村の外れに白いポケモンを見たんだ

  • 1二次元好きの匿名さん24/03/08(金) 23:42:36

     ぼくの住んでる村は小さな村だ。ポケモンジムもないし、ポケモンセンターもない。そんな田舎でも村のみんなは1日1日を幸せに生きるために一生懸命頑張ってる。田舎なりののんびりとした生活を楽しんでいる。
     たまに旅人さんだったり、トレーナーさんがやってくることがある。村にやってきた人が来るたびにぼくはささやかな楽しみとして、お話を聴きに行っている。色んな話を聴く。ジムリーダーのお話、珍しいポケモンの話。ぼくの知らない世界の話はワクワクする。ドキドキする。
     ある時、やってきたトレーナーさんがぼくにこう言った。
    「君も冒険をしてみたらどうだい?」
    平穏でのんびりとした村で暮らすぼくの状況を見たトレーナーさんは旅の楽しさ、未知の体験の素晴らしさを語り、冒険を進めてくれた。でもぼくにはポケモンもいないし、村から出たこともない。なにより、勇気が出ない。そんなぼくにトレーナーさんはアドバイスをくれた。
    「なに、まずは村の外をちょっと散歩するだけでいい。それくらいならポケモンにも襲われたりしないさ」
     なるほど、と思った。次の日、僕はちょっとだけ村の外に出てみることにした。

  • 2二次元好きの匿名さん24/03/08(金) 23:51:09

     たった数分村から歩いただけなのに、まるで一つの山を超えたかのような達成感だった。知らない木々の声、知らない風の音。ぼくはトレーナーさんのいう冒険の素晴らしさを知った。
     あまり遠くに行きすぎてもよろしくないと思い、村は引き返す。とても有意義な時間だったと、心を弾ませながら村への帰り道を歩く。
    村の外れまで戻ってきた頃、ぼくは1匹のポケモンを見た。
     白い体毛に美しく伸びたツノ。なんとも幻想的なポケモンだった。
     ぼくの心は一瞬にして奪われた。そのポケモンは僕の村の方をジッと見つめていた。ぼくはポケモンにフラフラと近づいていく。まだポケモンを村を見ている。また一歩近づく、また一歩。そして、後数歩のところまで近づいた時、そのポケモンをこちらをみた。そのポケモンがぼくを見た瞬間、ぼくは動けなかった。ぼくを見て、村を見たポケモンは「フオウ」と一鳴きし、凄い速さでその場から立ち去った。しばらくぼくは動けなかった。

  • 3二次元好きの匿名さん24/03/08(金) 23:58:44

     ぼくはどうにか村に戻った。頭からあのポケモンのことが離れなかった。どうにかあのポケモンのことを知りたい、そんな思いでいっぱいだった。
     翌日、トレーナーさんに話を聴きに行った。村の外れで美しいポケモンに会ったんだと。何か知らないかと。トレーナーさんは言った。
    「ふむ…それはもしかしてこのポケモンかい?」
    トレーナーさんはポケモン図鑑を見せてきた。そこには、『アブソル』というポケモンのページが開かれており、そこに写っていたのは間違いなく昨日のポケモンだった。
     このポケモンで間違いない、と首肯を返す。するとトレーナーさんは難しい顔をして、何か呟いた。
    「そうか…この村、早く出ないとな…悪い、そろそろ次の場所に行かなきゃならないから準備をするんだ。またな」
     そう言ってトレーナーさんはぼくを追い出し、荷造りを始めた。そして、次の日の朝、トレーナーさんは旅立って行った。見送りに行ったぼくにアドバイスを残して。
    「できるだけ、村の外へ出るようにした方がいい。…くれぐれも気をつけてな」
     どういうことなのか、わからなかった。なんでぼくが気をつけるんだろう?

  • 4二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 00:12:27

     次の日、僕は朝早くから「冒険」に出た。昨日と反対側に行ってみることにした。すると村を出た直後、例のポケモンが目の前に現れた。ぼくを真っ直ぐ見つめている。ぼくをジッと見つめ、不意に回れ右をして歩き出す。数歩進んだ後、クルッと振り返り、またぼくを見つめてくる
    「ついてこいってことかな…?」
     ぼくはそのポケモンの後ろをついて行った。数十分ほど歩いただろうか、急にそのポケモンが立ち止まった。そして同時に、とんでもない揺れが僕たちを襲った。
    「うわっ、うわわっ!?」
     足元がおぼつかないほどの揺れ、僕は倒れそうになった。するとポケモンは僕を背中に乗せ、走り出した。数秒後、ぼくの村の方から轟音が鳴り響いた。
    ポケモンは止まらない。森の中、崖の上を走り続けた。しばらくして、ぼくの村から1番近い町の入り口近くに着いたところで僕を乱暴におろし、走り去っていった。
    「どうしよう…1人じゃ帰れない」
     そうだ、とりあえず大人の人を頼ろう。見えるポケモンセンターにひとまず向かう。なんだか町の人は慌ただしく、騒々しかった。
     センターのピンクの髪をしたお姉さんにぼくの村に帰りたいこと、でも1人では帰れないことを伝える。
    「…僕、何村から来たの?お名前言える?」
     ぼくの村はーー村だ。名前はーーです、と伝える。ピンクの髪のお姉さんは悲しそうな顔をした。
    「あのね、僕。僕の村は今日のお昼にね…大きな地震の影響で土砂崩れが起きて…壊れちゃったの。だから…僕のお家には連れてってあげれないかも」
     ぼくの村が、崩れた?ぼくの頭は全く働かなかった。ひとまずぼくはどうしたらいいのか、聴いた。すると、今日はポケモンセンターの泊めてくれるらしい。
     ぼくの頭の中にはポケモンに乗せられ走ったことが流れた。もしかして、あのポケモンはぼくのことを助けてくれたのだろうか。

  • 5二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 00:14:22

    こんな感じでアブソルの人との友好&不思議なエピソード妄想をしてました。自分は満足したのでこんな感じのアブソル妄想エピソードあれば教えてください。

  • 6二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 00:15:43

    なかなかいないぞこんな量の妄想する奴。お前すごいな

  • 7二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 00:50:51

    無駄に文才を感じる

  • 8二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 03:20:32

    アブソルって見た目も相まってなんか友好さを感じるよな

オススメ

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