【閲覧注意・CPキララク他注意】ここだけキラとラクスが姉弟として育てられた世界part2

  • 1二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 16:59:06

    メンデルから逃げ出すときに、カリダさんとハルマさんは二人を普通の姉弟として育てたがあまりにも遺伝子の相性が良くてキラが11歳のときレッツ背徳(隠語)してしまったキララク。キラとラクスの関係を知ったカリダさんとハルマさんは二人が義理の姉弟であることを教えてそれ以降は心置きなくロマンティクス。メンデル関連もそのころお話しがありました。

    そして4年後、ヘリオポリス崩壊からこっち、ラクスがストライクに同乗し感覚共有して無法の限りを尽くしています。

    クライン夫妻はブルーコスモス襲撃の際にラクスが死んだものと思っているが、謎のミーア・クラインが存在。

    万全バカップルかと思われたがフレイがキラにかみついてきた。

    そんな本編13話までがこちらのスレ

    【閲覧注意・CP注意】ここだけキラとラクスが姉弟として育てられた世界線|あにまん掲示板メンデルから逃げ出すときに、カリダさんとハルマさんは二人を普通の姉弟として育てたがあまりにも遺伝子の相性が良くてキラが10+ dice1d5=@1 (1)@ 歳のときレッツ背徳してしまったキラとラクス…bbs.animanch.com

    本編をなぞりながらちょいちょい過去の話を振り返る感じでハッピーエンドを目指します。キララク+フレ→キラ、そのほかちょいちょいCP要素や設定の齟齬があるので寛大なお心で見ていただければ

  • 2二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 17:02:47

    ま、大体そんなところかしらね。
    どっちにしろ、地球に降りるまでは、私の記憶もあやふやなのよ。
    というか、地球に降りても大概だったわね……しょうがないでしょ?
    あんな状況で、技術士官なのに艦長させられて。ほんと、フラガ大佐とバジルール中佐がいなければどうなってたことやら……。
    結局、あの二人の関係は変わらなかったわね。ちょっとフレイさんがかみついたみたいだけども。姉と弟。恋人。最愛の人。そこは揺らぎようがなかったんじゃないかしら。フレイさんにとっては憤懣やるかたないことかもしれないけど、ラクスさんの方はちょっとしたスパイスぐらいに思ってた節があると思うの。結構図太いわよ、あの娘。本当に気持ちがつながっちゃってるから、些細なことでは気持ちは揺らがないんでしょうね。とはいえ、嫉妬はするみたいだけども。
    え?知ってる?

  • 3二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 17:10:49

    『ストライク、着艦!』
    『キラくん!?』
    『キラ!ラクス!』
    『大丈夫か、坊主、嬢ちゃん!!』
    「僕は、いいから……ラクスを、早く……」
    「キラ……」
    「くそ、水、を……」
    「キラ、ん、んん……く、口移しが、いい、ですわ……?」
    「開けるぞ!!おい、大丈夫か、ぼう、ず……」
    「んぐ、んむ……♡」
    「ぷは、もう、一回、んぐ」
    「んふぅ……♡」
    「……お前らさあ、特殊なプレイを毎回するのはやめない?あと毎回俺ばっか見つけてる気がするんだが?」
    (BGM: moment)

  • 4二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 17:19:00

    「発熱と、脱水症状、ぐらいですわ……むしろ、キラの方が心配ですわ」
    「いや、どう見てもラクスの方が重体だよ」
    「いえ。キラの精子が熱で駄目になっていたら一大事ですわ……?しっかり活力検査をしてくださいませ」
    「なんでラクスそんなこと知ってるの……?うん、元気になってきてるのはわかったから。ほら、ゆっくりして?」
    「不甲斐ないです。私の方がお姉ちゃんですのに」
    「たまにはこういうのもいいんじゃない?」
    「いいえ、いつも体調を崩すのは、私ばかりです」
    「……そうだっけ?」
    「そうですわ」
    「こうやってずっと手を握ってたっけ」
    「そうですわ……でも幸せですわ。後ろにフレイがいなければ」
    「なによ。あんたにつきっきりのキラの代わりに色々持ってきてるのは私なんだけど」
    「……疲れましたわ、キラ。お休みのキスを希望しますわ」
    「はいはい」
    「ちっ……本当に図太い女だわ、あんた……」
    「誉め言葉として……受け取っておきますわ……」

  • 5二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 17:29:24

    "トリィ!トリィ!"
    「眠ったの、その女」
    「うん……ありがとう、フレイ。でも、駄目だよ、あんなことしちゃ」
    「あんなこと?」
    「キスのこと。サイ、婚約者なんでしょ……?」
    「別に。お父様が決めたことだし」
    「でも、サイはそうは思ってなかったかもしれない。ちゃんと話をしなくちゃ」
    「……サイとちゃんと話をしたら、そういう関係になってくれるわけ?」
    「いや。僕にはラクスがいる。他の人と、そういう関係になるつもりはないよ」
    「本当、手ごわい……」
    「なに?」
    「何でもないわよ……これ。コックピットにあったから。キラのだろうって」
    「……うん。ありがとう」
    「……そんな辛そうな顔して。でも涙は流さないのね。私の前では」
    「……」
    「私の思いがあなたを守る。少なくとも、私は、そう思ってるから、キラ。
     その女が起きたら、伝えておいて?」
    「……僕が?それは、嫌かな……」
    「なら、私の前でも泣きなさいよ」
    「……それも、無理、かな」
    「っ……!!好きに、すれば。私は、あきらめないわよ」

  • 6二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 17:32:58

    >>4

    >キラの精子が熱で駄目になっていたら一大事ですわ……?


    恋人の先の夫婦のことまで考えてるの凄えな……

  • 7二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 17:38:04

    「……キラ?」
    「……ラクス。気が、ついたんだ」
    「これは……」
    「あの子からもらった、折り紙。
     ……結局、僕はどうすればよかったのかな」
    「……」
    「情けないよね。僕は、いつも、君の前で泣いてばっかりだ。
     ラクスの前でぐらい、かっこよく、ありたいのに、ね……」
    「泣いて、いいのですよ……人は、泣けるのですから……。
     悲しみを受け止めて、前に進むために。泣くのですから……」
    「く、う、あ…………!!」
    「何度でも。何度でも、私はあなたに話します。
     ここにいるあなたが全てです。私にとっては、今、ここにある、あなたが……」
    「あ、あ………!!!おねえ、ちゃん……!!」
    「愛して、いますわ、キラ……」
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 8二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 17:41:36

    目標点を逸れて降下してしまったアークエンジェル。
    軍人として、戦いの中に身を置くことを決めたキラとラクスと友人たち。
    フレイとラクスの想いが錯綜し、地上という環境での初めての戦いが始まる。
    砂の海で再会する少女。運命が導く先に、何があるのか。
    次回、燃える砂塵。
    艦内で昼メロ始めるなっつってんのよ!!なんなのあの年で!?

  • 9二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 17:46:28

    恋人同士と姉弟がぐっちゃぐちゃに入り混じった関係性、良い

  • 10二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 18:31:32

    キラ・ヤマトとラクス・ヤマト?
    ああ、知ってるよ。当然だろう?クライン派からすれば、ミーア・クラインを旗頭にした組織の英雄だ。
    初めてあったときの印象?それはこの動画を見たときの印象かね?ああ、驚くなかれ。実は私の専門は広告でね。こういったネタになりそうな少年少女の動画は集めているんだ。
    初めて見たときは、なんだこの少年は、と思ったものだ。この動画、当初は少女の方の歌声に注目が集まったんだ。だがね。この動画のすさまじさは、少年の方のダンススキルにある。少女に追従するだけでなく、彼女を引っ張っていっているのが、わかる。ポイントはここ。少女があきらかにステップを間違えたのに、少年の方が、それをフォローするように立ち回っている。瞬時にこんなことができるのは、プロのアイドルでもそうはいない……さて。
    彼と彼女に実際に会った時の話だったね。私に限らず、あの二人に出会った人間はラクス・ヤマトの毅然とした態度や美貌、美声に気を取られ、キラ・ヤマトのことを朴訥な、ただの少年だと思い込む。
    だが……あの二人の関係性の実際はそうじゃない。類まれなる才能の持ち主の少年が少女を引っ張っていく、という関係だ。確かに少女の方には、カリスマ性を感じさせるものがある。だが、彼女はその能力の大半を、少年を自分の元に……あるいは、人の枠に引きとどめておくことに使用している。ともすればバーサーカー……あるいは、神にならんとする存在をね。
    どうかね?こんな考察は?

  • 11二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 18:37:58

    「キラ?キラ……入っていいわよね?入るわよ」
    「―――!!―――!!!」
    「ちゃんと戸締りをして、と。もう、昨日から全然出てこないで、いったいなに、を……」
    「んぶあ、んぶうううう♡♡♡ん、ん、んぅうううう♡♡♡」
    「……っ!?」
    「ん、ひぐ、ん、ん、んぅうううううう♡♡♡♡」
    「ラクス、どうしたの?……フレイ?駄目じゃない、勝手に入ってきちゃ」
    「ん、ひう、んぶああああああ♡♡♡♡」
    「またお漏らし……ほら、フレイがいるんだから。そんな粗相しちゃだめでしょ、ラクス?」
    「え、キラ……?いったい、その、なに、を……?」
    「それは、愛し合っているだけだけど。一応、口枷嵌めないと、ラクスの声が他の人に聞こえちゃうから。
     いつもこんな感じだけどさ」
    「んご、んん、んぁあああああ♡♡♡」
    「う、そ、姉、弟、って……」
    「そうだよ?義理の。というか、恋人って言ってたでしょ、フレイも」
    「あ、あ……」
    「んぶ、んぶあ、んっぅううううううう♡♡♡」
    「ごめんね。今は話できないんだ。しばらく待っててもらえるかな?」
    「ひ、ぃ……」
    (BGM: moment)

  • 12二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 18:44:27

    お子ちゃまには刺激が

  • 13二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 18:47:27

    「……ぁ」
    「……」
    「腰が抜けちゃった?ごめんね、フレイ。刺激が強すぎたかな?」
    「な、なによ、全然、大したこと、ない、じゃない……」
    「わかったでしょ?ごめん。僕とラクスはこういう関係なんだ。フレイとは、そういうことはできない」
    「…ん、ひう♡」
    「ほら、ラクスも。ちゃんと、僕は君の物だって、宣言してくれる?」
    「ひゃ、ひゃい……きらは、わらくひの、ごひゅひんひゃまでしゅわ……♡♡」
    「うん……逆じゃない?」
    「フレイ、あるすたー……あなたの、姦計など、きらには、つうじまひぇひぅ♡♡
     だめれひゅ、きりゃ、いじらないで、くらひゃいまへえええ♡♡♡」
    「そ、そんな目で、私を、見るな……!みくだしてる、つもり!?」
    「僕にはそんなつもりはないけど、ね。でも……ごめん。フレイが誰かに支えてほしがってるのはわかるけど、それをするべきは僕じゃない」
    「……!!」
    「や、きりゃ、まら、まら、ひぅううううう♡♡♡どうひれもというなら、まじぇてあげまひゅ、ひゃぁああ♡♡」
    「こら、だめでしょ、ラクス。僕は嫌だよ、そんなの」
    「……おかしいわよ!!あなたたち、おかしい!!そんな関係、くるってる……!!」
    「そうだね。でも……僕とラクスは、そうやって生きるって、決めたから」
    「や、きら、きらぁああああ♡♡♡」
    「……!!」
    「僕は、戦う。ラクスを守るために。僕たちの異常な関係を受け入れてくれた、友達を守るために。
     フレイは、受け入れてくれないかもしれないけど。それでも、君はサイの友達だ。
     だから、僕は君を守る。それじゃ、駄目かな」
    「んや、や、やぁ♡まら、まらおわらないのれひゅかぁああ♡♡♡」
    「……知らないわよ!!知らない!!」
    「ふふ、これ、んぶ♡」
    「ほら、黙って、ラクス。ちゃんとドア、閉めないとね……でもこれでよかったのかな……」
    「わかりまひぇんわぁ……♡♡」
    「ラクスのこういう考え無しの思いつきって大体ろくでもないことになるんだよね……」

  • 14二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 18:49:59

    見せつけロマンティクスはマズいですよ

  • 15二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 18:54:46

    「バジルール少尉、発進させていただけますでしょうか?」
    『まだ敵の位置も勢力も分かってないんだ。発進命令も出ていない!』
    「ごめんなさい、少尉。でも、一度出ないと、地上戦での調整ができないんです。
     僕らがもっと早く復帰できていればよかったんですけども」
    『むっ……そう言われると……艦長!』
    『わかりました。出てもらう他ないわね。艦の方では小回りが効かないわ。ストライク、発進させて!』
    『了解です。ハッチ開放、ストライク発進!敵戦闘ヘリを排除せよ!重力に気を付けろよ!』
    『カタパルト、接続。APU、オンライン。ランチャーストライカー、スタンバイ。火器、パワーフロー、正常。進路クリアー。ストライク、発進どうぞ!』
    「ラクス、大丈夫?重力きつくない?」
    「ええ、いけますわ、キラ。ちょっと下腹部が痛いですが」
    「それは自分のせいじゃない?」
    「キラのせいですわ?」
    『いちゃついてないで、さっさと発進せんか!!』

  • 16二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 19:00:02

    「ラクス、まだ装甲は持ちそう?」
    「大丈夫ですわ、いけます」
    『何度も同じことを!』
    「……接地圧が逃げるんなら、合わせればいい。逃げる圧力を想定し、摩擦係数は砂の粒状性をマイナス20に設定。重力補正終了」
    『いい加減に!……なに!?』
    「いけっ……!!」
    「キラ、地上戦用MSおよびヘリの場所を共有します。行けまして?」
    「まだ照準が甘い……!FCS管制をマニュアルに切り替え、オートロック解除!」
    「……キラ、かっこいいですわ……♡」

  • 17二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 19:05:50

    「パワーダウンはまだ先……いける!!」
    「アークエンジェルに打電しますわ。諸共砲撃してもらいましょう」
    『そこのモビルスーツのパイロット!死にたくなければ、こちらに指示に従え!そのポイントにトラップがある!そこまでバクゥを誘き寄せるんだ!』
    「……!?国際救難チャンネル!?」
    「これは……キラ。おそらく、味方ですわ」
    「わかった、信じるよ、ラクス!!ここっ……!!」
    「……敵地上戦用MS沈黙。敵部隊も撤退を始めたようですわ」
    「はっ……やっぱり、重力はキツイ、かな……」
    「さすがのキラも、一晩中私を愛した後の出撃はきつかったですか?」
    「ううん、そうでもないかな……ラクスは?」
    「おなかがちゃぽんちゃぽんですわ?」
    「……そんなに出したっけ……?」
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 18二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 19:09:16

    守れなかった少女。それは、向けられた想いと共に、キラの胸を苛んだ。
    それを癒すラクスの愛。彼の中では変わらぬまま、だが周囲を巻き込んでいく。
    砂の戦場を駈ける人々もまた、ただ自分達の未来を守るために銃を取る。
    討たねば討たれるという現実は、キラとラクスにどのような明日を描くかを詰問する。
    次回、カガリ再び。
    うそでしょこの二人またやってる……!!しかも他の人に見せつけるとか何考えてんの……!?

  • 19二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 19:11:01

    姉(真)来たか…

  • 20二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 19:11:17

    マリューさん、そろそろ本気で怒りそう。
    ラクスに憎まれても良いからキラにビンタかまして避妊とロマンティクスは見せつけるものではない事を説くんじゃないかな……

  • 21124/03/17(日) 19:12:11

    続きはそのうちといいつつ、ガリガリいけそうだったのでいきました
    そういうシーンは隙あらばガンガン突っ込むので閲覧注意でお願いいたします……
    キラがベッドでアレなのは私の中の認識なのでお許しください

  • 22124/03/17(日) 19:14:57

    >>20

    現時点では作中マリューさんは二人の行為についてはあまり認識してません。

    人並みな行為ぐらいで済んでいると思っているのではないでしょうか。

    予告のマリューさんはメタ視点なので、ガンガン突っ込んでいきますしキレ散らかします

    まあそのうちバレそうですが……

  • 23二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 19:15:46

    見せつけることはなんとなくやるだろうなあって思ってた
    口枷で笑ってしまった

    もしかして口枷以外も着用してました?

  • 24二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 19:16:51

    このレスは削除されています

  • 25二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 03:03:12

    保守

  • 26二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 06:02:11

    キラとラクス?いまさら私にそれを聞くのか?
    弟と、弟の姉だぞ?いや、まあいいけどな。それにしたって、なんでこんな時間にアポを……え?他のやつらとの兼ね合い?そうか。そうか……?一応私、この国のトップなんだが……。
    初めて会ったとき?ああ、その時はなんかよくわからんうちにシェルターに叩き込まれたな。反抗する間もなく、ラクスにぶちこまれた。
    二回目に会ったときは……砂漠だったかな?
    ああ、そうだ。ストライクから、ラクスをお姫様抱っこしたキラが降りてきた。というかあいつらアレ好きだな。隙あらばやってるような……いや?四六時中なんらかの形で抱き合ってるからそう思えるだけか……?
    え?私とキラがどっちが姉か兄か?私が姉だ。
    では、ラクスと私がどっちが姉か?キラの本当の姉は私だ。ラクスは義理の姉だな。……ん?そういうことじゃない?

