あにまんウマ娘になりたい部Part25

  • 1二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:26:09
  • 2二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:27:07
  • 3二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:27:48

    たておつですわ!

  • 4二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:27:59

    突然ウマ娘にされるロスリック双王子かわいそう

  • 5メジロエスキーの人22/01/28(金) 22:28:08

    建ておつ
    とりあえず部長にはスケスケネグリジェ着てもらって、バラカにはトレーナーと温泉旅行(同室)に行ってもらうとしてだな……

  • 6二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:28:40

    建夫津

  • 7二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:28:55

    なんで新作のエルデンリングじゃなくてダークソウルなんだよ あーーーっ

  • 8アノンパレットの人22/01/28(金) 22:29:52

    たて乙です!

  • 9二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:30:08

    たておつです∠( ̄^ ̄)
    前スレでは申し訳ありませんでした…復活しました…

  • 10二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:31:20

    ウマソウルが砕かれたのだ

  • 11二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:31:43

    生 き 返 リ ン グ タ イ ム
    秩序を保つ為、言いたいことを飲み込んだ君は偉かったよ

  • 12二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:32:03

    具体的内容言わずに飲み込んだの偉いと思います なので私も貴方に倣って何も言わずここを楽しむことにします

  • 13二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:33:45

    >>9

    何がとは言えないけど正直すまんかった

  • 14メジロエスキーの人22/01/28(金) 22:36:25

    まあ、うん、そうね……

  • 15二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:36:26

    いえ、気にしないでください<(_ _)>

    福引きの行方だけ見守らせて貰ったので引かせて頂きます!

    dice1d13=7 (7)


    1ペア温泉旅行券(相手指定)

    2スケスケネグリジェ

    3ウミウシ写真集

    4カブトムシ(食べ物)

    5ミルワーム(食べ物)

    6タランチュラ(食べ物)

    7蜂の子(食べ物)

    8高級マヌカハニー

    9いちご大福(こしあん)

    10月刊優駿丸1年分のバックナンバー(図書室の返却期限過ぎてるやつ)

    11にんじん

    12TOUGH全巻

    13ヘアスプレー(全7色)+ピアス&ピアッサー

  • 16二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:40:28

    やっぱ虫多すぎるッピ!

  • 17二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:40:53

    蜂の子ですか…
    花を育てている身としては蜂には感謝しかありませんね…
    日頃の感謝も込めて、いただきます!

  • 18メジロエスキーの人22/01/28(金) 22:41:22

    >>15

    ここはトレーナーと温泉旅行楽しんで(意味深)きてほしかったところだけど仕方ないね

  • 19二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:41:37

    躊躇いなく行った────

  • 20二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:41:49

    イブ「うぅ…ヒドイ……私が何をしたっていうんだよ……」

  • 21二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:42:13

    持ち主のところに戻る法則

  • 22メジロエスキーの人22/01/28(金) 22:47:16

    >>20

    エスキー「ほんと自業自得ですよ」

    エスキモー「え、それアンタが言うの? というか早くネグリジェ着たら?」

    エスキー「え、えーっと……スケスケって恥ずかしいじゃないですか……///」

    エスキモー「じゃあ別の物にすれば良かったのに……」

  • 23二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:53:12

    皆さんにならって、ネグリジェチャレンジもしときますね

    dice1d13=8 (8)

  • 24二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:53:41

    じゃあ前スレ199の内容からこのチームの誰かにネグリジェだかベビードールでも着せる?

  • 25二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:55:25

    蜂蜜だ…
    名前の通り蜂に好かれてますねこれは…

  • 26メジロエスキーの人22/01/28(金) 22:55:41

    >>24

    そりゃバラカと部長でしょ

  • 27二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 22:58:31

    >>26

    「唐突な流れ弾ッ!?」

  • 28二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:00:14

    温泉旅行にスケスケネグリジェを持っていく……?

  • 29メジロエスキーの人22/01/28(金) 23:00:54

    >>27

    エスキー「とりあえず温泉旅行で泊まる部屋の寝間着を全部ネグリジェに入れ替えておきましたからねっ」

  • 30二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:07:02

    (トレーナーと温泉旅行に行く私…)
    (スケスケネグリジェで誘惑する私…)
    (一緒のベットで眠る私…)

    (結局何も無かった私……)

  • 31メジロエスキーの人22/01/28(金) 23:14:29

    >>30

    スケスケネグリジェで誘惑してきた相手と同じベッドで寝て耐えるのは鋼の意志超えた何かなのよ。というかむしろこっちから押し倒すべき展開ですよ

  • 32二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:21:57

    「いやー良いお湯でしたねさすがメジロ。エスキーさんには感謝しませんと」
    「そうだなあ。夕食も美味かったし、英気を養うには充分だったな」
    「ええ、あとは寝るだけ……そういえば温泉ですし、浴衣とか置いてるんですかね」
    「そういえば……普通は部屋のロッカーあたりに――」ネグリジェェ~
    「…………そ、そういう趣味があるんですかトレーナーさん。
     う、うん。大丈夫。僕は受け入れられますよ」
    「違うわバ鹿。丈からしてお前のだろ」(手渡し)
    「え? き、着て欲しいんですか?
     正直すごく恥ずかしいですがトレーナーさんが望むなら――」(受け取り)
    「ごめん間違ったやめてくれ犯罪者になってしまう」(奪取&封印)
    「安心しました。ですよね。僕みたいなのに似合わない服を着せて楽しむ趣味なんて無いと信じてましたよ」
    「いやまあ似合うは似合うと思うけど、似合うのは似合うので困るんだ」
    「え?」
    「おっと。何でもない今のナシでな」

  • 33メジロエスキーの人22/01/28(金) 23:25:51

    >>32

    エスキー「え、この展開で着ないんですか……ウソでしょ……」

    エスキモー「バラカさんこういうところあるから……」

  • 34二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:30:04

    フラりんにネグリジェ着せてトレーナーと二人きりで温泉旅行させようぜー!!!!

  • 35二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:31:23

    >>33

    「いやだって……普通に恥ずかしいじゃないですか……?

     あれ、僕がおかしいんですか? 嘘ですよね?」

  • 36オウカ22/01/28(金) 23:33:38

    ガラガラガラ
    「ふう…良い湯だったな! オウカ、先戻って……」

    トレーナーさん……その……に、似合ってますか?
    「…………」
    と、トレーナーさん?!顔が、怖いですよ?おーい……ちょっ…近……
    「オウカ、」グイッ
    ふぇっ!? と、とれーなー…さん……
    「…………」ピタッ
    ……トレーナーさん?
    「悪い、ちょっと頭冷やしてくる」
    あ…はい……………別に良かったんだけどな……

    この後めちゃくちゃ寝た

  • 37二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:37:33

    もうちょっと真面目に考えるなら温泉旅行イベントだったらバラカの素とか本音とか色々あるんだろうなと思うけど
    そこまで色々言わせる状況でもなかった(ネグリジェ

  • 38メジロエスキーの人22/01/28(金) 23:39:05

    >>34

    エスキー「フラりんちゃんには普段頑張ってるご褒美ということでトレーナーさんと2人で温泉へご招待しまーすっ!」

    エスキモー「ただ部屋にいるときはネグリジェ着用必須が条件だってさ」


    >>35

    エスキモー「流石の私でも覚悟決めますよバラカさん……」

    エスキー「もしかしてバラカさん……ヘタレですか?」


    >>36

    エスキー「これですよ、これ!!! バラカさんはこれを参考にしてくださいっ!」

  • 39二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:45:45

    >>38

    「は、はァー!? 誰がヘタレですか誰が! 単に皆さん程トレーナーに掛かってないだけですぅー!

     それにほら、あの人だって僕みたいなのの体見せられても困るでしょう。確かそんなことを言ってましたし」

  • 40二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:46:05

    白状すると正直ボボーがスケスケネグリジェ引くことを期待してました

  • 41二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:50:01

    >>40

    わかるわ(わかるわ

  • 42二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:55:24

    >>40

    なんだそのボーボボみてーな間違え方は

  • 43二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:57:26

    ボバー ←→ ボーボボ
    ちょっとにてる

  • 44二次元好きの匿名さん22/01/28(金) 23:58:38

    ちょっと






    ちょっとか?これ

  • 45温泉旅行inフラりん22/01/29(土) 00:02:32

    いいお湯でした…
    えっ!これを着ないとダメなんですか!?わぁ…す、スケスケ…見えてないよね…?お、お待たせしましたトレーナーさん…いいお湯でしたね…!…どうしよう…トレーナーさんに見られてる…恥ずかしい…
    あのっ、その、これはここのルールらしくて、決してそういうつもりじゃないんです!え、えっと…似合いますか……?あ、ありがとうございます…そ、そろそろ寝ましょうか!時間も良い頃合ですし…あれ…?ベッドも一つしか無いですね…こうなったら一緒に寝ましょうか…!おやすみなさい、トレーナーさん…
    ……へ?あ、あの…トレーナーさん…?…もう我慢できない…?

    どーきどきどきどきどきどきどきどき!
    君の愛馬が!
    ずきゅんどきゅん走り出しー!(ふっふー!)
    ばきゅんぶきゅんかけて行くよー!
    こんなー 思いはー はーじめてー!
    ずきゅんどきゅん胸が鳴りー
    ばきゅんぶきゅんだいすーきーだーよー
    今日もー かなでーるー
    はぴはぴダーリン321 GO Fight!
    うぴうぴハニー321 うーっ FIGHT!!

  • 46メジロエスキーの人22/01/29(土) 00:03:17

    2人ともバ行多いしハジケだし実質一緒

  • 47二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 00:03:44

    ボボーボバ・ボーボバ

  • 48二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 00:11:35

    まあ実際のところバラカとトレーナーはおおよそ公式くらいの距離感って感じですね
    仲は良いし信頼はしてるけどそういう間柄かって言うと微妙? みたいな?

