傷に浸ることになるだろう。
    それでも、彼が見出し、鍛え上げたウマ娘達はどのような形であれ、皆が笑顔で彼の元を卒業していった。彼は、今度の有馬記念をラストランに決めている彼女もまた、そうであって欲しいと心から願っていた。

    「それじゃあ、今日はこれで解散にしよう。くれぐれも体調には気を付けて」
    「ありがとうございました、トレーナー! あ、そうだ!」

    ミーティングが終わり、ハキハキとした声で挨拶した担当ウマ娘が、思い出したように彼に笑顔を向ける。

    「あたしのクラスの友達がこれから壮行会やってくれる事になったんですよ! 勿論、レース直前なんであまり食べたり飲んだり騒いだりって感じじゃなくて、小さな会なんですけど……良かったら、一緒にどうですか? トレーナーからアドバイスが欲しいって、これから選抜レース出る子も一緒に居たりするんですけど……どうでしょ?」

    弾けるような笑顔から始まって、それからコロコロと身振り手振りを交えウキウキした様子で話す彼女を見ていると、彼の表情も緩やかに綻んだ。緊張の余り、メイクデビューのパドックで右足と右手を同時に出して歩いていた頃の面影はどこにも無かった。

  • 2二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 17:31:38

    「嬉しいお誘い、ありがとう。けど、俺は遠慮しておくよ」
    「あれま、それは残念……あたしの友達、才能あると思うんですけどねぇ」
    「その才能は、またの機会にしっかり見せて貰うよ。今夜はまあ、ちょっと、用事があってね」

    そう言って頬を掻いた彼の左手が部屋の灯りを反射してキラリと光る。彼女は、彼が一瞬どこか照れ隠しをするような表情を浮かべたのと、左手薬指が放った一等星の輝きを目ざとく瞳に捉え、断られて残念そうな顔をするどころか嬉しそうににんまりと笑みを浮かべた。

    「ムハハハハハ……相変わらずお熱いですぬぇ? 行き先は商店街の片隅にあるあの居酒屋でしょ? 分かりますぞトレーナーたま。流石は伝説のトレーナーでありますなぁ」
    「ま、それもあるんだけどね。今日は特別なんだ……なんたって、有馬記念だからな」

    その手の言動に敏感に反応してくる彼女のノリに慣れていた(と言うより、慣れさせられた)トレーナーは、にまにまと笑みを浮かべながらからかってくる彼女を躱しなつつ、芯のある声で応えた。笑顔でありながらどこか神妙な様子のトレーナーに、彼女はそれまでの笑みを引っ込め、改めてトレーナーと向き合った。

    「まぁ、確かにトレーナーの”初めての担当ウマ娘"の話を聞いた時は、そういうシンデレラストーリーに憧れたりもしたんですけどね。でも……」

    そう言って、彼女はコートのポケットに手を突っ込み、その中身を大事に取り出した。それは、金色のトロフィー。綺麗な折り紙で作られた、仮初めの一着の証。彼女が初めて大舞台に立った時、彼が願掛けの御守りと称して送ったモノだった。

    「……『一緒に夢を追いかけよう』って声をかけて貰えた日の事、今でもよく覚えてます。トゥインクル・シリーズで初めて勝った日の事、GⅠに挑戦した時の事……願掛けの御守りを、初めて本物のトロフィーにした時の事も」

    在りし日の思い出が、彼女の脳裏を駆け抜けていく。そして、彼女は最後の舞台に立つ。中山レース場、芝2500m右・内回り。当日の天気予報は晴れ、どこまでも美しい澄んだ青空の元、彼女は駆けていく。ほう、と一息吐き出して、彼女はすっと折り紙のトロフィーを掲げ、彼に力強く微笑んだ。

    「トレーナー。私、取って見せます。最後のトロフィー」

    その言葉を聞いたトレーナーも、力強い笑みと共に頷いた。

  • 3二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 17:33:59

    壮行会の会場である食堂へ向かう彼女と別れ、彼は冬の冷たい空気の中を一人、歩く。これまでの歩みと共に伝えられた決意をしかと受け止め、彼の胸にも万感の想いが溢れる。思わず胸一杯に詰め込んだ冷たい空気は、そんな熱い想いを吸い取って、長く白い息に変わった。ゆらりと風に乗って、空に浮かぶ雲の中へと消えていく。月灯りの中、ぽっかりと浮かぶ雲を眺めながら歩いていると、あっという間に目的地へと辿り着いた。

