- 1スレ主24/04/13(土) 21:00:08
- 2二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 21:23:18
わー!!!待ってました!!!!
クリスマス!?めっちゃ楽しみです - 3スレ主24/04/13(土) 21:25:32
凪「どっちも、俺の大事な宝物…って?」
玲王「んー…?それは、ナイショ…」
薄暗い部屋の中で、玲王は自分の頬に凪の手のひらを当てたまま目を閉じ、何かとても大切な思い出の中に浸っているようだった
凪「…内緒、って…」
手のひらに感じる玲王の柔らかな頬の感触すら、今は味わう余裕もない
玲王にとっての宝物は、世界で自分ただ一人だけだったはず
この世に二つとない宝物だからこそ、玲王はこんなにも自分を愛して、大切にしてくれているのではないのか
もし、それが二つも存在しているとしたら?
凪「(俺の立場…危うくね?)」
しかも、恋人同士なのに「ナイショ」にするような隠し事というのも気になる
自身も勉強合宿の時、秘密裏に取り返したメイド写真の存在を未だ玲王には内緒にしているのだが…
今はそれどころではない、宝物としての危機である
何が起こって今の状況が生まれているのかは分からないが、玲王にもう一つの宝物とやらについて確認してみるのが先決だった - 4スレ主24/04/13(土) 21:44:03
凪「あのさ、レオに聞きたいこといっぱいあるんだけど、ちゃんと顔見て話したいし…とりあえず部屋の電気つけよっか」
玲王「ん、そうだな。もう外真っ暗だもんな」
正直、自室のベッドで寝ている自分の身体の上に玲王が乗っているなんて、まさに夢のような状況だ
出来れば可愛い玲王を離したくない、このまま欲に駆られて押し倒してしまいたい
しかし、行為に及ぶにしてはちょっと部屋が暗すぎる
凪のエゴがそれを許さなかった
なぜなら初めての時の玲王の表情や仕草は、余すことなくその全てを脳裏にきちんと焼き付けておきたいから
凪「(初めての時って、多分ハ◯撮りする余裕もなさそうだし…ちゃんとこの目に焼き付けておかなきゃね)」
ゾクッ!
玲王「っ?なんか悪寒が…」
凪「あー、今日外寒そうだもんね。すぐにでも俺の身体であっためてあげたいけど…」
玲王「ん?」
凪「ちょっと待ってね、ちゃんと見たいから…電気だけつけさせて」
玲王と身体が離れることに名残惜しさを感じつつも、凪がその長い脚を下ろすと、つま先に何かが当たる感触がした - 5スレ主24/04/13(土) 21:56:15
凪「?何だろ、これ…」
玲王「あ」
凪が上半身を屈めて足元の小箱を手に取り、暗がりの中ベッドの間接照明を頼りにそのパッケージを見る
それは記憶喪失中の凪が買って、部屋の床に散らかしたままになっていたゴムの箱だった
凪「…まさか、これって…」
玲王「あ、いや…あのな、凪」
記憶喪失中の凪の記憶がどこまであるのか分からず、玲王はとりあえず事の経緯を説明しようとするが、凪の言葉によってその思いは打ち砕かれる
凪「もしかして…」
凪「俺んちに、夜這いしに来たの?」
玲王「バカッ!」
玲王は思わず凪の手からゴムの箱を取り上げ、そのままその箱で凪の頭を軽く叩いた
パコンッ!
凪「あいたっ」
玲王「あっ、ごめ…ヤバい、お前の頭叩いちゃダメなんだった。また記憶飛んだりしたらどうしよ…」
凪「…記憶?」
大げさに頭をさすりながら、凪が玲王に問いかける - 6スレ主24/04/13(土) 22:06:55
玲王「…そっか、やっぱ覚えてねーんだ?記憶喪失になってた時のこと」
玲王が少し寂しそうな、そして心配そうな瞳で凪を見つめてくる
こんな暗がりで切なげな表情のままジッと見つめられたら、キスして欲しいのかと凪は勘違いしてしまいそうだった
凪「…え、っと、俺が、記憶喪失?」
玲王「そーだよ。しかも、よりにもよって、俺との記憶だけな」
哀しそうに俯いて瞼を伏せる玲王を見ていると、その表情はとても冗談を言ったり、嘘をついているようには見えなかった
凪「なんで、レオのことだけ…?それ一番ありえないんだけど」
玲王「んなの、俺だって理由聞きてーよ」
玲王『なぁ…お前、なんで俺のこと忘れたんだよ?』
凪『え?』
玲王『俺が、全然お前のしたいことさせなかったり、避けるみたいなことばっかり言うから…嫌いになった?』
玲王「…あのさ、凪。お前、もしかして俺のこと…」
凪「…?」
凪『…そんなことない、大丈夫。嫌いじゃないよ』
玲王「いや…いい。やっぱなんでもねーわ」
記憶喪失中の凪と映画を見ながら不安になった時の会話を思い出した玲王は、凪に直接「嫌いになった?」と聞こうとして、その時に凪から言われたことを思い出して言うのをやめた - 7スレ主24/04/13(土) 22:21:42
凪「何、言ってよ。気になるじゃん」
〜♪
その時、ベッドの下から電話の着信音が鳴る
凪「…ん、電話?」
玲王「あ、やべ。多分ばぁやからかな。俺のスマホ、ベッドの下に落としてんだよ」
凪「え?なんでまたそんなトコに」
玲王「ワリィ、多分窓側から落ちたから…ベッド動かしてくんね?」
スマホを取るため二人でベッドから立ち上がり、玲王は見つけやすいようにと部屋の電気をつけに行く
そして凪はベッドを動かすが、着信音は切れてしまった
凪「あ、レオのスマホあったよ」
玲王「おー、サンキュー」
凪「…」
明かりを点けて戻ってきた玲王の眼前に、暗い瞳をした凪がズイッとスマホを差し出す
凪「ねぇ…これ、何?」
※コラ注意※telegra.phマズい…今の待ち受けは、記憶喪失凪くんとのほっぺにちゅープリのままだった
玲王の返答を下3レスから🎲
- 8二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 22:26:36
あー…そのまんまんだよ。俺の宝物。
スレ主待ってました〜!コラ画像めっちゃ好きです笑 - 9二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 22:29:13
(↑ごめんなさい誤字しちゃいました。そのまんまね)
- 10二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 22:40:08
スレ主待ってたー!!!スレ画もコラもめちゃくちゃ可愛い!
- 11二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 01:01:08
お前が記憶喪失の時に撮ったプリだけど……(後ろめたそうに)
天才スレ主お帰りなさい!クリスマスのイチャイチャ期待していいか!? - 12二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 01:49:43
お前が記憶喪失になってた時に撮ったプリだよ、お前がやりたいって言ったんだぞー?
- 13二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 10:44:49
⭐︎
- 14スレ主24/04/14(日) 10:50:29
- 15二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 20:04:44
湿度ビチャビチャな凪玲りょ
- 16スレ主24/04/14(日) 20:58:25
部屋の電気はつけたはずなのに
凪から漂う暗くて重い空気が部屋を支配する
別に見られて困るものでもない
だってその待ち受けに映っているのは、凪本人なのだから
玲王はベッドに座る凪の隣に腰掛け、ありのままを告げた
玲王「あー…そのまんまだよ。俺の宝物」
凪「え、だからさ…その宝物のこと、詳しく聞きたいんだけど」
玲王「ん、何?いいよ。なんでも聞いて」
凪「…」
玲王「?」
隣に座る玲王に近距離から真っ直ぐに見つめられた凪は、思わずたじろぐ - 17スレ主24/04/14(日) 21:01:04
さっきまでの暗い室内より、鮮明に感じ取れる目の前の玲王の存在
自分と玲王以外は他に誰もいない二人だけの部屋の中で、その紫色の大きな瞳でジッと自分の顔を見つめてくる
玲王から聞きたいことはたくさんあるのに、夢じゃないこの現実の破壊力に、凪の天才的頭脳は追いつけなくなっていた
凪「(えっと…落ち着け、俺…落ち着く時は、素数を数えるんだよ…素数…2,3,…あれ?)」
凪「…素数って、なんだっけ」
玲王「は?急にどした、大丈夫か?」
義務教育で習う範囲のことを凪から聞かれた玲王は、いよいよ凪の頭がおかしくなってしまったのかと慌てる
先程ゴムの箱で、軽くではあるものの頭部を叩いてしまったのがいけなかったのだろうか
凪の様子を心配した玲王が、手を伸ばして凪に触れようとした - 18スレ主24/04/14(日) 21:03:24
凪「…ちょっ、触んないで」
玲王「あ、ワリ…どっか痛む?」
凪から触ることを拒否され、悲しそうな顔をした玲王が凪の顔を心配そうに覗き込む
眉を八の字に寄せ、切なげな表情で顔を近づけてくるものだから、凪の心音は早鐘のように鳴っていた
凪「…今、胸が…苦しい、かもだから…」
玲王「胸…?」
頭を打った時の影響は、胸部にまで及んでいるのだろうか
玲王は凪の様子にますます不安を募らせる
玲王「そっか…記憶も戻ったし、早く病院で診てもらった方が良いかもな。今から行くか?」
凪「いや、それはへーき。ただ、レオとこんな風に近くにいるのが久しぶりだから…ドキドキしてるだけだと思う」
玲王「凪…」 - 19スレ主24/04/14(日) 21:06:24
表情こそ微動だにしないものの、視線を外してちょっと照れくさそうに話す凪を見ていると、玲王は胸の奥がズキリと痛んだ
今日一日だけ、と思って設定していたあの待ち受け画像だって、同じ宝物の凪本人なのだから見られて困るものではないと、そう頭では分かっていたはずなのに
玲王「…」
どれだけ頭では理解していても、心と身体は嘘をつけない
今、玲王自身の胸の奥が痛んでいるのが何よりの証拠だった
玲王『…そっか、やっぱ覚えてねーんだ?記憶喪失になってた時のこと』
さっき凪に向かってそう言った時、記憶喪失中の記憶が凪の頭の中に残っていなかったことに、玲王はホッとしていたのだ - 20スレ主24/04/14(日) 21:09:13
凪「ねぇ…」
玲王「え?」
凪「どしたの?黙って…もしかして、レオも、ドキドキしてる…?」
玲王の顔にかかっていた前髪を、凪がそっと優しくかき分ける
この仕草も、自分を見つめる優しい瞳や表情も
何もかもが自分が愛した凪本人だと実感すればするほど、玲王は心臓を強く掴まれるような苦しさを感じていた
玲王「…ん、俺も…胸、苦しい、な」
凪「じゃあ、今の俺と一緒だね」
玲王「一緒…」
凪の手が伸びてきて、その広い腕の中にギュッと身体を抱きしめられる
玲王「あ…」
凪「レオに聞きたいこととか、話したいこといっぱいあるけど、今は…こうして二人きりになれてることが、スッゲェ嬉しい」
玲王「…」 - 21スレ主24/04/14(日) 21:14:38
凪が今感じている胸の苦しさと自分のそれは、決して同じ種類のものじゃないのに
玲王も凪の背中におずおずと手を伸ばし、凪の着ているパーカーを握りしめて、記憶喪失中の凪としたことを全て告げるべきか迷ってしまう
玲王「あの…」
凪「にしても、あの待ち受けの画像よく出来てるね。レオのパパさんの会社の新技術とか?」
玲王「え?」
凪「俺とレオの顔使って、AIとかで作れたりすんの?あーいうのって」
玲王「…ちがう」
凪「ん?」
玲王「…あれは、AIじゃ、ない」
玲王の声が震えているのに気付いた凪は、抱き締めていた玲王の身体をそっと引き離した
凪「…なんで、そんな泣きそうな顔してんの?」
記憶喪失中の凪とした全てを正直に言うべきか、今はまだ言わないでおくか
揺れる玲王の返事を下3レスから🎲 - 22二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 21:18:48
全て(お風呂であったこと)は言わないけど、体調が大丈夫かつきっきりで見てたこととかデートでしたこととかは言う
- 23二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 21:19:32
悪ふざけで撮ったものさって誤魔化す
- 24二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 21:25:53
お風呂であった事以外は伝える
(湿度ビシャビシャな凪玲最高です👍性夜も楽しみ!!) - 25二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 07:21:02
玲王切ない…でもそれだけ記憶喪失凪くんのことも好きになったってことで報われたね記憶喪失凪くん
- 26スレ主24/04/15(月) 12:52:47
- 27二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 22:04:55
記憶喪失凪との思い出だもんね…AI判定は悲しくなるよね…😢
- 28二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 08:33:43
🌵
- 29スレ主24/04/16(火) 19:22:55
玲王「え?」
泣きそうな顔をしていると凪から言われた玲王は、思わず自身の顔に手をやる
自覚していなかったが、自分はそんな表情をしていたのだろうか
凪「なんか、泣きそうだな、って…大丈夫?」
心配そうに見つめる凪が玲王の髪を撫でる
玲王「…泣きそう、かも…な」
凪「どうして?」
玲王「なんか、お前の表情とか仕草見てると、記憶が戻った元のお前だなって…安心、したからかな」
凪「レオ…」
恋人の自分にしか見せないような穏やかな瞳で玲王から微笑みかけられた凪は、この宇宙一心の優しい人に心配をかけてしまったことに心を痛める - 30スレ主24/04/16(火) 19:31:17
凪「ごめんね、心配かけて」
玲王「…謝んなよ。お前が無事だっただけで、十分なんだから」
半分本当だけど、泣きそうな顔をしていたのは勿論それだけが理由じゃない
凪に隠し事をしている罪悪感と、それを隠すためのもっともらしい理由がスラスラと口から出る自分の器用さを、玲王は少し恨めしく思う
凪「あの画像、AIじゃないってことは…」
玲王「悪ふざけで撮ったものさ」
コントロール出来なくなりそうな表情をこれ以上は見られまいと、自身の顔を隠すように凪の肩に埋め、玲王は誤魔化した
凪「悪ふざけ、って…?」
玲王「うん…だから、俺の方こそ、ごめん」
そう言って、玲王が再び凪の背に手を回すと、凪もギュッと上から玲王の身体を抱きしめ返す - 31スレ主24/04/16(火) 19:34:29
自分より少し体温の高い凪の腕の中にいるのは、とても居心地が良くて
全ての真実を告げて、二度とこの腕の中に戻れなくなってしまうことが、凪の心が離れてしまうことが、玲王は恐ろしかった
凪があの時の記憶を覚えていないなら、もうそれで良いのだと思う
話さないことは、卑怯なことではない
もう一つの宝物との思い出は、自分の記憶の中だけにあればいい
凪「…なんでレオが謝るの?それって、記憶喪失だった俺と、本当にほっぺにちゅーしてプリクラ撮ったってこと?」
玲王「そーだよ…」
凪が自分の腕の中に収まっている玲王の服をよく見ると、プリクラの画像と同じ服を着ていることに気付く
視線を変えて自身の着ている服を見れば、それも同じく - 32スレ主24/04/16(火) 19:38:53
凪「あのプリクラ、今日撮ったの?え、俺…どれくらいの間、記憶失くしてたんだろ」
玲王「んー…だいたい、丸一日かな。体育祭したのが一昨日だろ」
凪「一昨日…体育祭の時から、記憶が?」
自分が倒れた時の記憶を覚えていない凪が、玲王に尋ねた
玲王「そ。お前が俺とぶつかって、その後救急車で病院に運ばれたんだよ」
