再会、緋色のメリークリスマス【♀トレウマ・SS】

  • 1二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:36:20

    短い紅葉の季節はあっという間に過ぎて行き、冷たい風の中で人々は一年の終わりを感じずにはいられない。同時に、師走の二文字そのままに街を往く人々は多忙を極める。トゥインクル・シリーズの中心を担う中央トレセン学園のトレーナーともなれば、その極地と言っても過言では無い。

    それでも、その日は、その日だけは────深々と降る雪で白く薄化粧した街を、キャンドルライトを模した煌びやかで暖かな光が包み込む。街角のあちこちにはツリーやモールが飾られ、年に一度の特別な日を祝う人達の賑やかな声であふれていた。
    街中に溢れる光を眺め、一人歩きながら私は白く長い息を冬の空に燻らせた。そこかしこで着飾って自撮りを撮ったり、家族や恋人同士でレストランやパーラーへ入っていく人々の姿を横目で見送る。

    今の私には、縁の無い話。でも、折角のクリスマスだし、少しは素敵な気分を感じたいよね。

    そんな風に考えながら、聖夜の煌めきに彩られた街を見上げる。縁が無いとは言ったが、人々の賑わいの中に居るのは決して悪い気分ではない。街灯りに照らされながらふ、と笑みを浮かべ、お気に入りのパティスリーへと足を運んだ。一人で過ごすことに随分と慣れてしまっていたせいか、美しく彩られたブッシュ・ド・ノエルに目を輝かせる恋人達や、家族で食べる大きなクリスマスケーキを抱えた人々の中に居ても、居心地の悪さは感じなかった。
    楽し気な声に溢れる街と名残惜しくも別れ、落ち着ける我が家はもうすぐそこだ。

    「ただいまー」

    応える人は居ないが、寂しさも感じない。私にとっては、例え一人であってもここは落ち着ける我が家だ。まずは、今日の疲れを洗い流す準備。それからリビングのヒーターとこたつのスイッチを入れ、それから冷蔵庫の中身を確認。

    「……ふふ、この為に頑張ってると言っても過言ではないよね」

    嬉しそうに見つめるその先には、今日という日の為にちょっと奮発して調達した御馳走の数々。
    折角のクリスマス、誰の目を気にする必要も無いのなら、ちょっとくらい一人暮らしの夕餉を豪勢にしたって構わないだろう。
    私は冷蔵庫の下の段にケーキをしまいこむと、いそいそと風呂場へ向かった。

  • 2二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:41:18

    「しっかし、やっぱちょっとアレなのかなぁ、私みたいなのって」

    お風呂から上がったらすぐさまクリスマスの御馳走を……の前に、まずはヒーターの効いたリビングでひと段落。
    スポーツドリンクの入ったペットボトルを勢いよく空にしつつ、先日、今の担当ウマ娘と交わした時の事を回想してみる。

    「……それじゃ、来年からのクラシック級も頑張っていこうね」
    「はいっ! 目指せGⅠ勝利! これからもよろしくお願いします!」
    「こちらこそ! そう言えば、年末年始は実家に帰るんだっけ?」
    「ええ、来週の新幹線で。久しぶりに地元の友達に会ってきます」
    「そっか、それは楽しみだね」
    「お土産いーっぱい持って帰るって約束してるんで! 東京駅で買いまくりますよ!」

    帰り支度を終え、純朴な笑みを向ける担当ウマ娘に釣られ、トレーナーである彼女もまた優しい笑みを浮かべた。
    振るわなかったメイクデビューを糧にして未勝利戦で見事勝利。それからは、上り調子でジュニア級を駆け上がっていった。ついには意を決して挑戦した京都ジュニアステークスに勝利し、来年からのクラシック戦線に名乗りを上げる存在となった。
    勢いそのままホープフルステークスへも参戦か、という声がメディアから上がったものの、重賞初出走で捥ぎ取った勝利は今の彼女にとって肉体的にも精神的にも負荷が大きく、トレーナーと彼女で協議した結果、次走はクラシック級を待つ事となった。
    とは言え、重賞制覇で潜在能力は示す事ができた。クラシックは彼女の目標とするトリプルティアラ最初の前哨戦、チューリップ賞からの始動となるだろう。

    選抜レースで声をかけたのは私だけど、才能あるウマ娘をトゥインクル・シリーズの大舞台に挑ませるという実感は、冬の冷たい風を受ける中であっても私の背筋をしっかり正してくれる。いつかトゥインクル・シリーズを去るその日まで、必ず栄光の道を歩ませてあげたいと、心から思っていた。

