- 1ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:28:13
- 2ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:29:16
【真名】ホレ・■■■■■■=■■■■■■■■
【性別】雌・男・男
【身長】16cm・??? ・178cm
【体重】2.1kg・??? ・ 59kg
【出典】ゲルマン民間伝承・ギリシャ神話・史実
【属性】秩序・悪
【好きなもの】働き者・人間・ヨット、作詩
【嫌いなもの】怠け者・鷲・戦争、政争 - 3ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:29:44
期待させておいてアレですが自分はワンの方とは別人です。
あれほどの知識と文才は持ち合わせていないのであまり期待せずにお付き合いください。
リスペクト元のスレ↓
サーヴァント フォーリナー|あにまん掲示板《ドーブリー、星見のあなた。ニンゲンはいつもわたしに同じことを聞くのね。正直、もうどうだっていいの。熱いのはもうごめんだけれど。けれど、青い青いこの星が、真っ白なままなんて───誰だって嫌じゃない》《…bbs.animanch.comサーヴァント セ繧、繝エ繧。繝シ|あにまん掲示板「ヘーイ! ボイズァンガールズ!オレ達を引き抜くなんて最高にへラクールなマスターだぜ!!」「ラザロ、弁えるんだ。俺らはあくまで陛下達の使い魔って話だろ」「ヘイバマー、下がる事言わないでくれよさっきまで…bbs.animanch.comサーヴァント ─────アサシン|あにまん掲示板〖やっと……あ、カッカッカ!よくぞ我儕(わなみ)を呼んでくれたな。娑婆に生き、今を畏れるまろうどよ〗〖良かろう!我儕に怯え、我儕を崇め我儕と共に生きる栄誉を爾(なんじ)に賦そう〗〖はて、我儕の名も存ぜ…bbs.animanch.com境界記録路線 ハイサーヴァント ライダー|あにまん掲示板《───本日は開闢鉄道ARG(アーグ)をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は人理中央線、特異点経由汎人類特快、ストームボーダーゆきです》《前方車両のご案内は僕(やつがれ)、車掌のレチ…bbs.animanch.com - 4ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:31:30
【ステータス】
筋力E 耐久EX
敏捷E 魔力EX
幸運C 宝具EX - 5ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:31:58
【プロフィール1(霊基第一・第二段階)】
突如ストーム・ボーダー内に響き渡る緊急アラート。
召集内容は新たな特異点の観測と、それと時を同じくして引き起こされた外的要因による英霊召喚システムの強制起動。
押っ取り刀で管制室へ駆けつけたマスターと相対したのは、女神を自称する1匹のポメラニアンだった。
その登録霊基はプリテンダー。
アサシンを主にバーサーカーやフォーリナーとしての偽装霊基パターンが確認されており、複雑な経緯で成立した複合霊基であることが予想されている。
地層のように幾重にも積み重なった霊基情報の精査は遅々として進まないが、英霊召喚システムの接続ログより最高位の幻想種の炉心に匹敵する超高出力魔力炉が搭載されている可能性が示唆されている。 - 6ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:32:35
【プロフィール2(霊基第一・第二段階)】
フラウ・ホレ(ホレおばさん)はグリム童話の登場人物、あるいはドイツとポーランドにまたがるポメラニア地方に伝わる麦の妖精である。
他の呼び名としてコルンムッター(麦の母親)、コルンムーメ(麦ばあさん)などとも。
同一の存在とされながらもその伝承は多種多様であり、『麦の妖精』を中核として複数の伝承が統合された存在だと考えられ、源流を辿ればゲルマンの古き地母神に行き着くのだという。
曰く、井戸の底に住むホレおばさんは働き者は黄金で体を包んで帰すが、怠け者は死ぬまで取れないピッチをかけられる。
曰く、池の底に住むホレおばさんは働き者には花や果物・銀貨を与え、怠け者は布団を剥いで石畳の上に裸で寝かせる。
曰く、麦畑では灰色の髪に赤い目のコルンムーメが子どもを拐って食べてしまう。
曰く、麦の妖精は六本足のライ麦オオカミへと変じ、農夫が夏場で急に倒れるのはこのライ麦オオカミに襲われたためである。
地母神・豊穣神の性格としてはポメラニアでは麦の刈り入れにおいてコルンムッターに初穂を捧げ、麦束でその似姿の人形を作り服を着せる(あるいはオオカミを形作るとも)とされる。
人間を害する側面は、例えば熟れた麦畑を子どもたちが荒らさないようにとの警告であったり、当時原因不明だった熱中症を説明するための説話であると今日では解釈されている。 - 7ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:33:20
無辜の怪物(E)
本人の意思や姿とは関係なく、風評によって真相をねじ曲げられたものの深度を指す。
彼女の場合はポメラニア地方を原産とする犬種ポメラニアンによって何故か外観イメージが上書きされている。
麦女神の神核(C)
生まれながらに完成した女神であることを表すスキル『女神の神核』の変質によって生じたスキル。
穀物の守護者・地母神として生まれた彼女はその信仰が絶えることはなかったものの、民草の生活に寄り添うことであまりにも多くの概念を取り込みすぎた。
