【レースSS・注意】オペラオーの新馬戦を書いてみた

  • 1二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:15:57

    載せてみたらのアドバイスをもらったのではじめての二次創作SS

    注意としては

    ・トレーナー、オリ馬が出る
    ・ほぼ小説形式(ラノベ?)
    ・5000字くらいに縮めた
    ・新馬戦なのでドトウなどもいないうえにオリキャラだらけにせざるをえなかった
    ・資料不足であんまり史実通りにできなかった
    ・着順や枠番や競走馬名は調べられたので史実通り

  • 2二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:17:42

    ーー中央、トレセン学園。
    今ここに、新たな風が吹こうとしていた。


    ブロンズコレクター、不屈の挑戦者ーー

    そして、世紀末覇王ーー。

    ◆◆◆

  • 3二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:18:12

    「はーはっはは! 真夏でもボクは美しい!」

    食堂の目の前の鏡を見る、テイエムオペラオー。
    手にはお盆、そして優雅な朝食。

    トレセン学園に入学して最初の夏は暑くも、オペラオーは平気な様子だ。むしろ暑さをテンションの高さと華麗さに変えているというべきか。

    すると、横を呆れた顔で通りかかる、長い黒髪のウマ娘が一人。
    シンプルな和食をお盆で持ち、テーブルへ向かおうとしているようだった。

    「あんた…明日は新馬戦だけどわかってるの? 私と戦うんだからね」

    黒髪の少女は、呆れた顔を続けながらオペラオーに近づいてきた。

    (このクラスの成績トップ2が言い合い……?)
    (どうなるの〜……?)

    周りのウマ娘は、ひそひそと遠まきにざわついていた。
    そう、二人は同期ウマ娘の中ではトップ2。このざわつきも無理はない。

    クラシックステージは、オペラオーと相対する。

    「なに、勝ってみせよう! この世紀末覇王といい勝負をしようじゃないか、クラシックステージ!」

    しかし、オペラオーは怯みもせず、黒髪の少女の名を呼び、腰に手を当てて高らかに笑った。

    自称『世紀末覇王』それが今のテイエムオペラオーだ。

  • 4二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:18:29

    「ふうん……まあいいよ。勝つから。言っとくけど後で泣いても遅いからね!」

    クラシックステージは何を思ってか、語気の強めなその言葉を残して、食堂の奥へと消えていく。

    「さあボクも……まずは食事と行こうじゃないか!」

    そう言ってすぐ近くの席に座り、優雅に華麗に食事を始めるテイエムオペラオー
    知って知らずか、かなりの注目を集めていたが……本人にとっては当たり前もいいところかもしれなかった。

    ◆◆◆

  • 5二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:18:54

    翌日、テイエムオペラオーたちをはじめとした新馬は、京都の競馬場に集まっていた。
    5走目までは終了し、いよいよオペラオーたちの番が来る。

    舞台は、1600mの芝だ。コーナーは二つのマイルレース。

    赤と白のジャージに身を包んだ12のウマ娘たちが、今ゲートに向かおうとしていた。

    「では、行こうか!」
    「わかってるって!」

    テイエムオペラオーの言葉に少し怒りながら返すのは、クラシックステージ。変わらず機嫌が悪いが、オペラオーは気にしていない様子だ。

    そしてオペラオーは、高笑いもそこそこに、ゲートへと向かっていく。

    「……ーー」

    一番最後になったクラシックステージは、一人思う。

    (多分、今日はあんたが一番人気でしょうね……練習では、圧倒されてばかり、いつも2番手だった……)

    毎回高らかに笑いながら同期を圧倒するオペラオーを、クラシックステージは思い返す。
    なのに全く嫌味がない彼女を、嫌いにはなれなかった。いや、むしろーーむしろ?

    (期待を背負いながらも華麗に生きる、その精神は素晴らしいと思うけどーー。私だって負けないから!)

    彼女は拳をギュッと握ると、ゲートに向かって走り出した。

    ◆◆◆

  • 6二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:19:32

         ケイセン
    取り敢えず──をお前に教える

  • 7二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:21:25

    全てのウマ娘の、ゲート準備が終わった。

    (オペラオーも私も、外枠か……彼女は差していくレースが主。おそらく最初から仕掛けてはこないでしょうね……)

    クラシックステージは集中を切らさず、ひたすら走りについて考える。
    その間も、実況は流れ続けていた。

    『ーー注目の一番人気、8番テイエムオペラオー。新馬戦ですが緊張もない様子。どんな走りを見せてくれるのか⁉︎』

    女性の実況の声が、大きく響き渡っていく。

    観客席では、男たちが反応を示していた。

    「一番人気のテイエムオペラオーって確か……やたらと無名なトレーナーのとこ行ったんだっけ。訳わかんねえな、他にもスカウトがあったろうに」
    「どう見ても普通のおっさんなトレーナーだったもんなあ」
    「おやあ、おっさんっつうにはまだちょっと若いんじゃねえか?」

    そう言いあって、男たちは不思議そうに顔を見合わせる。
    その疑問に答えられるオペラオーは、ただいま出走準備中。

  • 8二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:21:50

    >>6

    (ごめん…今度からなおします)

    (アドバイスありがとう)

  • 9二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:22:21

    そして、当のオペラオーのトレーナーはーー

    (勝て! 勝って俺たちの可能性を示そう!)