  • 49メジロエスキーの人22/01/29(土) 00:12:59

    >>45

    エスキー「これはバレたらトレーナーさん捕まっちゃいますね……2人並んだときの体格差ヤバいですよ……」

    エスキモー「貸し切りにしてるから何かあっても大丈夫じゃない?」

  • 50二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 00:15:00

    我慢できずにうまぴょい伝説を踊りたくなる呪いにかかってただけかもしれないからセーフ

  • 51二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 00:16:33

    いきなり踊りだすのほんとにやばい奴で芝

  • 52二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 00:42:12

    とりあえず前スレで上げ損なったバルーンを供養しておこう

    🎈












  • 53二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 00:47:32

    また懐かしいもん持ち出しやがって

  • 54メジロエスキーの人22/01/29(土) 07:32:44

    温泉旅行行ったあとの3組の雰囲気(妄想)
    ○部長…トレーナー側が部長のことを少し意識し始める。部長側は少し積極的に
    ○フラりん…(あの夜何をしていたとしても)行く前よりぐっと距離感近づいている
    ○バラカ…はぁ〜〜〜〜(クソデカため息)

  • 55フラワリングタイムの人22/01/29(土) 11:22:57

    保守がてらSS投下します∠( ̄^ ̄)

    前回のあらすじ
    地方ウマ娘との友好で闘志を再燃させ、中央に復帰したフラワリングタイム。短距離路線から別の路線に向かうらしいが果たして…?

  • 56フラワリングタイムの人22/01/29(土) 11:23:32

    それから彼女達は、試行錯誤の段階へと入った。自らの適性を知る為、あらゆるコースを走る。マイル路線、中距離路線、長距離路線。普通は一通り走ればどこが得意かは分かるが、困った事に、どのコースで走ってもそこそこ良い成績が出てしまうのである。
    「…ふう、終わりました!」
    「お疲れ様だな。タイムはいい感じか…困ったな。これじゃどの距離が本当に得意なのか分からないぞ…」
    「そんな……」
    ガーン、とショックを受ける。どう距離を変えても、ラストの末脚のキレが変わらず、タイムもそこそこ止まりに落ち着いてしまう。オールラウンダーと言えば聞こえは良いが、要は器用貧乏である。
    「まあでも…ここまで何度も走りを見れば傾向は分かってきたな。君は短距離向きと言うよりは、中長距離向きのウマ娘だろう」
    「えっ!分かったんですか!?」
    「ああ。かけっこが得意で、短距離路線でも勝ててたから勘違いしてたが…君の本当の武器はそのスタミナだ」
    スタミナ。言われてみれば、色々なコースをこなしたはずなのに、身体はあまり疲れていない。基本的に、中距離を走れるだけのスタミナはスプリンターには無いはずだ。
    「じゃあ私…本当は長い距離の方が強いってことですか?」
    「かもしれない。だが、短距離よりは確実に得意なはずだ。…挑戦してみないか?中長距離、王道路線!」
    「…わかりました。挑戦してみます!」
    こうして、二人の新しい戦線が始まった。復帰と共にフラワリングタイムは中長距離路線へと目標を変更し、挑戦を開始した。始動は、2月開催のダイヤモンドS(GIII)。短距離路線を走っていた娘がいきなり3400mを走るという事になったので、GIIIながらにそこそこ話題を呼んだ。

  • 57フラワリングタイムの人22/01/29(土) 11:25:26

    >>56

    とはいえ、去年の8月からのブランク。更にクラシックを棒に振ってしまったこともあり、人気はドベの16番人気。勝てるか勝てないか、客観的に見れば、勝てない要素の方が圧倒的に多かった。

    「こうして体操着を着るのも、久しぶりですね」

    「だな。サイズは大丈夫か?」

    「はい、ピッタリです。…あの、トレーナーさん…」

    「どうした?」

    「その、もしこのレースで勝てたら…頑張ったねって褒めてくれませんか?」

    「もちろん褒めるさ。それに…君はもう十分頑張ってるよ。偉いな、リング」

    ぽふぽふ、と優しく頭を撫でる。手を離すと、触れられたアホ毛が嬉しそうにぴょこんと跳ね返った。それから、トレーナーは続けて言った。

    「君は強い子だ。思いっきりやれば、絶対に結果はついてくる。全力でぶつかってこい!」

    「…はいっ!」


    東京競バ場。芝3400m、左回り。16人のウマ娘達がターフに降り立ち、それぞれ出走の時を待ち続けていた。G3だけあって、メンバーも錚々たるものが揃い、GI天皇賞・春への出走を予定しているウマ娘もいた。メンバーもガラリと一新しただけあって、フラワリングタイムは若干浮いていた。

    「(やっぱり少し気まずいです…)」

    「フラワリングタイムさん」

    「ふぇっ!?は、はいっ!…あっ、ルミナスさん!」

    「覚えていて貰ったようで何よりです。まずはご復帰、おめでとうございます」

    「あ、ありがとうございます!ルミナスさんもご活躍されてるようですね」

    「そうですね。ステイヤーとして、活躍の場を頂いています。今回も勝たせて頂くつもりです」

    彼女の名は、ホープルミナス。フラワリングタイムの同期だ。菊花賞で2着に入り、そのまま次走のステイヤーズステークスでも、シニア相手に2着。期待の新人ステイヤーとして活躍しており、今回のレースは一番人気に選ばれていた。

    「流石ですね。私も負けませんよ」

    「ええ。…復帰出来たのは喜ばしい事ですが、勝負となれば別です。全力で潰させて頂きますよ」

    「望むところです!」

    そして、ファンファーレが鳴り響く。全員が続々とゲートインを済ませ、スタートの準備を整える。フラワリングタイムが入ったのは、内枠の1枠2番。枠としては、圧倒的に有利な内側。運が向いてきていると言っても良かった。

  • 58フラワリングタイムの人22/01/29(土) 11:29:14

    >>57

    『各ウマ娘ゲートイン完了…!スタートしました!』

    ────ガコンッ!

    「はっ!」

    好スタートを決め、一気に中団に入り、内側で脚を溜める。先頭を駆け抜けるのは、大逃げを宣言した、8枠16番のフジノタカ。ハイペースで坂をかけ登り、2番手のホープルミナスから4バ身差を広げて走る。コーナーの緩やかな坂で加速し更に逃げて差を広げ、8バ身差ほどで一気に向正面へとかけていく。

    「(無理について行く必要は無い。ハイペースで警戒すべきは逃げウマよりも後方の差し…)」

    先行策で前に出たホープルミナスは息を潜めながら、前をゆっくりと駆け抜けていく。すると、周りの先行ウマ娘達は広げた差を縮めようと前に前に進んでいく。ペースが加速していく。

    「(焦らなくても大丈夫…!トレーナーさんと何度も練習したから!)」

    フラワリングタイムは、後方後ろから3番手に控えていた。大逃げしているウマ娘とはかなりの差があるが、焦る必要は無い。これは3000m越え。この大きなコースを一周半もしなくてはならない。大逃げをかませば、必ず潰れる。そして、それに着いていく者も潰れる。焦れば焦るほど、最後に不利になるのだ。

    一週目が終わり、勝負の二週目へと差し掛かる。坂を登り、緩やかな下り坂の第三コーナーへ。既に2000m以上走っている。フジノタカを筆頭に前を走っていた面子に疲れが見え、段々と群れが散り散りになっていく。

    「(……では、仕掛けますか)」

    ────ゴォッッ!!

    そして、その隙間を縫うように、一陣の風が突風となって駆け抜けた。その娘こそ、一番人気のホープルミナス。第三コーナーの終わりと同時に、バテて沈んできた先行組を抜きながら一気に先頭へ襲いかかる!

    『きたきたきたァ!!一番人気のホープルミナス!バ群を通り抜け、先頭を走るフジノタカ目掛けて突き進んでいく!』

    「やはり来たか…!流石は菊花賞で2着に入っただけある…!」

    応援していたトレーナーも、流石にこれは冷や汗が流れる。彼女は言うなれば格上。伸びてくるのは分かっていたが、まさかこれ程の力があるとは。

  • 59フラワリングタイムの人22/01/29(土) 11:30:45

    >>58

    「リング…!行けるか……!」

    「(…行けますよ、トレーナーさん!)」

    見つけた。下り坂を駆け抜けながら、切れたバ郡の内側へと差し込む。誰もいない内ラチ沿いを最短距離で駆け抜けながら、一気にトップ3の争いにくい込んでいく!

    『さあ!ここで内側から一人ウマ娘が伸びてきた!あれは……フラワリングタイム!?』

    どよめく場内。無理もない。彼女は16番人気、まさかここで伸びてくるとは。じわじわと加速していくフラワリングタイム。最後の直線。高低差2mの坂が、スタミナを奪い尽くされたウマ娘達に力強くのしかかる。先頭を駆け抜けていたフジノタカが沈んでいき、最後はフラワリングタイムとホープルミナスの一騎打ちになった。

    「(伸びてきましたか…ですが、貴方の出現も想定内ですッ!!)」

    「(絶対差し切るッ!登れぇぇぇぇっ!!!!)」


    ────ダンッッッ!!

