- 1二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 10:11:40
嗚呼、今日も俺はまた彼女を裏切る。
彼女の誕生日なのに、一月も前から計画していたのに、彼女はとても楽しそうにしていたのに……
「急な用事が入って、行かなくちゃいけないんだ…」
ヘリオスは俯いていて、その顔が今どんな顔をしているのか俺には分からない。きっと怒っているのだろう。大切な日に約束を破るこんなダメな俺に心底怒っているはずだ。ほれ見ろ、肩を震わせて今にも泣きそうじゃないか。誕生日の女の子泣かせてこの男はどこに行こうというのか。募るのは罪悪感だけであり、何も言えない時間だけがため息をついて流れていった。
「この埋め合わせはいつか…」
幾らかの時間が経ってそこまで言いかけた時、ヘリオスが俺の上着の裾を掴んだ。そしてポケットから心臓の如く鼓動するソレを取り出した
「ずっと前から知ってた。知ってて何も言えなかった…トレピが傷ついて帰ってきても、何も知らない顔をしていつも通り振る舞うことしかできなかった……」
上着の裾を弱々しく掴むヘリオスの目からは、止めどなく涙が溢れていた。その涙は自責の念と後悔が入り混じっていて、誰よりも優しい彼女がたった1人のために流す涙だった。
「どうしてトレピが傷つかなくちゃいけないの?他の人には変われないの?どうしてトレピだけが辛い思いをしなくちゃいけないの?」
彼女の慟哭に俺は答えることができない。俺は俺が選んだ道で、誰かがやらなくちゃいけなくて、誰かにやらせるべきではない事だからだ。きっとそれは、まだ子供の彼女には理解し難いことだろう。
結局のところ、背が大きくなっても、空を飛べても、力が強くなっても、俺は優しい女の子を泣かせてしまう最低な男のままだった。
泣きじゃくる彼女の手を上着から剥がし、彼女の右手に握られた光を奪い、背を向ける。後ろからは弱々しい声で俺を呼ぶ声。あまりに悲痛で、今にも消えてしまいそうな、か細い悲鳴。
嗚呼、今日も俺はまた彼女を裏切る。
必死に名前を呼ぶ、世界一優しくて、いつも変わらずに迎えてくれた、大事な大事な教え子の涙に知らん顔をし、世界一最低な俺は、その手に持つ鞘から光を引き抜いた。
- 2二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 10:14:14
まーたノアさんが諦めない人類を勧誘してる…
- 3二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 10:33:43
- 4二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 10:47:25
ウマ娘が鬱展開になっちゃう...
- 5二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 10:49:56
クロスオーバーなの明記しないのあれだけど
オチが機能しなくなるからどうなんですかねってやつですね - 6二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 10:51:57
これひょっとしてURAかトレセン内部にザギ様いる感じ?
- 7二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:01:27
ヘリオスが継承者になっちまう〜!!!
- 8二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:07:02
誰が暗黒適能者になるのやら
- 9二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:08:20
そこから変身させておいてエネルギー奪うんですね判ります
- 10二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:09:34
トレーナー室にガンバルクイナくんありそう
- 11二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:11:16
これでヘリオスがダークファウストの暗黒適能者とかだったらめちゃくちゃ辛い
- 12二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:11:51
- 13二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:12:17
- 14二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:12:30
- 15二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:13:56
エボルトラスターって言うウルトラマンの変身アイテム
- 16二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:15:25
ヘリオスのいる世界を守るために、戦うんやな…
- 17二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:15:32
結局、家に戻って来れたのは夜9時をまわった頃だった。
あの後、ヘリオスは1人で帰ったようで、留守電でフジキセキから「ヘリオスが顔を泣き腫らして帰ってきたが何があった」とお叱りを受けた。
明日どのような顔をして、ヘリオスと会えばいいだろうか。
きっとヘリオスはいつも通り、トレーナー室の扉を叩き、いつも通りトレーニングをして、いつも通り帰って行くだろう。
そう、いつも通りなのだ。俺とヘリオスの立場は教師と教え子という形で初めから何も変わってなどいない。変わったのは、ヘリオスが俺の秘密を知った。ただそれだけで、今すぐ契約を解除したりして、在り方が変わるようなことではないのだ。
…彼女は強い。
彼女は与える優しさを持っている。それは彼女にとっては当たり前のことで、その優しさに俺は何度も救われてきた。
彼女は本当の勇気を持っている。それは彼女の在り方、走り方、精神その全てがそれをものがったっている。彼女はその名前の通り、多くの人にとっての太陽なのだ。
でもそれは彼女がもとより持っていたものだ。俺は彼女のトレーナーとして、何かができているのだろうか。彼女の思いから逃げ、涙から逃げ、笑顔から逃げた俺は彼女にとって何なんだろうか?
きっとヘリオスは「トレピはウチのトレピ」と笑って答えてくれるだろう。屈託のない笑顔で彼女にとっての当たり前を朗らかに謳うのだ。そして俺はそれに向かい合って答えることができなくて、結局また彼女を裏切るだろう。
なぁ、ヘリオス。君には俺はは何色に見える?