    トレーニング中に休憩と称して立ち寄る時は暖かい人情が出迎えてくれるこの商店街も、仕事を終えた彼が通りかかる頃には既に店を閉め、冬の寒い空気が通り抜けるだけだ。しかし、一歩裏に入って行けば、煌めく夜のお店の光と、暖かい冬の味を求める人が集う賑やかな声が聞こえてくる。
    光の向こうから人の暖かさを感じながら、彼はまっすぐに一件のお店へと足を運んだ。「本日貸切」の札が掛かった素朴な扉を開くと、帰る家の暖かさと、愛する人の笑顔が彼を出迎えた。

    「お帰りなさい、あなた」
    「ただいま、ネイチャ」

    お揃いの指輪を煌めかせて、彼の最初の担当ウマ娘こと、ナイスネイチャが彼を出迎えた。身体を震わせながら脱いだコートを受け取ると、お客様用のハンガーに掛ける。

    「寒かったでしょ? 今日は鮭がお安かったので、粕汁を拵えましたよ。それと、いつものチャーハンね」
    「ありがとう、助かるよ。本当、急に寒くなったな」

    そう応えて、彼はカウンターに腰掛けた。普段は二人の家に真っ直ぐ帰るのだが、担当ウマ娘の大事なレースの直前には、こうしてネイチャの始めたお店を夫婦で貸し切って過ごすのが、いつからかお決まりになっていた。

  • 4二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 17:38:43

    暖かいおしぼりで両手を温めていると、カウンターの奥からは味噌と鮭が煮立つ芳醇な香りが店いっぱいに漂い始め、彼の胃袋をこれでもかと刺激した。魚屋の大将が安くしてくれた鮭に、旬の大根、人参、ゴボウをプラス。味噌と酒粕と食材の旨みがたっぷり溶け出した粕汁を吸った油揚げは、頬張ると口の中を旨みでいっぱいにしてくれる。薬味の青ネギは少し多めに、爽やかな香りを添えて。
    美味しそうな香りを楽しんでいると、お次は軽やかに鍋を振るう音と、鍋の中でご飯と卵が弾ける音が響いて耳から彼の食欲を刺激する。ネイチャ曰く"軽く作れるものの一つ"であるそれは、今も尚彼にとって何よりも力をくれるメニューの一つだ。
    ネイチャさん特製のチャーハンに、かす汁、白菜のふすま漬け。手際よく自身と彼の側に同じメニューを並べていく。

    「はい、お待ちどおさま。そんじゃ、いただきましょうか」
    「ありがとう……うん、どれも美味しそうだ。食べる前から身体が温まるよ」
    「ふふ、褒めても何も出ませんよー」

    やれやれ、と言った表情のまま、ネイチャは最後にお互いのお猪口に、熱燗を一献。

    「それじゃ、トレーナーさん自慢のウマ娘の、有馬記念勝利を願って」
    「乾杯」

    ネイチャは敢えて懐かしい呼び方をしつつ、小さなお猪口を鳴らしてまずは互いに一口。お腹の奥から、じん、と熱が広がって、身体の芯が暖まっていく感覚がなんとも言えず心地よい。一つ、息をついて、今度は香ばしい湯気を立てるチャーハンを、スプーンで一口。新人だった頃、仕事に追われてフラフラになっていた彼が初めてネイチャに作ってもらって食べたときと同じ、あるいはあの時以上に身体を、心を暖めてくれる味が口の中に広がっていく。

    「うん、やっぱりコレが良い。ずっと美味しくて、一番好きだ」

    不意に飛び出した心からの言葉。受け止めたネイチャの頬がふっ、と紅を差す。

    「どうも。なんてったって、旦那様の大好物でございますからね」
    「俺はネイチャのチャーハンが無いと生きていけないよ」
    「もう、そんなに褒めても何も出ませんって」

