- 1124/03/18(月) 22:00:35
- 2124/03/18(月) 22:02:07
- 3124/03/18(月) 22:04:42
- 4二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 22:05:55
スレ主たて乙です
果たして幸雅くんの愛は玲王に届くのか…… - 5124/03/18(月) 22:10:16
- 6二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 22:15:52
前世の二の舞いになるー!?
- 7二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 22:15:52
怖ぇよ女神
- 8124/03/18(月) 22:19:03
現世の幸雅の意向dice1d3=1 (1)
1 傍に居さえすればオッケー
2 何とかして気持ちを通じ合わせたい
3 前世より居心地の良い牢を造ってあげなきゃ
なお、どの選択肢でも幸雅側の気持ちは捻れまくっているものとする
- 9二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 22:20:11
お、ちょっとまともかな?
- 10二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 22:22:35
3じゃなくて良かった
本当に良かった - 11二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 22:47:18
まとも(前世比)
- 12二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 08:46:08
傍に居られたらそれでいい(玲王の気持ちは問わない)とかじゃないよね?
- 13二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 17:25:30
このレスは削除されています
- 14124/03/19(火) 20:16:10
※W杯直前
メンバーに選ばれた選手達は、開催国に用意された選手の為の施設に滞在している
玲王「いよいよだな、凪!俺らの夢を叶える時だ」
凪「うん、分かってる」
玲王「明日に備えて早く寝るんだぞ、先に部屋に戻っててくれ」
凪「え、レオは一緒に来ないの?なんで?」
玲王「そりゃお前…」
幸雅「居た!おーい玲王ー!!」
玲王「ほら来た」
幸雅「気付いたら居なくなっててビックリしたぞ、もういきなり消えないで欲しいのじゃ!」
玲王「幸雅、お前なぁ…5分も俺から離れてらんねぇのかよ」
幸雅「大好きだから仕方ないだろ?あっちに卓球台があったからやろう!あ、それとも脚のマッサージしてやろうか?」
玲王「遠慮しとく。つってもお前は離れねぇだろうし…ちょっと相手しとくから、凪は先に部屋に戻っててくれ」
凪「ん、りょーかい、玲王も早く来てね」 - 15124/03/19(火) 20:24:56
幸雅(今世でも玲王の傍に居るためにひたすらサッカー頑張って良かった。おかげで一つ屋根の下にこんなに長く一緒に居られるなんて…!)
玲王「こんな時でも能天気だよな、お前」
幸雅(はぁ、極楽浄土とはまさにこの事だよなぁ…寝る前の玲王、すごーく良い香りがする)
玲王「ま、もう慣れたけど。つか近くね?腕組まれると歩きにくい」
幸雅(動いてる…息してる…あ、瞬きした。可愛いなぁ)
玲王「……おいコラ、聞いてんのか」
幸雅「ハッ!?ごめんぼーっとしてた」
玲王「あのなぁ…お前も初っ端からフィールドに出る選手なんだから、ちゃんとコンディション整えとけよ?俺にばっか構ってないでさ」
幸雅「大丈夫、今まさにコンディション回復中だから」
玲王「意味わかんね」
>>16「よぉ!何してんのお二人さん?」
- 16二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 20:33:10
士道
- 17124/03/19(火) 20:38:07
やっべ前世SS引きずってのじゃ口調忘れてた
意図的にやってる口調なのでスレ主が忘れてる時は幸雅も忘れてるって事にしといて下さい - 18124/03/19(火) 20:47:32
士道「相変わらず紫ちょんまげにベッタベタだなお前。何が良くてそんなくっついてんだ?」
幸雅(誰だっけコイツ…あ、そうそう変態悪魔だ)
幸雅「そんなもの、全てに決まっておるだろう?俺は玲王が大好きなのじゃ。知っておろうに」
玲王「堂々と言うなアホ」
士道「ま、構やしねぇけどな!明日の試合、ビンビンクるパスを期待してるぜ?お二人さん」
幸雅「分かったからさっさと去るのじゃ、俺らの蜜月を邪魔するでない」
玲王「こら、誤解を生む言い方すんなよ」
幸雅「ほらサッサとバイバイせんか」
士道「へいへい、俺も冴ちゃんと蜜月してくる〜♪」 - 19二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 20:55:23
凪は一緒にいたところ邪魔される形になってるけど本人的に許容範囲内なのか渋々なのか
- 20二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 21:02:45
一緒にいたところ割り込まれても何も言わないなんてもしかして凪の髑髏幸雅くんのとこの妖怪に負けて封印されてたりしない?
- 21124/03/19(火) 21:12:12
そいやぁこんなズケズケ来られて何も言わない凪はおかしいな
何故?dice1d3=3 (3)
1 バトルは裏で繰り広げられてるよ
2 文字じゃ描写しきれないけど目線でいつもバトッてるよ
3 最初から文句は言ってたけどあまりにも幸雅が凪の言葉はどこ吹く風なので物理的に○せる機会が来るまで待ってるよ
- 22二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 21:51:32
凪くんエッッッゴ
- 23二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 21:58:17
想像以上に険悪で草
でもまぁそうなるよね - 24124/03/19(火) 23:36:06
「玲王、君のために明日、俺は全力でフィールドを駆けるよ。どうか見ていて欲しいのじゃ」
玲王の片腕をぎゅうとかたく抱き寄せながら、玲王が見上げる程大きい男は、真剣な眼差しでそう語りかけてくる。
その言葉を受けて、玲王は短く溜め息を漏らした
「あのなぁ、俺の為じゃなくてチームの為に走れよな。それに、俺がずっと見る選手はもう決めてあるんだからお前に視線をやる暇ねぇよ」
「おっと手厳しい、それでこそ俺の愛する男」
幸雅の言葉をばっさりと切り捨てたにも関わらず、幸雅はニコニコと嬉しそうな笑顔を浮かべ、相変わらず歯の浮くようなクサい台詞を玲王へと吐いてくる。
それももういつもの事なので、玲王は気にもしなかった。幸雅も一応はここまで上り詰めたサッカー選手なのだ、才能ある人間はどこかおかしい奴が多いのだろうと、玲王は一人で納得する
「冗談言ってないで、お前も早く寝ろよ?幸雅」
「もちろん。じゃあ一緒にベッドへ行こうか」
「嫌だわ何でだよ…つかお前!追い返しても朝には同じベッドに寝てるの止めろよな!アレ結構ビビるんだぞ!?」
「だから今日は最初から一緒なんだろう?心配せずとも睡眠の邪魔はしない」
「そういう問題じゃねーんだよ」
一向に玲王から離れる様子の無い幸雅に、玲王は心底呆れたという表情をしながら、渋々振り払おうとするのをやめた。
どうせ振り払えないし、何を言っても幸雅は諦めないことを知っている。体力を無駄遣いせず、今は体力の温存に努めようと、そう決めたのだった - 25二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 23:54:15
髑髏ちゃ〜ん!頼む!速く来て!
- 26二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 08:58:51
なんで追い返しても同じベッドに居るん?
窓から侵入した?? - 27二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 15:04:38
凪が物騒だけど前世思うと当然でしかないし髑髏ともども玲王を守ってくれよ凪!
- 28124/03/20(水) 22:28:03
ごめん色々とかっ飛ばしてW杯優勝後まで時間飛ばしていい?え?良いの?ありがとう
なんやかんやありまして玲王は幸雅(現代)の故郷へ行くことになりました
さて同行者は何人居るでしょうか
dice1d4=3 (3)
1 いない
2 一人
3 二人
4 三人
- 29124/03/20(水) 22:28:30
- 30二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 22:28:50
國神
- 31二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 22:34:30
凪がついてこないわけがないので凪
- 32二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 22:39:12
頼りになりそうな二人だ!
