- 1二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 22:27:45
ニンゲンが地底世界を去った後、モンスターたちはどう過ごしたのか、という物語を安価で作りたい。
もちろん全部ネタバレ注意。
ただし、
・Gルート
・ロードしたらPルートに行けるNルート(全員と友達ルート)
・既に通ったNルート
は除く。
過去スレまとめはこちら
過去スレ一覧&現在までのエンディングリスト | Writeningアンダイン死亡の追放トリエルエンドから、スパゲッティアンドピースな世界になった1スレ目 https://bbs.animanch.com/board/2864876/ 全員生存のアンダイン裏切られエンドから、ある種の『真実』を知ってし…writening.net - 2二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 22:28:12
Nルートまとめは以下の表の通り。
(参考元:Undertale Japan Wiki
https://undertale.fandom.com/ja/wiki/Undertale_Japan_Wiki
ライセンス:CC-BY-SA)
今回も、まずどのNルートを経たのかを決める。
このニンゲンはトリエルを殺した?見逃した?
- 3二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 22:36:49
このレスは削除されています
- 4二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 22:44:08
ころした
- 5二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 22:44:42
向こうのスレに書こうとして誤爆しました
- 6二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 22:49:37
このニンゲンは、前回に引き続き、トリエルを殺した。
トリエルは、これが二度目の死だと知っているのだろうか……
だがそんな感傷もないように、ニンゲンはいせきを後にした。
このニンゲンは、いせきの他のモンスターも殺したのだろうか?
- 7二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 22:50:53
全員ころした
- 8二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:00:21
- 9二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:00:52
みのがした
- 10二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:04:11
ニンゲンは、パピルスを見逃した。
このまま、ウォーターフェルに向かうようだ。
ところでニンゲンは、スノーフルのモンスターたちは殺したのだろうか?
誰にも手を出していないのか、それとも、パピルスだけの見逃したのだろうか……?
- 11二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:05:56
パピルスだけ見逃した
- 12二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:11:20
スノーフルにはもう、あのにぎやかなイヌたちも、ティーンエイジャーのコメディアンもいないようだ。
パピルスはしかし、いい人になる一歩を歩んだニンゲンを褒め、サンズもそれを称えた。
そしてニンゲンはウォーターフェルにたどり着いた。
ここでニンゲンは、アンダインを殺した?見逃した?
- 13二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:15:56
見逃した
- 14二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:23:56
- 15二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:29:12
殺してはいない
- 16二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 00:50:49
お休みなさい
- 17二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 09:51:29
ゲームでは違いはないけど実際アンダインエンドでもメタトンが破壊されいる場合どうなるかなら変わるよね
- 18二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 17:56:56
パピルスが説得に成功したルートか
- 19二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 20:50:31
どうやら、ウォーターフェルの水はきれいなままのようだ。
ニンゲンは、ホットランドにやってきた。
アルフィーの茶番に付き合いながら、コアに進み、メタトンと対峙した。
……メタトンが生きているルートは、もう、遊んだ。
だから、壊した。徹底的に。
ところで、ホットランドやコアのモンスターたちも殺したのだろうか?
- 20二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 20:52:01
殺してない
- 21二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 20:54:54
- 22二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 21:04:06
見逃した
- 23二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 21:09:40
ニンゲンは、アズゴアを見逃そうとした。
しかしアズゴアは、このニンゲンこそが、予言の救世主だと言った。
そして、自らのタマシイを差し出した。これで、地上に出るように、と。
しかし、やはりフラウィがやってきた。
ニンゲンは6人のニンゲンのタマシイと共に、再びフラウィを打ち倒した。
ニンゲンはフラウィを殺した?見逃した?
- 24二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 21:19:08
見逃した
- 25二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 21:31:35
ニンゲンは、またフラウィを見逃し、地底を去った。
地底では、パピルス、アンダイン、サンズが生きている。
地底では、トリエル、いせきとスノーフルのモンスターたち、メタトン、アズゴアが死んでいる。
そして、アルフィーは……
サンズは、ニンゲンの携帯電話に、メッセージを残す事にした。 - 26二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 21:33:51
アズゴアの代わりにアンダインが地底のリーダー、女帝になったこと。
アンダインは、ここに落ちてきたニンゲンは殺すと決めたこと。
集めてあったニンゲンのタマシイも消えたので、バリアを破る別の方法も研究していること。
バリアが壊れ次第、ニンゲンと戦争し、特に「アンタを見つけ出して自分の手で始末する」と言っていること。
サンズ自身は、いせきのドアの前でギャグを披露したが、おばさんからの返事がなくなってしまったこと。
更にパピルスも伝言を残した。
「王室で1番重要な人」という役職につき、その辺に立って可愛く振る舞っているらしいこと。
それが全て、ひどい事をしたニンゲンのおかげだという感謝を述べ、電話は切れた。
それだけなら、前の周回と同じだ。
ただ今回は、メタトンと、アルフィーがいない。
トリエルとメタトンとアルフィー、3人がいないのは、初めての世界だ。
この物語の後日談は、ここから始まる。
まずは誰から後日談を始めようか?
- 27二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 22:49:25
パピルス
- 28二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 23:10:38
朝だ。つまり、「王室で1番重要な人」の仕事の時間だ。
パピルスはテキパキと朝の身支度と朝食を済ませると、
「兄ちゃん、シゴト行ってくるねっ!」
とまだ眠っているサンズに声をかけ、意気揚々と表に飛び出した。
朝のスノーフルは、しんと静まり返っている。雪が地面に落ちた音すら聞こえそうなほどだ。
その静かさの理由が、果たして時間帯のせいだけかどうか、パピルスは知らない。
知らないまま、パピルスは意気揚々と森の中を行く。
すると……
今日は寝ます。
- 29二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 23:59:17
いぬのモンスターたちのおはかをみる
- 30二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 00:05:34
黄色い花を見つけた
- 31二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 07:00:31
誰かから電話がかかってきた
- 32二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 12:11:45
いぬのモンスターの幻を見た
- 33二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 12:12:18
- 34二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 18:28:10
どうなるかな
- 35二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:10:21
- 36二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:13:06
その時、不意にバトルボディが震え、陽気な音楽が鳴り始めた。
パピルスは辺りをきょろきょろ見回し、
「あ、電話か!」
と独り言……にしては声量が凄かったが……を言った。
懐に手を突っ込んで、ケータイを取り出し、電話に出た。
「もしもし、パピルスです!」
元気に挨拶するパピルスだが、その相手は……
- 37二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:29:41
サンズだ
- 38二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:30:08
アンダインだ
- 39二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:30:45
アルフィー
- 40二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:40:51
…聞き取れない音…?
- 41二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:41:23
- 42二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:43:42
- 43二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:49:13
それは、よくわからない音だった。
何かを圧し潰すような、ノイズのような、どこか不快な……そんな音だ。
「あれ?もしもし?もしもーし!」
しかしパピルスは変わらず電話の向こうに話しかけている。
……何か聞こえただろうか。
- 44二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 22:01:57
砂嵐のままだ…
- 45二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 22:04:28
知らないはず、聞き取れないはずなのに何故か体に覚えがある
- 46二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 22:28:51
唐突に通話が切れた
- 47二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 22:43:59
メタトンの声だ
- 48二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 22:44:30
- 49二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 22:55:39
- 50二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 22:58:48
だが、相変わらず電話の向こうは砂嵐のような音だけだ。
「……? あ、もしかして、すっごく恥ずかしがり屋さんなのっ?
大丈夫! オレさまに任せて!! オレさまは全然恥ずかしくないよっ!!」
そういう問題でもないようなことを一方的に言っている間に、電話は切れた。
「あれ? 切れちゃった……まあいいや」
バトルボディにケータイを片付け、パピルスは再び歩き出した。
今日はまず、どこで行こう?
今日は寝ます。
- 51二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 01:23:41
いせきのある方角
- 52二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 06:52:36
とりあえずグリルビーへ
- 53二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 10:02:31
橋まで
- 54二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 10:14:06
としょんかに行く
- 55二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 10:18:51
- 56二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 12:15:39
- 57二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 18:13:11
ガスター出オチルートは回避できてよかった
- 58二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 19:41:57
そうだ、としょかんへ行こう。
パピルスは決めるが早いか、あっという間にそこにたどり着いた。
ドアに手をかける。開かない。鍵がかかっている。
どうやらまだ開館時間前のようだ。今は早朝だから無理もない。
……さて、どうしよう。開館まで待つ?
それとも、今のうちに別の場所まで移動しようか?
- 59二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 19:44:54
開館までぶらぶらしてる
- 60二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 20:52:55
仕事があるし可愛くお昼寝
- 61二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 21:07:53
たまにはグリルビーにでもいくか
- 62二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 21:08:29
- 63二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 21:22:46
- 64二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 21:33:57
ちょっと待てそもそも雪だるまは生存してるのか?
- 65二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 21:54:09
「そうだ!ゆきだるまに挨拶に行こう!」
思い立ったが吉日とばかりに、パピルスは早朝の町を駆けていく。
橋を渡り、静まり返った雪原を行く。
そういえば最近この辺りには来ていなかった。……何故だったか……まあいいや。
そしてパピルスは、雪だるまのいる所に辿り着き……
「……あれ?」
そこには雪の塊しか残されていなかった。
「うーん……お引越しでもしたのかな……」
しかし雪だるまは、ここから動けなかったはずだ。そして、世界の果てまで行く事を夢見ていた。
「……てことは、誰かが連れてってくれたんだね!それならよかった!」
パピルスは勝手に納得して、うんうんと頷いた。
……図書館が開くまで、まだもう少し時間がありそうだ。次はどこに行こう?
- 66二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 22:30:02
グリルビーにでもいくか
- 67二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 22:31:49
いぬのモンスターに代わって外を見回る
- 68二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 22:33:52
ポストを見る
- 69二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 22:35:01
モンスターのおばさんの店に顔を出す
- 70二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 22:46:01
- 71二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 22:46:55
- 72二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 23:11:08
「そうだ、せっかくだから見回りしようっ!」
いいことを思いついた、と、パピルスは手をパンと叩いた。
このあたりを受け持っていたイヌたちは、サンズが言うには、みんな旅行に行ってしまったらしい。
アンダインも、いずれ別のロイヤル・ガードを配置する予定だが、それは彼らの訓練が終わってからだと言っていた。
「じゃあ、訓練のセンパイのオレさまが見回ししても、問題ないよね!元々、ここはオレさまの持ち場だし!」
という理論の元、パピルスは意気揚々と早朝の雪の森を歩く。
さて、彼は何か見つけた?それとも、平和で空振りだった?
