- 1スレ主24/05/17(金) 21:15:02
- 2二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 21:15:56
- 3スレ主24/05/17(金) 21:29:16
凪「怖い、って…何が?」
意味わかんないんだけど、といったように凪が玲王を見つめると、怯えたような瞳で見つめ返されてしまい、凪は訳が分からずきょとんとする
明るい室内で、玲王の眠そうなあどけない顔とか、キスしてちょっと必死になってる時の可愛い表情が見れて良かったな、と思っていたのに
せっかくの二人きりの時間に、そんな不安そうな顔が見たかったワケじゃない
玲王「…言わなきゃ、わかんねぇの?」
凪「え?」
玲王「さっき、俺の喉んとこ押さえて…それで、わざと…飲ませただろ」
凪「…いや、あれは…」
凪「…別に、普通じゃん」
玲王「普通?あれが?」 - 4スレ主24/05/17(金) 21:34:15
本能的なそういった行為の『普通』が何かなど、経験のほとんどない玲王に分かるはずもない
授業で正しいやり方を教わるわけでもない
それに、訳あって玲王は性に関することも今まで避けてきた
最近になってようやく、そういったシーンのあるドラマにも触れられるようになってきた程度だ
玲王「(…首絞めたり、相手に自分の唾液飲ませるのって、恋人同士なら普通…なのか?)」
凪「…え、もしかして…嫌だったの?」
玲王「じゃなくて、その…」
あんなに酷かった眠気も、玲王は驚きから一気に目が覚めてしまっていた
玲王「(…よく分かんないことされるのが怖い、って言ったら…また、面倒臭がられるのかな)」 - 5スレ主24/05/17(金) 21:44:59
自分と凪は対等なパートナーとしての関係を築いて来た、と玲王は自負している
玲王「だったら…お前は?さっきしたみたいなこと、俺にされたらどう思うんだよ?」
今まで凪とたくさんすれ違ってきた
だから、ちゃんと想いを言葉に出すこと、きちんと話し合うことが何より大事だと玲王は分かっていた
凪「さっきのを、レオから?んー……」
尋ねられた凪は、しばらくその場で考え始めてしまう
面倒臭がり屋のこの男がここまで長考するのは、なかなか珍しいことである
凪「うーん…考えてみたけど、レオからされるのは、なんかちょっと違うかも」
玲王「は?」
凪「俺がやるからいいんじゃん。さっきのあれは、レオを全部俺のモノにしたい、っていう独占欲だから」 - 6スレ主24/05/17(金) 21:49:39
玲王「独占、欲…?」
なんなんだこの生き物。理解不能、とでも言うように、凪を見る玲王の瞳に困惑の色が強まっていく
凪「え、どしたの?そんな難しい顔しないでよ。だってレオが悪いんじゃん」
玲王「俺が?」
悪い夢でも見ているのだろうか
目の前の恋人が何を言っているのか、玲王にはサッパリ分からなかった
凪「だって、俺のことだけ考えてキスして、ってお願いしたのに。レオがずっとそのぬいぐるみ抱きしめて離さないから…」
玲王「あ、それは、」 - 7スレ主24/05/17(金) 21:55:11
凪「その緑のチクチク…記憶喪失の時の俺に取ってもらったやつでしょ?ムカつくじゃん。そんな大事そうに抱えてんの見たら」
玲王「…っ、だから…」
凪「でも、レオだってさっきのキス乗り気だったんじゃないの?俺の肩にぎゅうぎゅうしがみついてきてたしさ」
玲王「しがみついて…?」
そんなことをした覚えはない
玲王は必死になって、先程のキスの記憶を辿ってみた
凪「うん。思いっきりしがみついてたじゃん。パジャマの肩のとこギュッて一生懸命握りしめてさぁ…伸びちゃってない?俺のパジャマの肩んとこ」
玲王が自分のために買ってくれたというモコモコの白いパジャマの肩部分を、気にするようにして凪が触る - 8スレ主24/05/17(金) 22:07:10
玲王「っあ、あれは!しがみついてたんじゃなくて、お前を引き剥がしたかったんだよ!」
凪「えっ…?」
キスして余裕をなくした玲王が、必死になって自分の肩にしがみついてくるのを見て「可愛いな」と天にも昇る気持ちを感じていたのに
まるで真逆のことを言われてしまった凪は、地の底に落とされたような気分だった
玲王「ハァ…。とにかく、今日はもうお前と一緒に寝るような雰囲気じゃなくなった。凪はそっちの部屋で寝ろよ」
凪「!?ほ、ほっぺにちゅーは…?」
まだ頬へのキスを諦めていなかった凪は、玲王から「あれだけ好き放題しておいて、まだするのか?」というようなジト目で睨み返されてしまい、思わず怯む
凪「…その、ごめん。なんでもない」
玲王「おう…」 - 9スレ主24/05/17(金) 22:13:32
玲王『あんまり、くっついたりとか、そーいうのは…ちょっとやめね?って』
あの時、カフェテリアで玲王から向けられた、呆れたようなその表情や声は、もう二度と見たくもないし聞きたくもない
凪は、それ以上深追いするのをやめた———
…ように見せかけて、決して諦めないのがこの男である
そして、本日最後の悪あがきを始めた
凪「…分かった。けどさ、俺が今日ここに来た理由って、何?」
玲王「それは…48時間、お前の容態が急変しないかを見守るため、だろ?」
凪「だよね。じゃあ夜中とかもさ、俺に何が起こるか分かんないじゃん?だから、一緒に寝なくても大丈夫かな、って」
玲王「…」 - 10スレ主24/05/17(金) 22:23:16
凪「それに…アイツとは、一緒に寝たんでしょ」
玲王「あいつって?」
凪「記憶喪失だった時の、俺…」
その言葉を聞いた玲王は、昨夜自分に無茶をしてきた凪を受け入れたこの寝室から、今夜は恋人の凪を追い出そうとしている今の状況を考えて居た堪れなくなった
玲王「…だって、そりゃ…」
凪「(ほんとに、一緒に寝たんだ)」
凪「記憶喪失の俺は優しかった?」
記憶喪失の時の自分は、中身は違っても玲王が添い寝を許すくらいの人間だった、ということか
玲王と出逢う前の自分がどんな人間だったのか、もう思い出そうとしても思い出せない
玲王と出逢うまで、自分は何に心を動かされて、喜怒哀楽を感じていたのか
きっと何も熱くなってなかったし、全てがどうでも良かった
ただ生きているから、より面倒臭くなく楽に生きるコトだけを考えて
何かに頑張る人、楽しそうにはしゃぐ人たちのことはまるで理解出来なかった - 11スレ主24/05/17(金) 22:29:32
目の前の景色が移り変わっていくのを自分は意識もせず眺めていただけで、全てが他人事に見えていた
その当時のままの自分が、玲王に対してどんな接し方をしていたのか
きっと玲王と初めて出逢った時の自分と同じで、最初はろくな態度ではなかったのだろうと思う
でもあのプリクラを見ると、その俺はきっと玲王に好意を抱いていた
玲王『…っとに、昔のお前はもっと可愛かった』
凪『…もぉー、昔の俺に妬けるんですけど。前の俺に戻った方がイイの?』
凪「……」
凪「もう、そっちの俺の方が好き?嫌だよレオ、俺の事だけ見てよ…」
まるでこの世の終わりのような暗い表情をして、凪が玲王を見つめる
玲王「凪…」
唯一無二の大切な宝物にこんな捨て犬のような哀しい表情をさせてしまっては、誰よりも愛情深い玲王が添い寝を断れる訳がなかった - 12スレ主24/05/17(金) 22:38:04
玲王「わーったよ…でも、もし変なことしてきたら、そん時はマジで即退出だからな」
凪「YES,BOSS…!」
そしてドライヤーをした後、二人は布団に入って目を閉じる
しばらくすると、凪はやはり記憶が戻った疲れが出たのか、それとも玲王と一緒にいられることに安心したのか、スヤスヤと大人しく寝息を立て始めた
玲王「…」
凪が寝入ったことを確認した玲王がそっと自身の喉を触ると、凪に押さえられた時の違和感がまだ残っていた
無理矢理、自分の体液を飲ますようなあんな行為は、独占欲は…決して愛情などではなく、ただの自己満足じゃないのか - 13スレ主24/05/17(金) 22:54:27
玲王はこちらを向いて目を瞑っている凪のあどけない寝顔を見ながら、布団の中で一人考える
自分は、その前にしていた凪とのキスで感じてしまっていた
それで自身が反応していること、その先を期待するようなそれが浅ましく感じられ、凪にそんな自分を知られたくない一心で目の前にあったサボテンダーを身体の前に抱えてバレないようにしていた
玲王「…(俺があれを離せなかったせいで凪に変な誤解をさせちゃったんだとしたら、凪があんなことしてきたのは…俺のせいなのかな)」
しかも、あんな状態で途中やめにされたら、ましてやそれが恋人なら、怒るのは当然なのかも知れない
凪『きっと俺、アンタに合わせてスゲー我慢してたよ。だからもし記憶が戻ったらさ、よくガマンしてたな、って、もっと褒めてあげてよ』
玲王「(わかってるよ。俺だって、ちゃんと凪の期待に応えたいって思ってる…けど、やっぱ無理だ。あんなの急にされたら、怖い…)」 - 14スレ主24/05/17(金) 23:08:14
さっきのように何も告げられず、急に知らないことをされるのが怖かった
この関係が進むほどに、行為も内容も激しくなって、自分が分からないことをもっと要求されるのかも知れない
もし自分がそれに応えられなくなったら
凪を、退屈にさせてしまったら
凪『なんかもういいや…』
いつかまた、あの時のように冷めた目をして自分から離れて行ってしまうのだろうか
玲王「…俺も、もっと自分で努力して、お前を退屈させないように頑張るからな」
玲王の代わりにステ◯ルーを抱きしめて眠る凪の額の髪をそっと手で掻き分けた玲王は、そこに優しく触れるような口付けを落としてから瞼を閉じた - 15スレ主24/05/17(金) 23:16:38
翌日———
白宝高校 玲王のクラス
休み時間、いつものように玲王の周りには人の輪が出来ている
生徒「やっほ〜玲王!なんか今日は浮かない顔してるね」
生徒「リレーの時に凪とぶつかったの大丈夫だった?あの後、みんな心配してたんだよ」
玲王「うん。俺も凪も大丈夫だよ。みんな心配してくれてありがと…けど…」
生徒「けど?どしたー、もしかして悩み事?」
学園のアイドルが珍しく憂えた顔をしている
その顔ですら、宗教画のように美しく絵になるな、などとクラスメイト達が思っていたら
玲王「俺の、友だちの話…なんだけど」
ザワッ…!?
生徒達「「(ま、ま、待ってました…!!)」」
延期されていた体育祭も無事終わり、冬休み前の期末考査を控えて朝から晩まで勉強漬けの白宝生達
玲王の友だちからの相談(という名の凪との近況報告)は、そんな彼らの潤いの一部と化していたのだ - 16スレ主24/05/17(金) 23:23:44
玲王「その…えっと、どうしよう。なんて言えば良いのかな…」
生徒「そっ、そんなに言いにくい話なの?俄然気にな…っ、じゃなかった。大丈夫!だって、玲王のお友だちの話でしょ?」
生徒「そうそう!私たちには誰のことだか分かんないし…もっと気軽に相談してよ」
何としても玲王から話の内容を聞き出したい生徒達の一人が、玲王を安心させるようにサムズアップして見せる
玲王「みんな…ありがとな(でも、ストレートに『唾液飲ませられた』とか言ったら…いくら俺の友だちの話だって言っても、さすがに引かれるか)」
昨夜のアレが一般的な行為なのかを直接誰かに尋ねたかった玲王は、クラスメイト達を驚かせてしまわぬようにと言葉をオブラートに包む細心の気配りを見せる - 17スレ主24/05/17(金) 23:30:57
玲王「あのさ、友だちと、その恋人の話なんだけど…」
生徒「うんうん!(凪とケンカでもしたのかな?)」
玲王「いきなり…相手に体液飲ませてくるのって、どう思う?」
生徒達「「「!!?」」」
ミシィッ…!!!
久しぶりに白宝高校に鈍い衝撃が走り、校舎が揺れた
他クラス「え、なんか揺れてね?」
他クラス「わっ、マジだ」
生徒達「「た、たたた…たい、えき…?」」
エロ方面においても豊富な知識量を誇る白宝生達は、体液=◯液のことだと思い込んでいた
さぁ、トンデモ勘違いが始まる予感?
体液(=◯液)を飲まされているという学園のアイドル玲王(のイマジナリーフレンド)に、クラスメイト達はどんなアドバイスをした?
下3レスから🎲 - 18二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 23:33:56
ちょっとそれは…別れた方がいいかもしれない…
スレ主久しぶり!!楽しみにしてたよ!!
映画最高だったね!! - 19二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 23:56:44
もし嫌なら嫌ってしっかり言った方がいいよ!!!
お久しぶりです待ってました〜!! - 20二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 00:50:22
合意じゃないならそんな事するの駄目だよ!嫌じゃなかったの?
続き楽しみに待ってました〜!!新スレ画かわいい! - 21二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 00:59:24
スレ主待ってたー!!おかえりなさい!
記憶喪失戻ってからの2人もめちゃくちゃ楽しみ! - 22スレ主24/05/18(土) 10:26:54
ガチ目に心配してくれるクラスメイト達良い子だ!
dice1d3=1 (1)
大変お待たせしました〜🌵
スレ画が重かったのかうまくスレ立てられなかった💦
次スレ(まで続けば)telegraphと前スレ分けて貼るかも
あと本誌260話とここの凪の首◯めが被ってるのがちょっと気になって時間あけてました🙇♀️
5/29からようやく劇場版グッズ再販でチョキが注文できるね!🌵<フォー!
買えなかった凪玲のうちわも買って、2期アニメ見ながら応援するぞ〜🪇パタパタ
せっかくなので応援上映用に初めて作ったうちわとペンラの画像を載せておきます
凪玲ちゃんと出逢ってから初めてのことがいっぱい
凪玲ちゃんうちわとペンラ〜製作中の一コマを添えて〜一度きりだと思ったのに三回くらい使えるの嬉しいうちわはスケルトンで振るとシャカシャカするタイプ🪇
エピ凪映画、この夢みたいに幸せな時間がずっと終わらないで欲しい…😢telegra.ph - 23二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 10:46:24
🌵<フォー!
スレ主が応援上映楽しんでてスレ民もニッコリ - 24二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 14:29:35
うちわもペンラもかわいいー!
応援上映楽しそうで良いな〜 - 25二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 22:34:23
🌵ウォー
- 26二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 09:09:15
保守
- 27スレ主24/05/19(日) 09:28:54
- 28二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 10:02:50
🌵オハヨー!
楽しんできてね!
続きも楽しみにしてます! - 29スレ主24/05/19(日) 20:22:39
生徒「(たいえき…退役…ん、体液?)」
生徒「(飲ませるって、もちろんその…アレを、よね…)」
何を、とは言わないし、言えない
出来れば考えたくもなかったが、恐らくそういうコトだろう
超優秀・白宝生達による連想ゲームの解はひとつしかなかった
誰も言葉に出せない謎の同調圧力が、誤解にさらなる拍車をかけていた
生徒「(そういや…今朝、玲王と凪が一緒の車で登校して来たとかで騒ぎになってたよな。昨日はお泊まりか?)」
生徒「(嘘…嘘よ…幼稚舎から一緒だった私達の玲王が、ポッと出のあの男にそんなことまでさせられて?)」
生徒「(世話焼き女房にも程があるだろ…羨ま…けしからん!ゲフンゲフン)」 - 30スレ主24/05/19(日) 20:23:26
玲王を囲むクラスメイト達全員が顔を赤らめたり青ざめたりを繰り返しながら、互いにアイコンタクトを交わして、それを真ん中に座っている玲王が不安そうな顔で見上げている
生徒「(でも…あの玲王が私達を頼ってる。ここは的確なアドバイスをしなきゃ。行くわよ?みんな!)」
生徒達「「(イエッサー!)」」
こうして誤解は解かれないままで話が進んでしまった
生徒「…オホン。ちょっとそれは…別れた方がいいかもしれない…」
玲王「えっ、わ、別れる?」
一般的にはどうなのか、ただ客観的な意見を聞きたかっただけの玲王だったが、まさか別れを勧められるほどのことだとは思わず、驚いて聞き返した - 31スレ主24/05/19(日) 20:24:02
生徒「もし嫌なら嫌ってしっかり言った方がいいよ!!!」
玲王「え…」
生徒「そうだよ!合意じゃないならそんな事するの駄目だよ!嫌じゃなかったの?」
玲王「うっ…」
周囲を囲むクラスメイト達から次々と矢継ぎ早に意見を述べられ、本来頭の回転が早いはずの玲王も返す言葉に詰まってしまった
凪『…え、もしかして…嫌だったの?』
玲王『じゃなくて、その…』
玲王「あの、嫌っていうか、急によく分かんないことされたから…その時はただビックリしただけで…」 - 32スレ主24/05/19(日) 20:25:07
生徒「そんなの、急に変なモン(=◯液)飲まされたら誰だってそうなるよ」
生徒「玲…そのお友だち、体調は大丈夫だったの?」
玲王「体調?(風邪とかの感染症的な?)うん、大丈夫。凪は病気とかなって無さそうだし」
生徒達「「(やっぱりアイツかい……!!)」」
ミシィッ…!!
玲王「?」
玲王のうっかり発言によりお相手が凪だと判明したところで、クラスメイト達からの勢いはますます強まる
生徒「(性的な)病気が無いのなんて当たり前よ!恋人以外としてるってなったら、大問題だもん」
玲王「あー…そりゃ、確かにそうだよな。好きな人と以外はしないよな…(キスを)」
生徒「…玲王、いくら好きでもね?次からは、嫌なことはやめてって、相手にそう言っていいんだよ」 - 33スレ主24/05/19(日) 20:26:43
玲王「え?でも、もし断って嫌われたりしたら…」
生徒「…玲王」
玲王が今まで見たこともないような不安そうな顔をしている
凪に嫌われたところを想像してしまっているのだろうか
あの自信家な玲王が、ここまで凪に尽くして、夜の世話まで焼いて、それでも尚こうして不安がるなんて
目に見えない心の中では、どれほど凪のことを想っているのか想像に難くない
玲王がこんな辛そうな顔をするくらいなら、いっそのこと別れて欲しいというのがクラスメイト達の本音だった
でも、きっと玲王には凪じゃないと駄目なんだろう
凪と出逢ってから見せる心底楽しそうな玲王のあの表情は、幼い頃からずっと同窓で一緒にいた自分達でさえ、もう何年も見ていないものだった
自分達では玲王のあの表情を引き出せない
玲王には凪が必要だということは分かっている
歯がゆい思いに、玲王のクラスメイト達は胸が締め付けられていた - 34スレ主24/05/19(日) 20:27:31
生徒「…大丈夫。もしそんなことで嫌いになるなら、その人は恋人じゃないよ」
玲王「…そっか」
生徒「そうそう!勇気出して本音で話し合ってみて。玲王のこと嫌いになるヤツなんていないから」
玲王「…うん、分かった。次からはちゃんと言ってみる。聞いてくれてありがとな、みんな」
生徒「どういたしまして。お友だちと恋人がうまく行くように祈ってるよ」
生徒「またいつでも話聞くからね」
そして放課後———
凪「レオまだかなー」
白宝内に再びあらぬ噂が駆け巡ることになるとも知らない凪は、その日玲王と病院へ再検査に向かった - 35スレ主24/05/19(日) 20:28:33
in 病院
受付「御影様。医師から説明がございますので、こちらでお待ちください」
セキュリティカードを使ってホテルの一室のようなVIP専用の部屋に案内された二人は、そこで医師を待っていた
凪「あーあ、もしこの検査で異常なしだったら、レオとはまた離れ離れの生活かー」
玲王「離れ離れって…大げさだな。今までだって毎日会ってただろ?」
凪「そうだけどー…」
沈み込むように柔らかく、ゆったりとした革張りのソファーにもたれた凪は、そのままズルズルと玲王の肩にもたれて頭を乗せる - 36スレ主24/05/19(日) 20:29:31
玲王「どしたー?もう疲れたか?」
凪「ちょっとだけ充電…レオチャージ」
玲王にいつだって触れたいし、色んなことを話したいし、もっと、ずっと一緒にいたい
朝起きた時から夜眠りにつくまでの一分一秒を余すことなく、全ての瞬間の玲王をこの瞳に焼き付けておきたい
それくらい好きなのに、全然伝わってない気がするのは何かのバグなのだろうか
凪「レオ、俺のこと好きなスイッチ壊れてる?」
玲王「んー?」
凪「あ、そーだ。そーいやレオの家って床暖房あったよね?アレ、超あったかかったー。これから寒くなるし毎日あの部屋で寝たーい」
玲王「えー、部活も遅くまであるし、ほぼ寝に帰るだけじゃん」 - 37スレ主24/05/19(日) 20:30:24
凪「いーの。俺、レオと寝るようになってから一人じゃ安眠出来ない体になっちゃったから責任とってよ」
玲王「ハハ…じゃあ、これから先、夜もずーっと一緒に寝なきゃいけねーな」
凪「もちろん昼寝の時もだよ。ずっと一緒にいてね」
隣に座る玲王はそれに答えることもなく、凪の白い頭をぽふぽふと優しく撫でながら愛おしそうな目を向けて微笑む
きっとこの顔は、玲王のクラスメイトだって知らない顔だ
凪「…ずっとこうしときたい」
冗談なんかではないのに、本気でそう思ってるのに
どうして玲王はいつも自分からの好意をはぐらかすような態度を取るのか、凪には分からなかった - 38スレ主24/05/19(日) 20:31:56
玲王「…じゃあさ、この先もずっと二人が一緒にいるために、お前に言っとかなきゃいけないことがあるんだけど」
凪「何?いいよ。新ルール?」
玲王「そう…。あのな、昨日されたアレ…急だったから、俺、すげぇビックリした」
凪「うん。驚かせて、ごめん」
玲王「俺は凪がしたいことは全部してやりたいし、出来る限り協力もするけど…もしやりたいことがあるなら、これからはする前にちゃんと俺に聞いてからして欲しい」
凪「レオに…聞いてから?」
玲王「そう」
凪「じゃあ、聞いたら何しても良いんだ?」
いや、そうはならんやろ…
そうはならないはずなのだが…
ここで回答をミスると後々大変なことになりそうだ
事前にお願いすれば何しても良いの??
凪の問いに玲王は何と答えた?
下3レスから🎲 - 39二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 21:50:18
合意なら、良いよ
- 40二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 02:05:34
バカ、そんなのお願いの内容によるっつーの!なるべく応えたいとは思ってるけどさ
- 41二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 11:30:54
お手柔らかに…
- 42スレ主24/05/20(月) 18:05:44
- 43二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 22:06:22
合意ならいいのか…
- 44二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 22:17:34
合意大事!
- 45二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 08:51:53
ほしゅ
- 46二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 08:57:17
凪玲、カラーが可愛いから概念グッズ買っちゃうよね…分かるよ…💸
- 47二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 20:09:00
スレ主が応援上映楽しんでてほっこり🌵
- 48スレ主24/05/21(火) 21:33:53
玲王「合意なら、良いよ」
凪「合意…なら?何しても?」
玲王の言葉を聞いた凪の瞳が、キラキラと期待に満ちて輝いた気がした
玲王「(ぐっ…)いや、もちろん脅したりとかはナシだぞ!」
凪「当たり前じゃん。パパさんやばぁやさんにボコボコにされたくないもん」
玲王「(コイツ…ボコボコにされなきゃ、俺のこと脅してんのかよ?)」
記憶喪失中の凪と恋人の凪は別人格だと思いつつも、風呂場でわざと頭をぶつけようとしたり、欲しいものを手に入れるためなら凪という人間は本質的に手段を選ばないような気がしていた
玲王「ったく…脅されねぇように、お前にはぜってー変な写真は撮らせない」
凪「そんなのいつ俺がお願いしたの」
玲王「してんじゃん、お前しょっちゅう俺の写真撮りたがるし」 - 49スレ主24/05/21(火) 21:35:43
凪「だって撮れる時に撮らなきゃ、レオ約束守ってくれないじゃん」
玲王「は?」
いつ自分が約束を反故にしたというのか
むしろ約束を守らないのはそっちだろ
聞き捨てならない言葉を玲王が問いただそうとした瞬間、部屋のドアがノックされる
コンコン
玲王「あっ、…はい!」
医師「御影様、失礼します。ご友人が元に戻られたと伺いましたが」
開いたドアから凪を担当していた医師が入って来た
玲王「おかげさまで。この通り、ちゃんと記憶も戻って元気に」
凪「なってないです」
玲王&医師「「!?」」
これには、玲王も医師も思わずずっ転けそうになっていた
48時間容態が急変しなかったから、再検査のために病院へ来たのに話が違うではないか - 50スレ主24/05/21(火) 21:37:58
凪「ごめんなさい。全然元気じゃないし、記憶も元に戻ってないです」
玲王「は、おま、ふざけ…」
部屋に来たばかりの医師も、次々飛び出す凪の発言に呆気に取られていた
凪「ふざけてないです。先生、俺、最近胸がドキドキして苦しいんです」
玲王「胸…?」
その言葉に、玲王は凪が部屋で記憶を取り戻した時に言っていたことを思い出す
凪『…今、胸が…苦しい、かもだから…』
玲王「(たしかに…あの時そんなこと言ってたよな。でも、あれは俺にドキドキしてるって…)」
医師「胸…というのは、心臓のあたりかな?私の専門は脳神経なので、受診の必要があればその科を紹介しますが」
玲王「ちょ、待っ…」
凪の仮病なのだろうか
次第に大きくなっていく話に、玲王が待ったをかけようとした時だった - 51スレ主24/05/21(火) 21:39:31
凪「胸だけじゃない。記憶も戻ってないんです」
玲王「嘘つけ!思いっきり俺のこと覚えてんじゃねーか!」
さっきから、一体何なのだこの男は
医師が来た途端に聞いていなかった症状のオンパレードを繰り広げる凪に、さすがの玲王も怒り出す
凪「違う、そっちじゃなくて。俺が記憶を失ってから今の俺に戻るまでの間の記憶が、全部抜け落ちてるんです。先生、これってどうしてですか?」
玲王「…」
医師「それは、詳しい検査をしていないから、ただの仮説として聞いて欲しいんだけど…」
全ての記憶が完全には戻っていない以上、凪は万全の状態ではないということか
玲王は黙って、凪とともに医師の説明を聞くことにした - 52スレ主24/05/21(火) 21:42:04
医師「強いストレスによって、記憶に空白の期間が生じることがある。それは自己防衛のために、思い出したくないことを脳が忘れてしまう、といったような反応かな」
凪「…てことは、俺が記憶喪失中のことを自分から忘れちゃってる、ってこと?」
医師「その可能性はあるかもね」
記憶喪失中の自分が玲王に対してどんな感情を抱いていたのか、自分の知らない間に二人が何をしていたのか
起きた時に部屋に落ちていたゴムの箱
普段と違って妙に距離が近かったり、逆にどこか余所余所しかったりする玲王のおかしな態度
不可解で気になることはたくさんあるのに、自分の身体がそれらを思い出すことを拒否しているということなのか - 53スレ主24/05/21(火) 21:43:15
医師「でも、特に急いで思い出す必要のないことなら、今はそのままにしていても問題はないんだよ」
凪「問題は…あります」
玲王「凪…」
凪「俺は、思い出したいです。全部」
玲王「っ…」
せっかく忘れてくれていた記憶喪失中の凪と自分との記憶
それを恋人の凪が忘れてくれていたことに安堵してしまっていたのは事実だ
でも、医師の説明が当てはまるのならば、今の凪の状態は無理にそこに蓋をしているだけに過ぎず、ひどく不自然な状態ということだろう
全ての記憶を取り戻した方が凪にとっても良いということは分かっている
でも、あの出来事はどうしても知られたくなかった - 54スレ主24/05/21(火) 21:44:36
玲王「せ、先生…さっき言われた通り、そんな無理に思い出す必要はないんですよね?」
凪「なんで?レオ」
玲王「なんで、って…」
いつもなら自分のために積極的に協力してくれて、四方八方に手を尽くしてくれる玲王が、どうしてこんなにも消極的な態度をとるのか
その答えは、凪の中で一つしかなかった
凪「俺に…思い出されたら困ることでもあるの」
全てを見透かしているような、反対に何も映らないような黒い瞳をした凪が玲王を見つめる
疑われてしまっているように感じるのは、見つめられる玲王の中にやましいことがあるからだろうか
玲王「…ないよ。困ることなんて」 - 55スレ主24/05/21(火) 21:46:18
凪「じゃあいいでしょ。気持ち悪いじゃん、自分の体なのに俺が知らないところで何してたか覚えてないなんて」
玲王「でも、お前元に戻ったばっかだし。また頭痛くなったりしたら大変だから…負荷かけたくねーんだよ」
二人の会話はお互いに一向に譲らず、医師がそこに助けを出す
医師「凪君が忘れていたのは、玲王君に関することだけだったね。それは系統的健忘というのだけれど、脳の中から玲王君の記憶は消えていないけど、凪君の意識がそれを認識していなかった、ということなんだよ」
医師の言葉に玲王の瞳が見開かれた
玲王「凪が俺を、認識してなかった…?」
医師「きっと、今回起こった一時的な記憶喪失も、何らかの理由があって玲王君に関することは思い出さないよう脳が抑制していたんだと思う。大抵は何か辛い出来事があった後に起こりやすいんだけど…体育祭の時だよね。何か心当たりはあるかな」 - 56スレ主24/05/21(火) 21:48:50
凪「…」
医師「もちろん無理に思い出す必要はないし、言いたくなければここで言わなくても良いからね」
玲王「先生…でも、その辛い出来事を解決しなかったら、凪はまた俺のことだけ忘れてしまうんですか?」
医師「その可能性も無いとは言い切れない。催眠や薬物等いろんな治療法はあるけど、まずは安心できる環境に移るとか、ストレスの原因から離れるのも治療としては十分かと」
玲王「その、凪のストレスの原因って…つまり、俺なんですか?」
凪「レオ…」
玲王『なぁ…お前、なんで俺のこと忘れたんだよ?』
凪『え?』
玲王『俺が、全然お前のしたいことさせなかったり、避けるみたいなことばっかり言うから…嫌いになった?』 - 57スレ主24/05/21(火) 21:54:51
あの時、記憶喪失中の凪に尋ねたことは当たっていたのか
玲王「先生…俺は、凪と一緒にいない方が良いってことですか?」
凪が自分に関する記憶を忘れてしまうほどのストレスを与えてしまったその原因は、他でもない自分
そんな自分が48時間もの間、看病と称して凪とべったり一緒にいたことすら間違いだったのか
医師の答えを待つ玲王が不安げな表情を見せる
医師「そんなことはないよ。君たち二人の関係を見ていると良好そうだし、系統的健忘は恋人同士や配偶者間の親しい関係で起こることが多いんだ」
凪「つまり、俺とレオはパートナーってことですね」
医師の例えに納得した凪は満足そうに頷く
医師「詳しいメカニズムはまだ解明されていないけど、体の細胞が危機感を覚えるくらいに相手を意識している、ということかな」
玲王「凪が、俺のことを…細胞レベルで意識…?」 - 58スレ主24/05/21(火) 21:59:57
何やら壮大になってきた医師の話に、玲王は理解が追いつかない
医師「それだけ、凪君は玲王君のことを強く大事に想っている、ということだね」
医師からそう穏やかに言われ、この先経過を見る上で必要以上に心配することは無いことを告げられた
医師「症状の原因となった出来事を解決すれば、欠落した記憶の部分も徐々に思い出してくると思います」
凪の過剰な自己防衛による記憶喪失を起こさないためには、二人で問題解決のために話し合うことが一番ということだろう
凪「…わかりました。あとは、レオと二人で話します」
医師「それがいいね。焦らずゆっくりで良いからね。今日は一通り簡単な検査をしてから、終わりにしよう」 - 59スレ主24/05/21(火) 22:07:43
そして凪は再検査を受け、特に身体に異常が認められなかったため、そのまま玲王とともに天井から大きなシャンデリアが吊り下がり、輝くほど磨き上げられた大理石の床の豪奢な院内のロビーを歩く
玲王「そーいや胸は?大丈夫なのかよ」
凪「…ああ、だって、胸が苦しいんだもん。レオといたら」
玲王「ったく…つか何だよあれ、お前が俺のこと細胞レベルで危機感覚えるくらいに意識してるって…」
凪「うん。俺の愛の大きさ伝わった?お医者さんから、俺からレオへの愛を重さを医学的に説明されて」
歯の浮くような恥ずかしいセリフを、凪はいつものように表情筋一つ動かさず言ってのける
玲王「バカ!ここ、うちの親も通ってる病院なのに…もう来れねーじゃん…」
凪「なんで?」
玲王「だって、恥ずかしーだろ…こんな、大勢巻き込んで騒がせたお前の記憶喪失の原因が…俺らの痴話喧嘩みてーなモンだったとか…」
トボトボと歩きながら俯く玲王は、顔を真っ赤にしていた - 60スレ主24/05/21(火) 22:12:25
先程のVIPルームでは凪の記憶を取り戻す話に気を取られていた玲王だが、よくよく考えれば自分がどれほど凪に想われているかがこの病院の人々に知れ渡ってしまったかも知れないということだ
凪「(また他人のコトばっか気にしてる…)」
凪「もう二度と俺がレオのこと忘れないように、良い機会だから先生の言った通りちゃんと二人で話し合おうよ」
玲王「ああ…そうだな。もう二度とこんな恥ずかしい目に遭うのはゴメンだわ。だからさ、言えよ?なんでお前が体育祭の時に記憶喪失になったのか…俺が、なんかお前にショック与えるようなことでもしたか?」
これ以上、院内に自分達の痴話喧嘩が知れ渡るのは回避したい
玲王は凪と向き合って、きちんと記憶喪失の原因の究明と解決に向けての最短ルートをとろうと意気込んだ - 61スレ主24/05/21(火) 22:15:35
凪「…うん。まずは、俺に一番最初に見せてくれるって言ってたミニスカのチアコスを、あの時はぐらかして見せてくれてなかったこと」
玲王「ちあ…こす…?」
急に思いもよらぬ方向から話が飛んできたので、玲王は一瞬内容を理解出来ずに固まってしまう
凪「あと、体育倉庫でミニスカチア着ないでってお願いしたら、俺だけのために女装でも何でもするって言ってくれたのも、まだしてもらってない」
玲王『代わりにさ、終わったら凪と二人だけの時にお前の好きな服着てやるから、な?』
凪『…はぇ?』
玲王『考えといて』
玲王「…あ」
凪「それなのに、いつも全部誤魔化して、はぐらかして」
玲王「っ、じゃなくて、お前はいっつも言うタイミングが…」 - 62スレ主24/05/21(火) 22:20:41
凪「だから仕方ないじゃん。レオが忙しいのも分かってるけど、レオとそういう風になれたら一回一回が俺にとっては本気だし、そんなチャンスあったらみっともないくらいがっついちゃうし、写真だって撮りたくなるんだって」
玲王「凪…んな、大げさな…」
あれだけ医師の口から自分から玲王への愛の重さを説明されたのに、まだその大きさが分かっていない様子の玲王に凪は思わずため息が漏れる
凪「それが珍しくもないものならさ…毎朝お店みたいなふわふわの可愛いパンケーキが出るなら、誰もパンケーキの写真なんて撮らないでしょ?それと一緒だよ」
玲王「いや、お前さっきから何言って…」
凪「だからレオがずっと一緒にいてくれないなら、いつまでも俺の中のレオは、いついなくなるか、触れなくなるか分かんない存在で…」
ホテルのような吹き抜けの院内のロビーで騒ぎ始めた190cmに、次第に周囲の視線が集まり始める - 63スレ主24/05/21(火) 22:24:09
ザワザワ…
玲王「ちょ、ここ病院だから静かにしろって」
凪「約束守られなくなるのも怖いし、でもそんなこと考え始めたら余計に次はないかも知れないって思って、俺だけのものにしたくなって、危ないのも分かってたけど、リレーの時、先にゴールして約束守らせるためにレオを捕まえようとして…」
玲王「分かったから、凪、ストップ…!」
ヒートアップし始めた凪の口を手で塞ごうとした玲王の手首を凪が掴み、その顔を真正面から見据えた
凪「このままじゃ俺、おかしくなるって、レオのこと傷つけちゃうって、そう思ったから…だからきっと、レオのことを、忘れちゃってたんだと思う」
玲王「…」
まさかとは思っていたけれど
本当にそんなトンデモ理論で凪は自分に関する記憶だけを失っていたと言うのか - 64スレ主24/05/21(火) 22:26:50
普段は顔にも言葉にもほとんど自分の気持ちを出さない凪が、こんな一気に思いを発露させたことに、その熱量に、玲王は驚き戸惑うしかなかった
玲王「おま…ちょっと待てよ、そんないきなり色々言われたって…」
付き合っているし、恋人で、でも結婚はまだ出来る年じゃなくて
じゃあこれ以上、凪は自分に何を求めているのか
玲王「俺も、お前と同じあの刑務所に…住めってこと?」
凪「レオといたら、俺はどこでも天国だよ」
玲王「…じゃあ、凪の隣の部屋が空いてるか今からばぁやに確認してもらって…」
凪の住むあの建物のセキュリティはどうだっただろうか
たしかオートロックさえ無かった気がする
自分を警護するためにばぁやの住む部屋も用意する必要があるとなると、あの学生寮を丸ごと買い上げてセキュリティを強化した方が色々と話が早いだろうか - 65スレ主24/05/21(火) 22:31:39
凪の願いを叶えるべく玲王があれこれと試算している途中で、凪が口を開いた
凪「…隣になんて住まなくてもいい。それより、レオが一生忘れられないような思い出をお前の中に刻み込みたい」
玲王「お、俺の中に刻み込むって…お前いちいち表現がこえーよ。何?」
刻み込むとは、刃物で切り付けられたりするのだろうか
手首を握られたまま構えて身を固くする玲王の瞳を見て凪が告げる
凪「次こそ本当に約束して?クリスマスイブの夜、俺と最後までセッ◯スするって」
おーっと、凪くん…
大胆にも病院のロビーど真ん中でオブラートに包まず直球ストレートで言ったぁ…!(これが若さか)
これにはさすがの御曹司もボケでは返せられまい
とんでもない約束取り付けられそうですが
御曹司、もちろん良いですよね?恋人同士だから!
玲王の回答を下3レスから🎲 - 66二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 22:36:13
あぁ凪約束な…。(優しい微笑み)
- 67二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 22:38:51
耳元でイブの夜だけでいいの?って囁く
- 68二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 22:41:27
こ、こんな所で何言い出すんだよ!!(顔真っ赤)
……優しくしろよ(凪にだけ聞こえるぐらいの小声) - 69二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 22:41:44
…うんって顔を真っ赤にさせて答える
- 70二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 07:38:31
スレ主のSS本当読みやすいし引き込まれる
文章も絵も上手いスレ主凄い好き✨ - 71スレ主24/05/22(水) 16:47:31
- 72スレ主24/05/22(水) 22:03:44
玲王「こ、こんな所で何言い出すんだよ!!」
ここは御影家お抱えの医師もいる都内屈指の高級私立病院である
メディアに取り沙汰される有名人や財界人も数多く利用しており、彼らの治療内容が漏れないようプライバシーは厳重に管理されている
玲王「(俺のバカ…これじゃVIPルームの意味がねーじゃん…!)」
顔を真っ赤にした玲王は、一般の患者もいるロビーで凪のトラウマを聞き出した己の行動を後悔していた
凪は衆人環視の中だろうといつもお構いなしで自分のエゴを通してくる
この状況は、凪のそうした性格を理解っていながら、大事な話を人目のある場所で始めてしまった自分の落ち度だ - 73スレ主24/05/22(水) 22:07:53
玲王「こんな場所で…(話すん)…じゃなかった」
凪「え?」
ババババァァーーン!!
〜〜♪
凪「?」
玲王の声が途切れてよく聞こえない
病院のロビーのど真ん中にある何やら高そうなグランドピアノで、ピアニストが『運命』を弾き始めた
年末に向けてベートーヴェンの練習であろうか
凪「ごめん、何?よく聞こえなかった」
玲王「いや、だから、俺が…(悪か)…ったんだよ」
凪「え?」
ピアノの音色は無駄に広い吹き抜けのホールを伝って、ロビー全体に響き渡る - 74スレ主24/05/22(水) 22:09:54
凪「っ、レオ、ここじゃよく聞こえない。外に出よ」
凪は玲王と落ち着いて話すため、一旦屋外に出ようと後ろから玲王の肩を押す
玲王「やだ」
凪「え?」
玲王「(大事な話を)するなら、もっと、人のいないとこがいい」
凪「するって…何の話?」
玲王「その…さっきの(話の続き)、だよ…」
凪「え!?(セッ◯ス!?)」
玲王「(つーか…最後までセッ◯スってどういう意味だ??)」
セッ◯スの意味は分かっていても、男同士のやり方を知らない玲王は凪の言う「最後まで」が何のことかよく分かっていない
玲王「それってさ、イブじゃなきゃ…ダメなのか?」 - 75スレ主24/05/22(水) 22:11:52
よく分からないが、七五三や節分のようにするべき時季が決まっているのだろうか
一つ大人の階段を昇ったはずの玲王だったが、またしても性知識に関するクソボケ度が発動してしまった
凪「え…だって、フツー付き合い始めた恋人同士が初めてするのって、イブの夜じゃないの?」
そしてこの男はこの男で、とんでもないロマンチストであった
しかしそれも致し方あるまい
宇宙一大好きな人との初めてのHである
最高に忘れられないロマンティックな夜を、自分と玲王の記憶にしっかりと刻み込みたいのだ
玲王「いや、(お前の辛い出来事を解決するんなら)…もっと早い方が良いんじゃねぇの?って、思ってさ」
凪「もっと、早い方が…?」
ゴクリ、と凪は喉を鳴らす - 76スレ主24/05/22(水) 22:16:35
元より凪の目に入っていなかった周囲の視線は遥か彼方へと消え去り、目の前にいる玲王と、まるで自分達の『運命』を盛り上げるためのピアノの旋律しかその場にないかのように感じられていた
凪「それって、レオも、もっと早く俺と(最後までセッ◯ス)したいって思ってくれてるってこと?」
玲王「(辛い出来事の解決、だよな)うん。俺が力になれるなら」
最後までセッ◯スがどんな内容かは知らないが、おそらく記憶喪失中の凪と風呂場でしたアレ(=触り合いっこ)のことだろう、と玲王は踏んでいた
玲王「(そういや凪とディ◯ニー泊まった時も、俺の知らないこと教えるとか言って変なトコ触ったり、口に指突っ込んで石けんの泡舐めさせてきたり、コイツめちゃくちゃして来たよな…)」
ここで玲王は、ある仮説にたどり着く - 77スレ主24/05/22(水) 22:19:35
玲王「(わかった…コイツきっと、最後までやり方知らねーんだ…)」
ふっ、と玲王が柔らかい微笑みを見せる
玲王「(ったく、しょーがねぇなぁ凪は赤ちゃんだから。俺がリードしてやらなきゃな!)」
凪「じゃあ、今から…する?」
まさかのチャンス到来に胸がドキドキしている凪は、玲王のその微笑みさえ合意の合図だと受け取った
イブにする話はどこへ行ってしまったのか
玲王「……優しくしろよ」
そして玲王は、凪にだけ聞こえるぐらいの小声でそう告げたのだった
お前ら、大事故になっても知らんぞ
さて二人はどこでセッセを始めた?
その場所を下3レスから🎲 - 78二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 22:21:40
玲王の部屋!
- 79二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 22:21:50
凪の家
- 80二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 22:23:39
ホテル🏩
- 81二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 22:24:01
お高めのロマンチックなラブホテル
- 82二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 22:29:30
タキシードぬい可愛い!引き出物が届いたら完全に結婚式だね💐
- 83スレ主24/05/22(水) 22:43:28
- 84二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 22:49:35
いいですねぇ!!
- 85二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 01:29:40
追いついた!スレ主のss本当に好き
- 86二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 08:25:22
ヤバいな
顔の筋肉が緩みまくってる - 87スレ主24/05/23(木) 18:51:39
【◯◯の日】
初夏を思わせる陽射しの差し込む放課後の廊下
凪と玲王の二人は売店で買ったアイスを、窓辺にもたれながら食べていた
凪「レオー。コーヒー味のパピコっておいしーの?」
玲王「なんだよ、お前食べたことねーの?ほら一口やるよ」
横を向いた玲王が、ちゅっと音を立てて凪に口付ける
玲王「どう、おいし?」
凪「…わかんない」
咄嗟のことに、凪はアイスの味よりも玲王に釘付けになっていた
凪「え、なんでチュー?」
玲王「今日がなんの日か知らねーの?」
二人がしたキスの味に、この日新たな一ページが加わったのはここだけの秘密———♡
今日はキスの日と聞いて…!
このビッグウェーブに乗りたかった🌊(はよ続き書け)
毎日あっちぃね&白宝夏服見たいよね、という願望でした。え?明日も記念日!? - 88二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 21:28:46
夏服だー!
キスする凪玲だー!
スレ主ありがとう!! - 89二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 02:16:54
白宝夏服見たい!!
素敵なSSとイラストありがとうスレ主 - 90二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 11:04:35
ほしゅ
- 91二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 14:09:43
今日は原宿記念日だよー
2人は月日を重ねるたびに記念日がどんどん増えていくと思うと愛おしいね - 92スレ主24/05/24(金) 22:53:27
玲王「えーっと…とにかく、ゆっくり落ち着けるところに移動しなきゃな」
凪「そうだね…静かで、二人きりになれるとこがいいな」
未だかつて、こんなに玲王とスムーズに話が進んだことがあっただろうか
凪は信じられないような気持ちのまま、玲王と病院の外へ出る
ハロウィンが終わった後の街はすでにクリスマス一色に変わっており、イルミネーションをまとった街路樹たちがキラキラと輝いていた
凪「どこがいいかな。ら、(ラブ)ホテルとか…?」
玲王「ホテルぅ?(話するだけなのに?)いや、明日も学校だし、俺んちで良くね」
凪「レ、レオんちで?」
凪「(やっぱ、今日のレオ大胆…)」
以前、初めては自分の家が良い、とか言っていた気がする
たしかに玲王の家は、その辺の五つ星ホテルより眺めも設備も最高級のものに違いなかった - 93スレ主24/05/24(金) 22:57:41
凪「じゃあ…今日もお泊まりしていいの?」
玲王「いや、泊まるほどのことじゃねーだろ(話し合いするだけなんだから)」
そう、玲王はまさか今日凪とセッ◯スするとは微塵も考えていない
まずは凪とゆっくり話し合って、辛い出来事の解決策=イブに最後までセッ◯スに向け、知見が浅い二人でどのようにそのプロジェクトを成功に導くかを話し合うだけのつもりだったのだ
玲王「…でも、もしお前が俺にたくさん(話を)したいことがあるって言うんなら、寝ずに最後まで付き合ってやるよ」
凪「っ、レオ…!」
ずっと待ち望んでいた玲王のその言葉に、凪の瞳は輝きを増す
それはイルミネーションの灯りがその瞳に映り込んだからではない、凪自身から放たれた光によるものだった - 94スレ主24/05/24(金) 23:05:36
凪「約束だよ…レオ。今日は最後まで寝かさないから」
玲王「ぷはっ!お前、どんだけ俺と(話を)したいことあんだよ?」
熱のこもった凪の言葉に、玲王は破顔してその背中をバシバシと強めに叩く
玲王「…でもさ、悪かったな。パートナーなのに、そんな抱え込んでること今まで気付いてやれなくて」
そう言って少し落ち込んだ様子の玲王を見た凪は、その白い頭をぶんぶんと大きく横に振った
凪「そんなの、全然いいよ。こうして俺の(セッ◯スしたい)気持ちをレオが分かってくれたんなら…なんかもう、感動して泣きそうだし」
玲王「ハハ、凪は大げさだな…ほら、ばぁや着いたって。外寒ぃし早く車乗ろ?」
凪「うん」
こうして、宇宙一幸せな気分に浸っている男は、玲王に手を引かれてリムジンへと乗り込んだ
その甘い期待がお約束のように打ち砕かれるとも知らずに - 95スレ主24/05/24(金) 23:09:41
in 御影邸
凪「おじゃましますパパさん」
玲王父「また来たのか、お前は…!」
今日という今日は、もう許さん
仕事の疲れを癒す安息の場所である自宅に、息子&プリン泥棒がいるこの生活に、玲王の父親はもう我慢の限界が来ていた
玲王父「玲王、誠士郎くんを看病する約束の48時間はもう過ぎただろう。どうしてまた連れて来ているんだ?」
まさか本当にこの男をここに永住させる気なのか、と玲王の父親は気が気ではなかった
真に危険なのはサッカーではなく、まさかそのパートナー凪誠士郎だったとは
玲王「違うんだよ父さん。実は今日病院に再検査に行ったら、凪の記憶喪失の原因は俺かも知れない、って先生に言われて」
玲王父「…原因がお前に?信じられないな。誠士郎君に騙されているんじゃないのか?」 - 96スレ主24/05/24(金) 23:12:23
記憶喪失による48時間密着・看病の次は、その原因が玲王にあるとは
そんなのあまりにも凪誠士郎にとって都合が良過ぎないか
そう玲王の父親が訝しがるのも致し方ない
玲王「違う。凪はそんなことするようなやつじゃないよ」
玲王父「…」
凪『凪誠士郎です。レオのパートナーで宝物です』
凪『おっさんさぁ、玲王の前でよくこんなコトできんね』
凪が見せた、あの二重人格のような態度の違い
あんなことが可能なら、純粋な息子を騙すくらいのことをやってのけてもおかしくはないだろう
玲王父「(やはり、これはマインドコントロールというやつなのか…)」 - 97スレ主24/05/24(金) 23:16:58
玲王父「分かった。もう、お前の好きにしなさい」
玲王「父さん…!」
父親からの許しが出たと思った玲王の表情は、緊張から解かれ柔らかく綻ぶ
玲王父「その代わり、玲王。俺には俺の考えがあるからな」
玲王「?」
意味深な言葉だけを残して、玲王の父親は去って行った
凪「あ、パパさん。レオのカレンダーの件…行っちゃった」
玲王のメイド服カレンダーはどうしても欲しい
でも、今はそれどころではない
なぜなら、今から本物の玲王と一生涯忘れられないような大切な想い出をつくるのだから
凪の期待と胸の鼓動は、自然と高まっていく - 98スレ主24/05/24(金) 23:26:03
玲王「親父、どうしたんだろ…まぁいいや。早く部屋行こーぜ」
凪「うん…」
凪「(今日のレオ、本当にスゲー積極的…)」
いつもなら凪の方からグイグイとがっつき過ぎて玲王を怖がらせてしまうくらいなのに
セッ◯ス本番を前にして、緊張するどころか普段と変わらない様子の玲王を見た凪は不思議に思う
凪「(お医者さんから俺の愛の大きさについて話してもらったし…レオがちゃんとそれを受け取ってくれた、ってことだよね)」
凪「あ、お風呂は?」
玲王「風呂?なんで?(話すだけで?)」
凪「え?気になんないの?」
玲王「(外から帰ったからか?)俺は気にしねぇけど。まー、入った方が落ち着くんなら入っとくか」
二人は簡単な食事を済ませた後、別々に風呂に入った - 99スレ主24/05/24(金) 23:39:31
in 玲王の部屋
玲王「もぉー、お前パジャマまで着て泊まる気満々じゃん」
先に風呂から上がっていた玲王は、凪がリラックスして話せるようにと室内の調光を暗くし、アロマを焚いてヒーリングミュージックをかけ、温かいレモンのハーブティーまで入れて待っていた
玲王「紅茶だとカフェイン入ってて寝らんなくなりそうだからさ、今日はハーブティーにしてみた」
凪「…今日はむしろ、寝なくてもいいんだけど」
玲王「ん?なんか言ったか?」
凪「ううん、何でもない」
凪「(どうしよう。凄いムード作られてるんだけど…え?抱くの俺の方だよね?)」
「さぁ、やりましょう」と言わんばかりの雰囲気に、いつものように主導権を握る予定だった凪は少し気後れする
それも仕方ない、なぜなら彼もまだDTなのである - 100スレ主24/05/24(金) 23:52:28
凪「(レオ、乗り気だなー…嬉しいけど。これなら風呂場で一発抜いて来なくても良かったかな)」
玲王「?」
凪の緊張をほぐすように微笑みかける玲王のその余裕の表情は、これから初めてのセッ◯スを迎える人のようにはとても見えなかった
凪「…もしかして、レオもお風呂で抜いて来たの?」
玲王「(風呂で抜く?栓のこと?)え、まだ抜いてねぇけど…お前さっき風呂入ってたし、お前が抜いたんじゃねぇの?」
凪「え、(風呂でソロプレイしたの)何で分かったの…?」
玲王「そりゃ分かるだろ。抜いてくれたんだ?気ぃ利くじゃん、ありがとな」
凪「(お、お礼言われちゃった…)」
玲王はオ◯ニーすらしたことがないと言っていた
先程から余裕そうに見えていたけど、それはきっとこれから何をするか知らないからだ
玲王が変わらず純粋培養な御曹司のままだったことに、凪は安堵する
そして、その初めてを今から自分が全て征服していくことに、凪は得も言われぬような緊張と高揚感に包まれていく - 101スレ主24/05/25(土) 00:10:42
- 102二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 10:44:16
うわーすごいハラハラする!
しかしスレ主アンジャッシュ会話上手過ぎるw - 103スレ主24/05/25(土) 20:00:51
凪「レオ…経験ないはずなのに、凄い落ち着いて見えたからびっくりしちゃった」
玲王「え?(話し合いの)経験?」
二人の思い違いは、坂を転がるように止まらない
玲王「そりゃ、こんな落ち着いたとこで(話し合い)するの初めてだけど…俺が慌ててたら、お前の(辛かった)ことちゃんと受け止めてやれねぇだろ?」
凪「…そっか。今日は、俺の全部受け止めてくれるの?」
玲王「おう!だから、遠慮しなくてもいいぞ」
ソファーに座った玲王が、ニカッといつもの無防備な笑顔を凪に見せる
凪「ありがと。じゃ、ベッド行こっか…」
玲王の手を取った凪はそのまま玲王を寝室へと連れて行こうとした
玲王「え、なんで?」
凪「?だって…今からするんでしょ?(セッ◯ス)」
玲王「(話し合いを、ベッドで?)いや、風呂も入ったし、このまま布団入ったら寝ちまうって」
凪「大丈夫。寝かさないから」
玲王「そっか?せっかくこっちの部屋で(話しやすい)雰囲気作ったんだけど…」 - 104スレ主24/05/25(土) 20:05:11
ためらう様子の玲王を見た凪は顎に手をやり、少しして合点がいったような顔をする
凪「ああ、なるほど。そーいうコト」
玲王「?」
凪「(わかった。多分レオはソファーで盛り上がってからベッドに移動したいタイプなんだ)」
かけ違い、すれ違い、まるで噛み合わない二人
しかし時に謎の連携を見せることにより、さらにその業は深まっていく
玲王「ほら、まぁーとりあえず、俺の隣に座れよ」
凪「オーケーBOSS」
ポンポンとソファーの座面を叩く玲王に言われるがまま、凪はそこに座って玲王の方へと正面を向けた
凪「俺、レオを飽きさせないように、最後まで(セッ◯ス)頑張るからね」
玲王「ハハ。俺もちゃんとお前が満足するまで(話に)付き合うから、そんな意気込まなくても大丈夫だよ」 - 105スレ主24/05/25(土) 20:08:20
玲王からの心地良い言葉は、渇いていた凪の心にぬるま湯のようにじんわりと染み渡っていく
しかし、いつもここで我を忘れて事を急いてしまうからチャンスを逃すのだ
風呂場で一発抜いて来た凪はいつもに比べて落ち着きを見せていた
やはり何事も場数と実践あるのみである
凪「スゥッ、フゥーッ……」
凪は昂る気分を落ち着かせようと、深呼吸をした
玲王「(お、凪のやつ良い感じにリラックスしてきてんなー)」
凪「…ヨシ。じゃあ最初はお互い緊張しちゃうだろうから、まずはハグからしよっか?」
凪が玲王に向けて両手を広げて見せる - 106スレ主24/05/25(土) 20:13:49
なるべく玲王を怖がらせたりしないよう落ち着いて段階を踏むことにしたのだ
えらい、えらいぞ凪誠士郎
玲王「ハグ?…ああ、たしかにいきなり(話すの)はちょっと緊張するもんな。いいぜ、しよ?」
玲王からハグのオッケーをもらった凪は、玲王の腕を掴んで互いの胸がくっつく程に引き寄せ、背中に手を回し、そっと優しく抱きしめた
凪「…レオの匂いする」
玲王「俺の?って、お前も同じシャンプーだろ」
凪「ううん、違う。超良い匂いする…レオは?俺とハグしてんの、落ち着く?」
玲王「お、おう…??」
玲王「(なんで話を聞く側の俺が落ち着かされてんだ…?)」
凪の言動に疑問を抱いた玲王だったが、たしかに話を聞く側の自分に力が入っていては凪を緊張させてしまうかも知れない - 107スレ主24/05/25(土) 20:36:32
互いの匂いや、温度を知るための程良いスキンシップ
恋人同士なら、大事な話し合いの時にこれくらいのことをするのは普通なのかも知れない、と玲王は一人で結論を導き出して納得した
玲王「(なるほどな)」
それならば自分からも凪にスキンシップをしようと、玲王も凪の背中に手を回して優しくさする
凪「…レオ、俺と(セッ◯ス)するために良いムード作って待ってくれてたの?」
玲王「ああ、まぁな。少しでも凪がリラックスして(話が)出来るように、って思って…急ごしらえだけど」
これがお互いにリラックスして建設的な話し合いをするためのベストな方法なのかと、玲王はさらに強く凪を抱きしめる
本物の凪の匂いと温度
玲王だって、やっぱり凪と一緒にいて落ち着くのは違いなかった - 108スレ主24/05/25(土) 20:42:06
凪「…そっか、嬉しい。でもレオのこと抱きしめてるのが一番落ち着くかも」
玲王「うん…俺も。だから、凪が好きなだけこうしてていいよ」
玲王からも抱きしめてくれて、自分のことをハグするのが落ち着くと言ってもらえて、好きなだけハグしても良くて、まるで夢の中みたいな心地良さだった
凪「良かった。レオが緊張してたら最後まで出来ないと思ってたけど…そんなことなさそうだね」
玲王「(最後まで出来ない?話を?)うん、俺は大丈夫…あ、でも変に力入り過ぎちゃってるかも」
凪「大丈夫、大丈夫。きっとみんな最初はそんなもんでしょ」
玲王「そっか。俺、こーいう(話し合いする)の初めてでよく分かんねぇから、凪が(話を)しやすいように、好きにしてくれていいからな」
凪「…ほんとにいいの?」 - 109スレ主24/05/25(土) 20:45:40
玲王「?いいよ」
凪「わかった」
最後までの合意をもらえたと思った凪は、玲王の頬に手を添えて軽く触れるようなキスをする
玲王「ん?(…なんでキス?これもリラックス法の一つなのか?)」
突然のキスに少し驚いた玲王だったが、これも新手のリラックス法なのかと一旦は納得しかける
しかし、触れるだけだったキスが、凪が舌で唇をなぞり始め、堰を切ったように玲王の唇を喰み、開いたその隙間から口内に舌が入れられたところでようやく玲王は異変に気付く
玲王「ちょっ…んっ?むっ、ふぁっ!?」 - 110スレ主24/05/25(土) 20:52:06
度を超えた凪のキスに玲王の口からは思わず情けない声が漏れてしまうが、それでも凪は止まらない
玲王「ッ…ぷはっ、おまっ…!いつになったら話すんだよっ!?」
凪の肩を掴んで無理矢理その身体を引き剥がした玲王は、荒くなった呼吸を整えるようにしながら口元を手の甲で押さえて抗議する
凪「ごめん。やっぱ…優しくすんのとか、ムリかも」
玲王「無理って、それ、どーいうコトだよ?」
出来る限り凪が話しやすいムードを作ったつもりだったのに
まだちゃんと話し合う気にすらならなかったのかと、玲王は凪に頼ってもらえない自身の至らなさを省みた - 111スレ主24/05/25(土) 21:01:00
玲王「これでもまだ、話す気になんねぇの…?」
凪「…そうだね、全然足りない。朝まで離せそうにないかな」
玲王「…っ」
玲王を怖がらせないように、出来る限り優しくしようと凪は心に決めていた
でも、いざ目の前で本物の玲王を見たら
好きにしてくれていいと言われてしまったら
もう理性を保ち続けるのも限界だった
しかしそれは、当たり前のことだと思う
こんな本能的な行為は本来衝動的なもので、何が正解かなんか決まってなくて
教科書通りじゃなく、ただ目の前の大好きな人の全てを自分のモノにしたいというエゴから生まれる行為なのだ
凪「レオ…大好きだよ。それはホントだから、信じて」 - 112スレ主24/05/25(土) 21:06:04
玲王「!」
突如急転した玲王の視界には、天井と自分を見下ろす凪の顔が広がっていた
いつの間にかソファーの上に押し倒されてしまっていたのだ
玲王「何してンの…?お前」
凪「何って、ナニでしょ。今日はこのために来たんだから」
玲王「は?」
凪は玲王のパジャマの上着を脱がせようと、裾から手を差し込む
室内の温度は調節されているが、冷たい空気にさらされた玲王の腹部には鳥肌が立った
玲王「ちょっ、ふざけんなっ!お前がイブの夜に最後までしてぇっつーから、それに向けて話し合いしようって…」
凪「話し合い?そんなの、実際にヤッてみた方が早いじゃん」 - 113スレ主(※微エロ)24/05/25(土) 21:10:14
玲王の肌の感触を確かめるように這っていた凪の手はそのまま胸元まで辿り着き、その親指で胸の突起の表面を柔らかく撫でられただけで玲王は腰が浮いた
玲王「ッぅ、待っ、て、」
凪「なんで?するんでしょ。また嫌がんの?」
玲王「じゃなく、て……あッ」
玲王の口から否定の言葉を紡がせないよう、凪は突起を弄る親指の力をわざと強めながら玲王の性感を追い詰めていく
凪「レオから言ったんじゃん。病院の時、するならイブよりもっと早い方が良い、って」
玲王『それってさ、イブじゃなきゃ…ダメなのか?』
玲王『いや…もっと早い方が良いんじゃねぇの?って、思ってさ』
玲王「…あ」
確かにそう取られてもおかしくない言い方をしてしまったが、勿論そんな意味で言ったのではない - 114スレ主24/05/25(土) 21:15:40
玲王「ふっ…」
荒くなる呼吸を堪えながら、玲王は考える
二人の思い違いが原因とはいえ、ここでまた凪を拒否してしまえば再び玲王に約束を反故にされた、と凪にショックを与えてしまう
しかし、この服の下には記憶喪失中の凪につけられた痕が未だ残っている
それを見てしまった凪がショックを受けるのは明白だった
玲王「(どうしよう…)」
玲王「なぁっ、するなら、せめて電気消せよ」
凪「やだ。俺、シてる時のレオのこと全部見たい」
玲王「(このッ…!)」
話し合いの雰囲気作りのために調光を絞っている室内は、普段の明るさよりも幾分薄暗い
もしかしたら身体に付いた痕は見えないかも知れないし、見えるかも知れない
これ以上凪にショックを与えるわけにはいかないと考える玲王は、このまま行為を進めさせた?
それとも、凪に痕を見られないようどうにかした?
玲王のとった行動を下3レスから🎲 - 115二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 22:05:03
電気消してくれなきゃ嫌だと粘る
- 116二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 22:09:54
正直に今日は話し合いをしたいと思ってた事を伝える
勘違いさせてごめんのハグとちゅーもする - 117二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 02:46:14
今日するつもりじゃなかった(話し合いだけするつもりだった)からまだ心の準備ができてないと素直に伝えて別の日に改めたい、今日はちゅーだけか添い寝だけにしてほしいとお願いしてみる
- 118二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 11:37:22
ほしゅ
- 119二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 12:01:16
どうなる…!?
どうなる…!? - 120スレ主24/05/26(日) 12:02:42
- 121スレ主24/05/26(日) 12:57:26
玲王「電気消してくれなきゃ嫌だ」
珍しく玲王が駄々をこねて粘った
宝物の凪の言うことなら大抵のことは受け入れる玲王なのに、どうしてか部屋の明かりくらいでここまで抵抗を見せる玲王に、凪は昨日記憶が戻ってからの違和感を膨らませる
凪「電気って…そりゃ消すのは得意だけど、意味ある?今までだってシャワーとかでレオの裸は何回も見てるし、そんなに俺に見られんのが恥ずかしい?」
SとかMとか、どっちだとか言う猥談をクラスの奴がよくしてるのは知ってる
そんなの、自分がどっちかなんて分かるわけないと思っていたし、どちらでもないと感じていた
でも、ソファーの上で大した抵抗もせず恥ずかしそうに眉を寄せて困った顔を見せる玲王を見て、自分の中の知らなかった嗜虐心と感情に気付く - 122スレ主24/05/26(日) 12:59:00
痛いことはしたくない
でも泣かせたい、自分にしか見せないようなあられもない姿を見せて欲しい、辱めたい
自分の脚の間にいる玲王が、学園の王子様が
他に誰も入れたことのない部屋で自分にしか見せない無防備な姿を晒している
これだけで凪にとっては征服欲と独占欲を満たすのには十分だった
凪「ねぇ、絶対一回じゃ入んないよ」
玲王「何が…?」
凪は意味の分かっていなさそうな玲王の手を取り、自身の昂りに触れさせる
玲王「(うわ、硬った…)」
布越しに触っているだけなのに、玲王はその質量と硬さに驚く - 123スレ主24/05/26(日) 13:00:34
玲王「(いや、前も直接触った…んだよな、俺)」
記憶喪失中の凪としたあの行為が思い出されて、玲王は赤面したまま顔を横に背けた
その際に、顔の上に散らばった玲王の前髪を手櫛で梳かすようにして凪が優しく頭を撫でる
凪「俺の、きっとここまで挿入るから…イブまでの間にちょっとずつ慣らさないとキツいでしょ」
玲王の衣服の中に入れたままだったもう片方の手をツーッと胸から下へとずらし、凪は人差し指で玲王の腹部の中心を指した
玲王「入る?入るって…何が?」
知らないことをされるのが怖い
分からないことを、自分の知らないペースで進められて、声も出せずに翻弄されるのが怖い
玲王「なぁ、ちゃんと何するか教えてよ…」
凪「今度こそほんとに、最後まで知りたい?」
凪くん、玲王は実践じゃなくまず口頭で聞きたいんだと思うけど
玲王の返事を下3レスから🎲 - 124二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 13:13:50
知りたい…って小さい声で言う
- 125二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 13:38:20
知らない事をされるのが怖い
ちゃんと教えて - 126二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 15:42:35
>125
- 127二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 17:19:36
知りたい。ちゃんと教えてほしい
- 128二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 21:58:19
どれ当たっても知りたいになるね
- 129二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:23:06
流行りのやつの凪玲可愛い!玲王不服そうでもっとむにむにしたい
- 130二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 08:44:38
ここまで入るって言ってお腹触るのめちゃくちゃ好きです!!ありがとう…
- 131スレ主24/05/27(月) 18:06:40
うーん、この知りたがり屋さんめっ
さすがは趣味:『学ぶこと、自分を高めること』
な意識高い男、御影玲王
dice1d3=3 (3)
近くの劇場から凪玲の等身大パネルが無くなってはや1週間と幾日…
落ち込んでいたところ友人から『等身大マルチクロス』なるガチャがあると聞き行ってきました
早々に等身大玲王が来てくれたものの、一向に等身大凪が来ず
何度もガチャが詰まる中、お店のお姉さんに応援され、絵心さん似の社員さんも出てきたり、途中國神推しの方が出した通常凪と國神きんにくんを交換しつつ…ようやく等身大凪に出逢えました😭
残数読めないフラットガチャは魔境
🐨のマーチも注文したし財布のライフは0よ💸
いいよねー 物差し当てるのとかも聞いてちょっと2人にやらせてみたい📏
- 132二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 21:01:03
絵心さん似の社員さん気になり過ぎて草
てかこれ等身大なんだ迫力あって良いね! - 133スレ主24/05/27(月) 23:57:03
玲王「知りたい。ちゃんと教えてほしい」
玲王はその強い目力でしっかりと凪の目を見つめてそう言った
高層階のためカーテンが引かれていない窓から、夜景の煌めく明かりだけが室内を照らす
目が慣れてくると絞ったはずの照明もこんなに明るかったか、と錯覚するほどだった
知りたい
知らないのが怖い
何だって学ぶことや自分を高めることは好きだし得意なのだ
やれば何でも出来るこの超優秀・エリート御影玲王の辞書に不可能の文字などない - 134スレ主24/05/28(火) 00:02:21
凪「…いざ教えるとなると、緊張するね」
先程までの勢いはどこへやら
部屋の薄暗さに目が慣れてきたのは凪も同じで、夜景の明かりに照らされた玲王の宝石のような瞳が組み伏せた自分の下でキラキラと輝く
こんな綺麗な瞳をした純粋培養の御曹司に、何も知らないのを良いことに今から無体を働くなんて許されるだろうか
凪「レオの顔、よく見える…ベッド行く?このままここでする?」
本懐を遂げるまであと少し
凪は暴れ出しそうになるキモチをどうにか抑えながら、出来るだけ優しく声をかけるようにした
しかし、面倒臭がり屋のこの男がここまでの配慮を見せることの凄さが肝心の玲王には伝わっていない - 135スレ主24/05/28(火) 00:05:37
玲王「緊張…してンの?」
凪「するでしょ、そりゃ。言わせないでよ」
玲王「ハハ…無理すんなよ」
凪「え?」
玲王「さっきから、知りたいとか教えるとか俺に言ってるけどさ。お前…最後までのやり方知らねーだろ?」
凪「は?」
玲王から突拍子もないことを言われるのは、いつまで経っても慣れない
だからこそ玲王といるのは退屈しないのだけれど今はさすがに冗談など言える雰囲気じゃないことは、玲王だって分かるはずだ
凪「えっと…それ、どーゆー意味?」
玲王「俺たちはお互いに対等なパートナーなんだからさ、凪だけが頑張らなくてもいーの。だから、俺がお前に教えてやるよ」
最後までのやり方を勘違いしたままの玲王
調子乗っちゃ痛い目見るって…!
でも、せっかくなら自信ありそうな玲王から教えてもらう?自分でしたい?どっち?
凪の返事を下3レスから🎲 - 136二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 00:43:00
…じゃあ、教えてもらおっかな。玲王せんせー
- 137二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 00:58:06
いや、初めては俺に任せてほしい。教えてもらうのは…また今度やってもらいたいな
- 138二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 08:48:20
お、お、おねがいします!!(童貞)
- 139二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 08:49:22
教えてもらってもいいけど…最後ってどこまでなのか玲王、知ってるの?ちゃんと合ってるかわかんないから説明してみてー
- 140スレ主24/05/28(火) 09:14:33
- 141二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 09:31:47
断った!!
- 142二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 20:17:16
主導権握りたいよね…どうなるのかな…
- 143二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 22:34:34
主導権は譲れない凪氏
- 144二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 09:29:59
保守!
- 145二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 20:36:44
- 146スレ主24/05/30(木) 00:23:51
凪「いや、初めては俺に任せてほしい」
凪の主張は当然だ
普段の生活で世話を焼いてもらう時は、考えるのが面倒臭いから玲王が主導権を握ることはむしろ助かっている
このままずっと永遠に甘やかして欲しい
でも、セッ◯スは違う
男として好きな人に良いところを見せたい
好きな人を自分の手で悦ばせたいし、その時の可愛い顔を見たくない男なんてきっといない
何も知らなさそうな玲王が「教えてやる」と言ったのが少し気にかかるが、とにかくこのチャンスを逃すわけにはいかなかった
凪「教えてもらうのは…また今度やってもらいたいな」
今度があるのかどうかは、全て今日の出来にかかっている
玲王との初めての夜
凪誠士郎、一世一代の大仕事である - 147スレ主24/05/30(木) 00:28:49
玲王「(…ちょっと待って、この流れは、ヤバイ)」
玲王は玲王で、身体に付けられた痕を凪に見られはしないか気が気ではなかった
凪は今までの感じだと「最後まで」のやり方を知らなさそうだし、それなら自分が主導権を握った方が身体を隠しながら行為が出来る上に、凪に最後までのやり方を教えることも出来て一石二鳥だと思っていた
玲王「(いつもは面倒臭がり屋のくせに、なんでここだけこんな頑ななんだよ)」
それなのに、普段と違ってまるで主導権を譲らないエゴイストの凪に玲王は調子が狂う
凪「ほら、バンザーイ。服脱いで?」
いつもとは反対に凪が玲王のパジャマを脱がせようと裾に掛けたその手を、玲王は慌てて制するように掴んだ - 148スレ主24/05/30(木) 00:35:34
玲王「ちょちょちょ…っ!(痕見えちゃうって!)」
凪「?」
急に慌てふためく玲王に、凪は首を傾げる
玲王「あ、なぁ…やっぱ場所変えね?ここじゃヤダ」
凪「え…」
さっきから、ベッドには行かない、電気を消せ、ここじゃヤダ
じゃあこの御曹司はどこなら良いというのか
玲王に自分勝手なところがあるのは知っているが、あまりにも度が過ぎている
はぐらかすような態度を取られ続けた凪は、もしかして玲王は自分を揶揄っているのだろうかと疑心暗鬼に陥った
凪「…あとで、ベッド行こ」
玲王の言うことを全部聞いていたら、イブの夜を超えてもいつまで経っても最後まで出来る気がしない
知らないコトだから怖いだけで、きっと気持ちは後からついてくるはずだ - 149スレ主24/05/30(木) 00:42:00
多少強引にでも事を進めてしまおうと考えた凪は、自分の手を掴んでいた玲王の手を掴み返し、そのまま玲王の身体をソファーに抑え込むようにして上から体重をかけ、抵抗出来ないようにしながら口付ける
玲王「んっぅ…はぁっ、なぁ、凪、聞けよ。やだって、嫌がることしないって言ったじゃん」
凪「…」
お互いの顔しか視界に入らないほど近くで、玲王が凪に懇願した
玲王のキラキラした瞳が不安そうに揺れるのが凪の瞳に映る
凪「俺とするのは、レオにとって嫌なことなの?」
玲王「え、別に、いやとかじゃなくて…」
捨て犬のように哀しそうな瞳をした凪の顔に玲王は弱い
思わず甘やかしてしまいそうになり、直視出来ずに目を泳がせた
玲王「…寒ぃから、服着たまんましよ?」
凪「大丈夫、エッチしてたらすぐ暑くなるから」
御曹司は着衣プレイをご所望だが、凪は断固拒否の構えであった - 150スレ主24/05/30(木) 00:49:24
ロマンチストの凪の理想の初夜はお互いに全裸がマスト
着衣プレイは2回目以降で、最初の着衣はコスプレ(主にメイド服)しか認めたくなかったのだが、そんなこだわりを玲王は知らない
じゃあ俺から先に脱ぐね、と言った凪が勢い良くパジャマのトップスを脱ぎ、バサッと衣擦れの音を立ててソファーの下にそれを投げ落とす
玲王「(…うわ)」
衣服を脱いだ凪の身体は玲王が出逢った頃とは違い鍛え上げられていて、すっかり大人の男のようになっていた
二人の初めての練習後、シャワールームでなんとなく凪の身体を見た時は、白くてフニフニのはんぺんみたいなそのお腹も可愛くて、まだまだ伸び代のある身体だと思った
それなのに、まさかその凪と自分がこんな関係になるなんてあの頃は考えもしなかった - 151スレ主24/05/30(木) 00:58:19
玲王「(どーしよ…なんか、本格的に気まずいな)」
記憶喪失の凪とはやっぱり違う
凪の身体はこれまでに何度も見ているはずなのに、今からあの頃の凪とそういう行為をするのかと思うと、緊張と居た堪れなさから玲王の心臓の鼓動は自ずと早まっていく
凪「ほら、レオも早く脱いで。それとも俺に脱がせて欲しい?」
玲王「いや、服脱ぐのは…マジで無理。恥ずい」
裸でいるのが当たり前な風呂場とは違うからだろうか
本来服を着ているべき場所で、そうした行為のためだけに服を脱ぐことが玲王には躊躇われた
もちろん今は、身体に付けられた痕を見せられないという理由もあるのだが
玲王「あ、あの、お前に体育倉庫で胸噛まれたところ、鬱血して酷くなってるからさ…あんま見られたくないんだよ」
凪「え、ごめん、そんな酷くなってんの?」
玲王「うん…まぁ…」
こう言えば、凪が自分の服を脱がそうとするのを諦めてくれると玲王は期待した - 152スレ主24/05/30(木) 01:06:03
凪「じゃあ、どうなってるか見てもいい?」
玲王「えっ!?」
しかし、それはとんだ逆効果だった
そして焦った玲王は、またしても言いたくもない否定的な言葉を凪に向かってかけてしまう
玲王「み、見なくていい!つーかどんだけ俺の体見たいんだよ」
大好きな凪と初めてする行為を前にした玲王は、不器用な照れ隠しと、凪に隠し事をしている後ろめたさから表情がうまく作れなかった
まるで嘲笑うように引きつったその微笑のせいで、凪にあらぬ誤解を与えてしまう
凪「…見たくないって、言えば満足なの?」
今の凪は、玲王と初めてのことをする緊張からただでさえキャパがいっぱいだった
その上で玲王に焦らされ続け、怖がらせないよう出来るだけ優しくしようと慣れないことを頑張り続けたその理性はもう限界を超えてしまった - 153スレ主24/05/30(木) 01:09:48
玲王の目の前まで顔を寄せていた凪は、覆い被さっていたその上体をスッと起こす
そうすると薄暗がりの室内では、少し離れただけで途端に凪の表情が分かりにくくなった
玲王「…?」
凪「誰も入れたことない自分の部屋に男呼んどいて、好きって言うくせにギリギリまで焦らしてさぁ…」
玲王「え?」
凪「さっきから何なのお前」
玲王「…凪?」
これまでに見たこともないような凪の冷ややかな視線と、途端に口調の変わったその様子に玲王が凪の顔を見上げて狼狽える
凪「ひどくされんのが好きなの?」
玲王「?」
凪「初めては大切にしたかったけど、レオがそういう態度取るんならもういいや」
玲王「ちょ、凪っ」 - 154スレ主(※無理矢理表現⚠️)24/05/30(木) 01:31:03
玲王のパジャマを捲りあげた凪が、自分が付けた胸の噛み痕を舌でなぞる
玲王「いっ、やだっ」
凪「ここ、俺に噛まれて気持ち良かったんじゃないの?俺のこと煽るのもひどくされたいからでしょ」
玲王「じゃなくてっ…やめろッ!」
玲王「(どうしよう、また変なスイッチ入ってる)」
玲王「(怖い、怖い、怖い)」
しかし、凪を止めようとこれ以上抵抗するのは逆上させてしまうような気がして、伸ばした玲王の手は何も掴まないまま自分の掌をきつく握り締めた
凪「場所、ここじゃ嫌なんだっけ」
玲王「っ、」
急に手首を掴まれソファーから乱暴に起き上がらされた玲王は、ベッドとは逆方向の夜景が映る窓へと引き摺られるようにして連れて行かれる
そして、その大きな窓ガラスに身体を押しつけられた - 155スレ主(※無理矢理表現⚠️)24/05/30(木) 01:38:20
玲王「ぅっ、つめたっ…」
高層ビル用の何層にもなっている厚いガラスとはいえ、屋外の冬の冷気は玲王の肌に沁みるように伝わってくる
玲王の顔の横に逃げられないように凪が手を置き、細い顎を掴まれ咬みつくように唇にキスをされた
そのまま服を捲られ胸の突起をガラスに押し付けるようにしながら両手で弄られると、その冷たさが刺激となって玲王の腰が揺れていく
凪「こーいうのが、好き?」
都会の無機質な街の明かりに照らされてた窓に、唇を離した二人の熱い吐息がかかり、その明かりは涙で滲むように白くぼんやりと曇った
玲王「…こんなとこ恥ずかしい、やだ」
凪「いいじゃん。俺に体見せるのが恥ずかしいんなら、恥ずかしいのに慣れなきゃね」 - 156スレ主24/05/30(木) 01:41:44
凪「このままここで、もっと恥ずかしいコトしよっか」
好き合っているのに
玲王はどれだけ自分を拒否するのか
何か理由でもあるのか
でも、その違和感の正体に今はまだ気付きたくない
玲王「なぁ、ダメだって…」
嫌だとか
ダメだとか
もうこれ以上自分を否定される言葉を、凪は聞きたくなかった
凪「もう我慢の限界だよ。早くレオの中、入らせて」
耳元でそう囁き、玲王の身体を後ろから拘束するように窓に押しつけたまま捲りあげた服の中
綺麗なはずのその背中に、自分が付けた覚えのない無数の鬱血の痕が散らばっているのが、窓から差し込む街の明かりによって映し出された - 157スレ主24/05/30(木) 01:45:18
凪『(このキラキラした成功者の景色よりも、レオは俺と2人の夢を選んだ)』
凪『(だからきっと、レオが想ってることは俺と同じだ)』
初めて玲王の家に来てこの景色を見たあの時
自分に玲王との将来を確信させてくれた煌めく東京の夜景は、凪の眼前に残酷な真実を浮かび上がらせていた
凪「…何?これ」
医師『強いストレスによって、記憶に空白の期間が生じることがある。それは自己防衛のために、思い出したくないことを脳が忘れてしまう、といったような反応かな』
凪『…てことは、俺が記憶喪失中のことを自分から忘れちゃってる、ってこと?』 - 158スレ主24/05/30(木) 01:47:11
部屋に落ちていたゴムの箱
自分の太腿の内側についていた、あの赤い痕
「教えてやる」と言った玲王の言葉
そして、先ほどからずっと頑なに玲王が服を脱がなかったその理由
それら全てが、凪の頭の中で一直線に繋がった気がした
凪「レオ、この体の痕…どうしたの?」
とうとう気付かれてしまった、玲王の身体に残る痕
下手に誤魔化したら余計に怒らせてしまいそうだ
玲王、正直に話す?
玲王の回答を下3レスから🎲 - 159二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 01:50:52
記憶喪失中のお前が付けた
素直に話そう!! - 160二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 02:53:20
記憶喪失中のお前と色々あって...ごめん
色々って濁しちゃうれおぴ - 161二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 02:57:06
お前が記憶喪失になってた時付けたんだよ
言い出せなくてごめん - 162二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 09:04:17
お願い、こじれないで!
- 163スレ主24/05/30(木) 20:02:11
- 164二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 22:17:12
メイド服着たぬいちゃん達可愛いー
- 165二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 07:59:33
- 166二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 18:55:02
ほ
- 167二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 22:01:54
ふりふりの服着た凪も玲王も可愛いよ
- 168二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 09:11:31
保守
- 169スレ主24/06/01(土) 20:15:26
玲王「どうって、それは…」
玲王「記憶喪失中のお前と色々あって…」
凪「色々…?」
その濁したような玲王の言い方に、凪は背後から最悪の想像が湧き上がってくるのを感じた
玲王「ごめん」
凪「なんで…そこで謝んの、って」
玲王『うん…だから、俺の方こそ、ごめん』
記憶喪失だった時のことで玲王から謝られるのはこれで、二回目だ
凪「…」
凪『…なんでレオが謝るの?それって、記憶喪失だった俺と、本当にほっぺにちゅーしてプリクラ撮ったってこと?』
玲王『そーだよ…』
あの時、玲王が珍しく言い淀むような歯切れの悪い言い方をしていたのは、他にもっと隠したい事があったからなのか - 170スレ主24/06/01(土) 20:23:14
凪『それに、レオ…なんか雰囲気変わった?』
玲王『え?』
凪「…なんだよ。全部、そーいうコト…」
合点がいったように、凪は玲王の肌に触れていた手を力無く下ろす
玲王「……」
凪に全てを話さないことは卑怯なことではない
そう思って玲王は自分を正当化していたのに
ずっと心の中にあった罪悪感は、昨日から変わらず自身を苦しめ続けていた
全ての真実を告げて二度と凪の腕の中に戻れなくなってしまうことが、凪の心が離れてしまうことがあんなにも恐ろしかったのに
結局隠しても隠さなくても
どちらにしても起きた事実が変わることはなかった - 171スレ主24/06/01(土) 20:24:57
玲王の背中をパジャマ越しに凪が撫でる
もう一度そこを直視する気にはなれなかった
凪「こんなに痕、付けられて…相手、俺なんだよね?どこまでさせたの」
玲王「…は?なんでそこまで言わなきゃいけねーの」
凪「…言えない、ってこと?」
どう見たって、浮気だろこんなの
恋人なら訊くのは当たり前のことだ
たとえ自分の身体であっても、自我の違う人間に一体どこまで好きに触れさせたのか
痕を見られてもまるで平気そうにしている玲王の態度に、凪は目の前にいる人物が本当にあの純粋培養の玲王本人なのかが分からなくなる
いっそ今見た全てが悪い夢であって欲しかった - 172スレ主24/06/01(土) 20:29:34
真実を玲王の口から聞き出したくて、肩を掴んで正面を自分の方へと向けさせる
凪「…ねぇ。最後までさせたのかくらい、教えてよ」
唾を飲み込む喉の動きが、ハッキリと自分で分かるくらいに緊張しながら凪はそう声に出した
玲王「最後って、」
男同士のやり方を知らない玲王は、相変わらず凪と風呂場でしたあの行為が男同士の「最後まで」だと思ったままだ
あれが最後までだと言うのなら、自分と記憶喪失中の凪がしたのがそうなのだろう
もう誤魔化したりするのは無駄だと玲王は悟っていたが、それでも凪に何と言えば良いのか分からずに再び口を噤む
玲王「…」
しかし、その無言の態度は凪にとって肯定でしかなかった - 173スレ主24/06/01(土) 20:32:24
凪「…何で黙ってんの?したんだ。俺の部屋に、ゴムの箱落ちてたもんね」
玲王「ゴム?…あー、あれ…」
たしか記憶喪失中の凪いわく、この凪がコンビニの店員に頼んで入荷してもらっていたと言うアレ
玲王「あれ、お前が注文してたやつだろ。使ってねぇよ」
凪「…使って、ない?」
それを聞いた凪は、込み上げる感情から吐きそうになり口元を押さえるが、俯いたままの玲王はそれに気付かない
もしかして、記憶喪失中の自分にゴムを使わず最後までさせたと言うのか - 174スレ主24/06/01(土) 20:33:32
凪「嘘でしょ…どこでしたの」
玲王「どこ?」
凪「気持ち良かった?」
玲王「うるせぇなぁ、もう…マジでしつけぇって」
これ以上あれこれと詰められるのが嫌で、玲王は凪の腕の中から逃れようとするが、顔の横を手で塞がれていて退路がない
凪「まさか…俺の部屋で、最後までした?」
恋人の部屋で、自分がいない間にゴムも付けずに行為に及んだのか
冷静に考えれば初めて同士
出逢ってわずか一日の短時間で記憶喪失中の自分と玲王が最後まで出来ないことに気付きそうなものだが、そんなことすら考えられないくらい凪はショックを受けていた - 175スレ主24/06/01(土) 20:35:04
玲王「…いや、お前の部屋ではしてねぇよ」
凪「俺の部屋で、は?」
玲王「あー…」
失言したと言わんばかりに目を逸らして口を手で覆う玲王のその仕草は、ほぼそれが事実だと認めたようなもので
凪の焦りと苛つきは最高潮に達する
凪「じゃあ、どこでしたんだよ!?この部屋!?ベッドの上?さっきからここも嫌、あそこも嫌って、俺としたの思い出すから嫌だったの!?」
玲王「もぉ、何なんだよ。怖いってお前…」
いい加減凪を退かせようとしたその瞬間———
玲王「ふぇっ、ぷしゅん!」
先程から薄着のまま寒空を隔てた冷たいガラスに身体を押し付けられていた玲王は、身震いして風邪を引きかけていた - 176スレ主24/06/01(土) 20:39:19
玲王「…ハァ、もうヤダ…今日はお前と話すだけのつもりだったのに何でこんななんの」
凪「話すだけって…俺じゃない奴には簡単に最後までさせといて、何それ」
玲王「は!?っ、簡単になんかさせてねぇよ!」
記憶喪失中の凪と短絡的に関係を持ってしまったかのようなその言い方に、責められっ放しの玲王も心外だと怒る
玲王「こっちだってな、記憶失くしたお前が変なコトしてきたり、わざと頭ぶつけるとか言ってくるから…」
だから、仕方なくそうなっただけ
でも、そう言って全部を記憶喪失の凪のせいにしてしまっても良いのか
結局快楽に流されて、風呂場で凪とああなってしまったのは自分のせいじゃなかったと言えるのか - 177スレ主24/06/01(土) 20:43:12
玲王「今日は、もう帰れよ。車呼ぶから」
凪「…」
これ以上一緒にいても、今はお互いに冷静さを欠いている
その状態でさらに酷い言葉を重ね合って、二人がこの部屋で過ごした大切な想い出に傷が付くのが嫌だった
玲王「俺がしつこくされんの嫌いなの…知ってんだろ」
玲王「これ以上、お前とは話したくない」
意味が分からないくらい拗れてしまった
やはり全てを正直に話した方が良かったのか
ズレた二人の歯車をなんとか元に戻したい
でも帰るように言われちゃったけど、どうしよう
過干渉はダメ?今日はもう解散か?
凪の対応を下3レスから🎲 - 178二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 21:27:37
絶対帰らないし思い出上書きしてやる状態
- 179二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 21:56:31
距離を置く。言ってくれないうえに拒絶までするならどうにもならんしめんどくさいよレオ。もう知らない
- 180二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 22:20:05
…あっそ、じゃあもういいよ
車も拒否して歩いて帰る - 181二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 22:25:10
何かを言おうとするけど言葉が出てこなくて涙がつーーって出てくる
- 182二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 22:25:59
アホほど拗れてしまった………😭
- 183二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 22:28:59
伝統のすれ違い極まる…😭
早くイチャイチャできるといいね… - 184二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 23:54:27
誰かレオに男同士のやり方教えてあげてー
実践じゃなくて口頭で教えてやってー
お尻コチョコチョされてた時に気付くかと思ったら気付かなかったもんな - 185スレ主24/06/02(日) 03:06:31
- 186二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 11:05:04
スレ主のイラストはいつも素敵だ!
- 187二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 13:46:20
スレ主めちゃくちゃ画力上がってるね!?
- 188スレ主24/06/02(日) 21:06:27
凪「…」
凪「(は?何、帰れ?帰れって言ったの、今)」
やっと玲王との念願の初夜を迎えられると思って、踊り出したいような気分で、しかも暴発しないようご丁寧に風呂場で一発抜いてからこの部屋に来たのに
記憶喪失中の自分との行為の痕を見せつけられ、その時はゴムも使ってないと言われてしまった
凪にとっては、玲王と出逢った時に抱きつかれて以来の衝撃で、少しばかりの間その天才的頭脳が処理落ちしていた
それに加えて据え膳を前にして「帰れ」とは、常日頃玲王に対して性欲を持て余しているDKの自分に対してあまりにも酷ではないか
一体、自分が前世でどんな罪を犯したと言うのか
凪「…帰んない。ぜーったいに帰んない」
玲王「駄々っ子かよ。いい加減にしろ」
ハァッと玲王が冷めた目をして溜め息を吐く
けれど、きっとそれは本心からじゃない - 189スレ主24/06/02(日) 21:09:35
これ以上俺に言わせるなよ、と言う強者独特の圧を玲王がワザと自分にかけて来ているのが分かる
でも、そんなコトでいちいちビビっていたら王様のパートナーは勤まらない
凪「帰りたくない、デス」
玲王「こんな時間に困らせんなよ…面倒臭い彼女かお前は」
しかしこの発言には凪誠士郎、遺憾の意である
そりゃ今のマインドは少し女々しかったかも知れないが、どちらがどっちの立場なのか、ここは一歩も譲るワケにはいかない
凪「彼女?どっちが女側になるのか教えてあげようか」
玲王「は?」
謎に意気込む凪のテンションに怯んだ玲王は後ずさろうとするが、背中には窓ガラス
それより先に逃げ場はなかった - 190スレ主24/06/02(日) 21:14:49
凪「俺は思い出を上書きするまで絶対帰らないし、寝かさないからね」
玲王「っ!?」
凪が少し屈んだかと思った瞬間、玲王の膝裏に手が回されそのまま上へと担ぎ上げられる
保健室や体育祭の時にされた二人の恒例の移動方式:駅◯スタイルである
玲王「ちょっ、ヤメロ!」
190cmの凪に担ぎ上げられると高すぎて、さすがにちょっと怖い
いつも見ている自分の部屋が玲王には違って見えた
凪「俺とどこでシたのか言わないんなら、一ヶ所ずつ確かめて行こうねー。強情っぱりの御曹司様一名ベッドルームにごあんなーい」
玲王「おろせっ!」
玲王「(やだやだやだ…ッ!)」
この先、キレた凪に何をされるのか分からない恐怖から玲王は全力で身を捩るが、こうなった時の凪はビクともしない
普段完全に脱力して自分の背中におぶさっているあの凪と同一人物なのか疑わしくなる - 191スレ主24/06/02(日) 21:20:47
- 192スレ主(↑テレグラフ短縮)24/06/02(日) 21:29:55
凪「俺と、どんなことシたの…?最後までシたんでしょ」
これ以上煽るのはよそうと思っていても、不安そうに自分を見つめてくる玲王を見ていたら、つい意地悪してしまいたくなる
可愛すぎる玲王がいけない
これがキュートアグレッションというやつなのか、と凪は腑に落ちた
黙ったままの玲王が、問いかけに答えられなくて困ったように凪の首に手を回してキスをしてくる
その普段とのギャップに、こんな御影玲王を知っているのは世界中で自分だけだと凪は優越感に浸りかける
しかし、記憶喪失中の自分にモーションをかけたのは玲王からなのかも知れないと思うと、その喜びもすぐに消えた
凪「…したのって、どっちから誘ったの?」
玲王「最初のキスは、俺からした…」
そしてポツリと玲王が記憶喪失の自分とのことを語り出す - 193スレ主(※ちょいエロ)24/06/02(日) 21:36:25
玲王「お前が目ぇ覚まさなくて、ずっと怖くて、それで俺んちに連れて帰って話してたら…記憶はなくても、間違いなくお前の匂いと温度だって思って安心して…」
凪「それで?」
玲王「レモンティー飲んでみて、それで、キスしたら…俺との記憶思い出さないかなって」
凪「そんな理由でしたの?」
責めるような凪のその口調に、玲王は傷ついたような表情を見せる
玲王「ダメ?」
凪「ダメでしょ、そりゃ…」
いくら自分に記憶を思い出させるためとはいえ、こんなキラキラした学園の王子様からキスされて意識しない人間なんかいない
玲王「どうしたら早く元の凪に戻ってくれんのかな、って。そればっか考えてて」
凪「へぇー…」
もう興味を無くしたかのように服の中に手を入れられて、緩く胸を撫でると、堪えられないと言うように玲王が腰を浮かせてさらにそこを押し付けてくる
酷くされるのは嫌だと言っていたのに、先程から感度が上がっているような気がした - 194スレ主(テレグラフ短縮)24/06/02(日) 21:45:26
- 195スレ主24/06/02(日) 21:50:34
玲王「…ごめんな、凪」
凪「ん?」
玲王「多分おれ…エロいこととか、あんまよくわかってねぇのに…気持ちイイこと好きだから、流された」
凪「そっか…」
そんなコト絶対他で言わないでよ、と耳元にチュッと口付けながら釘を刺す
凪「じゃあ、口でシてみる?」
玲王「え?」
凪「その俺にやったことないことシてよ」
初めての子にそこまでさせて大丈夫なのか
でも凪くんだって初めてだから加減がよく分からない
玲王の可愛いお口に誠士郎を突っ込まれてしまうのか
あまり意味が分かってなさそうだが
玲王の返事を下3レスから🎲 - 196二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 22:06:20
やってみる。やり方教えて
二人ともちょっと余裕が戻ってきたかな…?
スレ主のSS本当に大好き!次スレも楽しみです! - 197二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 22:36:14
やってみる…凪もシてくれる?
(スレ主が攻めフェ無理だったら凪も〜はなしで!) - 198二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 23:37:55
どうやってやんの…?
- 199スレ主24/06/03(月) 00:02:16
さすがは趣味「学ぶこと」な意識高い御曹司
好奇心旺盛だ!
dice1d3=3 (3)
残レスギリギリ〜!
t/elegraph規制入ってんの泣ける
スレ主は基本攻め喘ぎだろうが小◯カまでならNG無しでいけますが、安価でみんなの性癖聞きながら凪玲ちゃんにやってもらおうかと思います
そして🎄編part2も安価、保守、コメント、♡お付き合いありがとうございました😭
次スレからはもう少し🎄感出して行きたいなと思います
デート考えたり、買い出し行ったり、🎁交換?
玲王も自分でセッセの勉強したりするかも知れない
あと>>1のt/elegraph🔗に単発スレもまとめました
お時間ある時にでもどうぞ〜🌵
それではまたpart3でお逢いしましょう!目指せ本番!
- 200二次元好きの匿名さん24/06/03(月) 00:04:01
今スレもおつかれ!!!!
わっふるわっふる!!!!