    坂を登りきり、ホープルミナスが一番手で最後の直線に差し掛かる!ここからは末脚勝負。キレのある差しのウマ娘達も、後ろからどんどん加速していく。

    「負けない…!負けないッ!」

    フラワリングタイムは持てる力を全て振り絞り、更に加速していく。ラスト200m。じわじわ伸びるフラワリングタイムの脚に、観客は驚きと喜びの声を上げていた。しっちゃかめっちゃかになる観客席の中で、トレーナーは静かに叫んだ。

    「走れ!フラワリングタイム!!」

    「っ…はあああああああああっ!!!」

    「(抜かせない!…)…負けるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

    そして、二人は並んでゴール板を駆け抜けた。大興奮の観客からは悲鳴のような喜びのような様々な声が舞い上がり、GIIIとは思えないほどに盛り上がった。掲示板を見ると、写真判定となっていた。


    果たして、どちらが。全員が固唾を飲んで見守る中、ついに判定がついた。

  • 60フラワリングタイムの人22/01/29(土) 11:32:57

    >>59

    1着 ホープルミナス 3:31.2

    2着 フラワリングタイム ハナ

    3着 オリエントトレイン 1/2バ身


    勝ったのは、ホープルミナスだった。一番人気の勝利に会場は盛り上がり、フラワリングタイムの健闘に会場は更に盛り上がった。盛り上がる会場の中、フラワリングタイムは悔しそうに息を整えていた。

    「…お疲れ様でした。良い走りでした」

    ガシッ、と差し伸べられた手を掴む。

    「ありがとうございます…!」

    しかし、その目は、かつて勝てずに落ち込んでいたフラワリングタイムのものでは無い。互いに激闘を繰り広げた、猛者のそれであった。次は負けない。目がそう語っていた。

    「…その様子だと、一皮むけたようですね。喜ばしい事です」

    「ありがとうございます。…また、一緒に走りましょう!」

    「ええ。次の対戦を楽しみにしています。…行きましょうか、ウイニングライブ」

    「はい!」


    こうして、フラワリングタイムの復帰初戦は、2着という好成績を収めた。これには周りのウマ娘達も驚き騒いでいたが、実のところ、一番驚いていたのは本人であった。

    「トレーナーさん、戻りました!」

    「おかえり。頑張ったな、リング!」

    「はいっ!…えへへ…私、こんなに力が出せたんですね…!」

    GIIIとはいえ、菊花賞2着のウマ娘相手にここまでの接戦。そして、最後の振り絞り。きちんとスタミナを残せていた証拠である。長距離適性は間違いなくあると言って良いだろう。

    「ああ。凄い走りだった!偉いぞ〜」

    「えへへ…そんなに撫でられたら恥ずかしいですよ〜…」

    「沢山褒めて欲しいって言ってたろ。よーしよしよし!」

    「言いましたけど〜…」

    よしよしよし。それはそれは嬉しそうに、彼はフラワリングタイムの頭を撫でた。


    嬉しそうに笑うトレーナーさん。とっても白熱したレース。…そっか。やっぱり、レースって楽しい。

  • 61フラワリングタイムの人22/01/29(土) 11:33:57

    ここまでで一旦区切らせて頂きます、失礼致しました<(_ _)>

  • 62シンボリラウエンの人22/01/29(土) 11:46:21

    SS助かる

    俺も負けてられねぇよな…!


    ラウエン

    dice1d13=1 (1)

    プログレス

    dice1d13=2 (2)

  • 63二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 11:49:44

    SS読む也。感謝也。

    >>62

    ついに来たか…ネグリジェ…!

  • 64メジロエスキーの人22/01/29(土) 11:50:45

    わずかに届かずとも復活の狼煙となるハナ差2着……!

    実際にこんな子いたら追っかけたくなっちゃうな。レース描写も上手いし見習わなきゃ……


    >>62

    エスキー「こっちがネグリジェで……」

    エスキモー「こっちが温泉旅行券ね。はい、どうぞ」

    エスキー「ネグリジェはちゃんと披露しなきゃ駄目ですよ〜」

  • 65シンボリラウエンの人22/01/29(土) 11:52:15

    >>64

    ラウエン「温泉旅行券…」

    プログレス「なんですかこれ!?スケスケじゃないですか!?!?!?!?しかも見せないといけないってなんですか!?…誰に見せよう…マックイーンさん…?」

  • 66メジロエスキーの人22/01/29(土) 12:06:15

    >>65

    エスキー「マックイーン姉さまに見せるの恥ずかしかったらぁ〜、トレーナーさん、呼んできましょうか?」

    エスキモー「エスキーもネグリジェ引いてるんだから2人で見せに行ったら? それかメジロ家でファッションショーでもする?」

    エスキー「いや、それは……流石のわたしでも恥ずかしいっていうかぁ……」

  • 67シンボリラウエンの人22/01/29(土) 12:11:36

    >>66

    「なんで男の人に見せようとするんですか!?」

  • 68メジロエスキーの人22/01/29(土) 12:19:22

    >>67

    エスキー「部長もフラりんちゃんもトレーナーさん相手に見せてましたしプログレス姉さまもどうかなと思いまして。バラカさんも未遂でしたけど惜しいところまでは行きましたし。良かったらおばあさまに頼んで温泉行ってきます?」

  • 69メジロプログレスの人22/01/29(土) 12:26:20

    >>68

    「部長さんとフラりんさんもこのネグリジェを…?いえ!温泉は必要ありません!マックイーンさんのところに行ってきます!」(逃走)

  • 70二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 13:13:26

    >>67

    「良かった……! ですよね、普通に恥ずかしいですよね……僕間違ってませんよね……」

  • 71二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 13:21:05

    そういえば温泉旅行組はネグリジェ強制だったからラウエンも必然的にそうなるのでは?

  • 72二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 13:44:49

    恋バナ娘「えっ!?トレーナーと二人きりでネグリジェを!?ま、まさか誘惑を…!?」
    フラりん「違います!それを着ないと駄目な部屋だったんです!」

  • 73シンボリラウエンの人22/01/29(土) 14:00:53

    >>71

    「誠に遺憾である」

  • 74メジロエスキーの人22/01/29(土) 14:08:43

    >>73

    エスキー「え? ラウエンさんの泊まる部屋、寝間着全部ネグリジェにしてますよ?」

  • 75アノンパレットの人22/01/29(土) 14:21:48

    いつかのPartで書いたSSの続きをかこうとしたけどレースどう描いたらいいかわかんなくて書けんので書いたところだけ
    アノンちゃんのお姉さんのお話


    いつもの同じ、早朝。
    トレーニングコースを駆け回り、朝日が登るところを眺めて、陽の光を浴びながら私は今日も大地を踏みしめる。
    でも今日だけはちょっと違う。
    ストップウォッチを片手に、タイムを教えてくれるトレーナーがいる。
    ここがダメだからこうしようって、わかりやすくアドバイスをくれる、いつも真摯に私を育ててくれる。
    その恩を私は今日、返さなければならない。
    「トレーナー!もう一本、お願い!」

  • 76シンボリラウエンの人22/01/29(土) 14:56:05

    >>74

    「なんでですか???????????」

  • 77二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 15:25:07

    「まあ実際のところ寝間着くらい持ってけば良いだけですけど」
    「触れてしまったか……」

  • 78メジロエスキーの人22/01/29(土) 16:04:15

    >>77

    エスキー「えっ、温泉旅館に寝間着持っていきます? せっかくだったら旅館が用意してくれるもの着たくないですか?」

    エスキモー「地味に荷物になるから私は持って行かないかな。最悪現地調達でもなんとかなるし」


    友達の家に泊まりに行くとかじゃない限り寝間着なんていの一番に持ち物から外しません?

  • 79二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 16:28:10

    >>78

    「いざ寝るとき浴衣の気分じゃなかったりするんですよ僕。

     気分じゃない服で寝るくらいなら肌着だけのが良いんですが、トレーナーさんと一緒でそれはありえませんしね」

  • 80シンボリラウエンの人22/01/29(土) 17:32:20

    >>78

    「確かに旅行に行った時は浴衣を着たいですけどあのスッケスケの痴女御用達のネグリジェを着たいわけじゃないです」

  • 81二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 17:39:53

    ライジョウドウ「ねえトレーナー。ファンタジーで黄金の鎧ってあるけど世界一硬いダイヤモンドの鎧がさいきょーじゃないの?」
    トレーナー「そうねえ、ダイヤモンドは炭素の塊だから燃えるわね」
    ライジョウドウ「でもだいたいのものは溶けるか燃えるよ?」
    トレーナー「理論上温度の上限はないからそれはそうねえ。炭素だから通電しちゃって危ないしねえ」
    ライジョウドウ「へー、通電するんだ」(流れるようにシャー芯を取り出す)
    トレーナー「オッシャゴルァア!」(コンマ3秒でコンセントをセーブ)
    トレーナー「いやん重低音出ちゃったわ。なんでも実践から入るのはやめるのよ」

  • 82二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 17:41:04

    勢い凄くてオネエトレーナーに見えた訴訟
    あとダイヤモンドだと叩いたら割れる

  • 83二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 17:42:20

    えっ?でもマインクラフトだとダイヤモンドが最強だったけど…?

  • 84二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 17:43:26

    ゲームの話を真に受けるんじゃない()

  • 85メジロエスキーの人22/01/29(土) 17:45:43

    >>82

    え、これオネエじゃないの……?

