- 1二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:44:05
ぴたんと垂れる水滴が木霊する中、先生はふらつく頭を振りながら目を覚ます。豪奢なソファの上に縛り付けられ、身動きの取れないまま辺りを見回した。椅子の豪華さとは対照的に、廃屋となった劇場が殺風景に広がっている。バルコニー席からは朽ち果てたステージが痛々しいほどによく見えた
「先生は、恐怖について考えたことがありますか?」
隣に脚を組んで腰掛けていたアキラは、ボロボロのステージを眺めながら呟く。僅かな沈黙…耐えきれなくなったようにくすりと零し、アキラは仮面の下で笑みを作った
「ふふ、怖いもの知らずの先生に聞くことではありませんでしたか」
唇がまた笑みを浮かべ直すように閉じていく。どうにも仮面の下に作り物めいた印象の笑顔だった
「――『白うさぎ』」
徐ろに懐中時計を取り出し、何かを確かめるように時刻を確かめる。重なり合って夜を指す短針と長針を、白い手袋が硝子越しに柔らかく撫でた
「アリスに登場する兎をご存知ですか?慌てて走り去っていくだけの、唯それだけの舞台装置…」
アキラはするりと猫のように身体をしならせて、縛られた先生の膝の上に腰掛けた。ちょうど映画のワンシーンのように、先生に抱き抱えられるような格好になりながら、拘束された先生の頬を撫でる
「嗚呼…私は最早、彼を笑えないのです」
チク、タク。懐中時計が小さく鳴る中で、そっと仮面を外す。睫毛の下で僅かに焦りを帯びたような瞳、しかしその頬は紅潮していた
「先生、芸術がいつ死ぬのかをご存知ですか?忘れ去られた時?いいえ――保存すら出来ないままに、朽ち果てる時です」
そっと先生の耳に口を寄せ、アキラは先生を抱き締めた。僅かに震える手は、禁忌に触れた故か、それとも…
「刻一刻と、先生は時を重ねてしまう… 限りある生命に、永遠はないのだから」
甘えるように、いつかも分からぬ別れを惜しむように、その裾を握る手に力が入る
「たった一度でいいのです。先生の形を、先生がこの世にいたことを示す、その形見が欲しいのです」
拘束された先生のズボンに手を掛け、アキラの白い手袋がチャックを開いた
「ふふ、怪盗…いえ、化物らしく名乗るとしましょう――今宵、先生の子◯を頂きます」
アキラらしからぬ強引なキスが先生の唇を奪った - 2二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:44:37
- 3二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:44:49
文体でお前だと思ったよ
- 4二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:45:37
子〇摘出女先生?
- 5二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:46:06
未亡人アキラ概念
- 6二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:47:03
ツムギじゃないのか!?
- 7二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:47:04
エッッッッッッッ 子種って言い回しがおしゃれでアキラらしくて好き。地味に未実装同士かこの二人
- 8二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:58:14
このフォックス未実装ばっか書いてるからな…
- 9二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 23:33:23
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- 10二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 23:33:39