- 1二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 08:35:48
- 2スレ主22/02/03(木) 08:36:28
震源地が吹っ飛んだのが本当に悔やまれる
- 3二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 09:14:23
あげ
- 4二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 09:14:32
うめ
- 5二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 09:19:38
前のスレにあったブルボンvsライス概念をSSにしてみるか…
エイシンフラッシュ女幹部概念も一部流用して - 6二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 09:53:42
うめうめ
文豪いっぱいで嬉しい - 7二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 09:54:00
保守保守
- 8二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 09:57:41
核戦争後の世界で語り弾きしながら各地を放浪するマルゼンマルトレ概念
戦争前の音楽を出来るだけ残そうと行く先々でピアノやギターで歌い続ける - 9二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 10:03:41
郵便配達員スズカさん概念めっちゃ好き
- 10二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 10:04:43
あっ!最初のスレ吹っ飛んでるじゃん!
- 11二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 10:16:33
ブルボンvsライスの与太書いたものだけど拾ってくれるなら嬉しい
- 12二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 10:16:46
- 13二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 11:06:53
- 14二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 11:19:20
ポストアポカリプスモノて本当に不思議な魅力あるわ
- 15二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 13:12:08
- 16二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 14:29:08
崩壊した世界で人々を手紙で繋ぐのはデスストランディング味を感じる
- 17二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 15:45:12
このレスは削除されています
- 18二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 15:52:16
マルゼンさんには世界崩壊後も泥水をすすってでも生き抜いてほしいという思いと、儚く散ってほしいという矛盾した気持ちがある〜。
- 19二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 16:51:58
生き残って復興したものの、様々な制約や思惑からいつしか1984や狂四郎2030のようなディストピアになったりして
- 20二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 16:55:36
荒廃した世界でマルゼンさんの実家に溜まっていた古今東西の映画を解放することで
人々の癒しと娯楽を提供していたマルゼンさんとそのトレーナー
ある時トレーナーは「デジタルデータは劣化しやすい」ことを思い出して
「彼女の記録が全て損なわれてしまうのではないか?」と恐怖を抱く
そこでトレーナーは見様見真似でがむしゃらに芸術活動を始めた
マルゼンスキーの無敗の栄光を後世に伝えるべく精を出すトレーナーの姿を見て
我こそはと名のある芸術家や陶芸家や彫刻家、画家がぞくぞく協力しはじめ
次第に日本国内の一大プロジェクトになっていく…
と言う妄想 - 21二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 16:56:31
1984の世界も50年代に起こったとされる核戦争の後に出来上がっていったっぽいんだよね
- 22二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 20:31:47
郵便配達員スズカさんは道中いろんなウマ娘の話題や噂を聞く機会がありそう
- 23二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 20:52:10
核戦争後、極々少数の非汚染地域に生き残った人々が集まり文明の復興と統一政府の誕生が成し遂げられた。
しかし、人々は自分たちが生み出した科学と「争い」を恐れ、科学と自由を放棄し独裁者を生んでしまう。
独裁者が偶然ウマ娘だったことからウマ娘を最上位、体の作りが似ているという理由で女性が中間層、そして最下層の被差別身分に男性の社会。そこでマルゼンスキーと生きていくため狂気の社会に溶け込んだ"フリ"をしていた。だが、狂気の中で過ごすうちにだんだんと社会が狂っているのか自身が狂っているのかが分からなくなり、最後は狂気という正常に取り込まれ発展をしなくなった人類はやがて滅びるだろう。
…みたいなssを野生の沼正三に書いてもらいたい。 - 24二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 20:56:18
家畜人ヤプーだ…ウマ娘世界でもヤプーかピープーなのかな
- 25二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 21:03:06
ウマ娘と遺伝子ディストピアは合いすぎているせいで逆に難しい
- 26二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 21:16:19
背が伸びたやよい理事長が出てくるイベント
- 27二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 21:36:44
マルゼンさん並みのグンバツボディになってそう
- 28二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 22:43:47
ウオッカとバイク乗りの話出来たので投稿します
- 29二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 22:45:07
プスンと最後のバイクが止まった音が山間に響いた。
「…終わったな」
何の気なしに呟き、周囲を見渡すと世界が崩壊した後、最後まで誇りを持って走ろうと誓い合い、やり遂げたバカ共が静かに壊れたバイクを見つめていた。
「俺達にしては中々良いところで終われたじゃないか」
山の向こうから昇る朝日が俺達を照らす。
どうやら峠の休憩所のような所でバイクは壊れたようだった。
何台か車が停められそうな広さを持つこの場所は草に溢れかえり、人の手が加えられた様子はない。
「長い道のりだったな」
各々の手には自分達が乗っていたバイクの部品が握られていて、最後まで相棒と共に走ろうという思いが込められていた。
…タイヤをホイールごと前後両方持ち歩いていたアイツは正直尊敬する。
いつの間にか壊れたバイクの周りに全員集まっていた。
「俺達は…最後まで…誇りを持って…走ったよな…!」
おいおい、普段は伊達男を気取ってる癖にお前は根が正直すぎるんだよ。
良く見えないが顔がグシャグシャだぞ。
歪む視界でもわかるくらいに肩を震わせる伊達男を誰も茶化さない。
次々とバイクが壊れていく中、部品を求めて他コミュニティを襲いたくなった事は1度や2度ではすまなかった。
それでも、俺達は誇りを持って走りきったのだ。
「凄く、疲れたけど、いい気分だなぁ」
朝日が昇り、どれだけの時が過ぎただろうか。確かな達成感とやり遂げた虚脱感が俺達を包む。
誰もこれからどうするかなんて口にしない。自分達の結末は決めていたつもりだった。
抗いがたい睡魔に身を委ね、地面に寝転がり目を閉じたとき、その声は響き渡った。 - 30二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 22:48:59
「おーい!おっちゃん達、大丈夫かー!」
なんとか目を開き、上半身を起こして辺りを探すとカーブの向こうから一人のウマ娘が駆けてきていた。
「おお!なんだ無事だったか、心配したぜ!」
屈託もなく笑う彼女は崩壊した世界の中を旅をしていると語った。
特に目的もなく、強いて言うなら走ることが目的だと語る彼女に俺達は共感した。
走ることしかできない俺達も似たようなものだった。
「遠くから見てもしかしてと思ってたけど、これバイクだよな!?」
彼女は興奮を隠す気もないように、壊れたバイクに近寄っていった。
「くぅー!やっぱカッケェーなぁ!」
彼女の嬉しさを表すかのように尻尾が揺れる。
「しかし、お嬢ちゃん。些か無用心じゃないかい?俺達が山賊か何かでお嬢ちゃんを罠に掛けようとしてたかもしれないぜ?」
仲間の一人がからかうように声をかける。
俺達は決してそんなことはしないが、バイク乗りは無法を働くイメージが強いのは確かだ。
「あ?ああ、一応俺はウマ娘だしな。それに…」
少しタメを作ってから格好をつけるように彼女は話した。
「こんなにバイクを大切にするバイク乗りに悪いヤツは居ない、そうだろ?」
格好のついていない顔の中のキラキラとした目を向けられた時、俺は昔を思い出していた。 - 31二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 22:51:41
カタログを見ながら、いつかこんなバイクに乗りたいと語り合っていたあの時。
バイト代を握りしめ、店に向かって駆けていったあの時。
初めてのバイクを仲間達と自慢しあったあの時。
俺はあんな目をしてバイクを求めていた。
確かに俺の中で何かが灯る音がした。
思わず周りを見渡す。
仲間達の目にも何かが宿っていたように見えた。
「なあ…、俺はまだ走りたいよ」
誰かが呟いていた。
壊れたはずのバイクが俺達の背を押すように、一回だけ嘶いた。