  • 3二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:45:12

    決意を新たにしつつ帰り支度を済ませていると、おもむろに担当ウマ娘が声を上げた。

    「そう言えば、トレーナーさンはクリスマスとかどうするんです? あて達は集まれる子でちょっとしたパーティーやろっかな、って話してるんですけども」
    「ああ、うん。私は……」
    「あっ待ってください! 分かりました! ズバリ彼氏とデートでしょ!! 知ってますよぉ、メガイルミのKIRARI MAGIC SHOW!! うちのクラスにもクリスマスにトレーナーとデートしたいって子がいっぱいいましてねぇ!」
    「うん、全然違うよー。有馬記念の動画見まくって、ホープフルステークスの注目ウマ娘チェックして、後は一人で美味しいケーキとか食べてクリスマスを楽しもっかなって」

    あっけらかんと即答したトレーナーに対し、担当ウマ娘はそこはかとなく悲しそうな顔で応えた。しまった、如何に何でも流石にマズかったか、と慌てて言葉を続ける。

    「いやぁ、今は君の事の方が大事だし、実際忙しくて恋に恋する暇も無いしね。トレーナーとしてもっと日々精進しなきゃ」
    「……それでもですよぉ。都会のクリスマスって言ったらもうちょっとロマンチックなの想像するじゃないですかぁ」

    完全に萎んでしまった彼女の姿に、罪悪感が溢れ出して背中を伝った。堪らず話題をすり替える。

    「地元は新潟だったよね。そっちじゃそういうのはどうなの? 中心部は結構都会だし、良いデートスポットとかあったりして」
    「そういうのが無い、とまでは言わないですけど……と言うかそれ以前に、最近めっちゃ綺麗になったとは言え新潟駅の周りをここら辺と同列に都会と呼ぶのは個人的に凄く無理がある気がしてんですよねぇ……いやまあ確かに欅通りのイルミは綺麗っちゃ綺麗ですけど」

    今度は苦虫を嚙み潰したような顔になってしまった。腕を組み、うんうんと唸りながら考え込む。
    新潟レース場で初めてレースを見てトゥインクル・シリーズに憧れたと言っていたが、それはそれとして地元勢には地元勢なりの悩みがあるようだ。
    新潟レース場の周辺に比べ、改装された新潟駅の土産物屋や駅前広場などは凄く良かったと彼女は思っていたが、今言うと余計モヤモヤを加速させてしまいそうな気がしたので、そこでは敢えて言わない事にした。

  • 4二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:49:13

    トゥインクル・シリーズで走るウマ娘達とて、年頃の少女。大人の恋愛に憧れるのも分かる。あの子のクラスメイトが、トレーナーとの交際願望について語るのも分かる……分かってしまうのがちょっと複雑ではあるけれど。ウチの同期の男衆も何人かは礼に漏れず担当ウマ娘と結婚していたし。

    とは言え、少なくとも普通はトレーナー側はそうも言っていられないのが現実だ。
    例えば、私の同期であり、ハッピーミークの遅咲きの才能を見事開花させURAファイナルズに導いた桐生院トレーナー。当初、彼女に憧れを抱く同期の男性トレーナーは確かに大勢いた。
    けど、それもせいぜい最初の一か月だけだ。担当ウマ娘を持ってからは、お互いが切磋琢磨し高め合うライバルとして、強く意識する存在となる。ターフに蒔いた恋心の種なんて、一瞬で彼方に置き去りにしてしまった。

    「ま、仮にそういう気概のある男子諸君が居たとしても、流石に葵ちゃんは高嶺の花すぎるけどね」

    高嶺の花。笑いながら口にこぼしたその時。ふと、脳裏に初めて担当したウマ娘の姿が浮かんだ。
    パドックではいつだって勝気で不敵な笑みを浮かべ、決して"一番"を譲らない強い意志を秘めた緋色の瞳を煌めかせ、群青色の勝負服を翻し、頭上のティアラを輝かせて、先頭を駆け抜ける。
    思わず、ため息がこぼれた。

    「……それこそ、高嶺の花、かもね」

    新人トレーナーと、その初めての担当ウマ娘。二人三脚、トレーニングにレースにと、忙しい日々を過ごしてきた。けれど、それ以外に何もしてこなかったかと言えば、そうではない。
    息抜きを兼ねて一緒に街へ繰り出す度に、その日学園に戻る時間は遅くなっていった。帰りが遅くなり始めてすぐの頃は、これもトレーニングの一環という事にしよう、なんて屁理屈をこねて二人で笑い合っていた。それから、あと少し、あと少しだけ、と街へ繰り出し、一緒にオススメのお店を巡ったり、二人で暮れなずむ空に輝く一番星を見たり。
    力強く先頭を駆け続ける彼女が、心身を癒す止まり木でいられるよう努める内に、いつしか互いが互いにとって欠かせない存在になっていった。
    卒業式には思わず感極まってしまい、色んな人に慰められたのも今となっては良い思い出だ。連絡先は交換していたものの、彼女には彼女の新生活があり、私は私でトレーナー業で忙しく、ここしばらくは会えていなかった。

