【閲覧注意】おにいちゃん「一日一回愛してると言わせてくれ!」アヤベ「何を言っているのかしら?」 IF

  • 1◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:18:14

    とりあえず注意事項


    逆NTR 脳破壊 地の文無し


    自分の性癖が世間ずれしてたため、他にも注意事項あったらごめんなさい。


    前スレ

    https://bbs.animanch.com/board/3458392/?res=165

  • 2二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 21:19:45

    閲覧注意ついてて草

  • 3◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:22:11

    前回までのあらすじ
    ・カレンの魅力に限界のおにいちゃん
    ・どうしようもなくなってアヤベさんにお願いし、『一日一回愛してる』と言わせてもらう
    ・アヤベさんの情緒はぐっちゃぐちゃ ←今ここ

    前スレでカレンチャンに聞かれる直前から分岐します。

  • 4◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:23:47

    もし、カレンが聞いていなかったら……

    おにいちゃん(……ふと思ったんだが、もしかして思春期の女の子に『愛してる』なんて言わないほうがいいのではないか?)

    おにいちゃん(好きでもない人に『愛してる』っていうのもおかしいし、そもそも最初の目的であったカレンの誘惑にも耐えられるようになってきているし)

    おにいちゃん(それに、これ以上アヤベに迷惑かけるのも悪いしな! そうと決まれば、さっそくアヤベに……)

  • 5◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:25:23

    アヤベ「はい、コーヒー」

    おにいちゃん「おっ、ありがとう」

    アヤベ「ふふっ、どういたしまして」

    おにいちゃん「……」ズズッ

    アヤベ「……あのっ、今日の分なのだけれど」ソワソワ

    おにいちゃん「あっ、そのことなんだけどさ。もうやめようと思うんだ」

    アヤベ「……えっ?」

  • 6◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:27:03

    おにいちゃん「最近はカレンの誘惑に耐えられるようになってきたし、これ以上アヤベに迷惑をかけられないしな」

    アヤベ「えっ、あの……」

    おにいちゃん「だから今日までありがとうな、アヤベ!」

    アヤベ「その、私は、迷惑してないわよ?」

    おにいちゃん「ありがとう、でもそもそもの話、トレーナーが学生に『愛してる』なんて言っちゃダメだったからな」

    アヤベ「そ、そう……」

    おにいちゃん「だから、無理して毎日俺のところに来なくてもいいからな?」

    アヤベ「別に、無理してなんか……」

    おにいちゃん「えっ?」

    アヤベ「……いえ、なんでもないわ。今日はもう失礼するわね」

    おにいちゃん「あぁ、またねアヤベ」

    スタスタ バタンッ

    アヤベ「……今更、どうしろっていうのよ」

  • 7二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 21:28:32

    お前がウマ娘を道具としてしか見てないのはよく分かったからさ

  • 8◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:29:27

    おにいちゃん「おっ、おはようアヤベ」

    アヤベ「っ!? ……えぇ、おはよう」

    おにいちゃん「いきなりトレーナー室にきてどうしたんだ?」

    アヤベ「えっと、その……」

    おにいちゃん「……?」

    アヤベ「な、何か困ってることとか、ないかしら?」

    おにいちゃん「ははっ、アヤベは優しいな。でも大丈夫、特に困ってることはないよ」

    アヤベ「そ、そう……」

  • 9◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:30:06

    おにいちゃん「別に、何もしなくてもゆっくりしていっていいからね?」

    アヤベ「いえ、そうじゃなくて、えっと、その……」

    おにいちゃん「どうしたの?」

    アヤベ「えっと、昨日の、その、やっぱり、もうちょっと、えっと……」

    アヤベ「……やっぱり、なんでもないわ」

    アヤベ「ごめんなさん、今日は失礼するわね」トボトボ

    バタンッ

    おにいちゃん「……どうしたんだろう?」

  • 10◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:32:14

    おにいちゃん(あれから一週間は経つけど、なんだかんだでアヤベは毎日トレーナー室に来てくれる)

    おにいちゃん(カレンがいないときでも来てくれるし、なんだかんだでここを居心地がいいと思ってくれているのなら、うれしいな)

    おにいちゃん(それにしても、今日は相談があるって言ってたけど、いったいどうしたんだろうか?)

