- 1124/03/25(月) 01:45:45
- 2二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 01:50:54
- 3二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 01:52:09
- 4前スレ5524/03/25(月) 01:52:40
<●><●>
- 5124/03/25(月) 01:55:33
- 6二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 01:55:38
- 7前スレ5524/03/25(月) 01:57:45
一応お伝えだけしておきますと、拙作はあと2,3話を予定しております
救い?そこに無ければ無いですね - 8124/03/25(月) 01:59:50
どっちかっていうと今のリンネちゃんの姿なんだよなぁコレ...
大丈夫!最終的には人型に戻れることは確定してるから安心してエデン条約後の路地裏でアリスクとばったり会って曇らせすることができるね!
サオリちゃんあの時(肉塊)助けてくれなかったよね!私の事を別の生き物の様に見て、リンネって気づいてくれなかったよね!でもしょうがないよね!マダムにひどい目に遭ってたんだもんね!誰も逆らえなかったからね!仕方なかったって感じだよね!あはは!
- 9二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 02:00:20
1が人でなくなったのも、親友たちと悪魔合体したことも、救いが無さそうなのも全部…!
陸八魔アルってやつの仕業なんだ…! - 10二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 02:02:09
>そこにいたのは手足の長い鎖をじゃらじゃらと引き摺る、ボロ布でできた人型の塊だった。
喜べ1!現段階でも人型だってよ!
- 11124/03/25(月) 02:04:43
とりあえず今1はスマホなので、誰か前スレの設定とかまとめてもらえると助かる
私が今どうなってるか、何もわからないから...
私って今どうなったの?リンネ達は無事なの?体の感覚が、肥大化してて、物事がうまく、考えられなくって。
あれ。
どこからどこまでが私なんだっけ? - 12124/03/25(月) 02:05:50
前スレ200の先生、手遅れ確定じゃないですかーやだー!
- 13二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 02:16:21
- 14124/03/25(月) 02:34:08
- 15二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 04:51:56
- 16二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 06:56:27
どうしてこんなことに...
- 17二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 07:18:07
あにまんという掲示板が悪いかと(火の玉ストレート)
- 18二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 10:34:20
リンネちゃん、既に相当のかわいそうかわいいなのにまだかわいくなれる可能性あるってこと?!……良かったねぇ、アリスク皆の記憶に刻み込もうねぇ……
生きろ、苦しめ、お前はかわいい - 19二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 10:36:39
そもそも"リンネ"の自我あるのかさえ怪しいぞお前
- 20二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 10:45:27
確かモブってその他大勢って意味だよね
たしかに大勢だ - 21二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 11:09:16
もう「小鶴アヤカ」でも「天生リンネ」でもなく、ましてや「星落マキモ」でも「憂井エンヤ」でもない壊れたものを集めたジャンクの「小鶴リンネ」なんだよね…
いやもう「小鶴リンネ」かも怪しいのかな?君は誰かな?それこそ「モブ」なのかな?正にマクガフィンだね。 - 22二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 17:18:49
- 232224/03/25(月) 17:30:36
とはいえ自我が残ってるかどうかも怪しいから味付けが微妙になっちゃう可能性もありますね〜。
とりあえずニャル様に祈っておきますか〜。 - 242224/03/25(月) 17:46:54
とはいえ恐怖だとか絶望とかの感情残ってるならいくらかはいい味出るでしょうし多分ある程度の美味しさは出るでしょう!
- 25二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 18:04:05
とりあえずエデン4章時点ではベアおばのダメージタンクとして運用されてるんですよね
ベアおばを倒す為には、正体不明の気色悪い肉塊が力尽きるまで苛烈な猛攻を加え続けなければならない
先生とスクワッドは、ベアおばとそれを助ける不気味な化け物に正当な怒りをぶつけて、最終的に正義は勝つんです
醜悪な化け物共は駆逐され、スクワッドは姫を助ける事に成功する。めでたしめでたし
そして無様に撤退していくベアおば。彼女が離れた事で、後に残った肉塊は漸く呪縛が解けて元の姿を取り戻す
肉の怪物が生徒と思しきヒトガタになった事で驚く先生。自分がナニを傷付け殺めようとしたのか理解して吐き気を催すスクワッド
この時点で>>1はヒトとしての在り方を取り戻すんだけど、直前に味わった苦痛がトラウマとして精神に刻み込まれてる
なので先生やスクワッドが近くに居るだけで錯乱・発狂し逃避するようになるんですね。逃避が無理なら即座に自害。それも無理なら永遠に発狂したまま
今回の場合は先生もスクワッドも呆然としているのでその隙に逃げる事ができました。良かったね
正気に戻った時にはブラックマーケットの路地裏です。これから暫くの間、長くも無い生涯を閉じるまでここで過ごす事になるのでしょうね
- 26二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 18:05:05
確かに「命の輝きくん」って名前だけども
- 27二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 18:07:15
ここから入れる保険はありますか?
- 28二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 18:17:56
できればそろそろ先生に一回救ってもらってほしい
まあ数多の輪廻の一回でしかないんですけど - 29前スレ18724/03/25(月) 18:22:13
- 302224/03/25(月) 18:26:42
- 31二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 20:04:22
ミメシスとして復活させたら生前の痛みと経験から絶望の塊になりそう 気力はとうに尽きてるだろうし1周回って無害まであるか?
- 32124/03/25(月) 20:30:14
ばにたすばにたーたむ...
マダムに爆薬付きの首輪をつけられてしまった...
正直コレぐらいなら無理に外しても問題はないのだろうけど...痛いのは、嫌だ...
...マダムは私という成功作ができたのに味を占めて、新たな私を生み出そうと成績の悪いアリウスの生徒を数人消費したらしい...
...ごめんなさい。私が生きたいだなんて思わなかったら、きっとあんな死に方しなくてよかったよね...
私、あの時死んでおけばよかったんだ - 332224/03/25(月) 20:40:08
大丈夫やろ。
肉壁としては使えるんやし。
それで相手が躊躇してくれるなら万々歳。
してくれなくても盾には使えるんやから。 - 342224/03/25(月) 20:43:03
- 35二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 21:01:59
死にかけのところをね、丁度良く先生に会って逃避しようとしてうまく頭ぶつけて車椅子の上で「あー、あー」としか言えなくなるけどみんなお見舞いに来てくれるし長生きするのが救いなんですよ。救いです。
- 36二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 21:07:15
- 37二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 21:52:21
元の体に戻れたなら友達の分までちゃんと生きなきゃだよなぁ 折角自由になれたんだしもっと喜ぶべきだと思うんだ
- 38124/03/26(火) 01:52:04
- 39二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 05:46:30
最悪のパロディだw
- 402224/03/26(火) 08:54:05
- 41二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 11:39:27
- 422224/03/26(火) 14:43:23
そうだ。
リンネちゃんでブルーピーコック作ろうぜ!
遺体はいくらか残るだろうし使える部分はツギハギしてまた新しいやつ作れるだろうし。 - 43二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 14:46:07
知らんかったから調べたけどナニコレ…怖…
- 44124/03/26(火) 14:49:42
- 45二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 16:47:41
- 46二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 18:55:45
- 47二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 19:25:59
変貌後に世話係をやる娘になりたい。特に優しくするでも酷い事するでもなく淡々と事務的に部屋の掃除とエサやりをするんだ
- 48二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 20:57:29
- 49二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 21:09:27
- 50二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 21:21:19
- 51前スレ5524/03/26(火) 21:34:47
- 52二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 22:17:48
- 53前スレ5524/03/26(火) 22:20:16
- 54二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 22:32:34
ただの掃除係で、リンネと関わりの薄かったおれとは違うスクワッドの連中から聞いたが。あいつは、昔は気丈に振る舞う明るい星みたいなヤツだったらしい。
今じゃ独りぼっちで、周りにビクついて誰ともゲームを楽しめない。
風に吹かれて飛ばされるホコリみたいな―――
そんな、目を話した瞬間消えてしまうような。そんな存在になっちまったってさ。サオリがすげぇ表情で言ってたよ。
(世話役の元アリウス生徒の独白より) - 55124/03/26(火) 23:54:37
- 56124/03/26(火) 23:57:02
- 57前スレ18724/03/27(水) 00:01:25