    そんなことを必死に思いながら、観客席で手を合わせていた。

    (特にいい実績もない俺を選んでくれた理由なんて、わからないけれど……やれるだけのことはしてきたはずだ!)

    トレーナーは、オペラオーのゲートから目を離さない。
    しっかりと、見届けるのだ。

    (あいつは、抜かす目標がいると早くなるタイプだ……作戦通り、2番手あたりを維持して仕掛けてくれよ……)

    トレーナーは、思考を巡らす。

    『各ウマ娘、ゲート準備が整いました』

    そこで響き渡る、緊張感を走らせる実況の声。
    ーーそろそろ、スタートだーー

    『ゲートが開きます』

    その言葉とともに、ゲートは一瞬で開いてーー

    (勝つ!)
    (勝ってみせる!)

    さまざまな想いを抱くウマ娘たち12人は、走り出した。

    ◆◆◆

  • 10二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:23:27

    『スタートです! 全員良いスタートを切りました! 先陣を切ったのはマイネルパラダイス! 得意の逃げを見せる気でしょうか⁉︎』

    実況が続いていくなか、ウマ娘たちは走っていく。

    (逃げ切る!ーー逃げ切る!)

    髪を揺らし、汗をかき、粘るマイネルパラダイス。
    勝ちたい。
    その気持ちは全員同じ。
    ただ勝ち切ることを考えて、後ろに迫っている重圧に押し潰されそうになりながらも、彼女は走る。

    そして、長い直線と1コーナーではたいして順位は変わらずーー第二のコーナー、つまるところの最終コーナーがやってきた。

  • 11二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:23:44

    (よし、ここが攻め時だ!)

    『おおっとおお! 今まで前方を維持していたオペラオーが、攻める、攻める! マイネルパラダイス! 粘っているがどうなる⁉︎』

    (私は逃げなんだ! ここで抜かれちゃおしまいだ! 勝て! 勝て! 粘れ! 足を前に! 前に!)

    マイネルパラダイスは、心の中でそう叫びながら走り続ける。

    (あーー)

    だが、ここで感じる、後ろから猛スピードで這い上がってくる重圧。重い、そして速い。

    マイネルパラダイスは一瞬思ったーー例えるなら、『覇王』、と。

    『ここでオペラオー、先頭に躍り出たあああ!』

    オペラオーにぬかれると同時に、マイネルパラダイスは明らかに怯み失速する。

    (こんなーーこんなーー)

    焦るマイネルパラダイス。しかし勝負は無常でーー

    『失速するマイネルパラダイス! 2番手にはクラシックステージだあ!』

    実況の声はただ事実を告げるのだ。

    ◆◆◆

  • 12二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:24:51

    続くのは、最終コーナーの終わった最終直線。

    (後は残り少し……追込勢の末脚に気圧されるなよ……先頭を維持してくれ……いいぞ、オペラオー)

    一時も目を逸らさず、オペラオーのトレーナーは彼女を見守っていた。
    もちろんそれは、テイエムオペラオー本人にも届いている。

    (血統で期待をされていなかったボクを拾ってくれ、多くのスカウトが来るまでに成長させてくれたキミだ……! キミがボクに期待してくれたように、ボクはキミに期待しているよ、トレーナー!)

    『世紀末覇王になれる』と。テイエムオペラオーの大きな夢に対してそのまま肯定してくれたトレーナー。
    笑顔の裏の努力。それを初めて見つけてくれたのは、トレーナーだった。

    いつも通りの絶好調な気分で、オペラオーは一番を維持し続けていた。

    (届け、届け!)
    (勝て! 勝つんだ!)

    後ろのウマ娘たちも、なんとか粘り、走り続けるがーー

    2番手までの順位は変わらずに、最終直線に入ったーー

  • 13二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:25:40

    『テイエムオペラオー、このまま勝つかあ⁉︎ それとも後続が差し切るかあ⁉︎ クラシックステージは、ずっと2番手をキープしています!』

    そして、実況の声のすぐ後にーー

    (……いくよ。勝ってみせる!)