    アヤベ「失礼するわ」

    おにいちゃん「やぁ、アヤベ。相談があるって言ってたけど、どうしたんだい?」

    アヤベ「えぇ、実は私、好きな人ができたの」

    おにいちゃん「えっ!?」

  • 11◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:34:23

    おにいちゃん(そうか、ついにアヤベにもそんな人が…… それなら、あの時にあのお願いをやめといて正解だったな)

    おにいちゃん(アヤベも、好きな人がいるのにそうでもない人から『愛してる』なんて言われたくなかっただろうし……)

    アヤベ「えぇ、その人は私よりも年上で、かっこよくて、優しくて、でもちょっと抜けてて、私に毎日、素敵な言葉を送ってくれて……」

    おにいちゃん「そうか、本当にその人のことが好きなんだな…… もちろん、応援しているぞ!」

    アヤベ「ふふっ、ありがとう。それで、相談の件なのだけれども……」

    おにいちゃん「あぁ、手伝えることなら何でもするぞ!」

    アヤベ「……なんでも?」

    おにいちゃん「あぁ、なんでもだ!」

    アヤベ「そう、それじゃあ……」





    アヤベ「一日一回でいいから、愛してるって言わせて」

  • 12◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:37:32

    おにいちゃん「……えっ?」

    アヤベ「だから、一日一回でいいから、貴方に愛してるって言わせてほしいの」

    おにいちゃん「いや、聞こえてたんだけど。なんていうかもうちょっと違うお願いかと……というか、なんで俺に?」

    アヤベ「……そうね、その話をするためには、私の好きな人について説明する必要があるわ」

    おにいちゃん「どういうこと?」

    アヤベ「まず私の好きな人には、他に好きな人がいるのよ」

    おにいちゃん「あぁ、なるほど……」

    アヤベ「そのくせ、毎日私に愛の言葉を囁いて……」

    おにいちゃん「……えっ?」

    アヤベ「用済みになったらポイって捨てて、あとはそのまま……」

    おにいちゃん「なんて奴だ…… いたいけな少女の純情を弄ぶだなんて、許せない!!」

    アヤベ「…………そうね、酷い人よね」ジトー

    おにいちゃん「あぁ、まったくだ!」

  • 13◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:40:20

    アヤベ「それで、ここからが本題なのだけれども……」

    おにいちゃん「あぁ、そうだったな」

    アヤベ「私、それでも彼のことが好きなの、初恋で、どうしたらいいのかわからなくて……」

    おにいちゃん「アヤベ……」

    アヤベ「それで、この『愛してる』って感情を他の誰かに口にすれば、この気持ちもいつか消えてなくなってくれるんじゃないかって……」

    おにいちゃん「そうか、そんなに……」

    おにいちゃん(くそっ、アヤベの純情な恋心に付け込んで、用が済んだら捨てて彼女をここまで苦しめる…… なんて最低な男だ!)

