- 1二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 23:25:42
「あの〜、トレーナーさん。これ、本当に頂いてもいいですか?」
「俺も食べたいから買って来たんだから、いいに決まってるじゃないか。それに君が食べたいって言ってたじゃん」
「いやいや、そうなんですけど…。まさか、わたしもふつうこんな高いもの買って貰えるなんて思わなくて…」
トレーナーさんとそんなやり取りをした目線の先には、普通のアイスよりお高めの値がするアイスが2つほどちょこんと机の上に置いてあった。
ここ最近、まだ夏に入ってもないにも関わらず、夏場に匹敵する猛暑日が連日続いてました。そんな暑い日には、麦茶やかき氷など身体をひんやりと冷やしてくれるものが欲しくなるわけで。
トレーナーさんにそれとなく冷たいもの食べたくなりませんかと打診した訳です。
そしたら、なんとトレーナーさんがこんな高いアイスを買ってきてくれたと。
もちろん尻尾を揺らすほど嬉しい反面、トレーナーさんに気を使わせてもらったのかとちょっぴり罪悪感を感じずにはいられません。
「俺も最初は普通のにしようかなと思ったけど…。せっかく二人で食べるんたから、たまには良い物で思ってさ」
「あははっ、その気持ちは嬉しいんです。でも、トレーナーさん無理したら駄目ですよ」
「してないよ。それに最近、君も頑張ってるし、ご褒美ぐらいあっても良いかなって」
「それを言ったら、トレーナーさんも頑張ってるじゃないですか」
「まぁ……俺は自分がやりたいようにやってるだけさ。さぁ、早く食べないとアイス溶けるよ」
「わかっていますよ〜。それじゃあ、遠慮なくいただきますね」
私達はアイスが溶け出す前に、会話を一旦止め、アイスを食べることに。
わたしは早速、アイスの蓋を外し、スプーンでアイスを一掬いすると口へ。口内に入れると、口いっぱいにアイス独特の甘さと冷たさが広がっていきます。
お高めな値段なだけの事はあってか、普段食べるアイスと比べて、アイスの味がいつもより濃厚で、それでいて甘すぎないのがなんとも絶品です。 - 2二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 23:26:35
「やっぱり、これ美味しいですよ」
「喜んでくれて何よりだよ」
アイスを堪能しているわたしを微笑ましそうに見るトレーナーさんと目が合う。
「もう〜。そんなに見られたら、食べにくいじゃないですか」
「あははっ、ごめんごめん。ただ美味しそうに食べてるなーと思っただけだから」
「だって、日頃食べれないものなんですから、味わって食べないと失礼じゃないですか〜。トレーナーさんも食べないと、アイスが溶けちゃいますよ?」
「それもそうだな」
そう言って、トレーナーさんもアイスを一口食べると、美味しいのか表情が柔らかくなりました。
そうしてしばらくの間、二人で雑談をしながらアイスを食べ、途中でアイスを交換して食べてましたが。
そんな楽しい食事にも終わりは来るわけで…。
「あ~あ、もうなくなっちゃいましたね……」
アイスはあっという間に食べ終わり、残ったのは棒だけになってしまいました。
「ごちそうさまでした。美味しかったです」
「俺も久しぶりに食べたけど、美味しいアイスだったよ。ご馳走さま」
「ですよね〜。たまにはいいですけど、次に食べる時はふつうで良いかなって思いました」
「俺も同じだな」
お互いに同じ考えだったのが、何だかおかしくて二人して笑い合うのでした。 - 3二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 23:28:43
短いですが、ミラ子で書きました
- 4二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 23:38:47
ハーゲンダンツとはいいセンスだねぇ
- 5二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 23:41:42
夏になる前と冬に食べると旨い
- 6二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 01:31:38
こんな深夜にアイステロとは罪深い
ミラ子視点の日記風なの好き
お高いアイスはたまに食べてこそだね - 7二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 01:38:26
今日の会社帰りに気の迷いでハーゲンダッツ買った自分にタイムリーすぎた
少しのぜいたくとかちょっとした幸せかき集めて行く感じがミラ子にぴったりですき - 8二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 02:03:38
こういう終始平和なSS好き
ミラ子のこういう日常的なちょっとした幸せ味わってる姿いいよね……