【閲覧注意 SS】でぃぺんでんす

1二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 21:09:09

注意

いわゆるSSというより"お気持ち"型の文章になります。（不満を外にぶつけるタイプではありません）
また少しだけ生々しい描写があります。

また作中のウマ娘はすべて、投稿したイメージで想像して下さい。

2ぬし◆ukP7bpNCQs24/05/06(月) 21:10:25

────つんつん、ぷにぷに。

「トレーナーさん」
「………」
「トレーナーさん…？ねぇ…」

ぷにゅ、ぷにゅぅ。

「………もぉ…」
クスリと微笑んで芦毛がほのかに揺れる。何か香水をつけたわけでもないのに良い匂いが俺にふわりと流れてくる。
「ミラクル、今日の予定は何だっけ」
「えっと。……プールトレーニングを重点的に、です」
「ふぅん」

興味なさげに立ち上がる俺を彼女は笑顔のまま見てくれている。この後の俺の言葉を分かっているように続いて立ち上がる。

「水着の用意、してきますね」

「………ああ。行くからな」

3ぬし◆ukP7bpNCQs24/05/06(月) 21:11:41

青い海、白い砂浜、眩しい太陽。
学園から大きく離れたそこはプールよりトレーニングに向いているだろう。

「じゃあトレーナーさん。歩きましょうか」
「ああ」
彼女の手を繋いで砂浜をゆっくりと歩いていく。

さく、さく、さく。
さく、さく、さく。

「まだ五月なのに、日差しが強いですねえ」
「そうだな」
「トレーナーさんはどんな季節でも海に来るんですか？」
「いや、寒い時は来ない」
「へぇ〜…私は水が嫌いですけど、見るのは好きだなあやっぱり」

ぱしゃ、ぱしゃ。

「トレーナーさんっ、冷たくて気持ちいいですよ！」
「………」
「トレーナーさ───」

ぽた、ぽた、ぽた。
ぽろ、ぽろ、ぽろ。

「………」
「………●●」

あしげがふわり、おれのてをとって──

4ぬし◆ukP7bpNCQs24/05/06(月) 21:12:52

「！、　……ごめん、ミラクル」
「大丈夫？」
そっと抱きしめられて、暖かいお腹がよりくっ付く。
「ああ……」
「……トレーナーさんは疲れてるんですよ。今日はゆっくりしましょうね！」

───ぱん、ぱん、ぱん。

───びくんっ、びくん。
ぎゅっ。

5ぬし◆ukP7bpNCQs24/05/06(月) 21:14:20

────
翌日。
トレセン学園に出勤する道中で、ネオユニヴァースに会う。
「よぉ、ネオユニヴァース」
「ガパスバ、ヂバジョスバ
リサブスゾバゲゲ」
変わらずのポーカーフェイスで不思議なことを言う。思わず笑ってしまうのも仕方ないだろう。
手を振って別れ、トレーナー室に向かう。

（ガチャ）
「………！　トレーナーさんっ！」
「おっと！」
飛び込んでくるミラクルを抱き止めて、その暖かさを味わう。
「今日は何をします？」
「そうだな………じゃあこれだ！」

俺たちはお互いの温もりに包まれる。

他のウマ娘たちの冷たく、鋭い視線を日常で浴びながら。

end