【一応閲覧注意】伊織殿?どこにいるんだ?

  • 1二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:29:48

    ここだけ正雪先生の眼が、経年による劣化で見えなくなった世界

  • 2二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:36:01

    お労しや正雪先生…

  • 3二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:36:32

    思ってた方向より嫌な方向の閲覧注意だったわ...

  • 4二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:37:08

    本当に経年劣化するかはともかく
    どうして…どうして…

  • 5二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:37:38

    もう光見えなくなっちゃったねぇ…

  • 6二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:37:48

    光が…光がない…

  • 7二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:37:55

    先生を光で導いてくれ伊織!

  • 8二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:38:27

    >>7

    その光が見えないんだよ

  • 9二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:39:07

    でもこの世の闇も見なくて済むぞ

  • 10二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:40:03

    スレ画で気づくべきだった…
    どうして段々と見えづらくなった
    段階で相談しなかったのだ…

  • 11二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:40:09

    >>9

    それは目を背けるのと同義だからこの人は望まないと思うよ

  • 12二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:42:15

    >>8

    そこは闇の中に光が見える的な比喩であってだな

  • 13二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:44:25

    ゴルドルフ所長が号泣するからやめたれ

  • 14二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:45:35

    本当に目だけか?他の内臓も劣化してきてない?

  • 15二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:46:53

    サムレム本編だと伊織の在り方に光を見たんであってだね。
    もしかしてこの世界線の維織殿って物理的に光っておられる?

  • 16二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:47:49

    >>14

    ご飯は食べられるか?耳は聞こえるか?

    触れられたらわかるか?

  • 17二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:48:07

    >>15

    繊維みたいな名前のキャラがおってだめだった

  • 18二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 14:55:32

    このレスは削除されています

  • 19二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:13:40

    >>14

    腑は問題ない、飯も食える

    >>16

    …すまない伊織殿、もっと大きい声で言ってくれないか?

  • 20二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:15:28

    耳が聞こえなくなってるって事は五感から先に消えているのか…?

  • 21二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:17:36

    >>19

    正直、そこにいるのが伊織殿なのかもわからないのだが…

    きっと、あなたなのだろう

  • 22二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:18:14

    抱きしめろ伊織
    頼むから

  • 23二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:19:42

    嗅覚や味覚は大丈夫なのか?触覚も大丈夫か?
    助けてカルデア医療班

  • 24二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:20:15

    >>22

    …?

    身体が、妙に動いているのだが

    伊織殿?どうかしたか?

  • 25二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:20:45

    若旦那えもん!
    蔵からなんか出してよ!
    伊織とセイバーあげるから!

  • 26二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:21:23

    抱けーーー!!!抱けーーー!!!(切実)

  • 27二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:21:51

    >>26

    多分感覚すらないから無意味だぞ

  • 28二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:25:10

    >>23

    匂い、味…判らなくなって久しいな

    触れても、何もわからない

  • 29二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:26:04

    救いはないのですか!?

  • 3024/02/19(月) 15:26:53

    >>29

    そこになければないですね((🍷))

  • 31二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:27:41

    助けてキルケー!キュケオーンいくらでも食うから魔術で何とかしてくれー!

  • 32二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:28:24

    手を握って「わかるか正雪、俺はここに居る」って言ってあげてほしい…

  • 33二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:29:29

    そして>>31は豚になった

  • 34二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:30:40

    わからなくてもいいからずっと抱きしめて、先生が無くなるまでずっと声をかけてあげて欲しい

  • 35二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:33:29

    >>32

    >>34

    ああ、またひびが入ってしまった

    すまない伊織殿、今日はここまでのようだ

  • 36二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:39:17

    救いはあの浜で死にましたァ!!

  • 37二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:40:56

    >>35

    先生…体のヒビってどれくらいあるんですか…?

  • 38二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:41:25

    >>30

    1が愉悦ってる時点でバドエン確定じゃねーかこれ

  • 3924/02/19(月) 15:44:15

    >>38

    悲鳴が聴きたかっただけなので…

    結局亡くなるけど安らかに、くらいで考えてますね

    ssは書きませんが

    >>37

    全身にうっすらと

  • 40二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:45:12

    アイリさんなら…アイリさんなら直せるはず

  • 41二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:46:53

    パラPの錬金術やキルケーの魔術ならばなんとかなる…カルデア医療班も来てくれ全身にヒビが入った女性がいるんだぞ

  • 42二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:47:46

    第三魔法で魂を新しい肉体に移すしかないですね

  • 43二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:47:50

    これ正雪先生当然のこととして受け入れてるんだよな
    ちょっとぞくってした

  • 44二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:50:46

    >>42

    使えるやつがいねぇ!

  • 45二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 15:52:56

    治った後伊織セイバーを筆頭に、多くの人達から「治ったばかりなのに無理しちゃダメ!」って過保護される正雪先生概念はドコ…?

  • 4624/02/19(月) 15:59:17

    >>45

    求めるならば与えよう、戸を叩くならば開け放とう。

    望むならば応えよう、嘆くならば慰めよう。

    神の名によって君を憐れみ、祝福と祈りを授けよう。

    だが、君の望むそれは君自身の手のみによって生まれる。

    ペンを取れ、紙を取れ。新たな時代の産婆と成れ。

    雄たけびを上げろ、少年。君の役目を果たすべき時が来た。

  • 47二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 16:05:18

    >>40

    >>41

    カルデアだとこの辺が頼みの綱なのか

    絶望

  • 48二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 16:05:20

    由井正雪が亡くなった後に送り届けられる新しい『由井正雪』

  • 49二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 16:23:45

    >>48

    綾波概念止めろください

  • 50二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 16:28:11

    新しい由井正雪「宮本伊織? 初めまして、由井正雪だ」

  • 51二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 16:32:45

    >>50

    こんなことされたら伊織含めみんな曇っちゃうよ

  • 5224/02/19(月) 16:44:43

    >>39

    というか少し前に出せるものは出し切ってしまって

    正直クオリティを保てる気がしません

    ssが書きたい人は自己責任でお願いします

  • 53二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 16:48:15

    >>50

    記憶がないのはサーヴァント的にはおかしくないんだけど人の心よ……

  • 54二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 16:58:05

    このレスは削除されています

  • 55二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 17:00:13

    こんな感じですか?わかりません><


     同じ声。同じ顔。同じ匂い。同じ身体。

    「何故、そんな顔をしているのだ……?」

     怪訝そうな声。声音は同じ。だが、その声に込められた感情はまるで違う。かつて宿した熱はどこにもない。

     こちらを慮って、微笑むようなあの仕草はないのだ。

    「貴殿と私は初対面だったはずだが」

     はてと、目の前の『由井正雪』は首を傾げる。

     あぁ、そうだ。

     初対面だ。

     彼女とは初対面になってしまった。

     俺と共に過ごした『由井正雪』はもういないのだ。

     『由井正雪』が手を伸ばしてくる。その手にはかつて見たヒビはない。

    「伊織殿……?」

     だが、その声で呼ばれると心の臓が引き裂かれるようだ。

     もう正雪はいないのに、『由井正雪』はここにいる。

  • 56二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 17:03:29

    >>55

    おお…いい…(恍惚)


    よくない(冷静)

  • 5724/02/19(月) 17:10:55

    >>55

    おお、ほんとにssが来るとは思ってなかった

    好きですね

  • 58二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 17:27:14

    >>55

    こんな時でも自分の心の動きを冷静に観察してる伊織が良い

  • 59二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 17:47:43

    このレスは削除されています

  • 60二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 18:30:36

    私が死んでも、何も心配することはない
    何しろ私には代わりがいる
    安心してくれ、伊織殿
    私の意志は生き続ける、あなたと共に

  • 61二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 18:42:09

    >>60

    共に過ごした正雪でないとダメなのだ……

    代わりになどなるものか

  • 62二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 18:43:25

    >>61

    これすら先生には聞こえてないという非情な現実

  • 63二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 18:52:03

    どの正雪も伊織に光を見出して好きになってしまうのに放っておけるのか…?