  • 86二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 17:46:11

    男は愛嬌ウマ娘は度胸オカマは最強だから
    放置すると頭から校庭に刺さってそうな生き物の監視に向いてる可能性

  • 87二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 17:48:03

    オネエトレーナーかどうかはライジョウドウに聞いてもろて

  • 88二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 17:51:54

    >>82

    トレーナー「劈開についてはナノ多結晶ダイヤモンドが開発されているからある程度解決されているんじゃないかしら」


    さすがに地面に頭から刺さるような物理法則無視したことはやってないなあ

    体育大学見学した時にエアマット?の隙間に挟まったままその場の全員に気づいてもらえなかったときは流石に死を覚悟したけど

  • 89二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 17:54:08

    どうしてナチュラルに死にかけてるんですか…

  • 90二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:00:07

    なんで鎧の話になってるんですか…?もしかしてウマネs(文章はここで途切れている

  • 91二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:00:14

    対抗できるエピソードが無いか自分の人生を思い返したけどあんまりない
    人生の密度でボロ負けしている

  • 92二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:01:01

    普通そんな人生送ってるやつぁいねぇんだ

  • 93二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:02:54

    好きなタイプ(マラソンとかは嫌い)の運動するとテンション上がりすぎてしまうんだよな
    新入生オリエンテーションで複数バトンでのリレー走ゲームした時、
    勢い余って膝から崩れて、体育館の半分くらいを真顔のまま両手万歳正座で滑って行った時は自分でも自分のテンションに真顔になるほどびっくりした
    同学年のほぼ全員の前を通過してとまった。びっくりした

  • 94二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:04:18

    >>93

    くっそ楽しそうな絵面で笑うんだわ

    いや実際に見たら絶句すると思うけども

  • 95二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:04:55

    (あっこれもしかして自分の大怪我を自慢する流れ!?)

  • 96二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:05:47

    どんな流れだよ

  • 97二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:07:09

    私はバラカの中の人
    好奇心と挑戦心だけで一歩間違ったら死ぬぞテメーって言われるようなアホをやって大体無傷で帰還する

  • 98二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:12:03

    このレスは削除されています

  • 99二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:13:06

    これあれや、体育館とか廊下でジャージ履いて遊ぶやつや

  • 100二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:15:41

    表貼ってたキャンパスサイズのままだから縦に長くなってた
    だいたい目撃者の視点で図解したらこう

  • 101二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:17:38

    結局ウマ娘の身体能力があれば頭から校庭に刺さることもできるのではないかという謎は残った
    この謎は大事に温めて育てていこう

  • 102二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:18:42

    ギャグ描写じゃなかったら多分先に頚椎が折れて死ぬ
    ウマ娘が剛体だったらできるかもしれないが、刺さった周囲にクレーターはできそうだな

  • 103二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:18:44

    首折れるわアホンダラ

  • 104二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:19:51

    >>103

    重馬場のダートならいけそうな気がする

  • 105メジロエスキーの人22/01/29(土) 18:19:58

    >>100

    こんなの生で見たら爆笑してしまうかもしれん


    >>95

    大怪我ねえ……頭を2回ほど切ったことがあるとか、教室で遊んでたら勢い余って床に顔面が正面衝突して歯が抜けたり折れたりしたことぐらいかなあ。骨は折れたことないからしょーもないね

  • 106二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:21:14

    >>104

    レース中大欅の代わりにあの位置に刺さっていて欲しい

  • 107二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:24:52

    ウマ娘をハロン棒にするなおじさん「ウマ娘をハロン棒にするな」

  • 108メジロエスキーの人22/01/29(土) 18:30:08

    >>106

    URA職員「レース中にそれ見て噴き出す子が続出するので駄目です」

  • 109二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 18:30:53

    ス ラ イ ジ ョ ウ ド ウ

  • 110シンボリラウエンの人22/01/29(土) 19:39:58

    >>109

    やる気が下がった![絶不調]


    怪我自慢と微妙にズレるけど中の人は体育の時みんなのプリントが風で飛んでいってやべぇ!って思ってプリント追いかけたらなんかコケたよ

    その後何かがツボって笑いながら歩いてた

  • 111二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 19:46:18

    山でクマの爪痕やフンを見つけてはしゃいだり
    春先に登山して積雪のなかとりあえず木々伝いに進んでみたけどコレ無理だなってなったり
    凍結道路で車を四半回転させたり

    無傷だから大したことないな!

  • 112二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 20:03:03

    男ってホント怪我自慢好きだよね!
    まあ私も好きなんですけど…

  • 113二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 20:07:53

    痛い話は楽しい、というのは単純に危険な情報を共有することに喜びを覚える性質だからですね
    この性質が古代の人類の集団を危険から遠ざけて生存性を上げることにつながっていたわけです

    私は微妙に破滅願望を持っているフシがあるのですが

  • 114二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 20:55:58

    大怪我と無縁だからあんまそんな話はないなぁ
    車に吹き飛ばされてなぜか無傷だったくらい…?

  • 115メジロエスキーの人22/01/29(土) 21:01:13

    >>114

    車に吹き飛ばされて無傷……?

  • 116二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 21:03:22

    >>115

    確かに宙を舞ったけど怪我は無かったんだ、不思議だよね

  • 117二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 21:17:31

    なるほどシャオリーじゃねーの

  • 118ゴールドエクレールの人22/01/29(土) 21:44:13

    単なる好奇心なんだけどこの中でレースしたら誰が1番強いんだろうな…

  • 119二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 21:47:32

    これは…

  • 120二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 21:50:10

    適正がね…

  • 121二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 21:51:25

    適正が…適正がバラバラじゃ…!

  • 122ゴールドエクレールの人22/01/29(土) 21:54:55

    じゃあ短距離マイル中距離長距離ダートでそれぞれ最強を…

  • 123二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:05:25

    そもそも他のチームメイトがどのくらい走れるのか知らんから一生答えは出ないのである

  • 124二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:06:19

    じゃあ全員オールウェザー100,000mくらいのレースすればだいたい平等じゃね(暴論)

  • 125二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:07:23

    「あ。少なくともチーム最強は僕ではありませんよ」
    「知ってる」
    「その反応も傷つきますね……」
    「めんどくさいなお前!」

  • 126二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:07:44

    始まるか…!チームカオスによるスティール・ボール・ラン…!

  • 127二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:08:17

    チュミミ~ン‼

  • 128二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:09:52

    スティール・ボール・ランは一番運が良い奴が勝った
    ダービーは最も運が良い奴が勝つ
    つまりオービー君はダービー君である

  • 129二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:13:26

    スティールボールランは長すぎるのでグランドナショナルにしましょう
    全員障害未経験なので平等ですね!

  • 130メジロエスキーの人22/01/29(土) 22:21:07

    >>129

    グランドナショナルもあれ普通に危ないからなあ……中山大障害ぐらいで良くないですかね???

    ただ懸念点としてはライジョウドウを筆頭に危うい子がいるんで、それを周りが心配してレースになるのか問題があるんですよね……

  • 131フラワリングタイムの人22/01/29(土) 22:23:27

    ここのメンツで障害競走は最初の飛越で半分くらい壊滅しそうなので危ないですね…
    盛り上がってる(?)ところにSS投下失礼しますm(*_ _)m

  • 132フラワリングタイムの人22/01/29(土) 22:25:15

    >>60

    こうして、フラワリングタイムは徐々に活躍を見せていく事になる。冬が終わり、春のGI戦線が訪れた。とはいえ、フラワリングタイムは賞金不足。まずは賞金を積むべく、賞金ギリギリ、滑り込みセーフ枠で、日経賞(GII)へと出走していた。前走がかなり強い走りだった事もあり、そこそこ人気は伸びたが、相手は天皇賞・春に向けてステップレースとしてこのレースを使うメンバー達。彼女達相手では部が悪く、8番人気止まりであった。

    『さあ!最終コーナーを曲がって、最初に駆け抜けてきたのはトルマリン!しかし後続も詰めてきている!』

    「はあああっ!」

    『おっと!ここで外から伸びてきたのはフラワリングタイム!更に大外からトリプルジェットが襲いかかる!』

    「っ…あああああっ!!」

    『決まったああああああ!!トリプルジェット!差し切ってゴール!!力強い走りで、見事に日経賞を制しました!』

    流石に格上なだけあり、勝利を掴むことは出来なかった。しかし、4着としっかり掲示板に入る活躍を見せ、応援してくれたファンの皆を大いにわかせた。そして、彼女の前走がフロックでない事の証明にもなった。

    「はぁ…はぁ……ごめんなさい、届きませんでした…!」

    「大丈夫だ。ちゃんと掲示板に入れただけ立派だ。とはいえ…君と皆には、夏合宿分の大きな差が開いてる。それを埋めるには長い時間がかかると思うが、頑張れるか?」

    「……はい。頑張ります!絶対に埋めてみせます!」

    「よし、その意気だ!これからもビシバシ鍛えて行くぞー!」

    「おー!です!」

  • 133フラワリングタイムの人22/01/29(土) 22:26:05

    >>132

    次走は、5月開催の目黒記念(GII)。2500m戦であり、長距離レースというよりは中距離レース区分に近い。今回はフラワリングタイムが中距離レースに適性があるかどうか確認する為に出走するレース。シニア級が相手とはいえ、面子はステップレースより1段落ち、フラワリングタイムはオープンウマ娘ながら、5番人気とかなりの人気を集めていた。

    『さあ!ここからスパート!一気にレースが動きます!最初に上がってきたのはミヤビリボン!これはセーフティリードか!?』

    「(しまった…!スローペースで逃げられた!差しきれないッ!)」

    『逃げる逃げる!後ろのウマ娘達も追いかけるが差は縮まらない!これは決まったか!?』

    「(少しでも…前へ……ッ!!!)」

    『2番手のトルマリンが迫るが、まだ余裕がある!ミヤビリボン!今ゴールイン!!見事に重賞二連覇を達成しました!』

    しかし、フラワリングタイムは得意の差し戦法が上手く刺さらずに6着。スローペースで流れると後方待機勢が不利になるのは鉄則だが、フラワリングタイムにはそれを捲るだけの末脚が無かった。力不足を感じさせられる一戦であった。

    「はぁ……はぁ……」

    「はぁ…ふぅー…フラりん!今日もお疲れー!」

    「トルマリンさん。お疲れ様です」

    「サンキュー!いやー、悔しいね!まさかミヤビんがミドルペースで逃げてたとは!」

    「はい…私もすっかり騙されました」

    ステイヤーは出れるレースが少ない関係で、割と同じメンバーと走りやすい。トルマリンとは前走も一緒に走った仲という事で、友達になっていた。こうした友達が増えていく事も、フラワリングタイムの心の支えになっていた。

