【⚠⚓、🎲、閲覧注意、オリ鯖】雑賀衆（別時空）のアーチャー

113二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 00:08:32

ほ

114二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 10:21:39

し

115二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:53:27

柿

116二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 01:15:43

う

117二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 08:57:43

保守ありがとうございます

樫の森にてテランは鼻歌を歌っていた。オークニーを代表する聖人、聖マグヌスの賛美歌。自分ではない誰かの思い出の中の歌。彼の周りではナックラヴィー、ナグル、トロウ、フィンマンなど、あらゆる妖精が座っている。彼らはテランを慕っていた。人に忌まれる妖精として、死と闇の中の妖精として彼ほど力のある者はいなかった。

森の外は吹雪であった。風は朝から冷えるばかりであったため、町では暖炉に薪をくべたり、酒瓶を取り出す者が多くいる。皆今日も寒さを凌ごうと必死であった。

親切なトロウがテランの容態を尋ねた。あの町では毎日人が寒さに震え、飢えに渇き、病に苦しめられていた。しかしヘンギストが来てからは人々の苦しみはどっと減り、テランもあの時より少しばかり弱っていた。嘗ては一瞬の風で町全体を凍らせていたが、今は10秒くらい要している。

「シー・ミザーがいたときはいつものことだったから慣れているし、今はあれの代わりにあの王がいるだけで変わったことは何もないよ」

トロウ達はテランの言葉に顔を見合わせると大きな手で彼の矮躯を抱き寄せ、白い旋毛にキスをした。絹糸のような髪が飛び跳ねても気にせず、ひんやりとした長髪を優しく梳く。ナグルは毛を食み、ナックラヴィーは頬擦りしている。テランは子ネコのようにもみくちゃにされながら地面に転がり、ドレスが汚れるのも気にせず腹ばいになる。

「小さなテラン。我々の可愛い主。どうか今は我々に全てを委ねてくれ。私たちは君のことが大好きなんだ」

「ありがとう、みんな。ぼくもみんながだいすきだよ」

トロウは笑いながらテランの背中を摩った。背中に感じる筋肉の厚みが心地よくて思わず目を閉じる。そのまま眠りこけてしまいそうで、慌てて目を開けたら目の前にいたナックラヴィーと目が合った。悪戯っぽく笑うと尖った鼻を擦り合わせてきたため、同じように鼻を摺り合わせる。ナグルは大袈裟に声を上げながら跳び回り、湿った鬣を踊らせる。

「でもまあ、きみにも、起きてもらうかもしれないな」

テランは地面に向けて声を掛ける。すると刹那地底のとぐろが蠢いた。

118124/06/24(月) 20:37:00

【ヘンギストのカード色】

B:dice1d3=2 (2)

A:dice1d3=1 (1)

Q:dice1d3=3 (3)

119124/06/25(火) 08:37:03

【スキル①】

dice1d3=3 (3)

1自バフ

2横バフ

3単体配布バフ

【スキル②】

dice1d3=1 (1)

1自バフ

2横バフ

3単体配布バフ

【スキル③】

dice1d3=1 (1)

1自バフ

2横バフ

3単体配布バフ

120124/06/25(火) 20:36:47

【スキル①】

dice1d3=1 (1)

1自バフ

2横バフ

3単体配布バフ

121124/06/26(水) 01:00:12

>>119

>>120

全部自バフ。まあらしいといえばらしい。

一方佐竹は以前寄ったバーで──先ほど王のそばに居た──黒髪の女中とお茶をしていた。フィンフォルカヒームにはまだ課題が多く残っていた。先ほど追加した戦力のお陰で医療、暖房設備の増加や食糧問題は大きく改善されたが、テランはあらゆる驚異の擬人化である。具体的には疫病を撒くナックラヴィー、人を魅了し水に沈めるナグル、そして力任せに砦を壊してしまうトロウ。彼らの襲撃があれば洪水の如く全て無に還ってしまうことだろう。

