【閲覧注意】アリウスのモブになってアリスクを曇らせたかった Part5.5

  • 1Part3の>>12024/06/09(日) 09:57:35
  • 2二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 09:59:21

    建て乙

  • 3二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 10:00:49

    このレスは削除されています

  • 4二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 10:04:29

    たて乙

  • 5二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 10:10:17

    このレスは削除されています

  • 6Part3の>>12024/06/09(日) 10:11:53

    過去作



    Part0


    【閲覧注意】アリウスのモブになって曇らせてぇ〜|あにまん掲示板何らかの理由でベアトリーチェの反感を買った結果、他のアリウス生徒達に殺人の勉強の“実技”要因として、死ぬ寸前まで拷問受けてアリスクの皆の心に傷を残したい内戦下でも周りと協力しあってる優しい子っていうイ…bbs.animanch.com


    Part1


    【閲覧注意】アリウスのモブになってアリスクを曇らせたかった|あにまん掲示板ここは邪神こと前スレ>>2の魔の手によってキヴォトスに転生させられてしまった>>1こと小鶴リンネちゃんを観察するスレです。どうしてこんなことになってしまったんでしょうか。bbs.animanch.com


    Part2


    【閲覧注意】アリウスのモブになってアリスクを曇らせたかったPart2|あにまん掲示板幸せになってみせる...!耳は欠けて指は足りず、足は動いたり動かなかったり。記憶も怪しければなんかもう大変なことになってるけど、今度こそアリスクのみんなが曇ってるところを見るんだ...!そしたらいっぱ…bbs.animanch.com


    Part3


    【閲覧注意】アリウスのモブになってアリスクを曇らせたかったpart3|あにまん掲示板みんなの苦しげな顔を見て悦に浸りたかった>>1が初スレ>>2の手によってアリウスの一般モブに転生させられて苦しむと言うスレです。おかしい...俺はただ苦悶の表情を浮かべるサオリ…bbs.animanch.com


    Part4


    【閲覧注意】アリウスのモブになってアリスクを曇らせたかったpart4|あにまん掲示板スレ主帰ってきてください!みんなの苦しむ様を見たかった初スレ>>1が初スレ>>2の手によってアリウスに転生させられ苦しむスレです何度も何度も苦しむ>>1を見て、みん…bbs.animanch.com
  • 7二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 11:52:13

    このレスは削除されています

  • 8二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 12:13:06

    このレスは削除されています

  • 9Part3の>>12024/06/09(日) 12:15:24

    保守がてらイカれたメンバーを紹介するぜ!(1)改

    (原形:https://bbs.animanch.com/board/3278365/?res=156 )


    ・Part0の>>1

     Part3までのスレ主であり、傍観者から主人公という名の当事者にされた最大の被害者!

     「酷い目に遭うアリウス分校のモブ生徒としてアリウススクワッドを曇らせたい」と願望を語ったら、Part0の>>2の呪いで切り取られた魂の一部が幾つかの世界線におけるアリウス分校のモブ生徒の1人(以後「>>1転生体」)に転生させられ、拷問の練習台にされたり自我が曖昧になったりPTSDで苦しんだりと大変な目に遭わされているぞ!

     「もう終わらせてくれ」と嘆く度に「これはお前が始めた物語だろ」と一蹴されるのが定型化したけれど、何やかんやノリノリで(?)ロールプレイしているぞ!

     Part3終盤で前触れ無く音信不通になって、とうとう耐えきれず逃げ出したかと思われたけど、どうやらホスト規制のせいで投じられなかっただけらしく、Part4序盤で無事(?)帰ってきたぞ!

  • 10Part3の>>12024/06/09(日) 12:51:51

    保守がてらイカれたメンバーを紹介するぜ!(2)改

    (原形:https://bbs.animanch.com/board/3278365/?res=157 )


    ・Part0の>>2

     すべての元凶であり、今シリーズの流れを決めた最初にして最大の加害者!

     自分の性癖を開示しただけだったPart0の>>1に「お前を許さない」と因縁をつけて転生の呪いをかけ、世界線を跨いだ(生き)地獄巡りをさせているぞ!

     あと、Part0の>>149がPart0の>>2の文言を書いた投稿欄のスクリーンショットを「※このスレは邪神に監視されています!」と添えて投じたけれど、どうやらこれはPart0の>>187によるものだった(自己申告:https://bbs.animanch.com/board/3278365/?res=158 )らしいぞ! 紛らわしいな!

  • 1122の人24/06/09(日) 13:02:03

    すまぬの。保守を忘れてしまって。
    お詫びにリンネちゃん100%で作ったリンネちゃん肉人形をやろう。

  • 12Part3の>>12024/06/09(日) 13:18:15

    >>11

    いいえ。 わたしは遠慮しておきます。(フランケンシュタインの怪物かな?)

  • 13初代スレ18724/06/09(日) 21:10:07

    >>11

    うわーっ変なのーっ


    二章はこれから二回に分けて投下します

  • 14初代スレ18724/06/09(日) 21:11:42

    第二次特別学力試験会場は爆破され、全て無に帰してしまった。
    しかし、補習授業部一同は諦めず、努力を続けては、いた。
    ―――――――――――――――――――――
    最終試験まで残り6日
    ―――――――――――――――――――――
    最終試験まで残り5日

    第4次補習授業部模試結果

    阿慈谷ヒフミ 79点 不合格
    浦和ハナコ 100点 合格
    白州アズサ 79点 不合格
    下江コハル 74点 不合格

    ―――――――――――――――――――――
    最終試験まで残り4日
    第5次補習授業部模試結果

    阿慈谷ヒフミ 93点 合格
    浦和ハナコ 100点 合格
    白州アズサ 94点 合格
    下江コハル 90点 合格
    ―――――――――――――――――――――
    残り3日
    第6次補習授業部模試結果