本来なら肉体性の絶対性を保証するスキルなのだが、若い女神・母親・お婆さん・ライ麦オオカミなどの外観イメージが雑多に混ざった結果、逆に「どれほど姿が変わろうと彼女はホレである」という精神の自己保存・絶対的同一性の保証のみに過度に寄ったスキルに変質している。
故に伝承地域ポメラニアの名に引き摺られ、イヌ科範疇生物とはいえオオカミにはとても見えない無辜の怪物に成り果てようと、彼女は『麦の妖精ホレ』としての同一性を損なわない。 - 8ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:34:38
気配遮断(E)
サーヴァントとしての気配を断つ。
不可視のライ麦オオカミとしてのスキル。
井戸底の住人(A)
井戸の底、あるいは池の底の住人であることを示すスキル。
水中異界譚。
伝承において神や精霊・妖精は、天と地・山と平野・地上と地下・陸地と水面などの境界線の向う側の住人とされる。
テクスチャ間を跨いでの人類との接触という事実から逆説的に境界線を観測し保証するもの。
転用して、精神の自己境界線の強化にも使用可能である。
磐石糊(EX)
彼女の持つ『麦の妖精ホレ』としての同一性を損なわないという特性を、スキルへと昇華させたもの。
自身の肉体にまったく別の肉体を付属・融合させる適性である『自己改造』に似て非なるスキル。
これにより霊基のいい加減な継ぎ接ぎを行なっても自己認識の崩壊や狂乱状態などには陥らず、その精神保護は継ぎ接ぎされた別霊基にまで及ぶ。
つまり彼女自身を霊基の接着剤にして安定剤とするもの。
個々の自我を保ったままの複合霊基の成立は狼系サーヴァントの隠れた特性なのかも知れない。 - 9ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:35:31
『牙立てよ、麦の母』
ランク:C 種別:対人宝具
レンジ:1〜10 最大補足:1
ポメラニアン・ヒートストローク。
不可視のライ麦オオカミによる一撃は人間の意識を刹那の内に刈り取り、最悪の場合そのまま死に至らしめる。
その正体は熱中症。
真夏の炎天下、開けた麦畑の中心で突如襲いくる原因不明の病状を民草は未知の生物からの襲撃や穀物の守護者の荒ぶる一面だと捉えた。
基本的にこのような形態の宝具は文明発達による原因解明により零落・矮小化されることが通例であるが、こと熱中症に至っては名前を得てその存在が世間に広がることで明確な恐怖の対象としての新たな地位を得ることとなった。
当然ながら日中であることが発動条件である。
この宝具の存在により、彼女が単体で霊基を成立させた場合の適正クラスは暗殺者となる。
なお発動から攻撃成功判定の間までの不可視可こそ機能するものの、姿そのものはライ麦オオカミに変ずること無くポメラニアンの姿を維持してしまう。 - 10ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:36:26
【霊基再臨1】
「サーヴァントアサシン、遅れながら召喚に応じ参上した。
おっと、今回の召喚はプリテンダーとしての外殻の役割だったな。
まあ暗殺者としては林檎に毒を盛ることさえもまともにできないこんな私だ、ある意味では気が楽で助かるよ」
「オッピー!! おーそーいーのー!!」
「仕方ないだろう、押し付けられた仕事をこなすのにどれだけ苦労したか……犬?」
「犬じゃないのー!! ホレはホレなのー!!」
「よかった、フラウ・ホレで間違いなかったか。
いやよくはないか。
少し混乱している、待ってくれ」
「ホレはもうキャワユイ自分を肯定したなの、オッピーも早く慣れろなの」
「努力はしよう。
しかし今更ながら私が言うのもなんだが……
君と私との間に一体どのような縁があって霊基が結合しているのかね?」
「ホレは知ってるなの、オッピーが『我らは雌犬の仔たちである』って宣言したことを!」
「……その発言は私のものではないし、
"Now we are all sons of bitches"は
『今から我々はろくでなしのクソ野郎だ』
といったあたりの意味だぞ?」
「な、なのお〜〜〜〜!!?」 - 11ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:37:16
【プロフィール3(霊基第一・第二段階)】
J・ロバート・オッペンハイマーはロスアラモス国立研究所の初代所長にしてマンハッタン計画を主導した物理学者。
『原爆の父』として知られる人物であり、功罪併せ持つ文明の火──原子力を世に齎したしたことよりギリシャの文化英雄『プロメテウス』に準えられることさえある。
原子爆弾による殺戮の結果への自責と、若かりし頃に師事していた教授の毒殺未遂事件により暗殺者のクラス適性を持つ。
とはいえ彼自身は原子力の危険性を誰よりも強く認識し、原子力委員会のアドバイザーなど核軍縮のロビー活動を積極的に行なっている。
結果として大量破壊兵器推進派の『水爆の父』エドワード・テラーとの政争に敗れ、公職を追放されることとなった。
中性子星の重力崩壊によるブラックホールの存在の予測など自然科学を愛する一学徒でもあり、生徒に愛された教師でもあるオッペンハイマーという一個人の顔は、しばしば『原爆の父』という一側面の鮮烈さの陰に隠されてしまう。 - 12ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:38:15
プランニング(A)
暗殺者のクラス適性により獲得した、戦術思考を示したスキル。
オッペンハイマー自身の計画立案・計画運用に関する才覚を引き出した上で戦術思考へと転用する。
芸術審美(鉱石)(D+)
芸術作品、美術品に対する理解。
芸能面における逸話を持つ宝具を目にした場合、低確率で真名を看破することができる。
範囲が限定的なため低ランク。