「そうだ!俺達は止まっちゃいない!俺達はまだ走るんだ!」
いつの間にか強く拳を握りしめ、熱弁していた。
全員が呼応するように声を挙げていく。
「まだ乗ってみたいバイクがある!」
「まだ見てみたい景色がある!」
「まだ試してみたい改造がある!」
俺達の声は山間に響き渡っていた。
「俺達は、走るんだぁ!」
山彦が静まる頃にはどうやってまた走るかを皆考えていた。
色々方法はある。その全てを試すため、俺達はここで別れることにした。
「じゃあ、5年後の今日、ここで会おうぜ」
「へっ、その時には俺のチューンナップを見せてやるよ。まだ試していなかったヤツだ」
「俺なんてこーんな大きいハーレー乗ってきてやる!」
「お前さんは精々ママチャリだろ。どんなヤツでも笑わずに見てやるよ」
「よっしゃあ!やるぞぉ!」
そんな中、ウマ娘の嬢ちゃんは最後のバイクを見つめていた。
「おう、お嬢ちゃん。どうしたよ」
「えっ!いや!このバイクどうすんのかなーって思ってただけだせ?」
チラチラと最後のバイクを見る彼女。
その時、頭には浮かびつつも女々しいと切り捨てていたある選択肢がよぎった。 - 32二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 22:52:50
「なあ、俺達の部品を集めれば直せるんじゃないか?」
伊達男が声を挙げる。
壊れたバイクの中から俺達は無事な部品を選んで持ち歩いていた。
最後のバイクが壊れたときが終わるときだと思っていたが、俺達はまだ走ることになった。
ならば、この相棒も走れないとフェアじゃないだろ。
俺達の心は一つになる。
「久々だなぁ、やっぱバイクをいじるのは楽しいぜ」
「おい、俺にもさわらせろよ」
活気づいたバイク乗りの手によって、最後のバイクは再び息を吹き返す。
さっきまで止まっていたとは思えないほど快調なエンジン音を山間に響かせた。
「おー!すげえな!おっちゃん達!」
尻尾をブンブンと振り回し、喜びを露にするウマ娘の嬢ちゃん。
「なあ、嬢ちゃん。このバイクに乗ってくれないか?」
このバイクはこの子が来たから甦ったようなものだ。この子が乗るのがふさわしいように思えた。
「え!良いのかよ、こんなカッケーバイクを」
「ああ、こいつもそれを望んでるさ」
呼応するかのようにエンジン音が高まった。
「じ、じゃあ。ありがたくもらうぜ」
クールに振る舞おうとしているのだろうが、喜びが身体中から溢れ帰っているのがわかる。
世界が崩壊する前、こんな子にあった気がする。良く思い出せないが、懐かしい気持ちになった。
「お嬢ちゃん、ありがとうな。お前のお陰でまた走れるぜ」
「お嬢ちゃんお嬢ちゃんって俺にはウオッカって名前があるっての!」
「ハッハッハ!ウオッカか!良い名だ!」
「ウオッカ!よい走りを!」
「おう!大切にするぜ!」
太陽が輝く中、それぞれの道へと俺達はわかれていった。 - 33二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 23:09:22
大作だぁ…終わった世界であっても曲げられない信念があるの良いよね
- 34スレ主22/02/03(木) 23:09:45
- 35二次元好きの匿名さん22/02/03(木) 23:18:25
- 36スレ主22/02/03(木) 23:37:27
- 37二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 01:34:36
魂という器は折れなければ何度でも蘇るからな
- 38二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 10:05:34
聞いた話を事務所に持ち帰って報連相してそう
- 39二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 10:45:24
スズカさんは職業柄、カレンチャンのいるラジオ局に行くことが多そう
- 40二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 17:02:23
北海道からスペちゃんの手見上げ、荒巻鮭を担ぎ走るスズカさん
- 41二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 20:09:53
遅ればせながら
・マルゼンスキー 世界中をタッちゃんで旅している。自分以外の誰かを優先する所があるから危機が迫っても自分の事を諦めてしまうかもしれない。逆にその誰かを優先しすぎて危ないことになるかも
・サイレンススズカ 連絡手段が喪失した世界で手紙を人々に運ぶ配達員として活動している
・ゴールドシップ ジョーダンと共に地図の制作を行なっている ・BNW 医療施設を拠点にした生存者の共同体の中で生活している。ウイニングチケットの精神状態に負担がかかっている
・カレンチャン 女王になってたりラジオでDJになっていたりする。生存者に何かしらのメッセージを呼びかけいるらしい
・マチカネフクキタル 人々の心の救いとなるべくシラオキ教団を作るが日に日に勢いと教団員が膨らんでいくことに怯え始めている
・テイエムオペラオー ドトウ、アヤベ、ボーノ、ビコー、フジキセキ等と共に演劇を兼ねた炊き出しを行なっている。阪神レース上が拠点らしい - 42二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 20:10:44
・バンブーメモリー 集落の自警団をやっている。風紀委員の頃に持っていた竹刀を自動小銃に持ち替え治安を維持している。シリウスシンボリとは協力関係
・シリウスシンボリ 崩壊前と変わらずウマ娘をまとめ上げてチームを作る。悪人達から物資を強奪して生活している模様。バンブーメモリーとは協力関係
・ウオッカ バイクに乗って一人旅をしている模様、ダストレとゴールインしたダスカと出会い相棒(トレーナー)の元に帰るか悩んでたりする。
・マヤノトップガン チャーター便でバンブーメモリーがいる集落に資材を供給している。もしかしたら他の町にも行っているかも
・セイウンスカイ トレーナーと一緒に釣った魚を売って生計を立てている
・アグネスデジタル 人相書きとして生活をしている。尋ね人、探し人、犯罪者の注意喚起の仕事など活躍の場面は多い。ウマ娘への情熱は未だ消えておらず、即売会の開催を諦めていない模様
・エイシンフラッシュ ファインモーションらヨーロッパ出身のウマ娘と共に石炭機関車に乗って大陸横断旅行を行っている
・アグネスタキオン 地下の研究施設で汚染除去に関する研究を行っている。研究を手伝っているモルモット君は相変わらず光っている - 43スレ主22/02/04(金) 20:21:30
- 44二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 21:53:23
- 45二次元好きの匿名さん22/02/04(金) 23:50:52
この世界だとマルゼンさんとトレーナは自分達が勝ったレースの表彰状や
トロフィーやメダルを懐かしい目で見つめてるんだろうなって - 46二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 00:39:52
- 47二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 00:41:34
- 48二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 02:26:14
前スレの入国審査官エル概念を見た時その世界ではマスク外してる時は誰にでも冷酷な状況になってて、逆にマスクつけてる時は(トレーナーとか信頼できる人といる時のみ付けてる)見せる人に甘えてる感じになると私の性癖にあってます…
- 49二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 02:32:38
弱さを隠すための仮面から自分を曝け出すための顔になっている…
- 50二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 03:45:15
最初はマスクのままで明るいエルで仕事をやってたんだけど税関でクズの権化みたいな人をたくさん目にするんだよね…そうして行くうちにパパの形見となってしまったマスクをこんなとこに持っていけない…みたいな感じになりながらも業務をこなしていくうちにマスクをつけていてもいなくても明るく振る舞うことが出来なくなるんだ…
だから平和な時だった日常の時には基本つけてたマスクを業務の時は基本つけないで自分の心を殺すことで自分の本心を隠して、その結果本来本心を言えるはずだった素顔でも本心を言うことが出来ずにマスクを被った時は本心を隠しているから誰にも打ち明けることが出来ずに少しずつ壊れていくエルは私の性癖にあってるんだよね…
(この後救いがあってもなくても美味しい) - 51二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 08:41:10
- 52スレ主22/02/05(土) 09:05:30
- 53二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 10:38:08
バラック小屋の前には子ども達の笑い声もよく聞こえるんだ
- 54二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 16:28:06
- 55二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 16:40:21
世界線次第では貨幣経済死んでそうだしな
- 56二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 17:08:47
金だけじゃない、何でも積んだ宝船
オイルにライター、ネジバネ金釘、浄水フィルターもあれば原動機も積んでるよ
シャベルにトンカチ、スパナに材木、電池に針金、ヒューズに基板
甘い乾パンに何かの干し肉、乾燥野菜にドライフルーツ、紫が映える釣れたての魚、石より硬い採れたてのトマト
さあ見てった見てった見ないと損だよ - 57スーパーカーを刻む者122/02/05(土) 17:30:16
刻む
刻む
刻む
マルゼンスキーのトレーナーの俺は昼夜を問わず、一心不乱にマルゼンスキーを大地に刻む。
媒体を問わず何にでも刻み続ける
──電子機器に保存されたデータは石器時代の壁画より脆い
そのことをふと思い出した俺は、マルゼンスキーの栄光がこの世から消えてなくなってしまう事を酷く恐れた。
文明が崩壊したことで、電子データの存続が危うくなった。
とうぜん彼女の走りも下手すれば10年足らずで消えてなくなってしまう。
そんなの嫌だ!彼女の記録が消えるだなんて!!一生この星に残っててほしい!!