    阿慈谷ヒフミ 89点 不合格
    浦和ハナコ 100点 合格
    白州アズサ 91点 合格
    下江コハル 83点 不合格

  • 15初代スレ18724/06/09(日) 21:13:11

    ――――――――――――――――――――
    残り2日

    「ついに明日......ですね。」
    「......はい。」 「......」
    「ま、まさかまた急に、色々と変わったりしないよね?」
    「はい。今のところは......そうですね。試験範囲は以前の通りですし、合格ラインも変わらず90点以上。」
    「場所はトリニティ第19分室の第32教室。本館からは離れていますが、そこまで遠くはありません。」
    「時間は午前9時からで、変わっていませんね。」
    「むしろ気になる点が、昨日から本館が不自然なほどに静かな事です。人気がピタッとなくなってしまったようで。」

    「念の為今晩も、私の方で掲示板をずっと見ておきますね。」
    ハナコは何か責任を感じているのか、自分を少し卑下するような発言が目立った。他のみんなも、自他を励ましあってはいるが、どこか諦めムード......と言った感じだ。
    本当に大丈夫だろうか..... 私は頭が良くないから、皆の手助けをする事はできない。


    消灯。次の日がやってくる。
    ......何か、足音が聞こえる。これは......アズサ?一体何を......
    ......考えても仕方がない。寝てしまうことにしよう。

  • 16初代スレ18724/06/09(日) 21:15:06

    ――――――――――――――――――――――――
    残り1日(深夜)

    全っ然眠れない。先生も同じようだ。不安なのだろうか。
    「こ、こんばんは、先生......ま、まだ起きていらっしゃいましたか。」
    "ヒフミも眠れない感じ?"
    「は、はい......」
    「私も来ちゃいました♡」
    ヒフミ、ハナコも眠れないらしい。
    「ハナコちゃん......」

    「みんな何してるの......」
    コハルも同様だ。
    「明日は試験なのに、何してるのよ。休むことも大事だって言ったのはそっちでしょ......!?」
    「まぁ、そうなのですが......」
    「なんかアズサも、どっか行っちゃったみたいだし......まあ、緊張する気持ちはすごく分かるけど......」
    「実は、先ほどシスターフッドの方々の少し会ってきたんです。色々と調べたい事があって。」
    ハナコがその成果を話し始める。
    「明日、私達が試験を受ける予定の第19分館についてなのですが......」
    「まさか、また場所が変わって......!?」
    「いえ、そうではありません。ただそこにはこの後、かなりの数の正義実現委員会が派遣され、建物全体を隔離するとのことです。」

  • 17初代スレ18724/06/09(日) 21:16:05

    「"エデン条約に必要な重要書類を保護する"という名目でティーパーティーからの要請があり、建物全体を正義実現委員会として守る厳戒態勢に入ったとか。それから、どうやら本館の方にも戒厳令が出ているようです。昨日から変に静かだったのは、このせいみたいですね。」
    「か、戒厳令......そんなの聞いたの、初めてです......」
    「恐らく、誰一人あの建物への出入りは許されません。エデン条約が締結されるまで、ずっと。」
    「ちょ、ちょっと待って!そしたら私達の試験はどうなるの!?」

    「......つまり、こういう事です。"試験を受けたいのであれば、正義実現委員会を敵に回せ"、と。」
    「あ......」「そ、そんな......わ、私がハスミ先輩に事情を説明して......!」
    「......難しいと思います。ハスミさんには裏側の理由は知らされていないでしょうし。」
    「ハスミさんが私達を助けたら、それはティーパーティーに対する明確な離反と同義。ハスミさんも正義実現委員会から追放されてしまうのではないでしょうか。」
    「うっ、うぅ......」
    「全く......ナギサさんは本気で、私達を退学にさせようとしているようですね。」
    「......どうしてそこまで......」

    「――私のせいだ。」
    アズサが後ろのドアを開けた。
    「アズサちゃん!?ど、どこに行ってたんですか......?」
    「......みんな、聞いて。話したい事がある。」

  • 18初代スレ18724/06/09(日) 21:17:29

    ―――
    ―――――――――
    ――――――――――――――
    ――――――――――――――――――
    ―――――――――――――――――――――
    アズサは全て吐いた。皆に嘘を吐き続けた事、アリウスの企み。アズサの思いも、なぜ敵のはずのナギサを守ろうとするのかも全部。
    アズサは二重スパイだった。アリウスに情報を流す一方で、ティーパーティーのナギサを守ろうとしていたのだ。

    「アズサちゃんは嘘吐きで、裏切り者だった......トリニティでも本当の姿を隠し、アリウスでも本音を隠していた。アズサちゃんの周辺には、アズサちゃんに騙された人たちしかいなかった、ずっと周りの全てをだましていた......そういう事で合ってますか?」
    事実だ。だが、その言い方は余りにも、棘がありすぎる。配慮に欠けている。
    「ハナコちゃん......」
    「......いつか言った通りだ。私はみんなの事も、みんなの信頼も......みんなの心も、裏切ってしまうことになる......と。」
    「アズサ、ちゃん......」
    「だから、彼女の探している"トリニティの裏切り者"は私。私のせいで補習授業部は、こんな危機に陥っている。本当にごめん。」
    「私のことを恨んでほしい。今のこの状況は全て、私がもたらしたことだから。」

    "......それは違うよ。"
    「......先生?」
    "原因はきっと、『信じられなかったこと』の方。"
    "ナギサがもっと......ヒフミを、ハナコを、アズサを、ハスミとコハルを信じていたら......ミカがもっと、ナギサのことを信じていたら......"
    "もっとお互いがお互いを、深く信じられていたら、こんなことにはならなかった。"

  • 19二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 21:19:49

    「......そうですね。そうかもしれません。今のナギサさんのように、誰も信じられなくなってしまった人を変えるのは難しいです。誰かを信じるということは、元々難しいですし。」