幼少期より熱狂的鉱石コレクターであったオッペンハイマーは12歳にしてプロの地質学者と文通を交わし、その造詣の深さから子どもとは気づかれずニューヨーク鉱物学クラブで講演するよう招待された逸話がある。
なお実際に講演を行なった上で成功を収め地質学者たちから喝采を浴びたという。
スター・ゲイザー(B)
千里眼の派生スキル。
ブラックホールや陽電子などの存在の予測という物理学者としての業績から、限定的な千里眼の未来予知相当の能力を発揮する。 - 13ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:39:20
制御棒(A)
原子力開発黎明期の中心人物でありながらも、後年は核軍縮を訴え続けた彼の人生を昇華させたスキル。
現実不可能とまで言われたマンハッタン計画を成功に導き、教育者として生徒たちに愛された彼の人徳とバランサーとしての性格の結実でもある。
このスキルにより原子炉の制御棒のように一定の閾値まで周囲の悪意、狂気、破壊衝動などの悪影響を吸収し暴走を防ぐことが可能。
一応、スキル名のままに放射能に対する耐性も複合されている。 - 14ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:40:09
『我は死神なり、世界の破壊者なり』
ランク:EX 種別:対界宝具
レンジ:0〜999 最大補足:80億人
マンハッタン・プロジェクト。
大量破壊兵器の実在により戦争の無意味さを証明しようとした彼の悲願。
しかし現実は人の手に余るその力を単なる兵器の一つとして平然と運用してしまう。
どれ一つとして彼単独で成し得たことはなく、しかし彼が居なければ現実にならなかったであろう事象。
宝具へと昇華されたそれは、オッペンハイマー自身を制御棒とした核力制御結界。
レンジ内の『世論』によって核力の瞬間解放による大規模破壊兵器としての運用と、核力の持続解放による高出力魔力炉としての運用。
全く異なる結果を出力する宝具である。 - 15ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:41:12
【霊基再臨2】
「初めましてだな、我がマスター。
此度の霊基の拡張により意識の浮上が可能となった、サーヴァントアサシンである」
「待ちくたびれたぞ、私は魔術師でもなければ技術者でもないしこちらの犬は頼りにならない」
「ふ、不敬なの!! ホレが女神だってわかっていってるなの!?」
「ご覧の通りだ」
「……犬、であるな」
「どうやら霊基の空白部分を作るために切り出した霊基情報に『偽装情報』とラベリングして外殻に積み上げる過程で、
薄れ過ぎた存在強度の揺らぎから無辜の怪物となったらしい」
「案ずるな、我々の霊基が成立している時点でテクスチャを跨いだ端末霊基の鋳造は因果律として成功が確約されているため問題はない。
大義であったなオッペンハイマーよ、特に『見える化』などは人間の得意分野なれば」
「誰かがやらねばならなかったこととはいえ、私個人は所長としての事務仕事より自然科学の研究に人生を捧げたかったのだがね」
「むっきゃー!! 無視するななのー!!」
「失礼した麦女神よ。謝罪の品として、神であるならばこの牛骨などはいかがだろうか?」
「わーいなの!! あむっ! はぐはぐ!!」
((やはり犬……)) - 16二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 17:42:14
無辜のポメラニアンだ!!
- 17ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:42:35
【プロフィール4(霊基第一・第二段階)】
プロメテウスはギリシャ神話におけるティターン神族の一柱。
人間に火を齎した文化英雄。
そして天界の火を盗み出した咎でコーカサスの山頂に磔にされ、毎日巨大な鷲に生きたまま肝臓を喰らわれる責苦を受ける不死者である。
一説には人間の創造者とも。
またプロメテウスはゼウスが神と人間を分かつとき、牛を解体し肉と内臓を包んだ皮と脂肪で巻いた骨を用意し、どちらを神の取り分にするか選択を迫った。
ゼウスが骨を選んだことで人間は肉や内臓のように腐り果てる運命になったのだという。
この逸話による死の概念の付与者として、そして文明の火により人類に戦争を齎した存在として暗殺者のクラス適性を持つ。
彼の名を冠したものには、例えば映画エイリアンシリーズの一つ『プロメテウス』とその作中に登場する宇宙船『プロメテウス号』。
他にもアメリカ航空宇宙局の長期間宇宙航行用原子炉開発プロジェクト『プロメテウス計画』などがある。
我々は『プロメテウス』の名に人類文明により無明の宇宙の果てを照らし出す文明発展の希望の光、科学技術が切り開く未来の肯定を託していると言えよう。 - 18ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:43:35
神性(A)
神霊適性を持つかどうか。
高いほどより物質的な神霊との混血とされる。
ティターン神族であるプロメテウスは当然ながら高ランクの神性を有する。
道具作成(人体)(A+)
錬金術におけるホムンクルスやカバラにおけるゴーレムとは系統を異とする人体鋳造技能。
神のみに許された御業。
文明の火(EX)
ナルテークスの火口より放たれる灯りの届く範囲を境界とする人類守護結界。
プロメテウスが齎した火はヒトとそれ以外とを分かち、ヒトを上位に置く。
火が獣を遠ざけるがごとく、人類以外から人類へと対する凡ゆる脅威を減衰する。
宝具ではなくスキルへと昇華することでスケールダウンさせる代償に、プロメテウスが発端となったパンドラの悲劇を分離して『人類の庇護』という側面を純化させている。 - 19ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:44:28