    「次こそ差し切りましょうね!」

    「だねー!次は勝つ!」

    そして、この2戦を終えてから春の戦線は終了。負け込んでこそいたが、少しずつ強さの片鱗を見せ始めていた。

  • 134フラワリングタイムの人22/01/29(土) 22:27:52

    >>133

    夏。再び合宿の時期になり、トレセン学園には夏の日差しが容赦なく照りつけ始めていた。今年はフラワリングタイムも合宿に参加するため、バスの発着所に並んでいた。

    「おはよう。リング」

    「おはようございます。トレーナーさん」

    「今年は行けるな、夏合宿」

    「はい!…去年はすみませんでした…」

    「大丈夫だよ。去年は君も追い込まれてたんだ。そこからきちんと復帰出来たんだから、それで十分だよ」

    ぽふぽふ、と頭を撫でる。相変わらずの癖だ。それでも、フラワリングタイムは嬉しそうだった。去年は諦めた夏合宿に、ついに行くことが出来るのだから。

    「はい…私、頑張ります!」

    「ああ、俺も期待してる。お互い頑張ろうな」

    「はいっ!」

    夏合宿。それはウマ娘達が大きく成長するために避暑地へと合宿に赴き、夏が終わるまで本格的にトレーニングに打ち込む期間である。この時期はGIレースが無く、王道路線を走るウマ娘達はあまりレースに出走しないため、全力で特訓を行える夏合宿はとても都合が良いのだ。

    「はあああああああああっ!!」

    砂を蹴り上げ、一気にトレーナーの目の前を通過する。タイムを確認し、トレーナーも軽く頷く。

    「良い調子だ!末脚もだいぶ仕上がってきてるな!」

    「本当ですか!やったー!あ、あれ…」

    喜んだと同時に、力が抜けてばしょんと砂の上に倒れる。無理もない。朝から夕方まで全力でトレーニングを行っていたのだから。

    「限界みたいだな。今日はこの辺りで休もうか」

    そう言って、彼は優しく彼女をお姫様抱っこした。

    「はい!…って!?トレーナーさん!?自分で歩けますよ!?///」

    「倒れるほど疲れてるんだろ?無理に動いて怪我したりしたら大変だ」

    「そ、それはそうなんですけど……///」

    見ての通り、フラワリングタイムはめちゃくちゃ意識してる。だが、トレーナーは違った。彼女は異性と言うよりは、親戚の子くらいの気分で接していたので、今自分が彼女をとてつもなく女の子扱いしている事に気付かなかったのだった…

  • 135フラワリングタイムの人22/01/29(土) 22:29:47

    >>134

    甘ったるい二人の関係とは裏腹に、トレーニングは過酷を極めた。彼女の遅れは他のウマ娘の一年分。生半可なトレーニングでは、前年度の夏合宿を乗り越え、更に鍛え上がったシニア級にはくらい付けないと判断したからだ。早朝から夜間まで。みっちりと走り込みを続けた。だが、その甲斐あってか、フラワリングタイムの身体は着実に進歩を遂げていた。

    「はああああああああっ!」

    「おりゃああああああ!!」

    彼女が併走しているのは、以前日経賞で全く届かなかったトルマリン。彼女の素早いペースに、遅れることなく食らいついているのだ。そのまま、二人並んでトレーナーの前を通り抜けた。

    「ゴール!二人とも良い調子だ。競り合いでのスタミナ消費を上手く抑えられてるぞ」

    「よっしゃー!トレーナーに褒められたー!ありがとね!フラりん!」

    「こちらこそ、併走して頂いてありがとうございました!」

    「気にしないで!それじゃあ私、やることあるから行くね!」

    「はい、ありがとうございましたー!」

    トルマリンは日経賞での好走から、GI天皇賞・春にも出走した手練。天皇賞制覇には至らなかったが、掲示板に入るなど実力を遺憾無く発揮した。彼女に食いついていけたのは、間違いなく成長を遂げたと言って良いだろう。

    「良い走りだった。これなら、今年は重賞戦線も勝っていけるかもしれないな」

    「えへへ、ありがとうございます。…でも、相手も成長していますよね」

    「そうだな。長距離路線を走るなら無視できないのが……」

    ふと、鋭く潮風が砂浜を吹き抜けた。二人の視線の先にいたのは、今年の天皇賞・春を制覇したホープルミナス。覚醒した彼女の走りは凄まじいもので、2着に4バ身もの差をつけてGIを制覇したのだ。シルバーコレクターの名を返上し、一躍世代の頂点へと立ったのだった。

  • 136二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:30:49

    このレスは削除されています

  • 137フラワリングタイムの人22/01/29(土) 22:30:55

    >>135

    「ルミナスさん…!更に腕を上げましたね…」

    「そうだな。菊花賞ウマ娘、ディープヤードに4バ身差をつけての勝利。間違いなく強敵になるだろうな」

    そして、吹き抜けた潮風の先にいるのは、菊花賞ウマ娘のディープヤード。最も強いウマ娘が勝つと言われる菊花賞を勝った後に療養を挟み、休み明けの天皇賞・春にて敗北。こちらも自らを鍛え上げ、ホープルミナスへの勝利に燃えていた。

    「そして…彼女も侮れないな。ステイヤー気質が強いスタミナ勝負での先行粘り勝ち。戦歴から見て、君と何処かで当たるのは先ず彼女だろう」

    「ヤードさん…!菊花賞ウマ娘ですよね…私は…勝てるでしょうか…」

    強敵を前にして、だんだん自信が無くなってきたフラワリングタイム。しかしトレーナーは、心配するな、と彼女の肩を優しく叩いた。

    「大丈夫。君はあのホープルミナスにハナ差まで迫れたウマ娘だぞ。絶対勝てる!」

    「…そうですね…頑張ります…!」


    そして、熱い夏合宿の時期は終わった。夏合宿明け、二人が最初に目標としたのは、GII、オールカマー。秋のGI戦線に向けてステップレースとして使用するメンバーが多く、毎年大きく盛り上がるGIIのひとつだ。

  • 138フラワリングタイムの人22/01/29(土) 22:31:44

    本日はここまでです、長々と失礼致しましたm(_ _)m

  • 139メジロエスキーの人22/01/29(土) 22:37:32

    お姫様抱っこのシーン良いっすね……これがのちのち効いてくるわけですね……

  • 140二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:39:05

    戦績が生々しいのがなんかリアル感があって良いね…
    ここから返り咲けるのか凄い楽しみ

  • 141二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 22:47:43

    オールカマーってことは次は天皇賞・秋狙ってるな

  • 142フラワリングタイムの人22/01/29(土) 23:00:07

    感想ありがとうございます!見ての通りの戦績なので、チーム内での強さバトルでは勝てないかもですね…最強は他の方に譲ります…

  • 143二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 23:01:36

    最強論争は規模の大小問わず不毛なのである
    いやほんとに

  • 144メジロエスキーの人22/01/29(土) 23:07:20

    そういえばwikiの避難所で盛り上がってたアニマノーブルちゃん、ついさっき診断メーカーにかけたらこんな感じになりましたね


    ウマ娘名:アニマノーブル

    身長:  158.2cm


    B  84 W 60 H 78


    髪: 朱色 

    眼: 銀色と朱色

    髪型:ベリーショート

    白斑:無し


    リボンの位置:左耳

    耳の長さ: 長め

    しっぽの長さ: :長め


    性格:料理好き


    身体能力 ランク     B   

    あなたがウマ娘になると...(身長、髪色、性格、身体能力)ウマ娘名、身長、バスト、ウエスト、ヒップ、髪色、眼、髪型、白斑、リボンの位置、耳の長さ、しっぽの長さ、性格、身体能力、ランク(ゲームと似た感じ)、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さ、バ場適正、距離適正、脚質適正をランダムで抽選して出します。目指せ身体能力SS✨!(5%の確率)似た診断はこちら👉あなたをウマ娘にしてみた→ https://shindanmaker.com/1023699、ウマ娘になったあなたを育成してみた→https://shindanmaker.com/1053569shindanmaker.com

    得意バ場:ダート

    得意距離:中〜長距離

    脚質適正: 差し〜追込

    #shindanmaker

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    ……バラカと適性被ってない?

  • 145二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 23:10:42

    意外とダートが湧き出てくるなぁ

  • 146二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 23:15:50

    まあウマ娘の半数くらいはダートですからね(適当(米国含む
    バラカの中の人は芝も走りたいんですが、バラカ自身はダート人生なので(

  • 147二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 23:19:15

    適性とかアンケで適当に取って後から立ち絵名前血統固めてもらったからダートウマ娘ってことになったけど、フライトライン見るとダートはいいぞ…となる
    ダートはいいぞ…。

  • 148二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 23:46:33

    アニマノーブルちゃん正直適正…

  • 149二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 23:53:25

    ダビスタで作った馬で1人ウマ娘考えてたんだけどここで晒すのはスレチだよな?

