- 1二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 19:31:37
うるさい奴が来た⋯今日は具合悪くて頭も痛いのに⋯
「あれ、タイシン⋯?」
「もう、何?」
こいつに具合悪いのが知られると大事にされそう、だから平常心を繕って応える。
「具合⋯悪いの?」
抑えめな声で瞳を覗かれる、大きくて綺麗なその瞳には嘘がつけない。
「少し頭が痛いだけ、少ししたら治るから」
「ううん、多分タイシンすっごく我慢してる」
チケットとは思えない小さくて優しげな声、そして私を揺らさないようにそっと持ち上げる。
「部屋に戻ろう?ムリは禁物だよ」
「自分で戻れるし⋯」
まるで物語るのお姫様を抱くかのような優しいその腕の中はチケットが歩き始めてもゆりかごのように優しく揺れるだけだった⋯
「タイシン⋯?寝ちゃったかな⋯?」
気がつくと私は部屋のベッドに寝ていた。
近くの机には果物の山と、多分ハヤヒデが用意した市販の風邪薬。
「起きた、タイシンちゃん?」
同室のクリークさんが覗き込む
「チケットちゃんがずーっとお世話してたわよ」
「チケットが⋯?」
「私はさっき帰ってきたのよ、その間はチケットちゃんがタイシンちゃん事見ていてくれたの」
ふと、チケットの腕の中の温もりを思い出す。
「あのバカ⋯」
顔が熱いのは風邪のせい、頭に浮かぶあいつの笑顔を振り払いながら私はもう一度寝る事にした。 - 2二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 19:35:03
チケタイからしか摂れない栄養素がある
- 3二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 19:37:17
チケゾーって本気の王子様ムーブ(天然)をしたらめちゃくちゃ格好良くなるよなって気持ちを込めました。
- 4二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 19:37:29
イケメンチケットと乙女タイシンのカップルは世界平和の象徴
古事記にもそう書いてある - 5二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 19:46:44
チケタイじゃねえか!やったぜ
- 6二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 19:55:58
チケタイたすかる…
希少性が高い - 7二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:07:02
「あ、タイシン!具合どう?」
後日、チケットが顔を合わせるなり近づいてくる。
「顔色も良くなったねー!良かったよかった!」
能天気にニコニコ笑うその笑顔を見てあの時の心配そうに覗く瞳を思い出す。
「あれ?タイシンまだ熱が⋯?」
急接近するチケットの顔、おでこに伝わる感触。
「うーん⋯熱はなさそうだけど〜」
よりによってこいつ⋯私の頭を押さえてるから逃げられない⋯!
「チケット!近い!」
「あ、えへへ!タイシンの顔綺麗だね!」
逃げられないのにそんな事を言われてますます顔に熱が上る。
「顔赤いけど熱もないみたいだしなー」
ようやく離れたチケットが考え込む、この隙に息を整える。
「病み上がりは危ないっていうし!よーし!今日一日私が一緒にいてあげる!」
「は?」
考えるより先に私の手をチケットが握る、勢いとは裏腹に優しく包むように。
「タイシン!して欲しい事があったら何でも言ってね!」
「⋯⋯じゃあ仕返し」
これは仕返し、私をドキドキさせた仕返し⋯
チケットの首に腕をまわす。
呆気にとられるチケットの頬に唇をつけた。
「私の気持ちをもっと考えろー!」
そう言いながら走り去る、目的地を考えずに。
「あっ!タイシン⋯」
最後に見えたチケットの顔が赤かったのは多分気のせいだと、あいつがそんな気持ちになるはずが無いと、そう自分に言い聞かせながら私は走り去った。
完 - 8二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:10:56
グワーッ!!カウンター!!!
- 9二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:15:19
うおっ…うおお…良い
- 10二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:16:39
ユリスキー伯爵「こう言うのがいいんだよ」
- 11二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:46:56
チケタイは良いぞ
- 12二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 20:48:10
百合!!!!!スバラシイッ!!!!
- 13二次元好きの匿名さん22/01/30(日) 22:55:00
百合だ!!