今日は寝ます。
- 73二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 01:04:13
何も見つからなかった
- 74二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 06:52:06
大量の塵
- 75二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 10:00:27
いぬのモンスターの遺品
- 76二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 17:50:18
誰かの足跡
- 77二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 17:50:42
- 78二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 21:06:39
- 79二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 22:00:17
それにしても、と、パピルスは思う。
ロイヤル・ガードのイヌたちと含めて、この辺りのモンスターは、みんな旅行に行ってしまった、とは聞いている。
だから静かで当然なのだが……何だろう、この、妙な感じは。
まるで、おこさまチャレンジの答えがわからないと思ったら、問題の文字を読み間違えていたような……
決定的な間違いを見落としているような、そんな感じがした。
例えば、この、足元の雪。
これは、こんな踏み心地だったっけ……?
「……?」
パピルスはしゃがんで、雪をつまんだ。
それは、冷たくもないし、溶けもしなかった。
もっとも、戦闘用ボディの手袋越しでは温度はわからないし、そもそもスケルトンのパピルスの体温などあってないようなものだが。
「……??」
ただ、何となく、これは、雪ではないような……
その時だった。
- 80二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 22:08:47
後ろからいぬのモンスターたちの話し声が聞こえた
- 81二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 22:09:49
ちょうどホットランドから代わりのモンスターたちがやって来た
- 82二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 22:22:29
あのげいにんの声が聞こえたが振り返っても誰もいなかった
- 83二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 22:23:09
サンズが何故か向こう側からやって来た
- 84二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 22:39:41
- 85二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 22:51:08
- 86二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 23:02:05
「ハロー、パピルス!」
雪の合間から、目に痛いほど鮮やかなきんいろのはなが現れた。
「あ、フラウイくん! おはよう!!」
パピルスはしゃがみ込んで、目の前で揺れるきんいろのはなと目を合わせる。
「久しぶりっ!何してたのっ?」
「うん、久しぶり。ボクの名前はフラウ“ィ”だけどね。小さい方の」
きんいろのはな……フラウィが訂正する。
「うん、フラゥイくん」
もはや突っ込むまい、と、フラウィは大きなため息をついた。
「まあ、いいや。あのね……」
フラウィは一体何を話に来たのだろうか?
今日は寝ます。
- 87二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 23:54:30
さっきの電話聞こえた?
- 88二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 01:28:57
アンダインが今やろうとしてること知ってる?
- 89二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 06:52:06
アルフィーがどうなったか知っているかな
- 90二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 11:54:21
その白いチリみたいの何だろう
- 91二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 12:49:17
- 92二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 18:40:08
- 93二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 19:32:36
「キミ、アルフィーがどうなったか、知ってる?」
フラウィが小首を傾げながら言う。
「アルフィー博士……?うーん……最近SNSにもメッセージがないし……ちょっと心配かな……」
パピルスが逆方向に小首を傾げる。
「あ、もしかして、アルフィー博士のこと、知ってるのっ?」
フラウィはどう答えただろうか?
- 94二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 20:21:16
知らない
- 95二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:02:47
アルフィーはメタトンと一緒に旅に出たよ
- 96二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:03:12
ラボに手がかりがありそう
- 97二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:05:28
アンダインなら知ってるかも
- 98二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:05:56
- 99二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:34:46
- 100二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:46:19
「さあね……ボクは知らないよ」
ああでも、と、フラウィは思いついたように言った。
「アンダインなら知ってるかもね。彼女とアンダインは、仲がいいんでしょ?」
「ウヒョウ!それは名案!ありがとうフラゥィくん!」
パピルスは一気にがばっと立ち上がると、踵を返して来た方へと走った。
その後ろ姿を見ながら、フラウィはほくそ笑む。
「……もっとも、その質問をどう思うかは、彼女次第だけどね」
面白いものが見れるかもしれない……フラウィはそう呟いて、雪の中に潜った。
いつのまにか、誰も起きていない早朝は、ちらほらと起きる住民や、活動を始める住民の現れる朝になっていた。
パピルスは町の中を走る。
その時……
- 101二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:49:43
としょかんで調べる事があるのを思い出すパピルス
- 102二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:50:38
サンズが向こう側から来た
- 103二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:53:08
向こうからホットランドから来たいぬのモンスターたちの後任が来た
- 104二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:07:21
何かを忘れているような気分になった
- 105二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:08:49
- 106二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:13:06
- 107二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:30:58
「……あれ?」
往来を走るうちに、雪の中に、ぽつりと青い影を見つけた。サンズだ。
「兄ちゃん、おはようっ!」
「あー、おはよう、パピルス」
いつのまにかサンズの起きる時間になっていたらしい。
「朝の仕事は終わったのか?」
「うんっ、今日は久しぶりに森の方を見回りしてきたよ!今はアンダインのところに行くところ!」
「へえ、アンダインの……」
サンズは臀部を掻くと、
「どうした、女帝陛下に“かわいい成分”が足りないって言われたのか?」
と尋ねた。
「うーん、確かに最近のアンダインはピリピリしてるし、かわいさ分が足りなさそうだけど……
でも、今日はアンダインに、アルフィー博士の事を訊きに行くんだ!
最近はSNSも全然更新してないしねっ」
それを聞いたサンズは……
- 108二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:43:16
忙しいだろうから遠慮しとけ
- 109二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:44:18
図書館で調べものがあるんじゃなかったか?
- 110二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:44:53
オイラもついてく
- 111二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:46:02
アルフィーとメタトンは地下にいない
- 112二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:47:13
- 113二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 23:13:18
- 114二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 02:50:17
このレスは削除されています
- 115二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 11:26:59
このレスは削除されています
- 116二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:19:46
「あー、じゃあ、オイラもついてくぜ」
「ホントっ?じゃあ一緒に行こっ!」
パピルスは意気揚々と歩き出す。その後ろをサンズがゆったりついていく。
「……あー、ところでパピルス」
「なあにっ?」
「お前、橋渡って向こう側に行ったのか?」
「うん」
パピルスの返事に、サンズは頭を掻いた。
「なんでっ?」
「いやー……何でも何も……」
一瞬、サンズは目を逸らした。そしてすぐにパピルスの方を見て、肩を竦める。
「……忘れた」
「兄ちゃんってばそんなのばっかり!」
「へへ、ちょっぴりおつむがカラッポだから仕方ないな。スケルトンだし」
「それだとオレまでカラッポってことになるよ!」
もう知らないっとぷいっとそっぽを向き、パピルスはずんずん前へと進んでいく。
やれやれ、とサンズは再び肩を竦め、着いていく。
二人の道中、何があった?
- 117二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:21:52
図書館に行くべきだったことを思い出すパピルス
- 118二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:26:36
黄色い花と再会
- 119二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:30:57
いぬのモンスターたちの後任がやってくる
- 120二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:32:22
メタトンとついでにアルフィーを捜索してるというバガパンとすれ違う
- 121二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:33:33
- 122二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:35:20
- 123二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 21:51:35
「あ、そうだ!オレさまとしょかんへ行こうと思ってたんだ!朝のご挨拶と、かわいい分をふりまきに!」
「おー、そうか」
サンズが返事をする間もなく、パピルスはとしょかんへ走っていく。
その後ろ姿を見ながら、サンズは一人、息を吐いた。
橋の向こうの雪原には、なるべく行かないほうがいい……パピルスにそう言ったのはサンズだ。
あの時ニンゲンはパピルスの説得に応じたが、その前に殺戮の限りを尽くしている事は、顔を見ればすぐにわかった。
もうニンゲンはいない、が、あのイヌたちや他のモンスターの塵を、なるべくパピルスに見せたくなかった。
見せたくなかった、のだが……どうやらパピルスは、自分のアドバイスを忘れていたようだ。
塵には気付かなかったようだが、さて、今度はどうするか……
サンズは思考を巡らせた。
その間にもパピルスは、としょかんにたどり着いていた。
……が、何やら、様子がおかしい。
一体何があったのだろうか。
- 124二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:24:11
黄色い花が変な噂を流してるらしい
- 125二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:26:20
ひみつのラボが発見されたという
- 126二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:31:21
ガーソンの書いた自伝が人気なようだ
- 127二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:35:21
いせきでモンスターのチリが多数発見されたと新聞の記事に書いてある
- 128二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:37:29
- 129二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:45:48
- 130二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 23:34:03
としょかんの周りは、明らかにどよめいていた。
どのモンスターも手には新聞を持っている。
「なんかビッグニュースでもあったのか……?」
サンズもその輪の中を覗き込もうとしたが、その前にパピルスが出てきた。
「に、兄ちゃん、これ……」
パピルスは震える手で、サンズにその新聞を手渡してきた。
「なになに……?」
そして、その内容に目を通したサンズの手もまた、微かに震えることになった。
――いせき内で、大量のモンスターの塵が発見された。
そんな見出しが、紙面に載っている。
「兄ちゃん、これ、どういう事かな……」
パピルスが目を伏せながら言う。
それを訊きたいのは、他ならぬサンズの方だった。
まず、いせきの扉は、外からは開かないはずだ。
ならば誰かが内側から開けた事になる。
そして、その中が塵まみれということは―― - 131二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 23:40:09
サンズは、いせきの扉越しに話した、あのジョーク好きな婦人の事を思い出していた。
自分のくだらないダジャレに笑ってくれた。
おいしいパイの作り方を教えてくれた。
そして――あの「約束」をした、あの婦人だ。
サンズは彼女の笑い声を思い出した。サンズは彼女の悲しげな様子を思い出した。
いせきで大量の塵が見つかったのなら、彼女は――
サンズは……
- 132二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 23:40:33
>>138に伸ばして今日は寝ます。
- 133二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 23:42:09
長いこと掃除してなかったからチリがたまってたんじゃないか?
- 134二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 00:47:04
急いでいせきへ向かった
- 135二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 10:31:01
皆に詳しく聞いてみる
- 136二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 12:50:55
まだそうと決まったわけじゃないと言い聞かせる
- 137二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 12:52:03
- 138二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 12:52:55
- 139二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 16:25:32
- 140二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 19:23:21
「パピルス……あー……兄ちゃん、ちょっと用事思い出した。
すぐ戻ってくるから、ここで待っててくれ」
「……?うん、いいよ……?」
不思議そうなパピルスを後目に、サンズは一旦家の陰に入ると、頭の中で座標を計算した。
その状態で三歩踏み出せば、サンズはもう、あの大きな門の前にいた。
かつて女性とやり取りをした場所だ。
彼女は決して門を開けなかったし、サンズも彼女がそれを望んでいたから、進んで開けようとはしなかった。
その門が、開いていた。
奥からは寒々しい風と共に、微かに甘い香りが漂ってくる。
サンズは意を決して、その奥へと進んだ。
そこで、サンズが見つけたものは……
- 141二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 20:12:20
動かないアルフィー
- 142二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 20:40:40
トリエルの幻覚
- 143二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 20:41:15
大量の白いチリ
- 144二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 20:42:40
ついさっきまで誰かがいたような痕跡
- 145二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 20:43:30
- 146二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 21:03:57
- 147二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 21:50:11
そこには、白い体に紫のローブを着たモンスターがいた。
背丈はサンズ……いや、パピルスよりも高いかもしれない。
その胸元には、大きな鋭い傷があった。
彼女はサンズに、悲しげに微笑みかけた。
「っトリ……!」
サンズが慌てて駆け寄ると、そのモンスターは、フッとその姿を消した。
後には、何の気配もない。
サンズは、自分自身の勢いで思わずたたらを踏んだ。
額から、汗が滲むのを感じる。タマシイが胸骨の中で、バクバクと動悸を刻んでいる。
モンスターの幻が消えた事にも、確かに驚いている。しかし、それ以上に。
――何で、オレには、あのモンスターが女だってわかった?