    「......ですが、アズサちゃんは、私たちにこうして本心を語ってくれました。黙り続ける事もできたはずなのに......謝ってくれました。」
    「......ごめんなさい。先程のはなんと言いますか、どうしても意地悪したくなってしまったんです。アズサちゃんの真っ直ぐな顔を見ていると、何だか心が落ち着かなくなってしまって。」

    「......補習授業部はちょっと変わった意味で、ある種の部隊のように注目を浴びる存在として生まれました。本来ならば、アズサちゃんのような『スパイ』は、こんな注目される所に長くいてはいけないはずです。誰にも気づかれないように消える......そういう手段やタイミングは、今までいくらでもあったはずです。しかし、アズサちゃんはそうしませんでした。」
    「......その理由を、私は知っています。補習授業部での時間があまりにも楽しかったから。そうではありませんか?」

  • 20初代スレ18724/06/09(日) 21:20:40

    「......!」
    「みんなで一緒に勉強をしたり、ご飯を食べたり、お洗濯をしたり、お掃除をしたり......何をしても楽しい事ばかりだったから。」

    「だから、この楽しい時間を壊したくなかった......」
    「目標に向かって努力すること......そしてヒフミちゃん、コハルちゃん、先生、ナグモちゃん。みんなで知らなかったことを学んでいくことが、楽しかったから......違いますか?アズサちゃん。」

    「......それは......私は......」
    「......いや、うん。......そうかもしれないな。」
    「何かを学ぶということ、みんなで何かをするということ......その楽しい時間を、私は手放せなかった......」
    「......まだまだ知りたい事が、たくさんある。」
    「海とか、お祭りとか、遊園地とか......行きたいところも、知りたいこともまだまだたくさんあって......」

    「......何だか知ったような口を聞いてしまいましたが......分かるんです、その気持ち。何せ......はい。」
    「同じように、思った人が、いたんです。」
    「その人にとってトリニティ総合学園は、嘘と偽りで飾り立てられた、欺瞞に満ちた空間でした。」
    「誰にも本心を話す事ができず、誰にも本当の姿を見せることができないまま......その人にとって全てのことは無意味で......学校を、やめようとしていたんです。何せ、そのままの生活を続けることは、監獄にいるのと同じでしたから。」

  • 21初代スレ18724/06/09(日) 21:21:58

    「ですが......その人とアズサちゃんは違いました。」
    「話は一瞬変わりますが......アズサちゃんは実際に今回の事が終わったら、この学園での生活は終わってしまうんですよね?」
    「そもそも、書類を偽装して入ったわけですし......アリウスのことも最後には裏切るのだとしたら、最終的には帰る場所も戻る場所もないということですよね?」

    「......」「あ......」
    「それを知っていたのに、アズサちゃんは......補習授業部で、いつも一生懸命でした。その人は試験をわざと台無しにして、学園から逃げようとしていたのに......一方のアズサちゃんは、短い学園生活に全力でした。」
    「どうしてそこまでするのでしょう、そこに何の意味があるのでしょう......」
    「アズサちゃんがいつも口癖のように言っていた通り......全ては虚しいもののはずなのに。」

    「ですが、同時に......アズサちゃんはその後ろに、いつも言葉を付け加えていました。」
    「『たとえ全てが虚しいことだとしても、それは今日最善を尽くさない理由にはならない』......」
    「そうして......ようやくその人も気付いたんです。学園生活の楽しさに。」

    「下着姿でプール掃除をしたり、みんな水着で夜の散歩をしたり......裸で色々なことを打ち明け合ったり......自分をさらけ出せる人達と、そういったよくあることを全力ですることが、こんなにも楽しかったんだと。」
    おかしいな、私の記憶と結構違うぞ?私は水着じゃなかったぞ。

    「うん......いや、裸ではなかったけど......」
    「さ、散歩も水着ではありませんでしたよ......!?」
    「えっ!?やっぱりあれ下着だったの!?」

  • 22二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 21:23:47

    「ふふっ♡......アズサちゃんの言っていた通りです。虚しいことだとしても、最後まで抵抗をやめてはいけませんね。」

    「ハナコ......」
    「アズサちゃん、もっと学びたいんでしょう?もっと知りたいんでしょう?」

    「みんなで、色んなことをやってみたいって、あの時話したじゃないですか。海に遊びに行くとか、ドリンクバーで粘って夜更かしとか......それを、諦めてしまうんですか?......何も、諦める必要はありません。」
    「桐藤ナギサさん......彼女を、アリウスの襲撃から守りましょう。そして、私たちは私たちで試験を受け、合格するのです。」
    「後からどんな文句も言えないように、かけておいた罠はそのままに......」
    「それでも試験会場に辿り着き、みんなで90点以上を取って、堂々と合格するんです。」
    「それが今の私たちにとって救いとなる、唯一の答えではありませんか?」

    「......でも、そんなことは物理的に不可能なはず......試験は9時から。アリウスの作戦開始時刻もまた、同じ時間に予定されてる。」
    「ほ、他の人達に助けを求めるとか......?」
    「それもそうですが......私たちがしっかりと試験に合格するためには、それだけでは足りません。」

    「.......まずは、私たちの方から動きましょう。これまで様々な嘘や策略の中で弄ばれてきましたが......」
    「今度は私たちの方から仕掛ける番です。」

  • 23初代スレ18724/06/09(日) 21:26:49

    「何せ、今ここには正義実現委員会のメンバーと、ゲリラ戦の達人と、ティーパーティーの偏愛を受ける自称平凡な人と、トリニティのほぼ全てに精通した人がいます。」
    「その上、自分の傷すら気にしないバーサーカーと、ちょっとしたマスターキーのような「シャーレ」の先生までいるんですよ?」

    「うん?」

    "ま、まぁ......"
    バーサーカー?心外だ。
    「この組み合わせであればきっと......トリニティくらい、半日で転覆させられますよ♡」

    「えっどういうこと!?何をする気!?」
    「何をするも何も......試験を受けて合格するだけです♡作戦内容は一旦、私にお任せください。」
    「さあ、今こそ力を合わせる時です。行きましょう!」
    "えっと......とりあえず、頑張ろう!"