磔刑縛鎖(B+)
プロメテウスをコーカサスの山頂に縛めた鎖。
『天の鎖』に代表される、各神話テクスチャに数ある神縛りの鎖の一つである。
神を律するためだけに作成された対神兵装であり、対象の神性ランクに応じて自らの強度を増幅させる。
実はホレとの霊基を結合している正体であり、プロメテウスの源流の一つとされるグルジア叙事詩の文化英雄アミラニを猟犬クルシャとともにコーカサス山脈に縛りつけた鎖と同質のもの。
ハイサーヴァント・プロメテウス=オッペンハイマーに神話テクスチャの異なる神性を持ったイヌ科生物を結合する無茶はこの鎖の特性故の強度の賜物でもある。
因みにホレの発言は誤魔化しではなく、彼女自身にも何故複合霊基が成立したのか理解していなかった故のただの失言である。 - 20ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:45:30
『咎人喰らう久遠の嘴』
ランク:B 種別:対罪宝具
レンジ:0〜1 最大補足:1人
アイトーン。
「不死であるが故に永遠に肝臓を啄ばまれ続ける」因果を逆転し「肝臓を啄ばまれる苦痛続く限り不死である」とした宝具。
暗殺者としての霊基の影響か、嘴を思わせる禍々しい形状の短剣の形を取っている。
臓腑に突き立てることで肉体の絶対性を保証される代償に耐え難い激痛がその身を襲う。
ケイローンによる不死性の譲渡の逸話より他者にも使用可能。
その特性により肉体的な損傷こそ残らないものの、刃自体は神の臓物を抉り続けた鷲の嘴に由来する強力な神性特攻を持つ。 - 21ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:46:16
【プロフィール5(霊基第一・第二段階)】
かくして一人と一匹と一柱は揃った。
サーヴァント、アサシン。
複合霊基『ホレ・プロメテウス=オッペンハイマー』はここに成立した。
しかし彼らはあくまでサーヴァント、プリテンダーの外殻に過ぎない。
名も無き彼女と、姿なき彼。
英霊の座に存在しない境界記録帯。
人類史から切り離されたテクスチャよりの召喚を可能とするための協力者が彼ら一人と一匹と一柱であった。
その使命を果たすべく、ホレ・プロメテウス=オッペンハイマーという霊基が剥離する。
『空白の霊基』に役を羽織らせることで『この役は中身の偽装情報である』とする、伽藍堂の中身を偽る詐術が逆説的に喚ぶべき真名を紐付ける。
ホレの持つ『不可視のオオカミ』と『地母神』というエッセンスを鋳型にして、プロメテウスが端末となるべき新たなる霊基を再臨の形で鋳造する。
剥離することで新たな外殻を形成した霊基が持つ各種スキルと宝具を総動員させることで、日光に晒し、放射能を制御し、狂気を減衰させ、腐敗と死を否定する。
彼自身にもどうしようもない生態を徹底的に無害化し、最後に人類史が名も無き彼女に与えた名を蒸着する。
────そして、終にそれが降臨した。 - 22ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:47:00
Q.要するにどゆこと?
A.カリオストロ伯爵にジークくんを羽織らせて世界の裏側からファブニールを呼び出す - 23ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:48:14
- 24二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 17:48:19
- 25ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:49:31
【真名】ホレ・宇宙からの色=■■■天■■子■
【性別】雌・不明・不明
【身長】12742km
【体重】5.972Rg
【出典】ゲルマン民間伝承・『宇宙からの色』・史実
【属性】混沌・善
【好きなもの】働き者・■■■・1972年9月25日
【嫌いなもの】怠け者・同族の別個体・狂気の否定 - 26ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:51:08
【ステータス】
筋力EX 耐久EX
敏捷EX 魔力EX
幸運A 宝具EX - 27ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:51:53
【プロフィール1(霊基第三段階以降)】
"The Colour Out of Space"
『宇宙からの色』あるいは『カラー』は外宇宙から来訪した生命体である。
1882年6月、マサチューセッツ州某所。
とある農夫の家の井戸の近くに隕石が落下した。
隕石は放射線と分析不可能なスペクトルを放ち、珪酸化物と反応して対消滅し、欠片を鉛の箱に入れて保管しても日に日に小さくなって最後には消滅してしまう。
やがて隕石本体もある雷雨の夜、一晩のうちに6回もの稲妻を引き寄せて消失してしまった。
その年の夏、隕石が落ちた土地の農夫は豊作に喜んだが、色艶の良さに反比例して酷く食えたものではないその味にすぐさま落胆した。
冬になれば異常な跳躍力を見せる兎や奇形のマーモットが現れた。
隕石の影響としか思えない奇怪な現象はその後も続く。
雪は明らかに早く溶け、近くに生えるミズバショウが隕石のスペクトルに似た色を放ったことを皮切りに全ての植物が同じように異常な色を見せて輝き、枝が勝手に動きはじめる。
やがて草花は全て灰色になって枯れ果て、昆虫も死に絶え、農夫一家は心身ともに衰弱しその妻は発狂した。
家畜までもが灰色に変じて全滅し、酷い味の水へと変じた井戸の底に何かを見た農夫の次男も発狂した末に命を落とし、長男と三男は行方不明となった。
この期に及んでやっと農夫は隣人に助けを求める。
隕石の中にいた何者かが、井戸に潜んでいるのだと。