    おにいちゃん「そういうことなら協力するよ! でも、俺でいいのか? 他に誰か……」

    アヤベ「貴方がいいの! 貴方じゃないと、だめなの……」

  • 14◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:41:53

    おにいちゃん「……わかった、そういうことなら任せてくれ。俺も、アヤベに助けてもらったしな」

    アヤベ「えぇ、ありがとう」ニヤッ

    アヤベ「それじゃあ、さっそく失礼するわね……」トコトコ

    おにいちゃん「うん? どうして近づいて……」

    アヤベ「愛してる」ボソボソッ

    おにいちゃん「っ!?」

  • 15◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:43:49

    おにいちゃん「み、耳元はダメだろ!?」ドキドキ

    アヤベ「ふふっ、あの時のお返しよ?」

    おにいちゃん「まったく、次からは気を付けてくれよ?」

    アヤベ「えぇそうね、それじゃあ今日からよろしくお願いするわ」

    おにいちゃん「あ、あぁ…… よろしく」

    スタスタ バタンッ

    おにいちゃん「……俺、このままで大丈夫かな?」

  • 16◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:46:22

    アヤベ「あら、おにいさん、おはよう」

    おにいちゃん「アヤベか、おはよう」

    アヤベ「少し今いいかしら?」

    おにいちゃん「あぁ、別にいいけど」

    アヤベ「それじゃあお言葉に甘えて……」ズイッ

    おにいちゃん「ちょ、近くない?」

    アヤベ「……愛してる」

    おにいちゃん「うっ」ドキッ

    アヤベ「ふふっ、それじゃあ、また後でね」

    スタスタ

    おにいちゃん「も、もう、なんなんだよ……」

  • 17◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:50:31

    おにいちゃん「やぁアヤベ、今日も遊びに来たのか?」

    アヤベ「えぇ、迷惑だったかしら?」

    おにいちゃん「そんなことはないさ、ゆっくりしていってくれ」

    アヤベ「ふふっ、それじゃあお言葉に甘えるわね」ジー

    おにいちゃん「あぁ、ソファーにでも座っててくれ」

    アヤベ「……」ジー

    おにいちゃん「えっと、なんでそんなに俺の目を見つめてくるんだ?」

    アヤベ「……」ジー

    おにいちゃん「えっと、その……」

    アヤベ「……」ジー

    アヤベ「愛してる」

    おにいちゃん「なっ、何を言って……!?」ドキッ

    アヤベ「ふふっ、それじゃあ失礼するわ」スタスタ

    おにいちゃん「うぅ、なんなんだよ、本当に……」

  • 18◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:52:32

    おにいちゃん「……なぁ、アヤベ」

    アヤベ「あら、どうしたのおにいさん?」

    おにいちゃん「最近トレーナー室に来すぎじゃない?」

    アヤベ「そう? でも、いつでも気軽に来てもいいって言ってくれたのは、貴方よね?」

    おにいちゃん「それは、そうなんだけど……」

    アヤベ「それに、そうしないと毎日貴方に『愛してる』っていえないでしょ?」

    おにいちゃん「そう、そこなんだけど。毎回からかってくるのはやめてくれないか?」

    アヤベ「からかってないわ、ただ気持ちを込めてるだけ」

    おにいちゃん「いや、でもさ、そんなに深く考えなくても、もうちょっと気軽に……」

    アヤベ「いやよ」

    おにいちゃん「……!?」

