- 1二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 01:33:05
ヒナ「さて、残った仕事を片付けに…」
コツ…コツ…
ヒナ「…? 足音?」
タタタタ…
ヒナ「足跡……? 足跡を辿ったら足跡が新たに続いていく…?」
…
……
………
ヒナ「これは、一体…? ッ!?で、電気が…!?いや、停電じゃ…」
パッ
ヒナ「よかった、つい…!?こ、ここは…!?ゲヘナじゃ、ない…!?ここは…古い大聖堂…?あちこち壊れてるし、前にトリニティで見たものとだいぶ意趣が違う…」
スタ…スタ…スタ…
ヒナ「!?誰か来る…!今度は本物の人が…!」
???「はぁ…今時こんなところに泥棒が入るはずもありませんでしょうに…こういうものこそあのなかよし部とか言うものに押しつけておけばいいので…いや!クロエちゃんがもしも危ない目に遭っていたら…」
ヒナ(うぅ…ヘイローまで隠さなければいけないから顔を覗き見ることすらできないとはね…)
???「…ま、当然ですが誰もいないでしょう。さて、早く戻って書類を片付けましょう」
スタ…スタ…スタ…
ヒナ(…行ったみたいね…いつまでもここにいるわけにもいかないし、どうにか移動しましょう…) - 2二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 01:33:27
ヒナ(ここは旧校舎なのかしら?元は良さげなのにあちこち朽ち果てていてなんだか勿体無いわね…)
???「ユニせんぱーい、こんなとこにフィールドワークって何しに来たんですかー?」
ユニ「何を言うのかねチエル君。歴史というのは何も遠出するから価値があるというだけでもない。身近なところにも歴史はあるのだよ」
???「それユニパイセンが遠出したくないだけっしょ…」
ヒナ(!?しまった、校舎内に見惚れて接近に気づけなかった…!?)
???「…?待って、なんかウチら以外に誰かいない?」
チエル「えー?待ってください、チエルそういうのダメなんですけど?」
ヒナ(…今の声…イオリ?)
ユニ「そうだぞクロエ君。変化がないからと言ってそういう強引な変化をつけようとするのはやめたまえ。」
クロエ「いやそうじゃなくって…ん?ねぇ、このロッカーの上で浮いてるわっか何よ」
ヒナ(…!!!しまった、ヘイローを誤魔化すほどの余裕が…)
チエル「ど、どうするんですか、開けるんですか!?」
クロエ「うーん…でもこの中にいるのが不審者だったら、ほっといたら大変なことになるし…」
ガチャ、キィィィィ…
チエル「の゛わ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!!!!」
クロエ「誰だ…両手あげてゆっくり出てこい…」
ヒナ「あ、あの…一応、怪しいものではないのですけれど…」
ユニ「ふむ。気持ちはわかるが君。生憎そのセリフは怪しいやつが開口一番にいうものだ。自身の不信を晴らしたいというのならとりあえずまず名前の一つでも名乗ったらどうかね」
ヒナ「そ、そうね。私は空崎ヒナ。ゲヘナ学園3年生で風紀委員会会長なのだけれど…」
ユニ「なるほど。僕はユニ。こっちの黄色いのがクロエ君でこっちのちぇるったピンクがチエル君だ」
チエル「ユニ先輩。そのザツに紹介するのやめてもらえませんか?」
クロエ「いや、チエルに自己紹介させたら絶対チェルチェルして内容濃すぎて飲めないから」
ユニ「さて、こんなところで立ち話をするのもアレだ。とりあえず象牙の塔に移動しよう。ここよりゆっくり話もできるだろう」 - 3二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 01:33:42
象牙の塔
ヒナ「…なるほど、貴方達の話を聞く限りでは、私はどうやら何かしらの理由でこちらの世界に迷い込んでしまったみたいね」
ユニ「ふむ。超常的な事象に遭遇したにも関わらず随分と落ち着いているね」
ヒナ「ここ最近キヴォトスでも信じられないことがちょくちょく起きているから…良くも悪くももう慣れてしまったわ」
クロエ「ていうか。そのキヴォトス?ってのもなんかよくわかんないんだけど。え、何。みんな頭にその謎輪っか浮かべてんの」
ヒナ「ヘイローの事?私が知っている限り学生はほぼ例外なく持っているわよ?むしろ…無いの?」
ユニ「僕たちの知り合いにはそう言うのを浮かべてる人はいないな。もしかしたら後輩なら知ってるだろうが」
チエル「あー、確かに「あの人」やたらと顔広いしもしかしたら似たような人を知ってるかもしれませんねー」
クロエ「うん。確かにアイツなら1人は知り合ってると思う」
ヒナ「???」 - 4二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 01:34:51
- 5二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 01:36:19
そうですね。なかよし部とヒナちゃんのコラボですね。
- 6二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 01:40:23
中の人一緒だったか
- 7二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 02:01:16
取り敢えず10までレスした方がいい?
- 8二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 02:03:32
8
- 9二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 02:03:45
9
- 10二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 02:03:58
10
- 11二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 03:02:00
キャアアアアアア!!
クロエ「!?」
チエル「な、なんか外から悲鳴が聞こえたんですけど…」
「た、助けてぇぇぇぇ!!」
グオオオオオオオ!!!
ユニ「どういうことだ…魔物避けの魔法が効いてないぞ」
クロエ「てか待って…アイツら…!」
ヒナ「な、何あれ…あんなのキヴォトスにはいなかった…!」
ユニ「あれは魔物だ。本来なら魔物避けの魔法によってこの周辺一帯には寄らないはずなんだが」
チエル「ど、ど、ど、どうするんですか!?あの人がいればちぇるちぇるっと片付けられるんですけど!今日は仕事があるからって望み薄そうですし!」
クロエ「チッ…しゃーない、チエル、無理承知で戦うよ」
チエル「なーに言ってんですか!?あの人のいない私たちはただのか弱い女の子であることを何ちぇるっと忘れてるんですか!流石に死にますってクロエ先輩!?」
クロエ「そうだけど…アイツら見捨てるとかマジできないって…!」
チエル「あ!クロエ先輩!」
ドウッ
ユニ「!?ひ、ヒナ君!?」
ヒナ「クロエ。私がアレと戦う。あなたは逃げ遅れた子たちを」
クロエ「それはいいけど…大丈夫なの」
ヒナ「こう見えても頑丈なつもりなのよ。任せて」
クロエ「…わかった。…ちょ、2人とも大丈夫?」
「く、クロエさん…私は平気なんだけど…足をやっちゃったらしくて!」
クロエ「しゃーない、この子はおぶってくよ。あんたは走れるね?」
「足を軽く捻ったけど…走れますわ!」
クロエ「おっけ。んじゃ、走るよ!ヒナ!こっちは大丈夫だから!」 - 12二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 03:02:31
ヒナ(非戦闘員の退避完了…周辺に破損懸念のある要素なし…いける!)
グオオオオオオオ!!!!
チエル「ヒナちゃん、危ない!!!」
ドッゴォォォォン!!!!
ユニ「!?」
チエル「!?」
クロエ「!?」
ユニ「…おい、なんだ今のは…」
チエル「今…素手で魔物の手を殴り飛ばしましたよね…え?」
クロエ(いや強!?バチクソ強いじゃん!?)
ヒナ(実力行使、で…!)
ガシャ、ジャキッ
ズドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!
グオオオオオオオォォォォォォ…ドサッ
ユニ「…」
チエル「…」
クロエ「…」
「…」
わあああああああああああああ!!!!
「な、なんなんですの、あの紫の方は!?」
「あんなに大きな魔物を一瞬で…!」
「それにちっちゃくてカワイイですわ!」
ワイワイガヤガヤ
クロエ「すっご…あいつあんな強かったんだ…って、そろそろ降りてくんない?」
「クロエさんの背中…❤︎」
クロエ「怒るぞ」 - 13二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 03:02:43
マザーヒルダ「いやはや、どなたか存じませんが魔物の襲撃を退けていただき、本当にありがとうございます」
ヒナ「いえいえ、たまたま出会しただけでしたので」
マザーヒルダ「それより貴方は、一体何者なのですか?特徴を見た限り、ドラゴン族か魔族のように見えますが…私もそれらを見た覚えがないものでして」
ヒナ「魔族…?ドラゴン…?」
ユニ「マザーヒルダ。彼女はヒナ。僕が助手を頼んだんだ。」
マザーヒルダ「あぁ、ユニ博士の!それならこの話もこれで終わりでよろしいでしょう」
ユニ「よし。それじゃあヒナ君。象牙の塔に戻るとしよう。とりあえずますは話し直すこととしようか」
ヒナ「ええ」
第一部(?) 完 - 14二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 08:24:25
- 15二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 08:54:42
第二部以降も待ってるぜ
- 16二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 11:46:09
ここからどうなるのやら
- 17二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 11:53:48
なんかミニストーリーみたいなとこで名前繋がりでマコト&カスミと絡む可能性ないですか?
- 18二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 17:31:41
ヒナが魔物にワンサイドゲームを決めていた一方その頃、ゲヘナは…
アコ「…遅いですね、委員長…」
イオリ「寄り道してるんだろう。そのうち戻ってくるでしょうし出来ることはもう始めましょう」
「ねぇ、聞いた?風紀委員長、東廊下の方へ出たっきり誰も姿を見てないんだって!」
「え?東廊下って結構人いないっけ?」
「そうなの!だから神隠しにあったんじゃないかって!」
「マジ?それならウチらの時代来た感じ?」
アコ「…なんだかものすごく嫌な予感が…」 - 19二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 17:33:15
- 20二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 17:39:07
スマンどっちに言わせるかで迷って混ざった
- 21二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 21:20:08
関係ないけど今回のなかよし部見て思ったけど、ひょっとしてマリアってユウカと似たようなポジだな?
- 22二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 01:08:22
ヒナはユニ達と象牙の塔で話し直し、現状を把握した。
ヒナ「…つまりここは、アストライア大陸のランドソルという国で、今私がいるのは聖テレサ女学院。そして貴方達はどうやらキヴォトスもゲヘナも知らない。さっきの化け物といい、なんとなくそんな気はしていたけど…どうやら私は異世界に来てしまったみたいね」
ユニ「うむ。話を聞く限りではキヴォトスとやらではどうやら魔法も一般的ではないところらしい。」
チエル「ところでユニ先輩、どーするんですか。この子。流石に身一つで外にほっぽり出すなんてチエル的にはNGなんですけど」
ユニ「それには及ばないよ。マザーには彼女は助手ということで説明しておいたから後輩と同様、象牙の塔の出入りは自由なはずだ。だから当面は象牙の塔で寝泊まりできるだろう」
ヒナ「あの、聞いてもいいかしら。」
ユニ「なんだろう」
ヒナ「その「後輩」とか、「あの人」っていうのは一体誰のことかしら」
ユニ「あぁそうか、説明がまだだったね。彼というのはユウキ。彼はこの聖テレサ女学院で唯一の男子生徒だ」
ヒナ「唯一?」
ユニ「そうだ。本来この学校は男子禁制の女学校なのだが、なんでも生徒が減少気味らしくてね。共学化にあたってそうして大丈夫か見極めるために仮編入している」
ヒナ「…その人は信用できる人なの?」
チエル「ぶっちゃけ、信用「しか」できない人ですよ。嘘つけないタイプですし」
クロエ「そーそー。むしろアイツがいるとなんかどんなこともなんとかなる、って感じ?でもアイツ1人にしとくと危なっかしいんだよね。色々」
チエル「うっわ、頼んでもないのに惚気てますよコイツ」
ユニ「大概にしたまえよクロエ君」
クロエ「うざ。いきなりうざ。実際そうじゃんよ」
チエル「まぁ確かに若干危なっかしいことやりますけど。なんか「自分だけが知っています」的な?そういうのやめてもらえます?」
クロエ「いや殴るぞ、ガチ目に殴るぞ」 - 23二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 01:08:38
ヒナ「とりあえず、そのユウキって人に会えば、キヴォトスに帰る手掛かりがあるってこと?」
ユニ「然り。しかし後輩は普段はアルバイトに出ている。最近は予定をぎちぎちに詰め込んでいるから学院に来る時くらいしか会えていないのだ。端的に換言すると、めっちゃ忙しいらしい」
ヒナ「そうなのね…」
ユニ「落ち込むことはないぞ。会えないのならむしろ会いに行けばいいのだ。なぁに、後輩はきっと怒らんよ」
チエル「それもそうですね!…で、どこに行くんです?まさか当てずっぽうとか言わないですよね?」
ユニ「チエル君はぼくをなんだと思っているのかね。どこにいるかわからなければ行き先を知ってる人に聞けばいい。そしてその人を探すなら後輩の所属しているギルドを調べればいい。だからまずはギルドの管理協会に行こうか」
クロエ「あー…そういやアイツ、どんなギルドに入ってんだろうな…前にコッコロがどうとか言ってたけど…」
ユニ「おぉクロエ君、お手柄だ。2人も名前があればそう時間はかからないだろう。よし、それじゃあ明日早速管理協会に確認してみよう」 - 24二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 01:17:42
象牙の塔でユニと眠ることになったヒナ、彼女ははたして熟睡できたのか
dice1d100=97 (97) %眠れた
- 25二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 02:17:42
翌朝
ユニ「ふぁ…おはよう世界…今日も欺いているね…ん?」
ヒナ「すや…すや…」
ユニ「…驚いたな。お世辞にも寝心地良いとは言えないこの場所で快眠とは。もし不評ならどうにかして寝具を用意したのだが。まぁいい。起きたまえ。今日は管理協会へ行く日だ(ゆさゆさ)」
ヒナ「ん…んん…朝…?…。よく寝た…こんなによく寝たのは久しぶりかも…」
ユニ「お目覚めかね。さぁ、早めに支度を済ませよう。こういう日に限ってチエル君たちは早いのだ」
チエル「あー!ユニ先輩やっときたー!」
クロエ「パイセン、自分が言い出しっぺの時だけ一番最後に起きてくんのなんとかなんないっすか」
ユニ「何を言うか。今回はヒナ君と支度していたのだぞ。ちなみにヒナ君は今羽と角の手入れをしてるそうだ」
クロエ「あーね。あの角とか、あれこれするの面倒そうだしね。知らないけど」
チエル「あ、来ましたよ!」
ヒナ「お待たせ。準備に手間取ってごめんなさいね」
ユニ「よし。では参ろうか。オーケーロゼッタ。ギルド管理協会まであんないしたまえ」
ロゼッタ「ぽーん!ギルド管理協会までの道を算出します!」
ヒナ「ッ!?石が…しゃべった!?」
ユニ「ん?あぁそうか。紹介していなかったな。これはロゼッタ。ぼくが退屈を晴らしたくて作った愛玩鉱物だ」
ロゼッタ「ふつつかものですがよろしくね!」
ヒナ「へ、へぇ…(…と思ったけれどよく考えればこれはスマホのアシスタント機能に似ているわね。それでもただの石ころにこんなことができるなんてキヴォトスとは違う方向に発展しているのね)」
ロゼッタ「ぽーん!目的地周辺は現在劣悪な治安が予測されます!」
ユニ「む。どうやら回避できそうにないらしい。クロエ君、ヒナ君。済まないが、有事の際は頼んでもいいだろうか?」
クロエ「いいけど。うちは別にいいんだけどヒナに戦わせて平気なの?昨日の魔物との闘い見る限り、最悪骨も残らないんじゃないの」
ヒナ「それなら心配しないで。手加減もある程度心得てる」
クロエ「あ、そう、ならいいけど」
ユニ「よし、それでは出発だ」 - 26二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 03:10:19
クロエ「そういえば気になってたんだけどさ。ヒナっていくつなの。パッと見子供にしか見えないけど。確か3年って言ってたよね?」
ヒナ「私?わたしは17歳だけど…」
クロエ「ウッソ同い年…マジか、全然そういう風には見えなかった…」
ヒナ「よく言われる。まぁ別に気にはしていないけれど…それでも小学5年生の頃のスクール水着が入ったことは流石にちょっと答えたけど…」
チエル「え!?小5の頃のスク水が着れるんですか!?」
クロエ「チエル。邪なの出てる。あとあやねるも若干出てるから。さっさとしまっとき」
ヒナ「えっと…みんなはどうなの?」
クロエ「ウチは同い年で、それぞれ1つ違い。一応ユニ先輩が最年長ね」
チエル「一応、ですね」
ユニ「なんだとこのやろう!ぼくが最年長なのは紛れもない事実じゃないか!」
チエル「いや、ユニ先輩の趣味がとても最年長感ないんですよ!」
やいのやいの
ヒナ(…そういえば、こんな風に談笑しながら歩くなんて、ゲヘナではありえないかもしれないわね…)
ロゼッタ「ぽーん!生命体の集団を検知!魔物との遭遇に備えてください!」 - 27二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 03:10:34
「あーあ、せっかく隠れてたってのにバレちまった」
「何も知らなきゃ脳天を一発ガツンでお終いだったのによ?」
ヒナ「…!」
チエル「ど、ど、どうしましょう!?そこそこ数いますよ!?」
「へっへっへ…テレ女のガキ3人に魔族1匹、上物じゃねーか」
ヒナ「…(スッ)」
クロエ「ちょ、ヒナ!」
「あぁ?なんだこの魔族のガキ」
ヒナ「…ずいぶんと大層な棍棒を持っているわね?ろくに使い方も知らないで」
「あぁ!?んだとテメェ!?」
ヒナ「一度だけ言うわ。どきなさい」
「なめやがってこんのクソガキャァァァァーーー!!!」
クロエ「やば…まにあわn…」
バキャァア!!
