- 1二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 22:47:59
ニンゲンが地底世界を去った後、モンスターたちはどう過ごしたのか、という物語を安価で作りたい。
もちろん全部ネタバレ注意。
ただし今回はGルートとNはNでもロードしたらPルートに行けるルート(全員と友達ルート)、
そして、既に通ったルートは除く。
アンダイン死亡の追放トリエルエンドから、スパゲッティアンドピースな世界になった前々スレ
【ネタバレ】安価でUndertaleのNルート後の物語を考える|あにまん掲示板ニンゲンが地底世界を去った後、モンスターたちはどう過ごしたのか、という物語を安価で作りたい。もちろん全部ネタバレ注意。ただし今回はGルートとNはNでもロードしたらPルートに行けるルートは除く。まずどの…bbs.animanch.com全員生存のアンダイン裏切られエンドから、うっかり落ちた前スレ
【ネタバレ】安価でUndertaleのNルート後の物語を考える2|あにまん掲示板ニンゲンが地底世界を去った後、モンスターたちはどう過ごしたのか、という物語を安価で作りたい。もちろん全部ネタバレ注意。ただし今回はGルートとNはNでもロードしたらPルートに行けるルート(全員と友達ルー…bbs.animanch.com前スレの続きを書く?それとも新しく別ルートを開拓する?
- 2二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 22:50:26
- 3二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:01:03
保守
- 4二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:03:23
取り敢えず10まで保守するか
- 5二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:04:30
やったぞ復活だ〜!
- 6二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:04:48
hoshutale
- 7二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:15:51
ほしゅほしゅ
- 8二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:18:01
よかったお……
- 9二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:19:06
復讐鬼になってしまったアンダインと曇るアルフィー…
ここから前々スレみたいなハッピーエンドに繋げられるか… - 10二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:19:23
復活おめほしゅ
- 11二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:22:08
お待たせしてすいません。保守ありがとうございます。
【前回までのあらすじ】
地下にニンゲンが降りてきて、そしてアズゴア王を倒し、1日で去った。
トリエルは城に戻り、女王として地下を治めることになった。
彼女は地下に落ちてきたニンゲンは保護するようにおふれを出し、ロイヤル・ガードも解散した。
一方アンダインは、ロイヤル・ガードを解散されて無職になった。
彼女は、ニンゲンが自分と友達になった後に、アズゴア王以外の誰かも手にかけたと直感し、ニンゲンを憎む。
アンダインが鬱屈した日々を過ごす中、スノーフルのグリルビーズでパーティが行われることになった。
トリエルやアルフィーも招待され、パピルスもスパゲッティの用意をする中、サンズは……
ダイスの範囲は前スレのも入れます
- 12二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:42:07
- 13二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:45:28
- 14二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 23:53:34
- 15二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 00:51:42
おやすみ
- 16二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 07:09:13
- 17二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 07:36:06
サンズは、いせきのドアの前にいた。
ここにもう、ギャグの好きなおばさんはいない。でも、何かの練習相手としては、このドアは最適だった。
サンズはドアを観客に見立てて、トロンボーンを吹き始めた。
MTTホテルではもっぱらスタンダップコメディを吟じるサンズだが、このトロンボーン演奏もなかなか評判がいい。
「オイラたち相性がいいんだ。なんたって、トロン『ボーン』だしな」とウインクしたら弟に烈火の如くツッコミを入れられたのを思い出して、サンズは思わずにやけた。
トロンボーンの音が間抜けに外れる。
「おっと、オイラとしたことが」
しかし。サンズの調子を狂わせるものは、弟との心温まる思い出ばかりではない。
――ニンゲン。
サンズの頭蓋骨に、あのニンゲンの存在が、こびりついて離れない。
善良だった。善良だったのだ。弟やアンダインとデートを楽しみ、メタトンと踊った。善良なニンゲンのはずだ。
しかし。ニンゲンは、メタトンと踊った後、一度道を引き返している。
ホテルで会った時、EXPはゼロだった。しかし、さいごのかいろうで会った時……EXPは増えていた。
まるで、忘れ物を取りに行くような感覚で、誰かを手にかけた……そんな印象を受けた。
誰も傷つけない道を選べたはずなのに、「うっかり傷つけるのを忘れた」というような……
再びトロンボーンの音が乱れ、雪がばさりと枝から落ちた。 - 18二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 08:05:28
不可解だ。一貫性がない。気まぐれ、というより、横槍を入れられたような、そんな感触がある。
そういえば、あのニンゲンは、何か「こうどう」する度に、まるで別人みたいな顔をしていた気がする。
わからない。あのニンゲンは一体何だ?
気がつけば、トロンボーンの音は止んでいた。
サンズはそっとトロンボーンを下ろすと、息を吐いた。片手で頭蓋骨を掻く。
とりあえず今の彼に出来るのは、弟をサポートして、馴染みの店でトロンボーンを吹く事だけだ。
少なくともサンズ本人は、そう思っている。
その時、サンズは何かに気付いた。それは……
- 19二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 09:57:49
ガスターがいたと思っていたら単なる幻だった
- 20二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 10:43:53
何か別のものに操られたのか?と思う
- 21二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 10:45:58
ドアのむこうがわからモンスターがトロンボーンのねいろにつられてやってきた
- 22二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 11:16:38
- 23二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 11:38:41
アンダインと思しき足音が…?
- 24二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 12:21:46
- 25二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 12:32:19
いつのまにか、パピルスがいた。
この雪原を踏む足音にすら気付かなかったとは、集中していたのか、逆に「ボーン」やりしていたのか。
「よお、パピルス」
「兄ちゃん、こんなとこにいたんだね。パーティの出し物の練習?おおいに結構っ!」
前はサボっていると叱られたものだが、ニンゲンを捕まえなくてよくなった今、少なくとも見張りについては「サボり」の概念がなくなったと言ってもいい。
まあ、他にも色々仕事を掛け持ちしてはいるのだが。
「パピルスこそ、何かあったのか?」
サンズはトロンボーンを片付けながらそれとなく尋ねた。
パピルスはどうしてここに来た?
>>30まで
- 26二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 12:58:48
アンダインのことを相談に
- 27二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 13:37:48
こっち側のモンスターにもパーティーのチラシを届けに来た
- 28二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 13:39:31
ニンゲンがモンスターを殺めたというのがまだ信用できず
自分が会う前の足取りを追おうとしていた - 29二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 13:47:41
パーティーのチラシを配るついでにあの喋る花を探していた
- 30二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 14:03:42
- 31二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 15:45:04
- 32二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 16:02:20
「……あの、あのね。兄ちゃん。ちょっと相談したい事があってね……」
今この現状で相談したいことなんか、いくつか想像出来る。しかしサンズはあえて、パピルスが自分から言い出すのをゆっくりと待った。
「……アンダインのこと、なんだけど」
そして、その想像は当たった。
「アンダイン、最近は兄ちゃんのホットドッグスタンドで働いてる事もあるけど、それより、怒ったり、訓練したり時の方が多くて……あ、でも、それは前の通りといえばそうなのかもしれないけど」
人差し指同士を突かせながら、パピルスが小声で言った。
「でも、全然楽しくなさそうなんだ。毎日、辛そうで……多分、ずっと、あのニンゲンの事を考えてるんだと思う」
それは、サンズの目から見ても明らかだった。アンダインはニンゲンの事ばかりを考え、槍を振るう。
行動自体はニンゲンが来る前からそうだったが、しかし、今は、そこに宿る心が違う。
「なんだか、アンダインが、どんどん燃えて、燃え尽きてしまいそうで……ボク、怖いんだ」
兄ちゃん、とパピルスは言った。
「兄ちゃん、ボク、どうしたらいいかな?どうしたら、どうすれば、アンダインはまた笑顔になってくれるかな……?」
弟の揺れる眼差しに、兄は……
- 33二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 16:28:53
今はそっとしといてやろうぜ
- 34二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 17:12:24
その為にも今度のパーティーで「セトレボン」と言わせてやろうぜ
- 35二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 20:14:31
どうにかしてアンダインを今度のパーティーに参加させようと決心
- 36二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 20:27:58
ニンゲンの足取りを追ってる事を素直に話す
- 37二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 21:22:29
- 38二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 21:39:11
- 39二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 22:03:33
「……パピルス。今は、そっとしといてやろうぜ」
「なんでっ?」
サンズの返事に、パピルスは不満げな顔をした。
「何でも、タイミングって奴があるんだよ。スパゲッティだって、早く湯から上がると硬いし、逆に煮すぎるとふにゃふにゃになるだろ?」
「それは、そう、だけど……でも……」
パピルスの気持ちはわかる。友達が苦しんでいたら、助けてあげたいと思う。それは至極当然の事だ。
だが……これは、一言二言や、行動で、どうにか出来る問題ではなかった。
「パピルス、じっと黙って見守る優しさって奴も、あると思うぜ」
「……兄ちゃん……」
「それともオイラのキレッキレのダジャレでも聴かせるか?」
「兄ちゃんっ!ボクは真剣に話してるの!もういいっ!」
パピルスはぷりぷり怒りながら、雪の森の向こうへと去って行った。
……あれで、しばらく気持ちを変えることは出来ただろう。サンズはそんな事を思いながら、自分もこの場を離れる事にした。
パピルスの言う事はもっともだ。確かに今はそっとしておいたほうがいい。が……その前に、アンダインの限界が来ないとも限らない。
パピルスにはああ言ったが、何かしら、考えた方がいいのかもしれない……
一方その頃……
- 40二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 22:34:33
アンダインもまた復讐するか、否かで揺れ動いていた
- 41二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 22:38:28
アルフィーもニンゲンの跡を辿っていた
- 42二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 23:00:58
ホットランドではパーティーのことで話題がもちきりになっていた
- 43二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 23:01:36
マフェットはクモたちにニンゲンについて調べさせていた
- 44二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 23:02:26
- 45二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 23:31:39
- 46二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 23:34:58
今日は寝ます、おやすみなさい
- 47二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 23:38:37
お疲れ様です
お休みなさい - 48二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 02:18:35