  • 150二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 23:55:06

    自分がウマ娘になったらを妄想する場なんで自分に置き換えるのであればOK
    ただ複数人オリウマ出すのは趣旨と異なるのでNG

  • 151二次元好きの匿名さん22/01/29(土) 23:57:53

    りょ
    だいたい自分の出てみたいレース出した子だからつまり自分だな(適当)

  • 152メジロエスキーの人22/01/30(日) 08:05:09

    久しぶりに新入部員ですか?
    これは期待

  • 153フラワリングタイムの人22/01/30(日) 08:06:48

    おはようございます!新規さんの加入楽しみですね!
    と同時にSS投下します

  • 154フラワリングタイムの人22/01/30(日) 08:07:31

    >>137

    「オールカマーは芝2200の外回り。君にはちょっと短い距離だが、外回りはスタミナの有無が鍵になる」

    中山競バ場、外回りのコースは、最初に坂をかけ上る。その後、大きなカーブの坂を登ってから、緩やかにカーブを下っていく。コースを一周し、更にもう一度、直線に差し掛かったところで最後の坂をかけ登ってゴールだ。平坦なルートで走れないので、見た目以上にスタミナが必要とされるコースになる。

    「鍛え上がった今の君なら、今回集まった猛者達が相手でも絶対勝負になる。自信を持って挑んでくれ」

    「大丈夫です。…自信は貴方につけてもらいました。必ず、良い結果を持ってきます!」

    「その意気だ。行ってらっしゃい」

    「はい。…行ってきます!」

    オールカマー。かつて、オグリキャップやビワハヤヒデ等もここを勝利し、GI戦線に名乗りを上げたスーパーGII。勝者には天皇賞・秋への優先出走権も渡される程のグレードレースだ。誰も彼もがGI級。オープンウマ娘のフラワリングタイムでは流石に分が悪く、人気も16人中の9番人気とかなり低かった。

    そんな精鋭達の中でも人気を集めたのは、フラワリングタイムの一つ上の世代、ダービーウマ娘のメジロエースであった。彼女はジュニアGIも制覇しており、既にGIを二つも取っていた。

    「行ける、エース?」

    「大丈夫です、姉様!」

    そんな彼女が何故オールカマーに出走しているかと言うと、今まで怪我で出場出来ていなかったから。久々の大物の出場ということもあって、彼女のファンがどっと中山競バ場に集まった。

    「フラりんちゃん!」

    「エース先輩!復帰出来たんですね!」

    「えへへ。皆のお陰様でね。…今日はライバルだね。全力でぶつかろう!」

    「はいっ!負けませんよ!」

    握手をかわし、二人はパドックへと向かっていく。強敵達が、最後に入場してきた二人を見つめる。前に立つのは歴戦の猛者。フラワリングタイムは、それにも負けていなかった。

    「(勝負です。…皆さん!)」

  • 155フラワリングタイムの人22/01/30(日) 08:09:38

    >>154

    ────ガコンッ!!

    ゲートが開き、一斉にウマ娘達が坂をのぼっていく。フラワリングタイムはいつもの後方へ。一番人気のメジロエースは、先行策で前から4番手を追走していく。大きな坂をゆったりと登っていき、第二コーナーを駆け抜ける。

    「(後ろなら前の様子がよく見える…!どのルートで抜ければ…!)」

    バチバチッ!と見えない電撃が頭の中を走った。鍛えた身体が、本能的にレースにのめり込む。蓄えた知識が、自然と身体を突き動かす。分かる。行ける。どこを通れば前へ抜けれるか、ハッキリと見える。

    『さあ!第三コーナー!最初に駆け抜けるのはフジノタカ!続いて3バ身後ろに一番人気!メジロエースが迫っている!』

    「(ここからが勝負だよ…!)」

    先頭を駆け抜けるフジノタカが直線に入るとほぼ同時に、後ろのメンバーも猛スパートをかけはじめる。それはまるで、背後から迫る荒波。下り坂の加速を利用して、一気に距離を詰めていく。

    「はあああああああっ!」

    「くっ……!?」

    中でも圧倒的な末脚を見せたのは、やはり一番人気のメジロエース。彼女は坂にさしかかる前にフジノタカを抜くと、一番前を突き進んでいく。復活したダービーウマ娘。その活躍にファンは大歓声を上げた。このまま、一気にちぎるか。否。それに待ったをかけるものがいた。

    ────ゾクッ…!

    「(この足音…!上がってきたね!)」

    『メジロエース先頭!このままちぎるか……いや!外から迫ってくるのは…!フラワリングタイムだ!!』

    「あああああああああああッ!!!」

    咆哮を上げ、一気に駆け上がるフラワリングタイム。その凄まじい末脚は、中距離のスペシャリスト達にも引けを取らない程だ。土を踏み締め、力強く蹴り上げる。最終直線、スタミナが落ちたウマ娘達を襲う、試練の坂。けれども、彼女は全く速度が落ちない。坂にも負けない力。フラワリングタイムの末脚は、更に上のレベルへと成長していた。

    「(…でも、負けない!)…はああああああああああっっ!!!」

    「(私が……勝つ!)…あああああああああっ!!」

    坂を登りきる。メジロエースが持っているリードは半バ身。坂での負担差が出たのか、ほとんど互角と言っても良い末脚。であれば、フラワリングタイムに勝てる要素は無い。諦めるしかないのか。

  • 156フラワリングタイムの人22/01/30(日) 08:10:55

    >>155

    「頑張れ!リング!」

    「(…トレーナーさん…!)…諦めるもんかぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

    脚が重い。腕が痺れる。限界だ。それでも。それでも。私はハイペースで走り抜けた。周りはよく見えなかった。少しでも前へ。それだけを考えて、走り抜けた。ゴール板を通り抜けると同時に、疲れがどっと押し寄せてターフに倒れ込んだ。筋肉が重い。適性距離とはいえ、本来はステイヤーの肉体。不慣れな中距離のペースで走ったせいで疲れが溜まって悲鳴を上げている。

    「(結果は……どうなった…?)」

    「お疲れ様、フラりん!」

    「あ…お疲れ様です。エース先輩」

    掲示板を見ようとしたその時、メジロエースが彼女の前に姿を表した。彼女の手を借りて、よろめきながらもなんとか立ち上がる。改めて掲示板を確認すると…


    1着 メジロエース 2:11.8

    2着 フラワリングタイム アタマ

    3着 サマーローズ 1/4バ身


    …負けていた。もうあと一歩。彼女には届かなかった。それでも、オールカマーでこの順位。決して恥ずかしい結果ではなかった。勝者を讃える拍手と、フラワリングタイムに向けられた健闘の拍手が会場から湧き上がる。

    「凄いね、あと一歩で捕まる所だったよ!」

    「えへへ…ありがとうございます。次は絶対、逃がしませんからね!」

    「ふふ。次も私が勝つよ!今日はありがとう!とっても楽しかった!」

    「はい!私もです!」


    オールカマーも終わり、秋のGI戦線がスタートした。フラワリングタイムも賞金は十分に積み重なったため、GIへの出走が可能になった。とはいえ、秋のGIは中距離戦やマイル戦が多い。更に得意距離の有馬記念はファン投票で選ばれる必要があり、参加は厳しいと判断した。天皇賞・秋への出走も視野に入れていたが、2200m戦でメジロエースに惜敗し、彼女がそのまま出走するとなると流石に分が悪いため、回避する事になった。

  • 157フラワリングタイムの人22/01/30(日) 08:12:37

    >>156

    「というわけで次の目標だが…普通に行くとなると、ステイヤーズステークスになるな」

    「ですね。…あの、トレーナーさん」

    「どうした?」

    「次は、アルゼンチン共和国杯に出られませんか?」

    「アルゼンチン共和国杯か…構わないが、一体どうして?」

    「私、出たいGIがあるんです。それに出るには、ステイヤーズステークスだと遅すぎるんです」

    フラワリングタイムの適正であり、ステイヤーズステークスだと間に合わないGI。となれば、彼女が出たいGIはひとつだ。

    「なるほど…有馬記念に出たいって事か」

    「はい!なので、賞金を集めて…票を頂くためにアルゼンチン共和国杯に!」

    「分かった。君がそう言うなら、有馬記念を目指そう!次の目標はアルゼンチン共和国杯だ!」

    「…ありがとうございますっ!」

    「どういたしまして。…でも、どうして有馬記念に出たいんだ?」

    「実は…約束したんです。ハルノコンパクトさんと」

    「彼女と…?」

    携帯を見せてもらうと、彼女との約束が履歴に残っていた。今年じゅうに、お互いにGIに出場しようと約束を取り決めたのだ。彼女はGI、東京大賞典に出走する予定らしい。

    「なるほどな。約束、しっかり守ってあげないとだな!」

    「はいっ!」

  • 158二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 08:14:16

    次回、アルゼンチン共和国杯編!長々と失礼しました!<(_ _)>

  • 159メジロエスキーの人22/01/30(日) 08:29:42

    毎度のことですが手に汗握るレース描写、流石です
    自分の適正距離じゃなくてもトップクラスにアタマ差まで迫る実力……これはフラりん着実に強くなってますね…… 現実世界にこんな路線変更して頑張ってる子がいたら面白いし、自分なら有馬のファン投票で1票入れちゃうかも

  • 160二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 08:44:33

    >>159

    こちらこそ、読んで頂いてありがとうございます!是非、彼女に清き一票をお願いします!

  • 161二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 10:26:46

    149です
    今出走したレースを確認しつつ設定を作っています
    性癖、詰め込んでやるからな……!

    ところで「君もしかして中距離馬なのかい!?」した子なので、最初の方マイル短距離ばっか走ってるんすよね どうしよ

  • 162メジロエスキーの人22/01/30(日) 10:42:25

    >>161

    一応自分のウマ娘化だから自分要素も加えると良さげかも

    短距離とマイルは適性Bぐらいにして中距離Aにすればいいんじゃないかな? 最初はってことは一応短距離・マイルもこなせるぐらいの方が良さそう

  • 163二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 12:03:51

    >>161

    EまではA理論で…(適当)

  • 164二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 12:18:32

    実際競馬で最初の方は適性とか模索してるから普通にある

  • 165二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 12:26:55

    フラりんが丁度それをやってる所だし、彼女は短距離から長距離に移ったビックリ戦歴だし多少なら気にしなくても大丈夫(中の人並感)

  • 166メジロエスキーの人22/01/30(日) 12:36:49

    成長していくに合わせて距離伸ばしていくの普通だしね。会長やブライアンとかも新馬戦短距離だから全然変な話じゃない

  • 167メジロエスキーの人22/01/30(日) 12:37:39

    >>166

    あ、ゲームじゃなくて史実での話ね

  • 168二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 13:04:02

    話の流れ見て調べて気づいたけどアプリだとダート中距離って未勝利戦クラシックまで無いじゃん
    つまりバラカはジュニア負けっぱなし……よく自分の才能を疑わないでいられたなこいつ
    トレーナーに「お前中距離じゃないと駄目だからジュニアは諦めとけ」とか言われて開き直ったのかもしれんが

  • 169二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 13:07:38

    まあ千八ある大丈夫でねえか?

