- 1二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 14:50:13
- 2二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 14:50:52
グルーシャまで巻き込まれてるのか
- 3二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 14:51:07
続きキター!
- 4二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 14:53:37
次の被害者はグルーシャか…
- 5二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 14:56:44
特徴的なコクのある茶葉。今日の選択はウヴァの葉。ストレートで喫するにはグルーシャの好みではなかったが、ミルクティーにするには相性がいい。
ムクロジ謹製のシフォンケーキが甘やかな香りを漂わせる。フォークを使ってそれを小ぶりに切り取り口に運ぶ様は、一幅の絵画のような厳かさすら感じさせてくれる。
たまたまか、それともグルーシャ自身が無意識に狙ったのか、展望デッキ席には彼以外の客の姿は見えない。ふと、階段を上る音が聞こえてきた。
木製の階段は小気味よくきしみ、リズミカルな足音を奏でて演出してくれる。その足音の主は、パティスリームクロジの主であり、このセルクルタウンの名士でもあるカエデであった。 - 6二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 15:02:28
昼間のムクロジであれ系の話はマズい
- 7二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 15:05:44
「いいの?仕事しなくても」
「ふふふ、今日は午前までですからね、もう終わりですよ~。ここ、ご一緒してもいいですか?」
のどやかなカエデの雰囲気は、グルーシャにとっては暖簾に腕押しといった感覚でどうも据わりが悪い。しかし、存外その感覚が嫌いではなかった。
カエデは小さな包みの中から自身の昼食を取り出してテーブルに置く。小ぶりなサンドイッチとサラダ、そして若干場違いな雰囲気の小籠包と青椒肉絲。彼女の食の好みだろうか、それとも単に店の余りものでこしらえただけだろうか。
お互いに食べ物を咀嚼する。気まずさも感じるグルーシャであったが、カエデはどこ吹く風といった調子。おとなしく昼食を続ける二人であったが、ふと話を始めたのはカエデからであった。
「先週のアレ、大変でしたね~。もうお体大丈夫ですか~?」
「ああ、アレね・・・あんまり思い出さないでほしいんだけど・・・」
グルーシャにとってはあまり好ましくない話題であったが、不愛想に打ち切ってしまうのも感じが悪いと考えた彼は、しばらく考えたのち、紅茶を少しだけ口に運んで、その話題を続けることにした。
「ちんちんはちゃんと戻ってきたよ」 - 8二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 15:07:57
戻っ…!???
一度とられたんか、ちんちん…… - 9二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 15:08:41
このレスは削除されています
- 10二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 15:18:05
もしかしてこの世界の男性陣皆ちんちんに被害食らってるの…?
- 11二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 15:41:51
グルーシャ君からちんちんなくなったらただの美少女やんけ
- 12二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 15:45:56
ちん選どない…
- 13二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 16:55:10
「確かにちょっと不安だったけどね。・・・ん?」
「・・・あら?」
二人同時に気配に気づく。足音を立てないように注意が払われていたようであったが、わずかな違和感も見逃さない辺り、やはりパルデア最高戦力の一角といったところか。二人に気づかれた時点でその人物は観念して展望デッキへの階段を素直に上がってきた。
「ふふ、別に怒らないからこっちにいらっしゃい。」にこやかにその人物を招くカエデ。ふわりとした雰囲気の中にも凛とした一本の筋を感じさせる。
「多めに持ってきておいて良かった~。グルーシャさん、こちら最近うちで料理の修行してくれてるペパーくん。現役の学生さんなんですよ~。とっても頑張り屋で期待の星です~。」
「ど、どうも・・・ペパーです・・・」盗み聞きをしていたことがバレてバツが悪そうに挨拶をするペパー。
「どうも」グルーシャも挨拶を返すが、彼はそもそもにこやかなコミュニケーションを取るタイプではない。自然と不愛想な印象を与えることになってしまった。
「あの、いまちんちんって・・・」ペパーは今しがた聞いた気になる単語を聞き返すことにした。故意ではないとはいえ、盗み聞きした内容を本人に尋ねるのは若さゆえの勇み足だろうか。 - 14二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 16:58:18
ちんちんって取り返せるものなの?