――何で、オレには、彼女の名前がわかった?
――何で、オレには、彼女が殺されたモンスターだってわかった?
――何で、何で、
デジャヴ、というには、あまりにも強烈だった。
サンズが己に動揺していた、その時――
- 148二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 22:12:54
足元のチリに気づく
- 149二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 22:14:37
最後に別れを告げるトリエルの声が聞こえた
- 150二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 22:16:08
背後の気配を感じる
- 151二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 22:17:37
いせきに住んでいたであろうモンスターの幻覚まで現れる
- 152二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 22:18:27
- 153二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 22:21:34
- 154二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 23:31:59
今日は寝ます。
- 155二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 02:33:07
このレスは削除されています
- 156二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 13:33:18
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- 157二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 21:04:54
――さようなら、サンズ。
再び、彼女の声が聞こえ、そして、ふつと静かになった。
サンズは、ますます頭を抱えた。
彼女に名乗ったことは、一度たりともなかったはずだ。彼女が名乗らなかったから。
しかし、では何故、自分も彼女も、お互いの名前を知っていた……?
ゴースト、にしても、生前知らなかったことは死後も知らないだろう。
あまりにも強烈なデジャブは、サンズの膝をいせきの床に縫い留めた。
「――?」
だから、誰かがサンズの名前を呼んだ時、彼は一瞬、反応が遅れた。
あの女性の声ではない。
一体誰が……?
- 158二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 21:08:57
モンスターの子供だ
- 159二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 21:10:04
追いかけてきたパピルスがいた
- 160二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 21:25:09
グリルビーにいたウサギ頭のモンスターだ
- 161二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 21:27:09
マネキンが立っている
- 162二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 21:54:17
- 163二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 21:58:14
- 164二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 22:25:14
「へえ……お前が来たのか」
サンズは、ようやく顔を上げた。
そこには、一輪のきんいろのはなが咲いていた。目に痛いほど鮮やかな、金色の花弁が揺れている。
花には、顔が付いていた。
その顔がせせら笑うように、サンズを見下ろしている。
「……エコーフラワー、じゃ、ないんだな」
サンズが弟の話を記憶から引っ張り出すまで、瞬きほどの時間しかかからなかった。
「ああ、そうだよ。ボクはフラウィ、お花のフラウィさ。
ハロー、クズやろう。キミの事は、よーく知ってるよ?」
やはり、どうやらこいつが、パピルスの言っていた花らしい。
だがしかし、こいつは一体何者で、何故ここに現れた……?
フラウィが口を開いた。
- 165二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 23:03:50
おばさんを殺したのは誰か知りたい?
- 166二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 23:04:47
トリエル、メタトン、アルフィー……
みんなどこに行ったんだろうね? - 167二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 23:06:19
さっき誰に話しかけてたの?
ひょっとしてトリエルの幻でも見えたのかな? - 168二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 23:07:03
トリエルを取り戻したくないかい?
- 169二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 23:08:28
- 170二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 23:28:44
- 171二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 07:51:47
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- 172二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 16:42:45
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- 173二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 22:05:16
「さっき、誰に話しかけてたの?」
フラウィはサンズの動揺もよそに、気さくを装い話しかけ続ける。
「ひょっとして――トリエルの幻でも見えたのかな?」
トリエル――トリエル。
それは、やはり、あのシルエットを見た時に、サンズの頭に浮かんだ名前だった。
「お前は、あの人を知ってるのか」
「知ってるも何も、顔だって知ってるよ。君より先に出会ってるからね。
あのおばさんが、何でここにいて、ここで何をして過ごしてたかも、全部知ってるよ。
君とどれだけくだらないダジャレを言い合ってたのかも、君と何を約束したのかも」
フラウィはツタは揺らしながら、楽しそうに言った。
「そして、その最期もね」
するりとサンズの顔を覗き込む。
「ねえ、知りたい?おばさんが……おばさんだけじゃない。このいせきのモンスターたちに、一体何があったのか」
サンズは……
- 174二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:00:09
>>179に伸ばして今日は寝ます。
- 175二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:25:18
信用できねえな
- 176二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 00:21:22
まあ、教えてくれなくても大体の検討はつくさ
- 177二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 07:48:06
言わなくてもわかる
- 178二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 11:28:19
- 179二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 11:58:55
- 180二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 19:59:46
- 181二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:12:40
「……お前が言わなくても、わかるさ」
サンズは立ち上がると、肩甲骨を鳴らしながら、フラウィの横を通っていく。
「じゃあ、何が起こったのか言ってみなよ」
「わざわざ言うまでもないな」
後ろ手を振りながら、サンズはさらに奥へと進んでいく。
「……あいつの顔を見れば、わかったことだ」
そう独白し、サンズは廊下の奥から、階段を登って行った。
一方その頃……
- 182二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:15:09
ホットランドのモンスターたちはメタトンとアルフィーを探していた
- 183二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:17:36
アルフィーの秘密のラボの噂が立ち始めた
- 184二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:32:54
グリルビーでは残ったモンスターたちがサンズを心配していた
- 185二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:33:41
サンズを探すパピルス
- 186二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:34:20
- 187二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:06:22
- 188二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:39:04
「ねー?メタトンいたー?」
ホットランド周辺、かざんちゃんが声を張り上げた。
「こっちにはいなかったな」
「ゴミ箱の中まで覗いたのに」
「バカ、メタトンみたいなアイドルがゴミ箱になんか入るわけないだろ!」
「お前こそしっかり調べたのかよ!」
サラリーマン姿のモンスター二人は、互いを突っつきあっている。
パイロープはぴょんぴょん飛び回っているし、
「べ、別に心配なんかしてないんだからね……!」
と言うツンデレひこうきが、一番熱心に捜索していることは、誰もが知っていた。
「ったく……メタトンはともかく、アルフィー博士まで姿を消すことなんてあるか……?」
女帝の指示で捜索の指揮をとっていたRG01は、兜ごしに頭を掻きながらぼやいた。
その時……
- 189二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:54:14
白いチリをみつける
- 190二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:03:53
恐ろしい考えが浮かぶ02
- 191二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:07:22
バガパンとスーツ姿のモンスターが応援にやって来た
- 192二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:08:37
ホテルのモンスターたちもやってきた
- 193二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:09:39
- 194二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 23:10:56
- 195二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 00:25:28
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- 196二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 07:07:43
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- 197二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 12:19:32
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- 198二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 21:46:02
やがてホテルにいたモンスターたちも捜索に加わり、ホットランドやコアのあちこちを調べた。
しかし、やはり、というべきか、結果は芳しいものではなかった。
この捜索も、あのニンゲンが生放送でメタトンを倒してから、もう何度目かなのだ。
やがて、高級レストランの料理長の振る舞う炊き出しを食べて解散するのが、最近のもっぱらの流れだった。
「……」
うかない顔でコーンフロストをつついているのは、ホテルで漫才師をしている、オワライチョウの父親だった。
「……はあ……」
彼の嘴から、ぽつりと吐息が漏れる。
しかし、それを咎める者は、誰もいなかった。
誰もが、彼のため息の理由を知っているからだ。
彼の息子もまた、行方不明になっている。 - 199二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 21:57:22
否――誰もが「行方不明」と言ってはいるが、真実は、薄々気付いている。
彼らに屍は残らず、故に吹いて飛べば、見つかりようなどない。
彼らがスノーフルのモンスターがほぼ壊滅状態に陥ったと知ったのは、ニンゲンが地底を出た後の事だった。
怒り心頭のアンダインを筆頭に、ニンゲン用の対策と立てると共に、その一環として、メタトンやアルフィーの捜索をしていたが――それが、この現状だ。
お葬式のような雰囲気で各々食べ終わると、また持ち場へと戻っていく。
その時だった。
- 200二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:06:42
スノーフルからきたモンスターたちが来た
いぬのモンスターやオワライちょうのものと思われるチリを発見したとのこと - 201二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:07:51
アンダインの演説が流れてきた
- 202二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:25:19
アルフィーの秘密のラボが発見されたとのニュースがはいる
- 203二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:28:24
パピルスがみんなを勇気づけにやって来る
- 204二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:29:25
- 205二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:41:37
- 206二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 23:06:49
その時、RG01のケータイが鳴った。発信元は……同じくロイヤル・ガードの一員だ。
確か彼女は、スノーフルあたりに配属だったはずだが。
「……どうした?」
何だか……無性に、嫌な予感がした。
確か、いせきで塵が発見された、という情報はあった。その続報だろうか。ならば、その内容は……
「……いせきでも、行方不明者多数?」
01が復唱すると、散り散りに去ろうとしていたモンスターたちも、思わず顔を見合わせ、01の傍に駆け寄った。
「応援が必要? アンダイン女帝には連絡済み? ……わかった」
ため息とともに、01は電話を切った。横で聞いていた02も、物々しい雰囲気で頷いた。
「……そういうワケで、オレはちょっといせきの方に行ってくる。
02、アンダインねえさ……女帝の護衛を頼むぜ」
01に言われ、02は静かにうなずいた。
――一体あのニンゲンは、どれだけのことをしたんだ。
モンスターたちの頭の中は、暗澹たる思いでいっぱいだった。 - 207二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 23:34:33
- 208二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 00:39:32
これをやったのはあのニンゲンかと詰め寄るアンダイン
- 209二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 06:27:50
アルフィーの安否心配
- 210二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 08:56:51
なぜあのニンゲンを助けたのか
- 211二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 16:06:59
これから地下世界をどうするか
- 212二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 16:17:34
- 213二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 19:59:18
- 214二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 22:54:18
「……よお、」
陛下、と挨拶する間もなかった。
アンダインはサンズの胸ぐらを掴むと、そのままぐいと持ち上げた。
ピンクのスリッパがいせきの床に落ちる。
「これをやったのは、あのニンゲンか」
アンダインの隻眼が刃物のように光って、サンズを睨みつけている。
「あのニンゲンが……ロイヤル・ガードの連中も、
罪なきいせきやスノーフルの住民たちも、メタトンも、殺したのか」
静かな怒気がアンダインから立ち上っている。
「……答えろ、この怠け者」
もう、サンズがパピルスの兄でも関係ない、という口調だ。
サンズは……
今日は寝ます。
- 215二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 22:56:38
違うね
- 216二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 03:48:25
これをやらせた奴がいる
- 217二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 06:30:32
その通りだ
- 218二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 13:54:16
知らん
- 219二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 13:55:33
- 220二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:10:50
- 221二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 18:54:08
ぎりぎりと締め上げられる中、しかしサンズの答えは冷静だった。
「これを、やらせた奴がいる」
「ニンゲンに、みんなを殺せと命じた奴がいる、ということか?」
アンダインはなおサンズを締め上げながら睨みつけた。
「誰かに命じられて、止むに止まれずと言うつもりか……?」
見ろ、と、アンダインが片手で先を示す。
そこには、塵で白く染まった廊下が、延々と続いていた。
「ここまで派手に殺しておいて、やむに止まれず、とでも言うつもりか?