  • 5二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:51:56

    それでも、時々脳裏に彼女の笑顔を思い浮かべると、それだけで力を貰えた。思わず、本音が口からこぼれ落ちる。

    「……君より素敵な人なんて、そうそういないよ」

    リビングで呟いたとて、誰かが反応を返してくれるでも無い。けど、今の私はそれで良かった。ふっ、と小さく笑ってみる。
    きっと私にはいつまでもずっと、"貴方が一番"なのかもしれないね。貴方がいつか、大切な人を見つけて幸せになった姿を見送ったとしても、きっと。

    感慨も一入に、胸いっぱいにすっかり暖まった部屋の空気を吸い込むと、思いっきり吐き出した。そして、両頬を自身の掌で一発。爽やかな快音がリビングに響く。
    今日はクリスマス、冷蔵庫には今日の為に用意したアレやコレが待っている。いつまでも過去に引っ張られていたら、それこそ君に叱られる。さあさあ、切り替えて一人クリスマスでも始めようじゃないか。
    そうやって気持ちを切り替え、台所に向かおうとしたその瞬間、リビングにインターホンの音が響いた。

    「うえ……誰だ、こんな日に」

    経験上、一人暮らしをしていると、会う約束した人以外のインターホンというのは碌な事が無い。それも、クリスマスの夜に突然鳴るインターホンなんて、大抵関わり合いになりたくないような面倒事と相場が決まっている。

    どうせ何かの売り込みだろう、知らない人が居たらそのまま居留守でいいや。

    そんな風に思いながら、インターホンのモニターボタンを押して────刹那、私は思わず息を呑んだ。
    まるで、さっきまでの私の気持ちを読んでいたかのようなタイミングで、私にとっての最初の、"一番のウマ娘"が、インターホンの向こう側で白い息を漏らしながら立っていたのだから。

  • 6二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:56:06

    「……スカーレット!?」

    驚きと共にその名を呼んだ瞬間、モニターの中で彼女は笑った。あの頃と変わらない笑顔に、私は胸が躍り出すような気持ちになった。突然インターホンを鳴らされて鉛のようになった足と身体は、弾けるように玄関へ向かって飛び出していった。

    「久しぶりね、トレーナー。思ったより元気そうで良かったわ」
    「本当に久しぶりだね……スカーレットこそ、元気だった?」
    「ふふん、当然でしょ!」

    腰に両手を当てて、勝気に笑う。この笑顔、やっぱり、あの頃のスカーレットのままだ。こみ上げる嬉しさを抑えられなくて、変な顔になっていないだろうかと、少しだけ心配になる。

    「寒かったでしょ? さあさ、上がって上がって!」
    「ええ、お邪魔するわ」

    リビングへスカーレットを迎えつつ、なんとか表情筋の緩みを我慢する。それでも抑えられそうにないので、一先ず頭に浮かんだ疑問を解決する事にする。

    「それにしても、どうして急に? クリスマスなら、スカーレットも忙しいでしょうに」
    「ウオッカとマーチャンのトレーナーから、アイツら経由でお願いされたのよ。多分今年も一人寂しくクリスマスしてるから、もし暇だったら行ってやれって、ね」
    「そ、そうなんだ……なんか、ゴメン……」
    「別に謝らなくて良いのよ、どうせ暇だったもの。それより、再会祝いも兼ねて、パーティしましょ!」

    そう言って、スカーレットは買い物袋を持ち上げ、嬉しそうに笑った。
    そんなスカーレットに対し、私は顔から火が出そうな気分だ。クリスマスに一人で居る事について、自分自身で納得する分には良いが、こんな形で気を遣われるのは流石に堪える。

    あのバイク馬鹿と着ぐるみ野郎め、明日会ったら覚えてろ。オリオン座の一部にしてやる。

    そんな事を考えていると、スカーレットが私の顔をずいと覗き込んできた。思わず一歩後退。

    「そんな事より、アンタあの頃よりはちゃんとした生活送ってるんでしょうね? 部屋は少しは綺麗になったみたいだけど、まだカップ麺と栄養ドリンクに頼った生活してたら承知しないわよ」

  • 7二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:02:02

    ずいずいと迫って来るスカーレットの言葉が、私の頭の中のアルバムを捲る。
    彼女が現役の頃、一度だけお出かけのついでにこの部屋に来て貰った事があるが、当時新人だった私は学園の書類仕事に立て込みがちになり、帰りが遅かった。にも拘わらず帰宅してからトレーナーとして座学やレースの動画で勉強するなどしていたため、私生活は破綻しかけていた。
    当然、そんな人間が一人で暮らす部屋の惨状をすぐさま取り繕える訳も無く、スカーレットはリビングの惨状に憤慨し、休養日のハズだったその日はすべてこの部屋の大掃除に使う羽目になってしまった。心配するのも無理はない。
    とは言え、教え子に説教を喰らって生活を改めない程、私もへっぽこではない。ちょっとだけ得意げに、スカーレットに向き直る。

