深夜テンションってことにして好き好き言いまくるヒナ

  • 1二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:10:30

    メモロビみたいなテンションで「深夜でおかしくなってたから仕方ない」って自分に言い聞かせながら夜一緒に仕事してるときだけは先生に直接的に好きって言うんだ。実際には素面なときもあるんだ。
    先生も先生で夜は情緒がちょっとおかしくなるから、先生としてじゃなく一人の男として「私もヒナの○○なとこ好きだよ」って返すんだ。

    夜一緒に仕事するときはお互いの好きなとこを言い合うようになるんだけど、仕事時間はhour単位だから一回あたりで言う好きなところが多いってのもあって、結構すぐネタ切れするんだ。そこからお互い「好きなとこ、良いところ探そう」ってなってもっとお互いの細かいとこまで意識するようになるんだ。

    会えない時間が長いから、次言う好きなところは次会う前にどんどんたまっていって、「ああ早く会いたいなぁ」ってお互いがお互いの時間を強く渇望するようになるんだ。

    そこからお互いの「好き」が深まっていって、もう全部が全部好きになっちゃうんだ。

    ある仕事終わりの夜に「先生、私は先生の全部が好き。」って言われちゃっていつもの如く先生も「私もヒナの全部が好きだよ。」って返しちゃうんだ。

    お互い気持ちが通じ合った嬉しさ、仕事終わりの達成感と心地よい疲労感、互いの微笑み、息遣い、におい、全部が全部幸せでふわふわした気分のまま同じベッドでぐっすり寝ちゃうんだ。目覚ましかけるのを忘れたまま。

    翌日風紀委員にそれが見つかっちゃって一緒に赤面。先生は一応立場もあるから「誤解だ!」って最初は言うんだけど、隣でヒナが赤面はしつつもあんまりにも悲しそうな、諦めたような目をするもんだから「…やっぱり誤解じゃ、、ない、かも…いや誤解じゃない!!」って男を見せるんだ。

    晴れてキヴォトスのゴールデンカップルとして結ばれて、どこまでも幸せに絆を育んでいくんだ。


    っていう概念のssを誰か書いてくれませんか??

  • 2二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:15:39

    書こうと思ったら5万字前後の大作になりますよね……?

  • 3二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:18:43

    私も見たい

    だから>>1が書け

  • 4二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:20:37

    ss全く書いたこと無いんだ
    上手く書けなかったらヒナを歪める気がして手が震えるんだ

  • 5二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:22:17

    この素晴らしい概念を書き表すには俺如きではあまりにも役者不足…!

  • 6二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:25:21

    とりあえずスレ主はどこまで書かれれば満足する?

  • 7二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:26:38

    >>6

    全部なんだけどよく考えたら俺のエゴは「書け」って言ってるんだ


    決めたんだ

    初ssはこの概念で行くんだ🤓

  • 8二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:27:45

    このレスは削除されています

  • 9二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:28:12

    ということでスレ落ちても立て直して投下するからどうか気長に待って欲しいんだ

    もちろん部分部分でss書いていただいても大丈夫なんだ
    てか書いてください。お願いします。ヒナの多次元解釈によってより空崎学を発展させたいです。

  • 10二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:29:16

    >>7

    その決断に敬意を評そう

    まずは設計図からだな!

  • 11二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:29:17

    このレスは削除されています

  • 12二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:37:21

    このレスは削除されています

  • 13二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:38:35

    このレスは削除されています

  • 14二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:41:44

    私は先生の事が好き。でも私は生徒で先生は先生。この気持ちは実を結ぶなんてことはならないと思う。
    だけど、今は深夜でお仕事中。もし悲しいことになったとしても、寝不足でおかしなことを言ってしまったって説明付けられる。少なくとも、先生はそれで納得すると思う。
    「先生、好きだよ。好き。大好き」
    ああ、言ってしまった。私は卑怯だ。傷つかないタイミングで、傷つかない方法で言ってしまった。
    “私もヒナの事が好きだよ”
    え、今、先生が好きって、本当?夢じゃない。頭はふわふわしているけど、ちゃんと起きている。つまり、本当の本当に先生は私の事が好きで、それを私は直接聞けて……私の、どこが好きなんだろう?
    「私の……どんなところが?」
    “頑張り屋なところ”
    先生は直ぐに答えてくれた。迷いなく、真っ直ぐに。それはきっと、ちゃんと見てくれている証拠。顔が熱くなる。先生の顔、直接見れそうにない。
    “ヒナは、私のどんなところが好きなのかな?”
    返ってきた質問、そうだよね、私は言わせたんだから私も言わないとね。先生の好きなところ……沢山、沢山ある。きっと今夜では言いきれない。でも、全部聞いて欲しい
    「沢山あるよ。まずね──」
    こうして、仕事の度に好きなところを言い合う時間が生まれた。

