- 1二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:31:16
- 2二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:31:44
- 3二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:32:26
伊雪美味しいぺろぺろ続編ありがとうございます!!
- 4二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:32:38
- 5二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:33:35
- 6二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:33:53
完結編ってやっぱそういう事なんだな
- 7二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:34:22
- 8二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:35:50
- 9124/02/08(木) 16:36:21
(レポート提出に行くので小休止)
- 10二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:37:02
10ゲット
- 11二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:43:32
あげ
完結編か… - 12二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:48:00
コイツ今どんな心境なんだろう
- 13二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:49:38
このレスは削除されています
- 14124/02/08(木) 16:55:41
(再開します)
- 15二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:56:28
- 16二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:57:23
「伊織殿」
掠れるような声で、肺の中の空気を絞りきったような声で正雪が呟く
『駄目だ、無理をするな正雪』
そんな、やんわりと諫めるような言葉すら出てこない
枕元に座り、彼女を見つめる俺はどんな顔をしているだろうか
きっと、己も知らない、鬼のような顔をしているだろう
「伊織殿、頼みがある」
ゆっくりと告げるその口を、出来ることなら塞ぎたかった
言わせてしまえば、すぐそこにまでやってきた『死』が、牙をむいてしまうような気がした
だが俺はそうしなかった。いや、できなかった
(最後くらい、正雪に好きなことを好きなだけさせてやりたい)
そんな思いが、心のどこかにあったからだろう
とにかく俺は、正雪に何もかもをさせたかった
それと同時に、何もかもをして欲しくなかった
そうしたせめぎ合いの中、ただ前者を選んだだけだったのだ - 17二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:58:16
- 18二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 16:59:09
このレスは削除されています
- 19二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 17:00:13
- 20二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 17:01:19
- 21二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 17:03:08
「笑い事ではないのだが、伊織殿…」
ようやく笑い終えた俺を見ながら、正雪が恨みごとのように言う
だが、その顔は少しも恨めしそうではなかった
【すまない正雪、手を握ってほしい、だったな】
俺もどこか晴れやかなものを感じながら、彼女の手を握る
枯れ枝のようだ…かつてはそう感じた手も、いざ握ってみれば暖かな血が流れている
ああ、人間の手だ
生きている人間の手だ
確かに正雪はもう死んでしまうし、俺も正雪もそれをわかっている
だが彼女は今、今この瞬間だけは生きている
その事実を俺は今、この手で直に感じている
「ありがとう、伊織殿」
「今度こそ、悔いはない」
そう言って、まるで久方ぶりの眠りにつくように。
由依正雪は、その目を閉じた。
もう動かない手の平から失せる熱を、俺は最後まで感じていた。 - 22二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 17:07:50
【ふぅ…これくらいでいいか】
ほうと息をつき、筆と紙を直す
正雪が死んでから二年ほどの時が過ぎたころ、俺は奉行所で働き始めた
カヤや助ノ進、その他諸々から「職を持て」と言われたので、適当な所に仕官したところ、これが案外性に合っていたのだ
もう刀を振るうことはほとんどなくなり、もっぱら金やら情の揉め事やらを追い掛け回す日々だが…
…意外と、つまらなくはない
むしろなぜ俺はあれだけ刀を振っていたのか…あの夜見た剣が、二年半前の俺をどれだけ焦がれさせていたのかが、今ではわからなくなってしまった
何かを失ったような感覚は、ある
研ぎ澄まされた刀が欠けたような、澄んだ泉が澱むような感覚は、確かにある
だが、今の俺にその刀を研ぎ直すほどの余力はない
何しろ、今の俺は以前よりやることが増えた
【さて、飯の時間だな
今日は何を作ろうか】 - 23124/02/08(木) 17:09:03
完結です
個人的に終わりがないのはしっくりこなかったので書きました
心の中のアンデルセンに叱咤してもらいながら書きました
お付き合いいただき感謝です - 24二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 17:24:06
おつかれさまでした
- 25二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 17:40:30
終わりはビター系だったか…わかってはいたけど
- 26二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 17:50:13
めちゃ良かった…!寂しく切なくも美しいおはなしをありがとうございました🙏🙏
- 27二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 18:38:27
滅茶苦茶いい終わりだと思う
スレ主の思ったエンドでいいんじゃないかな - 28二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 19:28:05
結局伊織殿は自分で食事を作るくらいに…
良い終わり方だァ… - 29二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 19:28:43
美しいお話をありがとうございます…
- 30二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 20:49:48
善いものを見た
- 31二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 21:22:32
何もかもうまくいって大団円!ハッピーエンド!!よりもこっちの方が好きだな
- 32二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 22:16:28
命は限りがあるからこそ美しい…
ありがとうイッチ… - 33二次元好きの匿名さん24/02/09(金) 06:40:09
ありがとうございました!
- 34二次元好きの匿名さん24/02/09(金) 07:05:18
とてもいい概念を見た
お疲れ様でした… - 35二次元好きの匿名さん24/02/09(金) 07:34:14
ありがとうございました!
伊織殿は最後まで泣かずに正雪先生を看取ってあげたんですね…