オレが死んだ後もしばらく…いやもっとだ!10億年…いやそれじゃ短い!もっと長く残したい!!
だから俺は刻む
ただ刻む - 58スーパーカーを刻む者222/02/05(土) 17:30:30
そうしたらいつの間にか、俺以外にも大勢の人が協力してくれた。
画家、陶芸家、彫刻家、考古学者に人類学者までも参加して一大プロジェクトとなった。
いま、俺達はマルゼンスキーが無敗三冠を達成した時の様子を巨大な壁画にしている。
今はほぼ全壊した京都レース場を背景に、堂々とした出で立ちで太陽を浴びて輝く彼女を描いているのだ。
ラフと下絵は終わり、いまは彼女の赤い勝負服に色を塗っている。
一筆一筆塗るごとに、壁画の彼女に活力がみなぎっている。
この作品の出来が楽しみだ。そしてこれだけに留める積りは無い。
文明を復興させながら、世界各地に彼女の記録を残すつもりだ。
そして運よく宇宙開発が出来るまでに復興したら、今度は宇宙のかなたまで飛ばしたい。
宇宙も永遠無限ではないが、仮説によれば太陽系よりはるかに長い時間─10の100乗年─存続するらしい。
太陽系があと─50億年─5×10の8乗年と考えたらどれだけ長いか分かるだろう。
宇宙が滅びるその瞬間にまで、彼女の走りだったものがほんの僅かでも残っていれば
彼女は時間に打ち勝ったことになるのだ。そう思うと、こんな所で止まってはいられない。
だからこそ今日も俺は、彼女を大地に、そして宇宙に刻むのだ。
Fin - 59二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 17:30:42
何が入ってるのかお楽しみ缶詰セット…
- 60書いた人件スレ主22/02/05(土) 17:32:04
マルゼンさんの栄光が消えることを恐れたマルゼントレーナーが
狂ったように芸術活動にいそしむ世界線を書いてみた。 - 61二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 17:33:22
想いが重いよぉ
- 62二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 17:37:08
崩壊後の世界で配給品として配ってそうだな…
- 63スレ主22/02/05(土) 17:38:17
あ、言葉が足りなかった箇所発見
× 今はほぼ全壊した京都レース場を背景に、堂々とした出で立ちで太陽を浴びて輝く彼女を描いているのだ。
〇 今ではほぼ全壊してるが健在だった時の京都レース場を背景に、堂々とした出で立ちで太陽を浴びて輝く彼女を描いているのだ。 - 64スレ主22/02/05(土) 17:56:49
ここだとちょくちょく使われる「そんなの嫌だ!」って台詞が
マルトレ芸術活動概念と見事にマッチしたので30分ぐらいで勢いで書いた
SSって描こうと思えば本当にササっと書けるんだな… - 65二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 20:10:21
- 66二次元好きの匿名さん22/02/05(土) 22:45:49
冷え込んだ潮風が吹き込む海岸線。
ウマ娘セイウンスカイは漁で捕れた魚を卸し、干物を作っていた。相方のトレーナーは魚の交換に街に出かけ少し寂しげの様だ。
ヒャッホー
海岸線から響く威勢が良い声に目を向けると赤いコートに身を包む芦毛のウマ娘ゴールドシップが台車を引きながら走り込んでいた。
「おーい、ゴルシさん」
作業を止め彼女を呼び止めた。あの日世界が変わった日以来の再開だ。
「おースカイ久しぶりだなー」
「どこに行ってたんです?」
「ちょっと、地図を書き直す為に北海道まで走り込んで来たんだぜ!」
台車から取り出し地図を広げると北海道だろうか?見知った形とは少し変わった地形だ。
「あの日から日本の形も大分変わったからな、ゴルシちゃんが書き直してるって訳よ!」
「へー大変ですね」
「そーなんだよ。途中で熊に会っちまって猟師の爺さんが退治してくれなきゃ、流石のゴルシちゃんも危なかったぜ」
北海道での武勇伝や街で会ったスペシャルウィークの話で盛り上がる二人。
「長話ししすぎちまったか。トレーナーがウマ郵便の方に出来た地図届けてるから、合理しなきゃいけなくてな」
「気をつけて」
ゴールドシップの道は険しい。しかし、この一歩が明日の未来を繋ぐだろう - 67二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 00:41:11
マヤに空から撮ってもらった写真とか貰ったりしてるのかなゴルシは
- 68スレ主22/02/06(日) 09:47:15
描く
描く
描く
マルゼンスキーのトレーナーの俺は昼夜を問わず、一心不乱にマルゼンスキーを基盤に刻む。
媒体を問わず大地に刻み続けた俺は、今度は宇宙に彼女を刻むことにした。
あの第三次世界大戦から30年が経った2054年の今年
NASAとJAXAが復活して宇宙開発が本格的に稼働し始めた。
とうとうこの日がやってきた。
宇宙が終わるその日まで彼女の走りだったものを残し続ける第一歩だ。
基盤には彼女の走る姿─ラスト3Fで末脚を魅せた時の姿─を刻んでいる。
これをロケットに入れて宇宙のかなたまで飛ばすのだ。
まだ光速の半分にすら届かない非常に遅い速度だが
それでもいつかは太陽系を超えて宇宙の深淵にまで届くだろう。
この打ち上げが終わったらさっそく次の作業に取り掛かろう。
そう言えば、アグネスタキオンとエアシャカールが光速の10%まで
速度を出せる次世代の推進機関を開発しているらしいと聞いた
それがあればもっと早く、そして遠くまで飛ばせるのではないか?
あとで本人たちに聞いて見よう。 - 69二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 10:00:24
将来的にマルゼンさんの昔話出来そうな勢いだぁ
- 70スレ主22/02/06(日) 12:32:41
- 71二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 15:19:23
ルドルフはカリスマで多くの人を集めて崩壊後の東京で一番栄えた町を作りそう。そして賢王、みんなのリーダー、彼女についてけば生き残れるという周りからの期待というプレッシャーに押し潰れそうになるルドルフの唯一の心の拠り所になりたい。
- 72スレ主22/02/06(日) 15:57:46
- 73二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 16:52:19
2つの概念が思いついた
1つは大阪、カサマツ、東京、北海道、ついでにオペラオーが鹿児島を立て直しスズカとゴルシが各地をタキオンが作ったカイラル通信的な物で結び日本都市連合が誕生するグッドエンド。
もう1つはルドルフの町がモブヒャッハーに襲撃されルドトレが身代わりになって「日本を統一してくれ」と残して散り、見も心も"皇帝"となり日本統一のため各都市を力で統一しようとするバッドエンド。
バッドエンドを避けるためにはゴルシに積極的に物品の捜索を依頼するかランダムで出現するマルゼンスキーに話しかけよう!そうすることで襲撃の情報を早期に掴め対策ができるぞ!
- 74二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 16:54:44
モヒカン…のウマムスメ!!