- 33二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 22:54:27
このレスは削除されています
- 34二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 22:56:09
幸雅が前世含めてとんでもなくやばい男だからかすんでいるけどこのスレの凪も>>21 のダイスで玲王との時間を邪魔する奴を排除するためなら物理的な○人も辞さない倫理観ぶっ壊れ独占欲激強男なのでとんでもバトルになりそう…………
玲王狂サイコ大怪獣バトル楽しみすぎる
- 35124/03/21(木) 01:27:24
現代に生まれ直した幸雅には、とある悩みがあった。もちろん玲王絡みである
「どうにかして気を引きたい」
そう、この思春期真っ盛り片思い純情男子の様な悩みこそ、ここ最近ずっと幸雅の頭を悩ませている大きな懸念だった
前世は良かった、なにせ玲王の立場と幸雅の経験が二人を繋ぐ固い絆となっていたのだから。
でも、現代はそうはいかない
玲王は自由に生きているし、ついこの間、長年の夢を叶えていた。あの時の玲王の顔は本当にきらきらと眩しくて…いや、長くなるのでここは割愛しておこう。
とにかく、現代の幸雅には玲王の気を引くための材料が無いに等しかったのだ
幸いにもサッカーの才能には恵まれていて、世界一の国の選手に選ばれる程にもなったが、生憎玲王は幸雅以上の天才達に囲まれてサッカーをしている。よって幸雅の才能に興味は示してくれたものの、それに夢中になるなんて事は無かったのだった
そんなある日の事
いつもの様にベッタリと玲王の傍から離れず、かつて玲王が面白がって笑ってくれた口調で会話している際、幸雅が何気なく喋った話に、玲王が興味を示してくれた - 36124/03/21(木) 01:28:54
「俺の故郷はちと変わっていてな、村から出るまでは知らなかったのだが、所謂因習村のような場所なのじゃ」
本当に何気なく、ぽろっと溢したその言葉に、玲王は驚くほど興味津々になってくれた。
面白いものを見つけた!といった顔で、幸雅に続きを促してくる
「へぇ!本当にそんな村あるんだ!なぁ、どんな習慣があるんだ?」
ここまで大きい反応の玲王は前世振りだったので、幸雅は舞い上がってしまって、顔を朱色に染めながら玲王へと続きを聞かせた
「一番それらしいのは単独日じゃな、半年に一度、一晩中部屋に一人きりで居なくてはならない日があるのじゃ。もしも複数人で一部屋に居たら、誰か一人が錯乱し、最後には命を落としてしまう」
「おお…それっぽい」
W杯優勝後、久しぶりに複数人で集まってのんびりしていたオフの日。
会話の流れで幸雅の故郷に行ってみようという話になり、幸雅はもちろん玲王からのその提案を快諾した。
願ってもない事だった。幸雅の故郷には、まだ話していない秘密がある。それを使えば、玲王を今世中はずっと縛っておける既成事実を作ることが出来るのだ。
このまま黙って故郷へ連れて行き、しっぽりと過ごして立派な既成事実を作ろうと決心した幸雅だが、その甘い夢を妨害するべく、思わぬ敵が直後に現れてしまった - 37124/03/21(木) 01:30:19
「へぇ、俺も行っていい?」
玲王の背後からひょっこり現れた白い男。その男の言葉を聞いて、幸雅は内心で舌打ちをする
「あー…別に良いが、俺の故郷は面倒な風習が沢山あるぞ?お前はそういうの嫌いじゃ無かったかのぅ」
「でもレオが行くんでしょ?なら俺も行く。おんぶしてね、レオ」
玲王に夢中で気付けなかったが、どうやら玲王との会話を盗み聞きされていたらしい。邪魔で仕方ないと、幸雅は凪にやんわりと来ないよう伝えるが、凪は玲王にもたれ掛かりながら付いて行くとキッパリ言い切る。
「しょうがねぇなぁ」と、玲王が嬉しそうに凪の頭を撫でているため、幸雅は凪の同行に同意するしか無くなってしまった
(クソ…まぁ、一人くらいなら天使家に従順な村人に任せておける)
苦々しく思いながらも、何とか自分を納得させようとする幸雅。だが、程なくして追撃を食らうこととなる
「面白そうだな、俺も行っていいか?」
筋骨隆々のオレンジ男が、いつの間にか近くに立っていた - 38二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 09:58:38
國神が居れば何とかなりそうという信頼感がある
- 39二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 14:18:47
國神!國神!
- 40124/03/21(木) 16:20:37
暫くWi-Fi使えないので上げるの遅くなるかも知れません
- 41二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 22:50:41
承知
待ってます! - 42二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 09:59:22
了解です!
楽しみに待ってます! - 43二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 19:30:54
楽しみ
- 44二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 19:38:43
既成事実作るつもりだったの中々に怖いな
しっぽりはちゃんと合意取ってからするんやで - 45二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 23:29:59
何も起きない訳がなく…
- 46二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 10:58:19
気長に保守しながら待ってます
- 47二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 21:20:53
ほしゅ
- 48二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 23:04:57
玲王と因習村の相性の良さが発揮されるのか凪と國神の筋肉が勝つのか
- 49124/03/24(日) 08:33:33
Wi-Fi使えるようになりました
今夜続き書き込んでいきます
保守ありがとうございました - 50二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 09:03:22
楽しみにまってます!
- 51二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 20:12:46
ほしゅ
- 52124/03/24(日) 21:42:45
「珍しいね、きんにくんがあんなに頑なになるなんて」
「そりゃそうだろ、アイツと玲王を二人きりにさせるなんてありえねぇからな」
あの後、渋る幸雅を押し切る形で、國神も幸雅の故郷への旅に同行する事になった。
オフの飲み会がお開きとなった後も、幸雅は玲王の傍に居ようとしたが、玲王には外せない用事があるからとの事で呆気なく袖にされてしまっていた。
玲王が去った後は、もうここに要はないとばかりに幸雅はその場から去り、凪も帰ろうとしたが、國神に呼び止められて今に至る
「なんか意外。俺はアイツに玲王との時間を何回もジャマされたからアイツのこと大嫌いだけど、國神はそういうの無いと思ってた」
「何言ってんだよ凪、普通に考えて幸雅と玲王を二人きりで遠出させるのはマズイだろ」
國神の言葉に、凪は首を傾げる
凪にとって幸雅は、大変目障りで不愉快な存在であることを除けば、ただのよく居る玲王狂いだ。しかし、國神は幸雅の本質を見抜いている。幸雅は玲王の側に居るためなら、どんな手段をも使うだろう。玲王の意思など構いはせず、なりふり構わずあらゆる手を尽くすはずだ
「玲王の一番近くに居るお前がその程度の危機感なのかよ…俺も付いてくことにして良かった」
凪の脳天気な態度に頭を抱える國神だったが、凪はそんな國神に構う余裕は無い - 53124/03/24(日) 21:43:57
「アイツってそんなにヤバい奴だったんだ。なら今すぐ玲王に知らせて、二度と関わらないように言えばいいじゃん」
幸雅の本性を知った以上、放っておく事など出来ない。玲王へメッセージを送ろうとスマホを取り出した凪だったが、その手は國神によって押さえられる
「待て、あれだけ観察眼の鋭い玲王が今まで幸雅の行動をスルーしてきたんだ。今さらどうこう言った所で、こっちが逆に訝しがられて終わりだろ」
「だから?黙ってアイツを野放しにしてろって言うの?」
「違う。俺達が目を離さなければ良い。特にお前は玲王とずっと一緒に居るだろ」
そう言われて、凪は渋々、スマホをポケットに仕舞う。確かに國神の言う通りだ、やたら幸雅を悪し様に罵っても、彼を友だと認めている玲王の反感を買ってしまう恐れがある。それならばいっそ、離れずに玲王を守ってしまえば良い
「そうだね、確かにそれが一番安全な方法だ」
「ああ、約束の日は一週間後。気を抜かずに行くぞ」
「オッケー、よろしくねきんにくん」
コツンと拳をぶつけ、二人は秘密の作戦会議を終えた - 54二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 23:13:59
國神…お前がヒーローだ
- 55二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 07:58:45