凪「俺が、レオに…?」
失くし物を探す時のように、覚えている最後の記憶から凪は当時の状況を振り返る
凪『(このまま逃げられたらまたうやむやにされる…そうだ!先にゴールして、レオのこと捕まえたら良いんだッ!)』
凪「(たしか、俺はあの時レオを抜かして…)」
白組応援団『『ウオォォオオーッ!!』』
玲王『ッ!?うわッ!!あぶねッ!!』
そして、後ろから迫り来る玲王を捕まえようと身体を反転させたところで、凪の記憶は途切れていた - 33スレ主24/04/16(火) 19:41:27
凪「あー…そっか、その後ぶつかったんだ。なんか、ちょっとずつ思い出してきたかも」
玲王「思い出すな!!」
凪「え?」
急に凄い剣幕で玲王が叫ぶものだから、凪は玲王の顔を見て思わず何事かと聞き返す
玲王「あ、いや…急にいっぺんに思い出したら脳に負担がかかるかも知れねーだろ?」
凪「いや、でも…気になるじゃん。記憶喪失中のこと。俺、レオに変なこととかしてなかった?」
玲王「…な、なんだよ、ヘンなことって」
呆れたように笑いながら、玲王は大げさに肩をすくめて首を傾げて見せる
凪「んー、それに…」
玲王「?」
凪「俺だって、レオとプリクラなんて撮ったことないんだケド…」 - 34スレ主24/04/16(火) 19:47:20
俺が先に撮りたかったのに、と口を尖らせて子どものように拗ねる凪を見て、玲王は胸が締め付けられた
プリクラを撮っただけでこんなに拗ねるなんて、本当のことを知れば凪がどれほど悲しみ落ち込むか想像が及ばない
玲王『(しにたい…記憶が戻ったら、凪になんて言って謝ればいいんだろ…)』
玲王「…」
事情があったとはいえ、自分があんな風に快楽に弱くて流されやすいことなんて、目の前にいる凪には口が裂けても言えない
この秘密は墓場まで持って行こうと玲王は心に決めた
凪「それに、レオ…なんか雰囲気変わった?」
玲王「え?」
冷静な目で凪から見据えられ、玲王は狼狽える
凪「だって、さっきから俺がずっとくっついてるのに、全然怒んないじゃん」 - 35スレ主24/04/16(火) 19:50:38
玲王「なっ、そんなの、当たり前だろ…?つ、付き合ってんのに」
あらためて言うのはなんだか照れ臭くて、あえて恋人同士だという単語を玲王は使わなかった
凪「そーだっけ…いつものレオは、俺がちょっと近づいたり触っただけでも、凄い警戒してたような」
ブラックホールのように底知れない深い瞳で凪に見つめられると、まるで何もかも見透かされているような気持ちになる
玲王「そ、そーか?それは、お前がいっつも人前でイチャイチャしようとしてくるから…」
凪「…だったらさ、プリクラだって公共の場所じゃん。なんでそんなところでほっぺにチューさせたの?」
質問に答えるまでは逃さない、とでも言うように、凪がズイッと玲王に顔を近づけてくる
玲王「それは、冗談で…不意打ちでされたんだよ」
凪「何それ。ズルい。俺だってレオにチューしたい…」
先程感触を味わうどころではなかった玲王の柔らかな頬に、凪の手が伸びる - 36スレ主24/04/16(火) 19:55:05
玲王の小さな顔はその頬を凪の手によって覆われ、凪は親指の腹で確かめるようにしながら玲王の頬の丸みをなぞっていく
玲王「こ、今度、な」
凪「今がいい。ダメ?ほっぺにちゅー」
玲王「…そりゃ、べつに、駄目じゃねーけど」
凪のペースに乗ってはいけないと思いつつも、記憶喪失中の凪にあれだけのことをさせておいて、今更頬へのキスを断るなんて出来なかった
凪「ん」
身体を前に倒した凪が、記憶喪失中の自分がしたのと同じ場所に、軽く唇を落とすようにしてチュッと口付ける
玲王「…(ヤバい)」
まだ頬にしかキスされてないと思っている凪が、不意打ちでされたとはいえ、口にキスしている方のプリクラ画像を見つけてしまったらどうしよう
凪『大丈夫、俺が一人で楽しむだけだから。誰にも見せたりしないよ』
玲王「(えっと、たしかアイツもプリクラ画像全部保存してたから…多分ダウンロードファイルか、カメラロールの中にあるんだよな)」 - 37スレ主24/04/16(火) 20:00:24
頬へのキスだけで拗ねてしまう凪である
AIではないと断言してしまった以上、凪に見つからないうちにあのキスプリ画像を凪のスマホから消去しなくてはいけない
玲王「(コイツ、いっつもどこにスマホ入れてんだっけ…)」
凪のスマホはどこにあるのかと、玲王は凪の広い背中に回していた手を下へとずらし、そっとパーカーやズボンのポケットを探るようにして凪の身体を触っていく
凪「…ちょっ、レオ…もしかして…」
玲王「ハイ?」
スマホを探っている思惑がバレたのかと、玲王は手を止めて身を固くする
凪「…俺と、したかったの?」
玲王「へ?」
何のことかと目を泳がせている玲王の様子を見た凪は、久しぶりに二人きりになったことで玲王もそういう気分になっているのだと思った - 38スレ主24/04/16(火) 20:08:40
凪「可愛い…」
真っ直ぐに見つめられ、そのまま唇にキスをされてしまう
玲王「…っ」
凪「…キスするの、久しぶりだね」
玲王「…バカ、急にすんなよ。ビックリするから」
不意打ちのキスにより照れてしまった玲王は、顔を赤くして凪を睨む
凪「ゴメン。体触ってくるから、レオもキスしたいのかな、って思って」
玲王「いや、体育祭の時にしただろ、お前とは」
凪「え?お前とは、って…?」
玲王「あ」
凪「他に誰かとしたの?キス」
〜♪
失言した、と思った次の瞬間、絶妙なタイミングで玲王の携帯から再び着信音が鳴った - 39スレ主24/04/16(火) 20:14:38
玲王「あ、ばぁやからだ!ワリ、ちょっと電話出るな」
ナイスアシスト、と言わんばかりに玲王が急いでスマホの通話ボタンを押す
玲王「もしもし、ばぁや?うん、大丈夫。実は、さっき凪の記憶が戻ってさ…そう、あと24時間は一応家で様子看た方が良いよなと思って…」
凪「?」
スマホの通話口を手で押さえた玲王が、凪の方を見て問いかけてくる
玲王「凪、俺んち来るか?」
凪「えっ、行く!いーの?」
玲王「当たり前だろ。じゃあ、ばぁやに迎え頼むわ」
凪「(マジで…?)」
目が覚めたら玲王がいて、抱きしめても怒らなくて、キスしても許してくれる
さらに家にまで誘ってくれた
凪「(これって、やっぱり夢なのかな…)」
玲王の思惑など知らず、凪は喜んでいた
玲王「(よし、凪が俺んちにいる間に…こいつのスマホからキスプリ画像を消そう)」
こうして、凪のスマホからキスプリ画像を消すという玲王のミッションがスタートする
嘘に嘘を重ねる行為は、果たして二人にどんな未来をもたらすのか
画像を消すために玲王がとった作戦とは?
下3レスから🎲 - 40二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 20:53:14
でろでろに甘やかして寝かしつけて寝てる隙に画像削除
- 41二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 07:26:31
お風呂タイムの間にこっそり
- 42二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 08:14:23
凪が眠ってる間にしよう📱
- 43二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 12:43:55
消しそこねてバレて、嫉妬ちゅ~されてほしい😀
- 44スレ主24/04/17(水) 13:31:01
- 45二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 22:39:54
保守
- 46二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 08:52:40
この凪くん、お風呂一緒に入ろうよ〜と言ってきそうな気もする保守
- 47スレ主24/04/18(木) 12:06:41
玲王の家に行く
そうと決まれば善は急げ
玲王の気が変わらないうちに、と凪はいそいそ荷作りを始めた
凪「(この時間からってことは…もちろんお泊まりだよね)」
凪「ジェラくんも連れて行こっか!四人で寝るって約束だったし。あ、手土産はたけのこの里でいい?」
玲王「フフッ、いや…たけのこの里は、さっき食ったからいいわ」
凪「?」
遠足に行く前の子どものように、はしゃいで荷作りをする凪の様子を見て笑う玲王からは、どこか他人事のような雰囲気が漂っていた
テーブルの上を見ると、たしかにそこには、たけのこの里の他にも二人分の飲み物とお菓子が置かれている
あと、なぜか自分の書いた日記帳『俺の永遠の太陽』まで - 48スレ主24/04/18(木) 12:12:08
凪「…記憶喪失中の俺と、ここで一緒にお菓子食べてたの?」
玲王「あ…うん。お前の好きな映画観ながら、お前が書いた日記とかも出してさ…どうやったら記憶が戻るんだろう、って色々考えて」
凪「そっか…二人で…」
なんか楽しそうだったんだね、と言いかけて、凪はグッと口をつぐんだ
玲王のことだ
きっと記憶がなくなった自分のことを物凄く心配して、あの手この手で尽力して、身の回りの世話を焼いてくれていたのだろう
記憶がないとはいえ、自分は自分
そんなふうに甲斐甲斐しくされたら、記憶喪失中の自分が玲王に惹かれて好意を抱いたとしてもおかしくない
不意打ちではあるが、頬へキスをしているあのプリクラ画像がその証拠だろう
それでも、記憶を失くしていた自分と玲王が一緒に過ごしたのはたった一日の出来事
純粋培養の御曹司で、これまで誰かと付き合った経験すらなかった玲王が、いくら見た目が同じとはいえ、記憶喪失中の自分を好きになったり、頬へのキス以上のことを許すとは凪は到底思えなかった - 49スレ主24/04/18(木) 12:15:10
凪「…どんなやつだったの?記憶が無い時の俺って」
玲王「どんなやつって…」
一言で言い表すのは難しい、というように悩んだ玲王は、キョロキョロと辺りを見回し、目についたテーブルの上のお菓子を手に取った
玲王「この、オレオみたいなやつ…かな」
凪「オレオ?」
記憶喪失中の凪が残していたそのオレオを、玲王が口に運んでサクッと食べる
玲王「外はちょっと苦いけど、中は甘くて…冷たそうに見えるけど、中身はお前と同じ。優しいやつ、だったよ」
凪「…」
凪「(なにそれ)」
まるで別れて遠くにいる元恋人でも想うかのように、湿度をはらんだ眼差しと口調で玲王がそう言う
自分が知っている玲王とは異なる雰囲気を纏ったその様子に、この一日の間に一体何があったのか、と凪は目が離せなくなってしまった - 50スレ主24/04/18(木) 12:17:56
記憶喪失だった自分と玲王が何をしていたのか、気にならないと言ったら嘘になる
『その俺と…なんかしたの?』
でも、ダサいやつは嫌いだと言う玲王に向かって、嫉妬のようなその一言を聞く勇気は持てなかった
凪「(いや、レオに限ってそんなワケないし…心配しすぎだよね。今から久しぶりにレオんちにお泊まりしに行くんだから、楽しくしよ!)」
人は自分にとって不都合なことや、信じたくないことからは、目を瞑って見ないふりをしてしまう
迎えに来たリムジンに乗り込み、二人は再び玲王の家へと向かった - 51スレ主24/04/18(木) 12:20:08
in 御影家
都内超一等地の自社ビル最上階にある御影邸
ちょっとした運動会が開けそうなほど広々としたリビングの中央に鎮座する高級ソファ
そこに木箱を手にしたこの家の主人と、その妻が座っていた
玲王母「良かったわね、あなた。純米酒入り濃厚プリン、今日最後の一箱が手に入って」
玲王父「ああ…やはり俺は強運だ。昨夜は特に嫌なことがあったからな。こうして好物のプリンでも口にしないとやってられん」
そこにいたのはプリン大好きおじさ…ではなく、総資産7058億———
泣く子も黙る御影コーポレーション社長であった
凪『おっさんさぁ、玲王の前でよくこんなコトできんね』
玲王父「あぁ…あの時のあの男の態度、俺を見る目…今思い出しても忌々しい。普通の高校生が三億じゃ納得しないとはな」
玲王母「それだけ玲王ちゃんのことを想ってくれているんじゃないかしら」 - 52スレ主24/04/18(木) 12:22:49
凪『レオとずっと一緒にいたい』
凪『だから、俺』
凪『ここに永住してもいいですか!?』
玲王父「…そういえば、初めてうちに来た時から永住だなんだと言っていたな」
冷蔵庫のプリンを勝手に食べ尽くしたりはしたが、真夏に玲王のために汗だくで走ってきたり、なかなか骨のある男だと思っていたのに
凪『玲王〜、もう部屋戻ろーよ。俺、お風呂入って疲れちゃったー』
玲王『ハイハイ、おんぶなー?』
玲王父「あれじゃあまるでうちの玲王が世話焼き女房じゃないか。あの男、人前でイチャイチャと…玲王が自分のものになったと安心して、本性を現してきているんじゃないか」
玲王母「フフッ。あなたったら、考えすぎですわ。誠士郎君は体は大きいけど、まだ高校生ですもの」 - 53スレ主24/04/18(木) 12:26:50
玲王父「高校生だからと侮ってはいけない。もしかすると、奴は外堀を埋めてうちの会社ごと乗っ取るつもりかも知れない。これ以上玲王があの男と一緒にいるなら、玲王に譲渡予定の株式を減らすしかないだろう」
玲王母「あなた…」
過剰なほどの防衛線を張る夫に対して、玲王の母は驚く
玲王父「若い頃からお前と一緒に大きくしてきたもう一人の子どものような存在の大切な会社を、どこの馬の骨とも分からん男にやれるはずがないだろう」
ガチャ
凪「お久しぶりですっ、パパさん、ママさん!」
玲王父&玲王母「「!?」」
噂をすればなんとやら
その何処の馬の骨とも分からない男が、小脇にジェ◯トーニのぬいぐるみを抱えて再びやってきた - 54スレ主24/04/18(木) 12:29:16
未来のお義父さんとお義母さんである
凪は敬意を持って、二人に向かって深々とお辞儀をした
玲王父「また戻ってきたのかお前は!鮭のように!今朝までうちにいただろう」
その言葉に顔を上げた凪は、プリン入りの木箱を大事そうに抱えて睨みつけてくる玲王の父に驚く
凪「え…レオ、今日のパパさんなんか機嫌悪くない?」
玲王「あーいや、昨日、ちょっと色々あってな…」
玲王父『…どうしたんだ、玲王。その胸の傷は』
玲王『え…?あ』
父親から、この凪に胸の噛み跡のことを言われてはまずい
これ以上話がややこしくなる前に、と玲王が凪の前に立って父親に話をする
玲王「父さん、昨日言ったじゃん。48時間は凪を見るって…だから残りあと24時間、面倒見させてよ」
玲王父「玲王、そのことだが…」 - 55スレ主24/04/18(木) 12:31:21
しかし、久しぶりの玲王の家でテンションの上がった凪が会話に割って入ってきた
凪「あ、そーいやパパさん、俺が撮った写真で作ったレオのカレンダーって、もう出来てますか?」
玲王父「何?」
玲王父『君が撮った写真ね、あの後くれたデータを使ってポスターにしたんだよ。妻とばぁやからも好評だった。我が家の来年のカレンダーにでもしようかな』
凪『ワー、ソレはゼヒ、オレニモ一部クダサイ』
玲王父『じゃあ100万円』
玲王「ハハ、あのカレンダーか。一部100万だっけ」
凪「えー」
凪が尻のポケットからおもむろに財布を取り出し、中を開ける
そこには幾つかの小銭と、ぐちゃぐちゃになったレシートが入っているだけだった - 56スレ主24/04/18(木) 12:34:28
凪「どうしよレオ…大変だ。俺、財布に100円しか入ってない」
玲王「あら、ざーんねん。じゃあ買えないな」
凪「…でもさ、部活のスケジュール書かないと忘れちゃいそう…なんかカレンダーみたいなのがあったら忘れないかも」
玲王と一緒に過ごせる予定を凪が忘れるはずがないのだが、凪はここぞとばかりに玲王に甘えて見せる
玲王「もぉーこの子は。わーったよ、しょーがねぇなぁ」
【玲王の資産−100万】 チーン!