    (ヒナの心情ってこんな感じなのかなって考えながら書きました。卑怯な物言いですが深夜テンションなので多少解釈違うなら眠くてちゃんと出力出来なかったんだと思いますので許して……)

  • 15二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:43:10

    >>14

    マジありがとうございますなんだ

  • 16二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:44:00

    >>14

    天才かな?

    最高すぎる…!

  • 17二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 02:46:29

    ヒナって自分の気持ちに正直になれたらめっちゃ好き好き言ってきそう
    そして先生に対する独占欲凄そう

  • 18二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 03:04:42

    メモロビ見てるなうなんだ
    ほんとにヒナ可愛いんだ。好き

  • 19二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 03:55:31

    ヤバいんだ。前置きだけで1500字近くなってるんだ。今日は一限から授業なのにやべえんだ。

  • 20二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 04:29:32

    あかん。最初に好きって言うまでで2000字行きそう…でもここに来て大幅カットはやりたくねぇ…

  • 21二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 04:39:26

    このレスは削除されています

  • 22二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 05:07:05

    とりあえず最初だけ書けましたが3時間もかかりました…どうして。
    昼頃頃合いみて投下しますので読んでいただけましたら幸いです。

  • 23二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 08:50:17
  • 24二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 12:03:18

    初ss故駄文注意
    プロローグ

     「夜」っていう言葉からは色んな連想ができる。単語だけでも、月、暗い、星、闇、睡眠、夜伽……短文だと例えば「一夜を共にする」とかいう表現もよく聞く。でもこれだって、文字通り一緒に夜通し何かする、って捉えられるし、一緒に睡眠をとる、とも読めるし、他にも色々ある。ここに「男女が」なんて主語がついたら、それはもうそういう意味。男女の一線を越える、っていう風に連想できる……
     人間のメンタルが一番不安定になるのが夜だっていうのも聞いたことがある。夕方か夜に愛の告白をすると成功しやすいっていう噂は迷信なんかじゃなく、日が暮れて不安定になったメンタルを更に愛の言葉で揺さぶることで、相手の気持ちを自分に傾けやすくするっていう極めて合理的な方法論に基づいていたりするらしい。
     上の連想が全てじゃないけど、夜っていうものは大体ロマンチックなものと結びつく。だからなのかな……私もその雰囲気にあてられて、あの人に言っちゃったんだ。

    「実は……先生のそういう顔が『好き』」

     日中には絶対に口から出てこないその表現が息を吐くようにスっと出てきた。もちろんあの夜は極度の疲労状態だったし、もう何も考えたくないって思うくらいには頭がふんわりしていた。だから普段の私とは違った言動をしていた部分もあると思う。でも、あの言葉自体は嘘なんかじゃない。生徒の信頼を受けてどこか安心したような、嬉しく感じたような…そんな感情が入り交じったあの人の優しい微笑みが好き。これは本当。
     あの夜は今までで類を見ないくらい仕事でいっぱいだったし、ほとんどは思い出したくないようなことばっかりだった。でも、先生との会話ひとつひとつと、初めて「好き」を口にしたときの高揚感はずっと心に残っていたんだ。

  • 25二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:22:16

    >>24はスレ主です。昼間は大学にいました。続きます。

    〜〜〜


    「はぁ、本当に面倒くさい……」


     委員長室の扉を開けて早々そんなことを言ってしまう。夜も深まり、真っ暗で何も見えないので電気をつけると、目の前には机に積み上がった書類の山。時計を確認――10時10分。

     今日は朝から晩までゲヘナのテロリストたちが同時多発的に騒ぎを起こしたせいでほとんど書類に手をつけられていないし、デイリータスクが丸々残っている。つまり昼間に10時間かけてやっていた作業を今からやらなければならない。加えてテロリストたちへの始末書もある……はぁ、本当に気が滅入る。徹夜は必至だ。