    「ふふ、今度来たら絶対そう聞かれると思ったんだ」

    そう言ってスカーレットをリビングから台所に案内し、冷蔵庫と冷凍庫の中を見せた。綺麗に揃えられたタッパと冷凍食品の並びに感心したように頷くと、彼女の横顔が満足げに笑みを浮かべる。

    「野菜スープを一気に作って小分けに冷凍して、都度解凍しながら……って感じね。適度に冷凍食品も活用してるみたいだし……ふーん、ちょっとはできるようになったじゃない」
    「スカーレットに怒られてばかりじゃいられないからね」
    「その割には、冷蔵庫の方がやけに豪勢なんだけど」
    「それはクリスマス用。これから食べようと思ってたから、スカーレットが来てくれて良かった」

    スカーレットは私の言葉に驚いたように目を見開いて、それから嬉しそうに笑った。

    「一人で食べる量じゃないでしょ、バカね。アタシが来てなかったら食べ過ぎでお腹壊してたわよ」

    まるであの頃に戻ったような、煌めく笑顔と、合いの手を入れるかのような会話。スカーレットの方も、あの頃に戻ったようだと思ってくれていたら。私は、そう心の片隅で願うのだった。

  • 8二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:06:55

    「一応、色々用意してきたけど、その必要は無かったみたいね」
    「私としてはスカーレットが用意してくれたのも食べさせて貰えると嬉しいんだけど」
    「太るわよ?」
    「その分仕事を頑張るって事で、一つ」
    「しょうがないわね。なら、一緒に準備しましょ」
    「もちろん」

    二人でエプロンをして、お互いがお互いの御馳走を手伝い、何も無かった台所とテーブルがあっという間に豪華な料理に彩られる。一人で過ごすはずだったクリスマスに、一緒に過ごす相手が居て、一緒に料理を作って、一緒にあの頃を懐かしみながら、御馳走に舌鼓を打つ。こんなにも楽しいクリスマスは、いつ以来だろう。
    尽きない思い出話が一区切りした頃には、テーブルに広げた料理はすっかり空になってしまっていた。

    「いやぁ……食べた食べた、お腹いっぱい」
    「もう、多かったなら残して良いって言ってるのに」
    「スカーレットが私の為に作ってくれた料理だもの。残したくなかったんだよ」
    「……何言ってるのよ、バカね」

    暖かい部屋のおかげかほんのり頬を染め、嬉しそうに微笑む彼女の"バカ”は、なんだかとても優しく聞こえた。お腹も心も満たされた私は、スカーレットに言われるがまま炬燵に入ってのんびりさせて貰う事にした。今日だけは彼女に甘え、しばし重たくなった身体を休ませた。
    しばらく経って、そろそろ台所の片付けも終わっただろうか。そう思ったその時、スカーレットが不意に声を上げた。

    「そう言えば、クリスマスプレゼントがまだだったわね」
    「えっ? そんな、悪い、よ……?」

    こちらは何も用意していなかったと言うのに申し訳無い、という意思を伝える前に、私の口は言葉を失った。そこに立っていたのは、大学生になり、オシャレな私服姿に磨きが掛かったスカーレットではなく、在りし日の勝負服姿のスカーレットの姿。
    それも、あの目にも鮮やかな群青色"トップ・オブ・ブルー"ではなく、クリスマスのライトアップイベントの為に特別に用意された勝負服"緋色のニュイ・エトワレ"。ウオッカと共にタワーを駆け上がり、凍てつく闇を照らす暖かな光を纏ったその姿が、私の目の前にあった。

  • 9二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:13:28

    一瞬呆気に取られ、唯々スカーレットを見つめる私に、彼女は得意げな笑みを浮かべて私に向き合った。

    「どう? これでこの部屋も少しはクリスマスらしくなったと思わない?」
    「あ……う、うん。でも、なんで……?」
    「覚えてない? ゆっくり見せてあげるって、一度着てきた時に言ったでしょ?」

    確かにトレーニングの時、イベントのプロモーションを兼ねて一度だけこの特別製の勝負服を着てきた事があった。私はその時、プロモーションの事が一瞬意識から飛ぶほどに、この勝負服を着た彼女に心を奪われていた。
    その日の記憶が鮮やかに脳裏に蘇り、思わず胸が熱くなる。