空の歪んだ街で人ならざる姿になって、怪物の悲鳴を人々の無念を浴びて戦うこの醜い姿は君の目にはどう映るのだろうか。
俺には血生臭くて汚らしくて見窄らしい銀色に見えるよ。
ここ最近は敵も強くなってきて、心身ともに傷が絶えない。体のガタがごまかしが効かなくなってきてる。あの巨人がくれた石室が効かなくなり、薬で誤魔化してきたが限界が近いようだ。俺は後何回、戦えて、後何回君と過ごせるだろうか。
傷だらけの胸の奥底で醜く足掻く、赤く、熱い鼓動が嫌なほどに響いていた。 - 18二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:32:33
この場合誰がダークザギなんだ...?
- 19二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:36:01
最終決戦でベリアルのとこに向かうときに奥さんが薄々気づいてたみたいな事言ってレイトさん送り出すシーンあるしね
- 20二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:37:30
憐編のED入れるのニクい~。
- 21二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:38:02
そりゃ変身する度に体を削る(誇張なし)フィールド生成してたらそうなるわ!
誰か助けて
というか防衛隊に類するモノこの世界ないの - 22二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:43:24
恋人はとっくに死んでるから帰ってこないし怪獣が頻繁的に出現し続けるけど諦めずに前を向いて生きていこうってEND
- 23二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 11:48:24
マヤノトップガンのパパの知り合いに真木駿一いそう
- 24二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 12:36:41
最近、自分の体が崩れていくのがわかるようになってきた。ミシミシと音を立て骨が砕け、内臓がどろりと溶け落ち、全身の血管が一本ずつ血管が裂ける。その全てが脳で理解できた。
本当に限界が近いらしい。身体中の痛みで最近は満足に睡眠を取ることすらできなくなってきた。毎夜毎夜、ろくに寝付けず痛みに耐え、唸り声を上げ涙を滲ませ、無様に夜の闇に怯える自分が情けなくて嫌になりそうだった。いっそこの痛みが体を壊すことを受け入れ、発狂しながら死んでしまった方がマシとさえ思った。
だが、まだ倒れるわけにはいかない。何故なら今の季節は秋から冬の変わり目、11月。数日後にマイルCSが待ち構えているからだ。ヘリオスは昨年このレースに参加し惜しくも敗れた。今年はそのリベンジなのだ。それだけではない。彼女が兼ねてより勝ちたいと言っていた才女「ダイイチルビー」が出走するのだ。今まで4度挑戦し、その全てが敗北に終わっていた。ヘリオスにとってこのレースはリベンジであり、才女への五度目の正直なのだ。だからこそ、トレーナーである俺は倒れるわけにはいかない。夢に向かって進む少女を手伝うために、俺たちトレーナーはいるのだ。その立場の人間がウマ娘に精神的負担をかけるなど言語道断。命を燃やし、彼女のレースを見届けるのだ。
数分後、いつも通りヘリオスがトレーナー室を訪ねてくる。2人で決めたノックの合図「コンコンココン」と気持ちのいいリズムがトレーナー下を満たす。
「こんちゃす!トレピ!元気してた?」
「あいも変わらず、いつも通り元気だよ」
その後、トレーナー室で少しばかり小話をして2人でトレーニング場へ向かう。ヘリオスもレースへのワクワクと高揚感を隠せないようで、「次こそお嬢様に勝つ」「ウチの爆逃げ見ててね!」といつも以上にテンションが高かった。
その日のトレーニングも無事終わった。片付けをしていると、後ろから声をかけられた。ヘリオスだった。どうやら寮まで送っていって欲しいようだ。断る理由もないので快く承諾した。 - 25二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 12:37:10
空は夕焼けで世界は真っ赤に染まっていた。そんな世界で寮までの短くも長くもない帰り道を歩く男女が2人、特に何か話題があるわけでもなく、ただ同じ歩みであるっていた。
寮の建物が見えるかといったところで、ヘリオスが俺の右手の人差し指を掴んできた。びっくりしてヘリオスの方を向くと、彼女は今日一番の笑顔で俺に笑ってみせた。瞬時に脳がこの笑顔が世界で一番美しいものだと理解した。夕焼けの赤色に照らされて、彼女の瞳がより輝いて見えた。
この笑顔を守るために、自分の身を削って戦ってきたのだと考えるとそれだけで報われた気がした。
寮の手前まで来ると、ヘリオスは掴んでいた指を離し小走りで玄関までかけていった。「転ぶなよ」と言いかけた時、ヘリオスが手でメガホンを作り大きな声でこう言った
「トレピー!今日の夜は冷えるから暖かくして寝てねー!」
その気遣いに俺もメガホンを作り「分かった!ヘリオスも暖かくしろよー!」と答えた。返答に満足したのか、俺が見えなくなるまで大きく手を振ってヘリオスは寮内に入っていた。
トレーナー室までの帰路は当然自分1人だ。ふと、自分の右手を見つめる。まだ繋がれた温もりが残っていて、なんだかむず痒かった。20代も中盤になってまだ青臭いガキのままだった。それ以上に、久方ぶりに触れた他者の温もりが妙に体の芯を温めて、胸が熱くなった。……それにしてもゴツゴツしていて、傷だらけで汚い手だ。こんな手を握ってヘリオスは楽しかったのだろうか?もしそうなら、そう考えるとまたむず痒くなってしまった。
