- 1ぬしっし◆hFHfXe67bc24/05/19(日) 01:30:08
「お、おいおい!トレーナー君!」
ルドルフの慌てた声も半端にしか聞こえないほど、俺自身が立ち昇る火柱に慌てていた。
「まだあわあわあわわわあわあわわ」
「落ち着け!ガスを止めるんだ!!」
「しゃ、しゃいっ!!」
ガスコンロのツマミを捻り、騒ぎの原因を消し止める。ルドルフも俺もデカいため息をついて腰を床に付ける。
「トレーナー、君。とりあえず聞かせてくれ…この油はなんだ?」
「う。」
「一歩間違えたら火事になる量だ。使い方次第とはいえ君にこれほどの油を使う用途なんて浮かばない。何をしたかったんだ」
久々に見た彼女のマジ顔に、言葉が出てこない。
「りんごの…砂糖揚げ」
「え?」
「君はリンゴと砂糖が好きって…前に聞いたから」
「………っ」 - 2ぬしっし◆hFHfXe67bc24/05/19(日) 01:30:20
「……私のためにわざわざ?」
「うん。料理なんかしたことないけど"男は何事も度胸"だって阿部───」
「ばかっ」
ルドルフが俺の胸板に顔と両拳を押し付ける。
「慣れないことしてまで気を遣って欲しくなんてない!」
「…ルドルフ、その」
「………」
彼女が俺を涙目で睨む。
分かってる、そう言う時はこう呼んで欲しいんだ。
「"ルナ"…ごめん。君の喜ぶ顔が見たくて」
「…そう思ってるなら、これからは慣れた事で私を喜ばせてくれ」
「ああ。」
────ちゅっ。
揚げすぎて黒っぽくなった林檎の菓子は、今交わした口付けより甘いのかな。
それでも、ルナの潤んだ瞳ほどにはみずみずしくは無いんだろう。
おしまい。 - 3二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:31:11
スレタイと冒頭で不謹慎スレかと思ってしまった
- 4二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:31:12
出たなクソスレタイからお出しされる優良SS
- 5二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:31:14
えっ
- 6二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:32:03
本当に熱く燃えていたのは2人の愛でした
- 7二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:33:50
なんか腹立ったから応援スレに推薦しておいた
- 8二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:53:31
二人きりの特別な呼び方はもう定番だな
- 9二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:54:08
懐かしいスレタイしやがって
- 10二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:55:33
廊下は燃えてなかったか…