     時間を無駄にする訳にはいかないのですぐさま椅子に腰掛け、書類と向き合う。


     カチッ、カチッ、……

     サラサラ……

     秒針の音と、筆と紙が擦れる音が部屋に響く。夜も遅いし他の風紀委員は残っていないから自分以外の呼吸音はひとつも聞こえない。顔を上げて時計を確認する。――10時半ぴったり。

     まだ20分しか経っていないのか。とか思いながらまた書類と向き合う。


     コンコンコン。

     ノック音。こんな時間に誰だろう。

  • 26二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:23:04

    「は〜い」
    "こんばんは、先生です。入ってもいいかな?"
    !!!
    「ちょ、ちょっと待って!」

    戦闘終わりのままぼさっとしていた髪をちょっとだけ整える。

    「はい、大丈夫、どうぞ。」
    ギィィ……
    "こんばんは、ヒナ。仕事中?だよね"
    「う、うん。こんばんは、先生。どうしてこんな時間に?」
    "私用で近くに来ていたんだけど、遠目で見た風紀委員会本部に電気がついてたから寄ってみたんだ。"
    「そう。あ、とりあえず座って。」
    バタン。

     思わぬ想い人の来訪に、モノクロだった世界が色を取り戻す。

    "扉を開けたときに思ったけど、いつにも増してすごい書類の山だね。"
    「うん、今日は色々立て込んでて…」
    "私も手伝うよ。それが目的で来たようなもんだしね。コーヒー淹れるよ。"
     飲み物を用意する時間すら惜しいと思っていたから本当に有難い。
    「ありがとう。じゃあ私は任せる書類を仕分けるね。」
    "うん。ありがとう。"

  • 27二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:32:58

     カチッ、カチッ……
     サラサラ……サラサラ……
     秒針の音と、それから書く音と呼吸音がふたつずつ。先生が居るとはいえあんまりおしゃべりしていない。それくらいに書類の量が多過ぎる。
     書類を処理するスピードは大きくなっている。いわゆるフロー状態というやつだろうか。これまで処理した量の割にあまり疲れを感じない。……それとも、先生が隣に居る安心感のお陰だろうか。

    "……ヒナはさ。"
    "もしかして、毎日こんなに遅くまでひとりでお仕事してるのかな。"

     久々の発話は先生から行われた。こんな時間、と言われ時計を見る。――12時50分。

    「う〜ん、日をまたぐ30分前に書類が終わるっていうのは割と普通かな。そのうち半分くらいはアコとかチナツとかが手伝ってくれてる、と思う。」
    「今日のは特別酷い。なにせ朝から晩まで全く書類に触れなかったから。他の風紀委員も戦闘疲れで早上がりした。……主にいつものテロリストたちのせい。」
    "そっか……"

     俺より酷いかもな、という小声はこの静寂の中では容易にキャッチできた。あんまり不幸自慢は生産的じゃないし追及はしない。それにしても先生が「俺」なんて言うなんて。新鮮。

  • 28二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:36:51

    「ありがとう、先生。こんな時間でも付き合ってくれて。」
    "なんてことないよ。生徒の睡眠時間を守るのも大人の役目だからね!"

     結構書類は片付いていて本当に寝れる兆しが見えてきている。大人の力ってすごい。でも、この人はやっぱりこの人だ。元気な素振りを見せていても疲れは隠せていない。まぁ、そんなところも……
    ……すき。」
    "へ?"
     心がふわふわして、あの夜の高揚が蘇る。
    「疲れてても、私のために『大人だから』って頑張ってくれるの……やりすぎると不安になっちゃうけど……でも、そういうあなたが好き。」

     言ってしまった。不安定になったメンタルで変なことを言ってしまったのか、はたまたその言い訳にかこつけて自分の本心をさらけ出したのか……恐らく今日は後者なんだけど、きっと両方。夜が私に勇気をくれた、そう思うことにする。とにかく心がふわふわ、ふわふわして……幸せ。

    "なんだか照れるね……でもありがとう。"

     あぁ、また私の好きな笑顔をする。

  • 29二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:55:58

    "前もこんな会話をした記憶があるね。じゃあ私からもお返しに……"

     覚えててくれたんだ、嬉しい…本当に幸せでたまらない気分。疲れてるはずなのに……
    "…………私もヒナの好きなとこを言っちゃおう!"

