- 1◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:26:58
夢を見た。
後にガラスと言われる脚が、初めてヒビ割れた日の夢を。
『いっ、たぃ……!』
よく晴れた、気持ちの良い春の季節。庭の花壇で花を愛でていた姉様に駆け寄った時のことだった。
脚に激痛が走り、そのままバランスを崩して倒れ込んでしまった。
駆け寄ってきたかと思えば、いきなり眼の前で転けた私に驚いたのでしょう。
今では見ることが出来ないような、酷く狼狽した姉様の表情はよく覚えている。
そのまま姉様が呼んできたお母様に運ばれ。病院での検査の結果は骨折。
ただ完全には折れておらず、ヒビが入っただけだったのは不幸中の幸いだったのでしょう。入院を免れた事にはとても安堵した。
『……足、いつ治るんだろ』
この時はまだ、他のウマ娘と比べてあまりにも脆い脚をしている事など知る由もなく。ちょっと運悪く骨折しちゃっただけ。そう思っていた。
しかし現実はそう甘くはなく。それからしばらくして告げられた、己が抱えるガラスの脚。
身体も弱く、脚すら脆い。なぜ私の身体にはこんなにも枷が多いのか。嘆き、呪い。
いつしか自室のベッドよりも慣れてしまった、病室の枕を濡らす日も少なくはなかった。 - 2◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:27:09
しかしそんな中でも産まれた、新たなる希望。私と同じく、生来身体は弱く、脚も脆かった姉様がそれらを克服して、レースに出走するのを見て。
いつか私も。歳を取れば。もっと大人になれば。本格化さえ、訪れれば。
きっと、この脚だって治る日が来るのだと。走られる日が来るのだと。
そんな、淡い残照のような希望を抱き続け。
「……ついぞ、この脚は治ってはくれませんでしたね」
気づけば、私の本格化は既に終わりを迎えていた。
ベッドから出て、はじめに確認するのは今日の日付。
「3月27日……私も明日で成人ですね」
夜明けを待つ少女だった私は、大人へとなろうとしていた。 - 3◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:27:22
【刹那の先に刻む永遠】
トレセン学園を卒業してから。体質の事もあり、健康な人のように働く事が難しいのは分かっていた。
そんな事情もあってか、自分の元なら融通を効かせてあげられる、という事で父の勧めもあり、現在はその準備の為に大学に通っています。
もっとも……父様としては病気をしがちな私をそもそも働かせたくなさそうだけれど。
なので現在は、トレセン学園へと通っていた頃とは少し離れた場所で暮らしている……のですけれど。
「それでは、行って参ります」
「行ってらっしゃいませ、お嬢様」
明日で成人を迎えるという事で、是非お祝いをさせて欲しいというメジロの子達からの申し出もあり。
春休みという事もあってトレセン学園近くのお屋敷に滞在していた。明日には仕事で忙しいお父様も、お母様とともにこちらに来るそうで。
少しばかり賑やかなお祝いになりそう。
そして、トレセン学園近くにいるということで本日は。
「久しぶりだね、アルダン」
かつてのトレーナーさんと、観劇に行く約束をしていました。お屋敷の前に停められていた車の前で、軽く手を挙げこちらに歩いてくる。
「お久しぶりです、トレーナーさん」
「もう君のトレーナーではないけどね」
学園を卒業してから、トレーナーさんと会う度にするお決まりのやり取り。
トレーナーさんからは『名前で呼んでもらっていいんだけど?』と言われているけれど、どうにも意識の切り替えが出来ておらず……。
けれど学校を卒業した生徒がかつての担任に先生と言うようなものでしょうし、私としては変える必要性があまり感じられないのが正直なところ。
……どこかで変えたくない自分がいるのも、事実なのでしょうけれど。 - 4◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:27:36
「どうしようか。開場まで少し時間があるよね。先にお昼を食べに行く?」
「そうしましょうか」
「上演中にお腹が鳴ったら大変だからね」
「もうっ……あの時も上演中には鳴らしておりませんよ?」
「あはは、ごめんごめん。でも夕食にはちゃんと空かせておいてね。お店を予約してあるから」
懐かしい。あれはまだクラシック級の頃だったかしら。
姉様に急なレースの予定が入り、チケットが余ってしまって。偶然通りがかったトレーナーさんをお誘いして、ご一緒して。