幸雅が改心(?)すれば幸玲ルートワンチャンあるのだろうか…
- 56124/03/25(月) 16:39:34
一週間後、とある地方の山奥
サク、サクと葉を踏みしめる音が四人分、鳥の鳴き声に混じっている
地図にも載っていない細い道を、幸雅の先導で、玲王と凪、そして國神が歩いていた
「なぁ、後どれ位で着くんだ?」
「2時間ほど掛かるじゃろうな。疲れたろう、そこの倒木に腰掛けて休むと良い」
新幹線と電車、バスを乗り継ぎ、碌な整備もされていない悪路を延々と歩く事6時間。流石に疲れが見えてきた玲王を気遣い、幸雅は休憩を提案する。
「そうだな」と頷いて倒木に腰掛けた玲王に、幸雅は用意していたペットボトルの水と塩分チャージタブレッツを手渡した。後ろには同じく乗り物と徒歩に疲れている凪と國神も居たのだが、幸雅はいっそ清々しい程にその二人の事は無視していた。いや、単純に視界と思考に入っていなかったのだろう。
玲王が近くに居る時の幸雅は、ほぼ全てのリソースを玲王に割いてしまう悪癖があるのだ。
幸雅が二人に気を回さなくても、玲王が相棒である凪と並々ならぬ恩のある國神に世話を焼く。玲王は持ってきた荷物からタオルを四人分取り出して全員に配り、凪に対しては玲王が汗をぽんぽんと優しく拭いてやっていた。
「ちかれたぁ、これ以上歩くの無理、おんぶしてー」
「はいはい。もぉ、しょうがねぇなあ」
甘える凪を、玲王は当たり前のように受け入れる。その様子に苦笑する國神と、苦虫を噛み潰した顔をする幸雅 - 57124/03/25(月) 16:40:51
凪が玲王に甘え、玲王が凪を甘やかすのはもはや日常であり、幸雅はその事に対して不満を覚えた事は無い。むしろ、そういう時の玲王はとても柔らかく優しい表情をするので、その顔に見惚れるあまり玲王に甘える凪など気にもならなかった。
だが、今回は違う
「馬鹿を言うでない。玲王はこれほど遠くまで歩いてきたのに、更にお主を背負って2時間歩けと言うのか?恥知らずが」
「はぁ?別に良いじゃん、それに2時間ぶっ通しで背負えなんて言ってないし」
青筋を浮かべて凪を見下し、怒りを滲ませる幸雅に、凪も負けじと言い返す。火花を散らす二人の間に、玲王が慌てて割って入った
「まぁまぁ落ち着けよ。幸雅、俺は気にしてねぇんだから口を出すな、おんぶは足腰鍛えるのにも丁度いいしな」
「そういう問題じゃない。この先は更に道が険しくなる。万が一トラブルが起こって玲王が脚を怪我したらどうするのじゃ」
「ちゃんと気を付けるって」
「ならぬ。どうしてもソイツが疲れたと言うなら俺が背負うから、玲王は安全に歩いてくれ」
玲王の代わりに幸雅が凪を背負うと言うと、凪はあからさまに嫌悪に満ちた表情を浮かべた。当然の事である。嫌いな人間に背負われるなど、誰であっても嫌だろう
「やだ、レオがいい」
「ダメだ、嫌なら歩け」
互いを鋭く睨んで言い合う凪と幸雅。
それを見兼ねて、國神が手を上げた - 58124/03/25(月) 16:42:39
「じゃあ俺が背負ってやるよ、この中で一番筋力があるのは俺だからな。それで良いだろ?」
國神がそう言うと、凪と幸雅は反射的に反論しようと口を開くが、有無を言わせぬ國神の目に、両者共に口を噤んだ
「まぁ…きんにくんなら」
「っし、任せとけ」
「悪いな國神。お前のリュックは俺が持つから」
「いいや、この道に最も慣れているのは俺じゃ。玲王ではなくて俺が持とう」
そうして四人の意見は一致し、暫く休んだ後で、旅を再開する。
國神の荷物も持っているのに、幸雅の足取りが緩む事は無い。こんな悪路なのに、本当にこの道を通る事に慣れているのだなぁと玲王は感心していた。
その少し離れた後ろで、凪と國神は小声で会話をしている
「やっぱアイツ嫌だ、絶対邪魔してくるんだもん」
「そうだな…今の所変な動きは見せてないけど、油断はせずに居ようぜ」
「うん。てかきんにくんの背中安定感が凄いね、レオみたいな安心感はないけど」
「はは、鍛えてるからな」
二時間後
延々と歩き続けた四人は、ようやく目的地へと到着したのだった - 59124/03/25(月) 16:43:24
幸雅の地元(因習村)の外観や住民の様子など、何でもいいのでご意見下さると助かります!!
- 60二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 19:36:10
この何か起こる前のピリピリした空気最高ダァ…
因習村絶対常に視線感じるよな…常に視線向けられてきた玲王は気づかないだろうけど… - 61二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 19:46:02
外観は雛見沢みたいな感じとか…よく見たら変な祭具殿とかあったり井戸が地下に繋がってたり
- 62二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 20:19:12
どんな人でも子供が生まれる妖怪がいる村だったら村の収入源は生まれた子供を裏社会向けに人身売買か臓器提供とか?
もしそうだとしたらそういう子を育てるための天使邸や妖怪のお社とは別の屋敷がありそう - 63二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 23:12:03
村人は玲王に対しては丁重にもてなしそう(幸雅と番わせたい為)
- 64二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 03:56:55
外から見ると村民みんな気さくで良い人達だしこっちの事気遣ってくれたり居心地いいけど村の風習に触れた途端この村やべーやつだって察するミッドサマーの日本版みたいな
- 65二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 11:13:50
とりあえずコンビニは無さそう
- 66二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 17:35:38
村までバスも通ってないなら雛見沢よりもド田舎だよね
- 67二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 22:17:18
平屋ばっかりのイメージ
そして地下室が標準装備 - 68二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 22:24:32
明らかに男なのに妊婦みたいに腹膨らんでる人とかが歩いてるだろうから結構異様な雰囲気だよな…
- 69124/03/26(火) 22:41:05
- 70二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 22:42:52
姑獲鳥村
- 71二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 22:42:59
ゴーストタウン
- 72二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:07:29
誰でも孕む割に人口少ないね
結構な数売ってんだろうな
子母河村 - 73二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:16:18
人増えすぎちゃうと足がつきやすくなるからかな……?
あとアンリちゃんはどうやって幸雅くんを見つけたのか……
羽裸身(はらみ)村 - 74二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 10:29:16
ゲ謎の○倉村も途中までは車で行けたあたり幸雅の故郷までの道のりは道路すら整備されてないのか……
超閉鎖環境…… - 75二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 10:48:03
どんどん嫌な村になってて良いね!
- 76124/03/27(水) 19:38:28
oh…安価ミスってたスマン
dice1d4=3 (3)
1 姑獲鳥(うぶめ)村
2 ゴーストタウン
3 子母河(しぼが)村
4 羽裸身(はらみ)村
- 77二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 19:40:03
良かった…國神と凪が一緒にいてくれて本当によかった…
- 78124/03/27(水) 19:46:22
子母河村(しぼがむら)
名前の由来は西遊記の子母河(飲むと孕む水の流れる河)かな?
どんな個体でも孕む身体にできる妖怪を飼っていて、産まれる赤子には困っていないが、村を潤すために裏社会で赤子や子供を取引している為、村の住人は総勢500人前後と少なめ。
・村を上げて天使家を祀っている
・番った場合、嫁側は夫以外を視界に入れてはいけないという風習がある
・定期的に部屋に一人で居なくてはならない日があり、それを破れば誰か一人が発狂死する
住人は気さくで優しく温かいが、一度風習に背けば豹変して牙を剥く。
どうやら秘密の地下があるらしい。
男性の一割は孕んでいる。 - 79二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 19:50:27
激ヤバ村で最高〜!
でも本当に凪と國神が居て良かった - 80二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 21:28:14
最高に最悪な村だ〜!
