【SS】アグネスデジタルとトレーナー【イチャイチャ?】

  • 1◆0QST4bqSOw21/09/02(木) 23:10:14

    「それでは、今日の特別ミーティングを始める」
    「はい、ではまずデジたんから…」
    今日もアグネスデジタルとのミーティングが始める。もう担当になって1年が経つのだが、
    このミーティングにはまだ慣れていない。それと言うのも………。
    「先ほどスカーレットさんとウオッカさんが併走トレーニングをしていまして、キラキラ輝く二人が
    いがみ合いながらも同じゴールへ向かって競り合う姿が最高でして…ひゅふふふ…!」
    そう、ミーティングというのは彼女の大好きなウマ娘達の素晴らしい光景を語る、というものである…これが担当になる条件の一つであった。
    『貴方もウマ娘ちゃん達に対する並々ならぬ感情を感じます!よければ一緒にお話しませんか!?』
    と言われたのがこのウマ娘、アグネスデジタルとの出会いだった。

  • 2二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 23:11:07

    期待

  • 3二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 23:12:36

    遂に来たか、トレデジSS

  • 4◆0QST4bqSOw21/09/02(木) 23:13:49

    「それこの前も言っていなかったか?」
    「はい!だけどいい光景というのものは何度見てもいいものなんです!お二人が汗を流しながらもお互いに負けない気持ちを剥き出ししながら競り合い抜きつ抜かれつで
    一番を勝ち取ろうという意志を遠目からでも感じてデジたんはもうこれだけでご飯をたくさん食べれちゃいますよ!あと他にも………」
    と、デジタルの話は止まらない。こういう話をしだすとざっと一時間近くは時が流れてしまうのは困りものだが、彼女のモチベーションにつながっているのなら止める道理はないだろう、
    話を聞きながら、共感できたところに相槌を打ち、こちらからも誰々を見かけたなどの情報を出していく。
    「そういえばさっき花壇のところでニシノフラワーとセイウンスカイが…」
    「待ってください」
    デジタルが深呼吸を二度、三度行う。
    「はい、準備ができました、どうぞ」
    「いや何その深呼吸」
    思わずツッコミを入れる。
    「いえ、さっきの状態のままお話を聞いたらデジたんのウマ娘ちゃん大好き器官が情報過多で爆発したと思いますので」
    なんだその器官は。
    「そんな!ことよりも!お二人がどうだったんですか!教えてください!早く!」
    「いや、期待させて悪いけどただ単に話をしていただけでな、デイジーの花が綺麗だねーとか、すくすく成長してますよ、とか」
    「………う………」
    「う…?」
    「うひょおおおおお!!!最高じゃないですかあああ!!!」
    デジタルが叫び声をあげる、廊下を歩いていた人がびっくりしたような声をあげているのでどうやら外まで聞こえたらしい。
    「二人の絡み…デイジーの花言葉…あっあっあっあっ…」
    なんだかトリップしたような顔になってる、大丈夫かこれ。

  • 5◆0QST4bqSOw21/09/02(木) 23:17:04

    「なぁデジタル…」
    「もっと!何か!情報はないんですか!」
    デジタルが顔をグイグイ近づけてくる、近い近い。
    「えーっと後は…」
    見ていた光景を思い出しながらポツポツと情報を出すたびにデジタルが大きな声をあげ幸せそうな顔になる。
    こんな感じのやり取りを担当になってからずっとしている。
    ある意味で大変ではあるが、ウマ娘達が頑張る姿は嫌いではないし、何よりも楽しそうに話すデジタルが見ていて楽しくあるので苦ではない。

  • 6◆0QST4bqSOw21/09/02(木) 23:19:44

    そんなこんなな日々を送っていたが、この頃少し問題が発生している。
    特別ミーティングは授業が終わってから開始しているのだが、その時間によくデジタルが遅れてやってくるのだ。一、二回ならまだしも、頻繁に起きている。
    おそらくウマ娘達の素晴らしいシーンを見てしまって遅れてきているのだろうが、回数が多すぎるのが気になる。何かトラブルに巻き込まれていないだろうか?と心配になる。
    今日もミーティングの時間が過ぎているのだが姿が見えない。

  • 7◆0QST4bqSOw21/09/02(木) 23:20:54

    「仕方ない…」
    十中八九ウマ娘関連ではあるとは思うが、万が一ということもあるので、デジタルを探しに行くことにした。
    廊下を歩いているウマ娘達に声をかけて聞いてみるが、今日は授業で見かけたくらいで他では見てないという。
    流石に授業中に抜け出すようなことはしてないかとそこは安心しながらも、今はどこにいるのだろうか、もしかしてスマートファルコンのゲリラライブでもどこかで行われているのかもしれない、と考えながら校内を歩く。
    「おや…君はたしかデジタル君のトレーナーだったね?」
    声をかけられそちらを見ると、アグネスタキオンがいた。確か彼女はデジタルと同室だったはずだ。何か知っているかもしれない。
    隣で発光しているタキオントレーナーから目を逸らしつつ聞いてみる。
    「実は………」

  • 8◆0QST4bqSOw21/09/02(木) 23:21:49

    デジタルがどこに行っているか知らないか?と聞くと、タキオンがニヤっという顔をしながら答える。
    「あぁ、彼女なら自室に戻ってると思うよ」
    「自室に?何か忘れ物でもしたのか?」
    疑問に思っていると、ハーッハッハッハとタキオンが高笑いをする。
    「実は内緒にしてほしいと頼まれたんだがねぇ、まぁ別に言っても構わないだろう。実はね、身だしなみを整えるために自室に戻っているのさ」
    「身だしなみ…?それなら部屋に戻らなくてもトイレの鏡とかでいいんじゃないのか?」
    「確かに軽い乱れながらそれでいいと思うがねぇ、彼女は授業中も実習中もだいたいウマ娘を見ては荒ぶっているから」
    「あぁ………」
    確かに想像に難くない。彼女ならそうだろうという確信が持てる。
    「でも今までは遅れてきてはいなかったのに、何か変わったのだろうか…」
    「何が変わったか、というか変えられたというべきかねぇ」
    タキオンが含みのある言い方をする。どういうことだ?