(思えばこの気持ちに気付いたのも、あの時でしたね……)
帰り道に気付いた、仄かな微熱。その熱は冷めるどころか、時を重ねるほど熱さを増して。今も尚、心はその熱病に浮かされている。
「どうかした?」
無意識にぼーっと顔を見つめていたのでしょう。不自然に会話が途切れた為か、不思議そうな顔を向けられた。
「いいえ。なんでもありません」
「そう? 立ち話もなんだし、行きながら決めようか」
「はい」
(この熱は、いつ冷めるのでしょうね)
心の内で自身に問うても、その答えは明白で。
だって、車内でもその横顔に夢中なのだから。この熱が冷める日など、ありはしないのでしょう。 - 5◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:27:53
昼食も終え。開演時間と共に舞台の幕が上がる。
『夢を見ることは、誰にも止められないわ』
幼い頃に、ベッドの上で何度も読んだことがある。病弱だった私に、勇気をくれた物語の一つ。灰かぶりの、お姫様のお話。
当時の私は、きっと運命に意地悪をされていると思っていたのでしょう。
だからこそ、逆境にも屈しない彼女にどこか自身を重ねていて。
『夢みたい! とっても素敵! 夢が叶ったのね!』
だからそんな私にトレーナーさんがついて。共にトゥインクルシリーズを駆け抜けられて、本当に夢のような時間だった。
いえ、今でも夢だったのではないのかと思う。だってこの私が、怪我なく無事に現役を走り終えられたのだから。
『素敵な夢だったわ。本当にありがとう』
だけど夢は醒めるもの。今の私に残されているのは、その時の思い出。それさえあれば、この先にどんな未来が待っていても頑張れる。
元より夢半ばで、砕けてもいいつもりで走っていたのだから。だから、これ以上の贅沢は望まない。そう思って。
(いたのですけれど……)
チラリと隣に居る、トレーナーさんの顔を盗み見る。けれど同じタイミングでこちらの方を見ていたようで、思わず目を背けてしまった。
(贅沢になりましたね、私も……)
醒めて欲しくない、この夢が。この方と、いつまでも一緒にいられる、そんな夢。
(この夢は、いつまで見られるのでしょうか……)
せめて少女であるうちは、と思っていたけれど。少女でいられる刻限は、すぐそこに迫ってきていた。 - 6◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:28:04
舞台を見終えて。
「予約の時間までまだ少しあるね……。この辺りで時間を潰せる場所は」
「でしたら少し、散歩でもいかがですか?」
「そうだね、それがいい。舞台の感想も話したいしね」
「ふふっ、ええ」
春休みと思しき学生の多い歩道を歩く。
「実は今日見たお話は、子供の頃によく読んでいたお話なんです」
「そうなんだ。選んだのはそれが理由で?」
「はい……と言いたいところなのですが。たまたま貴方と会う日に上演する演目がこちらだった、という偶然です」
「そっか。どういうところが好きなの?」
好きな理由。お姫様が綺麗で好き、ガラスの靴を手掛かりにお姫様を探してくれる王子様が素敵。
普通はそういった理由なのでしょうけれど、私の場合は……あまり綺麗な理由とは言えないのでしょう。
「……情けない話なのですが。幼少の頃は病気をしがちで、ベッドの上で過ごす事も多かった、というのはご存知かと思います」
「そう、だね。……ごめん、あまり話したくない事だったかな」
「いえ。読書自体は好きでしたから。……好きだった理由は、いつかは奇跡が起きて。あるいはガラスの脚を治してくれるような王子様が来て、この日々から抜け出せる。いわゆる……シンデレラコンプレックスというものです」
奇跡に縋っていたことを恥だとは思わない。あの時の私が希望を見出すには、それしか方法がなかったのだから。
この日々を耐え抜けばいつかは報われるという、そんな奇跡。
「……今でも、夢見てる?」
「はい?」
「王子様が来て、ガラスの脚を治してくれる、そんな夢を」
「いいえ。今はもう、その必要はありませんから」 - 7◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:28:16
治りはしなかった。けれど、ガラスの脚を絶対に砕かせはしない。そんな王子様は、私のもとに来てくれた。
本懐を為してなお砕けはしなかったのなら、それはもはや奇跡が起きたと言うに等しい。
「そう、なんだ」
「はい。レースから退いた以上、あまり不便もしておりませんので」
ただ……ガラスの脚という名が付けられるのは、レースをしている間だけ。
つまり……私は今、ガラスの脚をなくしてしまっている。