「ルーンで対処可能なナグルと力だけのトロウはいい。問題はナックラヴィーという妖精だ。ヘンギストの情報によればこいつはあらゆる作物を腐らせ、刺激すると不治の疫病をばら撒く特性がある。不治の、というのが具体的に如何なる病かは不明だが住民が感染しようものなら町の崩壊も時間の問題になってしまうな」

「はい。心強い方が加わってくれたとはいえここの住民は500名ほど。無差別に病が撒かれるととても回復が追いつきません。複数体観測されないことを祈るばかりですわ」

佐竹は女中との間に地図やメモを広げ、テランやその手下たちの対処、或いは医療施設の拡大について話し合っていた。二人は北西に位置している医療施設で活動している。女中は患者の治療と製薬を、佐竹は外部からの難民の保護と患者のカウンセリングをそれぞれ担当しているという。

「ですが佐竹さま。どうか無茶なことだけは例えヘンギストさまの命令であってもご遠慮ください。貴女を頼りにしている民は多くいます。わたくしもそのうちの一人ですから」

「善処する」

××の知らないところである程度話が進んでいるのか二人から得られる情報は常に断片的なものであった。しかしやることは今後襲来するテランの手下への対策と明瞭になっている。佐竹は四つに分かれた区画に一つずつ櫓が設置されていることを教えてくれた。住民が交代で見張りをしているため、××は指示が出たら出陣及び撃退する。要は自警団だ。

NPCをネームドにしようか考え中。とりあえず「女中」表記です

>>123

122124/06/26(水) 12:38:51

【宝具】　　　　　

dice1d3=1 (1)

1A2Q3B

dice1d2=1 (1)

1全体2単体

123124/06/27(木) 00:35:53

事務的な会話のあとは子持ちの人妻らしい会話が交わされていた。子どもか夫についてである。互いに生きた時代も国も異なるため育て方にどんな違いがあるのか。夫は何処まで育児に関わったかとか。××が横で話を聞く限り特徴的な共通点は夫が武芸に優れていたことと、積極的に家事や育児に関わってくれたことであった。互いに自分は最も良き夫を得た幸せな妻であることを信じて疑わない。

「夫との馴れ初め～？きみもそういうの気になる年頃かぁ。じゃあ特別に教えてあげる」

××の問いに対し、佐竹はウィスキーを回しながら話す。酔いで垂れた眦が常よりも柔和な印象を与えていた。

彼女は遠い眼で語る。夫との出会いは幼少の頃であった。彼は未来の住職として地元の寺に修行しに来て、彼女に鉄炮を教えてくれたという。

「鉄炮の持ち方とか教えてくれる時に大きい手を添えてくれてさぁ！」

「あー、分かります分かりますっ！大きいお手々で包み込まれるとドキドキして堪らないんですよね！」

女中も過去の興奮を思い返してか、両手で頬を包み顔を赤くしている。足は爪先まで伸ばし、身体中を巡る熱い血潮に身体を震わせた。懐かしき恋の話。あの頃の若い情熱を再び謳歌しているようだった。互いに時々赤らめたり、酒が入ったせいで惚気話の中にきわどい話題にまで踏み込むのはご愛嬌といったところか。

はにかむ彼女の隣で××は茶請けのスコーンを口に運ぶ。バターとクロテッドクリームの柔らかな香りに混ざるベリーの酸味が程よく美味しい。

「父からあの人との縁談を聞いた時は驚いたよ。正直女を捨てる覚悟だったから、結婚して、子どもを儲けるっていう図が全く想像できなくてさぁ。まあ実際に子ども産んだらそんなのすっかり忘れちゃってたけど」