  • 27二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 06:11:13

    『ヤマト少尉、ヤマト曹長、降りてきて』
    「だ、そうだけど。どうしよう。ラクス、ここに残る?」
    「害意はありませんわ」
    「わかった。じゃあ、僕の影に隠れててね?」
    「はい、それではよろしくお願いしますわ、騎士様」
    「ああ?あれがパイロット?まだガキじゃねぇか。ほんとかよ…」
    「!!お前!!お前!!……お前が何故あんなものに乗っている!?」
    「君は……あの時、モルゲンレーテにいた……」
    「先ほどは、ありがとうございましたわ」
    「くそ、離せこのバカっ!」
    「いった!?」
    「キラ、油断しすぎですわ……というか、同い年ぐらいの女の子に対しては脇が甘くなりますのね、キラは」
    「ラクス?それは誤解だと思うんだけど」
    「誤解じゃありませんわ?この間だって不意打ちで唇を奪われていたではありませんの」
    「いや、これとそれとは……」
    「なあ、あいつら本当にパイロットなのか……?」「ただのガキじゃねえか、やっぱり……」
    (BGM: moment)

  • 28二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 06:23:40

    「さっきは……悪かったな。殴るつもりはなかった」
    「ああ、うん」
    「訳でもないが……あれは、弾みだ。許せ」
    「あはは」
    「何が可笑しい!!」
    (キラ、この娘ツンデレですわ)
    (いきなりそういう言葉を脳内に投げかけてくるのはやめない、ラクス?)
    「……どうした?いきなり渋い顔になって」
    「あ、うん。ごめん。ラクスに怒られたときのことを思い出してさ。
     僕はキラ。キラ・ヤマト」
    「私が姉のラクス・ヤマトですわ」
    「ずっと気になっていた。あの後……お前たちはどうしただろうと。なのに!こんなものに乗って現れようとはな」
    「色々あったんだよ……そのうち説明したいけど、する暇あるかな」
    「おまけに今は地球軍か」
    「キラがそう決めたのですわ」
    「君こそ、なんでこんなところにいるの?」
    「カトウ教授の知り合い……オーブの方と記憶しておりますが」
    「あ、うん……」
    「大丈夫。話しにくいことなら、いいよ……いたっ。どうしたの、ラクス?」
    「距離が近いですわ?」
    「君よりも物理的距離は遠いはずなんだけどなあ……」
    「いえ、この方にはライバル的な何かを感じますわ」
    「……え?」
    「どうしたのです、キラ?」
    「いや、そういうことをラクスが言うなんて、珍しいなって」
    「え?」
    「そうか、お前たち姉弟だったのか。それにしては全然にてないな!」
    「コーディネイターで、義理の姉弟だしね」
    「……でも姉弟ですわ?」
    「どうしたのラクス?本当に今日はなんか変だよ?」

  • 29二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 06:30:05

    「おー、また何やってんだ?」
    「昨夜の戦闘の時、接地圧弄ったんで、その調整とかですよ」
    「ほぉー、なるほどねー。便利なパイロットだよなぁ、お前って」
    「キラは何でもできますの。自慢の弟で彼氏ですわ」
    「……何でもはできないかなあ?マードックさん、地上用の整備スケジュールとかあります?」
    「おう、了解しましたぜ、ヤマト少尉!」
    「なんか階級で呼ばれると変な感じだね」
    「私にも命令してくださいませ、ヤマト少尉」
    「君もヤマトじゃない、ラクス」
    「ヤマト曹長とお呼びくださいませ」
    「……ラクスって姉なのに、たまに僕の下につこうとするよね?」
    「自慢の弟で彼氏で上司でご主人様ですわ?」
    「ああ、そっちの……いやおかしくない?」

  • 30二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 06:40:16

    「うーん……熱とかある……わけじゃないよね」
    「すっかり平熱ですわ?あそこの穴で測ってくれたじゃありませんの」
    「嘘をいうのは!やめようね!!……フレイ?」
    「……なんでしょうか、フレイ?」
    「ッ……!!」
    「サイも、どうしたの?」
    「……フレイに話があんだ。キラには関係ないよ」
    「関係なくないわよ!私……昨夜はキラの部屋に居たんだから!」
    「えっ……」
    「ああ、いましたわね。私がキラと愛し合ってるところを覗きに来て腰を抜かしてましたわ」
    「えっごめんキラ俺理解できないんだけど状況」
    「……あー、うん。とりあえず僕、多分サイに一発殴られなきゃいけないんじゃないかな、これ……」
    「えっなんでだよ、覗いたのはフレイだろ……?」
    「お、お前ら!!姉弟じゃなかったのか!!」
    「うわぁ、説明が余計面倒くさくなった……」
    「義理の姉弟ですから」
    「でも姉弟でそんなことをするのはおかしいでしょ!!あんな関係おかしいわよ!!」
    「あなたに言われる筋合いはありませんわ?」
    「えっと、ごめん。サイ。実は僕、フレイにキスされて」
    「えっわけわかんないんだけど……」
    「とりあえず、僕を一発殴ってくれ!!僕はサイの信頼を裏切ったんだ!!」
    「えっちょ、落ち着けってキラ!!これどういう状況!?」
    「どう見ても嫌がるキラをあなたが追いかけまわしているようにしか見えないのです……」
    「あんなもの、見せつけておいてぇっ!!」
    「……やめてくださいな。本気で喧嘩したらあなたがわたくしに勝てるはずがないでしょう?」
    「この、このぉおお!!」
    「サイは優しすぎるよ……」
    「落ち着け、キラ!俺も状況がよく呑み込めてない!!とりあえず説明してくれ!!」
    「……なんだこれ?」
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 31二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 06:42:50

    砂漠を抜ける手立てを探して、レジスタンスの基地に入ったアークエンジェル。
    が、その行く手には、砂漠の虎、バルトフェルドが立ち塞がる。
    空を焦がす炎は、繰り返される戦いへの狼煙か。とりあえずとびかかる火の粉は払わなければいけないが、そんなことより頭おかしい修羅場に巻き込まれたサイ・アーガイルとカガリ・ユラの明日はどっちだ。
    次回、ペイ バック。
    コーディネイターとナチュラルの修羅場が見れるわ!!

  • 32二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 06:43:31

    台詞だけはちゃんと史実なのに誠実性と責任とストレスと単純な人員の差のせいであーもうめちゃくちゃだよ……

  • 33二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 08:03:24

    「やめてよね」するのがラクスなのは草

  • 34二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 08:12:19

    ……なによ。キラと私の今の関係?
    准将閣下と、総裁の秘書官。それ以上になにがあるって?
    それでも私はノーをあいつらに突き付けるの。一時期はMSのパイロットまでやろうとしたけどね。実際にやったけど……まあ、結局それも、あまり意味がなかった。
    わかんないわよ。とりあえず、あいつらにかみつくだけ。私がキラの秘書業務も一部やってるって?それはラクスが流してきてるからやってるだけでしょうに。
    うるさいわね。あいつら四六時中一緒にいるんだから、つけ入る隙なんてあるわけないじゃない。
    あーほんと、サイとの婚約、反故にしなきゃよかったわ。なんであんなのに入れ込んじゃったんだか。
    ……は?待って。何それ。私の行動記録?は!?ちょ、誰よそんなもの流したの!!おかしいでしょ、それ軍事機密よ!?
    こっちは週刊誌?准将殿夜のお散歩、大佐殿と秘書官のリードを握る……!?いやそんなことした覚えないし!!そもそもあれ室内での話でしょ!?あっ
    (映像はここで途切れている)

  • 35二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 08:12:58

    このレスは削除されています

  • 36二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 08:14:58

    「ラクスはこの状況、どう考えてる?」
    「とりあえずフレイ・アルスターには負けませんわ。キラの唇は一回奪われてしまいましたがキラのキラは絶対に渡しません」
    「そっちじゃないよ……いやそっちも頭が痛い問題だけどさ……。ここのザフトの動きの方」
    「……どうでしょう。戦後統治を考えるのであれば、無駄な人死にを出すべきではありません。ただ……」
    「ただ?」
    「私には、すでにこの戦争は外交の一部ではないようにも思えます」
    「ああ……そうだね。みんな、殺し合いを率先してやってるように見えてしまう」
    「そういう状況で、このような戦い方をする。砂漠の虎、というのは古い意味で、普通の指揮官なのでしょう。おそらくは、この戦争が始まる前からの考え方を引きずっている軍人なのではないでしょうか」
    「簡単に言うと?」
    「歴戦の勇士」
    「なるほど。勉強になるよ、お姉ちゃん」
    「お姉ちゃんで先生プレイもいいですわね♪」
    「本当?なんかそこから生徒に逆襲する展開に持っていこうとしてない?」
    「まあ♪キラは本当によくできる生徒ですわ」
    「えぇ……は?嘘でしょ?ラクス、レジスタンスがわざわざ退いた部隊を追っかけてるって」
    「……キラ。やはり、この戦争は」
    「わかってる。わかってる……。君を守るために戦う。そのためにどうすればいいのか。考え続けることを、僕はやめない。でも……守れるなら、守らなきゃ」
    『キラ!ラクス!!ストライク、発進願います!』
    「了解!ラクス、行けるね?」
    「いつでもいけますわ」
    (BGM: moment)

  • 37二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 08:16:00

    「ビームが逸れましたわ、キラ」
    「そうか、砂漠の熱対流で……修正して次の射撃に組み込むよ」
    「それだけの時間はありそうですわ」
    「っ……!!ラクス!」
    「敵は三機……指揮官がこちらを見ていますわ」
    「本当なら、そこをいきなり潰せばいいんだけど……くそ!なんて無茶を!」
    「キラ……」
    「わかってる!君は、死なせない……!!」
    「!!敵の指揮官が動きました。感覚を共有いたしますわ、キラ」
    「地上ではあちらの方が性能が上!!シールドは捨てる!!ラクス!!無茶をするよ……!!」
    「はい、あなたの望むままに……!」
    「っ……!!これで!!」
    『くっ……!?とんでもない奴だな!!後退する!!』

  • 38二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 08:17:47

    「キラ……!?」
    「ラクスは、ここで待ってて」
    「いいえ、私も……!!」
    「お前ら……」
    「……死にたいんですか?
    わざわざ追う必要はなかった!!こんなところで、死んで……なんの意味が、あったんですか……」
    「なんだと……貴様!見ろ!みんな必死で戦った…戦ってるんだ!大事な人や大事なものを守るために必死でな!」
    「だからって!!勝てるはずのない、死ぬだけの戦いに、何の意味があるんだ!!……死んだら、何も、守れやしないのに……側にいる人を、抱きしめることすら、できなくなるのに……」
    「お前……」
    「キラ……」
    (BGM:あんなに一緒だったのに)

  • 39二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 08:19:34

    友達という他人、恋人という他人、敵という他人。他人。他人。他人。
    分かり合えるのが当たり前だった。言葉を尽くすのが、当たり前だった。父も。母も。友人も。そして隣にいる最愛の人も。
    信じたいと望む。だがそれは許されない。
    敵将の言葉に、たとえ愛と意志は揺らがずとも、キラの想いは大きく揺れる。それを見たラクスの心に去来するものは。
    次回、宿敵の牙。
    こんな状況でも、キラくんのメンタル落ち着いてるわよね……これも愛の力かしら?
    (BGM:GUNDAM出撃)

  • 40二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 08:21:44

    次回はそのうち
    キラフレは好きなんですけども私自身が書くとどうしてもキララクと両立させがちですね……なのでCP注意は欠かせません

  • 41二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 08:38:57

    お疲れ様でした

    口枷+わんわんロマンティクスとは恐れ入りました……

  • 42保守がてら24/03/18(月) 12:49:58

    キラとフレイ?あれは……ええ……
    本当にどうなんでしょうね。実は俺にもわからないんですよ。
    ずっとキラとラクスが二人でいて、それにフレイがかみついて。
    まあ、俺としては。あまりに状況がめちゃくちゃで……とりあえず、全員があたふたしてたんで。冷静になれ、って言ったんです。で、キラとラクスと話し合って。
    当時はフレイ、やたら荒れてて。結局、フレイのお父さんが亡くなったことだけが原因じゃなかったんでしょうね。
    もしかしたら、きっぱりとキラにフラれるなんて思ってなかったのかも。
    俺が優しくしてあげても、暖簾に腕押し、というか。ずーっと怒ってて。
    ……あー。キラとラクスのそういうところを見た、なんてことも聞きましたけど。
    コーディネイターを……恨んでたのかも。でも、キラにはそんな感情ぶつけられないから、ラクスにそういう感情ぶつけた、とか。にしては、どう見てもキラに相当入れ込んでたんですよね……。
    自分を見てもらえないことに、むしゃくしゃしてた?うーん……。
    まあとにかく、怒ってばっかりでした。でも、塞ぎこんでるよりかはよかったかもしれない。肉親が死んだんです。それが、怒りでもなんでも……感情爆発させれてたのは、まだマシだったんじゃないですか?幸い、そういう、コーディネイターを殺す、なんてことは言ってなかったし。……あー。でもその後、結局そうなっちゃったんだっけ。
    まあ、俺はフレイが怒ってるのは悪いことだと思えませんでした。なので、キラが謝ってきた後、俺はフレイを応援する、って言ったんです。
    本当、あの時のキラの顔、笑えたなあ……まあその後ろでラクスがすごい形相でこっちにらみつけてきてたんですけど。
    ああいう顔、キラに見せたことあるんですかね?あいつ。

  • 43二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 19:16:39

    「や、ヤマト少尉……少年!た、頼んだ、ぞ?」
    「ええ、任されましたわ?ナタルおばさま?」
    「そんな年じゃ…くっ!!」
    「……もう。あとで叱られるよ?ただでさえ、フレイの一件でマリューさんやナタルさんには迷惑かけてるのに」
    「久しぶりのデートなのに、他の女の名前を出すキラは嫌いですわ?」
    「……それもそうだね。せっかくだし、楽しもうか」
    「お前ら、なにこんなとこでもイチャついてるんだ……一応私の護衛なんだろ?」
    「キラはともかく、私はあまり役に立てないと思うのですが」
    「ならなんでついてきたんだ……」
    「キラが行くところが私の行くところですわ?」
    「護衛だからね。僕とラクスはちょっと変わってるから……そんな力、活かす機会がない方がいいんだけど、本当は」
    「どういうことだ?」
    「それはおいおい」
    「本当は二人きりでデートしたかったのですが……」
    「フレイとかサイに気晴らしさせてあげたかったなあ」
    「お前ら、全然緊張感がないな。平和そうに見えたって、そんなものは見せかけだ」
    「……戦争中、ですものね」
    「あれが、この町の本当の支配者だ。逆らう者は容赦なく殺される……ここはザフトの、砂漠の虎のものなんだ」
    (キラ)
    (……なに、ラクス)
    (さすがはキラですわね、感覚を共有する前に、あの方に気づかれたのですか?)
    (僕にはそんな力はないよ。ラクスの顔を見てただけ。ちょっと顔が硬いよ、ラクス)
    (まあ♪)
    (BGM: moment)

  • 44二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 19:27:57

    「これでだいたい揃ったがぁ、このフレイって奴の注文は無茶だぞ。エリザリオの乳液だの化粧水だの、こんなところにあるもんか」
    「あら、詳しいのですわね?かなり値が張る化粧品だと思うのですが」
    「……む」
    「あ、来たね。なにこれ」
    「ドネルケバブさ!あー、疲れたし腹も減った。ほら、お前も食えよ。このチリソースを掛けて……」
    「あーいや待ったぁ!ちょっと待ったぁ!ケバブにチリソースなんて何を言ってるんだ!このヨーグルトソースを掛けるのが常識だろうがぁ!」
    (本当に話しかけてきましたわ、この方……っ!)
    (ラクス?)
    (悪意が満ちていますわ、キラ。覚えのある感覚です)
    (……そっか。ここは、地球だったね。どうしよう)
    (この方が仕事をしてくれるかと)
    「いや、常識というよりも…もっとこう…んー…そう!ヨーグルトソースを掛けないなんて、この料理に対する冒涜だよ!」
    「なんなんだお前は!」
    (物の食べ方に口出しする殿方は嫌われると聞きますが)
    (……ラクス。真っ先に君を押し倒すからね?)
    (こんなところで……ということだったら大変幸福だったのですが)
    「見ず知らずの男に、私の食べ方にとやかく言われる筋合いはない!」
    「ぬああ!?なんという……!!」
    「っんまい!ほらお前らも!ケバブにはチリソースが当たり前だ!」
    (まるで道化ですわ)
    (演技派なのか、それとも素なのかなあ)
    (来ますわ、キラ)
    (っ……!!ラクス!)