  • 9◆0QST4bqSOw21/09/02(木) 23:23:35

    「彼女が部屋にいるときにどういう会話をしているかわかるかい?ずっとウマ娘ちゃんウマ娘ちゃんと言っていてね、私が話しかけると尊いやらもう無理とか言い出すぐらいなんだよ、
    まぁそういう反応は新鮮ではあるから退屈はしないけどね」
    そちらも想像に難くない。
    「でもこの頃は少し違っていてねぇ、他の話題も出すようになったんだよ」
    こちらをニヤニヤと見ながらタキオンは話し続ける。
    「いやねぇ、私のトレーナーさんがこれこれこういう話をするやら、トレーナーさんと気が合って楽しいやら、トレーナーさんがデジたんの担当でよかったやら、君の話題で持ちきりなんだよ」
    ボっと自分の顔が赤くなっていくのを感じる。更にニヤニヤと笑いながらタキオンの話は終わらない。
    「しかもこの頃は『トレーナーさんに会うときに乱れた格好だと申し訳ない』とか『変な風に見られていないか心配だ』とか…
    まったく誰がデジタル君を変えたんだろうねぇ、興味深いことだよ、あぁそういえばこの頃は少し化粧も………」

  • 10◆0QST4bqSOw21/09/02(木) 23:26:09

    「わあああああああ!!タ、タ、タキオンさん!!!ダメですダメですそれ以上はダメです~~~!!!」
    横から顔を真っ赤にしたデジタルが飛び込んできて最後のほうは聞き取れなった。
    「おおっと本人が来てしまったね、もっと詳しく聞きたいのであればまた私のところに来るといい、いくぞトレーナー君!」
    光るトレーナーをズルズルと引っ張ってタキオンは去っていってしまった。残るは自分とデジタルの二人のみ。
    「………………」
    デジタルは無言で下を向いている、耳もペタンと垂れ、顔が真っ赤になっているのがわかる。
    「デジタル」
    「ひゅ、ひゅいっ!!」
    素っ頓狂な声を上げこちらを見るデジタル。
    「その…なんだ、俺もお前のトレーナーになれて嬉しいよ、お前とこれからも頑張っていきたい」
    素直な気持ちをぶつける。変なタイミングだとは思うが、こういう気持ちは本人に言ったことがなかったので、丁度よかったのかもしれない。
    「あ………えっと、えへへ…デジたんも、トレーナーさんが担当でよかったです」
    真っ赤な顔ながらも、デジタルが微笑む。デジタルがいつも言っている、ウマ娘の素晴らしい光景だと思う。
    「よし、今日も特別ミーティングしにいくか!」
    「は、はいっ!デジたん今日もいろんなウマ娘ちゃん達の素晴らしい場面を目撃しましたので、一緒にお話ししましょう!トレーナーさんはどうでしたか?」
    「そうだなぁ…あっ、そういえば、さっき食堂でスペシャルウィークとサイレンススズカが…」
    「ひょおおおお!またウマ娘ちゃん大好き器官が爆発しちゃう…トレーナーさん、早く、早くトレーナー室へ!そこで!じっくり!話し合いましょう!!!」
    デジタルにグイグイと引かれトレーナー室へ向かう。遅刻のことはまた今度にしよう、今は、二人でこうやって話す時間を大切にしていくべきだ。そう思いながら、デジタルの後姿を見て微笑んだのだった。

    終わり

  • 11二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 23:30:05

    素晴らしい!デジタルも自分が他人の推しになることを覚えたんだな!

  • 12二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 23:32:43

    めっちゃ良い

  • 13二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 23:34:08

    すんなり2人の日常に戻っていくのいいよね…いい

  • 14◆0QST4bqSOw21/09/02(木) 23:34:25

    ありがとうございました。デジたんがどういうキャラなのかを汲み取るのが難しく、何度もSRのイベントを見返したいました、たぶんまだ掴み切れてないと思います。そのうち出会い編も書いていきたいと思うのでそのうちここに投下すると思います。

  • 15二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 23:40:39

    このレスは削除されています

  • 16二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 23:50:48

    アッ……しゅきぃ……

  • 17二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 23:51:36

    素晴らしい…
    トレーナーが攻め攻めな感じではなくクソボケが結果的に攻めになってるのがとても好き

  • 18二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 23:58:04

    俺はここで書き込みをし、スイカに水をやりスレをお気に入りに入れウマいねを押すことしかできない…

  • 19◆0QST4bqSOw21/09/03(金) 00:11:24

    いつの間にか感想増えててありがてぇ…ありがてぇ…

  • 20二次元好きの匿名さん21/09/03(金) 08:27:52

    デジタルとトレーナーがお互い推しあってるの本当にもう

  • 21スレ主◆0QST4bqSOw21/09/03(金) 16:03:29

    全部青色になってる、わーい

  • 22二次元好きの匿名さん21/09/03(金) 20:15:27

    いいものを見せてもらいました…しゅき…
    デジタルはロビーでのウララやファル子との絡みでいい子なのがこれでもかと滲み出てるので早く育成させて欲しい…

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