佐竹はよく酒を飲むが、流石に子どもを産むと決めたら長期の禁酒期間を設けたという。

「でもあの人ったら『それなら俺も禁酒するよ』って言うんだよ。結局、二人で頑張って酒を一滴も飲まなかったんだ！凄い真面目でしょ？」

女中は目を爛々とさせながら拍手する。熟れた女たちの会話にある鮮やかな恋の色は終わりまで褪せることはなかった。

そしてその色が多分、佐竹の中にある穴を埋めているのだろう。××は分からないなりにそう思った。

佐竹の夫、孫一の兄の中嶋孫太郎と想定しています（あくまで別時空ですし、史実上の人物の方が書きやすいので）。

>>145

124124/06/27(木) 07:55:35

次は結構飛ばしてナックラヴィー戦辺りにする予定です

孫一の情報を追加

女傭兵のアーチャー | WriteningTelegraph版 https://telegra.ph/%E5%A5%B3%E5%82%AD%E5%85%B5%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC-05-02 【クラス】アーチャー（☆4）【真　名】佐竹（佐武）慶誓【別　名】佐武義昌、…writening.net

125124/06/27(木) 19:52:43

ショップボイスやまだ決まっていない絆礼装など、なにか決めたいことがあればいつでもどうぞ。

126124/06/27(木) 23:39:39

次がまた掛かりそうなので放置していたものを。

十二の時のこと | Writening　其れは涼しく穏やかな皐月のことであった。つつじもくすのきも嫋やかに花弁を披き、鮮やかな新緑を更に彩るこの朝。鷺森の土豪、佐竹允昌の長女は兄源大夫に連れられ岡の城まで来ていた。父曰くここ数日湊の…writening.net

127124/06/28(金) 08:37:56

新しい敵出そうとすると新しいNPCが増える

>>128

128二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 10:57:49

>>127

ほうほう、どなたをお出しするつもりで？

>>129

129124/06/28(金) 13:07:42

>>128

オークニーの伝承『アッシパトルと大海蛇』に登場するストアワーム（大海蛇、テラン側）とアッシパトル（味方、多分ライダークラス）です。

ただストアワームの対抗として出すだけなので深く掘り下げることはないかと。

ストアワームスコットランドのオークニー諸島で伝承される巨大な海竜。dic.pixiv.net

>>130

130二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:51:42

>>129

実装を望まれるNPC枠になりそうな子だな

>>131

131124/06/29(土) 08:11:01

>>130

男性版シンデレラ、怠け者（本人曰く力を貯めている）、狡賢いところがあるなど既存の竜殺しには無い特徴が複数あるのも個人的に好きな点です。

見た目などがまだ曖昧な状態なので次はアッシパトルの容姿でも決めましょうか。

【どこから決めるか】

dice1d3=3 (3)

1髪2顔3服装

>>132

132124/06/29(土) 08:34:28

>>131

何か希望があれば>>133にお願いします

133二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 10:06:40

農民っぽい格好+防具

>>132

134124/06/29(土) 12:13:08

【次はどこ決めるか】

dice1d2=2 (2)

1髪（髪型、色）2顔（目の色やその他特徴）

>>135にお願いします

135二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 19:54:11

目の色は茶色
そばかすがあると嬉しい

>>134

136124/06/29(土) 20:43:44

では最後に髪（色や髪形）を>>137にお願いします

137二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 00:26:40

敵側が寒色系っぽいから逆に赤

>>136

138124/06/30(日) 09:19:52

農民っぽい格好+防具

茶色の眼とそばかす（スレ主、そばかすも好き）

赤毛

次に>>139に一～三人称（複数可）お願いします

139二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 12:28:09

一人称：俺
二人称：お前
三人称：アイツ

>>138

140124/06/30(日) 21:05:32

ヘンギスト（推定30代後半）と佐竹（32）、アッシパトル（推定15前後）。疑似家族みたいな図。

>>141にアッシパトルの身長をお願いします

141二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 21:55:49

でっかいのもちっこいのも捨てがたい……頼んだダイス神！

150+dice1d50=37 (37)