これでバスもこない隔絶された場所にあるの役満すぎる〜!! - 81124/03/27(水) 22:08:14
「着いたぞ」
そう言って幸雅は足を止める
しかし、後ろを歩いていた三人はその言葉に首を傾げた。
何故なら、幸雅の目の前には古ぼけて倒壊寸前の小さなボロ小屋建っているだけだったからだ。
きょとんとする玲王達を振り返って、幸雅は手招きをし、躊躇無くボロ小屋へと入る。そして、ボロ小屋の中に敷いてあった、これまたボロボロのカーペットをめくった。
するとそこに、木でできた地下への入り口が現れたのだ
「ここを通らねば村へは行けぬ。付いてこい」
木の入り口を開き、幸雅はその小さな通路に体を滑り込ませた。玲王達は互いの顔を見やった後、覚悟を決めて幸雅の後に続く
「スゲー!秘密基地みてぇ」
「分かるぞ。こういうのワクワクするよな」
「うえぇ…じめじめしてる」
スマホのライトで道を照らしながら、四方を土に囲まれた細い通路を歩く四人。
湿った薄暗い通路は、見るからに「秘密の通路」という感じがして、男心を擽った。
それと同時に、この先にあるという幸雅の故郷への期待もぐんぐんと高まっていく
2百メートル程進んでいくと、緩やかな階段が現れる。その階段を登り、先を歩く幸雅が入り口と同じ様な出口の扉を押すと、外の光が薄暗い通路へと差し込んだ - 82124/03/27(水) 22:11:13
「さぁ…ようこそ、子母河村へ」
くるりと玲王達を振り返った幸雅が、出口の先へ手のひらを向ける
その先には、絶景が広がっていた
緑色の田畑は太陽の光を燦々と浴び、その隙間にぽつりぽつりと平屋が建っている。閑散とした村の真ん中には、一つだけ大きな屋敷がどんと構えており、遠目からでも随分と立派な建物だと分かった。
流れる大きな川は透き通っていて、光を反射したそれはまるで天女の羽衣の様。
緑の溢れる村を、高い山々がぐるりと囲んでおり、まるで村を守っているようなその光景には、神秘的な何かが溢れている。
出口はその山々の中腹に位置していたらしく、一行は村全体を一気に見渡せる場所に居た
「すっげぇ…」
「気に入ってくれたか?玲王」
「ああ!期待以上だ!」
キラキラと表情を輝かせる玲王を、眩しいものを見るように目を細めながら幸雅は眺める。幸雅は、玲王がこの村を気に入ったと聞いて、嬉しそうに微笑んだ。
一方で、凪と國神も、予想もしていなかった美しい光景に素直に感心していた。
幸雅の故郷と聞いてかなり警戒していたが、考え過ぎだったかも知れない
子母河村の美しさに感嘆していると、國神は遠くから落ち葉を踏む音が近づいて来ていることに気が付いた
「おい、誰か来るぞ」 - 83124/03/27(水) 22:13:04
「ああ、今日帰ると伝えておいたからのぅ、迎えが来たのじゃろう」
國神の問いに幸雅が答える。
獣道を登って来ているのは複数人の様で、足音は徐々に大きくなっていく。
迎えの人々を待っていると、一足先に一人の少女が、手を振ってこちらに駆け寄ってきた
「お兄様ー!お帰りなさいませ!」
幸雅の胸の中へと思い切り飛び込んできたその少女は、幸雅と同じ赤い髪を短く揃えている。
幸雅は少女を拒む事はせず、しかし抱き返したりもしないで、やんわりと少女の肩を押した
「幸子、挨拶を」
「はい、お兄様。ようこそ皆様、子母河村へ。私は天使幸雅の妹、天使幸子です」
幸雅に促された少女は、玲王達に向かって深々と頭を下げる。穏やかな笑顔を絶やさない少女は、大河ドラマに出てくるような着物を羽織っていた
「へぇ、お前の妹?」
「そうじゃ。聞き分けの良い子でのう」
玲王が幸子に視線をやると、幸子も興味津々といった様子で玲王を見返した。そして、幸雅の耳へ口元を近付け、耳打ちをする
「お兄様、この方が…?」
「ああ。丁重にもてなせ」
「もちろんです」 - 84二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 23:41:11
激ヤバ村すぎて凪と國神が居なかったら序盤でゲームオーバーだったね
- 85二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 10:34:41
凪と國神に対する厚い信頼
- 86二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 10:49:24
國神と凪だったらいざとなれば全てを破壊して脱出できそうだしな…
- 87二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 10:58:15
この凪鈍感だけど殺意高めだから何かあった時は活躍してくれそうだし國神は國神で安定してるし安心パーティ
当の玲王は凪を超える鈍感だけども - 88二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 19:02:04
丁重にもてなされた結果部屋が離されたりしちゃうのかな…
- 89124/03/28(木) 23:32:50
後になって追い付いてきた村人達は、一行を見て明るい笑顔を見せた
「ようこそおいで下さいました」
「天使様のご友人とお聞き及びしております、出来る限りのおもてなしをさせて頂きますよ」
「ささ、こちらへ」
ぞろぞろと大勢で迎えに来た村人達。意外な事に老人は少なく、20〜50代の男女がニコニコと人当たりの良い笑顔を浮かべて次々と話しかけてくる。
彼らに促されるままに、一行は木で舗装された道を歩いて下山した
「あらあら、この子は体力がとってもありそうね。たまに力仕事を頼んでも良いかしら」
「うっす、力には自信ありますんで」
「おい兄ちゃん!眠そうな顔してんなぁ!シャキッと歩け、若いんだから!」
「え、生まれつきこの顔なんだけど」
「ガッハッハ!そうかいそうかい!」
村人達は気さくに國神や凪へ話しかける。因習村と聞いて不気味で薄暗いイメージばかり持っていたのが申し訳無いと思う程、彼らは明るく優しかった。
しかしどういう訳か、彼らは玲王には話し掛けようとも、触れようともしない
「そういえば、どうしてわざわざ迎えに来てくれたんですか?」
「…………」
「───? あの…」 - 90124/03/28(木) 23:34:44
玲王が村人と話そうとしても、誰一人として玲王と目を合わせず、返事すら返そうとしない。玲王が戸惑っていると、幸子が笑顔で玲王に答えた
「それは貴方がたがお兄様のご友人だからです。天使家は子母河村の長ですので、そのお知り合いである皆様は当然、敬われるべき立場なのですよ」
「そう、なんだ…」
「はい。他にも質問がありましたら、わたくしかお兄様へお願いします」
幸子はずっと笑顔だった。
しかし、穏やかな表情であるにも関わらず、どこか有無を言わせない雰囲気に、玲王の胸中には僅かな不信感が生まれる
言いしれぬ不安に苛まれた玲王は、無意識に凪達の方へと視線を向けた。しかし、凪も國神もたくさんの村人に囲まれていて話し掛けられそうに無い。
そんな玲王の様子に気が付いた幸雅は、耐えきれないように吊り上がった口角を手で隠し、歪んだ顔を元に戻した
「村に着いたら玲王に見せたいものが沢山ある。見識の深い玲王でも、きっと驚く事が山程あるじゃろうなぁ」
にぱっと笑顔を作った幸雅が玲王にそう言うと、いつも通りの幸雅の態度と村への好奇心で、玲王の不安は掻き消えた。
肩の力を抜いて、玲王は「そりゃ楽しみだ」と不敵な笑みを浮かべる
村の狂気に気付くまで、後──… - 91二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 23:38:12
玲王ーーーー!!そこで不信感シャットアウトするなーーーーーーー!!
- 92二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 09:31:48
何だかんだ幸雅への情があるだろうからなぁ…
玲王の安全は凪と國神にかかってるな - 93二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 20:11:05
村の暗部を見て震える玲王みたいですね〜
- 94二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 20:12:48
(金城か?)