御影社長の頭上で息子の資産額が減る音がした
玲王父「ほらみろ母さん、やっぱり金目当てだった」
玲王母「あなた」
こんな息をするように息子の資産を使い、食い潰した後は必ずこちらを狙ってくるに違いない
玲王父「(俺だけは知っているんだぞ?お前の本性を)」 - 57スレ主24/04/18(木) 12:40:47
玲王の父が固く握りこぶしを作る一方、玲王には玲王の思惑があった
今は、一刻も早く凪のスマホからキスプリ画像を消去しなくてはいけないのだ
玲王「カレンダーのことは一旦置いといてさ、夜も遅いし、凪も疲れてるから今日はもう部屋で休ませるよ。おやすみ」
凪「レオ…」
パパさん、カレンダーはあとで必ず!
そう言いながら、凪は玲王に引きずられるようにして部屋へと連れて行かれた
凪「もぉー、何?そんなに早く俺と二人っきりになりたかった?」
玲王「ハハ…まぁ、そんなとこ」
凪「?」
こんな時、いつもの玲王なら「調子に乗るな!」と言って釘を刺して来そうなところなのに
玲王の部屋までの廊下を歩きながら、乾いた笑いをする玲王に対して凪は違和感を覚えていた
自分から家に誘って来たし、久しぶりに二人で過ごす夜を前に緊張しているのだろうか
それとも違う、玲王からは、どこか心ここに在らず、といった感じがしていた - 58スレ主24/04/18(木) 12:47:22
凪「うわー、レオの部屋久しぶり…ルーちゃんは?」
玲王「寝室だよ。とりあえず、先に風呂入って来いよ」
凪「え。一緒に入んないの?」
一緒に入るのが当然、と言わんばかりに見つめてくる凪の視線に、玲王は心が揺らぐ
頭を打たないか見守る意味でも一緒に入った方が良いのだが、凪がスマホを手放す時はおそらく就寝中か入浴中しかない
一刻も早く問題を解決するため、玲王はとりあえず凪の入浴中にデータを消去しておきたかった
玲王「いや…その、お楽しみは後にとっとくもんだろ?」
凪「…お楽しみ、って…わかった。じゃあ、先に入ってくるね」
玲王「おう…あ、外寒かったし、ちゃんと肩まで浸かって一時間くらいは入っとけよ?」
凪「え?そんなに長く入っとけないよ。のぼせちゃう」 - 59スレ主24/04/18(木) 12:49:35
凪の一人風呂はめちゃくちゃ早い
前に聞いたところによると、めんどくさくない身体の洗い方を極めているらしかった
玲王は念を押して凪に湯船に浸かって長湯をするように勧める
玲王「じゃあ、半身浴ならいけるだろ」
凪「えー」
風呂に浸かること自体は好きだが、それ以上に玲王と一緒にいたいのに
不満そうに口を尖らせながらも、凪は風呂場へと向かった
玲王「(よし、ミッション開始だ!)」
風呂場のドアが閉まり、浴室からシャワーの音が聞こえて来たのを合図に、玲王は脱衣所に入って凪が脱いだ洗濯物を漁るが、スマホが見つからない
玲王「(あれ?ない…なんでだ?嘘だろ…)」 - 60スレ主24/04/18(木) 12:53:29
ズボンをひっくり返したり、パーカーをパタパタしても、まるでスマホが出てこない
下に落ちているのかと脱衣カゴの裏も見たが、どこにも落ちてはいなかった
そうこうしている間に、キュッ、というシャワーを止める音が聞こえてくる
玲王「(やばっ、もう出る!?)」
脱衣所にいるところを見られても「タオル置いとくな」と言って誤魔化せるよう、玲王はバスタオルを手に取りジッと風呂場のドアを睨んで待つ
〜♪
玲王「え!?」
その時、浴室から備え付けのテレビからとは違うゲーム音が聞こえてきた
ガチャ!
凪「…ん?」
玲王「な、なぎ…!お前、まさか風呂にスマホ持って入ってんのかよ!?」 - 61スレ主24/04/18(木) 12:57:11
浴室へのドアを開けた玲王が目にしたもの
そのまさかである
凪は湯船に浸かりながら、スマホゲーに興じていたのだ
凪「だってレオが一時間も入れって言うからさ…ゲームでもしてないと、暇でしょ?」
玲王「いや、だからって…」
凪「大丈夫だよ。俺のスマホ防水だから」
玲王「そーじゃなくて…」
風呂場にスマホを持ち込まれるなんて
長湯をしろと言ったのが、完全に裏目に出てしまっていた
「こうなりゃミッション変更だ!」次なる作戦を考え始めた玲王の頭を、さらに追い詰めるようなことを凪が口にする
凪「ていうかさ、俺の太ももの内側、なんか赤くなってんだよね…」
玲王「太…もも…?」
凪『じゃあ…玲王も俺の太腿にキスマ付けてくれんの?』
玲王「(あっ…)」
ここで起こった昨夜の情事を思い出し、玲王が顔を赤らめる
凪「一昨日までは無かったから、記憶喪失中だと思うんだけど…レオ、なんか知らない?」
この凪、気付いているのか?
いや、そんなバカな…
玲王、なんとか誤魔化してくれ
玲王の発言を下3レスから🎲 - 62二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 13:07:56
「む、虫刺されじゃね?多分…」
鮭のように!笑ったww - 63二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 19:02:43
何それ?知らねぇけど…
ポーカーフェイスで - 64二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 22:59:57
………………知らない
- 65二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 23:22:07
バレそう…😂
- 66スレ主24/04/19(金) 07:24:56
- 67二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 17:08:56
保守
- 68二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 17:58:51
映画館でチョキのマスコットが続々品切れになってるのを見て、なぜかスレ主と保守🌵を思い出したよ
- 69スレ主24/04/19(金) 18:38:37
保守いつもありがとう!
今からもっかい観に行くんで、とりあえず思ったところだけtelegraphにした
(映画本編ではなく入場特典についてのみ)
映画観て来たぞ🍎🍓🍇玲王「わりー、わりー。結構並んだな」凪「(レオといる時間がのびるんなら全然オッケー)」
金城先生の鼎談の「恋愛感情」についてのくだりだけど、読んだ時に初デート編で書いたこの辺りを思い出したtelegra.phちなみにチョキ🌵ゲット出来ませんでした…😭再販求ム
- 70二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 18:45:54
- 71二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 22:43:12
チョキ🌵再販されるといいねスレ主
買いたかったけど買えなかった人結構いるみたいだし - 72二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 23:02:18
劇場グッズ今後通販するみたいだよスレ主!
チョキ手に入れよう✌️ぴす - 73二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 09:45:31
🌵ほしゅ!
- 74二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 20:32:05
- 75二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 00:01:00
スレ主のぬい写真にチョキが加わったらますます可愛くなる…🥰
- 76スレ主24/04/21(日) 04:03:32
遡ること数分前———
シャワーを浴びながら、凪は考えていた
凪「…」
先程100万でカレンダーを買うと言って冗談混じりに財布を見た時、札入れの中にぐちゃぐちゃになったレシートを見つけた
目に入ったそれに印字されていた商品名は、記憶喪失中の自分が買ったと思われるレモンティーと、玲王も食べていたあのオレオ
そして、大きいサイズのゴム
凪『?何だろ、これ…』
玲王『あ』
ベッドから降りた時、足元に当たったあの箱
コンビニ袋に入れられたまま落ちていたあれが、おそらくレシートに書かれていたものなのだろう - 77スレ主24/04/21(日) 04:07:32
はじめは玲王が買って来たのかと思っていたが、よくよく考えればゴムを使う必要のない玲王がそれを買ってくるだろうか
凪「(だって、使うのは俺の方だし…)」
一つのことをおかしいと思い始めると、全てが疑わしく感じられてくる
今日玲王が端々で見せていた、いつもと違う大人な雰囲気も、そう思わせる原因の一つだった
凪「(だいたい、なんで記憶喪失中の俺がコンビニでゴムなんて買うの?レオも一緒に行って、俺が買うとこ見てたんじゃないの…?)」
凪がモヤモヤし始めて俯いたその時
シャワーの雫が流れ落ちていく先、ちょうど太腿の内側に、赤い跡のようなものが付いているのが目に入る - 78スレ主24/04/21(日) 04:09:27
全身真っ白な凪の身体の中で、赤から紫に変化しているアザのようなその色はよく目についた
身に覚えのないそこに何気なく手を伸ばしてみるが、痛みもかゆみもなく、虫刺され等ではないようだった
だとしたら、これは一体…?