    ―――――――――――――――――――――
    「......チームIV、到着。特段変わった様子は無し、警戒も予想通り。」
    「チームV、チームVI、チームVIII、全て準備完了との事です。」
    「ターゲットの位置は確認済み。予定通り作戦を開始する。」

    「――――こんばんは。こんな夜更けに人の学校へ何の用だ?」

    「......誰だ。」
    突如、後ろから髪の白い女が見える。何なんだあれは?薄気味悪い......

    「誰だなんてどうでも良いと思うが?」
    その女の足元に、隊員が転がっている。悲鳴をあげる間も無く気絶させられたのか?

    「ああ......ついでに。」
    「私が誰か......知ってるか?吐くならさっさと吐いてくれ。お前のヘイローが砕けない内にな。」

  • 24初代スレ18724/06/09(日) 21:29:21

    ―――――――――――――――――――――
    「セーフハウスを発見!ターゲットは見当たりません!」

    「......先客があったか。"あの情報"が本当だったなんてな。周辺を捜索しろ!できるだけ静かに!」
    「合流するはずの"スパイ"は何やってんだ!?あの無能が!アイツを早く探せ!!」
    『こちらチームIV、奇襲に遭遇!あれは.....おそらく、シャーレの"護衛"!!あれは人間じゃない......!!!あれは――』
    通信が途切れる。
    「シャーレの護衛......?一体何が起こった!?"スパイ"は失敗したのか!?」

    『――会話が筒抜けだぞ間抜け。』
    「!?お前がシャーレの護衛かァ!!」

    『お前らの所のスパイは裏切った。今頃、目標も回収されているはずだ。どうだ?目標は居なかっただろう?』

    「なんでだ!!どうしてそんなことすンだよ!?」

    『お前の頭で考えてみればどうだ?正義実現委員会にも連絡が行っている。投降はお早めにな。』

    ピッ。
    「クソカスがぁ~~......」
    「......退却しますか?」
    「いや、ブラフだ。"情報"が正しければ、正義実現委員会は絶対に動かないはずだぜ。」
    「気にする事はねぇ、行け!」
    「「「了解!」」」

  • 25初代スレ18724/06/09(日) 21:31:37

    ―――――――――――――――――――――

    「はぁ......」

    誰も何も吐かない。
    大抵、怯えてどうしようもないか、「お前の事など知らない」の一点張りだ。誰も私を知らない。
    アリウスが私のいたところではなかったのか?それとも、今ここに転がってるボロ雑巾の吐いた「スクワッド」に聞いてみれば分かるのだろうか。

    通知音が鳴った。補習授業部からの連絡だ。

    「......ああ、こちらは粗方制圧した。そっちは?」

    「......増援か。となると、私はそいつらを足止めすれば良いのか?」

    「......違う?なるほど、体育館で挟み込んで......分かった。」

    「すぐに向かう。」

  • 26初代スレ18724/06/09(日) 21:32:58

    ―――――――――――――――――――
    「......てこずらせてくれたじゃねえの、白洲アズサ。」

    「......なるほど、だいぶ減りましたね。さすがはアズサちゃん。」「うん。」
    「このまま行きゃあ行き止まりだぜ?......ターゲットはどこにやった?」
    「隠した。」
    「......早めに吐けや。他の部隊がこっちへ向かってるぜ?こここじきに包囲されるだろうよ。ドブ以下の薄汚ェ裏切りモンごときが、逃げようが抵抗しようが無駄だぜ。」

    「......増員?」
    「部隊が大勢でな!」
    「......"スクワッド"は?」
    「......なんでてめえにそれを教えなきゃなんねえんだ?それになぁ......」

    「テメェみてえな雑魚カス相手にィ!!"スクワッド"なんざいらねェよ!!」
    「......なら問題ない。」
    そう言うと、アズサは背中を向けて逃げ始めた。

    「こっの期に及んで......!この先には体育館しかねぇぞ!トラップもねぇ!逃がしてたまるか!追えェ!!」
    「このビヂグソがぁ!!あのクソの前足切り落としてドタマからあいつの脳髄ぶちまけて犬にくれてやらァァアアア!!」

  • 27初代スレ18724/06/09(日) 21:35:44

    ――――――――――――――――――――

    「......なるほどなぁ、逃げたんじゃなく待ち伏せだったのか。で?それだけか?このダボが。」
    「四人程度のテメェらがオレら相手に何分耐えられんだ?こんな退路もねぇ場所でよぉ!」
    「その通り、もう退路はない。そして――」

    「お前らも逃げる事はできない。」

    さぁ総仕上げと行こう。アズサたち四人はここにアリウスを誘い込んだ。
    そして、今。私はそいつらの背中に追い付いた。

    「ですね......一先ず、仕上げと行きましょうか。」
    挟み撃ち。両方から、退路を失ったこいつらをすり潰す。

    "待ってたよ。"
    「ご存知かは分かりませんが......補習授業部の担当であり、"シャーレ"の顧問の先生です♡」
    「殲滅戦を始める。先生、指示を。」

    "それじゃあ、みんな。行こう。"

  • 28初代スレ18724/06/09(日) 21:37:34

    ここで投下終了です
    次は明日に投下になります

  • 2922の人24/06/10(月) 00:26:00

    乙。しかしここ最近同僚に材料注文されるんだよな…
    人間牧場とか狩場あったからいいけど。
    …思ったけど俺リンネちゃんとかアリウス何回狩ったんだか。

  • 30Part3の>>12024/06/10(月) 08:34:13

    >>29

    「同僚」…?

    お前さんみたいな奴がまだ複数人いるのか…?