- 58124/03/27(水) 00:03:02
- 59二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:04:36
46、47、54の者です。とりあえず前半できたので投下しまーす
- 60124/03/27(水) 00:05:57
wktk
- 61二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:06:24
〜世話役ちゃん邂逅編→前スレ173まで〜
いけ好かないマダムに呼ばれて「コレ」を初めて目にした時はビビった。
おれやそのへんの仲間も被ってる安物とは違う、姫やらごく一部のユートーセーが被ってる上等なゴツいマスク……をちょいと豪華にしたようなでけぇガスマスク、ひどい臭いをまき散らす土色の肌。何よりおれはソイツの頭上に目が行った。
ヘイロー。生徒の全員にそれぞれの指紋とかみたいに個別のものが浮かんでる――別にフツーのコトだから別段気にしたことは無かった。が、このときだけは別だった。地球儀みてぇに立体的で、ガキがクレヨンでなぐり書きしたような、脱皮に失敗した生き物を思わせるとでも言おうか。とにかく異様な見た目でトリハダがたった。
「貴女にはコレのお世話をしてもらいます」 軽く放心していたのがマスク越しにでもバレたか、少しニヤついていたベアトリーチェに声をかけられ、おれは返事をする。
「世話、ですか」
「えぇ。どうやら貴女はそれなりに訓練の成績も良いようですし、どうです? 約得でしょう? 厳しい日課の一部を掃除の時間で潰せるのだから。私も鬼ではありません、優秀な者には相応の対価を用意します」
「!! いえ、そんな……しかしマダムのご命令ならばその役、ありがたく……」
「ふふふ……貴女のその世事が上手い点も私は評価していますよ? では、よしなに」 - 62二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:07:46
「コレ」の世話を任されて数週間。ベアトリーチェにも言われた通り、おれは正直この仕事は約得だと思っていた。適当に用意されたデッキブラシやらで部屋中の異臭を放つナニカの肉や皮を引っ剥がしてまとめ、鎖で繋がれたこのバケモノの体を水をくぐらせた薄汚れた布で拭く。そして決まった時間にマスクを外してやり、水で溶いた携帯食料の汁をコイツの口に突っ込む。
初めの数日間は生きた心地はしなかった。得体のしれない化け物、しかもあの女の実験動物なんて何をしてくるのかと警戒したものだ。が、どうやら抵抗などしないばかりか、外見によらず妙に大人しい。慣れれば毎日の生傷の耐えない殺し合いごっこよりも数段ラクなものだ。
「●>‥/〙_¥◇♣‥︼♤︼+―〕▽№…………」
「あぁ? なんだ、メシならもう終わっちまったぜ」
代わりに、仕事が始まった頃から変わったこと。それはコレが何やらモゴモゴ喋る事が増えたような気がする……という点だ。どこなく女の声っぽい何かの鳴き声?を放つが理解はできない。そもそもコミュニケーション目的の物か、それともこの生き物の生理現象なのかもわからない。適当に相槌をうつなり返事を返してやる日々が続く。
こいつの正体が、一昔前に姿を消し、ベアトリーチェにイジられまくった生徒の成れの果てと知って。成行きからおれが病院にぶち込む事になるのは、この時は当然ながら想像すらしていなかった。
- 63二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:10:37
何ヶ月か経過して、わかった事があった。
部屋に散乱する腐敗臭のするものはこいつの体の一部だということだ。窓も何も無い部屋だから、てっきり糞尿でも撒き散らしているのかと思ったが、マダムがコレを使った実験を目の当たりにして理解する。
刃物で切られようが撃たれようが、うめき声を上げて苦しみこそすれ、凄まじい速さで傷が治る。が、その代謝の副産物なのか、こいつは同時に怪我をした、しないに関わらず体の全てが垢のように腐り落ちるわけだ。
なるほど、どうりでゴミが溜まるわけだ。それに、こんな薄汚い場所を仕切っている割には潔癖症気味なところがあるマダムなら、こんなものを自分で片付けるという考えなど思いもしないだろう。というわけでそれなりには出来るおれに、「休憩」代わりのラクな仕事として充てがったというワケだ。あの女らしいなと思いつつ、今日も決まった時間に部屋を片付けて餌付けをする。
それにやはり悪い仕事では無い。必要以上の体の酷使が多少無くなったおかげかここ最近訓練にも身が入るし、掃除係だからとガスマスクも良いモノに変わった。
正直、生まれつきの鼻炎気味な鼻で臭いに対しては強い自覚はあったが、コレのお陰でより一層掃除が捗る。無心で打ち込める仕事が好きなおれは、ほんのちょっぴりだがコレの世話に楽しさを見出し始めた。
もちろん、そんなコトを表に出すほどおれは馬鹿じゃない。世渡り上手を目指すための嘘と演技は磨きをかけているつもりだ。何もかも諦めているように見せかけて、いつかは勝ち馬に乗って生き延びる。それだけを考えて生きて来たのだから。 - 64二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:13:30
『=」 【】 “) /(』
「なんだこりゃ」
部屋に入ってのおれの第一声だ。やはり何か言ってくるコレに適当な返事……というよりも独り言を呟きながら掃除の仕事と訓練を続ける日々だったが。ある日、部屋の壁に妙なラクガキが現れた。
犯人など当然一匹しかいない。マダムや他の仲間もたまに入る部屋だがやる意味がないし、しかもいつも片付けている血で描かれている。一体何がしたいのやら、コレは自分の血や体液で壁を汚していた。余計なことしてくれやがって。ため息交じりにおれはバケツで壁に水をかけてお粗末な壁画を消す。
「♣√︹○¡>€(‰€⚪€‘!!」
「うおっ、何だよビビらせやがって。メシか、待ってろ」
壁掃除をしていると枷をはめられた四肢を揺らしてカチャカチャ音を立て始めたコレに、おれはため息交じりにエサをやる……のだが、どうにも様子がおかしい。最初こそ夢に出るほど恐ろしかったが、見慣れたおかげで何も感じなくなった潰れた粘土みたいな顔をブンブン振って食事を拒否するのだ。
「♣◐◐3>◐••^〙●〙⬜^‥\♤【◇!!」
「おっ……てめっ、動くな、こぼしたらおれが文句言われんだよ」
「悪く思うなよ」 何が嫌なのか知らなかったが、おれはコレの鼻面を鷲掴みにして無理やり動きを封じ、口と思しき穴にストローを差す。
「暴れるのが悪いんだからな。すまんが無理やり飲ませるぞ、訓練に遅れる」
ボトルを潰して無理やり中身をコレの口へ送る。生き物だろうからストレスが溜まって変なことしたりするってコトか? だがあいにくお前の事情を組んでやる余裕も義理もない。おれは淡々とエサやりを終えると、手早く残っていた掃除を済ませて部屋を後にした。
- 65二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:16:11
「………。……!?」
あれから何度か、というよりもほぼ毎日アイツは壁を汚す事が増えたが。その日、壁面に現れた物に、おれは言葉を失った。
『凹 ロ ツ て』
理解できた。いや、しないわけにはいかないと言ったほうが正しいかもしれない。
コロシて。今までで一番文字に近いそれが、おれにはそう読めた。コレは、どうやら自殺願望があるらしかった。
「……………………」
カベをじっと見たあと、ソイツに視線を移す。おれはソイツのマスクを外して素顔を見た。
心なしか、表情など無いに等しい造形の顔面が笑っているように見えた。言葉がわかり、使い、喜怒哀楽らしきものも備わっているのを察しておれは驚いていた。
支給品のグレネードランチャーとは別で、幼い頃にゴミを拾って作ってからずっと持っているジップガンをソイツの眉間?に向ける。 - 66二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:17:12
「コレがお望みか?」
「……………………」
「……悪いな。できない相談だ」
自慢じゃないがこの粗末な銃は手塩にかけて改造を重ねている。精度は劣悪、まっすぐ弾を飛ばすのも難しいガラクタだが、無駄に大口径で不意打ち狙いの爆発力だけはある……が、アレだけの再生能力を突破して殺し切る自身は無いし、何より――
「この環境はクソだし、正直マダムもあんまり好きじゃねぇ。が仕事を請け負った以上こなすのがおれだ。そしてお前はマダムの所有物。あいつの私物に無許可で傷をつけるほどの勇気がおれには無い」
「…………………」
「だけど、1つだけお前に「イイコト」してやる。明日を待ってな。悪いようにはしねーヨ」
「……?」
正直、おれは何をやっているのだろうかと内心独りごちる。言葉が通じているかは知らないが、何となく表情がコロコロ変わった気がするのでたぶんわかっていると仮定する。それに何より、ある程度大人しくしていてくれて、掃除の時間という仕事とはいえ落ち着いた時間を提供してくれるこいつに情が湧いたのもあった。
キョトンとしている気がするそいつを尻目に、いつも通りに掃除を済ませて部屋を出る。 - 67二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:19:36
「今の時期は冷え込むからな……部屋の中も、寒いだろ?」
「ジサツの手伝いはできねーけどよ、温めてやるぐらいはできる。マダムにはナイショな」
部屋に入ったおれを見て怯ていたそいつへ、いつも体を拭くのに使うボロ切れをつなぎ合わせて作った服モドキを着せる。どうやらコレはおれの言った「イイコト」というのを実験の拷問か何かと勘違いしていたようだ。冷たい人間と見られるとは心外だな。まぁ、間違いでもないが。おれはマスクの下でも無表情を作りながら続ける。
見た目は悪いが防寒性は折り紙付きだ。野営に使えるキャンプ用品のゴミから剥ぎ取った素材だし、何より自分で使った経験がある――
――すっかり、どこか愛嬌すら感じる化け物の世話にも慣れてきた頃合いだった。唐突にマダムに呼び出しを食らい、おれはアイツと仲良くやっているのがバレたか?と思いつつ、用意していた言い訳を複数パターン思い浮かべながら歩みを進めた。 - 68二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:21:45
このゴミ溜めみたいなアリウスでも比較的キレイなベアトリーチェの部屋に入る。あいも変わらずイチゴの怪物みてーな酷い顔だな。そんなように思っていると、女は口を開いた。
「掃除の仕事がずいぶんと板に付いてきたようですね。それに、訓練の成績も上がっているとは?」
「は、全てマダムのお陰です。有難きお言葉」
「少し聞きたいのですが、貴女、アレに服を着せましたね? 私が頼んだのはあくまで世話と掃除。余計な施しなど頼んだ覚えはありませんが」
ホラ、やっぱり来た。マスクを外して素顔を晒しているのが少しだけ不安だったが、おれは真顔の仮面を表情筋に貼って言い返す。
「お気に障ったのなら、申し訳ございません。しかしアレは服ではありません。布で包んだ方がラクなので付けました。中身に「垢」が落ちるんで、引っ剥がして捨てた後にまた着せれば床が汚れる事も減りますし、何より臭いも多少は弱くできるしで効率的です。余った時間は自主訓練を増やそうかと」
「ふむ? 続けなさい」
「は。それに、掃除のたびに資源を無駄遣いするよりも、限りある物資を有効活用すべきかと思いまして、あのような行動を取りました。お叱りは受けます、すぐにやめろというのなら今すぐにでも前のやり方に……」
「いいえ、なるほど、わかりました。……杞憂でした、まともな神経をしている人間があんな怪物に情が湧くはずがありませんもの、つまらない事で呼び出したこと、許して頂戴」
「そんな、私ごときに勿体なきお言葉」
要件は以上よ、下がりなさい。ベアトリーチェの言葉に部屋を出る。
…………やはり、あの女は抜け目なく生徒の事を注意深く観察し、視ている。一体何をするつもりなのやら。
道すがら、ひび割れた壁掛け時計が目に入る。ちょうど掃除の時間なので例の部屋へと向かった。 - 69二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:24:53
とりあえずここまで。ベアおばここまでチョロいか??? と描いてて思ったけどこうでもしないとバッドEDから抜け出せねぇ気がするぜ!