    「あの時の事なんて、もう随分前なのに、わざわざその為に……」
    「ほーら、折角着てあげたんだから、もっと近くで見なさいよ」

    私へのサプライズが成功したからか、スカーレットは嬉しそうな笑顔で私を炬燵の中から引っ張り出すと、自身の目の前に立たせる。そして、パドックに立った時のように姿勢を正した。言われるがまま、あの日と寸分違わない勝負服姿を瞳に映していく。
    鮮やかな赤いチェック柄の生地をファーで縁取ったメインの衣装に、サンタ帽に見立てたメンコ。頭上に乗ったファーをあしらった金色のティアラが、"緋色の女王"らしさを引き立てている。目を輝かせながらスカーレットを見つめる私を前にして、彼女は嬉しそうに口角を上げた。

    「どう? アンタへのクリスマスプレゼントは」
    「うん……とっても綺麗だよ、スカーレット」
    「ふふん、当然じゃない。アタシを誰だと思ってるのよ」

    目の前で嬉しそうに微笑む緋色の瞳が煌めいて、私の鼓動は一気に速度を上げていく。胸の奥底から、一つの想いを伴って一気に熱を帯びていく。
    スカーレットと共に歩んだ、トゥインクル・シリーズ。それは、私にとって今も尚、かけがえのない日々だった。今、私は、その日々の続きを夢見てしまっている。今日この日、こうして聖夜の灯りに導かれるように再会した彼女と、再び共に日々を歩む事ができたら、と。

  • 10二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:18:36

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  • 1110はミスです、すみません23/12/27(水) 00:22:20

    その時ふと、スカーレットの言葉を反芻する。『アンタへのクリスマスプレゼント』というのは、この勝負服姿を見せてくれた事、なのだろうか。
    それとも────

    「ねえ、スカーレット……さっきの、私へのクリスマスプレゼント、って言うのは」
    「アンタ、まだ一人なのよね?」
    「えっ? あ、うん」

    思わず頷き返す。ここに至って尚恥ずかしい話だが、ウオッカとマーチャンの元トレーナーコンビが二人を経由してスカーレットに伝えた事は紛れもない事実だ。私の、不意を打たれて空気の抜けたような声の返答に、スカーレットは納得したように、そうよね、と頷いた。

    「アタシも未だに一人なの。それは何故か分かる?」

    不意の問いかけに首を横に振って応えると、スカーレットは先ほどまでの笑みを収め、真剣な眼差しを私に向けた。

    「卒業して、大学に入ってから、色んな人に会ったわ。現役時代からのファンだって人から交際を申し込まれた事もあった。でも、全部断った。当然、学部の子とか、サークルの子とか、色んな人に言われたわよ? あの人でもダメなのか、とか、いくら何でもあの人を断るのは無い、とかね。まあ、大きなお世話だけど」

    確かに、スカーレットのお眼鏡にかなう人が早々現れるとは思えない。けれど、今彼女が伝えようとしているのは、きっとそれだけじゃない。私は、そのある種独りよがりな直感を信じたまま、彼女の緋色の瞳を見つめ続けた。

    「だから、改めて考えてみたの。アタシが言い寄ってくる人を片っ端から袖にしてる理由。つまり、アタシにとってのそういう"一番"は、誰なのかって。そうしたら、すぐに頭に浮かんだわ」

    そこまで言って、スカーレットは徐ろに私の手を取ると、私の身体ごと自身の側へと引き寄せた。真っ直ぐに見つめてくる緋色の瞳を前に、鼓動が更に早くなっていく。

    「優等生気取って、虚勢張って、たった一回ウオッカに負けた位で拗ねて、ヤケになって無茶苦茶に走り込んでたアタシにわざわざ声かけて、なのに"1番"でなきゃ絶対イヤなの、って子供みたいなワガママを叫び散らかして突き放そうとしたアタシに、真っ直ぐ向き合って『私と一緒に"1番"を目指そう』って言っちゃうような、変なヤツ」

    スカーレットは、緋色の瞳をそっと閉じた。一泊置いて、淡い微笑みを浮かべながら、彼女はもう一度私を瞳に映す

    「アタシにとっての"1番のトレーナー”よ」

  • 12二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:25:29

    そう言い切って、彼女は私の両の手を自身の両の手で包み込み、そのまま自身の胸に当てた。両手から、彼女の両手を通して鼓動が伝わってくる。真っ直ぐに私を見つめる堂々とした姿でありながら、彼女は覚悟を持って私に想いを告げていた。それを証明するように、動き出した唇が、微かに震える。

    「……アンタは、どうなの。アンタにとっての、"1番"は」

    その問いへの答えは、もしかしたらきっと、ずっと前から決まっていたのかもしれない。あの日出会った時から、ずっと。

    「決まってるよ」

    迷わずそう返して、彼女の手を、今度は私が包んで自分の胸へと当てる。
    私は、諦めで心の表面を覆っていた。この想いは、きっと届かない。彼女が幸せになる姿を、見送るのが自分の勤めだと、そう自分に言い聞かせて。それでも心の奥底では、ずっと諦めきれなくて、淡い希望を抱き続けていたんだ。そんな私に、聖夜は奇跡を起こしてくれた。彼女と一緒に、もう一度歩み出すという奇跡を。
    私は、この想いの丈が彼女に届くことを、心から祈った。