「…は?」
チエル「こ、棍棒が粉々に…」
ヒナ「警告はしたわよ。それじゃあ今度は私の番ね」
ドーン ドカーン ボカーン
ヒナ「さぁ、行きましょう」
チエル「…クロエ先輩、チエル、ヒナ先輩のことが怖くなってきましたよ…」
クロエ「奇遇だね…うちも」 - 28二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 03:46:56
ギルド管理協会
ユニ「ふぅ。ようやく到着だ。もうひと悶着あるかと身構えていたが、ない様でよかった」
チエル「ふぇ~…チエル、もうクタクタ~…」
クロエ「テレ女からここまでってこんな遠かったっけ…ま、いいや。はやく入ろ」
カリン「こんにちは!…あら、あなたたちは」
ユニ「どうも。今日は確認したいことがあるんだ」
カリン「確認ですか。なについてですか?」
ユニ「ユウキとコッコロという者がどこのギルドに所属しているか確認してほしいのだ」
カリン「ユウキ様にコッコロ様ですね…念のために、理由を教えてください」
ユニ「こちらでちょっとした問題が出来たんだが、その問題を解決できる人を彼に紹介してほしいのだ」
カリン「なるほど。ありがとうございます。お二人の所属するギルドは「美食殿」になります。ギルドハウスの位置は…」
その瞬間、空崎ヒナの脳内に溢れ出した
・・・・・
不快感しかない記憶ーーー
ヒナは、割と本気で不安になった
美食の2文字で思い出すことと言えば、あのすまし顔の爆破魔、底なしに食べ続けるブラックホール、いつも囮に切り捨てられるの、そして割と二次被害に対しては割と謝るあの子
…ぱーい
ヒ…んぱーい…
チエル「ヒナせんぱーい?大丈夫ですか?」
ヒナ「…!?え、あ、ああ…大丈夫よ」
クロエ「いや嘘じゃん。そんな汗びっしょりの顔真っ青で大丈夫ですとか言われても「はいそうですか」とはならないって。…そういえば今日朝食べてないよね。時間もいい感じだし、何か食べてからいこっか?」
ユニ「うむ。さすがにサプリメントでは腹は満たせないようだ」
クロエ「いやそらそうでしょ…そんじゃ、近くに安くておいしいとこ知ってるし、そこ行こっか?」
チエル「さんせーい!」 - 29二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 04:05:23
そのころゲヘナでは…
アル「いきなり押しかけてくるなりヒナが消えたから探せって…」
アコ「し、仕方がないでしょう!あれだけ探していないんですから!」
カヨコ「それにしても虫が良すぎるとは思わない?好き放題言って自分たちが困ったら助けろなんて」
アコ「うぐ…」
カヨコ「依頼料は高くとるからね。あと社長の口座の凍結も解除して」
アル「ちょ、カヨコ!ハルカの前でそんなこと言ったら…」
ハルカ「アル様の口座を…凍結…?」
アル「あー、ハルカ!?あっちの部屋に怪しいものがないかちょっと見てきてもらえないかしら!?」
ハルカ「! はい、アル様!」
アル「…セーーーーフ!」
カヨコ「ごめん社長、ちょっと感情的になり過ぎた…」
アル「ま、まぁ、たまにはカッとなっちゃうことだってあるわよ…」
アコ「早く…早くしないとゲヘナ中で暴動が…」 - 30二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 05:46:35
エミュ精度高いなあ
平和なランドソルに比べゲヘナよ - 31二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 06:11:49
あやねるで草
- 32二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 08:35:42
ブラックホールは美食殿にもいますね……
- 33二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 15:25:26
ユニちゃんならヒナをボディガードとして雇ったってことにして必要経費として学園側にお金請求するかもしれない等というクソみたいなこと考えてしまったことを懺悔します……
- 34二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 17:44:00
アル「とりあえず、ヒナの失踪に他の人間が関わっていたかが問題なのよね」
イオリ「それなんだが、誘拐とかそう言うのは考えられないと思うぞ。委員長が向ったとされる東廊下は常に4、5人は誰かしらいるかし委員長は目立つ格好だからいやでも目につく。それに何より圧倒的に強い。半端な脅迫すらねじ伏せるからな」
アル「とりあえず、その東廊下に向かってみましょう。もしかしたらその東廊下までに何かあったかもしれないわよ?」
ムツキ「それしかなさそうだね〜」
ハルカ「アル様〜…特に何もありませんでした…」
アル「ご苦労様。何もないならそれはそれでよかったわ。次は向こうへ行くわよ」
東廊下前
アコ「ここが委員長が目撃された最後の場所ですわ」
アル「なんというか、不安になってきたわよ…これ本当に神隠しに遭ったんじゃ…」
アコ「何を言っているんですか!そんな非現実的な事が起こるわけがないじゃありませんか!もしヒナ委員長が本当に神隠しにあったと言うなら当分犬の真似をしたってかまいません!」
アル「えぇ…何その自信…」 - 35二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 17:44:48
東廊下
アル「…」
カヨコ「…」
ムツキ「…」
ハルカ「…」
イオリ「…」
アコ「…」
チナツ「…」
アル「な、なんというか…」
アコ「お、おかしいですね…?ここって、こんなに寂しい感じでしたっけ…?」
カヨコ「…ねぇ、今ここにいるのって私たち7人だけだよね…?私たち以外に気配を感じるんだけど…」
ハルカ「あ、アル様…あれって…」
アル「…足跡があるわね」
イオリ「おい、こっちにも足跡があるぞ」
チナツ「あ、あの…なんだか、すごくいやな予感が…」
カヨコ「…このタイミングで言うのもなんだけど。多分もう手遅れだと思う…」 - 36二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 17:45:05
フッ
イオリ「ッ!? 何だ!?」
チナツ「て、停電!?」
アル「騒がない!とりあえず1箇所に集まるのよ!」
…パッ
アル「よかった、すぐに点い…ん!?」
カヨコ「…どうやら無事…と言うわけではなさそうだね。明らかにゲヘナではない」
イオリ「…どうする?目の前の扉は開きそうにはないが蹴破れるぞ」
アル「…人の気配はないわね、それじゃあお願いしていいかしら?」
イオリ「よし、それじゃあ行くぞ…だぁあ!」
バキィイ ガラガラ…
アル「…」
カヨコ「…」
ムツキ「…」
ハルカ「…」
イオリ「…」
アコ「…ここは…」
チナツ「…森…ですね…」
アル「な…何ですってーーーーー!?」 - 37二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 17:46:00
アコ、モノマネ確定
- 38二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 17:51:26
そう言えばアルちゃんって中の人シェフィと同じでしたね
- 39二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 22:58:05
ランドソル・街中
チエル「ん〜!美味しかった〜!」
ユニ「うむ。栄養ブロックとサプリメントだったせいか、とても斬新な体験だった。」
クロエ「いやパイセンはまずその食生活やめろし。そろそろ死ぬよ?いや本当に」
ヒナ「ご馳走様。その…ごめんなさいね、お金出してもらって…」
クロエ「いーのいーの。それに誘ったのうちなんだし、そもそもこっちのお金持ってないっしょ。遠慮しなくていいって」
ユニ「さて。聞いた話によるとここを真っ直ぐ行くと美食殿のギルドハウスらしい。多分あれじゃなかろうか」
美食殿ギルドハウス
クロエ「着いたけど。何。アイツこんないいとこ住んでんの。いやいいけど」
チエル「ていうか、ここ一等地ですよ…え、美食殿ってそんなに大型ギルドなんですか?」
ユニ「社会貢献度の高いギルドは一等地のギルドハウスを提供されると聞いたな。もっとも我々ユニちゃんズには象牙の塔があるから必要無いが」
チエル「そうですね、我らが「なかよし部」には並のギルドハウスより立派な象牙の塔があるので必要ありませんね」
クロエ「んじゃ、早速呼んでみよっか」 - 40二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 22:59:18
トントントン
「はーい?どちらさん?」(ガチャッ)
クロエ「あ、いきなりすいません。聖テレサ女学院のクロエって言います。あの、ユウキ君いませんか?」
チエル(うっわ、ユニ先輩聞きましたかあの他所行きセリフ)
ユニ(全く、大概というか度し難いな…いい加減にしたまえよ)
クロエ(アイツら後で絶対〆るわ)
キャル「ユウキ?アイツならしばらく戻ってこないわよ?」
クロエ「そっか…あ、もう一つ聞いていいですか。あなたがコッコロさんですか?」
キャル「ん?コロ助ならサレンディア救護院のヘルプに出てるけど?」
ユニ(サレンディア救護院!?)
チエル(ユニ先輩、欲望は抑えて抑えて…)
キャル「どうしたの?ユウキやコロ助に伝えたい事があるなら代わりに言っとくけど?」
クロエ「あー…まいったな…」
ヒナ「ごめんなさい。できれば本人に直接聞きたいところなの。…あぁ、私はヒナ。よろしく」
キャル「あ、ああ!そういえば名乗ってなかったわね!私はキャルよ!見ての通り留守番中よ。本人に直接ってことはそこそこ緊急性高い感じかしら?コロ助はさっき言った通りで、ユウキは色々やってるからちょっとわからないんだけど、アイツがみてた求人の紙はとっといてあるわよ」
ヒナ「それは助かる、…多くない?」
キャル「なんか「活動にはお金があったほうがいいから」って自分に出来そうなの片っ端から受けてるのよ」
チエル「ど、どうするんですかこの量…1日じゃ絶対回りきれないですよ!?」
ユニ「待ちたまえ。時間やその他様々な条件で除いてある程度絞り込むことができるはずだ」
ヒナ「!それもそうかも。あの、もしよければイスと机を借りてもいいかしら?そう時間は取らせないから」
キャル「まぁ…多分いいけど」 - 41二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 22:59:50
ヒナ「それじゃあ…」
ババババババババババババババババ!!!!!!
クロエ「いやはっや!?」
キャル「な、何なのアンタ!?明らか事務慣れしてるでしょ!?」
ヒナ「そうね…慣れてるといえばそうかも」ババババババババ
ユニ「しかも質疑応答も完璧か。君、ただの風気委員長ではないだろ」
ヒナ「ええ。まぁこれは中を見て仕分けるだけだから普段より圧倒的に楽ね…よし終わった、こっちのは時間的に確実にいない分、こっちの残ったのが今いるかもしれない分ね」
チエル「すごい…多分5分も経ってないですよ」
ヒナ「これだけなら1日で回れるかも。あまり時間がないから早めに出発しよう」
キャル「あ、待って!あたしも行くわ!もう留守番も疲れちゃって…」 - 42二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 07:22:49
激務に比べたらね…
- 43二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 10:33:47
キャルを加えたヒナ&なかよし部一行は分別した求人を元にユウキを探すことにした…
…
……
………
キャル「…いないわね…」
ヒナ「うーん…不備はないと思うんだけど…もしあの求人以外でも仕事を受けてたら探しようがないわね…」
クロエ「とりま、サレンディア救護院行ってみよっか、もしかしたら一緒かもしんないし」
ユニ「そうだな。うん。ここまできたら仕方がない。早く行こう」
クロエ「パイセン…」 - 44二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 10:34:17
サレンディア救護院
クロエ「ここがサレンディア救護院…」
チエル「やっぱりというか…大きいですね…」
ヒナ「ここにユウキ君?がいるかもしれないのね」
キャル「そうね。仮にいなかったとしてもコロ助はいるはずだし、ま その時はその時でなんとかなるわよ」
ヒナ「…」
チエル「?どうかしたんですか、ヒナ先輩?」
ヒナ「私…今になって大変なことに気づいた…」
クロエ「え、何よ。どうしたのよいきなり」
ヒナ「私…先生以外の人間の男の人と話したことない…しかも、編入生ってことは、多分私とほぼ同い年でしょ…?」
クロエ「え待って。もしかしてキヴォトスって女しかいないの」
ヒナ「先生以外にも男性自体はいるけれど…いずれもロボットか動物で、人間の男性は覚えてる限り先生以外知らない…」
チエル「えぇ…今時そんな箱入りお嬢様みたいな人います?まぁあの人のほほんとしているのであまりその辺気を張らなくても平気だと思いますよ?」
ユニ「然り。時に彼は突飛な行動をとるが、基本的に悪意のようなものはない。端的に換言するならば、彼は超がつくほどの天然というだけだ」
ヒナ「…そこまでいうなら、信じてみる。…よし。心の準備ができた。いつでもいいわ」
クロエ「いや大袈裟だって。…よし、開けよっか」
ガチャ、ギィィィィィィ…
「ふぇ!?誰ぇ…?」
クロエ「ごめ、怖がらすつもりじゃなかったんだけど…えっと、うちら聖テレサ女学院のクロエ。んで、こっちのピンクがチエルでこっちのちっこいのがユニ先輩」
「あ、こっちのちっちゃい人、時々救護院に来て、ママ・サレンに甘えに来てる人…」
チエル「え…ユニ先輩、そんな趣味あったんですか」
ユニ「やめたまえ。ぼくをそんな可哀想な人を見るかのような目で見るんじゃぁないよ」
ヒナ(もしかして飄々とした性格の裏で結構溜め込んでいるのかしら)
ヒナ「そういえば私はまだ自己紹介してないわね。私はヒナ、訳あってアストライアを放浪してる身よ」
クルミ「あ、私はクルミです…」
キャル「ねぇクルミ、コロ助どこにいるか知らない?あとユウキ来てない?」
クルミ「あ…コッコロちゃんは今、お庭でお兄ちゃんと洗濯物を取り込んでると思う…」
キャル「やっぱりここだったのね!ありがとう!」
クルミ「えへへ…♪」 - 45二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 10:57:19
一部の頃のキャルちゃんもかなりの激務だっただろうけど、それでも(任務込みとはいえ)美食殿として活動出来る時間は割と捻出出来てたしな
- 46二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 12:42:39
ところで風紀委員会の主力全員いなくなったけどもゲヘナ大丈夫かな…
まぁ最悪先生に頑張ってもらうかぁ - 47二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:28:57
キャル「それじゃあ、コロ助たちが戻ってくるまでここで待ってるといいわ」
ヒナ「ええ。そうさせてもらうわ」
クルミ「あ、あの、待っている間、コーヒーはいかがですか?」
ヒナ「そうね…それじゃあ貰おうかしら。(できれば紅茶が良かった…)」
「ふぁ…クルミ、おはよぅ~…」
クルミ「あ、アヤネちゃんだ。お昼寝って言ってたのに、お寝坊さんなんだ…♪」
アヤネ「…あれ?お客さん?」
クルミ「うん。こちら、 ヒナさんっていうんだって。アヤネちゃんも、挨拶しよ?」
アヤネ「こんにちは!アヤネです!」
ヒナ「私はヒナ。よろしくね」
アヤネ「…(じーっ)」
ヒナ「え、えっと?」
アヤネ「角…羽…頭の輪っか…もしかして」
クルミ「も、もしかして?」
アヤネ「悪魔?」
「…」
「オイアヤネ、初対面の人に「悪魔」は失礼だろ」
ヒナ「?今どこから…」
「こっちだ、こっち!ほら、目の前にぬいぐるみみてーなのがいるだろ?」
ヒナ「…ねぇアヤネ、その持っているぬいぐるみっt」
アヤネ「ぬいぐるみじゃない!!!」
ヒナ「!?」
キャル「!?」
クロエ「!?」
チエル「!?」 - 48二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:31:54
アヤネ「ぷうきちはぬいぐるみじゃないもん!!ぷうきちは私の大切な友達だもん!!」
ユニ(ふむ。これがいわゆるイマジナリーフレンドというやつか。しかし…)
ヒナ「ご、ごめんなさい!そんなつもりじゃなくって、ただ、ぷうきち?から声が聞こえたような気がして…」
アヤネ「…ぷうきちはね、いつも仕事が忙しいパパがお土産に買ってきてくれたの。だから私、パパも、ママもいなくても、寂しくなくなったの…」
チエル「…あれ?ここって孤児院ですよね?もしかしてご両親ってそのあとに…」
アヤネ「ううん…パパもママも、生きてるよ…でも…」
ヒナ「でも?」
アヤネ「なんだか…パパもママも私が知っているパパとママじゃないような気がして…」
ユニ「なるほどな。世界め。こんな小さな子になんて重荷を背負わせているんだ」
チエル「何か知っているんですかユニ先輩!」
ユニ「うむ。前にある論文を書いたのだがええと…なんだったっけな」
チエル「しっかりしてくださいよ~、一番重要なところじゃないですか!」
ユニ「まぁ待ちたまえ。こんな時は…よし、ある。…これだ。「世界にわだかまる根源的な虚構」」
チエル「世界にわだかまる根源的な虚構…って、何ですかその言い草!まるで私たちが今いるこの世界がまるで嘘ってことですか!?」
クロエ「え待って。話が飛躍しすぎてて脳がバグるんだけど。そもそもパイセンそんなとんでもないもん書いてたの」
ユニ「然り。チエル君、君の言うとおりだ。この世界は嘘で満ちている。そのあまりの偽りの多さがアヤネ君に起きたような違和感として残ってしまっているのだ」
チエル「え、でもそんなすごい論文あったのなら聖学祭でも通じたんじゃありません?」
ユニ「そうだろう。だがぼくはこの論文を封印せざる負えない障害があったのだ。それがずばり、忘れてしまうことだ。チエル君、先ほどのぼくの言動を思い出してほしい」
チエル「…あっ」
ユニ「そうだ。ぼくはさっき、確かに「忘れて」いたね。アヤネ君が家族に対する違和感について言及しなかったらきっとそのまま流していただろう」
アヤネ「つまり…」
ユニ「アヤネ君、君は何もおかしくない。どうせその日限りの慰めにしかならんだろうが聞いてくれ。君の感じたそれは正しいものだ。この虚構の正体さえわかれば、自分の両親を心の底から愛せるはずだろう」
アヤネ「…ありがとう…」 - 49二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:33:24
ヒナ(…話が急展開過ぎてまるでついていけなかった…)
「おや、皆様。一か所に集まってどうなさったのですか?」
クルミ「あ、コッコロちゃん、こちらの方が、お兄ちゃんに用があるんだって」
コッコロ「ふむ。主様に。…ああ、申し遅れました。私、コッコロと申します。主様はすぐにいらっしゃるので、しばしおまちくださいまし」
ヒナ「私はヒナ。色々あって、聖テレサ女学院の生徒たちにお世話になっているわ」
コッコロ「聖テレサ女学院…ああ、主様が特別編入された学校ですね。あの、主様がご迷惑をおかけしていないでしょうか?」
クロエ「全然。なんかむしろ助けられてる、的な?」
チエル「そうですね、なんやかんや困っているとちぇるっと助けてくれちゃいます」
コッコロ「そうでしたか…あ、主様がいらしましたね」
ヒナ(この人が…)
クロエ(スッ)
ユニ(…チエル君、見たかね今の恐ろしく速い席の譲り)
チエル(ええ。私たちでなければ見逃しちゃいますね。ほんとこの人は…)
コッコロ「それで、どんなご用件でしょうか?」
ヒナ「…驚かないで聞いて欲しいんだけれど、実は私、別の次元の違う世界から迷い込んだの。だから、元の世界に戻る方法がないかってこちらの方に相談したら、彼は知り合いが多いからもしかしたら誰かしらこの問題を解決できる人を紹介してもらえるかもしれない…と」
コッコロ「ふむ。たしかに主様には知り合いの方がとても多いです。…いかがでしょう、主様」
ユウキ「ちょっと探してみる」
コッコロ「…とのことです。しばらくお時間を頂戴するかもしれませんが、よろしいでしょうか」
ヒナ「まぁ、帰れるというなら気長に待つことにするわ」
コッコロ「ありがとうございます。ところで皆様、おうちの方はどちらに?」
クロエ「ウチとチエルはこっちに家があるからいいんだけど。ヒナとユニ先輩は学校まで帰らないといけないんだよね」
コッコロ「でしたらヒナ様、ユニ様。本日はお泊りになってくださいまし。サレン様には私からお話しておきます」
ユニ「やったあ!」
クロエ「一瞬でもしたさっきの感動返してくんない」
ヒナはユウキにキヴォトスへ帰る当てをユウキに探してもらえることになり、しばらくサレンディア救護院や美食殿のギルドハウスで生活させてもらうことになり、ヒナに平穏が訪れることになった
…ほんの少しだけだったが…
第二部 完 - 50二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 20:59:54
もし先生までアストルムに来てしまってキヴォトスから見て行方不明になったら地獄絵図が出来上がりそうですね
- 51二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 22:33:16
- 52二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 23:39:08
一方その頃、ランドソル都市部からだいぶ離れた森林にて
アル「はぁ…はぁ…やっと開けたところに出た…」
アコ「なんで…なんっでっ私までこんな目に遭わなきゃいけないんですか…!!」
アル「知らないわよ!元はと言えばあなたがヒナを探せなんて言って無理やりゲヘナまで引っ張り出してきたからでしょう!」
カヨコ「…ねぇ、あっちの方になんか浮いてない?」
ムツキ「ん〜?確かに何か浮いてるけど…なんだろ、アレ?」
アル「ちょっと待ってね…今見て見るから…ん!?」
イオリ「な、何か見つけたのか!?」
アル「みんな、私たちついてるわ!街が見える!それも結構発展してそうなのが!」
イオリ「どれどれ…本当だ!うっすらとだけど…確かにそれぽいのが見える!」
カヨコ「良かった…これで助かる…」
チナツ「あの…みなさん安心しているところ悪いんですけれど…」
ハルカ「…どうやって行きましょう?歩いて行ったら2、3日かかりそうですけど…」
アコ「どうやって?決まっているでしょう。歩くんですよ!休まず!」
こうして、便利屋68と風紀委員による地獄の大行進が始まるのであった。
後に偶然彼女らを見かけた商人はこう語る
「現実とは思えなかった、どう見ても魔族のような見てくれの7人の女が何やら喚いたり叫びながら街の方に向かってたんだ。人の形した新種の魔物とさえ思ったから怖くて声なんざかけられなかっただよ」 - 53二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 08:33:49
保守
- 54二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 18:29:34
シャーレ
先生「今日はやけに静かだな…もしかして何かあるんじゃないのk」
ドタドタドタドタ
「先生!!お忙しいところ失礼します!!!」
先生「わぁやっぱり。って、ゲヘナの風紀委員じゃないか。どうかしたの?」
「それが…ヒナ委員長もアコ行政官もイオリさんもチナツさんも、幹部がみーんないなくなっちゃたんです!」
先生「…へ?」
「より正確に言うとまずヒナ委員長がいなくなって、その翌日委員長が戻らなかったことを焦った行政官が便利屋68?っていうのを連れてきて調査させてたんですが」
先生「待って。待って。嫌な予感がしてきたぞ…もしかして…?」
「はい。その便利屋68の4人も同時に行方不明になりました」
先生「と、いうことは?」
「ただいまゲヘナでは悪党大ハッスル、恐怖の悪行カーニバルです。あちこちで温泉は噴き出るわ、飲食店は吹き飛ぶわ、強盗被害を訴える生徒もいます。ちなみになぜかは知らないんですが万魔殿もこの騒ぎの鎮圧に積極的です」
先生「…らしい。聞いていたかい、ツルギ?」
ツルギ「はい」
先生「悪いんだけどその子と一緒にゲヘナの方に先に出向いてて。僕はC&CとRabbit小隊を連れてくる」
ツルギ「わかりました…」
「で、では参りましょう(この人顔めっちゃ怖い…)」 - 55二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 18:31:25
先生の一人称ミスってない?