- 15二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 16:59:26
- 16二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 16:59:47
- 17二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 17:01:09
今回は数十年後ではなく現在〜数年後くらいか
ちん事件後ではあるのかな - 18二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 17:30:15
「えと、ペパーくん、だっけ?"スワップ"って知ってる?」
「あ~、えっと・・・え~、習ったんだけど・・・・えっと・・・」
「ふふふ、"いれかえ"のことですよ~」
ペパーは地頭が良く根気よく勉強していく心根も備えているが、具体的な知識の有無ともなれば、学業に熱心でなかった部分もあいまって、さすがにジムリーダーたちには後塵を拝さざるを得ない。
「そう。その"スワップ"。道具を入れ替えたり、とくせいを入れ替えたり、いろいろあるよね。具体的に何がなんでどういう経緯をたどったのかなんてのはわからないけど、とりあえず、ボクのちんちんが・・・・ね?」
「なるほど・・・」
ペパーはとても理解できなかったが、何があったのかは知ることができた。とはいえ、ちんちんが自分以外の何かに影響を与えるなど、いまの彼には到底想像することはできない。
今は。 - 19二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 18:04:17
「ジムチャレンジだったんだ。最初は普通にいつものジムチャレンジだと思った。レベルはちょっと低めだったけどちゃんと氷対策もしてたし、このままならバッジ渡せるなって。」
グルーシャの語りからは感情の色は読み取れない。むしろ、慈しみすら感じられる語りぶりであった。
「最後の一匹まで押し込まれたからテラスタルすることにした。ボクはいつもチルタリスに氷テラスタルさせるんだ。そのときは相手もブーバーに炎テラスタルさせてきたよ。ちゃんと対策してるよね。まあ、そこはいつも通りだったんだけど、ジムチャレンジャーの子がなにかアイテムを使ったんだ。そしたら、ブーバーの頭にボクのちんちんが移動してた。」
カエデはグルーシャのカップに紅茶のお代わりを注ぎながら話を聞いている。その優しげな表情には心配の色もにじんでいた。
雲も空も語らず静かに、グルーシャの言の続きを待っている。 - 20二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 18:08:28
無駄に読ませる文章力
- 21二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 18:08:32
ブーバーの頭にボクのちんちんが移動してた
???????
キラキラとちんちんが輝いてた事しかわからない - 22二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 19:02:06
- 23二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 19:03:58
もうスレタイで誰かわかるようになってしまった
- 24二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 19:46:39
「相手の子さ、そのとき笑ってたんだよね。それでやっと気づいた。
”盗られたんだ”ってね。」
カエデが注いでくれた紅茶はダージリン。グルーシャのプレートの上に残っていたシフォンケーキとの相性は先ほどのウヴァよりも良好であった。グルーシャはケーキのかけらを口内に残したまま紅茶を少しだし含む。甘く、それでいて深みのあるふくよかな香りが鼻腔から抜けて、心まで安らぐような心地であった。
「カエデさん、腕上げたよね。」
「あら~。とっても嬉しいです~」
柔らかな二人の雰囲気からは到底考えられない。彼らがほんの数日前に激戦をくぐり抜けてきたことなど。
「君も食べな。まだ話は続くよ」
「えっ、あ、はい」ペパーはカエデのプレートに乗っていたクッキーを一枚手に取り、同じくカエデが淹れてくれた紅茶とともに味わう。一流の腕前が光る至高の味わいであった。
「その相手の子さ、最初からそれが目的だったんだよ。要するにボクのちんちんを盗むためにわざわざ雪山登ってジムチャレンジまで参加したってわけ。サムイよね、そういうの。まあ、まんまとやられたボクがいちばんサムイんだけどさ。いきなりだったから面喰っちゃって。結局逃げられたよ。ブーバーは炎テラスとちんちんテラスを両立させてる状態のままでね。」
ペパーはちんちんテラスとは何だろうかと頭をひねったが納得のいく答えにはたどり着くことができなかった。さすがに若さゆえの未熟さといったところだろうか。 - 25二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 20:07:55
『ブーバーは炎テラスとちんちんテラスを両立させてる状態のまま』
ブーバーとそのトレーナーはそれ恥ずかしくねぇの!? - 26二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 20:09:26
グルーシャ君のちんちんが立派なら恥ずかしくないだろう
- 27二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 20:15:48
ちんちんを…盗む…?
- 28二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 20:18:17
ん?スワップってことは、この時ちんちんと交換で何がついてるんだ?
- 29二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 20:19:23
その時のグルーシャくんのお股どうなってるのか確かめていい?
