- 1二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 22:59:32
- 2二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:00:19
だから、頼りすぎてしまった。
みんないなくなった。
みんななくしてしまった。
校舎も、場所も、先生も、マフラーも。
壊れた身体で私は足掻いた。
違う、これは八つ当たりだ。
だから、だから。
幸せそうな私。
何も知らない私。
夢から覚めると花畑にいた。
私の身体は壊れてなくて。
少し遠くにみんながいた。
「まって?」
「あなたがシロコちゃん⋯だよね?」
「ごめんね、引き止めちゃって⋯⋯でも、もう少しだけ、あの子達を待たせてあげて」
「じゃないとまた私がホシノちゃんに怒られちゃう」
あなたは⋯⋯? - 3二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:02:19
「うぅ⋯⋯!!!!」
「目が覚めたか?」
顔にかかる暖かい感覚に一気に覚醒する。
目の前には帽子を被った少女。
「まってくれ、敵ではない⋯⋯と思う」
「あなたは⋯?」
「錠前サオリだ、流石に路地裏でボロボロで倒れている人を見殺しにはできなかった。」
手には濡れタオルを持ち、彼女のであろう銃は後ろに置いてあった。
しかし、戦い慣れている子なのだろう、すぐに戦闘準備に出来るように置いてある。 - 4二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:02:39
「これを飲んだ方がいい、水分を失うと本当に行動できなくなる。」
サオリは水の入ったペットボトルを取り出し私に渡す。
水分⋯⋯?
頬に触れるとぐしょぐしょに濡れていた。
頬だけではない、瞼も重く鏡を見なくても分かる、確実に寝ながら泣いていた。
「どんな経験をした方だかは分からないけど泣きながら起きる辛さは分かるつもりだ」
さっきから帽子を目ぶかに被り目を逸らしていたのはそれが理由か。
「ましてやこんな所で寝ているんだ、先生に頼れない理由もあると思った」
「でも、自ら死を選ぼうとはしないでほしい」
「たとえ虚しくて辛くてしょうがなくても、それを諦める理由にしてはならない、私の大切な奴が言ったんだ⋯⋯」
そう言ってサオリは立ち上がるとタオルと水だけ置いて立ち去る。
「まって!」
「何かあったか?」
お礼をしたいと言おうとして口籠もる。
この世界を壊そうとした身で何を言っているんだ?
それに何をお礼できるのか?
「⋯⋯もし次に会った時は味方をしてくれると助かる」
「え?」
「私も訳ありな身なんだ、味方は多い方がいい」
「ん、わかった」
そうしてサオリは立ち去って行った。
貰った水を飲み干して天を仰ぐ。
青い空。
まだ私にも守れるものがあるかもしれない。
みんなにはたくさんお土産の話を持って行こう。
そう、私は決心した。 - 5二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:05:22
ブラックマーケット住人
サオリ
シロコテラー
便利屋
ファウスト - 6二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:23:41
- 7二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:27:08
アヌビス、便利屋68、1人スクワッド、ファウスト
ブラックマーケットの要注意人物