- 56二次元好きの匿名さん24/03/08(金) 03:16:07
ヒナ、アストライア遭難(?)3日目
サレンディア救護院
ヒナ「…朝…はぁ…また面倒な1日がはじまr…違った。今はそんな心配しなくてもいいんだった。…でも髪のセット、めんどくさい…」
コッコロ「おや、ヒナ様。おはようございます」
ヒナ「ええ、おはよう」
コッコロ「朝食の準備ができておりますので、どうぞ召し上がりください」
ヒナ「ありがとう、いただきます。ん…美味しい」
コッコロ「ありがとうございます。お気に召したようでなによりです」
ヒナ「そういえば、ユニさんはどちらに?」
コッコロ「ユニ様は先ほどまでこちらで本を読んでいたのですが、クロエ様とチエル様に連れられてどこかへお出かけなさいました」
ヒナ「ふぅ、美味しかった」
コッコロ「お粗末さまでございます。ああ、片付けは私がいたしますので…」
ヒナ「泊めてもらった上に食事までご馳走してもらっているもの。お礼としてこれくらいさせて頂戴」
コッコロ「でしたら、お言葉に甘えて」
ヒナ「それと、今日他にすることがあればそれもお手伝いさせて」
コッコロ「ふむ。それでしたら…」
…
コッコロ「おお…ヒナ様、掃除の手際が大変よろしいのですね」
ヒナ「そう?そう言ってもらえると嬉しいわね」
ヒナ「もうお昼なのね。お昼ご飯は私が作ってもいいかしら?」
コッコロ「あ、でしたらお手伝いいたします」
…
コッコロ「ヒナ様はお料理も上手なのですね」
ヒナ「そうね。いつもは顔を洗って、髪をセットして、朝とお昼のご飯を作って制服を着ないといけないから…」
コッコロ「なんと…毎日大変なのですね」 - 57二次元好きの匿名さん24/03/08(金) 08:04:07
クルミ「お姉ちゃん…一緒に遊ぼう…♪」
ヒナ「いいわよ。何をしましょうか?」
クルミ「えっと、それじゃあ、おままごとがいいな…」
ヒナ「おままごと…?」
クルミ「うん、今から「思い通りにならなくて怒る女の人」をやってみるね…」
ヒナ(どういう脈略なのかしら…)
クルミ「すぅ…ほんっと〜に、しつこいですねぇ…!はぁ…」
ヒナ「クルミ、お願い。それ以上はやめて頂戴。それは本当に私に効くから。ね?もっとこう、平和なのにしましょう?(今一瞬アコがチラついた…)」 - 58二次元好きの匿名さん24/03/08(金) 08:15:55
アコ来てるんだ…
- 59二次元好きの匿名さん24/03/08(金) 18:13:23
4日目
目の覚めたヒナは明らかにいままでよりも体が軽いことに気が付いた。
いままではまるで内臓が鉛で出来ているのではないかと思うほどに重かったのがまるで嘘のようだった。
そして何よりも目覚めがすっきりしていた。
コッコロ「おはようございます、ヒナ様。朝食の準備が出来ておりますよ」
ヒナ「あら、ありがとう」
コッコロ「」
ヒナ「ここ最近、体がものすごく軽いの。空気がいいからかしら?」
コッコロ「ふむ。ここらはこう見えてあまり空気のよろしくない方ではあるのですが。ヒナ様は大変な環境で暮らしていいらっしゃるのですね」
ヒナ「ここがどれだけ悪いのかは知らないけれどもコンクリートジャングルよりははるかにマシよ」
コッコロ「そうでございますか。朝食の準備が出来ておりますので、お召し上がりくださいまし(こんくりーとじゃんぐる?)」 - 60二次元好きの匿名さん24/03/08(金) 18:14:02
チエル「おはちぇるーん☆ヒナ先輩起きてますかー?」
コッコロ「おはようございます、チエル様。ヒナ様ならこちらにおりますよ」
ヒナ「おはよう。朝早くから何かあった?」
チエル「いやですね、昨日クロエ先輩と話をしていたんですけれども、ヒナ先輩ってずいぶん堅苦しい服を着ているよねって話になりまして。それで、ヒナ先輩の服を買いに行こうってことになったんですよ」
ヒナ「そう。でも私こっちの世界のお金は持ってないから…」
コッコロ「それには及びません、ヒナ様。こちらをどうぞ」
ヒナ「これは…お金?でも私は…」
コッコロ「こちらは先日お手伝いいただいたお礼でございます。アルバイト代として、受け取ってくださいまし。それと本日は、キャル様にお手伝いいただくので、ヒナ様はどうぞ、羽を伸ばしてきてくださいまし」
ヒナ「それなら、お言葉に甘えて…」
チエル「決まりですね!それじゃあ早速行きましょう!」
クロエ「おっ来た来た。それじゃあ早速行こっか。…てあれ、パイセンどうしたよ」
ヒナ「実はね…」
ユニ「チエル君、済まない。ぼくはどうやらここまでのようだ。僕にかまわずにヒナ君と行ってほしい」
チエル「端的に換言するなら?」
ユニ「体中痛くて動けないから君たちだけで行ってきて
クロエ「…」
ユニ「うぅ…ひどいじゃないか、ぼかぁケガ人なんだぞぉ…」
クロエ「歩いてればそのうち慣れるっしょ」
ユニ「薄情者ぉ…」 - 61二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 04:23:09
保守
- 62二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 07:29:38
保守
- 63二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 10:45:24
ヒナがいい空気吸ってるの見ると気分良くなるわ
責任感あって人助けを苦に思わず欠点らしい欠点がないからコラボ適性高いんだよね - 64二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 11:51:22
衣服店
クロエ「うーん…何が似合うんだろうな…」
チエル「今着てるのが黒のクール系っぽいですしとりあえず黒で攻めてみたらどうですか?」
クロエ「いや、それは違うと思う。なんなら髪型だってちょっとやったげたいし、その髪型にあわせた服選んだげたいんだよね」
ユニ「それならば髪の色も考慮に入れるべきだろう。彼女の雪のような髪色は目立たせるべきだ」
ヒナ(完全においてけぼりになっちゃった…ん?)
チエル「もー!クロエ先輩いつにもまして頑固すぎますよ!」
クロエ「いやしゃーないっしょ、お金だって限られてんから…」
ヒナ「あ、あの!」
クロエ「ん?どーしたの…って、おぉ…」
チエル「え、かわい…」
クロエ「ぷー…こういう時の直観には勝てないわ…」
ユニ「うむ。とてもよく似合っていると思うぞ」
ヒナ「そ、そう?それじゃあ、これにしようかしら」
クロエ「うし、そんじゃちょっとそこ座って。髪もいい感じにしたげる」
チエル「そーいえば、さっきの圧倒的光に流されちゃいましたけど、クロエ先輩のやりたい髪型ってなんです?この服に合うやつですか?」
クロエ「んっとね…これをこうやって…くっ…毛量思ったより多いな…よし、これでどうよ?」
チエル「わぁ、かわいい!ヘイロー?も相まって何だか天使みたいですね!」
ヒナ「か、かわいい…!?そうかな…ありがと」 - 65二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 15:49:06
ヒナ「…♪」
チエル「ヒナ先輩、楽しそうですね♪」
クロエ「ね。あの感じだとオシャレとかしたことないんじゃないかな」
ユウキ「こんにちは」
クロエ「あれ、ユウキじゃん。何その荷物」
ユウキ「牧場(エリザベスパーク)に持っていく荷物」
チエル「へー!私たちもついてっていいですか?」
ユニ「チエル君、いくら何でも後輩の仕事の邪魔をするのは…」
ユウキ「別にかまわない」
チエル「ですって!ならさっそく行きましょう!ちぇるーん☆」
ユニ「えぇ…」
「牧場」道中
チエル「ん~!やっぱりこの辺の空気は澄んでて美味しいですねー!」
ヒナ「本当…コッコロさんの言っていた通りすごく心地いい」
クロエ「お、見えてきた」
ユニ「へー…へー…」
クロエ「パイセンもうグロッキーじゃん。ほら、もうすぐ着くから頑張り?」
牧場
シオリ「あ、ユウキさん!いらっしゃい!」
マヒル「お~ユウユウ!よく来てくれたべ!」
ユウキ「こんいちは。今日は体調がいいんだね」
シオリ「はい。きょうはとても。あ、これ、お願いしていた本!いつもありがとうございます!」
マヒル「にしても、今日はずいぶん大所帯でどうしたべ?」
ヒナ「私たちがわがままを言ってついてきただけなの。迷惑だったらごめんなさいね?」
マヒル「いやいや!ユウユウのお友達ってんなら大歓迎だべさ!そうだ、良い時間だし一緒にお昼でも食べるべ!いつもいっぱい作りすぎちゃうからちょうどいいべ!」
ヒナ「そうなの?…それじゃあお言葉に甘えて」 - 66二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 21:53:14
ヒナ「牧場の人たち、とてもいい人たちだったわね」
クロエ「にしても。あんたリマを見て驚かないってすごいね。ウチ初めて見たときぶったまげたんだけど」
ヒナ「ふふ、しゃべる動物ならキヴォトスには結構いるのよ」
ユウキ「危ない!!」
チエル「え?…きゃあ!」
ザシュッ!
ヒナ「な、なにがあったの!?」
ユウキ「うっ…」
クロエ「ちょ、大丈夫?背中ざっくりいってんじゃん…!?」
ユニ「後輩、無事かね。見たところ致命傷は避けている。動けるならせめて牧場まで後退しよう」
チエル「まずいですよ!アイツ、思ったよりだいぶでっかいですよ!?」
クロエ「やば…もう一撃来る…!」
ガアァァン!!!!
クロエ「…!ひ、ヒナ!!」
ヒナ「…!!!」
グググ…グワッ!!!
ヒナ「フー…フー…」
クロエ「ヒナ!ユウキ連れて牧場まで逃げるよ!」
ヒナ「この足場の悪さじゃとても振り切れない。ここで倒さないと…」
ユウキ「…!」
パァァァァァ
ヒナ「!?なに、これ…(先生が後ろにいる時とは似ているようでだいぶ違う…これは…私自身が強くなっている!?)」
グオォォォォォ!!!
チエル「ヒナ先輩!危ない!!」
ドッガァァァァン!!!
ヒナ「よくも、やってくれたわね…」ジャキッ
ズドドドドドドドドドドドド!!!!!!
グオォォォォォ!!!!
クロエ「あんた、何考えてんの…そんな状態でむちゃするなんて…
チエル「と、とりあえず引き返しましょう!先輩、死んじゃダメですよ!絶対ですからね!!」 - 67二次元好きの匿名さん24/03/10(日) 05:54:52
牧場
クロエ「シオリ。ユウキはどう?」
シオリ「だいぶ広い範囲をやられていますけど、傷自体は浅いほうです。これなら少し安静にしていれば治るはずです」
クロエ「そ。だってさ」
ヒナ「…」
チエル「クロエ先輩。私に名案があるんですけど。しばらくそっとしておいてあげませんか?」
ユニ「チエル君の言うとおりだ。ここは何かしらの励ましをするより、ヒナ君が自然に立ち直るのを待った方がいいかもしれん」
クロエ「…わかったよ」
ユニ「じゃあヒナ君、そういうことだから僕たちは隣にいる。ある程度落ち着いたら出てくるといい」
ヒナ「…」
ヒナ「…私は…一度だけじゃなく…二度までも…」
パァァァァァ
ヒナ「…?何、この光…だんだん強くなっていく…?」 - 68二次元好きの匿名さん24/03/10(日) 05:55:37
ユウキが気が付くと、知らない部屋が広がっていた。
ヒナ「ッ、先生…無事だった、のね…よかった…。どうやってここを…?まぁ、先生には今更か…」
ヒナ「私は…もう…ごめん、私には、もう無理。私はもうダメ、だから…がっかりさせて、悪いのだけど…今は、帰ってほしい…。私はもう、引退したと思ってもらって…」
ヒナ「…お礼?どうして…?先生を助けたことについてなら、気にしなくていい…。それは当然私がやるべきことで、それにあの時、私は…。」
ヒナ「私…。私は………には、なれない…。私はあの、…みたいな…強い人じゃない…。…の…を初めに発見したのは、…だった。あれだけの苦しみを味わっておきながら、彼女はまだ…戦ってる…私には、そんなことできない…。私は、そこまで強くなれない…あの瞬間私は、もう…」
ヒナ「私だって頑張った!!いつも頑張って、どうにかしようとして…わかってもらえなくても、それでも…。けれど私は、大事なところで…。先生は、ズルい…私はあの瞬間もう、ダメで…なのに、そんなことを言って…。私だって、…や、…みたいに…先生に構ってほしかった、褒められたかった!!」
パァァァァァ
アメス「…はい、おつかれ~。今見ていたのは夢みたいなものよ。ま、いつも通りすぐ忘れちゃうから気にしなくていいわ。…にしてもこの子、背負ってるものが身分不相応すぎると思うんだけど。信じられる?あの子これでアンタとほぼ同い年なのよ?それと、気づいたんだと思うけど、今の夢でヒナが話しかけていたのはあんたじゃなくて「先生」って呼ばれてるだれかみたいね。まぁ、なんて言ったらいいのかしら。あの「先生」、結構信頼されてるみたいだけど、立場的に一人ばかり構えないみたいだしこの際だからあんたが思いっきり褒め倒してやんなさいよ?きっと喜ぶわよ?それにさっき言ったけど、ヒナは自分の精神力をこえたものを背負い過ぎてる。だけど今だけはその背負ってるものも下ろせているみたいだし、こっちに来ている間だけでもいい夢見せてやんなさいよ?んじゃ、ヒナもそろそろ起きるから、このへんにしときましょ。ばいばーい♪」 - 69二次元好きの匿名さん24/03/10(日) 06:06:10
ヒナ「…あ…寝ちゃってた…?…あ、だ、大丈夫?背中に結構な一撃を受けたと思うんだけど…大丈夫?そ、そう…。…ごめん、私が警戒を疎かにしたせいで…」
ぽふっ
ヒナ「!?」
なでなでなでなで
ヒナ「ちょ、ちょっと…!」
ユウキ「いつも頑張ってるんだね」
ヒナ「!…私…私、は…」
クロエ「…」
チエル「…」
ユニ「…」
シオリ「…」
チエル「ヒナ先輩、遅いですね…」
ガチャ
4人「!」
ヒナ「おまたせ。長々と落ち込んでごめんなさいね」
クロエ「いや気にすんなし。うちらアイツがやられたとき頭ン中真っ白で何したらいいかわからなくなってたし」
チエル「そうですよ!むしろあの状況で咄嗟に立ち向かってったのがすごいですよ!」
ユニ「ということだ。もっと自分に自信を持ちたまえ」
ヒナ「そ、そう?」
シオリ「そういえば、ユウキさんはどうですか?」
ヒナ「ああ、彼なら目を覚ましたわ。元気そうよ」
シオリ「ほっ…それでは、ユウキさんは怪我が治るまではここにいてもらいますね」
ヒナ「そうしてちょうだい。私はユニさんたちを連れて帰るから」
クロエ「そういえば。嘘みたいにすっきりしてるけど、なんかあった?