  • 19◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:55:02

    おにいちゃん「いやって、なんで……」

    アヤベ「だって、私にとって『愛してる』はそんな軽い言葉じゃないの。だから、しっかりと気持ちを込めて言いたいの……」

    おにいちゃん「アヤベ…… ごめんな、気づかなくて」

    アヤベ「ダメ、許してほしかったら、手を握って」

    おにいちゃん「……あぁ、これでいいか?」ギュッ

    アヤベ「……愛してる」

    おにいちゃん「っ!?」ドキッ

    アヤベ「……それじゃあ、今日は失礼するわ」

    おにいちゃん「……あぁ」ポケェ

  • 20◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:57:06

    おにいちゃん「おっ、アヤベじゃないか。練習はもう終わったのか?」

    アヤベ「えぇ、今日は軽いトレーニングだったから……」

    おにいちゃん「それにしても奇遇だな、商店街で会うだなんて…… よく使うのか?」

    アヤベ「いえ、普段は使わないのだけれど、今日はちょっと用事があって……」

    おにいちゃん「そうなのか、良かったら一緒に行くか? 俺の用事は終わったし、何か手伝えることがあれば手伝うよ」

    アヤベ「ふふっ、大丈夫よ? だって用事があるのは、貴方だもの」

    おにいちゃん「えっ、俺?」

    アヤベ「えぇ、愛してるわ」

    おにいちゃん「っ!?」

    道行く人々「っ!?」

  • 21◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 21:59:07

    ざわざわ……

    おにいちゃん「ちょっ、ここは人が多すぎるって!?」

    アヤベ「あら、人がいないところだったらいいの?」

    おにいちゃん「というか、人がいないところじゃないとだめだよ!?」

    アヤベ「わかったわ、次からは貴方の言うとおりにするから、見捨てないで」ウルッ

    ざわっ

    おにいちゃん「いや、見捨てないから! 大丈夫だから!」

  • 22◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:02:17

    「何あれ、痴話げんか?」

    「もしかしてあれってアドマイヤベガさん?」

    「それじゃあもしかしてあの人と……」

    「あれ、あの人って確かcarrenの……」

    「えっ、ってことは…… 三角関係!?」

    おにいちゃん「い、いや、そういうわけじゃ……」

    おにいちゃん「し、失礼しました!」ギュッ

    アヤベ「あっ」

    タッタッタッ

  • 23◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:05:21

    おにいちゃん「ア、アヤベ、ああいう勘違いされそうになる言い方はやめてくれ」

    アヤベ「その、ごめんなさい。次から気を付けるわ」シュン

    おにいちゃん「……まぁ、わかってくれたらいいんだよ」

    アヤベ「その、迷惑をかけたお詫びに、貴方の荷物をおうちまでもっていくわ」

    おにいちゃん「いや、いいよこれくらい……」

    アヤベ「でも、それでは私の気が収まらないわ。持たせてもらえるかしら?」

    おにいちゃん「……わかった、ありがとう」

    アヤベ「えぇ、任せて頂戴」



    アヤベ「……」ニヤッ

  • 24◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:08:06

    おにいちゃん「今日は久しぶりの一日オフだな」

    おにいちゃん「最近レースやカレンとのお出かけで忙しかったからなぁ……」

    おにいちゃん「今日は一日、家でダラダラするぞぉ!」

    ピンポーン!