そしてその農夫の身体も灰色と化して崩壊し、後の警察の捜査により家からは妻の、井戸の底からは長男と三男の遺体が発見された。
最後には井戸から宇宙に向けて光が迸り、後には灰色の荒地だけが残されたのだという。 - 28ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:52:37
と、ここまでが人類が唯一観測した『カラー』の記録である。
しかしそれは、虹色に揺らめく影を帯びた不可視のオオカミとして霊基を鋳造され現界した彼とは無関係の個体の記録であった。
何故なら彼は23億年前に飛来した存在なのだから。 - 29ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:53:15
【プロフィール2(霊基第三段階以降)】
領域外の生命(EX)
外なる宇宙、虚空からの降臨者。
邪神の先触れならざる、侵略的宇宙外来種。
陣地作成(A)
自らに有利な陣地を作成する。
不可視なる捕食者の"狩場"を形成することが可能。
精神汚染(EX)
精神が錯乱していることを示すスキル。
本来なら同ランクの精神汚染を有している人間としか意思疎通できないデメリットと、それ故に精神干渉系魔術をシャットアウトするメリットが表裏一体となったもの。
本スキルはこれを逆手にとって「EXランク故にあらゆる存在と意思疎通不可能なため、自ら精神干渉を行えない」とし、狂気の伝染に対する安全弁としても機能している。
正気喪失(EX)(D相当)
宇宙的狂気は、存在するだけで周囲を狂気で汚染する。
精神汚染(EX)によりその影響力は極小に抑制されている。 - 30ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:54:15
『灰白燎原』
ランク:EX 種別:対星宝具
レンジ:1〜999 最大補足:(計測不能)
ブリッジ・オブ・アッシュズ。
かつて記録された『カラー』の生態そのままの事象の再現。
つまり領域内の生物はスペクトル分析不可能な虹色に侵食され、狂気に冒されながらやがて灰色に枯れ果て崩壊する。
空間そのものの生命力も枯渇してゆき、残されるのは白に限りなく近い灰色の荒地。
侵略的宇宙外来種『カラー』として当然の生命活動であり、結果だけを見れば『侵蝕固有結界・水晶渓谷』と『固有結界・枯渇庭園』を足し合わせたような、理不尽極まる捕食行為である。
しかし厳密にはこの宝具は固有結界ではない。
何故なら投影される灰白の地表はカラーの心象風景ではなく"実在する光景"なのだから。 - 31ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:55:22
- 32ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:56:52
真名臨界 ホレ・宇宙からの色=オクロ天然原子炉
- 33ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:57:35
【プロフィール3(霊基第三段階以降)】
オクロ天然原子炉は、ガボン共和国オートオゴウェ州オクロに実在する自然環境下で自律的な核分裂反応を行っていたウラン鉱床である。
1972年5月、フランスピエールラットのウラン濃縮施設における六フッ化ウランの質量分析で、オクロ鉱床産出のサンプルのウラン235同位体比に大きな差異があることが見つかった。
核燃料に使用されるウラン235は核分裂反応を起こさないウラン238に対して通常の場合は同位体比0.7202%だが、そのサンプルにおいては同位体比0.600%と有意に少なく、減少している分のウラン235が兵器に流用されていないことを明確にする説明が必要だった。
フランス原子力庁の調査により、オクロのウラン鉱石中の同位体比率が通常のサンプルに対して低く、他の鉱床とは異なることが判明した。
この原因として、オクロのウラン鉱床はかつて天然原子炉であったため、ウラン235が消費されサンプル中の存在比率が低下していたとの説明が与えられた。
他の調査でも同様の結論に達したため、1972年9月25日、フランス原子力庁はオクロのウラン鉱床にて20億年前に自律的な核連鎖反応が起こっていたことを発見したと発表した。 - 34ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:58:35
以上が一般的に知られているオクロ天然原子炉の概要である。
しかしそこには人類史には刻まれていない事実が隠されている。
ただの自然現象に過ぎないと説明された天然原子炉の正体。
それこそが地球生命の進化を促進した巨大珪素基生命体『狂える原始の地母神』、その狂気の残滓である。 - 35ワンの人とは別人24/04/26(金) 17:59:16
誕生したばかりの地球の灼熱の地表が少しずつ冷めてゆき、海が産まれた44億年前。
時を同じくして産まれた地層の中、酸化珪素結晶を主体としたそれは鉱脈中の金属酸化物との高温高圧下での化学的相互作用により自己組織化を成した。
珪素基生命体の誕生である。
しかし、水という溶媒の分子間力の絶妙な結合強度による炭素基生命体の酵素触媒反応の圧倒的速度と異なり、固体媒質による珪素基生命体の代謝速度は余りにも遅過ぎた。
遅れて38億年前に誕生した炭素基生命体にとって遅過ぎて知覚できないそれは、魔術的に言えば固有時制御による隠形の最上級にあたる。
即ち、観測事実上の純然たる死。
時間的スケールという、存在規格の隔絶。
『生きてすらいない生命』という"理"の矛盾は神秘というラベルを添えられ、珪素基生命体は幻想種と同等の存在として別テクスチャに活動の場を移すことになる。
そして23億年前。