ヒナ「頭撫でて褒められただけ」
ユニ「なんだ、そんなことか。それならぼくらも思う存分撫でてあげようじゃないか」
ヒナ「い、いや、もういいから…!」
数日後、ユウキは怪我を直して帰ってきたが顛末を聞いたコッコロはぶっ倒れたという… - 70二次元好きの匿名さん24/03/10(日) 13:43:53
ヒナがストレスフリーなランドソルライフを満喫している一方そのころ…
便利屋&風紀委員一行は地獄の大行進を続けていた。
アコとチナツはダウン、それぞれカヨコとイオリが背負って歩いていた。
イオリ「へー…ふー…ひー…」
ハルカ「あ、アル様ぁ…足がもう…」
アル「が、頑張って…!もうあと少しで街につくから…」
カヨコ「…」
ムツキ「カヨちゃんが顔中に信じられないほど青筋立ててるんだけど…」
アル「そりゃそうでしょ…歩くって言いだしたアコが真っ先にぶっ倒れたんですもの…ああもう、私たちの状況に対してこの平原はなんてのどかなのよぅ…」 - 71二次元好きの匿名さん24/03/10(日) 13:59:15
光と闇…
- 72二次元好きの匿名さん24/03/10(日) 21:23:41
- 73二次元好きの匿名さん24/03/10(日) 22:47:59
ここには先生もいないしそりゃそうよね
- 74二次元好きの匿名さん24/03/11(月) 00:41:08
キヴォトス、ゲヘナ自治区
ネル「ぜー…ぜー…ダメだ…もう動けねぇ…」
アスナ「もー!こんな多いなんて聞いてないよー!」
「もしかしたら、風紀委員でも特に厄介なのがいなくなったので、ハイになっているのかもしれません…」
先生「まいったな…ツルギはまだ元気そうだけど、いつ電池切れになるかわからないから…」
「電池切れ…ってどういうことですか?」
先生「この間トリニティでね…」
ツルギ「ゲヒヒヒヒヒ!!!ヒッヒヒ!!フィーヒヒヒヒ!!」
「うわあああああ!!」ドカーン ズドーン
ツルギ「ゲヘヘヘ、ヒャハハハハh」パタッ
先生「…え?」
「ひ!?」
…
先生「…は?」
先生「ってことがあったんだよね」
「ちっちゃい子供ですか!?」
先生「私も最初は目を疑ったよ…しっかり寝息を立てて寝ていたんだ」
アスナ「へー、なんか見てみたーい!」
ネル「バッカ!!そうなったら洒落んなんねーだろーが!!」
ツルギ「ゲッヒャァアアアアアア!!!」
ハルナ「ヤッダーバァァァァァ」ドガァァァン
イズミ「うわぁー!!紙屑のように吹き飛ばされていくよー!!」
ジュンコ「せ、先生!あのお化けみたいなの止めてよ!」
先生「それは無理かな…」 - 75二次元好きの匿名さん24/03/11(月) 01:14:56
ハルナがチョコラータみたいな断末魔あげてる
- 76二次元好きの匿名さん24/03/11(月) 07:40:16
ランドソル
ヒナは救護院や美食殿を手伝いつつ、なかよし部との交流を続けていた。
ユニ「やあ、ヒナ君。今日も元気そうだね」
ヒナ「おかげさまで。今日はどうするの?集まるとしか聞いてないんだけど」
ユニ「それに関してはチエル君から提案があるそうだ」
チエル「はいはい!チエルですね、みんなで写真が撮りたいなって!」
クロエ「は?何いきなり」
チエル「いやいや、これは大切ですよ?私たち、異世界の子と友達になったんですよ?写真か何かに残しておかないともったいないじゃないですか!」
ユニ「うむ。チエル君に一理ある。僕も未だ経験のない出会いにこれでも感動しているんだぜ、べいべー」
クロエ「ん…ま、それもそっか」
ヒナ「写真…そういえば、ゲヘナに来てからはらしいものを撮ったことさえなかったかも」
チエル「それじゃあ早速集まって集まって!ヒナちゃん先輩はセンターに!」
ヒナ「ひ、ヒナ「ちゃん」…!?」
クロエ「ちょーちょー、そんな急かさなくたっていーじゃんよ」
チエル「ユニ先輩とクロエ先輩は両脇で~♪」
クロエ「あ、こいつもう聞こえてねーな」
ユニ「まぁまぁ、いいではないかクロエ君。考えてみたまえ、今が一番青春していると思わんかね」
クロエ「…ま、それもそっか」
チエル「よーし、スタンバイ完了!そこの魔法陣見ててくださいね!はい、ポーズ!ちぇるーん☆」
ユニ「うむ。いい写真が撮れたな」
クロエ「へぇ…いいじゃん」
チエル「映え散らかしちゃってますね☆ちぇるーん☆」
ヒナ「皆…ありがとう」
ユニ「なに、例には及ばんさ」
クロエ「ちょーちょー、なんかもう帰るみたいな空気になってるけど、まだ帰る方法無いっしょ。んで?この後どうすんの?」
チエル「今日も王都の方に行ってみます?なんか最近フェアをやってるとか」
ヒナ(…いいな…ここには私を縛るものがない。友達がいて…何もない日はこうやって友達と笑いあって…できればずっとこうしていたい。…けれど…もしそうした場合、先生はどうなるのかな。先生はきっと私が幸せになることを喜んではくれるはず。けど…あんなことが一度だけで終わるはずはない)
チエル「ヒナちゃんせんぱーい!どーしたんですかー?」
ヒナ「!ああ、ごめん、今行くわ(もう少しだけいたいけど…私はキヴォトスに必ず帰らなきゃいけない。先生は必ず、また火の中に飛び込むから…)」 - 77二次元好きの匿名さん24/03/11(月) 17:52:34
保守
- 78二次元好きの匿名さん24/03/11(月) 23:58:44
保守
- 79二次元好きの匿名さん24/03/12(火) 02:02:08
ランドソル 城門前
アル「はぁ…はぁ…ついについたわ…!」
イオリ「し、死ぬかと思った…チナツ、大丈夫か?」
チナツ「は、はい、もう自分で歩けます…」
ハルカ「も、もう歩けません…」
カヨコ「ほら、アコもさっさと降りて」
アコ「痛!!もっと優しくおろしてください!!
アル「とりあえず、まずは休ませてくれそうなところを探しましょう。私たち完全に無一文だから、最悪ないかもしれないけど…」
「おい、貴様等!怪しい奴らめ、何者だ!!」
ハルカ「あ、アル様に向かって…!」
アル「ハルカ。ここは私に任せて。…(スッ)」
「おい貴様、止まれと言っているのが分から な゛っ」
アル「御免なさいね…今の私たちに話をする余裕は残ってないの」ギリギリギリ
「…ッ!!…!!!!」ガッシャァ
アル「…はぁ、さ、さぁ、先に進みましょう…っていうか…もう、意識飛びそう…」
ムツキ(もったいないなーアルちゃん、今のアルちゃん今までで一番アウトローしてたのに…いったた…) - 80二次元好きの匿名さん24/03/12(火) 09:01:54
保守
- 81二次元好きの匿名さん24/03/12(火) 18:21:07
保守
- 82二次元好きの匿名さん24/03/12(火) 19:42:57
アル「…さて、どっちに行けばいいのかしら」
カヨコ「これは…思った以上にまだ歩くことになりそうだね…」
イオリ「う、嘘だろ…!?足がもう強張り始めているんだが…」
チナツ「も、もう少しですから…!テーピングだけでもしましょうか?」
アコ「…」
ムツキ「…で、この人はさっきからなんで黙り込んでいるのかな?」
アコ「…いる」
ムツキ「ん?」
アル「この街に委員長がいます。断言します!120%、半径1キロ圏内にヒナ委員長がいます!!」
ムツキ「…って言ってるけど、アルちゃん?」
アル「か、勘弁して頂戴!今の状態でヒナとかち合ったら冗談抜きで私死ぬわよ!?」
イオリ「もしもの時は私が委員長に取り入ってやるから落ち着け。…アコちゃん、本当に近くに委員長がいるんだな?」
アコ「もちろん。私がどれだけ委員長といたのかご存じのはずです」
アル「ねえカヨコ…私あの人が怖いんだけど…」
カヨコ「うん…私もアコのああいうところは物凄く気持ち悪いと思ってる…」
一行はアコの直観を信じて歩くことにした…
ヒナはアコの直観通り、本当に1km…もとい1000m以内にいるか?
dice1d3000=56 (56)
- 83二次元好きの匿名さん24/03/12(火) 19:43:55
なんでアコちゃんヒナ絡む時だけ有能なん?
- 84二次元好きの匿名さん24/03/13(水) 00:47:02
チエル「さてさて、今日は何しましょうか?食べ歩きます?それともウインドウショッピングと行きますか?」
ヒナ「そうね…思いつくことは一通りやったから、みんなに決めて欲しいかな」
チエル「んー、それじゃあチエルがノリと勢いで決めちゃいますね!とりあえずまずそこの服屋でウインドウショッピングしましょう!」
クロエ「いや早。いやいいけど。いいんだけど、ここうちらが踏み込んでいいとこなの」
チエル「まぁまぁ!見るだけならいいんじゃないですか?」
ヒナ(…そういえば、前に先生に「たまには休みの日に外出したほうがいい」って言われちゃったっけ。…今の私は、ちゃんと休めているかしら。…?)
ユニ「…?ヒナ君、どうしたのかね、急に周りを気にし出して」
ヒナ「…ごめん2人とも。少しだけ静かにしてちょうだい」
チエル「え?なんですか?何かあったんです?」
クロエ「いや黙れし。気が散るっしょ」
チエル「むぐむぐ…」
ヒナ「…」
「…ちです……に…ヒ…ちょうが…」
「…に…でしょうね…」
ヒナ「!!!!!!」ガシッ
チエル「え?」
クロエ「え、何」
ユニ「ど、どうしたのかね急に押し込むなんて」
ヒナ「今すぐ中入って!お願い!」
チエル「わ、わかりましたから!押さないで!」 - 85二次元好きの匿名さん24/03/13(水) 06:03:14
保守
- 86二次元好きの匿名さん24/03/13(水) 08:56:52
チエル「なんなんですかいきなり!びっくりしましたよ!」
ヒナ「それはごめんなさい。…あっちの方見てみて」
チエル「え?別にただの道が…!?」
クロエ「え…あれって…」
ユニ「…ふむ」
ヒナ「…そう。何となくわかったと思うんだけど、あれは私と同じキヴォトス人。…というか、私の知り合いよ。…なんで便利屋68と一緒なのかはわからないけど、おそらく私を探しに来たのね」
クロエ「え、でも知り合いなら別によくない。なんで隠れんのよ」
ヒナ「そうなんだけどね…そこのあの青い人、見える?」
チエル「あー、あの人…って何ですかあの人!?胸の横って素肌ですよね!?なんで空いてるんですか!?痴女ですか!?」
ヒナ「それはだけはわかんない。それよりもその人の一番の問題は性格なのよ。私が目を離すとすぐ暴走するの。それに配慮も欠けたところがあるし後先考えないし独断行動や越権行為は頻繁にするし…」
ユニ「お、オーケーだヒナ君。ところでほか6人に関しては何かないのかね」
ヒナ「そうね。あの銀髪のツインテールの子と、あっちの淡い金髪の…そう、あのメガネの子。あっちは実力はまだないけど真面目よ。問題はそれ以外の4人なんだけど…彼女たちが状況をだいぶややこしくしているわね。一応あの赤い人があの4人の中でのリーダーで、あっちの白黒と、紫の人はなんか見覚えがあるんだけど…残りの一人は…あまりよくわからないわね」
クロエ「とりま、あの青いの以外は接触しても問題なさげってことでいい?
ヒナ「うん。むしろ今あの青いのに見つかるのはいろいろめんどくさくなりそうな気がするから今はまだ会わないようにしたい。…!」サッ
アコ「…」
チエル「今、その青い人完璧こっち見てませんでした!?」
クロエ「見てた。ガッツリ見てた」
ユニ「何かしらに飢えたものの瞳だったな…ヒナ君、あれは本当に人間かね」
ヒナ「一応、暴走さえなければ優秀なのよ…暴走癖で全部帳消しになってるけど」
チエル「と、とりあえず静かに店を出てそっと離れましょうか?」
クロエ「それしかないかな…っていうか、どこ行っても勘で突き止めてきそうな気がするんだけど」
ヒナ「そうね。前に何度か行先を告げていないのに出くわす事が何度かあったわ」
チエル「…それって、ストーカーじゃありません?」 - 87二次元好きの匿名さん24/03/13(水) 10:20:50
アルちゃんは美食や温泉に比べたらまだマシなんすよ。見栄っぱりでトラブルメーカーでトラブルに対する適応力がないだけで真面目ないい子なんすよ
- 88二次元好きの匿名さん24/03/13(水) 19:24:17
保守
- 89二次元好きの匿名さん24/03/13(水) 22:15:18
保守
- 90二次元好きの匿名さん24/03/14(木) 02:08:41
ヒナ「前に何度かそれとなく伝えてみたんだけど。なんというかパッとする答えを返してくれなかったわ」
クロエ「ストーカー…パッとしない答え…チエル?」
チエル「な、なんで私のこと見るんですか?いくら私が世界的美少女だからっていきなりみられると照れちゃいますよ?(絆イベで確かにストーカーしt…いいえ!私は超絶美少女です!)」
ユニ「チエル君。そういうのは男女関係なく嫌だと思うぞ…」
チエル「しーてーなーいーでーすー!チエルは超絶美少女ですからー!」
ヒナ「しっ!こっちを怪しんでる…今こっちに来られるのはまずい!」
チエル「あっえっえーと…クロエセンパーイコウイウノアウンジャアリマセンカー」
クロエ「エーソウカナーアタシハコッチノホウガコノミナンダケドナー」
ヒナ(そ、即興とはいえ、なんてひどい演技力…)
アコ「…?」
イオリ「アコちゃん、どうかした?」
アコ「いえ。何やらあっちの服屋が騒がしかったので」
イオリ「そっか。それじゃあ、次は向こう側を見てみようか?」
チナツ「そうしましょう。それにもし委員長がいるなら委員長は休む場所を確保しているでしょうし、当てにできるかもしれません」
アル「それなら仕方ないわね。もう少し頑張りましょ!」
ヒナ「…行ったわね。アコが勘づく前にここを離れましょう」
クロエ「にしても、そのアコ?って人が随分苦手なのな」
ヒナ「まぁ、あれは実際に話してみないとわからないと思う…。…よし、向こうに行くわね。救護院はちょうど反対側だから鉢合わせることはないはず…」 - 91二次元好きの匿名さん24/03/14(木) 02:10:21
アル「それにしても、卒業したらどうするの?そんなにヒナ一筋だったらいろいろ支障出ない?」
アコ「それには及びません。なぜなら就職先はヒナ委員長と同じ所へ希望するつもりですので」
ハルカ「ヒェッ…」
ムツキ「うわぁ…」
カヨコ「…」
アル「気持ッち悪いッ!私がヒナだったら絶対嫌よそんなの!!」
アコ「なんですって!?」
「泥棒ーーッ!!!誰か、誰かそいつを捕まえてぇーーーー!!!!」
イオリ「!!」
「おい、どきやがれこのクソガk
ガシッドン グアッ ドスン
「うぐっ!!」
イオリ「全く、随分軽率なやつだな。人通りのあるなかで強盗と…は…!?」
ヒナ「サッサッ(お願い、何も、見てない、フリをして)」
イオリ(…?…わかった)目パチパチ
アコ「この辺りの治安はあまり良く無さそうですね。その人はここの治安維持組織に押し付けて私た…ち…」
ヒナ「…しまった…」
クロエ「…見つかってんじゃん」
ヒナ「…うん…あの泥棒はちょっと想定外だった…」 - 92二次元好きの匿名さん24/03/14(木) 07:59:58
アコ「委員長~!委員長~~!!い・い・ん・ちょ(ガツッ)ブヘ!!」
ヒナ「…」
アコ「うっ…いたた…ヒナ委員長…よく…ご無事で…」
ヒナ「…アコ。な ん で ここにいるのかしら?しかもイオリとチナツ、なぜか便利屋68まで。まぁ、だいたい予想がつくのだけれども」
アコ「そ、それは委員長がいきなり行方不明になったので…!」
ヒナ「まぁ、いきなり行方をくらませた事に関しては謝るわ。ところで。今ゲヘナにはだれがいるのかしら?」
アコ「…あ」
チエル(ちょ、話に聞いてた以上に融通利かなさそうですよあの人!?)
ユニ(どうやらあのアコとやらの口ぶりからすると向こうの治安はあまりよくないらしい。しかも治安維持に有力な人間をこちらに全員つれてきしまった、ということのようだ。端的に換言すれば、やらかしたらしい)
アコ「何ですか!さっきからコソコソと!たとえ別世界といえど、私の前で風紀を乱そうなんてそんな真似w」ゴシャァ!!