……笑わせるな。奴は自ら殺しを楽しんでいたんだ、そうとしか考えられない」 - 222二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 21:13:44
それに、と、アンダインは続けた。
「お前は、ずっとあのニンゲンを観察していた。
お前は、あのニンゲンがパズルも無視して、私の部下を殺しまくるところを見ていた。そうだな?」
サンズは、何も言わない。
「パピルスは教えてくれたよ。あのニンゲンはハグしてくれたって。
これから、良くなれるニンゲンだって。お陰で、自分は偉い立場になれたって」
サンズは、何も言わない。
「……パピルスが優しいことは、お前が1番よく知っているな?
お前は、パピルスの兄貴なんだから。
もし、あのニンゲンが、心変わりせずに、無抵抗のパピルスを殺していたら……お前は、一瞬でも、そう考えなかったのか……?」
ぎり、と、サンズを締め上げる手に力がこもる。
「お前が呑気に眺めていたせいで、お前の弟も危なかったんだぞ!!
何故!あの時!ニンゲンを殺さなかったんだ!!」
サンズは――サンズは、ぷらぷらと揺られたままだ。 - 223二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 22:09:57
……言えるわけがない。否、言っても意味がない、というべきか。
そこで塵の山になっているおばさんと、ニンゲンを守るように約束したから、なんて。
今のアンダインに言ったところで、どうせ、意味などない。
今だって、やらせたヤツがいるって話を脇に置いてるんだから。
なんだか、疲れてしまった。
「……アンタも」
締め上げられながら、サンズは言った。
「アンタも、ウォーターフェルで、ニンゲンを仕留められなかったじゃないか」
アンダインが爆発するのと、サンズが近道を使うのは、ほぼ同時だった。
「……クソ!!戻ってこい、腰抜けが!!」
しかし、アンダインの吠える声は、空しくいせきに響くだけだった――
一方その頃……
- 224二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 22:12:09
パピルスは図書館で調べものをしていた
ニンゲンについてもっと知りたいらしい - 225二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 22:14:11
スノーフルのモンスターたちは戻りの遅いサンズを心配していた
- 226二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 22:26:52
ホテルではメタトンとアルフィーの死亡説が囁かれ始めた
- 227二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 22:28:57
ホットランドからスノーフルに後任のモンスターたちが来た
- 228二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 22:41:06
- 229二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 23:31:29
- 230二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 23:32:49
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- 231二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 03:04:36
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- 232二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 11:50:19
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- 233二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 17:41:35
――ホンマ、どないしたもんやろなぁ?
オワライチョウの父親は、ひとり、ため息をついた。
息子が死んだなんて、思いたくもない。しかしあの日、スノーフルの他に、いせきも壊滅状態になっていたなら……もし、犯人が、あのニンゲンなら。
――ワシは、あのニンゲンに、会うとる。
そうだ。あの日、あのよこじまのシャツのニンゲンは、ホテルを訪れたのだ。
そこで、オワライチョウの父親は、軽い世間話をした。
せがれとサムいダジャレの事でケンカし、それが原因でせがれが家出した話だ。
彼は、ニンゲンに尋ねたのだ。せがれの事を知らないか、と。
――ニンゲンの奴、ハイともイイエとも言わへんかったな。
もし……もし、もしも、だ。もし、あのニンゲンが、ワシのせがれを殺した上であの態度を取っていたなら……
「それは、背筋も凍るような話だね!」
突然、それは現れた。 - 234二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 18:15:10
それは、きんいろのはなだった。
しかも、ただのきんいろのはなではない。中央にニッコリ笑った顔がある。
「な、なんやアンタ、どっから生えてきたんや」
「ここからだよ」
花が笑う。見ると、床のタイルの隙間から生えているようだ。
「ハロー!ボクはフラウィ、お花のフラウィさ!」
「ふ、ふらうぃ?」
ひたすら困惑しきりの彼に、フラウィはなお笑いかける。
「それより……おじさんは知りたいんでしょ?スノーフルで何が起こったか。……おじさんの息子に、何が起こったか。
ううん、それだけじゃない。メタトンとアルフィーがどうしてるかも、全部教えてあげる」
……この花の誘いに乗るべきだろうか?
- 235二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 19:36:18
乗る
- 236二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 19:38:44
なんでそんな事知ってるんや…?
- 237二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 19:42:52
知ってるって事はその場におったっちゅうワケやな
それならなんでその時助けを求めんで今更ワシだけに伝えるんや?
なんかウラが有るんとちゃうんか? - 238二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:08:22
聞くだけならええか
信用はできへんけど - 239二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 20:13:06
- 240二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 21:15:02
- 241二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 22:21:12
明らかに怪しい花だ。
しかし今、彼は藁をも掴む面持ちだった。
そしてこの花は、もしかしたら、稾よりはマシかもしれなかった。
「……知っとるなら、教えてくれんか。ワシのせがれは……メタトンはんやアルフィーはんは、どないなったんや……?」
思わず、声が震えた。
「だよね、やっぱり知りたいよね?大丈夫、ちゃんと、本当の事を教えるから」
フラウィはウインクし、そして、囁きかけた。
「みんな、ニンゲンに殺されたんだ」
うすうす、そうではないか、と思っていた。
しかし、実際にそう告げられると、本当に、背筋が寒くなった。
「正確に言うと、いせきとスノーフルを壊滅状態にして、メタトンも破壊したのは、あのニンゲンだよ。
もちろん、キミの息子を殺したのもね。
アルフィーは……正確には、あのニンゲンが殺したわけではないけど。でも、きっかけにはなった。
もう、この世にはいないんじゃないかな?誰も知らないところで、取り返しのつかない逃げ方をしてるよ」
そして、それをつらつらと述べるこの花も、また、背筋を寒くさせた。
それを聞いた、父親は……
- 242二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 22:46:24
信じられない
- 243二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 22:47:57
アルフィーの安否だけでも確かめたい
- 244二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 22:49:56
フラウィーに違和感を憶える
「何で今の今になって伝えるんや?しかもワシひとりだけに何故?」 - 245二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 22:52:22
何が望みなんや?
- 246二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 22:59:51
- 247二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 23:45:33
- 248二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 03:52:12
このレスは削除されています
- 249二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 15:01:49
このレスは削除されています
- 250二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 21:25:52
「なあ、一つええか?」
「なあに?」
「何で今の今になって伝えるんや? しかもワシひとりだけに?」
それは、率直な疑問だった。
「嘘かホンマかもわからへんし、ホンマやったとしても、ほんなら自分、みんながやられるのをボーッと見とったって事か?」
畳み掛けるように言うオワライチョウの父親だったが、フラウィは、悔しそうな顔で言った。
「もちろんボクに止められる力があるなら止めてたよ。でも、あのニンゲンは、とても強かった。
こんなペラペラのツタと葉っぱしかないボクには、とてもとても……
他の人に伝える前に、そのニンゲンは帰っちゃったし。
それに……おじさんは、息子さんのことを心配してるみたいだったから……」
「せやから、伝えようと思た?」
フラウィが微かに頷く。 - 251二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 21:52:38
「……とにかく、伝えるのは伝えたからね。多分、アンダインにもそのうちわかることだろうけど……じゃあね」
「えっ!?いや、ちょ、待っ」
フラウィはあっという間にするんと床の隙間からいなくなってしまった。
「……」
後には、あっけに取られるオワライチョウの父親だけが残された。
「…………」
何も言えない。思考が追いつかない。そもそも、あの花は何者なんだ?嘘なのか、本当なのか……?
ただのコメディアンである自分が、何故、そんな事を知らされる役目に選ばれてしまったのか……?
思考はぐるぐると巡るばかりだった。
一方その頃、放置されたパピルスは……
- 252二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 21:56:43
疲れからうとうとしていた
- 253二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 21:58:45
まだとしょかんにいた
- 254二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 21:59:13
いせきにいた
- 255二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 22:00:33
家に戻っていた
- 256二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 22:05:09
- 257二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 23:06:26
- 258二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 00:42:05
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- 259二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 10:46:14
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- 260二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 17:56:52
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- 261二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 19:34:24
「……まったくもう、兄ちゃんってば!自分で待っててって言っておいて、ちっとも帰って来ないんだから!」
パピルスはぷりぷり怒りながら、森の中を歩いていた。目指すは森の奥の扉だ。
「まあ、兄ちゃんがどっか行って帰ってこないのは平常運転だけど!
でも!オレの事置いていくことないよねっ!?」
大きな扉のところで、サンズがよくサボっているのは知っている。
そうだ、確かあの扉は、いせきに通じているらしい、と、どこかで聞いたことがある。
そしてサンズは、いせきの話を聞いて、どこかに行った。
ならば、その扉前に来る可能性が1番高い――パピルスはそう踏んで、ここまで来たのだ。
「……ここか」
そして、パピルスは、扉の前にたどり着いた。
――扉は、開いていた。
あたりにはロイヤル・ガードらしいモンスターたちがいて、何か調べているようだった。
パピルスは……
- 262二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 20:44:01
気軽に話しかける
- 263二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 20:52:28
何があったのか聞いてみる
- 264二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 20:53:47
急いで中に入る
- 265二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 20:54:32
仕事の邪魔かと思って引き返す
- 266二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 20:55:56
- 267二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 21:38:15
- 268二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 22:06:04
みんな真剣な面持ちで何かを調べているようだ。
サンズの行方は気になるが……ここはお邪魔にならないように、引き返した方がいいかもしれない。
そう思った時だった。
「おまたせ、パピルス」
ロイヤル・ガードの隙間から、まさにサンズその人がひょっこり姿を現した。
「あっ兄ちゃん!やっぱりここにいた!