- 30二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 21:30:40
ていうかグルーシャもよくそれが自分のちんちんだってすぐ分かったな 股間に違和感があったのか見慣れてるからなのか
- 31二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 22:30:33
このレスは削除されています
- 32二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 22:32:00
BP集めのコテハン見えてるぞイッチ
- 33二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 22:32:36
ちんちんSSシリーズはタロちゃんが書いていた……!?
- 34二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 23:20:35
「正直逃げられたこと自体よりも、スワップで代わりにボクの股間にやってきたモノにムカついたよ」
「な、なんだった・・・んですか?」ペパーは普段あまりなじみのない敬語で恐る恐る先を促した。
「キノコだよ・・・・それも"ちいさなきのこ"だった。イラっとしたね。」
ここではじめてグルーシャの語り口に感情の色が見えた。口ではイラっとしたと言ってはいるが、その実、いかにも楽しそうな少年のような顔であった。いつもは心の奥底に押し隠している彼のコミカルな部分に、この出来事がマッチしていたのだろう。
「元々から小さいんですか~?」
「いや、元々はわりと大きい方だよ。膨張率もそれなりに。」
パティスリームクロジの屋上に位置するこのデッキ。オリーブの広大な農園を見下ろして紅茶を喫する大人たちに混ざって、ペパーは自分もほんの少し背伸びをしてみたくなっていた。
「まあ、大慌てでジムのスタッフと一緒に追いかけたよ。幸い、雪に足跡が残ってたから追跡自体はできたし、ちょうど今日みたいに晴れてたから吹雪く心配もなかった。それで見つけたんだよ。そいつの、いや、そいつらのアジトを。」 - 35二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 23:21:52
非常遺憾、感謝
- 36二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 23:25:07
いや、カエデさんもなに聞いてんだ
- 37二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 23:25:33
ナチュラルに大きさを聞くな
ナチュラルに大きさを膨張率込で答えるな - 38二次元好きの匿名さん24/01/27(土) 23:53:52
倫理観の終わったパルデア草ァ
- 39二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 00:00:17
グルーシャはおそらく成人済みなのほぼ確定だけどちんちん出しちゃって大丈夫なんすかね?
- 40二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 00:15:01
- 41二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 00:22:46
きんのたまってそういう…
- 42二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 01:04:24
そもそもナチュラルにちんちん言うなし
- 43二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 09:18:43
豊満な美女「グルーシャくん、ちんちん小さい?」
中性的美青年「いやむしろ大きい、膨張率も高い」
ここだけ切り取ると18禁なんですよね - 44二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 11:23:31
「そいつらってことは、一人じゃなかったってことか・・・ずりぃ、それが大人のすることかよ・・・!」
ペパーは悪辣に触れて過去の苦みを思い出す。
クッキーの甘さと紅茶の香りで強引に思い出を押し流そうとするが、澱のように滞留して消えていかないその苦みを、青年は抱えて前に進むしかなった。
グルーシャはペパーの様子を見ていた。その様には明らかに余人をして立ち入ることのできない聖域の存在を思わせる。そこにヅカヅカと踏み入るだけの無鉄砲さは今の彼にはもはや懐かしいものですらあった。ペパーの様子が落ち着くまでほんの一呼吸、ダージリンの香りで鼻腔を満たすことにしたが、それはグルーシャのやさしさの表れであったのかもしれない。
「ナッペ山の北の方でさ、アカデミーの子たちが集まって何かやってるとこあるでしょ?その近くだったかな。変な服着て、松明持って、で、ボクのちんちんを照らしてなんかやってた。何をやってたのか、そのときにはわからなかったよ。あとになってオモダカさんがアカデミーの歴史の先生に聞いてくれたみたいでさ、なんかの儀式だったらしい」
グルーシャの目の前のプレートにはもうシフォンケーキは残っていないかった。手持ち無沙汰を紛らわすようにフォークを手にもって指でもてあそぶ。長くて細いしなやかな指でありながら、アスリート特有の力強い筋肉の筋がくっきりと見えるその手つきは、この美青年が度重なる悲劇を自らの力で乗り越えてきた証左でもある・・・そんな印象を与えてくれるものであった。 - 45二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 11:35:42