凪「(…まさか、ね)」
きっと全ては、ただのつまらない杞憂に過ぎない
今夜は玲王と楽しく過ごすのだから、そこに水を差すようなくだらない疑念などは、最初から存在しなかった
そう早く確信に変えてしまいたかった
でも、もしゴムのことを玲王に尋ねて、記憶喪失中の自分と使うつもりだった、とでも言われてしまったら
凪「(そんなワケないよね…そんなの、俺が知ってるレオじゃないし)」 - 79スレ主24/04/21(日) 04:12:33
玲王の髪からするのと同じ大好きなシャンプーの匂いを堪能する余裕もなく、全身を洗い終えた凪は泡の湯船に浸かる
そして取り憑かれた妄想から意識を逸らすように、無心でスマホゲームのデイリーをこなし始めたのだった
—————————————————————
凪「一昨日までは無かったから、記憶喪失中だと思うんだけど…レオ、なんか知らない?」
玲王「…………」
疑念を、ただの勘違いだったと確信するために聞いただけのこと
知らないのなら、別にそれで構わない
いくら玲王が記憶喪失中の自分を心配して見守ってくれていたとはいえ、一挙手一投足の全てを見ていたわけではないだろう
知らないことがあるのは当然だ
特に、こんな人には見せないような場所のことなんて - 80スレ主24/04/21(日) 04:17:41
玲王「……知らない」
凪「ふぅん、そっか…」
その言葉に、凪は少し安堵する
ただ、普段は饒舌な玲王が躊躇うようにしながら、溜めに溜めて発した「知らない」のその一言
答えるのになんでそんな間が空いたの、とか
なんでそんな苦しそうな顔してるの、とか
今はその理由を深追いする気にもなれなかった
凪「それよりさー、せっかく来たんならレオも一緒に入ろーよ」
玲王「え…?」
凪「俺が一時間も半身浴した後にレオがお風呂入ってたら、二人で寝るの遅くなっちゃうじゃん。明日学校でしょ」
玲王「いや、それは…俺のことは気にせず、先に寝ててくれていいから…」
凪「?」
いつもは誰よりも睡眠の質にこだわるはずの玲王なのに
自分は夜更かしをしても構わない、というような玲王の言動に、凪の違和感はシャボンの泡のように膨れていく - 81スレ主24/04/21(日) 04:19:29
凪「それに、久しぶりの泡風呂だし。いつもみたいにベ◯マックスナギにしてよ」
玲王「ベ◯マックス、ナギ…」
凪『泡風呂?とか、楽しそう』
玲王『んー、そっか。”お前”は初めてか。一緒に入ってベ◯マックスナギにしてやるからなー?』
玲王「…」
凪『怒った?ごめんね…脱いでお風呂入ろっか?』
玲王『ッ、あとは、自分で脱ぐから…』
玲王『(何が、ベ◯マックスナギだよ…俺一人で、またバカみてぇに浮かれて…)』
凪のスマホを探すことに夢中になっていた玲王だったが、昨夜この脱衣所や風呂場で、記憶喪失中の凪と何をしていたかを忘れたわけじゃない - 82スレ主24/04/21(日) 04:24:04
凪「…昨日の俺とは?そーいうコト、何もしなかったの?」
玲王「はっ?す、するって、何をだよっ?」
昨夜の行為を頭の中で思い出していた玲王は、凪が卑猥な話を振ってきたのかと思い、不自然に声を上擦らせた
凪「何って…ベ◯マックスナギだけど。それとも、他になんかしたの?」
玲王「い、いや?別に、何もしてねーよ」
凪「ふーん…じゃあ、レオは一緒にお風呂に入らずに、そーやってそこで立って俺のこと見てただけ?」
玲王「え?あ、ああ…そうだけど」
昨日の風呂での詳細をしつこく聞いてくる凪に、玲王も違和感を覚え始める
玲王「(もしかして、風呂に入ったせいで昨日のこと思い出したんじゃねーよな…?)」
凪から核心を突くようなことはまだ何も言われてはいない
きっと疑心暗鬼な自分の心がそう思わせているだけだ
だから、焦って怪しまれるような言動をとる必要はない
玲王は少しずつ速くなる自分の心音を落ち着かせるように、フゥッと小さく息を吐いた - 83スレ主24/04/21(日) 04:28:42
玲王「お前が滑って頭打ったりしたら大変だからな。でも、泡風呂とか楽しそうって言うから、ここで転けないかずっと見てたよ」
凪「そうなんだ…レオ優しいから、てっきり記憶喪失中の俺と一緒に入って頭とか体とか全部洗ってあげてたのかな、って」
凪はとっくにスマホのゲームをやめていて、浴槽の縁に頬づえをついて下からジッと玲王を見上げている
玲王「…そう、見える?」
凪「うん。だから、もしそうなら昨日の俺もレオのこと好きになってたのかな、なんて」
玲王「ハハ…」
引きつったような、乾いた笑いが浴室に響く
早くなんとかして凪からスマホを預かり、画像を消去してしまいたかった
これ以上不安の種を増やしたくはない
玲王「まぁー、俺って超優秀で優しいし?おまけに見た目も良いし?俺のこと好きにならねーやつなんて、いねぇだろ♪」
凪「(…また自分で言ってる)」
玲王はふんぞり返ってドヤ顔になり、自惚れたような表情をしている
そんなところでさえ、嫌味一つなく可愛い、と凪は思った - 84スレ主24/04/21(日) 04:30:48
凪「…ねぇレオ、覚えてる?前に一緒に原宿行った時のこと」
玲王「え?なんだよ、いきなり…」
凪「あの時さ、俺がサッカー出来なくなったらどうするって聞いた時、俺の代わりなんかいないって、そう言ってくれたよね」
玲王『お前の代わりなんかいないんだよ凪』
玲王「…おう、言った、よ?」
凪「その直感って、まだ有効?レオにとっての宝物は、世界に俺一人だけなんだよね?」
聞こうと思ってまだ聞けていなかった、玲王のもう一つの宝物についての話
凪の質問に玲王はなんと答えた?
玲王の回答を下3レスから🎲 - 85二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 07:12:42
……俺の宝物は「凪」だけだよ
嘘も本当のことも言わない感じで! - 86二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 10:01:25
当たり前だ!凪だけに決まってんだろ!
ここの玲王は純粋すぎ。挙動不審だと天才に不審がられるよ〜 - 87二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 10:36:53
凪以外、宝物が居る訳無い
でも純粋無垢な玲王が好き…! - 88二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 20:54:03
スレ主のSS、最新の公式台詞をどんどん取り入れてくれて好き!
- 89スレ主24/04/21(日) 21:05:23
- 90二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 23:59:09
写真かわいい
こうして見るとりんご飴って結構ボリューミーだよね
これをチョイスする凪くんからはやはり玲王と長く居たい魂胆を感じざるを得ない - 91二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 10:49:08
ほしゅ🌵←通販決定
- 92スレ主24/04/22(月) 21:25:33
玲王「当たり前だ!凪だけに決まってんだろ!」
凪「…」
玲王「って、アレ…?」
玲王「(なんか、ミスった?)」
無言になった凪の反応に、玲王はヘラリと誤魔化すような笑みを浮かべながらも、内心かなり焦り始めていた
凪「いや、なんか…あそこに入る時のこと、思い出した」
玲王「あそこって…?」
凪「ブルーロック。レオ、あの時絵心に怒ってくれたじゃん。今みたいに」
玲王『フザけんな!!凪はそんな…そこら辺にいる天才もどきじゃない…!!』
玲王『じゃあ凪を世界一のストライカーにする!それが俺の”エゴ”だ!!』
玲王「ああ…」
演説の後、絵心に凪のことを『自称・天才くん』と言われたことに腹を立て、二人ならできると言い切った時のことか、と玲王は思い当たる - 93スレ主24/04/22(月) 21:30:09
凪「俺…自分のために誰かが怒ってくれたのとか初めてだったし、レオが行くって言うからあそこに付いてったけど…俺は、アイツの言うとおり傷つきたくなくて…心のどっかで、ずっと予防線張ってた」
凪『じゃあ俺がサッカーできなくなったら、別のヤツと世界一目指すカンジ?』
凪『…でもさ、俺より凄い奴いたらどーすんの?そいつと組んだ方がいーんじゃない?』
玲王「凪…」
凪「だから、レオが自分のこと以上に、俺のために本気で怒ってくれてるの見て…俺のこと、本気で信じてくれてるんだって思ったら、なんか、俺もレオのこと信じようって、あの時そう思ったんだよね」
玲王「…」
凪『じゃあ信じるけど、一個だけ約束ね…』
凪『最後まで一緒にいてよ』 - 94スレ主24/04/22(月) 21:33:51
嘘を吐けば吐くほど、どこか狭い檻の中に閉じ込められたような気持ちに玲王はなっていく
今もこうして自分のことを信じて、真っ直ぐな瞳で見つめてくる凪を傷つけたくなくて
自分のしてしまったことを必死に隠し通そうとしているけど
それは、自分を信じてくれる凪への裏切りに他ならない
脱衣所からドアの仕切りを超えて浴室に足を踏み入れた玲王は、浴槽の前でしゃがみ込み、自分を見上げていた凪と目線を合わせた
玲王「お前、なんで今そんな話すんだよ…?」
凪「…だって、仕方ないじゃん。なんか思い出しちゃったんだから」
子どものように口を尖らせた凪が、分かりやすく頬を膨らませる
玲王「ガキかよ?…ったく、しょーがねぇな。特別にベ◯マックスナギにしてやるよ!あんま時間ねーから、短縮バージョンでな」
凪「なに、短縮バージョンって?…ベ◯…ミニマムナギ、とか?」
玲王「ブハッ、なんだそりゃ!ダセーだろ」 - 95スレ主24/04/22(月) 21:37:39
凪の言葉に思わず笑ってしまった玲王は、パーカーの袖を捲り上げ、浴槽にいる凪の頭の上に泡を乗せ始めた
玲王「ホラ、ベ◯ミニマムナギ…お気に召しましたか?ご主人様」
凪「あっ、そのセリフ、スッゲェイイね。この家、前に白宝祭で作ったレオのメイド服あるんじゃないの?せっかくならメイド服着てやってよ」
玲王「バカッ!チョーシに乗るな!」
手の上いっぱいに乗せた泡を、パイ投げのようにして玲王の手から顔面に押し付けられた
凪「わぷっ、レオ、待って」
玲王「ご主人様にお仕置きだよ!」
凪「もぉー…」
イタズラをした子どものように無邪気に笑う玲王の腕を浴槽の中にいる凪が掴んで、自分の元へと引き寄せる
玲王「ちょっ…」
浴槽の縁から上半身を乗り出した凪は、慌てる玲王の唇を見つめたまま、そこに口付けた - 96スレ主24/04/22(月) 21:44:22
玲王「んっ」
遠慮なく舌を差し入れられると、玲王は凪の肩を押して抵抗する
玲王「っ、ばかっ!口に泡、入ったじゃん」
凪「さっきのお返しデス」
玲王の腕を掴んで離さないまま浴槽内で膝立ちになった凪が、玲王の腰にも手をやりさらに自分の方へと引き寄せて、玲王の髪を邪魔にならないように耳にかけた
凪「ねぇ…もっと、してもいい?」
玲王「お前、ダメっつっても離す気ねぇじゃん…」
強い力で腰を引き寄せられたまま、湯で温まって火照った凪の身体に抱きしめられ、その湿って吸い付くような肌の温もりを感じながら、玲王も目を閉じてキスをする
凪の濡れた手で髪を触られて、服を着たままの自分に遠慮なくギュウギュウと抱きついてくる凪の身体に付いている水分とか、浴室の床の水気を服が吸って濡れてしまうのは本来なら不快なはずなのに、夢中になって離れられなかった - 97スレ主24/04/22(月) 21:52:50
バカみてーなことしてるな、と玲王は頭の片隅で思いながらも、恋人の凪と久しぶりにこんな風に遠慮なくキス出来ることが嬉しかった
玲王「(…やっぱ好きだな、コイツとキスするの)」
この先を一度知っているからか、前のディ◯ニーお泊まりのシャワーの時にされたような一方的な行為じゃなく、玲王からもそれに応える余裕があった
凪の両頬に手を添えて、玲王からも舌を伸ばして奥まで貪るようにして口付ける
凪「ん…?っ、どうしたの。今日なんか、いつものレオと違うね」
玲王「(あ、ヤベ…)そ、そっか?こーいうキスくらいなら、もう俺からだって出来るって」
凪「じゃあ、レオも服脱いでよ…こんなに濡れちゃったら、もうどっちにしても脱がなきゃでしょ」
目を合わせたまま凪にパーカーの裾から手を入れられ、玲王は思わず身を固くした - 98スレ主24/04/22(月) 21:59:13
玲王「え、いや…さすがにそれは無理。親いるし」
凪「じゃあ、聞かせちゃう?レオの可愛い声」
玲王「おま…それしたら、マジで一生出禁にするからな」
手の力を強めてくる凪に、コイツならやりかねないと、玲王は本気のジト目で凪を見据える
容姿端麗な美形の真顔に怯んだ凪は、渋々と言った様子で手の力を緩めた
凪「うわー、だって…寸止めなんですけど。こんなの…」
反応してしまっている誠士郎を隠すように、凪が泡風呂の中へと再び身体を沈めていく
凪「…しかも今日のレオのそのカッコ、俺とお揃いコーデだったよね?さりげに」
玲王「あ?ああ。ほとんどアイツが選んだからよくわかんなかったけど、パーカー着ろ、脱ぐな!って、こだわり強かったな。お前って意外とファッションオタク?」 - 99スレ主24/04/22(月) 22:04:16
その時の様子を思い出しているのか、ニヤニヤと自分を見つめてくる玲王を見ながら、記憶喪失中の自分が玲王にパーカーを着せたがった理由が分かる、と凪は思う
少し触ったパーカーの下、身体に沿うようなデザインのハイネックは、身体のラインが出過ぎていて、見る者がその中身までも容易に想像してしまえそうだった
凪「…記憶が無い時の俺も、絶対レオのことそーいう目で見てたよね」
玲王「?なんだよ、そーいう目って」
凪「レオと、エロいコトしたいなーって、邪な目」
玲王「バカッ!もういーからちゃんと風呂入れ。気が散るからスマホも没収する!」
凪「え〜〜っ!?」
バタンッ
玲王「(あ、危なかった…)」
凪のスマホを片手に浴室から出た玲王は、扉を背にしたまま、ズルズルとその場にへたり込む - 100スレ主24/04/22(月) 22:08:55
記憶喪失中の凪の自分を見る目について指摘されたのもそうだったが、キスをしながら反応を見せる凪自身に気付いた玲王は、思わず凪のそこに手を伸ばして触れてしまいそうだった
自分とキスをしてこんな風になっているのなら、自分が解放してあげたい、と思ってしまったのだ
凪『そんなの絶対足りないと思うんだけど』
凪『きっと俺、アンタに合わせてスゲー我慢してたよ。だからもし記憶が戻ったらさ、よくガマンしてたな、って、もっと褒めてあげてよ』
玲王「(…してやりたかったけど、今んなコトしたら絶対に怪しまれる。俺はまだ、何も知らないようなフリしてなきゃ…)」
先程回収した凪のスマホを顔の前に持ってきて、複雑な思いを抱きながら、玲王はその真っ暗な画面を見つめた - 101スレ主24/04/22(月) 22:12:52
何もない黒い画面に反射して映るのは、何かを堪えているような、思い詰めたような自身の表情
これで、記憶喪失中の凪とは何も無かった、なんて主張はきっと信じてもらえない
玲王「(こんな顔してんの、アイツには見せらんねーだろ…)」
この中にあるキスプリ画像を早く消して、今の凪の前では、頬へのキス以上は何もなかったことにしたい
記憶喪失の凪との思い出は、自分だけが忘れなければそれで良いのだ
そう自分に言い聞かせるように思考をまとめた玲王は、濡れていた指をパーカーの裾で手早く拭いて、凪のスマホを開く - 102スレ主24/04/22(月) 22:16:48
玲王「うわ…予想はしてたけど、今時ロックかけてねーとか不用心すぎ…」
そのことはむしろ今の玲王にとっては好都合だったが、これから先、凪と周りの人間ももっと有名になっていくのに、彼らの連絡先も入っているスマホを簡単に人に見られる状態にしておくのは、危機管理能力を問われてしまう
あとでちゃんと教えておこうと思いながら、ホーム画面からカメラのアプリを探して開こうとすると、なぜかアプリの方にロックがかかっていた
【パスコードを入力してください】
玲王「へ?」
四桁の数字を入力するような指示が画面に表示される
凪『いや。なんか俺のスマホのカメラロール、元の俺にロックされてるから中見れないんだよね』
玲王「…そーいやアイツ、そんなこと言ってたっけ…」 - 103スレ主24/04/22(月) 22:19:10
扉一枚隔てた後ろの浴室から、凪が備え付けのテレビのチャンネルを次々に変えていく音が聞こえる
スマホを回収してしまった以上、暇になった凪が風呂から出てくるのは時間の問題だった
玲王「ヤベェ…急げ、落ち着け御影玲王。アイツの誕生日は…」
ブブーッ
素早く凪の誕生日を入力したが、軽い振動と共にスマホ本体と画面の文字が震える
玲王「違うのかよ!たしかに安直過ぎたか。じゃあなんだ…?俺の誕生日、とか?」
アイツ俺のこと大好きだし、正解だろ、と玲王は自信満々に鼻息荒く数字を押してみる
ブブーッ!