手持ち無沙汰になって、ポケットから古びたiPodと絡まったイヤホンを取り出し、お気に入りの曲を再生した。母さんが小さい頃から車の中で流していてずっと好きな曲だ。コイツにトレーナー室までの少しの時間を任せよう。
『いつも心に太陽を 時間だけはたっぷりあるから どんな未来になるかわからないけど 多分なんとかなるよ』
その日の夜はヘリオスに言われた通り、暖かい格好で寝ることにした。……痛みで寝れるはずないのだが。床につこうとした時、ヘリオスからメッセが来た。絵文字で一言「おやすみ」。こっちも「おやすみ」と返す。
その日は不思議なことにぐっすりと寝ることができた。 - 26二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 13:05:53
手を繋ぐのが恥ずかしくて、相手の指だけを掴んでしまうヘリオスは私の性癖に合っていますよ
- 27二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 14:31:22
ついにマイルCS当日になった。天気は快晴。気持ちのいい日だ。レース場には多くの人が押し寄せ俺もヘリオスもやれることは全てやった。今のヘリオスのコンディションは最高。これで負けたのなら、それは俺たちがそこまでだったってことになる程だった。
この日まで俺が生きていられたのはまさに奇跡に近かった。体はいつ崩れてもおかしくない。風に吹かれただけで簡単に命を散らしてしまうのが今の俺だった。…ヘリオスともそろそろお別れだ。
さて、現在はレースまでの僅かな間を控え室で過ごしているところだ。流石のヘリオスも緊張で少し震えている。そんなヘリオスは持てる言葉の全てで励ます。「君はここまでやってきた」「今までの努力は決して君を裏切らない」「君は必ず勝てる」なんてありきたりな言葉を力の限り言い続ける。はたして、これが彼女のためになるかはわからない。だが、レース前のトレーナーができることなんてこれくらいしかないのだ。
そんな時、控え室のドアをノックする音がした。ドアを開けるとそこにいたのは
「よっす!緊張してる?ヘリオス」
名家メジロのステイヤー「メジロパーマー」だった。彼女はヘリオスの大の友人であり、ヘリオスの難解な言葉遣いを理解するため日々努力を惜しまない努力家だ。距離適性こそ違えど、同じ走り方をしいつも一緒の彼女たちを「爆逃げコンビ」と呼ぶ人たちもいる。
そんな彼女がヘリオスを応援に来てくれたのだ。ヘリオスにとってこれほど心強い味方もいないだろう。
先ほどまで不安で潰れそうなヘリオスが嘘のように明るくなった。……俺にはついぞ出来なかったことだ。
やがて召集がかかり、ヘリオスは控室からゲートへと向かう。長い地下道のギリギリまで、彼女を見送る。ヘリオスの背中を見て、ふとメイクデビューの記憶が蘇る。あの時、ヘリオスは初の晴れ舞台の重圧につぶれそうになっていた。俺もまだ若くて経験不足で、ヘリオスに満足に声をかけられなくて。それでも、とぼとぼと歩いていく一言言ったら、ヘリオスは見違えたような顔で振り向いて、駆けて行った。……俺はあの時、なんと言ったのだろう……… - 28二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:08:27
ヘリオスがこちらを振り向く。どこに出しても恥ずかしくない戦士の顔だ。
「トレーナー、ウチ死ぬ気で勝つ。勝つから見てて、ウチの爆逃げ。絶対に」
戦士の宣誓に応えない男などいない
「あぁ、見ている。最後まで」
返答すると、ヘリオスはこちらまで小走りでかけてきた。
「ウチね、トレーナーとだからここまで来れた。弱い心でも折れなかった。トレーナーじゃなかったらここまで走れなかった。……だからね、まだまだ一緒に走ろうね、トレーナー」
そう言うと戦士は踵を返し、戦場へと赴く勝つために。
違うよヘリオス、君は強い。もう俺の手は必要ないよ。ヘリオス、君はもう、1人で走れるんだから。
出走するウマ娘のトレーナーは優先的に、ゴール近くの場所で観戦することができる。最後のスパートをかける教え子を一番近くで応援するためだ。俺もヘリオスの勇姿を間近で見るために、ゴール前を陣取ろうとした
…その時だった。
ポケットの中のエボルトラスターが今まで感じたことのない強い鼓動を刻んだ。 - 29二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:20:39
流れてく民衆の中、たった1人、俺は突っ立っていた。首筋から冷や汗が流れる。いきなり死神に首を絞められたかのような気分だ。
……いかなくてはならない。いかなくてはならないのだ。それが、巨人の力を光を掴んだ俺の使命だから。
だが……こんなにも残酷なことがあるだろうか。目の前ではヘリオスの一世一代のレースが始まろうとしている。たった1人、重圧を背負いライバルたちを薙ぎ倒し勝利を得るため、今にもその命を烈火の如く燃やそうとしているのだ。それを、彼女の命が最も輝く瞬間を、俺は見届けると約束した。
また、俺は裏切るのか?彼女の願いも約束も全てを踏み躙り、世界の平和を守るためと嘯いて、また裏切るのか?そうだ、今度こそ裏切るわけにはいかない。怪獣なんて関係あるもんか……
「ンッな訳ないだろォ!」
名一杯の力で己の顔を殴る。口内が切れ、血が流れる。鈍い音が周囲に響く。心配する視線が周囲から向けられる。
なに勝手に納得してるんだ、違うだろ!お前が守りたいのはヘリオスの笑顔だろ!あの子が笑える世界だろ!ここで、投げ出したらきっと彼女は悲しい顔をする。自分のせいで俺を引き止めたと自責の念に駆られる。そんな事、あっちゃいけない!!