  • 45二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 19:41:53

    「伏せろ!!いや早いな君!?真っ先に恋人を押し倒すとは!!」
    「ラクス、ごめんね?」
    「私は4時間ぶりにキラに抱きしめられましたので大満足ですわ?カガリ様にも肩を回しているのは少し妬けますが」
    「無事か!」
    「な、なんなんだ、いったい……」
    「ブルーコスモス……!!」
    「青き正常なるなんとやらですわね?」
    「……君たち、何者だい?」
    「色々、生い立ちが特殊なんです、僕ら」
    「空の化け物……だそうですわ?」
    「……排除しろ!!」
    「ラクス」
    「ええ、あなたの心のままに」
    「おいおい……!?」
    「……お前、銃の使い方、知ってるか?」
    「練習してないものはできないかな……」
    「隊長!!御無事で!」
    「ああ!私は平気だ。彼のおかげでな」
    「そうですわ、私の弟に感謝してくださいませ……アンドリュー・バルトフェルド様?」
    「2回目になるがね。君たちは何者なんだい……?」

  • 46二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 19:59:39

    「……」
    「おや、どうしたね。さっきまでの動揺が一切見られなかった君とはまるで別人だ」
    「……いえ。ラクスと、こんなに長い時間離れるのは久しぶりなので」
    「君と、姉?恋人?の彼女。どんな関係か、興味は尽きないが……僕よりも、あの子が側にいない方が気になるのか」
    「ええ」
    「……即答と来た。あまりにも、不自然だな。歪だ。姉弟。あるいは恋人。そんなものよりも、はるかに……距離が近い。まるで一つの存在のように。できれば、君と話をしたかったんだが」
    「……」
    「お互いわかってるだろうが、僕と君は敵同士だ。さて……あのモビルスーツのパイロット。彼女か、君か。少し迷ったが、おそらくは君だろう」
    「ええ。大体僕が動かしてます」
    「また即答だ。迷いがない。……じゃあこういう問いはどうだろう。この戦争。いつ終わると思う?」
    「……ずっと、考えてます」
    「ほう」
    「この戦争は……これはラクスの受け売りだけど、もう外交の一手段じゃなくなってきています」
    「ならば、どう終わらせる。敵を全て滅ぼして終わらせるかね?」
    「敵なんていないんです。いるとすれば……ラクスの言うところの、悪意、なんでしょう。あるいは、その悪意に染まり切ってしまった人。でも、そんな人も、もとは、普通の人だったんじゃないんですか?」
    「……ほう」
    「僕にはそんなものは感じ取れない。僕にできるのは、ラクスを守ることと、側にいるみんなを守ること。そのために戦うこと。やりたいのは、これ以上の悲しみを増やさないこと……友達と話をすること。でも、そんなことも、僕にはできていない」
    「出来すぎだと思うがね?あのモビルスーツのパイロットが君なら、エースどころの話じゃない」
    「……足りないんです。まだ……」
    「難解だな。その考え方は、君の出生か、あるいは彼女が絡んでいるのかな?直感だが」
    「僕は、やらなきゃ。いけないんです」
    「……やはり、君の言葉は難解だ。まるで、私にではなく、別の誰かに語り掛けているみたいだね」
    「ええ。僕の言葉はいつだって……」

  • 47二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 20:09:09

    「キラ!!」
    「……ラクス!!」
    「ああ、よかった……!!」
    「うん、大丈夫……大丈夫だから」
    「おいおい、たった数十分離れてただけなのに、これかい?さすがにちょっとおかしいと思うんだが」
    「もう。アンディは空気がよめないわ?恋人たちの再会よ?」
    「お前ら……ここ、敵の陣地だぞ。なんでこんなところでもイチャつけるんだ……?」
    「あなたも。空気がよめてないわ?」
    「キラ……」
    「ああ、無事で、よかった……」
    「なんかもう話とかそういう雰囲気でもないなあ……せっかくドレスを着せたのに。
     彼は彼女がどんな格好をしていてもよいみたいだな。君なんか眼中に入っていない。板についているのにねぇ?」
    「勝手に言ってろ!!」
    「まあ、そういう雰囲気でもないみたいだしな。ま、今日の君は命の恩人だし、ここは戦場ではない。
     帰りたまえ。話せて楽しかったよ。ああ、おそらく……話せてよかったんだろう。また戦場でな」
    「キラ……♡」
    「ラクスっ……!!」
    「帰りたまえ、って言ってるんだが、なあ……」
    「アンディは、空気が読めない、わ?」

  • 48二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 20:14:46

    共有している優しい時間、穏やかな記憶。
    時の流れは、想いを巡らす今をも瞬時に過去へと追いやる。
    ただ、その中を愛だけで駆け抜けていくだけ。
    進むこと。振り返ること。どちらであろうと、ともに歩もうと、そう決めた二人。
    次回、おだやかな日に。
    敵すらも戸惑わせるほど、イチャつけ、キラ・ヤマト!!
    (BGM: GUNDAM出撃)

  • 49二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 20:46:21

    キララクフレの可能性が見えたの嬉しい
    キラフレも好きなんだ私は

  • 50二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 01:31:33

    砂漠の虎もさすがにここまで敵陣でイチャつくとは思うまい…

  • 51二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 04:51:02

    ええ。私。アイシャ。
    アンディの恋人?内縁の妻?愛人?ご主人様は、私?
    そうかもしれないわ。キラとラクス?友達。かわいいふたり。いつも一緒よ。
    でも辛いわね。それとも幸いなのかしら。
    決してつかめない星を、それでも、と追いかける王子様。そんな王子様を絶対片時も離さないと決めたお姫様。
    いつか、きっと死んでしまう。いつか、二人諸共、世界の悪意に飲まれてしまう。
    ……それでも?そう。これは、きっと、そういう話。

  • 52二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 04:58:17

    「おいなんだってんだよ!まだ坊主もあの嬢ちゃんも戻ってきてねぇだろう!」
    「なんだ!」
    「なに?どういうこと?」
    「只今戻りましたわ?」
    「ストライクが……!?一体だれが!!」
    「……ああ。キラ」
    「なんでよ、なんでよっ……!!なんで、私じゃ、駄目なのよッ……!!」
    「おい止めろ!バカ!坊主!嬢ちゃん!?戻ってきたのか!?お前らは下がってろ!!一体誰だ、こんなことしてんのは!!」
    「さっき……フレイって子がウロウロしてはいたんですけど……」
    「フレイが……くそ!!マードックさん!僕が取りついて、引きずり出します!!」
    「おい坊主!?無茶だ、よせ!!」
    「キラ……」
    (BGM: moment)

  • 53二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 05:27:11

    「……ラクスは隣の部屋にいて。顔を出さない方がいいよ」
    「……わかりましたわ。キラが、そうおっしゃるのであれば」
    「そうだな……キラ、悪いな。無茶したんだって?」
    「……もとはと言えば、僕のせいだから」
    「俺も、フレイのことケアできなかった。俺だけじゃない。全員さ、ここのやつら、全員のせいだ。
     キラには……ラクスがいるんだからさ。そのことを一番に考えとけよ。お前が優しいのは、知ってるけどさ」
    「うん……」
    「フレイ!」
    「……何よ」
    「一週間きついだろうけどさ、規則だから。我慢してくれないか?」
    「サイ……キラ……」
    「また、会いに来るから。僕とサイで……嫌だったら、そう言って?」

  • 54二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 05:27:41

    「……何よ。同情してるの、あんたが、私に……!?」
    「おい、フレイ……」
    「サイ、いいから……」
    「パパが死んで!たった一人で!!だから可哀相って……そういうこと!?あんた、私があれを動かそうとした理由なんてわかってないでしょう!!」
    「……フレイ……」
    「冗談じゃないわ!止めてよね……そんなの!なんで私が!あんたなんかに同情されなきゃなんないのよ!」
    「同情なんて……」
    「辛いのはあんたの方でしょ!?可哀相なのはあんたのほうでしょ!?
     人の前で、泣けないで!!そんな当たり前のことさえ、できないで!!あの女のために、自分の全部捧げて……!!
     辛いなんて一言も言わない!!わかってるわよ!!見ればわかるわよ!!あんた、ずっと辛いんでしょう!?
     なのに、あの女のために、全部押し込めて!!」
    「……僕は」
    「おかしいわよ!!くるってる!!頭の中、あなた全部覗かれてるでしょ!!あの女に!
     なのに、全部受け入れて。おかしい。おかしいわよ。なんで、それなのに、私まで、守ろう、なんて……傲慢よ!!あなた、いつか、死んじゃうわよ!!」
    「それは……」
    「キラ!!おい、フレイ!!言いすぎだ!」
    「可哀相なキラ……いつもあの女に、ずっと付き添われて。頭の中も覗かれて。
     キラ……何も言えないキラ。きれいごとしか言えないキラ。あなたは本当はどう思ってるのよ。
     戦って辛いのに、泣けない。守れなくて辛いのに、泣けない……だから……だから!いいじゃない!私の前でも泣けばいいじゃない!泣きなさいよっ……!!なのに我慢して!!知ってるんだから!
     あんたはバカみたいに甘ったれなだけの、ただの泣き虫なのよ!それを、あの女がいるから無理してるだけ!!
     あの女がいないと何もできない!!一人じゃなんにもできない!なのに!なのになんで私がっあんたに!同情されなきゃならないのよっ……!!」
    「ごめん……」
    「……フレイ。また、来るから。行こう、キラ」
    「う、ぐっ……ひ、ぅ……!!」

  • 55二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 05:39:24

    「サイが、話し合うのは、今度に、しようって……」
    「キラ……」
    「わかるよね……僕の気持ち。でも、ラクスは、抱きしめてくれるんだ」
    「……何年付き添ったと、思ってるのですか?死地にも共に、と誓ったはずです。
     私は、あなたの全てを愛しています」
    「それ、好きだよね、ラクス。昔……僕が言ったんだっけ」
    「ええ。何度でも。私は、あなたとの思い出を、変遷を、繰り返してあなたに伝えます。
     何度も問います。私の中に、あなたはいます。あなたの中に、私はいるのでしょうか、と」
    「……異常だよね。わかってる。わかってるんだ。でも……きっと。僕は、君がいなければ、こんな風にはいられなかった」
    「……嘘ですわ。キラは、ずっと優しい。悲しくて、泣いて。辛くて、泣いて。それでも、前に歩いていました。
     きっとそれは、私がともにいなくとも変わりません」
    「そこは、何があっても私は共にありますよ、と言って欲しかったかな……」
    「なら、この腕を離してくださいませ……?」
    「……僕は、ずっと君を愛している。でも、君の周りの世界も。僕の周りの世界も、僕は、守りたいんだ……」
    「キラ……」
    「ねえ……君は誰?僕の前に、いる、君は」
    「ええ、私はラクス・ヤマトですわ。あなたと共にある、でも、あなたとは異なる、それでいて、あなたと同一になりたいと望む者ですわ……」
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 56二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 05:43:17

    避けては通れない。敵という名である以上、倒さなければならない。そんな、単純な構図。
    だが、目の前にいるのは敵なのか。隣にいるのは本当に味方なのか。
    考えの先に、キラが出す答えは。
    戦場である灼熱の大地。銃口の先にあるのが、どちらかの死だとしても。
    それでも、何か答えがあるのだと、キラは信じる。
    次回、砂塵の果て。
    砂塵の中心で愛を叫べ、キラ・ヤマト!!

  • 57二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 05:48:38

    続きはそのうち
    こいつ自分の大好きな構文を出せばいいと思ってんな……?でも好きだから我慢できないんです許してください

  • 58二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 05:48:55

    まあ傍から見れば異常な歪カップルになりますよねー……心を読みあい心を明け渡す義理の姉弟……
    レッツ背徳とか前スレですごい爽やかにスタートしたけどインモラルの塊が濃度300%くらいなんだよな、関係性全部乗せカップルと化したキララク

  • 59二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 07:58:43

    爽やかとは>レッツ背徳

  • 60二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 08:17:46

    サイのアレコレがフレイがするのは上手いなあと思った

    恋人同士のキララクが基本なんだけどキラが戦場の負荷に耐えられず決壊して姉弟になる瞬間ってオッナイスインモラルってなる

  • 61二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 18:49:25

    ラクスさん何か記憶引き継いでない?

  • 62二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 19:25:50

    かくて、砂漠を乗り越えて二人の絆は深まった……というわけさ。
    鎧袖一触で全く危なげない?参ったねえ、これは。だが、しょうがないだろう。おそらくは、誰が相手だろうと、あの時点の彼に負けはなかった。……一番つけ入る隙があったときに攻めきれなかった?偵察気分?しょうがないだろう?
    結局のところ、彼はバーサーカーなどではなかったわけだ。情緒という観点では、軍人ですらない。
    非常に優れた戦士としての能力を持つ少年。おそらくは、このあたりが正解だろう。
    さて……この少年。自分の生い立ちを理解していたはずだ。断片的な情報からの推測に過ぎないがね。
    自分の生い立ちを親に教えられた彼は、それでも「普通の少年」であり続けた。もちろん、ぎりぎり自意識が完成する時期だった、ということもあるが……彼の人間としての在り方がそこからブレなかったのは、少年の傍にいた少女のおかげ、というのは、すでに前回語ったことだ。10歳か11歳で、隣にいる少女とそういった関係になる、というのは少々早熟、というかませている、と言わざるを得ないがね。
    その年齢がどこから導きだされたか?ふむ……では、少年と少女が思いを通じ、共に歩むと決めた時点についても考察しようか。想いを通じてからの年月。おそらくは、その年月が、彼と彼女の強さを決定づけた。
    1年?いいや、1年では、足りない。2年?どうだろうな……少年が、思い悩んだら、足りないかもしれない。3年。そろそろすれ違う時期ではないだろうかね。そう。4年。4年あれば。少年は、ただ隣にいる少女のために生きるのだと。そう、決心できるのではないだろうかね。
    一通りの交流を経て、互いのことを知り、そしていくつかの危機を乗り越えたんだろう。
    戦争?違うさ、男女の仲には、世界を揺るがすほどの事件と並ぶくらいの危機なんていくらでもある。
    いずれにせよ。それだけの年月を経た二人は……愛のために生きるのだ、と。私に出会った時点で決めていたんだ。
    勝ち目なんて、あるわけがない。そうは思わんかね、君も。

  • 63二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 19:36:56

    「ほら、キラ。こちらも食べてくださいまし」
    「いや、自分で食べれるって……あーん」
    「私にもしていただけますか?」
    「はい」
    「あーん♡」
    「……お前ら、いつもそんなことやってんの?」
    「いいえ、今日は特別ですわ♪」
    「色々、ありまして……」
    「いや、言わなくていい。というか、俺が圧されるって相当だな……。
     しかし、やっぱ、現地調達のもんは旨いねぇ」
    「少佐はまだ食べるんですの?」
    「俺達はこれから戦いに行くんだぜ。食っとかなきゃ、力でないでしょ。ほら、ソースはヨーグルトのが旨いぞぉ」
    「そういえば、虎もそう言ってたね。ヨーグルトのが旨いって」
    「ほう、味の分かる男だな。けど、敵のことなんか知らない方がいいんだ。早く忘れちまえ」
    「……敵、ですか」
    「これから、命のやり取りをしようって相手のことなんか、知ってたってやりにくいだけだろ。それが仕事であろうと、お前さんみたいに、嬢ちゃんのためであっても、さ」
    「敵。本当に、そうなんですかね……?」
    「キラ?」
    「……どうなんだろうな。だが、戦場ではそんなことを考える暇も……っと!!始まったか……!?」
    (BGM: moment)

  • 64二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 19:52:55

    「ラクス」
    「……かっこいいですわ、キラ」
    「何も言ってないじゃない」
    「いえ。男子、三日会わざれば……とは言いますが。
     今のキラは、昨日のキラとは違いますわ。具体的には昨日の夜のベッドで変わりましたわ」
    「ラクスはいつものラクスに見えるけど」
    「まあ。お姉ちゃんはいつも弟の先を行くものなのですわ?」
    「そう……そうかもね。ラクスには、最初から、何と戦うべきなのか、わかってたのかな」
    「いいえ」
    「え……?」
    「私は、ただキラの側にいただけですわ?私には、それ以上のことをすることなど、とても」
    「でも……」
    「私にできるのは、ただあなたを私の側にとどめておくことだけ。ただあなたの側にいることだけ。
     よくできたお嫁さんだとほめてくれてもいいのですよ?」
    「うん……そうだね。まだ結婚はできないけど」
    「早くしてくださいませ。……答えは出ましたの、キラ」
    「うん。僕が戦うべきは、ラクスの言うところの、悪意。でも、それはきっと……終わらない戦いに挑むようなものなのかもしれない」
    「そちらではなく」(あなたは何のために戦いますの?)
    「そっちの答えはずっと変わらないよ。僕は僕を愛してくれる人のために戦う。僕は僕と君の周りの世界のために戦う」
    「愛している人、ではないのですね?」
    「……意地悪だよね、ラクスは」
    「寛大、と。言ってくださいませ?」
    「ラクスはいつだって心が広いよ……キラ・ヤマトとラクス・ヤマト!行きます!!」

  • 65二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 20:12:27

    「バクゥの構造はもう理解したっ……!!次は!!」
    「三つ目!!アークエンジェルが砲撃を受けてますわ、キラ!!」
    「敵艦が来てる!?」
    「戻って……いえ、キラ。バルトフェルド様がいらっしゃいましたわ」
    「……アークエンジェルは?」
    「まだ大丈夫かと。スカイグラスパーがもう一機……カガリ様ですわ」
    「なら、まずバルトフェルドさんを倒す!!」
    「敵も二人……!砲撃手は、あの方……!?」
    「ラクス!!」
    「はい、キラ……!!私の目が、あなたを導きますわ……!」
    「エネルギーにはまだ余裕がある!!ここで決めるッ……!!」

  • 66二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 20:22:59

    「馬鹿な……戦場が見えているとでも言うのかい、君は!!なぜ当たらない!なぜ死角からの攻撃すら見えている!!なんでそんな動きができる!」
    「ラクスの……愛だ!!」
    「愛ですわ?」
    「なにを言っているか、わからないねぇ……!!」
    「アンディ、熱くならないで、負けるわ!?」
    「もう終わりです!!バルトフェルドさん!!降伏を!」
    「言ったはずだぞ……!戦争には明確な終わりのルールなどないと!」
    「終わらないなら、戦い続けるだけだ……!!」
    「そうだ!!戦うしかなかろう。互いに敵である限り!どちらかが滅びるまでな!」
    「違う!」
    「なにぃ……!!」
    「僕は!戦いを止めるために、戦い続ける!!ラクスのために!愛している人が平和な世界で過ごせるように、戦い続けてやる!!世界を、みんなを、滅ぼさせてたまるものかっ……!!」
    「……馬鹿な。全部武器を奪われてしまった……」
    「完敗ね、アンディ……」
    「とりあえず脱出するしかないかねぇ!」
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 67二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 20:25:17

    砂漠を抜け、紅海へと出たアークエンジェル。
    広がる水面で戯れるキラとラクス。一方、明るい髪の少女はそんな二人を見つめていた。
    が、時は穏やかな逢瀬も与えず、きらめく波の下には、新たな敵が潜む。
    次回、紅に燃える海。
    さーて次回は!サービスサービスゥ!!え!?私の出番じゃないの!?
    (BGM: GUNDAM出撃)

  • 68二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 23:32:46

    インタビュー受けてたからアイシャさんは生き残ると思ってたけど、キララクにとって愛し合ってある男女が死別するなんて許せないだろうから殺さないようにするだろうなぁって思ってた

  • 69二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 03:14:19

    キラ・ヤマト閣下とラクス・ヤマト大佐か……。
    ああ、初めて会ったのは、地球だ。アスハ代表の護衛をしていた時期だが、すでにあの時点で、完成していたようにも思う。今の関係性?どちらかというと、戦う者、としての話だ。戦士、と呼ぶと二人とも難色を示すだろうし、私から見てさえ、そう呼ぶのははばかられる。変わったお二人だよ。
    二人の関係?……夫婦。姉弟。同志。あるいは、本人たちの中では冗談のようなものとして、主従、というのもあるかもしれない。大佐はよくそういった言い回しをして、カガリを困らせていたが。
    正直なところ、今のカガリがあるのは二人のおかげだ。言ってしまえば、浮かれっぱなしのカップルのようなものだったが、それはこの時代においては貴重だった。
    誰もが回帰したいと思う平和の象徴。穏やかな日常。それを、戦争の中において体現していたのだろう。
    カガリがああなったのは、お二人の影響が?……。……。
    首長代表の親族であり救国の英雄である方とその奥方を悪しざまに言うわけにはいかない。これ以上のコメントは差し控えさせてもらおう。