    おにいちゃん「はーい!」

    おにいちゃん「何か配達でも頼んでたっけ?」

    ガチャッ

    アヤベ「来ちゃった」ニッコリ

  • 25◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:12:12

    おにいちゃん「あ、アヤベ? なんでここに?」

    アヤベ「どうせ貴方のことだから、休日は家でダラダラしようとでも考えていたんでしょう?」

    おにいちゃん「うっ、そうだけど、君には関係ないだろ?」

    アヤベ「あるわよ、ダラダラしてたら料理を作るのも面倒になって、カップラーメンとかでご飯を済ませるでしょう?」

    おにいちゃん「そ、それは……」メソラシ

    アヤベ「そんな食生活をしていて貴方が倒れたら、カレンさんに迷惑が掛かってしまうわ」

    アヤベ「だから、今日は私がご飯を作ってあげる」

    アヤベ「ほら、早く入れて頂戴。それとも、ご近所さんに学生に押しかけられているところを見られたいの?」

    おにいちゃん「……わかったよ」

  • 26◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:14:51

    アヤベ「……おいしい?」

    おにいちゃん「あぁ、おいしいよ!」

    アヤベ「ふふっ、良かった」

    おにいちゃん「こんなにおいしい料理ができるなんて、アヤベはいいお嫁さんになれそうだな!」

    アヤベ「……ねぇ、おにいさん」

    おにいちゃん「ん、何?」

    アヤベ「愛してる」

    おにいちゃん「ごふっ!?」

  • 27◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:17:22

    おにいちゃん「あ、アヤベ、いきなり何を……」ドキドキ

    アヤベ「前のお返しよ? ほら、早くお皿を片付けて、洗っちゃうから」

    おにいちゃん「い、いや、それは俺がやるからいいよ。アヤベはゆっくりしてて」

    アヤベ「私がやりたいの、だめ?」

    おにいちゃん「……だめじゃない」

    アヤベ「よかった、それじゃあテレビでも見ながら待ってて」

    おにいちゃん「わ、わかった……」

    アヤベ「あっ、あとこれから毎週お料理しに来るから、休日の予定は連絡して?」

    おにいちゃん「……えっ、なんで!?」

    アヤベ「さっきも言ったでしょ? 不摂生をして倒れられたら大変だし、それに……」





    アヤベ「そうしないと、毎日『愛してる』って、言えないでしょ?」

  • 28◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:22:59

    数か月後

    おにいちゃん(……あれから、アヤベは毎日あの手この手を使って『愛してる』と言って俺をドキドキさせてくる)

    おにいちゃん(休みの日に毎回料理をしに来てくれるから合鍵を渡したら、平日にまで来るようになったし……)

    おにいちゃん(正直仕事から帰ったら美少女が迎えてくれるのはうれしいが、そんなことされたり、毎日『愛してる』なんて言われたら、いやでも意識してしまう)

    おにいちゃん(まったく、アヤベは自分が美少女だという自覚を持った方がいいとおもうな!)

  • 29二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 22:23:36

    普段からpixiv小説見てる分には全然抵抗無かったけど、そうじゃない人には厳しかったのかもね

  • 30◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:25:55

    アヤベ「はい、コーヒー」

    おにいちゃん「あぁ、ありがとう」

    アヤベ「ふふっ、どういたしまして」ニコッ

    おにいちゃん「っ!?」ドキッ

    おにいちゃん(やめてくれ、そんな笑顔を向けられたら、ドキドキしてしまうよ……)

    アヤベ「さて、そろそろ寮に戻るわ。また明日」

    おにいちゃん「えっ、今日の分がまだだけど……」

    アヤベ「あぁ、その話なんだけど……」





    アヤベ「もう私は大丈夫だから、やめることにしたの」

  • 31◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:28:48

    おにいちゃん「……えっ?」

    アヤベ「だって私の想いは断ち切れたし、学生がトレーナーに『愛してる』っていうなんて、不健全でしょ?」

    おにいちゃん「あ、あぁ、そうだな……」

    アヤベ「あと、大人の男の家に入り浸るのもいけないことだって気が付いたし、合鍵もお返しするわ」スッ

    おにいちゃん「おぅ、ありがと……」

    アヤベ「それじゃあ、さようなら……」

    スタスタ バタンッ

    おにいちゃん「……これで、よかった、のかな?」

  • 32◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:31:43

    おにいちゃん(あれからというもの、アヤベは毎日俺に会いに来てはくれるが、『愛してる』とは一度も言わなくなった)

    おにいちゃん(それに、家に帰っても、休日になっても彼女は現れず、一人寂しく食事をとる毎日)

    おにいちゃん(今だってトレーナー室にはいるが、以前みたいに俺と楽しく話をするわけでもなく、ゆっくりくつろいでいる)

    おにいちゃん(これが健全な関係ということは分かっているが、正直……)