- 75二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 17:07:44
走る。
運ぶ。
届ける。
受けとる。
走る。
競う相手はいない。今ではいつのどこでも先頭だ。そのことが少し寂しくもある。
走りたいから走ることに変わりはない。でも今は走る理由がいくつか増えた。誰かの想いを届けたいのだ。かつて自分がそうしてもらったように。
日曜日がいつかわからなくなって久しい。レース場だった場所は沈黙を保っている。多くのひとびとが息を潜めて暮らしている。少ないひとびとが声を張り上げて暮らしている。協力しながら。反目しながら。
「故郷の年老いた両親が心配なんです」
「子どもの無事を祈ることしかできない自分が嫌になります」
「友人は元気にしてるだろうか」
「恋人のことを想うと夜も眠れない」
「近ごろは恩師のことを思い出します」
この世はメッセージに満ちている。少なくとも二人の人間がお互いを知る限り。協力するために。反目するために。安らぎを得るために。険しきを冒すために。それは言葉とは限らない。食料や医療品にもメッセージは込められている。目には見えない何かもそうだ。何もないそこにメッセージを見いだすことができる。運ぶことができる。届けることができる。受けとめることができる。
走ることによって。
ぼろぼろの自転車に乗った男性に会ったことがある。ホイールは歪んでいた。タイヤはパンクしていた。ギヤとチェーンは錆びついていた。フレームの塗装は剥がれていた。男性は痩せこけた頬にひげをびっしり生やしていた。大きな布袋みたいな鞄を背負っていた。
彼は遅かった。簡単に追い抜くことができた。振り返ると彼は笑っていた。ハンドルから手を離して親指を立てていた。軽く会釈してその場を去った。男性がどうなったかは知らない。
ひょっとしたら彼は先頭を走っていたのかもしれない。人気のない街だった場所でふとそう考えた。たき火がばちばちと音をたてている。あまりにゆっくり走る彼は競うことができるのだ。ほかならない自分と。足を止めようとする自分と競う。ならば日常がレースだ。そして走ることをやめなければ勝ち続けることができる。そこには先頭の景色が広がっている。そこがどこかは関係ない。
サイレンススズカは走る。走りたいからだ。誰かにメッセージを伝えたいからだ。走り続けることによって先頭の景色が見たいからだ。沈黙する崩壊した世界は日曜日だったかもしれない。 - 76二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 17:29:29
良いなあ…スズカさんが思いを載せて走っていく
- 77二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 17:39:31
ウマ郵便は人と人の思いを繋ぐ
北海道とか四国九州は交通インフラが無くなったら、ヒトミミが手漕ぎ船で運んで行くのかな? - 78二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 17:41:15
- 79二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 18:48:34
郵便局の機動配達員スズカかぁ
- 80二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 20:15:59
各地方に郵便局がないと食料補給とかきつそうね
- 81二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 20:20:49
- 82二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 20:50:24
- 83二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 21:08:24
そして郵便局の所有権を巡って戦う生き残った人たち…
- 84二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 22:24:36
「まだわからないか?」銃口をこちらに向けながら男は言う。「おれたちが欲しいのは、ちんけなお手紙なんかじゃない。お前たちが持ち帰る、現在の地形情報──つまり、新しい世界の地図だ」
スズカは歯を食いしばった。左足が熱を帯びている。取っ組み合いのさなかに痛めてしまったのだろう。このまま力ずくで男たちの拘束から抜け出す自信はある。しかし、痛めた足で銃口から逃れられるかといえば、答えはノーだ。
それにしても聞き捨てならない言葉だった。ちんけなお手紙。経験した覚えがないほどに、頭に血が昇るのがわかった。
「地図があれば有利をとれる」男は笑う。銃口は反らさない。警戒を続けているのだ。「おれたちによる日本の再統治計画は、大きく前進することだろう。お前にとっても悪い話ではあるまい。お前は走るためにメッセンジャーを続け、その過程で得た情報をおれたちに納める。見返りは食料と武器の供給、そして拠点での安全な生活だ。もっとも、拠点ではほかの仕事もしてもらうだろうが」
スズカを押さえつけ、取り囲む男の仲間たちが笑った。スズカはぶるりと体を震わせた。自分に触れる男たちの手が、うら寒く感じられた。
「答えを聞かせてもらおう」まるで銃口が話しているかのようだった。「おれたちに従え」
「お断りするわ」果たしてスズカは毅然としてそう答えた。深い検討の末に出た言葉ではない。魂がそうさせたのだ。「あなたたちに縛られて走ったところで、先頭の景色は見えやしないもの」
「そうか」がちり。劇鉄が下げられた。「残念だよ。またしてもこの国から優秀な人材が失われる」
スズカは目を閉じなかった。どうせならもうひと暴れしてやろうと、静かに全身に力をこめた。祈ることはない。それは自分から最も遠い行為だと魂が言っている。屈することもない。それはすでに経験したことだと、魂が叫んでいた。
唯一の心残りは、あの人との再会が、とうとう叶わなかったことだけだ。
自分を押さえつける男たちの力が強まるのがわかる。スズカはそれを遥かに上回る膂力で、人生で最後になるかもしれない大逃げを始めようとした。そのときだった。
- 85二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 22:25:05
窓ガラスが派手に砕け散り、差し込んだ月明かりに照らされて、人影が一つ、まるで空を滑るように駆け抜けた。見覚えのあるドロップキック。蹴り飛ばされた男は銃を手放し、地面と平行に低空飛行したままコンクリートの壁に叩きつけられ、前衛芸術じみたポーズのまま気を失った。
この騒乱を見逃すスズカではなかった。すぐさま拘束を解き、男たちを弾き飛ばすと、一目散に逃げ出していた。闖入者の正体はわかっていたから、間違っても足を負傷した自分に遅れをとるはずはない。
「ジョーダンたちがすぐそこで待ってる。イケるか?」
「ええ」
スズカは駆けた。全盛期にはほど遠い走りだが、それでもただのヒトには追いつけない。後方の警戒はゴールドシップに任せ、とにもかくにも逃げ続けた。一台の武装バンが停まっているのが見える。トーセンジョーダンが手を大きく振っていた。
- 86二次元好きの匿名さん22/02/06(日) 22:42:10
- 87二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 00:10:43
世界は変わっていく
この世界で彼女達(ウマ娘)が何を残し生きるのか
人々はまだ何も知らない - 88二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 09:48:25
ライスを守る為頑張るブルボン。それを支える黒沼トレーナー
…どう見ても龍が如OTEです。 - 89二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 09:50:49
やっぱりゴルシは格好良いぜ
- 90二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 16:30:26
郵便局とシラオキ宗の橋渡ししてるスズカ
- 91二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 18:59:59
シラオキ教の信徒、招き猫の面被ってそう
- 92二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 19:06:22
郵便局や配達員ウマ娘があまり襲われることがないのはスズカさんを介してシラオキ宗の保護下にあったからなのかも
- 93二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 21:32:33
猫のお面。それらのほとんどは不揃いで不出来だ。中には手先の器用な者もいて、木材を精緻に彫り、どこからか入手したのか、自ら丹念に抽出したのか──おそらく後者だろう、なんらかの塗料によって着色を施したお面も見られる。そうした者は尊敬される。技能が権威に結びつく。その質が高ければ高いほどに高い信仰心を持っているとされる。しかし、ぼろきれのパッチワークが評価されないかといえばそうでもない。彼か彼女もまた称賛される。そうしてまで立ち並ぶ理由があったのかと感心される。ここでは誰もが互いに敬意を抱いている。とうに崩れ去ってしまったはずの秩序がある。
それらは「びょうめん」と呼ばれるのだったか、「ねこおもて」と呼ばれるのだったか。とにかく、ここではそれをかぶる必要がある。ずしりと重い木彫りの仮面。これをかぶれば個人でなくなる。誰かにとっての誰かでなくなる。立ち並ぶ群れの一つに過ぎなくなる。
古い友人と言葉を交わすことは今日もできなかった。代理として神官があらわれる。巫女の言葉を民草に告げる役目を負った男だ。彼は古い記憶よりやつれている。新しい記憶と比べても痩せこけている。
たまたま近くに寄っただけだったが、そのもてなしは手厚かった。──個人ではないはずなのに。そのことに後ろめたさを感じるが、旧友の最も信頼する者の心遣いを無下にすることもできない。結局、仮面を脱いで席に着くことになる。
主に話すのは、彼女とかかわりのあった者たちの現在についてだ。祖国で農業の再興を志す者。崩壊した世界に知識をもたらす者。「持つ」者の義務を全うしようとする者。ひとびとの営みを描き残そうとする者。ひとびとの想いを届けようとする自分。だいたいそんなところだ。もちろん、伝えきれるはずもない。神官は多忙で、救いを求める者の数は、日を追うごとに増えている。
だからスズカは手紙をしたため、古い友人たちにもそれをすすめる。伝えたいことがあるが、その時間が問題になるとき、手紙ほど役に立つものはない。残しておける。後から振り返れる。誰かに届けてもらえる。たとえ必要なときに間に合わなかったとしても、いつか伝えられることは確かだ。そうして救われる者もいる。シラオキ様とやらの神託がなくても。
- 94二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 21:32:58
否定するつもりはない。どこかの誰かにとって、この教義は必要なのだ。ゆえにスズカは手紙を残し、ついぞ「教祖様」になった友人の顔を見ることもなく、シラオキ宗の総本山を離れる。
──フクキタルはいつ救われるのだろう?