もう、他の人にメーワクかけちゃダメでしょ!あとオレさまにも!」
「ああ、ほっといて悪かったよ」
肩を竦めるサンズを見て、パピルスは息を吐いた。
「ま、ちゃんとこうやって会えたからいいけど!
さ、アンダインのところに行こう!」
一瞬、間が開いた。
「……あー、その件なんだけどな、パピルス……」
サンズは……
- 269二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 23:13:40
アンダインには会わない方がいい
- 270二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 23:14:28
オイラ1人で行く
- 271二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 23:15:26
さっき会ってきた
- 272二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 23:16:37
止めようとして心変わりするサンズ
「あー、そうだな……行くか」 - 273二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 23:18:09
- 274二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 23:33:14
- 275二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 08:57:22
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- 276二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 19:07:38
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- 277二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:44:37
「あー……いや、そうだな……行くか」
サンズは頭を掻いた後、くるりと踵を返した。
「えっ、兄ちゃんどこ行くのっ?みやこは反対側……」
「こっちに来てるんだよ、調査にな」
「そうなのっ?それってすっごい幸運!」
途端にパピルスも納得して、二人は門を潜った。
「兄ちゃん、この、散らばってるのって……」
サンズはゆっくり中を進んでいく。やがて明かりの中にある階段が見えてきた。
階段を上がり切ると、パピルスの口から、微かに驚きの声が漏れた。
そこは、家の玄関、としか言いようのない場所だった。いせきの中とは、まるで違う。
「お家だ……」
そこはかとなく甘い香りも漂っている。あたたかい、穏やかな雰囲気に満ちた空間だった。
……ロイヤル・ガードが捜査の拠点にしていなければ。 - 278二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:45:18
サンズは動揺しているロイヤル・ガードたちを横目に見ながら、階段の登り口、その反対側の部屋へと入っていく。
ダイニングテーブル前に、アンダインが立っていた。
「――きさま。どの面下げて戻ってきた!?」
サンズの姿を見た途端、アンダインは激昂し、テーブルをドンと叩いた。瞬間、テーブルに亀裂が走る。周りにいたロイヤル・ガードも、思わず驚いて身をすくめる。
アンダインはしばらくサンズを睨みつけていたが、その後ろにパピルスがいることに気付くと、途端にばつの悪そうな顔になった。
「……一体何の用だ?」
……この状況で、パピルスは何を思うのだろうか。
- 279二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:53:14
平和に行こう
- 280二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 21:54:36
何でピリピリしてるの?
- 281二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 22:09:40
サンズに何があったのか聞いてみようと思うパピルス
- 282二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 22:14:29
真相を知りたいと思う
- 283二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 22:25:28
- 284二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 22:35:17
- 285二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 22:36:31
dice1d5=1 (1)
- 286二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 23:15:08
「あの、アンダ……ジョテイヘイカ……」
パピルスの方も、なんだかばつの悪そうな顔をしている。
「その、兄ちゃんは確かにだらしないし、すぐ怠けるし、一晩中昼寝してるし……
怒鳴りたくなる気持ちはわかるよ?でも……」
流石にサンズも、普通に寝てただけ、とツッコむことは出来なかった。
アンダインも振り上げたこぶしをどうするべきかと一瞬思考を迷わせた。
「ここは、その、ケンカしないで、平和に行こうよっ!ねっ!?」
ましてやこんなに「王室で1番重要な人」に、かわいくお願いされれば、尚更である。
ややあって、アンダインが呆れたような、苦笑するようなため息をついた。
そして、椅子にどかりと腰を下ろす。身に着けている鎧がガチャガチャと音を立てた。
「……それで、何の用なんだ」
自ら入れた亀裂を指でなぞりながら、アンダインが尋ねた。サンズはともかく、と付け加えて。
……パピルスは、当初の疑問を尋ねるのだろうか、それとも……
今日は寝ます。
- 287二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 00:44:02
ここに誰が住んでいてどうしていなくなったのか
- 288二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 09:34:38
やめとく
- 289二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:05:50
それよりさっきの電話なんだけど
- 290二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:23:21
ここにいつも話してたヒトがいるの?
- 291二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 18:50:01
- 292二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:33:15
- 293二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:49:05
「あっ、あのね。さっき、知らない番号から電話がかかってきて……それが……何とも言えない感じの電話で……
ビヨビヨーっていうか、ガビガビーっていうか……」
「さっぱりわからん。間違い電話じゃないのか?」
アンダインはそう言ったが、サンズの顔色が一瞬変わったのを、パピルスは見逃さなかった。
「……兄ちゃ」
「パピルス。履歴、見れるか?」
「う、うん」
促されて、ケータイを弄る。しかし、そこには、見知らぬ番号の履歴など残されていなかった。
「あ、あれ?おかしいなぁ……さっきかかってきたのに……」
パピルスも不思議に思って首を傾げた。
「……用はそれだけか?我々はどれだけのモンスターが……あー……色々あったのか、調査しなければならない。
それだけなら帰ってくれ。新聞にいつのまにかすっぱ抜かれるし、忙しいんだ」
アンダインはまたイライラし始めた。
……どうする?
- 294二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:55:36
そろそろ帰ろう
- 295二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:56:44
もう少し一緒に調査したい
- 296二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 21:15:45
最後に何があったのか聞いてみよう
- 297二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 21:17:07
あの電話について心当たりがないか聞いてみる
- 298二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 21:18:40
- 299二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 21:46:25
- 300二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 22:38:10
「ううん、なんでもない。行こう、兄ちゃん」
パピルスはそう言うと、踵を返した。
「……だそうだ。ごめんよ、こんなツラ下げて」
サンズもパピルスに追従して、その場を去っていく。
後に残されたアンダインは、何とも煮え切らない顔をしていた。
何か、本当に聞きたいことは、言われなかったような……そんな気持ちだ。
しかし、アンダインはかぶりを振って、立ち上がった。
今は、自分のすべきことをするだけだ。 - 301二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 23:22:24
「パピルス……訊きたい事があったんだろ?」
「アンダイン、忙しそうだし」
二人は再び、静かな雪の森の中を歩いていた。
何だか、唐突にやることがなくなってしまった。
いや、やるべきことはあるはずなのだ。
しかし、何というか、思考がまとまらない。
アルフィーは、メタトンは、どこに行ってしまったのだろうか。
あの家に住んでいたのは誰なのだろう。
この地底は、どうなってしまうのだろう。
パピルスが持ち前の明るさで頑張ろうとしても、空元気で終わりそうな気がする。
そんな時だった。
今日は寝ます。
- 302二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 00:34:27
イヌが爆発
- 303二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 00:37:16
モンスターキッドがきた
- 304二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 09:17:46
アルフィーのラボでアルフィーの服とチリ発見
- 305二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 13:59:42
いせきのロイヤルガードが何かを発見
- 306二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 14:02:49
メタトンが残したレコーダーが見つかった
- 307二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 15:09:49
- 308二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 18:41:35
- 309二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 18:47:01
「へ、陛下!」
自身も捜査している中、アンダインの元に、ロイヤル・ガードの一人がやってきた。
「どうした。何か見つけたのか?」
アンダインの顔も、更に険しくなる。
「それが……」
ロイヤル・ガードも、何やら深刻な顔をしている。
いったい何を見つけたのだろうか?
- 310二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 20:34:12
白いチリ
- 311二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 20:36:18
ひみつのラボへの道のりが書かれた紙切れ
- 312二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:13:22
黄色い花がここにいる
- 313二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:14:41
幻かもしれないがたった今前女王の姿を見たという
- 314二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 21:15:30
- 315二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 22:02:55
- 316二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 22:14:39
「これが落ちていました」
ロイヤル・ガードが懐から何やら紙片を取り出した。アンダインはそれを受け取ると、軽く目を走らせる。
それは、何やら絵のようだった。
まず、左側には四角い建物のようなものが描いてある。
そしてその横に矢印が書かれており、右側にもまた絵が描いてあった。
それは、絵というより、簡易化された、何かの地図のようだ。
左側にエスカレーターらしきもの、その横に、モニタのようなもの、パソコンのようなもの、と並んでいる。
次の矢印は上向に、廊下のような部分の壁、まるでドアのような記号を指し示していた。
まるで短いクレヨンで描き殴ったような、拙い絵だった。
「一体何の絵でしょうね、これは……」
ロイヤル・ガードは首を傾げた。 - 317二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 22:48:26
しかし、アンダインは……その絵を、ぐしゃりと握り締めた。
「へ、陛下?」
ロイヤル・ガードが驚くのもよそに、彼女はマントを翻すと、
「わたしはホットランドに向かう。お前たちは引き続きここを調査しろ。
RG02、お前はわたしの護衛だ」
02は静かに頷くと、アンダインに付き従った。
皆が呆気に取られる中、アンダインはゆっくりと階段を降りて行った。
アンダインには、わかった。
あの絵は……アルフィーのラボだ。何度も訪れた、彼女の職場だ。
作業所に続くエスカレータに、彼女がチェックしていた防犯カメラ、パソコン、そして……
矢印の先、壁の方向に何があるのか、アンダインは知らなかった。
だから、知らなければならなかった。
やがて、二人はラボに辿り着き……
- 318二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 22:53:57
大量の白い塵をみつける
- 319二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:02:23
何故かサンズが先回りしていた
「ここには進まない方がいい、ヤバイぜこの研究所は。骨休めするならもっといい場所があるだろ?」 - 320二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:03:39
あの黄色い花が出迎えた
- 321二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:05:18
アルフィーのような耳にする
- 322二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:06:35
- 323二次元好きの匿名さん24/06/28(金) 23:30:10
- 324二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 07:57:05
オツだーテール
- 325二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 17:42:59
アニマンテール
- 326二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 19:31:37
アンダインは、地図の通り、ラボの壁にあった隠し通路を見つけた。
中にあったエレベーターは停止していたが、床をブチ抜きワイヤーに捕まって下に降りた。
やがて上から02が続いたのを見て、アンダインは一つ頷くと、薄暗い廊下の奥へと進んで行った。
異変は、すぐに見つかった。
無機質な、薄暗い空間。
この暗闇の中でもわかるほどの塵が、床を白く染めている。
「……」
無口な02も、この有様には、思わず鎧の中で唾を飲み込んだ。
それを見た、アンダインは……