- 70二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 00:26:14
だが安心しな 俺がわっぴ〜!エンドを用意してやるよ
- 71二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 05:54:49
サクラコ様ステイ
- 72二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 06:33:36
- 73124/03/27(水) 08:39:58
- 7422及び7224/03/27(水) 08:44:07
- 75二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 09:33:45
- 76二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 17:03:15
何もかもぐちゃぐちゃに……
- 77二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 18:17:43
お世話係の瀬羽カカリちゃん(適当)がどうにかしてくれるはずだゾ
- 782224/03/27(水) 18:53:11
今ふと思いついたことー
獣血の丸薬リンネちゃんに接種させようぜ! - 79二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 19:13:02
続き書いてますのででき次第投下。しばしお待ちを
- 80124/03/27(水) 22:37:24
- 81前スレ18724/03/27(水) 22:46:03
- 82二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 22:46:31
よう、先生。リンネは寝てるから、そこからなら今は大丈夫……だと思う。
皮肉なモンだよな。幼馴染のスクワッドとアンタみたいな優しい大人とはマトモに話せねぇのに、おれみたいな人でなしとは会話になるんだ。
……おれは優しくなんかねーよ。生き残りたくて引き受けてたのが、「あの姿」になってたリンネの世話だっただけだ。……最初からそこそこ仲良くやってて良かったぜ。もし、掃除係がサオリとかだったらこじれただろうナ。
っとぉ、そろそろ目が覚める頃合いか。…………先生。あいつらに伝言を頼む。「まだ、会わせるワケにはいかねー」って言っといて。悪い、早くあっち行ってくれ。ニオイとか勘みたいなモノかな。大人が近くに居るだけでリンネってうなされるんだよ…………
(世話役の元アリウス生徒の独白より) - 83二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 22:53:41
メタルギアみたいに録音テープを入手することで聞けそう
- 84二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:04:14
世話役ちゃん中編できた。投下シャス
- 85二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:05:57
〜世話役ちゃんと真リンネ邂逅〜
「……………………痛ぅ」
酷い事しやがる。クソマダムも、姫を助けようと先生とやらと乗り込んできやがったスクワッドも、そしてどっからか来やがった聖園ミカも。
周りで気絶している奴らに混じり、気を失ったフリをしながら身体中に奔る鈍痛に顔をしかめる。
要人や条約会場を襲撃するときのタイミングで、地上の不良どもからカツアゲした金で買ったコンビニのスナイパーライフルはグチャグチャのスクラップ。正直、痛めつけられたよかコッチのが悲しい。おれは人の気配が無くなり、爆発音と銃声が遠のくのを確認してから、瓦礫の山へ匍匐して身を隠す。
聞き耳を立てていたが聖園ミカはミメシス軍団の迎撃へ、センセーとスクワッドはマダムの所へと走っていった。気は進まないが、おれはスクワッドを追うことにした。
なんとなく想像はつくが、もう、アリウスは終わりだ。シャーレの先生の噂はおれでも知っているし、その強さは実際に見ている。土壇場での判断力、よくわからないが「カード」とかなんとかの力。ベアトリーチェは終わりだ……が、仕事は仕事だ。頼まれた以上足止めか始末はしなければならない。
残った武器はやられた奴から引ったくった支給のグレネードランチャーとサブマシンガン、お守り代わりなジップガン。ハッキリ言って精鋭中の精鋭なあの3人に勝てる気がしないが、まぁマダムに気を取られているところに不意打ち一発ぐらいなら入れられるだろう。そんな考えでスクワッドが通ったであろう一本道を急ぐ。
「めんどくせーな……」
ふらつく足に鞭を打ち、駆け足で儀式場のある場所目指して走る。 - 86二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:08:48
おれが到着した頃には、すでに戦闘が始まっていた。
眼の前の敵に集中してくれていたおかげで、どうやら敵味方全員、侵入してきたおれに気がついていない。高い場所のステンドグラスの手入れか何かの目的用に作られたと思われる壁面に固定されたハシゴを登り、広間の2階に身を潜める。
「! アレは……」
不意打ちなんてものは、当然だが一発限りのチャンスに全部を注ぎ込む戦い方。全くこちらに注意の向いていないのをいい事に、おれは様子を覗うついでにマダムとスクワッドの戦闘を見物することにした。
ベアトリーチェ……と思われる、気色の悪い花みたいな化け物の手前に陣取るもう一体の怪物に目が行く。
見間違えるはずが無い、何ヶ月も世話をしてやったアイツだ。「他者の負う傷を肩代わりする」アイツをスクワッドのサンドバッグにして、自分だけは安全地帯から良いように相手を嬲る。吐き気がするほど知っているあのクソアマらしいやり方だ。
「気に食わねぇ。」
気に食わねんだよ、そーゆーの。
自分の中で、何か切れてしまったらしい。オレは先生とサオリに向けていた銃口を、無意識にベアトリーチェに向けていた。 - 87二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:11:05
ただの一発、正直、自分でも何を考えてやっているんだと思ってしまう一撃が戦局を傾ける。
本格的に見物する前からひと目でわかったが、怪物は猛烈な攻撃に晒されて気を失う寸前に見えた。
全身に殺気をみなぎらせてボロボロのくせにやたらめったらと撃ちまくっているサオリ、ダルそうに見せてその実サオリと同じく可視化されそうなレベルの気迫を放っているミサキと、おどけているように見せて寒気がするような冷静な狙撃をしているヒヨリ。
3人が各々持ちうる火力を総動員させて攻撃しているところへ、オレはダメ出しの一発を放ったわけだ。
とうとう許容できる限界を超えたのだろうか、アイツは気を失ったのか、その場に地響きが鳴るレベルでバッタリと倒れた。
「終わった、な。」
オレとスクワッド、後は実験に参加していた何人かの生徒だけが知っているあの化け物の弱点……というよりも、「特性」があった。 - 88二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:12:25
『細かい操作方法などはそちらの生徒に効きなさい。それでは。』
『チッ、面倒くせぇことばかりおれに押し付けてきやがるな。まぁいいがな……』
『スクワッド、おれはそのバケモンの世話をやって知ってる性質がある。マダムから頼まれたからには説明はしてやる』
『見た目はこのとうり、まぁ良くはないわな。けど別にこっちを取って食ったりはしないし大人しい。指示を出せばやれることはやってくれるし、右を向けば右を向く知能はあるらしい』
『あと今見た通り、とんでもねー再生能力と、よくわからん超能力?がある。だけどな、コイツだって生き物だ、呼吸もするしメシも食うし代謝がある……過剰なストレスをやれば気絶してオちる』
『理屈は知らねーけど、ありったけの火力をコレに押し付けてみたりしてみろ。コイツの異常性はあくまでコイツが「起きてる」時だけ発揮される……わかったか。あんまり過信すんなよ、姫のために有効活用すんならな』 - 89二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:14:02
つい何日、何週間か前にサオリ達に自分が言ったことを思い出す。
死と隣り合わせの劣悪な環境で生き残ってきた連中だ、当然覚えているからこんな無茶な総攻撃を敢行していたんだろう。健闘したところへのオレの攻撃もあり、ぶっ倒れた怪物に少しだけ士気が上がっているように見えたその時だった。
アイツの頭上に浮かぶ立体的な崩れた毛糸玉みたいなヘイローが一瞬眩しく光った。かと思えば、耳が潰れるような高い音を放って砕け散る。
「!?」
死んだ、のか? アレだけ何をやっても痛がってるだけだったアイツが? 衝撃的な物を見てオレも含めて全員が硬直していたが、不可解な減少はまだ続く。
怪物の放った光と、砕けたヘイローの粉塵を浴びたベアトリーチェが苦しみ始めた。体がめちゃくちゃに変形し、その場にのたうち回っているのがよく見える。
まるで、肩代わりされていた痛みがそのまま反射されて返ってきたみたいだ。何となく、アイツの身じろぎに似た動きをしていたベアトリーチェに、オレはそんな感想を抱いた。 - 90二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:16:03
放心している間に事は進んでいく。何となくでマダムを撃ったオレは、また何となくで下に降りて姫が助け出されたりしている様子を見ていた。
これから、どうなる。何になる。先生はなにか知っているふうだったが、得体のしれない首なし男と逃げた、よく知っている外見に戻ったベアトリーチェの憔悴しきった顔が嫌に印象に残る。
熱を帯びていた思考が冷めてくると、虚無感と鈍痛で体を動かすのが億劫になってくる。そんなときだった。
死んでいた、腐臭を放つ怪物の肉体が。閃光弾なんて生易しく感じるような強烈な光を放ちながら崩れ落ちていくのを、オレを含めた全員が驚愕しながら眺める。
オレは、何も出来なかった。眼の前で広がった光景に息を呑み、ただ呆然と立ち尽くす。
その、崩壊していった「中身」から。透き通った白い肌と髪を持った女が、ズルリと吐き出されるように出てきた。
「「「「「 」」」」」
見覚えはある。名前は知らないが、スクワッドの奴らと昔つるんでいた生徒のはずだ。何年か前に行方不明になったのも話だけは知っている。言葉が出ないとはこのことか。何も知らない人間が見れば笑いそうな顔を、この場にいた全員がしていただろうか。 - 91二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:18:36
「リン……ネ……なのか……???」
最初に口を開いたのはサオリだった。救助された姫含め、スクワッドの4人……いや、先生も動揺して体が震えているのが遠くからでもわかる。
その場に脱落し、膝をついて持っていた銃を落としたサオリに、オレは唖然とした。いつも冷静沈着にして冷酷非道、戦闘マシーンとしか言いようが無いあいつのあんな姿は初めて見たからだ。
「し、しっかりしろ、意識はあるか!? け、怪我は……」
さっきまでは殺すつもりで撃ちまくった相手を気遣う姿は見るやつによっては滑稽に写りそうだ。よくわからないことが起こりすぎて変な事を考えていたときだった。
肉塊から出てきた女を……リンネと呼ばれていたそいつが、目を覚ました。顔は抱きかかえていたサオリやそばに居たミサキが影になってよく見えないが、ヘイローがついたので起きたことはわかる。
「………………………。」
中心に輝く星。それを起点に衛星のように共通点の少ないデザインの4つの星が回っているような……もっと簡単に言えば、特に関連のない人間4、5人のヘイローを組み合わせたコラージュのような。バケモノのときとは違うものが、リンネの頭上には浮かんでいる。
綺麗だ。オレは、初対面のときとは真逆の感想が思い浮かんだ。 - 92二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:18:52
いいね 口角が下がらん
- 93二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 00:21:03
とりあえずここまで。眠いからわっぴ〜!エンドは後日に持ち越しだ
- 94小鶴1リンネ24/03/28(木) 02:09:27
- 95二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 02:56:09
期待せざるをえない
- 962224/03/28(木) 07:07:08
- 97二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 07:46:07
世話係ちゃんの名前も決めて欲しい
- 98前スレ18724/03/28(木) 14:41:24
書けたので投下ァ!
今日は四話投下します - 99前スレ18724/03/28(木) 14:43:27
前スレ>>136と前スレ>>144の前者を基に、拷問に耐えられず記憶を失った後に生き残った世界線
(時系列はエデン条約前、先生がティーパーティと初めて接触する直前)駄文でもよければ見届けて下さい
先生との邂逅編
「おい!てめえ!なんでこんなトコで寝てんだ!!」
うるさい。なんで暴力を振るわれなければいけないんだ。
「銃も持ってねえ、金も持ってねえカスが!なんで生きてんだよww?」
...またボコボコにされた。金なんて持ってないのに。持ち歩いてた金は昨日、お前らに全部奪われたんだよ。
私にはなにもない。自分の名前も、今までどこにいて、何をしていたのかも、覚えていない。
記憶がないんだ。でも、とてつもない苦痛を味わった事だけはぼんやりと覚えている。
自分の来ている制服を見てみよう。
[a r i u s]アリウス。どうやら私はアリウスという所にいたらしい。そこに行けば、私を覚えている人もいるのだろうか。
...腹が減ったな。「はぁ...」とため息を吐きながら、ゴミ箱を漁ってまだ食える食べ物を探す。
あった。パンだ。多少カビている気もするが大丈夫だろう。私の神秘で車に轢かれようと、腕が飛ぼうと治ったんだ。
腹を下した所でどうということはない。
(そもそも私はなんであんな所で倒れていたんだ?)
パンを食べながら考える。...いや、考えても仕方がない。
今はただでさえ、生きているだけで精一杯なのだから。
しかし...本当になぜこうなったのだろう。なぜ私こんな路地裏で、あんな不良に虐げられなければならないのか。
私って......何なんだろうか...生きてる意味って...あるんだろうか?
- 100前スレ18724/03/28(木) 14:45:01
今日は、ヘルメットを被った連中の手伝いをして金を稼いだ。
奴らは犯罪をしてるクズだが、金払いだけはいい。
銃を持ってない事を明かすと、理解できないものを見る目をされたが...
銃を持ってない事ってそんなにおかしいだろうか?
どうせ死なないのだから、接近戦に対応できる鈍器の方が理にかなっているのに。
さて、今回稼いだクレジットだが、何に使うか...
当面の食料を買うのに使おう!久しぶりに普通の飯が食えるかもしれない。
オンセンカイハツダ! ナンダコイツ!? コレイジョウアバレサセルナ!!
...なんだ?やけに騒がしいな。
銃声と爆発音がする。
「ハーッハッハ!!ここならいーい温泉ができそうだな!」
その時、知らない声が後ろから聞こえて――
何が起こったんだ...
瓦礫の中で目が覚める。周りが燃えていて、正に地獄絵図だ。
クレジット...金は...瓦礫に埋もれたか、炎に焼かれてしまったか...
