- 1124/05/29(水) 21:40:12
- 2124/05/29(水) 21:41:47
彼は慰霊碑に献花した後、私に会釈して去っていった。噂に違わぬ人間なのだろう。誠実な雰囲気を感じた。
- 3二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 21:44:33
先生がキヴォトスの墓場に?誰か入ってるのかね…
- 4124/05/29(水) 21:49:27
シャーレの先生がまた訪ねてきた。今回も花を慰霊碑に捧げていた。敬虔な者、というわけではないだろう。
そう思っていると、彼は私の姿を見て口を開いた。
”この慰霊碑は、いつからあるの?”
「ふむ……先生、あなたは、dice1d3=3 (3) をご存じですか?」
1.砂漠の蛇
2.アリウス分校
3.ユスティナ
- 5124/05/29(水) 22:04:27
「これは彼女達の慰霊碑です。ただ、彼女達だけではなく、かつて亡くなった方々の名前を刻んだもの。言い方が難しいですが、共同墓地、と言ってもいいでしょう」
ユスティナ、戒律の守護者。強い弾圧を行った者達であっても、死したのであれば、穏やかに眠る権利がある。
ここに彼女達や多くの死者が眠っていることを話すと、シャーレの先生は納得したように頷く。
”ここはキヴォトスの中で一番静かな場所だね”
「ええ、そうでしょう」
死してなお、銃声や砲声、爆発音などの喧噪に晒されては、静かに眠る事など難しい。だからこそ、ここはキヴォトス中の喧騒が聞えてこない比較的高い場所に作られている。
”あなたは、ここでどれだけの時間を過ごしてるの?”
「ざっとdice10d1000=317 24 501 170 374 323 919 202 473 792 (4095) 年以上は、この場所を守っていますよ」
”……冗談だよね?”
「さて、どうでしょうなぁ」
表情が何度も変わっている。シャーレの先生といのは、中々愉快なお人だ。
- 6124/05/29(水) 22:11:45
シャーレの先生が去った後、私はふと、砂漠の薔薇が添えられた墓を見る。めっきり姿を見なくなってしまったが、彼女は元気にしているだろうか。
- 7二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 22:12:57
すごく良い
- 8124/05/29(水) 22:16:41
墓を見ると、その人がこの世を去ってしまったと直視してしまうから、辛くなってしまうからと、やって来なくなってしまう人は多くいる。
しかしだ。そんなことをすれば、亡くなった者は残された者が心配でいつまで経っても眠ることはできないのではないのだろうかとも、私は思う。辛いのは、分かる。私は機械だが、何度も出会いと離別を繰り返してきた。善い者も、悪い者もいた。彼らが生きていた証を、私は忘れていない。 - 9124/05/29(水) 22:22:06
自慢ではないが、この場所は立地が良い。だからこそ、多くの企業や不良達がこの場所を奪おうとしてくる。
だからこそ、私は墓守としての役目を果たすのだ。例えそれがdice1d2=2 (2) が攻めて来ようが、私はこの場所を守り抜くのだ。
1.カイザーのような大きな企業
2.キヴォトス中のヘルメット団全て
- 10二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 22:25:31
多分モノクローム調に落ち着いた金の差し色で気品と厳かさを感じさせるパッケージなんだろうな墓守オートマタ
- 11124/05/29(水) 22:41:21
この墓地には、人間の墓だけがあるわけではない。ペットや、壊れた銃、壊れた機械……そして、死んだ街などを想うための墓もある。本当に、小さなものから大きなものまで様々だ。
そこを訪ねる者がもう亡くなっており、いないことが多く、私がいなかったらコケに覆われているだろう。私を生み出した者も、この場所に眠っている。晩年、最期に下された命令は、dice1d4=1 (1) 、だった。
1.この場所を守れ
2.誰かの思いに寄り添え
3.私のようにはなるな
4.お前の心に従え
私は、命令を守れているだろうか。問い続けながら、私はこの場所を守り続けている。
- 12二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 22:43:17
ヤダ、泣ける…
こういう命令した者がいなくなった後も命令通り役目を全うし続ける系の機械に弱いんじゃ - 13124/05/29(水) 22:55:05
何週間か経った頃。シャーレの先生と共に、アビドスの生徒さんが訪ねてきた。見覚えのある生徒だ。
”こんにちは”
「ああ、先生。よく来てくださいました。そして、あなたも、よく来てくれました」
「うへ、おじさんのこと覚えてたんだね、墓守さん」
口調が変わっていたものの、忘れる事など無い。美しい砂漠の薔薇と、華やかで良い香りを放つ花束を抱えてきた少女を、私はよく覚えていた。
私は軽く言葉を交わそうとして、やめた。先生とアビドスの生徒さんが会いに来たのは、私ではないのだ。私は小さく息を吐くような素振りを見せた後、頭を下げて墓参りに来た者へいつも送っている言葉を伝える。
「dice1d4=3 (3) 」
1.穏やかな時間を
2.命ある者に、敬意を
3.生ある者からの声は、温かい微睡みを与えます
4.たくさん話をしてあげてください。きっと、お喜びになられます
ここからは、私が入り込む場所はない。シャーレの先生と彼女が、ここで眠る者と語らう時間を、誰にも邪魔されぬように、私は墓守としての責務を果たそう。
- 14124/05/29(水) 23:03:17
「ここは、神聖と静謐を守らねばならない場所……お引き取り願おう」
私は墓守としての責務を果たすために、dice1d3=1 (1) 達に銃を向ける。
1.不良達
2.どこかの企業の雇われ傭兵
3.ヘルメット団
生あるものは隣人であるが、墓荒らしを行うような輩を、放置するほど、私は甘くない。
「dice1d4=3 (3) 」
1.戦闘モード、起動
2.愚かな墓荒らしに、慈悲を
3.殲滅する
4.眠りは、妨げるべからず
墓に眠る者達の眠りを妨げぬように、私は短期決戦を挑んだ。
- 15124/05/29(水) 23:06:11
戦闘結果
dice1d10=5 (5)
1~2.辛勝(腕やメインカメラなどが大破している)
3~5.普通の勝利(目立った傷は無いが、少しだけ損傷している)
6~10.圧勝(無傷)
- 16124/05/29(水) 23:08:27
少し損傷したが、墓地は無傷だ。
不良達を追い返した私は、散らばった薬莢や銃の破片を一つ残らず回収し、硝煙の臭いを全て取り除く。この場所に、火薬や硝煙の臭いは似合わないのだ。