- 327二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 20:32:01
アルフィー、か とつぶやく
- 328二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 20:40:54
手分けしてアルフィーをさがすように指示を下す
- 329二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 20:43:37
強引にまだアルフィーと決まったたわけじゃないと思う
- 330二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 20:46:10
- 331二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 21:07:11
- 332二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 22:33:10
「――違う」
そんな言葉が口をついて出た。
「違う、そんなわけがない」
アンダインの口が、吐息が震える。
塵は変わらずそこに横たわっている。
今の今まで封印されていたらしい空間には、風一つ吹かない。
がしゃりとけたたましい音を立てて、アンダインが膝をつく。
「――これは、アルフィーじゃ、ない」
そして、その言葉が、アンダインの内心を、何より如実に表していた。
膝をついたままのアンダインの背中を、02はそっと摩った。
「そうだ、これは、アルフィーじゃない。まだそうと決まったわけではない……!」
アンダインは立ち上がると、あたりを鋭く見回した。
そして……
- 333二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 22:51:08
あの黄色い花が現れた
- 334二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 22:55:21
アルフィーのものと思われる白衣をみつける
- 335二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 22:57:03
奥へ続く道があるのに気づく
- 336二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 22:58:02
見たことのないモンスターがやって来た
- 337二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 22:59:56
- 338二次元好きの匿名さん24/06/29(土) 23:32:25
- 339二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 09:53:39
OK
- 340二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 13:11:49
「ハロー、陛下!」
いつのまにか、いた。
突然場違いに明るい声が響いたかと思ったら、もう、そこに“それ”はいた。
それは――きんいろのはなだった。
「……きさま……何者だ?」
「キミは、やっと見つけられたね。これでちゃんと弔ってあげられる。
きっと彼女も、草葉の陰で喜んでるよ」
アンダインの気迫にも関わらず、花はペラペラと喋り続ける。
「いや……それとも、何で見つけてしまったの、って嘆くかな。
だって、わざわざこんな所を選んだくらいだもの。
本当は、キミにこそ1番見られたくなかったのかも」
「一体何の話をしている!」
アンダインが槍を構えて吠えた。その隣で02も、そっと剣を構える。
「……本当はわかってるくせに。ボクに訊かなくても、もう、答えはわかってるくせに。
どうして、ボクに訊くの?」
くすくす、くすくす、と、花は、顔を恐ろしい有様に歪めて、嘲笑う。
「でも、しょうがないから教えてあげるよ。これで答えは確定しちゃうけど、キミが求めるなら、仕方ないよね」 - 341二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 13:12:45
ぞくり、とアンダインの背びれに、悪寒が走った。
恐怖が、怒りをじわじわと塗りつぶしていく。
「これは、取り返しのつかない逃げ方をした、大嘘つきのペテン師……
アルフィーの、その、末路だよ」
げらげらげらげら、花は笑う。嘲笑う。嘲笑いながら――その姿を消した。
……アンダインは……
- 342二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 15:39:53
認めてしまう
- 343二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 15:59:43
絶望し自害を試みる
- 344二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 17:04:19
信じない
- 345二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 17:53:09
- 346二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 20:25:20
- 347二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 20:51:23
「ぬあああああッ!!」
アンダインの雄たけびが、槍が、静寂と暗闇を切り裂いた。
衝撃ががたがたとフロア全体を揺るがし、床にはあっという間に青い剣山が出来上がった。
もうもうと舞っていた埃が薄れた時、もう、そこに花の姿はなかった。
「……ッくそ!! くそ、くそ、畜生……畜生……!!」
アンダインは頭を掻きむしり、床を何度も強く殴った。涙が眼帯を押し上げ、隙間から漏れ出ている。
02は、何も言えなかった。
ただ、何も言えないまま、アンダインの肩を抱くことしか出来なかった。
この事件は、地底にどんな影響を及ぼしただろうか。
そもそもアンダインは、このことを公表したのだろうか。
それとも、この後何か別の事を……?
- 348二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 20:54:06
一縷の望みをかけてアルフィーの捜索が続けられる
- 349二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 21:02:28
アルフィーたちの死が皆の知るところになって地下に絶望感が漂うようになる
- 350二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 21:12:13
事実を伏せたまま捜索打ちきりということにした
- 351二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 21:16:09
黄色い花の捜索に血道を上げるアンダイン
- 352二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 21:18:43
- 353二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 21:41:15
- 354二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 21:56:54
アンダインは、泣きながら、それでもあきらめなかった。
アルフィーは生きていると、アレはただのイカれた妄言に過ぎないのだと。
アンダインは、アルフィーを探そうとした。
少なくても、その時は。
……問題は、「その時」が5分と持たなかったことだ。
ここは暗くて寒かろう、と02が拾い上げた塵の中から、アルフィーの遺書が落ちてきた。
アンダインにはそれが、アルフィーの字だと、ハッキリわかってしまった。
アンダインは――確信してしまった。
確信は、やがて、女帝からの正式発表になった。 - 355二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 22:20:58
アルフィーの葬儀は、しめやかに行われた。
故人のゆかりのものに塵を振りかけるのが習わしだが、アルフィーの場合、それがあまりにも多すぎた。
迷いに迷って、アンダインは、とりあえず”彼女“を瓶に入れておくことにした。
何度も何度も、ごめん、と謝って。
葬儀には多くのモンスターが訪れた。
そしてその中には、もちろん、サンズとパピルスもいた。
「……兄ちゃん」
「……ああ」
「……ボク、あの時……アンダインに、アルフィーの事を、訊こうと思って……それで……結局、言えなくて、でも、
」
サンズは、そっとパピルスの背を撫でた。
「……」
それだけで、パピルスはぐっと黙り、そして、眼窩から涙をこぼした。
地底は、絶望で包まれた。
そして……
- 356二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 22:29:00
あの花を探そうとするモンスター達が増えた
- 357二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 22:31:12
自ら命を断つモンスターたちが続出する
- 358二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 23:18:38
>>361まで伸ばして今日は寝ます。
- 359二次元好きの匿名さん24/06/30(日) 23:28:23
ニンゲンへの報復を求める声が高まる
- 360二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 02:36:43
- 361二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 07:17:49
- 362二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 12:51:14
- 363二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 19:48:00
ほう
- 364二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 20:23:15
アルフィーの葬儀から程なくして、いせきとスノーフルの被害状況もはっきりし、いずれも葬儀が執り行われた。
それと同時に、わかったことがいくつかあった。
トリエル前女王が、実はいせきにいた事。いせきの扉を閉ざしたのも彼女だった事。どうやら、落ちてきたニンゲンを匿っていた時期もあったらしい事。
そして――その匿ったニンゲンに、殺されたらしいことも。
もう誰のともつかなくなった塵の山を弔う合同葬儀は、夜を徹して行われた。
途中でオワライチョウの父親が発作を起こして倒れるなどのトラブルに見舞われたが、なんとか、弔いの夜は終わった。 - 365二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 20:57:14
街からはすっかり活気が消え失せ、代わりにロイヤル・ガードが、静かに巡回する足音しか聞こえない。
アンダインがサンズの家を訪れたのは、そんなある日の事だった。
「アルフィーの遺言で、お前をラボの後任にする」
開口一番に、アンダインはそう言った。
「…………なんだって?」
サンズの額を、汗が伝う。
「アンダインの遺書に書いてあったんだ。お前の頭なら悪いようにはしないだろう、と」
アンダインは、淡々とそう言った。
しばし、重苦しい沈黙があった。
やがて、サンズは……
- 366二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 21:24:07
遺言なら仕方ない
- 367二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 21:24:54
やらない
- 368二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 21:26:44
やってもいいがニンゲンへの復讐には手を貸さない
- 369二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 21:42:29
その前にその遺書を読ませてくれないか
- 370二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 21:44:01
- 371二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 22:10:01
- 372二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 22:58:12
「……は、」
長い長い沈黙の後、サンズは掠れた息を吐いた。
「遺言なら、仕方ないな。……でも、ひとつ条件があるぜ」
「条件?」
アンダインが眉を顰める。
「オイラは、ニンゲンへの復讐へは、手を貸さない。
国のため、脱出のためなら動いてやるよ。
でも……ニンゲンへの復讐には、加担する気はない」
その物言いに、アンダインは握り締めた拳を震わせた。
「……貴様は……貴様は、どうして、そんなに他人事みたいな顔をしている……?
お前はいせきで、大量の塵を見た。
息子を奪われたオワライチョウの父親の顔色も見た。
メタトンがニンゲンに殺され、アルフィーは耐えられなくなった。
ここまでの暴挙を働かれていて、復讐には加担しない、だ?
……笑わせるな!!」
アンダインが吠えた。あまりの大声に、衝撃がビリビリとサンズの頭蓋骨まで響いた。
「お前は……お前はいつもいつもそうだ!!
何もわかっていないような顔をして、実は何でも知っている。
まるでパズルの答えを全部知っているくせに、何も言わずに後ろで右往左往するのを見て楽しんでるみたいにな。
そうやって、自分は何もせずに怠けて……!!」 - 373二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 23:23:04
ひとしきり怒鳴って、ある程度落ち着いたのか、それとも、怒る気力すらなくなったのか。
肩で息をするアンダインを、サンズはぼうっと見ていた。
――何で、こんなことになったんだっけ。
――ニンゲンが、みんなを殺したからだ。
――何故自分は何もしなかった?
――おばさんと、約束していたからだ。
――約束は嫌いだ。
――どうせ、意味ない。
――自覚なく、全てはきっと“リセット”される。
どこか、無い頭の芯が痺れるようで、現実感がなかった。
否――元々、現実感なんて初めからなかったのかもしれない。
自分も、アンダインも、どうせ、いずれ、リセットされてしまう。
もしかしたらこんなやりとりだって、もう何十回も繰り返しているのかもしれない。
あの大規模な時空の歪みを観測した時から、ずっと――
その時だった。
今日は寝ます。
- 374二次元好きの匿名さん24/07/01(月) 23:29:51
- 375二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 00:52:38
- 376二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 09:06:12
ナプスタの訃報があった
- 377二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 12:34:50
プンスカまねきん自害
- 378二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 17:56:06
- 379二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:28:13
- 380二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:40:23
- 381二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:48:17
このネタやるためにあえてダイスはじかないスタンス好きよ
- 382二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 19:52:08
ナプスタかわいい
- 383二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 22:15:53
7スレ目にして初の登場かなナプスタ
- 384二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 23:01:48
――もし、このドアからニンゲンが出てくることがあったら。
――一つ、約束してほしいの。
――どうか、そのニンゲンを守ってあげて。
まるでつい昨日のことのように、彼女の言葉が、頭蓋骨の中で響く。
ああ、オレは約束を守った。
でも、アンタは、守ろうとしたそのニンゲンに、殺されたんだろ?