>>140

142二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 21:57:25

187cm
これは化け物退治の自信があるのも分かる

143124/07/01(月) 08:15:24

佐竹（169cm）とヘンギスト（181cm）より大きい。

そしてこんな大柄な男をバカにしていた兄たち…いやこんな大きいのが暖炉の前でゴロゴロしていたら困りますねやはり

144二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 20:02:46

でっかいネコチャンじゃん

>>145

145124/07/02(火) 07:37:23

>>144

暖炉の前でゴロゴロ、なんかいきなり本気出す。言われてみれば確かにデッカイネコちゃんかもです。

>>123

日毎、フィンフォルカヒームが豊かになるにつれテランに仕える妖精たちは試練に燃え滾った。そのトロウやナグルの多くはヘンギスト王のルーン、或いは勇敢な戦士たちによって退けられたが、最も恐ろしい妖精ナックラヴィーは強力であった。

彼は形は馬であるが其々の足に鰭を生やし、口はクジラのように裂け、薬缶のように熱を噴き出している。目は一つで、背中には大柄な男が乗っている。正しくは上半身だけ茸のように生えている。彼の手は地に着くほど長く、頭は肩を転がるかのように大きい。何より不気味なのは皮膚と呼べるものがないことだ。真っ赤な筋肉と白い筋、黄色い脈管や赤黒い血が全て剥き出しになっている。彼を目の前にした民は全身の毛をまっすぐ立たせ、背中を凍らせながらその場を去った。

ヘンギストからナックラヴィーの話を聞いていた佐竹は白い曇天の下、ブロッホの屋根を軽々と飛び移りながら北西の方へ走っていく。相変わらずの極寒故全てが薄氷に覆われていたが、お陰で常に熱気を履くナックラヴィーを見つけるのは容易であった。

「それにしても淡水が苦手だってのに、川が凍っているから渡れるなんて卑怯じゃぁないか？」

ナックラヴィーは雨や川を苦手とするためヘンギストは町の周りに広めの川を作っておいた。しかしテランによって露も川は悉く凍り、濡れる心配がなくなったナックラヴィーは森から入ってきた勢い其の儘攻め入ってきた。厄介なことに彼は怒らせると不治の病をばら撒く性質がある。直接退治すると町全体に被害が及ぶことは明瞭であったため、佐竹はナックラヴィーの足元に矢を放った。

「これは自分の心のみならず、汎ゆる衆生の心より成るもの──開け、『三感八道・日高大御堂』っ！」

>>150

146124/07/02(火) 19:36:35

保守ついでに昨日の見つけた話。
南紀古士伝に佐竹が秀吉から柿と栗を貰った時の話と似たものが載っていた。こちらだと柿だけで孫一も受け取っていた。

>>147

147二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 23:32:02

>>146

スレ主は今日も博識だなぁ

どうやって資料漁ってるの？図書館？

>>148

148124/07/02(火) 23:44:20

>>147

主に国立国会図書館のデジタルコレクションですね。

本登録（無料）すると分厚い資料集や昔の本などもパソコン上で閲覧できますし、ワード検索も（一部除いて）できるので非常に便利です。

最近だとアッシパトルの話も「図書館まで行くのちょっと面倒だな～」と思ってデジタルコレクションで検索したら見つかった、ということもありました。

149124/07/03(水) 08:13:31

日本のオリ鯖（海外鯖だと情報が少ない可能性がある）を作りたいときはとりあえずデジタルコレクションで検索して片っ端から印刷するのが楽かなと考えています

150124/07/03(水) 20:00:36

保守だけなのも面白くないので雑談を挟もうと思います。

>>145

佐竹が宝具を用いたこともあり、無事に大規模な疫病蔓延に至る前にナックラヴィーを仕留めることができた。一方佐竹自身は瘴気に直撃し、女中たちによって手当てを受けていた。