  • 70二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 03:20:32

    『急げよ。それと、自分より上の階級の者を坊主と呼ぶのはどうかと』
    「急げってさ……どうにかなるのかね」
    「ラクス、接続でエラーがあったら教えてくれる?そこから修正していくから」
    「わかりましたわ」
    「……坊主はともかく、嬢ちゃんはわかるのか?これ」
    「いいえ?」
    「えっ」
    「だけどお手伝いぐらいならできますわ。これでも目はいい方なので」
    「いやいや、え?何をやってんだ?」
    「視覚情報処理はラクスの方が早いので。僕は本当にドライバの書き換えに専念しているだけです」
    「あ。またエラーですわ。2か所」
    「理解できねえ……」
    「イチャついてるだけじゃなかったんだな……」
    「イチャついてるだけですわ?」
    「誤解されることを言うのはやめようね……にしたってこれ、そう簡単にはつながりませんよ?」
    "トリィ!!"
    (BGM: moment)

  • 71二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 03:35:38

    「やん……♡キラ、駄目ですわ?くすぐったい……♡あ♡」
    「駄目だよ、ラクス。動かないで?こんなところで、なんて。少し考え無しじゃない?」
    「キラのそれはそうは言っておりませんわ……♡」
    「ラクスは敏感すぎるよ」
    「そうしたのはキラですわ……♡」
    「お前らぁ!!こんなところで一体何を、し、て……」
    「あら、カガリ様」
    「どうしたの?」
    「……耳、かき?」
    「耳かきですわ?」
    「耳かきだね」
    「甲板で耳かき……お前らさあ……ここ、戦艦だぞ。緊張感ってものがないのか……?」
    「そんなものでキラとの時間を無駄に消費するのは私にとっては損失ですので」
    「君がいるから、僕はこの戦いの中で押しつぶされずにいられるんだ……ありがとう、ラクス」
    「あっあっあっ耳が幸せでひゅわ……♡ふってしないでくだひゃいまへぇ……♡」
    「えぇ……なんだこのバカップル……お前ら、コーディネイターなのに、地球軍の軍艦でそんなことやってるとか、一種の精神攻撃か……?」
    「私は私で、キラはキラですわ?」
    「何言ってるかわからん」
    「……僕には、周囲の人以上のものは見えないんだ。ラクスとか、カガリとかと違って。
     だから、目に見える人を守る以上のことは、できないよ」
    「攻撃されるから、戦わなけりゃならない?」
    「キラはそれだけで終始する人ではありませんわ」
    「……いや、そこでまだ止まってる気はするけどね」
    「また二人だけの世界になってる……じゃーな、お邪魔みたいだから」
    「……!」
    「なんだ、お前も出てきてたのか。バカップルがいるぞ、そこ」

  • 72二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 03:48:37

    「……フレイ・アルスター」
    「なによ。気分転換。悪い?」
    「いいえ。サイとの仲直りはすんだのかと」
    「っ……!知ってるでしょう、あんたも!サイは私を応援するって!」
    「心が広すぎるお方ですわね……」
    「僕がひたすらいたたまれなくなるんだけど」
    「それで?私が謹慎してる最中、あんたたちは、またそうやって、1週間あんなこと続けてたってわけ?」
    「フレイ。キラが言わないので私から言いますが。キラは戦い続けてるのです」
    「あんたのためにね!!はっ……コーディネイターとかナチュラルとか、本当にあんたらはどうでもいいのね!
     自分たちの幸せを邪魔するやつらを排除してるだけ!」
    「……言い得て妙ですわね。反論できませんわ」
    「生まれつき、キラが色々できるからって、それを強要して!恥ずかしくないの、あんた!あんたは見てるんでしょう!キラが泣いてるのを!」
    「僕は強要されてるわけじゃないよ、フレイ」
    「泣いているキラもかわいいですわ?」
    「何も思わないの、あんた!!」
    「だから私が癒します」
    「……!!あんたのために傷ついたキラをあんた自身が癒すって!?なによそれ!」
    「ああ……」
    「なによ!キラも、なに納得行ってるのよ!!あんなに悲しそうにして!!いつも一人で、じっとこらえてるくせに、なんで、その女と一緒にいると、そんな、顔、するのよっ……!!」
    「愛し合うとはそういうことですわ、フレイ・アルスター」
    「っ……!!」
    「フレイ、君は……」
    「キラ?それを、彼女に言ってさしあげるべきですわ」
    「でも、僕には君がいる」
    「…………少し。考えさせてくださいませ…………」

  • 73二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 04:15:59

    「水中戦はキツかったですわ……」
    「ほら、しっかり、ラクス。やっぱり重力下だと、体への負担が桁違いだね……。
     少し考えた方がいいのかも」
    「戦い方、を、ですの……?」
    「ほら、もういいから。楽にして」
    「……はい」
    「……おやすみ、ラクス。また、明日……なに、フレイ?」
    「また、その顔してるのね」
    「ラクスの意識が切れちゃうとね。僕の中に空洞ができるんだ。ぽっかり、穴が空く。意識をいつもつなげてる分、なくなっちゃうと、どうしても、ね。一気に不安定になる。
     昔から……僕の方が、頑丈だったから。ラクスは、僕がこうなるのは、知らないかもね」
    「そう……」
    「……フレイ。君は、僕を見ているんだね。ラクスが知らない僕を。僕しか知らなかったはずの、僕を」
    「私は、あんたなんか……!」
    「でも、駄目だよ。男の部屋に一人で乗り込んじゃ」
    「……え?」
    「不安定になった男の前に、そんな恰好で来ちゃ、駄目だって」
    「キラ……?」
    「いくら、自分の意志とはいえ……さ。コーディネイターへの復讐?ラクスへの意趣返し?弱ってるところなら、どうにかできると、思ったのかな……浅はかだよ、フレイ」
    「え、なに、それ、うそ、でしょ……?」
    「ああこれ?みんな驚くよね。でも……親の愛、らしいから」
    「ひっ……、わ、私は!ん、む、んんん!?」
    「僕は元から、来るものは拒まない性質らしいけど。それでも、ラクスと一緒なら、拒めるんだ。
     ……だめだよ、フレイ。僕が僕じゃなくなる時を狙って、声をかけてくるなんて。どうなっても、知らないよ……?」

  • 74二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 04:24:01

    「んあぁあああ♡♡や、なにそれ、まら、まらひってりゅう!?
     おか、ひ、ひょれ、ひょれええええ!?!?」
    「ほら、言ってみてよ、フレイ。君は僕をどうするって?」
    「や、やめ、ん、ひ、ぃいいいいい゛いいいいい♡♡
     あらま、おかひくなる、こんな、こーでぃねいたーなんかに、こんな、やちゅにぃいいいい♡♡」
    「殺すんじゃなかったの?僕はコーディネイターだよ?」
    「あ、あ゛♡いぐ、いぐいぐいぐぅううううう♡♡♡」
    「またびくびくして……こんなんじゃもたないよ?明日の朝まで」
    「うそでしょ、そ、ん゛ぅううううう♡♡♡くるうっ、あたまおかひくしゃれる、こんなのあり゛えなっ、あ゛あああああ♡♡♡」
    「ほら、しっかり、フレイ。可哀想な僕を慰めるんだよね?それとも、君はこんな風にいいようにやられる方が好きなのかな?」
    「や、がっ♡♡とぶ、いひき、がっ♡♡♡」

  • 75二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 04:29:15

    「ほら、フレイ。君は、誰?」
    「わらひは、きりゃの、どれい、よぉ……♡こんにゃの、きもち、よしゅぎるぅ……♡♡」
    「……うーん」
    「この手に限りますわ」
    「途中から起きてたよね、ラクス……この手って、ラクス以外の人はこの手知らないはずなんだけど」
    「キラのキラなら一撃必殺ですわ。
     でも寝取られですわ。脳が破壊されてしまいましたわ」
    「なんかもう、これ後戻りできない気がする……」
    「愛の力でどうにかしてくださいませ」
    「どうにかなるのかな、これ……」
    「それはそれとして」
    「うん……とりあえず、一回体洗ってからの方がいいかな……」
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 76二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 04:32:52

    アスランが地球に舞い降りる。
    戦うことを自ら選んだ彼は、迷いや疑問はあってはならないと思う。
    今頃友人は何をしているのか。アスランは、キラがラクスだけでなくフレイにまで手を出してご主人様をやっているなど知る由もない。知るわけもない。
    砂の浜で出会う少女は、まだそんな爛れた関係を知らない清い体。とりあえず頑張れアスラン。まだロマンティクスは先だ。
    次回、運命の出会い。
    やりやがったわね、キラ・ヤマト!!

  • 77二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 04:33:56

    続きはそのうち
    最初からそうだったかもしれませんが、爛れた関係ばっかりです
    インモラルとか背徳とか好き

  • 78二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 06:14:50

    11歳の頃からヤリ続ければそりゃスーパーコーディネーターだからそうなる

  • 79二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 06:33:19

    >>69

    > カガリがああなったのは、お二人の影響が?

    カガリもなんかキララクの影響受けてる!?

  • 80二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 06:38:07

    フレイとの情事のすぐ後に舞い降りるアスランはずるい

  • 81二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 08:28:00

    キラ他人へのニューロン接続開眼してる…?
    アコードマジで立つ瀬無いじゃないですかー!

  • 82二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 08:28:41

    ラクス抜きのキラが脆いのは分かってたけど、ラクスはタフだな……
    しかし、前に混ざります?って言ってたのやわんわんプレイの記事をこんな形で回収されるとは

  • 83二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 09:44:45

    この准将、ラクスと同じベッドでフレイとやってる…上級者…

  • 84二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 11:56:57

    イージスの自爆の時にロウがセーフティシャッターこじ開けてキララクがかばい合うように抱き合って丸まってたらどう思うんだろうか

  • 85二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 12:04:42

    > 砂の浜で出会う少女は、まだそんな爛れた関係を知らない清い体。とりあえず頑張れアスラン。まだロマンティクスは先だ。


    ここに「まだ」って入る+キサカさんの苦言ってことはこの2人も結婚する前から関係持ったりするのかな?

    別のスレでそうなって子持ちになった結果やたら強化された2人になってたけど

  • 86二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 12:23:29

    seed編終わったらマリューさんによるハルマ・カリダ夫妻への保護者面談&家庭訪問実施してそう

  • 87二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 16:34:25

    急にエッッの濃度上げてくるのやめてくだし!
    いやもっと頂戴!

  • 88二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 17:44:04

    今の所、ラクスはキラの外付けセンサー兼制御装置って趣があるなあ

    ラクスもまた弱さを見せてキラが補う時は来るのかな

  • 89二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 18:43:09

    ああ、キラとラクスの話か。
    いくらでもあるぞ?キラは昔から怠け者でな。基本的に面倒くさがり屋でやりたいこと以外はやらない。困った時でも、本当にどうにもならなくなるまでは動こうともしない。怠け者で面倒くさがり屋だから優しいように見えて、容赦もない。ラクスは自分のことについては頑固なうえに、他人にはあれやこれやとどうしたいのかと聞く。そのくせ、当人が迷ってても婉曲な言い方で示唆するだけしておいて、具体的には何も言わない。
    そんな姉弟と一緒に過ごしたんだ、大分苦労したさ。俺がキラの世話を焼こうとすると、よくいがみ合いになってな。「キラのやりたいようにさせてあげなさいませ」だとさ。
    逆に考えるとどうか?だから深いところで噛み合うんだろう、あの二人は。甘ったれだけども芯のところでは頑固でやると決めたら絶対にやり通すキラ。相手の意志を尊重してこれと決めた相手についていくラクス。どっちも頑固だが、相手の意図に沿うように立ち回るラクスと、走り出すまでは時間がかかるが走り出せば一直線のキラ。考えてみれば、いつのころからか、やたらベタベタするようになっていたな。
    だが姉弟だぞ?姉弟。俺が気づかなかったとしてもしょうがないだろう。そもそも俺は当時、あいつらが義理の姉弟だなんて知らなかったからな。
    そんな関係になるとは全く思っていなかったんだが……11歳の時からと聞いたときはさすがに頭を抱えたな。
    俺がまだコペルニクスにいたときから、そんなことをやっていたとか、思いも寄らなかった。
    いや、だけど確かに、そのころから、ハルマさんとカリダさんの態度が変わったような……?

  • 90二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 18:56:28

    このレスは削除されています

  • 91二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 18:57:24

    「……腰が動かない……」
    「フレイ、ほら」
    「キラが世話を焼く必要はありませんわ?」
    「ならラクスが代わる?」
    「丁重にお断りさせていただきますわ?」
    「私もまっぴらごめんよ!!……あんた、なんで平気なの……?
     おかしくない?私よりヤってなかった……?」
    「いつもよりは優しかったのですが……?」
    「うそ……」
    「とりあえず、飲み物とってこようか。二人とも、ちょっと待ってて」
    「……何よ」
    「……なんでもございませんわ?」
    「ちっ……やっぱり気に入らないわ。絶対キラの性癖歪んだのアンタのせいでしょ……」
    「否定はしませんわ」
    「なによご主人様って。もしかしてあれ?頭覗いて、意識共有してる免罪符?キラに自分の手綱を持っててほしいって願望?はっ……厄介でくだらない性癖よね。結局あんたもキラのこといいようにしてるって意識あるんじゃない」
    「……」
    「なに、図星だった?」
    「いえ……そんなことを考えたこともなかったので」
    「は?じゃあなんだってのよ、アレ」
    「白馬の王子様を鬼畜なご主人様に育成するというのは乙女のロマンだと思うのです」
    「そんなロマン投げ捨てちまいなさいよ!!ばっかじゃないの!?バッカじゃないの!!?ほめてないわよドヤ顔で勝ち誇った顔してんじゃないわよ!!」
    (BGM: moment)

  • 92二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 19:05:48

    「……サイ」
    「フレイとラクスの調子はどうだった?」
    「……いや、相変わらず、なんだと、思うんだけど……」
    「まあ応援するとは言ったけども。とはいえ、俺が声かけて改善すると思うか?」
    「……サイ、僕はどうすればよかったのかな……」
    「俺に聞かれても困るな」
    「完全に傍観者になってる……サイの心が広すぎるよ……」
    「実際のところ、元婚約者って言っても、彼女持ちにつっかかっていく時点で大分フレイもアレだよなってちょっと思ったかな。
     ああ、カズィはちょっと引いてたぞ」
    「引いてるぐらいで済ませてくれるカズィも大概優しすぎるよぉ……」
    「ある程度おおらかじゃないと、義理の姉弟でそういう関係になってるやつらを受け入れないと思うぞ」
    「……何も言い返せないよぉ……」

  • 93二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 19:25:56

    「ラクスはモニターをお願い!」
    「アークエンジェルが弱点を突かれてますわね」
    「僕は敵機を落とすことに集中する!」
    「カガリ様も出ております、フォローする余裕は……ありませんわね」
    「くっ……!!速い!やっぱり汎用機じゃ水中機相手に優位はとれない!!」
    「……!?アークエンジェルがバレルロール!?360度旋回……!?重力下でなんという無茶な……キラ!?」
    「至近距離から、砲撃なんてっ……!!このぉ!!」
    「敵機、撃破……お疲れ様でしたわ、キラ……カガリ様が!?キラ!カガリ様の機体が被弾して制御できなくなったと!」
    「ラクス!カガリを追える!?」
    「やれる範囲でではありますが……!」

  • 94二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 19:36:36

    「カガリの機体のデータがこれ。
     で……シミュレーションだと、この範囲、かな?」
    「ストライクで捜索するとなると、もう少し範囲が限定されると思いますわ……っ……」
    「一回、休んでからにしようか。
     日が昇ってからの捜索になるね……」
    「……申し訳ございません。私がもう少し、頑丈でしたら」
    「ラクス」
    「あなたに、ついていくと誓ったはずですのに」
    「いいから。休もう?」
    「……はい」
    「ほら、掴まって」
    「キラ」
    「なに?」
    「カガリ様が心配ですか?」
    「……うん」
    「私もですわ……あの方、どこか。キラに似たものを感じます」
    「え……どこが?」
    「顔、でしょうか」
    「……えぇ?」
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 95二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 19:38:23

    フレイ除いたヘリオポリス組は義理の姉弟だと聞かされてあのくっ付きっぷりからラクスとキラはデキてると何となくわかってたんだろうな……
    一応公言されてたんだっけか

  • 96二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 19:46:47

    敵、それは、自らを脅かすもの。銃声が響いてなお、向き合う二人。
    撃つか、撃たれるか。そんな二人を真っ先に見つけたのは、アスランの幼馴染である二人。
    だが、キラとアスランは相まみえることなく、別れることになる。
    間もなく至る決着への道。だが、まだそこには至らない。
    次回、二人だけの戦争。
    これが健全なお付き合い、というやつね……え?敵同士だからそういうことになるはずがない?
    (BGM:GUNDAM出撃)

  • 97124/03/20(水) 20:30:21

    基本キララク視点なので、ちょいちょい物語飛んでる部分がありますが、ほぼ原作通りの展開の場合は省略しております

    >>95

    一応コーディネイターカップルとして周知されてるというイメージで書いてました

    ただそれを受け入れているのが友人たち、という感じです

  • 98二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 20:48:56

    モビルアーマーやらモビルスーツやらの操縦、ってのは、相当に負荷がかかるもんでな。
    元々そういう素質があった、というか相当に頑丈だったキラには全く問題なくとも、ラクスの嬢ちゃんには相当負担だったろうな。体が壊れる壊れないはおいといて、体力、という点じゃキラはコーディネイターの中でも群を抜いているんじゃないかね。ま、俺もそういうのに気づいたのは、大分後になってからなんだが。
    あの二人が意識を共有しているとはいえ、明らかにキラの方が嬢ちゃんよりも反射速度は速い。キラが成長していくにしたがって、嬢ちゃんがサポートに徹しているとはいえ、消耗していくのは見えていた結果だった。
    特に重力下での戦闘だ。ただ後ろや隣に乗っかってるだけでも辛いだろうに、機器のモニターやら戦場の把握をしながらだからな。
    本当に、キラが頑丈すぎたよなぁ……。嬢ちゃんも大概頑丈だったぜ?ただ、キラは普通に俺でも参っている状態でも出ていけたからな。いや、俺とかマリューとか、ナタルが頼りきりにしたせいでもあるんだけどな。面目ねえというか、情けねえというか……。