  • 3122の人24/06/10(月) 17:36:29

    >>30

    まあ、ニャルの手伝いしているニャルなんだけどさ。

    変わり者のニャルってのはいくらかいるみたいでアイツもその例やな。とはいえ今は休暇で一つの世界線のキヴォトスに転生して色々やってるぞ。

    その世界線にはリンネちゃんとかいないし。

    まあ、俺は変わらず世界線管理したり、狩したり、シナリオ作ってたりするんだが。

  • 32Part3の>>12024/06/10(月) 22:58:11

    >>31

    「ニャルの手伝いしているニャル」…?

    えーっと……お前さんの崇拝対象が「ニャル様」で…その信徒だか眷属だかの呼称が……んー…?

  • 3322の人24/06/10(月) 23:07:54

    >>32

    ああ、別にニャルを崇拝しているわけでは無いぞ?

    崇拝対象としては我らの父やし。アザトースって知ってるやろ?それ。

    後ニャルは千の貌の外なる神だからな。

    変わり者とはいえニャルを手伝うニャルがいてもおかしくないってな。事実いる訳だし。

    …まあ色々語ったが、ここはリンネちゃんを色々するスレやからな。これ以上詳しく語る必要も無いやろ。

  • 34初代スレ18724/06/10(月) 23:35:07

    予想以上に用事が多かったので投下は火曜日になりそうです
    私の(スケジュール管理)ミスでした......

  • 3522の人24/06/10(月) 23:46:46

    >>34

    りょーかい。

    …私のミスでしたかぁ。

  • 36Part3の>>12024/06/11(火) 09:41:08

    >>33

    >…まあ色々語ったが、ここはリンネちゃんを色々するスレやからな。これ以上詳しく語る必要も無いやろ。

    …そうは言っても、お前さん自身のキャラ設定が濃すぎて気になりすぎる…

  • 3722の人24/06/11(火) 18:12:53

    >>36

    そうか?

    ああ、ちなみに休暇してる同僚がこっちに干渉することは無いから。こっちはあっちに管理している食料とか渡すだけやし。

  • 3822の人24/06/12(水) 00:05:22

    …なんとなくで預言者共破壊してDX超合金ロボ的なもの作ろうとしたけどケセドどうしよう…
    胸に埋め込もうかな…?

  • 39二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 09:45:19

    このレスは削除されています

  • 40前々スレ18724/06/12(水) 18:52:27

    えー、結局水曜になってしまいました お詫び申し上げます

    続き投下します
    規制で投下できないの、苦しいですね......辛いですね......

  • 41初代スレ187(コテハンミス)24/06/12(水) 18:53:39

    ―――――――――――――
    「ぐっ......げぇっ......」
    指揮官らしき女が倒れた。私たちの勝利だ。

    「か、勝った......?」「全員戦闘不能。」
    「あうぅ......先生の指揮があって、本当に助かりました......」

    「ところでナグモちゃん。重傷に見えますが......大丈夫ですか?」

    「?......ああ、大丈夫だ。こんな傷、一時間後には完全に治ってる。」

    「なら、良いのですが......はい。では難所を一つ乗り越えたところで、次のフェーズに移りましょうか。」
    「この後アリウスの増援部隊が到着するでしょう。ですが、私たちは時間を稼ぐだけで大丈夫です。正義実現委員会の部隊が到着するまでの間、それまで時間を稼げれば......」

    「あ、ハスミ先輩には連絡しておいた!すぐ返事来るはず!」
    「はい、ありがとうございます♡......ティーパーティーの命令下にある正義実現委員会が動けるとしたら、それはティーパーティーの身辺に問題が生じた時だけ。」
    「定期連絡とかもあるでしょうし、きっと今頃ハスミさんたちはナギサさんに何かがあった事には気付いたはず。それに合わせてコハルちゃんからの連絡......少なくとも、状況を確認するために動き出すまで、そうそう時間はかからないはずです。」
    「あとは、早く来てくれることを願うばかりですが......」

    体育館の外から、爆発音が鳴り響く。交戦中にしては何かおかしい。
    「これは......」
    アリウスの増援部隊が体育館に侵入する。

  • 42初代スレ18724/06/12(水) 18:54:31

    「増援部隊が、こんなに早く......!?」
    「......数が多い。大隊単位だ。多分、アリウスの半数近くが......」
    「あうぅ......!これだけたくさんの方が、平然とトリニティの敷地内に......!?」
    「まだ、正義実現委員会が動く気配がない......?」

    「――それは仕方ないよ。」
    聞いたことのある声だ。そう、合宿中、私と、先生に接触してきた、あの女。
    聖園ミカ。

    「だってこの人たちはこれから、トリニティの公的な武力集団になるんだから✰」
    "ミカ......?"
    「やっ、久しぶり、先生。また会えて嬉しいな。」

  • 43初代スレ18724/06/12(水) 18:55:21

    「それから、正義実現委員会は動かないよ。私が改めて待機命令を出したから。」
    「今日は学園が静かだったよね。正義実現委員会以外にも、邪魔になりそうなものは事前に全部片付けておいたの。ティーパーティーの命令が届く限り全てのところに、色んな理由を付けて足止めしておいたから。」
    「ナギちゃんを襲うときに、邪魔なんてされたら困っちゃうもんね。」

    「ティーパーティーのひとり......聖園、ミカさん......」
    「まあ簡単に言うと、黒幕登場✰ってところかな?」
    「私が本当の、"トリニティの裏切り者"。」

    「「「......(!?)」」」
    「というわけで、ナギちゃんをどこに隠したのか教えてくれる?私も時間がなくってさ。」
    「まあここにいる全員を消し飛ばしてから、ゆっくり探しても良いんだけど。それは面倒でしょ?」


    "ミカ、どうして......"
    「んー?聞きたい?先生にそう言われたら仕方ないなぁ。」
    「それはね......ゲヘナが嫌いだからだよ。私は本当に、心から......心の底からゲヘナが嫌いなの。」

    「だから、エデン条約を取り消そうと?そのために、ナギサさんを......?」
    「えっと......誰だっけ?ごめんね、私あんまり顔覚えるの得意じゃなくってさ。......あぁ、思い出した。浦和ハナコじゃん。礼拝堂の授業に水着で参加して追い出された、あの。あははっ、懐かしいねぇ。」

  • 44初代スレ18724/06/12(水) 18:56:39

    「まあ、一応答えてあげるとその通りかな。だってナギちゃんが、エデン条約だなんて変なことをしようとするからさぁ。」
    「ゲヘナのあんな、角の生えたやつらなんかと平和条約だなんて、冗談にも程があると思わない?考えるだけでもゾッとしちゃうよ。絶対裏切られるに決まってるじゃんね?背中を見せたらすぐに刺されるよ?」
    今裏切ってるのはお前だろう?