    「私にとっての"1番"は、今までも、これからも、ずっと貴方しかいない」

    緋色の瞳を一瞬見開いて、それからすぐに、彼女はあの日と同じように、頬を染めながら優しく笑った。

    「……ばーか。当然の事言っても、全然面白くないって、言ったじゃない」

    スカーレットは両の手を解くと、私の顔を右手でそっと撫で、腰に回した左手で私を抱き寄せる。

    「こういう時はね、”世界で1番愛してる”、くらい言うものよ」
    「あっ……」

    心の準備が、等という言葉を言わせて貰う間も無く、スカーレットと私の影が重なった。唇から伝わってくる柔らかな感触と、暖かな想い。一緒にスタートラインを切ってから、幾年月。桜の咲く季節に始まった私達の往く道は、雪とキャンドルライトで彩られた聖夜の元、再び一つになったのだった。

  • 13二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:28:06

    「で、スカーレットと一緒に住む事が決まった……ってコト?」
    「ってコト。あのさ、前から聞こうと思ってたけど、それって暖かいの?」
    「ライディングジャケットは最高の防寒着だぞ。もしだったら頼もうか? ウオッカに任せれば、良いのを選んでくれる」
    「うん、間に合ってるから大丈夫」

    返す言葉にえー、と不満げな声を上げたいい大人を躱し、私は学園のトレーニングコースへと足を速めた。聖夜とて、明ければ普通に早朝トレーニングに励むのがトレセン学園のウマ娘である。無論、そのトレーナーも同様だ。
    正直、昨日の事があったので、出来るだけ朝一番に出くわしたくなかったのだが、スカーレットへの情報提供者であるウオッカの元トレーナー、マーチャンの元トレーナーに一瞬で見つかってしまったので、仕方なく昨夜の結果を報告していたのであった。無論、交際云々は省いた上で、だが。

    「しかし、キミがまだ独り身と知った瞬間駆けつけてその日の内に一つ屋根の下とは、流石はスカーレット。現役時代さながらの俊足であるな」
    「ねぇ、私もビックリだよ……未だに着てるんだね。マーチャンの着ぐるみ」
    「冬場になるとな、コレが結構役に立つのだ。それに、コレそのものがワタシにとっては験担ぎでもある」
    「そっか、そっちはホープフル出るんだもんね」
    「然り、今度の子も皆の記憶に残るようなウマ娘にして見せるさ。良かったらキミの分もスカーレットで作ろうか?」
    「いや、遠慮しとくよ」

    えー、と残念そうに俯いた巨大なアストンマーチャンの着ぐるみを他所に、私はターフへと向かった。同時に、今朝のスカーレットとのやり取りを回想する。

  • 14二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:30:00

    「……え? 一緒に住む!?」
    「こういう関係になったんだし、一緒に住んだ方が何かと便利でしょ? ここからだって大学には通えるから、心配要らないわ。あ、そうだ。今の担当にも会わせなさいよ。来年からクラシックなんでしょ? アタシも色々教えてあげるわよ」
    「それはありがたいけど……」
    「引っ越しは流石に来年かしら。お揃いの食器とか、マグカップとか欲しいわよね……ふふ、なんだか楽しみ♪」

    突然の同棲宣言をあっさりと済ませ、満足げな笑みを浮かべながらオムレツをひっくり返すスカーレットの姿に、私は一瞬呆気に取られたが、すぐに頬が緩んだ。

    「ちょっと、何ニヤニヤしてるのよ。もうちょっとで出来るから、シャワー浴びてきちゃってくれる?」
    「ん、了解」

    仕方のない話だ。あの頃のような賑やかな日々が、これからは同じ屋根の下で始まると思うと、楽しみでしょうがないのだから。

  • 15二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:37:24

    「あっ、おはようございます、トレーナーさン……おや、何か良いことでもあったんですか?」

    学園のコースでストレッチをしていた担当ウマ娘が、私の顔を見て最初に言ったのがコレだった。二人暮らしの事を考えていると、つい頬が緩んでしまう。しかも、どうやら私のそれは、随分分かりやすいものらしい。

    「ん、今日はやけにそう言われるね。そうだね……何だかんだ、クリスマスが楽しかったからかな」

    不思議そうに覗き込んできた担当ウマ娘に頷きながらそう返すと、彼女は途端に瞳をキラキラ輝かせて私に接近してきた。しまった、ちょっとイヤな予感。

    「トレーナーさン、あんな事言っておきながらやっぱりクリスマスは彼氏と良い感じに過ごしたんでしょ!? そうなんでしょ!!」
    「あー、いや、それ程でもなくってだね」