午前零時の魔法が解けると共に、ガラスの靴まで消えてしまえば王子様はお姫様を探す手段を失ってしまう。
「不便してないなら、いいこと……なのかな?」
「少なくとも、世間一般的にはそうだと思います」
私がまだ貴方に会えているのは、辛うじて貴方にとってガラスの脚が残っているからでしょう。けれど眼の前に迫って来る刻限は、きっとそれをさらっていく。
(……今もまだ、迎えに来てくれることを待ち望んでいるのかもしれませんね)
消えて欲しくない。だってこの脚は、貴方と私を繋いだものだから。
そんな願いは虚しく、少女でいられる時間は刻々と過ぎていった。 - 8◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:28:46
ディナーも終えて。楽しい時間はあっという間に終わってしまう。
「今日は楽しかったよ」
「はい。私も、とても」
もうすぐ今日が終わってしまうと。徐々に近づく、車内からの見慣れたお屋敷への帰り道に。どうしようもなく寂しさを覚える。
明日で成人だからと言って、急に何かが変わる訳じゃない。
これまで通り、長期休みの度に会って。親睦を深めるような。そんな仲でいられるとは思います。
けれど何処かでそんな日々はいつ終わってもおかしくない。言いようのない焦燥感を抱えているのも事実で。
だから、明日を迎えるまでに。まだ少女であるうちに。この関係に、一つの区切りをつけなければいけないと。そんな気がして。
「明日は17時には着いておけば大丈夫かな?」
「ふふっ、身内だけでのパーティですので。多少遅れたとしても構いませんよ?」
「流石にそうはいかないよ。だって君のご両親だって来るんだろ? いや、逆に親子の時間を邪魔しない方がいいのか……?」
「もう……そこまで気にされなくとも。それに、両親もトレーナーさんに会いたがっておりますから」
まだ帰りたくない。そんな思いに答えるかのように、信号で車が止まる。
次の信号でも止まるかもしれない。まだ大丈夫。そんな事を考えていたら、きっとすぐにお屋敷に到着してしまう。
そう思うと、咄嗟に言葉がついて出た。 - 9◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:28:59
「……トレーナーさん、少し寄り道していただけますか?」
「寄り道? どこか行きたい場所があるの?」
はっきり言ってそんな場所はない。今日しなければいけない事がある気がするから。
けれどそれが何かは、すぐには思いつかなくて。だからこれは、時間稼ぎ。迫りくる、タイムリミットへの。
「……少し、夜風に当たりたくて」
酷く曖昧な、稚拙にすら聞こえる理由。この言葉が真でない事なんて、きっと貴方には筒抜けでしょう。
信号が青になり、直進すればお屋敷へと辿り着く進路は途中で変わる。
「……お屋敷には帰りが遅れる、って連絡しておいてね?」
「……はい」
私はもう少しだけ、少女でいられるみたいです。 - 10◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:29:11
そうして訪れたのは、学園の夏合宿でも使う浜辺。街灯も既に消えている中、ライトなど必要ない程の月明かりが夜を照らしている。
砂浜へと向かう道で、陸から海へと吹く柔い風に肌を撫でられる。
穏やかな日中に反して、夜はまだまだ肌寒く。身を包む薄手の生地では少し心許ない。
──と。
「流石にその服だと冷えるでしょ。これは羽織っておいて」
「……ありがとうございます」
トレーナーさんのジャケットを肩から掛けられた。上着に残る淡い温もりが、胸の内に火を焚べる。
砂浜へ降りる為の階段に腰を下ろすと、すぐ隣にトレーナーさんも座り。私が話すよりも先に、トレーナーさんが口を開いた。
「君も明日で成人か」
「……はい。時の流れはあっという間ですね」
「そうだね。君が卒業してから、今日まであっという間だった。……長く、もどかしくもあったけどね」
私にとっての、卒業してから今日までの時間は。春の微睡みのようだった。
心地良さに溺れ、時を忘れてもう一度眠りたい。そんな、暖かな夢うつつ。
「アルダンは何か実感はある? 明日で成人を迎えることについて」
けれど明日には祝福と、刻限の鐘が鳴り響くから。
「まあそんないきなりは──」
「ええ、ありますよ」 - 11◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:29:22
微睡みを、誰かに邪魔される前に。揺り起こされる前に。
「トレーナーさんと出会ってから、今日まで。ずっと夢を見ているみたいなんです」