    クラシックステージは、オペラオーのすぐ後ろに躍り出た。

    『おっと⁉︎ クラシックステージ、並んだあ! 競り合っている、競り合っているー!』

    実況のとおりに、何秒間も競り合う二人。

    (やはり、一騎打ちをするならキミだけだと思っていたよ、クラシックステージ!)

    オペラオーは、わかっていたかのように怯まない。
    むしろーースピードが上がっていく。

    (本当、なんなのオペラオー……⁉︎)

    そのスピードに、クラシックステージはついていけないーー

    (でも私は、尊敬するあんたには勝ちたいって決めてるんだ! オペラオー!)

    けれど、その想いを自覚したクラシックステージは、足を緩めることは出来なかった。
    もう後ろも周りも見る暇はなかった。彼女もまた、グングンとスピードを上げて行ってーー

    (走れ、走れ!)

    そしてクラシックステージは、その想いのままーー

  • 14二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:25:49

    『いったあああ! 一着はクラシックステージ! 一番人気オペラオーを6バ身離しましたあ!』

    実況が響き渡る中、一着でゴールした。

    『2着はテイエムオペラオー! 最後に失速を見せたかあ⁉︎ 3着は這い上がってきたマルブツミラー!』

    続々と他のウマ娘も、ゴールに辿り着くーー

    ◆◆◆

  • 15二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:26:25

    クラシックステージは、パドックで完全に横たわっていた。

    「はあ、はあ……疲れた……」

    息を吐き、青空を見る。
    一位になったことを、実感し始める。

    (とは言っても、あんま実感ないよなあ……。2位が、あんなにピンピンしてるし)

    クラシックステージは、そう思いながら、隣でインタビューに答える元気満々なオペラオーを見上げた。

    (勝ったんだよね……あのオペラオーに……⁉︎)

    そう思っていたクラシックステージは、いきなり驚いて跳ね起きる。
    オペラオーがインタビュアーを連れてこちらにやってきたのだ。

    「やあ、クラシックステージ! 今度こそは勝たせてもらうよ! はーはっは! ……あ、ところでこの方達がインタビューしたいそうだ」

    とても負けたとは思えないテンションで、オペラオーはまくしたてる。
    そして、後ろでカメラとメモ帳を構えるインタビュアー達。

    「ご、ごめんなさい……疲れたので、また今度で……」

    クラシックステージは、インタビュアーの手前上そうかえすとーー
    (馬鹿なのオペラオー! もう! あんたどう見ても足引きずってるじゃない! 勝ったと思った私も馬鹿! 馬鹿だ!)
    これ以上ない怒り顔で、オペラオーのトレーナーを探そうと外の方へと走っていった。はやく伝えて、あのおバカをなんとかしなくては、と。

    おそらく怪我をしたのはゴール直前。悪化し始めたのはここ数分くらいだろう。オペラオーの性格上、周りが気が付けないのも無理はないがーーそれでもクラシックステージは自分を責めた。

    ◆◆◆

  • 16二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:27:13

    同日、夜。
    オペラオーとそのトレーナーは、トレセン学園のグラウンドにいた。
    オペラオーは、車椅子に座りながらも、明るく振る舞っている。
    二人は夜遅くまで、治療、そして療養の手続きをしていた。どうやら正月過ぎまで、レースに出ることは無理そうであった。

    「……負けてしまって、すまないね。いや、抜いて少し気を緩めてしまったのが敗因か! 世紀末覇王の名のためにもまだまだ練習が必要なようだね!」
    「……ーー」

    「まさか、クラシックステージに気が付かれてしまうとは、不覚だったが彼女の観察眼は素晴らしい!」
    「……オペラオー」

    いつもに比べてしんみりしたオペラオーに、トレーナーは眉根を下げて名前を呟く。
    大事な初戦、勝たせてやれなかった。その気持ちは消えることがない。
    しかも、骨折をさせてしまった。凄まじく我慢をさせてしまった。
    失速におかしさを感じてはいたが、クラシックステージが確信していなかったら、と思うとトレーナーは自分が情けない。

    しかしオペラオーは、車椅子に座ったままいきなりトレーナーを指さした。

    「療養も乗り越えてーー次の未勝利戦こそはキミと勝とうじゃないか! トレーナー!」
    「! ーー」

    その笑顔に、トレーナーは一瞬固まってーー
    そして、笑う。

    「ああ、そうだな。見せてやろう!」

    何を迷っていたのか、不安になっていたのか。自分の愛馬はこんなことでは挫けないと、改めて確信したトレーナーであった。


    ーーこれはいつか彼女が、世紀末覇王と呼ばれるまでの物語。その、はじまり。

  • 17二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:27:59

    ということで、


    二次小説ほぼはじめてかいた


    難しいね、駄文ごめんなさい


    あと直すのでアドバイスありがとう

  • 18二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 17:59:22

    面白かった

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