  • 99二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 20:56:05

    「救難信号も出ているはずだが、こう電波状態が悪くては、何の役にも立たん。予測されているエリアには、小さな無人島も多い。案外そっちに落ちているかもしれない……ん?ヤマト少尉だけか?」
    「ラクスは寝ています」
    「そうか……すまない」
    「いえ、僕は大丈夫です。ラクスの分も、僕がやります」
    「……頼むわね。あなたも、疲れてるでしょうに」
    「問題ないです。カガリを早く見つけないと。ここは、ザフトの勢力圏ですし」
    「手掛かりが得られなくても、2時間経ったら一度帰投して。その時は、また別の策を考えます」
    「わかりました」
    「貴方にも休んでもらわなくちゃいけないの……わかってると思うけど。だから、2時間で一度戻って?いいわね」
    「了解です。ストライク、キラ・ヤマト……行きます!」
    (BGM: moment)

  • 100二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 21:16:22

    「……ぁ」
    「なに、起きたの?」
    「フレイ・アルスター……」
    「いちいちフルネームで呼ぶの面倒くさくないのかしら」
    「……キラは……」
    「あの金髪小娘の捜索中。あなたを放置してね」
    「キラが望むのであれば、私は構いません。ただ、傍らに居れない己の身を恥じるだけです」
    「そればっかり。なんなのよ、キラも、あなたが寝てたのにやけに落ち着き払ってるし」
    「私は……私が寝ている間のキラのことは、知りようがありませんので」
    「あっそ」
    「では、私はもう少し休みます」
    「あんたは」
    「なんでしょうか」
    「なんで私とキラのアレを許したのよ。おかしいでしょ。私だったら、絶対に許さないわよ」
    「許したわけではありません……それに、今のあなたにならわかるはずです」
    「何が」
    「考えてみたらいかがでしょうか」
    「私はね。キラにね。戦って、戦って、戦って、死んでほしいのよ。あんたとは違う」
    「あなたがどう思おうと、私が何を言おうと、キラは戦って、戦って、戦い続けるでしょう。たとえここで私と死んでくれ、と望んでも」
    「そんなことし続けてたら、どっちにしろいつか死ぬわよ。キラは」
    「だから私の思いで守るのです」
    「ちっ……気に入らないわ、あんた」
    「私もですわ」

  • 101二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 21:27:09

    >>97

    カップルとして成立してあのベッタリ具合はまあプラトニックじゃないわなと周りも何となくは認知しますね

  • 102二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 21:35:27

    「だから、僕は大丈夫ですってば!言われた通り、ちゃんと休んだし……」
    「キラ、あんたその大丈夫って好きよね?今まで何回いったの?」
    「フレ、イ?」
    「全くだな。そこの嬢ちゃんの言う通りだ。何が大丈夫だ!休んだって言ったって、アラートで1時間転がっていただけじゃないか!艦長に言われた時間も無視して、戻ってこなかったくせに!」
    「……でも」
    「あのね。あんたを心配してるのはあの脳内ピンクだけじゃないのよ。その辺理解しなさい」
    「え……」
    「……ぉう」
    「何かおっしゃいましたか、フラガ少佐?」
    「いや、なんでもねぇ。あと5時間もすれば、日も昇る。そうすりゃぁ俺も出るからな」
    「はい、あんたも休む!あのバカ姉もだけど、今日はちゃんと寝るのよ!?いい!?」
    「う、うん……」
    「ありゃ生来の弟気質だな……俺もたいがい、情けねぇなぁ。そうは思わねえ?バジルール少尉?」
    「なっ……私は……」
    「ヤマト少尉が気になったか?まあそう背負い込むなよ。艦長もそうだけどさ」
    「……っ!!失礼いたします!」
    「ありゃ、失言だったか、こりゃ……」

  • 103二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 21:49:18

    「キラ、フラガ少佐から連絡ですわ」
    「無線が!?良かった……!」
    「罠の可能性もありますわ。お気をつけて」
    「うん……!」
    「キラ」
    「なに、ラクス」
    「アスランが、この近くにいます」
    「……!」
    「今回は戦闘にはならないでしょうが、また、いつかは相まみえることになるかと」
    「話し合うこともできない、かな」
    「おそらくは」
    「どうすればいいんだろう」
    「キラはどう思われますか?」
    「戦うしかない……でも、殺したくはない」
    「アスランに殺されるとしても?」
    「僕も、ラクスも、アスランも、生き残らなきゃいけない。でも……」
    「ナチュラルとコーディネイターは殺しあっています」
    「僕も君も、アスランも……コーディネイターなのにね。
     それに、アークエンジェルのみんなはナチュラルで。僕らは、コーディネイターなのに。
     迷いなんてない。目的もある。意志もある。でも、力も、方法も見つからない」
    「砂漠の虎を相手にした戦法が通用するのでは?」
    「それでアスランや、他の人たちが止まってくれれば……だけどね」
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 104二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 21:53:04

    アークエンジェルを追い詰める、アスランの部隊。
    命令は撃破。再び相対するキラとラクスとアスラン。
    アークエンジェルを追い詰める4機のガンダムの猛攻に、遂に声を上げるカガリ。
    そして父と母が待つ国へ、キラとラクスは訪れる。
    次回、平和の国へ。
    保護者へのご相談は次の機会にさせてもらうわよ!!
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 105二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 21:54:29

    次回はそのうち
    アスカガは現状は原作通りの展開です

  • 106二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 21:56:41

    なんだかんだ気づいたら折り返し地点来てるんですね
    続き楽しみにしております
    「現状は」と言うことは今後は違ってくるのかな、そこも正直楽しみ

  • 107二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 21:56:50

    この時空のフレイ、時に露悪的だけどラクスとキラ(特にラクス)にシビアに耳の痛い事を言っている印象があって面白い

    カップルとして歪んでいる事とか自分たちの幸せを邪魔するやつらを排除してる(二人で閉じている傾向がある)とかこのままの状態で戦っていると死に至るって事とか

    フレイが投げた言葉にどう向き合うかがキモになりそう

  • 108二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 06:25:26

    結局、ヘリオポリスから夫と共に私はオーブに避難しました。
    キラがいれば、必ずラクスを守ってくれるだろう。ラクスはきっとキラを支えてくれるだろう、とそう信じて。
    キラとラクスの私物はほとんど持ち出せませんでした。あそこには……二人の思い出が、たくさんあったのですが。
    二人の情報端末だけ持って、私はオーブに戻りました。
    きっと、キラならラクスの写真をたくさん保管しているでしょう。ラクスなら、キラの写真をたくさん保管しているでしょう。そう思ったのです。
    二人の生死が不明……地球軍からの連絡があるまでの一時期、私と夫は不安でした。
    悲しみの中、セキュリティ対策が徹底的にされていいたキラの端末は見れませんでしたが、キラの誕生日をパスワードにしていたラクスの端末はあっさりと見れてしまいました。
    私が、二人の思い出の写真を探したのも無理はないことだと思います……夫も、止めませんでした。
    ええ。果たして、二人の思い出の写真は見つかりました。
    家族と一緒に写っている、たくさんの思い出が、そこには残っていました。
    ……ええ。彼と彼女だけしか知らない思い出も、たくさんそこにはありました。言うまでもありませんね。あられもないキラとラクスの写真を、たくさん私は見つけてしまいました。夫が私は見ない、と言った理由がそこでわかったのです。あいつ頭ピンクかよ。
    それだけではありませんでした。ラクスが保管していた、たくさんの電子書籍やゲームがそこにはありました。
    『女兎騎士ラビリンス調教記』『姫忍ヤメノ~抜け忍肉体改造~』『少女捜査官、恋愛調教に堕つ』。
    『愛しの王子様を鬼畜なご主人様にする方法』『彼にやってほしい100の縛り方』『秘伝48手』『彼を闇に堕としてドSにしよう』。
    ええ、それを見たとき私は思いました。
    ああ、娘は絶対死なないな。この端末の情報を消去するまでは……と。

  • 109二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 06:34:00

    『ヤマト曹長に伝えろ!グゥルを狙えと!それだけ言えばわかる!』
    『ラクス!グゥルを狙えって!バジルール少尉が!』
    「キラ!」
    「わかった……タイミングはシビアだけど、やるしかない!!」
    『ぬ、あっ!?馬鹿な、前よりさらに、動きがっ!?おのれ、ストライクぅうううううううう!!』
    『イザーク!!う、うわああああああ!?』
    『二コル、イザークっ!?キラ、そんな、ここまでっ……!』
    「アスラン!!」
    『キラッ……!?』
    「っ!!」
    『うわっ……!!』
    「残るはバスターだけ!ラクス!」
    「はい!」
    (BGM: moment)

  • 110二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 06:39:50

    「キラ!アークエンジェルのエンジンが、被弾しましたわ!」
    「くそっ……!!大気圏内の飛行ができないようじゃ、打つ手がないっ……!」
    「バスターは撤退しましたが、このままでは……」
    「落ちる……!?くそ、ここはオーブの領海なのに!
     ラクス!ストライクを盾にする!!どこまでやれるかはわからないけどっ!」
    「いえ、キラ!相手に悪意はありませんわ?」
    「え?砲撃が、アークエンジェルを狙っていない……?」
    「これは……」

  • 111二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 06:51:14

    「フレイ……外が見たいの?」
    「キラ……とラクス。何よ」
    「上陸できるかもしれない、とのことですわ」
    「オーブにもあるけど、でも誰も居ないのよ……ママは小さい時に死んだし、パパも、ね」
    「……ごめん」
    「そうね。あなたのせいよ」
    「フレイ・アルスター……!!」
    「あんたのせいって言わないのは感謝してほしいわね。まあでも、実際あの状況でどうにかできたとしてもキラだけでしょ。あんたが頑張ってどうにかできたわけでもないだろうし」
    「……そうだね、そう言われてたら、僕がフレイに酷いことをしてた」
    「はっ……あれはあれで気持ちいいけど。別にもっと乱暴にしてもいいのよ?私が壊れるかもしれないけどね。
     あと、あんたが謝るじゃないわよ。どうにかできたって思われるわよ……」
    「ううん、多分。もっとやりようは、あったから……」
    「ふん、知ってるわよ。あんたなら、どうせ、そう言う。……それで?上陸?あんたたちはどうするつもり?」
    「まだ決まっていませんわ」
    「……」
    「キラ?」
    「ねえ、もしよかったら……さ。フレイ」
    「え……?」

  • 112二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 06:58:25

    「私は反対です。この国は危険だ……!」
    「そう言われたって…。じゃどうする?ここで船降りて、みんなでアラスカまで泳ぐかい?」
    「そう言うことを言っているのではありません。修理に関しては代価をと、言っているのです!」
    「分かりますけどねぇ」
    「……それで済むものかしら。何も言わなかったけど、ザフトからの圧力も、もう当然あるはずよ?それでも庇ってくれている理由は、分かるでしょ」
    「ですがっ……!!」
    「バジルール少尉。クルーのことが心配なのはわかるが、あんまカリカリしなさんな」
    「……やっ……セクハラです、少佐!!頭を、触らないでいただきたい!」
    「とぉ!?」
    「本当にセクハラですよ、少佐」
    「や、普段はこんなに……こりゃあ、坊主に毒されたかぁ……?」
    「し、失礼いたしますっ!!」
    「可愛いと思いました?少佐」
    「やめてくんない……?」

  • 113二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 07:04:18

    「言われてますわよ、キラ」
    「……僕そんなことしてる?」
    「してますわ」
    「そうかな……」
    「今も私とこんなにくっついております」
    「いつもより、ぐいぐいくるね、ラクス」
    「嫉妬ですわ」
    「……え?」
    「彼氏に親に紹介してもらうイベントなんて。私は一生叶えることができない乙女の夢ですのに」
    「ラクスの夢じゃないでしょ、それは」
    「……キラ」
    「ラクスはお姉ちゃんなのに甘えん坊だよね。そんなラクスも好きだけどさ」
    「ん……♡」
    (BGM:あんなに一緒だったのに)

  • 114二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 07:08:16

    より強き者が勝つ。だからこそより強き力を人は求める。
    より多くの力を、より強き腕を。それが人の業。
    だがなぜ人は愛を求めるのか。人はなぜ明日を求めるのか。
    力の向く先と、愛の行方。それを見定めて、キラとラクスは道を進む。
    次回、果てなき輪舞曲。
    さあまた総集編はカットで行くわよ!
    (BGM: GUNDAM 出撃)

  • 115続きはそのうち24/03/21(木) 07:21:34

    Superior Evolutionary Element Destined-factor。
    SEED。ナチュラル・コーディネイターを問わず現れるものであり、発現した人間は人類が一つ上のステージに進むための可能性が高まるとされる……。
    と言ったって、なんのこと、という感じよね。一度学会誌で言及された以外に、マルキオ導師が遺伝子操作による優劣とは関係のない力。ヒトと世界が融和しうる認識力……とは言ってるらしいけれども。
    結局、キラ・ヤマト准将やラクス・ヤマト大佐がそういう能力を持っていたかは、今でもはっきりしていないわ。
    でも、多分、一部の人は、そう思っているでしょうね。キラ・ヤマトとラクス・ヤマトは特別であり、人と世界が融和しうる可能性を見せているのだ、と。
    彼も彼女も決して特別扱いされることを望まないだろうし、本人たちは本人たち同士でズブズブに融和してればいいのかもしれないけれど……でも、それを世界が許さない、のかしらね。
    ただのカップル、ただの姉弟、ただの人同士だったらよかったのに。そう思う人も少なくないんじゃないかしら。

  • 116二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 12:08:22

    キラの彼女(実質セフレ)が増えたって挨拶きたら両親は頭を抱えそうで笑う

    戦後の保護者面談が楽しみですねマリューさん(白目)

  • 117二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 19:52:28

    「ほれ中尉、あんまり肩ひじはるなって。いいことねえぞ?」
    「わかっております!」
    「……おはようございます。少佐、中尉。仲がよろしくて結構なことで」
    「これ見てそう思えるのか艦長……」
    「失礼いたしました。既にモルゲンレーテからの技師達が到着し、修理作業に掛かっております」
    「ええ。ヤマト少尉は?」
    「先刻、迎えと共にストライクで工場の方へ」
    「そう。ありがと」
    「いえ……失礼いたしました」
    「……少佐?何か中尉にされましたか?」
    「いや何も?」
    「……」
    「……おいおい、普通に飯食って話しただけだぜ?」
    「まあ、少佐と中尉に限ってそんなことはありませんわよね。ヤマト少尉じゃあるまいし」
    「艦長の中で、坊主ってどんな立ち位置になってんだ……?」
    「毎晩義理の姉とそういうことをしている15歳の少年ですね」
    「おう……」
    「そして目の前にいるのは、そんなやりたい盛りの少年に軍艦の中で盛り場を提供した少佐殿です」
    「おう……」

  • 118二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 20:10:37

    「こっち!貴方たちに見て貰いたいのは」
    「これは……」
    「オーブのMSですか」
    「これが中立国オーブという国の本当の姿だ」
    「カガリ!」
    「これはM1アストレイ。モルゲンレーテ社製のオーブ軍の機体よ」
    「中立を守るためには、相応の武力を。当然のこととはいえ、さすがに私とキラが巻き込まれたことを考えるとあまりいい気分ではありませんわね」
    「オーブは他国を侵略しない。他国の侵略を許さない。そして、他国の争いに介入しない。その意志を貫く為の力さ」
    「力……ですか」
    「でも、ストライクに関しては、どういう経緯で開発に協力してたんです?」
    「ウズミ様はご存じなかった……ということになっているわね」
    「なるほど……連合の技術が目的だったのですね」
    「やけに察しがいいわね?」
    「ええ。概ね検討はつきます」
    「父上がオーブの理念を裏切ったんだ」
    「……力だけでも。想いだけでも……」
    「あら……本当に察しがいいわね。じゃあ、あなたたちが呼ばれた理由もわかるかしら。
     今度はこちらに来てくれる?」
    (BGM: Believe)

  • 119二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 20:20:22

    「見てもらえばわかるとおり、結局このままじゃまともに戦えないのよ。だから、私達はあれをもっと強くしたいの。貴方のストライクの様にね」
    「……え!?」
    「技術協力をお願いしたいのは、あれのサポートシステムのOS開発よ」
    「キラ?」
    「……これは。確かに……僕にしか、できない……」
    「キラ、お前?」
    「ストライクは必要です。この先、僕がラクスを、皆を守るために。
     でも……でも。これは……」
    「お願いできるかしら?」
    「時間は、ありません。僕がこのOS開発をお手伝いすることでストライクや、アークエンジェルを直してくれるなら。僕は、やります」
    「ありがとう。助かるわ」
    「……いえ。ごめん、ラクス」
    「キラが、決めたことならば。私は共についていくだけですわ」
    「そうだね。これは僕が決めたことなんだ……」