貴方と出会って始まった、私の歴史。貴方との歴史。
「トゥインクルシリーズを駆け抜け。私という輝きを刻んで。かけがえのない、友人も出来て。怪我もなく、無事に現役を終えられて」
物語にしたのなら、今は第何幕なのでしょう? もう台本を読み終えてしまうあたり?
「そしてなによりも、貴方と出会えた」
いいえ。まだ、一幕だけ。
「担当トレーナーとして、私を導いてくださっただけでも十分だと思っていたのに」
だから今日、この幕を終わらせましょう。
「不思議ですね。幼い頃は、大人になればこの脚が治ると。そう思って、早くなりたかったはずなのですけれど」
そして今、新たな幕を開ける為に。
「今は、少し名残惜しいのです。貴方の傍に居る為ならば、ずっと少女のままでいたい。貴方を繋ぎ止めるためならば、ガラスの脚だって抱えたままでいい」
想いを──。 - 12◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:29:35
「少女でいられる時間は僅かなのは分かっています。……私はいつの間にか欲張りになっていたようですね。刹那に輝く事が出来ればそれで十分だと。そう思っていたのに」
いつかのように、トレーナーさんの肩に頭を預ける。ああ……本当に、暖かくて心地いい……。
「今では貴方の、永遠が欲しい。私の……刹那の先にある永遠を、貴方に捧げたい。……この想い、受け取ってくださいますか?」
告げた言葉は、穏やかな波の音に揺蕩う。
「……君が刹那に感じていた時間は、俺にとっては永遠だった」
そうして揺蕩う言の葉は、彼の心を連れて、私の元に辿り着く。
「本当は君が学園を卒業した時に、思いの丈をぶつけてしまいたかった。だけど……そんな事をしてしまえば、君の未来を縛ってしまう。そんな真似は俺自身が許せない」
聞いたことのない、奥底から絞り出したような不安混じりの声。
「せめて君が大人になるまでは。そう思っていたはずなのに、実際は君の好意に甘え続けていた」
私にとって大人だったトレーナーさんが、今はとても近くに感じていて。 - 13◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:29:46
「いつまでこの関係が続けられるんだろうって。ガラスの脚が枷になっていない今の君なら、俺を必要としなくてもいい。だけど……気づいたら、俺が君を必要としていたんだ」
本当は、壁を隔てたすぐ傍にいたのかもしれない。ガラスの靴なんて必要のない、すぐに見つけられる、そんな距離に。
「だから。今日までの日々は、いつ終わるのか分からない永遠だったんだよ」
トレーナーさんの手が、私の手の甲に重ねられる。
「アルダン。永遠の先にある明日という刹那を、君と共に刻みたい。……この気持ち、受け取ってくれないか?」
返事の代わりに重ねられた手に手のひらを向け、指を絡ませる。
「……トレーナーさん。私、今が永遠であってほしいです」
「……この先、何度でも。これ以上の刹那を、君となら刻めるよ」
永遠と刹那が、今、重なった。 - 14◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:30:02
車へと戻るなり、私のスマホから祝福のアラームが鳴り響く。
「す、すみません……毎年日付が変わる瞬間に、皆競うようにお祝いの言葉を贈ってくるもので」
「ふふっ……そっか。お誕生日おめでとう、アルダン」
「はい、ありがとうございます」
せめて少女でいるうちは、と決めていたから何か特別なもののように思っていたけど。
大人になる瞬間は案外呆気ないものだった。けれど一番最初に聞いたお祝いの言葉がトレーナーさんからのものだったというのは、やっぱり特別なものかもしれない。
帰りは遅くなると伝えているけれど、深夜という時間帯は流石にそれでも心配をかけるでしょう。なので少し帰りを急ぐべく、お屋敷へと出発する前に。
「アルダン。折角だから先に渡しておくよ、君への誕生日プレゼント」
トレーナーさんが後部座席からなにやらケースを取り出した。
誕生日プレゼント……みたいだけれど。ケースの形から概ねネックレスの類なのは見当がつきます。
「そうだ。目を瞑って?」
「ふふっ、分かりました」
きっと渡すついでに着けてくださるのでしょう。
言われた通りに目を瞑る。髪を分け、首の後ろで留め具が嵌められたのが伝わった。
「うん、もう開けてもいいよ」
「これ、は……?」
胸元にあるのは、リングネックレス。 - 15◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:30:31