走りながらスズカは思う。救いを求め続けた彼女は、今や救いを与える側に回っている。しかしスズカは知っている。彼女はかつて一人の女の子だった。自分と──おそらくは「救われる側」にいるだろう自分と、同じようにもがき苦しみ、悩みを抱えてなお前に進もうとした、一人の女の子でしかなかった。今の彼女をスズカは知らない。もう何年も顔を合わせていないからだ。直接に言葉を交わしていないからだ。無人の荒野へと手を引っ張っていけていないからだ。
スズカは止まらない。走り続けることで、運び続けることで、届け続けることで、受けとめ続けることで──いつか彼女と駆け出すことができると信じているからだ。祈らない。すがらない。ならば何を信じるというのか。スズカは答えられる。ほかならない自分自身と、自分を形づくった人たちだと。そしてその中には、マチカネフクキタルもまた含まれている。
- 95スレ主22/02/07(月) 22:50:14
- 96二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 23:27:10
- 97二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 23:27:38
- 98二次元好きの匿名さん22/02/07(月) 23:28:48
核戦争後じゃなくてゾンビパンデミック後の世界とかでも妄想してみるか…
- 99スレ主22/02/07(月) 23:29:28
- 100二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 06:32:16
- 101二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 10:09:15
と言うか逃げられない…
- 102二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 12:19:18
ゾンビ化したウマ娘は腐ってない人間より早く走りそうだな…
- 103二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 13:25:50
ウマゾンビ
空飛んだり増えたりビーム出したりチェーンソーにヨワソウ - 104二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 13:29:48
ヒトじゃなくて人参襲ったりしない?
- 105二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:09:11
畑やら果樹園狙う動物多いから罠猟が増えそう
現実だと放棄された果樹園からどんどん動物が山降りて来てるからなー - 106二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:52:37
だめだ。数日前から郵便配達人スズカさん概念が止まらないんだ。でも終末世界は救いがないから映画か何かの撮影だということにするんだ。
主人公はスズカさんなんだ。崩壊した世界で郵便配達人をしているんだ。郵便網はシラオキ宗と共有しているから、尼僧扱いされることもあるんだ。「大崩落」の日に(トレーナー自身の指示とはいえ)一人で逃げ出してしまったことが心残りなんだ。いつかトレーナーから手紙が届くことを信じて郵便の仕事に携わっているんだ。
物語はシラオキ宗の交通ネットワークを狙う武装組織が、スズカさんを追跡する形で進行するんだ。スズカさんはシラオキ宗の指導者であり巫女でもあるフクキタルの旧い友人だから、人質として価値を見いだされるんだ。激しさを増していく追跡から、スズカさんはひたすら逃げ続けるんだ。でも左脚を銃弾がかすめるんだ。
捕らえられたスズカさんは武装組織の要求を突っぱねるんだ。「ちんけなお手紙」を蔑ろにした結果が今の世界だと啖呵を切るんだ。交渉は決裂するんだ。引きがねに指がかけられるんだ。
クライマックスはド迫力のアクションなんだ。ジョーダンのおバカな(誉め言葉)作戦で活路を開いたゴルシが、ガン=カタめいて武装組織を圧倒するんだ。でも一人の死人も出さないんだ。「安心せい峰打ちじゃ」のセリフとともにシラオキ宗の僧兵が突入してくるんだ。スズカさんは胸を撫で下ろすんだ。
休養を兼ねて脚の回復を待つスズカさんのもとへ、一通の手紙が届けられるんだ。差出人はフクキタルなんだ。そこにはお見舞いの言葉と、巫女ではない彼女自身の想いが記されているんだ。まだ友だちでいてほしいと書かれているんだ。スズカさんはほほ笑むんだ。そんなことは当然だと。
手紙の最後は「待ち人来る」の一文で結ばれているんだ。それが神託の類いであることをスズカさんは察するんだ。あるいは励ましの言葉であると解釈するんだ。
休んでばかりはいられないとスズカさんは郵便物の仕分けを申し出るんだ。そこにはさまざまなひとびとの想いがつづられているんだ。そのすべてがいとおしいんだ。ふとスズカさんの手が止まるんだ。自分の目を疑うんだ。そして、それが何かの間違いではないことを確認するんだ。スズカさんはその場で一通の手紙の封を切るんだ。なぜなら、それは自分に向けられたものだったからなんだ。 - 107二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:56:25
- 108スレ主22/02/08(火) 21:02:18
- 109二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 21:36:59
抗生物質がある現代てほんと恵まれてるな、怪我するだけで死ぬ可能性があるんだよな医療機関が無くなると
- 110二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 21:58:36
絆創膏や風邪薬すらなくなるからね…
- 111二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 22:06:23
青カビを探し出すゴルシ…調合してペニシリンを作るタキオン…十゛八゛番゛薬゛効゛あ゛り゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛い゛い゛!゛!゛!゛と叫ぶチケゾー…
- 112二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 22:12:38
キタサトの実家が郵政支援して、世界が復興したらセガサターンが復活する可能性?
- 113二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 22:18:20
あ!医療が崩壊したらインフルエンザの予防接種すらできなくなるじゃん
- 114二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 02:23:56
- 115二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 07:33:15
川の水でうがいしてたら寄生虫が体内に入っちゃうやつ
- 116二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 08:18:48
川の寄生虫だと日本住血吸虫を思い出す。川に入っただけで感染して腹が膨れて亡くなるとか怖すぎる。
- 117二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 08:20:04
- 118二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 08:33:44
国内の自然界からは絶滅してるはずだから多分再流行は起きないはず。ただ世界が崩壊した場合研究所から漏れ出る可能性がある。
また現実でも起こりうる可能性として海外からの再侵入がある。アジアやアフリカでは日本住血吸虫や他の種類の住血吸虫が存在し続けている。
- 119二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 11:15:08
前にこの掲示板で雨後の筍みたいにウマ娘達の国スレが立っていたけど
核戦争で日本政府が消えた世界線だと日本列島に何個かウマ娘がトップの国が出来てそう
マルゼンさんとマルトレが東京を中心にした丸善国でも作ってそう - 120二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 13:21:34
フクキタルを担ぎ上げて作られた神聖シラオキ帝国とかできてそう
- 121二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 15:20:39
- 122二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 18:20:43
- 123二次元好きの匿名さん22/02/09(水) 22:39:54
- 124スレ主22/02/09(水) 22:41:19
このフジキセキはナカヤマフェスタと一緒に居そう
- 125二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 00:36:49
この世界でも基本的に走りが速い方が決まるのか?