「要するにボクのちんちんは供物にされたってわけ」
言い捨てるような口ぶりであった。もう口寂しさを埋めてくれるケーキはなく、紅茶もぬるくなってしまった。それでも空は雲一つなく昼下がりの柔らかな陽光はパルデアの大地を温かく照らしてくれていた。
「数も結構いたよ。一緒に来たスタッフとボクの両手を合わせて数えきれないくらいね。手持ちもいろいろいた。統一されてなかった。君もトレーナーならタイプを統一しない育て方が大変なのはわかるでしょ?中には結構やれそうなのもいたから、一旦引いてオモダカさんに連絡取ったんだ。カエデさんもリーグから要請きたでしょ」
「ふぁ・・・・へ・・・・もぐもぐもぐもぐ」
「ああ、ごめんね、食べてるときに聞いちゃった」
両の頬をふくらませているカエデを見て、ペパーは自身の旅に早くから着いてきてくれた相棒、ヨクバリスのことを連想していた。マフィティフはもちろん大切な家族だが、マフィティフ以外の仲間たちも同じく大切な仲間である。ペパーは微笑ましい心持ちでカエデを見守っていたが、カエデの方はもぐもぐと口内を満たしている場面を男性二人に観察されて少々恥ずかしい気分になっていた。
「オモダカさん、飛んできたよ。なんならホントに飛んできたんじゃなかってくらい早く来た。で、早々ボクのズボン引き下ろして現状確認。手際いいよね。ちょっとテンション上がった。サムくなかったよ。そこからはカエデさんも知ってるでしょ?」
「もぐもぐ・・・ん・・・ええ、ナッペ山おちんちんランドの開園ですよね」 - 46二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 11:43:18
・パルデアおちんちんランド
・キタカミおちんちんランド
・ナッペ山おちんちんランド←NEW - 47二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 11:47:11
何テンション上げとんねん
- 48二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 11:51:59
地味にスグちんスレでも示唆されたテツノフグリをちょい出しし、世界観を良い感じに繋げる手腕
- 49二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 11:53:49
そんなもん極寒地帯で開園するな
- 50二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 11:54:58
で、早々ボクのズボン引き下ろして現状確認。
!!?
手際いいよね。
!!???
ちょっとテンション上がった。サムくなかったよ。
!!!!!??????? - 51二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 12:54:42
「緊急招集で集まれたジムリーダー何人かと四天王から二人、そこにオモダカさん。これ以上ない面子だったけど、数がそろわなかった。たぶんそこも狙われてたんだろうね。
宝探しの期間が終わってアカデミーの学生たちは普通に授業の時期だったからチャンピオンの二人は来れなかった。まあ、来れてもオモダカさんが呼ばなかったかもしれない。ボクもちんちん見られたくないしね。アカデミーの先生たちも学校から出れない、兼業のジムリーダーたちは何人か出張でイッシュに出てて不在・・・3つも重なったら偶然とは思えない」
ペパーはリーグ委員長であるオモダカと直接の面識はない。いや、実際には会ったことがあるし、二言三言の会話くらいならしている。だが、それでもペパー自身は面識がないと思っていた。それほどに隔絶した世界観の人物だと思っていた。
そのオモダカが激昂している場面を思い浮かべるや、背筋に冷たい氷を当てられた気分になるのであった。
カエデは一旦階下に戻ったかと思えば、秘蔵のマロンケーキとアッサムの紅茶を持って再び戻ってきた。
アッサム茶葉の味わいはウヴァほどのコクはなく、ダージリンほど格調高くはない。実にバランスの取れたいい味わいであった。マロンケーキとの相性もやはり絶品である。 - 52二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 12:58:09
こんな話してるくせに優雅にアフタヌーンティーしてて草
- 53二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 12:58:44
毎回飲食物の描写がやけに上手いのは何なんだ
- 54二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:06:12
「もう大変でしたよ~?」
グルーシャが紅茶とケーキで追加の一服を楽しんでいる間、カエデは彼の話の続きを紡ぐかのように話し始めた。
「グルーシャさん対策で氷タイプに強い子が結構そろえられてたんだけど、そういう子たちって大体虫タイプとも相性良くないから・・・頑張っちゃった」
別になんの音もしていない。カエデは威圧してもいない。背景は変わらずのどかな田園風景のまま。
にもかかわらず、ペパーがカエデから感じたのは一種の威圧感であった。いや、より正確に言うならば、強者に対する畏怖の念であろうか。
「・・・・っ・・・」ペパーは思い出した。この場にいる二人は、ジムリーダーである。パルデアの最高戦力の一角であると。
ちんちんを盗られた男とお菓子を作る優しい女、ではない。修羅の巷の雪山に居を構える猛者と、冒険の第一歩を見守る重役を任された猛者、なのである。