バタッ
カヨコ「…」
アル「か、カヨコ…?」
カヨコ「ごめん、ヒナ。私たち何日も休みなしに歩き続けてて限界なの。悪いんだけど話をする前に休めるところを紹介してくれないかな」
ヒナ「…まぁ、それなら仕方ないか。ついてきて」
クロエ(…ん?今確かに泣きそうになってた?え、どういう感情なん。安心なの、限界なの。話の流れ的にはなんか後者っぽいけど) - 93二次元好きの匿名さん24/03/14(木) 16:22:24
保守
- 94二次元好きの匿名さん24/03/14(木) 18:21:02
サレンディア救護院
コッコロ「…なるほど。皆様もまた、ヒナ様と同じ別の世界から来た、と。にわかには信じがたいようですが、どうやら本当の事のようで私、動揺が隠せません。主様が牧場からの帰りに魔物に襲われけがを負ったと聞いた時のショックから、まだ立ち直れていないのですけれども」
アル「な、なんか申し訳ないわね…そっちはそっちで大変な時に…」
コッコロ「どうかお気になさらず。そういえば、宿を探している、とのことでございましたね。サレン様、よろしいでしょうか」
サレン「私は別にいいわよ。というか、ここ最近また忙しくなってきちゃって、スズメもまだ病み上がりで無理させられないし、あれこれ手伝ってくれるのなら問題ないわ」
アル「本当に助かったわ…礼を言っても言い切れないくらいよ」
コッコロ「ところで…そちらで伸びていらっしゃる方は大丈夫でしょうか?ずいぶん目覚めないようですが…」
ヒナ「アコなら適当に寝かせておけばいいわ。さっき話をした限りアコが他を巻き添えにしたみたいだし。あとできつく言っておくわ。それと一つ頼みがあるのだけれど、良いかしら?」
コッコロ「何でございましょう?」
ヒナ「今日から美食殿のギルドハウスで寝泊まりさせてほしいの。寝る時だけでいいからアコとはなるべく離れたいというか…」
アコ「美食研!?」ガバッ
クロエ「うっわびっくりした…」
アコ「委員長!近くに美食研がいるんですね!?今度はどこを爆破させたんですか!?」
ヒナ「落ち着きなさいアコ。こんなところに美食研はいないわ。それとあなたたちはここで寝泊まりしていいことになったから」
アコ「へ!?あ、ありがとうございます…」
チエル「な、なんというか、怒ったり急に冷静になったり、なんかよくわからない人ですね…」
ユニ「そういうときもあるのだろう。というか、学院にもだいぶめんどくさいのがいるじゃないか」
チエル「あー…たしかにあれとかあれとかいましたねー」
ヒナ「それと、今キヴォトスに帰る方法探してもらっているから、それまでここの人たちの手伝いをすること」
アル「あ、当り前よ!一宿一飯の恩くらいしっかり返すわ!」
ヒナ(…なんでこの人指名手配されてるんだろう?) - 95二次元好きの匿名さん24/03/14(木) 18:24:11
チエルとイオリが一緒に喋ったら声だけ聞くとどっちが喋ってるのか分からなくなりそう
- 96二次元好きの匿名さん24/03/14(木) 19:22:17
なんで指名手配になってるんだろうね・・・
- 97二次元好きの匿名さん24/03/15(金) 05:45:53
保守
- 98二次元好きの匿名さん24/03/15(金) 08:10:50
サレン「でもひとつ困ったことがあるのよね。なんていうか、何人か…立派だから?私たちの服が貸せないというか…」
アル「服?…そうだ、服!!あああ!!!やっぱりありこち穴が開いてる!!そんな…わたしの一張羅なのに…」
コッコロ「それでしたら、私が出来る限り繕って差し上げます。いつもやっているので、そうお時間はいただかないかと」
アル「ほ、本当…?それじゃあ、お願いします…」
アコ「…まぁ、着替えの問題は依然解決していないわけなのですが…」
「失礼する!ユウキはここにいないだろうか」
コッコロ「ど、どちら様でしょう…!?」
モニカ「ああ、申し遅れて済まない。我の名はモニカ。繰り返すが、ユウキに用があってきたのだ。どこにいるだろう?」
コッコロ「主様なら今日は出かけておられますが…急用でしたら伝言いたしましょうか?」
モニカ「ふむ。いないならまた今度尋ねるとしよう…おや、こちらは?」
コッコロ「かくかくしかじか…でございます」
モニカ「ほう、異世界から。そんなこともあるのだな。それで服だったか。私のは入らんだろうが、そうだな…」
「モニカさん、ショーグンはいないデスか?」
「ど、ドSさーん?」
モニカ「ニノン!クウカ!ちょっといいか…」
ニノン&クウカ「?」
「・・・・・」
チエル「な、なに話してるんですかね…」
モニカ「お待たせして申し訳ない!今仲間に着替えの代わりとなる服を持ってきてもらっている!」
アル「えっ!?い、いいの?」
モニカ「二人なら快く了承してくれたぞ。すぐに持ってくると思うから少し待っててくれ」
コッコロ「でしたら、モニカ様もどうぞおかけくださいまし。なにか飲み物でもご用意いたしましょうか?」
モニカ「それならお言葉に甘えて、紅茶をお願いするとしよう」 - 99二次元好きの匿名さん24/03/15(金) 18:52:26
保守
- 100二次元好きの匿名さん24/03/15(金) 22:37:14
保守
- 101二次元好きの匿名さん24/03/16(土) 08:06:23
保守
- 102二次元好きの匿名さん24/03/16(土) 09:08:32
モニカ「…!帰ってきたようだな」
ニノン「お待たせしまシタ、皆様の着替えを持って来まシタ!」
アル「ありがとう…ってこれ、和服?」
ニノン「イェース、ワフクデース。着方がわからないのならお手伝いいたしまショウ!」
アル「いや、和服自体は来たことがあるから着方は分かるんだけど…いいえ!もしかしたら私の知ってる着方ではないかもしれないからお願いするわ!」
ニノン「承知いたしまシタ。さぁさぁどうぞコチラへ!」
クウカ「アコさんにはどうぞ、こちらを…」
ヒナ「貴女も早く着替えてきなさい、アコ」
アコ「はい…ですが、これは…」
アル「ど、どうかしら!?」
ムツキ「わー、アルちゃんスゴイ似合ってるじゃん!正月に来てたやつより似合ってるんじゃない?」
ハルカ「アル様…とてもよくお似合いです…」
イオリ「チナツ…意外とそういうのも似合うんだね」
ヒナ「ええ。そういうのもいいと思う」
チナツ「そ、そうですか?ありがとうございます…」
ニノン「ワフクは、着る人を選びまセーン。お双方、とてもお似合いデース!」
アコ「…」
クロエ「こ…これは…w」
チエル「に、似合って…ます…よ…?w」
ユニ「これ君たち、笑うんじゃない…wいくらなんでも失礼だぞ…w」
アコ「なんなんですかこれ…!なんでよりによって私だけこんな露出強いんですか!?むき出しの足…やたらと胸を強調させるデザイン…首と手首を繋ぐ鎖…これ完全にそういう人向けの服ですよね!?」
クウカ「その割には、結構着こなしていますけど…もしかして、あなたにもドMの素質が…!」
アコ「そんな素質欲しくありません!!なんでチナツさんたちは和服なのに私だけ痴女みたいな恰好なんですか!?」
クウカ「わ、私の持ってるのは、頂き物で、しかも少々お値段の張るもののようでして…クウカとしても、おいそれとそれをほかの人に貸すのはちょっと…」
クロエ「え待って。あんたの口ぶりからしてもしかして私服全部そんな感じなの」
クウカ「はい…変でしょうか?」
アコ「どう考えても変です!!こんな格好で街中歩くなんて正気の沙汰ですか!?」 - 103二次元好きの匿名さん24/03/16(土) 11:01:59
ヒナ「いいんじゃない」
アコ「委員長!?」
チエル「ヒナちゃん先輩!?」
ヒナ「まぁ見ていなさい。…似合ってるわよ、アコ」
アコ「……委員長がそういうなら、まぁいいでしょう。しばらくお借りしますね」
クロエ「いやチョロ。バチクソチョロ。もはや盲目かよ」
チエル「あれだけ騒いでいたのにヒナちゃん先輩に褒められるなり一転して大人しくなりましたね…」
イオリ「まぁ、あれは私たちの間では一種の風物詩みたいなものだ。あまり気にしないでくれ」 - 104二次元好きの匿名さん24/03/16(土) 17:19:01
保守
- 105二次元好きの匿名さん24/03/16(土) 22:19:30
保守
- 106二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 02:42:37
保守
- 107二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 10:46:57
保守
- 108二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 11:53:01
チエル「ところでずっと気になってたんですけど、イオリ先輩って、なんだか私と声似てますよね?」
イオリ「ん?いわれてみれば確かにそうかも」
チエル「ね、ね、試しに「ちぇるーん☆」って言ってみてくださいよ!」
イオリ「はぁ!?なんでいきなりそんなこと!?」
チエル「いいじゃないですかー!ちょっとやってみてくださいよー!さんはい、ちぇるーん☆」
クロエ「始まったよ、チエルのちぇるハラ」
イオリ「ちぇ、ちぇるーん…?」
チエル「もっと元気よく!ちぇるーん♪」
イオリ「ちぇるーん!」
チエル「いい感じです!それじゃ次はもっと楽しそうに!」
イオリ「ちぇるーん☆」
チエル「次はちょっと変化をつけて!」
イオリ「ちぇるーん♪」
チエル「うーん完璧。もはや免許皆伝ですね!」
クロエ「まぁ…なんか、おつかれ」
イオリ「な、なんだったんだ今のは…」
アコ「そういえば、委員長はいつからここに?」
ヒナ「今日で大体1週間になるかしらね」
アコ「1週間!?1週間も前からいたんですか!?」
イオリ「私たちがここに来たのはおそらく委員長が失踪した2日後だから…」
アル「わ、私たち、5日ぐらい飲まず食わずで歩き続けてたってこと…!?」
ヒナ「…アル。今回はうちのものがとんだ失礼をしたわ。キヴォトスに帰ってから相応の対価を払わせてもらう」
アコ「な!委員長!?」
ヒナ「本来巻き込む必要のない人まで巻き込んで何を言っているのよ。それにどうせ「相手は指名手配犯だから」って支払う分はあとで踏み倒すつもりだったんじゃないの?風紀委員がそれをするのはダメ」
アコ「う…」
アル「ま、まぁ今回の大行進が報われるならもうなんかなんでもいいわ…」 - 109二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 14:43:09
…ぐぎゅるるるるるるる…
アル「…飲まず食わずで思い出したわ、気が抜けたら急に…」
コッコロ「でしたら、少し早いですがお昼ご飯にいたしましょう。皆様はしばらく何も食べていないとのことなので、消化に良いものをご用意いたしますね」
アル「あ、ありがとうございます…」
コッコロ「では、少々失礼致しますね」
ヒナ「私も手伝うわ。とりあえず今ある分じゃ絶対足りないから買い出しに行ってくる」
コッコロ「そうなのですか?」
ヒナ「キヴォトス人は見た目以上に食べるの。子供の体格で大人より食べる人なんてざらにいるわよ」
コッコロ「そうなのですか。ではお願いいたします」
アコ「それなら委員長、私も同行いたします」
ヒナ「アコはここで待機。今の状態で来られても邪魔になるだけだから」
アコ「…」
ヒナ「ほら。いつもなら食い下がるのに黙り込む。無理する気力すら残っていないじゃない。良いから休んでなさい」
モニカ「それなら代わりに我々が同行しよう。少しでも人手がある方がいいはずだ」
ヒナ「それは助かるわ。それじゃあ、ちょっと行ってくるわね」
コッコロ「はい。行ってらっしゃいませ」 - 110二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 21:19:40
保守
- 111二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 02:33:58
ランドソル 城下町
ヒナ「…追加の米に、葉物野菜に、卵、それとひき肉…こんなところかしら」
モニカ「な、なぁ…これ、本当に一食分なのか…?向こうしばらく分じゃないのか…?」
ヒナ「?一応一食分のつもりだけど…足りないかしら?」
モニカ「いや…お前たちはいつもこんなに食べるのか…?」
ヒナ「いつもこんなには食べないかな。今回は特に特殊な状況だから…」
クウカ「はぁあ…クウカ、荷物でつぶれますぅぅ~!」
ヒナ「…助けなくて平気なの?なんとなく、悦んでるようにも見えるけど」
モニカ「クウカなら気にしなくていいぞ?クウカは見たまんまの奴だし、ああ見えて結構力は強いのだ」
ヒナ「そ、そう。それならいいわ」
ニノ「ニンニーン!!忍法、歩荷塔の術デース!!」
モニカ「ニノン!それは崩れたら危ないからやめろと前にも言っただろう!」
ヒナ「…無事に帰れるかしら」
ヒナ「ただいま。いろいろ危なっかしかったけど無事に帰ってこれたわ」
コッコロ「おかえりなさいませ、ヒナ様。調理の準備は済んでおります」
ヒナ「それじゃ、早速始めましょう」
ヒナ「…よし、完成ね」
コッコロ「すごい…あれだけの量の食材のほどんどを使ってしましました。これ、本当に食べきれるのでしょうか」
ヒナ「心配ないわ。さっきも言ったけれど、キヴォトス人は基本的に小食でも大人以上に食べるから。…ちょっと恥ずかしいのだけれど」
コッコロ「そうでございましたね。それでは、皆様をお呼びしますね」
コッコロ「皆様、昼食の準備が出来まs…」
一同「…」
チエル「…皆さんオダブツみたいですけど。え、生きてます?これ」
ユニ「南無。どうやら彼女たちの魂はこの異界で儚く消え行く運命らしい」
クロエ「いや勝手に殺すなし。ほら、ご飯できたって。はよ起きなー」
アル「あ゛あ゛あ゛あ゛…動きたいのはやまやまなんだけど、全身が…」 - 112二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 14:03:34
ほしゅ
- 113二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 20:36:36
保守
- 114二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 21:34:22
コッコロ「ふむ。それなら…「オーロラ」」パァアアア
アル「!?痛みが引いた!?」
コッコロ「まさか日常生活で回復魔法を使うとは思いもしませんでしたが。いかがでしょう。本来なら大きな外傷に使うものですが、痛みだけでもそれなりに効果があると思います」
イオリ「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくれ!回復魔法!?まるでゲームの世界じゃないか!?」
アコ「この世界、ますます訳が分かりませんね…」
カヨコ「まぁ、なんでもいいかな。とりあえず早く食べよう。冷めちゃうから」
アル「そ、そうね!早く食べましょう!」
ムツキ「わーい!もうお腹ペコペコ―!」
コッコロ「キュ…」
モニカ「こ、これは…」
ムツキ「ふー…ご馳走様!おいしかった!
クロエ「マジか…あの量本当に全部食ったのか…」
チエル「だ、大丈夫なんですか!?何も食べてない状態からいきなり大量に食べると負担がかかるって聞いたことあるんですけど!?」
ユニ「確かに。飢餓状態からの急な摂食は内臓が過剰反応を起こして嘔吐に繋がる。端的に換言すると、急いでそんなに食べたら吐いちゃうかもしれないわけだが、大丈夫なのかね」
イオリ「いや、これくらいなら全然余裕だ。それにお粥だからか特にお腹にいいみたいで…特に気分が悪いとかそういうのはないかな」
アル「はぁぁぁ…生き返った…」
カヨコ「暖かいおかゆが沁みる…それに具沢山で食べ飽きない」
アコ「委員長の…ヒナ委員長の手作り…」
チエル「…大丈夫です?その人さっきから違うところに有難み見出してません?」
イオリ「まぁ、アコちゃんは委員長絡むと普段の数割増しで変人になるから…」
ユウキ「ただいま」
コッコロ「! おかえりなさいませ、主様。申し訳ありませんが、お昼ご飯を先ほど切らしてしまいまして。材料ももうないのでご用意することが…気にしなくて大丈夫?そうでございますか…」
モニカ「おお!貴公!そなたを探しておったのだ。今度の訓練の話なんだが…」
「…」「…」「…」
モニカ「よし、話がまとまったな!ありがとう!さて、我々まで食事をごちそうになったのだ。片付けくらいはさせてくれ」
コッコロ「あぁ、お客様にそのようなこと…」
モニカ「ただ飯して帰るなんてしたらヴァイスフリューゲルの名に傷がつく、ささやかなお礼みたいなものだ」
コッコロ「…でしたら、お手伝い、お願いいたします」 - 115二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 08:13:59
ユウキ「そういえば…」
ヒナ「…え!?帰る当てがおもいついた!?」
アコ「帰る当てがあるですって!?教えてください!早く!」
ヒナ「ちょ、アコ…待ちなs」
アコ「何言ってるんですか!私たちはこんなところで異世界転移無双している場合ではないんですよ!こうしている間にもゲヘナの治安はどんどん悪化しtアゴォ!?」
アル「さっきからうるさいわよ!少しくらい静かにして頂戴!…いや、本当に静かにして…(ほら…)」
ヒナ「…?…ッ!」
カヨコ「…(ピクピク)」
ムツキ「…(ニコニコ)」
ハルカ「…」
アル(アコに振り回されてるから顔にギリ出てないだけでもうみんな我慢の限界なんてとっくの昔に超えてるのよ!今爆発されたら私でも止められなくなる!)
ヒナ「(わ、わかった…)アコ、あなたはもう部屋で休んでいなさい。あとはイオリとチナツと進めるから。わ か っ た ?」
アコ「は…はい…あぁッ…角が…」
ヒナ「…ごめん、続けて?」
ユウキ「最初から説明しなおすけれど…」
ヒナ「…なるほど。要するにこの世界でもとりわけ超常的な魔法を使う人を知っているから、その人にお願いして、私たちをキヴォトスに送り返す…でもそのためには十二分なエネルギーチャージが必要になるし、その人が絶対協力してくれるとは限らない…と」
チエル「先輩ほんとに人脈広いですね…それで、その人どこにいるんですか?まさか雲より上の山で住んでるとか言いませんよね?」
ユウキ「フォレスティエだから大丈夫」
クロエ「フォレスティエ…ってまさかアンタ、ハツネとか言わないよね?確かにアイツのまわりってよくわけわかんないこと起こるけど」
チエル「でもクロエ先輩、なんか「これはあの人以外手に負えない」って顔してますよ?」
クロエ「はぁ、いいけど。んじゃ、うちが一緒についてったげるよ。久しぶりにハツネの顔見たいし」
チエル「ユニ先輩、聞きましたか今の。しれっと知り合いをダシに距離間詰めようとしてますよあの人!」
ユニ「まったく、常々油断ならないやつだな君は。そういうのは大概にしたまえよ」
クロエ「オイ聞こえてんぞそこ」 - 116二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 12:31:28
保守
- 117二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 21:46:38
保守
- 118二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 03:35:35
ヒナ「まぁ、とりあえずまずは本人に協力を頼まなければならないわね。私も同行した方がいいかもしれないわね」
イオリ「他にも何人か連れて行った方が良いでしょう。1人と大勢とだとこちらの重大性も伝わりやすいかもしれません。まぁ、全員で行くと威圧感を与えて怖がらせてしまうかもしれないのである程度絞る必要がありますが」
ヒナ「そうね。とりあえず誰を連れていくか決めておかないと」
ユウキ「それなら大丈夫」
イオリ「…え?ついてくるだけでいい?彼女はきっと協力してくれるって…」
ヒナ「物凄い自信ね…それじゃあ、お任せしてもいいかしら」
アル「とはいえ私たち全員、全身ボロボロで今すぐに行ける状態じゃないわよ?せめて2日くらいは休ませて…」
ヒナ「まぁ、それもそうね。と、いうことで2日後にまた会いましょう」
その日はひとまず解散し、2日後に改めて集まることになった。
…翌朝、ヒナだけ美食殿で寝泊まりしたことを知ったアコは静かに涙を流した。 - 119二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 09:40:50
保守
- 120二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 14:25:19
一方そのころ…
「…ほぅ、頭に輪っかを浮かべた女、だと?」
「はい…そいつらはこちらの警告を無視、首を締めあげてそのまま王都へ侵入しました」
「なるほどな。そしてその容姿はさながら魔族に近いもの…と」
「見た目からは到底信じられない握力でした。そのうえで鎧を身に着けたわたしの体を、容易に持ち上げたのです…」
クリスティーナ「面白い!その魔族の調査、このワタシ、クリスティーナ・モーガンが請け負った!」
「あぁ!待ってください、ヘルムが歪んで外れないんです!待ってください!」
夜、城門前
ジュン「やぁ、来てくれたね、トモちゃん、マツリちゃん」
トモ「ジュンさん、どうかしたんですか?」
ジュン「ああ。昼間に外側の門番が謎の魔族らしき人物に襲撃されて侵入を許してしまった話は聞いているね?」
マツリ「もちろんッス。白昼堂々、大胆不敵にも程があるッス!」
トモ「それで、用っていうのは…」
ジュン「どうやら彼女たちは現在サレンディア救護院にいるらしいんだ。門番への暴行以降特に目立ったことをしているわけではないみたいなんだけど、場所が場所だからね。かなり危険ではあるが、明日直接接触して素性を探ってほしい」
マツリ「ちょ、直接ッスか!?いくら何でも不味くないッスか!?」
トモ「しかし、わざわざ子供が大勢いる救護院にいるんだ。そこで目立った騒ぎを起こしていないということは、刺激しないように接すれば何も起きないはず」
ジュン「何か不味いことが起きたらすぐに呼び出してくれ。駆け付ける。それと、この話を聞いたクリスちゃんの様子がおかしいんだ。クリスちゃんの事だからおそらく、見つけ出して戦うつもりだと思う。もしその場に居合わせた場合でも即呼んでくれ。以上だ」
トモ&マツリ「了解!」 - 121二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 01:02:30
ヒトリリリカルさんがアップを始めてしまった……。これは絶対に面倒くさいことになる……。
- 122二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 01:17:07
すっかり書き忘れていましたが第3部終了です
キヴォトス、ゲヘナ自治区
先生「困ったな…ツルギも遂に電池切れになってしまった」
ツルギ「ZZZ…」
ネル「オイ、どうすんだよ!もうこっちも体力の限界だぞ!?」
カスミ「ハーッハッハッハッ!どうやら嵐は過ぎ去ったようだな!」
「ぶ、部長!部長!」
カスミ「どうした、もう恐れるものは何も無いぞ!」
「あ、あっちから見るからにヤバそうなのが…!」
カスミ「落ち着け、ヒナ以上にヤバいやつなんて…」
ワカモ「…(モグモグ)」
カスミ「ひ、ひぇぇぇえ!き、緊急撤収!急げ!!」
「いやぁぁぁあああああ!!!!」
…
ワカモ「…あら、貴方様。奇遇ですわね」
先生「わ、ワカモ?なんでここに?」
ワカモ「少し早めのお昼ご飯ですわ。よろしければ先生お一ついかがですか?」
先生「い、いや、僕はまだやることがあるから…」
ワカモ「それにしても失礼しちゃいますわ、人の顔を見るなり化け物でも見たみたいな反応」
先生「ところでワカモ、そのハンバーガーはちゃんとお金を払ったんだよね?」
ワカモ「当然ですわ。そんなことをしたら貴方様に嫌われてしまいますから。むしろ怯えられてお金を受け取ってくれなくて困ったくらいですの」
先生「そ、そっか…ところでワカモ、もし余裕があればツルギ達を運ぶの手伝ってくれないかな?もう全員クタクタで…」
ワカモ「…あまり気は進みませんが、いいですわよ(ヒョイ)」
ツルギ「すぴー…すぴー…」 - 123二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 10:14:55
保守
- 124二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 20:46:35
小話 もしヒナが偽アストライア茸を食べたら
※アストライア茸とは
食べると自分含めすべてが都合の良い世界の幻覚を見る(魔物の一部)
「「「おはようございます!ヒナ委員長!!!」」」
ヒナ「おはよう、元気そうで何よりだわ」
アコ「おはようございます、委員長」
ヒナ「おはようアコ。あら、今日は甘めのコーヒーなのね」
アコ「はい。本日は書類作業が多いようなので脳を多く使われると考えたので、砂糖を多めにしました」
ヒナ「そう、ありがとう。ところでアコ、最近また腕を上げたわね」
アコ「ありがとうございます!それと委員長、現在○○地区で温泉開発部が集まっているようです。編成は完了しており、あとは委員長の承認でいつでも動くことができますがいかがなされますか?」
ヒナ「そう。ならやって頂戴」
アコ「かしこまりました!それでは行ってまいりますね!」
マコト「キキキ…ヒナ!戦力には困っていないか?万魔殿から戦車を貸し出してやろうか?」
ヒナ「あら、助かるわね。それじゃあお願いしようかしら」
マコト「キキキ…ならばすぐに手配しよう!」
イブキ「ヒナ!遊んで!」
マコト「こらイブキ、風紀委員長は今忙しいんだ、あまり無茶振りをするんじゃ…」
ヒナ「ふふ、別にかまわないわよ。何をしよっか?」
イブキ「わーい!それじゃあお絵描きがいいな!」
マコト「まったく…忙しいところ済まないな、ヒナ」
ヒナ「気にしないで。私もひと段落ついたところだから」
イオリ「委員長!美食研が近場で飲食店の爆破を行う現場に居合わせたので現行犯で確保しました!」
チナツ「市民らは避難指示に対して協力的なおかげでけが人は風紀委員の面々が軽傷で済みました!」
ヒナ「流石ね、二人とも。捕縛した美食研はいつもの部屋に放り込んでおいて。あとさっきアコが温泉開発部の制圧に向かったから応援に向かってちょうだい」
イオリ&チナツ「了解!」
ヒナ(本物)「これは…風紀委員?でも私が知っているものよりはるかに場の空気も雰囲気も丸くて穏やか…それにマコトがすごく協力的、普段のゲヘナなら絶対あり得ない。…私にはこんな風には…」 - 125二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 05:23:07
保守
- 126二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 07:36:46
ヒナ(幻覚)「出来るわよ」
ヒナ(本物)「ほ、本当?」
ヒナ(幻覚)「このキノコを食べればあなたの思いのままよ」
ヒナ(本物)「そ、そうなの?それじゃあ…」
???「…や…て」
ヒナ(本物)「…?手が動かない…?」
???「…やめて…!」
ヒナ(本物)「誰…?」
ヒナ「(バッ)…夢?…環境は理想そのものだったけど、なんだか物凄く気持ち悪い夢だったわね…」 - 127二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 18:32:14
保守
- 128二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 21:08:25
保守
- 129二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 06:17:33
保守
- 130二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 08:45:34
第四部
翌日、全身筋肉痛に苦しむアルたちの元に来客が訪れた。
トントントン
コッコロ「どちら様でしょう。アル様、申し訳ありませんがお願いいたします」
アル「わかったわ。いたた…は~い、どちら様ですか~?」ガチャ
トモ「朝早くからすいません。王国騎士団(NIGHTMARE)のものですが」
コッコロ「…は?」
トモ「…ということで、伺いました」
コッコロ「なるほど。急にいらしたので何かと思いました」
アル「限界で若干記憶がおぼろげだけど確かに誰か締め落としたわね…」
トモ「そうでしょう。あなたが締め落としたあの人は騎士団所属の門番です。騎士団に危害が加えられた以上何もしないわけにもいかないもので、こうして素性調査に来たということです。ちなみに本来なら直接こうして聞きに来るのはまれですが」
アル「そ、そうなの?」
トモ「そうですね。どうも破壊行為を目的としているようではないので相談したうえで直接話してみることにしたんです。それと…」
コッコロ「それと?」
マツリ「副団長のクリスティーナおばさんが皆さんを探している可能性があるらしいッス…。あの、みなさんの中で一番強いのって誰ッスか?」
イオリ「悔しいが今ここにいるので一番強いのはそいつ(アル)だな」
トモ「今ここにいる…もしかして、他に?」
アル「いるわね。ヒナは私どころかここに来た人全員でかかっても勝てない程強いわ」
トモ「そのヒナって人は今どこに?」
コッコロ「ヒナ様なら本日は主様と一緒に聖テレサ女学院に行くそうですが…」
マツリ「だとしたらマズいッス!今日はクリスティーナおばさん、そっちの方に行くとかどうとか言っていたッス!」
アル「あ、あの、そのクリスティーナって人、そんなに強いの?」
マツリ「強いどころの騒ぎじゃないッス!乱数聖域(ナンバーズアヴァロン)は絶対に避けられないし、絶対に致命傷にする必殺の一撃ッス!」
トモ「それにクリスティーナに向けた攻撃はどういうわけかすべて外れるんだ。それがアイツが副団長たる所以なんだ」
アル「…流石にヒナ死ぬんじゃないの?」 - 131二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 19:39:13
保守
- 132二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 21:55:08
保守
- 133二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 01:22:33
アコ「何を言うんですか!!」バァン!!