    ??

    「………………??」

    !?!?!?!!??!?!!?

    「ま、待って、先生」
    "待たないよ。そうだねぇ……"

  • 30二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:57:27

    いま言われたら……

    "……いつもみんなのためにありがとう。ヒナの責任感が強いところ、"

     今、この状況、この気分の中、その言葉を言われたらっ……!!


    "好き、だよ!"


    ッッ…………!!!!♡
     

     ――あぁ、言われてしまった……それは、あなたから一番欲しかった甘美な言葉。例えそういう恋愛的な意味でなかったとしても、今の私にとっては十分な劇薬だ。

    「は、恥ずかしい。もう少し手加減を…」
     言葉の上だけの抵抗。
    "本心なんだけどなぁ。"
    「それでも!……もう……」

     幸せがキャパオーバーして、口角が上がる。上がってしまう。

    "あ、その可愛い笑顔も好きだよ!それから……

  • 31二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:57:47

    あ、本当にまずい。こんなに「好き」って言われたらもう幸せが止まらない――
     でも、逆にこの状況なら何を言っても「その場の流れ」にできるはず。あとから追及されてもこれでなんとかなるだろう。そんなずるい言い訳を思い浮かべながら、やり返す。

    「わ、私も!そうやって褒め上手なとことか、あと、えっと、お仕事も普通に上手だし、他にも……

    ――――――

     私と先生の好き連呼は続き、私は「言われる側」の高揚についてもしっかり教育された。幸せに溢れて放心する私の隣で、先生は私の分まで華麗に仕事を終わらせてくれた。おかげで4時間くらいは寝ることが出来た。

  • 32二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:58:11

    次以降の展開が思い浮かばないんだ
    今日はここまでなんだ

  • 33二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:59:16

    うぉ、すげぇ長文……
    私も好きなところ探そうって提案した所書かなきゃ(使命感)

  • 34二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 02:27:39

    計算外だ
    こんな神SS師が
    一本も書かず
    隠れていたとは

  • 35二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 02:36:09

    これは…ポリネシアンなんちゃらの走り始めなのでは?

  • 36二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 13:21:39

    とんでもねぇやつと同じ時代(ry

  • 37二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 19:31:49

    まずい…ちょっとこの先が思いつかないんだ
    文にしたのはまだ最初の1パラグラフだけなんだ
    書き切りたいけど正直リアルが忙しくてきちいんだ

  • 38二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 07:16:04

    >>37

    ハーメルンかpixivなら制限時間を気にしなくて済むぞ。

  • 39二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 18:40:34

    >>37

    ワシも同じじゃ

    乙女心なんて何にも分かんないっす……

  • 40二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 21:11:37

    筆がのったらもうちょい載せるかも

    〜〜〜

    "ふぅ、ようやくひと段落着いたね。"
    「えぇ、お疲れ様、先生。」
    "そっちもお疲れ様、ヒナ。"

     時計に目を向ける。

    "8時半、私としてはそろそろ子供たちには帰ってもらいたい時間なんだけど…"

     何を今更。私は散々深夜まで激務に追われてきたのだからまだまだ帰らなくても問題ない。というかこれだといつも通り風紀委員で一日を終えて帰るより早上がりだ。答えは決まっていた。

    「まだ、先生と一緒にいたい。」
    "ふふ、今日のヒナはいつもより素直だね。可愛い。"
    「か、かわいい?だって、それは先生が…」

     この前あんなに好き好き言ってきたからだ、と言いかけて口をつぐむ。あんなのもう一回されたらたまらないし……実際あの日から――「好き」を言われる快感を味わってから――私の中ではひとつ枷が外れたような気がする。
     これまでは先生の周りにはもっと可愛い子がいるから、私より愛想の良い子がいるから…と無意識に遠慮がちになっていたのだが、あの日からは純粋に先生の好意を求めるようになった。もちろん、他の生徒にもあんな態度を取る……取ってしまうのが先生だとは理解しているけど、あの甘美な言葉はすぐ手放すにしてはあまりにも魅力的過ぎたと思う。
     ――ふと、脳裏によぎる言葉があった。

    「えっと、先生」

  • 41二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 21:13:14

    初で長編を書けるのはすごい

  • 42>>3824/06/14(金) 07:58:31

    がんばれ…がんばれ…(2つの意味で)

  • 43二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 16:20:46

    "?"
    「良かったら…晩御飯、一緒にどう?」

     多分、健全な時間帯に私に帰って欲しいのは本心だろうしそこを嫌がると先生を困らせてしまう。だから仕事とは別の方法で先生との時間を延ばそうと思った。

    "いいね!何にする?そうだ!この前私が行ったところに――「私が作る。」
    "え?"
    「私が晩御飯を、作る。」
    "いいの!?やったー!"
    "ヒナの手料理!!"