- 95124/03/29(金) 23:06:11
迎えの村人に囲まれて田舎道を歩いていく。すると、こちらに気付いた村人達は、たとえ畑仕事の最中であっても必ず、深々と頭を下げていった
「なんでここの人達はお辞儀するんだ?」
「そりゃあ天使様が道をお通りになっているからに決まってるだろう」
國神が口にした疑問に、中年のおじさんは常識を語るかのようにそう答えた。その会話を聞いていた凪は、僅かに眉を顰める
「何それ、宗教みたい」
「はっはっは、アタシら村人にとっちゃ天使様は神様みたいなもんだからね」
気さくな村女はあっけらかんとそう言うが、いくら閉鎖的な村だとしても、ここまで来ると一昔前の天上人がそのまま再現されている様で、やはり異常な村ではあるのだと思わざるを得ない。
凪達の会話が聞こえた玲王は、幸雅に向かって問いかける
「なぁ、そこまで崇拝されるって、お前ら一体この村で何してるんだ?」
「お、気になるか」
玲王の質問に、パッと表情を輝かせる幸雅。彼は玲王に話し掛けられるといつも、それだけで宝くじでも当てたのかというような顔をする。
幸雅は玲王の質問に対し、人差し指を唇に当て、目を細めて答えた
「本当は村の外には出してはいけない秘密なのじゃが、玲王にだけは特別に教えてやってもよい。今夜、時間を作れるか?」 - 96124/03/29(金) 23:07:29
「え、俺だけ?どうせなら凪とか國神も誘おうぜ、せっかく一緒に来てんだし」
「……玲王、俺は玲王だから、信頼して秘密を明かそうと言っておるのじゃ」
玲王が他の人間の名前を出した瞬間、幸雅は露骨に機嫌を損ねた顔をする。
しかしその不機嫌を、幸雅は玲王が自分の信頼に応えてくれないからだという風に装った
「俺が特別だと思っているのは玲王だけじゃ、それは分かっておるだろう」
「ったくもぉ、お前って本当に俺のこと好きだよな」
「無論」
拗ねたような表情をする幸雅に、玲王は肩をすくめる。結局の所玲王は優しいので、こうすればこちらの願いに答えてくれるだろう事を幸雅は理解していたのだ。
幸雅と玲王、凪と國神の間には村人が壁を作るように立ち塞がっていて、幸雅達の会話は凪達には届いていない。
ちらりと幸雅が周囲に視線を送る。それに気付いた一人の村人が、何かを了承するように小さく頷いた
「いやぁそれにしても、二人とも大きな体だねぇ!ぜひ着てみて欲しい服があるんだ」
「おおいいなぁ〇〇さん、俺もデカく縫いすぎた着物があってなぁ!」
「服ですか?」
「やだ、着替えんの面倒くさい」
「まぁまぁそう言わず!今夜にでも皆で集まりましょうや!」 - 97124/03/29(金) 23:09:18
あれよあれよと言う間に村人達は凪と國神に今夜の予定を取り付ける。
まるで指示されているかのように、示し合わせているかのように。
物事は全て、幸雅の思い通りに進んでいた
「子母河村には温泉も沢山あってねぇ、案内するよ」
「果物も美味しいぞ」
「はははは、今夜が楽しみですな」
ぐるりと凪と國神を取り囲み、あくまでも自然に、あくまでも善意で、二人の時間を拘束していく。人の良い國神はそれを断れない。しかし、マイペースの代名詞である凪は違った
「いっぱい移動すんの面倒くさいなぁ…俺はいいや、パスで」
「な、何言ってんだい白いあんちゃん!きっと後悔しないから、面倒くさがりなさんな」
「そうそう、何なら俺らが全部用意してやるしなぁ?せっかくのお客様なんだ」
「そういうの要らないってば、俺の世話ならレオが勝手にやってくれるし」
「ね、レオ」と、凪が少し遠くに居る玲王へ声を掛ける。その声に振り返った玲王は、一も二もなく「当たり前だろ」と嬉しそうに返事をした
「ほら、だから俺はいい。きんにくんだけ連れて行って」
「そ、そんなこと言いなさんな…」
村人は諦めずに凪を誘うが、凪はどこ吹く風だ。幸雅はその様子を見て、悔しそうに歯噛みする。強大な力を持てる村の中でも、凪という人間は強敵だった - 98124/03/29(金) 23:11:06
あーーーっ洗脳したい!(性癖開示) 洗脳したい!!(欲望) 洗脳したい!!!(葛藤)
でもなぁ一線超えるのはなぁ
妖怪の見た目どうしよ、妊婦で良いかな - 99二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 23:57:48
- 100124/03/30(土) 08:22:56
- 101二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 11:54:56
凪がんばれ玲王を守れ!の気持ちと洗脳ええやんの気持ちがある
心が2つある〜 - 102二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 22:27:47
ほしゅ
- 103二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 03:01:21
因習村と言えば多勢に無勢で村人に抑えつけられるの好きなんだけどさ
こいつら自販機のスポーツ選手なんだよな… - 104二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 11:08:52
ほしゅ
気長に待ってます - 105二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 14:36:18
幸雅って洗脳で玲王を手に入れて満足できるタイプなのかな
- 106二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 15:47:45
でも前世だと玲王の意思無視して無理矢理連れ去ってるからなあ
- 107二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 23:07:40
洗脳でも絆されでもどっちでも良いけど幸雅の妻やってる玲王見てぇよ…
- 108124/04/01(月) 10:50:30
天使幸雅が前世の記憶を取り戻したのは、4歳の頃だった
祭事を執り行う際、天使家だけが意思疎通を図れる『亡子様』に幸雅は触れた。
その瞬間、頭を強く殴られたような感覚がして、雪崩のように記憶が流れ込んできたのだ
膨大な記憶と、暗い底辺を群れて這いずる人生。
そして鮮烈に輝く、紫色の光
『亡子様』がどうして幸雅に前世を教えてくれたのか、それは分からない。
でも、きっと、愛しい人と引き離され続けた前世に共感してくれたのかもしれないと、幸雅は幼心にそう思っていた。
『亡子様』は、子を産まされ続け、最後の最後まで我が子を抱けず、閉経した瞬間に殺されてしまった、かつての子母河村で虐げられた女性達の、無念の塊だったから。
幸雅は『亡子様』に深く感謝し、『亡子様』も幸雅を天使家の中でもひとしおに気に入った。故に、幸雅は歴代最高の当主として、村の中でも狂気的な信仰を集めていたのだった
幸雅に想い人が居るという事、そしてそれは前世からの赤い糸で繋がった運命の相手である事。それを村人達は疑わなかった。幸雅の声は神の声。それが村の常識だった
局地的ではあるが、絶対の地位。そして村人達の力。極めつけは『亡子様』の能力。幸雅は、湧き上がる歓喜を抑えられずに居た。
今世こそ、必ず玲王と結ばれてみせる。どんな手を使おうと必ず、心と体を手中に収めてみせると、そう決めたのだった - 109二次元好きの匿名さん24/04/01(月) 15:56:16
亡子様の設定良いね!これぞ因習村
玲王は危機感を持ってー! - 110二次元好きの匿名さん24/04/01(月) 23:20:15
村の人達も怖いけど亡子様も怖い
こういうの好き - 111二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 09:36:43
玲王と結ばれなかったら力暴走して村滅びそう…それはそれでヨシ!
- 112二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 20:05:50
このまま力づくで結ばれてしまうのか凪と國神が頑張るのか…
- 113二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 23:52:34
幸雅も始まりは純粋な玲王への好意だったんだよね
前世で玲王の家の事情が無ければそのまま仲を深めて結ばれる未来もあったのかなぁ - 114124/04/03(水) 08:09:35
「よく来たね」
そう言って一行を快く迎えてくれたのは、着物を着こなした壮年の男性だった。
渋く整った顔に笑顔を浮かべて、周囲には使用人らしき女性と男性を二人ずつ侍らせている。
一行は、村の中心に座した大きな屋敷へと泊まらせてもらう事になった。なんとそこが幸雅の実家らしい
「久方ぶりです、父上」
「よく帰ったな幸雅。お連れの方々は例のお友達かな?」
「はい」
改まった態度で頭を下げる幸雅へ鷹揚に頷きながら、幸雅の父は玲王達の方を見た。
一方で玲王達は、屋敷から幸雅の父が出てきた瞬間に平伏した村人たちに衝撃を受けている真っ最中であった。まるで時代劇の様な絵面に、閉鎖的な村の時代錯誤っぷりを実感する
「幸雅の友達ならもてなさない訳にはいかないね。ゆっくりしておくれ」
ほんの少し目を細めて、幸雅の父はそう言い、着物を翻して屋敷の奥へと入っていった
〜〜〜〜
幸雅の父が去った後。彼に侍っていた者達とは別の使用人達が現れ、一行の荷物を受け取り、客室へと案内してくれた。
しかし、そこでまた一悶着が起きてしまう - 115124/04/03(水) 08:13:13
「だから、一人一人に部屋を用意してあると言っておるだろう」
「嫌だってば、部屋別れてたらレオがわざわざ移動しなきゃいけなくなるでしょ」
「俺が通う前提かよオイ」
客室がそれぞれ違うと知ると、凪は頬を膨らませてそれを拒否した。
玲王と部屋が別れていては彼の甘やかしを享受できないからだそうだ。
「なんで出先でまで玲王が貴様の世話をせにゃならんのじゃ!使用人を付けてやるから我慢しろ、白ノッポ!」
「なんで見ず知らずの他人にお世話されなきゃならないの?そっちこそ引っ込んでてよポニテジジィ」
睨み合って激しく火花を散らす二人を、呆れたように眺める玲王と國神。そして一方、使用人は慌てふためき、持っていた荷物を一つの部屋にまとめて置くか指示通りに別々の部屋に置くか迷っていた。
見兼ねた國神が仲裁に入る
「やめろよ二人とも、俺ら三人共同じ部屋で良いから。部屋っつってもかなり広いし、三人くらい余裕で入るだろ」
國神の言葉にぐっと押し黙る幸雅と、「それいーね」と賛成する凪。玲王もそれに同意見だったので、幸雅は渋々、使用人に部屋を同じにする様に言いつけた
(ああ、こんな筈では…このままだと普通に旅の補助をして終わる事になる…) - 116124/04/03(水) 08:14:57
頭を抱えた幸雅だったが、ふと、今夜は玲王に『亡子様』を見せる予定だった事を思い出す。
上手く彼を連れ出し、二人きりで『亡子様』に会うことが出来れば、万事は上手くいくはずなのだ
(しかし同室となれば、隙が出来そうも無いし…凪は村人達の歓待にも一切靡かなかったからのう…どうするか)
顰めっ面で考え込む幸雅。その様子を見て、玲王は何を思ったのか、幸雅へと明るく話し掛けた
「ありがとな、幸雅!こんな面白ぇ村があったとか知らなかった!」
「玲王……」
「しばらくここでゆっくり観光するつもりだから、お前も久し振りの帰省を楽しめよ」
世界で一番愛しい人の、世界で一番愛しい声が、自分に向けられている。その言葉の優しさに、幸雅の胸の奥から喜びが迫り上がった。
「お前、俺を気遣ってばっかりだろ?実家に帰った時位はのんびりしろよ」
「…分かった、玲王が言うならそうさせてもらう」
苛立ちと焦りに塗れていた頭が、玲王の言葉で晴れていく。頬を緩めた幸雅は、笑顔で頷いた。
玲王がせっかく自分を気に掛けてくれたのだ。応えなければ無粋というものだろう。
(そうだな…一度静かに作戦を練った方が良いか) - 117124/04/03(水) 08:16:09
幸雅はどうやって玲王と二人きりになるのか、その作戦案をスレ民にお願いしたいです!(丸投げ)
- 118二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 18:38:09
ほ
- 119二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 19:05:08
玲王にだけ見せたいものがあるって言って釣るとか…
玲王→幸雅の好感度悪くないし - 120二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 19:21:20
とにかく凪をどうにかしないと2人きりになれないだろうから物理的に凪と玲王を引き離なきゃな
この村に薬屋はあるのかな?あるなら食事に睡眠薬を盛るとか…… - 121二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 19:59:33
凪と國神の食事に前持ってバレない程度に遅効性の睡眠薬持って夜中にこっそり玲王にだけ起こして見せたいものがあるって連れ出すとか?
