- 1二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 23:28:27
プロジェクトL'Arc
それは日本URAが求め続けなおも届かない夢の凱旋門賞へ勝利せんと目指す佐岳メイ発足のプロジェクトである
多大なバックアップを受けて尚資金が足りず、多くの投資を募り、発足して二年目についに凱旋門へと足を伸ばした日本勢だったが、日本勢の2着3着という惜敗で終わった
勝者は【モンジュー】2着エルコンドルパサーと3着ハルウララが食い下がるも届かなかった彼女は次の目標を日本ジャパンカップに見据え来日。
迎え撃ったのは日本のウマ娘、チームシリウス所属の【スペシャルウィーク】、日本の意地を見せてモンジューを破り1着を取った彼女は『日本総大将』と呼ばれ年末開催の有馬記念グラスワンダーを相手に僅差で勝利した結果特別な勝負服を進呈された。
それはそんな年が明けた次の凱旋門賞、プロジェクトL'Arcの面々は去年よりも更に仕上げ、リベンジに燃えていた。
その闘志は凱旋門惜敗のあの日から燃え盛り、総員が一丸となって凱旋門賞を勝つと意気込んでいた中、日本ダービー、宝塚記念、と日本のレースで勝利したハルウララは日本代表筆頭となって凱旋門賞を走り抜きモンジューへのリベンジを果たした。
これはそんな凱旋門賞を終えた後日の話である。 - 2二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 23:29:25
「昨日の凱旋門賞振り返り特番凄かったですねー!」
「そうね、日本のウマ娘が凱旋門を勝利したのは多くの人の念願だったでしょうから。」
「しかもそれがボクたち覇王世代のウララ君が成し遂げたというのだから驚きしか無いよハーッハッハッハ!」
「ウララさんは本当に凄かったです、あの宝塚記念でもものすごく強かったですから・・・。」
彼女たちはハルウララの同期、ナリタトップロード、アドマイヤベガ、テイエムオペラオー、メイショウドトウ、共に今年のレースでシニア期に入りハルウララの件もあって最も話題が熱い世代である。
「さて、ウララ君に捧げるオペラを4時間程行いたいところだが、本人が不在であるし何よりボク達には本題がある!」
オペラオーの語る本題とは、ジャパンカップ、そこに待ち受ける黄金世代、自らの先輩であり昨年の年度代表ウマ娘、スペシャルウィークもそこにいる。
彼女たち黄金世代を倒さない限り世代交代など言えない、言えるわけがないのだ、オペラオーの世紀末覇王伝説とやらにアドマイヤベガは興味はないが、新しく挑み始めた人生に一つくらい妹に自慢できる話が欲しいと思うのも偽ざる思いである。
「シニア級を過ぎて本来ならピークを迎えているはずなのに未だに衰えを知らないどころか覇気は増すばかり、とてつもない先輩ね。」
だがその【スペシャルウィーク】、現在同じ食堂で山盛りのご飯をかき込み黄金世代同期より呆れた目を向けられていた。
そうした談笑溢れる食堂が静寂に包まれるほどのビッグニュースがテレビで報じられた。 - 3二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 23:30:28
【モンジュー、ハルウララとスペシャルウィークのリベンジへ訪日を表明!!】
驚きとざわめきが支配する食堂を尻目にインタビューは進行していく。
来日をするのはモンジューと、今年凱旋門に参戦したモンジューの弟子ヴェニュスパーク、そしてレジェンドウマ娘リガントーナ、今年の凱旋門に出走した名だたるウマ娘たちである
更に日本勢からもハルウララとエルコンドルパサーもジャパンカップ出走を表明しており、すわジャパンカップにて凱旋門賞の再戦が始まるのかと早くも日本では興奮と熱狂に包まれた。
『今回の訪日を決めたのはハルウララへのリベンジもあるが、同じ程に大切な約束がある。』
『スペシャルウィーク、ジャパンカップにて、再戦を。』
「・・・っ!!」
テレビ画面を見ていたスペシャルウィークだったが、脚に、体中に、燃えるような熱が走った。
忘れるはずもない、チームシリウスの一員として、日本一になってみせると決意しモンジューと競ったあのレース。
観客たちに祝福され自分こそが日本総大将と称賛され、モンジューに再戦を約されたあの日を。
「よぉーし!!!」
残っていたご飯を全て平らげ、食器を返却したスペシャルウィークはこうしては居られないとばかりに準備へと走り出す。
一分一秒すら惜しい、走りたくて走りたくてウズウズするのだ、トレーナーと相談してもっともっと今よりも仕上げなくてはと気合が入った。 - 4二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 23:30:49
「ならば私も、走ることすら許されなかった、あのレースへと。」