こんな事になるなら、約束なんて、しなきゃよかったな。
サンズの気持ちも、ゆっくりと沈んでいく。
二人とも黙りこくり、時計のかちかちという音だけが通り過ぎていく。
そして、黙りこくっているものは、この二人だけではなかった。 - 385二次元好きの匿名さん24/07/02(火) 23:19:39
「……」
パピルスは、押し入れで座り込んで、服で出来たカーテンの内側にいた。
体を丸めるように座り、膝に自分の頭蓋骨を預けている。
「……」
もう、しばらく兄とは口を利いていない。
兄は……嘘つきだからだ。みんな旅行に行ってるだけだと言ってたのに、結局、みんな、みんな……
目から何かが出そうになって、パピルスはぐいと手の甲で目をこすった。
パピルスには、シ、が、よくわからない。
ただ、もう二度と、みんなに会えない。それは、なんとなくわかった。
あのイヌたちと、骨をトレードする事は、もう二度と出来ない。
他の者たちとも、二度と会えない。
サンズが、初めにそれを正直に言ってくれなかったことも、ショックだった。
「……」
ぎゅっと眼窩を閉じて、パピルスは体を深く折った。
その時……
今日は寝ます。
- 386二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 06:23:06
フラウィがきた
- 387二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 10:50:47
窓をノックされる
- 388二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 16:34:18
ドアをノックする音が聞こえる
- 389二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 16:36:24
前にも似たような事があった気がして何故か既視感を憶えた
- 390二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 16:38:06
- 391二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 19:41:17
- 392二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 20:26:07
不意に、ドアをノックする音がした。
パピルスは更にぎゅっとのっぽの体躯を丸めて、
「パピルスは留守です……」
と呟いた。
その時点で留守ではないのだが、今のパピルスにそれに気付く余裕はない。
再び、こん、こん、とノックの音がした。
「……だから、留守だよっ……」
パピルスの返事が聞こえているのか聞こえていないのか、再度、ドアがノックされた。
「……だから、いないってばッ!」
根負けしたのはパピルスの方だった。彼はタンスから這い出し、そして……
はたしてドアをノックしていたのは……
- 393二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 20:35:49
プンスカまねきん
- 394二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 20:53:40
ナプスタ
- 395二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 21:13:08
オワライチョウの父親だ
- 396二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 21:15:15
モンスターの子供だ
- 397二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 21:16:13
- 398二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 21:26:49
- 399二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:01:18
「……あ、ぱ、パピルス。その、るすなのに、ゴメン」
そこには、モンスターの子どもが、もじもじしながら立っていた。
「……こっちこそ、留守じゃないのに留守って言ってゴメン」
パピルスは謝りながら、タンスから完全に這い出すと、座って、と、自分のスポーツカー型ベッドを指し示した。
二人でベッドに座ると、まるで運転席と助手席のようだ。
「…………」
そのまましばらく、二人は黙りこくって、壁や、箱の中に詰まった骨を、ぼんやりと見ていた。
恐ろしく、気まずい。
「……ねえ」
やがて、言葉を切り出したのは、モンスターの子どもの方だった。
- 400二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:09:14
あのニンゲンについて聞きたい
- 401二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:10:09
アンダインを頼む
- 402二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:10:48
何でこんなことになったんだろう?
- 403二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:41:48
あのニンゲンは何がしたかったんだろう
- 404二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:43:12
- 405二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 22:43:59
- 406二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:21:27
「……何で、こんなことになったんだろう……」
モンスターの子どもは、俯いて呟いた。
「初めはさ、アイツと友達になれると思ったんだよ。
でも……アイツは……アイツは……お、オレと会う前に……あ、あ、……あんなことを……」
その声は震え、歯の根が合っていなかった。
"アイツ"……言うまでもない。
今、パピルスとモンスターの子どもの頭の中には、同じよこじまのシャツが浮かんでいる。
「……アイツ、オレが落ちそうになっても、見てるだけだった。
でも、ヒトをたくさん傷つけたって知ったら……そういうことなのか、って……」
「……」
パピルスも神妙な面持ちで、モンスターの子どもを見ている。
「アイツが来て……帰って……それで……大人たちは、みんな、しんどそうで……
本当に……何で、何で、こんなことになったんだろう……」
沈痛な面持ちで嘆くモンスターの子どもに対して、パピルスは……
今日は寝ます。
- 407二次元好きの匿名さん24/07/03(水) 23:46:30
自分がニンゲンと会ったときのことを話す
- 408二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 08:02:42
混乱する
- 409二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 16:23:44
このレスは削除されています
- 410二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 18:17:10
自分はあのニンゲンを信じていたと話すパピルス
- 411二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 18:18:10
- 412二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 20:09:20
- 413二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 20:36:41
「……オレさまも、あのニンゲンに会ったよ」
ぽつりとパピルスが言った。
「確かに、あの時のニンゲンは、チリにまみれてたけど……
でも、オレさまの言葉を聞いてくれた。抱き合って、友情を確かめ合ってくれたんだ。
だから、あのニンゲンも、きっといいヒトになれるって思った」
でも、とパピルスはかぶりを振った。
「じゃあ、なんで、ニンゲンは……メタトンを、壊したんだろう……
お友達になれたと思ったのに……」
そうして、二人は再び、膝を丸め、シーツを見つめた。
何か……本当に何か、決定的に、間違っている気がする。
だが、パピルスとモンスターの子どもが悩んでも、事はあまりにも深刻に進みすぎていた。
その時だった。
- 414二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:10:58
サンズがきた
- 415二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:12:10
アンダインがいる
- 416二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 21:39:49
電話でまた謎の声が聞こえた
- 417二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:10:04
グリルビーにいたウサギと大きな口のモンスターが来た
- 418二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:10:58
- 419二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 22:36:32
- 420二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:31:15
突然、ガタガタとドアが揺れたかと思うと、ばたんと思い切り開け放たれた。
アンダインだ。
アンダインが、パピルスの部屋の真ん前で、仁王立ちしている。
「あ、アンダインへーか……!?」
「ど、どうしたのっ……!?」
そのあまりの迫力に、二人はぴたっと身を寄せ合った。
彼女はさっきまで、下でサンズと言い争っていたはずだ。
それが何故、ここに来たのだろうか……?
アンダインが、口を開いた。
今日は寝ます。
- 421二次元好きの匿名さん24/07/04(木) 23:41:52
さっきの話を聞かせて欲しいようだ
- 422二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 02:34:51
奇妙な電話がかかってこなかったか?
- 423二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 10:45:36
あのニンゲンについて聞きたい
- 424二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 19:28:00
付き合えと外に連れだす
- 425二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 20:30:47
- 426二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 21:04:06
- 427二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:12:15
「来い、パピルス」
「え……えッ!?」
言うが早いか、アンダインはパピルスの腕を掴み、ベッドから引き摺り出した。そのまま、有無を言わさず階段を降りていく。
「え……?」
モンスターの子どもの呆然とした顔が、どんどん遠ざかっていく。
「あ、あのっ、どうしたの……」
「サンズから許可は得ている」
それだけで説明は充分らしかった。
兄ちゃん、と呼ぶまもなく、ソファに座った兄も遠ざかっていく。
その顔は伏せられていて、パピルスからはよく見えなかった。
気がつけば、二人はウォーターフェルの入り口近く、滝の裏側にいた。
滝の音しか響かないそこで、二人は向かい合っている。
先に口火を切ったのは、アンダインの方だった。
「……お前に頼みがある、それは……」
- 428二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:15:41
自分とみやこに来て欲しい
- 429二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:21:28
アルフィーの弔いのために墓を立てようと思う
- 430二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:49:48
あのニンゲンと何があったのか聞かせてほしい
- 431二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:51:07
地下の皆を立ち直らせるために知恵を貸して欲しい
- 432二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 22:52:27
- 433二次元好きの匿名さん24/07/05(金) 23:18:53
- 434二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 02:13:38
このレスは削除されています
- 435二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 11:08:18
このレスは削除されています
- 436二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 17:54:46
このレスは削除されています
- 437二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:13:51
「サンズを説得させてくれ」
「……せっとく?」
アンダインが頷いた。
「……アルフィーの遺言なんだ。サンズを次のコアの科学者にしてほしいと。
奴なら……奴の頭脳なら、それが出来る、と。
正直、サンズに頼むのは不安だ。色々未知数だからな。だが、アルフィーの遺言だから、叶えてやりたい。
それに、ここから脱出するにも、ニンゲンと戦争するにも、科学の力は必要不可欠だ。
……しかし、奴は……ニンゲンに復讐はしないと言った……!」
苛立ちながら、アンダインは足元の小石を踏みつぶした。
「一緒に葬儀にも参加して、どれほど多くのモンスターがあのニンゲンに苦しめられたか見たはずなのに……
……まあ、それで、ちょっと言い争いになった」
パピルスは黙って、その話を聞いている事しか出来なかった。
「でも、お前を連れ出すことを許してくれたってことは……
わたしが思うほど、亀裂は入っていないのかもしれない」
わたしが言うのも勝手な話だけどな、と、アンダインは呟いた。
「……ともかく、わたしは交渉をやり直したい。パピルス、お前も説得に協力しろ。
……いや、してくれると、助かる」
疲れをにじませるアンダインに、パピルスは……
- 438二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:27:21
俺様も復讐はしたくない
- 439二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:28:25
説得はする
- 440二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:30:06
説得するがあのニンゲンをどうするかはもう一度会ってから決めたい
- 441二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:45:20
みんなを立ち直りさせるためにも説得するが兄の意見も尊重したい
- 442二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:46:35
- 443二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 22:52:02
- 444二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:27:29
「……うん。説得はするよ」
パピルスは、掠れた声で言った。
「でも、ボ……オレさまでも、説得出来るかわかんないよ?
最近、オレさまも、兄ちゃんとあんまり話してないし……それに……」
パピルスは微かに目をそらしながら言った。
「……お、オレさまは、信じたいんだ、ニンゲンを……
きっとニンゲンはあの時、立派な人になるための努力を始めてくれたはずなんだ。
それがなんで、メタトンを壊しちゃったのかはわからないけど……
で、でも!きっとニンゲンはまた来てくれるよ!」
アンダインの瞼がぴくりと動いた。
「だって、オレさま、メッセージ入れたし!また遊びに来てって!
アンダインに殺されちゃうけど、それだけの価値はあるって!」
パピルス本人も混乱しているのかもしれない、言葉の羅列に脈略がなかった。 - 445二次元好きの匿名さん24/07/06(土) 23:38:40
だがその中に、アンダインが聞き捨てならない一言があった。
「……お前、ニンゲンにメッセージを送ったのか?」
「う、うん。ケータイの番号知ってたから……」
「それで、言ったのか?来たらわたしに殺されるって?」
「だってアンダイン、ずっとカンカンだし。で、でも、きさまのおかげでオレさまはいい役職につけたって」
「殺されるとわかっていて来るニンゲンがどこにいるんだ!!」
アンダインが激昂した。
怒りの声は滝の水まで一瞬吹き飛ばし、波紋を描いて再び水辺へ返った。
「パピルス……お前も下手をしたら殺されていたかも知れないんだぞ!?
お前は……優しすぎる、呑気すぎる、危機感がない……
わたしがどれだけ怒ってるかわかりながら、ニンゲンに来るように言うなんて……今度こそお前が殺されるかもしれないのに……!