- 122124/04/03(水) 20:22:42
アイデアありがとうございます!
睡眠薬!?盲点だった!採用!
玲王だけが良いって言っても凪&ヒーローは玲王を守る為に付いてきてるので多分二人きりにはなれなさそうなんですよね…眠らせちゃうのが手っ取り早い。
薬を盛るという案をスルリと出せるスレ民に敬意と畏怖を感じるよ
エロスレ立てたい欲があるがこのスレを完走させるまでは我慢すると決めてるのでエロ欲がこのスレに反映される恐れがあります
効くかどうかのダイス
睡眠薬dice1d200=31 (31)
凪dice1d100=39 (39)
國神dice1d100=36 (36)
数字が大きい方の勝ち
- 123124/04/03(水) 20:23:25
数字は近いので効いたがすぐ起きちゃった路線で行きます
だいぶ優遇したのに弱いな睡眠薬… - 124二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 20:23:58
凪と國神つええ〜さすがやね
- 125124/04/03(水) 23:16:11
自室にて、幸雅は一つ手を叩いた
「南雲」
「こちらに」
すると、襖の向こうから抑揚の無い声が聞こえる。南雲は幸雅専用の使用人。幸雅の願いを叶える為だけに生まれてきた男だ
「白と橙をよく眠らせておいて欲しい。出来るか」
「ご友人に多少の薬を盛る事になります」
「それで良い」
淡々と命令を下すと、南雲は深く頭を下げて幸雅の自室を出て行った。
あれこれと二人きりになる方法を考えたが、正攻法では無理だと悟ってしまった幸雅は、屋敷に保管してある無数の薬棚の存在を思い出したのだ。
赤子や子どもを売って得た金と、多少黒いツテも持っている子母河村は、あらゆる薬品を所有している。なんの為かと聞かれれば、招かれざる客を追い返す為か口封じする為と答えるだろう
「大丈夫、睡眠薬は後遺症の出ないモノの筈…それもこれも全て俺の愛を邪魔するアイツらが悪いのじゃ…」
玲王の身近に居る人間を殺してしまった事で、前世では失敗してしまった。だから今世では間違えない。
幸雅はただ、玲王の隣で玲王の笑顔を見ていたいだけなのだ。なのにどうしてこうも上手く行かずに、邪魔までされなくてはならないのか。
だけど今夜、運が良ければ日も置かずに、悲願を叶えることが出来るかもしれない
幸雅は一人、部屋の中でほくそ笑んだ - 126124/04/03(水) 23:17:36
夜も更け
幸雅が客室の扉をノックすると、開いた扉の中から玲王が顔を出した
「お、幸雅じゃん、なんか用?」
「今夜、秘密を見せると言ったじゃろう」
「あーそうだったな、行くか」
廊下は暗いというのに、玲王の姿を見た瞬間に幸雅は眩しくて瞼を伏せてしまう。しかし今は目を眩ませている場合では無いのだ。
ちらりと客室を覗くと、凪と國神はぐっすりと眠っていた
「あの二人は?」
「飯食ったらすぐ寝ちまった。まぁ今日は結構歩いたし、疲れるのも当然だな」
「…そうか」
南雲は上手く睡眠薬を盛ってくれたらしい。とりあえず二人きりになる事には成功したので、次は玲王と『亡子様』を引き合わせるために動く。
「屋敷の奥に禁の間がある。その中で面白いものが見られるぞ」
「へぇ?見てからのお楽しみってやつか」
幸雅の持つ手燭の僅かな灯りで二人は進む。
静寂と暗闇が二人を包み、やがてその姿は廊下の奥へと消えて行った - 127124/04/03(水) 23:18:24
「…ん?」
「あれ…玲王?」
「お、おい凪、凪!起きろ!」
「んぇ、何…いつの間にか寝ちゃってた…」
「凪!玲王が居ない!」
「……え?」
「やられた…!よりによってこんな時に玲王より先に寝ちまうなんて…」
「…早く探しに行こう」
「ああ、急ぐぞ!」 - 128124/04/03(水) 23:25:47
『亡子様』の能力勝手に追加します
とりあえず万物を孕む体に変えることが可能なのは確定
dice3d8=2 4 8 (14)
1 対象に母性愛を植え付ける
2 決められた番への愛情を植え付ける
3 対象の痛みへの耐久値を上げる
4 対象の快楽への抵抗値を下げる
5 対象の記憶消去(範囲操作可能)
6 対象の記憶(前世込み)を引き出す
7 安価
8 全部
被ったら一つ上
- 129124/04/03(水) 23:26:53
全部が出たので全部追加です。強っ
安価枠の能力を>>130さんお願いします
- 130二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 23:27:56
超強力な催淫効果(感度が何百倍もあがる)
- 131二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 23:28:24
やらしい雰囲気になってきた!?!?