    「そんなこと、させるわけにはいかない。ナギちゃんもほんと、優しいっていうか優しすぎるっていうか......創作の中の明るい学園物語じゃないんだし、そんな都合の良い話、現実には存在しないのに。」
    「私たちはこういう、もっとドロドロした世界の住人だってこと、そろそろ分かってくれても良い頃なのにね?」

    「......そういうわけだから、ナギちゃんを返してくれる?大丈夫、痛いことはしないよ。まあ、残りの学園生活は全部檻の中かもしれないけど。」
    "じゃあ、エデン条約はれっきとした平和条約......"

    「あっ、あの時は騙してごめんね、先生。うん、それは嘘。あれは本当に平和条約だよ。そもそも素直でおバカなナギちゃんに、エデン条約を武力同盟として活用するなんてこと、できっこないからね。」
    「......でも、あの時話したことは、全部が全部嘘ってわけじゃないよ。」

    「私がアリウスと和解したかったっていうのは、本当のこと。」
    「この子たちは、同じゲヘナを憎む仲間。」
    「アリウスだって元々はトリニティの一員。先生には前にも言った通り、この子たちもゲヘナに対する憎しみはすごいよ、私たちに勝るとも劣らない。むしろこの子たちこそ、純度の高い憎しみを持ってるとすら言えるかもしれない。」
    「だから手を差し出したの。志を共にして、ゲヘナと平和条約を結ぼうとする悪党たちをやっつけない?って。」

    「ティーパーティーのホスト"桐藤ナギサ"に正義実現委員会がいるなら、次期ティーパーティーのホスト"聖園ミカ"にはアリウスがつく。」
    「これはそういう取引。和解へのステップアップ的な?」
    「共通の敵のために、一時的に敵同士が互いの手を取り合う。そういうことだよ。それで私は、アリウスを密かに支援してたの。」

  • 45初代スレ18724/06/12(水) 18:57:43

    「アリウスは最初から、トリニティのクーデターの道具だった......?」
    「うん?......うん、確かに。これはクーデターとも言えるかもね。最終的にはナギちゃんを失脚させて、私がティーパーティーのホストになるんだから。」

    「ああ......あなたの事は分かるよ。ありがとう、白洲アズサ。私はあなたのことをあまり知らないけれど、私にとって大事な存在であることは変わりない。今までも、これからも。」
    「だって今からあなたには、ナギちゃんを襲った犯人になってもらわないといけないからね。」
    「スケープゴートって言った方が良いかな?罪を被る生贄としての存在がいてこそ、みんながぐっすり安心して眠れるの。」
    「世の中って、そういうものじゃない?」

    「......」
    アズサは静かに怒り、ギリギリと歯をすり合わせている。
    「でもびっくりしたなー。ナギちゃんが正体不明の誰かに襲撃されたって聞いて、計画が崩れるかもと思って少し焦ってみたら......」
    「まさかそれが補習授業部だったなんてねー。これは予想外だったよ、うん。」

    "全ては、ティーパーティーのホストになるため?"
    「うん、そうだよ。......ああでも、誤解してほしくないな、先生。別に権力が欲しいわけじゃないの。私は、ゲヘナをキヴォトスから消し去りたい......本当にただ、それだけだから。」
    「トリニティの穏健派を追いやって、その空席をアリウスで埋める。もしかしたら、新しい連合になるかもね?必要なら新しい公議会でも開いて......うん、それも良いかも?」
    「それで、新たな武力集団を得て再編されたトリニティが、ゲヘナに全面戦争を仕掛ける。そう、これが私の計画!」

  • 46初代スレ18724/06/12(水) 18:59:29

    "――ッ!!"

    「わっ......びっくりしたー......」
    「先生、そんなに怖い目もできるんだね......うん、先生がすごく怒ってることはよく分かった。ごめんね、説明も何だか急いじゃったし、雑だったよね?」
    「もっとお話したいところだけど......まずは色々と、邪魔なのを片付けてからにしよっか?」

    「気を付けて、先生。こうして見ただけで分かる......かなり強い。」
    「ふふっそうだよ?先生には前言ったけど、私結構強いんだから。」
    「はい、じゃあ、補習授業部を片付けてくれる?」
    アリウスがこちらへ向かってきた。補習授業部にまで、攻撃は届かせない。私が盾となろう。

    ――――――――――――――――――――

    「ゴホッゴホッ.....ぺっ!」

    のどに溜まった血を吐き捨てる。

    「......なるほどねー、そっかそっかぁ。そりゃみんな"シャーレ""シャーレ"っていうわけだ。厄介だね、大人って。それに、あなたもね。」
    「予想外ではあったけど......うん、まあ問題ないかな。ちょっと時間はかかりそうだけど。」
    「セイアちゃんもナギちゃんもいなくなるんだし、これでようやく始められるっていうのに......変に邪魔しないでほしいなあ。」
    「さて、増援部隊もまだまだ来るみたいだし、続けよっか?」