また幸せな終わり方だといいな
- 49二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 09:05:00
ほぼGルートのNルートとかだと胃が痛くなりそう
- 50二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 10:29:47
シャワーを終えた後、アルフィーはコンピュータに向かい合っていた。
ニンゲンを監視していたカメラの映像を確かめる為だ。
「……うーん……わからないなあ……」
何度確認してもニンゲンの行動の理由がわからなかった。
初めはわかった。モンスターたちと仲良くしようと振る舞い、傷つける事はしない。
パピルスやアンダインともデートし、メタトンとも仲良くしていた。
それが変わったのは、その後だ。
ニンゲンは一度戻って、モンスターを傷つけた。しかも、一人だけ。本当に、忘れ物でも取りに帰るような気楽さでだ。
一体何の為に……?そこだけが、本当に不思議だ。違和感がある。急に思い出したかのような蛮行だ。
アルフィーはニンゲンを何度も観察したが、答えは出なかった。
これがアニメや漫画なら、推しの表情や声優さんの演技、作者インタビューなどを紐解いて考察するし、実際アルフィーもそういうことをするのは好きだ。
しかしアルフィーが今いるここは現実であり、現実には伏線も暗喩も存在しない。
「……本当に、何故……?」
アルフィーはソーダを飲み干すと、ため息をついて頭を抱えた。
ニンゲンの事を何か調べれば、アンダインの蟠りを少しでも解けるかと思ったが……実際は、余計に訳がわからなくなるばかりだった。
「……アンダイン……ごめんね。わたし、何も出来ないよ……」
アルフィーは、ぽつりと呟いた。
その時だった。
- 51二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 10:57:28
メタトンが入ってきた
- 52二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 11:01:05
サンズとニンゲンの最後の会話の映像を見つける
- 53二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 14:26:28
スノーディンからいぬのモンスターが来た
- 54二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 14:27:57
何者かの思惑があるのではないかと閃く
- 55二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 14:28:24
- 56二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 16:18:47
- 57二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 20:09:00
もしかして……もしかしたら。
あのニンゲンは、誰かの思惑で動いていたのかもしれない。
アルフィーの頭に、ぽつりとそんな考えが過った。
誰か……誰かとは何だ?それは、もしかしたら他のニンゲンかもしれない。地上にいる、他のニンゲンかもしれない。
あのニンゲンは、他のニンゲンに言われて、この地底を観察しに来たのかもしれない。
なら、あの行動は、……モンスターの死のサンプルの回収でも頼まれた?
まるで観測用の気球か、それかミニロボットだ。
しかし、あのニンゲンは、どこから指示を受け取っていたのだろうか。
……ケータイ?わたしが見ていない間に、あのケータイで、地上のニンゲンと連絡を取っていた……?
これはあり得そうな仮説だった。
そして最後に、あのニンゲンはアズゴアのタマシイと共に、地上に帰った。
そのデータは、地上のニンゲンの研究に使われて……?
「……」
考えすぎて、頭が痛くなってきた。この仮説が本当なのか、それともアルフィーの妄想なのか、もうわからなくなってきた。
アルフィーは、なんとか気分を変えようと、コンピュータの前から立ち上がり……
- 58二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 20:13:09
疲れたのか立ちくらみしてしまう
- 59二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 20:16:55
コーヒーで一息つく
- 60二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 20:57:00
パピルスから電話
- 61二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 20:57:47
トリエルから例の喋る謎の花について調べてほしいと言われてたのを思い出した
- 62二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 20:58:26
- 63二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 21:07:44
- 64二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 21:37:21
ああ、そうだ。
アルフィーは、イスに座り直した。まだ、女王からの命令も残っている。
花。そう、花だ。パピルスが見たと言っていたらしい、言葉を話す花。
……頭が痛い。アルフィーはメガネを外して、目頭を揉んだ。
よりにもよって、と言うべきだろうか。女王は、本当に何も知らないのだろう。そうでなければ、こんな仕事をアルフィーに投げてくるわけがない。
だって、その花を「そう」したのは……アルフィー自身なのだから。 - 65二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 21:43:46
モンスターのタマシイをこの世に留める実験。
ニンゲンのケツイの力は、タマシイを留める。
タマシイを留める器にする為のサンプル。
それが、あのきんいろのはなだった。
そして……あの花は、消えた。
意思もない花が、勝手に消えるわけがない。
なら、考えられる原因は、一つだけだ。
チリを振りかけると個人の意思が宿る、なんてお葬式が、本当の本当に、形になった。そうとしか考えられない。
……このラボの地下には、「彼ら」もいる。更にその上で、もし、もし……
あのきんいろのはなに宿った意識が、もし、「彼」の物だとしたら……?
「…………う、うぅ……うぅぅ……!」
アルフィーは頭を抱えた。
言えない。言えるわけがない。だって、誰が言えよう?
「あの花は、あなたの息子が変わり果てた姿です」なんて――言えるわけが、ない。
アルフィーは頭を抱えたまま、尻尾の先まで震えていた。
アンダイン。アマルガム。そして、あの花。
そのどれもが、アルフィーに重くのしかかっていた。
一方……
- 66二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 22:29:22
パピルスとサンズはパーティーに出すスパゲッティの試作品をたべていた
- 67二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 22:31:45
ホットランドにもパーティーのチラシが届けられていた
- 68二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 22:33:24
トリエルはアズゴアの残した花を世話していた
- 69二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 22:39:28
バガパンが久し振りの有給を取ってスノーフルのまちにいた
- 70二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 22:47:00
- 71二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 22:47:58
元ロイヤルガードの2人がパーティーについて話していた
- 72二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 23:01:29
- 73二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 23:33:25
今日は寝ます。おやすみなさい。
- 74二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 00:28:00
お疲れ様でした
- 75二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 06:51:15
「……アルフィー?ねえ、アルフィーってば!」
「えっ!?な、あ痛っ!?」
突然誰かに呼ばれて、アルフィーは弾みで机に膝頭を打ちつけ悲鳴をあげた。
「う、うぅ……痛……」
「何してるんだいアルフィー……」
呆れ気味に呟いたのは、メタトンだった。
「め、メタトン?あなた、なんで……」
「定期メンテナンスだよ。予約は入れておいただろ?」
メタトンにそう言われ、アルフィーは慌ててスケジュール帳を確認した。確かに、今日この時間にメタトンが来る、と自分で書いている。
「ご、ごめんなさいメタトン。今準備を」
「と思ったけど、いいや。アルフィー、キミは休んだ方がいいよ」
アルフィーが疑問に思うまもなく、メタトンはアルフィーを抱き上げると、2階、箱型ベッドへと運んだ。
「えっ!?め、メタトン、何で……?」
「何でも何も……アルフィー、今のキミのコンディションは、ハッキリ言って悪いよ。ウロコにもツヤがないし……最近ろくに寝てないだろ?まずは一回ちゃんと回復させた方がいい」
ボクのパフォーマンスにも関わってくるからね、と、メタトンはアルフィーをベッドに寝かせると、部屋の電気を消した。
「ハバナイスドリーム!ボクのメンテは、キミが元気になってからキッチリしてもらうよ!」
そう言うとメタトンは、あっという間に1階に降りていった。
後に残されたのは、薄暗い部屋で布団に包まれたアルフィーだけだ。
「……メタトン……」
言い方こそ高圧的だが、心配してくれているのだろう。
正直眠れそうな気はしなかったが、それでも、メタトンの気遣いはありがたかった。
アルフィーは布団を被り、目を閉じた。
(……アンダイン……女王様……みんな……ごめんなさい……)
一方その頃、アンダインは……
- 76二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 06:55:37
すいません>>81です
- 77二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 11:14:10
別れた後のニンゲンの足取りを辿っていた
- 78二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 11:49:28
鍛練に疲れて家にいた
- 79二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 11:50:19
あのニンゲンはたまに何かに操られているかのような振る舞いをすることがあったのを思い出していた
- 80二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 11:50:55
パーティーのチラシを眺めている
- 81二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 12:01:06
- 82二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 17:56:17
- 83二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 18:37:10
アンダインは、ホットランドにいた。
暑い。死ぬほど暑い。ウロコというウロコから水分が抜け出て、干物になりそうだった。
でも、今回はキチンと対策をしているので問題ない。
具体的に言うと、バカでかい水筒を持ってきている。後は根性でカバーだ。
わざわざこんな暑いところまで来たのには、もちろん理由がある。
あのニンゲンの足取りを辿る事だ。本当は、アイツが何を思って行動したのかなんて、考えたくもない。
しかし、「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という。
もしあのニンゲンの足取りをマネして、そこからあのニンゲンの考えていた事がわかれば……次会う時、迷いも容赦もなく倒せる。
アンダインは、そう考えた。
よって今、こうしてはるばるホットランドまでやってきた。普段はアルフィーのラボで引き返すが、今日は更にその奥へと向かっている。
……いや、別にいつも引き返すわけではない。例えばみやこにアズゴアに会いに行く時もあった。
しかし今、みやこにいるのは……
「……ええいッ!!ぬああああ!!」
アンダインは雄たけびを上げて、ホットランドを突き進んだ。 - 84二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 18:58:22
- 85二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 20:17:08
- 86二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 20:18:51
バガパンから声をかけられる
- 87二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 20:32:01
仲間であったロイヤルガードのモンスターがいたので聞きこみをする
- 88二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 20:42:51
バガパンに聞きこみ
- 89二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 20:59:38
「あれ、姐さん……奇遇ッスねこんなところで」
「……」
その声と気配に振り返ると、RG01とRG02がいた。
「お前たち……こんなところで何をしてるんだ?」
アンダインの苛立ち混じりの声に、二人は顔を見合わせた。
「何をって……ちょっと頼まれごと?されて、そんで、この辺を回ってたんです」
「頼まれごと?」
02がそっとアンダインにチラシを差し出した。
「……何だこれ」
「あれ、姐さん聞いてないんスか?スノーフルの方でパーティやるっていうんで……オレらもチラシ配るの手伝ってるんスよ」
アンダインは、思わずチラシを握り締めた。
「……パーティ……?こんな時に……?何故だ……?」
チラシを握る拳に力が入る。腕の筋肉が盛り上がる。
「こんな……夢も希望も失われた時に……浮かれたマネなんか……!」
ついにチラシは爪の先ほどの大きさに圧縮されてしまった。
「誰だ!こんな事を言い出したのは!!」
二人は、再び顔を見合わせた。
「そ、それは……」
「もういい、わたしが直接訊いてやる!!」
こうなってしまえばアンダインは早かった。彼女はあっという間にホテルから離れ、ホットランドの方へと走っていった。
ところで、このパーティの主催者は……?