- 132124/04/03(水) 23:34:00
ありがとうございます。色々とはっちゃけられそうな安価で嬉しいです。
快楽への耐久値も下げられますからね、もう大変な事になりますね。
あとナチュラルに洗脳状態になるのでスレ主は嬉しいですが幸雅はどうなんだろう
dice1d3=1 (1)
1 孕ませた後で解除すればOK
2 嫌だけどまぁ仕方ない、やる事やったら解除ね
3 嘘も貫けば真となる。固く洗脳しちゃってください
- 133二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 23:50:01
幸雅それでいいんかw
いいぞもっとやれ - 134124/04/04(木) 08:30:03
入り組んだ廊下を進み、壁に偽装したどんでん返しを開いて、やっと地下への縄梯子に辿り着く
進んでいる間、玲王が「すげぇ!忍者屋敷みてぇ!」と嬉しそうに言うので、幸雅は道中ずっと得意げになってしまっていた。
往復に時間の掛かる『亡子様』へのお目通りが幸雅はあまり好きでは無かったのだが、今日を境にこのやたらめったら長い道のりも好きだと言えるようになるだろう
「この下に秘密があるのじゃ」
「へぇ…厳重に隠されてんだな」
「ああ、決して外に漏らしてはいけない秘密だからのう」
縄梯子を降りる前、幸雅は玲王と小指を結んだ
「いいか、約束してくれ。この下にあるものを見ても怖がってはいけない。驚くのは良い。だがけっして恐れてはいけないぞ」
「? 分かった、約束する」
あまりに真剣にそう言うものだから、思わず玲王の背筋が伸びる。
玲王の返事に小さく笑顔を作った幸雅は、手燭を地面に置いて、暗闇の中へ続いている縄梯子を降りていった。
幸雅が底へ辿り着いた頃を見計らって、玲王も縄梯子を降りていく
地下の壁はコンクリートで固められていて、中は少し肌寒い。不思議な事に、上から見た時は真っ暗闇にしか見えなかったのに、中はぼんやりと周囲を見渡せる程度には明るかった - 135124/04/04(木) 08:31:44
地下室は、教室と同じ位の広さだった
白く塗装されたコンクリートはヒビ一つ無く、四方はよく磨かれた壁に囲まれている。
部屋の真ん中には大きく美しい屏風が置いてあり、その先は見えないようになっていた
「幸雅、あの先に?」
「そうじゃ、村の秘密が隠されておる」
玲王の問いに頷きながら、幸雅は屏風へと近付いた。「そこで待っておれ」と言われたので、玲王は素直に少し離れた場所で幸雅のやる事を見守っている
屏風の向こう側へと姿を隠した幸雅は、暫くそのまま出てこなかった。
玲王がいい加減痺れを切らしそうになってから、ようやく幸雅は屏風から顔をひょっこりと出して、玲王へ手招きをしてきた
「大丈夫だそうじゃ、こっちへ来てくれ」
「なぁこれ、本当に俺が見ても良いやつなのか?」
「玲王は特別じゃ」
あまりにも異様かつ念入りな隠され方に、玲王はこのまま村の秘密を覗き見しても良いのだろうかと戸惑っていた。
しかし、その不安を押し切るように、幸雅は玲王の手を取って屏風の向こうへと促す。引っ張られるままに、玲王は足を進めた - 136124/04/04(木) 08:33:15
屏風の向こう
そこには、ゆったりとした一人用のソファに身を委ねた黒髪の女性が居た。
俯いているので顔は見えないが、床まで届きそうな程の長い髪と膨らんだ腹、そして抱えた赤ん坊の人形が、なんとも言えぬ雰囲気を女性に纏わせている。
微かに聞こえる鼻唄は、女性が紡ぐものだろうか。赤ん坊の人形をだいじにだいじに抱えながら、女性は子守唄を歌っている
「……幸雅、まさかこの人が…?」
「ああ、村の秘密であり繁栄の神。『亡子様』じゃ」
この女の人が秘密?監禁しているのか?まさか気の狂った身内?いや………
頭の中に様々な考えが過り、どう反応していいのか分からないでいると、ふと、『亡子様』が顔を上げ、玲王の方を見た
「なっ……」
「怖がるでない」
思わず声を上げそうになる玲王に、幸雅がそう注意する。
しかし、怖がるなと言われても…目玉を失い、空洞となった双眼をこちらへ向けてくる相手に、恐怖の感情を抱くなという方が無理な話ではないか
「哀れな人なのじゃ。生前、逃げ出されては困るからと抉り取られたそうな」
幸雅がぽつりとそう呟き、『亡子様』へと片膝を付く。幸雅の動きを追うように、亡子様の視線…いや、顔は幸雅へと向いた - 137124/04/04(木) 08:34:37
「この者が、例の人です。『亡子様』」
「───…ぅ…う」
「はい、お願いします」
幸雅の言葉に、『亡子様』は呻き声を返す。本当に、ただの呻き声だというのに、幸雅は『亡子様』が何を言っているのか分かっている様で、『亡子様』へ嬉しそうに頷いていた
「おい、幸雅…?」
一人だけ話から取り残されている玲王は、幸雅と『亡子様』のやり取りに言いしれぬ嫌な予感を感じて、幸雅へ声を掛ける。
そんな玲王の胸中を察しているかの様に幸雅は玲王へと微笑み、立ち上がると、玲王の腕を強く掴んだ
「痛…っ!?」
「大丈夫。すぐ済むのじゃ」
にっこりと笑ってそう言われ、玲王の感じる嫌な予感はますます大きくなっていく。
咄嗟に幸雅の腕を振り払おうとしたが、それよりも先に…音も無く、『亡子様』が玲王の目の前に現れた
『亡子様』の掠れた吐息が玲王の頬を撫で、黒々とした双眼を間近でその目に映した途端、玲王の意識は暗転する - 138二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 18:44:05
スレ主の文才すご!めっちゃホラーだ
玲王逃げて… - 139二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 23:42:49
Telegraphを期待してもよろしいでしょうか!?
- 140二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 09:41:39
幸玲見たいけど、玲王に助かって欲しい……心がふたつある……
- 141二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 10:18:15
ごめんな玲王...悪いが自分は幸玲が見たい
- 142二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 12:47:18
凪ー!國神ー!!
- 143二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 14:56:55
- 144二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 15:07:03
めっちゃ気になるけどスレ主さん次第だな...
- 145124/04/05(金) 17:36:06
めちゃくちゃ見たい!ぜひお願いします!
- 146二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 19:09:41
- 14714624/04/05(金) 19:14:39
聞き忘れてたんだけど主さん絵ってTwitter投稿していいですか?誰とかは表記しないようにするつもりです
- 148124/04/05(金) 21:04:33
わああ!!ありがとうございます!
クレイジーサイコストーカー君なのに描いてもらえるなんて幸せな奴だなオイ
Twitterめちゃくちゃオッケーです! - 149二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 07:47:54
保守
- 150二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 16:21:49
分かる…どっちのルートも見たい…
- 151124/04/06(土) 18:44:15
あまり書き込めてなくて申し訳無い
幸玲を先に書くか凪&國神の探索(ダイス進行)を先にやるかどっちにしようか迷ってます
幸玲はガッツリ洗脳R18イチャラブハードセッ〇スを書く予定ですが、長くなると思うので投下遅くなります。凪&國神の探索はサクサク進むと思いますしやりながらR18も書き進められて事後もしくは最中を目撃した二人の前段階にもなりますがその分セッ〇ス投下は後回しになります
どっち先にやった方が良いですかね?
あとルート分けるなら3スレ目突入すると思います - 152二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 18:54:50
スレ主が大変になっちゃうけど幸玲ルートも救出ルートも別ルートで見たい…!
- 153二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 19:27:57
自分もどっちも見れるならめちゃくちゃ嬉しいけど大変だと思うのでスレ主がやりたい方で…!
- 154124/04/06(土) 21:38:28
そんじゃあバッドエンドから先にやりますね!