     先生は子どもみたいに目を輝かせた。シャーレ近辺の外食は多分どこを選んでも他の生徒とチョイスが被っちゃうだろうし、今の私はそれじゃあ満足出来なかった。先生と私しか知らない味の食事をしたい。独占欲にまみれた私の提案なのに、こんなに喜んでくれると張り切っちゃうじゃない。あぁ、本当に――

    「先生のそういう顔が好き。」
    "へっ!?あぁ、ありがとう。"
    「……」
    "……"

     …失敗したかも。気まずい沈黙が流れる。自然と好意が漏れてしまった。正直自分でもビックリしている。それでもこの言葉の不思議な高揚感は私の胸をいっぱいにしてくれている。

    「…キッチン借りるわね。」
    "あ、はい。"

  • 44二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 22:42:18

    がんば

  • 45二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 02:31:31

    "「ご馳走様でした」"
    "美味しかった。ありがとう、ヒナ。久々にここでしっかりした夕飯を食べたよ。私の夕飯といったら、生徒と外食するかここでカロリーバーを食べるかくらいだったたんだ。"
    「ちょっとでもほっとできる時間をあげられたなら嬉しいわ。じゃあ、お皿洗っちゃうわね。」
    "私も洗うよ。作ってもらうだけじゃあれだし。"
    「そう、じゃあ一緒にやりましょう。」

    ――
    "〜♪"
    ジャーー。

     水音と先生の鼻歌。シンクで私と先生が並ぶ。先程と違い、沈黙に気まずさは感じなかった。いつもはこういった家事……特に皿洗いみたいな両手をとられる作業はかなり嫌いなのだが、先生が隣にいるだけで全く逆である。共同でなにかをするこの時間が心地よい。書類作業ももちろん共同作業といえるけど、食事とその片付けという言わば生活していくのに必要なピースをふたりで埋めるという感覚が心を満たしてくれる。

  • 46二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 02:34:35

    "ヒナ、改めて今日はありがとう。書類も早く片せたし、ご飯まで作ってもらって。"
    「別にどうってことない。こっちこそありがとう。まだ一緒にいたいってわがままに付き合ってくれて。」
    "まあ、あれだ。生徒のやりたいことをやらせるのが私の役目だからね。"
     
     ふふ。

    "…ヒナは料理もできるんだね。本当に美味しかった。本当に毎日でも食べたいよ。"

     …………はぁ、本当にこの人は。

    「……先生、そういうことは軽々しく言うものじゃない。」

     先生のセリフで今の共同作業がなんだか「そういう未来」に近いもののように思える。途端、心地良さの裏にそんな想像をする自分への気恥しさが芽生えてきた。

    "ヒナのこういう家庭的なところ、好きだなぁ"

    ――ッッ…!

     そんなそばからまた先生が仕掛けてくる。いや、本人にはそんな、仕掛けた、なんて意図はどこにもないんだろうけど。だからこそ、その本心100%であろう好意は私をまた高揚させる。
     今日先にその言葉を言ったのは私の方なんだけれども、なんだかこのまま言われてるだけじゃだめな気がしてきた。
     ――ふと顔を上げると、先生と目が合う。

     にこ。

    「ッ…!」

     優しさと好意に溢れた笑顔。私の好きな顔。……こうなったら私も一歩踏み出すことにする。

  • 47二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 13:42:24

    「先生は、今日だけでも色んな顔を見せてくれたね。」
    「今の優しい笑顔もそうだし、私がご飯を作るって言ったときの嬉しそうな顔もそう。それから、仕事に真剣に向き合う横顔とか…とにかくいろいろ。」

    「そんな先生の表情全部……好きだよ。」

    "……照れちゃうよ。"