大量のモブモヒカンに囲まれて、大将同士が己を賭けてレースを走り抜く。
廃墟の街がレース会場、平坦な道は少なく中央の良芝は望むべくもない。
脚に装着した蹄鉄はよく手入れされているが傷や凹みが多く十分な力は発揮出来ないであろう。
しかし、走るのだ!ウマ娘としての己のプライドを賭けて! - 126二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 00:43:20
- 127二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 00:45:37
逆に海沿いの砂浜の方がレースしやすそうな世界だなダートウマ娘有利な世界になるけど
- 128二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 09:09:43
でもマルゼンさんダート1200mでレコード叩き出したからなあ…
- 129二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 12:41:33
鳥取砂丘がレース場になってそう
- 130二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 12:59:12
タマモとオグリは2人で終末世界旅してるイメージ
たまたま遠征先で2人で生き残ってしまったからトレセン目指しつつ人助けの旅してる - 131二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 14:48:15
小松左京の短編に『コップ一杯の戦争』っていうのがあるけど、同じようにレースを走り終わった頃には米露中欧が核戦争で滅んでいた、なんてのを思いついた
- 132スレ主22/02/10(木) 20:28:23
有マ記念を開催してる最中に主要国にミサイルが飛び交って壊滅って感じかな…
ロシアから北米大陸にミサイルが着弾するまで1時間ぐらいだから
その間なら有マ記念のOPからウイニングライブまでやれ通せそう
なんならこの間でミサイル全部飛ばし終われそう
- 133スレ主22/02/10(木) 20:39:42
日本は自衛隊と駐留米軍の努力で被害を最小限に出来たし
たまたま会場に近いサイレンが壊れてる上に
ウイニングライブとレースの熱狂で誰も遠くのサイレンが聞こえないんだよね… - 134二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 20:47:05
ラーメン一杯の戦争
エリザベス女王杯で勝利したファインモーション
ライブ終わりに祖国の滅亡を知る - 135二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 20:49:21
イカ焼き美味しいよ〜
世界が目まぐるしく変わった日、電気もガスも最低限の配給のみとなったこの世界。
数少ない娯楽は砂浜や広い野原で開かれる野良レース。
農作業も一段落した冬の催し、少ないながらも出店が並び人々は平穏だったあの頃を思い出しながらもウマ娘達のレースに熱狂していた。 - 136二次元好きの匿名さん22/02/10(木) 20:49:25
- 137二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 00:05:57
核が落ちた上にロシア軍に占拠されたアイルランドはありだな…
- 138二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 09:07:50
指揮系統が崩壊し、責任者の概念すらわからなくなった軍事基地の奥、混乱の最中出された命令…より多くのヒトを殺せ…を遵守するため、ヒトが集まるとされる残ったレース場に向けて核ミサイルを発射する狂った軍人。
- 139二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 09:12:53
どこかの100万殺戮艦長みたい…
- 140二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 09:15:06
ウマ娘軍人で着弾先のレース場の光景を見て平和だった頃に仲間達と鍛練に勤しんだ記憶が蘇り頬を涙が伝うとなお良し。
- 141二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 09:23:42
実はその命令を出した上官はかつての自分のトレーナーだったりして
- 142二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 10:02:33
- 143二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 16:37:37
それはあり、だな(画像略)
- 144二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 16:40:49
このレスは削除されています
- 145二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 16:43:54
上と違うけどドトウはヤギ飼いしてそう
- 146二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 20:43:57
METALUMAX…
- 147二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 21:13:38
文明崩壊後、タキオンとモルモットは、比較的損傷が少ないどこかの大学か企業の研究室を見つけて拠点にするんだ。
そこで放射性物質による症状の治療薬や汚染地域の浄化装置の研究を始めて、必要な機材や薬品や物資はモルモット君が集めてくることになるんだ。
ある日、モルモットの帰りが遅かったので、ようやく戻って来たときに文句を言おうとしたら、「ごめん……」と一言つぶやいたあと、そのまま血を吐いてこときれてしまうんだ。動かなくなったモルモットの手には、頼んだ薬品がしっかり握られているんだ。
タキオンは泣いたけど、ここで止まってはモルモット君の意志を無駄にすることになるから無理やり頑張るんだ。
自分で必要な物を集めることになったタキオンは、手に入れるのが如何に難しくて危険か身をもって知るんだ。ウマ娘だからなんとか逃げられるし抵抗できたけど、人間だったモルモット君にどんな無理をさせていたのか深く理解して曇っちゃうんだ。
そこでスズカさんと再会して、不完全ながらも一定の効果はある治療薬と引き換えに郵便局やシラオキ宗に物資を集めてもらうんだ。
何十年か経つと、ルドルフ率いるトレセン学園勢力が辺り一帯を制圧して、研究しやすい環境が整うんだ。
そこから時は流れて、ある日、スズカさんがタキオンの研究室を訪ねると、冷たくなっていたタキオンがいるんだ。
よくみると、傍らに手紙があって、ルドルフ宛てだから、スズカさんは急いで届けるんだ。
ルドルフは手紙を受け取るとその場で開封して読むんだ。
そこには、皆への感謝と、汚染地域の浄化装置が完成したこと、更にその機械の使い方の詳しい説明が書いてあるんだ。
ルドルフは早速、計画的に装置を使用して、居住や農耕や工業生産に使える地域を増やしていくんだ。
こうしてタキオンとモルモット君は後の復興時代への扉を開けたんだ。
という概念を受信したが、自分はタキオンエミュができないので誰か書いてくれると嬉しいです(他力本願) - 148二次元好きの匿名さん22/02/11(金) 22:43:05
言い出しっぺの法則
エミュは何とかなるさトレーナーくん - 149スレ主22/02/12(土) 00:03:45
- 150(そろそろ現実になりそうで怖)22/02/12(土) 01:02:49
- 151二次元好きの匿名さん22/02/12(土) 09:45:37
崩壊した世界でマルゼンさんとマルトレにはラジオDJやっててほしい
今まで流行った歌や季節の歌を歌って生き延びた人に季節を教えてほしい - 152二次元好きの匿名さん22/02/12(土) 17:06:15
へい♪ヘイ♪ヘイヘー♪
ハローDJカレンだよー
今日のウマラジにはゲストにウマ娘のマルゼンスキーさんが要らしてくれました。
チョベリグー!マルゼンスキーよ!
最近トレーナーくんと海辺の納涼レースに出たんだけど、ファルコちゃんに負けちゃってマイッチングーよ。
来年のレースには絶対に勝ちたいわね! - 153二次元好きの匿名さん22/02/12(土) 19:12:03
世紀末世界のウマラジの天気予報は異常気象とか余裕で起こってそう
- 154二次元好きの匿名さん22/02/12(土) 19:18:14
今日のお天気は晴れときどきミサイルだから、みんなー気をつけてね♪
日本だと四季が無くなったりするんかな - 155二次元好きの匿名さん22/02/12(土) 23:20:26
地軸の傾きが変わったり山脈が無くなると言った人の手では生み出せない
天変地異が起こらない限りは四季はなくならない…はず - 156二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 00:01:52
前にここか別のスレで見た治水対策の設備が止まって水没する東京概念があったな。
スーパー台風が東京を直撃した。翌日、台風一過で澄み渡る青空だがその足元は水没した街が広がっていた。マンションの高層階を拠点にしていたトレーナーとマルゼンスキーは難を逃れるが地上にいた人々はどうなったのか… - 157二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 00:04:53
あ、それはたぶん最初のスレにあった核戦争後の東京を巨大台風が襲う奴だ
- 158二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 00:20:04
フラワーがね
小さい体でさ、小さい手でさ、花畑をつくろうとするんですよ。「なんの役にも立たないのに、どうして?」って何度もたずねられるんですよ。心ない人に畑を荒らされても、文句や愚痴の一つもこぼさないで、嫌な顔もしないで、でもちょっと悲しげに、また黙々と種や苗を植えるんですよ。
医療が崩壊したから、少しでも誰かの助けにならないかって、薬草なんかも育てるんですよ。噂を聞きつけたスイープとロブロイが、フラワーを手伝うことになるんですよ。前時代の民間療法だけど、確かに薬効のあるお茶やシロップなんかを無償で配りはじめるんですよ。いつしか移住者があらわれて、花畑が広がったとき、そこは薬草の魔女が住む街として畏敬されるんですよ。魔女たちは深い薬草の知識を持っているんだけど、本当に愛しているのは「なんの役にも立たない」草花なんですよ。 - 159二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 00:23:06
- 160二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 00:43:28
- 161二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 10:55:23
- 162二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 14:14:39