地球生命は宇宙からの来訪者に遭遇する。 - 36ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:00:15
炭素基生命体の進化段階は未だ古細菌と真正細菌という原核生物の段階であり、あまりにも未熟であった。
一方で珪素基生命体は複雑な自己組織化を繰り返し、知性と呼べるものの獲得に至るまで進化していた。
炭素基生命体においても、高度な知能と社会性の獲得のボトルネックとして寿命が挙がることは多い。
例えば頭足類の寿命が2倍もあれば、知識の伝承による文化形成が叶うだろうと予測する研究者もいるほどだ。
生きながらにして死んでいる彼女たち珪素基生命体には最早寿命の概念すらなく、無限の寿命は個体間の問題を時間によって解決し、競合する個我自体が必要性を失っていった。
全ての個体が単一の意識の元に結合し統合された、珪素基生命体の多細胞進化。
地層そのものであり星を覆う知的生命体としての規模は炭素基生命体より遥かに巨大であった。
・・・・・・・
つまり食べ応えがある。
むしろこの巨大な獲物に対して、幼稚で矮小な炭素基生命体などは眼中に無かったと言ってもいいだろう。
宇宙的捕食者であるカラーにとって、時間的スケールによるテクスチャの棲み分けなどは些事に過ぎない。
本能のままに、彼の食指は彼女へと向けられた。 - 37ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:01:27
こうして彼女たちの住まうテクスチャに着陸し細胞の捕食を始めたカラーだったが、彼にも誤算があった。
存在規模が巨大過ぎるために捕食活動が遅々として進まないのである。
惑星規模の意識が統合された強固な個我は狂気の感染すら跳ね除け、物理的な枯渇と風化も深部に達する前に細胞の新造により押し返される。
だがそれも文字通り時間の問題だった。
仮に、カラーの侵蝕範囲の拡大速度を毎年1cm程度だとしよう。
・・・・・
それでも高々3億年もあれば地球全土を覆い尽くしてしまうのである。
二人にとっては長くもあり、短くもある時間。
彼女にとっては、生涯で初めて出会った自分ならざる個我。
彼にとっては、一方的な被食者と捕食者の関係性を初めて打ち破った存在。
地表を灰白の平原へと風化させながら、余りある時間が二人の間に特別な関係性を生み出してゆく。
どちらから語りかけたのか、いつしか同等のスケールの知的生命体としてのコミュニケーションは当たり前のものとなっていた。
捕食活動と細胞の新造が拮抗し、この奇妙な同居人との共生生活が当たり前になった頃。
ただの偶然として。
彼らが望まないにも関わらず。
生態として止められないカラーの捕食の手が、彼女の頭脳体に侵蝕した。 - 38ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:02:13
地下水を媒体にウランに富んだ鉱床へと侵蝕したカラーは、その水分を中性子減速材として機能させる。
自然崩壊によって確率的に自発核分裂した放射性核種が放った光速の十分の一の速度に達する高速中性子が水素原子核との衝突により減速され、中性子と放射性核種との衝突確率が上昇することで反応が効率化。
核分裂で放出された中性子が次の核分裂を誘導し、核連鎖反応が引き起こされる。
核分裂反応で生成された崩壊熱が、彼女の脳を文字通り沸騰させた。
数百度の高温に脳を焼かれ地下水が沸騰して消失し、短命の核分裂生成物が崩壊して鉱床の温度が冷める。
30分活動した後に2時間30分休止する核分裂サイクル。
珪素基生命体にとっては未知の凄まじい代謝速度。
高密度に圧縮された情報が沸騰する脳回路を蹂躙する。
概念ではなく、物理的に。
彼女は発狂した。
狂って。
加速する。 - 39ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:02:40
────テクスチャが、狂気によって繋ぎ止められる。
- 40ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:03:19
時間的スケールという隔壁は最早失われた。
彼/彼女は見た。
余りにも目まぐるしく生死を繰り返すそれを。
そしてそれが生命体であると、初めて認識した。
認識と同時。
物質的な放射能汚染と共に、概念的な狂気と腐敗と死が地球全土に吹き荒れた。
珪素基生命体と炭素基生命体の初めての接触は余りにも破滅的な形で果たされることとなる。
殺戮が、始まる。 - 41ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:03:46
殺.す。
産まれる。
成長する。
殺.す。
産まれる。
成長する。
狂気によって毒である酸素を自ら取り込む者がいた。
狂気により自らの存在を捨てて他者に同化する者がいた。
自己保存という生物としての最低限の境界すら容易く踏み越える狂気、狂気、狂気。
殺.す。
産まれる。
成長する。
殺.す。
産まれる。
成長する。
狂気により貪婪に他者を捕食し埒外な成長速度を見せる者がいた。
狂気により他者を打ち倒す強さのみに傾倒した者がいた。
本来不要な過剰な闘争本能を振り翳し弱者の蹂躙を是とする狂気、狂気、狂気。 - 42ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:04:12
多くの資源を貪りながら。
多くの種を絶滅させながら。
多くの時間を費やし進化すべき生命が。
未熟なまま。
狂って。
加速する。 - 43ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:04:46
5億年前。
彼女の発狂から15億年後。
これほどの狂気に晒されながら、地球生命は命脈を繋いでいた。
絶滅することもなく。
行き詰まることもなく。