玲王「ッ…!(ち、違うのかよ…!)」
二つの意味で地味にショックを受けてしまった玲王だが、今は感傷に浸っている場合ではない
一刻も早くパスワードを解除しなければならないのだ
凪のカメラアプリのパスコード四桁とは?
また、玲王は無事にロック解除できたの?
下3レスから🎲 - 104二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 22:47:37
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- 105二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 22:54:29
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- 106二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 23:06:11
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- 107二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 23:28:10
ロック解除できたのかな…?
- 108二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 23:30:20
ロックは解除できたんか!?!?ww
- 109二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 23:36:39
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- 110二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 23:48:38
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- 111二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 04:17:58
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- 112二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 12:57:24
106はどっちなんだw
- 113スレ主24/04/23(火) 17:30:48
- 114二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 21:41:22
解除できた!!!
- 115二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 02:46:07
無事隠蔽できるのかな…?
画像削除って行為自体が玲王には辛い気がする…😭 - 116二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 12:34:41
ほしゅ
- 117二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 20:29:43
念の為ほしゅ
- 118スレ主24/04/24(水) 20:32:09
玲王は風呂の扉にそっと耳をつけて、注意深く中の様子を伺う
凪はきちんと湯に浸かる約束を守っているのか、まだ出てくる気配はなさそうだった
玲王「クソッ…誕生日が違うなら何なんだよ。俺と凪が出逢った日?」
ブブーッ
玲王「じゃあ、初めての試合に勝った日?」
ブブーッ
玲王「わかった!これだ、ブルーロックに入った日!」
ブブーッ!
【1分後にやり直してください】
玲王「あーも〜っ!!こんなのわかんねぇよっ!」
ガンッ!
玲王「痛っ…!」
後ろに頭を大きくのけ反ったことにより、玲王はそのまま風呂のドアに後頭部を打ち付けてしまう - 119スレ主24/04/24(水) 20:35:21
玲王「ってぇ…、クソぉ…」
青春大好きロマンチスト野郎の凪なら、絶対に特別な記念日の四桁をパスコードに設定していると思っていた玲王は、アテが外れたことにより途方に暮れる
凪「レオー、大丈夫?今なんか凄い音したけど」
先程の派手な音を聞いた凪が、玲王を心配してドア越しに声をかけてきた
玲王「あ、だ、大丈夫っ!それより凪、ちゃんと浸かって数えてるか?」
凪「えー?何をー?」
玲王「肩まで浸かって、100数えてから出ないとダメだぞー?」
凪「えー、100ー?めんどくさーい。レオ一緒に数えてよ」
玲王「は?」
玲王「(無理無理!今それどころじゃねぇっての!)」
数などのん気に数えている場合ではない
しかし、何とか凪をその場に留めておくため、玲王は他愛のない会話を凪とドア越しにすることにした - 120スレ主24/04/24(水) 20:38:33
玲王「なぁ凪…知ってるか?風呂で100まで数えるのって、小さい子どもに数字を覚えさせるためなんだぜ?」
凪「へぇー、そうなんだ?」
玲王「でも、お前はもう大っきいんだから、自分で100まで数えられるだろ?」
凪「レオ…俺のことなんだと思ってんの。そんなの100どころじゃないんだけど」
玲王「ハハ…たしかに」
ここで策士・御影玲王は、悪魔的発想を思いつく
玲王「あ、じゃあさ…100より大きい数字…そうだな、たとえばお前の好きな日付、とかは?」
凪「…日付?」
玲王「そ、そう!誕生日とか、記念日ー、とか。お前にもなんか好きな数字あるだろ?」
さすがにそれは直接的すぎるだろう、御曹司
しかし、彼はもうなりふり構っていられない
時間がないのだ - 121スレ主24/04/24(水) 20:41:34
なぜなら1分後の次のチャンスでミスをしたら、その後のロック解除までの時間はさらに延びる
これ以上スマホを凪の手から離しておくのは難しい上に、パスコードのミスによるロックがかかっていることに気付かれでもしたら、怪しまれてスマホを手放さなくなってしまうかも知れない
確実に次のチャンスで決めなければいけないのだ
凪「俺の好きな数字、ねぇ…」
玲王「お、おう(焦るな、俺。悟られないように、悟られないように)」
凪「でも、俺…記念日とかの日付を数字にして考えたことないかも」
玲王「(マ、マジか!?)」
超優秀御曹司・御影玲王、これには衝撃を受ける
青春大好きロマンチスト野郎=好きな四桁の数字は何らかの記念日だと思っていた玲王の読みは、完全に外れてしまっていたということだ - 122スレ主24/04/24(水) 20:44:11
玲王「(ク、クソッ…!じゃあ他に…なんだ?数字といえば、数学…四桁の完全数とか?それか、好きな株式銘柄の証券コード?いや、でもコイツの苦手科目ってたしか…)」
玲王「凪、お前の苦手科目って、政治経済だったよな?」
凪「うん、全然キョーミなーい」
玲王「(待てよ…)じゃあ、得意科目は歴史だったよな?」
凪「うん。それは覚えるだけで良いから楽チンだし」
玲王「わ、わかった!じゃあ、年号だろ!?」
間違いない、これだ!
閃いた玲王はキラキラと目を輝かせて、ドア越しの凪に向かって叫ぶ
凪「?何がじゃあ、なの…?」
玲王「ウッ…」
苦しい、御影玲王、これは相当に苦しい状況だ
完全に怪しい奴である
しかし、らしからぬ不審な言動をとってしまうのも今は仕方がないこと
焦りは人を冷静ではいられなくさせてしまう - 123スレ主24/04/24(水) 20:47:55
玲王「(でも、歴史の年号とか…多すぎてぜってー無理!ムリムリムリ!)」
スマホの画面に睨みをきかせながら、玲王はかつてないほどの集中力を研ぎ澄ませていく
玲王「(いや、大丈夫!俺ならできるっ!俺は超優秀・ハイパーエリート!この俺に不可能の文字はないっ!!)」
そして無事(?)一分が経過し、気を取り直した玲王は再びカメラアプリのロック画面へと挑む
深呼吸をし、口元に曲げた人差し指を当て、真剣な眼差しで四桁の画面を見つめていた
玲王「…」
その時、一筋の光明が差し込む
凪「あーでも…政治経済はアレだけど、レオんちの会社のことはちゃんとキョーミあるよ?」
玲王「え?」 - 124スレ主24/04/24(水) 20:50:34
凪「前にレオが教えてくれたじゃん。パパさんの会社のこと。主にアパレルとかのECサイトだけど、宇宙開発とか不動産業もしてる、って」
玲王「そう、だけど…よく覚えてんじゃん」
ちゃんと凪が自分との記憶を覚えていることに、玲王は安堵する
凪「当然でしょ?あと、前にニュースで御影コーポレーションの総資産額見たんだけどさ…ちょうど俺らの名前と誕生月を組み合わせたみたいで、なんか面白いなって」
玲王「うちの、総資産額…」
玲王「(まさか…)」
玲王は逸る気持ちを抑えながら、緊張で汗ばむ手をパーカーの裾で拭い、打ち間違わないよう慎重に数字を一つずつ入力していく
玲王「(7凪…0玲王…5…8…)」
パチッ!
その瞬間、玲王の大きな瞳がさらに見開かれた - 125スレ主24/04/24(水) 20:54:22
玲王「(う、うちの総資産額だったのかよ…!?)」
あまりにも意外すぎたパスコード四桁
しかし、本来の目的はここからである
玲王は写真アプリに保存されていた一番最新の画像からプリクラ画像の四枚を複数枚選択し、消去ボタンを押して手早く画像を消した
玲王「はぁ…っぶねぇ、マジ紙一重…」
写真アプリから画像が消えたことを確認し、タオルでスマホの指紋を綺麗に拭いてから脱衣カゴの凪の服の上にそれを置き、玲王は急いでその場から立ち去ろうとする
凪「レオ?」
…ガタガタッ!!
玲王「…ほぇ?」
いつの間に風呂から上がったのか、凪に呼び止められた玲王は、その場でだるまさんがころんだ、のように急停止することになった - 126スレ主24/04/24(水) 20:56:22
凪「…どこ行くの?」
玲王「え?」
凪「俺、ちゃんと肩まで浸かって100数えたよ」
湯船の中で本当に数えていたのだろうか
玲王は画像消去のミッションに夢中になっていたため、その声を聞いていなかった
玲王「そ、そっか!エライぞ凪!湯冷めしねぇうちに、早く着替えねーとな?」
しかし、玲王は凪からとんでもないことを言われる
凪「うん。でも、次はレオがお風呂入るでしょ?服、脱がせてあげよっか」
脱がせて…もらうわけにはいかない
なぜなら、玲王の身体には昨夜の記憶喪失凪との行為により身体中にキスマークがついている
しかし、気が動転している玲王はそのことを覚えているのだろうか
玲王は凪に服を脱がせてもらった?
もしくは、断った?
(断った場合は、何と言って断ったかも一緒に)
下3レスから🎲 - 127二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 20:59:57
…服脱がせたらお前また暴走しそうだからヤダ(断った)
- 128二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 23:43:30
え?!じ、自分で脱げるし(動揺しながら断った)
- 129二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 23:47:37
今の見られてないよな!?って気が動転しててすっかり忘れてた(脱がしてもらった)
せっかくなので脱がしてもらう選択肢も入れよう - 130二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 10:38:22
脱がされてしまうのか…逃げれるのか…😂
- 131スレ主24/04/25(木) 12:00:25
- 132二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 22:16:17
ほしゅ
- 133二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 08:06:53
ぬいかわえ〜
- 134スレ主24/04/26(金) 18:33:11
- 135二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 22:48:06
アクスタ可愛い
体格差があるなぁ - 136二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 08:53:40
これは完全に休日のカップル過ぎる!