    思春期真っ只中の少女に対する返答としては、流石にコレも言い過ぎだった。どうこの場を繕うか考えていると、背中からターフを貫くような声が響き渡る。

    「めっちゃ楽しんでたぞー!!」
    「んなっ!?」
    「来年からは一つ屋根の下だぞー!!」
    「バッ……!!」

    叫び声のした方に振り向くと、ライディングジャケットと巨大な着ぐるみのコンビが全速力でコースの反対側へと逃げていった。同時に、朝練の為コースに集まっていたウマ娘達がキャーキャー言いながらこちらを見ている。アイツら、やっぱり今度こそお星様にしてやる。

    「それでそれで、どんな感じだったんですか!? やっぱりケーキとかを『あーん』したりしたんですか!?」
    「あーもう、その話は後! アップは!?」
    「済んでます!」
    「時間も無いし、早速始めるよ。クラシックに向けて、これからは徐々に適正距離も伸ばして行くつもりだから……あ、そうだ」

    不思議そうに首を傾げた担当ウマ娘に、ニッと笑って応える。

    「今度、凄い先輩を連れてきてあげる。楽しみにしてて」

    彼女は、はあ、と空気の抜けたような声を上げたが、直後、両頬をパンと叩いて気合一発、指定したスタート地点へと向かっていった。

  • 16二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:41:55

    結局、私がクリスマスにお熱い夜を過ごしたという噂はあっという間に学園中に広まってしまい、私は黄色い声を上げる生徒達や噂の真相を確かめようとする同僚たちを煙に巻くに苦労する羽目になった。いつもの倍は疲労感を感じる身体をなんとか動かし、帰り道を往く。

    「やれやれ、スーパースターも蓋を開ければ思春期の少女達、ってね……」

    一人ぼやきながら、疲れた身体を自宅へと運ぶ。それでも今日からは、ふと部屋を見上げれば、暖かな灯りと仄かに漂ってくる晩御飯の美味しそうな香りが私を出迎えてくれる。昨日まで、扉を開ければ真っ暗で、私の声に返事をする人も居なかった。
    けれど、今は────。

    「ただいま」
    「おかえり、もうすぐご飯出来るから、先にお風呂入っちゃってくれる?」
    「うん、ありがとう」

    世界で一番大切な人が、こうして迎えてくれる。その事を思えば、身体を重くしてくる疲れなど、あっという間に吹き飛んでいく。ハンガーにコートをかけながら、台所に立つ彼女を見つめた。こういう時、彼女はすぐに私の視線に気づく。

    「何よ、またニヤニヤして」
    「うん、何でもないよ。ただ、ね」

    訝しげな表情を浮かべた愛する人の元へ歩み寄り、そっと抱き寄せた。

    「私今、とっても幸せだな、って」
    「何言ってるのよ、バカね」

    優しい声色で応えながら、彼女はそっと顔を近づける。柔らかく、甘い感触が全身を駆け抜けて、私達は幸福感に満たされてく。

    「アタシと一緒になったからには、アンタを世界で1番幸せにしてあげるから。覚悟してよね」
    「じゃあ、私も。スカーレットを世界で1番幸せにして見せるよ。約束する」
    「……当然でしょ! ったく、アンタって本当に……ホラ、早くお風呂入っちゃって!」

    頬を紅く染めたスカーレットに背中を押され、遂には洗面所に放り込まれてしまった。それでも、私は彼女が嬉しそうに笑う横顔を、この瞳にしっかりと捉えていた。
    聖夜に再会して、想いを告げて、そのまま一つ屋根の下。こんな奇跡のような話、出来すぎていると思われるかもしれない。
    それでも私は、この胸の中で”世界で1番の幸せ”を抱きしめる嬉しさを、噛みしめずにはいられないのだった。

  • 17二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 00:46:41

    以上です。ありがとうございました。途中投稿をミスってすみませんでした。
    クリスマスには必ず一本書きたいと思っていたのですが、結局大遅刻してしまいました。卒業後の再会というのは王道ですが、私の好きな展開の一つです。
    このSSを書く為にイベントを色々見返しましたが、やっぱりダスカのトレーナー氏はダスカと同レベルでつよつよな人だと思う次第です。

  • 18二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 01:21:31

    ………ブラックコーヒー目一杯濃く淹れてこよ…

  • 19二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 02:10:24

    メリクリ告白イチャラブダスカとか言う実家のような安心感
    寒い夜に効くぜ

  • 20二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 02:20:39

    素晴らしい
    一度離れて大人になってまた帰って来るの好き
    未成年の甘酸っぱさもいいけど責任が取れる立場になったからこそのしっとり感がまたいい

  • 21二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 02:32:08

    ♀トレでちゃんとくっつく展開のお話少ないから助かる
    同性といえどウマ娘にとって人生でいちばん大事な時間を支えてくれたパートナーはその先の伴侶としての選択肢に上がっても何もおかしくないと思う