  • 170メジロエスキーの人22/01/30(日) 13:38:54

    >>168

    たぶん寝起きドッキリフェブラリーSの時に言ってたけど、少し短いだけなら気持ち早めにスパートかけていけば>>169が言ってるように1800でも勝ち上がりまではできそう。そこからなんとかJDDまで繋げられればクラシック期から活躍できる気がする

  • 171二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 15:39:41

    昨日ライジョウドウの担当のオネエ?トレーナーが出てきたけど他の子のとこの担当トレーナーってどんな感じかぼんやりとしたイメージでいいから聞きたいッス
    とりあえずイケオジ系のトレーナーがいるのは覚えてるけど

  • 172メジロエスキーの人22/01/30(日) 15:59:14

    >>171

    エスキーはアレだから置いとくとして、エスキモーのとこは仲が良い運動部の先輩をイメージしてる。パッと見爽やか系でかっこいいけど少し抜けてる。その抜けてる所を担当にツッコミを入れられてる印象ですね。

  • 173二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 16:00:35

    人間性に問題があるとかでもない限り有能なら誰でもいいかな

  • 174二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 16:31:30

    なんとなくノリで会話してるのを見る限りバラカのトレーナーはそこまで年嵩では無さそう

  • 175フラワリングタイムの人22/01/30(日) 17:32:08

    トレーナーは若い男性で…って感じですかね?あんまり細かいイメージは出来てないですね
    スレが終わりに近いので早めに投下します

  • 176フラワリングタイムの人22/01/30(日) 17:33:12

    >>157

    GII、アルゼンチン共和国杯。その名の通りアルゼンチンで開催される…訳ではなく、東京競バ場で行われる。芝2500m。左回り。スタートからゴールまで3回も坂を昇る必要があり、かなりのスタミナが要求される。スタミナたっぷりのフラワリングタイムの適正としてはピッタリだ。

    「有力なメンバーは皆GI戦線に出払っているが…安全安心とは言えないな」

    「ですね。ステイヤー路線の皆さんが顔を出していますし…それに…」

    まず最初に、ミヤビリボン。重賞戦線で着実に勝ちを拾い、GIにも出走した事がある強敵だ。続いてマチカネソナタ。中距離路線で活躍するシニア級ウマ娘で、京都大賞典を制覇している。そして警戒すべきは、同期の菊花賞ウマ娘、ディープヤード。スタミナはメンバーの中でも破格で、今回のレースでは一番人気を背負っていた。

    「フラワリングタイム、久々だな」

    「リボンさん、お久しぶりです!」

    「また腕を上げたと聞いている。今日は全力でぶつかろう」

    「はいっ!…そう言えば気になっていたんですが…」

    「ああ、私も気にしていた所だ。…彼女、一体どうしたんだろうな」

    二人が気にしているのは、一番人気のディープヤードの様子。誰から声をかけられても返事する事は無く、一人でじっと考え込んでいる様子だった。集中していると言えばそれまでだが…

    「(……私はもう、負ける訳にはいかない…)」

    菊花賞の後、ディープヤードは負けが込んでいた。天皇賞・春で敗北し、続く宝塚記念でも4着。有馬記念への参加さえ危ぶまれる状況だった。これ以上醜態を晒す訳にはいかない。ここを勝って、私は最も強いウマ娘に返り咲く。

    その瞳に、青い炎が宿っていた。

  • 177フラワリングタイムの人22/01/30(日) 17:34:05

    >>176

    『お待たせいたしました!いよいよウマ娘が本バ場入場です!15人の精鋭達がターフに集います!』

    「頑張れー!フラワリングタイムー!」

    「はい!頑張りまーす!」

    前走のオールカマーの激走が響いたのか、彼女はOP戦以来の人気枠、二番人気に選ばれていた。鳴り響く歓声に答えながら、トレーナーの方にチラッと視線を向けた。

    「(頑張れ、リング!)」

    「(……はいっ!)」

    互いに頷き、ゲートインを開始する。フラワリングタイムは1枠1番。幸運な事に、最内枠を引き当てていた。最初に枠に収まると、後ろのウマ娘達も続々とゲートに入っていく。順調にゲートインが進むかと思いきや、一人ごねているウマ娘が。

    「いやー!今日は狭いところダメなの!占いに書いてあったんだから!」

    ごねているのはマチカネソナタ。綺麗なソプラノの声を悲鳴っぽく奏でて、係員を必死にお尻で押しのけていた。あははは…と皆が笑う中、青い炎がゆらりと煌めいた。

    『とっとと入れ』

    「…ひゃ!?は、はいいっ…入ります…!」

    誰かが喋った訳でもない。ただ、ディープヤードが睨みをきかせただけ。それだけで、彼女は大人しくなり、おずおずとゲートの中に入っていくのだった。その異様な光景に、笑っていたウマ娘達も不気味な何かを感じ取った。

    「(今のは…ディープヤードさん?)」

    「(…惑わされるな、私。レースに集中しなくては)」

    そして、ゲートインが完了する。観客もしんと静まり返り、発走を今か今かと待ち続ける。今回、フラワリングタイムは勝利を確実なものとするためにある作戦を用意していた。

    『各ウマ娘体制完了!…今!』

    ────ガコンッ!

    『スタートしました!各ウマ娘順調に…おおっと!フラワリングタイム!最後方からのスタートです!出遅れたか!?』

    観客からどよめき。人気枠の彼女がまさかの一番後ろを走っているのだ。しかし、フラワリングタイムの様子は落ち着いていた。

    「(…今回の作戦は追込。最後の最後まで足を溜めて、最後の直線で仕掛ける!)」

  • 178フラワリングタイムの人22/01/30(日) 17:35:03

    >>177

    夏合宿のトレーニングを思い出す。

    『率直に言うとだな…君の末脚は、いたって普通の平均的なものだ』

    『平均的……』

    『速度と加速、共に並のウマ娘くらいの才能しかない。良い所までは行けるが、勝ち切るには速度が足りないって感じだな』

    『そうですか…私、やっぱり才能がないのでしょうか…』

    『ハッキリ言うとそうだが……悲観的になるほどじゃない。平均点を取れるという事は、努力すれば並以上のスピードに化けるって事だ』

    『なるほど…!でも、具体的には何をどうすれば良いでしょうか…?』

    『君の場合、スタミナを活かして末脚を長く使う必要がある。今まで通りに差しの走りをしながら、追込の走り方も出来るようになろう。溜めた足をどれだけ長く爆発させられるか。そこがキモだ。そのコツさえ掴めれば、君は必ず強くなる!』

    『わぁ…!分かりました!頑張ります!そうと決まれば早速トレーニングしましょう!』

    『ああ!』


    「(最後方は前もよく見える…でも、後ろにいる分心が焦ってる…落ち着いて行こう…!)」

    フラワリングタイムが最後方につき、ミヤビリボンが先頭でペースを作る。彼女はフラワリングタイムよりも、先行策で2番手を走るディープヤードを警戒していた。かなりのハイペースで第2コーナーを曲がり、1000m時点での通過タイムは59.4と、中距離並のペースで逃げていた。

    「(後ろに見えるのはディープヤードとキャッチユー…競り合いを避けているのか?)」

    無言で2番手をひた走るその姿は、他のウマ娘から見ても恐怖だった。他から避けられ、まるで押し出されるかのようにピッタリとミヤビリボンの後ろを走っていた。直線の坂に差し掛かっても、展開は変わらなかった。そして、下りの3コーナーを緩やかに下っていく。

  • 179フラワリングタイムの人22/01/30(日) 17:36:33

    >>178

    「(ここで加速して突き放す!誰も抜かせはしないッ!)」

    ────ダンッ!!

    下り坂の勢いをそのままに、ミヤビリボンが後ろを突き放しにかかる。二番手との差は6バ身。けれども、ディープヤードは不気味に動かなかった。彼女のハイペースに触発されてか、マチカネソナタを中心とした後方の差し勢も続々とペースを上げ始める。


    そして、最後の直線に差し掛かった時だった。

    「(…行くぞ)」

    青い炎が、ターフの上を駆け抜けた。後方の差し組の末脚を遥かに上回る速度で、先頭を走るミヤビリボンへとぐんぐん差を詰めていく。3バ身。2バ身。異次元の末脚を繰り出し、最後の坂に差し掛かると同時にミヤビリボンの横へと並んだ。

    「(くッ……!?もうここまで来たのか!?)」

    「(私は…負ける訳にはいかないんだ!!)」

    ────ゴオオオオッ!

    焼け付くような熱気。ミヤビリボンとの叩き合いを制すると、彼女は一番最初に試練の坂を登りきった。残りは、かなりのロングスパートとなる最終直線。だが、彼女は止まらない。後ろの差しのメンバーさえ、力で押しつぶすような末脚。勝負あったか。誰もが彼女の勝利を確信したその時。

    『抜け出した!抜け出した!ディープヤードが先頭だ!最後の直線に入る!誰も彼女を咎められないのかーッ!』

    そんな訳がない。ここには、もう一人強者がいる。ラスト300m、青い炎が駆け抜ける中、内側から桃色の閃光がカッ飛んできた。見覚えがある。あの走り方。小さな身体。いつだってGI級の強者を脅かしてきた、最強のオープンウマ娘。

    『いや!いたぞいたぞ!内側を抜けてフラワリングタイム!ミヤビリボンを抜いて二番手から一気にディープヤードへ襲いかかる!』

    「はああああああああああああッ!!」

    「ッ!?…おおおおおおおおおおッ!!!」

    後方、内側に待機していたフラワリングタイム。最短距離を駆け抜けた事でスタミナを温存し、差し勢が早めに動き始めたことで開いた内側から突っ込んできた。スタミナは十分。速度も最高速。長い長い東京レース場の直線を、フルパワーで駆け抜けていく!