- 137二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 20:06:09
🖤ほしゅ!💜
- 138スレ主24/04/27(土) 20:46:06
スッ、と凪が玲王に近づく
玲王「え?!じ、自分で脱げるし」
大丈夫、大丈夫!と玲王は動揺しながら顔の前で手を振り、凪の提案を断った
昨日、記憶喪失の凪と過ごしたこの場所で、恋人の凪と近くにいるのが今はまだ気まずく感じられてしまったのだ
玲王「(この場所は…まだ、記憶が鮮明すぎる…)」
恋人の凪と何度も過ごしたこの場所での記憶は、昨日共に過ごした凪との思い出に上書きされている
玲王「(あんなことまでして、そんなすぐに切り替えられるワケねぇんだよな…)」
あの時の思い出は、忘れる必要はない
昨日の凪との記憶は、どんなことだって全て覚えておきたいと玲王は思う
プリクラ画像も自分のスマホにはちゃんと残したままだ - 139スレ主24/04/27(土) 20:49:22
玲王「俺のことはいーからさ、お前こそ早く服着ろよ?風邪引くぞ」
凪「えー、エンリョしなくていいのに」
人の話を聞いていないのか、凪が手を伸ばして玲王のパーカーに手をかけようとしてくる
玲王「ちょ、いや、遠慮とかじゃなくて…めんどくさがりのお前がそんなのしてくれるなんて、どういう風の吹き回しだよ?珍しいじゃん」
脱衣のお手伝いからどうにか話を逸らすため、玲王は話題を変えようと試みた
玲王「(どーせまた、変なコトようって魂胆だろ?)」
凪「…だってレオ、記憶喪失の俺のお世話、ずっとしてくれてたんでしょ?」
玲王「あ、ああ…」
凪「だから、俺も…レオのお世話したかった、だけ」
玲王「(うっ…!)」
仔犬のような瞳をした凪から殊勝なことを言われた玲王は、下心だと決めつけていた自身を責めずにはいられなかった - 140スレ主24/04/27(土) 20:52:13
玲王「…な、凪のその気持ちは、スゲェ嬉しいよ。でもお返しとかそんなの、気にしなくていーの。全部俺がお前にしたくてやってんだから」
凪「うん」
玲王「だって、記憶があろうがなかろうが、お前のこと大事にするのは当然だろ?俺の宝物なんだから」
凪「…へぇ。記憶があろうが、なかろうが?」
玲王「うん、そうだけど…どした?」
含みを持たせたような言い方をする凪に、玲王は首を傾げる
凪「…ううん、なんでもないよ。それよりレオ、俺のスマホは?」
凪がスマホを探してキョロキョロと辺りを見回す
玲王「あ、スマホはそこの服の上に置いてある。パジャマは、この白いの着てくれ」
昨日の凪が着ていたフワフワのそれを、凪が手に取った - 141スレ主24/04/27(土) 20:55:44
玲王『じゃーん!ジェラ◯ケのホリデーシーズン限定パジャマ〜♪クマが付いてて可愛いだろ?俺とお前で色違いな』
元々は恋人の凪と着ようと思って買っていた、このパジャマ
玲王「これ、お前に似合うと思って買ってたんだ。ちなみに俺と色違いな」
凪「俺のため?ありがと…あ、でもこの服ボタンついてる」
玲王「…あーボタンある服、めんどいんだっけ?」
見た目重視で買ったせいで、凪の好みまで把握していなかったか、と玲王は少し反省した
凪「そうだけど…でも、ボタンが多くてもレオが着せてくれるんでしょ?」
玲王の肩に手を置き、そのまま目を閉じて髪に顔を寄せて甘えてくる凪に、いつも通りの凪だと玲王は安心し、パジャマを着せてやる
玲王「うん、やっぱ似合うなーお前も」
凪「(お前、も…?)」
玲王「あ!そうそう、あと、スマホのロックはちゃんとかけとけよ?」
凪「え?なんで…」
玲王「なんでって、そりゃアイツらの連絡先も入ってんのに、簡単に誰かに見られたらヤベーだろ?」
画像を無事に削除したことで、余裕をかまして笑っている玲王だが、この後の凪の一言でその余裕は消え去ることとなる - 142スレ主24/04/27(土) 21:02:34
凪「じゃなくて、レオ…もしかして俺のスマホ、見た?」
玲王「…ふぇ?」
凪「だって、何で俺がスマホのロックしてないって知ってんの?」
玲王「いや…(え?)それは、前にお前がスマホ触ってんのを、たまたま見てて…」
今さっき見たからだよ、などとはとても言えない
凪「ホントに?俺、いつもはちゃんとロックかけてるんだよね。でも、さっきお風呂で手が濡れてて…ゲーム中に手が滑って間違って電源ボタン押しちゃうから、パスコード打ち直すのめんどくさくてさ…ロックしない設定に変えたばっかなんだよ」
玲王「え」
凪「つまり、俺のスマホがロックされてないってレオが知れるとしたら…レオが今の間に俺のスマホ触って見たってことしか考えられないんだけど」
逃がさないよ、とでも言わんばかりに、パジャマ姿の凪にグイグイと距離を詰められ、玲王はそのまま壁際まで追いやられてしまう
玲王「それは、その…」
思いもよらない方向からスマホを触っていたことを凪から問われた玲王は、驚き固まってしまった - 143スレ主24/04/27(土) 21:13:02
凪「ねぇ、前に使ってるとこ見てたんじゃなくて、お風呂の間にレオが俺のスマホ触ったから、ロックしてないのに気付いたんだよね?」
玲王「…あの、それは…」
いつもなら自身の器用さを恨めしく思うほどにスラスラと出てくる言い訳も、今の玲王は何も思いつかなかった
スマホを触っていたことがバレてしまっているのなら、これ以上誤魔化すのは悪手でしかない
動揺している今の自分が何をしたって、余計に墓穴を掘るだけなのは明白だった
玲王は黙秘権を行使する
凪「何で、俺のスマホ触ってたの?」
玲王「…」
凪「言えないことなの?」
玲王「…」
凪「言いたくない理由でも、あった?」
玲王「…」
身動きがとれないような重苦しい空気が、次第に二人を包んでいく - 144スレ主24/04/27(土) 21:23:05
凪「…ハァ。そんなに言いたくないんなら、もういいや…」
玲王「ぁ…」
凪『面倒臭いよ玲王、もう知らない』
あの時のように凪を呆れさせてしまったかと不安になった玲王は、出て行こうとする凪に手を伸ばしかける
凪「…明日も早いし、俺、先に布団入ってあっためとくね」
怒られた子どものようにシュン、とした表情で自分を見つめてくる玲王の身体を凪が引き寄せ、ぎゅっと腕の中に抱きしめる
玲王「…凪、ごめんな」
凪「…」
何のこと謝ってるの?なんて、そんなのもう聞かなかった
太陽のように明るい笑顔の玲王を、いつも見ていたい
唯一無二の恋人が、自分にしか見せないような表情をしているのを見ると、何があったとしても全て許したくなるのは、玲王だけでなく凪も同じだった
凪「じゃ、あとでね…待ってる」
玲王を残して脱衣所から出た凪は、自宅から持参していたジェ◯トーニのぬいぐるみを再び小脇に抱え、玲王の寝室へと向かう
凪「気を取り直して…ルーちゃんに会いに行きますか」 - 145スレ主24/04/27(土) 21:27:46
さっきの玲王のあの態度は、確実にクロだ
御影邸の長い廊下を一人で歩きながら、凪はそう思う
凪「…」
きっと何かの理由で、玲王は入浴中の自分のスマホを見たのだろう
しかも、その理由が言えないなんて、よほどやましい事でもあったのだろうか
言動もおかしいし、今日の玲王はいつもと全然違う
それを不審に思って、試しに「スマホを触ったのか」と軽くカマをかけてみたら、あんなにあっさりと引っかかるなんて
凪「…絶対変だよ、今日のレオ」
玲王の言ったように、凪は普段からスマホにロックなどかけてはいない
見られて困ることもないし、顔認証やパスコードの入力が面倒だからだ
唯一ロックをかけている写真のアプリだって、他の誰かに玲王との思い出の写真を、自分にしか見せない特別な表情を見られたくないから鍵をかけているだけ - 146スレ主24/04/27(土) 21:33:31
凪「そういやさっき、俺の好きな数字聞いてきてたよね…カメラロール見てたのかな」
スマホを開き、パスコードを必要とする写真アプリを見てみるが、特に変わった様子は何もない
チョキの写真と、玲王と一緒に食べた物の写真
そして、自分にだけ向けられる玲王の眩しい笑顔がそこにあるだけ
それよりも、気になるのは玲王のあの態度や表情
きっと何かあるのに、それを黙って自分に嘘や隠し事をされていることが、凪にとっては何よりもショックだった
凪「…レオの、アホちん」
それでも、今日はせっかく家に呼んでくれたから
久しぶりに玲王と朝まで過ごせるから
あれ以上先を問い詰めたりして、せっかくの一緒にいられる時間を気まずい雰囲気の中で過ごしたくはなかった - 147スレ主24/04/27(土) 21:38:17
玲王『あんまり、くっついたりとか、そーいうのは…ちょっとやめね?って』
凪「…(あんな想いは、もうしたくない)」
これ以上しつこく聞いて、もし嫌われでもして、二度とあの甘くて優しい瞳が自分に向けられなくなってしまうのが怖かった
ガチャ…
重い足取りのまま玲王の寝室のドアを開け、間接照明だけが灯った薄暗い室内へと足を踏み入れる
凪「うわー、レオのベッド…久しぶりに見る。相変わらず気持ち良さそ〜」
思考停止かも知れない、それでも、なんとでも言え
そんなの玲王といられれば全然オッケー
そう言わんばかりに、凪はボフッ、とそのキングサイズの天蓋付き高級ベッドに仰向けで身体を委ねた
玲王『じゃ〜ん!』
凪『うわ、ほんとに王様のベッドじゃん』
凪「…こうして上見ながら寝転がってると、最初にこのベッドで寝た時のこと、思い出す…」 - 148スレ主24/04/27(土) 21:46:24
学校の奴らは誰も入れたことがないという玲王の寝室に、おんぶしてもらって初めて入ったあの時
サッカーをしていない時の自分でも甘やかしてくれて、特別扱いしてくれて
凪「スゲェ嬉しかったなぁ、あの時は…」
だからその時のことは、こうして今でも鮮明に覚えている
玲王が何か隠し事をしているとして、もしその理由が自分にとって不都合だったり、傷つくようなことだったとしても
玲王『天蓋はさ〜凪の趣味もあるから一緒に選ぼうかと思って♪』
凪『…思って♪じゃないから!いらないから!こんなの部屋にあったら俺ベッドの上で生活しなきゃいけなくなるから!』
凪「そーいえば、俺んちのベッドの上につけるあのヒラヒラ…結局選んでないや」
こうして記憶の中には、玲王との幸せな思い出がたくさん詰まっている
だからきっと何があっても、その時の記憶を思い出して甘い気持ちに浸れば、何だって乗り越えていけるはずだ、と凪はそう信じていた - 149スレ主24/04/27(土) 21:57:10
凪「(今日はなんかカラダも疲れてるし、レオと少しだけイチャイチャしたら…もう、寝よう…)」
風呂で温まったことにより、ウトウトと睡魔に襲われ始めた凪は、ジェ◯トーニを抱きしめたまま目を閉じそうになる
凪「(レオ、まだかな…)あ、そうだ、ルーちゃん」
「待ってる」と言った手前、玲王が来るまでは寝るわけにいかない
凪が身体を起こしてベッドの近くにいるであろうステ◯ルーを探すと、枕元の端に紫色のうさぎが鎮座している
凪「ルーちゃん!久しぶり、元気だったー?」
暗がりの中で、玲王がくれたジェ◯トーニと自分の贈ったステ◯ルーの感動の再会…と、思いきや
凪「…は?誰だよ、コイツ」
ステ◯ルーの隣には、見たこともない緑色のチクチクしたやつが存在していた - 150スレ主24/04/27(土) 22:09:08
凪「…これって、FFのサボテンダー…?」
それは、記憶喪失中の凪が玲王のためにゲーセンで一発で獲得した、あのサボテンダーだった
もちろん凪はその時のことを覚えていない
凪「レオ、ゲームには興味ないって言ってたよね…?」
では、このサボテンダーは一体誰の趣味なのか
変な置き物に執心している玲王のセンスは庶民の自分にはとても理解できないが、サボテンダーの前衛的なデザインに心惹かれた玲王が自分で買ったのだろうか
でも、恋人の自分が贈ったステ◯ルーと同等に枕元に置かれているだなんて、ただの観賞用などではなく、相当大事にされている証拠だろう
凪「前に来た時には、こんなのなかったのに…ていうか、ルーちゃんの隣は俺の(ジェラくんの)場所なんですケド?」
ジェラくんのモンペと化した凪が、行き場のないモヤモヤを抱えたままルーちゃんの隣にいるサボテンダーに嫉妬をし始めてしまった
凪は、玲王のいない間にサボテンダーをどうした?