自分が作った寝床もめちゃくちゃになっていて、もうあの場所は使えないだろう。
悲しむのは後にしよう...今は私を爆破した女に怒りをぶつけてやる。
私は近くに落ちているバールを手に取り、それを同じ声で高笑いを続ける女に振り下ろした。 - 101前スレ18724/03/28(木) 14:46:30
「ぶっコロす!!」
私は全力でバールを振り下ろすも、その渾身の一撃はガードされてしまう。
というよりも、速度の乗ったバールの方が、目の前の女の耐久力に耐えられずぶっ壊れてしまった感じだ。
だが、バールは更に鋭利な刃物に近い形状になった。
「おや?誰だ?私は爆破で忙しいんだぞ!」
問答無用。このバールをお前に突き刺してやる。
「向かってくる速度 だけ は速いな?」
わざわざ 「だけ」 を強調してくる。いちいちイラつくな、こいつ。
「チッ。」何度も何度も刺そうとするも、全て避けられてしまう。こいつは強いな。
「そろそろ終わりでいいか?私は温泉開発で忙しいんだ!」
今日でその”温泉開発”とやらができなくなる訳だがな!
今までの働きが全部無に帰したんだ。お前を無傷で逃がしてなるものか。私は更に距離を詰めた。
「面倒くさいな。言っただろう?私は温泉開発で忙しいんだ。」
「さようならだ。あんたが誰かは知らないが、もう会うことはないだろうな?」
そう言うと女は銃を構えた。そして私の脇腹に、パンッと一発。
私は目の前の女に銃で撃たれてしまった。銃弾は私の腹を貫通する。
「がっ......」
「さよならの挨拶と一緒に一発お見舞いしてやっただけなんだが...ここまで脆いとは。」
だが、この程度の傷なら――
ボココ、と音を立てて腹に空いた穴が塞がる。
「なるほど。脆い代わりに、その傷の再生速度で、バランスは取れているのか。だが、まるで化物だなぁ?その再生能力は」
そうだな、化物だ。四肢が欠損しても四肢が新しく生え、負った傷がすぐに治癒する。そんな存在を人は「人間」と呼ばないだろう。記憶もない。
だが、私は化物なりに生きていたんだ。たまに日銭を稼いで、食料を買って。その全てをお前はめちゃくちゃにした。
許せるわけがない。お前は無事では済まない。人、いや...化物を激怒させた代償を払え。 - 102前スレ18724/03/28(木) 14:50:10
「......」
温泉開発部が暴れているという通報を受けて来てみれば...
ブラックマーケットで、見知らぬ生徒と温泉開発部の部長...カスミが戦っている。
はぁ...エデン条約の調印式が近いというのに...なんでゲヘナの外で騒ぎなんて起こすのかしら...
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「本当にしつこいな!私はお前を爆発に巻き込んだだけじゃないか!」
「財産と食料が消し飛んでるんだぞ?」
逃がすものか。壁を破壊してでもお前を追跡し続ける。お前が捕まるまで。
女との距離が縮まっていく。あと20m,15m12m,10m,5m...
捕まえた。
その時、
「...温泉開発部がブラックマーケットで暴れてるっていうから来てみれば...」
「一体何をしたのか...教えてもらえる?温泉開発部部長...鬼怒川カスミ。」
「カスミ!!あの二枚の写真を返すのです!!」
白いモップのような髪をした少女と、横乳を露出した女が現れた。
私を爆破した女はモップ髪の少女を見ると、次第に顔が青ざめて行き、
「ひえぇえええええぇぇえッ!!?ふ、風紀委員長!?なぜここに!?」
と、パニックを起こした。そして、モップ髪の少女が話し始める。
「カスミ。あなたはブラックマーケット内で暴れ、他学園の生徒に危害を加えた。そうね?」
「ち、違うッ!確かに爆破はしたが...その後私を執拗に追ってきたのはコッチだ!コッチも私に攻撃してきた!!」
「あなたは無傷、そっちの子は重傷。...私にはあなたの方が悪い様にしか見えないのだけど?」
「う、うぅ.........」
「カスミ、あなたを連行させてもらう。さて...」
そして少女は私の方を向いて、
「ごめんなさいね。あなたにうちの生徒が無礼を働いた。責任は私にあるわ。」
そういうと少女は、怯えている女を引きずって去っていった。 - 103二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 18:17:43
んふふ、いいねぇ……
- 104二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 18:19:51
- 105二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 19:10:17
1つめは世話係、か
- 106小鶴124/03/28(木) 19:58:25
- 107二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 20:43:34
『お〜いヘルメット女。おい、生きてっか?』
『う、ぐ……ぅぁ……?』
『よかったァ。悪いな、人のことぶん殴んの久々で加減間違えちまった。いやぁ悪い悪い』
『ぁ、ぁ……! な、何する気だてめぇ……』
『何する気だってw そりゃこっちが言いてぇよ。何もしてねぇのによ、お前後ろのアイツに襲いかかったじゃねーか。ほら、あの車椅子の子だよ。オレのダチなんだ、抵抗ぐらいはさせてくれよぉ』
(鈍い打撃音と、ヘルメットが落ちる音)
『ごぉっ!? がっ、ハッ……』
『痛ぇか? 痛ぇよなぁ?』
(リンネから少し離された位置で椅子に縛られていたヘルメット団構成員。世話役に殴られて咳き込む。しばらくして前に向き直ってから、世話役はアイスピックを取り出す)
『!?』
(一思いに振り下ろされる凶器……を、寸でのところで椅子ごと後ろに小さく跳ねて構成員は避けた)
『な? 怖いだろ? 死にはしないかもだけど、痛いってのは怖いからな。痛めつけても意識はハッキリさせておく……人間怖いって思った相手には口が軽くなるもんだ』
『ひ、………ぅぅ………』
『さて、これで情報が引き出せるな。ブラックマーケットって当然知ってるよな? 色々教えてくれ。誤魔化しもおとぼけもオレには通用しないぞ。これ以上アザを増やされたくなかったら……なぁ?』
〜とある不良が隠し撮りした動画より抜粋〜 - 108前スレ18724/03/28(木) 21:59:38
- 109二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 23:54:55
今誤字脱字チェックしながら進めてますがもう少しで世話役ちゃん中編(その2)できるんで投下。
名前はとりあえず他の方の案とかは無さそうなんで真ん中を取って渡(わたる) タクミとしてみます。 - 110二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:25:58
〜世話役ちゃんとリンネの逃避行〜
数秒にも満たない短い時間だったが、リンネとやらが目を覚ますまでが妙に長く感じられた。こっちからは背中しか見えないとはいえ、昔なじみが生きていて、しかも目を覚ましたとあってスクワッド連中が嬉しそうなのはなんとなくわかる。
静寂を破ったのは、リンネの行動だった。いきなりサオリが後ろに倒れる。何事かと思ったが、どうやらあの女に突き飛ばされたようだ。間髪入れずに悲鳴に近い声がこちらまで響いてくる。
「や、やだっ!やめてッ近寄らない…でっ……ち、違う……終わった事、終わった事なの。今だって助けて、くれて、なのに、わたし……」
「な、なんだ? どうしたリン「いや、やだっ、ああああぁぁぁぁ!!」
「!?」
錯乱していると言って過言ではないだろう。リンネは呂律の回っていない舌っ足らずな悲鳴を上げて、あろう事かオレの居るところへ走ってきた。おぼつかない足取りで先程まで爆弾飛び交う戦場跡を走ったものだから、案の定床の段差に毛躓いて転びそうになる。オレは咄嗟に物陰から出て壁になった。
とす、と軽い音が響く。リンネが倒れる方向に軽く体を傾けて支えてやった。が、しかし当然スクワッドと先生に見つかり視線を受ける。
「あ、アイツ………!」
「リンネちゃんのお部屋の掃除をしてた………」
向けられたのは敵意だ。当たり前だろう。さっきは切羽詰まりすぎてオレの支援に気づいていなさそうだったし、ならばマダムの伏兵として追いかけてきて隠れていたとみなされたに違いない。となると、相手からは幼馴染の子を人質に取ったように見えるだろうな、と他人事のように考える。 - 111二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:28:29
アリウスの人間はベアトリーチェが来てある程度たった期間からはみな一様にガスマスク姿だ。が、スクワッドやオレを含む一部の優等生は多少上等なマスクやら服やら貰えるので、容姿という点では周りから浮く。
悪臭のきつい場所の掃除係としてやってきたオレはそんな中でも一際目立つ仮面を被っているから、アイツらからは一発で誰だかバレただろう。今胸で啜り泣いているコイツが化け物だったときの動かし方やらで関わってもいるから素顔も割れている。さて、どうしたものか。逃げる算段を立てていると、サオリから怒号が飛んでくる。
「渡 タクミ!! その娘から離れろ!!」
「…………………。」
「何か言ったらどうなんだ!? 返事をしろ!! 渡 タクミぃ!!」
リンネ。コイツを引き渡せば、ある程度安全に地上まで脱出できそうだ―――そう、オレが思ったときだった。
「た…す……けて…………」
「!? 〜〜〜ッ!!」
オレにしがみついていた女が、消えそうなぐらい小さな声で呟く。 - 112二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:30:06
目がくらんでさっきは気が付かなかったが、コイツはオレがやった粗末な防寒着を着ていた。ゴミが溜まっては脱がして中をある程度キレイにしてからまた着せてやって……両手の指で足りない回数こなした仕事を、よく覚えている。
体がまた勝手に動いてしまっていた。おれは本当に何をやっている。おれがここに来たのはマダムの仕事を―――
―――いや違う。オレが今やるべきはこいつ―――リンネを連れて逃げる事。そのはずだ。そう、信じたい。
生まれて初めて。自発的にオレは動いていた。その場から弾かれるようにオレはリンネと呼ばれていたその女を抱えて全速力で来た道を引き返す。
「ひっ、嫌「口閉じろ、しっかり捕まってろよ。」
やれる限りの素早い動作でリンネのことをおぶさってやり、オレは走った。 - 113二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:31:34
「待て!! どこに行くつもりだァ!!」
さっきよりも上ずった声が背後から飛んでくる。サオリはいつも必要最低限、オマケに無線越しでも隠密行動を意識してかボソボソ喋っていたようなやつだ。大声を出すのに慣れていないとかで変な喉の使い方をしたんだろう。オレは構わず走り続ける。
「待って、待ってください……お願いします……」
一瞬。足が止まりかけた。人間はアタマの後ろに目など無い。筈なのに、オレにはサオリが涙で顔をベタベタにしている姿が容易に想像できた。
どうやらサオリは追いかけてくる感じではなさそうだった。幾度となく止まってくれと呼びかけられるが、声が遠ざかっていくのがわかる。足音などもないから、ミサキやヒヨリも恐らく追撃には来ていない。
「どうして……? リンネ…………?」
人一人を背負った状態で、気合で瓦礫を蹴飛ばして逃げる。最後に聞こえてきたかすかな声が、オレの耳に届く。耳鳴りのように同じ言葉が何度も脳内を駆け巡る。不快な感覚だった。 - 114二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:32:50
すっかりサオリの声も届かないぐらい離れた頃合い、進んでいると道の先から微かに銃声と爆発音、それに焦げ臭い薫りを知覚してオレは止まる。
しまったな、そういえば後ろは聖園ミカが壁になっているんだった。それに今のオレは敵前逃亡している身、のうのうと首を突っ込んだら両方から袋叩きにされかねない。逃げ道を塞がれて諦めかけたが、オレはふと更にもう一つ思い出す。
そうだ、そうだよ。聖園ミカ、アイツは馬鹿力で壁をぶっ壊してここまで来ていた。じゃあ、外につながる穴が開いてるはずなんじゃ? 果たして予想通り、更にもう少し進んだところ、瓦礫と砂に隠れていたが人一人通れるデカい抜け道が見つかった。