「もー！　必要だったとはいえ無茶してぇっ……」

彼女は半泣きになっていたわけではないが、それに近しい状態だった。それでも治療の手を遅らせないからこそ、女中はヘンギストのそばに居たのだろうと××は思案する。薬草の匂いが満ちる部屋から出ると、廊下にオオカミが座っていた。ふわふわとした銀の毛を宙に漂わせているそれは口に木版を咥えていた。部屋に戻って誰かに見せようとする前に、下から慌ただしい足音が響いてきた。音の方向に振り向くと廊下の影から赤毛の青年が現れ、オオカミの前で勢いよく止まった。ぐんっと前のめりになり、オオカミの毛を吸ってくしゃみした。

「あっ、お兄さんっ。それおじさんからの？」

彼は手元を覗き込もうとして、止めた。佐竹の見舞いに行くよう指示されていたことを思い出したという。

>>151

151124/07/04(木) 01:03:27

>>150

「おーばさんっ！」

「坊や。どうか静かに」

女中に窘められても青年は足音を立てて入っていく。

彼が灯りの下に気付いたが、顔が思いのほか若い。それに若そうな女中が坊やと呼んでいるもしや大柄なだけで、見た目ほど年を食っていないのだろうか。

「素直に従うなんて珍しいこともあるじゃないかアッシパトル」

寝台で横になっていた佐竹が言う。

「おばさんは優しいわけじゃなけど、話は聞いてくれるからね。いないと寂しくなるんだよねぇ。あ、そうそう。お兄さん、何か渡すものあるんじゃない？」

アッシパトルと呼ばれた男はまんまるな目を××に向けた。改めて見るとやはり顔立ちは体格より幾らか幼く見えた。

「その様子だとまだ知らないみたいね。彼はアッシパトル。ここで一番怠け者で、奔放なサーヴァント」

「怠け者じゃないよ。俺が必要になるその時まで力を貯めているんだ」

「減らず口を言うんじゃないよ。この前だって目を離した隙に遊び歩いたじゃないか」

「また怪物と戦うかもしれないのに余計な体力使わせるの？」

「それとこれとは話が別だ。自分勝手に動かれちゃ皆のやる気に関わる」

まるで母子のようなやり取りを経て、アッシパトルは木版に指差した。ヘンギスト王からの通達の内容は××と佐竹の働きへの称賛と、アッシパトルへの仕事についてであった。曰く地底に巨大な振動を感知したこと。その正体が巨大な大海蛇であること。そして、その大海蛇が地上に迫っていること。

「アッシパトルの嘗ての敵さ。こいつは普段こそ巨大なネコみたいだが肝が据わっている」

>>154

152二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 12:18:55

保守
ネコチャンが回収されてる

153124/07/04(木) 23:25:44

ヘンギスト←ブラコン
佐竹←ブラコン
アッシパトル←シスコン（原典通り）
味方サイドの兄弟好き率が高い

154124/07/05(金) 08:45:16

>>151

オークニー諸島。スコットランド北部に位置する、約70の島からなる島嶼。

メイズハウ、リング・オブ・ブロッガー、ステンネスの環状列石、スカラ・ブラエなどイギリス最古級の先史時代の遺跡群が豊富にあり、特にラウゼイ島は「北のエジプト」とも呼ばれている。

肥沃で太古の神秘が宿るこの島、今でこそスコットランド──イギリスの一部であるが9世紀から1472年まではシェットランド諸島ともどもノルウェーの支配下にあった。北欧の残り香は今なお強く残り地名や伝承から多々影響が見受けられる。

テランの名は古ノルド語の「怒り」が源であるし、アッシパトルも（一説では）同じく「灰を掻き分ける者」を意味している。

「変なこと言うけどね、最近ヘザーの夢を見るんだ」

テランは文字通り海の上にいた。彼は冬である。禍であり悪である。海の上に立つのは人が土を踏むことと変わりない。病や嵐を従えるのは、躾けた犬を操るも同然である。ならば地底の大海蛇もまた巨きな兵以外の何物でもない。故に強大で恐ろしい彼とて小さなテランに敵わない。