玲王が『亡子様』と会った時点で詰みなので救出ルートはそれ以前からスタートになります
凪「ていうか、ご飯食べた後の眠たいの、すっごい変な眠気じゃなかった?」
國神「そうか?疲れが出たんだなって思ったけど」
凪「んーん、違うよ。俺は眠りのプロだから分かる。そういうの」
國神「眠りのプロって何だよ…でもそうだな、凪がそう言うなら俺達…睡眠薬でも盛られたのかも知れねぇな」
凪「はぁ……あいつマジぶっ飛ばす」
探索を開始した二人が最初に見つけるものを>>155さんお願いします
- 155二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 21:40:03
玲王のスマホ
- 156124/04/06(土) 21:49:26
凪「あれ?レオ、スマホ忘れてっちゃってるじゃん」
國神「マジか。じゃあ電話して場所を聞くのは無理だな」
凪「あーもう、レオのアホちん…」
國神「とりあえず廊下に出ようぜ。お手伝いさんに話を聞けば何か分かるかも知れない」
凪「うん、そうしよう」
國神「すみません、俺らの連れ見ませんでした?」
使用人「あら。お部屋にお戻り下さいお二人共、もう夜も遅いですよ」
國神「いや、連れが居なくて困ってるんです、トイレでもないみたいだし」
使用人「ご心配には及びません、わたくし共がお探ししますので、お部屋にお戻り下さい」
國神「だから」
使用人「お部屋にお戻り下さい」
凪「…もういい。國神、俺らだけで探そう」
歩き出した二人dice1d2=1 (1)
1 またもや使用人に止められる
2 正しい道を歩き、目的地に近付く
- 157124/04/06(土) 21:56:41
使用人「あらあら、ここから先はお客様が来てはいけません」
使用人「迷ってしまわれたのですか?お部屋までご案内いたします」
使用人「お戻り下さい、お客様」
國神「行く先々で止められるな」
凪「いい加減鬱陶しくなってきた…」
國神「どうすっか…あ、天井裏で移動する?」
凪「何それ、そんな事出来んの?」
國神「多分な。こういう古風な家ってだいたい物置から天井裏に行けるんだよ」
天井裏に侵入した二人は、物音を立てないように忍び足で進む。そこで偶然、幸雅の父が誰かと話している声が聞こえてきた
話の内容dice1d2=1 (1)
1 村の秘密
2 幸雅と玲王の行方
- 158二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 21:57:56
うわー
これは2人ともブチ切れそう - 159二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 21:58:48
しかもこのあとバッドエンドだと思うと…😭
興奮しますね - 160二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 22:05:05
村の秘密はどこまで聞いちゃったんだろ…………
人身売買のことまで聞いたならがちで生きて帰ってこれないよな………… - 161124/04/06(土) 22:06:59
父「今年の出産は〇〇人か、その内の〇〇人を出荷すれば〇〇万は入ってくるな」
使用人「はい、これでまた村が潤います」
父「今年も男衆には世話になった。女だけでは余剰分の人間が賄えない」
使用人「それもこれも全て、『亡子様』と対話できる天使様のお陰です。男も子を孕む事が出来るのはこの村だけだと幸雅様は仰っていました」
父「そうだな。外では自然を超えた力を信じないようだ…俺の妻も男だったが、二人も子を産んでくれたのにな。それも出来の良いモノを」
使用人「ええ、幸雅様も幸子様もとても優秀な御子でございます。特に幸雅様は素晴らしい…そんな幸雅様の子は更に優秀かも知れませんね」
父「ああ。御影玲王だったか、あの子は器量も良く利発そうな子だった。良い子を孕んでくれるだろう」
使用人「そうですね…『亡子様』の力は全ての生き物に及びます故」
会話を聞いてしまった二人
dice1d2=2 (2)
1 どういう事だと怒鳴り込む
2 すぐには信じられない。二人で考えを整理する
- 162二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 22:08:25
面白くなってきたぜええええ
- 163二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 22:09:28
混乱するよね
怒りに任せて行動するとこの手の話だととんでもない目にあうから一度冷静に整理するのはいいこと
まあこれバッドエンドなんですが.... - 164二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 22:10:45
- 165二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 22:14:06
髑髏と協力してやりかねないのがこのスレの凪なので國神さん止めてほしい…………
- 166124/04/06(土) 22:17:25
國神「…凪、一旦移動するぞ」
凪「うん……」
凪「ねぇ…アイツら、レオが孕むとか何とか、言ってなかった?俺の聞き間違い?」
國神「いや、俺もハッキリ聞いた。それに会話の内容からして…この村は赤ん坊を売買してる」
凪「本当にあるんだね、こんな狂った村が」
國神「くそ、ちゃんと気を付ければもっと早くに何かに気付けてたかも知れねぇのに」
凪「ねぇ、ナキコサマって何なんだろう」
國神「分からん。でも多分、神とかそういう類のモノだろうな…やっぱすんなりは信じられねぇけど」
凪「本当ならレオが危ない。先を急ごう、ぐずぐずしてらんないよ」
二人はdice1d2=2 (2)
1 孕んだ村男と出くわす
2 使用人の一人を捕まえて尋問する
- 167二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 22:21:21
この二人優秀だな!睡眠薬さえなければ…
- 168124/04/06(土) 22:24:02
使用人の口の硬さ
dice1d100=64 (64)
二人の尋問力
凪dice1d100=36 (36)
國神dice1d100=55 (55)
二人の合計値が使用人の値を上回れば尋問成功
- 169二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 22:25:51
やっぱ口固いな使用人
國神有能すぎる流石ヒーロー
凪はこの感じだとただ髑髏使った威圧で脅しただけなのかな? - 170二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 23:50:59
玲王が無事じゃないなら燃やしてもヨシ!
- 171二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 00:18:36
- 172二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 10:46:28
有能過ぎるヒーロー
- 173二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 18:25:59
でももう今頃玲王は…😭
- 174124/04/07(日) 19:46:35
※村の秘密を知った事を明かし、正直に話さなければ秘密を世界に晒すと脅して口を割らせました
國神「『亡子様』って何なんだ?」
使用人「村の守護神のようなものです。天使家の方だけが言葉を交わす事ができます」
國神「じゃあ『亡子様』の能力は?」
使用人「…、どんな生き物でも子宝を宿す事が出来るように作り変える事ができます。例えば、子を孕む能力の無い女、閉経してしまった女、そして男にも、受精能力を宿す事ができるのです」
國神「それは本当か?正直言って、俺には妄言にしか聞こえない」
使用人「では…こちらをご覧下さい」
國神「…っ!?お前、これ!」
使用人「妊娠線です、見た通り私は男。ですが私は精子が作れず…。子を持てなかったのを、『亡子様』の能力で自分の子を産めるようになりました」
國神「……分かった信じる。最後の質問だ、玲王が何処に居るか知ってるか?」
使用人「知りません。奥方様の居場所はごく一部の者にしか伝えられてませんので」
凪「お前、嘘ついてないよね?」
使用人「本当です」
凪「……あっそう、じゃあいい」 - 175124/04/07(日) 19:54:42
國神「これ、思ったよりヤバい状況だぞ」
凪「分かってる。早くレオを助け出さないと」
國神「ああ、手遅れになる前に…つっても闇雲に探したってこのバカでかい屋敷だろ?ある程度目星付けねぇとキリが無い」
凪「…幸雅ってこの村だと偉い立場なんでしょ?で、レオを連れてったのは多分アイツ。だったら護衛とか付いてるんじゃないの」
國神「そうか、確かに!隠れながら進んで、見張りの付いてる部屋を探せば良いのか」
凪「うん。行こう」
〜〜〜〜
國神「…あ、止まれ凪」
凪「何?」
國神「アレ、多分見張りじゃないか?」
凪「忍者みたいな格好してるね」
國神「あからさまだよな。よし、突撃だ」
二人は護衛をdice1d2=2 (2)
1 説得する
2 ぶちのめす
- 176124/04/07(日) 19:55:56
血の気が多いなぁ
護衛(一人)dice1d100=79 (79)
VS
凪dice1d100=44 (44)
國神dice1d100=81 (81)
合計値が大きい方の勝ち
- 177124/04/07(日) 21:10:08
護衛も中々だけど國神が最強だったな
とりあえずここまでで凪&國神の探索は終わりです、今日の深夜か明日までにバッドエンドルートは終わらせます - 178二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 21:19:10
バッドエンドルートということはTelegraphですか!?!?
- 179124/04/07(日) 21:21:23
- 180二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 21:23:26
楽しみ~~~
- 181二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 21:38:45
やった〜〜!!!楽しみです!
- 182二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 21:58:30
めっちゃ楽しみ!!
- 183二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 22:52:09
やったぁぁぁぁ!!!
- 184二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 23:46:01
バッドエンドルートだけど幸雅にとってはハッピーエンドになるのかな…?
- 185二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 09:12:49
あぁぁぁぁぁ確かに 逆に脱出できたとしても幸雅はどうなることやら
- 186二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 18:33:09
メリバエンドかな?
玲王が正気に戻っても幸雅のこと受け入れるかと言われるとって感じだし
続き楽しみ - 187124/04/08(月) 20:44:03
- 188二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 21:13:51
- 189二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 21:25:16
玲王もしかして凪と國神のこと忘れてる?
- 190二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 21:27:17
- 191124/04/08(月) 21:30:44
レスありがとうございます!!!
よくお気付きで
1 対象に母性愛を植え付ける
2 決められた番への愛情を植え付ける
3 対象の痛みへの耐久値を上げる
4 対象の快楽への抵抗値を下げる
5 対象の記憶消去(範囲操作可能)
6 対象の記憶(前世込み)を引き出す
↑プラス感度上昇が『亡子様』の能力なので使えるものは使いました
やる事終わらせたら次スレ立てますね
- 192二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 21:40:20
このレスは削除されています
- 193二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 21:41:34
- 194124/04/08(月) 22:55:30
- 195二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 23:00:20
やったー次スレ!
- 196二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 23:03:00
ラストか!
スレ立てありがとう! - 197二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 23:03:24
乙です!バッドエンドルート村燃えそう
- 198二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 23:47:36
村燃えるとか結局玲王にとってもバットEndやん
- 199124/04/09(火) 00:35:41
埋めついでに
うおお白ノッポって言わせなきゃ良かった
白ノッポって言わせなきゃ良かった…!!
こんなクレイジーサイコホモにおんなじ台詞言わせてごめん、ごめんよ…!!
キヨラカッコよくて好きです - 200二次元好きの匿名さん24/04/09(火) 00:43:49
200なら幸雅はハピエンでも玲王とくっつける…のか?