  • 64二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 18:52:18

    >>61

    (ああ、何を言っているのかわからない

     どんな顔をしているのかわからない

     どんな声をしていたか忘れてしまった)

  • 65二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 18:52:51

    >>64

    (それでも、あなたは私の光だ)

  • 66二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 18:53:14

    このレスは削除されています

  • 67二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 19:08:17

    (どうか、どうかあなたが
     私のいない世でも、平穏に生きられますように)

  • 68二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 19:43:44

    …?…なんだ?…目から何か流れて……教えてくれ…正雪…これはなんなんだ?…

  • 69二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 19:56:36

     正雪が亡くなった。
     それは穏やかな春先の頃だった。冬を越え、ようやく暖かくなった時の事だ。
     微睡むように、微笑むように、正雪は息を引き取った。
     最期は目も見えず、感覚すらあってないようなものだった。だが、それでも穏やかに正雪は笑っていたのだ。
     俺がヒビだらけの手を取ると、感覚がないにも関わらず、花が綻ぶように微笑んでいた。
     間際にも関わらず、彼女の声だけは綺麗なままだった。一方的な彼女との会話も今となっては夢のような日々だった。
     カヤは泣いていた。姉のように慕っていたから当たり前だろう。
     俺は……。
     泣いたのだろうか?
     前後の記憶がない。
     ただ、残酷にも正雪は新たな『由井正雪』を残した。
    「伊織殿」
     『由井正雪』は記憶も知識も引き継いでいるという。しかし、その瞳はびいどろのようだった。経験が皆無なのだ。記録も実感が伴わないのであれば、それはただの記録に過ぎない。
     俺は仕事を言い訳に『由井正雪』を遠ざけた。儀の後に小笠原家に士官していたのだ。正雪の看病で休んでいたのもあって、なまじ嘘ではない。
     『由井正雪』は俺が知る正雪ではない。ならば、『由井正雪』は『由井正雪』としての幸せを見つけるべきだ。
     俺になぞ構う必要はない。だが、
    「伊織殿、おかえりなさい」
     『由井正雪』は今日も長屋で待っていた。
    「何度も言うが、俺に構う必要はない」
    「それでは駄目なのだ」
     何処となく幼い口調だった。
    「貴殿を独りにするなと、してはならないのだと『私』が言っていたのだ」
     『由井正雪』は——、正雪はびいどろのような瞳で幼子のように微笑んだ。

  • 70二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:05:17

    >>69

    良き話や…

  • 71二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:07:49

    良い…自分の想いに気付いた時には何もかもが遅かったってのがとても良い…!

  • 72二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:11:13

    >>68

    やっと泣いてくれましたね♡…伊織さま♡…

  • 73二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 20:25:18

    >>72

    この伊織はもうお前のこと意識する可能性ないかもなあ

  • 7424/02/19(月) 23:49:46

    神ssが投稿されてる…うれしいですね

  • 75二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 03:16:54

    「どうしたんだ、伊織殿?」
    そう言って、『由依正雪』は怪訝な顔をする。
    俺が彼女に顔を近づけ、その瞳を覗き込んでいるからだ。
    「いや、特に深い理由は…」
    「前の私は、目が見えなかったのか?」
    「…ッ!?」
    確信を突かれ、思わずたじろぐ。
    と同時に、自分が自分の思うよりも驚いていたことに気づく。
    「やたらと私の『眼』を、気にしているようだったから」
    すぐ側の『由依正雪』はこてんと首を傾け、こちらに目を向ける。
    「前の私は、大切にされていたのだな」
    深い翡翠色の瞳は、陽光に美しく煌めいていた。

  • 76二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 05:51:27

    ホムンクルスって骨とかも残らんのかな

  • 77二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 08:46:50

     あれはいつだったか……。確か、正雪の身体の機能が徐々に落ち始めていた時期だったか。
     機能低下に伴い正雪の体力は落ちていた。そんな正雪を背負い川辺に出掛けていた。
     普段は着物に隠れてわかりづらいか正雪の身体は細い。背負うとその軽さに眩暈がした。それを隠そうとしているのか、正雪は着物の下にサラシかなにかを巻いて、気付かせまいとしていた。
     しかし、背負うと身体が直接当たる。正雪の気遣いは透けて見えた。
    「伊織殿の背は大きいのだな」
     嬉しそうに正雪は笑う。
    「そして、暖かい」
     正雪は俺に頬ずりする。
    「貴殿はとても優しい」
     俺は優しくなどない。
     そう言いかけて、言葉をグッと飲み込んだ。きっと、今はそんな事を言うべきではないのだ。
     陽だまりを正雪を背負って歩いたそんなあの日。もう二度と味わう事はない日々の名残

    「伊織殿、すまない」
    「……いや、気にするな」
     鼻緒が切れた『由井正雪』を背負って俺は歩く。
     『由井正雪』は正雪そのものだが、正雪ではない。着物越しに感じる身体は肉の感触がする。背に感じる重みは見た目相応の少女のものだ。
    「伊織殿は優しいのだな」
     俺は優しくなどない。どうしても正雪と『由井正雪』を重ねてしまうのだ。

  • 78二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 08:50:01

    >>77

    ふつくしい…

  • 79二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 09:05:00

    恐らくこのスレを開く前の人々は
    「スレタイから察するにヤンデレになりきれない正雪先生でござろうな」
    と推測を立てたと思うんだ
    事実俺はそういう感じだった
    予想の上を行かれた

  • 80二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 10:15:22

    「正雪……」
     今、伊織殿はどんな顔をしているのだろうか?
     もう目が見えない。少し前まで光ならば朧げに捉えられていたが、今は完璧な闇だ。それでも、まだ聴力が生きている。だいぶ聞こえづらくなってしまったが、まだわかる。
     縋るように手を伸ばす。
     指先にはもう感触はない。それ以上先に指がそれ以上進まないので、触れていると判断する。
    「伊織殿」
    「あぁ、正雪」
     愛しい声。でも、もう遠い。
     私の魂はもう現世を離れかけているのだろう。
     それでも伊織殿に名前を呼ばれるとこそばゆくて嬉しい。鼓動が高鳴って、まだ生きているのだと実感できる。
     しかし、伊織殿の顔がわからないのは寂しい。
     指先で必死に伊織殿の顔をなぞる。
     だが、駄目だ。なにもわからない。だけど、
    「そんな顔をしないでくれ」
     きっと泣きそうな顔をしてるのだろう。伊織殿は優しいから。伊織殿の泣き顔は想像できないけど、きっと……。
    「伊織殿、私は幸せだ」
     私は笑みを作る。もう表情筋は上手く動かないが、それでも必死に笑顔を作る。
     伊織殿には綺麗な思い出だけ残したい。


    お労しいものを重ねれば、誰かがハッピーエンドに導いてくれるって本当ですか?

  • 8124/02/20(火) 11:26:42

    >>80

    主よ、誘いを。彼の征く旅路に灯火を。

    その道は闇より暗く、海より深く、また冥府より冷たい。

    迷わぬよう、折れてしまわぬよう、どうか彼の足元に闇を裂く一条の光を授け給え。

    傍らを歩き、彼が倒れた時にはその脚代わりを果たし給え。


    ―――個人的な所感だが、当たって砕けろの精神で突貫したところ、口吸いによって魔力が非常に最適な形で供給され、肉体の修復も可能になった、というのはどうかね?