    『残り200m!どちらも一歩も譲らない!ディープヤードか!フラワリングタイムか!』

    「(…負けるものか!ここまで来て!負けてたまるかァァァァァ!!)」

    「(ずっとここまで頑張って来たんだ…!今日こそ勝つ!今日こそ!)」

  • 180フラワリングタイムの人22/01/30(日) 17:39:52

    >>179

    「「ああああああああああああああああああああああああッ!!!」」

    ちら、と観客席の方が見えた。白熱した試合。湧き上がる観客。私の為に応援してくれる人達。…そして、私の事をいつも見てくれる、大好きなトレーナーさん。ありがとうございます。私の走りで、皆が喜んでくれるから。私はもっと!走りを楽しめる!!

    ────ダンッッ!!

    「なッ!?」

    『フラワリングタイム!ここで更に加速!ディープヤードを抜いて先頭に立った!止まらない!止まらない!これは決まったか!!』

    「(クソ!逃がすな!負けてたまるか!負けてたまるか!動け!動け!動けぇぇええええッ!!!)…っあああああああああああああ!!!」

    だが、ディープヤードも楽には逃がさない。渾身の力を込めて末脚を繰り出し、フラワリングタイムに追い付かんと加速する!

    「飛び込め!リング!!!」

    「はああああああああああっ!!!!」


    そして、フラワリングタイムは一番前でゴール板を駆け抜けた。二番手との差は一バ身。文句無しの快勝であった。ドキドキと高鳴る鼓動。荒い息を抑えながら、湧き上がる観客の方を、トレーナーの方を見つめた。

    『フラワリングタイム!優勝はフラワリングタイムです!重賞初制覇!見事に人気に応え、並いる猛者達を差し切ってみせました!』

    「勝ちました…!私…私っ!勝ちましたあぁぁぁっ!!」

    「「「ワァァァァァァァァァァッ!!」」」

    喜んでくれる観客。嬉しそうに笑うトレーナーさん。これまで頑張ってきた全てが報われたと思うと、嬉しくてつい涙が出てきてしまった。ポロポロ零れる涙を必死に堪えて、私は勝者として、精一杯振る舞った。

    「クソ……負けた…また負けた……私はどうして…」

    「…ディープヤードさん…」

    「…なんだ、フラワリングタイム。負けた私を嘲笑いに来たのか?」

    「ち、違いますよ!…貴方の走りは素晴らしかったです。展開一つ違っていたら、きっと勝てませんでした。だから…その…」

    「…励ましは不要だ。…私はもう…いや。言っても仕方ないか。…おめでとう、フラワリングタイム」

    「…ありがとうございます。…また、一緒に走りましょう!」

    「…………」

    ディープヤードは、何も言わずに立ち去ってしまった。どうしたものかと悩んでいたが、続々と他のメンバーが集まってきて、フラワリングタイムを祝福した。

  • 181フラワリングタイムの人22/01/30(日) 17:42:26

    >>180

    「おめでとう!フラりーん!」

    「ソナタさん、ありがとうございます…!」

    「私からもおめでとう。完璧な走りだった」

    「リボンさんもありがとうございます!」

    「さて、ウイニングライブがあるんだったな。まずはトレーナーと喜びを分かちあって来ると良い」

    「…はい!」

    二人は控え室で再会するなり、嬉しすぎて、揃って声を上げて泣いていた。ひとしきり泣き終わってから、ようやく落ち着いて、いつもの調子を取り戻した。

    「…改めて…おめでとう!フラワリングタイム!」

    「はい!ありがとうございます!…ぐすっ…」

    「おいおい、さっき十分泣いただろ…!」

    「トレーナーさんだって泣いてますよ…ぐすん…」

    無理もない。シニア級、重賞初制覇までにかかった時間は3年近く。努力と試行錯誤を重ね、ようやく手にした栄光の一勝。そう簡単に感動が収まるはずが無かった。

    「そりゃ嬉しいからな…でも、この後はウイニングライブだし、いつまでも泣いてられないぞ」

    「そうですね…!応援してくれた皆さんにも、感謝の気持ちを伝えないと!」

    「だな。一着の踊りは覚えてるか?」

    「バッチリです!…それでは、いってきます!」

    「いってらっしゃい!」

    ウイニングライブを済ませ、彼女達はライブ会場から舞台裏へ下がった。そこで、フラワリングタイムは先程逃げるように場を去ったディープヤードに声をかけた。

    「あのっ!ヤードさん!」

    「……」

    「…走るの…辞めるおつもりなんですか?」

    「……!…よく分かったな」

    「なんとなく…そんな目をしていましたから。…どうして…」

    フラワリングタイムが尋ねると、彼女は悔しそうに拳を握りしめて言った。

    「…最も強いウマ娘が勝つ。菊花賞はそう呼ばれているな」

    「…はい」

    「私はそこに勝ち、世代で最も強い事を証明した。だが、そこから勝てていないんだ。次第に世間の認知は私から離れ…私は、終わったウマ娘と言われた」

    「見返してやろうとは思った。だが…同世代のやつに全てを取られたよ。天皇賞・春。宝塚記念。そして、このアルゼンチン共和国杯。…私は、弱い私にもううんざりしてしまった。…もう嫌なんだ」

    よほど固く握りしめていたのであろう。彼女の手からは、血が流れていた。

  • 182フラワリングタイムの人22/01/30(日) 17:43:27

    >>181

    「……行って良いか?」

    「…いえ。行かないでください。…貴方の辛い気持ちはよく分かります。ですが…」

    「…分かるだと?お前に…お前に私の何が分かるんだ!勝ったお前に……お前に……ッ!!」

    掴みかかった片手を、フラワリングタイムは優しく手で包み込んだ。それから、微笑みかけるように話した。

    「…私も、弱い自分が嫌で、学園から逃げ出しましたから。自分が嫌で辞めたくなる気持ち。誰よりもよく分かります」

    「っ……そうか………お前は…」

    「……辛い時、苦しい時、私はある人を思い出します。彼女が私に教えてくれた事が…辛い時も私を励ましてくれますから」

    優しい同情。その声色に、ディープヤードは掴みかかっていた腕をそっと離した。

    「『レースは楽しむもの』だと、私は彼女に教わりました。本気で取り組むのは正しい事ですが…追い詰められてしまっては意味がない。競争を楽しんだ上で、真剣勝負をすべきだと」

    「楽しむ…か…」

    ディープヤードは胸に手を当てた。自分は本当に、レースを楽しめていただろうか。否。楽しめていないからこそ。固い思考でいたままだからこそ。本気でレース楽しむ彼女に負けてしまったのでは無いだろうか。

    「…ですから…無理にとは言いませんが…楽しんで走ってみませんか?レースを辞めるのは、それからでも遅くないと思うんです」

    「………そうだな。…だが、お前の言う事を素直に聞くのも癪だ。何様のつもりだ」

    「ぅ…そ、それはすみません…」

    「…だから約束しろ。私は楽しんで走ってみる。…お前は、楽しんで走る者が強い事を証明してみせろ」

    「……!…はい、もちろんです!」

    嬉しそうに微笑んで、フラワリングタイムは握手を求めた。ディープヤードはそれを軽く受け取ると、すぐ恥ずかしそうに振りほどいて歩いて行った。

    「(…ありがとう、フラワリングタイム)」

  • 183二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 17:44:26

    少し長くなりましたがここまでです、失礼致しましたm(_ _)m

  • 184メジロエスキーの人22/01/30(日) 18:04:46

    今回のお話も熱かった……! 特に最後の直線、2人の負けたくない気持ちがぶつかり合う所がいいですね。あとレース後フラりんだからこそ言えるヤードへの言葉が胸を打ちました。
    あと前回から気になってたんだけど、ディープヤードの名前はやっぱりディープボンドから?

  • 185二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 18:11:13

    >>184

    ありがとうございます!ご名答と言いますか、そのまんまディープボンド→ポンド↔ヤード・ポンド法→ディープヤードと名付けました

  • 186メジロエスキーの人22/01/30(日) 20:37:21

    >>185

    良かった、合ってた

    じゃあそれ以外の子も全員元ネタある感じ?

  • 187二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:49:51

    やっぱ勝負の世界だから楽しむとはいってもその結果について割り切れないものがあってもおかしくは無いわな…

  • 188二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:57:54

    良質なSSたすかる

  • 189二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:57:56

    アルゼンチン共和国杯といえばハンデ戦ってどういう表現になるんだろうな

  • 190二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:02:16

    >>189

    考えられるとすると蹄鉄の重さかな

    とりあえず次スレ建てる

  • 191メジロエスキーの人22/01/30(日) 21:03:17

    >>189

    ゼッケンに何か仕込んで重くしてるとか?

  • 192二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:04:51
  • 193二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:06:27

    おつー

  • 194二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:06:30

    おっしゃ次じゃ次

  • 195二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:07:06

    うめ

  • 196二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:07:08

    埋めるべ

  • 197メジロエスキーの人22/01/30(日) 21:07:22

    埋めてけ埋めてけ

  • 198二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:07:32

    埋まれー

  • 199二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:07:40

    たておつうめ

  • 200二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 21:07:50

    おしり

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