- 1二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 19:44:16
- 2二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 19:47:27
「…チヨノオーさーん、起きてくださーい。」
「…〜ん」
ゴロンと寝返りを打つ。一向に起きる気配がない。
「やれやれ…」
待たせてしまった手前、強引に起こすのも如何なものかと考えてしまう。さて、どうしたものか─
「…です」
「ん?」
「…そこです…うぅん…そこで…」
チヨノオーの傍により耳を傾ける。どうやら寝言を言っているようだ。
「そこで…追い抜いて…コーナー…」
チヨノオーの傍に置いてある本を見る。レースでのポジショニング等が細かく記されてる本。
どうやらレースをしている夢を見ているようだ
「そのままチョベリグに…!」
…多分レースの夢だろう。
「…んふふ…」
チヨノオーの表情が緩む。レースに勝ったのだろうか。夢の中とはいえそういうイメージが出来るのは自分に自信がついてきたという事でもある。きっとこの先もチヨノオーは活躍し続けるだろう。それ程の力とライバルを持ったのだから。いつか自分が居なくなった後でも─
「いつも…ありがとうございま…とれー……ん…」
…最後の言葉ははっきり聞き取れなかったがなんとなくわかった気がした。改めてチヨノオーの顔を見る。いつだって憧れを追い続け、いつだって苦難を乗り越えて、いつだってひたむきに頑張って来た彼女。その姿はとても眩しかった。 - 3二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 19:48:27
「……ぅーん…あれ、トレーナーさん?」
チヨノオーと目が合う。時に子犬のような、時に狼のような、強い目
「…ド、ドウサレマシタカ…」
「…ぷっ、ハハ」
急にカタコトになった彼女を見て少し吹き出してしまった。
「─ト、トレーナーさん!酷いですよ〜!」
「ごめんごめん、急にカタコトになったからさ」
「だってトレーナーさんが急に見つめてくるんですもん!」
「アハハ…」
「…ありがとう、チヨノオー」
「…え?私、何かしましたっけ…?」
「……日頃の感謝だよ。さぁ、帰ろう」
「?…あっ、待ってくださーい!」
これからもキミの助けになろう、これからもキミを隣で支えよう、そんな事を考えながら2人で部屋を後にした。 - 4二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 19:49:41
おしまい
読んでいただきありがとうございました