「ヘザーは夏に咲く花だ。だから冬（テラン）には関係ないけど、見るとどうも胸がほかほかになる。痘痕も靨というものかな。あれもまたオークニーの一部だから」

大海蛇はテランの独り言を聞いていた。あまりにも大きな目玉を上に向けて、彼の合図を待っている。嘗て自身の肝を焼いた男に仕返しする機会を地の底でずっと。

【補足】

マン島、ヘブリディーズ諸島、スコットランド本土北部のケイスネスやサザーランドもノルウェー支配下であったが1266年のパース条約により先にスコットランドに譲渡された。そのためこれらの地域もオークニーとシェトランドほどではないが北欧要素が見受けられる

ストアーワームってヨルムンガンドから派生だったり、死体がオークニーなどの島たちになっていますが型月的にどんな存在なんでしょうね。

155124/07/05(金) 20:43:01

保守ついでの雑談。
田辺市図書館に佐竹伊賀に関する資料があるようですが、事前に申請しないといけない上遠方なのでまだ閲覧できないです。

156エマPL24/07/06(土) 08:42:53

保守ついでの雑談
佐竹の子孫である吉金は（一説では）弓道・紀州竹林派の祖とされる。
ところで杉谷善住坊の雇い主だった六角義賢は弓の名手だったので佐竹的には気になっていそう

>>159

157二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 09:48:45

>>1

好き

>>158 >>161

158二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 14:59:22

>>157

そうじゃろ

可愛いじゃろ

159二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:35:18

>>156

うーん、近畿圏住みだが北の方なのがちょっとな…

もし近場に行く用事あったら尋ねてみるかな

160二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 08:45:11

保守

161124/07/07(日) 13:43:38

>>152

ﾃﾞｯｶｲﾈｺﾁｬﾝの表現気に入ったので使わせてもらっています

>>157

>>158

佐竹を褒めてもらえるとモチベーションに繋がります。ありがとうございます。

>>159

時間取れればスレ主も行きたいんですがね……

一応田辺市立図書館のURLも貼っておきますね。

田辺市立図書館の特別収蔵庫で管理している古文書について｜田辺市www.city.tanabe.lg.jp

宇井文書目録

https://www.city.tanabe.lg.jp/tosho/files/ui.pdfwww.city.tanabe.lg.jp

>>154

ほの暗い玉座にてヘンギストは槍を立て、地底から迫る振動に目を細めた。

海が揺れる。潮騒の音が増幅する。塔の窓から外を見ると、鯨のような巨大な黒雲が泛び、桶をひっくり返したような雨が降る。嵐が迫っている。

「アッシパトル」

鴉を通して、居間の暖炉の前にいるアッシパトルに伝達する。彼は働く人々の白い眼を受けつつ、赤い髪を褐色の床に広げていた。彼は常に空想の海を泳いでいる。林檎の木から剣を抜いた英雄の話。美男美女に化けるアザラシの話。子どもを浚う妖精の話。灰を指先で弄り、窓から射す光（あかり）を浴びながら、これらを自身に読み聞かせている。

「聞こえているであろ。汝がここに呼ばれた理由、嘗て討った大海蛇がいずれ来る」

上体を起こしたアッシパトルは這うように烏に寄り、じっと黒い眼を見た。物語を好む彼にとって喋る鴉（正しくはヘンギストによる操作であるが）は関心を引く存在であった。鴉と言えばオーディンの遣いだ。オオカミと並んで戦場を駆け、死肉を喰らう。一方で勝利の象徴でもあるのだ。

「ゆめ油断するでない。テランが同じ手を使われぬよう策を講じてくる可能性は十分にあるから、念のため儂もついていく。いいであろ？」

「うん、いいよ。行くのはいつ？」

「今晩であろ」

返事を聞き、アッシパトルは無邪気に笑う。そして灰を撒き散らしながら風のように外へ飛び出していった。

>>162

162124/07/07(日) 22:14:29

近日バレンタインシナリオ投げる予定です