罪も傷も後悔も背負うのは俺1人だけでいい、あの子は1人で走れる、あの子は強い、信じろ、お前はダイタクヘリオスのトレーナーだ、トレーナーならあの子の未来を守れ、立て、走れ、命を燃やせ! - 30二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:21:27
男は、割れんばかりの雄叫びと共に走り出した。消費期限間近の肉体が悲鳴を上げる。ただ走っているだけなのに衝撃で風圧で、体が崩れていく、思考が溶けてゆく、雑念も後悔も全てが溶けて無くなっていく。
そうして命を散らしながら走って走って走って彼は、たどり着いた。これから己が命をかけて戦う怪獣の元へ。巻貝のような体に四つの目を持つ異形の怪物。似たような生き物をあげるとするならアメフラシだろうか。そんなことはどうでもいい。今から倒す相手なのだから。
エボルトラスターを取り出し、ひび割れ、砕け散り、正常な指が糸つも残っていない右手で光を引き抜こうとする。
光に手をかけた時、肋骨が全て砕け散った。
柄を握った時、小指と中指が崩れ落ちた。
力を込めた時、両足の骨が砕け、全ての欠陥が破けた。
光を引き抜いた時、左腕が根本から取れ落ち、鈍い音を立て地面に落ちた。
光を掲げた時、右手の人差し指以外の全ての指が崩れ、心臓が爆発した。
その身が光になった時、命が終わる音がした。 - 31二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:21:49
このレスは削除されています
- 32二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:22:06
その頃、ダイタクヘリオスは一世一代の大勝負に挑んでいた。すでに勝負は最終コーナーに差し掛かっていた。レースが始まってからいまだに首位をキープ、圧倒的な走りだった。背後には自身を猛追する影たち。背後より死神の如く迫る気迫に並のウマ娘ならば怖気付き、先頭を譲っていただろう。しかし、いま先頭を走っているのはダイタクヘリオス、底抜けの明るさと爆逃げを武器とするマイラー、この場で彼女は誰よりも強かった。
ダイタクヘリオスはレースを楽しんでいた。足が軽い、視界が澄み切って見える、勝ちたいと言う執念は思考をクリーンにし、空っぽになった頭を支配したのは楽しいと言う、走りへの純粋な快楽だった。
彼女は笑っていた。「窮地で笑える人間は強い」とは古くから言われてきたことだが、彼女はまさにそれだった。
多くの影を置き去りにし、ヘリオスはゴール板を超えた。
ゴールしたヘリオスは真っ先に自身のトレーナーを探した。誰よりも早く、勝利を報告したかった。誰よりも早く喜んで欲しかった。
いつも、トレーナーがいるゴール前の観客席を探す。
しかし、そこに彼はいなかった。またかと彼女の心が曇っていく。
「約束、守ってくれないんだね……」
そう呟いたその時、彼女の頭上を通り過ぎ、銀色の巨人が放物線を描いて落下していった。 - 33二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:28:13
ノアと言うキングに比肩する力(ジュネッスという全盛期に程遠い弱体化形態)を生身の人間が行使する代償としてこれは果たして重いのか軽いのか……。
- 34二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:29:55
男は焦っていた。もはや男には時間が残されていなかった。胸のエナジーコアは肩かまさか点滅し、男の命のカウントを刻んでいた。
男には勝利のためのあらゆる要素が欠けていた。エネルギーが足りない、体に力が入らない、まともに攻撃できない。何よりもメタフィールドを張るための姿に変化することすらできない状態だった。
そしてついには、怪獣の攻撃で市街地まで吹き飛ばされてしまった。
激突の瞬間、彼は視界の端で青い服のウマ娘を捉えた。何かができるわけでもないが、それでも今にも泣きそうな彼女に手を伸ばさずにはいられなかった。
巨人の頭上では、貝の化け物が巨人を見下していた。
怪獣の名はメガフラシ。貝のような体と赤い四つの目を持つ醜悪な化け物だ。
怪獣は、なんとかして立ち上がろうとする巨人に向かい、雷撃を放つ準備をする。それは直撃すれば巨人にとっては致命傷で、今の巨人に防げるようなものではなかった - 35二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:30:34
天より放たれる無数の雷撃。その全てが巨人の体を貫き焼き尽くす。もはや巨人には悲鳴を上げる力すら残っていない。ただ棒立ちで、頭上から降ってくる雷撃をくらうことしかできない。それに、巨人はここから引くわけにはいかなかった。すぐ近くには、ヘリオスたちが走っているレース場がある。自分が倒れれば、怪獣の矛先が彼女たちに向かわないなんて絶対の保証はない。男が戦ってきた怪獣はすべからず人間を好んで捕食する性質を持っていた。その経験が男から撤退の2文字を失わさせていた。
だが、もとより男の命はないものに等しい、雷撃に体を貫かれ、焼かれ黒焦げとなりあちこちから煙が吹き出していた。そしてついに、胸のコアが点滅をやめた。