なんだよ、あるじゃねぇかオレにもツキってモノが。おぶさっていたリンネを一旦下ろし、オレは口を開いた。
「おい、少しでいい、歩けるか」
「う、うん……少し、だけ。」
「おう、そっか。いい子だ……お外の空気が吸えるぜ。ガマンしてくれよ……」
一応とはいえアリウスの人間、ガッツはあるらしいな。リンネがよろけているのを見て、オレは一人で邪魔な破片を片付けながらそう思った。 - 115二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:35:31
想定外過ぎるイレギュラーな来訪者だったが、いい方向に持っていけた。感謝するぞ聖園ミカ。そんな事を考えながら、オレは悠々とカタコンベに開いた穴を何度もくぐっていく。
マスク越しではあるが、なんとなくいつもの慣れ親しんだ重苦しい空気が軽くなっていく気がする。地上が近いのだろうか、なんて思っていたとき。背負っていたリンネが話しかけてきた。
「ねぇ。お名前、聞かせて……貴女の……私、知らない、から………」
「……………。タクミだ。渡(わたる) タクミ。どうでもいいだろオレなんぞの名前なんて」
「タクミ……えへへ、そっか、タクミちゃん……私ね、小鶴 リンネっていうの。ろよしく……ね……?」
「……………。へぇ、そうかい。いい名前だ」
「え? そう、かな……えへへ、ありがとう……タクミちゃん……」
…………………………。何年ぶりのことだろう。人の声を……着込んだ服の背中越しの他人の体温を感じて、心が落ち着くなんてコトは。
「ねぇ、タクミちゃん」
「今度は何だ」
「お顔、見せてよ。いつもマスクやら姿だったでしょ? みたいなぁ、どんな表情か。私ばっかりじゃ不公平だもん」
「チッ……いちいちうるせーヤツだぜ」
注文の多い姫様だ。オレは断る理由もないのでガスマスクを外した。 - 116二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:37:37
「わぁ……」
「ンだよ、ブサイクで不満か」
「うぅん、違う。カッコよくて、カワイイなぁって」
「おべっか言ってんじゃねーよ。言われたことねぇよ、白目がちで人相悪いって評判なんだがな」
「そうかなぁ。私は好きだな、タクミちゃんの顔……むっとしてるようで、でも愛嬌もあって……」
「ふん、勝手に思ってろ」
予想外の反応に少し照れる。いかんな、マスク外したせいで鼻炎気味な鼻がムズムズしてきやがった。
埃っぽい場所が苦手なオレは、鼻水が垂れてきそうになって思いっきり啜ってしまい汚い音を出した。
「あっ……ごめん。風邪、なの……?」
「ちげぇよ。埃っぽいとこうなる……昔からコレで大人に怒られたよ。「汚ねぇ音出すな」ってな」
「えっ……あっ、マスク、ごめ……」
「気にすんなよ、それに話は終わってねぇ。……音出すなって言われて、今度は我慢すると垂れてくるだろ。そしたらよ「鼻垂らしてんじゃねぇ」って来る。ホント、理不尽だったぜ」
「そ、そうなんだ……」
「はん、過ぎ去っちまえばただの思い出かもな……出口、近づいてきたな」
ずずっ、と鼻を鳴らす。オレはリンネに向けていた首を絞める前に戻し、光が差し込む場所を目指した。 - 117二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:40:13
「あ゛〜〜ッ! はぁぁぁぁぁ……外か、やっと出れた!」
「わあぁぁ………!」
スクワッドの迎撃に向かえと命令されたのが、確か深夜12時から1時かそこらだったか。外はまだ薄暗かったが、日の出が近いらしい。建物に隠れているが、遠くの空が明るくなっているのが見える。
特別地理に明るいわけじゃないが、この辺りがマズイことぐらいは流石にわかる。アリウス自治区はトリニティの勢力傘下にガッツリと入り込んでいる場所の地下だし、オレたちの存在はエデン条約をぶっ壊そうとした大事件で広く知れ渡ったはずだ。
オレはさっさとサバイバルナイフで着ていた服のアリウスのワッペンやロゴを切り取るなりグチャグチャにえぐる形で消し、とっととずらかる事を決める。
「安心するのはまだ早い。偵察で出たことあるがな、近くにあまり手入れされてねー川があったはず。そこに向かうぞ」
「うん、わかった」
「お前の服……は大丈夫………でもねぇか。はぁ……着替え用意してやるよ、いつになるかわかんねーがな」
こんなボロ切れまとってる奴、退学した不良でもいねぇわな。オレは改めて見ると人が着るには粗末なリンネのボロ布をそう思う。 - 118二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:42:06
だいたい以上に出てからも数十分は歩いただろうか。暗かった空もどんどんと明るくなり、薄紫色の地平線の先が金色に光っている。時間が時間なので人気がまったくない川沿いの散歩道をとぼとぼと歩く。
ねぇ、タクミちゃん。唐突にまた話し始めたリンネに、オレは耳を傾けた。
「なんだ、これから不安だってか?」
「うん、それも、ある……けど」
「?」
「……わたし、逃げちゃった……友達から……みんなから。怖かった、から……また、ひどいこと、されるって、思う、思って………ッ!」
オレに続いてリンネまで鼻をすすり始める。よせよみっともねぇ、お前のせいじゃねぇだろ。オレは言った。
「お前のせいじゃねーよたぶん……スクワッドのやつらもどいつもこいつも、それにオレだってお前がこんなだってのは知らなかった」
「だけど、ど……痛いのは……くる、しいのは…‥ッ」
「…………リンネ、お前の苦しみはオレにはわかんねーよ。オレお前本人じゃねーし、所詮は他人だからな」
こういうヤツにキクのは話し続けること―――これまで生きてきた中で、どこかで聞いたような知恵を使う。オレは喋り続ける。
「友達、か。ならどっかで会えるだろ、その時謝れ。その前に同時にサオリに謝ってもらえ。オレ見てたがあいつらのトコには例の「先生」がいやがったからな、きっとどこかで会えるよ」
歩みを止めず、リンネの顔を横目に見る。朝焼けに照らされたコイツの顔は泣き腫らしてむくんでいても。オレの知る元の姿とは似ても似つかない美しさと可愛らしさがあった。
おいおい、スクワッド。お前ら虚しい虚しい言ってたが、ずいぶん可愛らしいお友達が居たんじゃねーか。オレは内心そう呟いた。 - 119二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:45:54
- 120二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:51:24
- 121二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 00:56:54
- 122二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 01:08:47
- 123二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 01:09:20
困った...リンネちゃんが折れるところもみたいけどタクミちゃんが心おれる姿も見たくなってしまった...
- 124二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 02:12:57
個人的にはタクミちゃんは折れるんじゃなくてリンネちゃんを庇って死んでほしい、リンネちゃんに行ってくるぜ…的なことを行ったあとにリンネちゃんを守って死んだってことを伝えられて、ズタボロになって泣くリンネちゃんが見たい。タクミちゃんを殺した相手がアリスクとかの仲良しだった面子だと興奮する、でも文章のかんじアリスクはそういうタイプの感情じゃなさそうやからもう一人くらい生徒生やせばいいかな?。
- 125二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 02:35:42
- 126小鶴リンネ24/03/29(金) 03:09:08
- 127124/03/29(金) 03:10:02
- 128二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 05:55:40
グッジョブ
- 129二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 07:53:42
(最終章EDでアリスクの次に5秒ぐらいだけ差し込まれる夜空の星(先生)に背を向けて車椅子を押しているマスクで全く表情が見えないタクミと楽しそうにお喋りしてるリンネのスチル)
- 130二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 12:33:27
タクミ「テメェ、何をしに来やがった?」
サオリ「リンネを返して貰おうと思った。渡 タクミ。お前がここに居ると先生に聞いてな」
タクミ「返す? 返すだと?? アイツはテメェらの所有物じゃねぇぞ?? 勘違いしてんじゃねーぞタコ」
サオリ「…………そう、だな」
タクミ「お前らしらねーだろ。アイツ、ツバ付きのキャップやら黒マスク見ただけで過呼吸起こすんだぜ。その薄汚ぇ格好を変えて出直して来い」
こうですかわかりません
- 131前スレ18724/03/29(金) 13:33:23
タクミ
「テメー、どの面下げてここに来やがった?」
「テメー、リンネを拷問して皮を剥いでたらしィな?よく『私の友達だから返せ』なんて友人面してられるな。」
「いいか?リンネはな、お前らに謝りてーと思ってる。でもなァ、できねーんだよ。何故か分かるか?」
「お前ら”アリウススクワッド"と大人を見ると、リンネは無意識に逃げちまうんだよ。逃げ場がなけりゃ自害しようとする。お前も見ただろーが。リンネがお前らにどれだけ怯えてるか。」
「リンネをこんな風にしたのは誰だ?なんでリンネは救われた後でも、こんなに苦しまなきゃならねェんだ?」
「テメーがどれだけ土下座しようが、命で償おうが、リンネが今まで受けた苦しみと失った時間にゃ釣り合わねーんだよ!」
「悪いこたァ言わねェから帰れ...今のお前には、リンネと会う資格はねェ......!」
万病に効きますね間違いない
- 132124/03/29(金) 13:52:43
違うの辞めて!サオリちゃんは、マダムに言われて仕方なくっ...!
っ...ぁ、あっ...いっ...じ......ふゅっ...ふぁっ......ふ、ふー、ふー、はー、ふー...だ、大丈夫、だいじょうだからぁ...(過呼吸)
- 133二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 14:02:00
ありがとうタクミちゃん……君こそがリンネちゃんの光だ
リンネちゃんに注入された、今は亡き親友の皆も君に感謝してるよ
「リンネちゃんを救ってくれてありがとう、君にならリンネちゃんを任せられる」って草葉の陰で喜んでるよ
まぁタクミちゃんには霊感なんて無いから全く伝わらないんだけどね
今リンネちゃんに付いているのが自分なんかじゃなくてその親友さん達だったらもっと……って卑下してるし
「お前にリンネちゃんを奪う資格なんて無い、リンネちゃんを解放しろ、私達に返せ」って顔の無いダレカに責められる悪夢を見る日もあるんだけど - 134前スレ18724/03/29(金) 14:26:35
生存ルートの続きを投下します
今回で邂逅編は終わりです、次回からはエデン条約編となります - 135前スレ18724/03/29(金) 14:28:20
ああ、私のなけなしの全財産。そして私の食料(腐りかけ)。
全てがあったはずの場所は、やはり跡形もなくなっている。
あの女、いずれ私と同じ気持ちを味合わせてやる...
どうにもやり場のない復讐心を燃やしながら、私はその場を後にした。
――これからどうしようか。
最近は本当に運が悪いな...今が人生の最底辺だろうか。まあ、私に前の記憶はないので、生まれた瞬間不幸な目に合っているようなものなんだけどな!ははは!悲しくなってきた。
寝床は最悪なくていい。床でも寝れるには寝れる。睡眠の質は最悪だが、床だと落ち着くし、たまに寝れる。
最近じゃ頭痛がして寝れない日が出てきた。しかも幻聴も聞こえるし...