  • 82二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 11:34:47

     月光にて目覚めた。
    「……あ、あー」
     声帯の確認——問題なし。
     身体の機能確認——問題なし。
     視界の確認——問題なし。
     魔術回路の確認——問題なし。
     由井正雪——問題なし。
     私は『由井正雪』として正しく起動した。
     本来の『由井正雪』の機能では増殖機能が働く事はない筈だ。しかし、儀の際の何度も霊脈に接続した影響か、盈月に当たられた影響でか、増殖機能が働いた。
     増殖したが意識が目覚めなかったのは、『由井正雪』が複数いては世界に都合が悪かったからだろう。
     『いつも通り』の服に着替えて、江戸の町に出る。記憶通りにできた。
    「正雪先生、体調を崩していたのでは?」
     まだ『私』の死を知らない塾生が声をかけてくる。
    「あぁ、問題ない。心配をかけた」
     記憶にある通りに『由井正雪』として対応する。塾生の顔に怪訝そうな顔はない。正しく『由井正雪』として振る舞えたのであると判断する。
     はて、私は何をすれば……。
     あぁ、そうだ。長屋に行かなければ、『伊織殿』に会いに行かなければならない。
     何故かはわからない。記憶にそうあるのでその通りに振る舞う。それが『由井正雪』として正しい事だ。
     そうして、『伊織殿』に会った。
     驚いた顔をされた。死人が歩いていれば、そのような顔もするだろう。
    「宮本伊織、だな。由井正雪だ。前回の私同様よろしく頼む」
     後は事を説明して、死を誤魔化せば、私は『由井正雪』として馴染める筈だ。
    「………」
     だが、伊織殿は記憶にある表情をしない。曇った顔で『私』を見る。
    「伊織殿?私は、なにか間違えた事をしたか?」
    「……いや、そうではない」
     ならば、何故?
     私は『伊織殿』がわからない。彼は『私』の光であると言うが、私にはわからない。

  • 83二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 11:36:56

    >>82

    好(ハオ)!

  • 84二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 11:41:38

    >>81

    型月脳(設定厨)が容易い愛の奇跡を拒絶する

    もっと深い地獄を用意して乗り越えてもらわない!



    って1さんでしたか

    乗っ取るようにSS書いてて申し訳ない

  • 85二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 11:42:59

    この概念の伊織殿は絶対正雪先生に執着してる。

    今度こそ正雪の想いが遂げられるように、目の前の正雪を幸せにするために、そして時折頭に目蓋の裏に浮かんでは消える磨耗して自分を呼びながら自分を認識出来ないあの正雪、その名残を感じる度に涙が流れどうしようもない後悔に心が痛み苦悩の表情を浮かべては今の正雪に心配されて大丈夫だと精一杯の作り笑顔を浮かべるんだけど今の正雪も伊織殿の状態に心を痛めるんだよね

  • 8624/02/20(火) 11:44:53

    >>84

    まァ、ここまでくるとハピエンなんて無理でしょう(断言)

    よくてメリバ、普通に行けばバドエン、とち狂った方法を選ぶならハピエンもある…かも?

    SSに関してはむしろ感謝を。当方文才がなく、こと話の構成にかけては才が皆無でして

    良いものを見れて幸福です、ありがとう

  • 87二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 11:46:49

    >>85

    ループものではないやり直し系か、いいね

  • 88二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 12:48:38

    こんなに酷い、と、こんなに素晴らしい、が両方襲ってくるーーーー!!!!

  • 89二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 12:51:31

    「伊織殿、どうか……。どうか……、抱いてくれないか?」
     私は伊織殿に縋り付く。伊織殿の背に腕を回し、その胸に顔を埋める。
    「それは、できない……」
     伊織殿は私の背に腕を回してくれない。
     これはわかっていた事だ。
     私では前の『私』に勝てない。
     伊織殿の綺麗な思い出になった『私』に私が及ぶ事はない。
     けれど、私は欲してしまう。伊織殿のただ一人の『由井正雪』になりたいのだ。
     目覚めた当初にはなかった欲。私が私と目覚めた後に生まれた欲望。最初は前回の『私』の義理から、今は私の感情から——。
     私は私を見る度に顔を歪める伊織殿を見たくはない。私が伊織殿の傷を深めるとしても、これだけは譲れない。私の独りよがりだとしても、止める訳にはいかなかった。
     独りにさせてはならない人なのだ。
    「伊織殿、我儘だとはわかっている。それでも……!」
     私は狡い女だ。前の『私』ができなかった事をしようとしている。
     こうでしなければ『私』に勝てない。
    「俺に貴殿を抱く資格はない」
    「資格などどうでもいい!ただ今だけでいい私を——私だけを見てくれ!」
     私は叫ばずにいられない。
     私を通して、『私』の面影を見る伊織殿に耐えられないのだ。

  • 90二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 12:54:58

    双方共にお労しいのに、何かこう…クルものがあるな…

  • 91二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 13:00:45

    >>89

    そう、これがこの展開が最も分かりやすい正雪先生の伊織殿に対する勝ち筋


    感情を前面に出して捨て身で押し倒す


    先生はトロトロにされるだろうけど正雪先生の勝利条件は満たしてるからいかな状態だろうが勝ちは勝ち

  • 92二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 13:08:44

    >>89


    「──お願いだ伊織殿、『由井正雪』の私の想いを、遂げさせてくれ……」


    力一杯抱き締めてこう伝えれば伊織殿は折れる


    わたしは、なんてあさましい

  • 93二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 13:10:24

    >>92

    別の人です


    相すまぬ

  • 94二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 13:13:09

    >>93

    お労しい事しか書いてないのでおkです

    >>89 書いた人です

  • 9524/02/20(火) 15:13:29

    ――――ひた。
    正雪の冷たい手が俺の頬に触れる。
    かさついた、ヒビだらけの、小さな白い手。
    その手に触れるのが何であるのか、その指に触れるのが何であるのか。
    曇り陰った眼ではもはや認識できないそれを、正雪は手に触れる感触で必死に確かめる。
    「ああ――やはりわからない」
    「…そうか」
    半ば覚悟していた現実を乱暴に叩きつけられ、正雪は肩を落とす。
    最近では味覚や聴覚、触覚すら衰え始めた。
    医師によれば何れは声も出せなくなり、最期はもの言わぬ植物のように静かに死ぬという。
    寿命を迎え、衰えて死に行くとはこうも、恐ろしいものか。
    何もかもを奪われつつある正雪の首元には、常に死がその生臭い息を吹きかけている。
    「わかっていたことだ、こうなることは
     それよりも、私が死んだ後のことを考えなければ
     塾生たちはいいとして、問題は―――」
    てきぱきと、まるでこれが茶飯事であるかのように死後を案じる正雪を見て、胸のあたりに圧迫感を覚える。
    これは俺だけの不安だろうか、これは俺だけの悲壮だろうか。
    「正雪は強いな」
    掠れた声が、長屋の空気を小さく揺らした。

  • 96二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 15:52:19

    なぜこうも先生は悲恋が似合う設定をしているのか

  • 97二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 16:06:00

    ホムンクルスだから冷静なのか、想い人の前で最期までしゃんとしていたいだけなのか…

  • 98二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 17:11:38

    保守

  • 99二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 17:36:05

    ここスレの二人を見て思った和歌を詠ませてもらう


    ゆきふりし

    おぼろつきよに

    てらさるる

    ひがんのはなと

    おうせのふたり

  • 100二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 18:56:09

    >>99

    よきよき…

  • 101二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 22:48:52

    ほしゅ

  • 102二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 23:31:48

    僕はね
    平らかなる世の為ならば命など欠片も惜しくないと生きていた先生が、命の消える間際に見つけた自分の為の幸せを手放したくないと嗚咽混じりに言葉を漏らす姿が見たかったんだ