桜の木の下には死体が埋まっている。その話は聞いたことがある。誰が最初に言ったのかは知らない。「むしろ桜から得る印象は、そういったおどろおどろしいものこそ正しいのかもしれません」ゼンノロブロイは続ける。「狐、野盗、白拍子。想像してみてください。花の雲から躍り出る、幻妖なものたちの姿を」
サイレンススズカは紅茶をすする。昨年漬けたのだという桜のシロップがふわりと香る。
この街は、至るところで草花が咲いている。スズカが名前を知らないものも多い。香木だという、まだまだ背の低い苗木もそこかしこで見られる。むろん、野菜や穀物も育てられている。今年は白菜が豊作だったという。色とりどりの植物の中でも、特に知られているのは薬草の存在だ。きっかけはスイープトウショウだったらしい。薬効成分のある草花を収穫し、それらを無償で提供し続けたところ、非常な見返りがあったそうだ。薬草の魔女。スイープらしい名乗りとも言える。スズカがそのことを指摘すると、二人はまんざらでもなさそうに笑っていた。
街に住むひとびとは、老いも若きも、農作と園芸に精を出している。配達でここを訪れる度、スズカのバックパックは重くなる。それは厚意と善意の重さで、スズカはこれが嫌いではない。今となってはなかなか嗅ぐことのできない、植物の濃い香気を、ここでは思う存分楽しむことができる。 - 163二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 14:16:22
>>162 続き
日が落ちると、見張り番を除いて、街のひとびとは家の中に引っ込んでしまう。明日も早くから起きて、草花や農作物の世話をしなければならないからだ。娯楽らしい娯楽はないが、それでも住人たちは満たされているように見える。“はじまりの魔女”の気質が、そうさせているのかもしれない。
エアグルーヴが、慣れた手つきで紅茶を淹れる。ハーブを練り込んだパンと、野菜がたっぷり入ったスープに舌鼓を打ち、食後のお茶まで飲めるのだから、大変なぜいたくをしているようで、いまだにスズカはちょっと後ろめたい。
「それだけの仕事をしているのだから、胸を張れ」毅然とした態度でエアグルーヴは断言する。旧友は変わらない。強いて言えば、以前に比べて虫をこわがらなくなったことくらいだろう。「何がおかしい?」強いて、ではあるが。
「いいえ」スズカはくすくすと笑う。「なんでもないわ」
「ふん」エアグルーヴが鼻を鳴らす。「まあ、いい」
こうしていると、スズカは昔を思い出す。エアグルーヴも同じなのか、目を閉じて何も言わない。昔、と呼ぶには近い過去の出来事ではなのだろう。しかし、あまりに長い時間が流れたような感覚がある。それだけ何もかもが変わってしまった。
「ところで、彼女の容態は……?」
しばらくしてスズカはたずねた。
「峠は越えただろう」エアグルーヴが静かに答える。「ハヤヒデのところの抗生物質が効いたな。仕方のないことではあるが、生薬では限界がある」
「そう。よかったわ」
「念のため、もう二三日は安静にしてもらうがな。……本人は不服だろうが、いいクスリだ」
「ただでさえがんばり過ぎるものね」
「まったくだ。ああ、いくつか花を土産に持たせるから、忘れるなよ」
「ええ。わかっているわ」
- 164二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 14:17:11
>>163 続きの続き
てきれき、とスズカはつぶやく。そう、とライスシャワーがうなずく。
「えっと、ものがはっきりと白く輝くさまを、そう言うの」
日差しに照らされて凛と咲く梅の花を見て、スズカは言いようもなく心を打たれた。たまたま通りかかったライスに、この感情をどうあらわしたらいいものか、何気なく話したところ、その言葉が返ってきたのだ。
「ライスもロブロイさんに教わったんだけど、梅は冬の寒さに負けないで、小さな白い花を咲かせるから、この言葉がぴったりなんだって」
ああ、とスズカは息を吐いた。腑に落ちる思いだった。厚いフードの奥で、ライスの瞳が、こちらをうかがっている。スズカはほほ笑むことでそれに応える。二人で並んで梅を見る。
この街で彼女たちは、いつもローブをまとっている。フードをかぶり、あまり顔を見せない。言い出しっぺはスイープで、どこまで意図したものかは知れないが、統治者の権威づけとして、ある程度の効力を発揮している。
しかしながら、彼女の本当の望みは、そうではないのだろう。的歴たる梅の花。病床の彼女は、誰とも分け隔てなく花を愛でる未来を夢見ているに違いない。
時間を忘れて鑑賞を楽しんでいると、「あっ」とライスが小さな悲鳴をあげた。「ど、どうしよう。ライス、配達の途中なんだった……」
青ざめるライスを見て、スズカはつい笑ってしまう。
「二人で手分けしましょう」
「うぅ……。ごめんね、スズカさん」
目深にフードをかぶるライスを見ていると、平和だった頃を思い出す。権威づけ。あるいは彼女が、彼女たちが夢見る未来は、そう遠くないところにあるのかもしれない。
- 165二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 14:18:21
>>164 続きの続きの続き
最初は彼女だけだった。
荒れた土地を、彼女は一人でととのえていった。瓦礫を片づけ、土を耕し、種や苗を集め、ささやかな庭園をつくろうとした。道行く人は誰もが言った。「そんなものを育てて、いったいなんの役に立つんだ?」彼女は言葉を尽くさず、やさしくほほ笑んで、ただ動くことで示し続けた。生きるための糧を得るかたわら、彼女は黙々と造園に取り組んでいった。試行錯誤を繰り返し、芽吹いては枯れる草花を見届けながらも、彼女はあきらめなかった。やがて、色とりどりとは言えないが、美しい花が咲くようになった。彼女は成功を喜んだ。この頃になると、通りすがりの旅人が、足を止めては彼女をたたえた。そして、多くの人にこの庭園の存在を伝えると約束した。しかし心ない人もいて、ある朝が庭園を訪ねると、そこには見るも無残に踏み荒らされた草花の姿があった。彼女は悲しんだ。涙を流して憤った。それでもやり直した。涙をぬぐって立ち向かった。
旅人から噂を聞きつけたエアグルーヴは、彼女のもとを訪ねると、すぐさま協力を申し出た。「私もこの世界に花が咲くところが見たい。ぜひ役立たせてくれないか?」断る理由はなかった。持ち前の管理能力を活かし、賛同者を募っては、それぞれの能力に応じた役割を与えていく。庭園は徐々に広がり、住み着く人も増えて、いつしかちょっとした集落と貸していた。
「薬草を育てるわよ!」スイープトウショウも住み着いた者の一人だった。集落としての安定をねらい、外部に働きかけるものとして、何かわかりやすい象徴はないか──彼女が頭を悩ませていたところ、そう提案されたのだった。
「生薬として利用できる植物をまとめましょう」植生と薬効を、ゼンノロブロイが体系化し、わかりやすく編纂した。その結果、集落の隅々にまで、草花の知識と技術が伝播し、庭園はさらに広がっていった。
「ライスにできることは少ないけど、長い距離を走ることなら、誰にも負けないから」最後に参加したライスシャワーが、周辺の集落との連絡係を申し出て、もはや街と呼んで差し支えない庭園を、確かなものにした。
- 166二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 14:18:57
>>165 ラスト
薬草の街。花畑の街。魔女の街。
サイレンススズカは、ずっしりと重くなったバックパックを背負う。中に詰められているのは、今日まで積み重ねてきた想いだ。その大花は、何度踏みにじられようと、ただ一輪で咲き続けた。
ニシノフラワーが、街の代表として、スズカを見送った。ただの風邪でも、この世界では命にかかわる。病み上がりということもあって、少しやつれているように見えたが、顔を合わせて話ができてよかったと、本当によかったとスズカは思う。
「てきれき」
「えっ?」
「ふふっ。なんでもないわ」
じき春が来る梅は枯れ落ち、次は桜が咲くだろう。花はいつもそうだ。その時が来るまでじっと耐え、周りがなんと言おうとも、折れない限り、いつか咲き誇る。そこにはおびただしい犠牲の数が、死体の山が眠っているのかもしれない。「大崩落」が起こらなければ、この街という花は咲かなかったろう。それでもなお美しい。それでもなお力強い。それでもなお生きている。
いつかフラワーは言った。
“なんの役にも立たない花を、みんなが愛することができたなら、きっと世界は平和だと思うんです”
スズカも同感だ。手紙、特に私信は必要なものではない。しかし、誰もがそうしたものを愛でる心を持っていれば、こんな世の中にはなっていなかっただろう。だからスズカは郵便を続けるし、フラワーもまた、花を育てる。
「そういえば、最近はスカイさんからの手紙を見ないわね。彼女、筆不精だから。今度この街まで引きずってきましょうか」
「そ、そんなっ」フラワーはあわてて両手を突き出した。「スカイさんもお忙しいでしょうから……」
「冗談よ」スズカはほほ笑む。「でも、もし届いたらすぐに運ぶわ。最速でね」
「はい」フラワーもやわらかく笑う。「お願いしますね」
その街には五人の魔女が住む。
一人は治める。
一人は導く。
一人は教える。
一人は伝える。
一人は、始めた。
- 167二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 14:20:45
- 168スレ主22/02/13(日) 14:23:24
- 169二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 15:25:34
面白かった
- 170二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 22:00:28
この崩壊した世界だとシービーは何やってんだろ
- 171二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 22:04:57
なんとなく遠くに行きそう南極とか
- 172二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 23:03:11
自称地形調査家として自由に歩き回ってそう
- 173二次元好きの匿名さん22/02/13(日) 23:48:52
- 174二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 10:12:12
聞くことで気持ちを落ち着け癒すBGMを聞いててふと思ったんだけど
マルゼンさんDJやる傍らピアノを弾いて癒しを提供してそう
オルゴールみたいに古今東西の色んな曲をピアノで弾いて
荒れた世界で少しでも心が癒えるようにってボランティアやってそう
次第に同志が現れて、ラジオステーションに何人か来て交代制で演奏してくれる - 175二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 15:23:43
モコモコした服着て🐧に囲まれてそう
- 176二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 17:49:58
シービーは顔が良いからペンギンも寄ってくるんだ
- 177二次元好きの匿名さん22/02/14(月) 23:18:35
- 178二次元好きの匿名さん22/02/15(火) 01:56:13
ありだと思う!!