直近で聞こえた内容は、
五日前。「がああ"あ"あ」
二日前。「いぎいぃぃいいいい!!」
昨日。「痛い、痛い...」
こりゃひどいな。ほぼ断末魔だ。おまけに頭に響くんだよ...ブラックマーケットがいくら治外法権でも、拷問を行うほど非人道的ではないだろうし。
よってこれは幻聴だ。解散。寝るとしよう。
昨日も一昨日も眠れなかったのに、今日も寝れなかったらいよいよヤバいぞ... - 136二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 14:29:37
夢だ。
どうやら寝れたらしい。だがその夢の内容は最悪だ。
私は三人から首を絞められている。顔は分からない。全員血塗れ。
手は他の二人に抑えつけられていて、抵抗しようにもできない。
段々と視界が狭窄していく。最後に他の一人が私の顔を覗き込んで、そして私は意識を手放し──
目を覚ました。
なんで夢の中でも苦しまなければならないんだ。
さて、今日もゴミ箱を漁るとするか...
重い足取りで、今日も私はゴミ箱へ向かった。
「".......!"」
「!?」ダッ
スーツを着た大人と目が合う。
すると、私の体は背を向けて逃げ出していた。
「"あっちょっと!待......"」
が、しかし。
私の長い髪は地面に引っ掛かり、私は派手に転んでしまった。
必死に起き上がろうとするも、
「う...ぇ...」
何日もロクな飯を食っていなかった私は、疲労からか、そのまま意識を失ってしまった。 - 137前スレ18724/03/29(金) 14:31:01
今、私は黒い空間にいる。
上も、下も、右も、左も全てが黒い。オマケにとんでもない不快感も付いてくるときた。
もしかして、ここが地獄?それにしては何もない、とても退屈な空間だ。
夢ならばさっさと覚めてほしい所だが、まあ、無駄に動いた所で意味もないだろう。
その場に座り込んでさっさと寝るとしよう。
『やあ、初めまして』
!?頭に声が直接響く。誰だ!?どこにいる?
『そんなにビックリしなくてもいいでしょ?』
驚いた。思考を読まれているらしい。
『いや、そんなに態度に出してたら誰でも分かるよ』
やっぱり読んでるじゃないか。声を聞かせてくるだけか?姿を現すなら早めにしてもらえると助かる。
『まあ、あんまり時間も取っていられないしね。後ろを向いてくれる?』
あまり頭に声が響かなくなり、代わりに後ろから声が聞こえるようになった。その声に反応し、後ろを向くと...
私とよく似た顔をした女が、私の後ろに立っていた。
『驚いた?ほぼおんなじ顔してるもんね。』
「あんたは誰だ?何なんだ?私の記憶がないのと...何か関係があるのか?」
『それについて全て説明しようとすると、"私達"の過去から説明する必要があるんだけど...まあ、色々すっ飛ばして端的に言わせてもらうと──』
『あなたは、私。私は、あなただよ』
......。『ねえ...聞いてる?』
.........眩暈がする...黒い空間が白んで、歪んできた...
『嘘でしょ!?もう時間?いい!?私たちはいずれ、ここでまた会う事になるから!それまで頑張ってね!!』
嘘だろ、勘弁してほしい。この空間、不快感が凄いのに...... - 138二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 14:33:05
「......」
知らない天井が見える。
「"良かった。起きたんだね。"」
私が気絶する前に見た顔が視界に映る。
ここは...病院か。
夢に出てきたあの人物は何だったのだろう?
夢に出てくるなり、『あなたは私』なんて、意味深な事を言ってきて。
目の前の大人もそうだし、謎が多すぎる。
「なぜ...私を助けたんですか?」
「"目の前で人が倒れてるのに、ほっとけないよ。"」
「......」そういうものなのか。
「"君は、連邦生徒会と話し合った結果、シャーレ所属の、私の護衛とする事になった。君の健康診断結果は最悪だし、このまま放っておくと死んじゃう恐れがあったからね。私が生徒会に進言したんだ。"」
「"君...名前はなんて言うの?」
名前?
「え...化物」
「"それ絶対名前じゃないよね!?"」
「そうは言っても、私は記憶がないんです。私に繋がる記憶は、何一つ。」
そう、分からない。不明。unknown...
閃いた。
「...そうですね......では、無雲。ナグモ、とお呼び下さい。」
「"じゃあ、ナグモ。これからよろしくね。」
そう言うと、私と先生は、握手を交わした。
ここから、私の物語は動き始めたのだった。 - 1392224/03/29(金) 16:10:44
- 140小鶴124/03/29(金) 17:33:32
- 141前スレ18724/03/29(金) 17:48:30
- 1422224/03/29(金) 18:00:53
ifってのはなぁ…
本当にボタンひとつ掛け違えただけで結末が変わったりする。
リンネが化物みたくなったり、ナグモになったりするのもどこか相違点があるからなんだ。
だから=だったのが≒になっていき、場合によっては大幅剥離もしていく。めんどくさいね。 - 143二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 21:17:24
タクミ「便利屋68……ってのが、居るそうだな。実力はあるが金欠気味で評判もいまいち。オレに言わせりゃこだわりが強すぎてカラ回ってるってカンジだったが」
タクミ「その点オレは仕事に選り好みはしない。依頼料もオレが難しいと感じればフッかけるし、くだらねぇと思えばガキの小遣いで許してやるつもりだ。カネに見合った責任しか負うつもりはないからな」
タクミ「今はリンネの生活費やら、しくじりまくってるサオリやらへの仕送りに必死な身でね。先生、アンタ相手なら多少負けてやってもいい。オレは目先の利益より、長期的な縁を大切にする女だからな」
(今日のシャーレ当番タクミ。私的な営業活動より) - 144二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 00:56:09
このレスは削除されています
- 145二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 00:56:53
ホスト規制抜けれたので投下
- 146二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 01:02:19
〜世話役ちゃんのDIY〜
無事にリンネとの脱出に成功し、目的地の川沿いに来てすぐ。オレとリンネは人一人たやすく隠してくれるような、背の高い草の生い茂っていた場所で文字通り泥のように眠った。
羽織っていた暑苦しい上着をリンネに押し付けて、汗臭いのはガマンして布団なり枕なりに使えと言ってオレは見張りを買って出た。薄着じゃ風邪を引くよなどと言われたが、オレはバカは病気なんざ無縁だと無理やり言いくるめてリンネを寝かしつける。
先に目が覚めたのはオレだった。剥き出しの液晶画面にヒビの入った自分の携帯で確認するが、油断して5時間もぐっすり眠っちまった。しかし運がいいのか当然のことだったのか、人が来た形跡はなく、リンネもすやすやと心地よさそうに寝ていた。
オレもコイツも気が抜けた……というより気兼ねなく、という方がこの場合は適切か。何にも心配することなく寝ることなど何年ぶりだろうかというぐらい久し振りなことなのだ。
戦闘と逃走と動きまくったせいで疲労感も空腹感もあるが、気を張っていないせいかある種の心地よさがある。オレはリンネの寝顔を見ながら、持っていた携帯食料を1つかじった。さて、これからやる事が大量にあるな。オレは今後の予定を整理するため、意識が落ちない程度に目を瞑ってリンネが起きるまで安静にすることにした。 - 147二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 01:05:15
「足が動かない……って、お前それマジで言ってんのか」
「うん……えへへ、ごめんね、迷惑ばかり」
「えへへじゃねーだろうが。痛みとかは無いのか」
「え? う、うん。痺れてるような、感覚が薄い? 感じかな……」
時刻は真っ昼間と言ったところか。やっと目を覚ましたリンネが、這いずるような変な動きをしたのを。見逃さず問い詰めたところ、返ってきた返事にオレは頭を抱えた。
そもそも深夜のあの出来事が、全部夢だったんじゃないかと思うような理由のわからない現象の連続だった。しかし、目の前のリンネは現実だし、なによりオレの手と体が「元の姿(?)」を覚えている……もともと人間だったのが、あのババアが何をしたのか知らないがあんなのになっていたわけだ。悪影響が無いわけがないと考える。
「…………少し待ってろ、アテがある。絶対にここから動くなよ、お前ケータイ……そうか、持ってるわけ無いよな。オレのを預けてく」
「え? タクミちゃんの? そんな、私なんかが持って」
「勘違いすんな、オレの無線とペアリングしてある。何かあったらこのボタンを押せ。全速力で戻って来てやる」
「…………。うん、わかった。行ってらっしゃい!」
「アレ」を隠したのはここから5分もない場所のはず。オレはマスクを外し草をかき分けて河川敷に出ると、周囲を確認してから記憶を頼りに川を下っていく。 - 148二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 01:07:15
おおよそ1ヶ月前ぐらいの出来事だったから、アテにならねぇだろうな、などと思っていたが過去のオレは賢かったようだ。目的の物が埋まっている場所に、錆びてボロボロの鉄パイプに有刺鉄線を巻いた目印が刺してあるのを見つける。
役目を果たしたオブジェを蹴倒してその下の盛り土をナイフで掘る。ガツン、と硬い感触と周囲に響く金属音に、オレは思わず頬を緩めて笑った。
「……あった。少しなのにずいぶんと久し振りに見た気がするな」
土を払うと、塗装の剥げたみすぼらしい工具箱が出てくる。
オレが探していたもの。それは、アリウスに居たとき、ガキの頃から拾い集めて頼りにしていた私物の工具だった。この中にはサビたり刃が欠けていたりするプライヤやレンチにドライバー、知らない人間にはクズ鉄にしか見えない鉄板の切れ端や針金の塊が入っている。ガラクタに違い無いだろうが、有ると無いとでは大違いなオレの「戦友たち」だ。
物心ついたときには路上生活をしていたような極貧のガキの一人でしかなかったが、そんな中でも多少オレはマシな方で、少しは頭が回って器用だからと地上の偵察や破壊工作に従事したことは多かった。いつか本当の意味で外に出られたときのための備えとして、オレは使えそうなものを回数を分けてあちこちに隠していたのだ。
道具はあったから次は材料だな。オレは相棒を片手に更に川沿いを進んでいく。 - 149二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 01:09:39
初めて偵察と建前をつけた散歩でここに来たときを思い出す。
あの時は無口な仲間の中でも一際無愛想な奴が隣りにいたっけか。周囲を気にしなくていい散策ってのは、心躍るものだ。美妙な思い出を振り返りながら歩くこと数分、目当ての場所と物が見つかり、オレは口笛を吹く。
「〜♪」
眼前には、おびただしい数の自転車やら家具やらが川に不法投棄されている。
忘れもしない、アレは半年ほど前のことか。伏兵を置くには最適だとここを見つけたとき、オレと仲間はバリバリヘルメット団とか名乗る妙な連中に因縁をつけられて戦闘になったことがあった。
バリバリヘルメット団……地元だとチャリンコ暴走族とか呼ばれているらしいが、引くほど弱かったそいつらをオレを含めた3人ほどで壊滅させ、逃げていった奴らが放置した自転車を川に投げ込みまくったのである。……なんだかその時より明らかに自転車の数が増えているし、何故かまだ使えそうなキャンプ用品やらも不法投棄されている。