  • 103二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 00:05:14

    >>102

    すっげぇすき

    いいよね諦めてた人が最後に足掻こうとするの

  • 104二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 09:11:16

    保守

  • 105二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 09:40:27

    「あの件も引き継いだ、この件もなんとか収まったな」
     指折り数えていく。指折りなどと言うが既に指先は動いておらず、私自身も見えていない。
    「なんとかなりそうだな。後は——、伊織殿」
     その一言に心残りを消して穏やかになりかけた心がささくれ出す。
     私が死んだら伊織殿はどうするだろうか?
     悲しんでくれるだろう。でも、彼の事だ。妹御や友人に支えられて日常に戻るだろう。小笠原家に将来を有望されている御仁だ。きっと士官し、立派に役目を果たして、気立ての良い嫁を娶るだろう。
     ——嫌だ。
     嫌だ!
     それが伊織殿の幸せだと分かっているのに、納得がいかない。伊織殿の隣を歩く女人を私は許せない。
    「伊織殿……!」
     伊織殿の隣を歩くのは私がいい。もっと語らっていたい。もっと見つめあっていたい。
     死の間際になって抑えていた欲望が顔を出す。
    「私は、死にたく、な、い——!!」
     必死に絞り出した怨嗟。しかし、身体は悲鳴をあげる。造られた命は刻一刻と残り時間を告げる。
     もう泣く余力も、怒るだけの気力もない。なにもないのに、私は生に縋り付く。

     まだ生きていたい……。

  • 106二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 09:43:46

    >>105

    人間として女として欲が出てきてしまうのすごく良い

    そして悲しい

  • 107二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 10:27:18

    >>105

    伊織殿も紅玉のじいさんやカヤですら見たことがない表情をしてるんだろうな

  • 108二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 12:50:06

    >>105

    後ろで伊織が聞いてるのを五感が消え掛かってるから気付かない正雪先生…

  • 109二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 13:18:44

    「……っ」
     思わず、唇を噛み締める。歯が唇の薄い皮膚を切り破り、鮮血を溢れさせる。
     俺は、生きたいと叫ぶ正雪に何もしてやれない。
     もう手を握ろうと、その細い肩を抱こうと、正雪には届かない。
     いくら声をかけても、正雪はいつも通り気丈に振る舞うだけだ。俺には弱さを見せない。ただ残される俺の身を案じて微笑むばかりだ。
     打つ手がない。ホムンクルスの生態には余りにも知識がない。ドロテアもホムンクルスの専門家という訳ではない。仮にホムンクルスの専門家を頼って海を渡っても今の正雪には遅すぎる。
     一体、どうすれば……?
     どうする事もない憤りで壁を叩く。
    「……っ? 伊織殿? 帰ってきたのか?」
     その音で俺に気付かれてしまった。
    「あ、あぁ」
    「おかえり、伊織殿」
     正雪は微笑む。先ほどの慟哭など微塵も感じさせぬ仕草だった。
    「………ただいま、正雪」
     俺にはなにも出来ない。
     無力だ。

  • 110二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 14:14:21

    >>89

    の概念的な続き


     『由井正雪』が縋り付いて泣いている。

     俺には抱き返す資格はない。

    「俺に貴殿を抱く資格はない」

    「資格などどうでもいい!ただ今だけでいい私を——私だけを見てくれ!」

     『由井正雪』の慟哭が頭をかき乱すようだ。衝動のまま抱き返してしまいたい。それが出来たら幸せなのだろう。

     だが、俺には本当に資格がないのだ。

     前の正雪に俺はなにも出来なかった。ただただ無力だった。

     だから、俺が『由井正雪』に触れてもまた何も出来ないのだ。期待されても、俺は応えられまい。

     また腕を擦り抜けるように取りこぼしてしまうだろう。

     『由井正雪』は幸せになるべきだ。俺ではなく、もっと他に誰か……。

     考えて、視界が真っ赤になった。誰かが正雪の隣に立つ所を想像して思わず殺意が生まれた。『由井正雪』は俺のなんでもない筈なのだ。

     それでも、俺は……。

    「伊織殿、どうか……」

     そんな顔をしないでくれ。

    「由井正雪……。俺ではダメなんだ」

    「貴殿がいいのだ。貴殿でないとダメなのだ」

     俺はどうすればいい、正雪?




    通りすがりのハピエン厨のマーリンはおりませんか?

  • 111二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 14:16:50

    自分では駄目だと思う一方で、
    他の誰でも駄目だと思うのが苦しくていいね

  • 112二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 14:27:12

    >>110

    何処からともなく正雪先生の脳内へ発せられる念話


    押し倒すのです先生、伊織殿の言質も要りませぬそしてそのままホトに伊織殿のモノを収めるのです。されすれば伊織殿も覚悟を決めまする。そう宿曜盤に記されております。


    やれ、邪道だ信条だ等と男女の争いには枷にしかなりませぬ


    さあ先生、想いを遂げなさいませ

  • 113二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 14:30:01

    >>110

    マーリンはいるよ

    いるんだが来てしまえばそれはスレと言う旅の終わりなんだ

    人は満足すると足を進めるのをやめてしまう

    だから…わかるね?グッドおつらい旅路!

  • 114二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 14:43:54

    このレスは削除されています

  • 115二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 14:45:40

    >>112

    そして言われるがまま想いを遂げようとするんだけど恐慌状態だし上手く入らなくて



    「なぜだ!今だけ、今だけで良いんだ、──それだけで私は、生きて行ける!なのになぜ……お願いだ、はいって、くれ、はいっ、う、うぅ、わぁあん」



    泣きながら伊織殿にまたがりマラを収められないでいる正雪先生



    選択肢



    想いを遂げさせる



    想いを斬り捨てる

  • 11611524/02/21(水) 14:59:41

    この選択肢如何で慶安の変ルートになりそうな気配がしてきて草が生えてきた

    さぁ、個人の愛も、運命も、早い者勝ちだ

    さぁ選ぶと良い

  • 117二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 15:47:05

    くっ
    俺には選べぬでござる
    俺はお労しい感じのSSを積み重ねるしかできぬでござる

  • 118星読みイッチ24/02/21(水) 15:56:41

    >>117

    まぁどっちにしろお労しい感じになるんだろうけどね、伊織殿が初代由井正雪を引き摺るのは変わらないし

  • 119二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 15:59:07

    どっちを選んでもって事は√的に詰みなのか

  • 12011524/02/21(水) 16:07:06

    >>119

    正雪先生のセリフがヒント


    緩やかなのか劇的なのか


    まぁ、書き手に委ねられるからそれすらも変えれるなら変えて良い


    余りにも救いがないと書けなくなるマンでもあるしスレのコンセプト的に筆を託したほうが良さそうな気がして

  • 121二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 16:40:43

    慶安の変自体は のちの浪人の扱いを考えると起こるべきであったと言えるけど汎正雪の末路を考えるとなあ……
    ところで遂げさせるルートでその一回で身ごもってしまった場合、また修羅場っぽい

  • 12211524/02/21(水) 17:03:25

    >>121

    個人的には正雪先生の刀の出自を加味すれば慶安の変が壮大な茶番になりそうな気もする。


    あと正雪先生は高い視座を持ち浪人達の行く末を憂う理想家でもあるならその後の近い未来も手繰ってても良さそうな


    遂げるルートはKey作品っぽくなりそうなそうでもなさそうな

  • 123二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 17:56:21

    115の人とは別人です
    きっとお労しいものを積んでおけば、誰かがハッピーエンドを書いた時にカタルシスが高まるんだ!

