- 1二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:28:21
- 2二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:29:31
- 3二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:30:29
- 4二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:31:50
「お、わかってきたなスペ!そのノリ、まさに3日目の佃煮!行くぞ!作戦開始だ!」
「はい!」
「……その前によだれなんとかしろ。また今度食わしてやるから」
ゴールドシップさんにお口の周りを拭き拭きされ、2人で部室を飛び出します。晴れの風が気持ちいいです!スズカさんは他のスピカのメンバーと走ってる事でしょう。羨ましいですが、我慢します。今はマックイーンさんです。きっと作戦もうまくいくでしょう。ワクワクが止まりません。
「おーい、マックイーン!」
「なんですの?ゴールドシップさん?そのシュークリームは?」
「マックイーンさん!ゴールドシップさんがマックイーンさんに、って作ってきたんです!」
「お気持ちは嬉しいですけど……それでは」
「行っちゃいましたね……」
「おっかしーな……マックちゃんの事だしすぐパクパクですわ!ってなる筈なんだけどなぁ」
- 5二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:33:24
足早に去ってしまったマックイーンさんを追いかけるタイミングを逃し、棒立ちで見送ります。思わず2人で顔を見合わせてしまいました。いきなり作戦失敗です。プランBです。つまりノープラン。
「どうします?これ?」
「あ!スペちゃんにゴルシ!こんな所でどうしたの?なんでシュークリーム持ってるの?」
「お?テイオーか。食うか?」
「え?いいの?やったー!」
「え"」
自然な流れで辛子入りシュークリームをテイオーさんに渡すゴールドシップさん。止めるのも間に合わず、一口で食べるテイオーさん。
テイオーさんの悲鳴は、きっとトレセン学園内に響き渡りました。ゴールドシップさんは爆笑し、あまりの顔に私も笑ってしまいました。その顔は反則ですテイオーさん。ずるです。
- 6二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:34:19
- 7二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:36:23
- 8二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:37:00
- 9二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:37:45
- 10二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:38:58
「全くゴールドシップさんは……わたくしがダイエット中だと言うのを知ってる筈でしょうに……」
ぶつぶつと文句を言うマックイーンさんは、そのまま部室に入っていきました。ゴールドシップさんはテイオーさんと押し合いへし合い、代わる代わる窓から中の様子を伺います。バレないか少し不安です。
「これは……」
見つけた、見つけたよとワクワクを隠さず目を輝かせるテイオーさん。口元には悪い笑みが浮かんでます。テイオーさん、結構いたずら好きですからね。ゴールドシップさんと手を組んでよくマックイーンさんをからかってます。今日はプラス私です。ワクワク……いや、頑張ってくださいマックイーンさん!応援してます!
- 11二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:40:41
- 12二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:41:24
あたしたちはさっき会ってるから怪しまれるだろ?ゴールドシップさんはそう言ってますが、多分面白くなりそうだからだと思います。私は演じる自信がないので手を合わせてお願いします。半目のテイオーさんは渋々と言った様子でドアに向かいますが、ドアを開けた瞬間シャキッとするのは流石です。その様子を、私とゴールドシップさんは固唾を飲んで見守るしかありません。
「や、どうしたの?マックイーン?」
「テイオー……いえ、なんでもありませんわ」
「あ、シュークリームあるじゃん!食べないの?」
「いえ、私は……」
「こんなに美味しそうなのに……ならボクがもらっちゃうよ!」
「……少しだけなら、いいでしょうか」
「マックイーン……」
早い。早いですよマックイーンさん!あまりにも呆気なさすぎませんか……名門メジロ家のプライドはどこに……?