カヨコ「うわ…一番困るタイミングで一番場をややこしくする人が出てきた…」
アコ「ヒナ委員長がそんなわけのわからないものに負けるはずがありません!!ですが万が一にでも怪我でもしていたら大変なので!!聖テレサ女学園?に行きましょう今すぐに!!」
アル「はぁ!?全身激痛でそれどころじゃないんだけど!?」
アコ「そんなこと知ったことですか!ヒナ委員長が危機なのかもしれないんですよ!?」
アル「あなたはまずヒナの事より周囲に意識向けなさいよ!ほら!」グキィ
アコ「いたたたた!!!無理やり首をひねらないでください…ッ!?」
カヨコ「…」
ハルカ「…」
ムツキ「…」
アル(お願いだからせめて静かにして頂戴…!本当に今爆発されたら絶対止められないから…!)
イオリ「アコちゃん、悔しいけど便利屋の言うとおりだ。今の状態で委員長の元に向かったところで確実に委員長の足を引っ張る。しかも昨日も言ってたけどみんな我慢の限界を超えてるし、コンディション最悪な私たちでは便利屋68を止められない。何より今は緊急事態だから気に入らなくても協力するべきだろう」
アコ「…!!…わかりました。それならばあなたたちにお任せいたします」
イオリ(あ、これは多分拗ねたな…)
コッコロ「しかし、どうしましょう。相手が王宮騎士団の副団長となれば、ただでは済まないかもしれません」
トモ「とりあえず話を聞く限り、現状危険性はないとは報告しておきますね。マツリちゃん、団長への報告頼める?私はクリスティーナを探して監視するから」
マツリ「了解ッス!」
サレン「あれ?王宮騎士団?こんな朝早くからどうしたの?」
トモ「サレンさん!実は…」
サレン「なるほどね。今日なら空いてるから私が行くわ。あの子もいるならなおさらよ」
トモ「ありがとうございます!王宮騎士団の元副団長が一緒とは心強いです!」
サレン「それじゃあ、ちょっと準備するから待ってて。コッコロちゃん、悪いんだけど、スズメと一緒に救護院をよろしく頼むわね」
コッコロ「はい。おまかせくださいまし」 - 134二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 13:13:05
保守
- 135二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 14:10:30
聖テレサ女学院 象牙の塔
ユニ「やぁ同志達。遠いところをすまないね」
ヒナ「気にしないでちょうだい。私も何かしてないとどうも落ち着かなくて…」
ユニ「さて、今日来てもらったのはこれだ」
ヒナ「…?」
ユニ「部屋の片づけをするのを手伝ってくれ。前にも後輩に手伝ってもらったのだがあまり進まなかったうえにあれからまた散らかってきてしまってね…おい、そんな目で僕を見るんじゃあないよ。これでもある程度はあらかじめ分別させておいたのだぞ。そっちのは処分しても問題のないものだ」
ヒナ「そ、そう。それじゃあ早速持って行っちゃうわね(ヒョイヒョイ)」
ユニ「…いつも思うが、君はずいぶんと力持ちだな。僕と同じ体格とは思えん」
ヒナ「そうかな…あまり考えたことないかも。でもキヴォトスには私より力持ちなのもいるわよ?」
ユニ「そうか…生物は環境に適応した進化するのが定説なのだが、どうやらヒナ君の住んでいるキヴォトスというところはそうでなければやっていけないほどに過酷な環境のようだ」
ヒナ「まぁ、過酷といえばその通りなのかしら。銃撃戦さえなければ基本的には平和なのだけれどもね…」
ユニ「すまない。「銃撃戦」とはなにかね?」
ヒナ「そのままの意味よ。そこにおいてあるような感じのでどちらかが倒れて動かなくなるまで撃ち合うの」
ユニ「アレの威力は学院に魔物が来た時に目の当たりにしたが…ああいうので撃ち合うということは、痛くないのかね」
ヒナ「痛いわよ?だいぶ前に後頭部にアレより強い奴を受けたことがあるけど正直泣きたかったけど目の間にいたのは指名手配犯だし風紀委員長の立場としてそんな醜態さらすわけにもいかないから無理やり効いてないフリをして追撃したわ」
ユニ「一体君の中の何が君をそうまでさせるのかね。僕は心理学に明るいわけではないが、そんなじゃあ先に心の方が疲れてしまうんじゃあないかと、ぼかぁ思うよ」
ヒナ「…実は」
ユニ「?」
ヒナ「実は、既に一回折れたの」
ユニ「…ふむ。僕は聞きはせんよ。顔を見ればあまり思い出したそうではないようだからね」
ドタドタドタドタバーン
チエル「ちぇるーん☆ユニ先輩いますかー?ってあー!ヒナちゃん先輩もいる!今日は何しに来たんですか?頭にゴミ袋のっけて」
ヒナ「部屋の片づけがしたいから手伝ってほしいって。じゃあ、私はこれを捨ててくるわね」
ユニ「うむ。頼んだ」 - 136二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 19:42:55
ユウキ「これは?」
ユニ「あー…それは…えっと…」
クロエ「パイセン、最初にヒナ先輩に持ってってもらったもの以降一つも処分できてないっぽいけど大丈夫なの。だいぶ悩んでるけど」
チエル「あきらかにこの植物枯れてますよね?これなんの植物なんですか?」
ユウキ「前の時と全く変わらない…」
クロエ「え、前にも手伝ったげたの。いい奴かよ。いやいい奴だったわ」
チエル「ユニ先輩、せっかく手伝ってもらってるのに失礼だと思わないんですか?」
ユニ「いやまぁその通りだが…」
ヒナ「とりあえず、ざっくり適当に仕分けちゃうわね、捨てちゃダメそうなのは後でそっちで判断してちょうだい」
ユニ「ふぅ。なんとか片付け終わったようだね」
チエル「結局ほとんど紙じゃないですか!」
ユニ「おいおい、僕がメモ魔なことは知っているだろう。思いついたことを書いてたらああもあるのだよ」
チエル「だったら書いたことはせめてまとめておきましょうよ!ほとんどちょろっと書いてあるようなのばっかじゃないですか!」
ユニ「以後気をつけます…」
ヒナ「処分してきたわよ。紙はやっぱり見た目以上に嵩張るわね」
クロエ「ん、おつかれ。せっかくだし少しくらいゆっくりしてけば。あの時のお礼が言いたいっていうのも結構いるし」
ヒナ「そうなの?それじゃあせっかく来たところだしそうさせてもらおうかしら」
「あ、見て!あの人!」
「きゃああ!命の恩人よー!」
「可愛い!こっち向いてー!」
クロエ「聖学祭でノゾミンが来た時並みに騒いでんな…」
ヒナ「何気なくやったことだけど、こうなるとは思わなかったわね…」
チエル「元々魔物避けの魔法がかかっているので基本魔物に襲われること自体ほぼないですからねー」
ヒナ「…いつも鬱陶しがられてるからなんだか気分いいわね」
チエル「え?ヒナちゃん先輩嫌われる要素あります?」
ヒナ「私がいたゲヘナはキヴォトスでも特に無法地帯で有名でね。むしろ私みたいな秩序派はかなり嫌われ者よ」
クロエ「こっわ…そりゃ喜ばれたら嬉しいはずだわ」 - 137二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 22:03:22
- 138二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 00:14:38
- 139二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 00:37:57
- 140二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 08:10:09
保守
- 141二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 17:59:02
キーンコーンカーンコーン
ヒナ「あら、もうこんな時間なのね。それならわたしもそろそろ戻らないといけないわね」
クロエ「結局放課後まで…パイセン、あんまユウキやヒナ先輩にまでいらん手間かけさせんなし」
ユニ「う…まぁ、善処するとしよう…」
チエル「先輩、ヒナちゃん先輩がいくら強いからって帰り道任せっきりじゃだめですよ?」
ユウキ「大丈夫」
ヒナ「それじゃあ、早く帰りましょう。これから急に暗くなるし…」
チエル「…ヒナちゃん先輩って、ここ最近すごく顔色よくないですか?」
クロエ「そういえば…初めて会った時よりどことなく表情が生き生きしてるような」
ユニ「ランドソルの環境が案外なじみがいいのかもしれんな」
ヒナ「ふふ。思い返せばゲヘナで感謝されたことって本当に数えるくらいしかなかったわね。「風紀委員なんだから助けて当然」なんて言われることも日常茶判事だったけど…やっぱり「ありがとう」とか、そんな風に言われると嬉しい」
ユウキ「…(なでなで)」
ヒナ「!?」
ユウキ「(なでなで)」
ヒナ「ちょ、ちょっと…」
ユウキ「♪(なでなで)」
ヒナ「…///」
ユウキ「(なでなで)」
ヒナ「///…?」
ユウキ「?」
ヒナ「何か気配が…ッ!?危ない!!」ドンッ
ズバァァァァッ!!!
「やぁやぁ。ついに見つけたよ。頭に輪っかを浮かべた女!」
ユウキ「ッ…!?」
クリスティーナ「ん?おやおや、坊やじゃないか。なぜこんなところにいる?良い子はもう帰る時間だぞ?」
ヒナ「う…痛った…」
クリスティーナ「ん?ほぅ。乱数聖域を受けて立ち上がるか。面白い。そうでなければ面白くない!」
ユウキ「ヒナちゃん、大丈夫!?」
ヒナ「なんとか…それにしても今の攻撃は一体?まるで避け方を把握されてるみたいだった…え?避けられないし本来なら致命傷の攻撃?そして私たちの攻撃は絶対当たらない?それじゃあどうすれば…あれの打開策がある?…どうやら長期戦は無理っぽいし、それならお願いしようかしら」 - 142二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 21:30:14
クリスティーナ「む?なんだ、坊やはそちらにつくのか。まぁいいだろう!2対1ならハンデにはちょうどいい!さぁ、かかってこい」
ヒナ「…!(さっきの一撃が思っている以上に響いている…思ったより長く持たないかも…!)
ユウキ「…!」パァァァァァ
ヒナ(あれは前にやっていた…でもあの時のような感覚はない…いったい何をするつもりなの…?)
クリスティーナ「同じ手はさせんよ!」
ヒナ「!!」ガキィン!!
クリスティーナ「む?どうやら想像していた以上に頑丈なようだ…!?」
ググググ…
クリスティーナ「こいつ…子供のわりに力が異様に強い…?」
ババッ
ヒナ「ハァッ…ハァッ…(出血が止まらない…あの時(エデン条約)でさえひとしきり流れたら止まっていたのに…?…致命傷っていうのは…そういう意味か…悪趣味ね)」
…ポツ
ヒナ「…?」
ポツ、ポツ、ポツポツ
クリスティーナ「し、しまった、前の時よりも早い!?」
ザァァァァァァァァ
ヒナ「これは…雨?」
ユウキ「今だ!!」パァァァァァ
ヒナ「!!これはあの時の…よし、頭が少し冴えた!」ジャキッ、ズドドドドドドドドドドドド!!!!
クリスティーナ「ッ!?なんだ!?手持ち式の大砲…にしては小さいが…」
ゴォォォォ
サレン「困ったわね…日が傾いてきちゃったわよ?」
トモ「おかしいな…さっきから同じ所ばかり回っているような?」
ドーン…メキメキメキ、ズシーン…
トモ「!あっちの方!」
サレン「あのあたりだけ不自然に雨が降っているわね…急ぎましょう!」 - 143二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 22:50:50
保守
- 144二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 08:08:25
保守
- 145二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 08:44:09
ザァァァァァァァァ…
ヒナ「はぁ…はぁ…」
クリスティーナ「ふー…ふー…」
ヒナ(どうしてかはわからないけど、本来当たらないはずの攻撃が当たる。けど…)
クリスティーナ「はぁ…子供のくせに…ずいぶんとやるじゃないか…」
ヒナ「…あなただって…そんな剣だけでよくやるわ…!」
ユウキ「まったくついていけない…!」
ヒナ(…参ったわね。弾がもうない。こうなったら無理を承知で直接殴りかかるしか…)
トモ「いたぞ!クリスティーナ!今度は何をやっているんだ!」
サレン「何となく嫌な予感はしていたけどやっぱり予想していた人全員いたか…ちょっと、大丈夫!?」
トモ「最悪の事態は避けられなかったが…ジュンさん、あとはお願いします!!」カッ
クリスティーナ「!!…!?」
ジュン「…やっぱりか、クリスちゃん。少年まで巻き込んで何をしているんだ!」
クリスティーナ「だ、団長!?どこから来たんだ!?」
ジュン「そんなことはどうでもいい。トモちゃん、サレンちゃん、少年達を連れてこの場を離れて。少年、今回の一件は後日謝罪に伺う」
トモ「そ、そっちの方!大丈夫ですか、ひどい怪我ですよ!?クリスティーナと戦ってよくそれで済みましたね!?ユウキ、手を貸そうか?歩けるか?」
ユウキ「だ、大丈夫…」
ヒナ「…」
サレン「い、生きてるのよね…?」
ユウキたちはトモやサレンとサレンディア救護院へ帰還した
アコは案の定ふじこふじこと騒ぎ立てたのでアルとカヨコに締め落とされた
翌日にはヒナは普段通りまで回復したが、ハツネのところへ行く話があるので今日一日は安静にすることになった
コッコロ「…主様。わたくしめは主様の忠実なしもべ故、主様の決定には付き従う所存でございます。しかし、それはあくまでも主様の身の安全が保障されていることが前提でございます。今回の無茶に関しては、私も苦言を呈さずにはいられません。どうかもう二度とこのようなことはしないでくださいまし」
ユウキ「(´・ω・`)」 - 146二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 19:51:01
保守
- 147二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 23:50:05
保守ばかりだけど結末結構気になって読んでるのでスレ主にはどうか頑張って書き切ってほしい
- 148二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 06:15:50
続きが気になる
- 149二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 09:20:26
翌朝、美食殿ギルドハウス
ヒナ「おはよう」
コッコロ「おはようございます、ヒナ様。お体の具合、よろしいようで何よりです」
キャル「ほんっとーにびっくりしたのよ!?ユウキ共々全身血まみれで帰ってきたもんだから何かと思ったわよ!」
ヒナ「ごめんなさい。想定外のトラブルに遭っちゃって…」
コッコロ「何があったのか、大方のところは主様から伺いました。ヒナ様、どうか今日1日は安静にしてくださいまし。傷が開いたら大変でございますので」
ヒナ「ええ。そうさせてもらうわ」
ユウキ「おはよう」
ヒナ「あ…おはよう。…あの。あの後、どうなったの?あの時の記憶、若干あやふやになってて…」
ユウキは顛末を話した。
ヒナ「…そう、あなたの知り合いが助けてくれたの。正直、あのタイミングで助けが来たのは本当に幸運だった。あのまま自分で戦っていたら最悪の結果も見えていたから。それにしても、あれほど追い詰められたのは実は数えるほどししかなかった」
キャル「そ、そうなの!?」
ヒナ「ええ。というか、今回が一番命の危機を感じたわね。まさか不意打ちとはいえ、頭が割られるなんて思わなかった」
キャル「普通即死よアンタ…よく王宮騎士団副団長の乱数聖域から生きて帰ってこれたわね…」
ヒナ「改めて聞くのだけど。そのナンバーズアヴァロン?っていうのはそんなに強いの?」
キャル「強いなんてもんじゃないわよ。あらゆる攻撃を完全に回避し、自身の繰り出す攻撃は正確かつ確実に相手の急所へ叩き込むらしいわ。私もあまりちゃんと見たことはないんだけど…」
ヒナ「そう?案外よけられたし、こちらの攻撃も結構当たってたような気がするのだけど」
ユウキ「それは雨を降らせたからだね」
キャル「?雨降らせるとどうなるのよ?」
ユウキ「どうやら攻撃に限らず、「自分の体に当たるものすべて」を「攻撃」として認識しちゃうみたい。ずっと前にあの人に絡まれたときに偶然見つけたんだけど…」
ヒナ「だからすぐに雨を降らせたのね」
ユウキ「戦わないならみんなを傷つけるっていうから、無我夢中で周りにあるものを手あたり次第強化していったら偶然…」
コッコロ「だとしてもそれは大きな発見でございます。さすがでございます、主様」 - 150二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 12:12:10
バァン!