     目覚めた後、初めて会った宮本伊織に何を思う事はなかった。ただ前の『由井正雪』の願いなので、宮本伊織に会いに行った。
     『光』なのだ、と言われてもよくわからなかった。
     ただ交流を重ねた。伊織殿はいつも難しい顔をしている。邪険にする訳ではない。ただ『由井正雪』と言う存在が彼を傷つけているようだった。
     それは悲しくて、交流自体をやめようとも思った。だけど、何故かやめられなかった。やめてはいけないのだと誰かが囁く。
    『宮本伊織を独りにしてはいけない』
     それは『由井正雪』という存在の核に焼き付いていた願いだった。
     その時に知った。
     『由井正雪』は平らかなる世を目指した。それは誰もが平等な世界。でも、それは誰も『特別』ではない世界。『由井正雪』は宮本伊織を特別にしてしまったのだ。
     それはどんな『光』だったのか、私にはわからない。わからないから知りたい。
    「伊織殿」
     だから、私は伊織殿のそばにいた。
     そして、気がつけば手放せなくなっていた。前の『私』の意思ではない。私自身の意思だ。
    「由井正雪……」
     そんな他人行儀な呼び方でなくて、私を名前で呼んでほしい。
     どうか、私だけの『光』になって……。

  • 124二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 20:31:49

    >>123

    うおっ重い…

    そうか、誰もが特別ではない世界を望んだ先生が、たった一人を特別にしてしまったから起きたバグなのか…

  • 125二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 20:39:21

     正雪は手を握るのが好きだった。
     俺の手を握っては微笑んでいた。剣ダコばかりで面白いものでもあるまい。しかし、正雪は俺の手を好きだと言う。
     体調を崩す前は特に触りたがった。
     今思えば、正雪は自身の限界をわかっていたのだろう。感覚が無くなる前に、と触れていたのだろう。
     そう思うと俺からももっと触れてやればよかったと後悔がよぎる。
    「伊織殿……」
     『由井正雪』は俺の手を取った。正雪とは違う触り方。迷子が唯一のよすがに縋り付くかのような触り方。
    「……っ」
     大きな瞳に涙をいっぱい溜めて、俺を見ている。
     その姿に胸がズキリと痛んだ。
    「しょう、せ、つ……」
     反射的に『由井正雪』の小さな手を握り返してしまった。
     しまったと思ってももう遅い。小さな手は俺の手の中にすっぽり収まってしまっている。
     俺は離そうとして、
    「伊織殿!」
     嬉しそうに微笑む『由井正雪』——正雪の笑顔に頭が真っ白になった。

     ——俺は手が離せないでいる。

  • 126二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 23:00:11
    お労しい伊正私は伊織殿に何か残せただろうか?

    私と伊織殿は敵として出会った。私は伊織殿の命を奪おうとした。

    出会いとしては最悪だ。

    それから何度も会話と戦を重ねた。運良く今は一緒にここにいる。

    夢のようだ。

    本当に夢のようだ。

    私は幸せだった。

    だけど、それは私だけの幸せではなかろうか?

    布団の中で独り想う。

    伊織殿は幸せだっただろうか?

    忘れて幸せになってほしい。

    ——忘れてほしくない。

    ——彼を独りにしてはいけない。

    ——誰にも渡さない。

    考えるとぐちゃぐちゃになる。

    今の私では伊織殿の顔は見れない。声だけで判断する。だが、答えはない。優しい伊織殿は厳しい言葉を言わない。気を遣った言の葉は私に真意を悟らせない。

    優しいのだ。

    だからこそ、不安になってしまう。

    身体は動かない。日々の体調の不調は不安を募らせてしまう。

    答えなんてないのに……。

    私は伊織殿の優しさに浸ってさえいれば良いのに……。

    私が死んだ後、伊織殿はせいせいしたと私を忘れてしまわないか。

    ——それが伊織殿の幸せになるとわかっているのに!

    籍を入れた訳でも、子がいた訳でもない。それなのに私は伊織殿を浅ましく束縛しようとしている。

    忘れてほしくない。覚…
    telegra.ph

    書くほどに文量が多くなってるんだが、どうすればいい!?


    そろそろ誰かがハピエンを持ってきてくれると信じてる

    お労しいSSしか書いてないので気が引けるので

    誰か115の選択肢を選んでくれ

    (115とは別人です

  • 127二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 23:28:01

    実は正雪には本人も知らない特性があった

    それは正雪が機能停止する際に増殖体があれば、そのうちの一つが記憶、経験、精神全てを引き継ぎ完全な次の『由井正雪』となることだった
    ホムンクルスの長いとは言えない生涯では、増殖したところで知識や研鑽が容易く失われてしまう
    それを防ぎ、新人類としての統率を保つための機能だったのだろう

    新たな体で目覚めた正雪は歓喜した
    見える、聞こえる、触れる
    これでもう伊織殿に悲しい顔をさせることもなくなる!
    かの人の隣をいつまでも共に歩むことができる!

    たまらず伊織の長屋へと駆け出す
    これほどまでに自分の体を軽く感じることはないだろうとの確信があった

    そしてついに宮本伊織の姿が目に入る
    「伊織殿……!」



    これ以上自分が書くとお労しさが地獄みたいなことになるのであとはまかせまする!!!

  • 128二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 23:35:01

    >>127

    場合によってはハピエンも選べる気がする…しない…?

  • 129二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 23:36:09

    ハピエン!ハピエン!!

  • 130二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 23:47:36

    >>128

    このあと5パターンくらい考えて全部地獄になったので、せめてハピエン分岐しそうなところで切りました

  • 13124/02/22(木) 00:10:10

    >>130

    なるほどなァ…じゃあなんか書きますか、ご都合脳ですが

  • 13224/02/22(木) 01:11:19

    ほいよ

    伊織殿、私は「正雪…!?」

    伊織殿が、驚愕の色を浮かべる。

    無理もない、『由依正雪』はとうに死んだのだから。

    動けないでいる彼の元まで駆け寄る。

    「伊織殿、私は——」

    「…待て

     貴殿、何者だ」

    「へ?」

    先程までの驚愕はなりを潜め、ピリついた空気を伊織殿がまとう。

    明らかに私を、敵、と取った雰囲気だ。

    腰に履いた刀は、今にもその刀身が抜かれんとしているところだった。

    「!?

     まっ、待て待て待て待て待ってくれ!伊織殿!!

     私だ!由依正雪!

     本物だ!貴殿ならわかるだろう!!?」

    確かに死人が蘇った、なんて話はにわかには信じがたい。

    私だって伊織殿やカヤ殿が死んだ後、二人にそっくりな人が現れたらまず警戒するだろう。

    だが即座に刀を抜こうとするのはいかがなものか。

    こちらはまだ起動したばかりで動きもままならないのだが?ぷんぷん。

    「…ならば、俺の妹の名を答えてみろ」

    そんな私の心中はいざ知らず、未だ刀に手をかけたまま、伊織殿が呟く。

    「妹?」

    そんなのカヤ殿に決まっているのだが…。

    だが伊織殿は私が答えるまで警戒を解く気はないらしい。

    「本物の正雪ならばわかるだろう

     言え、さあ、早く!」

    そう言われたところで、ああそうか、と心の中で手をつく。…
    telegra.ph
  • 133二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 01:29:58

    >>132

    うおおおお これはワンチャンある!!ハピエンの道が開けたでござる!!

  • 134二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 02:01:48

    >>132

    ありがてぇ、ありがてぇ……

  • 135二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 07:57:01

    >>132

    やったー!

    ハピエンの道きたー!