    「ミカさん、一つ聞かせてください!セイアちゃんを襲撃したのも、あなたの指示だったんですか!?」
    「......?あはっ、ハナコもそんな目をするんだね。うん、私の指示だよ。」
    「セイアちゃんってば、いつも変なことばっかり言って。楽園だのなんだの、難しいことばっかり!」
    「でも、ヘイローを破壊しろとは言ってないよ。私は人殺しじゃない。」
    「ただ、卒業するまで、檻の中に閉じ込めておいた方が良いなって思っただけ。でも、自然とああなっちゃったの。」
    「それ以上は、当事者に聞いた方が早いんじゃないかな?.......ねえ。」

    「白洲アズサ。」

  • 47初代スレ18724/06/12(水) 19:00:49

    「......」

    「なんだか一部誤解があるみたいだし、私の代わりに説明してくれない?」
    「セイアちゃんがあんなことになっちゃったのが、ここまで事態が大きくなったきっかけなんだよ?そこからもう色んなことがどうしようもなくなっちゃったわけだし......ねえ、その辺りどう思う?」

    「アズサちゃん......?それはいったい......何の、話ですか......?」
    「ち、違う......あれは......」
    アズサが次の言葉を紡ぎ出せずにいると、また体育館の外から、爆発音が聞こえた。

    「んー?」
    「トリニティの生徒が一部、こちらに向かって来ています!」
    「......?なんで?ティーパーティーの戒厳令に背くような人たちはもう......」

    「......いますよ。ティーパーティーにも命令できない、独立的な集団が。」
    「確認できました、大聖堂からです!ということは......シスターフッド!?」
    同時に、体育館の壁が爆発し、マリーと、他にも多くのシスター服の集団が突入して来た。

    「けほっ、今日も平和と安寧が、みなさんと共にありますように......けほっ。」
    「す、すみません、お邪魔します......」
    「シスターフッド、これまでの慣習に反することではありますが......ティーパーティーの内紛に、介入させていただきます。」

    「ティーパーティーの聖園ミカさん。他のティーパーティーメンバーへの傷害教唆及び傷害未遂で、あなたの身柄を確保します。」
    「シスターフッド、歌住サクラコ......」
    「......あはっ。流石にシスターフッドと戦うのは初めてだなー。なるほどね、これが切り札ってこと?」
    「浦和ハナコ......どうやってシスターフッドを動かしたの?」
    「シスターたちと仲良かったのは知ってる。でもあの子たちが何の得もなく動くはずがない。」
    「ねえ、何を支払ったの?」

    「......」
    「......うん、興味深いね。さて、片付けなきゃいけない相手が一気に増えちゃったなあ。」

  • 48初代スレ18724/06/12(水) 19:02:49

    「ようやく顔色が変わりましたね、ミカさん?」
    「......そうかな?まあどうせホストになったら、大聖堂も掃除しようと思ってたところだし、うん、一気にやれるチャンスだって考えることにしようかな。」

    「......さて、じゃあやってみよっか?」
    「......あくまでも戦うつもりですか、ミカさん。この状況での勝算がどれくらいか、分からないあなたではないですよね?」
    「......うん、そうかもね?でもここまで来て、"おとなしく降参します"なんてわけにはいかないでしょ?」

    「もう私は......」
    「行くところまで行くしかないの......!」
    そういうと、ミカはサクラコに襲いかかったが、その攻撃はあっさりと避けられてしまう。
    そして次には、逆に抑えつけられ、捕獲されたミカの姿があった。

    「抵抗はおやめください、ミカさん。あなたの罪状を増やしたくなければ、おとなしく連行された方が......」
    「......なにこれ、洒落にならないなぁ。」
    「......どうして?」
    「セイアちゃんが襲撃された時だって動かなかったのに......今このタイミングでシスターフッドが介入するなんて、冗談にも程があるよ。」
    「......何を見誤ったのかな。ハナコちゃんのことを見くびったから?ううん、"浦和ハナコ"がとんでもない存在だってことは知ってた。でも、いつの間に無害な存在になってた。変数として計算する必要がないくらいに。」
    「アズサちゃんが、裏切ったから?ううん、アズサちゃんはただの操り人形。裏切ろうと裏切らなかろうと、私の望む結果には何も関係なかった。」
    「ヒフミちゃんはただの普通の子で、コハルちゃんはただのおバカさんでしょ?変数になるような存在じゃなかった。」
    「それなのに、どうして負けるかなぁ......どこからズレちゃったんだろ。」

    "......"
    「そう言えば、一番大きい変数を忘れてたね。......"シャーレ"。うん、そうだね。考えてみればきっと、あなたを連れて来た時点で私の負けだった。ナギちゃんが裏切り者がいるって騒ぐから、仕方ないなぁって、ちょうど良さそうだなって思って"シャーレ"に連絡して......」
    「そっか、あの時かぁ......」
    「いやー......ダメだな、私......はぁ......」

  • 49初代スレ18724/06/12(水) 19:03:47

    「ミカさん、セイアちゃんは......」
    「......本当に、殺すつもりじゃなかったの。今の私が何を言っても言い訳になるけど......」
    「多分、事故だった。セイアちゃん、元々体が弱かった......それに......」

    「セイアちゃんは無事です。ずっと、偽装していたんです。」
    「!?」
    「襲撃の犯人が見つからなかったので、安全のためというのもあって......トリニティの外で身を隠しています。」
    「セイアちゃんが......無事......?」
    「はい。傷が治らなくて、まだ目が覚めていないのですが......救護騎士団の団長が、今もすぐそばで守ってくれています。」
    「ミネ団長が......?」
    「はい。そしてあの時、セイアちゃんを助けてくれたのは......いえ、これは直接ご本人の口からが良いでしょう。」

    「そっか。生きてたんだ......」
    「良か、ったぁ......」
    そういうと、ミカは銃を地面に置き、手をあげた。

    「......降参。私の負けだよ。おめでとう、補習授業部.....そして先生。ナグモ。あなたたちの勝ちってことにしておいてあげる。」
    「もう何でもいいや。私のことも好きにして。」

