【SS】最強なうどん

  • 1二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:26:47

    「トレーナー、お腹は減っていないか」

    「う〜ん、減っているのは減っているけど、どうしたんだドゥラ」
     
     夕日が傾き初めるなか、今日のトレーニング終えて、帰ってきたトレーナー室。そこでジャージから制服に着替え終わったドゥラから珍しい問いかけに少し驚きながらも聞き返す。外に寄り道する際には俺から彼女に食事を誘うことはあった。だが、基本的には彼女から食事のお誘いなんてなかったことから、何かあったのかと疑問が浮かぶ。

     「…よし。では、君も一緒にこれを食べてみないか」

     そう言って、彼女は振り返り取り出したのは、馴染み深い緑色でパッケージされているカップのきつねうどんだった。

    「ドゥラ。誰かに勧められたのか」
     
     取り出したものを見て驚くのも無理もない。ドゥラの家系は優れたウマ娘やアスリートを数多く輩出してきた一族。当然ながら、彼女もその一族の誇りにかけて、最強を証明するためにも日々努力している。その中に当然、食事も含まれている。筋肉を増大させるメニューや減量時用のメニューなどその時々の体調に合う食事をするのも、アスリートの嗜みである。
     だから、そんな彼女がカップうどんを一緒に食べようと誘ったものだから驚かないほうが無理だ。

    「そうだな、実は家を通したオファーで、この商品のWEB限定のCMに出ることになった」

  • 2二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:27:42

     真面目な顔でドゥラはそう言って、これまでの経緯を話してくれた。今、目の前にあるこちらの商品は通常の商品より値段が高めで、中身も多少は良いものになっているとか。その通常より美味しさをアピールするために、商品銘に最強という二文字が入っている。
     そのため、最強にこだわるドゥラにコラボを依頼する形となったと。

     「なるほどな、そういうことか。早とちりして、悪かったなドゥラ」

     「いや、こちらこそ、先に理由を言えば良かったな。それで、君は食べるのか」

    「あぁ、こんな機会ないから、食べるよ。ちょっと、お湯の準備してくるよ」

     「頼む」

     そんなやり取り終えて、俺は部屋にある電気ケトルに水を入れてスイッチを入れる。水が沸くまでの間、カップうどんの蓋を半分に開け、粉末スープを入れる。

    「私は出る身として、商品食べてないのは失礼だと思い食べることにしたのだが、君は日頃、こういったカップ麺とか食べるのか」

    「忙しかったから食べるけど、そんなに食べないかな。俺も久々に食べるよ」

    「そうか。私1人で食べても良かったのだが、せっかくだから、君と食べて、味の共有もしたいと思ったからな」

    「……ドゥラ」

     ドゥラの言葉に嬉しさと驚きを覚えながらも、コトコトとお湯が沸いたのを確認して電気ケトルを持ち2人分のカップにお湯を注ぐ。お湯を入れて、8分後に調理完成。良いものをだからか、長いなと思いつつも、携帯のタイマーを使って完成までの時間を測る。

  • 3二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:28:36

     「そういえば、ドゥラは今回のCMで何やるか聞いているの?」

    「あぁ、耳に狐の耳カバーはめて、うまぴょい伝説を踊ってくれと頼まれている」

    「うまぴょい伝説を!?」
     
     どんなことをするのかと思い、CMの内容を聞いてたが、まさかの内容に驚くと同時に納得する自分もいる。今回の作っている商品の会社のCMは良い意味でハチャメチャな所がある。それは商品をアピールするためなら、どんなことでもする勢いだ。
     そして、そのコンセプトは真面目でストイックな印象のドゥラとは対極な所がある。だからこそのコラボなのだろうと理解しながらも、さすがにうまぴょい伝説を踊ることに対して心配になる。

    「ドゥラ、うまぴょいって踊れるのか?」

     少し不安に思いながらも問いかけた言葉にドゥラは真剣な面持ちで答える。

    「あぁ、問題ない」
     キリッとした表情で言い切った。だが、自分は少々不安を覚える。うまぴょい伝説は踊る時に笑顔が大切になるのだが、緊張しやすい彼女ははたして、本番に固くなってしまうじゃないかと。

    「なぁ、ドゥラがよければ俺もそこに一緒について行ってもいいかな」 

    「……私は構わないが、君はいいのか」

    「あぁ、大丈夫。それに俺もどんな感じで撮影するのか見てみたいからな」
     
     ドゥラには心配だからついて行くと言わずに彼女に同行する目的を告げる。そんな俺の考えが伝わっているか、分からないがドゥラは柔らかい笑みを浮かべながら「そうか、一緒に行こう」と納得してくれた。

  • 4二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:29:11

    >「う〜ん、減っているのは減っているけど、どうしたんだドゥラ」


    これがエアプドゥラの語尾に見えたのでもうSSに集中できない

  • 5二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:29:21

    「トレーナー」

    「出来たな」
     
     お湯を入れて8分が経ったところで携帯のアラームが鳴りカップを開ける。
     様々なエキスが入った出汁のいい匂いが漂う。中にはしっかりと麺が収まっており、食べ応えがありそうだ。

    「いただきます」
    「いただきます」
     
     2人で手を合わせて言い、俺はまず出汁から飲むことに。一口飲むと、さっぱりとしたうま味が広がり体に染み渡る。お次に麺を啜る。モチモチとした太くコシがあり、食べごたえがある。流石は最強という名が付くだけのことはある。

    「トレーナー、麺がモチモチして美味しい」

    「あぁ、思ったより美味しいな」
     
     ドゥラもしっかりと味わっているのか少し頬を綻ばせながら嬉しそうに食べている。さて、メインである油揚げを食べるとしよう。箸に持ってみると、その厚さは一目瞭然。中々、これほどの厚みがある油揚げを齧ることはないだろう。勢いよく、かぶりつく。油揚げのほんのりと甘い味が口の中に広がる。これに加えて、厚みがあるため食べ応えがある。
     
    「トレーナー、油揚げが厚くて美味しいな」
     
    「俺もこれほどの厚みがある油揚げは初めて食べる」

     お互いに感想を言いながら食べているとあっという間に食べてしまった。
     最後に出汁を一口飲むと最初と変わって、油揚げの甘さが出汁に染みたのか、濃厚な味に。

  • 6二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:29:42

    >>4

    ダメだもうそれにしか見えなくなった

  • 7二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:29:49

    「ごちそうさまでした」
    「ごちそうさまでした」
     
    「美味しかったな、トレーナー」

    「美味しかったな」
     2人で感想を言い合いながら、携帯の時間を見てみると、丁度良い時間になっている。

    「トレーナー、たまにはこういう食事もいいな。君がよければ、またしたい」

    「ドゥラがしたい時に俺は何時でも合わせるよ」

     彼女とそう再びやる約束をして、その日はお開きになった。
     後日、CM撮影の時にドゥラと一緒に、狐耳をしてうまぴょい伝説を踊ることになる
    のだが、その時は知る由もなかった。

  • 8二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:30:34

    台詞回しがマヌケすぎる

  • 9二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:55:43

    >>4

    あぁ、句読点いれるべきでした

  • 10二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:56:35

    どうしたんだドゥラ、言い訳かドゥラ

  • 11二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 23:57:28

    ど○兵衛…

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