    るんるんな正雪先生可愛い

  • 136二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 12:47:06

    132さんとは別人

    >>125 の続き的な感じ

    ハッピーエンドの道が開いたので俺は選ばれなかったお労しい√のSS積んでおくよ


     後悔ばかりだ。

     正雪が死んでから、後悔が募る。

     もっと触れ合えばよかった。

     もっと話せばよかった。

     もっとそばにいればよかった。

     いっそ祝言をあげればよかった——。

     後悔は募るばかりでなにもなりはしない。ただただ心に影を落とすばかりだ。

     暖かい陽だまりのような日々だったからこそ、暗く影を落としている。

     今も——、

    「伊織殿!」

     『由井正雪』との逢瀬は後悔を募らせる。

    「今日は良い魚が手に入った。これを煮付けにしよう」

    「あぁ、そうだな」

     正雪と今ここにいる『由井正雪』は別人だ。わかってはいる。

     記憶を有していようと、姿が同じでも、同一ではあり得ない。

    「御御御付けにはこの山菜を使うと思うのだがどうだろうか」

    「いいと思う」

    「そうか。では買い物も済んだ。帰ろう、伊織殿」

    「そうだな、正雪」

     けれど、この暖かさを手放せずにいる。

  • 137二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 21:20:09

    ハピエン来たので便乗で妄想しておくと、前の体が衰弱しきって迎えた死を体感しただけに シン正雪先生と再会できてからは定期的にハグする伊織殿が見られるんでしょうね
    健康的に詰まった肉の温もりや重みに生を実感していくといいよね。

  • 138二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 04:54:31

    保守

  • 139二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 08:17:23
    罪悪感と朝チュン正雪の笑顔を見るのは好きだ。それはとても良いものに思えるからだ。

    目を開けると裸体の正雪が目に入った。朝の日差しを受けて白い肌はキラキラと輝いていた。一見造り物のようだが、その肌はほんのりと赤みがかっており、生と共に色香を放っていた。

    目に毒だと、俺は手を伸ばして正雪の身体に布団を掛け直す。

    「伊織殿……」

    正雪はわりとはっきりした声で寝言を言う。幸せそうに緩んだ口元には微かな涎の跡。俺はそっと指先でそれを拭う。きっと気付いたら、これでもかと言うくらい頬を染めるだろうから、正雪の尊厳の為にも証拠は隠滅しておく。

    俺は身体を起こそうとするが、正雪に阻まれた。よく見たら、眠る正雪の手が俺の着物をギュッと握りしめている。余程強握り締めているせいか、血の気の通わなくなった関節が白くなっている。

    ——どこにも行かせまいとする意志を感じられた。

    「……俺は正雪を置いて何処にも行きはしない」

    俺は身体を起こす事をやめて、一人ごちる。

    正雪が——『由井正雪』が望むがまま、俺は彼女を抱いた。最初こそそれが正雪の望みだからと自分に言い聞かせていた。しかし、痛みすらも俺の与えるものだからと微笑んで受け止める正雪の姿にいつしか理性…
    telegra.ph

    お労しいルートもお労しいままで進行中

    罪悪感に苛まれたまま、幸せを満喫するという板挟み状態です

    もう正しいのかなんて答えを決めないまま過ごせばいいんじゃないだろうか

  • 140二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 17:06:55

    保守

  • 141二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 01:13:32

    贋造生命専門家の若旦那的には機能ごと愛せって感じなのかな

  • 142二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 01:20:55

    たぶん最初の先生も伊織が笑ってくれればそれでよかったんだろうし、増殖した自分が目的を達成できるのであればまだ許容範囲だっただろうから余計にお労しさが
    お互いの脳を焼いちゃったツケは払うべきではあるけれど……

  • 143二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 08:54:29
    月の傍らエンド無名の墓の前に立つ。

    石の下には正雪が眠っている。無名なのは二人目の『由井正雪』が起動したからだ。『由井正雪』が生きてる以上、世間的には正雪が死んだ事にはならない。

    それでも正雪は死んでここに眠っている。名を挿れられぬ代わりに兎の絵を彫った。

    「正雪、俺は……」

    墓前での報告。俺は言葉に詰まって何も言えない。正雪はきっと恨んでいるだろう。二人目の正雪を抱く俺を……。

    ここに眠る正雪にはそんな事すらできなかった。正雪はまるで雪兎のように手のひらで溶けて消えてしまった。けれど、その思い出だけが今も胸を締め付ける。

    飢えとは違う心の空白。

    「すまない……」

    結局口に出たのはそれだけだ。

    「伊織殿」

    隣に立っている正雪が俺を見つめてくる。

    「前の『私』は幸せだった。幸せだからこそ貴殿と生きていたかった」

    「そうか……」

    俺は目を伏せる。ヒビ割れた正雪の儚い笑顔が思い出される。

    「伊織殿、そんな顔をしないでくれ。『私』は——いや、私たちは伊織殿のそばにいたいからここにいるのだ。独りにしない為にここにいる。貴殿と共に生きる為に!

    前の『私』は自分ではそれができなくて、私にそれを託した。

    私は前の『私』ではないのは確かだ…
    telegra.ph

    これはこれでエンドでいいんじゃないだろうか?

    数ある内のトゥルーっぽい

  • 144二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 09:18:37

    >>105の慟哭を聞いたかどうかで

    Happy(?)かTrueか分かれそうなENDですね・・

    聞いてなければ前の正雪を想いつつも想い出に出来そう

    聞いてたらもはや呪いの如く絶対に前正雪を忘れられなくて

    今正雪はいつまで経っても『由井正雪』のままで報われなさそう

  • 145二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 10:06:16

    かわいそうはかわいい

  • 146二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 20:01:51

    保守

  • 147二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 06:44:10

    保守 かわいそかわいいと幸せになって欲しいが両立する

  • 148二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 08:41:15

     一人で前の『私』の墓に参る。
    「きっと、恨む。いや、羨ましいと思うだろう。私は——私たちは未練がましい質だから」
     私は伊織殿の隣にいるべく生まれた。そうあれと起動した。
     でも、本来伊織殿の隣にいたかったのは他でもない『私』なのだろう。
    『伊織殿と生きていたい』
     その慟哭が私の最初の記憶。
    「あぁ、私は伊織殿と生きる。例え、伊織殿にとっては代わりでしかないとしても……」
     伊織殿は時折遠い目をする。私に視線を送るが、見ているのはもっと遠く。きっと、前の『私』。
     その顔を見ると胸がズキリと痛む。
    「私は『私』に勝てない。伊織殿の思い出となっては手も出せない」
     だから、そう言う時は『私』ができなかった事をする。抱きついて、その胸に頬擦りをする。
     『私』じゃない私はここにいるのだと伊織殿に訴えるのだ。
     人は私を純粋無垢だと言う。だけど、そうではない。寿命の限界間際に、『光』——『特別』を手に入れてしまったホムンクルスから生まれた私は生まれた時から純粋ではいられなかったのだから。
     伊織殿は優しいから罪悪感を持ちながら——いや、罪悪感を持つからこそ私を大切にしてくれる。
     酷い女だ。
     周りを全て利用している。
     だけど、私はこれしかできない。
     何を利用しても伊織殿に縋る——幸せにしがみつく事しかできない。
    「どうか安らかに、『私』……」
     私は墓を後にする。伊織殿がいる長屋に帰ろう。



    蛇足風味SS

  • 149二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 10:18:29

    決して不幸とは言えないのに全方向お労しいENDだ・・
    大変好きです

  • 150二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 13:41:59

    基本的に伊織は乾きを抱えたまま生きるしかないからどうやってもビターになってしまう
    となると、何か先生だけなんの障りもなくハッピーっていうのも釣り合いが取れないというか

  • 151二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 15:38:59

    「ん——」
     伊織殿の首元に歯を立てる。
    「っ……」
     甘噛みではない。歯は皮膚を突き破り、血を溢れさせる。口の中に鉄の味が広がっていく。
    「……正雪?」
     伊織殿は私を咎めたりしなかった。ただ声に怪訝の色を潜めて私の名を呼ぶ。
    「——た、戯れだ……」
     どう言ったものかと悩み、結局そう言った。
    「そうか……」
     伊織殿は短く呟くと、私の頬を撫でた。赤く濡れた口元をその手で拭ってくれる。
    「……っ」
     言える訳がない。
     ——前の『私』のように、伊織殿に傷を残したいだなんて……。