「今はまだ、ここに嵌めるものは渡せないけど」
左手を取られながら、瞳が交わり。真っ直ぐな目で告げられたのは。
「いつか時が来たら、贈らせて欲しい」
いつかの、未来への約束。
「それまで、待っていてくれるかな」
「はい……いつまでも」
きっと貴方と刻む日々ならば、すぐにでも訪れるのでしょう。そんな確かな予感が、月明かりに照らされた車内できらりと光る。 - 16◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:30:42
「……お父様とお母様にも、報告しなければいけませんね」
「え? あぁ、そっか……明日というか今日会うんだよね……えぇ!? ああそっか!? もう会うのか!?」
「ふふっ、はい♪ 父と母への挨拶、期待しておりますよ?」
流石のトレーナーさんも、心の準備というものがまだ出来ていないのでしょう。
しかしながらお母様はともかく、お父様は海外にいることも多いですから。この機会を逃すと、次に紹介出来る日がいつになるのか分かりません。
貴方とは永遠を刻めるけれど。それでも刹那は無駄に出来ません。だから──。
「──さん♪」
「え? 今なんて……」
「名前で呼んで欲しいと。常々聞いておりましたから♪」
「~っ!? 昨日の今日で、色々と変わり過ぎだね……」
焦る必要はない。けれどのんびりしている暇もない。そんな愛おしい、永遠の刹那を。
(ああ……本当に、夢みたい……)
貴方と、共に。 - 17◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 22:30:53
- 18二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 22:31:00
保守
- 19二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 22:33:36
- 20二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 22:37:34
- 21二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 22:41:46
心のハム太郎が癖を叫んでいる。
- 22二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 22:47:06
貴方のトレアルのお陰で持病が治りました
- 23二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 22:50:15
アルダンの育成シナリオをよく読み込んでいるんだろうなぁと感心する
それほどに違和感なくスッと入ってくる
スレ主はアルダンのこともトレーナーのことも好きなんだろうな - 24二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 22:50:56
月並みな言葉だけど”尊い”SSでした
- 25二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 23:05:32
よく頑張った
- 26◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 23:29:36
- 27◆y6O8WzjYAE24/04/23(火) 23:30:09
- 28二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 00:43:56
すごくよかった(しんぷる)
早く大人になりたかった頃の気持ちとまだ大人になりたくない気持ちとが衝突するとこすき - 29二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 07:50:03
こっちと同じ人だったのか
- 30二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 12:01:44
文豪
- 31二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 18:26:59
セリフ回しの一つ一つが良い
- 32二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 18:42:03
このトレーナーまた観劇中にアルダン見てる!!!