巨人の目から光が失われる。風に吹かれた棒切れのように真っ直ぐに倒れていく。
その足元で、ダイタクヘリオスの悲鳴がこだました。 - 36二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:31:26
巨人が空から落ちてきた時、ヘリオスは言葉を失った。巨人の体はあの日見た姿と比べ、痩せ細り、傷だらけになり今にも消えてしまいそうだった。
自身のトレーナーがあんな体になってまで、戦っている姿を、ヘリオスは知らなかった。
否、あの日ヘリオスは見ている故、知っているのだ。自身のトレーナーが命をかけて世界を守っていることを。だが、認めたくなかった。平凡な生まれで平凡な育ち、平凡に学校に行って、平凡にトレセンに来た、何もないのが怖くて何かを得たくて、好きものを見るような目で見られて、心も弱く、自分1人じゃ何もできないそんな自分と一緒に走ってくれたトレーナーが、理不尽に傷ついていると言う事実を認めたくなかったのだ。だから、何もないふりをして過ごした。怖かった。知ったが故に関係性が変わるのが、トレーナーと離れてしまうかもしれないのが。だから、労りの言葉の一つもかけられなかった。
あの日握ったトレーナーの指はとても冷たかった。まるで死んでるかのような冷たさだった。泣きたくなった。もしかしたら、トレーナーが自分の知らないところで世界を守って死んでしまうかもしれない。そんなことを考えるのが何よりも怖かった。
いかなくちゃ、行ったところで何もできない。けれど、見ていなくちゃ。私が目を背け続けたその結果を。大好きな人に頼ってばかりだったそのツケを。
落ちる涙もそのままにダイタクヘリオスは、巨人の元へ走り出した。 - 37二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:32:26
ヘリオスがたどり着いた時、巨人はすでに息途絶えようとしていた。もはや、指の一本すら動くことは叶わず、死を待つのみだった。
止めどなく涙が流れた。やはり認めたくなかった。本当は見たくなかった。大好きな人が死ぬ瞬間なんて見たくなかった、
彼女はその場で崩れ落ちてしまう。もはや彼女に立ち上がる力はなかった。好きな人の余りにもあんまりな姿は唯の女子高生の心が受け止められるものではなかったのだ。
絶望は止まらない。怪獣がこちらを見ているのだ。次の狙いはヘリオスたち眼下の人間たちだった。怪獣の攻撃範囲は広大で、逃げられなどしない。死は決定づけられているのだ。
それでもいいかなと、ヘリオスは思った。好きな人と共に逝けるのだ。彼の傷を見て見ぬ振りをし、負荷をかけ続けた自分はきっと地獄に行って彼とは二度と会えないだろうが、それでも、死が2人を分かつその瞬間まで、共にいられるのはこの状況下においてはとても魅力的に見えた。
しかし、ここに1人諦めていないものがいた。そう、巨人である。巨人はありもしない力で全身を震わせなんとか立ち上がろうとしていた。
もはや意識などない、ただ魂に残った僅かな執念が、「あの子の笑顔を守る」という想いが彼の体を再び立ち上がらせようとしていた。
それをヘリオスも感じ取ったのだろう、ヘリオスの目に再び涙が溜まる。どうして、そんな姿になってまであなたは立ち上がろうとするの?もう休んでもいいのに。なんで……
そして気づいた。同じなのだ。ヘリオスと男は狂おしいほどに似たもの同士だった。男はヘリオスの笑顔を願い、ヘリオスは男の笑顔を願った。だからこそ、ヘリオスは今日走れたし、男は再び立ち上がろうとしているのだ。
「同じなんだね、ウチとトレーナー……」
ならば、ヘリオスがやるべきことは一つ、たった一言、かつて男からもらった言葉を、今度は男にあげるのだ。
肺いっぱいに空気を吸い込み、力の限り叫ぶ。
「頑張れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」 - 38二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:32:58
- 39二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:42:36
- 40二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:44:56
- 41二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:46:06
ノアさんの引き継ぎ処理を信じろ
- 42二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:47:31
- 43二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:48:29
トレーナー生きて...
- 44二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:48:36
大丈夫?このトレーナーTLTに拉致されて人体実験されない?
