- 1二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 22:57:37
- 2二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 22:58:32
「アンタさぁ、最近タキオンさんと仲良いわよね」
ウオッカとダイワスカーレットは食堂にいた。
今日は2人揃ってお弁当を食べている。
「まーな。なんか気に入られたみたいで」
「ふぅん……」
「なんだよその目は」
「べっつにぃ~?」
ダイワスカーレットは不機嫌そうに言うと、勢い良く弁当をかき込んだ。
「ごちそーさま!ちょっと走ってくるから!」
「あっおい!…なんだよアイツ」
不機嫌になった理由はわからないが、とにかく怒らせてしまったらしい。
(まあそのうち元に戻るだろ)
ウオッカは特に気にせず昼食を続ける。
「やあウオッカくん、こんなところにいたのか」
声をかけられ振り返ると、そこにはタキオンがいた。
「あれ、確か…タキオン先輩?えっと、どうしたんですか?」
「いや、たまたま見かけたものだからね。隣に座ってもいいかな?」
「いいですけど…」
「感謝するよ」
タキオンは隣の椅子に腰掛ける。そして、いつものようにニコニコしながら言った。 - 3二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 22:59:23
「ところでウオッカくん」
「はい?」
「私の研究室に来てくれないかい?」
「え?な、なんで…?」
「いいじゃないか。スカーレットくんは二つ返事で来てくれるぞ?」
「………行きます」
「おや、噂通りの子だねぇ」
タキオンは呆れたように首を振った。
「で、いつなら都合が良いんだい?」
「えっと、いつでも大丈夫っすよ。今週中なら」
「わかったよ。では明日にしよう」
「はい」
…………
「ほら、ここが私の研究部屋だよ」
翌日、放課後。ウオッカはタキオンに連れられて彼女のラボに来ていた。
「随分散らかってるっすね」
部屋の中を見渡してみる。床には紙切れや謎の器具などが散乱していた。
「片付け苦手なんですか?」
「失礼な。これは必要なものしか置いていないだけさ」
「いやまあ確かにそうかもしれないですけども」
「それよりもこっちに来たまえ」
「はい?」 - 4二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 22:59:57
言われるままに奥の部屋に入る。そこは大量の機械に囲まれた小さなスペースだった。
「これ全部実験機っすか?」
「ああ。様々なデータを取るために必要でね」
「へぇー……すごいですね」
「そうだろう?さて、早速始めようか。そこに座ってくれるかい?」
「はい」
ウオッカが近くのパイプイスに座ると、タキオンはおもむろにウオッカの頬に手を当てた。
「へっ!?」
「おっと、動かないでくれたまえよ」
驚くウオッカを無視して、タキオンはウオッカの顔をじっと見つめる。
ウオッカの顔が赤くなった。
「ななな、何やってんすか先輩!?」
「うん、体温の上昇……心拍数の増加……脳波の乱れ……。ふむ、なるほどなるほど」
「いやその、ちょっ、近いです!」
「何を恥ずかしがっているんだい?ただのデータ収集じゃないか」
「でも……」
ウオッカは目をそらす。しかしタキオンはそれを許さず、ウオッカの目線を無理やり自分の方へ向けた。
目が合うと、タキオンはさらに笑みを深めて、ウオッカに囁いた。 - 5二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:00:19
「ねえ、ウオッカくん。 私が研究しているのは"感情"なんだ」
「せ、せんぱい……?」
「"恐怖"、"不安"、"喜び"、"悲しみ"」
タキオンはウオッカの手を優しく握りながら続ける。
「それから…そうだね、"恋の悩み"、とか」
ウオッカの心臓が大きく跳ね上がった。
「ウオッカくん。君はとても良いモルモットだ」
・
タキオンがさらにウオッカに近づく。顔同士が触れ合いそうな距離まで近づく。
「君のことを知れば…もっと私は、研究を深めることができるようになると思うんだ」
「あの、先輩……」
「大丈夫だよ。怖くない。だから、ね?」
「お、俺は、」
「……」
タキオンは無言のまま手を動かす。そしてゆっくりと、ウオッカの頭を撫でた。 - 6二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:01:09
「……へっ?」
「ふふ、私にも情はあるからね…君があまりに怖がるものだから、ねぇ?」
「あっ、えっと、その……」
「ああ、言っておくよ。さっきのは冗談なんかじゃない」
「…それ、って…」
「言ったろう?君はモルモットだと」
「うぁ……」
ウオッカの耳がピンと伸びる。尻尾がぶわっと広がった。
「ああ、本当に可愛いねぇ君は。このまま食べてしまいたいくらいだ」
タキオンはウオッカを抱きしめる。
「…ッ〜!先輩!もう無理ですって!!」
ウオッカはタキオンを押し退けて立ち上がった。
「はは、そんなに怯えなくてもいいんだよ。また今度ゆっくり、時間をかけて愛してあげるから」
タキオンの言葉に、ウオッカは体を震わせた。 - 7二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:01:40
「じゃあ今日はこれで終わりだよ。気をつけて帰りたまえ。特に…スカーレットくんにはね?」
「……ッ、わかりました。失礼します」
そう言うと、ウオッカは逃げるように部屋から出ていった。
「ふぅン……なかなか面白いデータが取れそうだな……」
一人残された部屋の中で、タキオンは妖しく微笑んでいた。 - 8二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:02:06
以上です
のべりすとくんもやればできるんだなって思いました - 9二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:03:33
人工有能…
- 10二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:03:47
タキウオ…そういうのもあるのか
- 11二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:04:00
のべりすとくんは早く続き書いて、役目でしょ
- 12二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:11:18
続きできていい感じだったらまた載せようかなと思います
- 13二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 10:18:26
タキウオ生きろコラ!