    そう応えながら、ネイチャも緩んだ頬を隠すように、粕汁を口に含んだ。具材の旨味が溶け出した暖かい粕汁は、冬にぴったりの御馳走。椀の向こうで嬉しそうに微笑むネイチャの姿に、彼の頬も緩む。共に椀に口を付けると、幸福感が全身を駆け抜けていった。

  • 5二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 17:42:25

    「そっか、その子の為に壮行会を……なんだか良いね。キラキラしてて」
    「良い仲間とライバルにも恵まれて、アイツは幸せだよ。卒業しても、ずっと仲良しでいて欲しいな。例えば、店を開いたらしょっちゅう飲みに来たりするくらいには」
    「それは暇さえあればウチに集まってくる愉快でちょっぴり喧しいアタシの仲間たちの事ですかね?」
    「勿論。俺たちにとっては今も大切な人達だからな」

    そう言って彼が笑うと、ネイチャもまた困ったように笑った。マチカネタンホイザ、イクノディクタス、ツインターボ、トウカイテイオー、メジロマックイーン、マヤノトップガン、マーベラスサンデー……ネイチャの心温まる家庭の味の噂を聞きつけ、次から次へとやって来る懐かしい顔ぶれを出迎えるのに、ネイチャは一時期大忙しだった。今となっては、この店での同窓会もすっかりお馴染みである。

    晩御飯を済ませたら、カウンターに並んで腰掛けながら、二人だけでしんと静まる店内で語らうのが、最近の二人のお気に入り。時々ほんの一口、燗で口を湿らせ、在りし日の思ひ出を語らう。今の担当ウマ娘が大事なレースに挑む時程、担当ウマ娘の話と、ネイチャとの色鮮やかな思い出が次から次へと口から溢れ出し、その分二人の夜は長くなった。

    「有馬記念かぁ。今となっては、懐かしいですなぁ」
    「思えば、すごい世代で走ってたんだなぁ、って時々思ったりもするよ」
    「確かに……そう言えば、初めて出た時は、ゴールした後マックイーンがとんでもない顔になってたっけね」
    「"なんとびっくり"大レコード。この一言に尽きる」

    圧倒的1番人気で挑んだマックイーンを、14番人気のダイサンゲンが丸ごとひっくり返してレコード勝利。ネイチャは3着で入線し、自身の敗北以上にその衝撃的な瞬間への驚きと共にゴール板の前を駆け抜けた。

    「その次は爆逃げコンビが大暴れしてたか」
    「レースの後、二人で並んだ写真が翌日の一面でしたねぇ」
    「ネイチャも見出しに載ってたじゃないか」
    「アハハ、まあ、記録は記録ですしね」

    スタートから大逃げを打ったメジロパーマーと、それに追随するダイタクヘリオス。爆逃げコンビの大爆発に巻き込まれながら、最後まで追い縋ったものの及ばず3着。これで、二年連続の3着である。

  • 6二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 17:46:21

    「その次は……」
    「……テイオー」

    ネイチャが自身にとって一番輝いていたライバルの名を零す。想い人を呼ぶような声と共に、潤んだ瞳をそっと閉じた。ずっと追いかけ続けていた、”キラキラ輝く主人公"は、度重なる怪我に涙を呑んでも、ヒーローのように立ち上がる。ネイチャも、彼女の周囲にいたウマ娘達も、ずっとそう信じていた。そうして一年越しに、二人は同じ舞台に立つ。

    『おかえり、テイオー』
    『ただいま、ネイチャ』

    レースの直前、僅かに交わした言葉。二人にとっては、それで十分だった。そして、ゲートが開き────。

    『トウカイテイオーだ! トウカイテイオーだ! トウカイテイオー、奇跡の復活!!』
    『テ・イ・オー!! テ・イ・オー!!』 

    今思い出しても、あの日、あの瞬間、あのターフに居た誰もが、グランプリの夢を手にする事が出来なかった悔しさよりも、他の何者をも、自身に纏わり付く仄暗い運命さえもはね除けて先頭で駆け抜けていくテイオーを祝福していたに違いないと、ネイチャは思う。