静かなる闘志を燃やすのは【グラスワンダー】、昨年のジャパンカップは気の入りすぎて怪我をしてしまい出走すら叶わなかった。
だが、今回は違うのだ、友であり日本一倒したいウマ娘が更に燃え上がっている、ならば自分とてうかうかしていられない。
「いやーみんな気合い入り過ぎじゃない?もっと慌てず行きましょーよー。」
飄々とした態度をとる【セイウンスカイ】だが彼女とてクラシック二冠ウマ娘にして菊花賞のワールドレコード所持者である、気の抜けた顔と裏腹にどのような逃げを打つかすでに策略を練り始めている、
「あの時ウララさんがジャパンカップを走ろうなんて言ったのはこういうことだったのね・・・。」
顔を覆いながらも同室の突然の誘いに納得の行った【キングヘイロー】今年チームアスケラのリーダーとなり、元々芯のあった彼女が高松宮記念で勝利したことでさらに貫禄までついており、あらゆる距離を走れる稀有な才能を引っ提げ上を向き歩みだす。
「スペちゃんもみんなも気合が入ってる!私だって負けていられない・・・ゲホっ・・・叫びすぎてむせた・・・。」
遅咲きの黄金世代、【ツルマルツヨシ】、体の弱さからクラシック期を棒に振ってしまうもそれでも彼女とて黄金世代の一人であり燃える闘志は決して引けを取らない。 - 5二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 23:31:48
「ハーッハッハッはああああああああ!?」
突如ジャパンカップにとてつもない強豪の来襲にオペラオーは普段の装いが外れ、メイショウドトウはあまりのショックに白目をむいて気絶した。
「こ、これはっ。」
「ジャパンカップ、とんでもないことになるわね・・・。」
そしてこの衝撃に無関係ではないものが一人いる。
「あいつらもがジャパンカップに出走だと!?」
驚愕もそこそこにパソコンに入力するデータの指の動きは衰えるどころかさらに熱が入る。
「あのハルウララが凱旋門に勝利したってだけでもデータがぶっ壊れたってのにこっちの予想なんざ知らねえとばかりにどんどん混沌としていきやがる・・・!」
だが黄金世代に覇王世代まで参戦するとあって元々『彼女』が試算したジャパンカップのレース予想はボコボコの『着外』だった。
しかし彼女、【エアシャカール】にも未知数のデータがあった。
「プロジェクトL'Arcの海外遠征のデータとこれで実力が底上げされて7cmをぶっ壊してオレがクラシック三冠をぶんどった、これだけでもだいぶ収穫はあったが。」
初期の頃からエアシャカールはクラシック期から海外遠征を視野に入れておりプロジェクトL'Arcは海外の芝のトレーニングもできるとあって凱旋門はともかく海外のデータはエアシャカールにとっては魅力的に映った。
さらにプロジェクトL'Arcは海外遠征についてのサポートはするがどのレースに出るかどんなトレーニングをするかなどはそれぞれに委任する放任主義だ、そこでエアシャカールも本格化を迎えた際にプロジェクトL'Arcに参戦、結果はといえば予想以上の収穫に驚き、何度も試算し何万回もボコボコにされた『7cm』すら超えられた。
「同じ東京2400m、7cmどころかこのままボコボコにされてむざむざ負けられるかよ・・・・!」
エアシャカールとて吠えてみせた、彼女にも意地があるのだから。 - 6二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 23:32:17
「すごい盛り上がりデスね!」
「そうだねエルちゃん!」
モンジューを倒し、日本勢ワンツーフィニッシュを決めてみせた二人、エルコンドルパサーとハルウララ。
「ウララちゃん!次はエルがジャパンカップでリベンジしマス!」
「うん!キングちゃんもエルちゃんも、スペちゃんもモンジューさんもみんな走るすっごいワクワクするレースだもん!わたしだってスーパーウララになって負けないぞー!」
本来ならば覇王世代と黄金世代、それに巻き込まれるエアシャカールと言うジャパンカップが、ハルウララが凱旋門賞を勝ち取ったことで誰もが予想できぬ魔境となった。 - 7二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 23:33:34
- 8二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 23:43:57
半年以上経過してて芝
- 9二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 00:05:09
よくここまで…
- 10二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 00:05:20
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