  • 22二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 08:28:56

    朝からええSSを読めた。告白したらすぐ一緒に住もうって言いだすダスカは解釈一致
    大人ダスカと元ダストレの甘々ライフが身体に染みるわ

  • 23二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 12:08:42

    ダスカのイチャラブはもちろん、地味にウオッカとマーちゃんとそれぞれのトレーナー同士卒業後も交流が続いてるの好き

  • 24二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 14:20:15

    凄く好きです

  • 25二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 21:43:14

    このレスは削除されています

  • 26123/12/27(水) 21:44:45

    皆様、お読み頂きありがとうございます。25はミスです。また名前入れるの忘れた……。


    >>18

    甘さをたっぷり感じて頂けて何よりでございます。冬場、深夜に飲むコーヒーは乙なもの。


    >>19

    ダスカとダストレはどんなルート通っても最終的にはイチャラブに辿り着く安心感があります。

    寒い夜に暖まって頂けてありがたい限りです。


    >>20

    お褒めの言葉、ありがとうございます。

    もう一度出会って一緒にスタートラインに立つ展開、王道ですけど良いですよね(n回目)。

    成長して大人になって、責任感もしっとり感も身に着けたダスカは鬼に金棒だと思う次第です。


    >>21

    お気に召して頂けて嬉しいです。かつて某♀トレスレで散々♀トレウマを語り倒した事もあって、♀トレウマSSでもガンガンくっつけていかないと気が済まない身体になってしまいました。

    個人的にですが、どの子のシナリオを見ても最終的にはトレーナーと幸せに暮らしそうだな、って思えるの凄いと思います。


    >>22

    ダスカはそうと決めた後の行動力が高そうですよね。

    大人になった担当ウマ娘とのイチャラブは健康に良い。この尊さはDNAに素早く届く。


    >>23

    ウオダスマーはトレーナー共々セットで出したい欲が出ます。シナリオ中のトレーナー像も非常に個性的なので、個人的にすごくすごい絡みが気になったりします。


    >>24

    ありがとうございます!またSSをお見掛けする機会がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。

  • 27二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 03:23:31

    後輩ちゃんに元ネタあるんだろうか
    2歳デビューで新馬負け未勝利勝ち、その後何戦か挟んで重賞昇格後の京都2歳Sを勝ったけど2歳G1をスキップしてクラシックに行った牝馬か…

  • 28二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 05:54:34

    ありがとう。バイト頑張れる。

  • 29二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 13:39:06

    一緒に住むと決めたらお揃いのアレコレを欲しがるの乙女感あって好き
    あとバイク馬鹿と着ぐるみ野郎で笑った

  • 30二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 20:53:21

    >あのバイク馬鹿と着ぐるみ野郎め、明日会ったら覚えてろ。オリオン座の一部にしてやる。

    >アイツら、やっぱり今度こそお星様にしてやる。

    また蟹の話してる…

    色気の無い生活しててもどこか乙女チックな所ありますね これからのダスカとの生活で、どんな風に変わっていくのでしょうね

  • 31二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 21:00:04

    ダストレ♀……新たな扉が開いたな

  • 32二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 21:47:54

    >>30

    ごめん蟹さんの話はオリオンじゃなくてヘラクレスだったわ

  • 33123/12/28(木) 23:22:42

    >>27

    後輩ちゃんには元ネタとなるお馬さんは居ません。

    現在の元ダストレ♀が見出した、トリプルティアラを狙いに行ける才能を秘めた新潟出身のオリジナルモブウマ娘ちゃんです。クラスメイトとトレーナーの恋模様にテンションが上がっちゃうお年頃です。


    >>28

    バイトお疲れ様です。このお話が力になったのなら何よりです。

    寒い日が続きますので、どうぞお疲れの出ませんようお過ごしください。


    >>29

    個人的にダスカはそういう乙女心を忘れないタイプだと思います。出かける時には♀トレとお揃いのイヤリングをしていると個人的には捗ります。

    バイク馬鹿と着ぐるみ野郎は元担当との最初の3年間が大変色濃く染みついてしまったようです。


    >>30、32

    ダスカに脳を焼かれた後のトレーナー生活に慣れ切っていたので、最低限の乙女回路だけ維持していたのかもしれません。

    ダスカとの生活で恐らく一気に忘れかけていた乙女心を取り戻していくのではないかと思います。


    >>31

    新世界へようこそ……。

  • 34二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 00:43:50

    主さんの過去作とかあるなら読みたい…
    でも一期一会で居たいタイプの方で明かしたくなかったらスルーしてくださいな

  • 35二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 07:49:46

    このレスは削除されています

  • 36123/12/29(金) 07:50:53

オススメ

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