  • 120二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 20:44:18

    「キラ?根を詰めておりますのね」
    「ごめん。ラクスも、眠たかったら、寝てていいよ」
    「……久しぶりですわ。キラに突き放されるのは。
     何年ぶりでしょうか」
    「うん……ごめん。こんな作業に、ラクスを付き合わせたくないんだ」
    「私に、教えてくださいますか?キラの考えてることを。私の中に、あなたを……くださいな」
    「僕がやってるOS開発は、オーブのMSの性能を飛躍的に上昇させると思う」
    「オーブは私やキラの母国ですわ?お父様や、お母様もいる……その国が、守るための力を得るのはよいことではないのですか?」
    「でも、それだけで済むかな」
    「……キラ?」
    「きっと、それだけじゃすまない。ストライクは、大西洋連邦とオーブが共同で開発したもの。
     なら、ここで僕がOSを開発することは、地球軍のMSの性能を上昇させることに繋がる」
    「それは、つまり」
    「ただ兵器を開発する、というだけじゃない。僕は、この戦争を終わらせないことに加担しているのかもしれない」
    「……!」
    「だから、ラクスをこんなことに付き合わせたくない。僕は……」
    「キラは、どうしてこの作業を引き受けたのですか?ただ、できるから。やれるから。引き受けたのですか?」
    「違うよ。みんなを守りたいから。ストライクを直してもらえる代価だから。アークエンジェルを守るために、ストライクの力はまだ必要なんだ」
    「では」
    「だから。僕は、自分がやることで、もっと多くの人が傷つくことを知ってて。それでも。みんなを守るためにこの仕事を引き受けたんだ……結局、僕のやっていることは矛盾だらけ。フレイの言う通り、僕は僕の幸せのために、邪魔なものを排除してるだけの、傲慢な人間。僕は、君に、みんなに、幸せになってほしいだけなの、に……」
    「キラ……!」
    「ラク、ス……?」
    「言ったはずですわ、私は、あなたについていくと。世界を引き換えにしてでも、私を幸せにしたい、などと言われて、胸が熱くならない女などおりません……」
    「……そう、だよね。僕は、君に隣にいて欲しいだけだった」
    「私は、あなたさえいれば、他には何も、いらないのです」
    「愛してる、ラクス。かわいい僕の、お嫁さん……」
    「ええ、愛していますわ、キラ……」
    (BGM: RIVER)

  • 121二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:10:38

    比翼連理であり互いだけ有れば良い怪物カップルでありただのバカップルであり
    歪さを真っ向から突き詰めるフレイが本当に救いと言うか天啓じゃなかろうか

  • 122二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:15:30

    社会性と言うと語弊はあるけど、この二人に他人との繋がりを担保させているのがセフレのフレイって凄い関係だよな……

  • 123二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:22:42

    故郷、そして、父と母。そこは始まりの場所。そこは、世界に疎まれるとしても愛を貫くと決めた二人を、初めて祝福してくれた場所。
    迎えてくれる優しき手。戻るべき戦場に向かう前に、母は語る。
    蘇る思い出は胸を刺し、空にはただ、悲しき羽音が舞う。
    次回、キラ。
    優しく送り出したラブラブ姉弟が性奴隷仲間に加えて帰ってくるとか、お母様のお気持ちお察しいたします……
    (BGM: GUNDAM出撃)

  • 124二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:28:18

    ああ……そうだね。キラはそういう子だった。
    そういう子だったかな。そうだったかもしれない。いや、なんか自信がなくなってきた。
    ラクスと付き合い始めてからのキラはなんというかそれまでの怠け者の普通の少年という感じじゃなくなってしまったのかもしれない。
    どうなんだろう。というか、うちの娘はちょっと色々とはしゃぎすぎなんじゃないかな。
    幸せそうなのはいいんだけど、他の家の娘さんを一人二人と巻き込んでいくのはどうかと思う。
    ……え?巻き込んだのはキラ?
    カリダ、僕たちは子供の教育、間違ったのかもしれないな……でも幸せそうだからいいのかな……

  • 125二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:30:45

    ラクスはキラの中に自分がいるし自分がキラの一番である確信があるからキラにフレイを抱き込ませたんだよね

    やっぱ精神はキラよりタフだしネジが飛んでる……

  • 126二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:30:51

    「ヤマトご夫妻、ですな?」
    「ウズミ様……二度とお目に掛からないという約束でしたのに……」
    「運命の悪戯か、子供等が出会ってしまったのです。致し方ありますまい。
     ……何より。あの双子の片割れが、姉とそのような関係になってしまうなど……!!
     あっては、ならないことだ……!!」
    「やっぱりそっち……」
    「でしたか……」
    「いったい、なぜ、そんなことになってしまったのか……」
    「これが娘の蔵書なのです……」
    「『姉調教記』『姉ちゃんを懲らしめようよ』『僕が本気を出したらお姉ちゃんが勝てるわけないだろ?』……これは、ひどい……」
    「面目次第もございません、ウズミ様っ……!!」
    「しかし、あの娘は、確か……実の姉ではないはず」
    「ええ。ただ、私たちも彼女の素性についてはわかっていないのです」
    「一方で、どんな事態になろうと、絶対に私達があの子たちに真実を話すことはありません……と。その約束は、守れませんでした」
    「……なんと」

  • 127二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:32:54

    このレスは削除されています

  • 128二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:33:42

    「私の判断です。あの二人が愛し合って、身を寄せ合って生きていくのであれば。きっと、どのような因縁があろうと、乗り越えられるのではないかと、私は思ったのです」
    「それに、娘……ラクスは。キラと似たような、あるいはまったく異なる因縁を背負ってるように見えました。娘が業を乗り越えるには、愛を以て業を乗り越えた伴侶の存在は、きっと力になる、と」
    「なるほど……しかし、若すぎる」
    「……」
    「……」
    「一体、いつから……?」
    「……言っても、驚かないでいただければ」
    「11歳、ですわ……」
    「っ……!!11歳で、義理とは、いえ、姉と、弟、が……」
    「ウズミ様!!ウズミ様!!お気を確かに!」
    「で、ですが!キラはラクス一筋です!ぞっこん、というやつです!!姉だからと言ってカガリ様に手を出すなどということは」
    「そ、そうだな……。
     さすがに、ともに育った義理の姉弟と、違う場所で育った双子の姉弟では話が違うな。すまぬ。少々動揺してしまったようだ。親子水入らずの再会だ。私は少し席をはずそう……」
    (BGM: Believe)

  • 129二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:34:28

    ダメだ国の首長に子供の隠し持っていたエロ小説見せるの面白すぎる

  • 130二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:41:01

    アスラン、アスラン、早く来てっ
    ウズミ様にカガリにはアスランがいるって安心させたげて!!

  • 131二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 21:41:51

    >キラはラクス一筋です!

    この最後の拠り所を粉砕されると思うと笑えてくる

  • 132二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:13:43

    「お久しぶりですわ、お父様、お母様。私の端末は見ていただけましたか?」
    「正座しなさい、ラクス」
    「久しぶりですわ、お母様のお説教……ただまさか開口一番そうくるとは思いませんでした」
    「嘘をつきなさい。あなた完全に予測してたでしょう。どの口が言ってるの」
    「お察しの通りですわ」
    「……ねぇ。これ一般的な家族なの?」
    「うーん……僕とラクスがそういう関係の時点で、父さんも母さんも普通の関係を維持するの諦めたというか。
     大分図太くなったというか。母さんのパンチすごい痛いんだよね……」
    「あなたいい加減にしなさい!!聞いたわよ!!戦艦でそういうこと三昧だって!?
     職場でそんなことしていいと思ってるの!!」
    「ですがキラの獣欲を鎮めるためには仕方がないことだったのですわ!!」
    「どうせあんたがけしかけてるんでしょう!!お母さんの目は節穴じゃないわよ!!」
    「ああ、このやり取りしてると家に帰ってきたなって感じするなぁ……」

  • 133二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:14:43

    「キラ」
    「父さん、久しぶり」
    「たまに僕はお前とラクスの教育を間違えたんじゃないかと思うことがある」
    「ラクスがあんな本持って毎日のように僕に見せてくる時点で大分駄目だよね……。あ、ごめん。
     紹介が遅れちゃった。彼女はフレイ・アルスター。僕の友達なんだ」
    「え、えっと……フレイ・アルスターです。キラくんとは、友達……です」
    「キラ。僕は嫌な予感がするんだけど」
    「多分その予感は当たってるかな……」
    「……ねえ。ラクス?」
    「なんでしょうお母様?」
    「なんでわざわざ友達の紹介に来たの、キラは?」
    「それはフレイ・アルスターがキラの性奴隷だからですわ」
    「キラ!!正座しなさい!!正座!!」
    「キラ!!正座しろ!!正座!!」
    「そうなるよね……」
    「予想通りですわ」
    「なんなのこの家族……」
    「フレイさん!!あなたも!!正座!!」
    「えぇ……?」

  • 134二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:20:48

    「お、おい大丈夫か、キ、いや、通りすがりの人……」
    「うん、ちょっと父さんと母さんにね。しょうがないよね……。
     奥歯ガタガタするだけで済んでるの、本当、感謝するしかないよね……」
    “トリィ!”
    「あー……」
    「君の、かい?」
    「うん……」
    「じゃあ……」
    「あの、さ。昔、友達に」
    「……」
    「大事な友達にもらった、大事な、ものなんだ」
    「そう、か」
    (BGM: あんなに一緒だったのに)

  • 135二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:26:58

    「久しぶりに、父さんと母さんに会ったんだ。いろんなことを話せた。
     僕は、結局、この世界が好きなんだ……」
    「お前……」
    「もっと、いっぱい、話したかった。トリィをくれた、大事な友達とも」
    「……ああ」
    「敵でも、それでも。話したいんだ。
     間違っているとしても、僕はそうするしかない。そうするしかできないんだ」
    「……」
    「ごめん。ありがとう……」
    「……キラ!!」
    「カガリ……」
    「……っ!!」
    (BGM: RIVER)

  • 136二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:30:52

    束の間の邂逅。向き合った過去と未来。親と友人。
    愛に生きると決めても、迷いは消えない。それが少年が少年である証。
    時の船には常に、未来と言う見える航路へ舳先を進める。
    一瞬の交錯。まだ彼の力は、足りない。新たな悲劇を知る時。キラとラクスとアスランは、どちらかが死ぬまで戦うしかないと思う。
    次回、さだめの楔。
    ピアノの音は、愛のメッセージ……

  • 137二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:31:45

    続きはそのうち
    どっかの正座連呼は親譲りとかなんとかそういう感じです。

  • 138二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:35:56

    ヤマト夫妻、11歳のロマンティクスが相当衝撃的で図太くなったんだな……
    この図太さは見ていて安心できる

  • 139二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:47:11

    11歳でのロマンティクスで並大抵のことではもう驚かんって思ってたら
    今度は性奴隷まで連れて帰ってくるのお労しいわヤマト夫妻…そりゃ図太くならなきゃ持たねぇ

  • 140二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:49:13

    フレイのこと「もう一人の彼女」とか「愛人」、「セフレ」とかじゃなくて「性奴隷」って紹介するのが自分が一番って強く主張してるよね

  • 141二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 03:35:31

    なぜ戦うのか、というのは今でも考えることはある。
    戦争だから戦うのだ、と考える者もいよう。兵卒であればそれでもいいかもしれん。
    将校であっても。だが……戦争を主導する幹部将校は、そう考えてはいかん。
    我々は戦争を止めれる立場にあるのだからな。
    私などは、戦争犯罪を犯してもプラントに必要とされたと、それは意味のあることだと考えている。それが前議長の遠謀だとしても、だ。
    だが、それでも。あの男と女は、誰もがそういうことを考えるべきだ、とそう考えていたのかもな。
    あの男は、かねてから、戦争というものを止めようとしていた。あの女もな。あるいは、最初からか。
    ……それが、プラントが二人を受け入れた理由なのかもしれんな。
    あの歌姫のおかげ?それも否定はできないが。

  • 142二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 03:45:34

    「キラ!!ラクス……!!」
    「カガリ……」
    「お前ら、やっぱり行くのか」
    「僕は……選んだんだ。戦うことを」
    「……お父様に言われた。誰かを殺せば、誰かに恨まれる。憎しみの連鎖で、戦争は終わらない、って」
    「そうだね。それでも……」
    「戦うのか?」
    「僕にできるのは、身の回りの人を……ラクスと僕の周りの人を助けることだけだから」
    「だから、お前は……砂漠の虎を」
    「……そんな複雑に考えてないよ。僕は矛盾している。ただ、殺したくないだけの僕と、戦わなきゃいけないと思う僕がいるだけなんだ」
    「だから私はキラを愛しているのです」
    「変な姉弟だな、お前ら……死ぬなよ、お前」
    「!?!?」
    「大丈夫、大丈夫だよ。僕は」
    「わ、私は大丈夫ではありませんわ……?」
    (BGM: Believe)

  • 143二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 03:59:18

    「トール……」
    「キラ、機体の準備はできましたわ。トールのスカイグラスパーもすでに先行しております」
    「うん」
    「……キラ?」
    「僕が戦うせいで、ラクスが、サイが、フレイが、ミリィが、トールが戦いに巻き込まれる。
     僕のやっていることは正しいのかな。いや。きっと、正しくない。これは、正解じゃ、ないんだ」
    「私は、キラの行うことが間違っていても、付いていくと決めました」
    「わかってる。ラクスはそのために、僕と一緒にいてくれる。フレイもだよね、きっと」
    「キラ……私はただ一緒にいたいと望んだだけですわ……?」
    「ラクスは僕にいつも、力と思いをくれる。父さんも、母さんも、ラクスと僕のことを受け入れてくれた。だから言えるんだ、僕は。大丈夫だって。それでも戦うんだって」
    「私の思いも、力も、共に。たとえ、私が無力であなたを守れなくとも、せめて。
     あなたが散るときは、側にいたいのです」
    「ラクスは殺させない。僕も死なない。……ストライク、キラ・ヤマト、ラクス・ヤマト、行きます!!」

  • 144二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 04:10:03

    『空中で格闘戦だとっ……!?』
    「大気圏内ならMSの優位性は薄いっ!
     トールとフラガ少佐の援護があれば!!」
    『くそっ、ここまでとは……!!』
    「フラガ少佐!!」
    『プレゼントを落とすなよっ……!!』
    「キラ!」
    「軸合わせっ……今!!」
    『空中で換装を!?』
    「このっ……!」
    「トール!?」
    「大丈夫、見えてる、ラクス!!これで3機目!!」
    『うわあああああっ!?』
    (BGM:STRIKE 出撃)

  • 145二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 04:18:58

    「アスラン!!もう止めろ!!」
    「アスランは、止まりませんわ、キラ!」
    『ラクスの言う通りだ!撃てばいいだろう!!』
    「止まらないのなら、武器を奪うまでだっ……!!」
    「キラ……ッ!?横!?ミラージュコロイドで、奇襲を!」
    「……!!……くそっ!!」
    「あぁ゛っ……!!」
    「ラクス、意識を僕につなげて……!!」
    「ああ、キラ……」
    『母さん、僕の、ピアノ……』
    『ニコルぅうううう!!』
    「……大丈夫。僕が背負うから。僕、がっ……!!君の悲しみは、僕がっ……!!」
    「あ、あっ……!!」
    (BGM: RIVER)

  • 146二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 04:22:36

    爆炎に消えた優しい笑顔、彼の夢、未来。
    それらをラクスは知る。彼女の代わりにそれを背負わんとするキラもまた。
    どれほど悔やんでも取り戻せない。それは、幾たびでも繰り返されたこと。それは、今後幾たびでも繰り返されること。
    それが友人でも、同じ。再びあいまみえるキラとアスランの闘いの行方は。
    次回、閃光の刻。
    ヤマト少尉!!キラくんっ……!!
    (BGM: GUNDAM出撃)

  • 147二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 04:30:53

    戦場で、殺す殺されるなんて当たり前。
    殺す相手のことなんか考えるな。生き残ることだけ考えろ。いや、考えるな。とにかく手を動かせ。
    新兵訓練の時の話、散々叩き込まれたことだ。
    俺は、大概上手くやれた。でも、キラほどうまくやれる奴はいなかった。
    だから、俺は間違えた。他の奴も、間違えた。
    まともなままで、誰よりも戦える兵士がいたら。そいつが、優しさを失わないまま、戦い続けられるのなら。
    あいつみたいになっちまうんだろうな。……いや。それが、それこそが、キラ・ヤマトか。
    ラクスの嬢ちゃんなら、なんていうのかね?