- 13二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:42:39
- 14二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:43:32
- 15二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:45:14
- 16二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:50:50
- 17二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:52:26
- 18二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:53:54
- 19二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:54:57
「おいしいですね!」
「だろ!このカスタードクリームを作るのに苦労したんだからな!たんと味わえよ!」
「お、美味しい!真面目に作ればこうなのに……」
「本当にもったいないよねー」
「あ、すまん急用思い出したわ。スペ、ちょっと手伝ってくれ」
「え、私まだ一口しか……」
「いいからいいから」
みんなで食べるシュークリームはとても美味しくて、思わず笑みがこぼれます。ですがゴールドシップさんが急に立ち上がり、私の手を掴みました。何でしょう。あまりに急なんで残りを口に含む事すら出来ませんでした、あぁ……せっかくのシュークリーム……甘くておいしい……しかも手作り……。うぅ、酷いですゴールドシップさん。
- 20二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:56:00
- 21二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:56:38
- 22二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:57:31
- 23二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 20:00:03
「スカーレットォ!!逃げろォ!!」
「え?ちょっ……なになになに!?」
「スペちゃん!?」
「スズカさんもほら!早く!」
「ウソでしょ!?」
「ぶわははははどうしたお前らどぐへぇ!!」
無我夢中で走っていたら練習上がりのスズカさん、スカーレットさん、ウオッカさんと会いました。びっくりしている3人を巻き込んでとにかく走り出します。説明は後です。後ろの声はどんどん迫って来ます。凄い剣幕の2人の、そのあまりにもあんまりな様子に爆笑したトレーナーさんはマックイーンさんの見事なラリアットで撃沈しました。エルちゃんの歓声が聞こえた気がしましたが気のせいでしょう。きっとそうです。
こんな時でも先頭の景色は譲らない、いつも通りのスズカさんに手を引かれ、笑いながら走ります。ゴールドシップさんも笑い、釣られてみんなで笑いながら走ります。結局この騒ぎは、みんながヘトヘトに疲れ切るまで続き、マックイーンさんは無事ダイエットに成功しました。
作戦大成功!チームスピカ、今日も絶好調です!
- 24二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 20:03:58
とてもすき
こういう日常ギャグもっと増えてくれ - 25二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 20:19:03
青春だ......
こういう雰囲気のSS好き...... - 26二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 20:47:37
青春……やね
- 27二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 20:48:30
おまけ
「お疲れ様です。タキオン先輩!」
「やぁスカーレット君。ゴールドシップ君からの預かり物かい?」
「はい!コレです!」
「ありがとう。確かに受け取ったよ。ちょうどいい、たまたまいい茶葉が手に入ってね?ご馳走するよ」
「ありがとうございます!……あの、一つ聞いていいですか?」
「ゴールドシップ君かい?たまに私の研究を手伝ってもらってるんだよ。ああ見えて器用だし頭もいいからね。助かってるよ。勿論、スカーレット君、君もね」
「あ、ありがとうございます!」
「キング君、ウララ君もどうかな」
「え、いいの?やったー!ありがとう!」
「ウララさん!まだ髪が……あぁもう!すみません」
「あ、スカーレットちゃん!見てみて!ほら!」
「凄いロングヘア……綺麗です!」
「えへへー!凄いでしょ!ゴールドシップちゃんにもらったシュークリームのおかげだよ!」
「私も巻き込まれましたわ……全くもう」
「ゴールドシップ君に頼まれてね。なんでもウララ君がキング君と髪型をお揃いにしたかったそうだ。ふむ、髪の毛のデータも撮り終わったし……」
「そうだ!みんなもお揃いにしよーよー!」
「ウララさん!」
「構わないよ。スカーレット君、頼まれてくれるかい?」
「はい!タキオンさんの頼みならぜひ!」
「くくく……やれやれ、最近は特に騒がしいね。非効率極まりない。が、いや……ふむ、カフェやモ……トレーナー君もそろそろ来る頃合いかな……」 - 28二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 21:03:53
素晴らしい
- 29二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 21:09:42
ノリの良い叔父さんと甥みたいで良いと思う
- 30二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 23:07:06
トレーナーが理不尽ラリアット喰らってるのは笑ったwまあスピカのトレーナーなら大丈夫だな!