アコ「委員長!!体調いかがですか!?あなたの天雨アコが参上しました!」
ヒナ「(ぅゎ…)おはようアコ。朝くらい静かにして頂戴。大きい声は傷に響くから」
キャル(今(ぅゎ…)って言った…)
コッコロ(確かに(ぅゎ…)って言いましたね…)
アコ「申し訳ありません。委員長が危険な状態だったので…それより。わざわざこっちまで連れてくる必要があるんですか?別に救護院でもよかったのでは?」
コッコロ「救護院はお子様も多いので、騒がしいのは傷に響くと主様が判断したのでございます」
キャル「ま、うちもぺコリーヌがいるとだいぶ騒がしいけどね」
コッコロ「そういえばキャル様、ここしばらく見かけていないのですがぺコリーヌ様はどちらへ?」
キャル「え?アイツならオーエドの期間限定メニュー制覇するとか言って跳び出してっちゃったわよ?ま、「お土産買って帰る」って言ってたし、アイツだいたい1週間前後すれば帰ってくるし別に良いんじゃない?」
コッコロ「そうでしたか。もし機会があればご紹介させていただきますね」
ヒナ「そうね。機会があればお願いするわ」
カヨコ「あぁ…見て社長。やっぱりここにいた」
アル「ちょっとアコ!いくらヒナが大切だからって病み上がりのところ押しかけるのは失礼極まりないわよ!」
アコ「な、何ですか!行政官として、委員長の右腕としてこういう時こそヒナ委員長のそばにいるべきでしょう!」
カヨコ「…ていうか、その手に持ってる救急箱、救護院のものだよね?」
ヒナ「…アコ」
アコ「?なんでしょう?」
ヒナ「それ、返してきなさい。ついでに今日はもう来ないでちょうだい。明日何があるか知っているでしょう」
アコ「し、しかし…」
ヒナ「(圧)」
カヨコ「(圧)」
アコ「…わかりました…!」
アル「ご、ごめんなさいね…」
ヒナ「気にしないで。風紀委員ではよくあることだから」
アル「…キヴォトスに帰ったら一緒にラーメンでも食べましょう。悩み相談くらいなら乗れるわよ?」
ヒナ「…考えておこうかしら」 - 151二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 12:14:21
第四部終了です
次回はハツネに会って帰るまでの予定です - 152二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 23:08:16
保守
- 153二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 05:45:38
保守
- 154二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 08:59:35
最終部
ハツネの元に行く日。メンバーはサレンディア救護院に集まっていた。
クロエ「…で、メンバーでそれでいいんだね」
ヒナ「ええ。私の方からはアル、カヨコだけでいいと思う。イオリ、チナツ、留守番はまかせたわ」
イオリ&チナツ「了解」
アル「そんなわけだから、二人とも、暴走したり悪戯なんかしちゃだめよ?」
ムツキ「ひどいなー、アルちゃん。私がそんなことしたことある?」
ハルカ「が、頑張ります…!」
チエル「みんなかわいいですね~!うへへへ…」
クロエ「チエル、よだれよだれ」
ユニ「ところで後輩とヒナ君は昨日大けがを負ったと聞いたのだが。大丈夫かね」
ヒナ「それなら大丈夫よ。二人ともあのあと適切に治療したから1日休んだらすっかり治ったわ」
ユニ「そうかね。よし、それならそろそろ出発するとしよう」
アル「ところで出発前に一ついいかしら。…あそこでうなだれてるのは?」
ヒナ「アコは置いていく。はっきり言って、アコの性格からして今回のには向いていない」
カヨコ「ええ、それがいい」
アル「さ、さすがに言い過ぎなんじゃない?そんな足手まといみたいな言い方…」
カヨコ「社長、思い出して。私たちがここに来たきっかけが誰なのか」
アル「それは知っているけども…ああ、見て!テーブルが涙ですごいことに!」
アコ「違います…これは便利屋如きに同情されたから流れた涙で、決して委員長にキツイことを言われたわけでは…」
ヒナ「はいはい。わかったからアコはコーヒーの淹れ方でも学んでなさい」
コッコロ「あの…」
ヒナ「?」
コッコロ「よろしければ、私たちも同行させてはいただけませんでしょうか。先日の主様の無茶。あのような事態が何度も起きては私の心身が持ちません。勝手ではございますが、どうかお願い申します」
キャル「ねぇ、「達」ってさりげなく私もその中に入ってる?」
コッコロ「当然でございます。キャル様は主様が心配ではないのですか?」
キャル「いや、アイツはどっちかって言うと何があっても絶対帰ってくるっていう信頼の方があるっていうか」
コッコロ「それは私も同じ気持ちでございます。しかしキャル様も先日の主様たちの姿を見たはずです。あのような姿を見てしまった以上、しばらくは付き添うべきかと」
キャル「ま、マジか…」
クロエ「なんていうか…結構強情だね?」 - 155二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 20:07:35
保守
- 156二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 20:59:09
キャル「ごめんね?コロ助ってこう見えても結構こういうとこあるから…」
ヒナ「まぁ、昨日のアレを見ちゃったらね…」
ユニ「さて、今度こそ出発するとしよう。オーケーロゼッタ。アオイ君のいるギルドへ案内してくれたまえ」
ロゼッタ「ぽーん!おはようございます、ドクターユニ。本日も大変お日柄よろしいことで」
キャル「石がしゃべった!?」
ヒナ(わかる)
ユニ「あぁ、こいつは愛玩鉱物のロゼッタだ。ヒナ君は前に見たことがあるね」
ヒナ「ええ。ロゼッタも元気そうね」
ロゼッタ「いつも応援ありがとう!フォレスティエのギルドハウスへのるルートを算出しています…算出が完了しました、本日の天気と路面状況から、徒歩3時間、馬車で近場まで1時間で到着します。直近の馬車到着時間は、10分後です」
ヒナ「相変わらず石とは思えないほど高性能ね」
ユニ「おいおいそんなに褒めてくれるな、照れるじゃないか」
クロエ「いや、ロゼッタに関してはマジですごいと思うわ。てか待って。なんでそんなすごいもんあるのにメ団来た時それプレゼンしなかったん」
ユニ「いや…ロゼッタの居る生活が普通になっててすっかり忘れてたんだ」
チエル「何やってるんですかユニ先輩…それが通ってれば今頃私たちは奨学金を勝ち取っていたかもしれないのに…!」
ユニ「まことに申し訳ない。次機会があったときはロゼッタをプレゼンしてみよう」
ヒナ「メ団?」
クロエ「メルクリウス財団っていうこの一帯一番の財団があるのよ。テレ女のスポンサーもやってるとかやってないとか…」
ユニ「まぁなんだ。その時の話は「授けの財団と聖なる学舎の異端児」とご参照あれ」
クロエ「何言ってんすかパイセン…」
チエル「唐突なメタ発言は白けますよユニ先輩」
ヒナ「よ、よくわからないけどわかったわ」 - 157二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 03:36:43
保守
- 158二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 08:00:11
ユニ「うむ。やはり馬車が来ているな。すまない、その馬車はエルフの森に向かうものかね」
「ん?そうだが、嬢ちゃん達、エルフの森に用があるのか?最近エルフ達は魔物が増えたとかでピリピリしてるかみたいだからあんまりお勧めできないんだが…」
クロエ「あー…その辺は多分平気。うちとこっちの子はエルフだから話通せると思う」
「そうかい。そんなら乗っけてってやるよ」
ユニ「うむ。感謝する」
馬車
クロエ「ハツネ、元気かな」
チエル「そういえば遠い親戚だって前に話してましたね」
ユニ「おいおい、アオイ君のことも忘れるんじゃぁないよ」
チエル「もちろん忘れていませんよ!アオイちゃん、喜ぶかなぁ」
クロエ「なんか近いうちにまた来るみたいよ。前回の特別講義が評判良かったみたいでまたやって欲しいって声が多かったとか」
アル「あの、さっきから話の内容が全くわからないんだけど…」
ユニ「ああ。そういえばヒナ君以外には特に話してなかったな。かくかくしかじか、徒然彼彼、だ」
アル「へぇ…交友関係がとても広いのね」
コッコロ「はい。主様は交友がとても広いのです。他にもランドソルにおいて知らない人はいないトップアイドルや王宮騎士団の幹部、果てには七冠や裏社会ですら恐れられるほどの危険人物とまで交友を築き上げてしまいました。流石の私も、ドン引きでございます」
アル「裏社会の危険人物!?」
カヨコ(ストップ、社長。多分そいつ本当に関わっちゃいけない気がする。下手したら風紀委員より面倒かも…)
アル(はぁ!?ヒナより強いとかいるわけないでしょ!?)
ヒナ「…」
ユウキ(ものすごく複雑そうな顔をしてる…)
ロゼッタ「ぽーん!まもなくフォレスティエ、ギルドハウスです!」
ユニ「む、思ったより早く着いたな。ここからは歩きになる。まぁそう遠くはないが」 - 159二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 19:39:42
保守
- 160二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 07:04:47
保
- 161二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 14:06:56
エルフの森
ロゼッタ「ぽーん!このまままっすぐ進むとフォレスティエ、ギルドハウスです!」
ヒナ「まさか本当に顔パスで入れるとはね…」
クロエ「なんか、エルフの森って若干よそ者に対しては排他的なとこあるって聞いたことあるんだけどさ。エルフ相手だと顔パスいけるんだよね。それでも知らない人が同伴だとその人ちょっと睨まれることあるんだけどさ。ユウキがいるとそれすらないんだよね。え、なんでよ。アンタ並のエルフより信頼されてんじゃん」
チエル「まぁ、先輩ですし驚きはしませんけど。あ、あの後ろ姿は!おーい!」
アオイ「へ?いったい誰で…うわぁぁぁぁ!!!?」
チエル「ちぇっるーん☆お久しぶりー、アオイちゃん!んー、草木のいい香り~!」
アオイ「くぁ、くぁwせdrftgyふじこlp@:「」~~~~!!!!」
クロエ「チエル、ストップ。アオイがバグってるから。ほら、アオイも戻ってきー?」
アオイ「あば、あば、あばばばば…あれ?…ああ!クロエさん!というか、あああ!なかよし部の皆さんに団長!お久しぶりです!…あの、後ろの方々は…?」
ヒナ「私はヒナ。こっちの赤い人はアルで、こっちの白黒の人がカヨコ。よろしくね」
アオイ「あ、えと、はい…ヨロシクオネガイシマス…」
クロエ「なんかいろいろ事情があるんだけど、とりあえずさ、ハツネいない?うちらハツネに用があるんだよね」
アオイ「は、ハツネさんですか?いますよ?呼んできましょうか?」
クロエ「いや、ちょっと話し込むから案内してほしいかな」
アオイ「わかりました、こちらです!」
アオイ「ハツネさん、ハツネさんにお客さんです!」
ハツネ「ふわぁ~あ、はぁ~い…あ!ユウキくん!どうしたの?…頼み事?いいよ!ユウキくんの頼みなら!…二人じゃないと駄目な話?…なるほど。「そっち」の力が必要なんだね?」
ユウキ「皆はちょっと待ってて」
ヒナ「…?わかった」
ハツネ「…それで、超能力で何をしてほしいのかな?多分、一緒に連れてきていたあの子たちが関係してるんでしょ?…あの子たちを元居た世界に戻す?おぉう…なんていうか、確かにそれは私を頼りたくなるね…。でも、できるかな?たしかに瞬間移動とかはできるけども、全く知らない世界っていうのは…え?隕石を壊したときみたいに?ユウキくんがパワーアップさせてくれるの?それならきっとできるかも!…でも、もう一つ問題が…」 - 162二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 15:44:15
ハツネ「…どれくらい寝ればいいんだろ?隕石の時は丸一日寝て、ユウキくんの力を借りたからああなったけど…ま、まぁ3人くらいなら…」
ユウキ「…実は…」
ハツネ「…え?8人?今回は話が通じやすい人をつれてきていて?実際はもっといる?」
ハツネ「…」
ユウキ「…できる?」
ハツネ「ま、まかせなさい!こうなったら自分の限界に挑んじゃうよ!…そうだね、1週間!1週間、時間をちょうだい!それだけあれば、絶対元の世界に送り返せると思うから!」
ユウキ「ただいま」
ヒナ「おかえり。どうだった?」
ユウキ「なんとかしてくれそう」
ヒナ「ほ、本当…!?あ、あの、私からもお礼を言わせて欲しいんだけど…」
ハツネ「気にしなくていいよ!私にとっても初めての試みだし、困ってるときはお互い様だよ!」
ヒナ「ありがとう。私たちに頼み事があったら遠慮なく言ってね」
ハツネ「それじゃあ、私は早速「準備」するね!また1週間後!」
チエル「いやー、よかったですね!協力してくれるみたいで!」
アオイ「あ、あの、チエルさん…えっと、そろそろ離れていただけませんか…?」
チエル「えー?せっかく久しぶりに会ったのに冷たい…仕方ないじゃないですか、アオイちゃんと会えなくて寂しかったですし、それにアオイちゃんすっごく抱き心地良いし!んむー♪」
アオイ「わぁぁぁぁ!く、クロエさん、助けッ助けてくださいぃ~!」
クロエ「チエル、そろそろやめてやんな。アオイが気絶するから」
チエル「ちぇー。わかりましたよー」
アオイ「はぁ…心臓が…心臓が爆発するところだった…」
ユニ「そういえばアオイ君。あの時のアオイ君の講義がテレ女で大好評なのはご存じかね」
アオイ「あ、はい!実はあれ以来手紙がいっぱい来てるんです!見てください!」
クロエ「おお…これ全部テレ女からの手紙か。やるじゃん、アオイ」
チエル「あー!見てくださいあの壁に貼ってある手紙!」
ユニ「…ほう、これは僕らがアオイ君に送った手紙じゃないか」
アオイ「はい。聖テレサ女学院に来て最初に仲良くしていただいたのがなかよし部の皆さんなので。私にとっては恩人といっても過言ではなくって…!」
ユニ「ストップ。なんだか恥ずかしくなってきた」 - 163二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 22:56:27
保守
- 164二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:17:29
ヒナ「と、とにかく私が思っているより凄い人たちだっていうのは分かったわ」
アオイ「はい!それに!それに!」
dice1d12=6 (6) 時間経過
アル「…すごい熱の入りようね」
カヨコ「ずーっとユニさんたちの話してる…」
ヒナ「余程嬉しかったのかもしれないわね…」
アオイ「…で!…あ」
クロエ「あ、我に返った」
アオイ「う、うわぁぁぁぁぁああああ!!!す、すすすすいません!!皆様の大切な時間を!!!」
アル「気にしないで。私も好きな人の事になると話し込んじゃうし。それにあなたを見ているとなんだかハルカを思い浮かべるわ」
アオイ「は、ハルカ…?」
アル「いい子なんだけど、なんていうか、暴走しがちな子でね。よく手を焼くけど、一緒にいてすごく楽しいのよ」
アオイ「へぇー…ぜひお会いしてみたいですね」
ユウキ(…!)
アル「ふふ。それなら今度会わせてあげる。きっと仲良くなれると思うわ」
- 165二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:37:36
クロエ「うっわ、ちょっと日が傾いてる…」
チエル「でも楽しかったー!アオイちゃんも元気そうでよかった!」
クロエ「ね。でさ、チエル、気づいた?」
チエル「ええ。というか、先輩も気づいてましたね?」
ユウキ「もちろん」
ユニ「アオイ君…あんな前向きな子だっただろうか」
クロエ「テレ女の一件が影響してんのもあるかもしれないけど…まさかアオイの方から「知らない人と会ってみたい」なんて言うとは思わなかった」
アル「?あのアオイって子、そんなにしゃべらない人なの?」
チエル「うーん、なんていうか、あらゆる意味で思い切りがいいっていうか?説明するのが難しい子ではありますねー」
クロエ「でもまぁ、アイツ腹をくくると凄いよね」
ユニ「然り。アオイ君が覚悟を決めた時のあの目は今でもはっきり覚えている」
アル「な、なんだか私たちでは到底理解の及ばない感じね…」
カヨコ「ちなみに、社長も言われる側なんだけどね…」
アル「!?ど、どういうこと!?」
カヨコ「ふふっ、それは秘密」
アル「き、気になるんですけど!?カヨコ~!?」
キャル「…あたしたち、完全にカヤの外ね」
コッコロ「そ、そうでございますね…」
一同はサレンディア救護院に戻り、1週間後にはキヴォトス帰還の準備が完了することを留守番組に告げた
その1週間の間に、ヒナたちはお世話になった人たちへのお礼、やり残したことを各自行うことにした。 - 166二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 14:14:05
アオイちゃん今じゃプリコネキャラの中でも屈指の人脈持ってるからな
- 167二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 15:47:32
それでもなお「自分はぼっち」だと思っているしなんならでこぼこガールズキャンプ後に色々あってついたあだ名が「孤高の」キャンプマイスターだからな…w
- 168二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 19:35:47
覚悟決めた時のアル社長の爆発力は凄いからな
- 169二次元好きの匿名さん24/04/01(月) 02:00:55
小話:アコのコーヒー武者修行
アコ「…いかがでしょう」
コッコロ「ふむ。…それでは」
ユウキ「…」
キャル「うぷ…何よこれ…!アホみたいに苦いだけで、コーヒーの良さがまるで活かせてないじゃない…!」
コッコロ「それだけではありません。先ほどの淹れる姿を拝見しておりましたが、温度も分量も滅茶苦茶でございます。これではヒナ様がコーヒーそのものを嫌がるのも無理はございません」
イオリ「ちなみに砂糖に逃げても無駄だぞ。前に耐えかねた委員長がこれでもかと入れても味が変わらなかった」
キャル「ほ、本当ね…こんなもんずっと飲ませてたらそのうち死ぬわよ!?」
ヒナ「でしょう?前にイオリやチナツが変わろうとしたこともあったのだけれど、アコが意地を張るものだから何も言えなくなっちゃって…」
アコ「い、意地なんて張っていません!」
ヒナ「そう?私にしてみればあの苦いだけのコーヒーを来る日も来る日も飲まされるのは嫌がらせ以外の何物でもないと思っていたのだけれど。嫌いならいっそ直接言ってくれた方が良いくらいにはね」
アコ「だから違いますって!」
コッコロ「いずれにせよ、おいしいものを求めるギルドの名において、このようなものをいつまでも出させるわけにはいきません。このコッコロが徹底的に叩き直させていただきます」
ヒナ「そうして頂戴。それとアコはどうも物覚えが悪いから同じことを何度もやるようなら遠慮なくやってちょうだい」
コッコロ「さ、さすがにそのようなことは…」
ヒナ「こう見えてもやたら頑丈だからその辺は平気よ。それに時間も限られているわけだし」
キャル「それじゃあその時はあたしが遠慮なくやるけど平気?」
ヒナ「ええ」
キャル「それじゃあ少し失礼して…(ごそごそ)」
ヒナ(?あれは…振袖?)