- 90二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 21:02:21
メタトン
- 91二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 21:14:04
グリルビー
- 92二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 21:14:45
いぬのモンスターが共同で開催してる
- 93二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 21:17:13
ゆきだるま
- 94二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 21:25:57
バガパン
- 95二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 21:28:02
- 96二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 21:36:43
- 97二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 21:45:12
「…………お前が?」
「……はい。ボクです」
溶岩を越え滝を越え、雪に突っ込んだアンダインを迎えたのは、スノーフルの外れに作られたゆきだるまだった。
「お前が、パーティをしたいって?」
「はい」
「……街からも離れているのに?」
「それは……大丈夫です。ボクのかけらを連れて行ってくれれば、ボクにもわかります」
「…………何故?」
「え?」
アンダインは、心底困惑した様子で尋ねた。
「何故……何で、パーティを……今……?」
ゆきだるまは、答えた。
「それは……」
- 98二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 22:24:22
皆の不安を和らげるため
- 99二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 22:49:37
みながいつまでも落ち込んでても王様は喜ばないから
- 100二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 23:06:57
みんながやりたいと願ったから
- 101二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 23:11:10
みんなにせがまれた
- 102二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 23:12:26
- 103二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 23:24:49
- 104二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 23:35:33
「……みんなが。みんなが、やりたいと願ったんです」
ゆきだるまが言った。
「確かに、夢も希望も、春の雪みたいに消えてしまったかもしれません。
でも、なら、また自分達で、作ればいいんだって。みんなで、そんな話をしたんです。
それで、パーティをしようって。みんなでここから、幸せになる道を探そうって……」
ゆきだるまの言葉は、アンダインの心に、雪のように降り積もった。
――何だそれは。
みんなは、もう、とっくに前を向こうとしていて……パーティはその為で……自分がパーティを知らなかったのは、自分だけ、まだそっちを見ていなかったから……?
降り積もった雪は、アンダインの心を、ゆっくりゆっくり、押し潰していった。
普段の彼女なら、叫んで全て振り落とすか、受け入れてかまくらでも作っていたところだろう。パピルスを誘ってスノーレスリングでもしたかもしれない。
しかし、今の彼女は、普段の彼女ではなかった。
「……お前も……お前も、わたしが間違っているというつもりか?」
「え?」
「国のトップを殺した相手を受け入れない事は、そんなにおかしいか!?
あのニンゲンさえ来なければ、今頃アズゴアは死んでなんてなかった!わたしだって……わたしだって、こんな気持ちなんか……こんな……こんな気持ちなんて……!」
アンダインは、膝をつき、慟哭した。
アンダインだって、あのニンゲンと友達だったのだ。しかしその果てに残されたものは、感情は、到底受け入れがたいものだった。 - 105二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 23:38:54
「もういい!たくさんだ!!わたしが……わたし一人でも、バリアを破る方法を見つけてやる!
そしてあのニンゲンを……自分で叩きのめさなければ、気が済まない!!」
アンダインは、ついにやけを起こしたように叫んだ。そしてその勢いで、その場を走り去った。
「……ど、どうしよう……!」
困り果てたゆきだるまの前に現れたのは……
そして今日は寝ます。
- 106二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 00:10:46
パピルスが来た
- 107二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 09:41:13
アルフィーが止めにはいる
- 108二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 15:33:30
サンズ
- 109二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 15:33:55
モンスターの子供
- 110二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 15:37:07
- 111二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 18:02:16
- 112二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 19:00:28
「……アンダイン!」
突然、アンダインの前に、一人のモンスターが飛び出してきた。アンダインはその影に慌てて急ブレーキをかけた。
「アルフィー!?何でこんなところにいるんだ!?」
「ねえアンダイン!は、話を聞いて欲しいの!」
アルフィーは両手を広げて、アンダインの行く手を塞いでいる。
肩で息をし、汗だくになり、メガネもズレた状態で、アルフィーは、アンダインの前に立ち塞がっている。
もちろんアンダインが本気を出せば、アルフィーを押し退けるどころか、チリに変えてしまう事も出来る。
そしてもちろん、アンダインにそんな事は出来なかった。少なくとも、今、この拮抗状態では。
「……退け、アルフィー。わたしは……わたしは、一人でもバリアを破る方法を探す。そしてアズゴアたちの仇を取る。あの憎きニンゲンを始末する」
アンダインは、いつのまにか手に現れていた槍を握り締めた。
「そして、わたしは、今度こそヒーローになる。ずっとわたしはヒーローだった。そしてこれからも、ヒーローであり続ける。だから……そこを退け、アルフィー……!」
アンダインは片目でアルフィーを睨みつけた。
アルフィーは、尻尾の先まで震わせて、このヒーローと対峙した。ヒーローだ。ヒーローであり、大好きな人だ。だから、アルフィーは……
- 113二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 20:03:29
アルフィーは喋る花の事について話した
- 114二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 20:04:53
モンスター達の主張に美魅を傾けてほしいと言う
- 115二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 20:06:20
ニンゲンへの憎しみを捨てる様に言う
- 116二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 20:08:08
違う方法でバリアを破ろうと言うアルフィー
そしてその前に復讐を止める様に話す - 117二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 20:10:30
- 118二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 20:36:41
- 119二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 21:43:02
「アンダイン!!」
アルフィーは、滅多に出さない大声を出した。あまりに久しぶりの大きな声で、掠れて裏返ってしまった。
だがその声は、アンダインを怯ませるには十分だった。
何を、と動揺するアンダインに、アルフィーはなお叫んだ。
「わ、わたし!……バリアを破る方法を、探すから!違う方法で、バリアを破るから!
だから、だから……」
アルフィーは、そのままぺたりと座り込んでしまった。
「……復讐なんてやめてよ、アンダイン……」
掠れた声でそう言うのが、白衣の隙間から聞こえた。
もちろん、アルフィーにバリアを破るアテなんかない。
そもそも最近のアルフィーはあらゆる事で頭が回っていない。
もはやこの行動は、アンダインに対するパッションでしかなかった。
この行動を見た、アンダインは……
- 120二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 21:46:34
ひとまず引き下がる
- 121二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 21:55:25
ではアズゴアのことはどうする?
- 122二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 22:05:52
もう帰ると言うアンダイン
- 123二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 22:27:46
絶望をまぎらわせているだけだというアンダイン
- 124二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 22:28:51
帰ってしまうアンダイン
- 125二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 22:47:11
- 126二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 23:31:02
- 127二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 23:51:13
「……では、アズゴアの事はどうする?」
アンダインの声は、自分でも驚くほど冷たかった。
「……え?」
アルフィーが、ズレたメガネ越しに見上げる。
「わたしが何をどうしようが、アズゴアがもうこの世にいない事に変わりはない。ニンゲンがアズゴアのタマシイを使って、一人地上に出た事も、変わらない」
「アンダイン、それは、」
「わたしは!!王を守れなかったんだ!!」
アンダインは槍を握り締めて叫んだ。
「王を守る為のロイヤル・ガードが!ニンゲンを捕まえる為のロイヤル・ガードが!ニンゲンと友達になって!王も奪われた!!