    「……そうでなければ、みんなが息を整えるのもそこそこにテイオーにおめでとう、って言いに行かないよ。アタシだって、三年連続有馬記念3着の記録を打ち立てたって、後で聞いてからあっ、って思ったくらいだもん」
    「うん……参ったな、語り尽くせる気がしない」
    「アタシ的には、この辺で終わって頂けると助かりますが」
    「おっと、もうこんな時間か」

    時計を指さしたネイチャに対し、彼が慌てて立ち上がると、ネイチャもため息一つ立ち上がり、グラスを持ってカウンターの奥へ向かった。明日も仕事、ネイチャもお店の仕込みがある。トレーナー側の壮行会はこの辺でお開きだ。

    「アタシが言うのもなんだけどさ……頑張ってほしいよね、有馬記念」
    「ネイチャが応援してくれたら、アイツもきっと喜ぶよ。なんならあの伝説のチア衣装で……」
    「あのねぇ、アタシもういくつになったと思ってんの? お年を考えて下さいな」
    「いくつになってもネイチャの魅力は変わらないよ」
    「……もう、ばか」

    ネイチャ曰く、あまり言いすぎると重みが無くなりそうな類の言葉を迷わずネイチャに送るのが、彼のずっと変わらない良い所の一つ。ネイチャ自身もその事をよく分かっているので、近頃はようやくこの手の言葉を聞いても頬を染めて頬が緩むくらいには耐性が付いていたのであった。

  • 7二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 17:49:55

    「……なあ、ネイチャ」
    「うん?」
    「……ネイチャは、出たかった? 最後の、有馬記念」

    不意に飛び出した、今の今までとまるで違う声色の問いかけ。ネイチャからは、背を向けていて彼の表情は伺い知れない。ネイチャの脳裏に、トゥインクル・シリーズ引退直前の出来事が蘇る。

    ネイチャにとって、最後の有馬記念。それは、テイオーが奇跡の復活を果たしてから、3年後の事。トゥインクル・シリーズで現役を続行していたネイチャは、その年も大勢のファンの声援に後押しされ、有馬記念の出走を予定していた。実現すれば、6年連続有馬記念出走という大記録である。
    だが、長くトゥインクル・シリーズで戦い抜いたネイチャの身体も、あるいは限界が近かったのかもしれない。そして、誰よりもネイチャの側に居た彼も、その事を理解していたのだろう。ネイチャが脚の小さな違和感を口にしたのをきっかけに、彼はすぐさま有馬記念の出走回避をネイチャに進言し、ネイチャは驚きながらもその言葉に頷いた。最後の有馬記念になるはずだったその舞台に、ネイチャは立たなかったのだ。互いに支え合い、共に歩んできた彼だからこそできた決断である。
    けれど、きっと、心のどこかで、ずっと引っかかっていたのだ。キラキラ輝く主人公に相応しい最後の舞台、大記録を目前にした舞台への歩みを止めた事に。

    ネイチャには、彼がどんな想いでいるのか、きっと手に取るように分かっていた。ほう、と一つため息をつくと、背を向けたままの彼に一歩身体を寄せる。

    「勿論、出たかったよ。だから、最初に有馬を出ないって言われた時はびっくりした。でも……"トレーナーさん"が、ずっとアタシの事を、誰よりもアタシの走りを側で見ていてくれた人がそう言うんだから間違いない。アタシはそう思った。迷わずそう思えたよ……だから、後悔なんてしてない。今でも、あの時トレーナーさんが決めてくれたから、今のアタシが……アタシ達があるんだって、ずっと思ってる」

    そう言って、ネイチャは彼の背中に自身を預けると、両の腕でそっと彼を包み込んだ。彼もまた、背中にネイチャの暖かさを感じながら、自身を包み込むその手に自身のそれを重ねた。

  • 8二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 17:55:03

    「……あなたが居てくれたから、アタシは最後の最後まで、ナイスネイチャっていうキラキラ輝く主人公でいられたんだよ。あの時出たいと思ったアタシの気持ちは、あなたがしっかりその先のキラキラ主人公達に受け継いでくれてる。だから、大丈夫」