- 45二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:49:17
何かの媒体だとノアVSザギ(ULTRAMAN&本編前)で次元ワープした時に光の国宇宙に行ったらしいから、その設定使われたら……
- 46二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:55:27
こういうのが好きだから俺たちはウルトラマンを観るのだ。
- 47二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 15:55:40
近くで銃で武装した謎の男達が近辺を封鎖してそう
- 48二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:08:53
- 49二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:11:03
- 50二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:19:29
暗い闇の中で、男は死が訪れる瞬間を待っていた。男の胸中に吹き荒ぶのは、後悔の嵐。約束を守れなかった。その事実が彼を責め続けた。
男は夢を見た。
それは始まりの夢。
自分がまだ新人のトレーナーでヘリオスのメイクデビュー当日の夢だ。
あの時、ヘリオスはレースの重圧で震えていた。俺がかけられる言葉なんてないに等しかった。教科書で習った通りの励まし文句。こんなの言われたってうれしくなんてちっともないだろ。
あぁ、そんな顔しないでくれ。大丈夫だよ、この日のために今まで一緒に頑張ったじゃないか。ほら、始まっちゃうよ。
男はヘリオスをなんとか宥め、送り出す。しかし、男も気が気ではなかった自分の初めての教え子がデビューするのだ。伝えたいこともたくさんあったが、その全てが喉を通る前に霧散していった。だから男はたった一つ、とてもシンプルな言葉を送ることにした。
「頑張れぇぇぇぇぇ!!!ヘリオス!!!」
地下道で振り返ったヘリオスは驚いて目を丸くした後、力強くうなづいた。そして、レースへと駆けて行ったのである。 - 51二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:20:20
走馬灯かと男は妙に諦観していた。随分と自分勝手な言葉をかけていたものだと、男は自分を嘲笑していた。「頑張れ」とは命令する言葉だ、あまりにも自分勝手で、他者を極限まで追い込んでしまう男が余り好まない言葉だった。
彼は、政治家の家の出身だった。幼少期から努力を強制され、親の理想を叶えることこそ至上と教えられていた。彼はいつも「頑張りなさい」と言われていた。彼はその言葉が嫌いだった。やりたいものを全て我慢させられ、やりたくもないものを頑張ることは苦痛だった。
そして、彼の努力は身を結ばなかった。彼は一気に落ちこぼれになった。自暴自棄になるしかなかった。自分を苦しめた「頑張れ」が余計に憎くなった。
だが、何故だろう男はヘリオスと出会ったこの数年で随分と彼女に「頑張れ」と言っていたことを思い出した。
どうして彼女にそんな言葉をかけ続けたのだろうか、男にはわからなかった。
それからたくさんの記憶を見た。日々のトレーニング、テスト期間にヘリオスに勉強を教えたこと、食堂で一緒にご飯を食べたこと、2人で商店街に買い物へ行ったこと、そして、遊園地で自分の秘密を明かしたこと。男の記憶のほとんどにはヘリオスがいた。彼女と会っていない過去の方が長いのに、彼は彼女との過去ばかり思い出してしまう。
そして、自分がどれだけヘリオスのことを大事に思っていたのか再び理解した。
「……ありがとうの一つでも行った方がよかったなぁ………」
干渉に浸っている時、トレーナーの心象世界が揺れた。
死んだのかと思ったが違う、これは誰かの声で揺れているのだ。瞬時に男は理解した、まだ自分を呼ぶ声があるのだと。男にとってそれは残酷だった。もう男には力が残っていなかった。彼を呼ぶ声に応えることができないのだ。
だがしかして、この声には必ず答えなければいけないと、男の無意識が叫んでいた。
そして声は男の"心"へと届いた
「頑張れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
間違えるはずもない、それは誰よりも大事な担当バの声だった。あの優しくてちょっと泣き虫で、誰よりも強いヘリオスの声だ。
男の意識は即座に巨人の体へ戻った。瞬間、体を走る激痛。少しでも体を動かせばそのまま崩れてしまいそうだった。 - 52二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:20:53
だが、彼は、トレーナーは立ち上がらなくてはいけない。必死に自分を呼ぶ、世界一優しくて、いつも変わらずに迎えてくれた、大事な大事な教え子の叫びに想いに、それに応えるのがトレーナーなのだから。
巨人がその巨体を力の限り起こす。肩で息をし、崩れかけの体を必死に保つ。
その目は遥か頭上のメガフラシに向けられていた。
そして巨人は左腕を振り下した。空間が波打ち、巨人の体を染めていく。そして光に包まれた後、そこに立っていたのは、深い青色の体に黄色のラインが走る巨人の第二形態。彼の心の色が反映された姿、彼たる巨人(ジュネッスブルース)であった。
巨人の足元では、ヘリオスが彼を見上げていた。2人とも語ることはもはやない。大きさも姿も違えど2人の心は通じているのだから。 - 53二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:21:35
男は理解した。何故、彼女「頑張れ」と言い続けたのか、何故、彼女の「頑張れ」で再び立ち上がれたのか。そうだ、彼は応援して欲しかった。自分の本当にやりたいやりたい事を誰かに応援して欲しかったのだ。だから、他者に言い続けたのだ、そうすればあの日の自分が救われた気がしていのだ。
そして彼は本当に欲しかったものを得た。
もう彼は倒れない。欲しかったものがくれた光が彼を満たしてくれる。
巨人はエナジーコアに光を集め、右腕に弓を作る。それは巨人の最も得意とする技であり、彼の十八番。
悪を打ち砕く光の弓。
だが、彼が顕現させたそれは普段の数倍の規模を持っていた。
これこそが巨人の全てを賭けた、流星さえ撃ち抜く一撃『オーバーアローレイ・シュトローム』
不死鳥の如き一射は怪獣の雷撃にすら屈しない。空へ登る一条の光となり、ついに怪獣を撃ち貫いた。
この絶技と引き換えに、巨人はその体を発散させた。
そして一際強い光は、ヘリオスのすぐそばに落ちてきた。 - 54二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:32:28
男は、薄暗い空間の中で、巨人と相対していた。
エボルトラスターを変換するためである。
「ごめん、君と最後まで戦えなくて」
巨人は言葉を発さない。たた、その大きな瞳で男を見ているだけだった。
巨人として戦っている間、ついぞ巨人は男に語りかけることはなかった。
なぜ、巨人は自分と共に戦う事を選んだのか、彼はよく考えていた。自分のような唯の一般人より、自衛隊なんかの体を鍛えている人たちの方がよっぽど良かったはずだ。
だが、ようやく分かった。彼は手伝ってくれていたのだ。自暴自棄になった自分が再び立ち上がるために、立ち上がれる理由を見つけるためにずっと一緒にいてくれたんのだ。
「ありがとう、さようなら」
彼の意識が遠のいていく。不思議と恐怖はなかった。最後の瞬間、彼は巨人が自分にうなづいたように見えた。 - 55二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:32:35