わたしは……わたしは一体、何の為に……何の為に強くなったんだ……!」
最後は、ほとんど吐き出すような慟哭だった。アンダイン自身にも、それを止める事は出来なかった。
どうしようもなく、堂々巡りだった。膠着していた。
尊敬する人を奪われた者と、愛する人を止めたい者の、どうしようもない押し相撲だった。
一体何が、あるいは誰が、このループを止められるのだろうか……?
今日は寝ます
- 128二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 00:06:00
サンズが影で見ていた
- 129二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 00:22:20
アルフィーのところにモンスターの子供がやってくる
- 130二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 09:02:40
アルフィーが今はそっとしておこうと言う
- 131二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 09:08:41
パーティーの準備を進める一同
- 132二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 19:23:49
- 133二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 19:24:30
- 134二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 20:03:55
グリルビーは、ピカピカに磨いたグラスをまた一つ、カウンターに置いた。
店内はパーティの飾り付けをするモンスターたちでごった返している。
アズゴアが亡くなって以来、なかなか見なかった活気のある光景だった。
広場の木に飾る為のモールや玉や諸々の飾りの余りを持ってきて、モンスターたちは思い思いの場所に飾っている。
「こっちにも飾るッス!」(なかなかの出来栄えサ!)
イヌカップルの二人がグレータードッグに持ち上げられて、天井付近に飾り付けを施している。
レッサードッグとワンボーは、くるくる回るモビールに夢中だ。
モンスターの子どもも、器用に小さなソファを組み立てている。それは氷で出来たソファで、主催であるゆきだるま……のカケラを置く為のものだ。
「グリルビー!ソファの組み立て終わったよ!ゆきだるま持ってくるまで、表で冷やしとくね!」
モンスターの子どもがそう言うと、グリルビーは頷いた。
店の奥には小さなステージも作られ、ここで各々見せ物を披露することになっている。 - 135二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 20:53:04
「こんにちはっ!いつも兄ちゃんがお世話になってますっ!」
「よおグリルビー」
そこに、サンズとパピルスもやってきた。
「よおサンズ」「はーいサンズぅ!」「弟君もいらっしゃいッス!」
パピルスは寸胴いっぱいにパスタソースを持ってきて、「グリルビーさん!コンロはどこっ?」と尋ねた。
「店の奥です。でも、私みたいに燃えているモンスターしか入れません……って、グリルビーが言ってるよ」
カウンターに腰掛けていたバード……鳥みたいな見た目のモンスター……が言った。
「じゃあ、お家であっためてきた方がよかったかな?」
パピルスが寸胴で波打つソースを見下ろして呟いた。
「だから、奥で温めて来ます……って、グリルビーが言ってるよ」
バードがそう言うと、グリルビーも小さく頷いた。
「ホントッ!?じゃあ、グッツグツでお願いしますっ!」
グリルビーは恭しく頷くと、パピルスから寸胴を受け取り、店の奥へと入って行った。
……とりあえず、これで、多少マシには「アレンジ」してもらえそうだ。何人かがほっと息を吐いたが、パピルスは気付いていなかった。
サンズといえば常連客から、今日はどんな芸をするのかと絡まれている。 - 136二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 21:00:38
- 137二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 21:08:05
バガパン
- 138二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 21:08:30
マフェット
- 139二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 21:12:29
アルフィーとメタトン
- 140二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 21:40:21
ナイスクリーム屋
- 141二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 21:41:16
- 142二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 22:13:05
- 143二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 22:51:36
「どうも、ナイスクリームのケータリングサービスです!」
元気に入ってきたのは、ナイスクリーム屋の青年だった。
グリルビーは軽く会釈して、彼の挨拶に答える。
ナイスクリーム屋は他のモンスターに手伝ってもらいながら、ナイスクリームの入れ物を店内に運び込んだ。
あらかた運び込んだ後、彼は店内を見回して、ぽつりとつぶやいた。
「……あれ、アンダインさんは?」
一瞬、店内の空気が変わった。
「えっ、アンダインがどうしたのっ?」
そしてそれを感じたのか感じていないのか、真っ先に尋ねたのはパピルスだった。
「いや……ウォーターフェルからこっちに来たんだけど、アンダインさんがこっちに来るのを見かけたんだよね。
てっきり、彼女もパーティに参加するんだと思ってたけど……」
全員が、思わず顔を見合せた。
「そうか、アンダインもやっぱりパーティに来るんだ!」
「やっぱり、アンダインがいないとね!」
「もうちょっとソース増やしたほうがいいかな?」
そして、モンスターたちは、あきれ返るほど純粋だった。
「……んじゃ、オイラ迎えに行ってくるよ」
さりげなくサンズが挙手した。ああいってらっしゃい、と、誰もそれを止めなかった。
サンズは一人、グリルビーズの外に出た。
そして……
今日は寝ます。
- 144二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 01:14:15
タバコで一服するとアンダインを追う
- 145二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 10:43:43
パピルスを追う
- 146二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 11:05:08
アンダインを探しに行く
- 147二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 13:11:32
アンダインの家まで向かう
- 148二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 13:12:25
- 149二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 17:26:32
- 150二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 18:36:29
サンズはパーカーのポケットからくしゃくしゃになった紙箱を取り出すと、その底をとんとん叩いて、口からこれまたくしゃくしゃになったタバコを取り出した。
魔法で火をつけ、紫煙を吸い込む。魔力を帯びた特殊な薬草で作られたタバコは、サンズの魔力をブーストしてくれる。
もしサンズの読みが正しければ……あるいは、必要になるかもしれない。
粗方吸い終わると、サンズは携帯灰皿に吸い殻を入れた。
「さて、と」
頭の中にスノーフルの地図を書き、アンダインが現れそうな場所の座標を計算する。
ほんの瞬きの間に、サンズの姿が掻き消える。「ちかみち」だ。
サンズの読みは当たった。木立の枝の上に着地すると、サンズはアンダインを見下ろした。
アンダインの様子は……
- 151二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 20:32:49
怒りに震えていた
- 152二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 20:33:42
疲れきっていた
- 153二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 20:58:15
休むことなくニンゲンの別れたあとの足取りを辿っていた
- 154二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 20:59:35
一休みしていた
- 155二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 21:26:45
- 156二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 21:56:49
- 157二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 22:13:23
アンダインは一人、何事かぶつぶつと呟きながら、スノーフルの森を進んでいるところだった。
確かこの辺りには、パピルスがニンゲン用に作ったパズルがあったはずだ。
尤も、それもニンゲンが解いた後に放置した為に、アンダインは素通りするだけだったが。
「……」
サンズは木立を「ちかみち」で飛び移りながら、アンダインの後を追った。
人の顔色で何を考えているか演算するのは得意だ。だからサンズは、そのようにした。
……苛立った顔。理不尽に苦しむ顔。疲れ切った顔。そして……
サンズは、猛烈に嫌な予感がした。
(……アルフィー……?)
アンダインの足は休めず、しかし憔悴しきった顔を見たら、彼女の名前が頭をよぎった。
そうだ、アルフィーだって、パーティに呼ばれていたはずだ。メタトンだって。
しかし、彼女はまだ、グリルビーズに姿を現していない。
(……どうする?)
アンダインはこのまままっすぐ行けば、街を通らざるを得ないだろう。
しかし、そこでどんな会話が交わされるか……
一方アルフィーは、ホットランドにまだいるのかもしれない。
しかし、嫌な予感が頭から拭いきれなかった。
サンズは……
- 158二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 22:17:21
それでも話しかける
- 159二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 23:04:24
まずアルフィーに会う
- 160二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 23:09:17
アンダインを止める
- 161二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 23:15:58
何をしているのかもう少し後をつける
- 162二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 23:20:04
- 163二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 00:14:54
- 164二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 08:32:42
シビアだなこの世界
- 165二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 11:30:02
- 166二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 11:54:08
それでもサンズは、アンダインに声をかけた。
「よお、アンダイン」
瞬間、血走ったアンダインの目が、サンズを射抜くように睨みつけた。
まるで槍の切っ先の如き鋭さだ。
そんなアンダインを見て、サンズは口を開いた。
- 167二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 13:22:57
どこへ行く気だ?
- 168二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 13:27:44
まだあのニンゲンが気になるか?
- 169二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 13:28:59
アルフィーを探してるのか?
- 170二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 13:32:25
パーティーに出るかどうか決まったか?
