宝塚記念前 控室の会話妄想

  • 1二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 01:00:25

    私のトレーナーさんはとーーっても優しい人だ。
    トレーナーさんの候補として挙げてた人で、私だけじゃなくてお姉ちゃんたちにもすっっごく優しい。
    初めて会った時も、お母さんが忙しいからという、トレーナーさんからすれば少しも関係のない理由でなし崩しに買い物に付き合ってもらった。……今思い返すと、おねだりはしないって言いながら一日中付き合ってもらうとか、最初からおねだりしていたなって気づいちゃう。
    それから、私が担当になってほしいとお願いして、そのために模擬レースも見てもらった。だけど、ドバイの話をしたら契約の話を持ち帰られて、しばらくは会話もできなくて、私のおねだりで困らせちゃったかなって思ってた。
    でも本当は違ってた。トレーナーさんは私の夢を叶えるために行動をしてくれていた。まだ担当でもない私のために。

    『ごめん、説明不足だったな。あのな──』
    『君のトレーナーになるよ!』

    トレーナーさんは私が誤解していたことも察して謝ってくれた上で、私の夢を叶えるために契約してくれた。

    契約してからもトレーナーさんの優しさをい~っぱい受けながら過ごしていった。ドバイで走ることが私の夢だけど、お姉ちゃんが取れなかったトリプルティアラ。私とお姉ちゃんのためにこれを取りたいというもう一つの夢もトレーナーさんは受け止めてくれた。体調不良を隠してたのは良くなかったけど……
    レースの過酷さを知るトレーナーさんとお姉ちゃんに駄々をこねてまで決めたティアラ路線は、私の想像以上にしんどかったけど、トレーナーさんが出来ることを全てやってくれたおかげで結果を出すことが出来た。

    でも、私のおねだりは私の体には通じなくて、ティアラ路線を走り終わった後、大きく体調を崩しちゃった。この時は私の不調にお姉ちゃんが責任を感じちゃったり、シュヴァちも思い詰めていたりと空気が重々しくなっちゃったんだけど、トレーナーさんが息抜きにパーティに連れて行ってくれた。トレーナーさんはきっと、私だけじゃなく、お姉ちゃんたちのことも気にかけてくれたのだと思う。
    それから、トレーナーさんと話し合ってこの一年はドバイの夢に向けて準備していこうと決めた。まあ、それを決めたのはお姉ちゃんと競い合ったヴィクトリアマイルの後なんだけど。

  • 2二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 01:01:27

    そして、その準備のための第一歩として挑んだこの宝塚記念──の出走前の控室

    「あははっ!それってちょーうける!」
    「いやいや、笑い事じゃないぞ!あの時は大変だったんだから!」
    「そうよ~、ヴィブロスちゃんてば、こーんなにちいちゃいのに好奇心旺盛で‥‥‥
     どこにでも行っちゃって~。でもね、姉二人が呼ぶとすぐに出てきてね。かわいかったわ~♡」
    「たしかに~!ちっちゃい私、かわいい♡」

    応援に来てくれたパパとママに、サポートしに来てくれたお姉ちゃん、そして大好きなトレーナーさんがいる控室の中で、私の楽しげな笑い声が響き渡っていた。
    ママが見せてくれている写真には、パーティ会場で、キラキラしたものにつられてあちこちにいる幼い私と、迷子にならないか、他の招待客に迷惑をかけないかとおろおろしているパパとママ、私を呼び戻しているお姉ちゃんたちが写っていた。

    「こんなこともあったわね」
    「だって~、キラキラしたものがだーい好きなんだもーん!」
    「あの時のお父さんとお母さんものすごくはらはらしてたんだから!」
    「他の招待客の人たちがヴィブロスちゃんの雰囲気に癒されてくれたからよかったわね~」

  • 3二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 01:02:41

    こんな風にレース直前に大好きな家族と話すことが出来るのも、トレーナーさんの優しさのおかげだ。

    『できることがあるのなら、なんでもする。だから秋華賞は絶対に来てください』

    秋華賞の時、トレーナーさんが働きかけてくれなかったら、直接パパとママが応援に来ることはもっと少なかったかもしれない。
    ふと振り返ってトレーナーさんを見る。トレーナーさんは顔こそこちらに向けていたが、何か考え事をしているようだった。でも穏やかな表情をしていたからきっと会話は聞いているのだろう。
    会話の途中で後ろを振り向いた私を見てママが

    「ヴィブロスちゃんは本当にトレーナーさんのことが好きね~」

    と、話題を写真から私たちに切り替えた。

    「ここまでヴィブロスを全力で支えてくれたんだ。頼りになるな」
    「学園でも常にヴィブロスのために動いてくれているもの」

    ここまでトレーナーさんのことを褒められて気分が良くなった私は

    「うん!トレっちのこと大好きだもん!」

    とストレートにもほどがある発言をしちゃった。パパとママが少しびっくりしている中、私は続けてトレーナーさんにも声を掛けた。

  • 4二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 01:03:23

    「──ねえ、トレっち!」
    「え?」
    「ねね、トレっちもそう思うでしょ?」

    急に声を掛けられてびっくりしたのか素っ頓狂な声を上げたトレーナさんに、さっきの私の言葉に同意を求める。ここまで一緒に過ごしてきたんだから、私がトレーナーさんのことが大好きなのは伝わっているはず。

    「あ、ああ……?」
    「!!きゃ~~っ♡ もう、トレっちてばぁ♡」

    私が大好きなのはちゃんと伝わっていたみたいでよりうれしくなってしまう。

    「え?」
    「トレーナーさん……貴方って、以外と大胆なのね~?」
    「……いやぁ、これはこれは。今度じっっくり!お話ししたいですな!」
    「…………なんの話!?」
    「……もう、貴方が緊張してどうするんですか」
    「今の言葉、絶対忘れないからねっ♡」

    お姉ちゃんがなぜか緊張し始めたトレーナーさんにそう言って場の空気を整え始める。

  • 5二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 01:03:35

    「じゃ、そろそろ準備しよっか!たくさん元気貰ったし!」

    トレーナーさんはなぜか空を仰いでいるが、大好きな家族とトレーナーさんと楽しく話すことが出来て上手くリラックスが出来た。
    こんな空気だが宝塚記念の出走前なのだ。元気を貰ったからこのレース負けられない。

    「みんな、私‥‥‥今日のレース、勝つからね。みんなの応援に、絶対答えるから!」

    気持ちを切り替え始めた私に、同じく空を仰ぐのを止め気持ちを切り替えたトレーナーさんから声が掛かる

    「頑張れ、ヴィブロス!」

    いつも支えてくれるこの声に返す言葉に元気よく返事をする

    「はーいっ!」

  • 6二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 01:05:16

    以上駄文でした
    勢いだけで書いた。正直もっと洗練できる気がするが、補完する形とはいえ初めてSSを書くlv1初心者にはこれ以上はうまく書けなかった……

  • 7二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 01:08:12

    ヴィブロスはこういうことするしトレっちは責任を取れ

  • 8二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 01:10:45

    ちょうどヴィの育成終わったところなのでタイムリーなSSでありました
    あの会話ほんと気になるから最高の補完でした ありがとうありがとう

  • 9二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 01:22:51

    見直すと、寝ぼけてたせいか修正し忘れがちょこちょこあるな、申し訳ない。
    各自で勝手に脳内で修正してくれい

  • 10二次元好きの匿名さん24/01/22(月) 06:54:46

    自分もこの行間は色々考えたけど文章に起こすのが無理だったからこうして形になったものを見れるのがありがたい

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