ノアさんが後方師匠面で頷いてそう
- 56二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:35:08
落ちてきた光に、ヘリオスはすぐさま駆けつけた。そこに彼女望むものがあると確信していたからだ。
そして望んでいたものはそこにあった。
血だらけの手、傷だらけの体。見るからに危険な状態だが、かろうじて生きていた。
そして彼はうっすらと目を開くと、泣き腫らしたヘリオスの方を見て、下手くそなピースマークを作った
「ぶぃ〜……」
彼女が笑ったのを見ると、彼は再び瞼を閉じた - 57二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:46:33
数週間後、男はトレセン近くの病院の個室にいた。病院に搬送された時は、虫の息であったが、奇跡的な回復を見せ、怪我前となんら変わりない状態まで回復していた。再び精密検査を行い、何も異常がなければ検査から数日後に退院できる。
トレーナー業の書類を書いていると、病室をノックし、ヘリオスが入ってきた。
トレセンから近いこともあり、彼女は毎日のようにトレーナーの元へ通っていた。
彼女がむいてくれたリンゴを食べながら、2人は復帰後の計画を立てる。
男は京都での怪獣災害に巻き込まれて怪我をしていると書類上はなっており、ある程度動けるようになった1週間ほど前から、書類を取り寄せ復帰のための準備をしていたのだ。
彼とヘリオスの関係は以前のままだった。強いて言うのなら、毎日お見舞いにくるため、ヘリオスのリンゴむきテクニックが上がったことぐらいだろうか?
会話も何気ないものだ。今度の休みはあそこに行きたい。学校でこんなことがあったなど、そこには変わらない2人の姿があった。
夕方になり、ヘリオスが帰ると彼はテレビのニュースを見ていた。ご当地のグルメ紹介や海外のニュースいつも通りのニュースだ。
そしてしばらく経った時、特集が始まった。
それは京都での怪獣災害の特集で、彼が命を賭して戦ったあの闘いのことだった。
ニュースの特集はキャスターのこんな言葉で締められた。
「恐ろしい怪物を倒し、姿を消した、あの超人は一体何者だったのでしょう?
いつか再び、我々の前に現れる事はあるのでしょうか?
子供たちは今、謎の超人に憧れを込め、こう呼んでいます。
『ウルトラマン』と……!」 - 58二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:47:27
長文失礼しました。
デュナミストとして戦う「頑張れ」と言われたかったトレーナーと「頑張れ」と言ってもらえたヘリオスのお話でした - 59二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:47:55
復活後は割とあっさりザギさん圧倒したけど、たった一人でスペースビースト群+闇巨人×4と闘ってたらそら過労死寸前やろなあ……。オマケにビーストは客演しても強い強い。
- 60二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:53:54
- 61二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:54:26
乙
- 62二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:56:52
まさかウマ娘カテでネクサスクロスが見れるとは……乙でした
- 63二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:08:00
元ネタはまったく知らなかったんだが一気に読み進めてしまった
ボロボロ泣いてしまった…よかった… - 64二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:08:36
とても良かったです
乙 - 65二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:09:19
ご、後日談なんて…あったりはぁ…しませんでしょうか…
- 66二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:11:19
トレーナーが命を燃やし尽くしたバージョンも見たい(強欲)
- 67二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:12:52
- 68二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:13:25
諦めずに頑張った人をノアが見捨てるわけ無いんだよなぁ……
- 69二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:15:28
しかし次は誰が闘うことになるのか…
- 70二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:16:57
ジュネッスブルーでオーバーアローレイ使ってるから描写的にはほぼ終盤なんよね……
- 71二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:18:31
滅茶苦茶泣いたわ
ノアさんは最後の最後にデュナミストのケアして去るよね - 72二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:20:44
光そのものな存在で力ほぼ無くした自分の代わりに命かけて戦ってズタボロになってるのに、放置するわけないもんな
- 73二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:27:42
補遺:『"彼"はどこへ行ったのか』
京都での怪獣災害を皮切りに、アジア、特に日本を中心に怪獣たちが出現するようになった。
しかし、人間たちもただやれるだけではなく、以前より怪獣を研究解析して開発した兵器を惜しみなく投入し、これを迎え撃つことに成功していた。
しかし、人間の力だけではどうにもならない時もある。得意な性質を持つその怪獣群を、「スペースビースト」と呼称し、特にこれに対しての対策を強化して行った。
弱き人々を守るのは、同じ人間だけではない。
京都で怪獣を倒した巨人-「ウルトラマン」もまた、人間が死力の限りを尽くした時に現れてくれる。
だがしかし、ウルトラマンがいつまでも我々の味方でいる保証はない。我々人類は、早急にウルトラマンの庇護から卒業し、人類の力で立ち向かわなければいけないのだ
トレーナー室のテレビには怪獣災害の特集が流れている。
「いきなり増えましたから難儀なもんですねぇ」
ずぞぞぞとお茶を啜るのは、このトレーナー室の人間の担当のマチカネフクキタル。
「なんでも、今までは秘密裏に処理してたらしいけど京都の時間以降爆発的に増えたみたいだな」
この部屋の主のトレーナーも服語るの隣に座り、煎餅を齧っている。
なんとも緩い雰囲気である。
「そういえば、フク。お前授業行かなくて大丈夫なのか?」
男がそう言うのと同時に、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
「ギョェェェ!なんで言ってくれなかったんですか?!」
「時間くらい自分で管理しろよ……」
フクキタルはバタバタと準備して授業に向かって行った。
なんとも心配になる教え子である。
残されたトレーナーはひとり私物のゲーミングチェアに座り、物思いに耽る。手には短剣のようなものが握られていた。
「はて、さてこれはなんなのかねぇ……」