- 171二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 15:40:37
- 172二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 20:37:04
- 173二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 21:48:02
「……あー。ちょいと、オイラの話を聞いてくれないか?」
アンダインは、相変わらずサンズを睨みつけている。
が、槍を振り翳さないあたり、少なくとも話を聞く気はあるらしい。
サンズは肩をすくめた後、話し始めた。
「なあ、アンタ。ここんとこずっと、ニンゲンの足跡を辿ってたんだろ?」
「……!」
図星のようだった。アンダインの槍を握る手が震える。
「……それなら、何だと言うんだ」
「アンタも、あのニンゲンの行動……納得してないんじゃないか?」
ぎり、と、アンダインが牙を食い縛る。
「だから!何だと言うんだ!」
「元から違和感はあった。それをさっき、アルフィーにも言われた。……違うか?」
アンダインは、今度こそ言葉を失った。
「……お前、どこから見てたんだ」
「ついさっき、木の上から」
もちろん嘘はついていない。アンダインの顔色から、多少察しがついただけだ。 - 174二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 22:37:49
「へへ。んじゃ、驚かせたついでに、もう一つ驚かせてやるよ」
サンズはウインクして言った。
「なあ。オイラが、アルフィーの言った事、そっくりそのまま当てられたら……オイラの言う事、一つ聞いてくれよ」
「……何?」
「ああ、これは約束じゃないぜ。賭けだ。オイラ約束は嫌いなんだ。ギャンブルは好きだけどな」
アンダインは、改めてサンズと向かい合った。仁王立ちになり、相手を睨む。
「ならば当ててみろ。アルフィーがわたしに何と言ったか……!」
ここまでは、なんとか自分のペースに持ってくる事が出来た。
そして……これが、トドメの一言だ。
「あのモンスターを殺したのは、あのニンゲンの意志ではないかもしれない」
アンダインが、目を見開いた。 - 175二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 23:35:59
「へへへ。ビンゴだな。アルフィーはずっとニンゲンを追っかけてただろ?
それに、オイラも約束があって、後を追いかけてたからな。
多分、同じような引っ掛かりを感じてるって思ったんだ」
アンダインは、サンズを見た。信じられないものを見る目。しかし、同時に納得もしている目だった。
「お前……どこまで知ってるんだ?」
「これから調べるつもりだ。でも、アンタ、その顔は……納得いくところもある、ってところだな。
ニンゲンの行動について……な」
今度こそ、アンダインは黙った。手から槍を消して、まっすぐサンズを見つめた。
「……で」
「ん?」
「お前は賭けに勝ったんだろ。言うことを一つ聞けと言った。その言うこととはなんだ。さっさと言え!」
こういう時、アンダインはまっすぐだ。
サンズはお言葉に甘えて、一つ聞いてもらう事にした。
それは……
今日は寝ます。
- 176二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 23:39:05
パーティーに来いと言うサンズ
- 177二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 00:02:33
一緒にそれについて詳しく調べてほしい
- 178二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 09:07:57
強行策は一旦脇に置き、ニンゲンの行動の違和感を無視せず振り返るべきだ。その真っ直ぐな意志は尊重するがクールダウンも大事だぜ
- 179二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 11:11:14
ひとまずアルフィーと和解してくれ
- 180二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 12:57:29
- 181二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 16:06:59
- 182二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 16:50:42
「ま、こんなこと言われても難しいのはわかってるよ」
サンズは頭を掻きながら言った。
「でも、まあ……一旦、ニンゲンへのその気持ちは、よそに置いておく、っていうのはどうだ?」
「……ニンゲンへの気持ち……」
アンダインが復唱する。
「そ。一旦でいいぜ。その代わり……パーティ終わったら、オイラとアルフィーが手伝うからよ。
アルフィーにも言われたんだろ?ニンゲンの調査しようって。
あのニンゲンが誰かの意志で動いてたなら、そいつの意志を探ろうって」
どうやら、また図星だったらしい。二の句が継げなくなったアンダインに、サンズは言った。
「な。憎んだり恨んだりするのは、アイツが本当はどういうつもりで動いてたのか、知ってからでもいいだろ?
そして、手を差し伸べた。
「だから……帰ろうぜ、アンダイン。パピルスやロイヤル・ガードのイヌたちも待ってる」
「……サンズ……」
アンダインはしばし迷っていたが、やがて意を決し、その手を取った。握った。強く強く握った。
「わかった。わたしは約束を守るモンスターだ。だから、今日のところは棚上げしてやる。
だが、もし、調査の結果、どこかに悪意があったなら……わたしは、もう止めないからな」
サンズの手を握る手に、力が籠る。
「わたしは約束を守るモンスターだ。だから、お前も約束を守れ。いいな」
「……わかったよ。オイラ、あんまり約束って好きじゃな」
「いいな」
サンスの手がみしみしバキバキと音を立てる。ワオ、と思わず声が漏れた。
「こういうところが流石だよな」
「何の話だ?」
ともあれ、アンダインから殺意は少し薄れている。サンズとしても及第点だろう。
「んじゃ、改めて……帰ろうぜ」
そう言ったところで、サンズはふと思い出した。
「ところでアルフィーは?会ったんだろ?」 - 183二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 17:37:50
アンダインの顔色が変わった。
「……わたし、そうだ、あの雪だるまの近くでアルフィーに止められて……
でもわたしは、ろくにアルフィーの話を聞かなかった。
そして……アルフィーを置いてきてしまったんだ……!
くそ!! ニンゲンを置いておくにしても、一体何をやっていたんだわたしは!」
アンダインは、自分のしでかしたことに、心底驚き、そして後悔しているようだった。
「……アルフィーの元に行かないと!」
「ああ。そうだな」
サンズはアンダインの手を握りなおした。
「お前、何を」
「オイラちかみち知ってるのさ」
そして、二人はアルフィーの元へ急いだ。
アルフィーは……?
- 184二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 18:36:11
疲れて机で寝ている
- 185二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 18:37:00
サンズやアンダインのようにニンゲンの足取りをたどっている
- 186二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 18:37:59
あのニンゲンは何者かに操られていたのかもしれないとトリエルに報告
- 187二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 19:05:18
また監視カメラの映像を眺めていた
- 188二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 19:06:20
- 189二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 21:39:30
- 190二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 21:55:49
(……伝えなきゃ……他の人にも、伝えなきゃ……)
アルフィーはスノーフルの雪の中、グリルビーズに向かって歩いていた。
足元が冷たい。風が冷たい。アンダインと口論になったせいだろうか、だんだん目もかすんできた気がする。
今日は確かパーティの日だった。パーティにはトリエルも招待されていたはずだ。
あのニンゲンを慈しんでいた女王には悪いが、それでも、これは伝えなければいけないことだった。
(……女王様に話して、どうなるかわからないけど、でも……)
それでも、アルフィーは伝えようと思った。
もし次落ちてきたニンゲンが、同じように、誰かに操られていたとしたら……
(……ああ、でも……)
慌てて白衣だけで出てきたのが間違いだった。寒い。非常に寒い。スノーフルの環境は、アルフィーには寒すぎる。
(……も、もうダメ……)
そう思って、跪いた時だった。
「アルフィー!!」 - 191二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 23:14:29
気付けば、アルフィーはアンダインに抱き留められていた。
「あ、アンダイン……?どうして……?」
「アルフィー、わたしが悪かった。
例えニンゲンを憎んでいても、お前は、お前とだけは、こんな事になっちゃいけなかったんだ。
すまなかった、アルフィー……すまなかった……!」
アンダインはアルフィーを抱き締め、その旨に顔を埋めた。
「……アンダイン……その、わ、わたし……わたしも、ごめん……
あなたの気持ち、何も考えてなかった……」
「アルフィー……」
二人はそうして、しばし見つめあっていたが。
「……くしゅんっ!」と同時にクシャミして、
「……とりあえず、中に入らないか?」
という、サンズの一言で、慌てて二人はグリルビーズに入った。 - 192二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 23:38:13
「……そう、そんなことが……」
アルフィーたちは、先にグリルビーズについていたトリエルに、その事を話した。
他のモンスターたちも、ゆきだるまのかけらも、みんな、神妙な面持ちで聞いている。
「わかりました。アルフィーたちに、この件の調査を命じます。
もし、次に子どもが落ちてきて、その子が自分の意思に反して操られているのなら……わたしも、見過ごす事は出来ません。
わたしは、子どもたちの味方でありたい。それがモンスターでも、ニンゲンでも。子どもが傷つくなんて、あってはいけないもの」
「オレさまもそう思うぞっ!やっぱり、小さい子は大事にしないとっ!」
パピルスも横から続く。
他のモンスターたちも、そうだそうだと頷いた。
モンスターたちのざわめきが落ち着くと、トリエルはまた口を開いた。
「……ですが、今日はまず、ゆきだるまさんが企画してくれた、パーティを楽しみましょう。
みんなのためのパーティですもの」
ゆきだるまのかけらが、嬉しそうに揺れる。
そんなわけで、みなは一旦、このパーティをきちんと楽しむことにした。
パーティでは……
今日は寝ます。
- 193二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 23:40:59
パピルスのスパゲティが思いの外好評だった
- 194二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 23:52:31
パートナーを楽しみつつもあの喋る花の口調が何かにに似てる事を思い出すトリエル
- 195二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 00:51:51
みんなに話をせがまれる雪だるま
- 196二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 10:56:15
ドーナッツを配るマフェット
- 197二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 13:09:44
- 198二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 19:58:03
- 199二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:24:07
「ってことで!オレさまのスパゲッティをグリルビーさんが温めてくれだぞ!召し上がれっ!!」
出てきたのは、ほんのりピンク色のスパゲッティだった。
「……パピルス、この色は……?」
「トマト派のモンスターもミルク派のモンスターもどっちも楽しめるように混ぜたっ!!」
ナイスアイディアとばかりに胸を張るパピルスを見ながら、みんな恐る恐るスパゲッティを口にした。
「……おいしいわ!」
「ホントだ。うまいよパピルス」
そう、それが意外なほどおいしかったのだ。
トマトのクリームスープ風とでもいうのだろうか、トマトの酸味をミルクのコクが包み込んで、とてもおいしい。
グリルビーが多少手を加えたのかもしれないが、それでも、元がおいしくなければ、この味にはならないだろう。
「ホントッ!?ニャハハ!このいだいなるマスターシェフパピルス様が、またおいしいスパゲッティを発明してしまったなっ!!」
楽し気なパピルスを横にサンズは、
「……来年を待たなくてもよかったのか……」
と呟いた。
アンダインも、何とも言えない顔で、スパゲッティを啜っている。
「どう?どう?おいしいっ?」
それをパピルスがキラキラした目で見つめている。
「ああ……とっても、おいしいよ」
アンダインが、素直にそう言った。
途端パピルスはますます目をキラキラさせて、
「ウヒョウ!兄ちゃん、アンダインにほめられたよっ!料理やっててよかったっ!!」
と、兄に報告しにいった。
「ああ。やったな、パピルス」
「うん、オレさまやったぞ!!」
兄弟でグータッチするその様を、トリエルが微笑ましく見守っている。 - 200二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:40:12
スパゲッティを啜りながら、アンダインとアルフィーは、並んで座った。
「……アルフィー……」
「……うん」
「……悪かった。わたしは、冷静じゃなかった。恨みで目が眩んでた。本当に大事な物が見えなくなっていた」
「……うん」
「……それでも、ニンゲンへの憎しみは、忘れられない。
だから、あのニンゲンが、何故あんなことをしたのか、それが誰かの仕業なのか……それを知りたい。
アルフィー、お前が言ってくれたみたいに」
「……うん」
「だから……今は、確かめさせてくれ。ニンゲンの真意を。わたし自身の気持ちは、それから、整理をつけたい」
「……うん」
二人は、やっと、久しぶりに、ゆっくり話をすることが出来た。
そして……
パーティが終わった、次の日。
サンズ、アルフィー、アンダインの調査チームは、ニンゲンの真意を確かめるべく、調査に乗り出した。
まずはどこから調べよう?