  • 152二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 21:59:15

    保守

  • 153二次元好きの匿名さん24/02/26(月) 06:09:38

    保守

  • 154二次元好きの匿名さん24/02/26(月) 08:28:01

    「この匂いは、梅か……?」
     背中の正雪が呟く。暖かくなってきたので、正雪を散歩に連れ出した。痩せた正雪の身体は羽のように軽い。
    「わかるのか?」
     機能停止——死が迫っている正雪には光がない。盲目になっており、もう俺を見ることはない。
    「あぁ、嗅覚はまだ残っているからな。もう春だな。少し前までは冬椿しかなかったのに……」
     少し弾んだ正雪の声に俺まで穏やかな気持ちになってくる。家ばかりではどうしても気が滅入ってしまう。気晴らしにでもなってくれれば良い。
    「伊織殿、何色の梅だ?教えてくれないか?」
    「あいわかった。白く小さいな」
    「……それだけか?」
    「すまない。花を見る事はあまりないのでな」
    「今の私には伊織殿が頼りなのだぞ」
    「……小さい花が固まっていて」
     どうにもこう言うものを語るのは苦手だ。
    「ふふっ」
     そんな俺に正雪は笑う。
    「伊織殿に詩歌を教えねばならぬな。何かいい本を読み聞かせて——」
     そこまで言って正雪は言葉を詰まらせる。読むべき本は既に読めない。
    「いや、いい……。伊織殿、もう少ししたら桜が咲く。一緒に桜を見に行こう」
     俺が読むべきかと言葉に悩んでいたら、正雪はそう言った。
    「——あぁ、そうだな」
    「楽しみだな」
     正雪は笑う。だけど、その言葉は寂しそうだった。
     正雪にはわかっていたのだろう。
     もう正雪と桜を見る事はないのだと——。
    「楽しみだ」
     不安を打ち消すべく、俺も言葉を重ねる。
     正雪はそんな俺をより強く抱きしめた。強くと言っても握れば折れてしまいそうな儚さだった。
     間も無くして、正雪は嗅覚すら失った。

    原点に戻って盲目な正雪先生

  • 155二次元好きの匿名さん24/02/26(月) 16:53:52

    保守

  • 156二次元好きの匿名さん24/02/26(月) 23:35:36

    保守がてら

     正雪に口吸いを求められた。
     少し迷って、求めに応じた。
     唇と唇が重ねる。
     窶れた唇は一概に柔らかいとは言いづらい。でも、初めての正雪との口吸いだった。
     口を離しても、正雪は暫く固まったままだった。
    「………」
    「正雪?」
    「まだか?」
     言葉に詰まる。
     正雪はもう……。
    「……ん? あ……、すまない。
     ありがとう、伊織殿」
     それでも、正雪は微笑む。
     それ以後、この話題は口にする事はなかった。
     だが、夜に正雪が一人で泣いているのを見た。
     かける言葉は未だ見つからない。

     もっと早くすればよかった。
     全てが遅すぎた。

  • 157二次元好きの匿名さん24/02/27(火) 08:36:32

     私では伊織殿の飢えを満たせない。
     私では『正雪』の代わりになれない。
     私では伊織殿を幸せにできない。
     私には何もできない。

     だけど、伊織殿のそばにいて、私だけが幸せ感じている。

     隣で眠る伊織殿の顔を見つめる。
     まだ外は暗く、日は登っていない。落ちきらぬ月だけは僅かな明かり。
     昨夜は伊織殿と交わった。
     私が求めて、伊織殿が応えた。
     私を抱く伊織殿はとても優しくて溺れてしまう。何度も何度も伊織殿を呼んで、更なる快楽求めるを求める私。思い出すと羞恥に頬どころか耳まで熱くなる。
     幸せだと感じる。
     胎を満たされる感覚は堪らなくて、涙が出る。
     でも、不安になる。なにも伊織殿を満たせない私を伊織殿はどう思うだろうか?
     だから、せめてと、私は身も心も伊織殿に捧げるつもりだ。
     それが火に身を投げる事だとしても、彼の飢えを少しでも満たせればいい。
     私は眠る伊織殿の瞼をそっと撫でる。
     飢え乾く貴殿に、僅かなでも糧を……。
     それが傷を抉る行為だとしても……。

     やっぱり、私は『私』に届かない。




    お労しいものもそろそろ需要がないか

  • 158二次元好きの匿名さん24/02/27(火) 13:13:44

    個人的に大変需要しかありません
    ありがとう・・ありがとう・・
    ぶっちゃけこの『何があろうとも絶対に敵わない存在』がいるって大好きです
    スレチですが推しの子のアイみたいなやつ

  • 159二次元好きの匿名さん24/02/27(火) 19:09:23

    しかもこの敵わないものが自分自身っていうのがね
    構成要素は何も変わらないのに、それでも自分と少しだけ違う自分に永遠に敵わないもどかしさとか苦しみ

  • 160二次元好きの匿名さん24/02/27(火) 19:32:41

    >>158

    よかった

    まだ需要があった

    自分しかSS書いてなくて不安だった



    先生はお労しいものが似合うからつい筆が乗る

  • 161二次元好きの匿名さん24/02/27(火) 21:32:46

    >>160

    文才どころか語彙力のない人間なんで

    毎回大変楽しま?・・苦し??・・切な(?)ませてもらってます

    永遠に敵わない『自分自身』良いよね

    ハッピーEDスチルは今正雪と伊織と前正雪のお墓とかだけど

    トゥルーENDのスチルは前の正雪先生単体とかであってほしい(何の話)

  • 162二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 02:38:29

    需要しかないし、こういうお労しい系癖で胸が満たされている……
    自分も出来て会話文やら妄想吐き出すだけなので、書いてくれる人がいるだけでありがたい

  • 163二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 09:30:41
    正雪の願い『私は、死にたく、な、い——!!』

    目を瞑るとかつての慟哭が思い出される。

    正雪の声。涙を流しながら、零した悲痛な声。

    俺の前では決して見せなかった弱さ。

    その願いを叶える事はできなかった。ただ寄り添い、慰めるだけ。無力な俺に正雪はいつも笑っていた。

    筋力は既に落ちており、表情一つ作るのにも苦労していたようだった。それでも俺の前では笑っていた。

    そう見せたいと言うのであれば、そう覚えておくべきなのだろう。美しい正雪の微笑みを——。

    だが、それでも、慟哭が消えない。

    『貴殿を独りにするなと、してはならないのだと『私』が言っていたのだ』

    目覚めたばかりの二人目の正雪が言った。

    俺が邪険にしているというのに、正雪はびいどろのような瞳でついて回った。

    かつての正雪の願いなのだと言う。

    願い。……願い。

    正雪の願いならば、叶えてやりたい。

    何一つ叶えられなかった俺だが、いや俺だからこそ、叶えたかった。

    だが、正雪の願い、とはなんだろうか?

    二人目の正雪と共にいる事だろうか?

    それとも……。

    『私は、死にたく、な、い——!!』

    慟哭が消えない。

    「伊織殿、私は貴殿を愛している——。そばにいてくれ……」

    泣きそうな声で正雪は言う。…
    telegra.ph

    本日も更新です

    甘い伊正SSを別スレで書きながら、こっちもネタを考えると脳がバグる

  • 164二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 10:10:20

    何番目かの正雪が死ぬときに一緒に死んであげるのがいいのかな…
    伊織を一人にしないも満たされて…

  • 165二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 10:15:04

    >>164

    何番目って事は

    数年で正雪先生は入れ替わってるのか?