狂気の珪素基生命体は狂気のまま精神を保ち、炭素基生命体は真核生物へと進化しより複雑な多細胞生物として繁栄していた。
多様性、そして可能性。
狂気による進化の強制は、この星の生命が剪定事象となる最初の関門を突破させた。
最早彼女は殺戮者ではない。
地球生命を育む乳母。
40億年の生命情報を保有する冠位の女神。
それは『狂える原始の地母神』だった。
だがそれは記録に残らない。
地球生命たちが信仰を獲得し彼女を発見するその前に、彼女は地上を去ることとなる。
彼女の頭脳体たる鉱床を焼くウラン235の存在量が、核分裂反応を可能とする濃度の下限を割ったのだ。
狂いたくても物理的に狂えない限界値。
狂気のサイクルが停止する。
────そしてテクスチャを繋ぎ止めていた狂気が抜錨された。 - 44ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:05:21
狂気は去った。
もはや狂気のままに殺し合う必要などない。
だが、相変わらず生命は殺し合っていた。
15億年の間に洗練された生存と進化のシステムを手放すことは既に不可能となっていた。
生存競争、自然淘汰。
大量絶滅の危機を幾度と繰り返しながらも強靭に鍛え上げられた生命は生き延び続け、更なる高等種族を生み出し発展させてゆく。
そして遂には星の霊長種たる人類が誕生した。
やがて人類は文明を発達させ、自らごと星を焼き尽くすことさえ可能とする力を手に入れる。
原子力という名の文明の火を。
そうしてやっと彼女の狂気の残滓の発見に至り
、名が与えられたのだ。
彼女と人類を繋ぐ名が。 - 45ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:06:01
【プロフィール4(霊基第三段階以降)】
狂化(EX)
人類が観測可能である限り、彼女は狂気に冒されている。
精神汚染(EX)
精神が錯乱していることを示すスキル。
カラーと同じく、狂気の伝染に対する安全弁として機能する。
カラーとはEXランク同士なのでツーカーの仲。
固有時制御(B)
体内時間を操作する魔術。
存在の時間的スケールを同期させ、人類が存在するテクスチャに接触するための必須スキル。
原理上は人類の認識を超えた超加速も可能だが"世界による修正"による反動の大きさから、あくまで通常は時間同期のための恒常発動に留まっている。 - 46ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:06:30
ヒュージスケール(A+++)
便宜上、同名のイデススキルの名を借りて分類された規模拡大を表すスキル。
プロメテウスの所有する人体鋳造スキルがベースとなった、端末かつ細胞である肉体を大量生産する無限増殖。
元より珪素基生命体である彼女は土塊の人形を"人間である"と再定義するプロセスを省略可能なため非常にコストパフォーマンスに優れている。
一般的に「巨大化すればするほど知性・機能の複雑化が失われていく」とされるものの、彼女の場合は純然たる事実として、地球と同等の惑星サイズまでの単一意識への統合が保証されている。 - 47ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:07:14
『原子心母』
ランク:EX 種別:対星宝具
レンジ:0 最大補足:1人
アトム・ハート・マザー。
彼女が有する『女神の神核』。
狂える原始の地母神である彼女のそれは宝具として成立する。
その実体は15億年稼動し続けた天然原子炉であり最高峰の巨大魔力炉。
露出させるだけで崩壊熱と中性子線吹き荒れる致死圏を産み出す、エネルギーの物量による暴威である。 - 48ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:07:59
『狂瀾にて星灼く槍』
ランク:A++ 種別:対城宝具
レンジ:1〜99 最大補足:1000人
ヴァーチャル・インサニティ。
かつてテクスチャを繋ぎ止めた狂気を仮想再現する宝具。
火力が高すぎて使い勝手の悪い『原子心母』の出力に指向性を持たせて取り回しを改善したものとも言える。
ただその指向性の金型として20億年前当時の記録を流用したためにカラー由来の精神汚染が上乗せされ、凶悪さはむしろ増している。 - 49ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:08:42
『自己封印・埋設神殿』
ランク:B+ 種別:対人宝具
レンジ:0 最大補足:1人
一方的な知覚と照射される放射線が齎す死。
それは人類が知らざる狂える原初の地母神が持つ最も古き邪視であった。
その魔眼を制御するための宝具が『自己封印・埋設神殿』──レディオアクティビティである。
原理としては核廃棄物処理としてもポピュラーな埋設処理を概念レベルで行うというもの。
地層と同じ年齢を重ねることによる意図的な時間的スケールの格差による認識断絶は、狂気と放射能汚染を撒き散らす認識災害を抑制する。
なお類似の地母神の流れを汲むサーヴァントの宝具との対比から『他者封印・炉心神殿』──クラフトヴェルクの存在が予測されているが、現在の霊基規模では発動不可能なようである。 - 50ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:09:29
【プロフィール5(霊基第三段階以降)】
こうして鋳造された『女神・オクロ天然原子炉』の端末は、ホレが持つ伝承のひとつ"湖面に立つ色の白い美女"という外観イメージを鋳型にしていた。
ゆったりとした純白の貫頭衣を纏う姿は女神の神威をもってすらどこか朴訥で、民草に寄り添い続けたホレの在り方が大きく反映されているように見える。
『不可視のオオカミを伴侶とする白い美女』