  • 50初代スレ18724/06/12(水) 19:04:45

    ――――――――――――――――――――――――――――
    そして、ミカは正義実現委員会に連行されていった。アズサに、いくつか、問いかけをして。
    そして、朝を迎えた。

    「あ、あうぅ......もう色々ありすぎて、疲労困憊です......」
    「ようやく落ち着きましたね......」
    「うん......う......」
    コハルはふらついて、倒れそうになっている。
    「コハルちゃん!?」

    「ご、ごめん、何だか力が抜けちゃって......あ、ありがと。」
    「それもそうですよね。一晩中走り回りましたし......」
    「それにここ一週間、あまり睡眠もきちんと取れてないですからね。これでようやく......」

    「何を言ってるのヒフミ、ここからがスタートだ。」
    「はい?そ、そうでした。試験が......」
    あ。
    「忘れてた。」

    「現在時刻は午前7時50分。試験会場まであと1時間で着かないよ、走ろう。」
    「ええっ!?走るんですか!?待ってくださいアズサちゃん早っ!!ここから走って着く距離ですか!?」
    「うーん、全力で走ればギリギリでしょうか?さあヒフミちゃんコハルちゃん!ファイトです!」
    「うぅ、もう歩くだけでも足痛いのに......待ちなさいよぉ......!」
    「どうして最後の最後までこんなことにいぃい......!」

  • 51初代スレ18724/06/12(水) 19:05:34

    ――――――――――――――――――――――――――

    "これが最後の試験だね。"
    「......うん。どんな結果であれ、この試験で全てが決まる。」
    「.....ここまでいろいろありましたね。」
    「気持ちは分かる。けど感傷に浸るのは試験が終わってからにしよう。」
    「はい。そうですね。......とにかく、私たちの努力の成果をしっかり発揮しましょう。」

    「うん。最後まで、諦めない。」
    「はい、私もです。せっかくアズサちゃんに、教えてもらいましたから。」
    「わ、私今度こそ満点取るから!取っちゃうからね!」

    "では......第三次特別学力試験、開始!!"

    第三次特別学力試験結果。

    阿慈谷ヒフミ 94点 合格
    浦和ハナコ 100点 合格
    白洲アズサ 97点 合格
    下江コハル 91点 合格

    ――補習授業部、全員合格!!

  • 52初代スレ18724/06/12(水) 19:08:24

    ――――――――――――――――――――――――

    「......補習授業部の皆はしっかりと、自分たちの力で合格を勝ち取ったのだね。」
    「コハルはこの後、晴れて正義実現委員会に戻れるはずだ。」
    「......ハナコは、自らをさらけ出せるような良き相手を、良き友を見つけられたようだね。恐らく今は、少なくとも学校をやめようとは思っていないだろう。」
    「アズサはきっと、これからも学び続けられる。」
    「そしてある意味では誰よりも最前線で、真摯に努力を積み上げてきたヒフミは、今までの日常に戻れるだろうね。」
    「......ミカは、学園の監獄に幽閉された。もしかしたら、もう二度と会えないかもしれない。」
    「ナギサは......予定通り、エデン条約に調印しに行くだろう。」

    「......うん。ここまではよくできたお話だ。でもまだ......エンドロールには早すぎる。」
    『いや、そろそろ出ていってもらえないかな......まさかこんなところに来客が来るなんて......』
    「出ていけとか、ひどいことを言うな、君は。」

  • 53初代スレ18724/06/12(水) 19:12:38

    「いや......しかし、ここはどす黒いな。この世の闇を凝縮したような......他人がいなければ発狂してしまう。そんな程に、暗い闇で満たされている。ここが君の夢ではなく、精神を表した世界だとするのなら、君の過去は、心はどれほどどす黒いものなのか......実に気になるね。」
    『余計な詮索は身を滅ぼすよ?』「......忠告としてなら、頭に留め置いておくこととしよう。」

    「さて、そろそろ話を戻すとしようか。君が、先生が見守るべき結末は、まだその全貌を現してはいない。」
    「このお話がたとえどんな風に転がっていこうと......全ては、破局へと収束していく。」
    『変えられない?』
    「そうだね。どれだけ抵抗しようと......虚しく収束する、かもしれない。」
    「......暗雲。誰の手にも負えないような、二度と太陽を拝めるとは思えなくなるような......そんな暗雲が、今ゆっくりと押し寄せて来ている。」
    「まだ残っているものがある、これで終幕じゃない......そのことはきっと、君たちが、誰よりもよく分かっているだろう?」

    『ここにいる私じゃない、"私"なら、きっと......』

    ―――――――――――――――――――――――――――

    「......準備しろ、みんな。」
    「あ、あぁっ......つ、ついに始まるんですか......!?よ、ようやくこの時が......でも、苦しいんですよね、辛いんですよね......?」
    「......うん、でも大丈夫、苦しいのは生きてる証拠。」
    「............」「ひ、姫ちゃんが手話で何か言ってますけど......えっと......」

    「"あの子はどうなった"って......気になるの、姫?......どうでもよくない?結局は早いか遅いかだけの問題で。」
    「その辺にしておけ。」「黒い雲......明日は雨になるな。」
    「あ、雨ですか?嫌ですね、雨はジメジメして......苦しいですし、気持ち悪いですし......」

    「......アズサ。どれだけ足掻こうと、お前は抜け出すことはできない。」
    「お前の体は覚えている。すぐに思い出すはずだ、真実を。」「......曰く。」


    『「Vanitas vanitatum omnia vanitas」』

    『......そんな教えなんて、粉々に打ち砕いてくれるさ。』

  • 54初代スレ18724/06/12(水) 21:15:28

    あっ投下終了です(寝てました)
    次からはイベントストーリーを挟みます

  • 5522の人24/06/12(水) 22:14:04

    お疲れ様です。
    イベスト…先に言っとこ。
    ヒフミぇ…

  • 5622の人24/06/13(木) 06:19:07

オススメ

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