凪のとった行動を下3レスから🎲 - 151二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 22:17:06
ルーちゃんの隣にジェラくんを置いて、サボテンダーは2匹から遠く離れたところに置く
- 152二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 03:58:33
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- 153二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 09:21:26
ジェラくんとルーちゃんをぴったり並べる
サボテンダーはトラップ練習
戻ってきた玲王に「(喪失凪がくれたサボテンダーに)何すんだよ!」と取り上げられ、「何で俺のよりだいじにしてんの?誰にもらったの?」と嫉妬全開で迫る凪
(色々バレそう…) - 154スレ主24/04/28(日) 12:22:48
- 155二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 21:08:10
コ○ダのサンドウィッチのボリュームに驚く
凪ぬい可愛い - 156二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 23:57:59
玲王にあーんされたら食べちゃうんだろうなぁ凪くんは
- 157二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 10:33:45
ほしゅ
- 158スレ主24/04/29(月) 19:36:32
凪「あのね、君は新入りみたいだから教えといてあげるけど、ルーちゃんの隣はこのジェラくんの場所なんだよ」
サボテンダー「…」
緑色のチクチクからの返事はもちろん無い
当たり前である。ぬいぐるみから返事があったらホラー展開にシフトチェンジだ
しかし、今の凪は初対面のぬいぐるみ相手にも話しかけてしまうような危うい精神状態にあった
普段はしない我慢を無理して行っているからだろうか
凪「(どこか遠くにでも置いといてやろうか…それとも、俺のトラップ練習の餌食にしてやろうか?)」
そんな不穏なことを考えながら黒い空気を漂わせ始める凪だったが、この先も玲王から笑顔を向けてもらえるよう、玲王が嫌がることはせず、大人しくしていようと心に誓ったばかりだ - 159スレ主24/04/29(月) 19:39:42
もしこの緑色のチクチクを故意に遠くへ動かしたり、トラップの練習台にしているところを玲王に見られでもしたら、確実に玲王から自分への心象は下がる
玲王『見損なったよ、凪…お前って、ぬいぐるみ相手にそんなことするような奴だったんだな…』
凪「(うわ、無理っ!ちょっと想像してみたけど、そんなの絶対無理ッ!)」
もし玲王から宝物ではなく、ゴミを見るような目で自分を見られたらと思うと、凪は耐えられる気がしなかった
それに、もしそうなった場合は玲王が言えずにいる隠し事も、ずっと打ち明けてもらえないままかも知れない
凪「(俺のことを心から信用してくれたら…きっといつか、レオ本人の口からちゃんと話してくれるよね)」 - 160スレ主24/04/29(月) 19:42:50
玲王『だからそのために、俺に隠し事とかはしないこと。不安なこととか、嫌なこととかあったらちゃんと全部言うこと。お互いにな』
白宝祭での打ち上げのあの時、互いに隠し事はしないと約束したのだから
きっといつか時機が来たら、玲王の方から話してくれるはず
それまでは無理強いはせず、こうしてゆったりと構えて待つのが大人の余裕なのだと、凪はポジティブに捉える
いつか近いうちに訪れるであろう玲王と一線を超える日のため、暴走機関車の自分から一日も早く卒業する必要があったのだ
凪「スゥッ…、フゥ〜〜」
心にあるモヤモヤを鎮めようと大きく深呼吸をした凪は、ジェ◯トーニをステ◯ルーの隣に置き、憎き敵であるサボテンダーは自身の膝の上に抱える
これは、サボテンダーに対して友好的であり、尚且つ見る者の母性までくすぐってしまうという完璧にあざといポーズなのである - 161スレ主24/04/29(月) 19:45:54
凪「(これ何?って、レオに直接聞いてみよう)」
ガチャッ
ほどなくして、寝室のドアが開く
玲王「……お待たせー…?」
凪「お帰りなさいませっ!ご主人サマ!!」
玲王「ッ?」
凪がもう寝てしまっているかも知れないと思い、起こさないようにそっとドアから顔を覗かせた玲王は、謎の深夜テンションで呼びかけて来た凪に驚く
玲王「…ハハ、なんだよその居酒屋みてぇなかけ声。それに、うちはメイド喫茶じゃねーっつの。つーか、お前まだ起きてたのかよ」
凪「うん。待ってるって、さっき言ったでしょ」
玲王「そっか、ありがとな…でも、お前記憶戻ったばっかだし、疲れてんじゃねぇの?俺のことは気にせず寝ててくれても良かったのに」 - 162スレ主24/04/29(月) 19:49:41
タオルでゴシゴシと頭を拭きながら、玲王が寝室へ入って来る
薄暗くてよく見えないが、たしかに自分と色違いの赤いパジャマを着ているようだった
凪「(お風呂上がりのレオも可愛いな…超イイ匂いしそう)あれ?レオ、髪乾かしてないの?」
玲王「ん?どうせお前も髪乾かしてねぇだろうから、一緒にドライヤーしようかなーと思って、そのまま来た」
寝ててくれて良かったのにと言いつつも、髪も乾かさずに急いで玲王が寝室に来てくれたのだと思うと、凪の心は温かくなる
しかし、今は玲王に聞いておかなくてはならないことがあった
玲王「ほら、ドライヤーしにあっちの部屋行くか?」
凪「レオ」
玲王「ん?」
凪「…その前に、俺から大事なお話があります」
玲王「なんだよ、こえーな。急にあらたまって…って、お前手に何持ってんの?」 - 163スレ主24/04/29(月) 19:52:47
パチッ
疑問に思った玲王が寝室の明かりを点け、凪が膝の上で抱えているものを目にする
玲王「おい!それ、パーじゃん!」
凪「パ、パァ?」
聞きなれない名前を玲王が凪に向かって叫ぶ
凪「は?パァじゃないでしょ、これはサボテンダーだよ(まったく、これだからニワカはさぁ…)」
ゲームオタクの凪が脳内で軽く悪態を吐くが、玲王は意に介さない
玲王「え?パーだよ。お前のサボテンがチョキだから、こいつはパーなの♪」
ハハハッ、と玲王が子どものように無邪気な顔で笑う
凪「は?何それ」
玲王「あ、それともグーのが良かった?それかチョキ2号!どう?」
イェーイ!とピースサインをしながら、玲王がその手を凪の目の前に持って来る
この御曹司もなかなかの深夜テンションであった
凪「…ふざけてんの?」
玲王「は?何が。ふざけてねぇし。俺がパーっつったら、コイツはパーなの!」 - 164スレ主24/04/29(月) 19:58:06
凪「いや、パーって名前はさ、俺がチョキをばぁやさんに預けてる時に既に考えたことがあんの」
玲王「は?どーいう意味?」
凪「もし御影コーポレーションの特殊開発肥料でチョキがめちゃくちゃ大きく育ってたら、チョキじゃなくてパーみたいな形になってんのかな、と思って。だからダメ。俺が先にその名前考えてたから、改名を希望しマス」
玲王「いやいや、結局お前のチョキはパーになってねぇんだから、この子がパーくんで良いだろ」
発展性のない、ツッコミ不在の漫才みたいなやり取りが続く
これが全国屈指の超進学校・白宝高校学年トップ達の会話なのだろうか
しかし、いくら天才二人と言えど彼らも人間である
体育祭の前から色々あって、二人とも疲れているのだ
凪「…じゃなくて、どーしたの?このぬいぐるみ。俺があげたルーちゃんと一緒に、大事そうに枕元に置かれてたけど」
玲王と話していると、何故かいつも話が変な方向に脱線してしまう
凪は気を取り直して元の話へと流れを戻した - 165スレ主24/04/29(月) 20:04:56
玲王「あ?ああ、なんだ、話ってそれかよ。今朝から記憶喪失だったお前とゲーセン行ってて、その時に凪がクレーンゲームで取ってくれたんだよ」
凪「俺…が?」
自分が玲王の記憶だけを失くしていたということは、記憶喪失中の自分は玲王への興味も好意も何一つ持ってはいなかったはずだ
それなのに、ゲーセンという人の多そうなところへわざわざ行って、玲王のために自ら景品をゲットするとは
やはり記憶喪失中の自分は、昨夜からの短時間のうちに、相当玲王に惚れ込んでいたに違いなかった
凪「(なんか…嫌な予感がする…)」
玲王「そう!しかも一発ゲットで凄かったんだぜ?それで、パンケーキ食べ行った時にそのまま車にコイツ預けてたから…多分ばぁやが気ぃ利かせて、俺のベッドに置いといてくれたんだろうな」
凪「(そんな気の利かせ方しなくていいし、ばぁやさん…ていうかちょっと待って、さっきから情報量が多い)」 - 166スレ主24/04/29(月) 20:11:34
凪は痛み出しそうになる額を片方の手で押さえ、もう片方の手をステイ、と言わんばかりに玲王の目の前に差し出す
玲王「どした?頭痛い?」
凪「…いや、ちょっと混乱してるだけだから、一旦情報を整理させて。記憶喪失だった俺とレオは二人でゲーセンで遊んで、レオが待ち受けにしてるあのプリクラを撮って、その後パンケーキまで食べに行ったんだ…?」
わずか半日足らずの間に、どれだけ欲張りカップルコースを詰め込んだのか
ここに夜景デートまで加わっていたら、悔しくてこの場で我を忘れて発狂していたかも知れない
そんな絵に描いたような休日の恋人らしい市街地デートなんて、自分だって玲王と付き合ってからはまだしたことがないのに
サボテンダーを抱える凪の手に、ギリギリと力が込められていく - 167スレ主24/04/29(月) 20:18:24
玲王「いや、正確に言うと順番がちょっと違うな…ゲーセンで二人でダンスゲーしてたら人がいっぱい集まって来ちゃってさ。まぁー、そこは俺と凪だし?当然なんだけど」
凪「…ふぅん。で?」
玲王「で、そっから車で逃げて、先にパンケーキ食って、その後プリクラ撮りに行ったんだよ」
凪「…そんないちいち、よく覚えてんね」
玲王「まぁな、だって今日のことだし。あと、凪との大事な思い出だしな」
煽っているのか天然なのか、玲王はいちいち人の心に波風を立てるのが上手いと思う
凪「へぇー…つか、なんなの?プリクラって。記憶のない俺とはカップルでもないのに、それ必要だった?俺だってレオとまだ一度も撮ったことないのにさ」
玲王「ハハ、んな拗ねんなっての」
別にプリクラくらい大したことねーだろ、と言わんばかりにケラケラと笑う玲王を見ると、怒りなのか嫉妬なのか分からない感情でジワジワと心が支配されていく
周りから見えないとは言え、公共の場所で頬にキスまでさせたくせに
しかもそれを、ご丁寧に自分のスマホの待ち受けにまでしているなんて
凪の頭の中に、あの画像がこびり付いて離れない - 168スレ主24/04/29(月) 20:24:19
凪「…ハァ」
大人の余裕はどこへやら
凪は玲王に聞かれるのも気にせず、大きなため息を吐いた
気にならないと言ったら嘘になるから本人に直接聞いてみたけれど、返ってきたのは自分じゃない人間と玲王とのデートの詳細
そんなの、全然面白くなかった
凪「…ねぇー、プリクラって何パターンかポーズがあるんでしょ?他にどんなの撮ったのか全部見せてよ」
玲王「え?あー…印刷したの、どこやったかな〜?」
口笛でも吹きそうな勢いで、玲王がワザとらしくシラを切り始める
先程あれだけ細かくデートの流れを教えてくれた頭の良い玲王が、プリクラをどこに仕舞ったか忘れるわけないのに
都合の悪いところをはぐらかす玲王のその態度に、凪はいい加減に腹が立ってきた - 169スレ主24/04/29(月) 20:35:43
凪「あるんでしょ?見せてよ、早く。コイツの命が惜しいんなら」
凪は膝に抱えていたサボテンダーの頭部から生えている、なけなしのトゲ三本をガシッと鷲掴みにして、玲王に見せつける
玲王『凪、これ、ありがとな。さぼてんだー。大事にする』
凪『ちゃんと飾ってくれる?玲王の部屋に』
玲王『おう!ルーちゃんの横に並べとこっか』
玲王「ちょ…やめろよ!返せって!そいつは記憶喪失だった凪との思い出の品だから、大事にしてぇのっ」
慌ててサボテンダーを取り上げようとする玲王の手首を凪が掴み、そのまま強引にベッドの上に引っ張り上げる
玲王「いッ…!」
凪「…レオ、今日会った時からずっと様子変だよね?」
玲王「え」
凪「記憶喪失だった俺と、なんかしたんじゃないの?」 - 170スレ主24/04/29(月) 21:05:04
玲王「…」
なんでコイツは、こんなところで無駄に勘が良いんだ、と玲王は思う
でも、これ以上変に誤魔化したりしては、余計に怪しまれてしまいそうだった
玲王「…なんかって、そりゃ…した、よ…」
凪「え?」
玲王「だから、一緒にゲームしたり、パンケーキ食べたり、プリクラ撮ったりとか、だろ?」
凪「は?」
玲王「ハハッ、なんだよ凪。もしかして自分にヤキモチ妬いてんのか?嫉妬する男はモテねーぞ」
そう言って玲王は冗談ぽく笑うが、嫉妬で焦る自分を嘲笑うかのようなその表情を見ていると、凪の中に自分でも知らない感情が沸々と湧き上がってきた - 171スレ主24/04/29(月) 21:09:56
コイツを屈伏させたい、泣かせて全部を自分のものにしたい
凪「…あっそ。別に、俺はレオ以外にモテなくても良いんだけど。でも、レオはそうじゃないみたいだね」
玲王「…なんだよ、その、トゲのある言い方」
サボテンダーを横に置いた凪は、ベッドの上で膝立ちになっている玲王の腰を抱いて、その胸に顔を寄せる
凪「…妬いてる俺、嫌?」
玲王「嫌、では、ねーけど…」
凪「妬いてるとこなんて、見せたくないよ、ホントは。でも仕方ないじゃん…それだけレオのこと好きなんだから」
ダセェ奴は嫌いだと言う玲王の前で、カッコ悪いところなんて見せたくない
男なら好きな子の前でカッコつけたいと思うのは、誰だって当然のことだろう - 172スレ主24/04/29(月) 21:16:05
でも、平常の自分じゃいられない。取り繕うような余裕もない
おかしくなるから恋だし、これが人を好きになるってことだと凪はもう分かっている
玲王「…あの、プリクラのことは…ごめん。俺も、悪ふざけにしても、迂闊にあんなコトさせて、軽率だった」
凪「うん…」
甘えるようにして自分の胸元に顔を擦り寄せてくる凪を見ていると、玲王はなんとも言えない気持ちに胸が締め付けられ、その髪をそっと撫でてやる
部屋の空調は適温に保たれているとはいえ、冬に濡れた髪のままでは風邪を引いてしまいそうだった
玲王「今度さ、俺らも二人でプリクラ撮りに行こうぜ。だから、今日はもう髪乾かして早く寝よ?」
凪「…え、もう寝ちゃうの?」
玲王「ん、そりゃそうだろ。明日学校あるし」
自分を見上げてくる凪の黒目がちな瞳を見ると幼くて、記憶喪失中だった凪と同じ顔をしていても、やっぱりまるで二人は別人のように感じる - 173スレ主24/04/29(月) 21:20:01
玲王「(やっぱ可愛いな、凪は…)」
凪「せっかく起きて待ってたのに。しかも、レオと二人きりでゆっくり過ごせるのなんて久しぶりじゃん…俺、もっとレオと話したいよ」
玲王「それは、俺だってそうだけど…明日もさ、授業中以外はなるべく一緒にいるようにするから。あと、放課後は部活休んで病院でもっかいちゃんと診てもらおうぜ。な?」
大人の余裕を目指すことをとっくに諦めてしまったのか、幼子のようにグズグズと駄々をこねる凪を、玲王は優しく諭すようにしてあやす
凪「…病院デートじゃ、ゲーセンやパンケーキデートとは比べものになんないよ」
玲王「ハハ…仕方ねーじゃん。つか、まず病院はデートするとこじゃねぇし。ちゃんとしたデートはまた今度、ってことで」
凪「え、今度って?いつ?レオはいっつも俺との約束はぐらかすじゃん」
玲王「え?んー…それはだなぁ…」 - 174スレ主24/04/29(月) 21:25:35
玲王「(いや、元はと言えばお前がリレーの時に俺にぶつかって来たのが全ての原因じゃん?)」
先程から怒らず優しく諭しているのに、一向にグズつく態度を変えようとしない凪に、玲王は次第にイラつき始める
玲王「(マジで髪乾かして、さっさと寝てぇ…)」
でも、そんなことは思っていても言えない
あのプリクラ画像以上に後ろめたい事を秘めている玲王は、いつものように強気には出られないのだ
玲王「…じゃあ、今日だけは特別な?なんか俺にして欲しいこととか、ある?」
凪「レオに、して欲しい…コト?」
玲王「うん。あ、でも今すぐできる範囲のことな。それしたら、今日はもう寝よ」
眠気と疲労も相まって、御曹司はだんだんと凪の相手をするのが面倒臭くなっていた
早く凪を寝かしつけて安眠したい玲王は、凪の特別なお願いを聞いてあげることにする
しかし、そんなホイホイとお願いを聞いても大丈夫か?
無防備過ぎないか、御曹司?