- 201二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:49:11
見張り小屋付近
- 202二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:54:22
ニンゲンが最初に落ちてきた場所
- 203二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:55:13
ホットランドの小屋
- 204二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:59:20
さいごのかいろう
- 205二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 21:02:12
- 206二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 22:00:43
- 207二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 22:14:27
「……ホテル?」
「ああ、ホットランドまでは調べたからな。ホテルを調べて、その後、コアも調べる」
「な、なるほど!」
3人は、METAホテル前に集っていた。
「まあ、コツコツ調べようぜ」
「コツコツ調べようね」
「「スケルトンだけに!」」
サンズとアルフィーが同時に言って、顔を見合わせた。
「おっと、一本取られたな」
「あはは、サンズなら絶対言うと思った!」
「…………ゴホンッ。行くぞ」
そして、アンダインがあからさまな咳払いをして、先にホテルに入って行った。
「ああっ、ご、ごめんなさいアンダイン!」
そしてその後をアルフィーが追う。最後にサンズが肩をすくめながら、ホテルに入った。
さて、ホテルでどうやってニンゲンの旅路を調べよう……?
- 208二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 22:15:17
このレスは削除されています
- 209二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 22:49:28
>>213まで伸ばして寝ます。
- 210二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 23:00:04
ホテルやその周辺にいたモンスターに聞き込み
- 211二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 01:43:54
ホテルの監視カメラにニンゲンの不審な動きはなかったか改めて見てみる
- 212二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 09:33:46
- 213二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 10:54:32
- 214二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 18:09:08
はさてどうなるか
- 215二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 18:11:28
- 216二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 21:36:12
調査の基本は聞き込みだ。3人はホテルのモンスターたちに話を聞く事にした。
「ニンゲン……よこじまのシャツの子ども、ですか?ええ、こちらのフロントに来ましたよ。
宿泊料を聞いて、その後、お通り過ぎになられました。
変わったところ?……そういえば、特に何もないところで立ち止まられていましたよ。何かを確認するみたいに
……」
「ああ、その子やったら話しかけてくれはったで。せがれの話しましてん。
というか、サンズはんも話してはったやないですか。どないしたんでっか?
……変わったところ?さあ……ちょっと思いつかへんなあ。堪忍やで……」
「ニンゲン?アイツニンゲンだったの?へえ、アレがねえ……
まあオレは、人生の先輩としてアドバイスしてやったくらいだよ。
聞いてんだか聞いてないんだかよくわかんねえ顔してたけどな」
「……ここまで情報がないとはな……」
アンダインが苦虫を噛み潰したような顔で言う。
そもそも、皆、アレがニンゲンだと認識していなかった。
その上で覚えていることといえば、あのニンゲンがぼーっとしていた事くらいだ。
これでは、何の参考にもならない。
アンダインがメモを握りつぶすのを見て、アルフィーは、
「で、でも、人柄を知るって大事だから! それに……何もしてないっていうのも、大事な証言だと思うよ。
つまり、何も不審な点がない、ってことだから……」
と言った。
「でも、不審な点がないと、やっぱりアイツが自分の意思で殺したって事になるだろう」
「そ、それは、その……」
アンダインが降らす氷雨のような声に、アルフィーはまたおろおろと目を泳がせた。
一方サンズはそんな二人を見ながら、自分は自分でメモを取っていた。しかしそれはアンダインのメモより、とても簡素なものだ。
「さ、サンズは何をメモしてるの?」
「なんか必要そうなことだよ。……さ、行こうぜ」
3人は次に、コアへと向かった。そこで、3人を待っていたのは……
- 217二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 22:12:14
メタトンがいた
- 218二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 22:16:47
しんじつのラボのモンスターがいた
- 219二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 22:28:24
サンズにだけガスターの幻が見えていた
- 220二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 22:34:39
ホテルにいたモンスターが追いかけてきた
- 221二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 22:36:20
- 222二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 23:09:21
- 223二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 23:19:03
ホテルを通れば、コアは目の前だ。
ニンゲンが通った時はメタトンの手により複雑に組み替えられていたが、今の内部は比較的シンプルだ。
「……何回かアズゴアに呼ばれて、ここまで来たことがある。
この先のニューホームで、きんいろのはなのハーブティを一緒に飲んだり、ロイヤル・ガードの就任式を、城で行なったり……」
オゾンのにおいが充満する内部を歩きながら、アンダインが言った。
「……あの頃は、まさかこんな事になるなんて、思わなかったな……」
「……アンダイン……あの、その……」
口ごもるアルフィーの頭をポンと撫でて、アンダインは言った。
「いいよ、無理に言わなくても。……それより、調査を進めよう。それが、アズゴアへの供養になる気がするんだ。
それに……あのニンゲンが、誰かを殺したとしたら……きっと、ここだ」
アンダインは、前を見据えた。 - 224二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 23:27:22
その後ろをついて歩きながら、サンズは妙な感覚を覚えていた。
それは、背骨の中を、冷たいものが流れていくような感覚。
何かに届きそうで届かない、もどかしいような感覚。
それでいて、相手の刃は、タマシイに届いているような。
――相手?
それは、一体、今、誰を想像した……?