「ふう。カエデさん、これ、美味しいね。今度また多めに買いに来るよ、うちのジムのスタッフたちが好きなんだ。もちろんボクもね。
まあ、相手が結構強かったのは事実だけど、ボクたちもそれでやられるわけじゃないから、押し込めてたんだ。こっちの後ろは雪山で相手の後ろは海、逃げられる心配もなかった。もうほとんどこっちの勝ちってところで向こうの何人かがテラスタルしてきたんだ。あれは見たことないテラスだった。
ちんちんテラス。
それも複数人が同時に。周りにキラキラ光るちんちんが林立してた。しかもよく見たらさ・・・
全部ボクのちんちんだったんだよ。」 - 55二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:11:11
天国だな
- 56二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:21:33
光り輝く自分のちんちんに囲まれながら戦う。そんな経験はペパーにはない。人は体が成長すれば自動的に大人になるのではない。大人になるためには様々な経験を積み、自身の人格を豊かにしていくことが求められる。そのためにはこのような経験も必要なのだろうかと、ペパーは戦慄を隠すことができなかった。
ひとかどの冒険をしてきた自負があったペパーであったが、それでもまだまだ若草であることを自覚せざるを得ない。
「あれがどういう効果だったのか、まだよくわからない。リーグの方で調べてもらってるけどテラスタルの専門家なんてそうそういないからね。
でもまあ、あれで相手が相当強くなったのは確かだよ。結局押しこみ切れずに何人か海の方に入っていってそこからは追跡できなくなっちゃった。退路まで確保したとしたら相当組織だってるよね」
グルーシャは本来こうも饒舌にものを語るタイプではない。話しているうちに戦いの高揚感を思い出したのだろうか、それともちんちんの・・・いや、よそう。
「さ、ペパーくんも食べてください。このマロンはね、ハイダイさんが仕入れてくれたんですよ~?」
ふくよかな栗の香り。ペースト状になっているが確かに感じる栗の存在感。ペーストにする前に炭火でローストする工程を挟んでいるのか、それとも調味料や香料に工夫がされているのか、ここまでの香りを引き出すのは簡単なことではない。
グルーシャもペパーもすでに腹八分目といったところであったが、甘いものは別腹というように自然と手が伸び、胃が受け入れる。それが一流パティシエによる珠玉の逸品ともなれば言わずもがな。
「ま、戦い自体はここで終わりだけど、ボクはオモダカに連れられてリーグまでいって報告。面倒でサムイなって思ったけど、あの人には逆らえないよ、拾ってもらった恩もあるしね。そこで検査受けて、医者に言われたよ。
元に戻るには"ちんちんテラピース"を50個集めなきゃいけないって。この辺りはカエデさんも聞いたの初めてだよね。」 - 57二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:28:03
邪教の方???
- 58二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:32:50
ちんちんテラピース
そんな猥褻物があってたまるか - 59二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:33:47
ちんテラピース型のイヤリングとかいやらしい漫画で見ますな
- 60二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:36:36
ポーラエリアでちんちん出してた人もいたし、タロちゃんの中ではそれが普通なんでしょ(白目)
- 61二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:37:17
タロちゃんは忘れてやれw
- 62二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:45:38
「"ちんこテラピース"・・・」
「ちょっと、ここ屋外だし、女性の前だよ。ちゃんと"ちんちん"って言い方にしないと」
「ふふふ、いいんですよ~、グルーシャさん」
さすがにデリカシーに欠けていたと反省するペパー。確かに語感というものは大切だろう。ひとつ間違えば、伝えたい思いも伝わらず、誤った印象を与えてしまう。
「正直、そのときは焦った。"ちんちんテラピース"なんて聞いたこともなかったからね。ああ、正しくは"テラピースちんちん"か。まあどっちでもいいよね。方々探し回って、ようやく集めたよ。それで戻ったのが今週の頭ってとこ。4日前だね。」
「戻ってきた感じ、どうですか~?」
「全然問題ないよ。サイズも硬さもいつも通り。」
「元々硬いんですね~」
「いや、ちょっと見栄張った。ホントは普通。」
それから少ししてペパーはカエデとともに料理の修行をするとのことで、階下の厨房へと入っていった。グルーシャはいましばらく一服を喫する。
「言わないほうがいいよね。
あの連中の儀式で、一部のポケモンの進化条件が変わったかもしれないなんて。だいいち、確定したわけでもないし、実証しようもない。不安にさせるだけ・・・」
アッサムの紅茶はすでにぬるく、それでもなお味わいの輪郭をはっきりと残していた。 - 63二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:46:47
伏線回収が上手だなぁ
- 64二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:48:45
テラパゴスの仕業のはず…いや、あれはペパーが噂を聞いてただけか