- 179二次元好きの匿名さん22/02/15(火) 09:20:45
拙者流行りには鈍感侍、今更ながらAIのべりすとなるものを知りwiki片手にssを一本書いてみたで候。公開するのは恥ずかしいしエミュも怪しさの塊だがデータの肥やしにするのももったいないと思い此処に不法投棄するでござる。
核戦争により世界が滅びてから何年経ったんだろう。僕とマルゼンスキーは今、崩壊した東京の高層マンションで暮らしている。電気もガスも水道も使えず明日も生きていられる保証なんてないけど楽しく暮らせている。
「もうすぐご飯ができるから待っててね」
「ああ、ありがとう」
ここ数日天気がおかしい。最初は雨が降っていただけだったが次第に風も強くなってきた。もしかすると台風が近づいているのかもしれない。
「トレーナー君…どうしたの?」
マルゼンスキーは僕に声をかけた。彼女は僕の何か思いつめたような表情を心配しているようだ。
「いや、なんでもないよ。ちょっと考え事をしていただけだ」
「そう?ならいいんだけど……」
彼女は心配そうな顔をする。僕は彼女の頭を撫でると嬉しそうな顔になった。この笑顔を守れるように頑張らないといけないなと思った。そんな僕の思いとは裏腹に雨や風がますます強くなり激しく窓に打ち付ける音が響く。僕達は布団の中で身を寄せ合い嵐が過ぎ去るのを耐えていた。
翌朝、外を見てみると昨日の荒れ具合とはうって変わって晴れ渡っている。これなら外に出られると思った。だが、ベランダに出たマルゼンスキーの様子がおかしい。
「嘘でしょ…」
そう呟くマルゼンスキーの顔色が真っ青になっている。慌てて駆け寄った。
「大丈夫か!」
肩を叩きながら声をかける。だが外の景色を見た瞬間僕も言葉を失った。目の前には信じられないものが広がっていたのだ。廃墟とはいえ高層ビル群が立ち並んでいた街がすべて水没していた。僕達が心の拠り所にしていた東京タワーも真ん中から折れて水没していた。
「トレーナー君……私達の世界は壊れてしまったわね」
「そうだな……」
「これからどうしようかしら……」
マルゼンスキーは悲しげな声で言った。その瞳からは涙がこぼれ落ちてきた。
「大丈夫だ。二人でいればなんとかなるさ」
彼女を抱きしめる。彼女も僕の背中に手を回して抱きついてくる。彼女の温もりを感じていると少しだけ不安感が和らいできた気がした。 - 180二次元好きの匿名さん22/02/15(火) 10:35:51
めっちゃいい…
- 181二次元好きの匿名さん22/02/15(火) 17:27:05
よかったよ〜
- 182二次元好きの匿名さん22/02/15(火) 22:39:25
このスレを見て復活の日を買ってしまった…
- 183スレ主22/02/15(火) 22:41:56
- 184スレ主22/02/15(火) 22:47:33
あまりネタバレはしたくないが日本について書いてある章のラストは
初めて見た時滅茶苦茶ショックだったから他の人にも同じ体験を味わってほしい(強欲) - 185二次元好きの匿名さん22/02/15(火) 22:48:16
どっかで誰かが平和とは次の戦争のための準備期間って言ってたっけ…
- 186スレ主22/02/15(火) 22:52:27
- 187二次元好きの匿名さん22/02/15(火) 22:58:16
銀河英雄伝説の登場人物ヤン・ウェンリーの「恒久平和なんて人類の歴史上なかった。だから私はそんなもの望みはしない。だが何十年かの平和で豊かな時代は存在できた」「要するに私の希望は、たかだかこのさき何十年かの平和なんだ。だがそれでも、その十分ノ一の期間の戦乱に勝ること幾万倍だと思う」は個人的に好きな名言
- 188二次元好きの匿名さん22/02/15(火) 23:08:34これは地獄と言って|あにまん掲示板何処ぞの欲張りがゾンビウイルスなんかで遊んだせいで世界は今やボロボロだ、みんな死んでいった、生き延びた者は常にゾンビどもに噛まれないように気を張り続け精神を擦り減らしながら暮らしてる。私達ウマ娘は感染…bbs.animanch.com
ゾンビがもたらす終末スレが出てきた…
確かにウマ娘がゾンビになったら手が付けられないよな…
- 189二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 08:10:48
ロシアがウクライナに侵攻するかもしれない瀬戸際にいて図らずとも終末世界になりそうだなって
- 190二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 12:13:38
- 191二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 18:44:09
フラッシュとファインは絶対に心配してると思う
- 192二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 18:50:37
世界が平和にならない
- 193二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 21:46:55
「旅行するならどこがいい?」
「どこでもいいさ。きみといっしょなら」
「もう。そういうことじゃないわ」
「ごめんごめん。わかってるよ。でも、決められないな」
「行きたいところが多すぎて?」
「ああ。でも、そうだな。やっぱりおれの行きたいところは、いつもきみの隣だよ」 - 194二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 21:47:45
そのドラマはシリーズになり、四作目まで撮影された。題して『終末旅行』。当時の名だたるウマ娘たちが、いわゆる黙示録の後の世界で、本人そのままに出演している。つまりどういうことかというと、マルゼンスキーは旅をする。もちろんタッちゃんに乗って。現実と異なる点は、その舞台が架空の、お話の世界に過ぎないというところだ。彼女を筆頭に、ウマ娘たちは終末世界で与えられた役割を見事に演じ切った。
ならば世紀の傑作にもなりそうなものだが、題材と、それから撮影初期に起きたひと悶着が原因なのだろう。根強いファンに支えられたものの、残念ながら、ついに一世を風靡する作品にはならなかった。
そのひと悶着のあらましはこうだ。このドラマの初代監督は、個性あふれる脚本家たちを起用し、さまざまな角度から「終末旅行」を描こうとすることで、物語を豊かなものにしようと考えた。結果として、この試みは失敗に終わる。一人の脚本家の暴走が、作品の方向性に決定的な変化(ファンの間では、通称「アトミックボム」と呼ばれる)をもたらしたのだ。監督は早くから舵取りの立場を離れ、ゆえにシーズン4まで続いたのか、あるいはシーズン4までしか続かなかったのか、いずれにせよ、一癖あるドラマに仕上がったことは間違いない。
それぞれのエピソードは、ときに連続し、ときに独立している。まとまった一つのお話がいくつか続いたかと思えば、世界が終わりを迎えた理由さえ変わることがあり、先のシーズンの小さなワンシーンが、後になって拾われることもある。熱心なファンはこれを平行世界と捉える。実際は脚本家が入り乱れていたからであり、新任の監督が、野放図をよしとして楽しむおおらかな人たちばかりだったからだ。脚本家たちは良くも悪くも互いに影響を与えあい、初代監督の目論見を大きく外れているものの、ヴァリエーションに富んだ作風を吹かせたことは否定できない。
- 195二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 21:48:40
- 196二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 21:49:17
- 197二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 21:49:54
- 198二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 21:50:19
個人的には「平和なんて手に入らないけど、それでも手に入るかもしれないと求めるものだ」って言葉が好き
- 199二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 21:50:34
世界の終わりが現実のものになると考えている者は少ない。そのお話を始めた監督だって、本気で思っていただろうか? ──遠くない未来に、すべてが崩れ落ちてしまうことを。
スーパーには、とうに商品が並ばなくなった。職を失った人びとが、寄り添いあって運動をしなくなって久しい。夜は本当の意味での暗闇に包まれたが、月と星の真実の明るさを知ることができた。もうじき貯蓄のガスボンベも切れる。水道はいつ断たれるだろうか。
夕焼けに照らされて、おれと彼女の影が重なる。じきに日は沈むだろう。夜明けを迎えることができるかどうかはわからない。彼女の手には、タッちゃんのキーが握られている。おれは彼女の手を握っている。
- 200二次元好きの匿名さん22/02/16(水) 21:52:04