サンズは思わず振り返る。
そこにいたのは、薄ら白い顔の、影法師だった。
「――っガス」
影法師が、口を開いた。
今日は寝ます。
- 225二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 01:38:59
「don't forget」
- 226二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 08:29:07
実験を始めよう
- 227二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 09:27:18
忘れるな
- 228二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 13:37:26
間もなく二度目の実験が始まる
- 229二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 15:29:54
17番 次なる実験
- 230二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 15:34:15
- 231二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 18:31:50
- 232二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 19:11:09
「――」
突然ノイズまみれの声が、サンズの頭蓋骨に響いた。しかしサンズには、それが何を言っているのか、はっきりわかった。
「実験……何の実験だ……?お前、オイラに何を……」
しかし影法師はサンズの問いには答えず、突然、壁の中に埋もれるように消えていった。
「おい、待て!」
サンズは、ついその影を追いかけてしまった。
「サンズ!?」
「ど、どうしたの……!?」
サンズの様子に気付いた二人も、慌てて彼の後を追う。
影法師が消えた壁は、何の変哲もない壁だった。
「ねえサンズ、一体何が……」
しかし、サンズがその壁に触れた途端、突然、壁の一部が開き、部屋が現れた。
「アルフィー、これは……?」
「わ、わからない……隠し部屋……?わたし、こんなの作った覚え……」
戸惑う二人をよそに、サンズは奥へと進んでいく。
サンズには、確証があった。
実験、そして、この部屋――正確には、この部屋の奥に置かれた機械。
これは、ガスターの置き土産だ。 - 233二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 19:55:38
サンズは、機械にかけられた布をはぎ取った。途端、ほこりが空気中に舞う。
たまらずアンダインとアルフィーは咳き込んだ。
しかしサンズはそんな二人を横目に、機械を調べ始める。
それは、デスクトップPCのようだ。筐体があり、モニタがあり、キーボードとマウスが接続されている。
「サンズ、その機械は一体……?」
ようやく咳が落ち着いたアルフィーが問いかける。サンズはそこで、やっと二人を見た。
「……謎を解くカギだよ。こんな直接的に出てくるとは思わなかったけどな」
二人に話しかけながら、サンズの指はよどみなくPCを起動し、パスワードを入力した。
「……さて、これは、何を調べるPCだと思う?」
- 234二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 20:08:03
地上に出るための研究
- 235二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 20:11:17
ソウルについて
- 236二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 20:18:57
並行世界について
- 237二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 20:26:25
ケツイ
- 238二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 21:13:54
「……あー、並行世界についてっていうのは、かなり近いな」
表示された画面は、ごくシンプルなものだった。
左側に日付と時刻、中央に数値、右側に英数字の文字列が表示されている。
「こ、これって……何の値なの?」
アルフィーが画面を覗き込んだ。しかし、彼女はすぐに一つの事に気付いた。
自分のケータイの画面と見比べて、呟く。
「これ……こっちの一番上の行は、今現在の時刻……だよね?じゃあ、こっちの値は……?」
サンズは、何かを思い出すように、目を伏せた。
「……干渉」
「かんしょう?」
アンダインが聞き返す。
「そう。干渉だ。『コレ』を発見した奴は、そう呼んでた」
画面の文字をなぞりながら、サンズが言う。
「これは……この地下世界への『干渉』のログだ」 - 239二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 22:14:02
「……つっても、これ作った時にはなーんも変化なかったから、そいつはこの実験を後任にブン投げたんだけどな。
もっとやりたいことがあるって」
サンズが軽い口調で言った。
「……何も変化がなかった?だが、今ここには、何行も表示されているぞ」
アンダインが文字列を指さす。
「これはその、つまり、『干渉』を受けたという事だろう?」
「せーかい。……んじゃ、その下の方の日付、見てみろよ」
アルフィーとアンダインが、行を遡って確認した。
最古のログから随分飛んで、そこからは同じ日付で、何十行も小刻みに並んでいる。
それはある日の朝から晩まで延々と続き、そしてある時間で、ぴたりと止まっていた。
かと思えば、そこから何十日か開けて、また小刻みに進んでいる。
そして最新ログは、今まさに、この日、この時間だった。
「サンズ、これって……」
アルフィーが言った。
- 240二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 22:31:30
今この場で何か起こるってこと?
- 241二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 22:38:57
ガスターの研究が続いてるってこと?
- 242二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 22:44:42
もう電源を切って止めた方が良いのではないかと言うアンダイン
- 243二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 22:48:30
- 244二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 23:34:33
- 245二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 01:25:49
このレスは削除されています
- 246二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 10:11:57
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- 247二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 15:42:53
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- 248二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 20:55:29
「もう、電源を切って止めた方が良いのではないか」
先に口火を切ったのはアンダインだった。
「この機械は……何だか、気味が悪いよ」
本当に気味悪く感じているのだろう。彼女の青い肌は、いつにも増して色が薄かった。
しかし、アンダインのその発言が、今度はアルフィーの顔から色を奪った。
「……あ、アンダイン……その……ご、ごめんね、気味悪く思うのはわかるんだけど……」
しばしまごついた後、意を決したようにアルフィーは言った。
「その、も、もう一度、画面を見てくれる……?」
アルフィーに言われ、アンダインは嫌そうに画面を覗き込んだ。
「……さっきと変わりは……いや、違うな……一行増えてる……?」
どうしたことかと首を傾げる。
「サンズ、これは、『干渉』のログなのよね?」
アルフィーの問いかけに、サンズは頷く。
「ああ、そうらしい」
「『干渉』を受けただけ、ログは増える……そうよね?」
「……ああ、そーだな」
ズレたメガネを直しながら、アルフィーは深く息を吸って、吐いた。
「……わたし、見たの。そのログが増えた瞬間を」
アンダインを見据えて、言う。
「それは……アンダインが喋った瞬間だった」 - 249二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 21:20:55
「――どういう、意味だ」
アンダインが、まっすぐにアルフィーを見つめている。
「一体それは、どういう意味だ」
「だから、アンダインが喋った瞬間に、『干渉』のログが」
「だからどういう意味だ」
「か、『干渉』が……」
「ハッキリ説明しろ!アルフィー!お前は科学者なんだろ!?」
ついに、アンダインが怒鳴った。
アルフィーは背を丸め、ごめんなさい、ごめんなさいと、メガネの内側を濡らす。
それでも、しゃくりあげながらも、目元を拭いて、アルフィーは告げた。
それが、科学者の矜持とばかりに。
「……さっき、アンダインが、電源を切った方がいいんじゃないかって、言ったよね。
それと同時に、『干渉』のログが増えた。
……アンダインの、さっきの言葉……それが、外部からの『干渉』の結果なのかもしれない。つまり……」
「……さっきの言葉は、わたしが『干渉』されたってことか。わたしの、意志から出た言葉じゃないって、ことか」
アンダインの理解は、アルフィーはともかく、サンズまで驚くほどに、早かった。 - 250二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 21:49:23
怖いな
- 251二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 22:29:35
「ふざけるな!!」
アンダインが激昂した。
「わたしの意思はわたしのものだ、わたしの心はわたしのものだ、それを、外からどうこうしようなんて……!」
アルフィーは、何も言えなかった。
自分の意思が、外部からの干渉で変えられてしまう。それも、一切の自覚無しに。
それは……あまりにも、恐ろしく、そして、絶望的だった。
サンズは二人を見て、そして、口を開いた。
「……つまり、そういうことだったんだよ」
「どういう事だ!?」
たまらずアンダインはサンズの胸ぐらを掴んだ。サンズの足が床を離れる。
「……もう一度、ログを見てくれ。気味悪いけどな」
しかしサンズは、感情のこもってなさそうな声でそう返した。
「多分、今のオイラたちには、それで、わかる」
「わかる……?」
「ああ」
サンズの声が、目線が、あまりにも凪いでいたものだから、アンダインは毒気を抜かれて、彼の体を下ろした。 - 252二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 23:29:16
サンズは、きし、と椅子を鳴かせて腰かけた。
「ここ、ログ、一番多い日付があるだろ」
確かにサンズの言う通りだ。その日一日に大量にログが集中している。その後は、さっきの分を含めてもまばらだというのに。
「アンダイン、アルフィー。この日、何の日か覚えてるか?」
二人はその日付を見て、そして、同時に言った。
「「ニンゲンが来た日」」
「ご名答」
サンズが答える。
「……待て。ということは……」
アンダインが横から手を伸ばし、画面を上下にスクロールさせる。そして、複雑な顔で、手を止めた。
「…………ああ、やっぱりだ。この時間、わたしはニンゲンと、料理をしていた。
……ニンゲンにもさっきのわたしと、同じような事が起こった。お前は、そう言いたいんだな?」
サンズは、何も言わなかった。それが、答えだった。
――ニンゲンは、『干渉』を受けていた。だから、ニンゲンの行動が、どこまでニンゲンの意志かわからない。
――我々は、『干渉』を受けている。だから、自分自身の行動が、どこまで自分自身の意志かわからない。
それは、いっそ、ニンゲンが自分の意志でやった、という方が、ましな真実と思えた。 - 253二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 23:31:29
- 254二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 23:32:59
見なかった事にする
- 255二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 23:34:44
逆に干渉元を探ってみる
- 256二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 00:16:57
トリエルに報告して自分達だけの情報と言うことにする
- 257二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 00:50:54
見なかった事にする
- 258二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 02:05:31
- 259二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 12:16:23
このレスは削除されています
- 260二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 20:04:09
このレスは削除されています
- 261二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 20:20:10
- 262二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 21:16:05
話し合いの末、3人は結果、それを見なかった事にした。
推察が合っていたにしろ、そうでないしにろ、それは軽率に皆に話すべき事ではなかった。
自分の今し方吐いた言葉が、実は他人からの干渉によるものなのかもしれないなんて、嘘でも本当でも、あまりにも悍ましかった。
3人は、PCに背を向け、部屋を出た。
決めた瞬間、またログが一行増えた事からは、目を瞑ることにした。
オゾンのにおいが全身を包むと同時に、その部屋のドアも消え失せた。サンズがそこを触っても、それはもう、ただの壁になっていた。
コアからホテルへ向かいながら、ややあって、ねえ、とアルフィーが口を開いた。
「……結局、女王様には、なんて報告する……?」
そうだ。どちらにせよトリエルには報告しなければならない。
……どこまで報告する?もしくは、どこまでごまかす……?