- 65二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 14:30:26
言わなかったせいで今度はペパーの方がヒドい目にあったんですがそれは…
- 66二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 14:33:17
知ってたらちんちん進化条件化現象を回避できたかというと…
- 67二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 14:35:22
ペパちん編のエピソード0だったのかやっぱり
- 68二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 15:30:02
ちんちん呼びは優しさだったのか……
- 69二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 15:31:32
グルちん儀式からペパちん事案になるのどうなってんだよ
- 70二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 15:51:34
女性の前だからチンコじゃなくて可愛くちんちんと呼びなさいとは言うが、自分のちんちんは可愛くない大きいぞと言わずにはおれない男の子なグルーシャ君
- 71二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 16:48:14
ちんぽこだと幼すぎるから
プライドが許さなかったんだろうか……
ちんこもちんちんもちんぽこも
皆同じ生命を紡ぐ大事な器官だけども - 72二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 17:21:21
「カエデさん、ごちそうさま」
「あら、グルーシャさん、ちょうど良かった。これ、どうぞ~」
カエデはグルーシャに大きめの紙袋を渡した。袋にはパティスリームクロジのロゴがプリントされている。中に入っているのは、ムクロジのケーキがいくつかと、少々不格好ながら確かな腕前を感じさせるケーキもいくつか。
「なるほどね」
にこりと微笑むグルーシャ。彼もまだまだ若手だが、それでも若芽に期待ができるとなれば心ほぐれるのも当然というもの。
ペパーは自分の作品をカエデが店の袋に入れることを許してくれたこと、グルーシャがそれを知ったうえで持ち帰ってくれたことがなによりもうれしかった。修行の成果が出ていると感じた。だからこそ、もっと励みたいと意気込むのであった。
チルタリスは高く飛ぶ。
主人を背にのせて雲を右に左に流しつつ、高らかに歌い上げる。前方には大きく屹立する入道雲がみえる。夏が近づいているのだろうか。ちんちんのような入道雲を見上げつつ、ナッペ山へと帰っていくグルーシャ。その表情にはどこか気品すら感じられる。 - 73二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 17:24:33
おーなんかキレイに終わっ…どんな入道雲だコラァ!!!!
- 74二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 17:33:30
後日、グルーシャはナッペ山の頂上に立って空を背負い、雲をにらみ、大地を見下ろしていた。
同時刻、セルクルタウンの一角でカエデは店先の対応をスタッフに任せ、ジムのジムリーダー執務室にこもっていた。その表情は普段の彼女の優しさを感じせてはくれない。
「まだだ・・・・」一人つぶやくグルーシャ
「まだね・・・・」一人つぶやくカエデ
「「まだ終わってない・・・」」二人の発言は内容もタイミングも重なっていたが、それに気づく者はいない。
ペパーはアカデミーの自室で仲間たちの分を含めた食事の準備をしていた。友人たちを招いて食事することも多い彼だが、今日は一人のようである。ペパーの脳裏にあるのは敬意。尊敬できる大人たちへの混じり気のない敬意であった。だからこそ、彼は奮発するのだろう。いつの日か彼らに比肩する、そのときのために。
青年の意気は少しの陰りもなく、目はまっすぐに未来を見据えている。これから彼はあらゆる出来事を経験して豊かな人格を育んでいくのだろう。心配はいらない。ペパーには友も師も仲間たちもいる。彼らは片時も離れずペパーを鼓舞してくれるだろう。
そう、ちんちんのように。
~グルちん 完~
リーグ本部執務室、委員長のオモダカはスタッフに向けて内線をかけた。
「ええ、わたしです。チリを呼んでください。緊急事態です。」
~グルちん 完?~ - 75二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 17:34:31
マーベルかな?
- 76二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 17:38:39
ウネルチンチンとかも伏線回収されてないし
これからも人目を気にしつつこっそり応援していく
ちんちんよ、栄光あれ! - 77二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 17:46:54
エンドクレジット後のCパートみたいだな
- 78二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 19:15:09
??????
…………?
???????? - 79二次元好きの匿名さん24/01/29(月) 06:25:27
毎回「そう、ちんちんのように。」の締めで笑う
- 80二次元好きの匿名さん24/01/29(月) 17:42:59
壮大なちんちんサーガの序章みたいになってて草