    ネイチャの引退を見届け、トレセン学園から旅立つその日を迎えた後も、彼はトレーナーとして、数多の夢の原石をキラキラ輝く主人公に磨き上げてきた。彼が始め、ネイチャの為に作ったトロフィーはそれからも彼なりのゲン担ぎとして、大舞台に挑むウマ娘に勇気を与えてきた。
    そして、運命に導かれるように商店街で思わぬ再会を果たした二人は、その想いを結んで、今度はネイチャもトゥインクル・シリーズという夢に挑む彼とその担当ウマ娘達を支えるようになった。想いは受け継がれ、これからもずっと続いていく。

    「アタシたちの夢は、まだ終わってないよ」
    「ネイチャ……」

    自身を包み込む手を優しく自身の手に取って、彼はネイチャの側に向き直る。優しくも真剣な眼差しのまま、彼はスマートフォンの画面を差し出した。そこには、有馬記念の入場券当選のメールが映っていた。

    「これって……」
    「……有馬記念、今年は中山に見に来て欲しい。俺達が追いかけていた夢の続きを、これからも続いていく夢を、他でもないネイチャに、一緒に見て欲しいんだ」

    驚きの表情を浮かべていたネイチャだったが、すぐに嬉しそうな笑みを浮かべ、彼にもう一度身体を寄せた。

    「それでは、トレーナーさん自慢のウマ娘達が夢の舞台を往く姿、しかと見せてもらいましょうかね」
    「お手柔らかに頼むよ、ネイチャ」

    彼は笑顔で応えると、ネイチャを両の腕でしっかりと抱きしめ、二人は想いを分かち合った。
    かつて二人が、二人のライバル達と共に追いかけた夢の続きは、トゥインクル・シリーズを往くウマ娘達が受け継ぎ、駆け抜けていく。
    テイオーやマックイーンに憧れたキタサンブラックやサトノダイヤモンドが自身の夢をターフで叶えたように、ネイチャと彼が見た夢もまた、彼と共に受け継がれ、次世代のキラキラ輝く主人公たちが叶えて魅せてくれる。そうして溢れんばかりの夢と想いが、トゥインクル・シリーズの未来を輝かせていく。
    今も尚、昂り続ける夢のその先へ駆けていくのが、二人は楽しみで仕方がないのであった。

  • 9二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 18:00:45

    以上です、ありがとうございました。
    未来のネイチャさんとネイトレさんを想像してのお話となりました。個人的にですが、ネイトレさんは衣装イベントのようなストレートな好意を結婚しても素でパナせる人だと思います。冬のワイフネイチャは健康に良い、この尊さはDNAに素早く届く。

  • 10二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 18:13:09

    素晴らしい!

  • 11二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 18:30:01

    このレスは削除されています

  • 12二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 19:14:19

    >「いくつになってもネイチャの魅力は変わらないよ」

     「……もう、ばか」


  • 13二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 19:17:36

    このレスは削除されています

  • 14二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 19:18:20

    このレスは削除されています

  • 15二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 19:18:41

    自分もこないだ書いたオグタマSSに粕汁出したから奇遇やなと思ったわ。タマが関西やから出したんやけどネイチャも作るんやろか

  • 16123/12/21(木) 22:52:31

    >>10

    ありがとうございます!お褒めの言葉、励みになります。


    >>12

    ネイトレならこういう事何の躊躇いも無く言うし、ネイチャさんにもうにゃり耐性が付いてると美味しいと思います。


    >>15

    ついに完成兄貴姉貴様、SS読ませて頂いておりました。感想ありがとうございます。個人的にですが、ネイチャさんは料理上手ウマ娘でも最上位の何でも作れる勢なイメージがありまして、今回は冬に暖まる粕汁を作って頂きました。

    手前の地元は鮭や鱈で粕汁を作る習慣があるそうです。特に鮭は地元の名物の一つなので、作る習慣がある地域は海辺を中心に多いようです。

  • 17二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 00:20:13

    飯テロとトレネイ夫婦の尊みが交互に押し寄せて胃袋の情緒がおかしくなりそう
    ええSS読ませて頂きました

  • 18二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 08:07:15

    このレスは削除されています

  • 19二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 08:13:25

    このレスは削除されています

  • 20123/12/22(金) 08:58:14

    >>17

    美味しそうな描写を感じて頂けて何よりです。また、良妻ネイチャさんから得られる栄養素は寒い中でも健康でいられるのでオススメです

    (名前を間違えました、失礼しました)

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