    カレン「ねぇ、おにいちゃん。最近ちょっと元気ない?」

    おにいちゃん「あぁ、いや、気にしないでくれ! ちょっと疲れてるだけだから……」

    カレン「ふーん、そっか ……んっ」バッ

    アヤベ「っ!」

    おにいちゃん「……いきなり両手を開いてどうしたんだ?」

    カレン「おにいちゃんしらないの? ハグにはリラックス効果があるんだよ?」

    おにいちゃん「ハグ!?」

  • 33◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:34:17

    カレン「おにいちゃんがお疲れみたいだから、カレンが癒してあげるね♪」

    おにいちゃん「いや、それは……」

    カレン「おにいちゃん……?」ウルウル

    おにいちゃん「うっ……」

    アヤベ「カレンさん、そろそろやめてあげたら? 彼、困ってるわよ」

    カレン「あっ、アヤベさん! アヤベさんもしますか、ハグ?」

    アヤベ「いいえ、遠慮するわ。それよりも、この後用事があるんじゃなかったの?」

    カレン「あっ、もうこんな時間!? それじゃあおにいちゃん、アヤベさん、また明日!」

    タッタッタッ

  • 34◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:37:19

    おにいちゃん「……ふぅ、助かったよアヤベ。あのままだとやばかった」

    アヤベ「そう、お役に立ててよかったわ。それよりも、ほら……」バッ

    おにいちゃん「あ、アヤベ? なんで両手を……」

    アヤベ「なんでって、ハグよハグ」

    おにいちゃん「いやだから、なんで君まで……」

    アヤベ「だってしたいんでしょ? カレンさんに迫られて、想像しちゃったんでしょ? 抱きしめたくなっちゃったんでしょ?」

    アヤベ「それに、私はカレンさんじゃないんだから、してもいいのよ? あの時の『愛してる』みたいに……」

    おにいちゃん「そ、それは……」

  • 35◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:39:52

    アヤベ「今なら誰にも見られないし、誰にも邪魔されない。それに私は誰にも言わないわ……」

    おにいちゃん「……」

    アヤベ「どうする? ハグできるのは今だけよ? この後に気持ちが変わってやりたいって言っても、絶対にやらないから」

    アヤベ「それに、今発散しておかないと、我慢できなくなってカレンさんに抱き着いてしまうんじゃないかしら? そしたら、困るのは貴方だけではない…… 貴方が以前言ってたことよね?」

    おにいちゃん「……!?」

    アヤベ「ほかにもいっぱい言い訳は用意できるけど…… もう必要なさそうね?」

    おにいちゃん「アヤベ、それでも俺は……」

    アヤベ「おにいさん、お願い…… きて!」

  • 36◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:42:48

    おにいちゃん「……」ギュ

    アヤベ「あっ♡」

    おにいちゃん「ごめんアヤベ、俺……」ギュウゥゥゥ

    アヤベ「いいのよ、貴方は何も悪くないわ」ギュ

    アヤベ「それで、どう? リラックスできる?」

    おにいちゃん「……あぁ、あったかくて、やわらかくて、落ち着く」ギュウゥゥゥ

    アヤベ「よかった、私も、あったかくて、ごつごつしてて、いい匂いで、落ち着く。貴方はどう? 私の匂い……」ギュ

    おにいちゃん「……いい匂いだ。とても、いい匂い」ギュウゥゥゥ

    アヤベ「……そう、良かったわ」ギュ

    おにいちゃん「……」ギュウゥゥゥ

    アヤベ「愛してる」ボソッ

    おにいちゃん「っ!?」ドキッ

  • 37◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:46:05

    おにいちゃん「アヤベ、いきなり何をっ」

    アヤベ「ダメ、離さないで」ギュ

    おにいちゃん「えっ、あっ、おう……」ギュ

    アヤベ「ふふっ、驚かせてしまってごめんなさい。でも、ちょっと前まで毎日言ってたのだもの。つい言ってしまっても、仕方ないでしょ?」

    おにいちゃん「そ、それは……」

    アヤベ「それに、耳元はダメって言われてたのに…… これじゃあやり返されても仕方がないわよね?」

    おにいちゃん「いや、でも……」ドキドキ

    アヤベ「おにいさん、前はダメって言っちゃったけど……」





    アヤベ「今ならいいわよ♪」

  • 38◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:46:45

    おにいちゃん「愛してる」ボソッ

    アヤベ「……♡」

  • 39◆/am3gFNd8Y24/06/09(日) 22:47:52

    これでおしまいです。
    最後までありがとうございました。

  • 40二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:20:23

    乙…ここで終わりかぁ

オススメ

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