アンダインも、もはや、女帝としての仮面など、どこにもなかった。
「パピルス、そう、お前は、戦士に向いてない。優しすぎて戦えない。
だからお前にわざわざ役職を作って、戦いから、ロイヤル・ガードから遠ざけたのに……!
どうして自ら危険を招くような事をするんだ……!?」
今度は、パピルスが面食らう番だった。
ロイヤル・ガードから遠ざけた、だって?でもアンダインは、1番いい役職をくれて……それで……
違いが混乱と真実をぶちまける中――突然、
今日は寝ます。
- 446二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 02:20:18
パピルスの電話が鳴った
- 447二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 09:47:40
フラウィがちょっかいを出しにきた
- 448二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 11:32:24
地震のような音がした
- 449二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 15:08:21
パピルスの電話が鳴り出すと独りでに通話され、またあの声が聞こえてきた
- 450二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 15:10:40
- 451二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:12:13
- 452二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 20:35:01
どおん、と酷く大きな音とともに、一瞬、地面が揺れた。
だがその一瞬を呼び水にするように、揺れはだんだん激しくなってきた。
まるで地の底から、何かが何度も突き上げるような、そんな感じだ。
「な、何!?」
「っパピルス!」
動揺するパピルスに、その頭蓋骨を守るように、アンダインが覆いかぶさる。
ここはおおよそ安全な場所ではなかったが、しかし、ここから急に飛び出す方が、かえって危険だ――アンダインはそう判断した。
二人の周りに天井から剥がれ落ちた岩がいくつも落下したが、幸いどれも二人に当たることはなかった。
やがて揺れが収まると、二人は体を起こした。
「な、なに……? 今の……」
「……地震……?」
二人はしばらく顔を見合わせていたが、そうだ、とアンダインはパピルスを連れ、すぐに滝の裏側から飛び出した。
「皆が心配だ、見に行こう」
「う、うん!」
二人がまず向かったのは……
- 453二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:02:25
スノーフル
- 454二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:03:07
ホットランド
- 455二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:03:51
ひとまず家に戻る
- 456二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:04:32
ホテル
- 457二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:05:36
- 458二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:17:41
- 459二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:23:59
「お前はスノーフルへ戻って、いせきの方と一緒に見て回れ。わたしはホットランドの方に行く。
他のロイヤル・ガードとも連携しろ。連絡はケータイで行え」
「わ、わかった!」
足早に駆けていくパピルスを見送ると、アンダインはウォーターフェルを見ながら、ホットランドの方へと向かった。
これほどの地震は久しぶりだった。
途中わたしもりの船も使い、やがてホテルの方まで辿り着く。
果たして、全体的な被害状況は……?
- 460二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:30:52
このレスは削除されています
- 461二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:32:16
幸い大した被害ではなかった
- 462二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:33:19
大勢のモンスターが生き埋めになっている
- 463二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:42:41
死傷者多数
- 464二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:53:44
- 465二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:54:20
大惨事
- 466二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:54:22
このレスは削除されています
- 467二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 22:55:02
- 468二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:03:47
突然の地震
- 469二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:13:49
幸い、全体的に大したことのない被害で済んだ。
ホテルも多少壁にヒビが入ったり、ケガ人も擦り傷レベルで、軽食ですぐに癒せる程度だった。
スノーフルやいせきを見に行ったパピルスや、他のロイヤル・ガードからの被害情報も出揃ったが、どれも同じような程度だった。
幸いコアも、問題なく動いている。
しかし、それでも、現状に怯え、不安を抱えるモンスターたちにとって、この地震は……大きなダメージだった。
確かに今回は大丈夫だったかもしれない。
だが次は?もしまた大きな地震が来たら……?
地底に住むモンスターたちにとって、これは、改めて突き付けられた、大きな問題だった。
そして、それは、アンダインに突き付けられた問題でもあった。 - 470二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:41:07
――一体わたしは何をしているんだ?
アンダインは、自問自答した。
みんなが不安に思っている時に、何をしていた?
常に苛立ち、怒鳴り、ニンゲンへの復讐を計画して……それだけだ。
わたしは自らリーダーになったのに、一体、何をしていたんだ?
こんな事があった時に、みんなが不安にならないように導くのが、リーダーじゃないのか……?
アンダインは、自分で自分の頬を叩いた。
――こんなことをしている場合じゃない。
――今、自分に出来る事をするんだ。
アンダインは、そう、決意した。 - 471二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:42:03
- 472二次元好きの匿名さん24/07/07(日) 23:58:57
地上への侵攻をいったん脇に置いて建築基準の見直し
- 473二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 01:19:32
この世界の建物を人間からの防衛を兼ねて強化
- 474二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 09:01:29
地下の建て直しを優先する
- 475二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 15:03:03
地震の原因がコアの整備不良なのでそこを直す
- 476二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 15:49:34
- 477二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 18:52:33
- 478二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 21:52:20
あの地震から、数ヶ月が過ぎた。
多くのモンスターの死と、地震を乗り換え……地底は、あの荒んだ状態から、少しずつ、良い状態になりつつあった。
あくまで、ほんの少しずつではあったが、それでも、停滞はしていなかった。
そしてそれは、大きな進歩だった。
アンダインは、軍事とニンゲンへの復讐中心から、今、この地底で生きているモンスターたちの、今日明日を守る方向へと舵を切った。
もちろん、彼女はニンゲンへの怒りや恨みを捨ててなどいない。
ただ、地上に出た時、元気にここを離れられるモンスターは、一人でも多い方がいいと思った。
士気を回復するには、地道に、皆が元気でいられる国を作らねば、そう思った。
今更のように、そう思った。 - 479二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:02:17
より良い国にする為には、やはり科学力は不可欠だった。
アンダインは改めて、サンズに頭を下げた。
サンズは一瞬面食らい、めんどくさいなあ、などと言いながらも、今は王室直属、ラボの主任科学者だ。
この事態に何より驚いたのはパピルスだった。
サンズは面倒臭い面倒臭いと言いながら、時にサボり時にホットドッグを売り時にお笑いのステージに立ちながら、科学者としての成果もきっちり上げてきたのだ。
「兄ちゃんがこんなに頑張るなんて……!」
そう言うパピルスが1番誰よりも頑張っていることを、アンダインはよく知っている。
時には兄の、時には女帝の助手として、忙しく走り回っている。
彼はもう、ごまかす為の役職ではなく、本当に、「王室で1番重要な人」だった。 - 480二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:28:26
そして今、サンズはラボにいた。正確には――その地下に。
「ほーら、とってこい」
指先に骨を出し、ぴん、と軽く放る。
途端、どたばたとした白い塊は、骨を追って弾み走る。
それは、わんさいぼうと呼ばれるアマルガム――モンスターの集合体だった。
わんさいぼうはラボの床をびちゃびちゃと駆け回り、やがて骨を顔面に空いた穴に突っ込んで、サンズの元に戻ってきた。
「よーしよしよし、いい子、いい子……」
サンズが撫でてやると、わんさいぼうは体を震わせ、全身でサンズにもたれかかった。
「……へへ。ホントに、いい子だな」
サンズが正式にラボに配属されてから、二人は改めて、ラボの奥、アルフィーの塵の先を探索し、彼らを見つけた。
そのうち一人は、まさしく、あのオワライチョウの母親……一人息子を亡くした、彼の妻を主体としたアマルガムだった。
彼らは今はスノーフルで、静かに暮らしているという。
他にもアマルガムはたくさんいたが、特にわんさいぼうにはもう、彼らを待つ家族は、いなかった。
今はこのラボで、もっぱら、サンズと一緒にいる。 - 481二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:47:38
「……ねえ。本当に、これでいいと思ってるの?」
唐突に、声が聞こえた。
「……何が?」
「ボクはまだ、全然暴れ足りないよ。もっとみんなを絶望させたいのに、こんな、こんな適当に立ち直って……!」
そこに現れたのは、フラウィだった。
フラウィは恐ろしい形相で、サンズを睨みつけている。
「……お前も感じてるくせに、よく言うよな」
サンズはわんさいぼうを撫でながら、呟くように言う。
「だから、焦ってるんだろ?でももう、どうにもならないと思うな」
「どうにもならない……?」
「この世界は、もうじき、リセットされる」
フラウィの呼吸が、一瞬乱れた。
「……お前、やっぱり知ってて」
「兄ちゃーん!電話だよー!!」
その時、エレベーターの方から、パピルスの大声が聞こえた。
「……こういう事だよ」
サンズはわんさいぼうを一撫でして立ち上がると、弟の呼ぶ方に、一歩足を踏み出した。
後には、呆気に取られたフラウィだけが取り残された。 - 482二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:51:52
「兄ちゃん、はいこれ!」
パピルスは意気揚々とケータイをサンズに手渡してくる。
「多分、あのとっても恥ずかしがり屋さんだと思う!
でも、今日はちゃんと言ってくれたよ!サンズに代って、って!
……ちょっと声がガビガビしてたけど。カゼ引いてるのかな……?」
サンズは一瞬、「王室で一番重要な人」になった弟の姿を、眩し気に見上げた。
「……?兄ちゃん、どうしたのっ?目がショボショボするの?」
「いや……大きくなったな、って思ってな」
「当然!ボクは毎日大きくなるからね!」
胸を張るパピルスに微笑みながら、サンズは電話に出た。
もうそれは、デジャヴでもなんでもなかった。
それは――確実に「あった」事だった。
サンズは、電話の向こうに話しかける。
「なあ、お前……ちゃんと名乗れよ?」 - 483二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:52:07
「⚐︎⬥︎♋︎❒︎♓︎♎︎♋︎」
- 484二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 22:56:43
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むかしむかし ちきゅうには
ニンゲンと モンスターという
―――
――
―
Empress Undyne Ending (non-Toriel,Mettaton,Alphys) → After rain comes fair weather Ending
そしてニンゲンは、次のNルートを周回する事にした。 - 486二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:03:53
🌼<……アイツ……
🌼<ぜんかいが ながかったからって……
🌼<……いとてきに “まいた”な……? - 487二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:07:42
伊達にこのゲームで最強だと言われてる訳じゃないな
- 488二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:10:58
- 489二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:12:15
あの地震は結局なんだったんやろ
- 490二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:16:20
- 491二次元好きの匿名さん24/07/08(月) 23:19:56
🌼<あ…… あと ていせいね
🌼<ナプスタブルークが はつとうじょうって はなしだけど……
🌼<いちおう“4スレめ”?で でてたよ アイツ
🌼<……まあ つぎのばしょは またあした よういする みたいだし
🌼<ボクはねるよ おやすみ - 492二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 07:11:29
このレスは削除されています
- 493二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 12:51:45
このレスは削除されています
- 494二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:20:47
- 495二次元好きの匿名さん24/07/09(火) 22:39:03
たて おつ