- 263二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 21:37:29
ありのままを言う
- 264二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 21:38:48
まだ干渉が続いてることだけを伏せて報告
- 265二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 21:40:06
ある程度ぼかして報告
- 266二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 21:46:30
彼女ならアズゴアがガスターにやらせていた研究を知ってるかもしれない
正直に言う - 267二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 21:49:01
- 268二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 22:06:25
- 269二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 22:14:35
3人はトリエルに報告する為、再び順路へ、すなわち、コアからニューホーム、城へと向かった。
……というか、トリエルに報告しなければならないことを忘れていた。
そうしてやっと城に着くと、トリエルは玉座に腰掛け、彼らの帰りを待っていた。
「おかえりなさい」
トリエルは微笑んでいるが、その顔はどこか険しい。
「……じょ、女王様……その、調査の結果ですが……」
ここまで来るまでの道で、3人は、トリエルにだけは、全てをありのままに話そうと決めていた。
彼女は女王であり、あのニンゲンを深く愛するものの一人だ。
ならば、知っておいた方がいいだろう、というのが、話し合いの結果だった。
サンズと、アンダインと、アルフィーは、自分たちなりに、『干渉』の事実を伝えた。
これを聞いた、トリエルは……
- 270二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 22:37:33
よく調べてくれた、とだけ言う
- 271二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 22:38:51
これを他の者達に教えてはいけないと伝える
- 272二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 22:40:15
誰からの干渉なのか調べられるか
- 273二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 22:41:40
- 274二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 22:47:34
- 275二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 23:06:00
トリエルは、長い長い息を吐いた。
そして、
「……そう。よく、調べてくれました。感謝いたします」
と、感謝を述べた。
それだけだった。
外はいい天気だった。花が咲いていた。小鳥が歌っていた。
ややあってから、トリエルが言った。
「……久しぶりにバタースコッチシナモンパイを焼いたの。みんな、疲れたでしょう?甘いものを食べて、ゆっくり休みましょうね」
それは、久方ぶりの女王としての彼女ではなく、お節介なおばさんの彼女としての言葉だった。
トリエルに言われ、3人はニューホームへと戻っていく。
「あっ、兄ちゃん!おかえり!」
ニューホームでは、パピルスが待っていた。
「兄ちゃん、アンダイン!聞いて聞いて!女王様も、オレさまに料理教えてくれるんだって!
あのスパゲッティがおいしかったから、練習すればもっともっとおいしくなるって!
ウヒョウ!オレさまってばゼントユウボウ!」
きゃっきゃとはしゃぐパピルスを、アンダインは思わず頭を撫で、サンズはハグしていた。
「……そうか。よかったな、パピルス」
「お前なら、きっともっとおいしいパスタが作れるようになるよ」
二人に同時にスキンシップされ、パピルスは思わず眼眼窩を白黒させた。
その撫でる手が、抱きしめる体が、どこか震えているように感じたからだ。
だが、パピルスはその事に触れなかった。
「……うん!オレさまがんばるね!」
きっとそんな心配を、今の二人は求めていない。だから、パピルスは笑った。笑ってみせた。二人のために。 - 276二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 23:31:07
- 277二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 23:33:17
日常へ戻った
- 278二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 00:45:16
更なる真相を調べるアルフィーとアンダイン
- 279二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 01:21:48
真相を知った者たちはこのことをずっと秘めたまま生きていく事を決めた
- 280二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 01:23:53
- 281二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 09:47:09
このレスは削除されています
- 282二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 16:38:43
このレスは削除されています
- 283二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:00:13
- 284二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:21:16
結局――地下には、日常が戻ってきた。
トリエルが皆を励まし、アンダインはホットドッグスタンドで働き、パピルスはスパゲッティ作りに余念がない。
アルフィーはラボで研究を続けているし、メタトンは相変わらず地底のスターだ。
そして、サンズはといえば……まあ、相変わらずである。
しかし、彼らは知っている。この日常の皮を一枚めくったところには、誰のものとも知れない『干渉』が張り巡らされていることを。
だから、彼らは努めて目を逸らす。あんな事はなかった、と、忘れようとする。
彼らは、皆が知らない秘密を抱えたまま、日常を過ごすフリをしようと、決意した。
そのつもりだったのだ。 - 285二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:23:54
その時。
サンズの持っていたケータイが鳴った。
発信元は……不明。
サンズは、無性に、嫌な予感がした。
この電話に、出てはいけない。
出ては、いけない。
しかし、サンズは――それが『干渉』なのか自分の意志かわからないまま――電話に出た。
「……もしもし?」 - 286二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:24:04
「⚐︎⬥︎♋︎❒︎♓︎♎︎♋︎」
- 287二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:24:24
▦▦▦▦▦▦▦
▦▦▦▦▦▦▦
▦▦▦▦▦▦▦
▦▦▦▦▦▦▦ - 288二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:26:36
むかしむかし ちきゅうには
ニンゲンと モンスターという
―――
――
―
Betrayed Undyne Ending→interference with the will Ending
そしてニンゲンは、次のNルートを周回する事にした。 - 289二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:36:13
無常だ…
- 290二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:47:31
………………
…………
……
🌼<ハロー! ボクは……
🌼<って キミは なのらなくても しってるよね? - 291二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:49:40
🌼<……うん
🌼<しょうじきに いうと ボクも おどろいてるよ
🌼<だって ボクは きりきざまれたからね
🌼<ここに ボクが いるのは……
🌼<……だれかが 『ふくせん』を はってくれたからかな? - 292二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:53:34
🌼<………………
🌼<…………
🌼<……
🌼<……『ニンゲン』は ボクの マネを してるみたい
🌼<でも ボクが いままで なにを してきたのかって……
🌼<はなすと したら それは 『アイツ』しか いない
🌼<どこで ヒトの はなしを ぬすみぎき したのか しらないけどね…… - 293二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:59:41
🌼<…………
🌼<…………
🌼<これ きこえてるのかな……
🌼<ハロー? - 294二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:07:09
フラウィー?
- 295二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:14:50
- 296二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:16:25
スマンスマン
割り込むのもアレだと思ってた… - 297二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:18:33
🌼<いいよ べつに……
🌼<さみしくなんて なかったしね!
🌼<…………
🌼<えっと どこまで はなしたっけ……
🌼<……ああ そうだ
🌼<『ニンゲン』が ボクの マネをしてる って はなしだ……
🌼<……ねえ キミたちは きづいた?
- 298二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:20:33
知らない
- 299二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:21:27
気づかなかったお
- 300二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:21:31
🌼<ここなら なぜか ボクにも わかるんだ
🌼<あの『ニンゲン』が どんな 『こうどう』を いままで えらんで きたのか……
🌼<…………
🌼<はじめに アンダインが しんだ
🌼<つぎは エリアのボスは だれも しななかった
🌼<……こんご ためせるのは……
🌼<だ れ か が し ぬ け つ ま つ だ け だ - 301二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:26:38
🌼<あの おばさん だけが しぬ けつまつ
🌼<パピルス だけが しぬ けつまつ
🌼<メタトン だけが はかい される けつまつ
🌼<おばさんと パピルスが しぬ けつまつ
🌼<おばさんと アンダインが しぬ けつまつ
🌼<おばさんと パピルスが しに メタトンが はかいされる けつまつ
🌼<おばさんと アンダインが しに メタトンが はかいされる けつまつ
🌼<みんな しぬ けつまつ……
🌼<ボクには わかる
🌼<あの 『ニンゲン』は すべての し の ごじつだんを みる つもりだ - 302二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:29:46
そう言う表現するとあのニンゲン極悪人だな…
- 303二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:30:06
🌼<………………
🌼<……ねえ
🌼<ボクが いうのも なんだけどさ……
🌼<……
🌼<キミたち あの 『ニンゲン』に つぎも つきあうの?
🌼<ボクは とめない けどね……
🌼<…………
🌼<ああ でも つぎは ボクも まぜて くれたら なんて…… - 304二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:31:39
ええんちゃう…?
- 305二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:37:31
ええんやで
- 306二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:40:31
🌼<ごくあく……?
🌼<たしかに そうかもね
🌼<すべて こうきしんから やってる こと だろうし……
🌼<……でも それに つきあって 『かんしょう』 してる キミたちも……
🌼<……なかなかの 『こうきしん』 だよね
- 307二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:41:59
そうか……干渉してるのは俺達だったのか
- 308二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:42:33
ああそんな…
- 309二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:43:47
- 310二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:45:56
モンスターも落ちてきたニンゲン殺したり殺そうとしたりたし
どっちもどっちだって!! - 311二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:48:19
- 312二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:49:08
またとんでもないことになりそう
- 313二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:51:34
どうすりゃええんや…
- 314二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:56:33
キャラより邪悪なのは俺達だった…?
- 315二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 21:59:38
- 316二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 22:09:50
🌼<……けはいを かんじる……
🌼<『ニンゲン』は つぎの けつまつを はじめる つもり みたい
🌼<……さっきも いった とおり……
🌼<ここから さきは ぜったいに だれかが しぬ けつまつだ
🌼<……キミたちが せめて いい し と いい ごじつだんを えらべる ように いのってるよ
🌼<あと……ボクの でばんもね!
🌼<……じゃあ また あとでね - 317二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 22:12:19
じゃあね
- 318二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 22:14:02
「神々の遊び」という言葉が頭に浮かんでしまったお…
- 319二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 22:14:23
グッバイフラウィー
次こそは君が生きてる世界だといいね - 320二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 22:17:08
- 321二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 22:19:01
おつ です
- 322二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 07:22:35
🌼<……あさに なって みかえしたけど……
🌼<パピルスと アンダインが しぬ けつまつと……
🌼<パピルスが しんで メタトンが はかいされる けつまつと……
🌼<……ほかにも ぬけてる けつまつが あるかも しれないけど いいや
🌼<こんかいは ボク でばん なさそう だし……
- 323二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 15:47:02
アンダインは ころしたかったけど しんでほしいわけじゃなかった