  • 148二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 04:38:44

    「ラクス……」
    「ええ、大丈夫です。キラの、おかげですわ……」
    「あれは、アスランの」
    「ご友人、だったのでしょうね」
    「……ラクス。僕は君を守りたい。だから言うね。
     次アスランと戦う時は、一緒に乗らないで」
    「いいえ。私はあなたと共にいたい。ですから言います。
     死んでもあなたと共に、と」
    「何が何でも、目的をやり遂げようとするアスランに、僕が勝つ目なんて……ない」
    「それでも」
    「……きっと、間違っている」
    「最初から、間違っていますわ。姉と、弟ですもの」
    (BGM: Believe)

  • 149二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 04:50:09

    「ほら、ラクス。しっかり休んで」
    「……はい」
    「……」
    「寝たの?」
    「うん……多分ね」
    「……その女は大丈夫なの、キラ」
    「ラクスは……戦場が見えるんだ。だから、相手が死んだところもしっかりと見えてしまう。
     なるべく、僕に意識を共有してもらって、少しでも負担を軽減するようにしているんだけど……今回は」
    「どうしたのよ」
    「……フレイならいいかな。それとも、前も聞いてたかな?相手に、僕とラクスの友達がいたんだ」
    「……その友達が?」
    「ううん。その友達の、友達。でも……友達の、アスランの感情を感じ取っちゃったんだ。怒り。悲しみ。それが、死の感覚を強めちゃったのかも」
    「キラも、それを……?」
    「僕は、頑丈だから」
    「その女もでしょ」
    「……フレイ?」
    「泣きなさいよ」
    「優しいよね、フレイは」
    「うるさいっ……!!」
    「僕の代わりに、泣いてくれるんだ……」
    「この頑固、者っ……!甘ったれ!鬼畜!シスコン……!!」
    「ごめん、フレイ……」

  • 150二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 05:03:41

    「っ……!」
    「……ぁ……また、来たのですね……」
    「フレイ、ごめん。必ず、戻ってくるから」
    「え……?」
    「ラクス。いこう」
    「……はい……」
    「待って!あなた、今までそんなこと、言ったことなかったじゃない!
     何!?何よ、急にっ……!」
    「……僕の友達は。迷いのなくなったアスランは、とても強いんだ。
     でも、大丈夫だから……」
    「なによっ!そればっかり!!あなた、それしか言わないじゃない!
     大丈夫だって!全然大丈夫じゃないわよ!死にそうな顔してるじゃない!あんたも止めなさいよっ……!」
    「私は、キラの意志を止めません。話します。私の意志を伝えます。
     しかし、私はキラと話し合い、寄り添うために、生きています」
    「間違ってる!間違ってるわよ、そんなのっ……!」
    「それでも……僕は、そう生きると決めたから」
    「私も、ですわ」
    「ごめん、フレイ」
    「馬鹿よ、あんたら、二人そろって、大馬鹿よっ……!!なんで、私は、何も、できないのよっ……!」

  • 151二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 05:13:54

    「くそっ……!!」
    「キラ、反応速度が落ちています、無茶は!」
    『うおおおおおお!!』
    「でもやるしかないっ!!接近戦での性能差ぐらい!!」
    「アークエンジェルが不時着……っ!?」
    『お前が、二コルを!二コルを殺した!!』
    「キラ!!意識を!」
    「……!?嘘だ!!なんでトールが!?」
    『キラ!ラクス!!今助ける!!』
    「来ちゃだめだ、トール!!この速度じゃっ……!!くそぉ!!ラクス、目を閉じてっ!!」
    「っ!!」
    「トールッ……!!」

  • 152二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 05:18:58

    「アスラン!!」
    『キラぁああああ!!俺が!キラ!!お前を、討つ!!』
    「ラクスは、僕が、守るっ……!!」
    「キラ……アスラン……」
    「組みつかれたっ……!!」
    『エネルギーダウン!?くっ!!』
    「……!!アスラン!」
    「キラ……脱出を……!」
    「間に合わない!ラクス!!僕の側に!」
    「はい……!!」

  • 153二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 05:24:55

    『この馬鹿!!なにやってんのよ!そんなところで、キラを死なせる気……!!』
    『……』
    『頭は動いてるんでしょ!!キラに私の言ってることを伝えなさい!』
    『そんなに、都合のいい、ものでは、ありませんわ……』
    『うっさい!!じゃあどうにかしなさいよ!愛してるんでしょうが!!
     あのバカは、あんたの愛があれば、目が覚めさえすればどうにかするわよ!!どうにか起こしなさい!!』
    『……キラ』
    『あーもう!!まどろっこしい!!なんでキラに私の声は届かないのよっ!おかしいでしょ……!!』
    『生霊……?それとも死んだのですか、フレイ・アルスター……』
    『死んでないわよ、この頭ピンク娘ッ!!』

  • 154二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 05:33:04

    ……誰かの、声がしたような気がした。
    ラクスの声だっただろうか。他の誰かの声だったのかもしれない。あるいは、二人分の声。
    熱い。それで目が覚めた。側には、気を失っている最愛の人。
    自爆したイージス。その前に起動したセーフティシャッターが、ストライクの最後の機構が、自分とラクスを、守った。
    「ラクスを、守らなきゃ……」
    力が抜けている彼女を腕に抱き、全力でシャッターをこじ開け、外にでる。
    雨が、降っている。
    そこに、一人の男がいた。
    「まだ、子供じゃねェか……」
    「……あなた、は」
    「へっ……死にそうな目にあっても、女の子は守る。男の鑑だな。
     お前とその子は、オレが必ず助けてやる。まだ、動けるか?」
    「はい……!」
    「ついてきな」
    (BGM: RIVER)

  • 155二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 05:36:36

    途切れた無線。その沈黙の意味するものは。巻き戻し、やり直したいと願っても、戻らない時間。
    だが、フレイの胸には、確かな確信があった。また、会えると。
    たとえ殺されても死なない。あの二人への確信。それが、愛か妄執か、それとも、快楽の絆なのかは、彼女自身にすらわからない。
    そして、舞台は再び天空へと戻る。
    次回、慟哭の空。
    さーて次回も!キララクキララクぅ!!

  • 156二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 06:52:33

    キラ・ヤマトとラクス・ヤマトのこと?
    ええ、ミーア様から伺いました。初めて会ったときは、地上で。
    雨の日でした。彼は満身創痍で、ジャンク屋連合の青年とともに私の孤児院に訪れました。
    気を失った姉を抱いて、彼は先に姉の手当を、と言い、彼女が寝るまで意識を保っていました。
    実際、彼女の方は気を失っていたものの、大した怪我はありませんでした。
    むしろ、彼の方が余程重症だったのですが……。
    その後の顛末はご存じでしょう。宇宙にのぼり、あのモビルスーツに乗って、再び地球に舞い降りる。
    SEEDを持つ者。その二人が片時も身を離さず寄り添って生きていることは、この混迷の時代において何か、意味があるのかもしれません……。

  • 157続きはそのうち24/03/22(金) 07:09:21

    「……ありがとうございますわ、ロウ様。あなたのおかげで、私と、キラは……」
    「なあに、オレがやったことなんて大したことはねえよ。
     パイロットのあんちゃんによろしくな」
    「はい、それでは、また……マルキオ様」
    「ええ。いきましょう。ミーア様とは、会ったことがあるとか」
    「はい、とても元気で明るい方でしたわ」
    「これも運命の導きでしょうか……それにしても、ラクス様はミーア様によく似ていらっしゃる」
    「キラはミーア様が私ににてるとおっしゃっていましたわ」
    「しかし、いいのですか?」
    「私は、キラについていくだけですわ……片時も離れず、ともに。
     そう、誓ったのです」
    (BGM: Believe)

  • 158二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 08:20:24

    ついにメンタル面でキラを引っ張ってきたラクスが心の弱さを見せた……

    断末魔が頭の中に流れ込んだらキツいし、ストライクが戦略級兵器だったらティファみたく錯乱してもおかしくなかったよね

  • 159二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 18:06:32

    保守
    せめて舞い降りる剣までは……。

  • 160二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 18:14:59

    これ下手するとサイクロプスでラクスが深刻なダメージを受けかねないぞ……

  • 161二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 19:56:09

    「……バジルール中尉」
    「フラガ少佐、これは……」
    「MIA認定、か。坊主二人に、嬢ちゃんも……しょうがないとはいえ、損な役回りを押し付けてばっかりだ。
     さっきは艦長にこっぴどく怒られたしな」
    「いえ……」
    「みんなわかってるさ。バジルール中尉が悪いわけじゃない」
    「……私が許可、しなければ」
    「考えるべきじゃない……いや、でも、あいつならなんて言ったんだろうな」
    「え……?」
    「坊主は……いつも考えていた。おそらく、嬢ちゃんのおかげだったんだろうな。
     嬢ちゃんが合いの手を入れて、いつも坊主が考えている。そして、坊主が決めたことに、嬢ちゃんが付いていく」
    「……微笑ましい、というには規律は無視し放題でしたが」
    「まあ……な。だが、俺たちはちっとばかり、考えることを放棄しすぎたのかもしれん」
    「ですが、軍人は」
    「軍人でも、さ。艦長みたいに優しい軍人がいてもいいだろうし、中尉みたいに厳しい軍人がいてもいい。
     だが、あそこまで戦う意味を考えるやつは、俺はみたことがなかった……んだけどな」
    「……少佐」
    「やれることをやるしかない、か……あいつは、嬢ちゃんを守れたのかね」

  • 162二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 20:04:28

    「カズイ、ねぇ……キラと……ラクスは?」
    「……MIA…戦闘中行方不明。未確認の戦死のことだって……軍では……」
    「……そう」
    「トールもね。詳しいことは他の奴に聞いてよ。俺が知ってんのはそれだけだよ……」
    「ごめんなさい、悪かったわね……」
    「ううん……じゃあ」
    「……ばか。ほら、やっぱり死んじゃったじゃない。
     戦い続けたら、死ぬに決まってるじゃない。全然大丈夫じゃないじゃないの……。また、一人に逆戻り?
     ばっかみたい…………でも。ねえ。キラ、あなた、本当に死んだの?本当に……?
     それなのに、なんで全然、寂しく、ないのかしらね……?」

  • 163二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 20:10:26

    「アスラン……ほら、迎えだ」
    「……ぅん?」
    「ザフトの軍人では、オーブには連れて行けないんだ。くそ、お前、本当に大丈夫か?
     キラなんかより、よっぽど危なっかしく思えるぞ、お前」
    「……やっぱり。変な奴だな、お前は……。ありがと、って言うのかな。今よく解らないが……」
    「……ちょっと待て。ハウメアの護り石だ。お前、危なっかしい。護ってもらえ」
    「俺が、キラとラクスを殺したのにか……」
    「……もう、誰にも死んで欲しくない。それにな、アスラン」
    「……?」
    「お前が殺した、と言ってるが、私はまだキラとラクスが……あのバカップルが死んだとは思ってないからな」
    「慰めている、つもりなのか……?」
    「違う。少なくとも、キラはな。死んでも、ラクスを守るよ。多分な」
    「……はは。もしラクスだけ生き残ってたら、俺を殺しに来るかな」
    「いや……わかんないかな、それは」
    「なんだよ、それ……」

  • 164二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 20:28:04

    「……キラ?」
    「…………あぁ……ラクス……」
    "ダケーッ!ダケ―ッ!!"
    「グリーンちゃんなにを……がっ……!!」
    「おはようございます、キラ」
    「うん、おはよう、ラクス……」
    「ここはっ……んむっ!?ん、ん、んんん♡♡♡」
    "チョウダイ!!ソウイウノモットチョウダイ!!"
    「き、きら、ふむう、ん、ん♡♡」
    「……ま、まずい、です……あまりに、高濃度のキララク粒子を浴びて、しまっては、私の、体が……」
    「君が生きてて、よかった、ラクス……」
    「や、こ、こんなところでは、ふむぅ♡んんんん♡」
    "ソコニシビレルアコガレルゥ!!"
    「……我が、人生に、一片の、悔い、なし……」
    (BGM: RIVER)

  • 165二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 20:32:01

    このレスは削除されています

  • 166二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 20:33:42

    それぞれに抱えた傷。癒しの場所を求めて彷徨う心はさておき、どこぞのバカップルはイチャコラし始める。
    願ったものとかどうでもいいかなー、とか一瞬思ったりはするものの、すでに新たな闇が迫っていた。
    だが時代とかどうとかの前に裸になって愛し合おうという発想しか二人にはない。
    そんな二人に巻き込まれて尊死する強火のファンの寿命はあと一秒。
    次回、約束の地に。
    そこだー!!いけーっ!!キラ様いけーっ!!ラクス様を押し倒せ―ッ!!!
    (BGM: GUNDAM出撃)

  • 167二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 20:52:29

    いやーミーアさんいい空気吸ってますねーもし二人の子供が出来ましたー聞いたら倒れそうだな

  • 168二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 21:00:07

    それが、私と彼の初めての出会いでした。
    マルキオ様に連れられて、傷だらけのキラ・ヤマト准将……当時は准将ではありませんでしたが……ともかく、彼に私は初めて出会ったのです。
    そして、彼の運命の伴侶であるラクス・ヤマト大佐にもまた、その時会いました。
    聞けば、ブルーコスモスのテロによって、奇しくも二人の運命は重なったと聞きます。
    ラクス大佐の出生に関しては、彼と彼女の親もよく知らないそうです。
    おそらくは、私……クラインの係累の存在なのでしょう。彼女の姿はお母様によく似ておりました。
    ええ、当然、母と似た容姿をしている私……ミーア・クラインとも。

  • 169二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 21:13:15

    「き、らぁ……♡」
    「ラクス、もう、これぐらいで気を失っちゃうなんて……あれ?
     ……ここ、は……?」
    「お分かりになりますか?」
    「君は……ミーア……さん?」
    「あら。ミーア、とお呼びくださいな」
    「前会ったときと、随分印象が違うような……」
    「……えーっと。ん゛っ!ん゛っ!!
     キラ様にお名前を憶えていただけるなど、望外の幸福!!
     ささ、私のことなど、路傍の石と思い、そのまま静養なさってくださいませ!!
     ……こんな感じでいかがでしょう?」
    「えっ」
    「さすがに、キララクが成立していないときは、一人の殿方であるキラ様には相応の対応をいたしますわ?」
    「えっ……?」
    「ミーア様は、相変わらずですね……」
    「あら、マルキオ様」
    「驚かれたのではありませんか?このような場所で。ミーア様が、どうしてもベッドはここに置くのだと聞かなくて」
    「いや、そんなことより、もっと驚くべきことがあったような……」
    「だって、こちらの方が気持ちいいじゃありませんか、お部屋より。それに何より、ラクス様も、開放的な方がお好みだとおっしゃっておりました」
    「そうだ、ラクスと、僕は……」
    「貴方は、私の祈りの庭に、傷ついたラクス様を抱えていらっしゃったのです。
     貴方と彼女は、SEEDを持つ者ゆえに」
    「……そっか。僕は、ラクスを守れた……でも。トールは守れなくて、アスランの、友達を……」
    (BGM: Believe)

  • 170二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 21:24:43

    「僕は……どうするべきだったんだろう。僕は、アスランの友達を殺して、僕の友達を、守れなかった……」
    「キラ様?」
    「僕は、アスランと話をしようとしたけど、駄目だった。
     どうすれば、よかったんだろう……」
    「……戦争だったから、ではないのですか?戦争だから、敵だから戦う。当然のことでは」
    「敵だけど、友達だったんだ。でも……僕には、彼と話すだけの力がなかった」
    「力があれば?」
    「でも。これ以上の力なんて、必要あるのかな……」
    「……」
    「……ひゃう、きらぁ……つよく、だきすぎ、ですわ……♡」
    「がっ……急に、濃度が、濃くっ……!!」
    「真面目な話してたような気がしたんだけど、気のせい……?」

  • 171二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 21:40:52

    「サイ、酷い顔してるわよ?大丈夫?」
    「……悪い。でも、フレイの方が辛いんじゃないのか……?」
    「どうなのかしらね……私もよくわかんないのよ……」
    「トールも、キラも、ラクスも、いなくなって、みんな悲しいんだ……俺も、悲しい」
    「……」
    「フレイは、キラのこと好きだったんだろ?」
    「そうね……」
    ”トリィ!”
    「あいつは優しいやつだから。ラクスが一緒にいるから遠慮してるけど、本当は、誰にだって優しくて、いいやつなんだ……なのに」
    「でも、あいつは強いわ」
    「え……」
    「ああ……そういうこと、かしらね。あの女が側にいるキラが、死ぬところが想像できないのよ、私。
     ごめんなさい……たとえ、本当に死んでても、何かの拍子にひょっこりと戻ってきちゃうような。
     そんな想像をしてるだけなのかもね」
    「フレイ……」
    「うわああああああああああッ!!!」
    「ミリィ……!?」
    「トールが、トールが居ないのに!なんで…こんな奴!こんな奴がここに居るのよ!!」
    「ミリアリア……!!」
    「そうね……確かに、そうね。
     コーディネイターなんて、みんなしねばいいのに。そうすれば、みんなしななかったのに。パパも。キラも」
    「チッ……!」
    「でも。こいつ一人殺したところで、パパも、キラも、帰ってこないのよ。
     ……ああ。そういうことよね、キラ……」
    「フレイ……」

  • 172二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 21:50:55

    「ラクス、全然起きないね……」
    「無理もありませんわ。キラ様の看病で、付きっ切りでしたので」
    「……もう。本当に、おねえちゃんだよね、ラクスは」
    「がっ、はっ……失礼しましたわ。発作が」
    「発作なの、それ?」
    「二つの心が私にはあるのです。クラインの娘として生きようとするわたくしと。
     そして、キラ様とラクス様てぇてぇ木になって二人をひたすら眺めていてぇというわたしと」
    「そう?もっといないかな」
    「……え」
    「あ、ごめん。なんとなく、そんな気がしただけだから。
     気にしないで」
    「ん……きらぁ……ほかのおんなのはなしは……ゆるしませんわ……」
    「そうだね、ごめんね、ラクス。ほら、子守歌、歌ってあげるから。ね」
    「……きらぁ……」
    「キラ様の歌……」
    「ラクスや君ほど、うまくはないけどね……嫌いじゃないんだ。歌は」
    (BGM: RIVER)

  • 173二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 21:53:58

    生きようとした。守ろうとした。切り抜けようとした。
    だから、愛する者と駆け抜けた。
    だが夢中で駈け抜けてきた道を、傷だらけの身で振り返れば、冷たく指し示されるのは、その結果。
    憎しみは、いずこに向かうのか。果たしてキラの胸には、何が目覚めるのか。
    次回、闇の胎動。
    ずっとキララクのターン!!ですわ!!