コッコロ「あああ、いけませんキャル様、ニューイヤーバーストはさすがに死んでしまいます」
キャル「なーに言ってんのよ、どうせコロ助はこういう時日和るんだからあたしが心を鬼にしてかわりにシバこうって話じゃない。そもそもアコが真剣にやれば1発も打たないで終わる話なのよ」
アコ「こうなったら…何が何でもコーヒーをマスターしてみせますわ!」
最終的に、アコはニューイヤ―バーストを…
1、撃たれた 2、撃たれなかった
dice1d2=1 (1)
撃たれていた場合、dice1d50=41 (41) 発撃たれた
- 170二次元好きの匿名さん24/04/01(月) 02:23:05
シュゥゥゥゥ…
キャル「まさかここまで物覚えが悪いとは…」
ヒナ「うん…何度言っても同じようなことをやらかす事は知っていたけど、まさか基礎をマスターするまでに41発も撃たせるとは…」
キャル「それもすごいけど、それ以上に開始5分で撃たせたことの方が凄いわよ…はぁ…疲れた…」
コッコロ「お疲れ様です、キャル様。砂糖を多めに入れたコーヒーをお持ちしました。もちろん、私の淹れたコーヒーでございます」
キャル「ありがとうコロ助ぇ~…ぁぁぁ…甘いコーヒーが体に沁みるわぁ…」
アコ「あの…砂糖を入れるとなぜいいんですか…?」
コッコロ「…」
ヒナ「…」
ユウキ「…」
キャル「…コロ助。ちょっと体支えてて。もう一撃ぶち込むから…!」
コッコロ「いけませんキャル様!それ以上ニューイヤーバーストを撃ったらしばらく動けなくなります!」 - 171二次元好きの匿名さん24/04/01(月) 05:16:39
保守
- 172二次元好きの匿名さん24/04/01(月) 16:29:19
保守
- 173二次元好きの匿名さん24/04/01(月) 21:53:22
保守
- 174二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 02:05:58
ニューイヤーバースト!
- 175二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 08:09:32
小話:アオイとハルカ
アオイ「…」
ハルカ「…」
アオイ(ど、ど、ど、どうしましょう…!勢いに任せて「お話してみたい」なんて言ってしまいましたが話のネタ、一個も考えていませんでした…!これはいけませんっ…完全に向こうもどう切り出せばいいか困ってしまっています…)
ハルカ(うぅ…せっかくアル様が機会を設けてくださったのに話し方がわからなくて全然話が出来ません…失礼なことを言って怒らせでもしたらアル様に申し訳が立ちませんし…)
アオイ(…そうだ!こういう時は相手の周りの人をきっかけにしましょう!自分の知っている人を起点であればきっと話しやすいはずです!この間読んだ本にもそう書いてありました!)
アオイ「あ、あn」
ハルカ「ひぃぃぃ!?」
アル「…(だ、大丈夫かしら…?)」
アオイ「あわわわ、ご、ごめんなさい!驚かせるつもりはなくって…」
ハルカ「あ…はい…こっちこそ…驚いてごめんなさい…」
アオイ「え、えっと!あの、一緒に来たアルさん?カッコイイ、です、ね?(ど、どうだーーー!?)」
ハルカ「!!…わ、わかりますか…?」
アオイ「は、はい!なんていうか、人を引き付ける魅力があるというか?(ええーい、こうなったらノリと勢いで押し切ってやるー!)」
ハルカ「そ、そうなんです!アル様は強くて、かっこよくて、それで、それで…」
アル(な、なんか私を話のタネに話し始めた…ま、まぁ二人のきっかけになるなら別にいいけどね)
ハルカ「私がアル様についていくきっかけになったのは…」
アオイ「大変だったんですね…実は私も…」
ハルカ「そ、そうなんですか…?」
アオイ「はい。でもなかよし部の皆さんに会えたおかげで、私も少しだけ、変わったような気がするんです。だから、次はなかよし部の皆さんと仲良くするに相応しい人になりたいなって思ったんです!」
ハルカ「なんだか羨ましいです…私はいつも、空回りしちゃて…アル様をバカにする人を見たら、ついカッとなっちゃって…」
アオイ「でも、それってそれだけアルさんの事が大切ってことですよね?アルさんならきっと、ハルカさんの気持ちもわかっていると思いますよ」
アル「…」
アオイ「だから、自分にもっと自信を持ってください。ぼっちだった私にできたんですから、あなたなら絶対できます」
ハルカ「…はい!がんばります!アル様の期待にもっと応えられるように!」 - 176二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 08:50:15
ハルカ「アオイさん、素敵な人でした!」
アル「…よかったわね…」
ハルカ「…アル様?目が腫れてますけど…」
アル「なんでもないわ。ちょっと感動しただけ!さ、帰りましょ!」 - 177二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 18:50:23
ほしゅ
- 178二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 18:57:29
小話:大概姉妹
クロエ「こんちゃー。ユウキいますk…いないな」
コッコロ「クロエ様。主様なら現在出かけておられますよ。すぐに戻るとのことですので、おかけになってお待ちくださいまし」
クロエ「ああ…そっか。それじゃあ失礼して」
コッコロ「それとクロエ様、私これから急な買い物に出なければなりませんので、少々留守番を受け持ってはくれませんか」
クロエ「え、まぁいいけど、別に」
コッコロ「ありがとうございます。それでは行ってまいりますね」
クロエ「ん、気を付けて…行っちゃった。いや不用心かよ。いくらうちがアイツの知り合いだからって全幅の信頼寄せられてもなんか重いって」
カヨコ「ただいま…ってあれ、いない」
クロエ「あぁ、ここの人なら急用で少し開けてるよ」
カヨコ「あぁ、そっか…」
…
クロエ(いや待って。何だこの組み合わせ。ちょくちょく一緒に行動はしたけどコイツと二人は初なんだけど)
カヨコ「…えっと」
クロエ「な、なんすか(ッ!?よく聞いたら声可愛いかよ!?)」
カヨコ「いや…なんだか話しにくそうにしてたから…」
クロエ「あ、ああ…そっか、いや、なんていうか、うちの顔って結構アレじゃん?話しかけたらたまに怖がられんだよね」
カヨコ「ああ、それ…私もそういうこと、よくあるから気にしないで。私もよく顔で避けられることがあるから」
クロエ「あー…そう?そんじゃ…そうだな…今日は…どっか出かけてたの?」
カヨコ「特に用があって出てたわけじゃなかったんだけど…猫を見かけたから」
クロエ「猫?」
カヨコ「うん。こっちの世界にも猫っているんだね」
クロエ「あーね。猫好きなんだ?」
カヨコ「好きだよ。慣れると抱っこさせてくれたり…」
クロエ「え。そんなこと一度もないんだけど…」
ユウキ「ただいま」
クロエ「おぉ…おかえり。アンタの従者の子は急用出てんだってさ。ほら、戻ってくるまでおばちゃんの隣座って猫談義でもしようよ」 - 179二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 21:38:18
ユニ「…そらみろ、やっぱりクロエ君はここにいただろう」
チエル「ほんっとこの人は…ってあれ、どうやらクロエ先輩だけじゃないっぽいですよ?」
ユニ「本当だ。あれはたしか…カヨコ君とか言ったな。ふむ。チエル君…」
チエル「はい。なんか、クロエ先輩に雰囲気似てますよね?」
ユニ「やはりチエル君もそう考えていたか。やはり似た者同士は惹かれあうのだろうか」
チエル「うーん…見れば見るほどそっくりですね。あのキツ~イ目とか…姉妹なんじゃないですか?」
ユニ「なるほど、大概姉妹か。それにしても…w」
チエル「ちょ…wユニ先輩、大概姉妹って…w」
ヒュンヒュンヒュンヒュン ゴンッ
チエル「痛ッッてぇぇ!!!??」
クロエ「最初っから全部聞こえてんだよ、テメェら…」
ユニ「あわ、あわわわ…」
クロエ「誰が大概姉妹じゃゴルァァァァ!!!」
ユニ&チエル「ぎゃあああああ!?」
カヨコ(仲良いなぁ…) - 180二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 01:01:56
ん、保守。
- 181二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 05:33:12
保守
- 182二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 07:55:58
小話:唯一無二の一張羅
コッコロ「みなさま。全ての服の修繕が完了いたしました」
アル「どれどれ…えっ凄い!まるで新品じゃないの!」
カヨコ「本当だ。別にここまでしなくてもよかったのに」
コッコロ「いえ。そういうわけにもいきません。手を抜いてまた破れたりでもしたら申し訳がありませんので」
アル「本ッッッ当にありがとう!私の大切な一張羅だったから助かったわ!」
ムツキ「借りてた服もよかったけど、結局着慣れた奴が一番だねぇ、くふふ♪」
アコ「…」
イオリ「で、アコちゃんはどうしたのさ。ずいぶん浮かない顔しているけど」
コッコロ「ああ、アコ様の服は胸の布地が足りてなかったようなのでこちらで直しておきました。もしかして、まだ苦しかったでしょうか?苦しいのでしたらまた手直しできますが…」
アコ「いえ…これで…結構です…」
チナツ(むしろ行政官なんですからあんな恰好見てるこっちが恥ずかしのでやめてほしいんですけど…)
ハルカ「…アル様!この服何だか自然のいい香りがします!」
アル「ええ。なんだか森林浴しているみたいでいい気分ね」
コッコロ「お気に入りいただけて何よりでございます。その香りは私のお気に入りなのでございます」
ヒナ「なんというか、服につやが出たような気がするのは気のせいかしら?」
コッコロ「さすがヒナ様。実は洗濯の時に服をリンスしたのでございます。ちゃんとリンスをすると、服は長持ちするのですよ」
イオリ「へぇ…考えたことなかったな…」
コッコロ「…もしよろしければ、ヒナ様のお召し物も洗濯いたしましょう。その間は私の服をお貸しいたしますので」
ヒナ「あら。それならお願いしようかしら」
コッコロ「はい。お任せ下さいまし」
アコ「でっへへ…委員長のレア姿…」
イオリ「アコちゃん顔やばいって…」
チナツ「でも服が一緒だとなんだか姉妹みたいで可愛いですね」 - 183二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 19:11:38
保守
- 184二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 02:29:57
あれから一週間、ハツネとの約束の日が来た。ヒナたちは再びハツネの元に訪れていた。
ヒナ「約束通り一週間待ったけど…本当に帰れるのかしら?」
アル「わ、わからないけど…それでも可能性がある以上縋らないってわけにもいかないじゃない?」
ムツキ「でもこっちの世界も何だかんだ楽しくない?いっそこっちで風紀委員も巻き込んで便利屋構えちゃおーよ?」
アル「何言ってんのよ!そんな提案をヒナが飲むはずないしょ!?」
アコ「当然です!!ゲヘナの正義たるヒナ委員長がそんな低俗な会社ごっこに付き合うはずがありません!!ですよね、委員長!?」
ヒナ「…」
アコ「…委員長?」
ヒナ「…え?ああ、そうね。(なぜかちょっと面白そうだと思っちゃった…)」
アコ「た、頼みますよ!?委員長までゲヘナの空気に染まってしまったらもう誰にも止められないんですから!」
ハツネ「よしよし、みんな集まっているね!あ、そっちの方、初めまして!わたしはハツネだよ、きらーん☆」
ハルカ「…」
アル「(しまった、ハルカはちょっと苦手なタイプだったわね…)は、ハツネさん、準備の方はできてるかしら?」
ハツネ「バッチリだよ!一週間かけてパワーを貯めに貯めたからきっとみんなを送り返すこともできると思う!」
チエル「…いよいよ帰っちゃうんですね…」
ヒナ「そんな寂しそうな顔しないで。本来ならありえなかったかもしれない出会いだったんだもの。こうしてめぐり合って、仲良くなれただけ良しとしましょう」
ユニ「うむ、そうだな…この世は常に一期一会、すべてが奇跡の巡りあわsndds…」
クロエ「ユニ先輩しゃべるか泣くかどっちかにしてくんない、ッもう何言ってるのかわかんない…」
チエル「クロエ先輩だって人のこと言えないじゃないですか、何ですかその真っ赤な目」
ヒナ「もう…せめて帰るまではと思ってたのに、そんなに泣かれたら、私まで涙が…」
アル「ど、どうしよう、見ている私までなんだかじ~んと来ちゃったんだけど…」
カヨコ「うん。実はわたしもちょっとキてる」
ムツキ「いやぁ…青春だねぇ…くふふ♪」
ヒナ「…さて、それじゃあそろそろ始めましょう。このままじゃ本当に帰りたくなくなっちゃう」
ハツネ「よし…!それじゃあいっくよ~…!んんんん……んんんんんんんんん……!えーーーーいっ!!!!」
ズァァアアッ!!!
アル「ほ、本当に空いたわ…」 - 185二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 12:06:47
保守
- 186二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 23:06:38
カヨコ「しかも見て。穴の先の景色、紛れもなくキヴォトスみたい」
イオリ「わ、私たち、本当に帰れるのか!?」
チナツ「ゲヘナは今どうなっているのでしょう…向こうに残ってる戦力で治安維持できているのでしょうか…」
アコ「そうでした!帰ったら被害報告の確認が…」
カヨコ「社長、向こうに戻ったらその瞬間風紀委員と交戦するかもしれないからね?」
アル「そ、そうだった!0距離じゃない!」
ヒナ「流石に向こうへ戻ってすぐに捕まえに行くほど鬼じゃないわよ。弾も持ち合わせは使い切っちゃったし。…さ、ハツネさんに悪いからもう通りましょう」
アル「そうね。ハツネさんお礼が出来ないことがなんだか申し訳ないけれども。もしよければ、お礼の方は代わりにお願いしていいかしら?」
ユウキ「まかせて」
ヒナ「それじゃあ、行くわね。またいつか会えるといいわね」
チエル「ヒナちゃんせんぱーーい!!!」
・・・
アル「…どうなったの?」
カヨコ「どうやら、キヴォトスに帰ってきたみたい」
アコ「よ、よかった…帰ってこれたぁ…!」
イオリ「つ、疲れが急に出てきた…」
チナツ「体が重い…」
先生「やぁ…皆、久しぶりだね…」
チナツ「せ、先生!?な…なんかやつれてますね?」
先生「ヒナ達がいなくなるなりゲヘナ中で温泉開発部や美食研が暴れ出してね…キヴォトス中から最高戦力かき集めて対応してたんだけど、一向に勢いが衰えないから次第にみんな嫌がり始めてね…」
ヒナ「…もしかして、今でも?」
先生「うん…ちなみに24時間爆音が鳴り響いているから怒りの行き場がわからなくなった市民がシャーレや連邦生徒会に抗議の電話や手紙をなだれ込ませててね…」
ヒナ「…アル」
アル「!?」
ヒナ「緊急で依頼を受けてちょうだい。美食研と温泉開発部を一掃する。アコは私の銃の弾を持ってきて。イオリとチナツは負傷者の保護。先生、しんどいと思うけど案内よろしく」
アコ、チナツ、イオリ「了解!!!」
アル「よくわかんないけどきっちり払ってくれるなら文句なしよ!行くわよみんな!」
ハルカ「は、はい!」
カヨコ「はぁ…帰って早々こうなるのか…」
ムツキ「よーし!吹っ飛ばすぞー!!」 - 187二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 05:47:30
保守
- 188二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 07:18:49
- 189二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 07:19:39
別れたと思ったらすぐに(キヴォトスで)再開するのは笑えて良いな
- 190二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 07:41:26
ヒナ「ふぅ。ひさびさに相手したけどやっぱりだいぶしぶとかったわね。多少感覚がくるったかな…」
アル「間近で見るとやっぱりヒナの戦闘能力は異常ね…あれだけいた温泉開発部があっという間に片付いたわ」
カヨコ「私たち、よくいつもこんなのから逃げられてるよね…」
ヒナ「まったくその通りよ。私だって手を抜いているつもりなんて無いのだけれども」
ムツキ「ん~、でも美食研は逃げちゃったみたいだね?どうしよっか?追っかける?」
ヒナ「いいえ。まずはこの温泉開発部から終わらせましょう。
ヒナ「これで良し」
ギュウ…ギュウ…
アル「…こんなのでいいの?」
ヒナ「いいのよ。これが一番楽だし」
アル「えぇ…」
ドーーーン!!
ヒナ「!?」
カスミ「ハーッハッハッハッ!やはりここだったか!やはり私の見立てはいつも正しいな!温泉に限らず地下収容所の部屋まで掘り当てるとは!さぁ、仲間を回収してずらかるぞ!」
アル「え?は?」
ヒナ「しまった…まさかここを気づかれていたなんて!」
カスミ「ヒナが戻っていたことに関しては正直驚いてはいるがな!しかし!我々温泉開発部はついに記念すべき1号店の建設に取り掛かっている!もし見逃してくれるのであれば、記念すべき一番風呂をヒナと先生の混浴で譲ってやろうではないか!」
ヒナ「えっ」
カスミ「それではいい返事を期待しているぞ!さらばだ諸君!ハーッハッハッハッー!」
アル「そういえばああいうのがいたわね…前に事務所の近くで発破作業してた時はハルカが爆弾風呂に沈めて成敗してたけど…」
ヒナ(先生と二人きりで…?いやいやいや!いくらそんな条件があったってそんなの飲むわけにはいかない…!でも…)
アル「…ヒナ?」
ヒナ「へ?あ、ああ。なに?」
アル「ずいぶん真剣な顔で考え込んでたけど…まさかあの提案飲むの?」
ヒナ「え…えーっと…」
アル「まぁ、どうやら私たちの事務所の近くじゃないっぽいし、好きにしたらいいとは思うけど…せめてよく考えなさいね?」
ヒナはよく考えた後に結局建築現場を襲撃し、建設計画を白紙にし…その夜、ヒナはだいぶ後悔した。 - 191二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 07:46:28
よく考えてて草
- 192二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 07:47:38
まだクリスちゃんとヒナの決着ついてないしね
- 193二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 08:29:20
エピローグ
ヒナ達が帰還して一週間が経過した。
長く留守だったのがウソのようにヒナ達は風紀委員会で業務をしていた。
ヒナ「…」
ヒナ「……」
ヒナ「………」
ヒナ(ランドソルであんなことがあったのが嘘みたいにみんな仕事についているわね。多少なりとも向こうの話をしていてくれてもいいのに…。…もしかして、私が偶然白昼夢でも見ていただけ?アコのコーヒーは確かに飲めるものにはなったけど…)
ヒナ「…?ポケットに何かある?何か入れたっけ…。…!…よかった。夢なんかじゃなかった」
それはヒナがランドソルにいた時になかよし部と撮った、あの写真であった。
ヒナ「…また会えるかしら?ふふっ」
学園都市(キヴォトス)からの来訪者と聖なる学舎の異端児(リセエンヌ) 完 - 194二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 08:31:23
一応終わりです
若干怪しい部分も多いと思いますがその辺は勘弁してください
まさかこんな長くなるとは思わなかった…orz
保守してくれていた人、ありがとうございました
あの保守がなければどこかで落ちてたでしょう
改めてお付き合いいただき、ありがとうございました - 195二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 10:32:16
- 196二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 22:00:10
- 197二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 09:11:17
保