     また言ってしまった。今回はいつもより刺激的な感覚が現れた。ふわふわした高揚感が手元の洗剤の泡のように溢れてぱちぱち弾けていく。「そういう未来」を想像してしまった手前、この気持ちは前よりも重く……それでいて泡のように軽く、胸に漂っている。
     いままではここで終わりだったけど、今日の私はまだまだ止まらない。

    「ねぇ、先生。」
    「その……こうやって好きって言い合ってると、私の心が安らぐの。だから……えっと……」
    「これから、仕事が終わったら、お互いの好きなところを言い合う時間を作り、たい。」

  • 48二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 13:54:39

    "……"

    ジャーー。

     先生は黙っている。お互いの手は止まり、聞こえるのはシンクの水音だけ。
     ああ、断られちゃうのかな。やっぱり私は欲張り過ぎたかな。そんな不安がぐっと押し寄せる。

    "……いいよ。"

     !!

    "いいけど、前みたいに蕩けちゃってもいいの?"

     にやりと笑いかけられる。これはよく知ってる顔。私をからかってくるときの表情だ。大体、この表情のこの人にはいつもいいようにされてきたんだけど。

    「そうならないようには気をつける!…つもり。」
     この人の好意を全身に受けて、正気を保てるなんて保証はどこにも無いから断言は出来なかった。

  • 49二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 20:35:50

  • 50二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 22:41:42

  • 51二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 00:19:29

  • 52二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 01:40:46

    保守感謝なんだ

    カチッ…カチッ…
    サラサラ……

     部屋には私のペンの音と秒針の音だけが木霊する。あの口約束から2週間。今日も今日とて私は風紀委員の仕事に追われている。時刻は…午後11時30分。この前みたいに昼間の仕事が全部残ってるってわけじゃあないけど、まぁそれでもこんな時間でも帰れずにいる。

    「はぁ……」

     ため息が出る。いつもはアコとかチナツとか誰かしら残っているのだが今日はひとり。誰しも用事で残れない日はあるのだが、それがたまたま今日に固まってしまったということらしい。
     ――ちょっとだけ、寂しい。そういえば、前先生が来たときもこんな感じだったな……

  • 53>>3824/06/16(日) 10:58:01

    >>52

    保守どういたしまして。

  • 54二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 18:29:28

  • 55二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 19:21:18

    ごめん中途半端だけどこれ以上スレ落ち前に書くのも厳しいかもなんで保守もう大丈夫です……
    最後まで書けたら何らかの形でアップするから覚えててくれたら嬉しいな、なんだ……

  • 56二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 22:59:15

  • 57>>3824/06/17(月) 08:08:26

    >>55

    ハーメルンかpixiv云々、ご検討いただけましたか?

  • 58二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 17:17:29

  • 59二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 00:30:51

    このレスは削除されています

  • 60二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 00:35:01

    >>57

    全部かけたらのせます!!

    pixivとここに

  • 61二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 00:41:05

    >>60

    感謝

  • 62>>3824/06/18(火) 08:10:34

    おぉ!!

    ……仕上がるのはいつ頃になりそうですか ?
    まだ時間がかかりそうならスレ落ち前にユーザーページのURLを貼り付けていただきたいし、数日か1週間以内に完成しそうなら投稿した作品のURLを貼り付ける日まで保守し続けます。

  • 63二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:58:42

  • 64二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 05:30:00

  • 65二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 11:43:08

  • 66二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:35:01

  • 67二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 22:37:46

    3章読んできましたがやはりヒナ来ましたね。
    テンション上がったので書きたいのは山々なんだが、今週はだいぶ厳しいんだ
    今週さえ乗り切ればって感じなんだ
    箸休めしながら頑張ってちまちま妄想してるから待ってて欲しいんだ

  • 68二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 08:10:25

    わくわく

  • 69二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 17:54:37

    待ってます

  • 70二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 22:38:32

    がんば

  • 71二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 08:20:13

    待ち

  • 72二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 14:55:40

    ほしゅ

  • 73二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 22:39:11

  • 74二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 08:20:51

  • 75二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 16:29:24

    まち

  • 76二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 22:51:45

  • 77二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 05:08:00

    ほしの

  • 78二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 12:44:07

    もしエタッたら落とすから教えて欲しい

  • 79>>3824/06/23(日) 20:09:29

    >>67

    そうなんだ。で、pixivのURLは?

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