名前で呼んでもらってかまわないとかアプローチも凄くて本当にアルダン大好きなの隠せてないの最高ですありがとう - 33◆y6O8WzjYAE24/04/24(水) 23:35:04
- 34◆y6O8WzjYAE24/04/24(水) 23:37:13
- 35◆y6O8WzjYAE24/04/24(水) 23:42:22
"大人になんてなりたくない"にCinderella Complexっていうルビが振ってある曲がきっかけなのでそこがかなり話の根幹に影響を与えてますね
午前零時の砂浜でガラスの靴探してる、と続くので結構そのまんま曲の影響で話を組み立ててます
アルダンが少女性を抱えつつも現実主義ではあるのでシンデレラコンプレックスそのままを拗らせる訳ではないよねぇ……と苦心した思い出
- 36二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:46:39
単語からましろ色な雰囲気を感じる…
本編見るとあっさりくっつきそうな雰囲気はあるけれど、互いに明確な想いがあるからこそキッカケが大事になるであろう2人ですからね
セリフも想像しやすくてGood - 37◆y6O8WzjYAE24/04/25(木) 12:13:40
一回だけあげあ~げでうぇうぇーい、ですわ〜
- 38二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 18:46:26
アルダン側も『ずっと近くで』感じていた星の息吹とか言ってるから、星よりトレーナー見てた説があるからお互い様
- 39二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 19:00:51
美しい文章は見ていて気持ちがいいな
言葉回しや地の文がとても綺麗だ - 40◆y6O8WzjYAE24/04/25(木) 23:08:01
- 41◆y6O8WzjYAE24/04/25(木) 23:12:47
アルダンはセリフ回しよりも言葉のテンポが一番特徴出てるのかなぁと思いますね
洒落た言い回しをするだけなら姉妹だけあって姉ぴっぴも似たようなセンスですし
読点を打ちたい位置とアルダンが言葉を切るタイミングの噛み合いが良いので書いてる側としては助かります
- 42二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 08:20:34
重賞1勝だけだとさすがに両方自信もあまりなくなるか…
- 43二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 15:49:42
運命は変えられなかったけどレースを退いた後の人生とその心持ちだけは違うって感じかな?
- 44二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 01:13:50
勝ち数はそのままでも、ケガによる能力低下はなかったから着順はよくなってるかも
- 45二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 01:24:39
出走したレースは増えてるかな?本来はダービーから丸一年くらい白紙だった訳だし
でもガラスの脚はついぞ治らなかったって言ってる辺り最後まで勝ちきれずに現実と折り合い付けて落ち着く所に落ち着いた(から自分に自信が無いまま)なのかもしれないね - 46二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 10:21:39
その時期なら出走しててもタマや永世三強に蹂躙されたろうからなあ
- 47二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 10:40:48
あー…、それならむしろ勝てなかった分より自分じゃ三強に敵わない、届かないって意識が強くなって善戦で充分に落ち着いちゃったのかもね
- 48二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 11:11:46
- 49二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 21:41:39
自己肯定感が矮小化しても無理はないな
- 50二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 00:28:50
素晴らしい
誕生パーティのときを迎えてガチガチに緊張しているアルトレとそれを見て楽しそうに笑って寄り添うアルダンが脳裏に浮かぶ… - 51二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 09:26:41
せめて今後の人生は幸せであってほしい
- 52二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 16:12:14
実馬の方は古馬3年目まで粘ってたけど、それより早く身を引いたことになるか