不可分たる半身を携えた姿は、どこかプロメテウスの源流たる文化英雄アミラ二と猟犬クルシャの並びを思わせた。
彼女の口元は常に微笑みを湛えているが、視界を覆うように邪眼封印のためのバイザー型仮面をつけているため詳しい表情は窺えない。
人理の側に立ち、カルデアのマスターへの協力と支援を惜しまないとの意を表してはいるが、最高位の狂化と精神汚染によりその理由や真意は未だ不明である。 - 51ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:10:17
『狼祖地底郷里エルゲネコン』クリアでプロフィール解放。
- 52ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:10:50
【プロフィール6(霊基第三段階以降)】
"名付け"という古き魔術によって、彼女と人類の間にテクスチャを跨いだ関係性が構築されたその後。
自分が狂わせた血脈の子孫として、個我と知性を持つ霊長種が生まれていた事実に彼女は興味を惹かれた。
その邪視が与える影響を最小限に、放射線や狂気を宇宙線や月光に忍ばせ誤魔化しながら、人類の営みを愛しむように眺めていた。
だが、ある日唐突にそれは途絶える。
地球白紙化。
あまりにも見慣れた灰白の地表の姿に、自らの過干渉で世界を灼き滅ぼしてしまったのかと一度は慌てたものの、すぐに原因は別であると気づく。
そして発見する。
この地上で生き延びた生命たちを。 - 53ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:12:29
思えば彼女が初めて人間の個我に視線を向けた瞬間だった。
直視しては発狂させてしまうかも知れなかったから、覗き見るように。
しかし、地表に他の生命がいないため漏れ出す狂気には無頓着に、ある意味で大胆に。
これほど長く続けて人間を観察したのは彼女にとっても初めての体験だった。
七つの特異点の記録を読み解き、七つの異聞帯を渡る旅を見続けた。
そして彼女の中で一つの感情が育ってゆく。
ああ、どうしてこの子は──── - 54ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:12:56
・・・・・・・・・・・・・
狂うことすら許されないのか。 - 55ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:14:12
望まず汎人類史の担い手と成り果てたその人間は重責に壊れることも狂い果てることも許されず、それ自体が狂気の沙汰だとしても決して歩みを止めなかった。
殺戮を繰り返し、それでも拳を握り締め、闘争の果てにしか答えを見出せぬ未熟な生命は己を貫き続けた。
奪い合わねばならぬと。
勝ち取らねばならぬと。
そう生命を育んだ愚かな乳母としての責務と、その形だけの母性に初めて与えられた意味。
その道筋が狂気でしかないと誰かに告げられようと。
例え志し半ばで狂気に屈し未来が潰えようと。
ここはあなたの狂気が還る場所。
きっとあなたは甘えはしないのだろうけれど。
私の存在が、ほんの僅かな安らぎを与えられますように。
今までも、これからも。
あなたの狂気を、肯定します。 - 56ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:14:52
【プロフィール6(霊基第一・第二段階)】
人類が彼女の狂気の残滓に『オクロ天然原子炉』の名を与えたその日。
わずかな繋がりを得た狂える原初の地母神が、人類を狂わせぬよう瞳を閉じるまでの刹那。
麦女神はその瞳を見た。
識ってしまった。
本来ならその狂気に呑まれてもおかしくはなかったが、複雑な成立過程により精神の自己保存に長けた彼女の性質が正気を保たせた。
誰も知らないお母様。
地母神の端くれである自分だけが識っている。
鮮烈に焼きついたあの瞳。
狂気の中に地に生きる者全てを愛しむ光を見た。
何億年も生命を育み続けたその光に、麦女神は決意を固める。
彼女が望むその日があれば、きっと私が力になろう。
ホレおばさんは、働き者には優しい存在なのだから。 - 57ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:15:57
以上書き溜め投下終わり。
「原始の地母神、珪素基生命体オクロ天然原子炉」をサーヴァントとして成立させるためにアレコレした結果、内容が予定以上に膨れ上がりました……
元ネタはカラーの宝具名にも使ったロジャー・ゼラズニイ著『燃えつきた橋』(Bridge of Ashes)
「天然原子炉は宇宙人が設置した進化促進装置だった」という設定を趣味でこねくり回してこんな形に。
オリ鯖はいくら盛ってもいいとはいえ正直やり過ぎた感はあります。 - 58二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 18:19:26
ところでプロメテウスから見てオクロ天然原子炉ってどう思うの?
- 59二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 18:25:59
闘争をもたらした原初の地母神が人類最後のマスターの生存競争を肯定するの良い……
ワンの人とはまた違った味があって最高だった!ありがとう! - 60ワンの人とは別人24/04/26(金) 18:31:42
- 61二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 23:52:51
そういや何で宝具がロックの曲名?
- 62二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 11:17:51
保守