…………まさか誰彼構わずカツアゲしようとしては逆襲されて、そのたびに乗っていたチャリを盗られて川に投げ込まれているのか??? オレはあまり考えないようにしつつ、必要なものだけ回収することにした。 - 150二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 01:12:28
レジャー用のベンチやら何やら使えそうな物を、投げられていた中では一番マトモだったママチャリに積載してリンネのところへ戻る。スムーズに全てこなしたので1時間も経っていないし、緊急アラートも無線からは無い。ここまで動いていて人っ子一人合わなかったしまぁ大丈夫だろうとオレは歩みを進める。
戻ったぞリンネ―――草をかき分けて彼女の元へ近づく。オレの目に写ったのは、上着にくるまって震えているリンネの姿だった。
「! おい、どうした寒いの「ひっ!? い、いやぁぁ!! ぁぅぅ………!」
心配になって、ぶるぶる震えていた肩に触った途端に悲鳴を上げたリンネに。驚きつつも、オレはすぐに察して数メートル距離をおいた。
「あ? あ、ぁぁ、あ!? ご、ごめ……なさ……」
「いいよ別に。怖いんだろ? 隠さなくて良い、迂闊に近づいたオレのしくじりだ」
「ひ、ち、違う……わたし」
「気にするなよ。人見知りするぐらい普通だろ」
全くそんなつもりは無かったとはいえ、オレとリンネの付き合いは時間だけならそれなりに長いし、別に怖がられたところでどうでもいいとしか思えないオレは作業を始めた。 - 151二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 01:13:09
分解できるアウトドア系の家具をバラし、同じく自転車も解体していく。地上では普通に手に入るだろう道具に比べれば、オレのはゴミも良いところだろうが慣れている上に手に馴染んでいるので不自由はない。
リンネのためにDIYをしていたときだった。集中していて気が付かなかったが、いつの間にか最後まですり寄っていた彼女にいきなり抱きつかれる。
「うぉっ、と、なんだ。もう落ち着いたのか」
「………………………」
「? どうかしたのか?」
「タ…クミ……ちゃん。どこにも、行かないで……そばに、居て……寂しいの、いや、だ……よぉ…………」
「…………。わぁーッたよ、わかったから」
心の傷ってもんが、想像よりも深そうだナ。オレは情緒不安定なリンネの行動をそう思った。 - 152二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 01:16:12
ほら、できたぞ。既製品の形状を活かし、ありあわせの廃材を組み合わせた車椅子が完成する。オレはリンネに座るように促した。
「す、すごい! タクミちゃん器用なんだね!」
「大したこと何もしてねぇし、その足じゃ歩きはツラそうだからな。座れよ」
「で、でも、私なんかのために、こんな立派な」
「お前のために作ってやったんだ、とっとと座んねぇと殴るぞ」
えへへ、私の……ために、作って……。頬を赤くしてモジモジしていたリンネをうっとおしく思いつつ、オレは軽くその胴を持ち上げて介助してやった。 - 153二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 01:17:53
まだまだわっぴ〜が足りねぇぜ。因みに掃除係編の時にチラッと書いてますがタクミちゃんがリンネを病院にぶち込むまで続きます。
ついでにタクミの名前はそのまんま「世渡り上手」って意味です - 1542224/03/30(土) 02:03:13
- 1552224/03/30(土) 02:05:51
バリ…ブチィ…
- 156二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 07:13:00
病院にシュート楽しみ
- 157二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 08:26:57
- 1582224/03/30(土) 10:06:55
- 159二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 19:41:38
保守
- 160二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 20:26:15
- 1612224/03/30(土) 20:52:09
- 162二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 21:15:27
アリウスからリンネを連れて脱出した翌日、オレは再びアリウスに戻っていた。
いや、正確には潜入とでも言おうか。なんで翌日自分の古巣に潜入なんて頓珍漢なことをしているのかというと今サオリ達に見つかるわけにはいかないからだ。
リンネを寝かせた後自分の支給された上着をかけてやりガスマスクを外し念の為髪型を変える。
目的はマダム…ベアトリーチェの部屋だ。もう遅いかもしれないがあそこにはマダムが纒めていた実験体…すなわちリンネの状態を纏めた資料があったハズ。
アイツが何であんな状態になったのか知るべきだと思ったし何となくサオリ達に知られるのは良くないと思ったからだ。 - 163二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 21:24:11
アリウスに潜入するのは容易かった。古巣というのもあるし何よりマダム失脚の混乱が収まっていないからだ。
普通なら見かけないトリニティの生徒や他の同胞達を尻目に校舎へと入ることができた。しかし先生はともかくアリウススクワッドの連中を一人も見かけなかったのが拍子抜けである。これじゃあオレの一人相撲だ。
校舎の途中で支給品である格の低いガスマスクをつけ世話係としてマダムに報告をしたり嫌味をネチネチいわれていい思い出が全くない生徒会長室へと足を踏み入れる。さて、目的の物があればいいが… - 164二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 21:43:55
報告の際にマダムがしたためていた書類を入れていた場所を記憶を頼りに探す。銃で開けると銃声を聞きつけて誰かが来るかもしれねぇからそのへんの物をぶつけて無理矢理こじ開ける。どうせマダムの私物だし勿体無いなんて微塵も思わねぇや。
時間をかけるわけにはいかねぇから適当に書類の中身の要点だけを見て当たり外れを区別する。
神秘の移植…?多分違うな、拷問方法のレポート?胸くそ悪ぃ、いらね。ほんとに見つかるかな…まさかオレの勘違いでそもそも無いとかか?
くたびれもうけは嫌だなと思いながらふと目を引かれる要項を見つけた。
「実験体レポート」
これだ、中身を流し見て要点を見る。実験体A…拒絶反応の後死亡、実験体B…拷問段階で死亡、実験体Cは……。
くそったれ、薄々わかってはいたがリンネ以外にもアイツの「道具」として弄ばれた奴らはいたんだなとどんどん気分が沈んでいく。だがこの書類ならリンネの事が書かれているはず…。 - 165二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 21:57:30
不快な気分のまま読み進めていくうちに詳細が書き込まれている項目を見つける。
実験体R…拷問の練習台として使用後死亡した以前の実験体の移植実験に成功。移植した神秘の詳細は……超再生、他者のダメージの肩代わり、そして……
これだ、間違いなくリンネの事だ。これで後は退散するだけだ。
けど探すのに夢中になっていたオレは廊下を歩いて来ている足音に気づかなかった。そしてその足音の主が部屋の目前に来ていたことも。
扉が開けられる、他の人間が入ってくる。そいつは……
"あれ、君は……?" - 166二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 22:13:48
マズイ、見つかった!しかも"シャーレの先生"だ。間違いなくサオリやアリウススクワッドの連中が一緒にいる…!
退路を塞がれ逃げられない状況、先生を人質にできるか?最悪スクワッド4人相手にそれができるかと一瞬の逡巡の後に違和感に気づく。
…他の気配がしない?まさか先生一人か?
そんなことを考えていると向こうが口を開く。
"えっと君は…ここで何してるの?"
まじか、オレのことわかってねぇのか?と思うがよく考えたら服とガスマスク、それに髪型も変えてるしリンネを抱えて逃げた時も声を聞かれたわけじゃねえなと気づく。ならまだ誤魔化しようがあるか?
「オ…わたしはマダムが失脚したと聞いて、マダムが蓄えていた金品や使えそうな物が見つからないかと漁りに来たんです」できる限り低めに話す。
"た、たくましいね……"
これは気づいてないな、切り抜けられるか? - 167二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 22:24:17
「先生こそ、ここに何かの用事ですか?護衛もなく1人は危ないですよ」
できる限り情報を聞き出そうとする。ほんとにスクワッドの連中がいないのか?
"そうなんだけど…今の彼女達には頼めないからね。それに調べておくべき事ができたから一人でもやっておきたくて"
多分同じ目的なんだろうな、タッチの差でオレの勝ちだけど。…先生にこのレポート渡すべきか?いや、オレは先生を信用できるかわからねぇしなによりいきなりコレを渡すのはマズイ…自分から正体バラすようなもんだ。いまはここを離脱するのが優先だな。 - 168二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 22:37:02
「そうですか…その調べ物が何かはわかりませんけど頑張ってくださいね。私は特に見つからなかったので戻ります、ケチなマダムは何も蓄えていなかったようなので」
"あはは…ありがとう、頑張るよ"
そう言って先生の後ろへとレポートを見えないように隠しながら回り込む。しかしスクワッドが頼める状況じゃない?あのマダムの私兵が?
…まぁリンネの事を考えればそうなるか。死んだと思ってた幼馴染とあんな再会であんだけ傷つけてたらな。相当落ち込んでんだな……。
「先生」
ふと、口を開いてしまう。
"…?何かな?"
「サオリ達のこと、よろしくお願いしますね。彼女たちが悪いわけではないと私は思いますから」
そう言って頭を下げる。このまま落ち込まれても寝覚めが悪いしな。
"待って"
………? - 169二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 22:53:06
"…なんでサオリ達が落ち込んでるってわかったの?「誰が」「落ち込んでる」なんて私は言ってないけど…"
自分の迂闊な発言を呪う。しまった、やぶ蛇だったか…!
"やっぱりあのときの子だね!君に聞きたいことがあるんだ!"
腕を掴まれ、迫られる。まずい、今騒がしくすると他の奴らがくる…!
"君があのとき連れて行った子…リンネちゃんの事を聞きたいんだ!お願い!"
「くそっ……離せ!」
腕を強引に振り払い、腰から銃を抜き構え、距離を取る。撃つつもりはないが「近寄るな」という警告だ。
「悪いがお喋りするほど時間がねぇ。他の奴らが来る前に消えさせてもらうぜ…!」
足音が階下から聞こえてくる、大声出しやがって…!
"危害を加えるには無いんだ、本当に!"
この先生はそのつもりなんだろう。だがスクワッドは別だ、捕まったらどれだけ時間を取られるかわからねぇ。それに…結構時間が経ってしまった。このままだとリンネが起きてしまう…!起きて1人だと間違いなくパニックを起こすだろう。どこかへ行かれたら探し出すのも難しくなる。 - 170二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 23:05:39
…でも、この先生がリンネのことを聞きたいのは間違いない、スクワッドが落ち込んでるのも本当だろう。なら、伝えておくことは…!
「リンネは無事だ、何もしちゃいねぇ」
"……!"