"絆"-ネクサス それは受け継がれる光 - 74二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:33:03
- 75二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:33:59
- 76二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:39:52
- 77二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:50:48
- 78二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:51:49
スレをお気に入り登録したいのにやり方わからねぇ…
- 79二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:53:59
- 80二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 19:04:39
この世界にはないですね。自衛隊と国防軍くらいかな?そのかわり自衛隊がガメラとかゴジラの自衛隊から強い感じです。
- 81二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 19:05:24
- 82二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 19:08:01
ウルトラマンは1人で戦わなくちゃいけない決まりでもあるわけ?
- 83二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 19:09:22
ダスカトレが受け継いだ時のダスカ来たな……
- 84二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 19:10:52
- 85二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:00:41
- 86二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:02:00
って言うかこれ、次はフクトレがネクサスになるんか
- 87二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:04:53
このレスは削除されています
- 88二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:06:51
- 89二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:16:04
- 90二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:16:48
- 91二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:21:58
彼は一時期、自暴自棄になっていました。
それは彼の実家が有名な筋の政治家家系の家で、幼い頃から、優秀であることをずっと求められていました。
好きなことはさせてもらえず、親からかけられる「頑張れ」はプレッシャーと逃れられない現実として、彼の心に"嫌いな言葉"として残ることになります。
その後高校受験に失敗し、能無しの烙印を押された彼はなぁなぁで人生を歩き、いつのまにかウマ娘のトレーナーになっていました。ウマ娘レース界隈の有力な人と実家のパイプを繋ぐための道具にされたんですね。
そんなこともあって、ヘリオスと出会う少し前の彼は生きる意味を持てない青年でした。だからこそネクサスに選ばれたんです。
- 92二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:27:20
- 93二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:28:18
この世界未然に止められなかった場合スペースビーストは普通に報道されるわ恐怖が広まるわで割と詰まない?
- 94二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:31:30
ネクサスの設定あんまり覚えてないんだけど、変身者ってネクサス側からコンタクトされるんだっけ?
だとしたらめちゃくちゃ沢山の人間を見て選んでるのあの人? - 95二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:47:50
- 96二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:49:41
始まりは偶然の出会いからで後はデュナミスト自身が後継を選んでる
スペビを追ってる時はその宇宙で諦めない意志を持つ人をランダムで自身の遺跡を夢に見せてさらに諦めずにたどり着いた人をデュナミストにしてる
- 97二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:54:17
姉を亡くしたフクの前でスペースビーストに殺されかけるフクトレネクサス……
あかん。ちょっと曇らせ純度高過ぎない? - 98二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 20:59:54
- 99二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 21:59:25
これ、フクトレが継いでるなら相当フクが曇るよなぁ
それで、フクトレに死なないで欲しくてやたらめったらお守りとか持たせるようになるだ…
意味のない交通安全とか、安産祈願とか… - 100二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 22:36:48
誰かの笑顔を願える少女と誰かの笑顔を願える青年が出会うのは必然です。
たとえ彼がウルトラマンでなくても、ヘリオスのトレーナーになることは変わりませんし、2人がお互いを大事な人と思うことも変わりません
また泣かされた…ありがとう…
- 101二次元好きの匿名さん22/01/17(月) 09:11:10
倒れそうな時に脳裏にフクの顔がよぎって立ち上がるネクサス、な蓮編のイズマイエル戦みたいなシーンになりそう
- 102二次元好きの匿名さん22/01/17(月) 17:13:33
青い果実……
- 103二次元好きの匿名さん22/01/17(月) 21:13:34
トレーナーがネクサスに変身する世界があるなら、
多分他のウルトラマンにも変身する所も有るんだろうな... - 104二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 01:04:15
トレセン学園適能者だらけでは?
- 105二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 01:21:44
諦めの悪い連中が集うからノアさんも目をつけてるだろうな
- 106二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 04:18:14
保守
- 107二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 15:45:33
保守
- 108二次元好きの匿名さん22/01/18(火) 17:25:19
凄いよかった……