【不謹慎注意】エアトレ「あれから4年か…」

  • 1二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:49:23

    エアグルーヴが一人のウマ娘を産んですぐ亡くなってから4年が経った。エアグルーヴと結婚して3年、ようやく授かった子であるから出産にはぜひ立ち会いたかったが、その日は今担当をしているウマ娘の大事なレースだった。
    もうそろそろ産まれる、という日。俺としてはエアグルーヴとその子供を優先したかったが、エアグルーヴにいつものように「たわけ!貴様はトレーナーだろう!?私より優先すべきことがあるだろう!」と叱られてしまった。それからエアグルーヴは少し笑って「私は貴様が如何にその…優れたトレーナーかこの子に報告したい」と言われてしまえば行くしかない。"女帝"には逆らえなかった。
    いつものようにゲートから出走するウマ娘を見送る。いい走りだった。…とは言っても、エアグルーヴほどのウマ娘を育てられたことはない。彼女は俺にとって1番だ。担当に順位をつけるなんてトレーナー失格だが。一着でゴールした担当と喜びを分かち合い、エアグルーヴもしくは病院から何か連絡が来ていないかと確認したのがすべての始まりだった…。メッセージに残されていたのは、エアグルーヴが娘ーしかもウマ娘だーを産んで亡くなってしまったという衝撃的な物だった。世界が一瞬で音を立てて崩れていくのを感じ、それから次々エアグルーヴの表情が浮かんでは消えていく。病院に慌てて向かっても、もう彼女は目を覚ますことはなかった。産まれた子は少し離れてすやすやと眠っていた。どこか、彼女の面影を感じる子どもだ。俺は、この子をエアグルーヴが命を懸けて産んだ子供だから絶対に守り抜く、一人でも育てると決めたー

  • 2二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 16:58:52

    しかし、現実はそう単純にはいかない。トレーナー業務は多忙だし、そう簡単に辞めることはできないし、何よりトレーナーを辞めたら子供を育てられない。たづなさんや理事長の理解を得ながら、少しずつうまく時間を調整して働いた。子供というものは成長が早い。気づけばエアグルーヴのように美しい黒髪をした、やはり目もよくエアグルーヴに似た童女となっていた。言葉もよく覚えた。また、母親の血か、走ることも得意だし好きだった。
    子どもはかわいい。毎日擦り切れそうに苦しくても、その笑顔で救われる。ある日、幼稚園からの帰宅途中、子供は俺に言った。「おかあさん、すごいウマむすめだったんでしょ?わたしも、おかあさんみたいになりたい!そのときはおとうさんがとれーなーになってくれるといいな!!」余りに純粋、余りに無垢。俺はその日、エアグルーヴの葬式以来初めて泣いた。エアグルーヴと娘を重ねてはいけないのだとわかっていても。やはりどこかで彼女と重ね合わせてしまっていたのかもしれない。娘は娘で、しっかり存在しているのだ。トレーナーとして、俺はこの子を育てていく決意を固めた。いつか、エアグルーヴに会えたら。いかに俺がすごいトレーナーになったか話せるといいと思う。きっと彼女は、俺を叱りながらも温かく、話を聞いてくれるだろうから。 終わり

  • 3二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:38:14

    史実に近い悲しみ

  • 4122/01/16(日) 17:44:24

    拙い文章でごめんなさい…。昨日あにまんでエアグルーヴの史実の馬が産後死んだって知ったのと今エアグルーヴ育成中だったから書きました

  • 5二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:06:03

    寂しくも素敵なSSありがとう

  • 6二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 18:56:52

    美しい…これ以上の芸術作品は存在し得ないでしょう…おつらい

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています