- 1奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 19:43:00
2024年5月31日 原作・福本伸行 作画・かわぐちかいじの漫画作品
告白 -CONFESSION- の映画公開が決定しました
映画化を記念してこの漫画について色々語りましょう
なお、この作品は映画化記念により1日1話のペースで連載されるようです
たまに変な時期に合併号ができたり休載したりしますがしかたない
原稿を落としてしまった粗筋書きが悪いのだ・・・・!
※注意※
連載中スレとは連載終了した漫画作品を第1話~最終話まで順々に、
『現在連載されているもの』つまり現在進行形で語り合うスレです。
●ただし、あらすじは単行本基準で進行していきますが、
●まれにページが多く、やむを得ず同シナリオでも複数に分ける場合があります。
●(「第1話・A」とか「第2話・前」等)
●スレ住人から教えられた場合は別ですが、この場合、
●区切りのいい所や一定のページで一旦切り上げる場合があります。ご了承下さい。
●今回は元ネタがマイナーなのもあって、明らかなネタバレ以外は特に制限は設けないことといたします
こちらの作品に興味を持っていただけたらご気軽にご参加くださいね
告白 コンフェッション | CINE QUINTO|渋谷ロフト横/シネクイント告白 コンフェッションの「同じ大学の山岳部OBで親友の浅井とジヨン。16年前の卒業登山中に行方不明となり事故死とされた同級生・西田さゆりの17回忌の慰霊登山に出かけた際に、猛吹雪で遭難してしまう。脚に大怪我を負ったジヨンは自分の死を」をCINE QUINTO(渋谷ロフト横)シネクイントがご紹介しますwww.cinequinto.com - 2奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 19:43:30
聞いてしまった あいつが・・・・悪いのだ・・・・!!
告白 -CONFESSION-
吹雪の山中に、岩陰でその吹雪を凌ぐ二人の登山家の姿があった
彼らにとっては慣れ親しんだ尾張の山道であったが
経験したこともない猛烈な猛吹雪が、彼らに方向を見失わせてしまった
本当ならばすでに第三山小屋に辿り着いていなければならないが…
不運はさらに重なるもの 寝袋に包まれ横になる男の相方
彼の方は崖を上る際、足を滑らせて山の岩肌に足をぶつけてしまったのだった
ケガと吹雪も相まって、相方は夜は超えられまい、と見る男
彼は天候の切れ目を待つこともできるが…仮に雪が止んだとしても相方は一人で歩けまい
その状態で相方を背負いながら山小屋を探しさ迷うのも現実的ではない…
…不意に、相方のほうが「すまなかった」と謝罪の言葉を洩らす
あの事故さえなければすでに山小屋まで辿り着いていただろう…
そんな弱音を吐く相方を励まそうとする男
山小屋の近くまで来ていることは間違いない、雪さえ止めば背負っていけるというが相方はそれを否定
「できもしないことを言うな オレは体重80キロ
身軽でなきゃしょっぱなの山小屋からして辿り着けねぇ 2人して死ぬことになる・・・・
お前はオレを置いていくよ」
相方の吐く残酷な現実に、男もかける言葉が見つからない… - 3奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 19:44:05
もはや死を覚悟した相方を励まそうとするが…不意に、相方は「重かった」と呟くと
突如涙を流し、男に「許してくれ」と言って
「オレが・・・・ オレが殺した さゆりを殺したのはオレなんだ」
相方の突然の 告白 に、男も眼を見開いて驚愕する
「オレが殺した・・・・ オレが手をかけたんだ
5年前のあれは事故じゃない 事故で片づいたが 事故じゃないんだ」
その告白と共に、相方がさゆりと雪山で顔を見合わせる場面が思い返され
相方は突如、さゆりの首を絞め… そして相方はかすかに雪の降る山から逃げ出した…
―J大山岳部 西田さゆりさん行方不明!!―
―西田さゆりさん発見 死後半年!!―
新聞か週刊誌の見出しだろうか そんな記事を思い出す男…
「聞いて欲しかった 誰かに・・・・いや・・・・
オレがこのことをしゃべるとしたらお前しかいない お前だけが大学の後でもオレに優しかった
オレには・・・・唯一友人と呼べる人間はお前しか・・いない・・・・・・
もっと早く・・・・ なぜ もっと早く言えなかったのだ
あの時・・・・あの事件の後 あの時・・・・あの事件の後すぐに言うべきだった
そうしたならこんなに苦しまずにすんだ・・・・
なぜ・・あの日 いおや あの日でなくともその翌日でも 言いだせなかったのか
浅井・・・・ オレは卑怯者だ すまないと思いつつ死体が発見されないのをいいことに・・・・」
そういって何度も男…浅井とさゆりに悔いる相方 - 4奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 19:44:55
「オレもボロボロだった・・あの日以来・・・・すべてにやる気を失って・・・・
就職も上の空で・・・・何か・・人ひとり殺したオレが・・まっとうな人生を歩いていいのか・・って・・・・
いや・・・・もちろん この半分以上は詭弁
オレは・・・・オレの実力によって 怠惰 愚鈍によって人生を放り投げてきたんだ
この・・ 今うまくいってない人生は・・・・オレがまねき入れたものだ・・・・
でも・・なんというか さゆり オレは悔いてきた
本当に悔いてきたんだ すまない・・と思いつづけて・・きた
だから・・・・もうオレを許してくれ」
その後も泣きながら、何度も許してくれと懺悔する相方…石倉
浅井は、そんな石倉の死を前にした最後の告白に「もういい」と言ってくれた
その言葉に、石倉の泣き顔に安堵のような色が混じる…
「ありがとう 5年ぶりに深呼吸をした気がする・・・・」
これで心残りはなにもない、と石倉も死を受け入れようとするが…
……不意に、浅井が何かに気がつき、あたりを見渡すと
吹雪が晴れた目の前に、山小屋がその姿を現していた
喜ぶ浅井が、これで助かると石倉を寝袋から出して、その体を背負いながら山小屋へと向かう
さすがに石倉一人で手一杯なのか、荷物はひとまずその場において置くようだ
…石倉をおぶさり、山小屋に向かおうとする二人
だが、死の危険を切り抜けたはずの石倉の表情は、どこか複雑そうだが…?
<続く>
- 5奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 19:53:59
と言う訳で今回はこちらの『告白』を始めようと思います
宜しければご気軽にご参加よろしくお願いしますねー
・・・と言いたいけど一つ、今回に関しては悩んでる部分があって
今回は映画化の宣伝もかねて始めたこちらだけど、だからこそラストまでやって大丈夫かなーという部分が懸念どころですな
見ての通りサスペンス物なので、ラストまで描写しちゃうのは逆に映画見に行く人の気がそがれるのではないかと…(むー
まあその辺は話しを進めつつ、皆さんの意見も参考にして動こうと思っています
とはいえこちらの投下で皆さんにもこの作品に興味を持っていただければ、一番の幸いであります…(ぺこり - 6奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 19:54:20
と言う訳で今回も10まで保守
- 7奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 19:54:32
保守
- 8奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 19:58:08
保守
- 9奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 20:00:23
保守
- 10奇妙な粗筋書き24/05/18(土) 20:01:06
保守終わり、宜しければお付き合いよろしくお願いしますねー
- 11二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 21:07:01
立て乙ー初見やから色々的外れな事言っちゃったらごめんな
もう終わるんかってレベルで1話からアクセル全開やん
最後の石倉の顔何考えてるか分からんから怖いな - 12二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 21:46:04
たて乙、福本は原作やらせてもオモロイの描くなあ
カイジとかアカギとかでギャンブルもののイメージ強いけど、この手の人間関係の黒さを描くのは定評ある人だと思うのでエグいことになるのに期待しちゃうぜw - 13二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 07:17:11
山をナメてはいけない、まじでアクシデントひとつで命取られるからな
おっさんの方はある意味、殺した贖罪と死に場所を求めての登山とかも心のどこかにあるかもしれんけど
浅井も真相はしらなくても何かに感づいていたからこそ一緒についてきた…みたいになれば丸く収まるエンドもありうるかなあ…? - 14奇妙な粗筋書き24/05/19(日) 18:49:33
告白 -CONFESSION-
息を切らせながら石倉を背負い、どうにか山小屋に辿り着いた浅井
滑り込むように山小屋の入り口で寝転がり、一息つく浅井であった
公衆電話で救助を要請する浅井 幸い小銭も20円ある
しかし、さすがに吹雪が激しく夜も近いため今日は救助に向かうのは無理とのこと
明日も天気予報では厳しいようで、救助に向かうのは明後日以降になりそうとのこと
ともかく行けるか行けないかに関わらず連絡はする、とのことだが…残念ながらそこで通話時間が切れてしまう
とはいえ最低限のこと…遭難の事実、こちらの居場所、ケガ人の存在などは伝えられた
石倉にもこれで助かる、と声をかけるが…石倉は何故か気のない返事を繰り返すばかり…
…その石倉の態度に、先ほどの死の淵での告白…あの告白を悔いているというのを確信する
どうにも気まずいが…ひとまずはストーブを焚いてお湯を作ってあげる
(石倉・・・・何を考えている 俺が話すとでも思っているのか さっきのことを!!
バカな・・バカな・・バカな・・
話したりなどしない!オレは墓までもっていくつもりだ
さっきの告白をオレは他言などしない! 絶対にしない!! しないっ!!
他言などしない しかし・・・・ しかし・・・・
そうなんだ 後悔ですめばいい 悔いているうちはいい 問題はその先!!
つまりこの悔いを解消する暴挙に思いが至ること
最も原始的で 最も現実的なある行動・・・・ つまり・・・・)
その考えが浅井によぎるが、その考えを振り払おうとする
むしろこんな考えに囚われる自分がおかしいのでは、と思い始める浅井だが… - 15奇妙な粗筋書き24/05/19(日) 18:50:05
怪我をした足をお湯につける石倉 だがそのケガの具合は予想以上に深刻なようだ
骨折で当て木をしたのが裏目に出たようで、締め付けられて足の感覚が死んでしまった様子…
…時間を見ると三時の半々 浅井はひとまずザックを取りに外に向かおうとする
色々必要な荷物も入っているし、明日には雪が積もってとても探せないだろう
……外に出てザックに向かいながら、浅井は帰ったら切り出そうと心に決める
今の状況で黙ったままなのはよろしくないと考えてのことだが …しかし浅井も疲れがたまってきたか少々息が切れ気味
二人分の荷物を担ぐのはさすがに無理があるため、まずは一つだけもって残りはまたにすることに
目印に立て看板のそばにザックをかけておけば雪が積もっても掘り出せるだろう
ひとまず山小屋に戻る浅井だが、山小屋に入ろうとしたところで
「はい・・・・いえ・・・・ ひ と り です・・・・・」
救助隊の電話に、そう答える石倉…その言葉に浅井は不信感をさらに強める
ひとまず山小屋に入りストーブの火に当たる浅井だが…
(ひとり・・・・ひとりとはどういうことだ ここには2人いるじゃないか
なぜひとりなんて言い方をする・・・・ それはつまり・・・・
救助が来る頃にはひとりになっている・・・・ということか!?
"あのことを" 知ってしまった人間は・・・・ 死んでもらう!?)
その考えに浅井の顔から血の気が引いてくるが…考えすぎ、と自分に言い聞かせるものの…
浅井の不信感が、次第にその心を蝕み始める……
<続く>
- 16二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 19:19:39
考えすぎどころか全然大丈夫じゃなさそうやん
浅井殺されんか? - 17二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 20:13:57
いろんな意味で石倉が怖えー… こんなん同じ空間居たくないわ
すれ違いと勘違いから起きる惨劇、というのも定番ではあるけどまじでどうなるやら - 18二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 07:44:10
映画版のほう、よく考えたら一話の時点で死んでる女をメインキャストの一人に並べてるのか…(困惑
実は生きてた、とかだと根底が崩れるから出番あっても回想オンリーだろうなあ - 19奇妙な粗筋書き24/05/20(月) 19:19:00
5時半前…2人が山小屋に到着してから1時間ちょっとが経過していた
浅井は、石倉の「ひとり」の意味を問いただせば、それでいいはずと考えていた
自分ひとりで変に思い過ごしているだけ…その可能性が一番高いのだが… しかし…
告白 ―CONFESSION―
(もし・・・・ もし・・・・最悪の想像が事実ならどうだろう・・!
奴の後悔―― あのさゆりを殺したという告白の後悔が・・・・
もう次の段階に進んでいるとしたら
―こいつさえいなければ そう こいつさえいなくなれば・・・・ 全て・・・・問題は!―
という狂気に踏み出していたとしたら あの・・・・「ひとり」というセリフは・・・・
殺人を隠す布石! つまりこの山小屋に辿り着いたのはもともと一人で
あと一人は・・・・
―知らない・・途中ではぐれてしまって・・―
そういう布石かも いうならば決意表明
救助隊が来るまでにこの山小屋の人間を一人にするという・・・・
つまり・・・・ 殺人の!!
い・・いや 考えすぎだそんなことはない! おかしいぞ俺は・・・・ 誇大妄想だ!!)
必死で自分に言い聞かせる浅井だが、どうしてもその疑いの疑念を振り払うことが出来ない…
たいていの場合 時は薬である
だが ある出来事 ある事件での粘着力が あまりに強大なとき
心は過去に縛られ その過去で時が止まってしまう
心の中で時が流れなくなる その時 現実に流れる時は毒に転化する
感情は膿み 腐食し 崩れ 変異する 毒の液が心の中をかけめぐる
2人の「時」を あの「告白」が止めてしまった・・・・ - 20奇妙な粗筋書き24/05/20(月) 19:19:33
……山小屋に、何かを突き刺すような音が聞こえ始める
何かと思い顔を上げると、石倉がお湯につけた足にナイフを突き刺していた…!!
足の感覚が戻らない、と呟きながら何度もその足を突き刺す姿に浅井も戦慄する
石倉のその常軌を逸した様子からも、とてもじゃないが事の真相を問いただせない
ヘタに刺激してヤブヘビと言うこともありえる… 変なキッカケは作りたくはないが…
と、そこで浅井が思いつく 携帯で電話して本部に確認すればいいと
あいにく浅井はもっていないので石倉に貸してもらおうとするが
石倉が見せた携帯は、どこかでぶつけて壊してしまったらしい…
ついてない、とぶつくさ文句を吐く石倉だが…浅井はそれを信用しきれない
(壊れていた?信用していいんだろうか・・・・ 都合がよすぎないか?
そう・・都合が良すぎる 故意じゃないのか?これはオレと外部との連絡を断つための・・・・!!)
浅井は台所で何かを探そうとしているようだが… そこに石倉がスキースティックを杖にしつつ背後から声をかける
どうやら何か食事でも作ろうと思ったようだが、包丁が見当たらないとのことで…
…すると石倉はナイフを取り出し…! 浅井に投げ渡してくれた
(考えすぎか やはりオレの・・・・思いすごしか)
自分の考えが間違っていたことで一息つきつつ野菜を切る浅井
と言うわけで晩御飯に野菜スープを2人で食べるが 石倉に先ほどのナイフを返してほしいと言われ…
ナイフを掴み、差し出そうとする浅井の顔は はっきりと脅えの色を浮かべてしまっていた
そんな浅井にちょっと目を丸くしたような石倉…
(お・・教えてくれ オレが間違っているのか・・・・?
それとも正しいのか!? 正しいとすれば・・・・ オレとおまえは殺し合うのか!?)
自らの恐怖に葛藤する浅井 時刻は8時前になるところであった…
<続く>
- 21二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 19:59:30
こんな空間いたら緊張で倒れるて
遭難してさらにとんでもない告白されて殺されるかもって可哀想やなあ - 22二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 20:49:46
さすがに足の感覚が戻らないからってナイフで刺すのはいかんでしょ、それこそ本気で戻らんくなるぞ…
あるいはもうだいぶ精神的にもヤバい事になってるって描写でもあるのかもしれんが - 23二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 21:41:50
- 24二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 07:30:03
福本せんせの黒い人物描写がかわぐちせんせの渋い画力でいい具合に引き立ってるなあ
今回だけのコラボで終わらず他にもいろいろやってほしいもんだわ - 25奇妙な粗筋書き24/05/21(火) 19:05:36
ココロ・・・・ ココロ・・・・ 心が・・・・ 難破し始めていた・・・・
「石倉の殺意」という幻想にとらわれ 悲鳴を上げていた
何があろうと・・・・・それを・・・・・石倉の殺意ととってしまう・・・・
病んだ・・・・心
そのココロが徘徊し・・・・浮遊し・・・・結局 何も確認はとれず 消耗する
この状態がさらに進めば・・・・オレは・・・・ 狂うやも しれぬ・・・・
石倉の幻想の殺意に精神をすり減らし、血走ったような目と化した浅井
…石倉がトイレに席をはずすと… 浅井はそこの物陰に包丁と斧を隠しているのではと思い
あたりを必死で探し回り、ひっくり返しまくるが… 無い… 無い… 無い!
そこに帰ってきた石倉に声をかけられるが…薬を探していた、とごまかす浅井
毛布に包まり息を切らせている浅井だが… 不意に、もう一度自分のザックを取りに行くと言う
(俺のザックには"携帯"がある 本部に連絡してさっきの「ひとり」と言っていた
石倉の真意を問えばすむこと
ハッキリさせるんだ なんとしてもハッキリ・・・・)
……だが、浅井の体調は予想以上に悪化していた 息切れも激しく頭痛までしてきた
膝をつき雪原に倒れる浅井…吹雪も厳しくポールの位置も掴めぬため引き返そうと振り返るが
振り返った先にあるはずの山小屋すらつかめないほどの猛吹雪であることに、今になって気づく
かろうじて窓から見える明かりを頼りに戻ることで遭難を免れるが… そこで一つの考えが思い浮かぶ
(待てよ そうだ 俺がいなくなれば奴は何か別の・・・・
二人の時には決して見せない行動をするのでは
石倉の計算ではまだオレが戻る時間ではない
何か そのての動きをするとしたら今はまさに千載一遇のチャンス・・・・) - 26奇妙な粗筋書き24/05/21(火) 19:06:20
こっそり山小屋の壁を伝い、窓から石倉の様子を伺おうとする浅井だが…
山小屋の中に、石倉の姿が見当たらない…?
……すると、石倉は玄関側の窓からこちらを覗き込み、その窓をコンコンと叩いていた
オレの疑い・・オレの醜い行為を 見られてしまった―――――
だが、石倉は何も言わず、玄関を指して笑顔を向けてくれた…
その石倉の姿に、浅井は自らの疑いを悔いる…
だ が
物陰に立つ石倉のその手には、包丁が握り締められていた……!
「まだ・・・・待てる・・・・か
この時間ではザックにはたどり着いてはいない・・・・途中で帰ってきたのだ・・・・
まだ・・・・待てる! まだ吹雪は続くだろう
だから 殺 す のはもう少しあとでいい もう少し待てばきれいに拭える・・・・
あの過ちの すべてを―――!!」
……やはり、浅井の疑いは正しかったのだ
石倉の悪意が、虎視眈々と浅井の命に狙いを定める…
<続く>
- 27二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 19:36:30
浅井疑い悔わんでええて…まじで殺されるんよ
こんな状況で殺し合いとか最悪2人とも死ぬやん - 28二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 20:40:28
山って怖いな・・・(白目
- 29二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 21:22:18
この手の閉鎖空間での殺し合いってバトロワが代表的だったけど
主催者を消してたった二人に絞ったことでかなり緊迫感が出てる
バトロワの後続作品は同人でしか見なかったが、これがバトロワ後継作なのかもしれない - 30二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 07:29:56
まあ一話冒頭のアレからして、惨劇が来るのはほぼ確定だったからなあ
>聞いてしまった あいつが・・・・悪いのだ・・・・!!
むしろ直情的に動かずしっかり考えチャンスをうかがう石倉がほんとに怖いわ、もう「殺す」って完全に腹くくっちゃった感じ
- 31奇妙な粗筋書き24/05/22(水) 19:15:05
どうにか山小屋に帰ってこれた浅井
息を切らせながら玄関に倒れこむ浅井に、石倉が大丈夫かと声をかける
すまないと詫びる浅井に、オレ達は待つ以外にないのだ、と浅井にさとす石倉であった
夜も更け…ストーブの前で横になる浅井だが
ふと、電話のそばに何かやっている石倉の姿に気づく…
(何を・・ 一体・・・・何をやってるんだ・・?
待てよ・・・・ 変じゃないか・・・・?
だって考えてもみろ 見守るつもりなら・・・・
何もあんな位置じゃなくたって・・いい 正面にたてばいい・・・・
それが一番見やすい・・・・ あんな隠れるような位置にいなくて・・・・いい
あの位置はなんと言うか・・・・ 見守る・・というよりオレに気づかれずオレを伺う位置じゃないのか
横に隠れつつ戻ってくるオレを・・・・
つまり・・・・ ふいうち・・・・
そうだ・・・・ふいうちに適している あの位置は・・・・!
そう考えればあのノックは オレに先に気づかれるより自分から知らせた方が怪しまれないゆえした機転・・・・!?)
自らの考えに、浅井は再び石倉に戦慄する…
だが、石倉に明確な殺意があるのなら、なぜすぐに殺さないのか…
…そこで、浅井は石倉の足の不調に気がつく つまりは武器をもっていてもまだ自分のほうが優位と - 32奇妙な粗筋書き24/05/22(水) 19:15:26
(あの足の状態だと・・・・まともにぶつかったら石倉に勝ち目などないのだ
いくら凶器を持っているとはいえ不意打ちの一撃をオレがかわしたら その後はもう追いつけない
方向転換も思うようにならない奴の後ろを取ることくらいたやすい・・・・
となれば・・・・ 刃物もどこまで有利かわからない!
そして一度しくじったら・・一度明らかな殺意を行為によって表明してしまったら
もう・・・・言い訳は聞かない
正当防衛 逆にオレに殺されることになろうと言い訳は聞かない
だから・・・・だから奴は慎重なのだ!!
そうだ・・・・闘いになれば・・・・ オレの方が強者なんだ!!)
そう核心をもつ浅井…だが、不意に石倉が声をかける
「なんて眼だ・・・・ そんなはずないだろ・・・・」「え!?」
「オレは・・・・お前に本当に・・・・いつも世話になってきた・・・・ 今回の遭難に限らずな・・・・
オレは・・・・怠惰で協調性もなくすぐ・・周りとぶつかり 仕事も転々と・・・・
そんなオレに・・・・お前だけは優しかった・・・・
分け隔てないお前は・・・・オレの財産であり・・・・
唯一この世に残ったオレの隠れ場所 傷をいやす場所
お前の前ではバカな愚痴も・・怒りも・・哀しみも 正直に・・話せた・・
そんな友人は・・・・ お前をおいて他には いないんだ・・・
そんな・・お前を・・・・ オレが・・・・
殺 す わ け な い じ ゃ な い か・・・・・」
自身の赤裸々な思いを吐露する石倉だが…その闇夜の中、石倉の顔は歪んだ笑みを浮かべていた…
だが…刃物の音のようなものが聞こえ、浅井も警戒心を緩めない
一日…二日持ちこたえれば大丈夫と浅井も自身に言い聞かせる… - 33奇妙な粗筋書き24/05/22(水) 19:15:50
……夜が明けて朝の7時 柱時計の音が響く
その音に浅井も目が覚める 外の様子を伺おうと窓を開ける浅井だが…
浅井の目には、雪原が薄暗く映る…!?
夜…のはずはないが 浅井は改めて柱時計を見ようとするが
その柱時計も薄暗く、ハッキリと視認できない
(7時・・・・夜明けに間違いない・・・・ だがこの・・・・暗さは一体!?
オ・・オレの眼が どうかしちまったのか!!)
<続く>
- 34二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 19:49:49
結局寝たんか
何で眼おかしいんやろ毒とかかなあ… - 35二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 20:23:45
石倉を信用してしまい、裏切られての絶望は回避したのは幸いだが
だからこそ友情崩壊してのぶつかり合いは確定してしまったのはそれはそれで辛いな
浅井の目の不調は何だろ、山だし真っ先に浮かぶのは高山病とかだが - 36二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 07:07:34
一旦は石倉を信じたけど、それを自分でしっかりと否定できるのは地味にスゴいと思う。
おれなら「そんなハズはない、見守っててくれたんだからおれの思い過ごし、おれのほうが間違ってるんだ」って感じで、石倉の殺意とそれを否定する葛藤で板挟みになってまうと思うわ。 - 37二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 18:36:02
ほす
- 38奇妙な粗筋書き24/05/23(木) 19:18:50
― 告白 コンフェッション ―
浅井の目が、突如不調を起こしてしまう
食い入るように朝の雪原を見ようとするが、やはりその景色はおぼろげだ
…その背後の石倉の視線に、浅井は平静を装うが…
なぜ急に目が不調をきたしたのか… そこで浅井は、この症状が高山病の一種だと気づく
(高知で酸素の補給がままならなくなるとその影響で視力が弱くなる・・・・
という話を聞いたことがある
しかし・・・・それは5千メートル 6千メートル以上の山での話だ
この尾張山・・・・三千二百メートル程度で まさかそんなことは!!)
ありうる・・・・ 少ない症例だが三千メートル程度の山でも 高山病はあり得る・・・・
特に昨日の浅井のように
平地から交通機関 ロープウェイなどを使って一気に尾張山の山頂近くまで高度を上げた場合などに あり得る・・・・
それに浅井は昨日遭難し 石倉を背負い歩いたり
崖下から引っ張り上げたり・・・・ と重労働を強いてしまった
今にして思えば…と浅井は昨日からの不調が高山病の初期症状であったことに気づく
それが一晩立ち 浅井の脳に障害として、眼の異常が現れたのであろう
(が・・とはいえ高山病が原因なのだから この眼の障害は一時のもの
高度を下げればすぐに治る 失明等を心配するに当たらない
だが・・・・ このことが奴に知られたら・・・・)
隙を探るかのような、石倉の鋭い視線が浅井の不安を煽る…
とりあえずは平静を装いつつ、これ以上悪化する前に食事やトイレ等やれることはやっておくことにする
トイレを済ませて、次は靴の雪を払おうとする浅井 だがそこで、シューズの紐が抜き取られていることに気がつく - 39奇妙な粗筋書き24/05/23(木) 19:19:06
「ああ・・・・ それはオレが抜いたんだ」
「な・・なぜ・・・・」
「お前 昨日から変だからな またこの雪の中外に行くなんて言い出さないか心配でな・・・・
お前のためさ・・・・」
そういってのける石倉に、浅井もその表情が強張る…
それから、時刻は午前九時を回る
(そうだ・・・・!! 初っぱなオレが救助隊に電話したとき
明日の朝にまた確認の電話をする・・と言っていた ということはもう鳴ってもおかしくない
いや もうすぐあの公衆電話はなる・・・・!!
鳴ったら石倉より早くとり この状況を伝えるんだ ふたり・・・・ 元気ですと・・・・!!)
だが 11時を回り…12時になっても一行に連絡の電話がなる気配がない…?
まさか、と浅井が公衆電話をおぼつかない手で探っていると
その電話線が、切り裂かれていた…! 昨夜石倉がみせた怪しい動きはこれだったのだ
石倉に向け、浅井の叫びが響くが石倉はそれに涼しい顔で立ち上がり
「見つかったよ・・・・」
そういう石倉の手には包丁と斧が握られていた…!
さらに、石倉は浅井の目の不調を見抜く
ついにその殺意をむき出しにした石倉が、浅井にゆっくりとにじり寄る…!!
<続く>
- 40二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 19:30:53
あー高山病か…ハンデもあんま無くなってんのかね
ここまで待って色々仕込んだ石倉も冷静と言うか抜け目ないなあ - 41二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 19:53:35
>ついにその殺意をむき出しにした石倉が、浅井にゆっくりとにじり寄る…!!
このシーン映画で見たいなあw このあたりから一気に動き出しそうだし、映画版もこの場面の演出に期待したいとこだわw
- 42二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 22:10:08
さすがに電話線切られてたら何かあったと疑われないかな…
もう発狂してるから細かいところ気にしてないんだろうが、詰めが甘いから浅井がやられてもしっかり報いは受けそう - 43二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 08:42:03
石倉思い直そうぜ!まだ間に合う!
- 44奇妙な粗筋書き24/05/24(金) 19:23:04
― 告白 コンフェッション ―
にじり寄る石倉を、必死で説得しようとする浅井
自分は決して石倉の犯罪を公言しないと言うが、その証拠は?と石倉は問いただす
「口ではなんとでも言える 確かに公言しないという証拠を見せろ
オレだって・・・・ 殺さずにすめば・・・・それが一番望ましい・・・・」
「証拠・・・・と言っても」
「保障と・・・・言い換えてもいい お前が確かに公言しないと言う保障・・・・ つまり・・・・
お前も・・・・告白・・・・するんだ!!
オレの告白に匹敵する重い告白を・・ 例えば・・・・
お前が犯した・・・・ 過去の殺人事件について・・・・」
石倉の言葉に、浅井も目を丸くして…どうにか石倉を説得しようとするが…
「い・・石倉・・・・よく聞いてくれ
オレはお前を訴えたりしない オレは・・訴えても何のメリットもない」
「こうなる前はそうかもしれないが・・・・ オレが殺意を明らかにした今は・・・・別だ
訴えなければ下に降りてもお前は枕を高くして眠れない
オレが いつお前を殺しに来るやもしれないじゃないか ずう~~~~っと な・・・・」
図星を突かれたか、浅井もその表情が強張る それでも説得を続けようとする浅井だが…
「い・・石倉 今は2人とも遭難して こんな密室に閉じこめられ・・・・
お互いおかしくなっちまっているんだ 里に下りればちゃんと正気に戻る お前もそんな気はなくなる
オレは信じる これは一時のこと 第一お前とオレは 何でも語り合った親友じゃないか」
「何でも語り合った・・・・? 嘘をつけ!お前は嘘ばかりだ!!」
石倉はそう叫び、号泣しながらさらに浅井を責め立てる - 45奇妙な粗筋書き24/05/24(金) 19:23:52
「お前はたとえ一時でも オレに心を開いたことがあるか・・・・
お前は俺をいつもバカにしていた! オレの面倒を見てきただ?
お前は俺の面倒を見ているところを周りの人間に見せ付けて・・・・ 偽りの優しさを装ってきただけだ!!
お前はいつも俺を見下し馬鹿にし おとしめ続けてきたんだ!!
ゴミが!! 俺がそんなことも分からない愚図だと想っていたのか
お前は一度たりともオレに心を開いたことは ない!
積み重ねてきたのは・・・・な お前の優越感とオレのいたたまれない気持ちだけだ」
頑なに浅井を否定し、その怨念を露わにする石倉
それを誤解と浅井も説得を続けようとする 石倉には何でも話して来た、という浅井に
石倉は話してみろ、と言ってのけ 自分を渾身の力で説得してみろと言う…
それから…浅井は石倉の言葉通り、必死で説得を試みるが…
(石倉はいったい・・ 何を考えている 何を・・!!)
柱時計が何度か鳴り響き…時刻が6時を指し示した頃…
石倉は浅井に何かを見せ、これが何か、と問いただす
浅井の目はその差し出されたものを認識するのも困難になっていた
「3メートル・・・・・・ 頃 合 い だ な・・・・」
その時になって、浅井はようやく石倉の意図に気がつく
浅井に話をさせたのは単なる時間稼ぎ 石倉はその視界がさらに殺される夜を待っていたのだ
そして石倉が包丁を手に浅井に襲い掛かり 山小屋に悲鳴が響き渡る…!!
<続く>
- 46二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 19:31:18
話出来る!チャンスやん助かるか!?って思ったのに一瞬で突き落としてくるやん
- 47二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 20:17:21
- 48二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 23:36:26
男同士、密室、何も起きないはずがなく…
- 49二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 00:21:46
嘘かと思ったけどガチやんw浅井すげーよ
- 50二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 11:10:45
救助隊早く来てくれ!
- 51二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 13:49:25
- 52奇妙な粗筋書き24/05/25(土) 19:45:14
― 告白 コンフェッション ―
前回浅井に襲い掛かった石倉だったが
浅井はストーブの土をとっさに石倉の顔面にまいて難を逃れる
浅井はトイレに閉じこもり、鍵をかけて篭城するが
この視力では満足に戦うことも出来ない どう対抗するが思案するが…
(奴は刃物を持っている! 組みつかれたら最後だ!
正面から向き合ったら通常の闘い方では勝ち目はない
かといってこの視力では 不意打ちもきびしい)
その時浅井はトイレに響く時計の音に気づき、目覚まし時計を見つけた
目覚まし時計を朝の6時にセットし、今の石倉に唯一勝る武器 逃げ足でどうにか朝まで逃げ切る算段のようだ
幸い山小屋には二階もあり、上り下りする場所も二箇所ある あと12時間、浅井は逃げ延びることができるか…
石倉は玄関のノブをヒモでがんじがらめにして、トイレに近づく…
だが浅井もそのタイミングを計り、体当たりで奇襲をかけ石倉を吹き飛ばす!
二階に上り、追いかけるであろう石倉を待ち構える
浅井の予想通り、石倉はヘッ電(ヘッドライト)を装備し浅井を追う準備を整える…
(追いかけて来い 石倉! オレはお前なんかにつかまらん!
この山小屋なら命がけで逃げれば逃げおおせる!
何時間だって・・・・ 距離を置いた鬼ごっこを続ければいい
あの目覚ましが鳴る 朝・・・・6時まで!!) - 53奇妙な粗筋書き24/05/25(土) 19:45:33
石倉は杖を付き、浅井を罵倒しながらその後を追いかける
石倉が二階に上がれば、浅井ははしごから一階に降りて凌ぐ
その最中、石倉は足がもつれて転んでしまい、思いっきり顔面を打ってしまう
前歯が取れながらも、石倉は浅井への怨念を叫び続ける…
ヘッドライトを揺らめかせながら、浅井を追う石倉はさゆりが死んだ日のことを語り始めた…
5年前の登山部のメンバーと共に、険しい山道を進む一行
さゆりの様子を心配に思う石倉が側についてくれていたが、さゆりの視線は前を進む浅井をじっとみつめていた
「つきあっていたんだろ お前らは・・ ボールペンだ!!」
「!? ボールペン?」
…さゆりが行方不明になった日、山岳部のメンバーがさゆりの行方を捜索していたが
不意に浅井が、一本のボールペンを落とす それはさゆりの使っていたボールペンだった、と石倉は語る
「オレは覚えてるんだ!! 証拠はねえがあの時の顔・・
ボールペンを拾った・・ってお前に渡したときの顔!!
異様だった 変だった・・ あの時・・・・」
「違う!そんな印象で事を決めるな!!
あの時はさゆりが行方不明になったことが心配で・・・・そんなボールペンのことなんか気を回しては・・」
「いいや お前がさゆりのことを 心配になんて思うものか!
お前が心配したのはさゆりとお前との関係がばれること
お前はさゆりが邪魔だったんだろ! 邪魔だったんだよお前は
そうさ その後ものの一ヶ月で講談商事の一人娘と婚約・・ 婚約したじゃないか!
オレがさゆりを殺した・・・・ しかし・・・・お前もひどい・・・
春・・・・ガケの下からようやく見つかったさゆりの遺体・・
その腹ん中に三ヶ月の・・ガキが・・いた お前のガキだ!
ウ・・ウ お前のような奴が・・・・一番・・冷酷・・なんだ・・・・」 - 54奇妙な粗筋書き24/05/25(土) 19:45:46
石倉は震えて、涙を流しながらも狂気の笑みを浮かべ浅井に包丁を向ける
「オレがさゆりを殺した・・ だが殺させたのはお前だ!」
そして石倉は、再び猛烈な勢いで浅井に迫る!!
それを見て浅井も逃げようとするも、柱に頭をぶつけてしまう
「お前が殺した お前がさゆりを殺すように オレを仕向けたんだ
お前は鬼だ! 鬼だ!! 鬼を・・殺してやる!!」
さゆりを殺した鬼を殺すべく、石倉は 鬼 の形相で浅井を追う…!
<続く>
- 55二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 20:02:02
デスゲーム始まったなあ
浅井もそれなりに異常者側なんかい… - 56二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 21:07:08
まあまず石倉の言ってることがホントかも定かではないからな…頭おかしくなって自分の頭の中の幻影と区別がついてないと言うのもあり得る
あるいは八甲田山みたいな具合でもう完璧に狂って自分から山小屋を飛び出したり…さすがに決着としてスッキリせんか - 57二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 06:05:01
これもうどっちも生き残ってもトラウマで社会復帰ムリやろ・・・
- 58二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 09:54:10
- 59二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 18:25:15
ギャンブルものという印象の方が強いけど
元々緊迫感ある作風だし、こういうサスペンスもいいな
しかしこれどこかで金持ちが「どっちが先に殺されるかゲーム」で賭けてんじゃなかろうか… - 60奇妙な粗筋書き24/05/26(日) 19:02:03
― 告白 コンフェッション ―
(夢なら・・ 夢ならさめてくれ・・・・!)
悪夢の如き一夜から、命がけで逃げようとする浅井
その背後からヘッドライトを揺らめかせながら、鬼…石倉が浅井の命を奪おうとする
……どうにかひとまずは小康状態に落ち着いたようで、一息つく浅井
…だが、浅井は杖の音が聞こえなくなったことを不審に思う
階段の物陰から部屋をのぞくと…いつの間にか部屋にランタンの明かりが増えていた
(い・・いつの間に!
い 石倉 どこにいる!? 一体なにをやるつもりだ?
と・・ともかく 石倉はヘッ電を消して このランプをたよりに来る・・・・
・・としても・・・・ 例のあの杖の音までかくすわけにはいかないはずだ)
……その時、部屋に何か、はいずるような音が聞こえてくる…!?
石倉はどこから来るか…あたりを見渡し警戒する浅井だが…
その時、浅井の背後の階段からライターが落ちてきた そのライターに後ろを振り返ると
階段を這いずる石倉が、浅井の眼前にまで迫っていた…!
「 ウ ワ ア ~ ~ !!」
だがとっさに浅井は階段から逃げ出すことでどうにか難を逃れる
(いくらなんでも 這っては追いきれまい この耳さえやられなければ大丈夫だ・・・・
来た・・・・!) - 61奇妙な粗筋書き24/05/26(日) 19:02:22
再び一階で睨み合いになる二人 …すると石倉は、一階のはしご部屋の扉を閉めバリケートを築こうとする
一階の二階の循環があるからこそ、浅井は無限に逃げおおせることができたのだが
だが、その道を閉ざされてはもう浅井に逃げ道はない… 浅井に向き直り石倉はニヤリと笑みを浮かべる
とにかく二階に逃げ込む浅井だが… 外はまだ吹雪いている、外に逃げ出すのも無理であろう
追いつめられ、どうするか思案する浅井… そして、石倉が二階に上がってくる…!
「鬼ごっこは終わりだ・・・・ もう逃げられんぞ 浅井・・・・」
二階に浅井の姿はない、二階にある三つの部屋を探索する石倉
…浅井は、一階のバリケードでふさがれたはしご部屋の暗がりにその身を隠していた
浅井はその手に薪を持ち、もうじき来るであろう石倉を待ち構える…
(来たら・・・・もし来たら・・・・ 闘うしかない!!)
<続く>
- 62二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 19:34:40
階段這いずる石倉怖すぎんか
もうここまで来たらどっちかが死ぬんやろうなあ… - 63二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 03:15:43
目が見えない浅井と脚が利かない石倉とでは、まあ泥試合になるわなあ…
しかし完全に追い詰められたがまじでどう切り抜けるのか… - 64二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 08:25:38
福本って意外とステゴロバトルも描き方うまいから、二人には悪いが血で血を洗うぶつかりあいにちょっと期待してしまうw
- 65奇妙な粗筋書き24/05/27(月) 19:47:31
―告白 コンフェッション―
部屋の中に浅井の姿はない… 石倉は、はしご部屋の穴にヘッドライトを向け、そちらに足を進める
そして石倉は、はしご部屋に降りてこようとする…
(もう闘うしかない!!
暗闇の中 なかば盲目のオレが闘うなら その場所は限定された空間が望ましい
背を壁に背負った方が後ろにまわりこまれず 闘いやすい・・・・
そしてフロアーへ続く扉が閉ざされたここなら・・・・ 石倉は必ずはしごで降りてくる
最初の一撃はオレがとれる!!
あとはこいつを・・ ヘッ電めがけ振りおろし続ける・・・・)
……だが、石倉ははしご部屋に下りる寸前でその足が止まる
すると石倉ははしご部屋に入るのを止め、その扉を閉めてしまった
(どうした石倉・・・・ なぜ降りてこない・・・・?
!! そ・・そうか!!
奴にしてみればもしオレがこの部屋にいなければ・・
降りてきて探している間に オレが出口のフタに何か重しを置きさえすれば
奴は自ら築いたバリケードで この部屋に閉じ込められ・・・・ 完全に監禁・・・・!!
奴がこの部屋に降りてくるとしたらしたら・・・・ あのバリケードを解いてからだ
となれば・・・・ その音がするまでここは・・・・安全・・!!)
石倉はあたりをメチャクチャに散らかし破壊し
ストーブの排気の煙突をガンガン叩いて、姿の見えない浅井に怒鳴り声を上げる
(一度調べた部屋も・・・・調べた後にオレがソッとその部屋に入れば
奴の探索は キリのない徒労の循環だ・・・・! 勝 っ た・・・・!!) - 66奇妙な粗筋書き24/05/27(月) 19:48:29
自身の勝利を確信する浅井 …そこに石倉からの懇願の言葉が聞こえてくる
話し合おう、という石倉の言葉だが浅井は動こうとはしない…
すると…今度は石倉の怒号と暴れまわる音が響き渡る…!
その怒号に、浅井は耳をふさいで必死に耐える…
浅井を見つけられぬ石倉は・・・・哀願と恐喝の言葉をくり返していたが・・・・・・
それもいつしか聞こえなくなった・・・・・・
物音も光も一切ない時間・・・・ 無限とも思える時が過ぎていくなか・・・・
浅井は身動きもできぬまま じっと朝を待っていた・・・・
どれくらい時間が経ったろう・・・・ わからない・・・・
例えば今救助がやってきて 石倉がドアを開け救助の者を外で迎え・・・・
そのままこの山小屋に入ることなく 行ってしまったとしたら・・・・
そういうこともまるでないとは言いきれない
救助隊は石倉ひとりが山小屋にいると誤解しているのだから・・・・
そのままタンカで石倉が降ろされ オレだけ一人 ここに残されるとしたら・・・・・・ - 67奇妙な粗筋書き24/05/27(月) 19:48:44
たった一人、浅井は自身の心……不安を必死で押さえ込んでいたが
浅井のその形相から、もはやそれも限界に近い…
(おましい・・・・ 時計のベルはどうした・・?
まだ6時にならないのか・・・・?
もしやもう8時ぐらいで すでに石倉はこの部屋にいないんじゃないか
!! も・・もしかして時計のベルは石倉がもう・・・・止めていて・・・・)
……その時、目覚ましのけたたましいベル音が山小屋に響き渡る!
閉めきったはしご部屋にもかすかに聞こえるベル音に、浅井は山小屋からの脱出を決意する…
<続く>
- 68二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 20:03:11
>すると…今度は石倉の怒号と暴れまわる音が響き渡る…!
怖い怖い怖い
いや浅井よく耐えるな…もし自分やったら恐怖で自殺しとるわ
- 69二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 22:19:51
救助隊が到着したら石倉も無茶はしない・・・という考えが甘いと思うのは私だけだろうか
むしろここまでイッちゃってると、救助隊がいても構わずに、浅井の首に包丁ブッ刺すくらいはしそう
でもう完璧に壊れて、狂った笑い声上げながら、開幕のセリフが出てくると…そんな未来が見えてしまう
>聞いてしまった あいつが・・・・悪いのだ・・・・!!
- 70二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 07:24:29
石倉がもう完璧にホラーものの怪物と化してる… やっぱ一番恐ろしいのは人間だってはっきりわかんだね
- 71奇妙な粗筋書き24/05/28(火) 19:17:49
―告白 コンフェッション―
朝の訪れに安堵の表情を浮かべる浅井 もはやはしご部屋でじっとしてもいられない
ぐずぐずしていては石倉に救助隊をかっさらわれかねない
はしご部屋からの脱出を試みる浅井だが、一回のドアはバリケードでふさがれたまま
となれば、やはりはしごを上り二階に出ようとする
……はしごに手をかけたところで、浅井に一つの考えが浮かぶ
(ま・・まてよ 俺が考えたと同じように・・・・
奴もこの部屋に俺を閉じ込める閉じ込めるために この上に重しを・・・・)
浅井は祈るような気持ちではしご部屋の蓋に手を伸ばし… その蓋が開く
まずは石倉を警戒しあたりを見渡す浅井 …その時浅井は、窓の外からさし込められた光に気がつく
喜びながら浅井はその窓に飛びつき、その窓を開ける 光が差し込む山小屋の外の景色は
はるか彼方まで続く、漆黒の真夜中の景色であった
驚愕する浅井、その眼前には窓を照らしていた石倉のヘッドライトが置いてあり…
呆然と立つ浅井の首に、突如ロープが巻きつけられる!!
…すべては浅井を誘い出す石倉の罠だったのだ…!
そして石倉は浅井を押し倒しその首を両手で締め上げる…!!
「くくく・・トイレでよ あの時計を見つけた時・・・・
笑ったぜ 6時にベルがセットしてあるんだもんな
このセットはおまえ以外あり得ないよな
ここで一晩過ごして一度も鳴っていない時計が・・・・6時に鳴るようになってるんだからな
2時間ほどベルのセットをずらさせてもらったぜ ククク・・つまり今は・・ 午前4時ってわけさ」 - 72奇妙な粗筋書き24/05/28(火) 19:18:26
そして石倉はより強く、浅井の首を締め上げようとするが
…浅井は待ってくれと懇願しながら、その瞳から涙を溢れさせる…
「冷血漢でも涙をこぼすのか?
自分の為だけには・・・・・・自分が死ぬときだけは・・・・泣けるのか――――!!」
その涙は、石倉の怒りに更に火を注ぐことになる
首を絞められながらも、浅井は絶対に誰にも言わない…言えないわけがある、と言うが…
首を絞め頭を撃ちつけながら、その訳と言うのを問いただす石倉 そして…
「オレが・・・・ さゆり・・を殺った・・・・の だか・・ら・・・・」
浅井のその 告 白 に、石倉が驚愕の表情を浮かべていた…
自分が助かりたいからそんな子供じみた言い訳を、とその言葉を認めない石倉にさらに言葉を続ける浅井
「おまえが・・さゆりの首を 絞めた・・後
さゆりは・・息を・・・・吹き返し・・たんだ・・・・
か・・考えてもみろ・・・・ お前が首を絞めた・・場所・・・・じゃ・・
ガケ下に・・など ずりおち・・ない 不思議に・・思わなかったの・・か・・?
春にさゆりが・・ガケ下から・・発見され・・た時」
「オ・・オレは無我夢中でそんなこと・・
ただあそこはガケの近くだし 春先の表層雪崩か何かで・・・・下に落ちたものと・・・・」
「違う・・・さゆりは・・しばらくして・・・・息を・・・・」
かろうじて、息を吹き返したさゆり だが…
「あの頃・・・・あいつほど邪魔な・・奴はいなかっ・・た・・
あいつ・・・・どうしても産むなんて言うから・・・・
毎日・・・・オレは・・あいつに脅され・・生きた心地がしなかった・・・・
せっかくオレに・・舞い降りた・・・・・・チャンスを・・・・」 - 73奇妙な粗筋書き24/05/28(火) 19:19:23
浅井の言うチャンス… 石倉の言っていた、講談商事との一人娘との婚約話
その上で、さゆりは浅井にとって邪魔でしかなかった…
石倉にさゆりをけしかけ、その息の根を止める… その計画はうまくいった のだが
雪山でさゆりは息を吹き返し…その直後、浅井がさゆりの後頭部に岩をたたきつけた!!
「後は・・雪が・・・・ あのあと降り積もった雪が・・・・
死体を・・春まで隠して・・・・くれた
場所が場所だった・・・・から ガケ下に・・誤って落ちた・・事故・・で済んだんだ・・・・」
「では・・・・授業のときにお前が落としたボールペンを渡そうとしたとき・・・・
お前が見せた あの態度は・・・・」
「お・・お前に・・・殺ガイの現場を・・ 見られた・・と思ったんだ」
浅井の告白に、石倉もその首から手を離し…
(・・ってことはオレは・・・・殺していない オレは無実 無実だ)
自分は殺していないと知り、安堵の表情を浮かべる石倉
首を絞められた影響で咳き込む浅井に、にやけながら人殺しめと小突く石倉
とはいえ石倉も関与しているのだから、自分も決して話したりはしない、と言うが…
立ち上がり、窓の側に立つ石倉 自分は無実と知り、高笑いを上げる、が
……自身の秘密を告白してしまった浅井は、茫然自失と座り込む
そして、石倉が立ち上がるときに落とした斧を見て
茫然とする浅井は、その顔を鬼の如く豹変させて――― - 74奇妙な粗筋書き24/05/28(火) 19:19:36
・・・そして、夜が明け…山小屋に救助隊が辿り着く
救助隊の呼びかけに応え、現れたのは…浅井 一 人 だった
その髪が真っ白く染まる浅井が救助隊の体に倒れこむように体勢を崩し、力なく返事をする
救助隊には、二人で上ったが途中ではぐれてしまい、自分ひとりでここに辿り着くのが精一杯だったという浅井…
「降るんですか また・・・・?」
「ああ・・ いまはつかの間 小康状態だ また2,3日間は荒れる予報だ」
「そう・・・・ですか」
救助隊のその言葉に、浅井はかすかに笑みを浮かべていた…
…山小屋の裏側、何かを引きずったような跡に、救助隊は気づくことなく…
(あの2時間もすれば・・・・雪がすべてをかくすだろう・・・・
そして・・・・春まで 春まで死体は分からない・・・・
かまわない・・・・ みんなあいつが悪いのだから・・・・ そう・・・・)
……雪山に倒れこむ、石倉の死体も誰にも気づかれる事はなかった…
聞いてしまった あいつが・・・・ 悪いのだ・・・・!!
<完>
- 75二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 19:43:19
はあ!?って感想しか思い浮かばんw
今まで平然と被害者面してた浅井化け物やんけ…普通もうちょい罪悪感なり何なりあるやろ…
スレ主さんおつでした!
面白かったし映画も見に行こかな - 76二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 21:03:28
映画ははたしてこのラストのままで行くのか、もうひと悶着あるか…俺も予定があえば見に行こーかなあ
- 77二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 23:15:12
いい密室サスペンスだった
福本もストーリー手掛けるのは上手いから(引き延ばしが露骨なのはとかく)原作に専念してもいいと思うんだが
たぶん福本自体、自分でまんが描きたいってタイプなんだろうなーw - 78二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 07:30:35
終わってみればクズ vs クズだったのは福本感あるわ
- 79二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 19:23:31
ほす
- 80奇妙な粗筋書き24/05/29(水) 19:31:37
というわけで告白 コンフェッション これにて終了でございます
短い間ですがお付き合いいただきありがとうございました(ぺこり
再放送だったけどけっこう新鮮な反応あって嬉しかったですなーw
とりあえず次回に関して ジョジョ6部のほうですが
来月頭にちょっと家族旅行が入ってしまったのでまたしばらく間が空きそうです、申し訳ない
とりあえず6月の十日あたりを目途に再会しようと考えていますので、また始まったらよろしくお願いしますね
そして悲しい事に
わたしの地元の映画館だと告白が放映予定に入ってない…オノレ - 81二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 20:14:06
こちらこそありがとうございました
家族旅行ええなー楽しんで!再開ものんびり楽しみに待っときますw