「けど、まだ会わせるつもりはねぇ!あいつにはまだ時間が必要なんだよ‼」
そう言ってスカートを翻し、廊下の窓からガラスをぶち破って外へと脱出する。潜入も楽だったが脱出も楽だ、いつものアリウスとは比較にならないほど人の出入りが活発になっているから流れに乗りアリウス自治区の外へと出ていく。
目的は果たした。レポートの確保は成功、想定外の接触だったがリンネに危害を加える気はないと言うことも伝えた。信じてもらえるかは別だが。
だが、ある意味最難関な任務がある。
「思ったより時間かけちまった…まだ起きてくれるなよ…!」
起きてパニックになってないことを祈りつつ、オレは隠れ場所へと足を走らせるのであった。 - 171二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 23:07:39
- 172二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 23:11:07
- 173二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 23:12:57
- 174二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 23:14:26
休みの日に清書するんだ。もちろんリンネてゃんもどこかで描きたいところ
- 175前スレ18724/03/30(土) 23:34:37
- 176二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 23:42:04
私の物語は、私に似つかわしい、悲劇なのかもしれない。
不快、不愉快。疑心暗鬼。
悲しい。苦しい。憂鬱。痛みだけが残り、救いなどないかもしれない。
目を背けるな。背を向けるな。私達の過去から。アリウスの苦しみから。
私は進み続けねばならない。私は未来を選んだ。何も知らぬまま腐ってゆく道を選ばなかった。
だから、進め。それが私の、「私達」の、義務だから。
――――――――――――――――――――――――――
エデン条約編 第一章 補習授業、スタート
私と先生は今、ティーパーティーの依頼を受けて、補習授業部の補習授業を担当している。まあ、私は勉強ができないタイプだが。私は今、連邦生徒会の制服を着用している。アリウスの制服は...血が染み込んで着れたものじゃなかったので処分した。そして銃はショットガンにした。接近戦に対応できるからな。 - 177前スレ18724/03/30(土) 23:43:43
補習授業部のメンバーを紹介しよう。
阿慈谷ヒフミ。謎のバッグを背負った二年生。ティーパーティーの一人、ナギサから愛されている。
浦和ハナコ。水着徘徊が趣味で、卑猥な言葉が口癖の二年生。具体的にはセ■■■、シッ■■■■■、など...
白州アズサ。暴力問題を起こしている二年生。転校生で、私に似たものを感じる。胸元の校章から察するに、おそらく「アリウス」にいたのだろうが...私の事を知っているだろうか。
下江コハル。ハナコに振り回されている一年生。ムッツリスケベ。生徒から押収したエロ本を持ち歩いている。
補習授業部の目標は、全三回の特別学力試験の内、一回でいいので全員同時に合格する事だ。
合格できなければどうなるのかは知らないが。
今は、放課後の自習時間だ。
「ハナコ、この問題はどう解けばいい?」
アズサがハナコに質問する。
「どれですか?ああ、なるほど。こういう時はですね倍速判定法を用いてこのように......。」
「なるほど......うん、理解した。」
わかんない。
うーむ、話を聞いても何一つ理解できないぞ...どうやら私も勉強に励む必要がありそうだな...
ハナコはものすごく勉強ができそうだが、なぜこんな所に来てしまったのだろうか。とても気になるな。
「ねえ!ナグモ!私にも勉強教えてよ!」
下江コハルが話しかけてきた。
「なんでハナコに頼まないんだ?彼女に頼んだ方がいいと思うが。」
「ハナコに頼むのは...嫌!あんな下ネタ卑猥語連呼器に...!しけえよ!しけえ!」
「...私はただのシャーレの護衛だ。私に勉強はできない。実際、ハナコの話は全く理解できなかったし...」
「あーーもう!じゃあもう頼まないわよ!このバカバカ!!」
..................チッ。
それはさておき、第一回の試験に合格できなければ、合宿が行われるらしい。
楽しみだな!
そして時間は流れ――
早くも、第一回特別学力試験当日になった。 - 178前スレ18724/03/30(土) 23:45:15
今日は第一回特別学力試験。
ヒフミ、コハルはかなり不安を感じている。
アズサは無表情だ。あの顔からは感情を読み取れない。
ハナコは気味が悪いほど笑顔だ。そんなに自信があるのだろうか。
「"みんな、落ち着いて頑張ってね。"」
先生が口を開いた。
「え、エリートの力を見せてやるんだから!」
「あ、あはは......頑張ります。」
「ふふっ、はい。」
「準備は完璧。」
そしてチャイムが鳴り響く。
そのチャイムは、第一回特別学力試験の開始を告げた。
私はこの教室内を巡回し、不正行為が行われていないか監視している。
ヒフミは案外簡単だった、という感じで、スラスラと回答を書き込めている。
アズサも同じ感じだ。相変わらず無表情で何を考えているのかよく分からないが...
コハルは、難しそうだ。一年生にもかかわらず、二年生のテストを受けているのだから、当然だろう。
ハナコは...
理解できない。
ハナコはそもそも回答を行っていない。ほとんどが白紙だ。何故だ...?あと二回チャンスがあるからか?
あんなにも自信がありそうだったじゃないか。
巡回を繰り返した結果、不正行為は行われていなかった。そしてチャイムが鳴る。
第一回特別学力試験が終了した。 - 179二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 23:47:57
――――――――――――――――――――――――――
第一回特別学力試験の結果が帰ってきた。その結果....
阿慈谷ヒフミ 72点 合格。
浦和ハナコ 2点 不合格。
白州アズサ 32点 不合格。
下江コハル 11点 不合格。
この時点で、補習授業部の合宿が決定した。
まあ、アズサとコハルが合格していようと、ハナコの答案はほぼ白紙であったため、こうなるのは分かっていたが。
「2点、2点ですか!?20点ではなく!?いえ、20点でもダメなのですが......!むしろ何が合ってたんですか!?」
ハナコがヒフミに問い詰められている。まあ当然だろう。ヒフミの頑張りを無下にされたんだから。
その日の夜、先生と共にティーパーティーの一柱、ナギサと会うことになった。
改めて目にして思ったが、やはり気に入らない。
ナギサからの説明で、今のトリニティ、ゲヘナの現状は理解した。そして、補習授業部についても。
要は、
「トリニティ、ゲヘナ間での停戦条約がトリニティ内の裏切り者によって壊されそうだよ!その裏切り者候補は全員補習授業部にブチこんだんだけど具体的に誰かは分からないから探してね!見つからなかったら試験を邪魔しまくって全員退学にしちゃうかもだからよろしく」
と、いうことだ。
やはり気に入らない。何というか...性格が悪いというか...とぐろを巻いた蛇、というか。
あの女、第二試験で根回しして、きっと邪魔してくるぞ。
そんな不安を感じながら、私達はその場を後にした。 - 180124/03/31(日) 00:02:48
- 181124/03/31(日) 00:04:36
というかなんでパート3行きそうなの?ねぇなんで???
- 182二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 00:07:18
- 183124/03/31(日) 00:10:43
- 184二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 00:15:19
君を愛しているからさ、絶望に落としたいほどに
- 185二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 00:19:11
〜世話役ちゃんと育ての親〜
久し振りにぐっすり寝たせいなのか、懐かしい夢を見た。まだ片手で数えられるような歳の頃の、おぼろげな思い出。薄汚い故郷で、唯一オレが好きで慕っていた大人と話している夢だ。
『タクミ……どうしたタクミ。何が不満だ、言ってみろ。大丈夫だ、別に殴ったりなんかしない。誰かの受け売りとかご機嫌取りじゃなく、お前の言葉で、自分の心を表現するんだ』
『ここの環境か、それとも生まれの不幸か……? でも、仕方ないことだ。それがとりあえずのお前の今なんだから。』
『とりあえずを認めるのは嫌か。タクミ、お前は強い子だ。強くて、賢くて、何よりどこででも咲ける「やわらかさ」がある』
『「やわらかさ」は強さだ。悪い事も、良いことも。やってみたい事も、嫌なことも「とりあえず」やってみろ。それが出来る適応力がお前にある』
『できた事、できなかった事。もう少しうまくやれそうだった事、自分じゃ手に負えなかった事。「やらなかった」人間に経験は蓄積しない。なぁなぁで適当にやっても、経験はお前を助けてくれるはずだ』
「……経験は助けてくれる……だったよな、オヤジ。」
リンネの寝顔を眺めながら、オレは変な時間に起きたせいで眠気で落ちそうになりながら呟く。
10年も前、まだ内戦が終わっていなかった頃に付き合いがあった大人だ。ほとんどのときを溶接面みたいなマスクを被っていたし、幼い頃の記憶と相まって顔は覚えていない。一応、勝手にオヤジ呼ばわりしていたことだけはハッキリ覚えているが、正直、低くて中性的な声だったから案外実は女だった可能性すらある。 - 186二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 00:20:47
育ての親というものの大切さをオレは知っているし、信じている。今日まで生きてこれたのも、こうして地上へ出れたことも。そして、リンネという守ってやらなきゃいけない面倒が出来た巡り合わせも。オヤジから教わった処世術があったからだとオレは思っている。
あぁして先生と攻め込んできたサオリも、そして沸々と内心で闘志を燃やしていたアズサも。きっと、オレに対するオヤジのような、印象的な大人と関わっていたんだろう。でなければ、あのクソアマの洗脳に染まりきらなかった理由がオレにはわからない。
人間が生きていくうえで、重みは人それぞれだろうが、「すがるもの」は絶対に必要なものなんだ。それを、スクワッドとリンネから取り上げて、あまつさえおもちゃのように弄んだ。ベアトリーチェ、お前は本当、オレの出会ってきた中で最低の大人だったよ。
オヤジからもらった唯一のもの―――アリウスの校章からドクロを削って、バラの部分だけが残っているバッジを握り込む。
『タクミ、お前だって女の子だ。コレをやろう、バラは女を美しくするそうだぞ?』
「似合わねーよ、そーゆうのは姫とかリンネだろうが……」
服の内ポケットにそれをしまい。オレは朝まで二度寝することにした。 - 187二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 00:22:04
- 188二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 00:22:20
短いですが今日のタクミちゃん。わっぴ〜!への道のためとはいえ妙に多芸で情に厚い理由付けがしたかった。
文章考えつつ上げたラフも仕上げてガスマスクのデザインも考えなきゃな…… - 189小鶴124/03/31(日) 01:44:54
- 190小鶴124/03/31(日) 01:54:19
落ちる、堕ちる、墜ちる。
暗黒の世界をどこまでも落ちていくような、飛行機の離陸する時の浮遊感を何百倍にも酷くしたような、内臓の浮く感覚。
悪夢にうなされ、半分覚醒した意識は、体を自由に動かすことを許さず、まるで昔のようにがっちりと拘束されたかのような錯覚を持って、金縛りを引き起こす。
こんな時は未来への希望を信じて、一人孤独に耐えるしかない。
思い出すのはアリウススクワットのみんな、だ。
マダムの命令で拷問を、させられ、私の体を隅から隅まで知り尽くした、みんな。
アリウスがなくなって、みんなどうしてるんだろうか。会いたくて会いたくて、でも顔を思い浮かべると、震えが止まらない。
拷問の時に見たあの悲しみの顔、苦しみの顔が、頭から離れない。
会いたいな、あいたいな。今、みんなはどんな顔をしているんだろう。
私のことなんて忘れて、笑ってて欲しいな。
私にあんなことしたんだから、悲しんでて欲しいな。
サオリ、おかお、みたいな - 191124/03/31(日) 01:59:25【閲覧注意】アリウスのモブになってアリスクを曇らせたかったPart2|あにまん掲示板幸せになってみせる...!耳は欠けて指は足りず、足は動いたり動かなかったり。記憶も怪しければなんかもう大変なことになってるけど、今度こそアリスクのみんなが曇ってるところを見るんだ...!そしたらいっぱ…bbs.animanch.com
残り少ないので続きです。
...続き、いるぅ?俺はそろそろ>>2の呪いから解放されても良いと思うんだ
- 192二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:03:25
たておつ
- 193二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:03:44
立て乙
- 194124/03/31(日) 02:05:00
立てることを強制されている!!!
こわい!!! - 195二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:07:05
虐は続くよどこまでも
- 196二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:12:23
とりあえず埋めとくか
- 197二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:12:50
どうなるのかな
- 198二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:13:03
埋め
- 199二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:13:14
うめ
- 200二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 02:14:48
埋めます