凪から玲王への要求を、下3レスから🎲 - 175二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 21:31:24
(唇に)ちゅーしてほしい
あとレオのこと抱き枕にして寝たい - 176二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 21:35:23
お互いほっぺちゅーして唇にもちゅーして、俺の事だけ考えて
- 177二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 00:03:31
ちょっとえっちなちゅーがしたい
- 178二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 09:50:12
ほしゅ
- 179スレ主24/04/30(火) 17:15:25
- 180二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 22:40:37
沢山ちゅーするねえ
- 181二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 10:13:49
保守
- 182スレ主24/05/01(水) 20:14:25
この御曹司が眠たい時は、いつも危険な状況に陥りがちだ
凪は玲王に構ってもらいたがっていつまでも寝かせないし、玲王は安眠を求めてパートナーの多少のワガママは聞いてしまう
凪「…お願い叶えたら、寝ちゃうの?」
玲王「うん…だから、マジで限界。早くして…」
凪「(早くシて、だと…?)」
男ならみんなが喜ぶその台詞は、どうせなら来たるべきセッの最中に言って欲しかったと凪は思う
凪「(レオ寝ちゃうんだ…じゃあ、せっかくのチャンスだし、なんかトンデモないお願いしなきゃな)」
凪は情報過多により処理落ちしかけていたウルトラジーニアスなその頭脳を、玲王にどんなエゴいお願いを頼むか考えるべくフル回転させ始めた - 183スレ主24/05/01(水) 20:21:11
ベッドの上で目の前に座っている玲王を見ると、目蓋を大きな瞳の半分まで下げ、眠そうにトロンとした表情を浮かべている
凪「(…クッソ可愛いんですけど…)」
久しぶりに間近で見る無防備な玲王は、いつもよりさらにあどけなく、可愛く感じられた
しかもラッキーなことに、玲王が先程部屋の明かりをつけたので、その表情を余すことなくよく見れる
しかし、玲王はこの状況で凪を見るどころか、凪に頭頂部の毛を毟られかけたサボテンダーを抱えて、その頭部を慰るようにしてヨシヨシと撫でていた
凪「…ちょっと、何してんの?それ」
玲王「え」
凪「なんかさ、俺が悪いことしたみたいじゃん…そうされてると」
自分の目の前で、見せつけるようにサボテンダーの頭を撫でられていては、感じたくもない罪悪感が湧いてきてしまう
玲王「…ハハ。したじゃん、悪いこと」
凪「は?」 - 184スレ主24/05/01(水) 20:32:13
玲王「さぼてんだーは何も悪くねぇのにさ、こんな風にコイツの髪引っ張ったりして…痛かったよな?」
膝の上で抱えているサボテンダーの頭を撫でながら、玲王は優しい微笑みを緑色のそいつに向けている
お前が寝てるその場所も、玲王が向ける表情も、全部俺の特等席で俺専用なんだけど?と、凪はぬいぐるみ相手にドヤ顔で宣言したくなった
凪「いや、そいつのそれ…髪じゃなくて、トゲだし」
玲王「いーだろ、別に。どっちでも」
凪「(…何それ。レオだって逆なら、同じこと言うはずなのに。マジで自分勝手だよね)」
あー、イライラする…
本来の自分は平和主義のハズなのに、玲王に対しては吐きたくもない悪態も吐いてしまう
玲王には言いたいことがたくさんある
聞きたい話も、聞きたくない話も、胸の中にいっぱいある
凪「(でも、これ…レオが自分勝手とかじゃなくて、嫉妬して怒ってんだ…俺)」 - 185スレ主24/05/01(水) 20:40:00
ぬいぐるみと玲王の関係に嫉妬しているなんて、たとえ本当だとしても、恥ずかしくてそんなことは言えない
自分の頭の中は、玲王で埋め尽くされている
あの日出逢った時から、玲王か玲王以外かで今まで生きてきた
こんな重苦しい感情を、自由に生きたいと言う玲王に告げてしまっては、きっと「干渉すんなよ」と嫌がられてしまうだろう
玲王のコミュ力が高くて人付き合いが多いのも、色んな人に好意を抱かせてしまう人気者なのも、近くで見てきた自分が一番よく知ってる
けど、それでも玲王に自分と同じくらい、いつも自分のことだけを考えていて欲しいと望んでしまうのは、そんなにいけないことだろうか
凪「レオ…決めた。お願い、するね」 - 186スレ主24/05/01(水) 20:48:17
玲王「…どーぞぉ?」
玲王はかなり眠いのか、自分から「して欲しいことある?」と聞いてきたくせに、まるで興味がなさそうに相槌を打つ
凪「お互いほっぺちゅーして、唇にもちゅーして」
玲王「お互い、ってことは…4回も?欲張りさんだな」
そう言って玲王は笑っているけど、自分と話しているのに相変わらずこちらには目もくれず、サボテンダーと手を繋いで鼻歌を歌いながら、小さい子とお遊戯でもするようにして遊んでいる
玲王「あのな、この怖いお兄さんが、パーって名前はダメだって」
凪「え…?(何?怖いお兄さんって、俺のこと?)」
玲王「だから、お前の名前改名しろって。何にしよっかな。埴輪みたいな顔だから…はに…ハニーって呼ぼっか?」
緑色のチクチクに玲王が再び優しく微笑んだ次の瞬間、凪がサボテンダーを玲王の手から取り上げた - 187スレ主24/05/01(水) 20:59:12
玲王「ちょ、何す…っ」
凪「言い忘れてた。ちゅーしてる時は、俺の事だけ考えて」
玲王「え?何だよ、それ後付け…」
凪「いーから。キスしてる時は、俺のことだけ見て?俺のことしか、考えないで」
玲王「ハイハイ、わーったよ。相変わらずエゴイストだな。キスなんて、そんなのお安い御用…」
そう言って首元に手を伸ばし、身体を寄せてくる玲王からは自分と同じシャンプーの匂いが漂う
同じ物を使っているはずなのに、玲王からするのはもっと良い匂いだな、と堪能する間も無く、目蓋を閉じた玲王からチュッと、頬と唇に触れるだけの軽いキスをされた
玲王「はい、おしまい。じゃあ次はお前の番な」
凪がふと手元を見ると、サボテンダーはいつのまにか玲王に回収されている
そして、お役所仕事のように淡々とキスを促された凪の気持ちは、地の底まで萎え落ちてしまった - 188スレ主24/05/01(水) 21:12:34
凪「…ねぇ、一つ確認だけど、ちゃんと俺のことだけ考えてキスしてくれたの?」
玲王「んなの、当たり前だろ。言われた通りお前のことだけ考えてしたよ」
ニッと口元だけで笑う玲王は、目が全然笑っていない
本当に俺のことだけを考えてくれていたのだろうか
自分に気付かれないように、ぬいぐるみを取り返すことを考えていたんじゃないのか
たまに玲王が見せる笑顔の奥の冷たい表情を見ていると、玲王は結構ドライだし、ある日突然自分に何の相談もなくどこかに行ってしまいそうな危うさすら感じてしまう
だから、もっと俺の本気を伝えたい
凪「…ほんとに、俺のこと考えながらキスしてたんだとしたら…レオは俺のこと、スッゲー浅く考えてるよね」
玲王「は?別に、それとこれとはカンケーねぇだろ」
「キスして、俺のことだけ考えて」というのは、凪は先程自分がしたキスの長さや深さで、想いをはかっている、と言うことか
玲王「(もう、そんなの知るかよ…付き合ってらんねぇわ。眠ぃし…)」 - 189スレ主24/05/01(水) 21:16:33
だいたい凪は、いつも大事な話を持ちかけるタイミングが悪いのだ
こちらが万全の状態じゃなかったり、周囲に人がいるせいで断らざるを得ない状況の中で、急に無茶なお願いをしてきたりする
凪「じゃ、俺もレオのこと考えながらキスするね」
玲王「…ハイハイ、好きにしろよ」
体育祭の前からなんだかんだあったし、ここ数日は高級ベッドでも安眠出来なくて、玲王の眠気はもう限界だった
御影玲王のウトウト指数MAXだ
玲王「…」
目蓋を開けておくのもやっとの状態の玲王の頬に、凪が手を添える
そして、その緩く開いた玲王の口内に、凪が舌を挿し込んだ - 190スレ主24/05/01(水) 21:21:23
玲王「…ッ?」
てっきり、自分と同じ軽いキスだけで終わると思っていた玲王は、最初から舌を絡ませてくる凪のキスに驚く
慌てて舌を引っ込めようとするが、凪の舌によって自身のそれを絡め取られてしまった
そのまま音を立てながら舌を強く吸われて、息をすることもままならず、鼻腔から抜ける音の中には次第に玲王の焦りの色が混ざっていく
玲王「んっ、ふぁっ…」
息が苦しくて唇を離そうとする玲王の下唇を追うように甘噛みしていた凪は、逃さないとでも言うように、そこを何度か吸い上げてから再び舌を絡ませてくる
玲王「(ん、もぉっ…!)」
寝室に互いの口から漏れるリップ音が響き始め、玲王が凪を引き剥がそうと凪の肩のパジャマを掴み、必死にそれを後ろに引っ張ったが、凪はさらに玲王への口付けを深くしていった - 191スレ主24/05/01(水) 21:32:04
玲王「ん、んーっ!」
玲王は掴んでいたパジャマを離し、凪の肩をベシベシと叩いて「離せ!」と強く抗議する
でも、そんなの今の凪に聞き入れる余裕はなかった
お風呂上がりでいつもよりさらに良い匂いがする玲王と、ベッドの上でこんな熱いキスを始めてしまっては、もう止まれそうにない
玲王「っ、ぷはっ…」
唇は離さないままで、凪が玲王の口内から舌を抜き、鼻が触れ合うほどの至近距離で紫色の瞳を見つめながら、その反応を伺う
玲王「はっ…も、終わったんなら、離せよ」
凪「ダメ。レオと唇離してないから、まだ途中だし」
玲王「(いや、喋ってんだから、もう終わりだろっ!)」
凪のキス一回に対するトンデモ理論に文句をつけようと玲王が唇を開いた瞬間、その言葉ごと再び凪の舌に飲み込まれてしまった - 192スレ主(※無理矢理&危険描写)24/05/01(水) 21:56:41
玲王「んッ…!」
実質二回目のキスなのに、最初よりもさらに激しくなるその勢いに押された玲王は、後ろに付いた片手だけでは二人分の体重を支えきれず、ベッドの足元側を頭にしてそのまま凪に押し倒されてしまう
シーツの上に倒れ込んだ玲王の身体の上に、凪が覆い被さってきた
凪「ねぇ、このサボテンダー邪魔、どけて」
玲王「……だめ、無理」
自分との間に挟まってくる緑色のチクチクのせいで、玲王と完全に身体を密着出来ないことを凪はもどかしく思う
凪「(何それ…今は俺とイチャイチャしてんのに、離せないとか…ふざけんなよ)」
イライラしながらも、凪自身は反応を見せていた
凪「(あー、マジでこのままブチ◯してぇ…)」
キスの時は、俺のことだけを考えると言っていたのに
緑色を抱きしめたままで頑なにそれを離そうとしない玲王に苛立った凪は、仰向けに寝ている玲王の首筋に片手を伸ばし、喉仏の横に親指を添えてそのまま軽くそこに力を入れて圧迫する - 193スレ主(※マジでごめんなさい)24/05/01(水) 22:10:00
玲王「ッ…!?」
そして唇をピッタリと合わせたままキスをして、凪が玲王の喉を押さえている親指の力を何度か強めたり緩めたりしていくうちに、玲王は凪から流し込まれた何かを反射的に飲み込んでしまう
玲王「(何、これ…え、唾液…?)」
凪がしていることの意味がまるで分からず、その表情を伺うが、部屋は明るいのに近すぎて顔がよく見えなかった
でも、もうこんなの今すぐ出来るお願いの範疇など、とうに超えている
玲王「んっ…ハァッ、えほっ、ゲホッ…」
凪「…レオ、ごめん。大丈夫?」
ようやく満足した凪から手を離された玲王は、肘をついて上体を起こし、自身の喉に手を伸ばして嘔吐きながらも、そこを確認するようにして何度かさすった - 194スレ主24/05/01(水) 22:14:51
玲王「(大丈夫って、なんだよ…コイツ。お前がしたんだろ?人の首絞めて、唾液飲ませて…何がしてぇんだよ、意味わかんねぇ)」
玲王「…」
凪「あ、そーだ。ほっぺにちゅー、まだしてなかった」
この期に及んでまだ頬へキスをしようと手を伸ばしてくる凪に、玲王は肩をすくめるようにして身構える
玲王「…触んな」
凪「え?」
玲王「お前とキスすんのも、触られたりすんのも…もう、怖い…」
あああ…何ということでしょう
目指せ本番なのに、キスだけでこんなにも玲王を怖がらせてしまった
凪くん、なんとか玲王をフォローしてください
(後始末はスレ民に丸投げ)
それともこのまま押し切って、無理矢理ほっぺにちゅーしちゃう?
この後の凪の言動を下3レスから🎲 - 195二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 22:33:19
…レオが俺に冷たくするから悪いんじゃん、俺のこと嫌いになった?
- 196二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 22:39:15
記憶喪失の俺は優しかった?もう、そっちの俺の方が好き?
嫌だよレオ、俺の事だけ見てよ…
大変えちちな描写で最高でした
前の安価の時にゴックンネタが思い浮かばなかったのを後悔していましたが心が満たされました - 197二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 02:22:26
怖いってなに?レオ、本当に俺のこと考えながらキスしてくれた?俺と同じ気持ちなら怖いなんて言葉出ないでしょ...もういいや、寝よう
寂しいけど怖がってるのにちゅーしても虚しいからほっぺちゅーはせず寝る! - 198スレ主24/05/02(木) 04:00:53
仲直り出来るかな?
玲王にいつかほんとの(?)ゴックンさせたいね(スレ主のエゴ)
dice1d3=2 (2)
安価コメント保守♡いつもありがとうございます🌵
覚えてない部分の凪の記憶戻したいけど、ぬいぐるみだけでこんなに嫉妬するんだったら玲王がどうなっちゃうのか怖くて戻せない💀<…ア?
次スレからは性夜🎄に向けて甘々セッ出来るように二人が頑張ります
(エッな話も増えていくかと思いますので、苦手な方はご注意ください)
時季外れですが、秋〜冬の作中の流れのまま引き続きお付き合いくださると幸いです🍂
玲王の笑顔素材も増えたのでpart2からスレ画も変えたい🖼️
(SSがアレだったので)最後は爽やかにぬいちゃん画像で締めます🍓🧁🧸
また次スレでお会いしましょう!
- 199二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 11:11:27
スレ主今スレもおつかれ!次スレも楽しみにしてる!🍎🍭
- 200二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 19:52:04
スレ主お疲れ様です
いつもありがとう!次スレも楽しみにしてるね