    別れの度の、新しい正雪との出会いを0から始める

    これは伊織もお労しい事に……

  • 166124/02/28(水) 10:17:26

    量産機は寿命短めであって欲しい

  • 167二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 17:07:06
    我が生涯に悔恨無し宮本伊織貞次、数えにして62の梅の蕾が膨らみ始める頃

    妻としてあった「二人目」の由井正雪はその稼働期間を終えようとしていた



    「──伊織殿」


    布団に横たわるその姿はかつて見た「由井正雪」を思い出すが、些かの違いがあった。


    ひどく弱り痩せてはいたが体のヒビ割れは無く、死の淵にあってなお、その美しさに翳りは無かった。


    「どうした、正雪」


    髪に触れ頬を撫で手を握る。


    少しでも正雪が安心出来るよう、少しでも俺を感じられるように


    正雪の目は読みが不可能な程に白くかすみ、些細な光も眩しく感じ日中に目蓋を開く事を避けるようになった。


    「今更言えることでは無いが、……貴方には過分に迷惑を掛けた、私の我儘に付き合わせた上ここまで気をかけてもらった、それに──」


    正雪の握る手の力が強まる、だがその力は弱く脳裏に目蓋の裏に焼き付いた「あの由井正雪」を思い出す。


    思考が意味のない回転を始める。


    なにかできることはないのか


    無い、打てる手は全て打った。


    カヤに手伝いを願い小笠原家に頭を下げ仕官しドロテア殿に渡りを付け長崎から魔術に関わる品を調達出来るようにした。

    この辺りで正雪に悪阻があり赤子が宿っている事が判り俺達は祝言を挙げた。…
    telegra.ph

    食らうがいい我が渾身の伊正を


    恐らくビターチョコエンド


    イメージは某るろうに〜星霜編のエンディング

  • 168二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 17:19:38

    >>167

    こういうの大好き

  • 169二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 18:40:38

    >>167

    待って・・ 無理・・好き過ぎる・・・!!!!

    本当に本当にありがとうございます

  • 170二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 21:18:11

    うっすらとした不幸の上だと知っててもなお幸せを積み上げていくのいいよね……

  • 171二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 22:26:45

    >>167

    胸がいっぱいでなんもいえねえ……まさにビターチョコエンド……苦悩も後悔もあったけれど、二人には確かに幸せがあったんだ……

  • 172二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 06:46:47

    ほしゅ

  • 173二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 08:41:32

    量産機が何人も入れ替わりで伊織の嫁になった場合
    伊織が天寿を全うした時、全員で迎えに来そう
    量産機が何人もいるってイベントの時のような恐怖映像みたいだけど
    その一人一人と縁を繋いだから、心温まる感じになるんだ
    多分

  • 174二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 08:50:16

    そこに最初の正雪先生がいるかどうかでガラッと空気が変わりそう

  • 175二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 08:53:36

    いる場合、あの世で量産機から話聞いててそれなりに折り合いをつけてくれてることを祈るしかない

  • 176二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 08:56:08

    自分との戦いはfateの華だから……(震え声)

    妻たちを引き連れて、閻魔亭に行ってもらおう

  • 177二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 09:09:23

    正雪先生のことだし、情を交わした量産型のことをズルイと嫉妬することはあろうが、量産型が伊織に幸せを与えてくれていたのなら良かったと納得しそう
    量産型は量産型で、確かに伊織と情は交わしていたが伊織の想いはずっとオリジナルに向いていたことに嫉妬しているけど、伊織があの世でオリジナルに再会して生前の罪悪感やらが解消されたのなら良かったと思いそう
    オリジナルにしろ量産型にしろ伊織が一番なのには変わらないから、自分相手の嫉妬くらいちゃんと呑み下せそうなんだよね正雪先生は

  • 178二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 09:51:36

    >>177

    むしろ、「私は伊織殿が好きだ、そして私ではない由井正雪も伊織殿か好き、なのであれば別段問題は無かろう?いや、むしろ私は嬉しく思う」ってなって伊織殿も「貴殿らが良いのであれば良いが、いいのか??」ってなるほどの博愛主義で何なら正雪先生は複製体に対して母性が湧いたり姉っぽく振る舞ったりしそう

  • 17916724/02/29(木) 09:58:18

    これ>>99も書いた者だが180度くらい違うイメージで書けたのが何か感慨深い


    あとそこそこ刺さる人が出たようなので嬉しく思う

  • 180二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 14:56:54

    むしろ正雪先生(初代)はここまで伊織に想われてたの知らなさそうだから

    あの世で再会したら修羅場云々以前に全員で謝罪大会が開かれそう(ツッコミ役不在のためめっちゃ長引く)

    その後落ち着いてから

    >>177

    >>178

    みたいな展開になりそう

  • 181二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 21:02:28

    ここまで来たら最後まで行きたい保守

  • 182二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 21:04:13

    死後の話まで行くと綺麗に1周した感あっていいね

  • 183二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 06:57:47

    死後にこんな会話をしてほしいな

    本物正雪「久しぶりだな、伊織殿」
    伊織「正雪……!」
    正雪「あぁ、貴殿はそんな顔をして泣いていたのか」
    伊織「……そうか。あの時は視界が……」
    正雪「伊織殿の顔を見るのは久方ぶりになるんだ。もっと良い顔を見せてほしい」
    伊織「……努力しよう」

  • 184二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 08:31:30

    死後会話

    正雪「何人もの私が世話になったな」
    伊織「そのおかげで独りではなかった」

  • 185二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 10:07:11

    閻魔亭のお手伝いをする伊織殿と初代正雪先生と大勢の歴代正雪先生がみたいでござるな

    大女将紅閻魔ちゃん、丁稚の雀九羽、番頭候補伊織殿、若女将候補初代正雪先生、女中歴代正雪先生
    みたいな

  • 186二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 15:56:50

    出禁になってるけど大丈夫ですか宮本伊織(※別人)

  • 187二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 16:50:19

    >>186

    あんな煩悩全開の湯けむり魔人と鉄の理性で煩悩を縛り付ける伊織殿とは似ても似つかないしヘーキヘーキ……多分

  • 188二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 17:16:21

    紅閻魔ちゃんなら人違いなの分かった時点で謝罪とそれなりの対応してくれるし……
    有能な従業員なら歓迎してくれるはず

  • 189二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 17:17:42

    嫁が複数いるのはいいが
    全員同じ顔なのはビビられるだろうけど

  • 190二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 17:24:40

    お子さんは間違いなくいるだろうけど、これまたあの世で大混乱してない?大丈夫??

  • 191二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 17:43:40

    >>190

    でぇじょうぶだ、伊織殿と各母親は子どもの判別出来てるからメイビー

  • 192二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 19:18:41

    何で死後話に行ってからハッピー感マシマシになるんだ

  • 193二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 19:22:03

    >>192

    そりゃあお前、死んだからだよ

  • 194二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 19:27:04

    >>192

    此岸と彼岸で別れ離れになってたんだ

    それが再会したんだ

  • 195二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 19:45:09

    素晴らしいスレだった

  • 196二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 21:25:24

    開始はどうなるかと思ったが
    良い感じの雰囲気で完走しそうだな

  • 197二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 21:35:17

    よきスレでした

    歴代正雪先生は伊織殿の好きなところで古今東西ゲームしてほしい

  • 198二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 21:37:30

    終わり良ければ総て良し
    後から彼岸に来た伊織と量産機の間に生まれたお子さんは、本物正雪先生になでなでされてほしい

  • 199二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 22:05:00

    命という概念と相対することで醸し出される伊織殿の色香に誘われてスレに来ましたが想定以上の物語が見れました。

    ただただ感謝を

  • 200二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 22:06:07

    良いスレでした、ありがとうございます
    あちら側で家族みんなで笑いながら手を振っててくれ

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