  • 174二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 22:15:22

    ラクスはアコードだとして、ミーアの出生についてもまた何かありそう

    ラクスに似ている理由についても本編と違って整形手術はする必要ないし、髪の色については染めてる事をキラは感じたけどそれは推しに憧れた範疇だしね

  • 175二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 22:19:52

    ああ、捕虜になったときか。
    まあなんというか……口は禍の元っていうのかね。
    俺もろくなことをしなかったな……。ま、そりゃ愛想も尽かされるってもんか。
    ただあんま危険な仕事すんなっつってたのに、結果的にオーブの公務員やってるってのもなあ。
    いや、フラれ損とは言わねえけどさ……。
    え?まだ未練タラタラ?しょうがねえだろ、ったく。

  • 176二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 03:34:46

    「艦長。やはり、彼をいつまでも医務室に置いておいたのが間違いだったのでは。
     人員不足とはいえ、そこを無人にするべきでもありませんでした」
    「ええ……そうね」」
    「銃の管理にも……艦長?」
    「なに?」
    「お疲れのようです」
    「……なに?」
    「いえ。現在、艦は停泊中。緊急事態ではない以上、私がこのようなことを言う必要もないのでは、と。
     そう思っただけです」
    「自分が器じゃないのはわかってるつもりなんだけれど、ね」
    「学ぶべき先達がいない以上、しかたないのでは」
    「いろいろあったけど、あなたにはほんと、感謝してるのよ?」
    「……ただ単純に、役割がかみ合っただけでしょう」
    「少佐や私みたいに緩い人間がいる以上、あなたみたいな人がいないと回せないわよね……。
     あなたが艦長だったら私ももっと楽できたのかしら」
    「私はもっと苦労したでしょうが。少佐にはどちらにしろ、振り回されていたでしょう。
     ヤマト少尉や、ヤマト曹長にも……」
    「そうね……査問、気が重いわ」
    「お察しいたします」
    (BGM: Believe)

  • 177二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 03:49:06

    「や、キラ、はげひ、っ……や、あ、あああああ♡♡」
    「ほら、駄目だよ、ラクス。
     僕の意識を覗こうとしちゃ。練習だって、いったでしょ?」
    「あが、ぁ♡♡それ、だっれ、キラといっしょのときは、いつもぉお♡♡」
    「だから、だよ。いけないお姉ちゃんだよね」
    「いわなひれ、くらはいまひ、あがっ……♡」
    「きっと、みんな、優しすぎたんだ。僕らの周りの人は。
     昔から、警戒する必要ある人なんていなかったから。君は、そんな無造作に他人の意識を覗く癖がついちゃった」
    「や、わらひに、想い、ぎゃくりゅう、させないれっ……あたま、おかひくなりますわっ……♡」
    「僕も、いけなかったんだよね。あんなに、一緒だったのに。
     ラクスが、その目を閉じることができるようにする方法を教えれなかった。僕の意識を君がのぞいている快楽に溺れていた」
    「愛する人が、いっしょにいるのに、その心を知れないでいるなんて、それ、は……」
    「大丈夫。僕は一緒にいる。心が読めなくても。だから、一度、目を閉じよう。
     ほら、目をつぶって。君が目が見えなくても、僕は君を愛しているから。たとえ喉がつぶれても、僕は君を愛しているから。僕は君の全てを愛している。だから、僕を、信じて……」
    「キ、ラぁ……♡」
    「……僕は戦う。他の人が戦わなくて、済むように。だから。もし、ラクスが、僕と一緒にいたいと、望んでくれるなら。
     君は、戦場にいる他人の心を見ないよう、目を閉じてくれなきゃ、駄目だ。
     このままじゃ、どんなに強くても、君はいつか……壊れちゃうから。
     それは、人の死から目を背けることじゃないんだ」

  • 178二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 04:18:53

    「……お休み、ラクス……いや、なんで部屋の外でミーア……は鼻血だして倒れてるの……」
    「失礼いたしましたぁ!推しの睦みあいを邪魔するとは一生の不覚!!……いえ。
     お邪魔してしまいましたね」
    「なんなのその両極端な情緒……?」
    「愛を確かめあう二人、というのは乙女のロマンなのです!!
     ……でもキラ様は、ラクス様が寝ている時はいつも哀しそうなのですね」
    「……うん。だって、慰めてくれる人がいないから。僕の心を支えてくれる人がいないから。情けないよね」
    「キラ様と、ラクス様は……」
    「なんのことだ、って思うかもしれないけど……ミーアなら、いいかな。
     僕とラクスは、義理の姉弟なんだけど。実際は、ラクスも僕も、同じ場所で生まれた、本当の姉弟みたいな間柄……らしいんだ。こんな関係になるまでは、血はつながってないけど、父さんや母さんと一緒に姉弟として暮らしてた。結局、それを僕がぶち壊しちゃったんだけど」
    「愛を伝えてしまった、ということでしょうか?」
    「最悪な形でね。でも、ラクスはそれを許してくれた……って。最初は思ってた」
    「違ったのですか?」
    「許してくれたんじゃなくて、最初からラクスも僕を愛してくれていた、って気づいたのは本当にここ最近だよ。
     互いに愛を口で伝えあって。でも、ラクスは僕がラクスを愛してるってずっと信じてたらしいんだ」
    「恋!!愛!!推しの口から語られる推しの愛に心が耐えられないッ……いえ。続けてくださいませ」
    「……まあ、そんなこんなで、なんとなく。本当に僕の考えてることラクスはわかってるんだな、心が読めてるんだなって、わかったんだ。それが、一年前ぐらいのこと」
    「そしてキララクが盤石に!!」
    「怖いよ?でも、心を読めるのが僕だけならいいけど、ラクスは他の人の心も読めるみたいって気づいたのも、その時」
    「それは……」
    「この間ね。僕が友達の友達を殺してしまった。僕は友達を守れなかった……」
    「……キラ様」
    「その時の僕の心を覗いたから、ラクスが弱っちゃったのなら、まだ、いいんだけど。きっとラクスは、その死を間近で受け止めちゃったんだ」
    「それは」
    「僕も人を殺したくなかった。今後もなるべく人を殺さないように、僕は戦う。でも……僕が今後も戦って。ラクスが僕と一緒にいてくれるなら。ラクスには、その『目』を閉じることができるようになってもらえないと」

  • 179二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 04:34:29

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  • 180二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 04:39:13

    「愛する人を戦場に連れ出すのですか?それは、人を愛するということと、相反するのでは」
    「そうかもしれない。でも、ラクスは人の意志を尊重する人だから。
     そんな彼女が、僕の意志を尊重して。それでも、戦場ですら僕とともにいたい、と望んでくれたから。
     それは、彼女の意志だ。僕も、そんな彼女の意志を尊重したい」
    「がはッ……また、推しへの理解が、深まる……いえ。失礼いたしましたわ」
    「その鼻血、本当に大丈夫……?ミーア、何かへんな病気とかじゃない?」
    「いえいえ。いたって健康体ですわ……私は、失敗作、ではあるらしいのですが。
     寿命にはそこまで影響はございません」
    「……え?」
    「キラ様のこと。キラ様の最愛の人。そのことを知れたのは、至上の喜びです。
     ですから、私のこともお教えします。
     私が何のために作られたのか。どのような過程を経て、クライン家の娘になったのか。
     ミーア・クラインとは何か。アコードとは何か。……私はなぜ、あなたの最愛の人に似ているのか。
     きっとこのことは、あなたの傷になるでしょう。ですが、あなたは強く、優しい、愛の人。
     ですから、私はあなたがこれを乗り越えられると信じます。
     ですから、私はあなたとあなたの最愛の人がこれを乗り越えられると信じます」
    「……ミーア。君は」
    「私の中に、あなたとあなたの最愛の人を与えてくれた代わりに。
     私は、あなたに私を与えます。
     私の生きる道しるべを、一つの動画として与えてくれたあなたとあなたの最愛の人のために。
     私は、平和の歌を、歌いましょう―――」
    (BGM: 静かな夜に ラクスver.)

  • 181二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 04:43:44

    過ぎ去った激動の時間。切望したはずの穏やかな時間。
    それでも、時は前に進む。誰が決めたかは知らないが、未だ終わらぬ砲火の空を知る心に悲しみが去来する。
    世界に再び迫らんとする時、二人の姉弟は再起し、自由の翼を得る。
    次回、まなざしの先。
    ええ、私はミーア・クライン、ですわ。キラ・ヤマト……。

  • 182二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 04:51:00

    続きはそのうち
    船長ラクスは好きなんですが、操手キラと合わせてなんか書けないですかね
    無理かなああの世界全然文法違うし

  • 183二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 05:54:12

    「ほら、キラ?私たちの愛の軌跡を語りましょう?」
    「こういうの好きだよね、ラクス」
    「女の子の夢ですわ?
     一生の一度、最高に浮かれても許される時間なのですから」
    「ん……そうだね。
     でも、愛の軌跡って言っても。少なくとも、僕はもう物心ついたころからラクスと一緒だったしね……」
    「それは私もそうですわ?」
    「14歳ぐらいの時には、今の関係に落ち着いてて特に波乱もなかったような」
    「そう考えると、もう8年でしょうか。初めて合体してから」
    「合体って」
    「では、愛を確かめあってから、と」
    「急に詩的になったね」
    「キラのキラが私の中に挿し込まれて私の大切なものが奪われてから、もう8年が経ちましたわ……」
    「絶対母さんに怒られるからやめようね?」

  • 184二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 05:55:22

    「……艦長。今までお世話になりました。サイも。ごめんなさい」
    「フレイ……」
    「軍本部からの命令では……私にはどうすることも出来ないの。ごめんなさい。異議があるのなら、一応人事局に申し立てをしてみることは出来るけど……」
    「……では、艦長」
    「今までありがとう、バジルール中尉」
    「また、会えるといいわね」
    「ええ。戦争が終わったときに」
    「俺も、言うだけ言ってみっかな。人事局にさ。何もこんな時に、カリフォルニアで教官やれはないでしょう」
    「あなたが教えれば前線でのルーキーの損害率が下がるわ。ほら、遅れますわよ。」
    「あぁもう!くっそ!」
    「今まで、ありがとうございました」
    「……俺の方こそ、な……ったく。ん?どうした嬢ちゃん?
     一応、俺の方からも、人事局に言ってはみるが……」
    「いえ、そうではなく……」
    「……おいおい。中尉ごと?お前さん、あの二人に毒されてねえか……?」
    「キラは、絶対に生きてます」
    「……嬢ちゃん」
    「アークエンジェルにいないと、キラには、もう会えなくなる。そんな気がするのよ……」
    (BGM: Believe)

  • 185二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 06:07:25

    「ラクス、ほら、わかるでしょ?心なんか読めなくても。
     僕は、君を、愛してる」
    「ひ、ひぃっ……ひゃぅ♡♡
     わかりまひゅ、わかりまひゅ、わっ♡」
    「君の体の全部、僕は愛してる」
    「や、耳の穴、舐め、ひ、わ、わき、くしゅぐったい、ですわ♡」
    「ほら、言って」
    「わ、わらくひも、あいしてまひゅう!キラを、あいしてまひゅ、っ、わあ、んぅうう゛ーーーーッ……♡♡♡」
    「……ねえ、ラクス?」
    「にゃ、にゃん、でひょうか、キラ……?」
    「……僕らは、随分遠くまで来ちゃったね。なんで、こんなところまで、来ちゃったのかな」
    「キラは……どこに居たい、です、か……?」
    「二人で、静かなところで、暮らしたい、かな。ラクスと一緒に」
    「ですが、それをよしとしないのですね」
    「うん……」
    「私は、ここは好きですわ。静かで、優しい人しかいなくて……キラは、ここはお嫌いですか?」
    「でも、ここにいたら……みんなを、守れない」
    「ええ。キラが行こうと決めたのなら。どこにでも、私は、共にゆきますわ……」

  • 186二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 06:13:25

    「やはり駄目ですな。導師のシャトルでも、地球へ向かうものは現在全て、発進許可は出せないということ、でっ……!?君は……」
    「お父様!こちらはキラ様とラクス様です!!ほら、以前動画でお見せした!」
    「ああ、君たちが……まさか、では……そんな。本当に、生きて……」
    「シーゲル様に、アイリーン・カバーナ様より通信です」
    「……すまない。またあとで。クラインだ」
    「シーゲル・クライン!我々はザラに欺かれた!発動されたスピットブレイクの目標はパナマではない。アラスカだ!」
    「なんだと!?」
    「彼は一息に地球軍本部を壊滅させるつもりなのだ。評議会はそんなことを承認していない!」
    「……ラクス」
    「……ええ」
    「あっあっあっキラ様とラクス様が決意の表情で見つめあってるぅゥ……」

  • 187二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 06:23:17

    「どういうことだ?これは」
    「まだパナマへ出る隊があるんでしょうか?君の搭乗艦は向こうだな。少佐はどちらですか?」
    「え?あー、俺?俺はな、ちょっと忘れもんがな。なあ嬢ちゃん」
    「は?」
    「ほれ、中尉も大切なもん、忘れてるだろ?」
    「えっ?アルスター二等兵?な、なにを……!」
    「悪いわね、付き合ってもらうわよ。あんたがどうか知らないけど、私にはもう、帰る場所なんて、あそこ以外ないのよ」
    「いくぞ!!間に合わなくなる!」
    「少佐!?」
    「実戦経験豊富な俺からの教訓だ中尉!予感には従え、ってな!」

  • 188二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 06:34:31

    「ラクス……僕は……行くよ」
    「どちらへ行かれますの?」
    「地球へ。戻らなきゃ」
    「キラ一人戻ったところで、戦いは終わりませんわ」
    「……でも。ここでただ見ていることも、出来ない。最初から、そうだったんだ。
     何もできないから、何もしないんじゃない。何もしないから、何もできないんだ」
    「あなたの敵は、ザフトですか?地球軍ですか?」
    「どっちでもない。その答えは、もう出てる……僕が戦わなきゃいけない相手は誰かじゃない。何かだ。
     そうだ。たとえそれが、決してなくならないものでも。それでも、戦い続ける。それでも、守り続ける。
     覚悟は、もう、できていたんだね……」
    「……キラ。私は……」
    「いつもラクスに言わせてばっかりだから、今日は僕から言わせてよ」
    「あ……」
    「僕と一緒に来て欲しい。ラクス。ずっと、一緒に」
    「っ……ええ……そこが戦場だろうと。そこが地獄だろうと。
     私は、あなたと共に。幾久しく……とこしえに、よろしくお願いしますわ、キラ」
    「うん……」
    「あ゛ーっ!!あ゛ーっ!!!死ぬ、死んでしまう!!まぶっ、まぶ、死ッ!?推しのひゃくいっかいめのプロポーズしゅきぃ……」

  • 189二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 06:40:50

    「この感じ……!?ラウ・ル・クルーゼか!!中尉!嬢ちゃんを!」
    「少佐……!?」
    「久しぶりだな、ムウ・ラ・フラガ!
     せっかく会えたのに残念だが、今は貴様に付き合っている時間がなくてね」
    「こっちもお前に付き合ってる時間はねえ!!」
    「ここに居ると言うことは、貴様も地球軍では既に用済みか。堕ちたものだな、エンディミオンの鷹も……!!」
    「これは……」
    「馬鹿な……!なんという、ことを……」
    「あの声、パパに……?いや、それより少佐!!なんなのよ、これ!!」
    「この基地は、捨て駒、ってことだ……アークエンジェルもな!」

  • 190二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 06:53:44

    「さぁ、どうぞ!!これが、お二人の、新しい剣です!!!」
    「……ガンダム……!」
    「ストライクと同じ顔ですわ……」
    「え?違いますよ?これはZGMF-X10Aフリーダムです。でも、ガンダム!いい響きです!
     これからこの機体はガンダム!フリーダムガンダムです!!さすがキラ様、話がわかる!
     ザフト軍の最新鋭の機体だそうですが、そんなことは些細なことですね!お二人のプロポーズを間近で見せていただいた一ファンからのご祝儀と思ってください!さあずいーっと!新兵器奪取は王道ですので!」
    「ミーア様、これを、何故私たちに……?」
    「キラ様と、ラクス様。平和を求めて戦い続ける二人への願いです。
     いくら力があっても、戦いは終わりません。いくら思いがあっても、戦いは終わりません。
     それでも、守りたい何かがあるキラ様を。そんなキラ様と、共にいたいラクス様を。
     守ってほしい。そんな……私の願いです」
    「ミーア様……キラ」
    「……ラクス。先にいってくれるかな」
    「はい……」
    (BGM: 翔べ!フリーダム)

  • 191二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 07:05:40

    「ミーア……僕に色々教えてくれたよね。自分は、失敗作だって」
    「ええ」
    「君はラクスじゃない。命は、なんにだって一つだ。その命は自分のものだって、そう……わかったんだよね」
    「はい……お父様と……キラ様と、ラクス様のおかげですわ。
     寄り添える二人。失われたはずなのに、伴侶を得た幸せの青い鳥。死んだはずのラクス様も手に入れられたのです。ならば、私も……きっと、いつか幸せを掴めるのだと。そう。そのために、歌を歌い続けるのだ、と。この命を歌にささげ、幸せを探すのだと」
    「……君は誰?」
    「……私はミーア・クラインですわ。キラ・ヤマト……」
    「ありがとう……気を付けて、ミーア」
    「ええ。キラと、ラクス様も……私の力も、お二人とともに!!」
    「あ……」
    「いって、らっしゃいませ……頑張ってください!!キラ様、ラクス様!!」

  • 192二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 07:17:15

    「Nジャマーキャンセラー?凄い!ストライクの4倍以上のパワーがある……」
    「あの、キラ?」
    「ラクス、OSを書き換える。……複座式用に、モニターまで……!!」
    「わたくし、今、非常に大事なものを横からかっさらわれた気がしたのですが……?」
    「大丈夫。僕の側には君がいるから」
    「よく考えるとわたくし、キラが起きてからはずっとキラにいじめられてて気持ちよくなって失神してを繰り返して気づいたらこのガンダムに乗せられてるだけなのでは……!?」
    「え?いつもラクスそんな感じじゃない?」
    「抗議しますわ!性欲叩きつけられるだけでなく愛を!もっとキラの愛を所望しますわ!!」
    「あれだけやってもまだ足りないとか、傲慢だね、ラクス……」
    「そうですわ。人を愛することに限りなどないのですから」
    「そうだね。僕も、君の愛に際限なんてないよ?書き換え完了……ラクス。いけるかな?」
    「いつでもいけますわ、キラ!」
    (BGM: STRIKE出撃)

  • 193二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 07:20:47

    オペレーション・スピットブレイクが始まる。ぶつかり合う両軍の思惑。
    求めるものは、勝つための正義か、正義のための勝利か。
    死闘の果てに待つものはどちらかの死。新たなる未来を導くため、比翼連理の青き翼が空を駆ける。
    次回、舞い降りる剣。
    あのバカップルが帰ってきたわよ!総員警戒!!

  • 194二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 07:25:39

    この覚悟完了バカップルどこでも惚気けてんな

  • 195二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 07:28:04

    お疲れ様でした

    ラクスがミーアに自分が似ているって言った時のキラの辛辣な物言いをしながら違いを言い続けて分からせた所とか、フレイを抱き込んだ時の「この手に限る」とか、実家に帰った時の「キラの獣欲を抑えるため」とか諸々の引っ掛かりがスッと一本筋が通って面白かったです

  • 196二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 07:49:04
  • 197二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 07:51:25

    ついに舞い降りる剣か
    さてどんなバカップルぶりを見せてくれるのやら
    楽しみです

  • 198二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 08:05:46

    >>182

    救世騎士伝承ネタめちゃくちゃ見たい!

    ただストライクやイージスも登場するとちょっとアスランが可哀想なんですよねあれ…笑

  • 199二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 08:08:15

    需要めちゃくちゃあるんで今後もよろしくお願いします先生

  • 200二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 08:09:07

    楽しかったです
    続きも楽しみにしています

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